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JP2006310494A - コンデンサ用電極箔 - Google Patents

コンデンサ用電極箔 Download PDF

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JP2006310494A JP2005130457A JP2005130457A JP2006310494A JP 2006310494 A JP2006310494 A JP 2006310494A JP 2005130457 A JP2005130457 A JP 2005130457A JP 2005130457 A JP2005130457 A JP 2005130457A JP 2006310494 A JP2006310494 A JP 2006310494A
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智仁 田中
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浩雅 莊司
Toyoji Ogura
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Abstract

【課題】本発明は、高誘電率の被膜を有する容量特性に優れたコンデンサ用電極箔及びこれを用いたコンデンサを提供する。
【解決手段】添加元素としてアルミニウムを0.1原子数%以上25原子数%以下含有する酸化チタンを有する被膜を少なくとも有するアルミニウム箔であることを特徴とするコンデンサ用電極箔及びこれを用いたコンデンサである。
【選択図】なし

Description

本発明は、コンデンサ用電極箔及びこれを用いたコンデンサに関するものであり、特に静電容量特性に優れた電極箔に関するものである。
一般に、電解コンデンサを構成するアルミニウム電極箔は、酸水溶液中でアルミニウム箔に直流電圧又は交流電圧を印加して電解エッチングし、箔表面に多数のピットを形成させて表面積を拡大させた後、化成液中で陽極酸化して箔表面に酸化アルミニウム被膜を形成させて電極材料として使用する。静電容量を増大させるには、箔の表面積の増大や誘電体である酸化被膜を薄くする方法があり、これらについては種々検討されている。さらに、酸化被膜の誘電率の増大も静電容量を増大させる方法であり、誘電率の高い酸化チタン被膜、酸化チタンと酸化アルミニウムの複合酸化被膜の形成による高容量化についても検討されているが、十分な容量増大がなされていないのが現状である。
後者について、特許文献1では、酸化チタン被膜の形成にCVD法、スパッタリング法、ゾルゲル法、ゾルゲル電気泳動電着法等を挙げて検討しているが、CVD法やスパッタリング法ではエッチングさせたAl箔への成膜が極めて困難であるため、十分な静電容量が得られない。また、CVD法やスパッタリング法は大規模な真空装置が必要であり、生産性が低く、製造コストが高くなると言う問題点を有している。ゾルゲル法やゾルゲル電気泳動電着法では緻密な酸化物被膜の形成は困難であり、コンデンサは十分な静電容量が得られず、漏れ電流も大きい。それ故、特許文献2では、ゾルゲル法を改善して、高重合度のバルブ金属酸化物高分子−芳香族化合物溶媒錯体の含有について検討しているが、この場合も酸化被膜形成のための熱処理が必須であり、その際の揮発分による緻密さの低減により、十分な静電容量が得られないし、漏れ電流の改善も不十分である。
一方、低コストで酸化チタン被膜を形成する方法として、チタンフッ化アンモニウムあるいはチタンフッ化水素酸水溶液にホウ酸を添加して調整した処理液に基材を浸漬し、基材表面に酸化チタン薄膜を析出させる手法が特許文献3、特許文献4、等で知られている。これらの液相析出法では、基材の凹凸や種類を問わないため、複雑な形状を有する基材表面上にも均一に酸化チタン被膜を形成できることが予想される。
特開2003−224036号公報 特開2003−257796号公報 特開平10−158014号公報 特開2001−294408号公報
コンデンサの静電容量は、電極面積が大きく、誘電体膜厚が薄いほど、大きい容量が得られる。コンデンサの静電容量を大きくする目的で、液相析出法によって誘電体膜の厚さを薄く成膜すると、得られる酸化チタン膜は、膜の厚さのばらつきが大きくなり、一定の所望の膜厚に制御することが困難となり、ピンホール等の欠陥が多くなると言う問題があった。
本発明は、この点に鑑みてなされたものであり、欠陥が少なく、漏れ電流が小さく、高容量のコンデンサ用電極箔及びこれを用いたコンデンサを低コストで提供することを目的とするものである。
本発明者らは、前記課題を解決する手段を鋭意検討した結果、添加元素としてアルミニウムを0.1原子数%以上25原子数%以下含有する酸化チタンを有する被膜を少なくとも有するアルミニウム箔であることを特徴とするコンデンサ用電極箔が、静電容量が大きいことを見出した。
本発明の趣旨とするところは、以下の通りである。
(1) 添加元素としてアルミニウムを0.1原子数%以上25原子数%以下含有する酸化チタンを有する被膜を少なくとも有するアルミニウム箔であることを特徴とするコンデンサ用電極箔。
(2) 酸化アルミニウムを有する被膜と、添加元素としてアルミニウムを0.1原子数%以上25原子数%以下含有する酸化チタン被膜とを少なくとも有するアルミニウム箔であることを特徴とするコンデンサ用電極箔。
(3) 添加元素としてアルミニウムを含有する酸化チタンを有する被膜を少なくとも有するアルミニウム箔であって、該被膜中のアルミニウム濃度が、被膜表面から被膜内部にかけて深さ方向に、最小0.1原子数%から最大25原子数%まで増加することを特徴とするコンデンサ用電極箔。
(4) 酸化アルミニウムを有する被膜と、添加元素としてアルミニウムを含有する酸化チタンを有する被膜を少なくとも有するアルミニウム箔であって、該酸化チタン被膜中のアルミニウム濃度が、被膜表面から被膜内部にかけて深さ方向に、最小0.1原子数%から最大25原子数%まで増加することを特徴とするコンデンサ用電極箔。
(5) 添加元素としてアルミニウムを0.1原子数%以上25原子数%以下含有する酸化チタンを有する被膜を少なくとも有するアルミニウム箔であって、該酸化チタン被膜が、含有アルミニウム濃度が異なる2層の酸化チタン層からなることを特徴とするコンデンサ用電極箔。
(6) 酸化アルミニウムを有する被膜と、添加元素としてアルミニウムを0.1原子数%以上25原子数%以下含有する酸化チタンを有する被膜を少なくとも有するアルミニウム箔であって、該酸化チタン被膜が、含有アルミニウム濃度が異なる2層の酸化チタン層からなることを特徴とするコンデンサ用電極箔。
(7) (1)〜(6)の何れかに記載のコンデンサ用電極箔を用いてなるコンデンサ。
本発明によると、漏れ電流特性の優れた、高容量のコンデンサ用電極箔を低コストで提供することが可能となる。本発明の電極箔を用いることにより、コンデンサの小型化および高容量化が可能となり、ひいては該コンデンサを用いたモバイル機器等の小型化が可能となる。
以下に、本発明を詳しく説明する。
本発明は、添加元素としてアルミニウムを0.1原子数%以上25原子数%以下含有する酸化チタンを有する被膜を少なくとも有するアルミニウム箔であることを特徴とするコンデンサ用電極箔である。ここで言う酸化チタンを有する被膜とは、チタンの含有量が10原子数%以上35原子数%以下であり、残りの成分が酸素原子を含む被膜である。不純物として水素を0.1原子数%以上5原子数%以下含有しても良い。
酸化チタンは、高誘電率物質であるので、コンデンサ電極表面に酸化チタンの膜を成膜すると、高誘電体として作用し、高容量のコンデンサが得られる。成膜する酸化チタンの厚さは、薄いほど高容量のコンデンサが得られるが、ピンホール等の欠陥が増加するので、好ましい厚さは0.1μm以上0.5μm以下であり、より好ましくは、0.1μm以上0.3μm以下である。また、酸化チタン被膜中に0.1原子%〜25原子%のAlを含有させることによって、さらに誘電率の高い被膜が得られる。酸化チタン被膜中にAlが含有されることで誘電率が高くなることを、本発明者らは、以下に述べる分子軌道計算により知見し、本発明に至った。本発明では、酸化チタン被膜の誘電率に対する各種添加元素の影響を調べるため、表1に示すモデル分子の電子分極率と振動分極率をGaussian98プログラムのHartree−Fock法を用いて算出した。用いた基底関数は、”gaussian basis sets for molecular calculations”, S. Hujinaga(eds.), Elsevier (1984)に記載のsplit valence plus polarizationレベルのものである。表1に示す計算結果から、電子分極に由来する誘電率は、ここで検討した添加元素の種類によらず、ほぼ一定であることが判る。一方、振動分極に由来する誘電率は、Al原子が−Al(OH)の形態で酸化チタン被膜中に存在すると、大幅に増大することが判明した。即ち、酸化チタン中に酸素原子とチタン原子が形成するネットワーク構造に、Al原子が−Al(OH)の形態で取り込まれると、他の元素が取り込まれた場合と比較して、振動分極率が大きくなる。このことが、酸化チタン被膜にAlを添加することによる誘電率向上効果の理由と考えられる。
Figure 2006310494
このようにAlを添加することによって、得られる酸化チタン被膜の誘電率が大きくなるため、被膜の厚さを薄くしなくとも所望のコンデンサ容量が得られる。したがって、液相析出法で酸化チタン被膜を成膜する場合において、被膜の厚さを薄くすると、得られる酸化チタン膜の厚さのばらつきが大きく、ピンホール等の欠陥が多くなると言う問題を解決できる。
このような被膜を形成するためには、液相析出法を用いて酸化チタンをAl箔表面上に成膜すると良い。液相析出法によりアルミニウム箔上に酸化チタンを析出させる反応は、下記(I)式に示す加水分解平衡反応により行う。即ち、チタンフッ化アンモニウムが水分子と反応し、酸化チタンとHイオン及びFイオンになる反応である。
TiF 2− + 2HO ⇔ TiO + 4H + 6F … (I)
ここで、式(I)の平衡反応を右辺側に進めるための駆動剤として、Alイオンを添加することによって、酸化チタンを析出させる。
本発明において、チタンフッ化アンモニウム水溶液は、0.01mol/l以上0.5mol/l以下であることが好ましい。チタンフッ化アンモニウム水溶液の濃度が0.01mol/l未満であっても、酸化チタン被膜の成膜は可能であるが、被膜の成膜速度が遅く、生産性が低い。一方、チタンフッ化アンモニウム水溶液の濃度が0.5mol/l超では、酸化チタン粒子が水溶液中でパウダー状に析出し易くなり、Al箔基材上に均一な厚さの酸化チタン被膜を得ることが困難になることがある。
上記処理液のpHは3〜8が好ましく、より好ましくは5〜6である。その理由は、処理液pHが3未満では、健全な成膜ができるものの、得られるコンデンサは、所望の容量が得られ難く、処理液のpHが8より大きい場合は、液が不安定であり、処理液中で酸化チタンが凝集したものが析出し、基材表面に均一な膜ができ難いと言う問題があるからである。処理液pHの調整は周知の方法で良く、本発明の析出反応のその他の条件は、特に限定されない。
上記のチタンフッ化アンモニウム水溶液中にAl箔基材を浸漬させて、酸化チタン被膜を基材表面上に0.05μm〜0.5μmの厚さで析出させる。このとき用いるアルミニウム箔基材は、例えばアルミ二ウム純度99.99以上の1N99、アルミ二ウム純度99.90以上の1N90等高純度アルミニウム箔が挙げられ(アルミ二ウム協会の合金番号)、これら高純度アルミニウム箔はコンデンサーに使われる。さらに、アルミニウム焼結体でも構わない。エッチングAl箔に関しては、粗化処理の程度に依らない。Al箔を浸漬する上記処理液の温度や、浸漬時間は適宜設定すればよいが、処理液の温度は、常温〜50℃の間が好ましく、浸漬時間は10分〜120分が好ましい。
成膜した酸化チタン被膜中にAlを添加する方法については、特に規定するものではない。
イオン注入法等によるAlイオンを酸化チタン被膜の表面から注入する方法によって、酸化チタン被膜にAlを添加しても良い。イオン注入法によれば、注入するAlイオンのイオン注入量によって、酸化チタン被膜中に所望の濃度でAlを添加でき、注入エネルギーの制御によって、酸化チタン被膜中のAl濃度の深さ方向分布を所望の分布状態になるように制御できる。
低コストで製造できる方法として、陽極酸化処理によって基材のAl箔から酸化チタン被膜へAl原子を拡散させる方法によって、チタン被膜中にAlを添加しても良い。即ち、液相析出法を用いて酸化チタンを成膜したアルミニウム箔表面に、以下に述べる方法で陽極酸化処理を施す。
陽極酸化処理用電解液としては、例えば、ホウ酸アンモニウム、リン酸、アジピン酸、シュウ酸、硫酸、セバシン酸、又は、これらのアンモニウム塩から一つ又は二つ以上を含有する溶液を挙げることができるが、限定されない。
陽極酸化では、陽極酸化処理用電解液中でAl箔基材に電圧を印加することにより、Al箔基材と酸化チタン被膜の中間に酸化アルミニウム層を形成する。
陽極酸化処理における、設定温度、印加電圧については、特に規定するものではなく、公知の条件で処理を行えばよい。例えば、陽極酸化処理液の温度を50℃〜80℃に設定し、Al箔に10V〜400Vの範囲の電圧を印加する。Al箔に流れる電流密度が0.1mA/cm〜30mA/cmの値で一定になるように通電し、Al箔基材と上記酸化チタン被膜の間に陽極酸化膜を成長させる。通電する電流密度を制御することによって、基材から溶出するAlイオン量を調整し、酸化チタン被膜に取り込まれるAlの濃度を調整する。
陽極酸化膜の成長に伴って、通電時間と共に電圧が増加するが、陽極酸化膜厚と電圧の間には比例関係があるので、電圧をモニターすることによって所望の陽極酸化膜厚が得られたことがわかる。印加電圧の値が、陽極酸化膜の厚さで10nm〜500nmに対応する値に達した段階で、電圧が一定になるように制御し、一定時間保持する。この保持時間によって、酸化チタン被膜中のAl濃度の分布が、陽極酸化膜側で高濃度になり、酸化チタン被膜表面側で低濃度となるように、酸化チタン被膜の表面から酸化チタン被膜と陽極酸化層の界面にかけてAlの濃度分布に傾斜があるような被膜が得られる。上記保持時間は、チタン被膜中のAl濃度分布が所望の分布となるように設定すればよく、特に規定するものではないが、例えば、10分間〜60分間保持すればよい。
また、陽極酸化中に電流密度を変えることで、該酸化チタン層が、含有アルミニウム濃度が異なる2層の酸化チタン層からなる被膜構造となる。酸化チタン中のAl濃度が基材側に近いほど高くなるような分布を持つようにすることで、酸化チタン被膜と基材との密着性を高くすることができる。例えば、陽極酸化の電流密度を1mA/cm〜10mA/cmに設定することによって、酸化チタン被膜の基材側界面近傍にAl濃度が10原子数%〜25原子数%の高Al濃度層を作り、続いて、陽極酸化の電流密度を10mA/cm〜30mA/cmに設定することによって、残りの酸化チタン被膜表面までの領域にAl濃度が0.1原子数%〜10原子数%の低Al濃度層を形成する。上記高Al濃度層の厚さは10nm〜50nmであり、より好ましくは10nm〜30nmである。
最後に、上記の陽極酸化を施した酸化チタン付アルミニウム箔を加熱処理し、電極箔を得る。陽極酸化後の熱処理温度は400℃以下が好ましく、より好ましくは200〜400℃である。200℃未満では熱処理の効果が十分に確認されない場合があり、400℃を超えると静電容量低下が確認された。熱処理時の雰囲気は、真空中、又は、窒素やアルゴン等の不活性ガス中が好ましい。雰囲気を真空にするには、大気から直接減圧しても良いし、不活性ガスで雰囲気置換した後に減圧しても良い。この加熱処理によって、酸化チタン被膜中のAl濃度及びその分布状態が変化することはない。
以上述べたAlを添加物として含有する酸化チタン被膜を有するアルミニウム箔を陽極として用い、コンデンサとすればよい。なお、電解質や陰極については限定されず、適宜選択して用いれば良い。
以下、本発明を実施例により具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例によって制限されるものではない。
Al箔基材として、エッチング加工を施していない未化成のAl箔(1N99)を用いた。
液相析出処理液中のチタンフッ化アンモニウムの濃度を0.05mol/lとし、水溶液にアンモニア水を加えてpHを5.5に調整した。処理液の温度を常温に設定し、上記のチタンフッ化アンモニウム水溶液中にAl箔基材を20分間浸漬させて、酸化チタン被膜を基材表面上に約200nmの厚さで析出させた。本実施例では、低コストで製造できる方法として、陽極酸化処理によって基材のAl箔から酸化チタン被膜へAl原子を拡散させる方法によって、チタン被膜中にAlを添加した。
陽極酸化処理は、10%アジピン酸アンモニウム水溶液を用いて、液温を70℃に設定し、電流密度を0.1mA/cm〜50mA/cmとした。Al箔基材に、電流密度が一定になるように通電すると、Al箔基材と上記酸化チタン被膜の間に陽極酸化膜が成長した。通電する電流密度を制御することによって、基材から溶出するAlイオン量を調整し、酸化チタン被膜に取り込まれるAlの濃度を調整した。
陽極酸化膜の成長に伴って、通電時間と共に電圧が増加するが、陽極酸化膜厚と電圧の間には比例関係があるので、電圧をモニターすることによって所望の陽極酸化膜厚が得られたことがわかる。電圧が、陽極酸化膜厚が50nmに対応する値に達した段階で、電圧が一定になるように制御し、一定時間保持した。この保持時間によって酸化チタン被膜中のAl濃度の分布が陽極酸化側で高濃度になり、酸化チタン被膜表面側で低濃度になるように、酸化チタン被膜の表面から酸化チタン被膜と陽極酸化層の界面にかけてAlの濃度が直線的に増加するような濃度分布に傾斜がある被膜が得られた。また、保持時間を60分以上にすると、酸化チタン被膜中のAl濃度は均一になった。
酸化チタン被膜を高Al濃度層と低Al濃度層の2層構造とする場合には、高Al濃度層形成時の陽極酸化電流密度と低Al濃度層形成時の陽極酸化電流密度、及び、定電圧保持時間を、表3に示す条件に設定して、陽極酸化を行った。
実施例の詳細を表2及び表3に示す。成膜後、静電容量、漏れ電流及び酸化チタン被膜中のAl濃度を評価した。酸化チタン被膜中のAl濃度分布は、X線光電子分光分析法によって定量評価した。
陽極酸化後に、真空中において250℃に加熱して熱処理を行った。
静電容量を、12%アジピン酸アンモニウム水溶液を用いて、LCRメータを用いて120Hzで測定した。
評価は、以下の基準によって行った。
・静電容量 × : 2.0μF/cm以下
○ : 2.0μF/cm超、10μF/cm以下
◎ : 10μF/cm
Figure 2006310494
Figure 2006310494
いずれの条件でも、本発明の電極箔は、比較例に対して優れた容量特性を示し、その効果が確認できた。

Claims (7)

  1. 添加元素としてアルミニウムを0.1原子数%以上25原子数%以下含有する酸化チタンを有する被膜を少なくとも有するアルミニウム箔であることを特徴とするコンデンサ用電極箔。
  2. 酸化アルミニウムを有する被膜と、
    添加元素としてアルミニウムを0.1原子数%以上25原子数%以下含有する酸化チタン被膜と、
    を少なくとも有するアルミニウム箔であることを特徴とするコンデンサ用電極箔。
  3. 添加元素としてアルミニウムを含有する酸化チタンを有する被膜を少なくとも有するアルミニウム箔であって、該酸化チタン被膜中のアルミニウム濃度が、被膜表面から被膜内部にかけて深さ方向に、最小0.1原子数%から最大25原子数%まで増加することを特徴とするコンデンサ用電極箔。
  4. 酸化アルミニウムを有する被膜と、
    添加元素としてアルミニウムを含有する酸化チタンを有する被膜と,
    を少なくとも有するアルミニウム箔であって、
    該酸化チタン被膜中のアルミニウム濃度が、被膜表面から被膜内部にかけて深さ方向に、最小0.1原子数%から最大25原子数%まで増加することを特徴とするコンデンサ用電極箔。
  5. 添加元素としてアルミニウムを0.1原子数%以上25原子数%以下含有する酸化チタンを有する被膜を少なくとも有するアルミニウム箔であって、
    該酸化チタン被膜が、含有アルミニウム濃度が異なる2層の酸化チタン層からなることを特徴とするコンデンサ用電極箔。
  6. 酸化アルミニウムを有する被膜と、
    添加元素としてアルミニウムを0.1原子数%以上25原子数%以下含有する酸化チタンを有する被膜を少なくとも有するアルミニウム箔であって、
    該酸化チタン被膜が、含有アルミニウム濃度が異なる2層の酸化チタン層からなることを特徴とするコンデンサ用電極箔。
  7. 請求項1〜6の何れか一つに記載のコンデンサ用電極箔を用いてなるコンデンサ。
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