JP2006207068A - マーセル化パルプの製造方法およびこれを含有した嵩高紙 - Google Patents
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Abstract
本発明が解決しようとする課題は、第1には、製紙用原料として使用した場合、紙の平滑性を損なうことなく嵩高性を付与できるマーセル化パルプの製造方法の提供にあり、第2には、該マーセル化パルプを含有する嵩高(低密度)であり、かつ平滑性に優れる嵩高紙の提供にある。
【解決手段】
第1の課題は、広葉樹の化学パルプを、濃度9重量%以上50重量%以下のアルカリ性の水溶液中で混練機を用いて機械的に撹拌処理することによって、マーセル化し、平均繊維長を0.5mm以下とすることにより解決できる。第2の課題は、該マーセル化パルプを全パルプに対して10重量%以上50重量%以下の範囲で配合した紙料を抄紙することにより解決できる。
【選択図】 なし
Description
セルロースII含有量(%)=(I−II)/(III−II)×100
・パルプの平均繊維長:画像解析法(測定機器:ファイバーラボ、メッツオートメーション社製)で測定した重量の積算分布の50%に対する繊維長である。
・坪量:JIS P 8124に従い測定した。
・紙厚、密度:JIS P 8118に従い測定した。
・裂断長:JIS P 8113に従い測定した。
・PPSラフネス:ISO 8791に従い測定した。
広葉樹晒クラフトパルプ(以下、LBKPと記述する)の未叩解品に、濃度15%の水酸化ナトリウム水溶液をパルプ濃度が5固形分重量%となるように加え、回転数を100rpmに調節した二軸ニーダ(佐竹化学機械工業株式会社製)で混練しながらマーセル化処理した。処理時間は60分間であった。次に、75%メタノールで30分間2回洗浄し、硫酸でpH7に調整した後、乾燥してマーセル化パルプ1を得た。得られたマーセル化パルプ1の平均繊維長は0.22mmであり、セルロースIIの含有率は100重量%であった。結果を表1に示した。
二軸ニーダーの回転数を50rpmに調節して混練しながらマーセル化処理した以外は実施例1と同様にしてマーセル化パルプ2を得た。得られたマーセル化パルプ2の平均繊維長は0.47mmであり、セルロースIIの含有率は100重量%であった。結果を表1に示した。
二軸ニーダ−で混練せずにマーセル化処理した以外は実施例1と同様にしてマーセル化パルプ3を得た。得られたマーセル化パルプ3の平均繊維長は0.92mmであり、セルロースIIの含有率は100重量%であった。結果を表1に示した。
針葉樹晒クラフトパルプ(NBKP)の未叩解品を原料にした以外は実施例1と同様にしてマーセル化パルプ4を得た。得られたマーセル化パルプ4の平均繊維長は1.11mmであり、セルロースIIの含有率は100重量%であった。結果を表1に示した。
針葉樹晒クラフトパルプ(NBKP)の未叩解品を原料とし、二軸ニーダ−で混練せずにマーセル化処理した以外は実施例1と同様にして、マーセル化パルプ5を得た。得られたマーセル化パルプ5の平均繊維長は2.45mmであり、セルロースIIの含有率は100重量%であった。結果を表1に示した。
比較例1で製造した平均繊維長0.92mmのマーセル化パルプ3を叩解機(PFIミル、熊谷理機株式会社製)に入れ、10時間叩解処理したが、平均繊維長は0.5mmには達しなかった。結果を表1に示した。
実施例1で製造したマーセル化パルプ1が10固形分重量%、LBKP(CSF 410ml)が90固形分重量%からなるパルプを使用し、サイズ剤としてアルキケテンダイマー(商品名:AS263、日本PMC株式会社製)をパルプ固形分重量当たり0.2重量%、紙力増強剤として内添用両性澱粉(商品名:CATO315、日本エヌエスシー株式会社製)をパルプ固形分重量当たり1.0重量%となるように調製した紙料を、JIS P 8222に従い、Tappi標準角型手抄き器を用いて、坪量64g/m2を目標に抄紙し、手抄き紙を作成した。紙質測定結果を表2に示した。
実施例1で製造したマーセル化パルプ1が20固形分重量%、LBKP(CSF 410ml)が80固形分重量%からなるパルプを使用した以外は、実施例3と同様にして手抄き紙を作成した。紙質測定結果を表2に示した。
実施例1で製造したマーセル化パルプ1が50固形分重量%、LBKP(CSF 410ml)が50固形分重量%からなるパルプを使用した以外は、実施例3と同様にして手抄き紙を作成し、紙質測定結果を表2に示した。
実施例2で製造したマーセル化パルプ2が10固形分重量%、LBKP(CSF 410ml)が90固形分重量%からなるパルプを使用した以外は、実施例3と同様にして手抄き紙を作成した。紙質測定結果を表2に示した。
実施例2で製造したマーセル化パルプ2が20固形分重量%、LBKP(CSF 410ml)が80固形分重量%からなるパルプを使用した以外は、実施例3と同様にして手抄き紙を作成した。紙質測定結果を表2に示した。
実施例2で製造したマーセル化パルプ2が50固形分重量%、LBKP(CSF 410ml)が50固形分重量%からなるパルプを使用した以外は、実施例3と同様にして手抄き紙を作成した。紙質測定結果を表2に示した。
比較例1で製造したマーセル化パルプ3が10固形分重量%、LBKP(CSF 410ml)が90固形分重量%からなるパルプを使用した以外は、実施例3と同様にして手抄き紙を作成した。紙質測定結果を表2に示した。
比較例1で製造したマーセル化パルプ3が20固形分重量%、LBKP(CSF 410ml)が80固形分重量%からなるパルプを使用した以外は、実施例3と同様にして手抄き紙を作成した。紙質測定結果を表2に示した。
比較例1で製造したマーセル化パルプ3が50固形分重量%、LBKP(CSF 410ml)が50固形分重量%からなるパルプを使用した以外は、実施例3と同様にして手抄き紙を作成した。紙質測定結果を表2に示した。
比較例2で製造したマーセル化パルプ4が10固形分重量%、LBKP(CSF 410ml)が90固形分重量%からなるパルプを使用した以外は、実施例3と同様にして手抄き紙を作成した。紙質測定結果を表2に示した。
比較例2で製造したマーセル化パルプ4が20固形分重量%、LBKP(CSF 410ml)が80固形分重量%からなるパルプを使用した以外は、実施例3と同様にして手抄き紙を作成した。紙質測定結果を表2に示した。
比較例2で製造したマーセル化パルプ4が50固形分重量%、LBKP(CSF 410ml)が50固形分重量%からなるパルプを使用した以外は、実施例3と同様にして手抄き紙を作成した。紙質測定結果を表2に示した。
比較例3で製造したマーセル化パルプ5が10固形分重量%、LBKP(CSF 410ml)が90固形分重量%からなるパルプを使用した以外は、実施例3と同様にして手抄き紙を作成した。紙質測定結果を表2に示した。
比較例3で製造したマーセル化パルプ4が20固形分重量%、LBKP(CSF 410ml)が80固形分重量%からなるパルプを使用した以外は、実施例3と同様にして手抄き紙を作成した。紙質測定結果を表2に示した。
比較例3で製造したマーセル化パルプ4が50固形分重量%、LBKP(CSF 410ml)が50固形分重量%からなるパルプを使用した以外は、実施例3と同様にして手抄き紙を作成した。紙質測定結果を表2に示した。
LBKP(CSF 410ml)のみを使用した以外は、実施例3と同様にして手抄き紙を作成した。紙質測定結果を表2に示した。
Claims (2)
- 広葉樹の化学パルプを、固形分重量濃度9%以上50%以下のアルカリ水溶液中で、混練機を用いて機械的に撹拌処理することによって、平均繊維長を0.5mm以下とすることとマーセル化を同時に行うことを特徴とするマーセル化パルプの製造方法。
- マーセル化パルプを含有する嵩高紙であって、広葉樹の化学パルプを、固形分重量濃度9%以上50%以下のアルカリ水溶液中で混練機を用いて機械的に撹拌処理することによって、平均繊維長を0.5mm以下とすると同時にマーセル化したパルプを全パルプに対して10固形分重量%以上50固形分重量%以下で含有することを特徴とする嵩高紙。
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