JP2017159213A - 凝集処理方法および装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】高濁度の原水や、加圧浮上で処理し難い大粒径で比重の重い濁質成分を含む原水であっても、安定して良質な処理水質を得ることができ、原水の濁度変動にも十分に対応することができる凝集処理方法および装置を提供する。
【解決手段】原水に凝集剤を添加して凝集処理し、凝集処理水を加圧浮上処理する凝集処理方法において、該凝集剤を添加した原水を上向流凝集槽2の下部に導入して上向流で通水することにより凝集処理し、上向流凝集槽2の下部から沈降汚泥を分離除去し、上向流凝集槽2の上部から得られる凝集処理水を加圧浮上槽3で加圧浮上処理する。
【選択図】図1
【解決手段】原水に凝集剤を添加して凝集処理し、凝集処理水を加圧浮上処理する凝集処理方法において、該凝集剤を添加した原水を上向流凝集槽2の下部に導入して上向流で通水することにより凝集処理し、上向流凝集槽2の下部から沈降汚泥を分離除去し、上向流凝集槽2の上部から得られる凝集処理水を加圧浮上槽3で加圧浮上処理する。
【選択図】図1
Description
本発明は、凝集処理方法および装置に関するものであり、詳しくは、沈砂処理済みの河川水あるいは工業用水を取水源とする加圧浮上処理システムにおいて、豪雨等の影響で沈砂では処理仕切れなかった砂、シルトや粘土を効率よく分離できる凝集処理方法および装置に関する。
懸濁物質(SS)を含んだ水の処理装置として、原水に加圧水を混合して浮上槽に供給し、槽内で原水中のSSをマイクロエアに吸着させて水面に浮上させ、これをスカムレーキ(スキーマ)によって掻き寄せて排出する加圧浮上装置がある。
特許文献1には、排水中の沈砂除去と夾雑物除去を同時に行うことができる加圧浮上分離装置として、加圧浮上装置の上部に夾雑物除去手段を設け、底部に沈砂を除去するための手段が設けられたものが提案されている。特許文献1の砂夾雑物加圧浮上分離装置は、排水処理のような用途で、処理水の要求水質がそれほど高くない場合、あるいは、特許文献1に記載されるように浮上処理可能なものが夾雑物で、沈殿処理可能なものが砂といったように、対象物の大きさや比重差が大きく違う場合は適用可能であるが、用水の前処理のように、砂、シルト、粘土を含むような濁水を対象に高い処理水質を得ることは困難である。処理水の水質を高めるために、この加圧浮上分離装置の後段に濾過器を設置することも考えられるが、その場合には、加圧浮上処理で得られる処理水の水質が悪いと、濾過器の負荷が大きくなり、濾過器の洗浄頻度が高くなって水回収率が低減する。
特許文献2には、懸濁物質、その他の汚濁物を含む水の処理装置として、原水に無機凝集剤を添加した後、急速撹拌、緩速撹拌、次いで加圧浮上分離を行う装置において、予め加圧水を急速撹拌槽に注入し、浮上性の向上を図るものが提案されている。この装置によれば、通常の原水水質(濁度数十度程度)であれば、目的の効果を得ることができるが、水質変動で濁度が大きく上昇した場合には対応できないおそれがある。
特許文献1,2の方法を含め、一般的な加圧浮上処理では、通常の原水水質(濁度数十度程度)であれば良好な処理水(濁度10度以下)を安定に得ることができるが、原水に、砂等の加圧浮上で処理し難い、粒径が大きく比重の重い物質が含まれている場合には、十分な水質の処理水を安定に得ることはできないという問題がある。
一方、SSを含む水の処理装置として、凝集剤を添加した原水を、槽内に接触材やガイド壁を設けた沈殿槽に上向流で流して原水中の懸濁物を凝集、沈殿させる上向流式凝集沈殿装置は公知であるが(例えば特許文献3〜5)、接触材やガイド壁を必要とするものであり、また、これを加圧浮上処理の前処理として適用することは知られていない。
本発明は、高濁度の原水や、原水に、砂等の加圧浮上で処理し難い、粒径が大きく比重の重い物質が含まれている場合であっても、安定して良質な処理水質を得ることができ、原水の濁度変動にも十分に対応することができる凝集処理方法および装置を提供することを課題とする。
本発明者らは上記課題を解決すべく鋭意検討を重ねた結果、加圧浮上処理に先立ち、加圧浮上処理では分離し難い、粒径が大きく比重の重い懸濁成分を予め除去し、加圧浮上処理で分離除去し易いものを含む水を加圧浮上槽で処理すること、加圧浮上処理では分離し難い、粒径が大きく比重の重い懸濁成分の除去手段としては、上向流凝集槽が最適であることを見出した。
本発明はこのような知見に基づいて達成されたものであり、以下を要旨とする。
[1] 原水に凝集剤を添加して凝集処理し、凝集処理水を加圧浮上処理する凝集処理方法において、該凝集剤を添加した原水を上向流凝集槽の下部に導入して上向流で通水することにより凝集処理すると共に、該上向流凝集槽の下部から沈降汚泥を排出させ、該上向流凝集槽の上部から得られる凝集処理水を加圧浮上処理することを特徴とする凝集処理方法。
[2] [1]において、前記上向流凝集槽に、前記凝集剤を添加した原水を表面積負荷2〜30m/hrで通水することを特徴とする凝集処理方法。
[3] [1]又は[2]において、前記加圧浮上槽の通水LVが10m/hr以上であることを特徴とする凝集処理方法。
[4] [1]ないし[3]のいずれかにおいて、前記原水を前記凝集剤と共に下向流凝集槽に通水し、該下向流凝集槽の流出水を前記上向流凝集槽に通水することを特徴とする凝集処理方法。
[5] [1]ないし[4]のいずれかにおいて、濁度50〜300度の原水を処理して濁度10度以下の処理水を得ることを特徴とする凝集処理方法。
[6] 原水に凝集剤を添加する凝集剤添加手段と、該凝集剤が添加された原水が上向流通水され、上部から凝集処理水を送出すると共に、下部から沈降汚泥を排出する上向流凝集槽と、該上向流凝集槽からの凝集処理水が導入される加圧浮上槽とを有することを特徴とする凝集処理装置。
[7] [6]において、前記上向流凝集槽の表面積負荷が2〜30m/hrであることを特徴とする凝集処理装置。
[8] [6]又は[7]において、前記加圧浮上槽の通水LVが10m/hr以上であることを特徴とする凝集処理装置。
[9] [6]ないし[8]のいずれかにおいて、前記原水が凝集剤と共に通水される下向流凝集槽を有し、該下向流凝集槽の流出水が前記上向流凝集槽に通水されることを特徴とする凝集処理装置。
[10] [6]ないし[9]のいずれかにおいて、濁度50〜300度の原水を処理して濁度10度以下の処理水を得ることを特徴とする凝集処理装置。
本発明によれば、高濁度の原水や、原水に、砂等の加圧浮上処理では分離し難い、粒径が大きく比重の重い物質が含まれている場合であっても、また、原水の濁度変動にも十分に対応して、濁度10度以下というような良好な水質の処理水を安定して得ることができる。
以下に図面を参照して本発明の実施の形態を詳細に説明する。
図1,2は、本発明の凝集処理装置の実施の形態を示す系統図であり、図1,2において、1はラインミキサー、2は上向流凝集槽、3は加圧浮上槽、4は下向流凝集槽である。
図1,2は、本発明の凝集処理装置の実施の形態を示す系統図であり、図1,2において、1はラインミキサー、2は上向流凝集槽、3は加圧浮上槽、4は下向流凝集槽である。
本発明の凝集処理方法及び凝集処理装置は、加圧浮上処理に先立つ凝集処理を、上向流凝集槽で行い、上向流凝集槽の下部から沈降汚泥を排出させることを特徴とするものである。
図1の凝集処理装置では、配管11からの原水に配管12より凝集剤を添加してラインミキサー1で撹拌混合した後、配管13を経て上向流凝集槽2の下部に導入して上向流で通水する。上向流凝集槽2の上部からの凝集処理水は、配管14において配管16からの加圧水(水中に空気を過飽和溶解させたもの)を混合し、加圧浮上槽3のフィードウェル3A下部に導入され、フィードウェル3A内を上昇して内槽3Bを下降し、内槽3Bの下部を回り込んで加圧浮上槽3の槽壁に沿って上昇し、トラフ3Cから配管17を経て処理水が排出される。この間に、浮遊する凝集体は加圧水の大気開放により発生した微細気泡により捕捉されスカムとして浮上し、スカムレーキ3Dにより掻き寄せられてスカムボックス3Eに落とし込まれ排出される。上向流凝集槽2の底部からは配管15より沈降汚泥を抜き出す。
図2の凝集処理装置は、ラインミキサー1の代りに下向流凝集槽4を設け、原水をこの下向流凝集槽4に導入すると共に、凝集剤を下向流凝集槽4に注入し、下向流凝集槽4の底部からの凝集処理水を上向流凝集槽2に導入するようにした点が図1に示す凝集処理装置と異なり、その他は同様の構成とされている。
凝集剤は、上向流凝集槽2に直接添加することも可能であり、例えば、ラインミキサー1や下向流凝集槽4を設けず、上向流凝集槽2の原水流入口部分で上向流凝集槽2に直接凝集剤を注入して原水と共に上向流通水することもできるが、上向流凝集槽2で効果的な凝集処理を行うためには、上向流凝集槽2に流入するまでに、原水に凝集剤を添加して十分に混合しておくことが好ましい。
<原水>
本発明で処理する原水は、砂、シルト、土、粘土などの濁質成分を含む水であって、例えば、沈砂処理河川水、湖沼水、工業用水、工場からの排水等が挙げられるが、本発明は特に、豪雨等の影響で、濁度が高く、また、加圧浮上処理では分離し難い、粒径が大きく比重の重い、砂や土などの濁質成分を多く含む原水の処理に有効である。例えば、原水の水質としては濁度50〜300度程度、SS50〜450mg/L、濁質成分の粒子径としては1〜300μmを主体とし、比重2.5〜2.8g/cm3であるものを多く含むものが挙げられる。このとき概ね10μm程度を境に10μm超の濁質成分は通常条件では浮上分離しにくい。
本発明で処理する原水は、砂、シルト、土、粘土などの濁質成分を含む水であって、例えば、沈砂処理河川水、湖沼水、工業用水、工場からの排水等が挙げられるが、本発明は特に、豪雨等の影響で、濁度が高く、また、加圧浮上処理では分離し難い、粒径が大きく比重の重い、砂や土などの濁質成分を多く含む原水の処理に有効である。例えば、原水の水質としては濁度50〜300度程度、SS50〜450mg/L、濁質成分の粒子径としては1〜300μmを主体とし、比重2.5〜2.8g/cm3であるものを多く含むものが挙げられる。このとき概ね10μm程度を境に10μm超の濁質成分は通常条件では浮上分離しにくい。
<凝集剤>
原水に添加する凝集剤としては、原水に含まれる濁質成分や濁度に合わせて適宜選択されるが、例えば、ポリ塩化アルミニウム(PAC)、硫酸アルミニウム等のアルミニウム系凝集剤や、塩化第二鉄等の鉄系凝集剤を用いることができる。
原水に添加する凝集剤としては、原水に含まれる濁質成分や濁度に合わせて適宜選択されるが、例えば、ポリ塩化アルミニウム(PAC)、硫酸アルミニウム等のアルミニウム系凝集剤や、塩化第二鉄等の鉄系凝集剤を用いることができる。
凝集剤の添加量は、凝集剤の種類及び原水の水質に応じて適宜決定される。例えば、PACの場合、20〜200mg/Lの範囲で、濁度計で原水の濁度を連続的に測定し、予め濁度とPAC添加量との関係式を設定しておき、濁度に応じた必要添加量を制御することが好ましい。
凝集処理時のpHは、用いる凝集剤に応じて調整され、例えばPACであれば、pHは6〜7、好ましくは6.3〜6.6に調整することが好ましい。
凝集処理時のpHは、用いる凝集剤に応じて調整され、例えばPACであれば、pHは6〜7、好ましくは6.3〜6.6に調整することが好ましい。
なお、上記の無機凝集剤のみの凝集処理では不十分な場合は、高分子凝集剤を併用添加してもよい。
<上向流凝集槽>
上向流凝集槽2としては、槽下部から凝集剤を添加した原水を導入し、槽上部から凝集処理水を取り出すと共に、底部から沈降汚泥を排出する構造のものを用いる。
原水導入部は汚泥界面より上部でも構わないが、汚泥界面より下部とすると、汚泥ブランケットによる微細フロックの捕捉で効率が上がるため好ましい。
上向流凝集槽2としては、槽下部から凝集剤を添加した原水を導入し、槽上部から凝集処理水を取り出すと共に、底部から沈降汚泥を排出する構造のものを用いる。
原水導入部は汚泥界面より上部でも構わないが、汚泥界面より下部とすると、汚泥ブランケットによる微細フロックの捕捉で効率が上がるため好ましい。
例えば、上向流凝集槽2は、円筒形の胴部とその下部に逆円錐形の縮径部とを有するものが用いられ、上向流で良好な凝集効果と汚泥の沈降効果を得るために、胴部は直径に対して高さが1.5〜8倍程度で、縮径部の壁面の水平方向に対する傾きが30〜45°程度のものが好適に用いられる。
なお、上向流凝集槽2の胴部は円筒形に限らず、角筒形であってもよい。その場合であっても、胴部の水平断面積と高さとの比が、上記の円筒形の胴部の直径と高さとの関係から算出される範囲内となるように設計される。
なお、上向流凝集槽2の胴部は円筒形に限らず、角筒形であってもよい。その場合であっても、胴部の水平断面積と高さとの比が、上記の円筒形の胴部の直径と高さとの関係から算出される範囲内となるように設計される。
前掲の特許文献3〜5の上向流式凝集沈殿装置では、ここで濁質成分を十分に除去するために、槽内に接触材やガイド壁を設けてSSの浮上、流出を防止する必要があるが、本発明では、浮上し易い濁質成分は、上向流凝集槽2から凝集処理水中に含有させて排出し、後段の加圧浮上槽3で除去するため、上向流凝集槽2内にこのような部材を設ける必要はなく、上向流凝集槽2を空筒構造とすることができ、設備費やメンテナンス等の面でも有利である。
本発明においては、上記のような上向流凝集槽2に、凝集剤を添加した原水を表面積負荷(水面積負荷)2〜30m/hr、特に5〜15m/hrで上向流通水することが好ましく、このような通水条件であれば、加圧浮上では処理し難い、例えば、凝集フロックを形成しないような砂や、フロックを形成しても沈降性の高い粒径30μm程度以上のシルト等を沈降させて槽下部から排出させることができる。一方、上向流凝集槽2で処理できないような30μm未満の粘土やシルトは凝集剤で荷電中和し、凝集フロックを形成し、後段の加圧浮上槽3でマイクロエアを付着させて加圧浮上処理することにより分離除去することができる。
<加圧浮上槽>
加圧浮上槽3の構造には特に限定はなく、通常の加圧浮上槽を用いることができる。
加圧浮上槽3の構造には特に限定はなく、通常の加圧浮上槽を用いることができる。
本発明では、加圧浮上槽3の前段で上向流凝集槽2で加圧浮上処理での分離が困難な粒径の大きい濁質成分や高比重の濁質成分を予め除去することで、加圧浮上槽3での処理条件を上げることができ、通水LV10m/hr以上、例えば10〜15m/hrの高い通水LVであっても、濁度10度以下の良好な水質の浮上処理水を得ることができる。
加圧浮上処理のその他の条件については特に制限はないが、例えば、加圧水の圧力としては0.4〜0.6MPa程度、流入水(本発明では上向流凝集槽2からの凝集処理水)に対する加圧水の添加流量比(容量比、以下「加圧水比」と称す。)は0.1〜0.3程度とすることが好ましい。
<下向流凝集槽>
本発明においては、上向流凝集槽2の前段に、ラインミキサー1の代りに凝集槽を設けてもよい。この場合、この凝集槽としては、槽内に砂等が沈積しないように、図2に示すような下向流凝集槽4を設けることが好ましい。
この場合であっても、凝集剤の添加条件は、前述のラインミキサーの場合と同様である。凝集剤は、下向流凝集槽に添加してもよく、予め原水に凝集剤を混合し混合水を下向流凝集槽に導入してもよい。
本発明においては、上向流凝集槽2の前段に、ラインミキサー1の代りに凝集槽を設けてもよい。この場合、この凝集槽としては、槽内に砂等が沈積しないように、図2に示すような下向流凝集槽4を設けることが好ましい。
この場合であっても、凝集剤の添加条件は、前述のラインミキサーの場合と同様である。凝集剤は、下向流凝集槽に添加してもよく、予め原水に凝集剤を混合し混合水を下向流凝集槽に導入してもよい。
<後段処理>
本発明では、加圧浮上槽3の後段に砂濾過装置や膜濾過装置等を設けて浮上処理水を更に浄化してもよい。この場合、加圧浮上槽3で得られる浮上処理水の水質が良好で安定しているため、濾過装置の洗浄頻度を低く抑えることができ、高い水回収率で高度に浄化された処理水を得ることができる。
本発明では、加圧浮上槽3の後段に砂濾過装置や膜濾過装置等を設けて浮上処理水を更に浄化してもよい。この場合、加圧浮上槽3で得られる浮上処理水の水質が良好で安定しているため、濾過装置の洗浄頻度を低く抑えることができ、高い水回収率で高度に浄化された処理水を得ることができる。
以下に実施例及び比較例を挙げて本発明をより具体的に説明する。
[実施例1]
下記水質の試験水を用い、図1に示す凝集処理装置で本発明により処理を行った。
下記水質の試験水を用い、図1に示す凝集処理装置で本発明により処理を行った。
<試験水水質>
pH[−]:7.1
E260[−]:4.3
濁度[度]:259
SS[mg/L]:360
TOC[mg/L]:1.73
この試験水は台風後の河川水を採取したものであり、その濁質成分は土砂等の無機物(高比重)を多く含んでいる。さらに濁質成分の粒度分布は図3に示す通りであり、10μmを超える濁質成分を多く含んでいる。すなわち浮上分離のみでは容易には固液分離しにくいものである。
pH[−]:7.1
E260[−]:4.3
濁度[度]:259
SS[mg/L]:360
TOC[mg/L]:1.73
この試験水は台風後の河川水を採取したものであり、その濁質成分は土砂等の無機物(高比重)を多く含んでいる。さらに濁質成分の粒度分布は図3に示す通りであり、10μmを超える濁質成分を多く含んでいる。すなわち浮上分離のみでは容易には固液分離しにくいものである。
凝集剤添加量及び各槽の仕様及び条件は以下の通りとした。
<凝集剤添加量>
試験水にPACをライン注入で60mg/L(pH6.5)添加した。
試験水にPACをライン注入で60mg/L(pH6.5)添加した。
<上向流凝集槽>
胴部:直径300mm×高さ1250mmの円筒形状
縮径部の壁面の水平方向に対する傾き:45°
表面積負荷:15m/hr
胴部:直径300mm×高さ1250mmの円筒形状
縮径部の壁面の水平方向に対する傾き:45°
表面積負荷:15m/hr
<加圧浮上槽>
加圧水圧力:0.35MPa
加圧水比:0.2
LV:15m/hr
加圧水圧力:0.35MPa
加圧水比:0.2
LV:15m/hr
その結果、加圧浮上処理水の濁度は6度であり、清澄な処理水を得ることができた。
[比較例1]
実施例1における上向流式凝集槽の代りに、急速撹拌槽と緩速撹拌槽を設け、PAC60mg/L(pH6.5)を添加した後、急速撹拌槽にて150rpmで5分間撹拌した後、緩速撹拌槽にて50rpmで5分間撹拌して凝集処理し、この凝集処理水を実施例1と同様に加圧浮上処理した。
その結果、加圧浮上処理水の濁度は20度であり、濁度10度以下の清澄な処理水を得ることはできなかった。
実施例1における上向流式凝集槽の代りに、急速撹拌槽と緩速撹拌槽を設け、PAC60mg/L(pH6.5)を添加した後、急速撹拌槽にて150rpmで5分間撹拌した後、緩速撹拌槽にて50rpmで5分間撹拌して凝集処理し、この凝集処理水を実施例1と同様に加圧浮上処理した。
その結果、加圧浮上処理水の濁度は20度であり、濁度10度以下の清澄な処理水を得ることはできなかった。
1 ラインミキサー
2 上向流凝集槽
3 加圧浮上槽
4 下向流凝集槽
2 上向流凝集槽
3 加圧浮上槽
4 下向流凝集槽
Claims (10)
- 原水に凝集剤を添加して凝集処理し、凝集処理水を加圧浮上処理する凝集処理方法において、
該凝集剤を添加した原水を上向流凝集槽の下部に導入して上向流で通水することにより凝集処理すると共に、該上向流凝集槽の下部から沈降汚泥を排出させ、該上向流凝集槽の上部から得られる凝集処理水を加圧浮上処理することを特徴とする凝集処理方法。 - 請求項1において、前記上向流凝集槽に、前記凝集剤を添加した原水を表面積負荷2〜30m/hrで通水することを特徴とする凝集処理方法。
- 請求項1又は2において、前記加圧浮上槽の通水LVが10m/hr以上であることを特徴とする凝集処理方法。
- 請求項1ないし3のいずれか1項において、前記原水を前記凝集剤と共に下向流凝集槽に通水し、該下向流凝集槽の流出水を前記上向流凝集槽に通水することを特徴とする凝集処理方法。
- 請求項1ないし4のいずれか1項において、濁度50〜300度の原水を処理して濁度10度以下の処理水を得ることを特徴とする凝集処理方法。
- 原水に凝集剤を添加する凝集剤添加手段と、該凝集剤が添加された原水が上向流通水され、上部から凝集処理水を送出すると共に、下部から沈降汚泥を排出する上向流凝集槽と、該上向流凝集槽からの凝集処理水が導入される加圧浮上槽とを有することを特徴とする凝集処理装置。
- 請求項6において、前記上向流凝集槽の表面積負荷が2〜30m/hrであることを特徴とする凝集処理装置。
- 請求項6又は7において、前記加圧浮上槽の通水LVが10m/hr以上であることを特徴とする凝集処理装置。
- 請求項6ないし8のいずれか1項において、前記原水が凝集剤と共に通水される下向流凝集槽を有し、該下向流凝集槽の流出水が前記上向流凝集槽に通水されることを特徴とする凝集処理装置。
- 請求項6ないし9のいずれか1項において、濁度50〜300度の原水を処理して濁度10度以下の処理水を得ることを特徴とする凝集処理装置。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN109608006A (zh) * | 2018-12-18 | 2019-04-12 | 徐少东 | 一种污水处理中的泥水分离装置 |
JP2021013881A (ja) * | 2019-07-11 | 2021-02-12 | 株式会社楢崎製作所 | 濁水処理装置及びその処理方法 |
-
2016
- 2016-03-08 JP JP2016044575A patent/JP2017159213A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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