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JP2007259847A - 遺伝子型判定結果の評価方法及び評価システム - Google Patents

遺伝子型判定結果の評価方法及び評価システム Download PDF

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JP2007259847A JP2007018965A JP2007018965A JP2007259847A JP 2007259847 A JP2007259847 A JP 2007259847A JP 2007018965 A JP2007018965 A JP 2007018965A JP 2007018965 A JP2007018965 A JP 2007018965A JP 2007259847 A JP2007259847 A JP 2007259847A
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Abstract

【課題】解析対象の遺伝子が含まれるDNA断片をPCRで増幅し電気泳動により検出する際にノイズシグナルから遺伝子型シグナルを判定した結果を評価する方法及びシステムを提供する。
【解決手段】同一マーカーについて真のピークに対するStutterピークの高さの比及び真のピークに対する+Aピークの高さの比にはそれぞれ再現性があること、同一マーカーの同一アリルであればサイズ値が一定であると期待できることを利用して、遺伝子型判定結果のはずれ値を検出する。また、再現性に着目して、データベースを利用して同一マーカーや同一アリルで過去に処理した波形データを取得したり、はずれ値でなく妥当と判定した波形データをデータベースへ追加登録してデータベースを拡充し評価能力を向上させる。
【選択図】図11

Description

本発明は、生物の個体間の差異(姿形や病気への罹患性等の差異)に関与しているとされる遺伝子型を判定する解析作業に対する遺伝子型判定結果の評価方法及び評価システムに関し、特に、解析対象の遺伝子が含まれるDNA断片をPCRで増幅し電気泳動により検出する際にノイズシグナルから遺伝子型シグナルを判定した結果を評価する方法及びシステムに関するものである。
ヒトを含め様々な生物の全ゲノムの完全解読が進められている。既に解読が完了しているヒト等の生物については、ゲノムの全体や比較的広範囲にわたる領域についての遺伝子の解析研究が活発に行なわれている。特に医療研究において、疾患の有無、薬物に対する効果・副作用の有無などに関与する遺伝子を探索する上で、多数の遺伝子型を自動で判定する技術が注目されている。そして、個体毎に自動で判定された遺伝子型の評価技術はより判定精度を高めるために切望されている。
マイクロサテライト
通常、同種の生物の個体間のゲノム同士は多くの部分において全く同じ塩基配列を有しているが、いくつかの個所では異なった塩基配列を有していることが知られている。そのような個体間のゲノム上の塩基配列に差異が見られることを多型という。多型には幾つかの種類があることも知られており、一塩基の多型であるSNPs(Single Nucleotide Polymorphisms)やマイクロサテライト(microsatellite)が特に解析研究への利用において注目されている。
マイクロサテライトは、2塩基から6塩基の短い配列パターンが数回〜数十回繰り返されて表れる配列のことをいい、ヒトゲノムの場合、数万箇所以上存在する。ゲノム上に現れるマイクロサテライトの例を図18に示す。マイクロサテライトにおける繰り返し単位をunitと呼び、unitの塩基数をunit長と呼んでいる。例えば、図18に示すATATATAT...というマイクロサテライトでは、unitは『AT』であり、unit長は2塩基である。図18に示すように、マイクロサテライトは、unit及びunit長が同じであっても、その繰り返し回数において差異(多型)が見られる。
上記したようにSNPs及びマイクロサテライトは多型性を持つためにゲノム上で他の塩基配列と区別がしやすい部分であり、実験的にも検出が容易である。また、生物種によっては、ゲノム上のSNPs及びマイクロサテライトが存在するおおよその位置が判っているので、ゲノム上の位置を示す指標として用いることができる。このような性質から、SNPsやマイクロサテライトのことをDNAマーカーと呼んでいる。特に、マイクロサテライトは複数の塩基を含んでいるので、SNPsよりも多くの情報量を有しており、ゲノムワイドな解析研究にDNAマーカーとして頻繁に用いられている。
ところで、図18に示すように、多くの生物の個体は、雌性配偶子と雄性配偶子に由来する1対のゲノム(相同染色体)を有している。1対のゲノム上の互いに対応する部位に存在する遺伝子を、それぞれ対立遺伝子(allele)と言い、これらの組み合わせを遺伝子型(genotype)と言う。上記したように、ゲノム上のSNPsやマイクロサテライトは、個体間で塩基配列が異なり得る部分であるので、一般的に、SNPsには2つ又は3つの対立遺伝子が存在し、マイクロサテライトには数種類〜20種類以上の対立遺伝子が存在する。
図18に示す例では、個体Aは『AT』というunitを3回繰り返したものと5回繰り返したものとを有しており、個体Bは『AT』というunitを6回繰り返したものと3回繰り返したものとを有している。また個体Cは、『AT』というunitを4回繰り返したものを2つ有している。個体Aや個体Bのように異なる種類の対立遺伝子を1つずつ持っている状態をヘテロ接合といい、個体Cのように同じ種類の対立遺伝子を2つ持っている状態をホモ接合という。
PCR及び電気泳動実験
DNAマーカーとしてマイクロサテライトを用いる場合、ゲノム上のマイクロサテライトが現れている箇所を抽出して検出するための実験としてPCR(Polymerase Chain Reaction)や電気泳動などの実験が行われる。PCRは、マイクロサテライトの両端においてプライマー配列と呼ばれる1対の塩基配列とDNA複製酵素を用いて反応させることで、1対のプライマー配列の間にはさまれるマイクロサテライト部分を含むDNA断片を繰り返し複製して増幅させ、一定収量のサンプルを取得する実験技術である。電気泳動には、ゲル電気泳動やキャピラリ電気泳動といった手法があり、増幅したDNA断片を荷電された泳動路で泳動させて、長さの異なるDNA断片を分子量や荷電性による泳動度の違いを利用して分離する実験技術である。図19は、PCR及びゲル電気泳動により、マイクロサテライト部分のDNA断片を増幅する実験手順を示す模式図である。まず、対象となるマイクロサテライトをはさむ1対のプライマー配列1900及び1901を指定し、マイクロサテライト及びプライマー配列を含んだゲノム領域1902がPCR実験により増幅される。図19に示す例では、2本の相同染色体上でのマイクロサテライトの繰り返し数が異なるヘテロ接合であり、それぞれマイクロサテライト部分の長さが異なるため、それぞれから長さの異なる2種類のPCR増幅産物すなわちDNA断片(52塩基及び48塩基)が得られる。これらをゲル上で一定時間電気泳動させると、上記2種類のPCR増幅産物はそのDNA断片の長さの違いによって分離される。あらかじめ各DNA断片を蛍光色素で標識しておき、電気泳動後に各DNA断片からの蛍光シグナルの強度及び位置を検出することで、図19に示すように横軸にDNA断片の長さ(フラグメント・サイズ)、縦軸に蛍光シグナル強度(すなわちDNA断片の存在量)をプロットしたグラフが得られる。また、PCR増幅産物とともに、長さがあらかじめ分かっているDNA断片(サイズマーカー)を同時に電気泳動させて蛍光シグナルを検出することで、サイズマーカーの検出位置を基準として各PCR増幅産物の長さを知ることができる。
尚、上記ではゲル電気泳動を用いた実験手法について述べたが、キャピラリ電気泳動によっても同様のことを行うことができる。キャピラリ電気泳動では、サンプルにゲルを詰めた細い管の中を泳動させ、各種サンプルが一定距離(通常はキャピラリの終端まで)を泳動し終わるまでに要した時間を計測して、DNA断片の長さを調べる手法である。キャピラリ電気泳動においては、ゲル中のサンプルからの蛍光シグナルをスキャンするのではなく、キャピラリ終端に備えた蛍光シグナル検出器によりサンプルを検出するのが一般的である。
PCR及び電気泳動実験において生じるノイズ
上記の図19に示したPCRと電気泳動の結果のピークは、理想的な過程で行われた場合に得られるものであり、実際の実験においては様々なノイズのピークが生じることが多い。結果を解釈する上で主だったノイズピークとして、Stutterピークと+Aピークがある。
Stutterピークは、図20に示したようにPCRの際に複製対象の鋳型配列鎖がマイクロサテライトの連続した繰り返し配列のずれた位置で相補鎖を形成してしまい、鋳型鎖がヘアピンループ状の形状をしてしまう現象(slipped-strand mispairing)に起因して、複製対象のDNA断片のうちマイクロサテライト部分の繰り返し回数が増加又は減少し、蛍光シグナルにおいて繰り返し回数が増加又は減少したDNA断片がノイズピークとして観測されるものである。特にunit長の短いマイクロサテライトを増幅する場合に生じやすいことも知られている。Stutterピークは複製元のDNA断片と同じ長さのDNA断片のほかに、マイクロサテライトのunit長の整数倍だけ長さが増加又減少したDNA断片のピークとして観測される。
+Aピークは、PCRによりDNA断片を複製する際に、複製酵素の作用によりDNA断片に余分な塩基(通常はA)が1つ付加されてしまう現象に起因して、蛍光シグナルにおいて1塩基付加されたDNA断片長のノイズピークとして観測されるものである。このような1塩基の付加は、複製元のDNA断片に対してのみならず上述のStutterピークの元となる各DNA断片に対しても起こるので、蛍光シグナルにおいて各Stutterピークの1塩基右に+Aピークが観測される。
図21に、以上のStutterピークと+Aピークの観測される模式図を示す。図21は、2つのアリルが存在するヘテロ接合の波形を示している。複製元のDNA断片長と同じ長さのアリルサイズに相当するピーク(以下、「真のピーク」と呼ぶ)を2つ含み、それぞれを中心とした2つのピーク群のかたまりからなっている。1つ目のピークのかたまりでは、真のピークの左2unit分の位置と左1unit分の位置、そして右1unit分の位置にStutterピークが存在し、真のピーク及びStutterピークのそれぞれに対応する+Aピークが存在している。2つ目のピークのかたまりでは、真のピークの左1unit分の位置と右1unit分の位置にStutterピークが存在し、真のピーク及びStutterピークのそれぞれに対応する+Aピークが存在している。以下において、ある+Aピークに対して、その+Aピークが生じる元となった1塩基付加されていないDNA断片に対応する真のピーク又はStutterピークのことを「元のピーク」と呼ぶ。
PCR及び電気泳動の実験過程を通じて得られた蛍光シグナルの波形について、各個体毎に、ノイズが含まれる複数のピークの中から真のピークを判定する方法が既にいくつか報告されており、非特許文献1などに開示されている。
遺伝子型の判定結果について評価する方法についてもいくつか既に報告されている。
遺伝子型判定結果の評価方法について、特許文献1や非特許文献1などに開示されている。また、遺伝子型の判定結果を評価する機能を有するソフトウェアとして、Cybergenetics社のソフトウェア「TrueAllele」、ABI社のソフトウェア「GeneMapperID」などが知られている。
特開2006−17461号公報 Matsumoto T et al., "Novel algorithm for automated genotyping of microsatellites", Nucleic Acids Research, Vol.32, No.20 (2004)p6069-6077
遺伝子型を自動で判定する手法において、その自動判定結果をさらに評価する手法が求められている。これは、実際に研究者が自動判定結果を解釈する時点では、自動で判定した結果にそれらを評価して得られる判定精度を併せることで初めて、目視で再度確認する必要がないのかどうか、自動で遺伝子型を判定した結果が有効かどうかを判断することができるからである。
また、真のピークを判定する上で、同一マーカーで用いる個体群でStutterピークと+Aピークの現れ方や特徴を計算して得た情報を利用する方法が特許文献1として既に考案されているが、1回の処理で十分な数の個体群を用いない場合にその判定精度が落ちることが懸念されている。同一マーカーに含まれる個体群でStutterピークと+Aピークの現れ方や特徴を計算して得た情報を利用する方法では、具体的には各個体の波形に含まれる真のピークを中心にunit長の倍数長の位置の元のピークと+Aピークの高さ比の各線形回帰直線が非特許文献1で述べられている内容と同様に計算される。その線形回帰直線を用いて、ある観察波形に含まれる各ピークが真のピークかStutterピークか+Aピークかどうかが判定される。しかし、線形回帰直線を計算することに用いる個体数が十分でない場合は、一部の個体の波形のぶれの影響が大きくなり、個体群を代表する線形回帰直線が計算することができず、それら線形回帰直線を用いた観察波形のピーク判定結果も正しくなくなることが懸念されている。とはいえ、1回の処理で用いる個体群の数は1回の実験で用いたサンプル数によるので、1回の処理で用いる個体数の数自体をコントロールすることは困難である。
本発明は、このような実情に鑑みてなされたものであり、あるマーカーの1回の処理で用いることができる個体群が少ない場合でもそのマーカーのStutterピークや+Aピークの特徴の十分な情報を得て、遺伝子型の自動判定結果を評価する方法及びシステムを提供しようとするものである。
本発明者は、特許文献1に開示されている発明の技術的思想を基礎として、さらに下記のような考察を行い、上記課題の解決手段に想到した。
まず、あるマーカーについて得られるStutterピークと+Aピークの高さ比および断片長に関する以下の特徴に着目した。
・特徴1 真のピークに対するStutterピークの高さの比には再現性がある。
蛍光シグナルのStutterピークについて、各ピークの高さの絶対値は実験プレート毎や実験機会毎に変動し再現性がないものの、以下に述べるように同じマーカーの同じアリルを考える場合には、真のピークに対するStutterピークの高さの比に再現性がある。Stutterピークは、それが生じるメカニズムが真のアリルのピークに相対的な現象によるため、同じマーカーで同じアリルの断片長のDNA断片を増幅する場合には真のアリルのピークに対して相対的に同じ程度に(同じ高さの比で)Stutterピークが生じる。例えば図1では、1個体目と2個体目の両方の波形において、2つ目のピークの塊での、真のピークに対する左1unit分の位置のStutterピークの高さ比(100に対する101の高さ比と102に対する103の高さ比)はほぼ等しい。
・特徴2 真のピークに対する+Aピークの高さの比は、複製酵素の作用時間を含めた実験プロトコルが同一の場合には再現性がある。
+Aピークについても同様に、同じマーカーを考える場合には、真のピークに対する+Aピークの高さの比に再現性がある。+Aピークは、元のピーク(真のピークあるいはStutterピーク)に対して相対的に生じる点でStutterピークと同様であるが、+Aピークが生じる度合いに、複製酵素を作用させる時間の長さが強く影響することが知られている。同じマーカーの同じアリルに関するDNA断片を増幅する場合であれば、一般に実験プロトコルは固定されており、酵素を作用させる時間(失活させるまでの時間)は一定と考えられるので、+Aピークについてもやはり再現性を期待することができる。
例えば、図1では、1個体目と2個体目の両方の波形、1つ目と2つ目の両方のピークの塊において、真のピークに対する+Aピークの高さ比(100に対する104の高さ比、105に対する106の高さ比、107に対する108の高さ比、および、102に対する109の高さ比)はほぼ等しい。
・特徴3 真のピーク、Stutterピークおよび+Aピークとしてありうる断片長は既知である場合が多い。
あるマーカーの遺伝子型判定を行なう場合、そのマーカーでありうるアリル型は十分に調べられて既知である場合が多い。従って、アリル型(真のピーク)としてありうる断片長を基準に左右にunit長の整数倍の断片長がStutterピークとしてありうる断片長であり、元のピーク(真のピーク又はStutterピーク)の断片長に1塩基足した断片長が+Aピークとしてありうる断片長である。例えば、unit長が2塩基のマーカーにおいて真のピークとして44塩基がありうる場合、44−2=42塩基や44+2=46塩基などがStutterピークとしてありうる断片長となり、42+1=43塩基、44+1=45塩基や46+1=47塩基などが+Aピークとしてありうる断片長となる。
そこで、本発明者は上記の3点の特徴に着目した上で、あるマーカーについて、たとえその1回の処理で用いる個体群が少ない場合でもそのマーカーのStutterピークや+Aピークの特徴に関する十分な情報を得る方法及びシステムを、以下のような機能で実現することに想到した。本システムの使用者・操作者を以下、「ユーザ」と呼ぶ。尚、遺伝子型を判定する手法としては、真のピークに対する高さ比やStutterピークと+Aピークの高さ比を、真のピークに対するStutterピークや+Aピークの現れ方の傾向を計算するために利用する手法を採用する。
機能1−1:真のピークに対するStutterピークの高さの比に関するデータベースの拡張機能
真のピークに対するStutterピークの高さ比の再現性を考慮すると、毎回の個体群の波形情報をデータベースに追加していくことで、あるマーカーについての処理を重ねるほど、より豊富な数の個体数のもとで、Stutterピークの現れ方や特徴としての高さ比の情報を統計的により安定した情報として利用できるシステムとなる。ただし、毎回の全ての個体群の全ての高さ比をそのまま追加登録するのではなく、その回の処理に用いた個体群の中でのはずれ値の検出、及びデータベースに格納されている全データに対するはずれ値の検出を行なって、追加登録するデータをフィルタリングしておくことが、統計的により安定したデータを蓄積したデータベースを構築する上で必要である。2通りの検証によるフィルタリングを行なう。
1つ目のフィルタリングは、各回の個体群の高さ比全体の分散値について検証することで行なう。各回の個体群の高さ比全体の分散値について、ユーザは閾値を定義できるものとする。この閾値を用いて、その個体群の高さ比の分散値が閾値以下であるかどうかを検証する。分散値が閾値以下の場合にそれらの高さ比を全て追加登録するものとし、分散値が閾値より大きい場合はその旨を表示(後述する図6のステップ603)し、それらの高さ比を1つも追加登録しないものとする。(後述するように、図14は、個体群の全ての高さ比の分散値が閾値より大きい旨の表示例である。)
また2つ目のフィルタリングは、各回の個体群の各個体の高さ比の平均値に着目し、各個体の高さ比の平均値が全データの標準偏差に対してどの範囲にあるかを検証することで行なう。ここでの全データとは、データベース内に格納されている全データに加え、この回の個体群を併せた全てを指し、全データの高さ比の平均値と標準偏差を求める(後述する図6のステップ602)。各個体の観察波形の高さ比の平均値が(全データの平均値)±2×(全データの標準偏差)の範囲にある場合のみ、その個体の高さ比を追加登録する。ある高さ比がその範囲外であれば、データベースへ追加登録しないものとする。
以上の2通りの検証によるフィルタリングにおいて、妥当とされたものはデータベースへ追加される。この機能により、妥当とされる判定結果のみを用いて高さ比のデータベースを拡充することが可能となる。
ここでは、観察波形がはずれ値であるかどうかを判定してフィルタリングするために全高さ比の平均値と標準偏差による95%信頼区間を用いているが、判定方法の基準の取り方や統計量の選択の仕方は、この限りではない。
機能1−2:真のピークに対するStutterピークの高さの比に関する、はずれ値の検出機能
機能1−1において、1つ目または2つ目のフィルタリングにおいて妥当とされなかったものは、2通りの検証結果とともにはずれ値として警告を表示する。この機能により、各回の個体群の遺伝子型の判定結果が妥当かどうかを確認することが可能となる。
機能2−1:真のピークに対する+Aピークの高さの比に関する、データベースの拡張機能
真のピークに対する+Aピークの高さ比の再現性を考慮すると、毎回の個体群の波形情報をデータベースに追加していくことで、あるマーカーについての処理を重ねるほど、より豊富な数の個体数のもとで、+Aピークの現れ方や特徴としての高さ比の情報を統計的により安定した情報として利用できるシステムとなる。ただし、毎回の全ての個体群の全ての高さ比をそのまま追加登録するのではなく、その回の処理に用いた個体群の中でのはずれ値の検出、及びデータベースに格納されている全データに対するはずれ値の検出を行なって、追加登録するデータをフィルタリングしておくことが、統計的により安定したデータを蓄積したデータベースを構築する上で必要である。2通りの検証によるフィルタリングを行なう。
1つ目のフィルタリングは、各回の個体群の高さ比全体の分散値について検証することで行なう。各回の個体群の高さ比全体の分散値について、ユーザは閾値を定義できるものとする。この閾値を用いて、その個体群の高さ比の分散値が閾値以下であるかどうかを検証する。分散値が閾値以下の場合にそれらの高さ比を全て追加登録するものとし、分散値が閾値より大きい場合は、その旨を表示(後述する図7のステップ703)し、それらの高さ比を1つも追加登録しないものとする。(後述するように、図15は、個体群の全ての高さ比の分散値が閾値より大きい旨の表示例である。)
また2つ目のフィルタリングは、各回の個体群の各個体の高さ比の平均値に着目し、各個体の観察波形の高さ比の平均値が全データの標準偏差に対してどの範囲にあるかを検証することで行なう。ここでの全データとは、データベース内に格納されている全データに加え、この回の個体群を併せた全てを指し、全データの高さ比の平均値と標準偏差を求める(後述する図7のステップ702)。各個体の高さ比の平均値が(全データの平均値)±2×(全データの標準偏差)の範囲にある場合のみ、その個体の高さ比を追加登録する。ある高さ比がその範囲外であれば、データベースへ追加登録しないものとする。
以上の2通りの検証によるフィルタリングにおいて、妥当とされたものはデータベースへ追加される。この機能により、妥当とされる判定結果のみを用いて高さ比のデータベースを拡充することが可能となる。
ここでは、観察波形がはずれ値であるかどうかを判定してフィルタリングするために全高さ比の平均値と標準偏差による95%信頼区間を用いているが、判定方法の基準の取り方や統計量の選択の仕方は、この限りではない。
機能2−2:真のピークに対する+Aピークの高さの比に関する、はずれ値の検出機能
機能2−1において、1つ目または2つ目のフィルタリングにおいて妥当とされなかったものは、2通りの検証結果とともにはずれ値として警告を表示する。この機能により、各回の個体群の遺伝子型の判定結果が妥当かどうかを確認することが可能となる。
機能3−1:各回の個体群の断片長値情報の追加による、データベースの拡張機能
真のピーク、Stutterピークおよび+Aピークとしてありうる断片長は既知である場合が多いことを考慮すると、あるマーカーについて処理した個体群で検出されたピークの断片長値のうち妥当と判定されるものをデータベースに格納しておく。そうすれば、各回のある個体で検出したピークの断片長値が妥当かどうかを、データベースに格納されている同じマーカーにおいて検出されうるピークの断片長値の範囲内であるかどうかを調べることにより検証可能である(後述する図8のステップ806)。
各回のある個体(検証対象の個体)について得られたピーク情報とデータベース内に格納されているピーク情報との比較は、ユーザがあらかじめ定義したレコード数以上の同じアリルに関するデータがデータベース内に格納されている場合に行なうものとする。
最初に真のピークについて行なう。真のピークどうしが一致した場合、その左右のStutterピークや+Aピークについても検証する。あるStutterピーク又は+Aピークの断片長情報がデータベース内に格納されているが検証対象の個体には検出されない場合、逆に断片長情報がデータベース内に格納されていないが検証対象の個体には検出される場合、システムはユーザに対して警告を表示する。特にあるStutterピーク又は+Aピークの断片長情報がデータベース内に格納されていないが検証対象の個体には検出される場合には単にデータベース内に格納されていないという警告を表示するだけでなく、特徴3で述べた通り、そのマーカーのunit長と真のピークの断片長と比較して、それが「ピークの発生原因の知見」に照合して「ありうる」ピークの断片長値なのかどうかも検証し、その検証結果情報も警告表示に併せて表示する。ここでの「ピークの発生原因の知見」とは、Stutterピークは真のピークの断片長値を基準に左右にunit長の整数倍の断片長値に発生すること、+Aピークは元のピーク(真のピーク又はStutterピーク)の断片長値に1塩基足した断片長値に発生するという知見を指す。
以上の検証において、妥当とされたものはデータベースへ追加される。この機能により、妥当とされる判定結果のみを用いて断片長のデータベースを拡充することが可能となる。
機能3−2:各回の個体群の断片長値情報の追加によるはずれ値の検出機能
機能3−1において、妥当とされなかったものは、検証結果とともにはずれ値として警告を表示する。この機能により、各回の個体群の遺伝子型の判定結果が妥当かどうかを確認することが可能となる。
以上のような諸機能の実現形態として、本発明は、次のような遺伝子型判定結果の評価システムを提供するものである。
マイクロサテライトを含むDNA断片のPCR増幅産物について長さを分析した結果を表示するシステムであって、前記PCR増幅産物の検出シグナルを、検出シグナル強度及び断片長を軸にとってグラフ表示するグラフ表示処理部と、前記PCR増幅産物の検出シグナルにおいて、DNA断片端に1つのアデニンが付加したPCR増幅産物の検出シグナルに対応する+Aピークと、+Aピーク以外のピークとを判定する第1の判定処理部と、前記PCR増幅産物の検出シグナルにおいて、前記DNA断片のPCR増幅産物の検出シグナルに対応する真のピークと、マイクロサテライトの繰り返し配列が1単位以上増加又は減少したPCR増幅産物の検出シグナルに相当するStutterピークとを判定する第2の判定処理部と、前記+Aピークと+Aピーク以外のピークとの判定結果、及び前記真のピークとStutterピークとの判定結果を前記グラフとともに表示する判定結果表示処理部とを有するシステムにおいて、さらに、複数の個体について、マイクロサテライトを含むDNA断片のPCR増幅産物について長さを分析した結果を蓄積したデータベースを有しており、前記第1の判定処理部及び第2の判定処理部による判定結果に対して、以下のうち少なくとも1つの判断基準に基づいて、判定結果の評価を行うことを特徴とするシステム。
(1)判定された真のピークとStutterピークとの高さ比は、前記データベースに蓄積された複数個体についての同比と著しく異なっていないか。
(2)判定された真のピークと+Aピークとの高さ比は、前記データベースに蓄積された複数個体についての同比と著しく異なっていないか。
(3)判定された真のピーク、Stutterピーク及び+Aピークの断片長は、前記データベースに蓄積された複数個体についての同長さと著しく異なっていないか。
本発明の遺伝子型判定結果の評価システムにおいて、前記データベースは、さらに、個体ごとに前記分析結果とともに前記分析を行った際の実験プロトコルを蓄積しており、前記判定結果の評価においては、前記データベースに蓄積されたデータのうち、判定対象と実験プロトコルが所定程度一致するデータのみを前記判断基準に用いることを特徴とする。
本発明の遺伝子型判定結果の評価システムにおいて、前記判定結果の評価において判定結果が妥当であると評価された場合には、当該判定対象の分析結果を前記データベースに蓄積することを特徴とする。
以上で説明したように、本発明の遺伝子型判定結果の評価方法及び評価システムによれば、PCR増幅産物の蛍光分析結果を示すグラフについてStutterピークや+Aピークのノイズピークから真のピークを判定する処理において、過去に同マーカーの同アリルで処理したデータが十分ある場合には、ある1回の処理で用いる個体数が十分に多くない場合でもノイズピークの特徴の情報に関する質の高い情報を得ることができるとともに、その回の処理で用いた個体群及びその遺伝子型の判定結果が妥当か妥当でないか(はずれ値であるか)の情報も併せて得ることができる。これにより、各回の個体群に対する遺伝子型判定処理を、個体数が少なくても余計な実験・処理コストを加えることなしに精度高く行なうことが可能になる。
以下、添付図面を参照しながら、本発明の遺伝子型判定結果の評価方法及び評価システムを実施するための最良の形態を詳細に説明する。図2〜図17は、本発明の実施の形態を例示する図であり、これらの図において、同一の符号を付した部分は同一物を表わし、基本的な構成及び動作は同様であるものとする。
システム構成
図2は、本発明の一実施形態として構築される遺伝子型判定結果の評価システムの内部構成を概略的に示す機能ブロック図である。この遺伝子型判定結果の評価システムは、各回のPCR及び電気泳動実験の後PCR増幅産物を蛍光分析した結果得られる波形データ(対象個体群の波形データ)を保存した波形データDB200、波形データ及びその遺伝子型判定結果を表示するための表示装置201、表示された波形データや遺伝子型判定結果に対して個体やピークを選択するなどの操作を行うためのキーボード202とマウスなどのポインティングデバイス203、必要な演算処理、制御処理等を行う中央処理装置204、さらに過去に行なった処理で用いた波形データでの高さ比を格納したDB205を備えている。
中央処理装置204は、波形データに現れるピークを遺伝子型判定処理の中で元のピークと+Aピークの対に組分けする+Aピーク分離処理部206と、遺伝子型判定処理の中で元のピークが真のピークであるかStutterピークであるかを判定する真のピーク分離処理部207と、上記の機能1、機能2または機能3において、妥当とされた個体をデータベースへ追加し、処理対象の個体群あるいは各個体が全データに対してはずれ値である旨を表示する警告表示処理部208を含んでいる。波形データDB200と、過去に行なった処理で用いた波形データでの高さ比を格納したDB205とは、それぞれ、個体毎に波形データを保持する個体の波形データ209と、各波形データについてピークデータを保持するピークデータ210と、実験プロトコル入力データ211とを含んでいる。
図3は、波形データDB200や過去に行なった処理で用いた波形データでの高さ比を格納したDB205に含まれる個体毎の波形データ構造群を示す図である。この波形データ構造群WaveFormData[]は、j個の個体群について、それぞれの個体が各個体を識別する個体ID300、波形データ301(図4に示すデータ相当)、真のピークとその+Aピークの比のデータ302、実験プロトコル情報303を含んでいる。データ302に格納されている値は、波形データに関する計算がまだ行なわれていない時点ではNULL値である。
図4は、波形データDB200や過去に行なった処理で用いた波形データでの高さ比を格納したDB205に含まれる波形データのピークデータ構造群を示す図である。このデータ構造群PeakData[]は、k個のピークについて、各ピークの断片長400、各ピークの高さ401、各ピークが真のピークか真のピークの+Aピークか、それ以外のStutterピークか+Aピークかを表わすラベル402のデータを含んでいる。データ402には、真のピークの場合は“Selected”が、真のピークの+Aピークの場合は“Selected +A”が、真のピークでないStutterピークの場合は“Stutter”が、真のピークでないStutterピークに対する+Aピークの場合は“+A”が格納されている。
システムによる処理手順
次に、この遺伝子型判定結果の評価システムにおいて行われる処理の流れについて、図5、図6、図7、図8に示すフローチャートを参照しながら説明する。
まず、波形データDB200から、各個体の波形データが読み込まれる(ステップ500)。ここでは、波形データDB200に記憶されている対象マイクロサテライトマーカーについての全個体の波形データが読み込まれ、波形データDB200や過去に行なった処理で用いた波形データでの高さ比を格納したDB205において個体の波形データ209及びピークデータ210として保持されることとなる。また実験プロトコルの入力データが読み込まれ、波形データDB200や過去に行なった処理で用いた波形データでの高さ比を格納したDB205において実験プロトコルの入力データ211として保持されることになる。次に、それぞれの個体について、+Aピークと元のピークとを組分けする(ステップ501)。この処理は、中央処理装置204の+Aピーク分離処理部206により実行されるものであり、ピークの判定方法は従来技術を利用したものである。+Aピークと判断されたピークについてはピークデータ210のピークラベル402に+Aピークであることを示す値が書き込まれ、また、元のピークと判断されたピークについてはピークデータ210のピークラベル402に真のピークまたはStutterピークであることを示す値が書き込まれる。また、組分けされた各組の元のピークとその+Aピークの高さの比がピークデータ210のデータ302に書き込まれる。さらに実験プロトコルの入力データがデータ303に書き込まれる。
このようにして各個体の波形データに含まれるピークを元のピークとその+Aピークとに組分けした結果は、図9に示すように波形として表示される(ステップ502)。図9に示す表示画面には、ある個体の波形データについて各ピークを元のピークと+Aピークとに組分けした結果900と、各ピークの組の断片長及び高さ比を示したテーブル901と、最も高いピークを+Aピークとしない場合/する場合のそれぞれの組分け方法による各高さ比の分散値の計算結果902とが表示されている。
続いて、ステップ501において+Aピーク以外のピーク(元のピーク)であると判定されたピークのそれぞれについて、真のピークであるかStutterピークであるかが判定される(ステップ503)。この処理は、中央処理装置204の真のピーク分離処理部207により実行されるものであり、ピークの判定方法は従来技術を利用したものである。各ピークの判定結果は、ピークデータ210のピークラベル402に書き込まれる。また、各個体について真のピークとその+Aピークとの高さ比が算出され、個体の波形データ209のデータ302の各要素値として順次追加される。
このようにして各個体の波形データに含まれる元のピークを真のピークとStutterピークとに判定した結果は、図10に示すようにしてグラフ表示される。図10に示す表示画面には、ある個体の波形データについて各ピークを+Aピークと真のピークとStutterピークとに判定した結果1000と、各ピークの組の断片長及び高さ比を示したテーブル1001と、最も高いピークを+Aピークとしない場合/する場合のそれぞれの組分け方法による各高さ比の分散値の計算結果1002と、真のピークと各+Aピークとの高さ比1003とが表示されている。
続くステップ504の真のピークと各Stutterピークの高さの比が妥当かどうかの確認処理(図6に示す、後に説明する処理)において、真のピークと各Stutterピークの高さの比がDB205に格納されている対応する値と比較して大きく外れている(妥当でない)と判定する場合には、中央処理装置204の警告表示処理部208により、所定の警告が表示される(図6のステップ610における処理)。この場合の警告表示画面の例を図11に示す。図11に示す警告表示画面には、ある個体の波形データについて各ピークを+Aピークと真のピークとStutterピークとに判定した結果1100と、各ピークの組の断片長及び高さ比を示したテーブル1101と、最も高いピークを+Aピークとしない場合/する場合のそれぞれの組分け方法による各高さ比の分散値の計算結果1102と、真のピークと各+Aピークとの高さ比1103と、この個体及び他の個体における真のピークと各Stutterピークとの高さ比のヒストグラムと所定の警告表示1104とが表示されている。
続くステップ505の真のピークと各+Aピークの高さの比が妥当かどうかの確認処理(図7に示す、後に説明する処理)において、真のピークと各+Aピークの高さの比がDB205に格納されている対応する値と比較して大きく外れている(妥当でない)と判定する場合には、中央処理装置204の警告表示処理部208により、所定の警告が表示される(図7のステップ710における処理)。この場合の警告表示画面の例を図12に示す。図12に示す警告表示画面には、ある個体の波形データについて各ピークを+Aピークと真のピークとStutterピークとに判定した結果1200と、各ピークの組の断片長及び高さ比を示したテーブル1201と、最も高いピークを+Aピークとしない場合/する場合のそれぞれの組分け方法による各高さ比の分散値の計算結果1202と、真のピークと各+Aピークとの高さ比1203と、この個体及び他の個体における真のピークと各+Aピークとの高さ比のヒストグラムと所定の警告表示1204とが表示されている。
最後のステップ506の元のピークと+Aピークの断片長値が妥当かどうかの確認処理(図8に示す、後に説明する処理)の結果、元のピークまたは+Aピークの断片長値がDB205に格納されている対応する値と比較して大きく外れている(妥当でない)と判定する場合には、中央処理装置204の警告表示処理部208により、所定の警告が表示される(図8のステップ810における処理)。この場合の警告表示画面の例を図13に示す。図13に示す警告表示画面には、ある個体の波形データについて各ピークを+Aピークと真のピークとStutterピークとに判定した結果1300と、各ピークの組の断片長及び高さ比を示したテーブル1301と、最も高いピークを+Aピークとしない場合/する場合のそれぞれの組分け方法による各高さ比の分散値の計算結果1302と、真のピークと各+Aピークとの高さ比1303と、この個体及び他の個体におけるあるピークの断片長値(この例では真のピークの断片長値)のヒストグラムと所定の警告表示1304とが表示されている。
図6は、図5のステップ504における真のピークと各Stutterピークの高さ比の妥当性確認処理を詳細に示すフローチャートである。このフローチャートでは全個体分の処理を示している。まず、全個体に含まれる全ての高さ比の分散Vallを計算する(ステップ600)。そして、全ての高さ比の分散Vallがユーザが定義した値Vdef以下かどうかを判定する(ステップ601)。ステップ601での判定結果がNoであれば、個体群の全ての高さ比の分散値がはずれ値であることを表示する(ステップ603)。図14はステップ603で表示するダイアログの例を示し、警告メッセージとOKボタンを含む1400からなる。ステップ601での判定結果がYesであれば、個体群及びDB205に格納されている対応する全ての高さ比の平均値Aall及び標準偏差Sallを計算する(ステップ602)。
続いて、全個体について以下に説明する処理をループして行なう(ステップ604とステップ609の間に含まれる処理)。まず、各個体についてその波形での高さ比の平均値Athisを計算する(ステップ605)。そして、Athisが先にステップ602にて計算済みのAall及びSallについてAall±2×Sallの範囲内であるかどうかを判定する(ステップ606)。判定結果がNoであればはずれ値の波形データとして蓄積し(ステップ608)、判定結果がYesであればDB205に追加登録する妥当な波形データとして蓄積する(ステップ607)。以上を全個体分ループして行ない、はずれ値の波形データ群とDB205に追加登録する妥当な波形データ群をそれぞれ蓄積する。最後に、はずれ値の波形データの情報を表示する(ステップ610)とともに、妥当と判定された波形データ群をDB205に追加登録する(ステップ611)。ステップ610で表示する画面は、ステップ504で述べたとおり図11に示す画面であり、この処理は機能1−2に該当する。また、ステップ611は機能1−1に該当する。
ここでは、観察波形がはずれ値であるかどうかを判定するために全高さ比の平均値と標準偏差による95%信頼区間を用いているが、判定方法の基準の取り方や統計量の選択の仕方は、この限りではない。
図7は、図5のステップ505における真のピークと各+Aピークの高さ比の妥当性確認処理を詳細に示すフローチャートである。このフローチャートでは全個体分の処理を示している。まず、全個体に含まれる全ての高さ比の分散Vallを計算する(ステップ700)。そして、全ての高さ比の分散Vallがユーザが定義した値Vdef以下かどうかを判定する(ステップ701)。ステップ701での判定結果がNoであれば、個体群の全ての高さ比の分散値がはずれ値であることを表示する(ステップ703)。図15はステップ703で表示するダイアログの例を示し、警告メッセージとOKボタンを含む1500からなる。ステップ701での判定結果がYesであれば、個体群及びDB205に格納されている対応する全ての高さ比の平均値Aall及び標準偏差Sallを計算する(ステップ702)。
続いて、全個体について以下に説明する処理をループして行なう(ステップ704とステップ709の間に含まれる処理)。まず、各個体についてその波形での高さ比の平均値Athisを計算する(ステップ705)。そして、Athisが先にステップ702にて計算済みのAall及びSallについてAall±2×Sallの範囲内であるかどうかを判定する(ステップ706)。ステップ706での判定結果がNoであればはずれ値の波形データとして蓄積し(ステップ708)、ステップ706での判定結果がYesであればDB205に追加登録する妥当な波形データとして蓄積する(ステップ707)。以上を全個体分ループして行ない、はずれ値の波形データ群をDB205に追加登録する妥当な波形データ群をそれぞれ蓄積する。最後に、はずれ値の波形データの情報を表示する(ステップ710)とともに、妥当と判定された波形データ群をDB205に追加登録する(ステップ711)。ステップ710で表示する画面は、ステップ505で述べたとおり図12に示す画面であり、この処理は機能2−2に該当する。また、ステップ711は機能2−1に該当する。
図8は、図5のステップ506におけるそれぞれの元のピークまたは+Aピークの断片長値の妥当性確認処理を詳細に示すフローチャートである。このフローチャートでは全個体分の処理を示している。以下に説明する処理をループして行なう(ステップ800とステップ809の間に含まれる処理)。まず、DB205に登録済みの対応する同マーカー、同アリルの波形データ数(断片長値データ数)がユーザ定義値Ndef以上かどうかを判定する(ステップ801)。ステップ801での判定結果がNoであれば、DB205に登録済みの対応する波形データ数が定義値Ndef未満である旨のメッセージと波形を表示する(ステップ802)。図16は、ステップ802の表示画面の例を示し、波形データ表示部1600と警告メッセージ表示部1601を含む。同時に、観察波形データをDB205に追加登録するかどうかのユーザへの確認ダイアログを表示する(ステップ803)。図17はステップ802で表示する確認ダイアログの例を示し、この確認ダイアログは確認メッセージとYesボタン、Noボタンを含む1700からなる。ステップ803で表示する確認ダイアログで、ユーザが追加登録すること(Yes)を選択した場合には観察波形をデータベースへ格納する波形データとして蓄積する(ステップ804)。
一方、ステップ801での判定結果がYesであれば、観察波形の各ピークをDB205に登録済みの対応する波形データの各ピークとの間で比較する(ステップ805)。そして観察波形とDB205に登録済みの対応する波形データの各ピークの断片長値が合致するかを判定する。この際には、一方にしか存在しないピークもありうるので、その場合には、機能3−1で述べたとおり、そのピークがStutterピークか+Aピークかに応じてピーク発生原因の知見に照合してピークの妥当性を踏まえた上で判定する(ステップ806)。判定結果がNoであれば、観察波形の波形データをはずれ値の波形データとしてその判定内容情報と併せて蓄積する(ステップ808)。判定結果がYesであれば、観察波形データをDB205に追加登録する波形データとして蓄積する(ステップ807)。以上を全個体分ループして行ない、はずれ値の波形データ群とDB205に追加登録する妥当な波形データ群をそれぞれ蓄積する。最後に、はずれ値の波形データの情報を表示する(ステップ810)とともに、妥当と判定された波形データ群をDB205に追加登録する(ステップ811)。ステップ810は機能3−2に該当する。また、ステップ811は機能3−1に該当する。
以上、本発明の遺伝子型判定結果の評価方法及び評価システムについて、具体的な実施の形態を示して説明したが、本発明はこれらに限定されるものではない。当業者であれば、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、上記各実施形態又は他の実施形態にかかる発明の構成及び機能に様々な変更・改良を加えることが可能である。
本発明の遺伝子型判定結果の評価システムは、真のピークに対する高さ比やStutterピークと+Aピークの高さ比を、真のピークに対するStutterピークや+Aピークの現れ方の傾向を利用して遺伝子型を判定するシステムに付随して、例えば実験データ解析システムとして用いられるパーソナルコンピュータなどに実装されて利用され得るものである。
真のピークに対するStutterピークの高さの比、真のピークに対する+Aピークの高さの比に再現性があることを示す図である。 本発明の一実施形態として構築される遺伝子型判定結果の評価システムの内部構成を概略的に示す機能ブロック図である。 図2に示す遺伝子情報表示システムの波形データDB200や過去に行なった処理で用いた波形データでの高さ比を格納したDB205に含まれる個体の波形データ209のデータ構造を示す図である。 図2に示す遺伝子情報表示システムの波形データDB200や過去に行なった処理で用いた波形データでの高さ比を格納したDB205に含まれるピークデータ210のデータ構造を示す図である。 図2に示す遺伝子型判定結果の評価システムにおいて行われる処理の流れを示すフローチャートである。 図5のステップ504における真のピークと各Stutterピークの高さ比の妥当性確認処理を詳細に示すフローチャートである。 図5のステップ505における真のピークと各+Aピークの高さ比の妥当性確認処理を詳細に示すフローチャートである。 図5のステップ506における断片長値の妥当性確認処理を詳細に示すフローチャートである。 +Aピーク分離処理部により各個体の波形データについて各ピークを+Aピークと元のピークとに組分けした結果をグラフ表示する画面を示す図である。 真のピーク分離処理部により各個体の波形データに含まれる元のピークを真のピークとStutterピークとに判定した結果をグラフ表示する画面を示す図である。 真のピークと各Stutterピークとの高さ比がDB205に格納されている対応する値と比較して大きく外れている(妥当でない)場合に、警告表示処理部により所定の警告を表示する画面の例を示す図である。 真のピークと各+Aピークとの高さ比がDB205に格納されている対応する値と比較して大きく外れている(妥当でない)場合に、警告表示処理部により所定の警告を表示する画面の例を示す図である。 元のピークまたは+Aピークの断片長値がDB205に格納されている対応する値と比較して大きく外れている(妥当でない)場合に、警告表示処理部により所定の警告を表示する画面の例を示す図である。 個体群に含まれる全ての真のピークとStutterピークの高さの比の分散値がはずれ値であることを表示するダイアログの例を示す図である。 個体群に含まれる全ての真のピークと+Aピークの高さの比の分散値がはずれ値であることを表示するダイアログの例を示す図である。 観察波形に対応するデータベース内の波形データ数がユーザ定義値未満であることを表示する画面の例を示す図である。 観察波形に対応するデータベース内の波形データ数がユーザ定義値未満である場合に、観察波形データをデータベースへ登録するかどうかを確認するダイアログの例を示す図である。 個体毎、相同染色体毎にマイクロサテライトの繰り返し数に多型性が見られることを示す図である。 PCR及び電気泳動により、マイクロサテライト部分のDNA断片を抽出し増幅する実験手順を模式的に示す図である。 Stutterピークの発生原因としてのPCRでのslippage現象を示す図である。 一般的な波形について、真のピークとその左右にunit長分ずつ離れた位置のStutterピーク、また真のピーク及びStutterピークのそれぞれの1塩基右位置の+Aピークについて示す図である。この図では、個体の波形が2つの真のピークについて2つのピークの塊として観察される場合の例を示している。
符号の説明
200 対象個体群毎の波形データを格納したDB
201 表示装置
202 キーボード
203 ポインティングデバイス
204 中央処理装置
205 過去に処理した波形データを格納したDB
206 +Aピーク分離処理部
207 真のピーク分離処理部
208 警告表示処理部
209 個体の波形データ
210 ピークデータ
211 実験プロトコル入力データ

Claims (3)

  1. マイクロサテライトを含むDNA断片のPCR増幅産物について長さを分析した結果を表示するシステムであって、
    前記PCR増幅産物の検出シグナルを、検出シグナル強度及び断片長を軸にとってグラフ表示するグラフ表示処理部と、
    前記PCR増幅産物の検出シグナルにおいて、DNA断片端に1つのアデニンが付加したPCR増幅産物の検出シグナルに対応する+Aピークと、+Aピーク以外のピークとを判定する第1の判定処理部と、
    前記PCR増幅産物の検出シグナルにおいて、前記DNA断片のPCR増幅産物の検出シグナルに対応する真のピークと、マイクロサテライトの繰り返し配列が1単位以上増加又は減少したPCR増幅産物の検出シグナルに相当するStutterピークとを判定する第2の判定処理部と、
    前記+Aピークと+Aピーク以外のピークとの判定結果、及び前記真のピークとStutterピークとの判定結果を前記グラフとともに表示する判定結果表示処理部とを有するシステムにおいて、
    さらに、複数の個体について、マイクロサテライトを含むDNA断片のPCR増幅産物について長さを分析した結果を蓄積したデータベースを有しており、
    前記第1の判定処理部及び第2の判定処理部による判定結果に対して、以下のうち少なくとも1つの判断基準に基づいて、判定結果の評価を行うことを特徴とするシステム。
    (1)判定された真のピークとStutterピークとの高さ比は、前記データベースに蓄積された複数個体についての同比と著しく異なっていないか。
    (2)判定された真のピークと+Aピークとの高さ比は、前記データベースに蓄積された複数個体についての同比と著しく異なっていないか。
    (3)判定された真のピーク、Stutterピーク及び+Aピークの断片長は、前記データベースに蓄積された複数個体についての同長さと著しく異なっていないか。
  2. 前記データベースは、さらに、個体ごとに前記分析結果とともに前記分析を行った際の実験プロトコルを蓄積しており、
    前記判定結果の評価においては、前記データベースに蓄積されたデータのうち、判定対象と実験プロトコルが所定程度一致するデータのみを前記判断基準に用いることを特徴とする請求項1に記載の評価システム。
  3. 前記判定結果の評価において判定結果が妥当であると評価された場合には、当該判定対象の分析結果を前記データベースに蓄積することを特徴とする請求項1又は2に記載の評価システム。
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