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JP2007191786A - ニッケル粉およびニッケル粉の製造方法 - Google Patents

ニッケル粉およびニッケル粉の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】外表面に錐状突起を一体に有するニッケル粉とその製造方法を提供する。
【解決手段】本発明に係るニッケル粉は、外表面に多数の錐状突起を一体的に有することを特徴とする。また、本発明に係るニッケル粉の製造方法は、ニッケル源たるニッケル化合物を溶解させたベース液にアルカリを加えてアルカリ水溶液とし、該アルカリ水溶液を加温しながらヒドラジンまたはヒドラジン水和物からなる還元剤を添加してニッケルを還元するニッケル粉の製造方法において、前記ベース液に、硫酸イオン源と、アンモニアもしくはアンモニウムイオン源と、硝酸イオン源と、およびニッケルと錯体を形成する錯化剤とから選ばれる1種以上を添加したベース液を用いることを特徴とする。
【選択図】図9

Description

本発明は、ニッケル粉およびニッケル粉の製造方法に関し、より詳細には錐状突起を有するニッケル粉および錐状突起を有するニッケル粉の製造方法に関する。
樹脂や樹脂ペーストへ導電性を付与するため混入されるフィラーとして直径が数μmの球状ニッケル粉が用いられている。また、さらに導電性を向上させるために、この球状ニッケル粉に銀などの貴金属をコートしたものも用いられている。また、樹脂へのフィラーとして添加した場合の電気伝導性をさらに向上させるため、球状ニッケル粉の表面に銀コートを施し、恒温槽中で数日間放置し乾燥させることで、突起物を形成する方法が知られている(特許第3656274号)。
一方、ニッケル粉の製造方法としてはカーボニル法、アトマイズ法、CVD法、酸化還元法などが知られている。酸化還元法は、ニッケル塩のアルカリ水溶液を加熱しながらヒドラジン水和物を加え還元することにより、サブμm〜数μmの球状または球状に近い形状の還元ニッケル粉を得るものである(特開平9−291318)。
特許第3656274号 特開平9−291318
ニッケル粉の製造方法として一般的に用いられているカーボニル法、アトマイズ法、酸化還元法などでは、得られるニッケル粉は、表面が滑らかなほぼ球状をなすものである。このため、樹脂に混合した複合材では、樹脂との密着性に劣るという課題がある。また、ニッケル粉同士の接触が1点であるため、導電性の向上に限界がある。また、球状ニッケル粉に銀めっきを施したものをアルカリ処理して表面を荒らすようにするのは、工程が増えてあまり好ましくはない。
そこで本発明は上記課題を解決すべくなされたもので、その目的とするところは、外表面に錐状突起を一体に有するニッケル粉とその製造方法を提供するにある。
本発明に係るニッケル粉は、粒径が0.1μm〜10μmであって、外表面に高さが粒径の1/4よりも低い多数の錐状突起を一体的に有することを特徴とする。
上記ニッケル粉の外表面に貴金属等の金属膜を被覆するようにしてもよい。
これらニッケル粉をマトリクス樹脂中に配合した複合材を形成できる。
また、本発明に係るニッケル粉の製造方法は、ニッケル源たるニッケル化合物を溶解させたベース液にアルカリを加えてアルカリ水溶液とし、該アルカリ水溶液を加温しながらヒドラジンまたはヒドラジン水和物からなる還元剤を添加してニッケルを還元するニッケル粉の製造方法において、前記ベース液に、硫酸イオン源と、アンモニアもしくはアンモニウムイオン源と、硝酸イオン源と、およびニッケルと錯体を形成する錯化剤とから選ばれる1種以上を添加したベース液を用いて、外表面に多数の錐状突起を一体的に有するニッケル粉を生成させることを特徴とする。
前記ベース液に、あらかじめ微量の金属粉もしくはセラミックス粉末を混入させておくようにすると好適である。
また、前記ベース液に炭酸ナトリウム等の炭酸イオン源を添加すると好適である。
また、前記ニッケルと錯体を形成する錯化剤として、ホウ酸、EDTAもしくはグリシンを用いることを特徴とする。
本発明によれば、外表面に多数の錐状突起を一体的に有するニッケル粉を提供できる。
このニッケル粉は、マトリクス樹脂中に配合して複合材を形成した際、錐状突起同士が複数個所で接触することが可能となり、良好な電気伝導性を有する複合材となすことができる。
以下本発明の好適な実施の形態を詳細に説明する。
本発明では上記のように、ニッケル源たるニッケル化合物を溶解させたベース液にアルカリを加えてアルカリ水溶液とし、該アルカリ水溶液を加温しながらヒドラジンまたはヒドラジン水和物からなる還元剤を添加してニッケルを還元するニッケル粉の製造方法において、前記ベース液に、硫酸イオン源と、アンモニアもしくはアンモニウムイオン源と、硝酸イオン源と、およびニッケルと錯体を形成する錯化剤とから選ばれる1種以上を添加したベース液を用いることを特徴としている。
ニッケル源としては、塩化ニッケル、硫酸ニッケル等のニッケル塩の他、化1の化学式を有する塩基性炭酸ニッケルなどのニッケル化合物を用いることができる。
これらニッケル化合物は単独でも併用して用いてもよい。
また、ベース液はアルカリによってpHが調整される。アルカリとしてはNaOHが好ましいが、これに限定されるものではない。ヒドラジンによるニッケルの還元過程において、水酸化物イオンの供給源としてアルカリが一定濃度以上である必要があり、アルカリ水溶液のpHが10以上であることが好ましい。また溶液のpHによってニッケル粉の粒径を制御することが可能である。したがって、目的の粒径に合わせてpHを決めることができる。
なお、ヒドラジンの還元反応ではアルカリを消費するため、液中の水酸化物イオンは減少する。液中の水酸化物イオンが激減すると液中のpHを維持できなくなる。そこで、適宜アルカリを追加しつつ反応を行わせるようにしてもよい。
反応させるヒドラジン水和物の量は、溶液中のニッケル1molに対し含有ヒドラジン分として1mol〜20molであることが好ましい。
また反応温度は、ヒドラジン水和物が効率よく反応する50〜70℃に保つとよい。
上記のように、ベース液に、硫酸イオン、アンモニアもしくはアンモニウムイオン、硝酸イオンを存在させることによって、ヒドラジンまたはヒドラジン水和物を添加した際に、還元されて析出するニッケル粉は、理由は定かでないが外表面に多数の錐状突起を有するニッケル粉となる。
硫酸イオン、アンモニアもしくはアンモニウムイオン、硝酸イオンは、単独でも、あるいは複数種のイオンが混在してもよい。
なお、前記ベース液に、既存のニッケル粉やパラジウム粉等の金属粉、金属イオン、金属酸化物粉、セラミックス粉末、有機物粉、無機物粉をあらかじめ微量混入させると好適である。これら金属粉等が、ベース液中のニッケルイオンが還元されてニッケル粉となる還元反応の触媒、核または種となり、反応が促進されると考えられる。
硫酸イオン源としては硫酸のほかに、硫酸ナトリウム、硫酸カリウムなどの硫酸塩を用いることができる。硫酸イオンの存在下では、還元反応が比較的安定に進行する。この硫酸イオン源の添加量は、濃硫酸の場合、ニッケル1molに対し濃硫酸10mol以下、好ましくは6mol以下が好適である。ニッケル1molに対し濃硫酸の添加量が10molよりも多いと大量のアルカリが必要となり、好ましくない。
アンモニアもしくはアンモニウムイオン源としては、アンモニア水や、塩化アンモニウム等のアンモニウム塩を用いることができる。このアンモニアもしくはアンモニウムイオン源の添加量は、濃アンモニア水の場合、ニッケル1molに対し20mol以下、好ましくは10mol以下が好適である。添加量が20molよりも多いと、ニッケル粉同士がくっついた状態、あるいは板状に析出する傾向にあるため、粉体を得るには好ましくない。
また硝酸イオン源としては硝酸のほかに、硝酸ナトリウム、硝酸カリウムなどの硝酸塩を用いることができる。硝酸イオンの存在下では、還元反応の反応時間が長くなり、一定量以上添加することは好ましくない。この意味から硝酸イオン源の添加量は、濃硝酸の場合、ニッケル1molに対し濃硝酸10mol以下、好ましくは6mol以下が好適である。ニッケル1molに対し濃硝酸の添加量が10molよりも多いと大量のアルカリが必要となり、好ましくない。
ベース液に、硫酸イオン、アンモニアもしくはアンモニウムイオンをそれぞれ添加した場合、得られるニッケル粉はより微粒子化する傾向が見られ、粒径の揃ったサブμmの粒径の粒子となる。一方、硝酸イオンの存在下では、得られるニッケル粉は粗粒子化(粒子径が比較的大きい)する傾向が見られ、数μmの直径の粒子が確認できるが、同時に粒径のばらつきも大きい。
したがって、硫酸イオン、アンモニアもしくはアンモニウムイオン、硝酸イオンの存在量、すなわちこれらイオン源の添加量を調整することによって目的とする粒径のニッケル粉を得ることができる。
硫酸イオン、アンモニアもしくはアンモニウムイオン、硝酸イオンの存在量、およびpHを調整することによって、粒径中心が、0.1μm〜10μmの範囲となる粒径のニッケル粉を得ることができた。
また、錐状突起の大きさは、高さが粒径(錐状突起の長さを含む)の1/4以下の小さなもので、形状はほぼ四角錐、円錐等の錐状をなしている。この錐状突起がほぼ球状をなすニッケル粉本体の外表面に密に多数、一体に成長したニッケル粉となっている。このように錐状突起が微細であることから、ニッケル粉の表面積は極めて大きなものとなっている。
上記イオン源のほかに、還元反応を安定、かつ促進させる添加剤を添加すると好適である。
これら添加剤として、炭酸ナトリウム等の炭酸化合物が好適である。炭酸ナトリウムの量はニッケル1molに対し10mol以下、好ましくは3mol以下が好適である。また、ニッケル粉の錐状突起形成に寄与する前記イオン源のうち、アンモニウムイオンが多量に存在するときは、このアンモニウムイオンが炭酸イオンとの共存下でpH緩衝作用をも発揮すると考えられる。なお、炭酸イオンは、ニッケル粉の粒径のばらつきを小さくし、均一な錐状突起の成長にも作用すると考えられる。
ニッケルと錯体を形成する錯化剤としては、グリシン、EDTA、クエン酸化合物、ホウ酸等があげられる。錯化剤の量は特に限定されないが、好ましくはニッケル1molに対し、錯化剤は10mol以下、さらに好ましくは5mol以下が好適である。10mol以上添加するとニッケルの析出時間が長くなる場合があるため効率が悪い。
上記のようにして得られたニッケル粉を、マトリクス樹脂中に配合して、導電性樹脂等の複合材に形成することができる。マトリクス樹脂は特に限定されない。本実施の形態のニッケル粉は、その外表面に多数の密な錐状突起を有するので、複合材中で錐状突起同士が複数個所で接触することが可能となり、これにより良好な導電性が得られる。また錐状突起を有することによりニッケル粉とマトリクス樹脂との密着性も良好となり、強度的に優れた複合材料を得ることができる。
さらにより良好な電気伝導性をうるため、上記ニッケル粉の表面に、めっき、スパッタリング、CVD法等により、銀、金、白金等の貴金属皮膜をコーティングするようにすると好適である。
実施例1
イオン交換水:50ml
塩化ニッケル6水和物:4g
を含むベース液を調整した。このベース液に濃硫酸1mlを添加し、NaOHの量を調整してpH試験紙(DUOTEST pH9.5−14)にて約pH12となる液に調整した。この液をオイルバス中で60℃の温度に保持し、ヒドラジン水和物を3ml添加し反応させた。5時間以内に反応が終了し、外表面に多数の、比較的長い錐状突起が密に成長したニッケル粉を得た。図1に得られたニッケル粉の電子顕微鏡写真を示す。得られたニッケル粉の粒度分布は0.2〜2μmであった。
実施例2
イオン交換水:50ml
塩基性炭酸ニッケル:6g
を含むベース液を調整した。このベース液に濃硫酸1mlとNaOHを加えpH試験紙(DUOTEST pH9.5−14)にて約pH12となる液に調整した。この液をオイルバス中で60℃の温度に保持し、ヒドラジン水和物を6ml添加し、pHが10以上となるようにNaOHを添加しつつ反応させた。10時間以内に反応が終了し、外表面に多数の、比較的小さな錐状突起が密に成長したニッケル粉を得た。図2に得られたニッケル粉の電子顕微鏡写真を示す。
実施例3
イオン交換水:25ml
塩化ニッケル6水和物:2g
を含むベース液を調整した。このベース液にNaOHを加え、pH試験紙(DUOTEST pH9.5−14)にて約pH12となる液に調整した。この溶液に濃アンモニア水2mlを添加し、オイルバス中で60℃の温度に保持し、ヒドラジン水和物を4ml添加し反応させた。5時間以内に反応が終了し、外表面に多数の錐状突起が密に成長したニッケル粉を得た。図3に得られたニッケル粉の電子顕微鏡写真を示す。得られたニッケル粉の粒度分布は約1μmであり、微粒子化したニッケル粉となった。
実施例4
イオン交換水:25ml
塩化ニッケル6水和物:2g
を含むベース液を調整した。このベース液に炭酸ナトリウム1.7gを加えた。さらにNaOHを加え、pHをアルカリとした。この溶液に濃硝酸2mlを加え、さらにNaOHを加え、pH試験紙(DUOTEST pH9.5−14)にて約pH12となる液に調整した。この液をオイルバス中で60℃の温度に保持し、ヒドラジン水和物を6ml添加し反応させた。20時間以内に反応が終了し、外表面に多数の錐状突起が密に成長した、粒度分布が0.5〜3μmのニッケル粉を得た。図4に得られたニッケル粉の電子顕微鏡写真を示す。
実施例5
イオン交換水:50ml
硫酸ニッケル:4.3g
を含むベース液を調整した。このベース液に炭酸ナトリウム3.5gを加え、さらにNaOHを加え、pHをアルカリとした。この溶液に濃硫酸1ml、濃硝酸1mlを添加し、さらにNaOHを加え、pH試験紙(DUOTEST pH9.5−14)にて約pH12となる液に調整した。この液をオイルバス中で60℃の温度に保持し、ヒドラジン水和物を6ml添加し反応させた。10時間以内に反応が終了し、外表面に多数の錐状突起が密に成長した、粒度分布が0.2〜2μmのニッケル粉を得た。図5に得られたニッケル粉の電子顕微鏡写真を示す。
実施例6
イオン交換水:25ml
塩化ニッケル6水和物:2g
を含むベース液を調整した。このベース液に硫酸ナトリウム0.2g、硝酸カリウム0.2g、炭酸ナトリウム1.7gを添加し、さらにNaOHを加え、pH試験紙(DUOTEST pH9.5−14)にて約pH12となる液に調整した。さらに濃アンモニア水2mlを添加した。この液をオイルバス中で60℃の温度に保持し、ヒドラジン水和物を8ml添加し反応させた。5時間以内に反応が終了し、外表面に多数の錐状突起が密に成長した、粒度分布が3〜8μmのニッケル粉を得た。図6に得られたニッケル粉の電子顕微鏡写真を示す。
実施例7
イオン交換水:25ml
塩化ニッケル6水和物:2g
を含むベース液を調整した。このベース液に濃硫酸0.1ml、濃硝酸0.1ml、NaOHを加え、pHを中性にした。この溶液に炭酸ナトリウム1.7gを添加し、さらにNaOHを加え、pH試験紙(DUOTEST pH9.5−14)にて約pH12となる液に調整した。さらに濃アンモニア水2mlを添加した。この液をオイルバス中で60℃の温度に保持し、ヒドラジン水和物を6ml添加し反応させた。5時間以内に反応が終了し、外表面に多数の錐状突起が密に成長した、粒度分布が4〜5μmのニッケル粉を得た。図7に得られたニッケル粉の電子顕微鏡写真を示す。図8はその拡大写真である。
実施例8
イオン交換水:40ml
塩化ニッケル6水和物:4g
を含むベース液を調整した。このベース液に炭酸ナトリウム3.5g、ホウ酸0.2gを加えた。さらに4.17mol/lの水酸化ナトリウム溶液15mlを添加し、攪拌し、オイルバス中で60℃の温度に保持し、ヒドラジン水和物を5ml添加し反応させた。5時間以内に反応が終了し、外表面に多数の、比較的小さな錘状突起が密に成長したニッケル粉を得た。図9に得られたニッケル粉の電子顕微鏡写真を示す。
実施例9
イオン交換水:40ml
塩化ニッケル6水和物:4g
を含むベース液を調整した。このベース液に炭酸ナトリウム3.5g、0.05mol/lのEDTA溶液を5ml加えた。さらに4.17mol/lの水酸化ナトリウム溶液15mlを添加し、攪拌し、オイルバス中で60℃の温度に保持し、ヒドラジン水和物を5ml添加し反応させた。5時間以内に反応が終了し、外表面に多数の、比較的小さな錘状突起が密に成長したニッケル粉を得た。図10に得られたニッケル粉の電子顕微鏡写真を示す。
実施例10
イオン交換水:40ml
塩化ニッケル6水和物:4g
を含むベース液を調整した。このベース液に炭酸ナトリウム3.5g、グリシンを0.3g加えた。さらに4.17mol/lの水酸化ナトリウム溶液15mlを添加し、攪拌し、オイルバス中で60℃の温度に保持し、ヒドラジン水和物を5ml添加し反応させた。5時間以内に反応が終了し、外表面に多数の、比較的小さな錘状突起が密に成長したニッケル粉を得た。図11に得られたニッケル粉の電子顕微鏡写真を示す。
なお、上記各実施例において、ベース液に、既存のニッケル粉(粒径数μm)を微量(例えば100粒程度)あらかじめ添加しておくことにより、還元反応が促進され、反応時間が短縮化する傾向が見られた。
また、上記各得られたニッケル粉をマトリクス樹脂(熱硬化性エポキシ樹脂)に20wt%配合した複合材を作製したところ、電気伝導性の良好な複合材が得られた。
また、上記各得られたニッケル粉に無電解銀めっきを施し、このニッケル粉をマトリクス樹脂に配合した複合材を作製したところ、さらに良好な電気伝導性を示す複合材が得られた。
本発明に係るニッケル粉は、上記のような導電性フィラーのほか、電気接点材料、電池の電極材料、触媒、薬品の添加材等として用いることができる。
実施例1で得られたニッケル粉の電子顕微鏡写真である。 実施例2で得られたニッケル粉の電子顕微鏡写真である。 実施例3で得られたニッケル粉の電子顕微鏡写真である。 実施例4で得られたニッケル粉の電子顕微鏡写真である。 実施例5で得られたニッケル粉の電子顕微鏡写真である。 実施例6で得られたニッケル粉の電子顕微鏡写真である。 実施例7で得られたニッケル粉の電子顕微鏡写真である。 図7の拡大写真である。 実施例8で得られたニッケル粉の電子顕微鏡写真である。 実施例9で得られたニッケル粉の電子顕微鏡写真である。 実施例10で得られたニッケル粉の電子顕微鏡写真である。

Claims (7)

  1. 粒径が0.1μm〜10μmであって、外表面に高さが粒径の1/4よりも低い多数の錐状突起を一体的に有することを特徴とするニッケル粉。
  2. 外表面に金属膜が被覆されていることを特徴とする請求項1記載のニッケル粉。
  3. 請求項1または2項記載のニッケル粉がマトリクス樹脂中に混入されていることを特徴とする複合材。
  4. ニッケル源たるニッケル化合物を溶解させたベース液にアルカリを加えてアルカリ水溶液とし、該アルカリ水溶液を加温しながらヒドラジンまたはヒドラジン水和物からなる還元剤を添加してニッケルを還元するニッケル粉の製造方法において、
    前記ベース液に、硫酸イオン源と、アンモニアもしくはアンモニウムイオン源と、硝酸イオン源と、およびニッケルと錯体を形成する錯化剤とから選ばれる1種以上を添加したベース液を用いて、外表面に多数の錐状突起を一体的に有するニッケル粉を生成させることを特徴とするニッケル粉の製造方法。
  5. 前記ベース液に、金属粉もしくはセラミックス粉末を混入することを特徴とする請求項4記載のニッケル粉の製造方法。
  6. 前記ベース液に炭酸イオン源を添加することを特徴とする請求項4または5記載のニッケル粉の製造方法。
  7. 前記ニッケルと錯体を形成する錯化剤として、ホウ酸、EDTAもしくはグリシンを用いることを特徴とする請求項4〜6いずれか1項記載のニッケル粉の製造方法。
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