JP2006311183A - 半導体装置およびその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】基板10上にキャビティ用開口部15bが形成された第1樹脂層15が形成されており、機能面16sに可動部または振動子が形成された機能素子16aを有するマイクロデバイス16が、マイクロデバイスの機能面16sがキャビティ用開口部15bを塞いで機能面16sとキャビティ用開口部15bの内面とでキャビティVを構成するように、マウントされており、マイクロデバイス16の機能面16sを除く面を被覆して、マイクロデバイス16と第1樹脂層15の上層に第2樹脂層(19,21,23,27)が形成されている構成とする。
【選択図】図1
Description
例えば、セラミック、金属、ガラスなどのパッケージ部材(100a,100b,100c)を積層して凹部100dが設けられたパッケージ100に、MEMSなどの機能面101aに可動部または振動子を持つマイクロデバイスが設けられた半導体チップ101が機能面101aを上面にして収容され、外部との電気的な接続のために凹部内に設けられた電極102にワイヤボンディング103で接続されている。
さらに、金属、セラミックあるいはガラスなどからなるリッド104で凹部100dが覆われて、封止剤105で封止され、凹部100dとリッド104から気密封止されたキャビティ106が構成される。キャビティ106は、真空、減圧、還元雰囲気、あるいは不活性ガス雰囲気に保持されている。
さらに、マイクロデバイスの機能面を除く面を被覆して、マイクロデバイスと第1樹脂層の上層に第2樹脂層が形成されている。
次に、機能面に可動部または振動子が形成された機能素子を有するマイクロデバイスを、機能面がキャビティ用開口部を塞いで機能面とキャビティ用開口部の内面とでキャビティを構成するように、マウントする。
次に、マイクロデバイスの機能面を除く面を被覆して、マイクロデバイスと第1樹脂層の上層に第2樹脂層を形成する。
図1は、本実施形態に係る半導体装置の模式断面図である。
MEMS、SAW素子あるいはF−BARなどの可動部または振動子を持つ機能素子を備えたマイクロデバイスを内蔵してパッケージ化した半導体装置である。
第1樹脂層15には、電極14に達する第1配線用開口部15aと、電極14を含むようにしてマイクロデバイスに対応する形状で開口されてなるキャビティ用開口部15bが形成されている。
マイクロデバイス16は、機能面16sにMEMS、SAW素子あるいはF−BARなどの可動部または振動子を持つ機能素子16aが形成されたデバイスであり、図面上はMEMSを示している。例えば、数μm〜100μm程度の板厚、あるいは700μm程度の板厚である。
ここで、キャビティ用開口部15bの外周における第1樹脂層15の縁部とマイクロデバイス16の機能面16sの縁部とが100μm以上、例えば100〜200μm程度の幅で密着しており、キャビティ用開口部15bの内面と機能面16sから構成されるキャビティVが封止されている。
また、マイクロデバイス16の機能面16sに、例えば金のスタッドバンプ16bが形成されており、キャビティV内に存在する電極14に接合している。
キャビティVは、例えば、真空、減圧、還元雰囲気、あるいは不活性ガス雰囲気に保持されている。
さらに、第3樹脂層21には第2配線20に達する第3配線用開口部が形成されている。
さらに、バッファ層27を貫通している導電性ポスト26の上面にバンプ(突起電極)28が形成されている。
第1樹脂層と、第2〜第4樹脂層及びバッファ層中には、第1〜第4配線などの配線が埋め込まれて形成されている。
まず、図2(a)に示すように、例えば、CVD(化学気相成長)法などによりシリコン基板10上に酸化シリコンを成膜して下地絶縁膜11とし、下部配線12をパターン形成し、さらに酸化シリコンなどから誘電体膜13を形成してパターン開口した後、開口部内に電極14をパターン形成する。
下部配線12及び電極14は、例えば、スパッタリング法、CVD法、メッキ法あるいは蒸着法などにより、アルミニウム、銅、金、銀、タングステン、パラジウム、白金などの導電性材料を成膜し、パターン加工して形成する。
このとき、第1樹脂層15は未硬化としておき、以下のマイクロデバイス16のマウント後に硬化処理を行うようにする。
マイクロデバイス16には、機能面16sに、第1樹脂層の膜厚より高い70μmの高さのスタッドバンプ16bが形成されている。
ここでは、第1樹脂層15のガラス転移温度以下の温度、例えば加熱しない条件に設定された超音波発振装置のステージ上に基板10を真空吸着などで固定し、例えば第1樹脂層15の熱硬化性の樹脂が硬化せずに軟化する80〜120℃程度の温度(例えば120℃)に温度設定した超音波印加コレットによりマイクロデバイス16を保持し、スタッドバンプ16bと電極14とを位置合わせして接触させ、超音波印加コレットにより、スタッドバンプ16bがつぶれてマイクロデバイス16が第1樹脂層15に接触しないような荷重をマイクロデバイス16にかけ、超音波Uを印加する。
この結果、図3(c)に示すように、キャビティ用開口部15bの外周における第1樹脂層15の縁部と、マイクロデバイス16の機能面16sの縁部とを接触させる。第1樹脂層15の縁部と機能面16sの縁部が接触する部分Cの幅は100μm以上、例えば100〜200μm程度とする。
このとき、超音波印加コレットの熱が第1樹脂層15に伝導し、第1樹脂層15の熱硬化性の樹脂が硬化せずに軟化し、第1樹脂層15の縁部と機能面16sの縁部が接触する部分Cの密着度が高められて、キャビティ用開口部15bの内面と機能面16sから構成されるキャビティVが封止される。
さらに、上記のようにキャビティVを構成した後、例えば130℃で30分、さらに200℃で1時間の熱処理を印加することで、第1樹脂層15の最終的な硬化処理を行い、気密封止を完了させる。
また、上記の封止の工程を、真空、減圧、還元雰囲気、あるいは不活性ガス雰囲気で行うことにより、キャビティV内を、真空、減圧、還元雰囲気、あるいは不活性ガス雰囲気にそれぞれ保持することができる。
即ち、図4(a)に示すように、例えば、スパッタリング法によりTiCuあるいはCrCuを成膜し、第1配線用開口部内を含めて全面にシード層17aを形成する。
以上で、第1配線用開口部15a内のプラグ部分と一体にして、シード層17a及び銅層17bからなる第1配線17が形成される。
さらに、第1配線の製造工程と同様にして、第2配線用開口部内のプラグ部分と一体にして、シード層20a及び銅層20bからなる第2配線20を形成する。
さらに、第1配線の製造工程と同様にして、第3配線用開口部内のプラグ部分と一体にして、シード層22a及び銅層22bからなる第3配線22を形成する。
さらに、第1配線の製造工程と同様にして、第4配線用開口部内のプラグ部分と一体にして、シード層24a及び銅層24bを形成する。ここでは、次工程で導電性ポストを形成するために、シード層24aをエッチングしないで残しておく。
次に、導電性ポスト26に接続するように、例えばハンダボールの搭載あるいはハンダバンプの印刷などにより、バンプ(突起電極)28を形成することにより、図1に示す半導体装置を製造することができる。
図10は本実施形態に係る半導体装置の模式断面図である。
第1実施形態に係る半導体装置と共通の部材については同一の符号を用いている。
例えば、第1樹脂層15の上層に、ダイアタッチフィルム30で半導体チップ31が固定され、第4樹脂層23によって埋め込まれている。第4樹脂層23には半導体チップ31のパッドに達する開口部が形成されており、第4配線24が接続して形成されている構成である。
また、下部配線12及び電極14の間に容量絶縁膜が形成されて、静電容量素子Capが構成されている。インダクタンスや電気抵抗素子などのその他の受動素子が構成されていてもよい。受動素子は、例えば、インダクタンスと静電容量素子などの組み合わせによってLPF(ローパスフィルタ)やBPF(バンドパスフィルタ)などのフィルタ回路を構成できる。
半導体チップの能動素子と静電容量素子Capなどの受動素子を組み合わせたシステムインパッケージ(SiP)を構成することが可能であり、SiPの再配線層(第1〜第4配線など)が埋め込まれてなる樹脂層中に、MEMS、SAW素子あるいはF−BARなどの機能面に振動子または可動部を持つ機能素子を有するマイクロデバイスを埋め込んだ構成とすることも可能である。
上記の実施形態では、図面上、機能面に振動子または可動部を持つ機能素子を有するマイクロデバイスとしてMEMSについて示しているが、これに限らず、例えば図11に示す構造のF−BARや、SAW素子などを備えたマイクロデバイスを内蔵するようにしてもよい。
図11は、F−BARの一例の構成を示す模式断面図である。
例えば、デバイス基板40に、所定の共振領域を構成する空隙41を介して、下部電極42、圧電膜43および上部電極44の積層体からなる弾性共振膜が形成されている。
下部電極42および上部電極44は、例えばAl、Pt、Au、Cu、W、Mo、Tiなどの導電性材料からなり、例えば0.1〜0.5μmの膜厚で形成されている。
また、圧電膜43は窒化アルミニウムや酸化亜鉛などの圧電材料からなり、c軸に高配向した緻密な膜となっており、優れた圧電特性と弾性特性を備えた圧電膜であり、例えば1.5μm以下の膜厚で形成されている。
空隙41は、下部電極42の端部に屈曲して形成された足部により支えられており、空隙41の高さは例えば数μm程度である。
下部電極42、上部電極44および圧電膜43の膜厚や空隙41の高さなどは、共振周波数に合わせて適宜調整することができる。
例えば、MEMSの他、SAW素子やF−BARなどの機能素子を有するマイクロデバイスを内蔵した半導体装置とすることも可能である。
樹脂層や配線を積層させる層数は実施形態に限らず、何層であってもよい。
静電容量素子やインダクタンス、電気抵抗素子などの受像素子を適宜組み込むことが可能である。さらに、トランジスタなどの能動素子が形成された半導体チップを適宜組み込むことが可能である。
その他、本発明の観点を逸脱しない範囲で、種々の変更が可能である。
本発明の半導体装置の製造方法は、MEMS、SAW素子あるいはF−BARなどの機能面に可動部または振動子を持つ半導体素子を有する半導体装置を製造するのに適用できる。
Claims (17)
- 基板と、
前記基板上に形成され、キャビティ用開口部が形成された第1樹脂層と、
機能面に可動部または振動子が形成された機能素子を有し、前記機能面が前記キャビティ用開口部を塞いで前記機能面と前記キャビティ用開口部の内面とでキャビティを構成するようにマウントされたマイクロデバイスと、
前記マイクロデバイスの前記機能面を除く面を被覆して、前記マイクロデバイスと前記第1樹脂層の上層に形成された第2樹脂層と
を有する半導体装置。 - 前記第1樹脂層及び前記第2樹脂層中に埋め込まれて配線が形成されている
請求項1に記載の半導体装置。 - 前記キャビティが、真空、減圧、還元雰囲気、あるいは不活性ガス雰囲気に保持されている
請求項1に記載の半導体装置。 - 前記マイクロデバイスの前記機能面にバンプが形成されており、
前記キャビティ用開口部内において前記基板に電極が形成されており、
前記キャビティ内において前記バンプと前記電極が接合している
請求項1に記載の半導体装置。 - 前記マイクロデバイスの前記機能面にダミーバンプが形成されており、
前記キャビティ用開口部内において前記基板にダミー電極が形成されており、
前記キャビティ内において前記ダミーバンプと前記ダミー電極が接合している
請求項4に記載の半導体装置。 - 前記配線に接続するように、前記第1樹脂層及び前記第2樹脂層に半導体チップが埋め込まれている
請求項1に記載の半導体装置。 - 前記基板は、半導体素子が形成された半導体基板である
請求項1に記載の半導体装置。 - 基板に第1樹脂層を形成する工程と、
前記第1樹脂層にキャビティ用開口部を形成する工程と、
機能面に可動部または振動子が形成された機能素子を有するマイクロデバイスを、前記機能面が前記キャビティ用開口部を塞いで前記機能面と前記キャビティ用開口部の内面とでキャビティを構成するように、マウントする工程と、
前記マイクロデバイスの前記機能面を除く面を被覆して、前記マイクロデバイスと前記第1樹脂層の上層に第2樹脂層を形成する工程と
を有する半導体装置の製造方法。 - 前記第1樹脂層を形成する工程及び前記第2樹脂層を形成する工程において、前記第1樹脂層及び前記第2樹脂層中に配線を埋め込んで形成する
請求項8に記載の半導体装置の製造方法。 - 前記機能面と前記キャビティ用開口部の内面とで構成される前記キャビティが、真空、減圧、還元雰囲気、あるいは不活性ガス雰囲気に保持されるように、前記マイクロデバイスをマウントする工程を真空、減圧、還元雰囲気、あるいは不活性ガス雰囲気下で行う
請求項8に記載の半導体装置の製造方法。 - 前記マイクロデバイスの前記機能面にバンプを形成する工程をさらに有し、
前記キャビティ用開口部内となる位置において前記基板に電極を形成する工程をさらに有し、
前記マイクロデバイスをマウントする工程において、前記機能面と前記キャビティ用開口部の内面とで形成するキャビティの領域内において前記バンプと前記電極を接合する
請求項8に記載の半導体装置の製造方法。 - 前記バンプとしてスタッドバンプを形成し、
前記マイクロデバイスをマウントする工程において、超音波接合により前記スタッドバンプと前記電極を接合する
請求項11に記載の半導体装置の製造方法。 - 前記第1樹脂層が未硬化の状態で前記マイクロデバイスをマウントする工程を行い、
前記マイクロデバイスをマウントする工程において、前記マイクロデバイスを加熱し、前記マイクロデバイスと接触する部分における前記キャビティ用開口部の縁部における前記第1樹脂層の表層部に熱を伝導して軟化させ、前記マイクロデバイスと前記第1樹脂層の密着度を高める
請求項11に記載の半導体装置の製造方法。 - 前記マイクロデバイスをマウントする工程の後に、前記第1樹脂層を硬化する工程をさらに有する
請求項13に記載の半導体装置の製造方法。 - 前記マイクロデバイスの前記機能面にダミーバンプを形成する工程をさらに有し、
前記キャビティ用開口部内となる位置において前記基板にダミー電極を形成する工程とさらに有し、
前記マイクロデバイスをマウントする工程において、前記キャビティ内において前記ダミーバンプと前記ダミー電極を接合する
請求項11に記載の半導体装置の製造方法。 - 前記第1樹脂層を形成する工程及び/または前記第2樹脂層を形成する工程において、前記配線に接続するように、前記第1樹脂層及び前記第2樹脂層に半導体チップを埋め込む
請求項8に記載の半導体装置の製造方法。 - 前記基板として、半導体素子が形成された半導体基板を使用する
請求項8に記載の半導体装置の製造方法。
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