JP2006305231A - 刺繍ミシン及び刺繍スタート位置設定方法。 - Google Patents
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Abstract
【課題】 刺繍柄が刺繍枠の移動可能範囲からはみ出さないようスタート位置を設定することを簡単かつ短時間で行う。
【解決手段】 トレース処理(刺繍柄の輪郭データに基づき任意のスタート位置から刺繍枠を移動させること)を行う。その過程で刺繍枠が所定の移動限界位置に達したか否かを検出し、検出されたならば、そのときの輪郭データの現在位置と残りの輪郭部分とから、該残りの輪郭部分の刺繍枠からのはみ出し量を算出する。算出したはみ出し量に基づき、このはみ出しが起こらないようにスタート位置をずらして該スタート位置を再設定する。
【選択図】 図6
Description
本発明は、被縫製物を保持した刺繍枠を任意の刺繍柄に対応する刺繍縫いデータに従って移動するための駆動機構を具備する刺繍ミシンにおいて、縫いを行おうとする刺繍柄が刺繍枠の移動可能範囲からはみ出さないように、刺繍スタート位置を設定する装置及び方法に関する。
或る刺繍柄を刺繍するにあたり、その柄が縫製可能範囲(刺繍枠の移動可能範囲)に収まるか否かを事前に確認する方法として、刺繍柄の外形に沿ってトレースするように刺繍枠を実際に動かすことで目視により確認する方法がある。これから刺繍しようとする柄のデータを入力設定した後、手動枠移動操作により枠を移動させて、被刺繍布上での柄のスタート位置を設定し、トレースを開始すると、刺繍枠が動いて針棒に対応する位置が柄の外形線データに基づいて相対的に移動し、柄が縫製可能範囲内に収まるか否かが目視しながら判別できる。この場合、最初に設定したスタート位置によっては柄が縫製可能範囲からはみ出すことがあり、その場合のトレースの動きとしては、縫製可能範囲の限界、つまり、枠が枠駆動機構の可動限界に到達した時点で枠が停止する。その後、オペレータが手動枠移動操作によってスタート位置を適当にずらした後、改めてトレース指示をし、以下同様の操作を、縫製可能範囲に収まるまで繰り返す。
上記のような従来のトレース手法は、トレースの実施により、柄が縫製可能範囲に収まらないことが分かったとき、その後、試行錯誤によってスタート位置を変更してみるしかないため、スタート位置の変更をしてはトレースを実施するという作業を何度も繰り返さなければならない場合があり、スタート位置を設定するのに手間取る。
これに対して、下記特許文献1に示された発明においては、設定したスタート位置に応じて刺繍柄の刺繍範囲と刺繍枠の縫製可能範囲とを比較演算することで、刺繍柄が縫製可能範囲内に収まるか否かを自動的に判定するようにしている。しかし、このやり方では、刺繍枠の縫製可能範囲を事前にデータ入力する必要があるため、面倒であった。
特許第3354429号
この発明は上述の点に鑑みてなされたもので、縫いを行おうとする刺繍柄が刺繍枠の移動可能範囲からはみ出さないように刺繍スタート位置を設定することを、簡単かつ短時間で行うことができる刺繍機及び刺繍スタート位置設定方法を提供しようとするものである。
本発明に係る刺繍機は、被縫製物を保持した刺繍枠を任意の刺繍柄に対応する刺繍縫いデータに従って移動するための駆動機構を具備する刺繍ミシンにおいて、与えられた刺繍柄の少なくとも極値を含む輪郭データに基づき前記駆動機構を駆動することにより、任意のスタート位置から該輪郭データに沿って前記刺繍枠を移動させるトレース制御手段と、移動する刺繍枠が所定の移動限界位置に達したことを検出する検出手段と、前記トレース制御手段による前記刺繍枠の移動中に、前記検出手段により前記限界位置に達したことが検出されたならば、そのときの前記輪郭データの現在位置と残りの輪郭部分の極値とから、該残りの輪郭部分の刺繍枠からのはみ出し量を算出するはみ出し量算出手段と、前記はみ出し量算出手段によって算出されたはみ出し量に基づき、このはみ出しが起こらないように前記スタート位置をずらして該スタート位置を再設定するスタート位置設定手段とを具えたことを特徴とする。
トレース制御手段は、従来知られたトレース動作の手法で、輪郭データに沿って刺繍枠を実際に移動させる。これにより、従来知られたトレース動作と同様に、刺繍柄を被刺繍布に刺繍するに先立ち、被刺繍布を保持する刺繍枠を刺繍柄の輪郭に沿って移動させる(トレース)ことで、刺繍柄が刺繍枠に収まるか否かを目視により判別できる。本発明の特徴は、このトレース制御手段による刺繍枠の移動中に、移動する刺繍枠が所定の移動限界位置に達したことが検出手段により検出されたならば、そのときの輪郭データの現在位置と残りの輪郭部分の極値とから、該残りの輪郭部分の刺繍枠からのはみ出し量が算出されることである。算出されたはみ出し量に基づき、このはみ出しが起こらないように先のスタート位置をずらして該スタート位置が再設定される。本発明によれば、従来のトレース技術とは異なり、試行錯誤によってスタート位置を変更する必要がないため、刺繍スタート位置の設定を素早く行うことができる。また、刺繍枠の縫製可能範囲を事前にデータ入力する必要がないため、手間がかからない。
以下、添付図面を参照して本発明の実施の形態につき詳細に説明する。
図1は本発明の一実施例に係る刺繍ミシンの外観図であり、この外観自体は公知の刺繍ミシンと同じである。ミシンフレーム1には、複数(図示例では4個)のミシンヘッド3がミシンの左右方向に沿って一定の間隔で配設してあり、ミシンヘッド3の直下位置には針板4がテーブル2と略同一高さで配設してある。図2の平面図に示すように、テーブル2上には被刺繍物を展張保持する刺繍枠5が平面のX/Y方向に移動可能に設けてある。この刺繍枠5はテーブル2の下方に設けたX軸駆動機構6及びY軸駆動機構7によってX/Y方向に2次元的に駆動される。
図1は本発明の一実施例に係る刺繍ミシンの外観図であり、この外観自体は公知の刺繍ミシンと同じである。ミシンフレーム1には、複数(図示例では4個)のミシンヘッド3がミシンの左右方向に沿って一定の間隔で配設してあり、ミシンヘッド3の直下位置には針板4がテーブル2と略同一高さで配設してある。図2の平面図に示すように、テーブル2上には被刺繍物を展張保持する刺繍枠5が平面のX/Y方向に移動可能に設けてある。この刺繍枠5はテーブル2の下方に設けたX軸駆動機構6及びY軸駆動機構7によってX/Y方向に2次元的に駆動される。
X軸駆動機構6及びY軸駆動機構7の具体的構造は従来知られたものと同じであってよいため、その詳細は特に示さない。本実施例においては、移動する刺繍枠5が所定の移動限界位置に達したことを検出するための検出手段が、該駆動機構6,7に関連して設けられる。図3は、そのような検出手段の一例を示す側面図である。X軸駆動機構6におけるX軸移動部6aは刺繍枠5の一辺に取り付けられ、該刺繍枠5は、X軸方向にはX軸移動部6aの動きに伴って一緒に動くが、Y軸方向には自由にスライド可能となっている。X軸移動部6aにドッグ8が取り付けられており、また、X軸方向移動範囲における所定の左限界位置と右限界位置に対応してリミットスイッチ9及び10がそれぞれ設けられる。これにより、X軸移動部6aが図で左方向に動いて左限界位置に達すると、ドッグ8が左のリミットスイッチ9を作動し、刺繍枠5が所定の左限界位置に達したことが検出される。また、X軸移動部6aが図で右方向に動いて右限界位置に達すると、ドッグ8が右のリミットスイッチ10を作動し、刺繍枠5が所定の右限界位置に達したことが検出される。リミットスイッチ9,10は、接触式あるいは非接触式のどちらのタイプを用いてもよい。なお、図2に示すようにX軸駆動機構6は平行する2つの移動機構からなるが、リミットスイッチ9及び10は一方の機構にのみ設ければよい。Y軸駆動機構7における検出手段も同様に構成してよい。なお、検出手段としては、このようなリミットスイッチ(又は近接スイッチ)タイプのものに限らず、駆動機構6,7の各駆動モータ11,12(図5)の回転を検出するための回転エンコーダ13,14(図5)の出力に基づき、X軸及びY軸の現在位置が所定の限界位置に達したことを検出するようにしてもよい。
図4及び図5は、本実施例に係る刺繍ミシンにおける刺繍枠5の移動限界位置検出手段に関連する部分の制御系統のハードウェア構成を例示するブロック図である。図4は、該検出手段としてリミットスイッチ9,10を用いた例を示す。この場合、各リミットスイッチ9,10の出力信号は、入出力インタフェース15及びバス16を介してCPU17に与えられ、後述するはみ出し量算出処理のために利用される。図5は、該検出手段として、X軸及びY軸駆動機構6,7の駆動モータ11,12の回転を検出する回転エンコーダ13,14の出力を利用する例を示す。この場合、各エンコーダ13,14の出力信号は、入出力インタフェース15及びバス16を介してCPU17に与えられ、刺繍枠のX軸及びY軸の現在位置を算出するために利用され、更に、X軸及びY軸の現在位置が所定の限界位置に達したか否かを判定し、これに基づき後述するはみ出し量算出処理を行うために利用される。なお、エンコーダ出力に基づく限界位置の検出は、刺繍枠5がX軸またはY軸の機械的移動限界位置に達すると、駆動指令が与えられたにもかかわらずエンコーダ13または14から位置検出パルスが出なくなるため、これをもって限界位置に達したことを検出できる。駆動モータ11,12を閉ループ制御する場合、通常、位置検出用の回転エンコーダ13,14が既に設けられているため、図5の構成を採用すると有利である。一方、駆動モータ11,12をオープンループ制御する場合は、格別の位置検出用エンコーダが設けられていないため、図4のような構成を採用するのが安上がりである。
図6は、刺繍ミシンのCPU17によって実行される本発明の一実施例に係るトレース処理のプログラムを略示するフロー図である。
まず、これから刺繍縫いをしようとする刺繍柄の刺繍データを選択し、この選択された刺繍柄のトレースデータを用意する(ステップ100)。このトレースデータとは、与えられた刺繍柄の少なくとも極値を含む輪郭データであり、従来のトレース処理で知られたトレースデータを用いてよい。なお、極値とは、刺繍枠の各移動方向成分に関する当該刺繍柄の極値(最大値又は最小値)である。例えば、当該刺繍柄のX軸方向の最小値と最大値及びY軸方向の最小値と最大値が、該刺繍柄の極値である。この輪郭データとは、少なくとも極値を含んでいればよいため、刺繍柄の外形を正確になぞった外形データであってもよいし、あるいは刺繍柄の各極値を含むように大雑把になぞった概略的データであってもよい。
まず、これから刺繍縫いをしようとする刺繍柄の刺繍データを選択し、この選択された刺繍柄のトレースデータを用意する(ステップ100)。このトレースデータとは、与えられた刺繍柄の少なくとも極値を含む輪郭データであり、従来のトレース処理で知られたトレースデータを用いてよい。なお、極値とは、刺繍枠の各移動方向成分に関する当該刺繍柄の極値(最大値又は最小値)である。例えば、当該刺繍柄のX軸方向の最小値と最大値及びY軸方向の最小値と最大値が、該刺繍柄の極値である。この輪郭データとは、少なくとも極値を含んでいればよいため、刺繍柄の外形を正確になぞった外形データであってもよいし、あるいは刺繍柄の各極値を含むように大雑把になぞった概略的データであってもよい。
図7(a)は刺繍柄の一例を示し、図8はこのような刺繍柄における輪郭データの求め方の一例を示す。図7で、Sは、この刺繍柄の縫いのスタート点である。図8のように、刺繍柄内の任意の一点Pから外側に向けて所定角度毎に直線を引いて柄(ステッチデータ)との交点を求め、各直線毎のステッチデータとの交点のうち最遠点の座標をそれぞれ求め、これら最遠点の座標を結ぶことにより、刺繍柄の輪郭データを得ることができる。図7(b)は、このようにして求めた刺繍柄の輪郭データの一例を示す。このようなトレース用の輪郭データは、ステップ100で演算処理を行うことにより算出するようにしてもよいし、あるいは、予め作成された該輪郭データを刺繍柄データ(ステッチデータ)と共に記憶しておき、これをステップ100で読み出すようにしてもよい。なお、図7(b)では、X軸方向の2つの極値Mx1,Mx2と、Y軸方向の2つの極値My1,My2とが参考的に示されている。これら4極値を結んだ輪郭データであっても、当該刺繍柄が枠移動可能範囲に収まるか否かを判定する、という目的を達成することができる。
ステップ101では、所定のトレース指示がなされたか否かを判定する。例えば、操作者が所定のトレース指示スイッチをオンすると、トレース指示がなされたと判定される。なお、このトレース指示に先立って、操作者は、刺繍枠5を適宜動かして、該刺繍枠5を任意のスタート位置に設定する。図9(a)は、刺繍枠5を任意のスタート位置S1に設定した状態の一例を示し、このスタート位置S1では刺繍枠5の移動可能範囲(つまり縫製可能範囲)20からX軸方向に関して刺繍柄がはみ出す例を示している。なお、設定された刺繍枠5のスタート位置S1が刺繍柄の縫いスタート点Sとなる。ここで、刺繍枠5の移動可能範囲20は、具体的にどのような範囲であるか判っている必要はなく、従って、演算等でこれを求める必要はない。また、同じく、刺繍枠5のスタート位置S1もその座標等が具体的な数値として判っている必要はなく、操作者は、ただ刺繍枠5を適宜動かして適宜の位置をスタート位置S1と設定してよい。図9(a)では、この刺繍枠5のスタート位置S1に刺繍柄のスタート点Sを一致させた状態で、輪郭データに対応する輪郭線も参考的に図示している。この図示例では輪郭線が移動可能範囲20からX軸方向に関してはみ出ているが、今の段階では、操作者にあっても、また、制御装置においても、柄の輪郭データと刺繍枠5の移動可能範囲20との関係、つまりはみ出ているか否かは、具体的には判っていない。
トレース指示がなされると、輪郭データに従い刺繍枠5の移動が開始される(ステップ102)。この刺繍枠5の移動は、図9(b)で矢印にて示すように、スタート点Sから始まって、輪郭データによる輪郭線を順次になぞっていく(トレースする)ように、行われる。
ステップ103では、移動する刺繍枠5が所定の移動限界位置に達したか否かを判定する。この判定は、図4又は図5に示したように、リミットスイッチ9,10の出力あるいは位置検出用のエンコーダ13,14の出力の状態をCPU17で判定することで行われる。図9(b)に示すように、移動する刺繍枠5の現在位置Sxが移動可能範囲20のX軸方向の限界位置に達すると、X軸方向限界検出がなされる(ステップ103のYES)。この限界検出に応じて刺繍枠5の移動が停止され(ステップ104)、限界位置に達した方向がX軸方向成分とY軸方向成分のどちらであるかが判定される(ステップ105)。図9(b)の例の場合、X軸方向の右限界位置検出がなされ、処理はステップ106に進む。
ステップ106では、輪郭データの現在位置Sxと残りの輪郭部分の極値Mx2とから、該残りの輪郭部分の刺繍枠からのはみ出し量xLを算出する(例えばxL=Mx2−Sx)。次に、算出したはみ出し量xLに所定の余裕量xNを加算して補正値LXを算出し(ステップ107)、最初に設定したスタート位置S1のX座標値を該補正値LXだけ修正して補正スタート位置S2のX座標値を算出する(ステップ108)。こうして、X軸方向のはみ出しが起こらないように修正した補正スタート位置S2のX座標値が算出され、この補正スタート位置S2まで刺繍枠5が自動的に移動される(ステップ109)。この補正スタート位置S2への刺繍枠5の移動が完了すると、適宜の報知手段(ブザー又は点灯等の可聴的又は可視的報知手段)で、その旨を操作者に報知する(ステップ110)。こうして、図9(c)に示すように、刺繍枠5のスタート位置が任意に設定した位置S1から補正値LXだけずらされ、補正スタート位置S2へと再設定される。なお、ステップ109において、補正スタート位置S2へ刺繍枠5を自動的に動かすことに代えて、操作者に対して手動操作によって補正スタート位置S2まで刺繍枠5を移動するよう表示器や音声等で指示するようにしてもよい。
このように刺繍枠5が補正スタート位置S2へと再設定された後、確認のために、もう一度、トレース指示を与える(ステップ101)。これにより、今度は修正されたスタート位置S2から、輪郭データに従い刺繍枠5の移動が開始される(ステップ102)。図9(c)に示すようにY軸方向についてのはみ出しがなければ、ステップ103で、移動する刺繍枠5が所定の移動限界位置に達したことを判定することはない。従って、ステップ103がNOのまま、輪郭データに従う刺繍枠5の移動(トレース)が終了する。ステップ116では、輪郭データに従う刺繍枠5の移動がスタート位置S2まで戻ったことをもって、トレース終了と判定する。これにより、トレース処理を終了する。こうして、トレース処理を終了した状態において設定されているスタート位置S2では、図9(c)に示すように、X軸方向にも、Y軸方向にも、はみ出しが起こらないことが確認される。
次に、図10(a)に示すように、最初に設定した刺繍枠5の任意のスタート位置S1では、刺繍枠5の移動可能範囲(つまり縫製可能範囲)20からY軸方向に関して刺繍柄がはみ出す例につき説明する。この場合は、トレース指示を与えて(ステップ101)、輪郭データに従い刺繍枠5の移動を開始し(ステップ102)、図10(b)に示すように、移動する刺繍枠5の現在位置Syが移動可能範囲20のY軸方向の限界位置に達すると、Y軸方向限界検出がなされる(図6のステップ103のYES)。この限界検出に応じて刺繍枠5の移動が停止され(ステップ104)、限界位置に達した方向がY軸方向であると判定され(ステップ105)、処理はステップ111に進む。ステップ111〜115では、前述のステップ106〜110と同様の処理をY軸に関して行う。すなわち、ステップ111では、輪郭データの現在位置Syと残りの輪郭部分の極値My1とから、該残りの輪郭部分の刺繍枠からのはみ出し量yLを算出する(例えばyL=My1−Sy)。次に、算出したはみ出し量yLに所定の余裕量yNを加算して補正値LYを算出し(ステップ112)、最初に設定したスタート位置S1のY座標値を該補正値LYだけ修正して補正スタート位置S3のY座標値を算出する(ステップ113)。次に、この補正スタート位置S3まで刺繍枠5が自動的に移動される(ステップ114)。この補正スタート位置S3への刺繍枠5の移動が完了すると、その旨を操作者に報知する(ステップ115)。こうして、図10(c)に示すように、刺繍枠5のスタート位置が任意に設定した位置S1から補正値LYだけずらされ、補正スタート位置S3へと再設定される。このように刺繍枠5が補正スタート位置S3へと再設定された後、確認のために、もう一度、トレース指示を与えると(ステップ101)、今度は修正されたスタート位置S3から、輪郭データに従い刺繍枠5の移動が開始され(ステップ102)、図10(c)に示すようにX軸方向についてのはみ出しがなければ、ステップ103がNOのまま、輪郭データに従う刺繍枠5の移動(トレース)が終了する。こうして、トレース処理を終了した状態において設定されているスタート位置S3では、図10(c)に示すように、X軸方向にも、Y軸方向にも、はみ出しが起こらないことが確認される。
次に、図11に示すように、最初に設定した刺繍枠5の任意のスタート位置S1では、刺繍枠5の移動可能範囲(つまり縫製可能範囲)20からX軸及びY軸の両方向に関して刺繍柄がはみ出す例につき説明する。この場合は、トレース指示を与えて(ステップ101)、輪郭データに従い刺繍枠5の移動を開始し(ステップ102)、移動する刺繍枠5の現在位置が移動可能範囲20のX軸又はY軸の一方の方向の限界位置に達すると、ステップ106〜110又は111〜115の処理によって、X軸又はY軸の一方の方向に関するはみ出しを修正するよう補正スタート位置が再設定される。それから、再びトレース指示を与えて(ステップ101)、輪郭データに従い刺繍枠5の移動を開始し(ステップ102)、移動する刺繍枠5の現在位置が移動可能範囲20のX軸又はY軸の他方の方向の限界位置に達すると、ステップ106〜110又は111〜115の処理によって、X軸又はY軸の他方の方向に関するはみ出しを修正するよう補正スタート位置が再設定される。こうして、X軸及びY軸の両方向に関してはみ出しを修正するよう補正スタート位置が再設定される。最後に、確認のために、再びトレース指示を与えて(ステップ101)、輪郭データに従い刺繍枠5の移動を開始すると(ステップ102)、今度はX軸及びY軸のどの方向にも輪郭データがはみ出すことなく、トレースを終了する。なお、2回のトレース指示でX軸及びY軸の両方向のはみ出しを解消しているので、3回目のトレース指示は単なる確認にすぎず、これは省略可能である。
以上のように、最初に任意に設定したスタート位置S1ではX軸又はY軸方向において輪郭データの移動可能範囲20からのはみ出しが起こる場合は、トレース指示を2回行うことで、はみ出しを解消したスタート位置の再設定が確実に行える。
なお、上述の補正スタート位置を求めるために使用する余裕値xN、yNの値は、使用する刺繍枠の形態に合わせて操作パネル上で操作者が任意に設定できるようにするとよい。
なお、上述の補正スタート位置を求めるために使用する余裕値xN、yNの値は、使用する刺繍枠の形態に合わせて操作パネル上で操作者が任意に設定できるようにするとよい。
本発明は、X−Y軸で2次元駆動される平面状の刺繍枠5に限らず、1次元駆動と回転駆動を組み合わせて駆動される円筒状又は曲面状の刺繍枠を使用する場合にも適用可能である。また、本発明は、多頭式刺繍ミシンに限らず、1頭式刺繍ミシンにも適用可能である。本発明は、糸刺繍を行う刺繍ミシンに限らず、シークインや紐あるいはカットなど特殊処理を行うミシンにも適用可能であり、これらを総称して刺繍ミシンという。
1 ミシンフレーム
2 テーブル
3 ミシンヘッド
4 針板4
5 刺繍枠
6 X軸駆動機構
7 Y軸駆動機構
6a X軸移動部
8 ドッグ
9,10 リミットスイッチ
11,12 駆動モータ
13,14 回転エンコーダ
17 CPU
20 刺繍枠の移動可能範囲
S1 最初に設定したスタート位置
S2,S3 補正されたスタート位置
2 テーブル
3 ミシンヘッド
4 針板4
5 刺繍枠
6 X軸駆動機構
7 Y軸駆動機構
6a X軸移動部
8 ドッグ
9,10 リミットスイッチ
11,12 駆動モータ
13,14 回転エンコーダ
17 CPU
20 刺繍枠の移動可能範囲
S1 最初に設定したスタート位置
S2,S3 補正されたスタート位置
Claims (3)
- 被縫製物を保持した刺繍枠を任意の刺繍柄に対応する刺繍縫いデータに従って移動するための駆動機構を具備する刺繍ミシンにおいて、
与えられた刺繍柄の少なくとも極値を含む輪郭データに基づき前記駆動機構を駆動することにより、任意のスタート位置から該輪郭データに沿って前記刺繍枠を移動させるトレース制御手段と、
移動する刺繍枠が所定の移動限界位置に達したことを検出する検出手段と、
前記トレース制御手段による前記刺繍枠の移動中に、前記検出手段により前記限界位置に達したことが検出されたならば、そのときの前記輪郭データの現在位置と残りの輪郭部分の極値とから、該残りの輪郭部分の刺繍枠からのはみ出し量を算出するはみ出し量算出手段と、
前記はみ出し量算出手段によって算出されたはみ出し量に基づき、このはみ出しが起こらないように前記スタート位置をずらして該スタート位置を再設定するスタート位置設定手段と
を具えたことを特徴とする刺繍ミシン。 - 前記はみ出し量算出手段と前記スタート位置設定手段は、前記刺繍枠の各移動軸成分毎に前記はみ出し量の算出と前記スタート位置の再設定を行う請求項1に記載の刺繍ミシン。
- 与えられた刺繍柄の少なくとも極値を含む輪郭データに基づき、任意のスタート位置から該輪郭データに沿って刺繍枠を移動させるステップと、
移動する刺繍枠が所定の移動限界位置に達したか否かを検出するステップと、
前記検出するステップによって、前記輪郭データに沿って移動中の前記刺繍枠が前記限界位置に達したことが検出されたならば、そのときの前記輪郭データの現在位置と残りの輪郭部分の極値とから、該残りの輪郭部分の刺繍枠からのはみ出し量を算出するステップと、
前記算出されたはみ出し量に基づき、このはみ出しが起こらないように前記スタート位置をずらして該スタート位置を再設定するステップと
を具える刺繍ミシンにおける刺繍スタート位置設定方法。
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Cited By (2)
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