JP2006258901A - 非磁性一成分静電荷現像用トナーおよびそれを用いた画像形成方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】感光体表面に残留したトナーをクリーニングブレードでクリーニングするクリーニング手段及びオイルレス定着器を具備した画像形成装置で使用する非磁性一成分静電荷現像用トナーにおいて、トナー表面から0.3μmまでの深さに存在する離型剤量を規定する値としてATR法による離型剤由来のピークと樹脂由来のピークの比が0.1〜0.4である変性ポリエステル含有トナーであって、少なくとも1種類の外添剤が無機酸化物及び/または無機酸塩であり、該外添剤のモース硬度が7〜13である。
【選択図】なし
Description
さらに本発明は、電子写真技術を応用した複写機、プリンター等に使用する前記トナーを用いた静電荷現像用トナー組成物およびそれを用いる画像形成方法に関し、特に、フィルミングを抑制し、しかも優れた画像安定性の得られる静電荷現像用トナー組成物および画像形成方法に関するものである。
これら転写後の残留トナー及び付着物を除去するクリーニング手段としては、ファーブラシ、磁気ブラシ等による手段や、ゴムブレードによる手段等各種のものが挙げられるが、材質が弾性体であるクリーニングブレードより感光体を摺擦してトナーを掻き落とす手段が一般的に使用されている。
また、電子写真や静電記録等で採用される乾式現像方式には、トナー及びキャリアからなる二成分系現像剤を用いる方式と、キャリアを含まない一成分系現像剤を用いる方式とがある。前者の方式は、比較的安定して良好な画像が得られるが、キャリアの劣化並びにトナーとキャリアとの混合比の変動等が発生しやすいことから長期間にわたっての一定品質の画像は得られにくく、また、装置の維持管理性やコンパクト化に難点がある。そこで、こうした欠点を有しない後者の一成分系現像剤を用いる方式が注目されるようになっている。
しかしながら、定着部にオイルを使用しない、いわゆるオイルレス定着を実現するためにはトナーの表面近傍に離型剤が存在するほど離型性に対しては有利であるが、キャリアを含まない一成分系現像剤ではその構成上、プロセスの部材汚染が発生しやすい。
一方、特許文献2で提案されている様に離型剤がトナー表面に多く露出している場合は、定着工程においてはホットオフセット等を防ぎ有利に作用するが、離型剤は一般的に軟化点等が低く、また、硬度も低いために、現像工程における規制ブレードによる摺擦時又はクリーニングブレードによる摺擦時に融着が発生し、画像欠陥を引き起こす。
また、特許文献3、特許文献4等、表面に離型剤の存在するトナーを用いた場合、上記離型剤の多い場合と同様の不具合が生じる場合がある。
本発明の目的は、変性ポリエステル含有トナーを使用し、離型剤の感光体、現像部材へのフィルミングを抑制し、クリーニング性及びオイルレス定着システムにおけるローラからの離型性に優れる非磁性一成分静電荷現像用トナーを提供することにある。また、本発明の他の目的は、オイルレス定着用トナーにおけるプロセスの部材汚染を防止し、優れた画像安定性が得られる画像形成方法を提供することにある。
本発明の第2は、トナー粒子が有機溶媒中に少なくとも活性水素と反応可能な変性ポリエステル系樹脂からなるトナーバインダー成分、着色剤、離型剤を含有する組成物を溶解又は分散させて形成した溶解物又は分散物を、分散剤を含む水系媒体中で架橋剤及び/又は伸長剤と反応させ、得られた重合体の分散液から溶媒を除去後、トナー表面に付着した該樹脂微粒子を洗浄・脱離して得られることを特徴とする請求項1記載の非磁性一成分静電荷現像用トナーに関する。
本発明の第3は、トナー粒子中の離型剤の含有量A(質量%)が4≦A≦10である請求項1または2記載の非磁性一成分静電荷現像用トナーに関する。
本発明の第4は、離型剤がカルナバワックス及び/又は2〜6価の多価アルコールから構成されている脂肪酸エステルワックスである請求項1〜3いずれか記載の非磁性一成分静電荷現像用トナーに関する。
本発明の第5は、外添剤が、酸化チタン、酸化アルミニウム、チタン酸ストロンチウム、チタン酸カルシウムおよびチタン酸マグネシウムよりなる群から選ばれた化合物である請求項1〜4いずれか記載の非磁性一成分静電荷現像用トナーに関する。
本発明の第6は、外添剤の個数平均径が30〜800nmである請求項1〜5いずれか記載の非磁性一成分静電荷現像用トナーに関する。
本発明の第7は、請求項1〜6いずれか記載の非磁性一成分静電荷現像用トナーを用いた画像形成方法において、クリーニングブレードをJIS−A硬度60°〜80°、感光体への線圧25〜45N/mで使用することを特徴とする画像形成方法に関する。
本発明の第8は、請求項1〜6いずれか記載の非磁性一成分静電荷現像用トナーを用いた画像形成方法において、オイルレス定着器が加熱ローラ及び加圧ローラにより構成される2ロール定着方式のものを使用することを特徴とする画像形成方法に関する。
本発明の第9は、請求項1〜6いずれか記載の非磁性一成分静電荷現像用トナーを用いた現像工程において、像担持体上の潜像を現像する際に、非接触で交互電界を印加することを特徴とする画像形成方法に関する。
未変性ポリエステル(以下単にポリエステルと記する場合がある)は、多価アルコール化合物と多価カルボン酸化合物との重縮合反応によって得られる。
2価アルコール(DIO)としては、アルキレングリコール(エチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオールなど);アルキレンエーテルグリコール(ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレンエーテルグリコールなど);脂環式ジオール(1,4−シクロヘキサンジメタノール、水素添加ビスフェノールAなど);ビスフェノール類(ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールSなど);上記脂環式ジオールのアルキレンオキサイド(エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイドなど)付加物;上記ビスフェノール類のアルキレンオキサイド(エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイドなど)付加物などが挙げられる。これらのうち好ましいものは、炭素数2〜12のアルキレングリコールおよびビスフェノール類のアルキレンオキサイド付加物であり、特に好ましいものはビスフェノール類のアルキレンオキサイド付加物、およびこれと炭素数2〜12のアルキレングリコールとの併用である。
3価以上の多価アルコール(TO)としては、3〜8価またはそれ以上の多価脂肪族アルコール(グリセリン、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ソルビトールなど);3価以上のフェノール類(トリスフェノールPA、フェノールノボラック、クレゾールノボラックなど);上記3価以上のポリフェノール類のアルキレンオキサイド付加物などが挙げられる。
2価カルボン酸(DIC)としては、アルキレンジカルボン酸(コハク酸、アジピン酸、セバシン酸など);アルケニレンジカルボン酸(マレイン酸、フマール酸など);芳香族ジカルボン酸(フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、ナフタレンジカルボン酸など)などが挙げられる。これらのうち好ましいものは、炭素数4〜20のアルケニレンジカルボン酸および炭素数8〜20の芳香族ジカルボン酸である。
3価以上の多価カルボン酸(TC)としては、炭素数9〜20の芳香族多価カルボン酸(トリメリット酸、ピロメリット酸など)などが挙げられる。なお、多価カルボン酸(PC)としては、前述のものの酸無水物または低級アルキルエステル(メチルエステル、エチルエステル、イソプロピルエステルなど)を用いて多価アルコール(PO)と反応させてもよい。
多価アルコール(PO)と多価カルボン酸(PC)の重縮合反応は、テトラブトキシチタネート、ジブチルチンオキサイドなど公知のエステル化触媒の存在下、150〜280℃に加熱し、必要により減圧としながら生成する水を留去して、水酸基を有するポリエステルを得る。
本発明に使用される結着樹脂は、上記の重縮合反応で得られる未変性ポリエステルの他に、オフセット防止などの目的で粘弾性調整のために、ウレタン又は/及びウレア基を有する変性されたポリエステル樹脂が好ましく含有される。該ウレタン又は/及びウレア基を有する変性されたポリエステル樹脂の含有割合は、結着樹脂中、20%以下が好ましく、15%以下がより好ましく、10%以下がさらに好ましい。含有割合が20%より多くなると低温定着性が悪化する。該ウレタン又は/及びウレア基を有する変性されたポリエステル樹脂は、直接結着樹脂に混合しても良いが、製造性の観点から、ポリエステルの末端のカルボキシル基や水酸基等と多価イソシアネート化合物(PIC)とを反応させ、イソシアネート基を有する変性ポリエステル樹脂(以下ポリエステルプレポリマーと表記することがある)と、これと反応するアミン類を結着樹脂に混合し、造粒中/又は造粒後に鎖伸長又は/及び架橋反応して該ウレタン又は/及びウレア基を有する変性されたポリエステル樹脂となる方が好ましい。こうすることにより、粘弾性調整のための比較的高分子量の変性ポリエステル樹脂を芯部分に含有させることが容易となる。
ネート、ジフェニルメタンジイソシアネートなど);芳香脂肪族ジイソシアネート(α,α,α′,α′−テトラメチルキシリレンジイソシアネートなど);イソシアネート類;前記ポリイソシアネートをフェノール誘導体、オキシム、カプロラクタムなどでブロックしたもの;およびこれら2種以上の併用が挙げられる。
イソシアネート基を有するポリエステルプレポリマー(A)中の1分子当たりに含有されるイソシアネート基は、通常1個以上、好ましくは、平均1.5〜3個、さらに好ましくは、平均1.8〜2.5個である。1分子当たり1個未満では、ウレア変性ポリエステルの分子量が低くなり、耐ホットオフセット性が悪化する。
2価アミン化合物(B1)としては、芳香族ジアミン(フェニレンジアミン、ジエチルトルエンジアミン、4,4′−ジアミノジフェニルメタンなど);脂環式ジアミン(4,4′−ジアミノ−3,3′−ジメチルジシクロヘキシルメタン、ジアミンシクロヘキサン、イソホロンジアミンなど);および脂肪族ジアミン(エチレンジアミン、テトラメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミンなど)などが挙げられる。
3価以上の多価アミン化合物(B2)としては、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミンなどが挙げられる。
アミノアルコール(B3)としては、エタノールアミン、ヒドロキシエチルアニリンなどが挙げられる。
アミノメルカプタン(B4)としては、アミノエチルメルカプタン、アミノプロピルメルカプタンなどが挙げられる。
アミノ酸(B5)としては、アミノプロピオン酸、アミノカプロン酸などが挙げられる。
B1〜B5のアミノ基をブロックしたもの(B6)としては、前記B1〜B5のアミン類とケトン類(アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンなど)から得られるケチミン化合物、オキサゾリジン化合物などが挙げられる。
これらアミン類(B)のうち好ましいものは、B1およびB1と少量のB2の混合物である。
[NCO]/[NHx]が2を超えたり1/2未満では、ウレア変性ポリエステルの分子量が低くなり、耐ホットオフセット性が悪化することがある。
未変性ポリエステルとウレア変性ポリエステルとは、少なくとも一部が相溶していることが低温定着性、耐ホットオフセット性の面で好ましい。従って、未変性ポリエステルとウレア変性ポリエステルとは類似の組成および/または化学構造であることが好ましい。
着色剤としては、公知の染料及び顔料が全て使用でき、例えば、カーボンブラック、ニグロシン染料、鉄黒、ナフトールイエローS、ハンザイエロー(10G、5G、G)、カドミュウムイエロー、黄色酸化鉄、黄土、黄鉛、チタン黄、ポリアゾイエロー、オイルイエロー、ハンザイエロー(GR、A、RN、R)、ピグメントイエローL、ベンジジンイエロー(G、GR)、パーマネントイエロー(NCG)、バルカンファストイエロー(5G、R)、タートラジンレーキ、キノリンイエローレーキ、アンスラザンイエローBGL、イソインドリノンイエロー、ベンガラ、鉛丹、鉛朱、カドミュウムレッド、カドミュウムマーキュリレッド、アンチモン朱、パーマネントレッド4R、パラレッド、ファイセーレッド、パ
ラクロルオルトニトロアニリンレッド、リソールファストスカーレットG、ブリリアントファストスカーレット、ブリリアントカーンミンBS、パーマネントレッド(F2R、F4R、FRL、FRLL、F4RH)、ファストスカーレットVD、ベルカンファストルビンB、ブリリアントスカーレットG、リソールルビンGX、パーマネントレッドF5R、ブリリアントカーミン6B、ピグメントスカーレット3B、ボルドー5B、トルイジンマルーン、パーマネントボルドーF2K、ヘリオボルドーBL、ボルドー10B、ボンマルーンライト、ボンマルーンメジアム、エオシンレーキ、ローダミンレーキB、ローダミンレーキY、アリザリンレーキ、チオインジゴレッドB、チオインジゴマルーン、オイルレッド、キナクリドンレッド、ピラゾロンレッド、ポリアゾレッド、クロームバーミリオン、ベンジジンオレンジ、ペリノンオレンジ、オイルオレンジ、コバルトブルー、セルリアンブルー、アルカリブルーレーキ、ピーコックブルーレーキ、ビクトリアブルーレーキ、無金属フタロシアニンブルー、フタロシアニンブルー、ファストスカイブルー、インダンスレンブルー(RS、BC)、インジゴ、群青、紺青、アントラキノンブルー、ファストバイオレットB、メチルバイオレットレーキ、コバルト紫、マンガン紫、ジオキサンバイオレット、アントラキノンバイオレット、クロムグリーン、ジンクグリーン、酸化クロム、ピリジアン、エメラルドグリーン、ピグメントグリーンB、ナフトールグリーンB、グリーンゴールド、アシッドグリーンレーキ、マラカイトグリーンレーキ、フタロシアニングリーン、アントラキノングリーン、酸化チタン、亜鉛華、リトボン及びそれらの混合物が使用できる。着色剤の含有量はトナーに対して通常1〜15重量%、好ましくは3〜10重量%である。
荷電制御剤としては公知のものが使用でき、例えばニグロシン系染料、トリフェニルメタン系染料、クロム含有金属錯体染料、モリブデン酸キレート顔料、ローダミン系染料、アルコキシ系アミン、4級アンモニウム塩(フッ素変性4級アンモニウム塩を含む)、アルキルアミド、燐の単体または化合物、タングステンの単体または化合物、フッ素系活性剤、サリチル酸金属塩及び、サリチル酸誘導体の金属塩等である。具体的にはニグロシン系染料のボントロン03、4級アンモニウム塩のボントロンP−51、含金属アゾ染料のボントロンS−34、オキシナフトエ酸系金属錯体のE−82、サリチル酸系金属錯体のE−84、フェノール系縮合物のE−89(以上、オリエント化学工業社製)、4級アンモニウム塩モリブデン錯体のTP−302、TP−415(以上、保土谷化学工業社製)、4級アンモニウム塩のコピーチャージPSY VP2038、トリフェニルメタン誘導体のコピーブルーPR、4級アンモニウム塩のコピーチャージ NEG VP2036、コピーチャージ NX VP434(以上、ヘキスト社製)、LRA−901、ホウ素錯体であるLR−147(日本カーリット社製)、銅フタロシアニン、ペリレン、キナクリドン、アゾ系
顔料、その他スルホン酸基、カルボキシル基、4級アンモニウム塩等の官能基を有する高分子系の化合物が挙げられる。このうち、特にトナーを負極性に制御する物質が好ましく使用される。
荷電制御剤の使用量は、バインダー樹脂の種類、必要に応じて使用される添加剤の有無、分散方法を含めたトナー製造方法によって決定されるもので、一義的に限定されるものではないが、好ましくはバインダー樹脂100重量部に対して、0.1〜10重量部の範囲で用いられる。好ましくは、0.2〜5重量部の範囲がよい。10重量部を超える場合にはトナーの帯電性が大きすぎ、荷電制御剤の効果を減退させ、現像ローラとの静電的吸引力が増大し、現像剤の流動性低下や、画像濃度の低下を招く。
離型剤としては、融点が60〜100℃、好ましくは70〜90℃の低融点のワックスが、バインダー樹脂との分散の中でより離型剤として効果的に定着ローラとトナー界面との間で働き、これにより定着ローラにオイルの如き離型剤を塗布することなく高温オフセットに対し効果を示す。このようなワックス成分としては、以下のものが挙げられる。ロウ類及びワックス類としては、カルナバワックス、綿ロウ、木ロウ、ライスワックス等の植物系ワックス、ミツロウ、ラノリン等の動物系ワックス、オゾケライト、セルシン等の鉱物系ワックス、およびパラフィン、マイクロクリスタリン、ペトロラタム等の石油ワックス等が挙げられる。また、これら天然ワックスの外に、フィッシャー・トロプシュワックス、ポリエチレンワックス等の合成炭化水素ワックス、エステル、ケトン、エーテル等の合成ワックス等が挙げられる。さらに、12−ヒドロキシステアリン酸アミド、ステアリン酸アミド、無水フタル酸イミド、塩素化炭化水素等の脂肪酸アミド及び、低分子量の結晶性高分子樹脂である、ポリ−n−ステアリルメタクリレート、ポリ−n−ラウリルメタクリレート等のポリアクリレートのホモ重合体あるいは共重合体(例えば、n−ステアリルアクリレート−エチルメタクリレートの共重合体等)等、側鎖に長いアルキル基を有する結晶性高分子等も用いることができる。本発明ではカルナウバワックス、エステルの合成ワックスである脂肪酸エステルワックスが好ましく用いられる。
荷電制御剤、離型剤はマスターバッチ、バインダー樹脂とともに溶融混練することもできるし、もちろん有機溶剤に溶解、分散する際に加えても良い。
また、本発明の離型剤の添加量は、樹脂成分中の質量%である。
本発明で用いられる外添剤としては、少なくとも1種類の外添剤が無機酸化物及び/または無機酸塩であり、該外添剤のモース硬度は7〜13である。ここで、モース硬度は15段階の修正モース硬度である。具体例としては酸化チタン(モース硬度7)、酸化アルミニウム(モース硬度12)、チタン酸ストロンチウム(モース硬度8)、チタン酸カルシウム(モース硬度7)、チタン酸マグネシウム(モース硬度7)などを挙げることができる。また、該外添剤の個数平均径は30〜800nmが好ましく、さらに好ましくは40〜700nmのものが使用できる。30nmより小さい場合は研磨効果が得られ難く、効果が十分ではない。800nmより大きい場合は感光体に傷が付いたり、感光体寿命が短くなったりすることがある。
トナー粒子の流動性や現像性、帯電性を補助するための外添剤として、無機微粒子が好ましく用いられる。この無機微粒子の一次粒子径は、5nm〜2μmであることが好ましく、特に5nm〜0.5μmであることが好ましい。また、BET法による比表面積は、20〜500m2/gであることが好ましい。この無機微粒子の使用割合は、トナーの0.01〜5wt%であることが好ましく、特に0.01〜3.0wt%であることが好ましい。
無機微粒子の具体例としては、例えばシリカ、酸化亜鉛、酸化スズ、ケイ砂、クレー、雲母、ケイ灰石、ケイソウ土、酸化クロム、酸化セリウム、ベンガラ、三酸化アンチモン、酸化マグネシウム、酸化ジルコニウム、硫酸バリウム、炭酸バリウム、炭酸カルシウム、炭化ケイ素、窒化ケイ素などを挙げることができる。
(1)着色剤、未変性ポリエステル、イソシアネート基を有するポリエステルプレポリマー、離型剤を有機溶媒中に分散させトナー材料液を作る。
有機溶媒は、トナー母体粒子形成後の除去が容易である点から、沸点が100℃未満の揮発性であることが好ましい。具体的には、トルエン、キシレン、ベンゼン、四塩化炭素、塩化メチレン、1,2−ジクロロエタン、1,1,2−トリクロロエタン、トリクロロエチレン、クロロホルム、モノクロロベンゼン、ジクロロエチリデン、酢酸メチル、酢酸エチル、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンなどを単独あるいは2種以上組合せて用いることができる。特に、トルエン、キシレン等の芳香族系溶媒および塩化メチレン、1,2−ジクロロエタン、クロロホルム、四塩化炭素等のハロゲン化炭化水素が好ましい。有機溶媒の使用量は、ポリエステルプレポリマー100重量部に対し、通常0〜300重量部、好ましくは0〜100重量部、さらに好ましくは25〜70重量部である。
水系媒体は、水単独でも良いし、アルコール(メタノール、イソプロピルアルコール、エチレングリコールなど)、ジメチルホルムアミド、テトラヒドロフラン、セルソルブ類(メチルセルソルブなど)、低級ケトン類(アセトン、メチルエチルケトンなど)などの有機溶媒を含むものであってもよい。
トナー材料液100重量部に対する水系媒体の使用量は、通常50〜2000重量部、好ましくは100〜1000重量部である。50重量部未満ではトナー材料液の分散状態が悪く、所定の粒径のトナー粒子が得られない。2000重量部を超えると経済的でない。
界面活性剤としては、アルキルベンゼンスルホン酸塩、α−オレフィンスルホン酸塩、リン酸エステルなどのアニオン性界面活性剤、アルキルアミン塩、アミノアルコール脂肪酸誘導体、ポリアミン脂肪酸誘導体、イミダゾリンなどのアミン塩型や、アルキルトリメチルアンモニム塩、ジアルキルジメチルアンモニウム塩、アルキルジメチルベンジルアンモニウム塩、ピリジニウム塩、アルキルイソキノリニウム塩、塩化ベンゼトニウムなどの4級アンモニウム塩型のカチオン性界面活性剤、脂肪酸アミド誘導体、多価アルコール誘導体などの非イオン界面活性剤、例えばアラニン、ドデシルジ(アミノエチル)グリシン、ジ(オクチルアミノエチル)グリシンやN−アルキル−N,N−ジメチルアンモニウムべタインなどの両性界面活性剤が挙げられる。
ド、N−プロピル−N−(2−ヒドロキシエチル)パーフルオロオクタンスルホンアミド、パーフルオロアルキル(C6〜C10)スルホンアミドプロピルトリメチルアンモニウム塩、パーフルオロアルキル(C6〜C10)−N−エチルスルホニルグリシン塩、モノパーフルオロアルキル(C6〜C16)エチルリン酸エステルなどが挙げられる。
商品名としては、サーフロンS−111、S−112、S−113(旭硝子社製)、フロラードFC−93、FC−95、FC−98、FC−129(住友3M社製)、ユニダインDS−101、DS−102(ダイキン工業社製)、メガファックF−110、F−120、F−113、F−191、F−812、F−833(大日本インキ社製)、エクトップEF−102、103、104、105、112、123A、123B、306A、501、201、204、(トーケムプロダクツ社製)、フタージェントF−100、F150(ネオス社製)などが挙げられる。
この反応は、分子鎖の架橋及び/又は伸長を伴う。反応時間は、ポリエステルプレポリマー(A)の有するイソシアネート基構造とアミン類(B)との反応性により選択されるが、通常10分〜40時間、好ましくは2〜24時間である。反応温度は、通常、0〜150℃、好ましくは40〜98℃である。また、必要に応じて公知の触媒を使用することができる。具体的にはジブチルチンラウレート、ジオクチルチンラウレートなどが挙げられる。
有機溶媒を除去するためには、系全体を徐々に層流の攪拌状態で昇温し、一定の温度域で強い攪拌を与えた後、脱溶媒を行うことで紡錘形のトナー母体粒子が作製できる。また、分散安定剤としてリン酸カルシウム塩などの酸、アルカリに溶解可能な物を用いた場合は、塩酸等の酸により、リン酸カルシウム塩を溶解した後、水洗するなどの方法によって、トナー母体粒子からリン酸カルシウム塩を除去する。その他酵素による分解などの操作によっても除去できる。
無機微粒子の外添は、ミキサー等を用いた公知の方法によって行われる。
これにより、小粒径であって、粒径分布のシャープなトナーを容易に得ることができる。さらに、有機溶媒を除去する工程で強い攪拌を与えることで、真球状からラクビーボール状の間の形状を制御することができ、さらに、表面のモフォロジーも滑らかなものから梅干形状の間で制御することができる。
トナー粒子表面近傍の離型剤量は、ATR(全反射吸収赤外分光)法で得られる。測定原理から分析深さは0.3μm程度であり、この分析により、トナー粒子の表面から0.3μmの深さ領域における相対的な離型剤量を求めることができる。測定方法は以下の通りである。
先ず、試料として、トナー3gを自動ペレット成型器(Type M No.50 BRP−E;MAEKAWA TESTING MACHINE CO.製)で6tの荷重で1分間プレスして40mmφ(厚さ約2mm)ペレットを作製した。そのトナーペレット表面をATR法により測定した。用いた顕微FTIR装置は、PERKIN ELMER社製Spectrum OneにMultiScope FTIR ユニットを設置したもので、直径100μmのゲルマニウム(Ge)結晶のマイクロATRで測定した。赤外線の入射角41.5°、分解能4cm−1、積算20回で測定した。
得られた離型剤由来のピーク(2850cm−1:メチレン基の−CH由来のピーク)とバインダ樹脂由来のピーク(828cm−1:芳香族の−CH由来のピーク)との強度比(P2850/P828)をトナー粒子表面近傍の相対的な離型剤量とした。値は測定場所を変えて4回測定した後の平均値を用いた。
外添剤の粒子径の測定方法について説明する。
SEMにより、1000個の粒子径を測定し、個数平均径を算出した。
〔トナー粒子径(コールター)〕
次に、トナー粒子の粒度分布の測定方法について説明する。
コールターカウンター法によるトナー粒子の粒度分布の測定装置としては、コールターカウンターTA−IIやコールターマルチサイザーII(いずれもコールター社製)があげられる。以下に測定方法について述べる。
まず、電解水溶液100〜150ml中に分散剤として界面活性剤(好ましくはアルキルベンゼンスルフォン酸塩)を0.1〜5ml加える。ここで、電解液とは1級塩化ナトリウムを用いて約1%NaCl水溶液を調製したもので、例えばISOTON−II(コールター社製)が使用できる。ここで、更に測定試料を固形分にして2〜20mg加える。
試料を懸濁した電解液は、超音波分散器で約1〜3分間分散処理を行ない、前記測定装置により、アパーチャーとして100μmアパーチャーを用いて、トナー粒子又はトナーの体積、個数を測定して、体積分布と個数分布を算出する。得られた分布から、トナーの体積平均粒径(Dv)、個数平均粒径(Dn)を求めることができる。
チャンネルとしては、2.00〜2.52μm未満;2.52〜3.17μm未満;3.17〜4.00μm未満;4.00〜5.04μm未満;5.04〜6.35μm未満;6.35〜8.00μm未満;8.00〜10.08μm未満;10.08〜12.70μm未満;12.70〜16.00μm未満;16.00〜20.20μm未満;20.20〜25.40μm未満;25.40〜32.00μm未満;32.00〜40.30μm未満の13チャンネルを使用し、粒径2.00μm以上乃至40.30μm未満の粒子を対象とする。
形状の計測方法としては粒子を含む懸濁液を平板上の撮像部検知帯に通過させ、CCDカメラで光学的に粒子画像を検知し、解析する光学的検知帯の手法が適当である。この手法で得られる投影面積の等しい相当円の周囲長を実在粒子の周囲長で除した値が平均円形度である。
この値はフロー式粒子像分析装置FPIA−2000により平均円形度として計測した値である。具体的な測定方法としては、容器中の予め不純固形物を除去した水100〜150ml中に分散剤として界面活性剤、好ましくはアルキルベンゼンスフォン酸塩を0.1〜0.5ml加え、更に測定試料を0.1〜0.5g程度加える。試料を分散した懸濁液は超音波分散器で約1〜3分間分散処理を行ない、分散液濃度を3000〜1万個/μlとして前記装置によりトナーの形状及び分布を測定することによって得られる。
(2)請求項2の構成により、適度な弾性成分を持ったトナーを作成することができ、熱保存安定性に優れ、低音定着が可能なトナーを得ることができた。
(3)請求項3の構成により、熱保存安定性と良好な定着剥離性を両立するトナーを得ることができた。
(4)請求項4の構成により、ポリエステルトナーへの分散が良好なトナーを得ることができた。
(5)請求項5の構成により、良好なクリーニング特性を得ることができた。
(6)請求項6〜7の構成により、感光体の寿命を維持しつつ、良好なクリーニング特性を得ることができた。
(7)請求項8の構成により、安価でかつ良好な定着特性を得ることができた。
(8)請求項9の構成により、感光体の寿命を維持しつつ良好な画像を得ることができた。
〔低分子ポリエステルの合成〕
冷却管、撹拌機および窒素導入管の付いた反応容器中に、ビスフェノールAエチレンオキサイド2モル付加物220部、ビスフェノールAプロピレンオキサイド3モル付加物561部、テレフタル酸218部、アジピン酸48部およびジブチルチンオキサイド2部を入れ、常圧230℃で8時間反応し、さらに10〜15mmHgの減圧で5時間反応した後、反応容器に無水トリメリット酸45部を入れ、180℃、常圧で2時間反応し、[低分子ポリエステル1]を得た。[低分子ポリエステル1]は、数平均分子量2500、重量平均分子量6700、Tg43℃、酸価25であった。
冷却管、撹拌機および窒素導入管の付いた反応容器中に、ビスフェノールAエチレンオキサイド2モル付加物682部、ビスフェノールAプロピレンオキサイド2モル付加物81部、テレフタル酸283部、無水トリメリット酸22部およびジブチルチンオキサイド2部を入れ、常圧230℃で8時間反応し、さらに10〜15mmHgの減圧で5時間反応した[中間体ポリエステル1]を得た。[中間体ポリエステル1]は、数平均分子量2100、重量平均分子量9500、Tg55℃、酸価0.5、水酸基価49であった。
次に、冷却管、撹拌機および窒素導入管の付いた反応容器中に、[中間体ポリエステル1]411部、イソホロンジイソシアネート89部、酢酸エチル500部を入れ100℃で5時間反応し、[プレポリマー1]を得た。[プレポリマー1]の遊離イソシアネート重量%は、1.53%であった。
カーボンブラック(キャボット社製 リーガル400R):40部、結着樹脂:ポリエステル樹脂(三洋化成RS−801 酸価10、Mw20000、Tg64℃):60部、水:30部をヘンシェルミキサーにて混合し、顔料凝集体中に水が染み込んだ混合物を得た。これをロ−ル表面温度130℃に設定した2本ロールにより45分間混練を行ない、パルベライザーで1mmφの大きさに粉砕し、[マスターバッチ1]を得た。
撹拌棒および温度計をセットした容器に、[低分子ポリエステル1]378部、カルナバワックス200部、酢酸エチル947部を仕込み、撹拌下80℃に昇温し、80℃のまま5時間保持した後、1時間で30℃に冷却した。次いで容器に[マスターバッチ1]500部、酢酸エチル500部を仕込み、1時間混合し[原料溶解液1]を得た。
水953部、ビニル系樹脂(スチレン−メタクリル酸−アクリル酸ブチル−メタクリル酸エチレンオキサイド付加物硫酸エステルのナトリウム塩の共重合体)の25wt%水性分散液88部、ドデシルジフェニルエーテルジスルホン酸ナトリウムの48.5%水溶液(エレミノールMON−7:三洋化成工業製)90部、酢酸エチル113部を混合撹拌し、乳白色の液体を得た。これを[水相1]とする。
[顔料・WAX分散液1]976部、アミン類としてイソホロンジアミン6.0部を容器に入れ、TKホモミキサー(特殊機化製)で5,000rpmにて1分間混合した後、[プレポリマー1]137部を加えTKホモミキサー(特殊機化製)で5,000rpmにて1分間混合した後、[水相1]1200部を加え、TKホモミキサーで、回転数13,000rpmにて20分間混合し[乳化スラリー1]を得た。
撹拌機および温度計をセットした容器に、[乳化スラリー1]を投入し、30℃で8時間脱溶剤した後、45℃で4時間熟成を行い、[分散スラリー1]を得た。
[分散スラリー1]100部を減圧濾過した後、
(1):濾過ケーキにイオン交換水100部を加え、TKホモミキサーで混合(回転数12,000rpmで10分間)した後濾過した。
(2):(1)の濾過ケーキにイオン交換水900部を加え、超音波振動を付与してTKホモミキサーで混合(回転数12,000rpmで30分間)した後、減圧濾過した。リスラリー液の電気伝導度が10μC/cm以下となるようにこの操作を繰り返した。
(3):(2)のリスラリー液のpHが4となる様に10%塩酸を加え、そのままスリーワンモーターで攪拌30分後濾過した。
(4):(3)の濾過ケーキにイオン交換水100部を加え、TKホモミキサーで混合(回転数12,000rpmで10分間)した後濾過した。リスラリー液の電気伝導度が10μC/cm以下となるようにこの操作を繰り返し[濾過ケーキ1]を得た。
[濾過ケーキ1]を循風乾燥機にて45℃で48時間乾燥し、目開き75μmメッシュで篩い、[トナー母体1]を得た。体積平均粒径(Dv)は5.6μm、個数平均粒径(Dp)は5.0μmで、Dv/Dpは1.12、平均円形度は0.97であった。
顔料・WAX分散液(油相)の作成時に、カルナバワックス265部とした以外はトナー母体と同様に作成し、[トナー母体2]を得た。体積平均粒径(Dv)は5.6μm、個数平均粒径(Dp)は5.0μmで、Dv/Dpは1.12、平均円形度は0.96であった。
顔料・WAX分散液(油相)の作成時に、カルナバワックス95部とした以外はトナー母体と同様に作成し、[トナー母体3]を得た。体積平均粒径(Dv)は5.5μm、個数平均粒径(Dp)は4.9μmで、Dv/Dpは1.12、平均円形度は0.96であった。
顔料・WAX分散液(油相)の作成時に、カルナバワックス70部とした以外はトナー母体と同様に作成し、[トナー母体4]を得た。体積平均粒径(Dv)は5.6μm、個数平均粒径(Dp)は4.9μmで、Dv/Dpは1.14、平均円形度は0.96であった。
顔料・WAX分散液(油相)の作成時に、カルナバワックス300部とした以外はトナー母体と同様に作成し、[トナー母体5]を得た。体積平均粒径(Dv)は5.4μm、個数平均粒径(Dp)は4.9μmで、Dv/Dpは1.10、平均円形度は0.97であった。
顔料・WAX分散液(油相)の作成時に、脂肪酸エステルワックス(WEP−5:日本油脂社製)200部とした以外はトナー母体1と同様に作成し、〔トナー母体6〕を得た。
体積平均粒径(Dv)は5.5μm、個数平均粒径(Dp)は4.9μmで、Dv/Dpは1.12、平均円形度は0.96であった。
顔料・WAX分散液(油相)の作成時に、カルナバワックス100部、脂肪酸エステルワックス(WEP−5:日本油脂社製)100部とした以外はトナー母体1と同様に作成し、〔トナー母体7〕を得た。
体積平均粒径(Dv)は5.4μm、個数平均粒径(Dp)は4.9μmで、Dv/Dpは1.12、平均円形度は0.96であった。
[トナー母体1]100部に疎水性シリカTG811F(キャボット社製)0.8部、RX50(日本アエロジル社製)1.0部と、本発明に用いられる外添剤としてチタン酸ストロンチウム(個数平均径400nm)0.8部をヘンシェルミキサーにて混合して、本発明のトナー1を得た。
実施例2〜実施例6、比較例1〜比較例4は、表1のトナー母体と本発明に用いられる外添剤の組み合わせでトナー2〜10を得た。
以下の評価方法で評価を実施し、表1の通りとなった。
(定着分離評価)
非磁性一成分現像方式のフルカラープリンタLP−1500C(エプソン社製)を用いて、テストパターンA4縦通紙で先端3mmに幅36mmのべた帯画像(付着量9g/m2)を印字した未定着画像を作成した。この未定着画像を以下の定着装置を用いて様々な定着温度で定着させ、分離可能温度域を求めた。使用ペーパー及び通紙方向は、分離性に不利な45g/m2紙のY目の縦通紙で行った。定着装置周速は120mm/secで行った。
定着装置は、フッ素系表層剤構成のソフトローラタイプのものを使用した。詳しくは、加熱ローラは、外径40mmで、アルミ芯金上にシリコーンゴムからなる厚さ1.5mmの弾性体層及びPFA(四フッ化エチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体)表層を有しており、アルミ芯金内部にヒーターを備えている。加圧ローラは、外径35mmで、アルミ芯金上にシリコーンゴムからなる厚さ3mmの弾性体層及びPFA表層を有している。加熱ローラと加圧ローラの圧設部には、ニップ(ニップ幅7mm)が形成されている。定着オイルは使用せずに実験を行った。
◎:分離可能温度域が50℃以上であった
○:分離可能温度域が30℃以上50℃未満であった
×:分離可能/非オフセット温度域が30℃未満であった
(メダカ)
フルカラープリンタLP−1500C(エプソン社製、非接触現像方式)を用いて、B/W比6%の所定のプリントパターンをN/N環境下(23℃、45%)で連続印字した。クリーニングブレードはJIS−A硬度75°であり、感光体への線圧38N/mで使用した。N/N環境下の2000枚連続印字後(耐久後)に、感光体上を目視で観察評
価した。判断基準は以下の通りである。
◎:感光体上にはフィルミングおよびメダカの発生がなく、全く問題なかった
○:感光体上にフィルミングおよびメダカの発生が見られたが、複写画像上には
見えず、実用上問題なかった
×:感光体上にフィルミングおよびメダカの発生があり、画像上でも確認でき、
実用上問題があった。
(規制ブレード固着)
クリーニング性の評価方法と同様に連続複写し、N/N環境下の2000枚連続複写後(耐久後)に現像器の現像ローラの状態および複写画像を目視により観察し、評価した。判定基準は以下の通りである。
◎:現像ローラ上にスジ、ムラの発生はなかった
○:現像ローラ上にスジあるいはムラが若干発生しているものの、複写画像上に
縦スジがなく、実用上問題なかった
×:現像ローラ上にスジあるいはムラが多数発生しており、
複写画像上に縦スジ状の抜けが発生し、実用上問題があった。
(感光体寿命)
クリーニング性の評価方法と同様に連続複写し、N/N環境下の2000枚連続複写後(耐久後)に感光体上の状態および複写画像を目視により観察し、評価した。判定基準は以下の通りである。
◎:感光体上に、削れによるスジの発生はなかった
○:感光体上に、削れによるスジが若干発生しているものの、複写画像上に
縦スジがなく、実用上問題なかった
×:スリーブ上にスジが多数発生しており、複写画像上に縦スジ状の画像ムラが
発生し、実用上問題があった。
(熱保存安定性)
トナーを50℃、8時間保管後、42メッシュの篩にて2分間ふるい、金網上の残存率をもって耐熱保存性の指標とした。耐熱保存性は以下の4段階で評価した。
×:30%以上
△:20〜30%
○:10〜20%
◎:10%未満
Claims (9)
- 感光体表面に残留したトナーをクリーニングブレードでクリーニングするクリーニング手段及びオイルレス定着器を具備した画像形成装置で使用する非磁性一成分静電荷現像用トナーにおいて、トナー表面から0.3μmまでの深さに存在する離型剤量を規定する値としてATR法による離型剤由来のピーク(2850cm−1)と樹脂由来のピーク(828cm−1)の比が0.1〜0.4である変性ポリエステル含有トナーであって、少なくとも1種類の外添剤が無機酸化物及び/または無機酸塩であり、該外添剤のモース硬度が7〜13であることを特徴とする非磁性一成分静電荷現像用トナー。
- トナー粒子が有機溶媒中に少なくとも活性水素と反応可能な変性ポリエステル系樹脂からなるトナーバインダー成分、着色剤、離型剤を含有する組成物を溶解又は分散させて形成した溶解物又は分散物を、分散剤を含む水系媒体中で架橋剤及び/又は伸長剤と反応させ、得られた重合体の分散液から溶媒を除去後、トナー表面に付着した該樹脂微粒子を洗浄・脱離して得られることを特徴とする請求項1記載の非磁性一成分静電荷現像用トナー。
- トナー粒子中の離型剤の含有量A(質量%)が4≦A≦10である請求項1または2記載の非磁性一成分静電荷現像用トナー。
- 離型剤がカルナバワックス及び/又は2〜6価の多価アルコールから構成されている脂肪酸エステルワックスである請求項1〜3いずれか記載の非磁性一成分静電荷現像用トナー。
- 外添剤が、酸化チタン、酸化アルミニウム、チタン酸ストロンチウム、チタン酸カルシウムおよびチタン酸マグネシウムよりなる群から選ばれた化合物である請求項1〜4いずれか記載の非磁性一成分静電荷現像用トナー。
- 外添剤の個数平均径が30〜800nmである請求項1〜5いずれか記載の非磁性一成分静電荷現像用トナー。
- 請求項1〜6いずれか記載の非磁性一成分静電荷現像用トナーを用いた画像形成方法において、クリーニングブレードをJIS−A硬度60°〜80°、感光体への線圧25〜45N/mで使用することを特徴とする画像形成方法。
- 請求項1〜6いずれか記載の非磁性一成分静電荷現像用トナーを用いた画像形成方法において、オイルレス定着器が加熱ローラ及び加圧ローラにより構成される2ロール定着方式のものを使用することを特徴とする画像形成方法。
- 請求項1〜6いずれか記載の非磁性一成分静電荷現像用トナーを用いた現像工程において、像担持体上の潜像を現像する際に、非接触で交互電界を印加することを特徴とする画像形成方法。
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