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JP2005519326A - 複合偏光ビームスプリッタ - Google Patents

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JP2005519326A JP2003573480A JP2003573480A JP2005519326A JP 2005519326 A JP2005519326 A JP 2005519326A JP 2003573480 A JP2003573480 A JP 2003573480A JP 2003573480 A JP2003573480 A JP 2003573480A JP 2005519326 A JP2005519326 A JP 2005519326A
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Abstract

反射偏光変調画像装置(10)、たとえばLCoS装置と共に用いるための複合偏光ビームスプリッタ(33)が提供される。複合PBSは、(a)入射プリズム(20)、(b)出射プリズム(30)および(c)2つのプリズム(20、30)の間に位置し、ワイヤグリッド偏光子(13a)または多層反射偏光子(13b)であってもよい偏光子(13)を有する。偏光照明光(11)は、第1の面(21)を通って入射プリズム(20)に入射し、偏光子(13)から反射されて、画像装置(10)で偏光変調される前に、第2の面(22)で内部全反射を受ける。偏光子の傾斜角(β)は、45°未満であり、これは非点収差を低減し、システムの投影レンズ(74)に必要な後方作動距離を短くする。

Description

本発明は、光の効率的な偏光分離のための光学アセンブリ(光学装置)に関するものである。アセンブリは、たとえばシリコン装置(LCoS装置)上の反射型液晶と共に用いることができる。
さらに詳細には、本発明は、偏光ビームスプリッタ(polarization beam splitter)(当業界では「polarized beam splitter」または「polarizing beam splitter」または単に「PBS」と呼ばれることもある)と公知である偏光分離装置に関し、特に、1つ以上の反射装置、偏光変調装置、画像装置を用いる画像投影システムで用いるための偏光ビームスプリッタに関するものである。
A.画像投影システム
画像投影システムは、表示スクリーン上に、ディスプレイパネルなどの対象物の画像を形成するために用いられる。このようなシステムは、見る人と対象物がスクリーンの同じ側(前面投影)またはスクリーンの対向する側(背面投影)にあるかに応じて、前面投影型または背面投影型であってもよい。
図1は、マイクロディスプレイ画像装置(当業界では「ディジタル光弁」または「画素化画像装置」としても公知である)と共に用いるための画像投影システム77の基本構成要素を簡略した形で示している。この図では、70は照明システムであり、光源71と、光源から光の一部をスクリーン73に向かって伝送する照明光学素子72と、を具備し、73は画像装置であり、74は表示スクリーン75上に画像装置の拡大画像を形成する投影レンズである。
説明を簡単にするために、図1は、直線配置のシステムの構成要素を示している。本発明が関連するタイプの反射型画像装置の場合には、照明システムは、そのシステムからの光が画像装置から反射する、光がすなわち図1に示されているような装置の後方ではなく、画像装置の前方に当たるように配置される。また、図2および図3に示されているように、照明光の一部の偏光を変調する(変化させる)ことによって動作する反射型画像装置(本願明細書では「反射偏光変調画像装置」と呼ぶ)の場合には、偏光ビームスプリッタ(PBS)は、画像装置の前に位置し、照明システムから照明光11、たとえばS偏光光を受光し、画像光12、たとえばP偏光光を投影レンズに供給する。
前面投影システムの場合には見る人は図1のスクリーン75の左側にいるのに対し、背面投影システムの場合には見る人はスクリーンの右側にいることになる。キャビネットに収容される背面投影システムの場合には、光路を折り畳んで、システムの全体サイズを縮小するために、投影レンズとスクリーンとの間に1つ以上のミラーが用いられることが多い。
画像投影システムは、(1)連続的または同時のいずれかで、最終的な画像の赤色、緑色、青色の成分を生成する単独の画像装置または(2)第1の画像装置が赤色光用、第2の画像装置が緑色光用、第3の画像装置が青色光用である3台の画像装置の画像を形成する単独の投影レンズを用いることが好ましい。一部の画像投影システムは、1台または3台の画像装置を用いるのではなく、2台または6台までのイメージャを用いていた。また、ある種の用途、たとえば大画像背面投影システムの場合には、複数の投影レンズが用いられ、各レンズおよびその関連画像装置が全体画像の一部を形成する。
B.偏光ビームスプリッタ
図2は、マックネイルキューブ型の偏光ビームスプリッタ60を用いる画像投影システムに関する従来の配置図を示している。たとえば、非特許文献1参照。この図に示されているように、偏光ビームスプリッタ(PBS)は、2つの光学的に結合された直角プリズム61、62からなる。スプリッタの対角線63は、S偏光を反射し、P偏光を透過する誘電コーティングを有する。
図2において分かるように、マックネイル型PBSの対角線で反射した後、照明システムからのS偏光14は、反射型画像装置10、たとえばLCoS装置に達し、偏光が変調される。変調光15はP偏光光であり、対角線63を通過し、投影レンズに進み、所望の画像を形成する。非変調光(図2には図示せず)は依然としてS偏光光であり、対角線から反射して照明システムに戻る。
画像投影システムにおいてマックネイル型PBSを用いる場合の主な問題は、スキュー光線効果によって生じる透過光の偏光解消である。これは、純粋に幾何的な現象であり、1994年7月5日発行され、「偏光ビームスプリッタ装置および光弁画像投影システム(Polarizing Beam Splitter Apparatus and Light Valve Image Projection System)」という名称の宮武による特許文献1に示されている。
この偏光解消光は、システムのコントラストを減少させる。宮武の特許文献1によれば、スキュー光線によって生じる偏光解消の補償には、別の4分の1波長板(すなわち図2の板64)が必要であり、これにより、コストが増し、正確な配置が必要になり、動作温度の範囲が制限される。反射偏光変調画像装置を用いた投影システムにおける補償板の使用に関する別の開示は、大滝の特許文献2、シュミット(Schmidt)らの特許文献3およびブライヤー(Bryars)の特許文献4に見ることができる。
別のタイプのPBSは、ワイヤグリッド偏光子である。たとえば、2000年9月19日発行の「可視スペクトルのための広帯域ワイヤグリッド偏光子(Broadband Wire Grid Polarizer for Visible Spectrum)」という名称のパーキンス(Perkings)らの特許文献5を参照。光学素子は、スキュー光線によって生じる偏光解消を受けず、きわめて高い偏光消光比も有する。さらに、この素子は、広い温度範囲にわたって動作し、高い光密度に耐えることができる。図3Aおよび図3Bに概略的に示される素子の配置図によれば、ワイヤグリッド偏光子13aは、反射偏光変調画像装置、たとえばLCoS装置と共に用いることができる。残念なことに、これらの配置図はいずれも、光学的な問題を受ける。
図3Aの配置図に関連する光学的な問題は、画像光路における傾斜平行平面板にあることである。この板は、ワイヤグリッド構造を支持するガラス基板(厚さは0.5mmより大きい)である。現在、ワイヤグリッド構造を形成する工程における技術的な制限のために、より薄い基板の使用は困難である。45°に傾斜した厚さ0.5mmのガラス基板は、−0.135mmの非点収差を形成する。非特許文献2参照。LCoS装置と共に用いられる投影レンズの一般的な焦点深度は、+/−0.025mm(f数(FNO)が2.8の場合)である。したがって、図3Aの配置は、焦点深度の2.5〜3倍大きい非点収差のために、許容できない画質を有する。
図3Bの配置では、非点収差は決定的ではないため、光は照明経路において傾斜したガラス基板を通過する。この場合には、画像経路の画質は、ワイヤグリッド基板の平坦さに左右される。許容可能な画質は、インチ当たり約1つの縞またはそれより良好な平面度を必要とする。今日利用可能な最高のワイヤグリッド偏光子は、インチ当たり約3つの縞の平面度である。また、図3Bの配置に関連して別の問題が2つある。(1)温度による変形および(2)ワイヤグリッド構造の保護である。
一般に、LCoSプロジェクタは、室温で組み立てられ配置されるが、LCoSの領域(ワイヤグリッドPBSに位置する場合)における動作温度は、45〜55℃である。このような高温では、ワイヤグリッド構造が変形する可能性があり、スクリーンにおける画質を劣化させることになる。
保護の問題に関して、ワイヤグリッド構造は、PBSの偏光特性を劣化させる環境的な埃、湿度、機械的なスクラッチなどから保護する必要がある。しかし、図3Bの構成におけるグリッド構造の前に適用される任意の種類の保護窓は、画像経路に平行平面板を実質的に再挿入することになるため、上述したように非点収差を形成する。
別の既知のタイプのPBSは、多層保護偏光子である。たとえば、ジョンザ(Jonza)らの特許文献6参照。また、非特許文献3参照。
ワイヤグリッド偏光子のように、分離ビームの偏光がマックネイル型PBSと対比して、分離ブームの偏光がビームの入射角に実質的に左右されないように、偏光子の不変の略直交する主軸に関連付けられるという点で、多層反射偏光子は、一般的な部類の直交偏光子に入る。ブルゾーネ(Bruzzone)らの特許文献7参照。
図3Cは、反射偏光変調画像装置10、たとえばLCoS装置を備えた多層反射偏光子13bを用いるための配置図を概略的に示している。多層反射偏光子は、比較的厚い構成要素であり、図3Cに示されているように、45°の角度で傾斜している。
構成要素と周囲のガラスプリズム51、52との間の屈折率の差と組み合わせたこの構成要素の厚さにより、ディスプレイの画質を劣化させる非点収差を形成する。たとえば、多層反射偏光子は、それぞれ厚さが0.25mmであり、屈折率が1.54であってもよく、PBH−56ガラスから構成されるときのプリズム51、52の屈折率は約1.85である。45°で傾斜しているとき、このような構成は約0.2mmの非点収差を形成する。この非点収差を補正するために、高い屈折率(たとえば、PBH−71ガラスの場合には約1.93)を有する平行平面板50(非点収差補正板)を、図3Cに示されているように、多層反射偏光子に隣接して用いてもよい。しかし、このような非点収差補正板の使用は、PBSのコストを著しく増大させる。
米国特許第5,327,270号明細書 米国特許第5,459,593号明細書 米国特許第5,576,854号明細書 米国特許第5,986,815号明細書 米国特許第6,122,103号明細書 米国特許第5,965,247号明細書 米国特許第6,486,997号明細書 E・ステュープ(E.Stupp)およびM・ブレンズホルツ(M.Brennesholtz)著、「Reflective Polarizer technology」、Projection Displays、1999、129−133頁 ウォーレン・J・スミス(Warren J.Smith)著、「Modern Optical Engineering」、第2版、McGraw−Hill,Inc.、New York、1990、99頁 「Praivate Line Report on Projection Display」、第7巻第11号、2001年7月20日、6〜8頁
前述に鑑みて、当業界では、以下の特性の一部および好ましくはすべてを有する偏光ビームスプリッタが必要である:
(1)PBSが、製作しやすく、薄い基板または超平坦な基板を必要としない。
(2)PBSが、環境から保護されている。
(3)PBSが、高温で変形を受けない。
(4)PBSが、著しい程度の非点収差を画像光に導入しない。
さらに第5の特性として、最終的な画像を形成する投影レンズがより短い後方焦点距離を有するため、より簡素で、より廉価な構成を有するように、画像光用にPBSを通る光路は短いことが好ましい。
当業界におけるこの要件を満たすために、本発明は、上記の5つの特徴の一部および好ましくはすべてを有する反射偏光変調画像パネルと共に用いるための偏光ビームスプリッタを提供する。
さらに詳細には、第1の態様によれば、本発明は、
(I)第1の偏光方向(好ましくはS偏光)を有する偏光照明光(11)を生成する照明システム(70)と、
(II)偏光照明光(11)を受光し、受光した光の選択部分の偏光方向を第2の偏光方向(好ましくはP偏光)に変化させることによって、変調反射光を生成する反射画像装置(10)と、
(III)投影レンズ(74)と、
(IV)入射プリズム(20)、出射プリズム(30)および入射プリズム(20)と出射プリズム(30)との間の偏光子(13)を有するプリズムアセンブリ(33)であって、
(A)入射プリズム(20)が、
(i)照明システム(70)から偏光照明光(11)を受光する第1の面(21)と、
(ii)偏光照明光(11)を画像装置(10)に供給し、画像装置(10)から変調反射光を受光する第2の面(22)と、
(iii)出射プリズム(30)に面する第3の面(23)と、を含み、
(B)出射プリズム(30)が、
(i)入射プリズム(20)に面し、入射プリズム(20)の第3の面(23)に平行である第1の面(31)および
(ii)投影レンズ(74)に光を供給して、投影画像を形成する第2の面(32)を含み、
(C)偏光子(13)が、
(i)入射プリズム(20)の第3の面(23)と出射プリズム(30)の第1の面(31)との間にあり、
(ii)第1の偏光方向を有する光を反射し、第2の偏光方向を有する光を透過するものであるプリズムアセンブリ(33)と、を具備し、
偏光照明光(11)が、
(i)入射プリズム(20)の第1の面(21)を通る内部透過と、
(ii)入射プリズム(20)の第2の面(22)における内部全反射と、
(iii)入射プリズム(20)の第3の面(23)を通る外部透過と、
(iv)偏光子(13)からの反射と、
(v)入射プリズム(20)の第3の面(23)を通る内部透過と、
(vi)入射プリズム(20)の第2の面(22)を通る外部透過と、を含む光路を有する画像投影システム(77)を提供する。
第2の態様によれば、本発明は、入射プリズム(20)、出射プリズム(30)および入射プリズム(20)と出射プリズム(30)との間の偏光子(13)を有するプリズムアセンブリ(33)であって、
(A)入射プリズム(20)が、
(i)照明システム(70)から偏光照明光(11)を受光するように構成配置された第1の面(21)と、
(ii)偏光照明光(11)を画像装置(10)に供給し、画像装置(10)から変調反射光を受光するように構成配置された第2の面(22)と、
(iii)出射プリズム(30)に面するように構成配置された第3の面(23)と、を含み、
(B)出射プリズム(30)が、
(i)入射プリズム(20)に面し、入射プリズム(20)の第3の面(23)に平行である第1の面(31)および
(ii)投影レンズ(74)に光を供給して、投影画像を形成するように構成配置された第2の面(32)を含み、
(C)偏光子(13)が、
(i)入射プリズム(20)の第3の面(23)と出射プリズム(30)の第1の面(31)との間にあり、
(ii)第1の偏光方向を有する光を反射し、第2の偏光方向を有する光を透過し、
偏光照明光(11)が、
(i)入射プリズム(20)の第1の面(21)を通る内部透過と、
(ii)入射プリズム(20)の第2の面(22)における内部全反射と、
(iii)入射プリズム(20)の第3の面(23)を通る外部透過と、
(iv)偏光子(13)からの反射と、
(v)入射プリズム(20)の第3の面(23)を通る内部透過と、
(vi)入射プリズム(20)の第2の面(22)を通る外部透過と、含む光路を有するものであるプリズムアセンブリ(33)を提供する。
第3の態様によれば、本発明は、第1の偏光(好ましくはS偏光)の光を反射し、第2の偏光(好ましくはP偏光)の光を透過する偏光子(13)を用いて、画像を生成する方法であって、順番に、
(1)第1の偏光方向(好ましくはS偏光)を有する偏光照明光(11)を供給するステップと、
(2)偏光照明光を複数の面(21、22、23)を有するプリズム(20)に導入するステップと、
(3)プリズムの面の1つ(22)における内部全反射によって偏光照明光の方向を変化させるステップと、
(4)偏光子(13)から偏光照明光を反射するステップと、
(5)その光の選択部分の偏光を第2の偏光に変化させることによって、反射画像装置(10)における偏光照明光の偏光を変調するステップであって、上記の選択部分が画像を形成する光を含むステップと、
(6)偏光子(13)を通って投影レンズ(74)に選択部分を透過して、画像を形成するステップと、を含む方法を提供する。
第4の態様によれば、本発明は、第1の偏光(好ましくはS偏光)の光を反射し、第2の偏光(好ましくはP偏光)の光を透過する偏光子(13)を用いて、画像を生成する方法であって、順番に、
(1)第2の偏光方向を有する偏光照明光(たとえば、図6の反対方向に伝搬される画像光12)を供給するステップと、
(2)偏光子(13)によって偏光照明光を透過するステップと、
(3)その光の選択部分の偏光を第1の偏光に変化させることによって、反射画像装置(10)における偏光照明光の偏光を変調するステップであって、上記の選択部分が画像を形成する光を含むステップと、
(4)偏光子(13)から第1の偏光を有する選択部分を反射して画像光(たとえば図6の反対方向に伝搬される照明光11)を形成するステップと、
(5)画像光を複数の面(21、22、23)を有するプリズム(20)に導入するステップと、
(6)プリズムの面の1つ(22)における内部全反射によって画像光の方向を変化させるステップと、
(7)画像光を投影レンズ(74)に透過して、画像を形成するステップと、を含む方法を提供する。
本発明のこれらの態様のそれぞれによれば、偏光子は、ワイヤグリッド偏光子(13a)または多層反射偏光子(13b)のいずれかであることが好ましい。
本発明のさまざまな態様に関する上記の概要で用いられる参照符号は、読者の便宜のために過ぎず、本発明の範囲を限定するものではなく、そのように解釈されるべきではない。さらに詳細に言えば、上記の一般的な説明および下記の詳細な説明はいずれも本発明の例示に過ぎず、本発明の性質および特徴に関する概観または骨組みを提供するためであることを理解されたい。
本発明のさらなる特徴および利点は、下記の詳細な説明に記載され、部分的には、その説明から当業者には容易に明白となり、本願明細書に記載された本発明を実行することによって認識されるであろう。添付図面は、本発明のさらなる理解を得るために包含され、本願明細書に組込まれ、本願明細書の一部を構成する。
上記の図面において、類似の参照符号は複数の図を通じて類似または対応する部分を表す。参照符号が一般的に対応する素子は、表1に記載される。
上述したように、本発明は、ワイヤグリッド偏光子および多層反射偏光子を具備する直交偏光子の良好な偏光特性を利用するプリズムアセンブリに関し、たとえば、以下の利点を有するLCoSに基づく投影システムと共に用いることができる。
(1)特別な要件が、ワイヤグリッド基板に課せられない。具体的には、厚さの制限はなく、超平坦性も必要ではない。
(2)完全な環境保護がワイヤグリッド構造用に提供される。
(3)高温で偏光子が変形する可能性がない。
(4)多層反射偏光子の場合には、システムは、著しく低減された非点収差を有するため、非点収差補正板の必要性を低減または排除する。
(5)プリズムアセンブリの内部の画像光路は、従来のPBSと比較して短い長さを有する。
最も広範な用語では、本発明は、図4に示されているように、2つのプリズム20、30(たとえば2つのガラスプリズム)および偏光子13(たとえば、ワイヤグリッド偏光子または多層反射偏光子)からなる複合プリズムである。
図5Aに示されているようなワイヤグリッド偏光子の場合からはじめると、ワイヤグリッド偏光子13aは、グリッド構造がプリズム30とは逆側に面した状態で、出射プリズム30の長い側面31(すなわち第1の面)に光学的に結合されてもよい。次に、出射プリズム30は、入射プリズム20の面23(すなわち第3の面)とワイヤグリッド構造との間に小さな空隙40があるように配置される。これは、所望のクリアランスを確保するために、ワイヤグリッドと面23との間に薄いスペーサを用いて実現してもよい。
面23とワイヤグリッド構造との間の空隙は、生じる非点収差が画質を劣化させないほど十分に小さい100マイクロメートル未満であることが好ましい。空隙が50マイクロメートル未満であれば最も好ましい。この空隙を生じるスペーサは、この空隙のために均一な厚さを形成するために、両面接着フィルムまたは、真空で蒸着された材料の層または任意の他のタイプの機械的な層であってもよい。接着剤で取り付けられたガラスビーズはまた、スペーサとして用いることができる。空隙の環境的な分離(隔離)を行うために、スペーサは、ワイヤグリッド偏光子のすべての縁に沿って連続していてもよい。あるいは、この環境的な分離(隔離)は、塗料または複合プリズムの外面の空隙の周囲に施された機械的なフィルムによって行ってもよい。
複合プリズムによる光線追跡が、図6に示されている。照明システムからの偏光11(S偏光)は、入射プリズム20の面21(第1の面)を経てプリズムアセンブリ33に入射し、そのプリズムの面22(第2の面)からの内部全反射(TIR)を受けて、偏光子に達する。ワイヤグリッド構造は、図示されているように、LCoS(または他の偏光反射画素化画像装置)に向かってS偏光を反射する。LCoSの「オフ」画素から反射された光は同一の偏光を有し、照明システムに逆行する。「オン」画素から反射された光は反射によって偏光を変化させ、偏光子を経て投影レンズに達する。同一の光路および偏光が、以下に説明した本発明の多層反射偏光子の実施形態の場合に生じる。
散乱および/または反射を最小限に抑えるために、入射プリズムおよび/または出射プリズムの非光学面は傾斜していてもよく、および/または図6に示した位置から外側に移動してもよい。たとえば、このプリズムを通過する画像光の散乱および/または反射を最小限に抑えるために、出射プリズム30の左側の面は、図6において時計回りに回転し、面31を延長することによって外側に移動してもよい。
図8および図9に関して、プリズム20の角度βは、以下のように決定することができるβminとβmaxとの間で選択する必要がある。
(1)角度βminは、所定の開口内のすべての光線に関して、プリズム20の面22から内部全反射を形成するものとする。図8は、プリズム20の面22における最小の入射角を有する周辺光線を示している。その光線が内部全反射を受ける場合には、開口±γ以内のすべての光線がTIRを有することを意味する。図8から
β=0.5・(γ+α)
であることがわかる。
式中、
γ=sin−1(1/(2・n・FNO))、
α=sin−1(1/n)、
はプリズム20の屈折率であり、
NOは投影レンズのf数である。
したがって、β≧0.5・(γ+α)である場合には、開口±γ以内のすべての光線は面22で内部全反射を受けることになる。
(2)角度βmaxは、所定の開口内のすべての光線に関して、プリズム20の面23が内部全反射を受けないように選択される。周辺光線(考慮する必要がある)が、図9に示されている。角度(β+γ)がTIRの角度未満である場合には、所定の開口内のすべての光線は面23を通過し、偏光子のワイヤグリッド構造と相互に作用する。したがって、開口±γ以内のすべての光線に関して面23における内部全反射を避けるためには、以下の関係を満たす必要がある。
β≦α−γ
以下の数字の例は、代表的なプリズム材料および投影レンズf数に関するβminおよびβmaxの計算を示している:
(1)プリズムの材料:ガラスSF2、n=1.65222、TIR角=37.25°
(2)ガラスでγ=±6.03°に対応する±10°の空気中の開口
(3)角度αがTIR角に等しい場合には、角度βminの最小値は
βmin=0.5×(6.03+37.25)=21.64°である。
(4)角度(β+γ)がTIRの角度に等しい場合には、角度βmaxの最大値は
βmax=37.25−6.02=31.22°である。
実際の観点から、プリズム20、30の屈折率に比べて低い屈折率を有する多層反射偏光子が用いられる場合には、より小さい程度の非点収差を生じることになることから、角度βをより小さくすることがより望ましい(以下参照)。
上記の計算において、空気中で±10°の開口角は、LCoS装置を用いる光学システムの場合の一般的なf数(2.8)に基づいている。当然のことながら、他の開口角を、LCoSシステム用に用いてもよい。同様に、LCoS装置以外の偏光反射画素化画像装置を用いる他のシステムの場合も、同一または異なる開口角を用いることができる。
プリズム20の面21(図4参照)は面22から面23の鏡像反射であることを理解することが重要である。照明光路において、プリズム20は、平行平面板として作用し、照明ビームの変形を生じることはない。また、画像光路において、ビームの変形がないように面32、22が互いに対して平行であることを理解することが重要である。また、これらの考慮事項は、以下に説明する本発明の多層反射偏光子の実施形態にも適用される。
プリズム20は、システムの偏光コントラストを維持するために、複屈折率の低い材料から構成することが好ましい。低い光弾性係数の特殊なガラス(たとえば、SF57、PBH56)を用いてもよく、内部応力を低減するために焼きなまし工程と組み合わせて、より廉価なガラス(SF2など)を用いてもよい。プリズム30は特殊なガラスまたは焼きなましされたガラスから構成してもよいが、このプリズムを通過する光の偏光状態は重要でないため、必要に応じて他のより廉価なガラスから構成してもよい。また、これらの考慮事項は、以下に説明する本発明の多層反射偏光子の実施形態にも適用される。
図5Aに配置されたワイヤグリッド偏光子を有するプリズムアセンブリを作製し、試験を行い、約200:1のコントラストレベルを呈することが分かった。高いコントラストレベルを実現するために、光の偏光解消およびこの傾斜したガラス/空気界面によって生じる関連する位相シフトを補償するための位相制御/反射防止コーティングを用いることができる。LCoSイメージャと共に用いられるフィリップス(Philips)型プリズムに関連するこのようなコーティングの仕様については、既に述べた。たとえば、山本らの米国特許第5,594,591号明細書参照。また、キーンズ(Keens)の米国特許第4,948,228号明細書およびアリゾナ州トゥーソンのシン・フィルム・センター(Thin Film Center(Tucson,AZ))から入手可能な「エッセンシャル・マクラウド(Essential Macleod)」ソフトウェアプログラムを参照。
TIR面22上に位相制御コーティングを用いることによって、コントラストも改善することができる。また、これらのコーティングは、フィリップス型プリズムと共に用いるために既に開示されたタイプであってもよい。表2は、PBH−56ガラス(基板)およびベータ角21°と共に用いるための適切な位相制御コーティングの屈折率および厚さを記載している。類似のコーティングは、他のガラスおよびプリズム角と共に用いてもよい。
これらのコーティングに加えて、図5Bに示されているように、プリズム20の面23に向かってワイヤグリッド偏光子13aを移動させることによって、コントラストの強化を実現することができる。この場合には、ワイヤグリッド構造は、図5Aのプリズム20のようではなく、ここではプリズム30に隣接している空隙40に面する。図5Aに関して上述と同様のアプローチは、一旦形成された空隙を環境的に分離するために、図5Bの構成の場合にも空隙40を形成するために用いることができる。
ワイヤグリッド偏光子13aの基板とプリズム20との間の屈折率整合光学接着剤を用いることによって、偏光子とプリズム20との間の界面は、図5Bの実施形態の場合には目につかないようにすることができる。このように、偏光された光が傾斜面を通過するときに生じる偏光解消は避けられる。ワイヤグリッド基板における残留応力も重要ではない。この基板は薄く、この残留応力によって誘発される複屈折率も大きくないためである。偏光子とプリズムとの間の界面が目につかないようにする場合には、この境界におけるTIRに関する考慮事項、すなわちβmaxの計算につながる考慮事項は、もはや適用されず、βが0.5・(γ+α)以上であることが必要なだけであることを理解されたい。しかし、上述したように、βはたとえばβminより上のできる限り小さいことが好ましい。
前述の説明はワイヤグリッド偏光子に関してであったが、本発明の複合プリズム構造は、他のタイプの偏光子と共に用いることができることを理解されたい。特に、複合プリズム構造は、3Mカンパニー(3M Company)によって作製された偏光複屈折フィルムと共に用いることができる。このようなフィルムを用いた偏光ビームスプリッタの例としては、米国特許第6,486,997号明細書、米国特許出願第2003 0016334号明細書、国際公開第02/102,087号パンフレット、米国特許出願第09/878,559号明細書、米国特許出願第10/159,694号明細書が挙げられる。
このような多層反射偏光子を用いるとき、この偏光子はワイヤグリッドおよびその基板と交換する。さらに詳細には、フィルムは、図4のプリズム20とプリズム30との間に取り付ける。この実施形態の場合には、図5に示された空隙40は排除されているため、フィルム(またはフィルムを取り付けるために用いられる光学接着剤)は、プリズム20の面23およびプリズム30の面31の両方に接触する。空隙が排除されているため、図6に示された照明システムおよび投影レンズの位置をこの実施形態の場合には容易に置き換えることができる(本発明の開示に記載された本発明の第4の一般的な態様を参照)。上述したように、照明システムはS偏光を生成するように設計されることが好ましく、ワイヤグリッドおよび偏光フィルムのいずれの実施形態の場合にも、場合に応じて、グリッドまたはフィルムは、照明システムからのS偏光を反射するように向けられる。すなわち、S偏光照明光11の場合には図6の光線追跡を生成するように向けられる。
ワイヤグリッド偏光子の実施形態と同様に、光学接着剤は、プリズム20、30に多層反射偏光子を取り付けるために用いられる。プリズムガラスの屈折率と、多層反射偏光子を構成する偏光フィルムの屈折率との間に著しい差がある場合には、プリズム20、30の対角面は、フレネル反射を最小限に抑えるために、整合反射防止(AR)コーティングを有する必要がある。
ワイヤグリッド偏光子の実施形態と同様に、TIR面22は、偏光される光が内部全反射を受けるときに生じる位相シフトを補償するために、位相制御コーティングを含むことが好ましい。本発明のワイヤグリッドの実施形態の図5Bと同様に、多層反射偏光子とプリズム20との間の界面は光学的に目につかないことが好ましいため、βminの制限のみが多層反射偏光子の実施形態に適用される。
多層反射偏光子によって導入される非点収差の影響を最小限に抑えるために、できる限り小さいβの値は、以下の数字の例によって示される:
プリズム20、30の材料―PBH−56(n=1.8414)
多層反射偏光子―3M直交偏光フィルム(n=1.545、厚さ0.37mm)
LCoSイメージャの寸法―10.55×18.76mm
投影レンズの有効f数―2.0
表3は、屈折率1.8414の周囲の媒体に、屈折率1.545の傾斜した平行平面板によって生成される軸非点収差を示している。表の最後の列はプリズムの対角線の所与の角度に関して画像光路に沿って最小の厚さを示し、最後の行は45°の対角線の従来のPBSに関する参照データを与えている。
この表に見られるように、対角線の傾斜のより小さい値、すなわちβのより小さい値は、著しく小さい程度の軸非点収差しか生じない。最小厚さはより小さいβの値で幾分増大するが、依然として、従来の45°PBSが用いられる場合に必要な厚さよりかなり小さい。
多層反射偏光子をはじめとする一部の偏光子によって実現されるコントラストは、入射光が偏光子に当たる角度に左右される。入射角が小さくなりすぎると、コントラストは許容可能な程度より下、たとえば、1000:1より下に低下する可能性がある。この低下は、たとえば、短波長光、すなわち青色光の場合に生じるコントラストの最大の減少に関して、一般的に色に左右される。したがって、βの小さい値が好ましいが、βはシステムのコントラストが許容できないようになるほど小さく構成されないものとする。ベータは以下の関係を満たすものとすることが好ましい。
β≧γ+θ
式中、γは上記で定義したとおりであり、θは1000:1のコントラストを形成する最小入射角である。
複合プリズムの傾斜媒体、すなわちプリズム20、30の間に位置する偏光子および他の材料を含む材料によって誘発される残留非点収差を補償するために、プリズム30の面32および/またはプリズム20の面22は円筒形状であってもよい。
図7は、複合プリズムが照明ビームを折り畳むためにさらなる反射面24(第4の面)を有することができる本発明の別の実施形態を示している。この場合には、第1の面21は、図7に示されているように、第2の面22の一部である。あるいは、入射照明ビームが画像装置の平面にあって、画像ビームに垂直である場合には、図7の平面に対して直行方向にさらなる折り畳みを配置されることができる。
本発明の特定の実施形態を説明して図示したが、本発明の範囲および精神を逸脱することなく、種々の修正は、前述の開示から当業者には明白となるであろうことは理解されたい。
Figure 2005519326
Figure 2005519326
Figure 2005519326
マイクロディスプレイ画像装置を用いる画像投影システムの基本構成要素を示す概略図である。 反射偏光変調画像装置およびマックネイルキューブ型の従来のPBSを用いる画像投影システムに関する光学配置の概略図である。 反射偏光変調画像装置およびワイヤグリッドPBSを用いる画像投影システムに関する第1の光学配置の概略図である。 反射偏光変調画像装置およびワイヤグリッドPBSを用いる画像投影システムに関する第2の光学配置の概略図である。 反射偏光変調画像装置および多層反射偏光子を用いる画像投影システムに関する光学配置の概略図である。 本発明の複合偏光ビームスプリッタ(PBS)アセンブリの概略図である。 図4の複合PBSアセンブリにおいて第1の位置にあるワイヤグリッド偏光子を示す概略図である。 図4の複合PBSアセンブリにおいて第2の位置にあるワイヤグリッド偏光子を示す概略図である。 光線が図4の複合PBSアセンブリを通って追跡された概略図である。 光線が、図4の複合PBSアセンブリを越えた照射経路におけるさらなる折り畳みを含む本発明の複合PBSアセンブリを通って追跡された概略図である。 βminの計算を示す概略図である。 βmaxの計算を示す概略図である。

Claims (22)

  1. (I)第1の偏光方向を有する偏光照明光を生成する照明システムと、
    (II)偏光照明光を受光し、受光した光の選択部分の偏光方向を第2の偏光方向に変化させることによって、変調反射光を生成する反射画像装置と、
    (III)投影レンズと、
    (IV)入射プリズム、出射プリズムおよび前記入射プリズムと前記出射プリズムとの間の偏光子を有するプリズムアセンブリであって、
    (A)前記入射プリズムが、
    (i)前記照明システムから偏光照明光を受光する第1の面と、
    (ii)偏光照明光を前記画像装置に供給し、前記画像装置から変調反射光を受光する第2の面と、
    (iii)前記出射プリズムに面する第3の面と、を含み、
    (B)前記出射プリズムが、
    (i)前記入射プリズムに面し、前記入射プリズムの第3の面に平行である第1の面および
    (ii)前記投影レンズに光を供給して、投影画像を形成する第2の面を含み、
    (C)前記偏光子が、
    (i)前記入射プリズムの前記第3の面と前記出射プリズムの前記第1の面との間にあり、
    (ii)第1の偏光方向を有する光を反射し、第2の偏光方向を有する光を透過する
    プリズムアセンブリと、を具備し、
    偏光照明光が、
    (i)前記入射プリズムの前記第1の面を通る内部透過と、
    (ii)前記入射プリズムの前記第2の面における内部全反射と、
    (iii)前記入射プリズムの前記第3の面を通る外部透過と、
    (iv)前記偏光子からの反射と、
    (v)前記入射プリズムの前記第3の面を通る内部透過と、
    (vi)前記入射プリズムの前記第2の面を通る外部透過と、を含む光路を有することを特徴とする画像投影システム。
  2. (i)前記投影レンズがf数FNOを有し、
    (ii)前記入射プリズムが屈折率nを有する材料から構成され、
    (iii)前記入射プリズムの前記第2の面および第3の面が、関係式:
    β≧0.5・(γ+α)
    を満たす交差内角βを有し、
    式中、
    γ=sin−1(1/(2・n・FNO))および
    α=sin−1(1/n)であることを特徴とする請求項1記載の画像投影システム。
  3. (i)前記投影レンズがf数FNOを有し、
    (ii)前記入射プリズムが屈折率nを有する材料から構成され、
    (iii)前記入射プリズムの前記第2の面および第3の面が、関係式:
    β≦α−γ
    を満たす交差内角βを有し、
    式中、
    γ=sin−1(1/(2・n・FNO))および
    α=sin−1(1/n)であることを特徴とする請求項1記載の画像投影システム。
  4. (i)前記投影レンズがf数FNOを有し、
    (ii)前記入射プリズムが屈折率nを有する材料から構成され、
    (iii)前記入射プリズムの前記第2の面および第3の面が、関係式:
    α−γ≧β≧0.5・(γ+α)
    を満たす交差内角βを有し、
    式中、
    γ=sin−1(1/(2・n・FNO))および
    α=sin−1(1/n)であることを特徴とする請求項1記載の画像投影システム。
  5. (i)前記投影レンズがf数FNOを有し、
    (ii)前記入射プリズムが屈折率nを有する材料から構成され、
    (iii)前記入射プリズムの前記第2の面および第3の面が、関係式:
    β≧γ+θ
    を満たす交差内角βを有し、
    式中、θが1000:1のコントラストを形成する偏光子に当たる光に関する最小入射角であり、
    γ=sin−1(1/(2・n・FNO))であることを特徴とする請求項1記載の画像投影システム。
  6. 前記入射プリズムの前記第2の面および第3の面が、45°未満の交差内角を有することを特徴とする請求項1記載の画像投影システム。
  7. 前記入射プリズムの前記第1の面、第2の面および第3の面は、前記第1の面が前記第2の面から前記第3の面の鏡像反射であるように配置されることを特徴とする請求項1記載の画像投影システム。
  8. 前記入射プリズムおよび出射プリズムの前記第2の面が平行であることを特徴とする請求項1記載の画像投影システム。
  9. 前記偏光子が直交偏光子であることを特徴とする請求項1記載の画像投影システム。
  10. 前記偏光子がワイヤグリッド偏光子であることを特徴とする請求項1記載の画像投影システム。
  11. 前記偏光子が多層反射偏光子であることを特徴とする請求項1記載の画像投影システム。
  12. 前記システムが、前記偏光子と前記入射プリズムの前記第3の面との間の屈折率整合層を含むことを特徴とする請求項1記載の画像投影システム。
  13. 前記屈折率整合層が光学接着剤であることを特徴とする請求項12記載の画像投影システム。
  14. 前記システムが、前記偏光子と前記出射プリズムの前記第1の面との間の屈折率整合層を含むことを特徴とする請求項1記載の画像投影システム。
  15. 前記屈折率整合層が光学接着剤であることを特徴とする請求項14記載の画像投影システム。
  16. 前記入射プリズムの前記第2の面が、前記第2の面においてその光の内部全反射から生じる偏光照明光における位相変動を補償するためのコーティングを含むことを特徴とする請求項1記載の画像投影システム。
  17. 前記偏光子が、前記入射プリズムの前記第3の面から空隙があり、前記第3の面が、その面を通るその光の透過から生じる偏光照明光における位相変動を補償するためのコーティングを含むことを特徴とする請求項1記載の画像投影システム。
  18. 前記出射プリズムの前記第2の面および/または前記入射プリズムの前記第2の面が、その画像のための光が前記偏光子を含む材料および前記入射プリズムと前記出射プリズムとの間に位置する任意の他の材料を通過するときに、投影される画像に導入される非点収差を補償する円筒形状を有することを特徴とする請求項1記載の画像投影システム。
  19. 前記第1の面が前記第2の面の一部を含み、前記入射プリズムが、前記第2の面における内部全反射を受ける前に、偏光照明光が反射を受ける第4の面を含むことを特徴とする請求項1記載の画像投影システム。
  20. 入射プリズム、出射プリズムおよび前記入射プリズムと前記出射プリズムとの間の偏光子を有するプリズムアセンブリであって、
    (A)前記入射プリズムが、
    (i)照明システムから偏光照明光を受光するように構成配置された第1の面と、
    (ii)偏光照明光を画像装置に供給し、前記画像装置から変調反射光を受光するように構成配置された第2の面と、
    (iii)前記出射プリズムに面する第3の面と、を含み、
    (B)前記出射プリズムが、
    (i)前記入射プリズムに面し、前記入射プリズムの前記第3の面に平行である第1の面および
    (ii)前記投影レンズに光を供給して、投影画像を形成するように構成配置された第2の面を含み、
    (C)前記偏光子が、
    (i)前記入射プリズムの前記第3の面と前記出射プリズムの前記第1の面との間にあり、
    (ii)第1の偏光方向を有する光を反射し、第2の偏光方向を有する光を透過し、
    偏光照明光が、
    (i)前記入射プリズムの前記第1の面を通る内部透過と、
    (ii)前記入射プリズムの前記第2の面における内部全反射と、
    (iii)前記入射プリズムの前記第3の面を通る外部透過と、
    (iv)前記偏光子からの反射と、
    (v)前記入射プリズムの前記第3の面を通る内部透過と、
    (vi)前記入射プリズムの前記第2の面を通る外部透過と、含む光路を有することを特徴とするプリズムアセンブリ。
  21. 第1の偏光の光を反射し、第2の偏光の光を透過する偏光子を用いて、画像を生成する方法であって、順番に、
    (1)第1の偏光方向を有する偏光照明光を供給するステップと、
    (2)偏光照明光を複数の面を有するプリズムに導入するステップと、
    (3)前記プリズムの面の1つにおける内部全反射によって偏光照明光の方向を変化させるステップと、
    (4)前記偏光子から偏光照明光を反射するステップと、
    (5)その光の選択部分の偏光を第2の偏光に変化させることによって、反射画像装置における偏光照明光の偏光を変調するステップであって、前記選択部分が前記画像を形成する光を含むステップと、
    (6)前記偏光子を通って投影レンズに選択部分を透過して、画像を形成するステップと、を含むことを特徴とする方法。
  22. 第1の偏光の光を反射し、第2の偏光の光を透過する偏光子を用いて、画像を生成する方法であって、順番に、
    (1)第2の偏光方向を有する偏光照明光を供給するステップと、
    (2)前記偏光子によって偏光照明光を透過するステップと、
    (3)その光の選択部分の偏光を第1の偏光に変化させることによって、反射画像装置における偏光照明光の偏光を変調するステップであって、前記選択部分が画像を形成する光を含むステップと、
    (4)前記偏光子から第1の偏光を有する前記選択部分を反射して画像光を形成するステップと、
    (5)画像光を複数の面を有するプリズムに導入するステップと、
    (6)前記プリズムの面の1つにおける内部全反射によって画像光の方向を変化させるステップと、
    (7)前記画像光を前記投影レンズに透過して、画像を形成するステップと、を含むことを特徴とする方法。
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