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JP2006263572A - 無機懸濁粒子を含む排水の処理方法及び装置 - Google Patents

無機懸濁粒子を含む排水の処理方法及び装置 Download PDF

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Abstract

【課題】無機懸濁粒子を含有する排水を、多量の脱水汚泥を発生させることなく安価に凝集処理することができ、しかも排水の性状が変化した場合にも、常に安定したフロックを形成させることができる処理方法を提供する。
【解決手段】無機懸濁粒子を含む排水をドラムフィルター1でろ過して生じた濃縮水をSS制御槽2に導き、必要に応じて加水してSSを500〜1000ppmに制御したうえ、第1の高分子凝集剤と第2の高分子凝集剤を添加してフロックを形成させ、シックナー6により汚泥と上澄水とに分離する。第2の発明ではシックナー6から出た汚泥の一部を粒度を制御してSS制御槽2に返送し、第3の発明ではセルベン等のアルミナ粒子をSS制御槽2に添加する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、金属炭化物、金属窒化物、金属酸化物その他の無機懸濁粒子を含む排水の処理方法及び装置に関するものである。
例えば銅合金を扱う工場からの排水中には、カーボンや銅合金成分を含むカーボン(銅の炭化物)が無機懸濁粒子として含有されている。このような無機懸濁粒子を含有する排水は例えば200メッシュのドラムフィルターでろ過処理され、ドラムフィルターを通過した200メッシュ未満の無機懸濁粒子は後段の砂濾過装置によって捕捉されている。しかし、ドラムフィルターを通過できない濃縮液中の無機懸濁物質は砂濾過装置では除去することができない。
そこでドラムフィルターを通過できない排水はPAC等の無機凝集剤を加えて撹拌後に中和槽に送液し、NaOHを添加してPACの反応に適したpH6.3前後の中性領域に
調整し、凝集槽においてフロックを生成させている。数mmから10mm程度に巨大化したフロックは凝集沈殿槽で沈降分離され、沈降物は脱水され脱水ケーキとして処分されている。この方法はPACを用いた凝集沈殿法として技術的に確立されたものであり、幅広い排水の処理に採用されている(特許文献1)。
しかしこの方法では、目的とする無機懸濁粒子の10倍ほどの不必要な加水分解生成物や水酸化アルミニウム泥が発生する。このためその埋め立て処分の負荷が大きく、特に重金属や特定化学物質などの埋め立てを制限されている物質を含む排水の場合には、多量に発生する脱水ケーキの処理に問題があった。またpH調整のために、劇薬であるNaOHを使用しなければならないという問題があった。
そこで特許文献2に示されるように、無機凝集剤よりも少量で凝集効果を発揮する高分子系凝集剤を用い、懸濁粒子を含有する排水の凝集処理を行う方法も提案されている。しかしこの特許文献2の方法は、カチオン系高分子凝集剤を用いて形成されたフロックのろ過性が悪いという問題を解決するために、形成されたフロックを水膨張性アニオン性高分子凝集剤を用いて2次凝集させるという内容である。
このために特殊な水膨張性アニオン性高分子凝集剤が必要となって処理コストが高くなるという問題があった。またこの方法は処理対象がカチオン系高分子凝集剤によりフロックを形成することができる下水排水、食品工場排水、染色工場排水、化学薬品工場排水などに限定され、正に荷電した無機懸濁粒子を含有する排水の処理には適しないという問題があった。更にフロック生成操作が容易ではなく、時間がかかるという問題も残されていた。
このような問題を解決するために、本発明者は正または負に荷電した無機懸濁粒子を含有する排水を、多量の脱水汚泥を発生させることなく、安価に凝集処理することができる方法を開発し、特願2005−32920号として出願済みである。この方法は、無機懸濁粒子を含む排水をドラムフィルターでろ過して生じた濃縮水に、カチオン系の第1の高分子凝集剤を添加し、次にアニオン系またはノニオン系の第2の高分子凝集剤を添加してフロックを形成させ、シックナーにより汚泥と上澄水とに分離し、この上澄水を砂ろ過する方法である。
ところが上記の排水処理方法においては、排水の性状によっては安定したフロックを形成できない場合や、フロック形成に時間を要する場合があり、砂ろ過装置の出口のSS(浮遊物質量。以下SSと称する)が10ppmを上回ることがあった。
特開2002−66568号公報 特公昭62−29114号公報
本発明は上記した従来の問題点を解決して、無機懸濁粒子を含有する排水を、多量の脱水汚泥を発生させることなく安価に凝集処理することができ、しかも排水の性状が変化した場合にも、常に安定したフロックを形成し、処理水質を安定させることができる無機懸濁粒子を含有する排水の処理方法を提供するためになされたものである。
上記の課題を解決するためになされた請求項1の発明は、無機懸濁粒子を含む排水をフィルターでろ過して生じた濃縮水に、カチオン系の第1の高分子凝集剤を添加し、次にアニオン系またはノニオン系の第2の高分子凝集剤を添加してフロックを形成させ、シックナーにより汚泥と上澄水とに分離する方法において、濃縮水をSS制御槽に導いてSSを500〜1000ppmに制御したうえ、第1の高分子凝集剤を添加することを特徴とするものである。SSを制御するためにシックナーから返送された汚泥をSS制御槽に導いて混合することことが好ましい。
また上記の課題を解決するためになされた請求項3の発明は、無機懸濁粒子を含む排水をフィルターでろ過して生じた濃縮水に、カチオン系の第1の高分子凝集剤を添加し、次にアニオン系またはノニオン系の第2の高分子凝集剤を添加してフロックを形成させ、シックナーにより汚泥と上澄水とに分離する方法において、濃縮水をSS制御槽に導き、シックナーから返送された60〜200メッシュの汚泥と混合してSSを300〜1200ppmに制御したうえ、第1の高分子凝集剤を添加することを特徴とするものである。
さらに上記の課題を解決するためになされた請求項4の発明は、無機懸濁粒子を含む排水をフィルターでろ過して生じた濃縮水に、カチオン系の第1の高分子凝集剤を添加し、次にアニオン系またはノニオン系の第2の高分子凝集剤を添加してフロックを形成させ、シックナーにより汚泥と上澄水とに分離する方法において、濃縮水をSS制御槽に導き、60〜200メッシュに調整されたアルミナ質粒子を0.1〜1.0%混合してSSを250〜1300ppmに制御したうえ、第1の高分子凝集剤を添加することを特徴とするものである。更にシックナーから返送された汚泥をSS制御槽に導き混合することが好ましい。また請求項1〜5の発明においては、SSの濃度を制御するために、必要により加水手段を用いることが出来る。
請求項1〜5の発明においては、カチオン系の第1の高分子凝集剤が、ジメチルアミノエチルメタクリエート(DMA)またはDMAの4級塩とアクリルアミドとの共重合物であることが好ましく、第2の高分子凝集剤が、アニオン系単独、アニオン系とノニオン系との混合、アニオン系及びノニオン系、ノニオン系の何れかであることが好ましい。
また請求項9の無機懸濁粒子を含む排水の処理装置の発明は、無機懸濁粒子を含む排水をろ過するドラムフィルターと、ドラムフィルターから排出される濃縮水のSSを制御するSS制御槽と、SSが制御された濃縮水にカチオン系の第1の高分子凝集剤を添加・撹拌する第1撹拌槽と、さらにアニオン系またはノニオン系の第2の高分子凝集剤を添加・撹拌する第2撹拌槽と、フロックを沈降分離するシックナーと、その上澄水の砂ろ過装置とからなることを特徴とするものである。
なお、請求項1、請求項3、請求項4の発明を実施するために、SS制御槽に加水によりSSを低下させる手段やシックナーからの汚泥を混合する管理設備を設けることが好ましい。
請求項1〜請求項6の発明はいずれも、無機懸濁粒子を含有する排水にカチオン系の第1の高分子凝集剤を添加し、次にアニオン系またはノニオン系の第2の高分子凝集剤を添加してフロックを形成させ、シックナーにより汚泥と上澄水とに分離する。このようにまず正の荷電を有する第1の高分子凝集剤を添加して無機懸濁粒子の表面電荷を正としたうえ、アニオン系またはノニオン系の高分子凝集剤とからなる第2の高分子凝集剤を添加して電荷が中性となる状態を形成し、フロックを生成させる。このため無機系凝集剤は不要であり、短時間で安定したフロック生成ができ、低コストで凝集処理が可能である。
しかも請求項1の発明では、濃縮水をSS制御槽に導いて必要に応じて加水あるいはシックナーからの汚泥を混合し、SSを500〜1000ppmに制御して高分子凝集剤を添加するので、安定したフロック形成が可能となり、固液分離が容易となる。請求項3の発明では、粒径が制御された汚泥を返送汚泥としてSS制御槽に投入することによりSSを300〜1200ppmに制御し、大きな密度のあるフロックを形成することができる。このようなフロックは吸蔵吸着効果が大きく、不純物除去効果が高いうえ、短時間で固液分離が可能で処理水の清澄性が向上する。さらに請求項4の発明では、アルミナ質粒子を0.1〜1.0%混合してSSを250〜1300ppmに制御することにより、アルミナ質粒子が核形成剤として作用し、密度の大きなフロックが形成されて固液分離が容易となる。
(請求項1の発明の実施形態)
図1は請求項1の発明の実施形態を示すブロック図であり、無機懸濁粒子を含む排水である原水は先ずドラムフィルター1でろ過される。ドラムフィルター1は好ましくは60メッシュのもので、無機懸濁粒子のうち60メッシュアンダーのものはドラムフィルター1を通過し、ろ過水とともに砂ろ過装置7に送られて捕捉される。しかしそれ以上のサイズの無機懸濁粒子は、濃縮水としてSS制御槽2に導かれる。
このSS制御槽2は本発明に特有のもので、濃縮水のSS濃度を計測し、必要に応じて加水手段9から水を加えて、あるいはシックナーからの汚泥を混合し、SS濃度を500〜1000ppmに制御する。SSをこの範囲に制御することによって、次工程において安定したフロック形成が可能となる。すなわち、500ppm未満では濃度が薄いために十分な凝縮ができず、1000ppmを越えると凝集しきれないSSが残留するので好ましくない。
SS濃度が調節された濃縮水は第1撹拌槽3においてカチオン系の第1の高分子凝集剤を添加され、次に第2撹拌槽4においてアニオン系またはノニオン系の第2の高分子凝集剤を添加される。カチオン系高分子凝集剤としては、その全部または一部が、ジメチルアミノエチルメタクリレート(DMA)、またはDMAの4級塩とアクリルアミドとの共重合物であることが好ましい。その添加量は排水の固形分(DS)あたり1〜10ppm程度で十分である。この第1の高分子凝集剤は負に荷電した無機懸濁粒子に電気的に吸着してフロックを形成するとともに、全体を正に荷電させる役割を持つ。実験の結果によれば分子量が250万〜450万のDMA、好ましくは300〜400万の分子量が好適であった。またDMAの4級塩とアクリルアミドとの共重合物は、分子量が700万〜750万のものがフロック形成に最適であった。
フロック形成に最適な分子量が存在する理由は、分子量が大きすぎると、高分子自身が絡まって球状となりやすく、懸濁粒子との相互作用が弱くなってフロック形成がしにくくなり、また分子量が小さすぎると懸濁粒子と高分子との接触度合いが減少し、大きなフロックの形成が起こりにくくなるためである。また上述のように高分子凝集剤が別の成分との共重合体の場合、懸濁粒子と高分子の相互作用が影響を受けるため、最適な分子量がシフトするためである。
このようにして第1の高分子凝集剤を添加し撹拌したうえで、第2の高分子凝集剤を添加する。この第2の高分子凝集剤は、第1の高分子凝集剤により正に荷電した状態から電荷が中性となる状態とするためのものであり、アニオン系高分子凝集剤単独、あるいはアニオン系高分子凝集剤とノニオン系高分子凝集剤とを混合したものが用いられる。混合の場合には、ノニオン系高分子凝集剤が全体の90%を超えないようにする。ノニオン系高分子凝集剤がそれ以上となると、電荷を中性に戻す効果が不十分になるためである。第2の高分子凝集剤の添加量は、排水の固形分(DS)あたり1〜5ppm程度で十分である。
ここでアニオン系高分子凝集剤及びノニオン系高分子凝集剤としては、特にポリアクリル酸ソーダとポリアクリルアミドとの共重合物、あるいはポリアクリルアミドを用いることが好ましい。その理由は完全には解明されていないが、分子量及びコロイド当量が適しているためと考えられる。特に前記した分子量が250万〜450万のDMAまたは分子量が700万〜750万のDMAの4級塩とアクリルアミドとの共重合物からなる第1の高分子凝集剤との組み合わせにより、粒径が5mm以上の巨大なフロックを効率よく生成させることができる。
第2の高分子凝集剤を添加し撹拌することにより電荷が中性となると、凝集作用が高まってフロックが巨大化するとともに高密度化し、沈降槽5において速やかに沈降する。この操作は安定的に行わせることができ、フロック生成は短時間で進行し、生成したフロックはろ過性が良好でシックナー6により汚泥(フロック)と上澄水とに容易に固液分離を行うことができる。これにより排水中に含まれる無機懸濁粒子の大部分は汚泥として除去されるので、フロックを分離した上澄水は砂ろ過装置7を通し、監視槽8でSSのチェックを行った上で放流される。
本発明によれば無機系凝集剤を使用しないため、フロックを脱水した脱水ケーキの発生量は僅かであり、処理コストを抑制することができる。またSS濃度を500〜1000ppmに制御したうえ高分子凝集剤を添加するので、安定したフロック形成が可能となる。
(請求項3の発明の実施形態)
図2は請求項3の発明の実施形態を示すブロック図であり、そのフローは基本的に請求項1の発明と同様である。しかし図2のフローにはシックナー6により分離された汚泥(フロック)の一部を分別する分別手段10と、分別された汚泥をSS制御槽2に返送する返送手段11とが設けられている。シックナー6の汚泥は60〜200メッシュの粒度に分別されたうえ、返送される。必要により加水手段によりSS濃度の制御を行う。
請求項3の発明においては、ドラムフィルター1からの濃縮水はSS制御槽2において返送汚泥と混合され、SSを300〜1200ppmに制御される。請求項1の発明よりもSS濃度の許容範囲が広いのは、粒度制御された汚泥を混合することにより、大きな密度のあるフロックを安定して形成することができる。このような大きなフロックは吸蔵吸着効果が大きく、不純物除去効果が高いうえ、短時間で固液分離が可能で処理水の清澄性が向上する利点がある。
(請求項4の発明の実施形態)
図3は請求項4の発明の実施形態を示すブロック図であり、そのフローは基本的に請求項1の発明と同様である。図3のフローにはSS制御槽2への粒子添加手段12が設けられており、例えば碍子製造工場から排出されるセルベンのような60〜200メッシュに調整されたアルミナ質粒子を濃縮水に0.1〜1.0%添加混合し、SSを250〜1300ppmに制御する。また必要により加水手段や返送汚泥のプロセスを追加してもよい。この請求項4の発明によれば、添加されたアルミナ質粒子が核形成剤として作用し、密度の大きなフロックが形成されて固液分離が容易となる。なおセルベンとはムライト、コランダム、シリカの複合体の焼成物であり、比重は2.95である。ムライトやコランダムを用いることもできる。その他粒子添加手段として、ジルコニアは高価であるうえ比重が5.68と重くフロック形成に難があり、シリカは比重が2.66と軽すぎ、やはりフロック形成に難がある。また生成過程で水和物を作製するのでフロック形成に好ましくない。また使用する粒径を60〜200メッシュに調整することで安定的なフロック形成が
可能となり、固液分離が短時間で容易となる。60メッシュより小さいか、200メッシュより大きいとフロック形成に難があり、固液分離が困難になる。
なお、以上に説明した請求項1、3、4の発明は単独で実施しても、組み合わせて実施しても差し支えない。以下に各発明の実施例を示す。
(請求項1の発明の実施例)
無機懸濁粒子として1〜10ppmの金属炭化物を含有する排水をドラムフィルターでろ過し、無機懸濁粒子の濃度を20〜100ppmに濃縮した。この濃縮水をSS制御槽において返送汚泥を加え700ppmにSS制御したうえ、第1の高分子凝集剤としてジメチルアミノエチルメタクリレート(DMA)を添加し、第2の高分子凝集剤としてポリアクリルアミドを添加してフロックを形成し、シックナーで固液分離した。なお分離された汚泥の一部は粒度を分別することなく、SS制御槽に返送した。SS制御槽におけるSS制御の範囲が請求項1の発明の範囲内にある場合(表1)と、範囲外の場合(表2)とについて、沈降槽における濁度と監視槽における濁度とを測定した。そして総合的な判定を行い、表中に示した。
Figure 2006263572
Figure 2006263572
(請求項3の発明の実施例)
無機懸濁粒子として1〜10ppmの金属炭化物を含有する排水をドラムフィルターでろ過し、無機懸濁粒子の濃度を20〜100ppmに濃縮した。この濃縮水に返送汚泥を加えSS制御槽において700ppmにSS制御したうえ、第1の高分子凝集剤としてジメチルアミノエチルメタクリレート(DMA)を添加し、第2の高分子凝集剤としてポリアクリルアミドを添加してフロックを形成し、シックナーで固液分離した。なお分離された汚泥の一部は粒度を60〜200メッシュに分別し、SS制御槽に返送した。実施例を表3に、返送汚泥の粒度が60〜200メッシュの範囲を外れた場合を表4として示す。表3ではSS制御可能な範囲が表1よりも拡大している。
Figure 2006263572
Figure 2006263572
(請求項4の発明の実施例)
無機懸濁粒子として1〜10ppmの金属炭化物を含有する排水をドラムフィルターでろ過し、無機懸濁粒子の濃度を20〜100ppmに濃縮した。この濃縮水に返送汚泥を加えSS制御槽において700ppmにSS制御したうえ、60〜200メッシュに分別された碍子のセルベンを0.5%添加したのち、第1の高分子凝集剤としてジメチルアミノエチルメタクリレート(DMA)を添加し、第2の高分子凝集剤としてポリアクリルアミドを添加してフロックを形成し、シックナーで固液分離した。なお分離された汚泥の一部は粒度を分別することなく、SS制御槽に返送した。SS制御槽におけるSS制御の範囲が請求項4の発明の範囲内にある場合について評価し、表5に示した。また請求項4の範囲を外れた場合を表6として示した。表5では、SS制御可能な範囲が表3よりもさらに拡大している。
Figure 2006263572
Figure 2006263572
請求項1の発明の実施形態を示すブロック図である。 請求項3の発明の実施形態を示すブロック図である。 請求項4の発明の実施形態を示すブロック図である。
符号の説明
1 ドラムフィルター
2 SS制御槽
3 第1撹拌槽
4 第2撹拌槽
5 沈降槽
6 シックナー
7 砂ろ過装置
8 監視槽
9 加水手段
10 分別手段
11 返送手段
12 粒子添加手段

Claims (12)

  1. 無機懸濁粒子を含む排水をフィルターでろ過して生じた濃縮水に、カチオン系の第1の高分子凝集剤を添加し、次にアニオン系またはノニオン系の第2の高分子凝集剤を添加してフロックを形成させ、シックナーにより汚泥と上澄水とに分離する方法において、濃縮水をSS制御槽に導いてSSを500〜1000ppmに制御したうえ、第1の高分子凝集剤を添加することを特徴とする無機懸濁粒子を含む排水の処理方法。
  2. SSの濃度をシックナーから返送された汚泥と混合することにより制御することを特徴とする請求項1に記載の無機懸濁粒子を含む排水の処理方法。
  3. 無機懸濁粒子を含む排水をフィルターでろ過して生じた濃縮水に、カチオン系の第1の高分子凝集剤を添加し、次にアニオン系またはノニオン系の第2の高分子凝集剤を添加してフロックを形成させ、シックナーにより汚泥と上澄水とに分離する方法において、濃縮水をSS制御槽に導き、シックナーから返送された60〜200メッシュ(220〜74μm)の汚泥と混合してSSを300〜1200ppmに制御したうえ、第1の高分子凝集剤を添加することを特徴とする無機懸濁粒子を含む排水の処理方法。
  4. 無機懸濁粒子を含む排水をフィルターでろ過して生じた濃縮水に、カチオン系の第1の高分子凝集剤を添加し、次にアニオン系またはノニオン系の第2の高分子凝集剤を添加してフロックを形成させ、シックナーにより汚泥と上澄水とに分離する方法において、濃縮水をSS制御槽に導き、60〜200メッシュに調整されたアルミナ質粒子を0.1〜1.0%混合してSSを250〜1300ppmに制御したうえ、第1の高分子凝集剤を添加することを特徴とする無機懸濁粒子を含む排水の処理方法。
  5. シックナーから返送された汚泥を更に混合することを特徴とする請求項4に記載の無機懸濁粒子を含む排水の処理方法。
  6. SSの濃度を制御する手段として加水を含むことを特徴とする請求項1〜5の何れかに記載の無機懸濁粒子を含む排水の処理方法。
  7. カチオン系の第1の高分子凝集剤が、ジメチルアミノエチルメタクリエート(DMA)またはDMAの4級塩とアクリルアミドとの共重合物であることを特徴とする請求項1〜6の何れか記載の無機懸濁粒子を含む排水の処理方法。
  8. 第2の高分子凝集剤が、アニオン系単独、アニオン系とノニオン系との混合、アニオン系及びノニオン系、ノニオン系の何れかであることを特徴とする請求項1〜6の何れか記載の無機懸濁粒子を含む排水の処理方法。
  9. 無機懸濁粒子を含む排水をろ過するドラムフィルターと、ドラムフィルターから排出される濃縮水のSSを制御するSS制御槽と、SSが制御された濃縮水にカチオン系の第1の高分子凝集剤を添加・撹拌する第1撹拌槽と、さらにアニオン系またはノニオン系の第2の高分子凝集剤を添加・撹拌する第2撹拌槽と、フロックを沈降分離するシックナーと、その上澄水の砂ろ過装置とからなることを特徴とする無機懸濁粒子を含む排水の処理装置。
  10. SS制御槽に、加水によりSSを低下させる手段を設けたことを特徴とする請求項9に記載の無機懸濁粒子を含む排水の処理装置。
  11. シックナーから排出された汚泥を粒径により分別する手段と、分別された汚泥をSS制御槽に返送する手段とを備えたことを特徴とする請求項9または10に記載の無機懸濁粒子を含む排水の処理装置。
  12. SS制御槽に、アルミナ質粒子を供給する手段を設けたことを特徴とする請求項9〜11の何れかに記載の無機懸濁粒子を含む排水の処理装置。
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