JP2005329544A - 2色成形品及びその成形方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】2色成形品及びその成形方法であって、接合部分の見栄え並びに精度を高める。
【解決手段】ドアトリム(2色成形品)10は、表皮22を表面に貼付した樹脂基材21からなる積層構造体(ドアトリムアッパー)20と、樹脂単体品(ドアトリムロア)30とから構成され、単一の成形金型40を使用し、ドアトリムアッパー20とドアトリムロア30の接合部に沿って成形下型42に分割機構部50を配置することにより、ドアトリムアッパー20における樹脂基材21に折曲部21aを形成し、折曲部21aと樹脂単体品30とを境界溝部17内で突き当て接合することで接合部の接合強度を高めかつ見栄えを良好なものにする。
【選択図】図10
【解決手段】ドアトリム(2色成形品)10は、表皮22を表面に貼付した樹脂基材21からなる積層構造体(ドアトリムアッパー)20と、樹脂単体品(ドアトリムロア)30とから構成され、単一の成形金型40を使用し、ドアトリムアッパー20とドアトリムロア30の接合部に沿って成形下型42に分割機構部50を配置することにより、ドアトリムアッパー20における樹脂基材21に折曲部21aを形成し、折曲部21aと樹脂単体品30とを境界溝部17内で突き当て接合することで接合部の接合強度を高めかつ見栄えを良好なものにする。
【選択図】図10
Description
この発明は、ドアトリム、リヤパーセルシェルフ、フロアトリム、トランクトリム、リヤサイドトリム等の自動車用内装部品に適用できる2色成形品及びその成形方法に係り、特に、合わせ部分の見栄え並びに合わせ精度を高めた2色成形品及びその成形方法に関する。
図12は、上下二分割構造の自動車用ドアトリム1を示す分解図であり、図13は、同自動車用ドアトリム1の構成を示す断面図である。図面において、自動車用ドアトリム1は、ドアトリムアッパー2とドアトリムロア3とから構成されている。そして、ドアトリムアッパー2は、所望の曲面形状に成形された樹脂芯材2aの表面に表皮2bを貼着した積層構造体からなり、モールドプレス成形工法、あるいはコールドプレス成形工法により樹脂芯材2aと表皮2bとが一体成形されている。
上記ドアトリムアッパー2の成形方法について、図14を基に説明する。まず、ドアトリムアッパー2を成形する成形金型4は、所定ストローク上下動可能な成形上型5と、成形上型5と対をなす固定側の成形下型6と、成形下型6と接続される射出機7とから大略構成されている。
そして、成形上下型5,6を型締めした際、ドアトリムアッパー2の製品形状を形造るために成形上型5にはキャビティ部5aが形成され、成形下型6にはコア部6aが設けられている。上記成形上型5を所定ストローク上下動作させるために、昇降シリンダ5bが連結され、成形下型6には射出機7からの溶融樹脂Mの通路となるマニホールド6b、ゲート6cが設けられている。また、上下動作する成形上型5は、適正姿勢を維持させるために、成形下型6の4隅部にガイドポスト6dが設けられ、このガイドポスト6dに対応して成形上型5にはガイドブッシュ5cが設けられている。
従って、成形上下型5,6が型開き状態にある時、表皮2bを成形金型4内にセットし、その後、成形上下型5,6を型締めする直前か、または型締めした後のいずれかのタイミングで両金型5,6間のキャビティ内に射出機7からマニホールド6b、ゲート6cを通じて溶融樹脂Mを射出充填することにより、樹脂芯材2aを所要の曲面形状に成形するとともに、樹脂芯材2aの表面に表皮2bを一体成形している(例えば、特許文献1参照。)。
尚、図14では、説明の便宜上、コア部6aの型面にオープン状態で溶融樹脂Mが供給されているが、実際は、溶融樹脂Mは成形上下型5,6の型締め後にキャビティ内に射出充填されても良い。
一方、ドアトリムロア3は、合成樹脂の射出成形体からなり、ドアトリムアッパー2の成形金型4とは別個の図示しない射出成形金型を使用することで所要形状に成形される。
次いで、ドアトリムアッパー2とドアトリムロア3との接合構造は、ドアトリムロア3の接合縁部に沿って、溶着用ボス3aが適宜ピッチ間隔で立設され、この溶着用ボス3aをドアトリムアッパー2に対応して開設されている取付孔2c内に挿入した後、溶着用ボス3aの先端部分に超音波溶着カシメ加工を施すことにより、ドアトリムアッパー2とドアトリムロア3との接合一体化を図っている(例えば、特許文献2参照。)。
このように、従来の上下二分割構造の自動車用ドアトリム1にあっては、ドアトリムアッパー2とドアトリムロア3とをそれぞれ別個の成形金型を使用して個別に成形し、その後両者を接合して超音波溶着加工により接合一体化するという工法を使用していたため、工程数が多く、かつ成形金型費用も嵩み、コストアップ並びに生産性を低下させるという欠点が指摘されている。
また、従来の接合構造にあっては、ドアトリムアッパー2とドアトリムロア3との接合ラインは、接合部に沿って一部をラップした合わせ構造であるため、表面見栄えが劣るとともに、寸法が安定しないという不具合があった。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、分割型ドアトリム等の自動車用内装部品に好適な2色成形品であって、合わせ部分の見栄え並びに寸法安定性を高めた2色成形品を提供することを目的とする。
更に、本発明は、上記2色成形品を単一の成形金型で成形することを可能にするとともに、従来に比べ工程数を短縮化することで、簡単かつ廉価に成形が可能となる2色成形品の成形方法を提供することを更なる目的とする。
上記課題を解決するために、本発明は、成形金型内に少なくとも2つ以上のキャビティが設定され、各キャビティに対応する射出機から溶融樹脂を射出充填して、複数の樹脂成形体を接合一体化してなる2色成形品において、双方の樹脂成形体の接合部に沿って境界溝部が設定され、一方側の樹脂成形体の端縁部分には、上記境界溝部の形状に沿う折曲部が形成され、この折曲部が他方側の樹脂成形体の端縁部に突き当てられるとともに、該折曲部の寸法が0.5〜17mmに設定されていることを特徴とする。
ここで、2色成形品とは、単一の成形金型に少なくとも2つ以上の異なるキャビティを設定し、各キャビティに異種材料の溶融樹脂を射出充填することで、少なくとも外観の異なる複数の樹脂成形体を接合一体化して成形される成形品のことをいう。尚、一方側の樹脂成形体の表面には、表皮を積層一体化することもできる。
この2色成形品の用途としては、例えば、ドアトリム、リヤパーセルシェルフ、フロアトリム、ラゲージトリム、トランクトリム、リヤサイドトリム等の自動車用内装部品一般に適用できる。
上記樹脂成形体の樹脂材料としては、1種類の熱可塑性樹脂でも2種類以上の熱可塑性樹脂からなっても良い。好ましくは、ポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリアセタール系樹脂、ポリエチレンテレフタレート系樹脂、ポリビニルアルコール系樹脂、ポリアミド系樹脂、塩化ビニル系樹脂、アイオノマー系樹脂、アクリロニトリル/ブタジエン/スチレン(ABS)樹脂、ポリカーボネート系樹脂等が使用でき、これらの熱可塑性樹脂中に各種充填剤を混入しても良い。使用できる充填剤としては、ガラス繊維、カーボン繊維等の無機繊維、タルク、クレイ、シリカ、炭酸カルシウム等の無機粒子等がある。また、酸化防止剤、紫外線吸収剤、着色剤、難燃剤、低収縮剤等の各種の添加剤が配合されても良い。
更に、双方の樹脂成形体の接合部に沿って、製品表面側に凹設した境界溝部が形成されている。そして、一方側の樹脂成形体の端縁部分は、この境界溝部内に入り込むように折曲部が形成されており、この折曲部の寸法は、0.5〜17mmに設定されている。この折曲部の寸法が0.5mm未満であると、他方側の樹脂成形体の溶融樹脂が一方側の樹脂成形体のキャビティ側に漏出する傾向にあり、シール機能が果たせない。逆に、折曲部の寸法が17mmを越えた場合、折曲部の溶融樹脂が多大となり、冷却時間がかかり、他方側の樹脂成形体のキャビティ側に漏出し、成形精度を低下させてしまう。
そして、本発明に係る2色成形品によれば、異なる外観をもつ樹脂成形体同士の境界溝部に沿っては、一方側の樹脂成形体の端縁部分に折曲部が形成され、この折曲部の端縁に他方側の樹脂成形体が突合せ接合されるため、他方側の樹脂成形品の成形時、樹脂漏れが生じることがなく、見切り部分の見栄えを良好に維持することができる。
次いで、本発明に係る2色成形品の成形方法は、成形金型内に少なくとも2つ以上のキャビティが設定され、各キャビティに対応する射出機から溶融樹脂を射出充填して、複数の樹脂成形体を接合一体化してなる2色成形品の成形方法において、成形金型を型締めして、第1のキャビティ内に溶融樹脂を射出充填して、一方側の樹脂成形体を所要形状に成形するとともに、この樹脂成形体の端縁部分に下方向に折曲する折曲部を形成する一方側の樹脂成形体の成形工程と、第1のキャビティと第2のキャビティとの境界部に対応するように、成形下型に設けられる分割機構部の分割バーを下降操作して、上記樹脂成形体の折曲部と対峙するスペースを第2のキャビティと連通するように形成し、上記第2のキャビティ並びにスペース内に溶融樹脂を射出充填して、他方側の樹脂成形体を所要形状に成形し、かつ、双方の樹脂成形体同士を接合一体化する他方側の樹脂成形体の成形工程と、からなることを特徴とする。
ここで、本成形方法に使用する成形金型は、所定ストローク上下動可能な成形上型と、この成形上型の下方側に位置する固定側である成形下型と、成形下型に連結される射出機と、成形下型に配設される分割機構部とから構成される。
また、成形下型には、少なくとも2箇所以上の異なるキャビティに対応するように複数の射出機が設定されている。更に、分割機構部は、分割バーが駆動シリンダにより所定ストローク上下動可能に支持され、分割バーは、一方側の樹脂成形体の成形時には上位に位置し、他方側の樹脂成形体の成形時には、分割バーは所定ストローク下降して、他方側の樹脂成形体のキャビティと連通するスペースを形成する。
そして、本発明方法によれば、分割機構部を動作させて、複数の樹脂成形体同士を一体に成形するという一連の成形工程を同一の成形金型で行なえるため、金型設備を大幅に簡素化できるとともに、工程数も短縮化できる。
更に、一方側の樹脂成形体の接合部分に沿って折曲部が設定されているため、他方側の樹脂成形体の成形時、この折曲部により樹脂が外部に漏れ出す間隙が形成されないことから、見切り部分の見栄えを良好に維持できるとともに、樹脂漏れが原因となる材料ロスを防止することができる。
以上説明した通り、本発明に係る2色成形品は、外観の異なる複数の樹脂成形体同士を接合する接合部分に沿って一方側の樹脂成形体の端縁部に折曲部が形成され、この折曲部と他方側の樹脂成形体とを境界溝部内で突き当て接合するという構造を採用したため、接合部の見栄えを良好に維持できるとともに、合わせ精度、接合強度を向上させ、しかも、従来の合わせ構造に比べ、簡単かつ廉価に実施できることから、生産性を高めることができるという作用効果を有する。
また、本発明に係る2色成形品の成形方法は、単一の成形金型で複数の樹脂成形体を一連の工程で製造することができるため、従来別個の成形金型で個別に成形し、ピン接合の後、超音波溶着カシメ加工を施すという多くの工程数を必要とすることなく、金型設備の簡素化並びに工程数の短縮化を図ることができるという効果を有する。
以下、本発明に係る2色成形品及びその成形方法の好適な実施例について、上下二分割タイプの自動車用ドアトリム及びその成形方法を例示して説明する。
図1乃至図11は本発明の一実施例を示し、図1はツートンタイプの自動車用ドアトリムを示す正面図、図2は同自動車用ドアトリムの構成を示す断面図、図3は同自動車用ドアトリムにおける境界溝部付近の構成を示す断面図、図4,図5は同自動車用ドアトリムを成形する成形金型を示すもので、図4は成形金型の全体図、図5は成形金型における分割機構部を示す構成説明図、図6乃至図10は同自動車用ドアトリムの製造方法における各工程説明図、図11は同自動車用ドアトリムの境界溝部の変形例を示す説明図である。
図1乃至図11に基づいて、本発明の一実施例を説明する。図1,図2において、ツートンタイプの自動車用ドアトリム10は、積層構造体からなるドアトリムアッパー20と樹脂単体品からなるドアトリムロア30との上下二分割体から構成されている。上記ドアトリム10に装着される機能部品としては、ドアトリムアッパー20にインサイドハンドルエスカッション11、パワーウインドウスイッチエスカッション12が取り付けられている。一方、ドアトリムロア30には、ドアポケット用開口13が開設され、その背面側には、図2に示すように、ポケットバックカバー(樹脂成形体からなる)14が取り付けられており、ドアトリムロア30のフロント側にスピーカグリル15が一体あるいは別体に形成されている。
ところで、本発明に係る自動車用ドアトリム10は、ドアトリムアッパー20とドアトリムロア30との接合部の見栄えや合わせ精度を高め、かつ工程数の短縮化並びに金型設備の簡素化を推し進めることが特徴である。すなわち、ドアトリムアッパー20は、図2に示すように、所望の曲面形状に成形され、保形性を有する樹脂基材21と、この樹脂基材21の表面側に積層一体化される加飾機能をもつ表皮22とから大略構成されている。尚、図中符合16は車体パネルを示す。
上記樹脂基材21の素材となる熱可塑性樹脂としては、ポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリアセタール系樹脂、ポリエチレンテレフタレート系樹脂、ポリビニルアルコール系樹脂、ポリアミド系樹脂、塩化ビニル系樹脂、アイオノマー系樹脂、アクリロニトリル/ブタジエン/スチレン(ABS)樹脂、ポリカーボネート系樹脂等が使用でき、上記熱可塑性樹脂中に適宜フィラー、例えば、ガラス繊維、カーボン繊維等の無機繊維や、タルク、クレイ、シリカ、炭酸カルシウム等の無機粒子等の充填剤が混入されていても良い。
このように、図1乃至図3に示すドアトリム10は、積層構造体からなるドアトリムアッパー20と、樹脂単体品のドアトリムロア30とから構成され、外観上のアクセント効果により、優れた外観意匠性を備えている。尚、表皮22は、塩ビシートやTPOシート等の合成樹脂シート、合成樹脂フィルム、発泡体を使用することができる。また、織布、不織布、編布等の通気性シートを使用する場合には、裏面に非通気性のバッキングシートやバッキングフォームを裏打ちすれば、成形時における樹脂の侵み出しを防止できる。尚、TPOシート、あるいはポリエチレンフォーム等のポリオレフィン系樹脂フォームを裏打ちしたTPOシートを使用した場合、樹脂基材21としてポリオレフィン系樹脂を使用すれば、素材全体をオレフィン系樹脂材料で統一できるため、リサイクル面で有利である。
更に、本発明を適用したドアトリム10は、ドアトリムアッパー20とドアトリムロア30との接合部に沿って境界溝部17が設定されているとともに、表皮22をラミネートした樹脂基材21は、その端縁部分が境界溝部17内に進入する折曲部21aとして形成され、ドアトリムロア30の端縁部30aとこの折曲部21aとが境界溝部17内で突き当て接合されていることが構成上の特徴である。この時、折曲部21aの寸法(ドアトリムアッパー20の裏面から折曲部21aの端末までの寸法であり、図3中Aで示す)は、0.5〜17mmに設定されている。
この折曲部21aの寸法Aが0.5mm未満であると、ドアトリムロア30成形用の溶融樹脂がドアトリムアッパー20のキャビティ側に漏出する傾向にあり、シール機能が果たせない。逆に、折曲部21aの寸法Aが17mmを越えた場合、折曲部21aの溶融樹脂が多大となり、冷却時間がかかり、ドアトリムロア30の成形時に、折曲部21aの樹脂がドアトリムロア30のキャビティ側に漏出し、成形精度を低下させる傾向にある。尚、図中符号31は、境界溝部17の強度を高めるために、溝部17の底壁に設けられる補強リブを示す。
従って、後述するドアトリム10の成形方法において、ドアトリムロア30の素材である溶融樹脂が折曲部21aを通して製品表面や裏面側に漏れ出す恐れがなく、成形性能並びに製品見栄えを良好に維持できる。
次いで、上記自動車用ドアトリム10の製造方法について、図4乃至図10に基づいて詳細に説明する。図4において、ドアトリム10の成形に使用する成形金型40は、所定ストローク上下動可能な成形上型41と、成形上型41と対をなす固定側の成形下型42と、成形下型42に接続される2基の射出機43a,43bとから大略構成されている。更に詳しくは、成形上型41は、製品形状に合致したキャビティ部411が形成されており、成形上型41の上面に連結された昇降シリンダ412により所定ストローク上下駆動される。また、成形上型41の4隅部には、ガイド機構となるガイドブッシュ413が設けられている。
一方、成形下型42には、成形上型41のキャビティ部411に対応するコア部421が設けられている。また、このコア部421の型面に溶融樹脂を供給するために、成形下型42にマニホールド422a,422b、ゲート423a,423bが設けられており、このマニホールド422a,422b、ゲート423a,423bの樹脂通路を経て射出機43a,43bから供給される溶融樹脂M1,M2がコア部421の上面に形成されたドアトリムアッパー20の樹脂基材21を形成するための第1のキャビティ424内、及びドアトリムロア30を成形するための第2のキャビティ425内に供給される。また、成形下型42の4隅部には、ガイド機構となるガイドポスト426が突設され、このガイドポスト426は、成形上下型41,42が型締めされる際、ガイドブッシュ413内に案内されることで成形上型41のプレス姿勢を適正に維持できる。
更に、図5に示すように、ドアトリム10に境界溝部17を形成するために、成形上型41には、凸条414が突設され、それに対応して成形下型42には、凹部427が形成され、この凹部427内に分割機構部50が配設されている。この分割機構部50は、分割バー51が駆動シリンダ52により所定ストローク上下動可能に制御される。上記分割バー51の上面には、成形上型41の凸条414を受容し、また、ドアトリムロア30の成形時には、補強リブ31を成形するための凹部51aが形成されている。
次いで、上述した成形金型40を使用してツートンタイプの自動車用ドアトリム10の製造方法の概要について説明する。まず、図6に示すように、表皮22を第1のキャビティ424内にセットする。この時、表皮22は、図示しないセットピン、あるいは真空吸引作用により、成形上型41の型面に保持する。尚、移動式のフレーム枠でキャビティ424内にセットするようにしても良い。
更に、表皮22をセットした後、成形上型41の昇降シリンダ412が動作して、成形上型41が所定ストローク下降して、図7に示すように、成形上下型41,42が型締めされて、第1の射出機43aからマニホールド422a、ゲート423aを通じてドアトリムアッパー20における樹脂基材21を形成するために、溶融樹脂M1が第1のキャビティ424内に射出充填される。尚、溶融樹脂M1の射出のタイミングは、成形上下型41,42の型締め前に設定しても良い。また、この溶融樹脂M1としては、住友ノーブレンBUE81E6(住友化学工業製ポリプロピレン、メルトインデックス=65g/10分)でタルクが適宜割り合いで混入されているものが使用されている。
そして、図8に示すように、ドアトリムアッパー20とドアトリムロア30との接合部については、分割機構部50における分割バー51の上端面が成形下型42の型面より下方に位置することで、樹脂基材21の端縁部分は成形下型42に設けられているコーナー部の段差Hにより、樹脂基材21の端縁部分に折曲部21aが境界溝部17内に入り込むように形成される。
この時の寸法関係について具体的に説明すると、境界溝部17を形成するために、成形上型41に形成されている凸条414の突出寸法は6mm、幅は1.5mmに調整されており、樹脂基材21の厚みは、一般部分が2.3mmで、折曲部21aの長さは1.7mmで、折曲部21aの厚みは2.0mm程度に設定されている。尚、分割機構部50における分割バー51の上下動作が円滑に行なえるように、成形下型42と分割バー51との間に0.02mm以下の間隙が設定されている。
上述したように、樹脂基材21と表皮22を一体化して、ドアトリムアッパー20の成形が完了すれば、図9に示すように、ドアトリムロア30を成形するために、第2の射出機43bからマニホールド422b、ゲート423bを通じてドアトリムロア30成形用の第2のキャビティ425内に溶融樹脂M2が射出充填され、ドアトリムロア30が所要形状に成形される。
この時、図10に示すように、境界溝部17付近では、分割機構部50における駆動シリンダ52が収縮動作して、分割バー51が下降することで、ドアトリムロア30成形用の第2のキャビティ425と連通するスペース428が新たに形成され、このスペース428は、樹脂基材21における折曲部21aと対峙している。
従って、第2のキャビティ425、スペース428内に溶融樹脂M2を射出充填することで、ドアトリムロア30を所要形状に成形するとともに、ドアトリムアッパー20と一体化させることができる。この時、スペース428内に導入される溶融樹脂M2は、ドアトリムアッパー20側の折曲部21aに突き当たり、この折曲部21aのシール作用により、溶融樹脂M2が外部に漏出することがなく、良好なシール性が確保されている。尚、ドアトリムロア30の素材としての溶融樹脂M2は、本実施例では、住友ノーブレンBUE81E6(住友化学工業製ポリプロピレン、メルトインデックス=65g/10分)を使用しているが、ドアトリムアッパー20の樹脂基材21に比べ、ドアトリムロア30は、製品表面に現われるため、顔料を混入して所望の彩色を施すか、あるいは絞模様を刻設するのが好ましい。
このように、本発明方法によれば、ツートンタイプの自動車用ドアトリム10を製造する際、成形下型42に2基の射出機43a,43bを連結して、ドアトリムアッパー20とドアトリムロア30とについて、各樹脂通路を通じて溶融樹脂M1,M2を射出充填するとともに、分割機構部50を設け、分割バー51を適宜上下動作させることで、ドアトリムアッパー20とドアトリムロア30とを強固に一体化でき、単一の成形金型40を使用し、一連の工程でツートンタイプの自動車用ドアトリム10を簡単に製造することができる。
次いで、図11(a)は、樹脂基材21の折曲部21aにおいて、上述実施例の寸法Aより長寸な寸法A1に設定した変形例である。このように、折曲部21aを長寸寸法A1に設定した場合には、樹脂基材21に作用する悪影響を受けることについて最大限防止できる。すなわち、図11(b)に示すように、樹脂基材21の成形時に表皮22が破断したとしても、図11(c)に示すように、ドアトリムロア30の成形時、溶融樹脂M2の流動性を損なうことがない。
以上説明した実施例は、ドアトリムアッパー20とドアトリムロア30とからなる上下二分割構造のドアトリム10であり、ドアトリムアッパー20として、樹脂基材21と表皮22との積層構造体からなる構成を適用したが、単一成形体からなるドアトリムアッパー20に適用することもできる。また、2色成形品であれば、リヤパーセルシェルフ、フロアトリム、トランクトリム、リヤサイドトリム等、内装部品全般に適用することができる。
10 自動車用ドアトリム
16 車体パネル
17 境界溝部
20 ドアトリムアッパー
21 樹脂基材
21a 折曲部
22 表皮
30 ドアトリムロア(樹脂単体品)
30a 端縁部
31 補強リブ
40 成形金型
41 成形上型
42 成形下型
424 第1のキャビティ(ドアトリムアッパー成形用)
425 第2のキャビティ(ドアトリムロア成形用)
428 スペース
43a,43b 射出機
50 分割機構部
51 分割バー
52 駆動シリンダ
A,A1 折曲部の寸法
M1,M2 溶融樹脂
H 段差
16 車体パネル
17 境界溝部
20 ドアトリムアッパー
21 樹脂基材
21a 折曲部
22 表皮
30 ドアトリムロア(樹脂単体品)
30a 端縁部
31 補強リブ
40 成形金型
41 成形上型
42 成形下型
424 第1のキャビティ(ドアトリムアッパー成形用)
425 第2のキャビティ(ドアトリムロア成形用)
428 スペース
43a,43b 射出機
50 分割機構部
51 分割バー
52 駆動シリンダ
A,A1 折曲部の寸法
M1,M2 溶融樹脂
H 段差
Claims (2)
- 成形金型(40)内に少なくとも2つ以上のキャビティ(424,425)が設定され、各キャビティ(424,425)に対応する射出機(43a,43b)から溶融樹脂(M1,M2)を射出充填して、複数の樹脂成形体(20,30)を接合一体化してなる2色成形品(10)において、
双方の樹脂成形体(20,30)の接合部に沿って境界溝部(17)が設定され、一方側の樹脂成形体(20)の端縁部分には、上記境界溝部(17)の形状に沿う折曲部(21a)が形成され、この折曲部(21a)が他方側の樹脂成形体(30)の端縁部(30a)に突き当てられるとともに、該折曲部(21a)の寸法(A)が0.5〜17mmに設定されていることを特徴とする2色成形品。 - 成形金型(40)内に少なくとも2つ以上のキャビティ(424,425)が設定され、各キャビティ(424,425)に対応する射出機(43a,43b)から溶融樹脂(M1,M2)を射出充填して、複数の樹脂成形体(20,30)を接合一体化してなる2色成形品(10)の成形方法において、
成形金型(41,42)を型締めして、第1のキャビティ(424)内に溶融樹脂(M1)を射出充填して、一方側の樹脂成形体(20)を所要形状に成形するとともに、この樹脂成形体(20)の端縁部分に下方向に折曲する折曲部(21a)を形成する一方側の樹脂成形体(20)の成形工程と、
第1のキャビティ(424)と第2のキャビティ(425)との境界部に対応するように、成形下型(42)に設けられる分割機構部(50)の分割バー(51)を下降操作して、上記樹脂成形体(20)の折曲部(21a)と対峙するスペース(428)を第2のキャビティ(425)と連通するように形成し、上記第2のキャビティ(425)並びにスペース(428)内に溶融樹脂(M2)を射出充填して、他方側の樹脂成形体(30)を所要形状に成形し、かつ、双方の樹脂成形体(20,30)同士を接合一体化する他方側の樹脂成形体(30)の成形工程と、
からなることを特徴とする2色成形品の成形方法。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP2004147260A JP2005329544A (ja) | 2004-05-18 | 2004-05-18 | 2色成形品及びその成形方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2004147260A JP2005329544A (ja) | 2004-05-18 | 2004-05-18 | 2色成形品及びその成形方法 |
Publications (1)
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ID=35484515
Family Applications (1)
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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-
2004
- 2004-05-18 JP JP2004147260A patent/JP2005329544A/ja active Pending
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