JP2007091935A - ポリマー、膜形成用組成物、絶縁膜およびその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】新規なポリマー、特に、電子デバイスなどに用いられる誘電率、機械強度等の膜特性が良好な膜形成組成物に用いられるポリマー、さらには膜形成組成物を用いて得られる絶縁膜およびそれを有する電子デバイスを提供する。
【解決手段】エチレン性二重結合またはアセチレン性三重結合を分岐末端にもつデンドリマーとケイ素原子に結合した水素原子を少なくとも2つ以上有する化合物とをヒドロシリル化反応させて得られるポリマー、該ポリマーを含有する膜形成用組成物、該組成物を用いて得られる絶縁膜、及び該絶縁膜を有する電子デバイス。
【選択図】 なし
【解決手段】エチレン性二重結合またはアセチレン性三重結合を分岐末端にもつデンドリマーとケイ素原子に結合した水素原子を少なくとも2つ以上有する化合物とをヒドロシリル化反応させて得られるポリマー、該ポリマーを含有する膜形成用組成物、該組成物を用いて得られる絶縁膜、及び該絶縁膜を有する電子デバイス。
【選択図】 なし
Description
本発明はカゴ型シルセスキオキサン構造を有するポリマーに関し、さらに詳しくは電子デバイスなどに用いられる誘電率、機械強度等の膜特性が良好な膜形成用組成物に関し、さらには該組成物を用いて得られる絶縁膜を有する電子デバイスに関する。
近年、電子材料分野においては、高集積化、多機能化、高性能化の進行に伴い、回路抵抗や配線間のコンデンサー容量が増大し、消費電力や遅延時間の増大を招いている。中でも、遅延時間の増大は、デバイスの信号スピードの低下やクロストークの発生の大きな要因となるため、この遅延時間を減少させてデバイスの高速化を図るべく、寄生抵抗や寄生容量の低減が求められている。この寄生容量を低減するための具体策の一つとして、配線の周辺を低誘電性の層間絶縁膜で被覆することが試みられている。また、層間絶縁膜には、実装基板製造時の薄膜形成工程やチップ接続、ピン付け等の後工程に耐え得る優れた耐熱性やウェットプロセスに耐え得る耐薬品性が求められている。さらに、近年は、Al配線から低抵抗のCu配線が導入されつつあり、これに伴い、CMP(ケミカルメカニカルポリッシング)による平坦化が一般的となっており、このプロセスに耐え得る高い機械的強度が求められている。
有機ポリマー絶縁膜として、ポリベンゾオキサゾール、ポリイミドが広く知られているが、極性の高い窒素原子を含むため、低誘電性、低吸水性、耐久性および耐加水分解性の面では、満足なものは得られていない。
また、分子内に複数の炭素−炭素二重結合を含有する籠状シルセスキオキサン類を架橋重合させて得られる膜が示されており、比誘電率は3.3〜3.5の範囲である(特許文献1)。さらに、ビニル基含有化合物と水素化オクタシルセスキオキサンとのヒドロシリル化重合体を基本骨格とする樹脂が知られているが(特許文献2)、高速デバイスを実現するためには更なる低誘電率化が望まれている。
また、分子内に複数の炭素−炭素二重結合を含有する籠状シルセスキオキサン類を架橋重合させて得られる膜が示されており、比誘電率は3.3〜3.5の範囲である(特許文献1)。さらに、ビニル基含有化合物と水素化オクタシルセスキオキサンとのヒドロシリル化重合体を基本骨格とする樹脂が知られているが(特許文献2)、高速デバイスを実現するためには更なる低誘電率化が望まれている。
本発明は上記問題点を解決するためのポリマーに関し、さらに詳しくは電子デバイスなどに用いられる誘電率、機械強度等の膜特性が良好な膜形成用組成物に関し、さらには該膜形成用組成物を用いて得られる絶縁膜およびそれを有する電子デバイスに関する。
本発明者は、上記課題が下記の構成により解決されることを見出した。
(1)エチレン性二重結合またはアセチレン性三重結合を分岐末端にもつデンドリマーとケイ素原子に結合した水素原子を少なくとも2つ以上有する化合物とをヒドロシリル化反応させて得られることを特徴とするポリマー。
(2)該デンドリマーのコア部がカゴ型シルセスキオキサンであることを特徴とする上記(1)に記載のポリマー。
(1)エチレン性二重結合またはアセチレン性三重結合を分岐末端にもつデンドリマーとケイ素原子に結合した水素原子を少なくとも2つ以上有する化合物とをヒドロシリル化反応させて得られることを特徴とするポリマー。
(2)該デンドリマーのコア部がカゴ型シルセスキオキサンであることを特徴とする上記(1)に記載のポリマー。
(3)該デンドリマーが下記式(1)で表わされることを特徴とする上記(1)または(2)に記載のポリマー。
一般式(1)中、R1〜R8は、各々独立に、アルキル基、アルケニル基、アリール基、または、一般式(2)で表される置換基を表わす。R1〜R8のうち少なくとも1つは一般式(2)で表わされる置換基である。
一般式(2)において、L1は、アルキレン基、−O−、−Si(R11)(R12)−、または、これらを組み合わせた2価の連結基を表わす。R11及びR12は独立にアルキル基を表わす。
R9はアルキル基またはアリール基を表わす。iは、該デンドリマーの世代数であり、1〜10の整数を表わす。A1は一般式(3)で表わされる置換基である。aは1〜3の整数を表わす。R10はアルケニレン基またはアルキニレン基を表わす。
なお、L1、R9及びR10について、それぞれ複数存在するときは同一でも異なっていてもよい。
R9はアルキル基またはアリール基を表わす。iは、該デンドリマーの世代数であり、1〜10の整数を表わす。A1は一般式(3)で表わされる置換基である。aは1〜3の整数を表わす。R10はアルケニレン基またはアルキニレン基を表わす。
なお、L1、R9及びR10について、それぞれ複数存在するときは同一でも異なっていてもよい。
(4)aが2〜3であることを特徴とする上記(3)に記載のポリマー。
(5)式(2)においてR10がビニル基またはアリル基である上記(3)又は(4)に記載のポリマー。
(6)該デンドリマーが窒素原子を有さないことを特徴とする上記(1)〜(5)のいずれかに記載のポリマー。
(5)式(2)においてR10がビニル基またはアリル基である上記(3)又は(4)に記載のポリマー。
(6)該デンドリマーが窒素原子を有さないことを特徴とする上記(1)〜(5)のいずれかに記載のポリマー。
(7)上記(1)〜(5)のいずれかに記載のポリマーおよび溶剤を含有する膜形成用組成物。
(8)エチレン性二重結合またはアセチレン性三重結合を分岐末端にもつデンドリマーとケイ素原子に結合した水素原子を少なくとも2つ以上有する化合物および溶剤を含有することを特徴とする膜形成用組成物。
(9)上記(7)または(8)に記載の膜形成用組成物を用いて形成した絶縁膜。
(10)上記(9)に記載の絶縁膜を有する電子デバイス。
(11)上記(7)に記載の膜形成用組成物を基板上に塗布した後、焼成することを特徴とする絶縁膜の製造方法。
(12)上記(8)に記載の膜形成用組成物を基板上に塗布した後、重合、焼成することを特徴とする絶縁膜の製造方法。
(8)エチレン性二重結合またはアセチレン性三重結合を分岐末端にもつデンドリマーとケイ素原子に結合した水素原子を少なくとも2つ以上有する化合物および溶剤を含有することを特徴とする膜形成用組成物。
(9)上記(7)または(8)に記載の膜形成用組成物を用いて形成した絶縁膜。
(10)上記(9)に記載の絶縁膜を有する電子デバイス。
(11)上記(7)に記載の膜形成用組成物を基板上に塗布した後、焼成することを特徴とする絶縁膜の製造方法。
(12)上記(8)に記載の膜形成用組成物を基板上に塗布した後、重合、焼成することを特徴とする絶縁膜の製造方法。
本発明によれば、半導体素子などにおける層間絶縁膜として使用するのに適した、低比誘電率を有する絶縁膜を形成することができる。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明は、カゴ構造を有するデンドリマーとケイ素原子に結合した水素原子を少なくとも2つ以上有する化合物とをヒドロシリル化反応させて得られるポリマーおよび塗布溶剤を含む膜形成用組成物を用いて形成した膜である。
本発明は、カゴ構造を有するデンドリマーとケイ素原子に結合した水素原子を少なくとも2つ以上有する化合物とをヒドロシリル化反応させて得られるポリマーおよび塗布溶剤を含む膜形成用組成物を用いて形成した膜である。
本発明で述べるデンドリマーとは、例えば、特開2002−338693号に記載されているようなコア部、分岐部および末端部で構成された高度に分岐された多分岐高分子あるいは樹枝状高分子であり、末端部にヒドロシリル化可能なエチレン性二重結合またはアセチレン性三重結合を有する。本発明は、コア部がカゴ型シルセスキオキサン構造を有することを特徴とする。カゴ型シルセスキオキサン構造としては、例えば、T3 8構造、T3 10構造、T3 12構造などが挙げられる。好ましくは、T3 8構造である。
本発明のデンドリマーの末端基は重合性基を有する。重合性基は、熱、光、酸、あるいは塩基などで重合可能な置換基をいい、例えば、エチレン性不飽和基(たとえば、ビニル基、アリル基、アクリロイル基、メタクリロイル基、スチリル基など)、アセチレン性不飽和基を有することが好ましく、さらに好ましくは、エチレン性不飽和基であり、特に好ましくは、ビニル基、アリル基である。
本発明のデンドリマー世代数としては、1〜10世代が好ましく、1〜8世代がさらに好ましく、1〜5世代が特に好ましい。重量平均分子量では、好ましくは500〜1000000、より好ましくは550〜50000、特に好ましくは600〜50000である。
デンドリマーは下記一般式(1)で表わされるものが特に好ましい。
一般式(1)中、R1〜R8は、各々独立に、アルキル基、アルケニル基、アリール基、または、一般式(2)で表される置換基を表わす。
R1〜R8で表わされるアルキル基は、直鎖、分岐、環状のいずれでよい炭素数1〜10のアルキル基(例えば、メチル、t−ブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル等)が好ましい。
R1〜R8で表わされるアルケニル基は、炭素数2〜10のアルケニル基(例えば、ビニル、プロペニル等)が好ましい。
R1〜R8で表わされるアリール基は、炭素数6〜20のアリール基(例えば、フェニル、1−ナフチル、2−ナフチル等)が好ましい。より好ましくは、アルキル基、アルケニル基であり、特に好ましくはアルキル基である。
また、これらの置換基はさらに別の置換基で置換されていてもよい。
R1〜R8で表わされるアルケニル基は、炭素数2〜10のアルケニル基(例えば、ビニル、プロペニル等)が好ましい。
R1〜R8で表わされるアリール基は、炭素数6〜20のアリール基(例えば、フェニル、1−ナフチル、2−ナフチル等)が好ましい。より好ましくは、アルキル基、アルケニル基であり、特に好ましくはアルキル基である。
また、これらの置換基はさらに別の置換基で置換されていてもよい。
一般式(2)において、L1は、アルキレン基、−O−、−Si(R11)(R12)−、または、これらを組み合わせた2価の連結基を表わす。好ましくは、アルキレン基であり、より好ましくは、エチレンまたはプロピレンである。
R11及びR12は各々独立にアルキル基を表わす。炭素数1〜10が好ましく、炭素数1〜5がより好ましい。特に好ましくはメチル基である。
R9はアルキル基またはアリール基を表わす。R9で表わされるアルキル基およびアリール基の好ましい態様はR1〜R8で表わされるそれらと同様である。
R11及びR12は各々独立にアルキル基を表わす。炭素数1〜10が好ましく、炭素数1〜5がより好ましい。特に好ましくはメチル基である。
R9はアルキル基またはアリール基を表わす。R9で表わされるアルキル基およびアリール基の好ましい態様はR1〜R8で表わされるそれらと同様である。
iは、デンドリマーの世代数を表わし、1〜10の整数を表わす。iは1〜8が好ましく、1〜5が特に好ましい。
aは1〜3の整数を表わす。得られる膜の機械的強度の観点から重合性基の分岐度が高
いほうがよく、aは2〜3が好ましく、3が特に好ましい。
aは1〜3の整数を表わす。得られる膜の機械的強度の観点から重合性基の分岐度が高
いほうがよく、aは2〜3が好ましく、3が特に好ましい。
R1〜R8の少なくとも一つは、一般式(2)で表される基であり、
iが2以上の場合、R1〜R8の少なくとも一つは、一般式(2)で表される基であり、末端にA1として一般式(3)で表される基を有する。
iが1の場合、R1〜R8の少なくとも一つは、A1、即ち、一般式(3)で表わされる基である。
iが2以上の場合、R1〜R8の少なくとも一つは、一般式(2)で表される基であり、末端にA1として一般式(3)で表される基を有する。
iが1の場合、R1〜R8の少なくとも一つは、A1、即ち、一般式(3)で表わされる基である。
R10は、アルケニレン基またはアルキニレン基を表わす。
R10で表わされるアルケニル基の好ましい態様はR1〜R8で表わされるアルケニル基と同様である。
R10で表わされるアルキニル基としては、炭素数2〜10が好ましく、例えば、エチニル、フェニルエチニルなどが挙げられる。より好ましくは、炭素数2〜5であり、特に好ましくは、エチニルである。
R10で表わされるアルケニル基の好ましい態様はR1〜R8で表わされるアルケニル基と同様である。
R10で表わされるアルキニル基としては、炭素数2〜10が好ましく、例えば、エチニル、フェニルエチニルなどが挙げられる。より好ましくは、炭素数2〜5であり、特に好ましくは、エチニルである。
本発明におけるデンドリマーは、高度に規則性のある分子量が単分散であるデンドリマー、および規則性が低く、分子量分布が多分散であるいわゆるハイパーブランチデンドリマーも含む意味で用いる。
また、本発明のデンドリマーには、誘電率・膜の吸湿性の観点から窒素原子は含まないことが特に好ましく、特に、ポリイミドあるいはポリアミド以外の化合物、即ちポリイミド結合あるいはポリアミド結合を有しない化合物であることが好ましい。
以下に一般式(1)の具体例を示すが、これらに限定されるものではない。
一般式(1)で表されるデンドリマーは、シリコンの化学において広く知られた技法を使用して容易に調製することができ、例えば、J. Chem. Soc., Dalton Trans.、2767頁(1998年)等に記載されている方法により合成できる。
<ケイ素原子に結合した水素原子を少なくとも2つ以上有する化合物>
本発明に用いられる、ケイ素原子に結合した水素原子を少なくとも2つ以上有する化合物(以下「シラン化合物」と記載)は、線状、環状、カゴ構造のいずれでもよいが、環状またはカゴ構造を有しているのが好ましい。より好ましくはカゴ型シルセスキオキサン構造であり、例えば、T3 8構造、T3 10構造、T3 12構造などが挙げられる。好ましくは、T3 8構造である。
本発明に用いられる、ケイ素原子に結合した水素原子を少なくとも2つ以上有する化合物(以下「シラン化合物」と記載)は、線状、環状、カゴ構造のいずれでもよいが、環状またはカゴ構造を有しているのが好ましい。より好ましくはカゴ型シルセスキオキサン構造であり、例えば、T3 8構造、T3 10構造、T3 12構造などが挙げられる。好ましくは、T3 8構造である。
シラン化合物中のケイ素原子に結合した水素原子の数は、2〜24が好ましく、2〜16がより好ましく、2〜10が特に好ましい。
シラン化合物の分子量は、一般的には60〜6000、好ましくは80〜2000、よ
り好ましくは80〜1000である。
シラン化合物の分子量は、一般的には60〜6000、好ましくは80〜2000、よ
り好ましくは80〜1000である。
特に好ましくは式(4)で表わされる化合物である。
一般式(4)中、
R1は、独立に、水素原子または下記一般式(5)で表される有機基を表し、互いに同一であっても異なっていてもよい。
R2は、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、またはシリル基を表し、複数あるの場合、互いに同一であっても異なっていてもよい。
nは2〜8の整数を表す。
m=8−nである。
R1は、独立に、水素原子または下記一般式(5)で表される有機基を表し、互いに同一であっても異なっていてもよい。
R2は、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、またはシリル基を表し、複数あるの場合、互いに同一であっても異なっていてもよい。
nは2〜8の整数を表す。
m=8−nである。
一般式(5)中、
Aは、酸素原子、アルキレン基、アルケニレン基、アルキニレン基、アリーレン基、またはシリレン基を表す。
R3はアルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、またはシリル基を表す。
pは0〜2の整数を表す。
q=3−pである。
pが2の場合、2つのR3は同一でも異なってもよい。
Aは、酸素原子、アルキレン基、アルケニレン基、アルキニレン基、アリーレン基、またはシリレン基を表す。
R3はアルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、またはシリル基を表す。
pは0〜2の整数を表す。
q=3−pである。
pが2の場合、2つのR3は同一でも異なってもよい。
一般式(4)中、
R1としては、極性基を含有しない基が、低誘電率化に有効であるため好ましく、特に水素原子であることが好ましい。
R1としては、極性基を含有しない基が、低誘電率化に有効であるため好ましく、特に水素原子であることが好ましい。
R2は、好ましくは水素原子またはハロゲン原子、炭素数1〜10のアルキル基、炭素数2〜10のアルケニル基、炭素数2〜10のアルキニル基、炭素数6〜20のアリール基、または炭素数0〜20のシリル基を表し、複数の場合、互いに同一であっても異なっていてもよい。
ハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子があげられる。炭素数1〜10のアルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基などが、炭素数2〜10のアルケニル基としては、ビニル基、プロペニル基などが、炭素数2〜10のアルキニル基としては、エチニル基、プロピニル基などが、炭素数6〜20のアリール基としては、フェニル基、ナフチル基、アントラニル基などが、炭素数0〜20のシリル基としては、トリヒドロシリル基、トリメチルシリル基、トリエチルシリル基などがあげられる。
ハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子があげられる。炭素数1〜10のアルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基などが、炭素数2〜10のアルケニル基としては、ビニル基、プロペニル基などが、炭素数2〜10のアルキニル基としては、エチニル基、プロピニル基などが、炭素数6〜20のアリール基としては、フェニル基、ナフチル基、アントラニル基などが、炭素数0〜20のシリル基としては、トリヒドロシリル基、トリメチルシリル基、トリエチルシリル基などがあげられる。
R2としては、極性基を含有しない基が、低誘電率化に有効であるため好ましく、水素原子であることが特に好ましい。
一般式(5)中、Aは、好ましくは酸素原子または炭素数1〜10のアルキレン基、炭素数2〜10のアルケニレン基、炭素数2〜10のアルキニレン基、炭素数6〜20のアリーレン基、または炭素数0〜20のシリレン基を表す。
炭素数1〜10のアルキレン基としては、メチレン基、エチレン基、プロピレン基などが、炭素数2〜10のアルケニレン基としては、ビニレン基、プロペニレン基などが、炭素数2〜10のアルキニル基としては、エチニレン基、プロピニレン基などが、炭素数6〜20のアリーレン基としては、フェニレン基、ナフチレン基、アントラニレン基などが、炭素数0〜20のシリレン基としては、シリレン基、ジメチルシリレン基、ジエチルシリレン基などがあげられる。
炭素数1〜10のアルキレン基としては、メチレン基、エチレン基、プロピレン基などが、炭素数2〜10のアルケニレン基としては、ビニレン基、プロペニレン基などが、炭素数2〜10のアルキニル基としては、エチニレン基、プロピニレン基などが、炭素数6〜20のアリーレン基としては、フェニレン基、ナフチレン基、アントラニレン基などが、炭素数0〜20のシリレン基としては、シリレン基、ジメチルシリレン基、ジエチルシリレン基などがあげられる。
R3は好ましくは炭素数1〜10のアルキル基、炭素数2〜10のアルケニル基、炭素数2〜10のアルキニル基、炭素数6〜20のアリール基、または炭素数0〜20のシリル基を表す。
炭素数1〜10のアルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基などが、炭素数2〜10のアルケニル基としては、ビニル基、プロペニル基などが、炭素数2〜10のアルキニル基としては、エチニル基、プロピニル基などが、炭素数6〜20のアリール基としては、フェニル基、ナフチル基、アントラニル基などが、炭素数0〜20のシリル基としては、トリヒドロシリル基、トリメチルシリル基、トリエチルシリル基などがあげられる。
炭素数1〜10のアルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基などが、炭素数2〜10のアルケニル基としては、ビニル基、プロペニル基などが、炭素数2〜10のアルキニル基としては、エチニル基、プロピニル基などが、炭素数6〜20のアリール基としては、フェニル基、ナフチル基、アントラニル基などが、炭素数0〜20のシリル基としては、トリヒドロシリル基、トリメチルシリル基、トリエチルシリル基などがあげられる。
以下に、一般式(4)で表される化合物の具体例を示すが、これらに限定されるものではない。
その他のケイ素原子に結合した水素原子を少なくとも2つ以上有する化合物としては、例えば、下記のものが挙げられる。
該デンドリマーの末端不飽和結合に対してヒドロシリル基が付加する、該デンドリマーとシラン化合物とのヒドロシリル化反応の反応は、有機溶剤中で、好ましくは内温0℃〜150℃、より好ましくは10℃〜100℃、特に好ましくは25℃〜80℃で、好ましくは1〜50時間、より好ましくは2〜20時間、3〜10時間で行うことが好ましい。所望により、白金、パラジウム、ロジウム等の金属触媒を用いてもよい。中でも白金触媒が好ましい。白金触媒としては例えば、塩化白金、塩化白金酸またはその水和物、白金-オレフィン錯体、白金―ビニルシロキサン錯体、白金-ホスフィン錯体などが挙げられる。有機溶剤としては、トルエン、アルコール類(イソプロピルアルコールなど)が挙げられる。
デンドリマーの末端不飽和結合基総モル数に対する、ヒドロシリル基の総モル数の比は、(デンドリマーの不飽和結合モル数):(シラン化合物のヒドロシリル基モル数)=1:0.01〜1:3であることが好ましい。より好ましくは、1:0.03〜1:1.5であり、特に好ましくは、1:0.05〜1:0.5である。
重合したポリマーの質量平均分子量の好ましい範囲は1000〜500000、より好ましくは5000〜300000、特に好ましくは10000〜200000である。
重合したポリマーの質量平均分子量の好ましい範囲は1000〜500000、より好ましくは5000〜300000、特に好ましくは10000〜200000である。
反応液における溶質濃度は、一般的に1〜70質量%、好ましくは5〜50質量%である。
触媒濃度は、一般的に0.0001〜1質量%、好ましくは0.001〜0.1質量%である。
触媒濃度は、一般的に0.0001〜1質量%、好ましくは0.001〜0.1質量%である。
合成後、反応液のまま、膜形成用組成物の調製に使用しても、反応液からポリマーを回収し、膜形成用組成物の調製に使用してもよい。
なお、溶剤中にデンドリマーとシラン化合物を含有する組成物を、塗設、その後、上記の条件に準じて重合し膜形成を行うこともできる。
なお、溶剤中にデンドリマーとシラン化合物を含有する組成物を、塗設、その後、上記の条件に準じて重合し膜形成を行うこともできる。
本発明のポリマーには不純物としての金属が充分に少ないことが好ましい。金属の含有量は好ましくは10ppm以下、より好ましくは1ppm以下、特に好ましくは100ppb以下である。このため、反応の際の触媒量の調整、合成後のポリマーの精製を行うことが好ましい。合成後のポリマーの精製には、一般的に用いられる方法が適用できる。例えば、再沈、透析、ゲルろ過、溶媒抽出、固液抽出、カラム精製、などが挙げられる。
本発明の膜形成用組成物は、上記ポリマーおよび溶剤を含んで塗布液として用いることが出来る。また、膜の硬化を促進させる点から、前述した触媒を膜形成用組成物に含有させてもよい。
溶剤の例としては、特に限定はされないが、例えばメタノール、エタノール、イソプロパノール、1−ブタノール、2−エトキシメタノール、3−メトキシプロパノール等のアルコール系溶剤;アセトン、アセチルアセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、2−ペンタノン、3−ペンタノン、2−ヘプタノン、3−ヘプタノン、シクロヘキサノン等のケトン系溶剤;酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸ブチル、酢酸イソブチル、酢酸ペンチル、プロピオン酸エチル、プロピオン酸プロピル、プロピオン酸ブチル、プロピオン酸イソブチル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、乳酸メチル、乳酸エチル、γブチロラクトン等のエステル系溶剤;ジイソプロピルエーテル、ジブチルエーテル、エチルプロピルエーテル、アニソール、フェネトール、ベラトロール等のエーテル系溶剤;メシチレン、エチルベンゼン、ジエチルベンゼン、プロピルベンゼン、1,2−ジクロロベンゼン等の芳香族炭化水素系溶剤、N−メチルピロリジノン、ジメチルアセトアミド等のアミド系溶剤などの有機溶剤があげられ、これらは単独でも2種以上を混合して用いてもよい。
溶剤の例としては、特に限定はされないが、例えばメタノール、エタノール、イソプロパノール、1−ブタノール、2−エトキシメタノール、3−メトキシプロパノール等のアルコール系溶剤;アセトン、アセチルアセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、2−ペンタノン、3−ペンタノン、2−ヘプタノン、3−ヘプタノン、シクロヘキサノン等のケトン系溶剤;酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸ブチル、酢酸イソブチル、酢酸ペンチル、プロピオン酸エチル、プロピオン酸プロピル、プロピオン酸ブチル、プロピオン酸イソブチル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、乳酸メチル、乳酸エチル、γブチロラクトン等のエステル系溶剤;ジイソプロピルエーテル、ジブチルエーテル、エチルプロピルエーテル、アニソール、フェネトール、ベラトロール等のエーテル系溶剤;メシチレン、エチルベンゼン、ジエチルベンゼン、プロピルベンゼン、1,2−ジクロロベンゼン等の芳香族炭化水素系溶剤、N−メチルピロリジノン、ジメチルアセトアミド等のアミド系溶剤などの有機溶剤があげられ、これらは単独でも2種以上を混合して用いてもよい。
本発明のポリマーは単独で使用しても2種以上を混合して使用してもよい。
本発明の膜形成用組成物中の本発明のポリマーの固形分濃度は、好ましくは3〜50質量%であり、より好ましくは7〜35質量%であり、特に好ましくは10〜15質量%である。
更に、本発明の膜形成用組成物には絶縁膜の諸特性(耐熱性、誘電率、機械強度、塗布性、密着性等)を損なわない範囲で、ラジカル発生剤、非イオン界面活性剤、フッ素系非イオン界面活性剤、シランカップリング剤などの添加剤を添加してもよい。
ラジカル発生剤としては、例えば、t−ブチルパーオキシド、ペンチルパーオキシド、ヘキシルパーオキシド、ラウロイルパーオキシド、過酸化ベンゾイル、アゾビスイソブチロニトリル、ジクミルパーオキシド等が挙げられる。非イオン界面活性剤としては、例えば、オクチルポリエチレンオキシド、デシルポリエチレンオキシド、ドデシルポリエチレンオキシド、オクチルポリプロピレンオキシド、デシルポリプロピレンオキシド、ドデシルポリプロピレンオキシド等が挙げられる。フッ素系非イオン界面活性剤としては、例えば、パーフルオルオクチルポリエチレンオキシド、パーフルオルデシルポリエチレンオキシド、パーフルオルドデシルポリエチレンオキシド等が挙げられる。シランカップリング剤としては、例えば、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリアセトキシシラン、アリルトリメトキシシラン、アリルトリエトキシシラン、ジビニルジエトキシシラン、トリビニルエトキシシランなどがあげられる。
これらの添加剤の添加量は、添加剤の用途または塗布液の固形分濃度によって適当な範
囲が存在するが、一般的に、塗布液中の質量%で好ましくは0.001%〜10%、より好ましくは0.01%〜5%、特に好ましくは0.05%〜2%である。
ラジカル発生剤としては、例えば、t−ブチルパーオキシド、ペンチルパーオキシド、ヘキシルパーオキシド、ラウロイルパーオキシド、過酸化ベンゾイル、アゾビスイソブチロニトリル、ジクミルパーオキシド等が挙げられる。非イオン界面活性剤としては、例えば、オクチルポリエチレンオキシド、デシルポリエチレンオキシド、ドデシルポリエチレンオキシド、オクチルポリプロピレンオキシド、デシルポリプロピレンオキシド、ドデシルポリプロピレンオキシド等が挙げられる。フッ素系非イオン界面活性剤としては、例えば、パーフルオルオクチルポリエチレンオキシド、パーフルオルデシルポリエチレンオキシド、パーフルオルドデシルポリエチレンオキシド等が挙げられる。シランカップリング剤としては、例えば、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリアセトキシシラン、アリルトリメトキシシラン、アリルトリエトキシシラン、ジビニルジエトキシシラン、トリビニルエトキシシランなどがあげられる。
これらの添加剤の添加量は、添加剤の用途または塗布液の固形分濃度によって適当な範
囲が存在するが、一般的に、塗布液中の質量%で好ましくは0.001%〜10%、より好ましくは0.01%〜5%、特に好ましくは0.05%〜2%である。
また、本発明の膜形成用組成物に発泡剤を添加して多孔質膜を形成することもできる。発泡剤としては、特に限定されないが、例えば、該塗布液の溶媒よりも高沸点の有機化合物や、熱分解性低分子化合物、熱分解性ポリマー等があげられる。発泡剤の添加量は、膜を形成するポリマーの質量に対して、質量%で好ましくは1〜50、より好ましくは5〜30%、特に好ましくは10%〜20%である。
本発明の膜形成用組成物を使用して得られる膜は、膜形成用組成物をスピンコーティング法、ローラーコーティング法、ディップコーティング法、スキャン法等の任意の方法により基板に塗布した後、溶剤を加熱処理で除去することにより形成することができる。加熱処理の方法は、特に限定されないが、一般的に使用されているホットプレート加熱、ファーネス炉を使用した方法、RTP(Rapid Thermal Processor)等によるキセノンランプを使用した光照射加熱等を適用することができる。
本発明の膜形成用組成物は基板上に塗布した後に加熱処理(焼成)することによって膜を硬化させることが特に好ましい。例えばポリマー中に残存する二重結合や三重結合の後加熱時の重合反応が利用できる。このため、膜形成用組成物には、これら重合性基の重合を促進させるために前述した開始剤を含んでいてもよい。この後加熱処理の条件は、好ましくは100〜450℃、より好ましくは200〜420℃、特に好ましくは350℃〜400℃で、好ましくは1分〜2時間、より好ましくは10分〜1.5時間、特に好ましくは30分〜1時間の範囲である。
後加熱処理は数回に分けて行っても良い。また、この後加熱は酸素による熱酸化を防ぐために窒素雰囲気下で行うことが特に好ましい。
後加熱処理は数回に分けて行っても良い。また、この後加熱は酸素による熱酸化を防ぐために窒素雰囲気下で行うことが特に好ましい。
本発明の膜形成用組成物を使用して得られる膜は、多様の目的に使用することが出来る。例えば半導体装置、マルチチップモジュール多層配線板等の電子部品における絶縁皮膜として好適であり、半導体用層間絶縁膜、表面保護膜、バッファーコート膜の他、LSIにおけるパッシベーション膜、α線遮断膜、フレキソ印刷版のカバーレイフィルム、オーバーコート膜、フレキシブル銅張板のカバーコート、ソルダーレジスト膜、液晶配向膜等として使用することが出来る。
以下の実施例は本発明を説明するものであり、その範囲を限定するものではない。
<実施例1>
J. Chem. Soc., Dalton Trans., 2627 (1998) に記載の合成法に従って化合物(1−1)を合成した。次に、化合物(1−1)3g、トルエン30mLおよび0.1M白金―1,3−ジビニル−1,1,3,3―テトラメチルジシロキサン錯体キシレン溶液(アルドリッチ社製)50μLを仕込み、そこに化合物(A−1)0.21gを加え、70℃で3時間攪拌した。反応混合物を100mLのメタノールに投入し、析出した沈殿をろ過した。ポリスチレン換算重量平均分子量22000のポリマー(A)を2.8g得た。
ポリマー(A)0.2gをシクロヘキサノン2mlに室温で完全に溶解させて塗布液を調製した。この溶液を0.1ミクロンのテトラフルオロエチレン製フィルターでろ過した後、シリコンウェハー上にスピンコートし、この塗膜を窒素気流下ホットプレート上で250℃で60秒間加熱した後、更に窒素置換した400℃のオーブン中で60分焼成した結果、膜厚0.5ミクロンのブツのない均一な膜が得られた。膜の比誘電率をフォーディメンジョンズ製水銀プローバおよび横川ヒューレットパッカード製のHP4285ALCRメーターを用いて1MHzにおける容量値から算出したところ、2.42であった。ま
た、MTS社ナノインデンターSA2を使用してヤング率を測定したところ、8.9GPaであった。比誘電率及びヤング率の測定温度はいずれも25℃であり、以降も同様である。
J. Chem. Soc., Dalton Trans., 2627 (1998) に記載の合成法に従って化合物(1−1)を合成した。次に、化合物(1−1)3g、トルエン30mLおよび0.1M白金―1,3−ジビニル−1,1,3,3―テトラメチルジシロキサン錯体キシレン溶液(アルドリッチ社製)50μLを仕込み、そこに化合物(A−1)0.21gを加え、70℃で3時間攪拌した。反応混合物を100mLのメタノールに投入し、析出した沈殿をろ過した。ポリスチレン換算重量平均分子量22000のポリマー(A)を2.8g得た。
ポリマー(A)0.2gをシクロヘキサノン2mlに室温で完全に溶解させて塗布液を調製した。この溶液を0.1ミクロンのテトラフルオロエチレン製フィルターでろ過した後、シリコンウェハー上にスピンコートし、この塗膜を窒素気流下ホットプレート上で250℃で60秒間加熱した後、更に窒素置換した400℃のオーブン中で60分焼成した結果、膜厚0.5ミクロンのブツのない均一な膜が得られた。膜の比誘電率をフォーディメンジョンズ製水銀プローバおよび横川ヒューレットパッカード製のHP4285ALCRメーターを用いて1MHzにおける容量値から算出したところ、2.42であった。ま
た、MTS社ナノインデンターSA2を使用してヤング率を測定したところ、8.9GPaであった。比誘電率及びヤング率の測定温度はいずれも25℃であり、以降も同様である。
<実施例2>
実施例1において、化合物(A−1)の代わりに、表1に示す化合物を用いたほかは同様の操作にて膜を作製した。得られた膜の特性は、表1のようであった。
実施例1において、化合物(A−1)の代わりに、表1に示す化合物を用いたほかは同様の操作にて膜を作製した。得られた膜の特性は、表1のようであった。
<比較例1>
特開2002−265066号に記載の化合物水素化シルセスキオキサン(化合物(A−1)に相当)3g、トルエン30mLおよび0.1M白金―1,3−ジビニル−1,1,3,3―テトラメチルジシロキサン錯体キシレン溶液(アルドリッチ社製)50μLを仕込み、そこにジビニルベンゼン 1.85gを加え、70℃で3時間かくはんした。反応混合物を100mLのメタノールに投入し、析出した沈殿をろ過し、ポリマー(B)を得た。
ポリマー(B)0.2gをシクロヘキサノン2mlに室温で完全に溶解させて塗布液を調製した。この溶液を0.1ミクロンのテトラフルオロエチレン製フィルターでろ過した後、シリコンウェハー上にスピンコートし、この塗膜を窒素気流下ホットプレート上で250℃で60秒間加熱した後、更に窒素置換した400℃のオーブン中で60分焼成した結果、膜厚0.5ミクロンのブツのない均一な膜が得られた。膜の比誘電率をフォーディメンジョンズ製水銀プローバおよび横川ヒューレットパッカード製のHP4285ALCRメーターを用いて1MHzにおける容量値から算出したところ、2.75であった。また、MTS社ナノインデンターSA2を使用してヤング率を測定したところ、6.6GPaであった。
特開2002−265066号に記載の化合物水素化シルセスキオキサン(化合物(A−1)に相当)3g、トルエン30mLおよび0.1M白金―1,3−ジビニル−1,1,3,3―テトラメチルジシロキサン錯体キシレン溶液(アルドリッチ社製)50μLを仕込み、そこにジビニルベンゼン 1.85gを加え、70℃で3時間かくはんした。反応混合物を100mLのメタノールに投入し、析出した沈殿をろ過し、ポリマー(B)を得た。
ポリマー(B)0.2gをシクロヘキサノン2mlに室温で完全に溶解させて塗布液を調製した。この溶液を0.1ミクロンのテトラフルオロエチレン製フィルターでろ過した後、シリコンウェハー上にスピンコートし、この塗膜を窒素気流下ホットプレート上で250℃で60秒間加熱した後、更に窒素置換した400℃のオーブン中で60分焼成した結果、膜厚0.5ミクロンのブツのない均一な膜が得られた。膜の比誘電率をフォーディメンジョンズ製水銀プローバおよび横川ヒューレットパッカード製のHP4285ALCRメーターを用いて1MHzにおける容量値から算出したところ、2.75であった。また、MTS社ナノインデンターSA2を使用してヤング率を測定したところ、6.6GPaであった。
比較例に比べて、本発明のポリマーは比誘電率、ヤング率に優れた膜を形成することができることがわかる。
Claims (12)
- エチレン性二重結合またはアセチレン性三重結合を分岐末端にもつデンドリマーとケイ素原子に結合した水素原子を少なくとも2つ以上有する化合物とをヒドロシリル化反応させて得られることを特徴とするポリマー。
- 該デンドリマーのコア部がカゴ型シルセスキオキサンであることを特徴とする請求項1に記載のポリマー。
- 該デンドリマーが下記一般式(1)で表わされることを特徴とする請求項1又は2に記載のポリマー。
R9はアルキル基またはアリール基を表わす。iは、該デンドリマーの世代数であり、1〜10の整数を表わす。A1は一般式(3)で表わされる置換基である。aは1〜3の整数を表わす。R10はアルケニレン基またはアルキニレン基を表わす。 - aが2〜3であることを特徴とする請求項3に記載のポリマー。
- 式(2)においてR10がビニル基またはアリル基であることを特徴とする請求項3又は4のいずれかに記載のポリマー。
- 該デンドリマーが窒素原子を有さないことを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載のポリマー。
- 請求項1〜6のいずれかに記載のポリマーおよび溶剤を含有することを特徴とする膜形成用組成物。
- エチレン性二重結合またはアセチレン性三重結合を分岐末端にもつデンドリマーとケイ素原子に結合した水素原子を少なくとも2つ以上有する化合物および溶剤を含有することを特徴とする膜形成用組成物。
- 請求項7または8に記載の膜形成用組成物を用いて形成した絶縁膜。
- 請求項9に記載の絶縁膜を有する電子デバイス。
- 請求項7に記載の膜形成用組成物を基板上に塗布した後、焼成することを特徴とする絶縁膜の製造方法。
- 請求項8に記載の膜形成用組成物を基板上に塗布した後、重合、焼成することを特徴とする絶縁膜の製造方法。
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- 2005-09-29 JP JP2005284889A patent/JP2007091935A/ja active Pending
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