JP2006058701A - 着色剤含有硬化性組成物、並びに、これを用いたカラーフィルター及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
Description
(i)染料は、一般的に顔料に比べて耐熱性及び耐光性等に劣り、更なる堅牢性の改良が求められる。
(ii)染料のモル吸収光係数が低い場合には、多量の染料を添加しなければならず、このために硬化性組成物中の重合性化合物、バインダー及び光重合開始剤等の他の成分を減らさざるをえず、組成物の硬化性、硬化後の耐熱性及び非硬化部の現像性等が低下する等の問題点があり、その改良が望まれる。
(iii)染料は硬化性組成物中の他の成分との相互作用を示す場合が多く、硬化部及び非硬化部の現像性(溶解性)の調整が困難であり、この点についても改良が求められている。
即ち、本発明によれば下記構成の着色剤含有硬化性組成物及びこれを用いたカラーフィルターが提供されて、上記本発明の目的が達成される。
<1> 下記一般式(1)で表される色素とピリドンアゾ色素とを有することを特徴とする着色剤含有硬化性組成物である。
この製造方法は、必要により上記パターンを加熱及び/又は露光によって硬化する工程を含んでいてもよいし、これらの工程を複数回繰り返すものであってもよい。また染料を変更して、複数種類の色のフィルターを形成してもよい。
《着色剤含有硬化性組成物》
本発明の着色剤硬化性組成物(以下、「本発明の組成物」という場合がある。)は、下記一般式(1)で表される色素とピリドンアゾ色素とを有することを特徴とする。
本発明の組成物は、下記一般式(1)で表される色素とピリドンアゾ色素とを有することで、経時安定性に優れ、且つ、得られるパターンの熱堅牢性及び光堅牢性に優れる。
−一般式(1)で表される色素−
まず、本発明における上記一般式(1)で表される色素(アゾ染料)について詳細に説明する。
Aの好ましい例としては、ピラゾール環、イミダゾール環、チアゾール環、イソチアゾール環、チアジアゾール環、ベンゾチアゾール環、ベンゾオキサゾール環、ベンゾイソチアゾール環を挙げることができる。上記Aは更に置換基を有していてもよい。上記Aとしては、下記(a)〜(f)で表されるピラゾール環、イミダゾール環、イソチアゾール環、チアジアゾール環又はベンゾチアゾール環が特に好ましい。
上記(a)〜(f)の中でも上記Aとしては、(a)、(a')及び(b)で表されるピラゾール環及びイソチアゾール環が好ましく、(a)で表されるピラゾール環が更に好ましく、(a)で表されるピラゾール環であり且つR211が5員の単環複素環であることが特に好ましい。
一般式(1)において、R205、R206は、各々独立に、水素原子、脂肪族基、芳香族基、複素環基、アシル基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、カルバモイル基、アルキルスルホニル基、アリールスルホニル基、又はスルファモイル基を表し、各基は更に置換基を有していてもよい。
一般式(1)において、A、R201、R202、R205、R206及びGで表される各置換基が更に置換基を有する場合、該置換基としては、上記G、R201及びR202で例示した置換基を挙げることができる。
次に、ピリドンアゾ色素(染料)について詳しく述べる。
上記ピリドンアゾ色素としては、例えば、下記一般式(2)で表される色素(染料)が挙げられる。
上記R303としては、置換又は無置換の脂肪族基が挙げられる。
「ハロゲン原子」としては、フッ素原子、塩素原子及び臭素原子が挙げられる。
芳香族基の例には、フェニル基、p−トリル基、p−メトキシフェニル基、o−クロロフェニル基及びm−(3−スルホプロピルアミノ)フェニル基が含まれる。
アリール基で置換されたアミノ基(アリールアミノ基)には、置換基を有するアリールアミノ基及び無置換のアリールアミノ基が含まれる。アリールアミノ基としては、炭素原子数が6〜12のアリールアミノ基が好ましい。アリールアミノ基の置換基の例としては、ハロゲン原子、及びイオン性親水性基が含まれる。アリールアミノ基の例としては、アニリノ基及び2−クロロアニリノ基が含まれる。
複素環基で置換されたアミノ基としては、2−ピリジニルアミノ基、3−ピロリルアミノ基、3−インドリルアミノ基などが挙げられる。
「アルキルスルフィニル基」、「アリールスルフィニル基」の例としては、それぞれメタンスルフィニル基及びフェニルスルフィニル基を挙げることができる。
「複素環オキシ基」としては、ピリジニルオキシ基、ピローリルオキシ基、ピラゾリルオキシ基、イミダゾリルオキシ基、トリアゾリルオキシ基などが挙げられる。
メチルフェノキシカルボニルオキシ基などが挙げられる。
<アゾ染料(ma−1)〔例示化合物〕)の合成>
染料中間体(上記ma−1a)70g(131mmol)、炭酸カリウム21.7g(157mmol)、ジメチルスルホキシド240mL、及び、アセトニトリル240mLを窒素気流下で混合した。室温で上記混合物を撹拌しながら、クロロメチルチアジアゾール(上記ma−1b)19.4g(144mmol)を2分間かけて滴下した。そのまま室温で10時間反応させた後、1晩静置した。ここに水(940mL)を投入したところ、目的物の結晶が析出し、これを濾過することにより粗結晶77.3g(粗収率93.3%)を得た。この粗結晶をクロロホルム(310mL)に溶解させ、アセトニトリル(930mL)を滴下した後、室温で1時間撹拌した。析出した結晶を濾過、乾燥させ、中間体(上記ma−1c)の結晶60.2gを得た(収率72.6%)。
上記の方法で得られた中間体(ma−1c)52g(82.2mmol)をN,N−ジメチルアセトアミド210mLに溶解し、炭酸カリウム22.7g(164mmol)を添加して室温で撹拌した。ここに3−ブロモプロパノール9.66mL(14.85g、107mmol)を3分間かけて滴下した後、外温を70℃にして反応させた。反応開始から3時間後と4時間後とに3−ブロモプロパノールをそれぞれ1mLずつ追加添加した。外温70℃でトータル4時間撹拌した後、反応液を水520mL中に添加したところ目的物であるアゾ染料(ma−1)の結晶が析出した。結晶を濾別し乾燥して粗結晶56.5gを得た。粗結晶をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、アゾ染料(ma−1)を38.8g得た(収率68.3%)。得られたアゾ染料(ma−1)の最大吸収波長はλmax)=538.3nmであり、モル吸光係数(ε)=57000であった。
〔合成例2〕:ピリドンアゾ色素(ya−1)の合成
上記化合物(1)33.93gと上記化合物(2)21.94gとを混合し、70℃で3時間攪拌した。次いでこの混合物を室温まで冷却した後、エタノール90mlとアセト酢酸メチル41.80gとを添加し、45℃に昇温した。更に水酸化カリウムのエタノール溶液(KOH25.25g、エタノール150ml)を滴下し、85℃で6時間攪拌した。溶媒を留去し塩酸45gを添加して、析出物をろ過した。濾液にアセトン1300mlと、酢酸エチル250mlとを加え、析出物をデカンテーションにより分離した。液相を硫酸マグネシウムで乾燥し、溶媒を留去することで化合物(3)を得た(収量59.07g、収率95%)。
別途、上記化合物(6)20.55g、上記化合物(7)33.24g、オルトジクロロベンゼン75ml、蒸留水7.5mlを混合し、45℃に加温した。その後、炭酸ナトリウム7.95gの水溶液を滴下し、30分攪拌した。更に70℃で1時間攪拌した後、室温まで冷却し、反応混合物をろ過して、水によって洗浄して中間体(8)を得た(収量44.81g、収率95%)。
次に、還元鉄27.3g、酢酸19.5g、及び水58.5gを混合して80℃で1時間攪拌し、これに上記より得た化合物(8)20gを徐々に添加した。更にエタノール93.6mlを滴下し、80℃で1時間攪拌した。次いで室温まで冷却し、反応混合物に炭酸ナトリウム23.79gの水溶液を加えた。その後、メタノール175mlを添加し、15分攪拌した。次いでセライトろ過して、アセトンによって洗浄したのち液相の溶媒を留去した。更にアセトン600mlに溶解し、不溶分を除去して硫酸ナトリウムで乾燥、濃縮し、化合物(9)を得た(収量約14.3g、収率約79%)。
次に、化合物(9)3.41g、及び36%塩酸12.5ml、蒸留水57mlを混合し、0℃に冷却した。これに亜硝酸ナトリウム水溶液(NaNO2:0.84g、水:10g)を内温5℃以下を維持して滴下し、滴下後5〜10℃を維持して3時間攪拌した(ジアゾ溶液の調製)。
上記バインダーについて説明する。本発明において用いることのできるバインダーはアルカリ可溶性であれば特に限定されないが、耐熱性、現像性、入手性等の観点から選ばれることが好ましい。
アルカリ可溶性のバインダーとしては、線状有機高分子重合体で、有機溶剤に可溶性で、弱アルカリ水溶液で現像できるものが好ましい。このような線状有機高分子重合体としては、側鎖にカルボン酸を有するポリマー、例えば、特開昭59−44615号、特公昭54−34327号、特公昭58−12577号、特公昭54−25957号、特開昭59−53836号、特開昭59−71048号、等の明細書に記載されているようなメタクリル酸共重合体、アクリル酸共重合体、イタコン酸共重合体、クロトン酸共重合体、マレイン酸共重合体、部分エステル化マレイン酸共重合体等があり、また、同様に、側鎖にカルボン酸を有する酸性セルロース誘導体が有用である。また、この他に水酸基を有するポリマーに酸無水物を付加させたもの等やポリヒドロキシスチレン系樹脂、ポリシロキサン系樹脂、ポリ(2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート)、ポリビニルピロリドンやポリエチレンオキサイド、ポリビニルアルコール等も有用である。
また、上記バインダーは架橋効率を向上させるために、重合性基を側鎖に有してもよく、アリル基、(メタ)アクリル基、アリルオキシアルキル基等を側鎖に含有したポリマー等も有用である。
これらの重合性基を有するポリマーの例としては、KSレジスト−106(大阪有機化学工業(株)製)、サイクロマーPシリーズ(ダイセル化学工業(株)製)等が挙げられる。
また、硬化被膜の強度を上げるためにアルコール可溶性ナイロンや、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−プロパンとエピクロルヒドリンとのポリエーテル等も有用である。
上記ノボラック樹脂としては、例えば、フェノール類化合物とアルデヒド類化合物とを酸触媒の存在下に縮合させて得られるものが挙げられる。上記フェノール類化合物としては、例えば、フェノール、クレゾール、エチルフェノール、ブチルフェノール、キシレノール、フェニルフェノール、カテコール、レゾルシノール、ピロガロール、ナフトール、又はビスフェノールA等が挙げられる。上記フェノール類化合物は単独若しくは2種以上を組み合わせて用いることができる。
また、上記アルデヒド類化合物としては、例えば、ホルムアルデヒド、パラホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、プロピオンアルデヒド、又はベンズアルデヒド等が挙げられる。
上記バインダーの本発明の組成物中における使用量は、本発明の組成物中の全固形分に対して10〜90質量%が好ましく、20〜80質量%が更に好ましい。30〜70質量%が特に好ましい。
次に架橋剤について説明する。
本発明において使用可能な架橋剤は、架橋反応によって膜硬化を行えるものであれば特に限定はなく、例えば(a)エポキシ樹脂、(b)メチロール基、アルコキシメチル基、及びアシロキシメチル基から選ばれた少なくとも一つの置換基で置換されたメラミン化合物、グアナミン化合物、グルコールウリル化合物、又はウレア化合物、(c)メチロール基、アルコキシメチル基及びアシロキシメチル基から選ばれた少なくとも一つの置換基で置換されたフェノール化合物、ナフトール化合物又はヒドロキシアントラセン化合物が挙げられる。中でも特に多官能エポキシ樹脂が好ましい。
上記メラミン化合物として、例えば、ヘキサメチロールメラミン、ヘキサメトキシメチルメラミン、ヘキサメチロールメラミンのメチロール基の1〜5個がメトキシメチル化した化合物又はその混合物、ヘキサメトキシエチルメラミン、ヘキサアシロキシメチルメラミン、ヘキサメチロールメラミンのメチロール基の1〜5個がアシロキシメチル化した化合物又はその混合物などが挙げられる。
アシロキシメチル基含有化合物としては、例えば、上記メチロール基含有化合物のメチロール基を、一部又は全部アシロキシメチル化した化合物が挙げられる。
次に本発明の組成物をネガ型の組成物に構成する場合に含まれるモノマーについて説明する。
上記モノマーとしては、少なくとも1個の付加重合可能なエチレン不飽和基を有し、且つ、常圧下で100℃以上の沸点を持つ化合物が好ましい。該化合物の例としては、ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、等の単官能のアクリレートやメタアクリレート;ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールエタントリ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ヘキサンジオール(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(アクリロイルオキシプロピル)エーテル、トリ(アクリロイロキシエチル)イソシアヌレート、グリセリンやトリメチロールエタン等の多官能アルコールにエチレンオキサイドやプロピレンオキサイドを付加させた後(メタ)アクリレート化したもの、特公昭48−41708号、特公昭50−6034号、特開昭51−37193号各公報に記載されているようなウレタンアクリレート類、特開昭48−64183号、特公昭49−43191号、特公昭52−30490号各公報に記載されているポリエステルアクリレート類、エポキシ樹脂と(メタ)アクリル酸との反応生成物であるエポキシアクリレート類等の多官能のアクリレートやメタアクリレート及びこれらの混合物を挙げることができる。
上記モノマーの本発明の組成物中における含有量は、全固形分に対して0.1〜90質量%が好ましく、1.0〜80質量%が更に好ましく、2.0〜70質量%が特に好ましい。
次に本発明の組成物をネガ型の組成物に構成する場合に含まれる光重合開始剤について説明する。上記光重合開始剤は重合性を有するモノマーを重合させられるものであれば特に限定されないが、特性、開始効率、吸収波長、入手性、コスト等の観点で選ばれることが好ましい。
上記光重合開始剤としては、ハロメチルオキサジアゾール化合物、ハロメチル−s−トリアジン化合物から選択された少なくとも一つの活性ハロゲン化合物、3−アリール置換クマリン化合物、ロフィン2量体、ベンゾフェノン化合物、アセトフェノン化合物及びその誘導体、シクロペンタジエン−ベンゼン−鉄錯体及びその塩、オキシム系化合物等が挙げられる。
これらの具体例として、例えば、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾイン、9−フルオレノン、2−クロロ−9−フルオレノン、2−メチル−9−フルオレノン、9−アントロン、2−ブロモ−9−アントロン、2−エチル−9−アントロン、9,10−アントラキノン、2−エチル−9,10−アントラキノン、2−t−ブチル−9,10−アントラキノン、2,6−ジクロロ−9,10−アントラキノン、キサントン、2−メチルキサントン、2−メトキシキサントン、2−メトキシキサントン、チオキサントン、2,4−ジエチルチオキサントン、アクリドン、10−ブチル−2−クロロアクリドン、ベンジル、ジベンザルアセトン、p−(ジメチルアミノ)フェニルスチリルケトン、p−(ジメチルアミノ)フェニル−p−メチルスチリルケトン、ベンゾフェノン、p−(ジメチルアミノ)ベンゾフェノン(又はミヒラーケトン)、p−(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン、ベンゾアントロン等や特公昭51−48516号公報記載のベンゾチアゾール系化合物等や、チヌビン1130、同400等が挙げられる。
具体的には、米国特許第2,367,660号明細書に開示されているビシナールポリケトルアルドニル化合物、米国特許第2,367,661号及び第2,367,670号明細書に開示されているα−カルボニル化合物、米国特許第2,448,828号明細書に開示されているアシロインエーテル、米国特許第2,722,512号明細書に開示されているα−炭化水素で置換された芳香族アシロイン化合物、米国特許第3,046,127号及び第2,951,758号明細書に開示されている多核キノン化合物、米国特許第3,549,367号明細書に開示されているトリアリルイミダゾールダイマー/p−アミノフェニルケトンの組合せ、特公昭51−48516号公報に開示されているベンゾチアゾール系化合物/トリハロメチール−s−トリアジン系化合物等を挙げることができる。
上記光重合開始剤の使用量は、上記モノマー固形分に対し、0.01質量%〜50質量%が好ましく、1質量%〜30質量%がより好ましく、1質量%〜20質量%が特に好ましい。光重合開始剤の使用量が0.01〜50質量%の範囲内にあると重合が進み易く、膜強度を高めることができる。
本発明に使用される溶剤は組成物の溶解性、塗布性を満足すれば基本的に特に限定されないが、特に、バインダーの溶解性、塗布性、安全性を考慮して選ばれることが好ましい。
本発明の組成物を調製する際に使用する溶剤としては、エステル類、例えば、酢酸エチル、酢酸−n−ブチル、酢酸イソブチル、ギ酸アミル、酢酸イソアミル、酢酸イソブチル、プロピオン酸ブチル、酪酸イソプロピル、酪酸エチル、酪酸ブチル、アルキルエステル類、乳酸メチル、乳酸エチル、オキシ酢酸メチル、オキシ酢酸エチル、オキシ酢酸ブチル、メトキシ酢酸メチル、メトキシ酢酸エチル、メトキシ酢酸ブチル、エトキシ酢酸メチル、エトキシ酢酸エチル、3−オキシプロピオン酸メチル、3−オキシプロピオン酸エチル等の3−オキシプロピオン酸アルキルエステル類;3−メトキシプロピオン酸メチル、3−メトキシプロピオン酸エチル、3−エトキシプロピオン酸メチル、3−エトキシプロピオン酸エチル、2−オキシプロピオン酸メチル、2−オキシプロピオン酸エチル、2−オキシプロピオン酸プロピル、2−メトキシプロピオン酸メチル、2−メトキシプロピオン酸エチル、2−メトキシプロピオン酸プロピル、2−エトキシプロピオン酸メチル、2−エトキシプロピオン酸エチル、2−オキシ−2−メチルプロピオン酸メチル、2−オキシ−2−メチルプロピオン酸エチル、2−メトキシ−2−メチルプロピオン酸メチル、2−エトキシ−2−メチルプロピオン酸エチル、ピルビン酸メチル、ピルビン酸エチル、ピルビン酸プロピル、アセト酢酸メチル、アセト酢酸エチル、2−オキソブタン酸メチル、2−オキソブタン酸エチル等;エーテル類、例えばジエチレングリコールジメチルエーテル、テトラヒドロフラン、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、メチルセロソルブアセテート、エチルセロソルブアセテート、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールメチルエーテル、プロピレングリコールメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールプロピルエーテルアセテート等;ケトン類、例えばメチルエチルケトン、シクロヘキサノン、2−ヘプタノン、3−ヘプタノン等;芳香族炭化水素類、例えばトルエン、キシレン等が好ましい。
本発明の組成物には、必要に応じて各種添加物、例えば充填剤、上記以外の高分子化合物、界面活性剤、密着促進剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、凝集防止剤等を配合することができる。
ポジ型画像を得るため、即ち、本発明の組成物がポジ型の組成物の場合、本発明の組成物には、ナフトキノンジアジド化合物が含まれるのが好ましい。
上記ナフトキノンジアジド化合物としては、例えば、o−ナフトキノンジアジド−5−スルホン酸エステル、o−ナフトキノンジアジド−5−スルホン酸アミド、o−ナフトキノンジアジド−4−スルホン酸エステル、o−ナフトキノンジアジド−4−スルホン酸アミド等が挙げられる。これらのエステルやアミド化合物は、例えば特開平2−84650号公報、特開平3−49437号公報に一般式(I)で記載されているフェノール化合物等を用いて公知の方法により製造することができる。
本発明のカラーフィルターは本発明の組成物を用いて製造される。本発明のカラーフィルターは、本発明の組成物を支持体上に回転塗布、流延塗布、ロール塗布等の塗布方法により塗布して感放射線性組成物層を形成し、所定のマスクパターンを介して露光し、現像液で現像し、着色されたパターンを形成することで製造することができる。また、本発明のカラーフィルターーの製造方法は、必要により上記レジストパターンを加熱及び/又は露光により硬化する工程を含んでいてもよい。この際に使用される放射線としては、特にg線、h線、i線等の紫外線が好ましく用いられる。
1)着色剤含有硬化性組成物の調製(ネガ型)
(i)レジスト溶液の調製
下記の組成を混合して溶解し、レジスト溶液を調製した。
〔組成〕
・プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート 5.20部
(PGMEA)
・乳酸エチル(EL) 52.6部
・バインダー
(メタクリル酸ベンジル/メタクリル酸/メタクリル酸−2−ヒドロキシエチル)共重合体
(モル比=60:20:20) 41%EL溶液 30.5部
・ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート 10.2部
・重合禁止剤(p−メトキシフェノール) 0.006部
・フッ素系界面活性剤 0.80部
(商品名:F−475、大日本インキ化学工業(株)製)
・光重合開始剤 0.58部
(商品名:TAZ−107、みどり化学(株)製)
ガラス基板(商品名:コーニング1737、コーニング社製)を0.5%NaOH水で超音波洗浄した後、水洗、脱水ベーク(200℃/20分)を行った。
ついで上記1)のレジスト溶液を洗浄したガラス基板上に膜厚2μmになるようにスピンコーターを用いて塗布し、220℃で1時間加熱乾燥し、硬化膜を形成することで下塗り層付ガラス基板を得た。
上記1)で得られたレジスト溶液9.4gと本発明におけるイエロー染料(一般式(2)で表される色素:上記例示化合物(ya−1))0.80gと本発明におけるマゼンタ染料(一般式(1)で表される色素:上記例示化合物(ma−1))0.70gとを混合し溶解して、染料含有レジスト溶液を調製した。
上記3)で得られた着色剤含有レジスト溶液を、上記2)で得られた下塗り層付ガラス基板の下塗り層の上に膜厚が1.0μmになるようにスピンコーターを用いて塗布し、100℃で120秒間プリベークした。
次いで、露光装置を使用して、塗布膜に365nmの波長で線幅20μmのマスクを通して500mJ/cm2の露光量で照射した。露光後、現像液(商品名:CD−2000、富士フイルム・アーチ(株)製)を使用して、25℃・40秒間の条件で現像した。その後、流水で30秒間リンスし、スプレー乾燥することで、赤色のカラーフィルターに好適なパターンが得られた。
染料含有レジスト溶液の経時安定性、ガラス基板上に塗布したものの耐熱性、耐光性を測定したところ各々において優れた性能を示した。結果を下記表1に示す。
「経時安定性」は、染料含有レジスト溶液を室温で1ケ月(約720時間)保存した後の異物の目視によって染料含有レジスト溶液中の析出物の発生度合いを観察し、下記の基準に従って評価した。
判定基準
○:析出物の発生がまったく認められなかった。
△:僅かに析出物の発生が認められた
×:析出物の発生が顕著に認められた。
「耐熱性」は、染料含有レジスト溶液を塗布したガラス基板を、ホットプレートにより200℃で1時間加熱し、色度計(商品名:MCPD−1000、大塚電子(株)製)にて、加熱前後の色差のΔEab値を測定し、下記の基準に従って評価した。ΔEab値の小さい方が、耐熱性が良好であることを示す。
<判定基準>
○:ΔEab値が5未満であった。
△:ΔEab値が5以上10未満であった。
×:ΔEab値が10以上であった。
「耐光性」は、染料含有レジスト溶液を塗布したガラス基板に対し、キセノンランプを5万luxで20時間照射(100万lux・h相当)し、色度計(商品名:MCPD−1000、大塚電子(株)製)にて、照射前後の色差のΔEab値を測定して、下記の基準に従って評価した。ΔEab値の小さいほうが、耐光性が良好であることを示す。
<判定基準>
○:ΔEab値が3未満であった。
△:ΔEab値が3以上10未満であった。
×:ΔEab値が10以上であった。
実施例1の3)染料含有レジスト溶液の調製において、各々染料を下記表1の染料に変更した以外はすべて実施例1と同様に行い、同様の評価を行った。結果を表1に示す。
実施例1の3)染料含有レジスト溶液の調製において、各々染料を下記表1の染料に変更した以外はすべて実施例1と同様に行い、同様の評価を行った。結果を表1に示す。
1)着色剤硬化性組成物の調製(ポジ型)
下記の組成を混合して溶解し、ポジ型の着色剤含有硬化性組成物を調製した。
〔組成〕
・乳酸エチル (EL) 30部
・樹脂(P−1)(下記) 3.0部
・ナフトキノンジアジド化合物(N−1)(下記) 1.8部
・ヘキサメトキシメチロール化メラミン(架橋剤) 0.6部
・光酸発生剤 1.2部
(商品名:TAZ−107(みどり化学製)
・フッ素系界面活性剤 0.0005部
(商品名:F−475、大日本インキ化学工業(株)製)
・イエロー染料(上記例示化合物(ya−1)) 1.5部
・マゼンタ染料(上記例示化合物(ma−1)) 1.5部
ベンジルメタクリレート70.0gと、メタクリル酸13.0gと、メタクリル酸−2−ヒドロキシエチル17.0gと、2−メトキシプロパノール600gとを三口フラスコに仕込み、これに攪拌装置、還流冷却管及び温度計を取り付け窒素気流下65℃にて重合開始剤(商品名:V−65、和光純薬工業(株)製)を0.5g添加して10時間攪拌した。得られた樹脂溶液を、20Lのイオン交換水に、激しく攪拌しながら滴下し、白色粉体を得た。この白色粉体を40℃で24時間真空乾燥し145gの樹脂(P−1)を得た。分子量をGPCにて測定したところ、重量平均分子量Mw=28,000、数平均分子量Mn=11,000であった。
Trisp−PA(本州化学製)42.45gと、o−ナフトキノンジアジド−5−スルホニルクロリド61.80gと、アセトン300mlと、を三口フラスコに仕込み、室温下でトリエチルアミン24.44gを1時間かけて滴下した。滴下終了後、更に2時間攪拌した後、反応液を大量の水に攪拌しながら注いだ。反応液中に沈殿したナフトキノンジアジドスルホン酸エステルを、吸引ろ過によって収集し、これを40℃で24時間真空乾燥することで感光性化合物(N−1)を得た。
実施例1〜10のガラス基板をシリコンウエハー基板に変えた以外は、実施例1と全て同様の操作を行いシリコンウエハーの塗布基板を得た。
次いで、i−線縮小投影露光装置を使用して2μmの正方形パターンに500mJ/cm2の露光量で露光し、現像液(商品名:CD−2000、60%、富士フイルムアーチ(株)製)を使用して、23℃で60秒間現像した。次いで、流水で30秒間リンスした後、スプレー乾燥することで、正方形の断面が矩形のCCD用カラーフィルターとして好適なパターンが得られた。
Claims (5)
- 下記一般式(1)で表される色素とピリドンアゾ色素とを有することを特徴とする着色剤含有硬化性組成物。
- 前記ピリドンアゾ色素が下記一般式(2)で表されることを特徴とする請求項1に記載の着色剤含有硬化性組成物。
- 前記ピリドンアゾ色素が下記一般式(3)で表されることを特徴とする請求項1に記載の着色剤含有硬化性組成物。
- 請求項1〜3のいずれか1項に記載の着色剤含有硬化性組成物を用いてなることを特徴とするカラーフィルター。
- 請求項1〜3のいずれか1項に記載の着色剤含有硬化性組成物を支持体上に塗布した後、マスクを通して露光し、現像してパターンを形成させる工程を含むことを特徴とするカラーフィルターの製造方法。
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