JP2006054098A - 透明導電膜の製造方法および有機el発光素子 - Google Patents
透明導電膜の製造方法および有機el発光素子 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2006054098A JP2006054098A JP2004234484A JP2004234484A JP2006054098A JP 2006054098 A JP2006054098 A JP 2006054098A JP 2004234484 A JP2004234484 A JP 2004234484A JP 2004234484 A JP2004234484 A JP 2004234484A JP 2006054098 A JP2006054098 A JP 2006054098A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- organic
- transparent conductive
- conductive film
- light
- light emitting
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Images
Landscapes
- Electroluminescent Light Sources (AREA)
- Physical Vapour Deposition (AREA)
- Manufacturing Of Electric Cables (AREA)
Abstract
【解決手段】基板1の上に第1の電極2を形成し、その上に発光層3を形成し、その後、ガリウム添加酸化亜鉛を主成分とするターゲット材11を用い、酸素ガスを含有しない雰囲気とし、スパッタ装置内空間10にArガスのフローのみを流入し、かつ基板1に対して加熱することなく、通常レベルの磁場12を備えるスパッタ法によりガリウム添加酸化亜鉛膜をマスク15越しに基板1の上に製膜する製造方法を提供する。
【選択図】図1
Description
基板1の上に透明導電膜からなる第2の電極4を形成する。この評価用の単膜素子50を以下のようにしてスパッタ法で形成する(図3参照)。基板には、無アルカリガラス(コーニング社製品番1737)を準備する。基板を洗浄するために、アルカリ液での洗浄と、IPAによる乾燥を行う。
GZS:酸化亜鉛を主成分とし、5.7質量%の酸化ガリウムと、0.1質量%の酸化ケイ素を含有する。なお、このようなターゲット材は旭硝子セラミックス社から提供されており、たとえば、5.7GZO、GZS(商品名)がある。
本発明の透明導電膜の製造および有機EL発光素子の製造に際し、透明導電膜や有機EL発光素子の物性、パラメ−タ等の測定に、下記表1に示す測定装置を用いる。下記表2に、有機EL発光素子の陰極として用いることができる透明導電膜(単膜)の製膜条件および膜特性の実験結果を示す。ターゲット材としてGZSを用いたものである。膜厚は150nmとした。本例の場合、製膜装置の真空排気状態が悪い場合、つまり、背圧が高い状態であっても、低抵抗性で高光透過率の透明導電膜を得ることができる。透明導電膜の透明度が高いので、有機EL発光素子の透明陰極として好適である。駆動電圧として約5.6V、電流効率は約4.0cd/Aが期待できる。本例は試験用の設備のみならず、量産用の設備においても良好な素子特性を得ることができる。なお、透明導電膜の特性評価は、所定の厚みの単膜で行うのが一般的であり、比抵抗や可視光透過率、表面粗さ等を測定する。
以下の手順で素子を作製する。
(1)基板として、ITO付きソーダライムガラスを準備する。酸化ケイ素の下地膜を備え表面を研磨処理済みのものを用いる(旭硝子ファインマテリアルズ社製)。
(2)フォトリソグラフィーでITOをパターニングする。
(3)純水で基板面を超音波洗浄する。その後、有機層形成用の製膜装置に入れる。
(4)酸素プラズマ処理をする。
(5)基板をメタルマスクと重ね合わせ、有機層を蒸着する。NPDを80nm、Alq3を60nm製膜するようにする。
(6)真空状態を保持したまま、有機層の蒸着時のメタルマスクのパターンと直交するように別のマスクを重ねる。そして、LiFを0.5nm、Alを5nm製膜する。
(8)陰極を150nm製膜する。
(9)有機EL発光素子を封止することなく、窒素雰囲気中で各種の特性測定を行う。
図1に示すように、発光層3と第1の電極2とを備える素子基板の上部に第2の電極(透明導電膜からなる陰極)をスパッタ法で形成する。基本的に、透明導電膜の製膜時における膜厚、背圧の調整、等の基本条件は上記の実験例1と同様である。
酸化ガリウムおよび酸化亜鉛を含むターゲット材を用い、酸素ガスのフローを用いず、かつ基板に対してスパッタによる温度上昇以外に加温することなくガリウム添加酸化亜鉛膜を発光層の上側にスパッタ法により形成する。酸素プラズマや熱による有機層へのダメージが無いため、良好な素子特性が得られる。
ターゲット材として、酸化ケイ素を微量に含む以外は、例2と同一の条件とする。本例の場合、製膜装置の真空排気状態が悪い場合、つまり背圧が高い状態であっても、低抵抗性で高光透過率を示す透明導電膜を得ることができる。透明度が高いので有機EL発光素子の透明陰極として好適である。本例の製造方法は、量産用の設備においても良好な素子特性を得ることができる。
ターゲット材としてGZOを用いる。本例の場合、製膜装置の背圧が高いと比抵抗が高くなる傾向がある。すると、電子デバイスの駆動電圧は上昇し、電流効率も低下してしまう。しかし、ITOを陰極に用いる場合よりは、良好な素子特性を得ることができる。
ターゲット材としてGZSを用いる。本例の場合、製膜温度を80℃と僅かでも上げることができる。すると、より低抵抗であって、高光透過率の透明導電膜を形成することができる。この透明導電膜を用いて有機EL発光素子の陰極を形成できる。発光層、正孔輸送層、電子注入層等の有機層について、相対的により耐熱性が高い材料を選択し、GZSを用いる透明導電膜の製造方法とを組み合わせることにより、有機EL発光素子の電気特性および光学特性をさらに向上させることができる。
ITOを有機EL発光素子の陰極用の透明導電膜として採用する。この場合、スパッタによる製膜時に基板加熱と酸素を添加すれば低抵抗、高光透過率の透明導電膜が得られる。しかし、有機層は350℃の基板温度と酸素プラズマのダメージを受けやすい。膜構造内に短絡部分を生じると、発光素子としての機能を失うことになる。
透明導電膜を基板上にスパッタにより製膜する際、加熱による有機層への熱ダメージを低減するように基板温度を下げる(80℃、室温)。ITOの製膜温度を低下させると、製膜後の比抵抗は上昇し、光透過率も低下する。よって、電子デバイス用の透明導電膜としての機能を達成することが難しい。
さらに、酸素プラズマによる有機層へのダメージを低減するようにプロセス条件を変更する。ITOを室温で、酸素無しでスパッタにより製膜する。本例の場合、ITOは金属リッチな組成になり、透過率が低下する。そのため、電子デバイスとしての電流効率が低下してしまう。
2:第1の電極(陽極)
3:発光層
4:第2の電極(陰極)
5:正孔輸送層
6:界面層
7:電子輸送層
8:界面層
10:スパッタ装置空間
11:ターゲット材
12:磁場
15:マスク
20:スパッタ装置
Claims (9)
- 有機EL発光素子のトップ側の透明導電膜の製造方法であって、酸化ガリウム、酸化亜鉛を含むターゲット材を用い、酸素ガスを含有しない雰囲気中で、かつ基板に対してスパッタによる温度上昇以外に加温することなく、ガリウム添加酸化亜鉛膜を発光層の上側にスパッタ法により形成する透明導電膜の製造方法。
- 有機EL発光素子のトップ側の透明導電膜の製造方法であって、酸化ガリウム、酸化亜鉛、酸化ケイ素を含むターゲット材を用い、酸素ガスを含有しない雰囲気中で、かつ基板に対してスパッタによる温度上昇以外に加温することなく、ガリウムとケイ素が添加された酸化亜鉛膜を発光層の上側に形成する透明導電膜の製造方法。
- スパッタ時の基板温度が10〜100℃である請求項1または2に記載の透明導電膜の製造方法。
- スパッタ時の基板温度が室温である請求項1または2に記載の透明導電膜の製造方法。
- ターゲット材に含まれる酸化ガリウムが5〜7質量%である請求項1、2、3または4に記載の透明導電膜の製造方法。
- 基板上に、第1の電極、正孔輸送層、発光層、第2の電極としての透明導電膜、光取り出し面の順に形成されてなる有機EL表示素子であって、透明導電膜がガリウム添加酸化亜鉛を主成分とする有機EL発光素子。
- 透明導電膜にケイ素がさらに含まれてなる請求項6に記載の有機EL発光素子。
- アクティブマトリックス駆動のためのTFTが備えられてなる請求項6または7に記載の有機EL発光素子。
- トップ側からのみ発光する請求項6、7または8に記載の有機EL発光素子。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2004234484A JP2006054098A (ja) | 2004-08-11 | 2004-08-11 | 透明導電膜の製造方法および有機el発光素子 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2004234484A JP2006054098A (ja) | 2004-08-11 | 2004-08-11 | 透明導電膜の製造方法および有機el発光素子 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2006054098A true JP2006054098A (ja) | 2006-02-23 |
Family
ID=36031441
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2004234484A Pending JP2006054098A (ja) | 2004-08-11 | 2004-08-11 | 透明導電膜の製造方法および有機el発光素子 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2006054098A (ja) |
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR101009318B1 (ko) * | 2008-07-21 | 2011-01-18 | 부산대학교 산학협력단 | 페닐기를 포함하는 폴리노보넨디카르복시이미드 필름 및이를 적용한 유기전기발광소자 |
JP2012184488A (ja) * | 2011-03-08 | 2012-09-27 | Nissan Motor Co Ltd | ロールコーター装置 |
CN103862860A (zh) * | 2012-12-12 | 2014-06-18 | 中国科学院理化技术研究所 | 透明导电薄膜室温沉积装置及方法 |
CN104118222A (zh) * | 2013-04-26 | 2014-10-29 | 中国科学院理化技术研究所 | 液态金属针式打印设备及打印方法 |
CN105855540A (zh) * | 2016-04-12 | 2016-08-17 | 北京梦之墨科技有限公司 | 一种液态金属打印设备 |
JP2018195462A (ja) * | 2017-05-17 | 2018-12-06 | 学校法人東京工芸大学 | 有機el素子の上部電極膜のスパッタ法による製造方法 |
Citations (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO1998013850A1 (fr) * | 1996-09-26 | 1998-04-02 | Asahi Glass Company Ltd. | Plaque de protection d'ecran a plasma et son procede de fabrication |
JP2001176674A (ja) * | 1999-12-14 | 2001-06-29 | Tdk Corp | 有機el素子 |
JP2002056559A (ja) * | 2000-08-14 | 2002-02-22 | Asahi Glass Co Ltd | 光ヘッド装置 |
JP2003323987A (ja) * | 2003-05-28 | 2003-11-14 | Idemitsu Kosan Co Ltd | 有機エレクトロルミネッセンス素子 |
JP2004079422A (ja) * | 2002-08-21 | 2004-03-11 | Tdk Corp | 有機el素子 |
-
2004
- 2004-08-11 JP JP2004234484A patent/JP2006054098A/ja active Pending
Patent Citations (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO1998013850A1 (fr) * | 1996-09-26 | 1998-04-02 | Asahi Glass Company Ltd. | Plaque de protection d'ecran a plasma et son procede de fabrication |
JP2001176674A (ja) * | 1999-12-14 | 2001-06-29 | Tdk Corp | 有機el素子 |
JP2002056559A (ja) * | 2000-08-14 | 2002-02-22 | Asahi Glass Co Ltd | 光ヘッド装置 |
JP2004079422A (ja) * | 2002-08-21 | 2004-03-11 | Tdk Corp | 有機el素子 |
JP2003323987A (ja) * | 2003-05-28 | 2003-11-14 | Idemitsu Kosan Co Ltd | 有機エレクトロルミネッセンス素子 |
Cited By (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR101009318B1 (ko) * | 2008-07-21 | 2011-01-18 | 부산대학교 산학협력단 | 페닐기를 포함하는 폴리노보넨디카르복시이미드 필름 및이를 적용한 유기전기발광소자 |
JP2012184488A (ja) * | 2011-03-08 | 2012-09-27 | Nissan Motor Co Ltd | ロールコーター装置 |
CN103862860A (zh) * | 2012-12-12 | 2014-06-18 | 中国科学院理化技术研究所 | 透明导电薄膜室温沉积装置及方法 |
CN104118222A (zh) * | 2013-04-26 | 2014-10-29 | 中国科学院理化技术研究所 | 液态金属针式打印设备及打印方法 |
CN104118222B (zh) * | 2013-04-26 | 2016-03-02 | 中国科学院理化技术研究所 | 液态金属针式打印设备及打印方法 |
CN105855540A (zh) * | 2016-04-12 | 2016-08-17 | 北京梦之墨科技有限公司 | 一种液态金属打印设备 |
JP2018195462A (ja) * | 2017-05-17 | 2018-12-06 | 学校法人東京工芸大学 | 有機el素子の上部電極膜のスパッタ法による製造方法 |
JP7110528B2 (ja) | 2017-05-17 | 2022-08-02 | 学校法人東京工芸大学 | 有機el素子の上部電極膜のスパッタ法による製造方法 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US6188176B1 (en) | Organic electroluminescent device and preparation method with ITO electrode (111) orientation | |
Yamamori et al. | Transparent organic light-emitting diodes using metal acethylacetonate complexes as an electron injective buffer layer | |
JP6052825B2 (ja) | 有機発光素子およびその製造方法 | |
KR20040104172A (ko) | 저저항 캐소드를 사용하는 유기 전계 발광 소자 | |
JPH1131590A (ja) | 有機el素子 | |
JPH11339970A (ja) | 有機el表示装置 | |
JP2004327414A (ja) | 有機el素子およびその製造方法 | |
KR100844788B1 (ko) | 유기발광소자의 제조방법 및 이에 의하여 제조된유기발광소자 | |
TWI253878B (en) | Organic electroluminescent element and display device including the same | |
JP2009529779A (ja) | 有機発光素子の製造方法及びこれによって製造された有機発光素子 | |
JP2006054098A (ja) | 透明導電膜の製造方法および有機el発光素子 | |
JP2001068272A (ja) | 有機el素子 | |
JP3724733B2 (ja) | 有機el発光素子およびその製造方法 | |
KR100784487B1 (ko) | 유기 전계 발광 소자의 전극 형성 방법 및 그를 이용하여제조된 유기 전계 발광 소자 | |
JP4241003B2 (ja) | 有機電界発光素子用電極基板および有機el発光装置 | |
JP3891435B2 (ja) | 有機el素子およびその製造方法 | |
KR100563066B1 (ko) | 유기 전계 발광 표시 장치 및 이의 제조 방법 | |
KR20130135185A (ko) | 유기 발광 소자 및 이의 제조방법 | |
JP4268161B2 (ja) | 有機電界発光素子用電極基板および有機el発光装置 | |
Li et al. | Flexible organic light-emitting diodes with ITO/Ag/ITO multi-layers as anodes | |
JP2004111201A (ja) | 発光素子用基板、発光素子用透明導電膜付き基板および発光素子 | |
JP2004296234A (ja) | 有機el素子およびその製造方法 | |
JP4824776B2 (ja) | 有機発光素子の製造方法およびこれによって製造された有機発光素子 | |
KR101410576B1 (ko) | 유기 발광 소자 | |
KR20010020955A (ko) | 유기 전자냉광 소자 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20070614 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821 Effective date: 20090811 |
|
RD02 | Notification of acceptance of power of attorney |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422 Effective date: 20090811 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20100127 |
|
RD04 | Notification of resignation of power of attorney |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424 Effective date: 20100326 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20100413 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20100928 |