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JP2007034201A - 定着装置 - Google Patents

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久仁彦 石井
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Abstract

【課題】 定着ローラを加熱する無端ベルトを備えた定着装置において、その定着装置内で紙詰まりが生じた場合、比較的簡単かつ短時間のうちに紙詰まりを解消することのできる定着装置。
【解決手段】 定着ローラ7と、定着ローラ7に圧接される加圧ローラ8を備え、かつ、複数のベルト支持ローラ10,11間に巻き掛けられた無端ベルト12を定着ローラ7に圧接して、複数のベルト支持ローラ10,11の少なくともひとつに内蔵された加熱手段H2からの熱により無端ベルト12を介して定着ローラ7を加熱するように構成されている定着装置5で、加圧ローラ8が定着ローラ7に対して相対的に圧接および離間自在に構成され、無端ベルト12が定着ローラ7に対して相対的に圧接および離間自在に構成されている。
【選択図】 図2

Description

本発明は、複写機、プリンタ、ファクシミリなどの画像形成装置に組み込まれて、トナー像を転写用紙に定着させるために使用される定着装置に関し、より詳しくは、定着ローラと、その定着ローラに圧接される加圧ローラを備え、かつ、複数のベルト支持ローラ間に巻き掛けられた無端ベルトを前記定着ローラに圧接して、前記複数のベルト支持ローラの少なくともひとつに内蔵された加熱手段からの熱により前記無端ベルトを介して前記定着ローラを加熱するように構成されている定着装置に関する。
このような無端ベルトを備えた定着装置は、無端ベルトにより定着ローラの表面を直接加熱することによってウォームアップ時間の短縮を図るとともに、定着ローラを加熱するためのニップ幅の増大により定着ローラに対する局部的な負荷の増加を回避して定着ローラの長寿命化を図るもので、従来において知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開2005−164691号公報
しかし、上記特許文献に記載の従来技術では、定着装置における転写用紙の紙詰まりに関して特に言及がなく、したがって、定着装置で紙詰まりが生じた場合、紙詰まりの解消に長時間を要するおそれがあった。
つまり、無端ベルトを備えた定着装置では、定着ローラと加圧ローラとの間で紙詰まりが生じるのみならず、定着ローラと加圧ローラ間から定着ローラと無端ベルト間にわたって紙詰まりが生じるおそれがあり、その場合、紙詰まりを生じた転写用紙を取り除くのが困難で、紙詰まりの解消に長時間を要する可能性があった。
本発明は、このような従来の問題点に着目したもので、その目的は、定着ローラを加熱する無端ベルトを備えた定着装置において、その定着装置内で紙詰まりが生じた場合、比較的簡単かつ短時間のうちに紙詰まりを解消することのできる定着装置を提供することにある。
本発明の第1の特徴構成は、定着ローラと、その定着ローラに圧接される加圧ローラを備え、かつ、複数のベルト支持ローラ間に巻き掛けられた無端ベルトを前記定着ローラに圧接して、前記複数のベルト支持ローラの少なくともひとつに内蔵された加熱手段からの熱により前記無端ベルトを介して前記定着ローラを加熱するように構成されている定着装置であって、前記加圧ローラが前記定着ローラに対して相対的に圧接および離間自在に構成され、前記無端ベルトが前記定着ローラに対して相対的に圧接および離間自在に構成されているところにある。
本発明の第1の特徴構成によれば、定着ローラと、その定着ローラに圧接される加圧ローラを備え、かつ、複数のベルト支持ローラ間に巻き掛けられた無端ベルトを定着ローラに圧接して、複数のベルト支持ローラの少なくともひとつに内蔵された加熱手段からの熱により無端ベルトを介して定着ローラを加熱するように構成されている定着装置において、加圧ローラが定着ローラに対して相対的に圧接および離間自在に構成され、無端ベルトが定着ローラに対して相対的に圧接および離間自在に構成されているので、たとえ転写用紙が定着ローラと加圧ローラ間から定着ローラと無端ベルト間にわたって紙詰まりを生じても、定着ローラに対して加圧ローラと無端ベルトを離間させることによって、紙詰まりの原因となった転写用紙を比較的簡単かつ短時間のうちに取り除くことができる。
したがって、定着ローラを加熱するための無端ベルトによる利点、つまり、ウォームアップ時間の短縮と定着ローラの長寿命化を図りながら、しかも、紙詰まりを簡単かつ短時間に処理することのできる定着装置を得るに至った。
本発明の第2の特徴構成は、前記複数のベルト支持ローラがひとつの加熱ユニットに回転自在に保持され、その加熱ユニットの前記定着ローラに対する相対的な遠近移動によって、前記無端ベルトが前記定着ローラに圧接および離間するように構成されているところにある。
本発明の第2の特徴構成によれば、複数のベルト支持ローラがひとつの加熱ユニットに回転自在に保持されているので、その複数のベルト支持ローラ間に巻き掛けられた無端ベルトの点検作業やメンテナンス作業を容易に行うことができる。
そして、その加熱ユニットの定着ローラに対する相対的な遠近移動によって、無端ベルトが定着ローラに圧接および離間するように構成されているので、定着ローラに対する無端ベルトの圧接および離間も確実なものとなり、所望どおりの加熱作用と紙詰まりの解消を行うことができる。
本発明の第3の特徴構成は、前記定着ローラが定着ユニットに回転自在に保持され、前記加圧ローラが加圧ユニットに回転自在に保持されて、その加圧ユニットの前記定着ユニットに対する相対的な遠近移動によって、前記加圧ローラが前記定着ローラに圧接および離間するように構成されているところにある。
本発明の第3の特徴構成によれば、定着ローラが定着ユニットに回転自在に保持され、加圧ローラが加圧ユニットに回転自在に保持されているので、定着ローラと加圧ローラの点検作業やメンテナンス作業を容易に行うことができるとともに、その加圧ユニットの定着ユニットに対する相対的な遠近移動によって、加圧ローラが定着ローラに圧接および離間するように構成されているので、定着ローラに対する加圧ローラの圧接および離間も確実なものとなり、所望どおりの定着作用と紙詰まりの解消を行うことができる。
本発明の第4の特徴構成は、前記定着ユニットと加圧ユニット、および、前記加熱ユニットが、下方に位置する共通軸心周りに相対回動自在に構成され、かつ、互いに連動して遠近移動するように構成されているところにある。
本発明の第4の特徴構成によれば、定着ユニットと加圧ユニット、および、加熱ユニットが、共通軸心周りに相対回動自在に構成され、かつ、互いに連動して遠近移動するように構成されているので、定着ローラに対する加圧ローラと無端ベルトの圧接および離間を互いに連動させて迅速に行うことができる。
しかも、その共通軸心が下方に位置するため、例えば、定着ユニットと加圧ユニット、および、加熱ユニットの相対回動をスプリングなどを使用することなく、各ユニットの自重を利用して遂行することができ、構造の簡素化を図ることもできる。
本発明による定着装置の実施の形態を図面に基づいて説明する。
この定着装置は、複写機、プリンタ、ファクシミリなどの画像形成装置に組み込まれて、トナー像を転写用紙に定着させるために使用されるもので、例えば、タンデム型のカラー画像形成装置であれば、図1に示すように、無端状の中間転写ベルト1を備え、中間転写ベルト1の下方には、図において2つの現像装置2,3しか示されていないが、実際には、イエロー、シアン、マゼンタ、ブラック用の合計4つの現像装置が配設されている。
これら4つの現像装置によって、中間転写ベルト1上に順次異なるカラートナー像が色重ね転写され、二次転写ローラ4への逆バイアスの印加によって、その中間転写ベルト1上のトナー像が転写用紙Pに転写され、その後、定着装置5によりトナー像が転写用紙Pに定着されて排紙部6に排出される。
定着装置5は、図2に詳しく示すように、ハロゲンヒータなどの加熱手段H1を内蔵した定着ローラ7と、その定着ローラ7に圧接される加圧ローラ8を備え、さらに、外部加熱手段9も備えている。
外部加熱手段9は、少なくとも2つのベルト支持ローラ10,11と、そのベルト支持ローラ10,11間に巻き掛けられた無端ベルト12を備え、ベルト支持ローラ10,11の少なくとも一方、例えば、上方に位置するベルト支持ローラ10にハロゲンヒータなどの加熱手段H2が内蔵されている。
そして、その加熱手段H2を内蔵したベルト支持ローラ10と無端ベルト12が定着ローラ7に圧接されて、加熱手段H2からの熱により無端ベルト12を介して定着ローラ7が加熱されるように構成されている。
定着ローラ7は、その長手方向両端部が図外のベアリングを介して定着ユニット13を構成する一対の定着ローラ用保持部材13aに回転自在に保持され、加圧ローラ8も、その長手方向両端部が図外のベアリングを介して加圧ユニット14を構成する一対の加圧ローラ用保持部材14aに回転自在に保持されている。
さらに、外部加熱手段9を構成する2つのベルト支持ローラ10,11も、その長手方向両端部が図外のベアリングを介して加熱ユニット15を構成する一対の支持ローラ用保持部材15aにそれぞれ回転自在に保持されている。つまり、2つのベルト支持ローラ10,11が、ひとつの加熱ユニット15に回転自在に保持されている。
定着ローラ7を保持する定着ユニット13、加圧ローラ8を保持する加圧ユニット14、ならびに、ベルト支持ローラ10,11を保持する加熱ユニット15は、それら各ユニット13,14,15の下端部近くが1本の軸16を介してカラー画像形成装置の本体側に取り付けられ、その軸16の共通軸心16a周りに相対回動自在に構成されている。
すなわち、図2に示す例では、(イ)と(ロ)を比較すれば明らかなように、加熱ユニット15がカラー画像形成装置の本体側に固定されていて、定着ユニット13と加圧ユニット14が、共通軸心16a周りに相対回動自在に構成され、それによって、加圧ローラ8が定着ローラ7に対して相対的に圧接および離間自在に構成され、ベルト支持ローラ10,11間に巻き掛けられた無端ベルト12が定着ローラ7に対して相対的に圧接および離間自在に構成されている。
カラー画像形成装置の本体には、下方を中心とする回動操作によって開閉される開閉カバー17が設けられ、その開閉カバー17の上方内側にユニット押圧部材18が取り付けられ、そのユニット押圧部材18に対応して、加圧ユニット14の上方には被押圧部19が設けられている。
そして、開閉カバー17を閉じると、図2の(イ)に示すように、ユニット押圧部材18が被押圧部19を押圧して、定着ローラ7に対して加圧ローラ8と無端ベルト12を圧接状態に保持するように構成されている。
定着ユニット13は、図2において下方右側に偏心した位置で共通軸心16a周りに回動自在に取り付けられ、また、加圧ユニット14は、L字形に構成されて、その下方右側に偏心した位置で共通軸心16a周りに回動自在に取り付けられているので、開閉カバー17を開けると、図2の(ロ)に示すように、加圧ユニット14と定着ユニット13が自重によって互いに連動して共通軸心16a周りに反時計方向へ回動移動し、定着ローラ7に対して加圧ローラ8と無端ベルト12が離間状態になるように構成されている。
このような構成の定着装置5においては、転写用紙Pが互いに圧接状態にある定着ローラ7と加圧ローラ8の間を通過する際、トナー像が加熱、押圧されて転写用紙Pに定着される。
そして、何らかの理由で、転写用紙Pが定着ローラ7から分離せず、定着ローラ7の表面に付着したまま無端ベルト12部分にまで至ると、図2の(イ)に示すように、転写用紙Pが定着ローラ7と無端ベルト12の間に挟み込まれて紙詰まりを生じる。
その場合、開閉カバー17を開けさえすれば、図2の(ロ)に示すように、加圧ユニット14と定着ユニット13が自重によって互いに連動して共通軸心16a周りに反時計方向へ回動移動して、無端ベルト12に対して定着ローラ7が離間し、さらに、その定着ローラ7に対して加圧ローラ8が離間するので、定着ローラ7と無端ベルト12の間、さらには、定着ローラ7と加圧ローラ8の間に詰まった転写用紙Pを取り除いて、紙詰まりを解消することができる。
〔発明の効果〕
したがって、本発明によれば、定着装置5で紙詰まりが生じた場合、開閉カバー17を開けるだけで、簡単に紙詰まりを解消することができ、また、紙詰まり解消後において、開閉カバー17を閉じるだけで、定着ローラ7、加圧ローラ8、および、無端ベルト12を通常の定着状態へ復帰させることができる。
〔別実施形態〕
(1)先の実施形態では、定着ユニット13、加圧ユニット14、および、加熱ユニット15を下方に位置する共通軸心16a周りに相対回動自在に構成した例を示したが、共通軸心16aの位置は任意であり、例えば、共通軸心16aを上方に位置させて、スプリングの弾性力によって各ユニット13,14,15を相対的に離間させるように構成することもできる。
さらに、各ユニット13,14,15を相対的にスライド自在に構成し、その相対的なスライド移動によって、定着ローラ7、加圧ローラ8、および、無端ベルト12間での圧接と離間を遂行するように構成することもできる。
(2)先の実施形態では、定着ローラ7に加熱手段H1を内蔵した例を示したが、外部加熱手段9が設けられているので、定着ローラ7に加熱手段H1を内蔵せずに実施することもできる。
また、その外部加熱手段9を構成する2つのベルト支持ローラ10,11のうち、一方のベルト支持ローラ10にのみ加熱手段H2を内蔵した例を示したが、他方のベルト支持ローラ11にも同じような加熱手段を内蔵して実施することもでき、さらに、ベルト支持ローラを3つ設け、それら3つのベルト支持ローラ間に無端ベルト12を巻き掛けるとともに、少なくともひとつのベルト支持ローラに加熱手段H2を内蔵して実施することもできる。
カラー画像形成装置の要部の概略構成図 定着装置の概略構成図
符号の説明
7 定着ローラ
8 加圧ローラ
10,11 ベルト支持ローラ
12 無端ベルト
13 定着ユニット
14 加圧ユニット
15 加熱ユニット
16a 共通軸心
H2 加熱手段

Claims (4)

  1. 定着ローラと、その定着ローラに圧接される加圧ローラを備え、かつ、複数のベルト支持ローラ間に巻き掛けられた無端ベルトを前記定着ローラに圧接して、前記複数のベルト支持ローラの少なくともひとつに内蔵された加熱手段からの熱により前記無端ベルトを介して前記定着ローラを加熱するように構成されている定着装置であって、
    前記加圧ローラが前記定着ローラに対して相対的に圧接および離間自在に構成され、前記無端ベルトが前記定着ローラに対して相対的に圧接および離間自在に構成されている定着装置。
  2. 前記複数のベルト支持ローラがひとつの加熱ユニットに回転自在に保持され、その加熱ユニットの前記定着ローラに対する相対的な遠近移動によって、前記無端ベルトが前記定着ローラに圧接および離間するように構成されている請求項1に記載の定着装置。
  3. 前記定着ローラが定着ユニットに回転自在に保持され、前記加圧ローラが加圧ユニットに回転自在に保持されて、その加圧ユニットの前記定着ユニットに対する相対的な遠近移動によって、前記加圧ローラが前記定着ローラに圧接および離間するように構成されている請求項2に記載の定着装置。
  4. 前記定着ユニットと加圧ユニット、および、前記加熱ユニットが、下方に位置する共通軸心周りに相対回動自在に構成され、かつ、互いに連動して遠近移動するように構成されている請求項3に記載の定着装置。
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