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JP2005328950A - 移乗装置および移乗方法 - Google Patents

移乗装置および移乗方法 Download PDF

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JP2005328950A JP2004148731A JP2004148731A JP2005328950A JP 2005328950 A JP2005328950 A JP 2005328950A JP 2004148731 A JP2004148731 A JP 2004148731A JP 2004148731 A JP2004148731 A JP 2004148731A JP 2005328950 A JP2005328950 A JP 2005328950A
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Toshiaki Hara
敏昭 原
Katsu Mochizuki
克 望月
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Abstract

【課題】 簡単な構成、簡単な方法で被介護者を移乗させることができ、移乗に際してスペースも取られないようにする。
【解決手段】 移乗装置30は、台車10と、台車上に傾動自在に設けられた支柱13とを備える。支柱13には、支柱に対して略水平姿勢で設けられて被介護者の臀部の下に差込まれて臀部を支える座部プレート14と、座部プレート14で支えられた被介護者の胸部を支える胸当パッド15と、胸当パッド15で支えられた被介護者の腋下を支える腋部サポート16とを備える。支柱13の後方向へ傾動により、被介護者の上体を胸当パッド15、腋部サポート16で支えたとき、座部プレート14を被介護者の臀部から解放できるように、座部プレート14を支柱13に対して開閉自在に設ける。胸当パッド15、腋部サポート16で被介護者を支えた状態で、被介護者を移乗先に着座させることができるように、被介護者の上体を支える胸当パッド15、腋部サポート16を支柱13に沿って摺動自在に設ける。
【選択図】 図1

Description

本発明は、移乗元から移乗先に被介護者を移乗させることが可能な移乗装置に関する。
移乗装置とは、ベッドサイドなどの移乗元に居る被介護者を、リフトアップさせ、車椅子や少し離れたところにあるトイレなどの搬送先へ移乗させるものである。
従来、この種の移乗装置には、被介護者を完全に吊り下げるタイプと、被介護者の体重の一部を機械で支えるタイプとがあった。
前者は、被介護者を収容したハンモックをアームにハンガーを介して吊下げ、リフタによりアームを昇降させることにより、ハンモックに収容した被介護者をベッドから移乗先に移乗させるものである(公知例1)。
後者は、膝当パッドと、当吊革ないし幅広ベルト(以下、スリングという)とで被介護者の体の特定の部位を支えることにより、座位姿勢の患者を着座姿勢に姿勢変換したり、座位姿勢のまま移乗するものである(例えば、特許文献1参照)。
特開平9−570号公報
しかしながら、上述した公知例1及び特許文献1の移乗装置には、次のようの問題点があった。
(1)公知例1
ハンモックを被介護者の体の下に敷かねばならず、その作業が煩雑である。移乗後もハンモックが被介護者の体の下に残るため、ハンモックから被介護者を取り出す作業が煩雑である。また、移動可能なリフトとハンモックを組合わせる場合、被介護者の姿勢を安定を保つため、身体及び機器の水平投影面積が大きくなって、室内の広範な移動は非常に難しくなる。また、被介護者を収容したハンモックを上から吊り下げるために、ハンモックが移動時に振子の様に振られて被介護者に不安感をもたせる事になる。また、ズボン及びパンツなどのずり下ろし作業が困難かもしくは不可能である。さらに構成が複雑である。
(2)特許文献1
スリングを、背中に回したり、腰に回したりして体の一部に当てなければならず、その作業が煩雑である。スリングは移乗後も被介護者の体の一部を覆っているため、これを取り外す作業が煩雑である。特に、着座状態にある被介護者にスリングを装着するには、作業に無理がある。着座姿勢にせよ、座位姿勢にせよ、常に膝当パッドで被介護者の体重の一部を支えるようになっているために、膝を痛めている被介護者には使用できない。また、膝を痛めていない被介護者であっても、膝に負担がかかりすぎる。特に着座姿勢の場合には、膝で支えておいて、上体を起こす不自然な動作を被介護者に強いることになるため、移乗作業に無理がある。さらに構成が複雑である。
本発明の課題は、上述した従来技術の問題点を解消して、被介護者を、簡単な構成で簡単に移乗させることが可能な移乗装置を提供することにある。また、本発明の課題は、ワンタッチで簡単に移乗させることが可能な移乗方法を提供することにある。
第1の発明は、台車と、該台車上に台車の前後方向に傾動自在に設けられた支柱と、前記支柱に設けられ、前記台車の前進により着座姿勢の被介護者の臀部の下に差し込まれ、前記支柱の後方向への傾動によりリフトして被介護者の臀部を支える座部プレートと、前記支柱に設けられ、前記座部プレートに臀部を支えられた被介護者の胸部を支える胸当パッドと、前記支柱に設けられ、前記胸当パッドに胸部を支えられた被介護者の腋下を支えて着座姿勢を保持する腋部サポートとを備えたことを特徴とする移乗装置である。
着座姿勢の被介護者に正面から移乗装置を接近させる。被介護者の大腿部を持ち上げて、着座している被介護者の臀部の下側に隙間を形成する。移動装置をさらに被介護者に前進させて、座部プレートを被介護者の臀部の下側に差し込ませる。被介護者の腕を持ち上げて、隙間の開いた被介護者の脇下を腋部サポートで支える。被介護者の胸部を支柱に設けた胸当パッドに当てる。支柱を挟んで被介護者と反対側に支柱を前傾させて、座部プレートをリフトする。これにより被介護者の体重を、座部プレート、胸当パッド、および腋部サポートに預けて、被介護者の腰掛から移乗装置への移乗が完了する。移乗が完了したら、支柱を傾動したまま、あるいは支柱の傾動を旧位に復してから、被介護者を移動先へ移動させる。
なお、台車に足載せ部を設けて、被介護者の足をその足載せ部に載せることによって、被介護者の大腿部を持ち上げることができる。また、支柱を台車に枢支するか、支柱を枢支接続して、その枢支点を中心に支柱の角度切替えができる機構にすることによって、支柱を台車の前後方向に傾動自在とすることができる。
したがって、移乗元では、被介護者の正面から、ワンタッチで被介護者を移乗装置に移乗させることができる。また、移乗先では、ワンタッチで着座させることができる。また、支柱の傾動により座部プレートをリフトするため、リフト高さが小さくリフト時に、被介護者がふらつくことがない。また、臀部、胸部、腋下をサポートしているため着座姿勢が保持でき、被介護者に安心感を与えることができる。また、着座姿勢のままで被介護者を移乗装置に移乗するので、吊革を使って着座姿勢で移乗するものと比べて、被介護者の負担も軽減できる。また、着座姿勢のままで被介護者を移乗装置に移乗するので、ハンモックを使って吊り下げ姿勢で移乗するものと比べて、コンパクトな姿勢で被介護者を移乗することができ、狭い室内でも使用するすることができる。
第2の発明は、第1の発明において、前記支柱の後方向へのさらなる傾動により、被介護者の上体を胸当パッドおよび腋部サポートで支えたとき前記座部プレートを前記被介護者の臀部から解放できるように、前記座部プレートを前記支柱に対して開閉自在に設け、前記胸当パッドおよび腋部サポートで被介護者を支えた状態で、被介護者を移乗先に着座させることができるように、前記被介護者の上体を支える前記胸当パッドおよび腋部サポートを前記支柱に沿って摺動自在に設けたことを特徴とする移乗装置である。
例えば、移乗先をトイレとした場合、移乗装置を移動して被介護者をトイレに移動後、トイレ時の障害となる座部プレートを閉じて、座部プレートを被介護者の臀部から解放する。このとき、被介護者の体重は、胸当パッドと腋部サポートで支持される。この状態で胸当パッドと腋部サポートとを下方にスライドすると、被介護者は降ろされ、臀部がトイレの座部に着座して、トイレの移乗が完了する。
座部プレートを臀部から解放し、胸当パッドおよび腋部サポートをスライドして被介護者を降ろして、トイレに着座させることができるので、これまで困難であったトイレ作業が介助者1名で楽にできる。
第3の発明は、第1または第2の発明において、手で掴むこと可能な把持部をさらに前記支柱に備えた移乗装置である。
腋部サポートで腋下を支えられた被介護者が、把持部を手で掴むと、腋部サポートで腋下を支えられた被介護者の姿勢をより安定して保つことができ、被介護者に一層安心感を与えることができる。また、介助者が把持部を手で掴んだ場合には、移乗装置の移動操作を容易に行うことができる。ここで把持部は、自転車などに取り付けられるハンドルまたはこれに類似したアームで構成することができ、アームの両端や中間部のいずれもが把持部となり得る。
第4の発明は、着座姿勢の被介護者の臀部を支える座部プレート、被介護者の胸部を支える胸当パッド、被介護者の腋下を支える腋部サポートとを備え、着座姿勢の被介護者の臀部の下に前記座部プレートを差し込み、被介護者の臀部をリフトして被介護者の臀部を支え、前記座部プレートに臀部を支えられた被介護者の胸部を前記胸当パッドで支え、前記胸当パッドに胸部を支えられた被介護者の腋下を腋部サポートで支えて着座姿勢を保持するようにしたことを特徴とする移乗方法である。
本発明によれば、臀部、胸部、腋下をサポートしているため被介護者に安心感を与えることができる。着座姿勢のままで被介護者を移乗するので、吊革を使って着座姿勢で移乗するものと比べて、被介護者の負担も軽減できる。着座姿勢のままで被介護者を移乗するので、ハンモックを使って吊り下げ姿勢で移乗するものと比べて、コンパクトな姿勢で被介護者を移乗することができ、狭い室内でも使用するすることができる。
第5の発明は、第4の発明において、前記座部サポート、前記胸当パッド、及び前記腋部サポートで前記被介護者を支えた状態で、被介護者を前傾させて被介護者の上体を胸当パッドと腋部サポートに預けて、被介護者の体重を前記胸当パッドと前記腋部サポートに移し、被介護者の臀部を支えていた前記座部サポートを前記臀部から解放し、前記被介護者の上体を支えている前記胸当パッドおよび腋部サポートを下方にスライドして、前記座部サポートから解放された被介護者の臀部を移乗先に着座させることを特徴とする移乗方法である。
座部プレートを臀部から解放し、胸当パッドおよび腋部サポートをスライドして被介護者を降ろして、トイレなどの移乗先に着座させるので、これまで困難であったトイレ作業が介助者1名で楽にできる。
本発明装置によれば、台車に傾動可能な支柱、座部プレート、胸当パッド、腋部サポートを取付けるだけの簡単な構造で、被介護者を容易かつ安定に移乗できる。また、本発明方法によれば、ワンタッチで簡単に被介護者を移乗できる。
以下に本発明の移乗装置及びこの移乗装置を用いた移乗方法の実施の形態を図面を用いて説明する。
図1は本発明の移乗装置の実施の形態を示す構成図である。移乗装置30は、台車10と、支柱13と、座部プレート14と、胸当パッド15と、腋部サポート16と、把持部17と、支柱を前傾させる前傾手段20とを主に備える。
台車10は、部屋内や屋外で、移乗装置30を自在に移動させる。台車10は、フレーム11の下に複数、例えば2つの前輪、2つの後輪からなる4個のキャスタ12を取り付けて構成される。フレーム11は、略U字形をしており、前輪及び後輪のキャスタ12を前後にそれぞれ取り付けた2本のサイドフレーム11b、サイドフレーム11bの後端を連結するリアフレーム11a、及びリアフレーム11aと並行で2本のサイドフレーム11b間に架け渡された補強フレーム11cから構成される。その補強フレーム11cの左右は、被介護者の足を乗せるための足乗せ台として機能する。なお、足載せ台は、補強フレーム11cとは別体で、足型に合わせて小判状のプレートを補強フレーム11cに取り付けるようにしてもよい。
支柱13は、被介護者の体重を預ける支えとなる。支柱13は、前述した補強フレーム11cの略中央に立設される。支柱13は下柱13aと上柱13bとの2本の柱を繋いで構成される。支柱は13は移乗装置30の前後方向に傾動自在に設けられる。即ち、下柱13aの下端と、下柱13aの上端及び上柱13bの下端との2箇所が、第1のピン18、第2のピン19でそれぞれ枢支され、これらのピンを中心に下柱13a、上柱13bとが回動して、移乗装置30の前後に傾動するように構成されている。これらのピン18、19による枢支は、図示していないが、ラチェット機構を備えており、下柱13a、上柱13bを前後に倒すことにより、下柱13a、上柱13bの角度切替えができるようになっている。これらピン18、19及びラチェット機構が支柱13を前傾させる前傾手段を構成する。
座部プレート14は、被介護者の臀部を支える。座部プレート14は、略水平姿勢で支柱に13に取り付けられる。座部プレート14の形状は、両の臀部をすくい取って支えるために、2本爪を有するフォーク状としてある。この座部プレート14は、フォークリフトをイメージしてもらえばよい。取付部は、下柱13aと上柱13bとを繋ぐピン19に枢支され、ピン19を中心に回動して、下柱13aに対して開閉自在となるようになっている。即ち、座部プレート14の取付部は、ラチェット機構を備えており、座部プレート14が必要なときは、座部プレート14を開いて水平に起こし、不要なときは座部プレート14を閉じて畳めるようになっている。
上述した第1のピン18、第2のピン19は、例えば10°〜90°程度回転して、必要な角度で停止するようになっているとよい。
胸当パッド15は、これの上に覆い被さる被介護者の胸部を支える。胸当パッド15は、支柱13の幅よりも広く、被介護者の胸部に部分的な圧迫や違和感を与えないような面積を有し、かつクッション機能を持つように構成される。クッション機能はクッション材で構成することができる。胸当パッド15は、上柱13bに沿って白抜き矢印で示したようにスライド自在に設けられる。このスライド機構としては、位置決めができるように、滑動ではなく、ある程度摩擦をもって動くように構成される。具体的にはラチェットジャッキ(図示せず)を挙げることができる。
腋部サポート16は、被介護者の腋下を支える。腋部サポート16は、水平のアーム25に取り付けられる。アーム25は、自転車の逆さハンドル状をしており、胸当パッド15の裏面側に向かって、アーム25両端が胸当パッドの左右からはみ出すように取り付けられる。アーム25両端の立上り部が把持部17を構成する。把持部17は被介護者が手で容易に掴めるように用意されている。把持部17以外のアーム25の部分は介助者が容易に手で掴めて、移乗装置30をハンドル操作できるように用意されている。このアーム25の水平部分に腋部サポート16が一体に設けられる。腋部サポート16は、左右に一対に角状に設けられ、アーム25から手前に水平に突き出した後、上方へ折り曲げられて構成されている。被介護者の腋下を水平突出部で支え、折曲げ部で腋下を固定する。腋部サポート16及び把持部17は、胸当パッド15に一体的に取り付けられているので、胸当パッド15とともに、上柱13bに沿ってスライド自在となる。
次に、図2及び図3を用いて、上述した構成の移乗装置の使用方法を説明する。ここでは被介護者がパンツ姿で腰掛に腰掛けている状態からトイレの便器に着座するまでの移乗作業について説明する。
(1)移乗準備(図2(a))
パンツpを身につけている被介護者Aをベッドや車椅子などの腰掛41に腰掛させ、腰掛41の端から下方に足を垂らさせる。介助者Bは移乗装置30のアーム25を掴んで、腰掛けている被介護者Aの正面に移乗装置30を搬送する。このとき、移乗装置30は、座部サポート14を介護者Aに向けて搬送する。
(2)座部サポートの差込み(図2(b))
被介護者Aの両腕cを上げてもらい、両腋下bに腋部サポート16を挿入して、腋部サポート16で両腋下bを支える。また両手でアーム25の把持部17を掴んでもらう。このように、被介護者Aの両腋下bを腋部サポート16にあずけ、把持部17を手で掴んでもらうのは、移乗に際して不安定に成りがちな被介護者Aの上体を安定に保つためである。
また、被介護者Aの両足fを移乗装置の台車10の足載せ台としての補強フレーム11c上に乗せて、膝nを腰wの位置よりも高く上げさせる。これにより、腰掛51と臀部hの付根付近との間に隙間を作る。移乗装置30を前進させて、その隙間に座部サポート14を差し込み、座部サポート14を臀部hの下に配置させる。
足載せ台としての補強フレーム11cの設置高さは、腰掛51と臀部hとの間に適当な隙間を形成するように設定される。腰掛51の高さが低すぎたり、高すぎたりして、適当な隙間が形成できない場合には、前述した足載せ台を補強フレーム11cに取り付けて、その足載せ台の高さを調整できるようにするとよい。
(3)移乗及び移動(図2(c))
座部サポート14を差し込んで、臀部hの下に配置させたら、支柱13を前傾させる。この前傾は、第1のピン18位置から行って支柱13の全体を前傾させても、あるいは第2のピン19位置から行って上柱13bだけを前傾させてもよい。この支柱13の前傾により、被介護者Aの臀部hは腰掛51から座部サポート14上に移載されて、被介護者の体重は座部サポート14に移される。これにより、被介護者Aは腰掛51から移乗装置30へ移乗される。このときの前傾姿勢は、不自然にならない10°〜15°くらいが好ましい。
移乗装置30に移乗した被介護者Aは、その臀部hが座部サポート14に支えられ、胸部dは胸当パッド15に支えられ、腋下bは腋部サポート16に支えられ、手で把持部25を掴んだ状態で移乗装置30に載せられる。この状態で被介護者Aは、介助者Bのハンドル操作により、移乗装置30をトイレに向かって移動させる。なお、移乗後、前傾させていた支柱13を元に戻して、起立させた状態で移動するようにしてもよい。前傾乗置で移動するか、起立させた状態で移動するかは、必要に応じて、選択すればよい。
(4)前倒し(図3(a))
トイレの便器の正面に、被介護者が後ろ向きになるような形で移乗装置30が接近したら移乗装置30を停止する。そして、さらに支柱13を前傾させる。このとき第2のピン19を中心に上柱13bを前傾させる。前傾させるのは、パンツpをずらせて、便器に着座させるためである。これらの動作を容易にするために、前傾角度は45°〜60°くらいが好ましい。この前傾状態では、被介護者の体重は胸当パッド15と腋部サポート16で担うことになり、座部プレート14は体重から解放される。体重から解放された座部プレート14を閉じて、下柱13a上に畳み、座部プレート14がトイレ時の排尿、排便の邪魔にならないないようにする。座部プレート14を畳んだ後、パンツpを下方にずらす。
(5)スライド(図3(b))
介助者Bは、図示しないラチェットジャッキ等を操作することにより、被介護者Aの体重が預けられた胸当パッド15及びアーム25を、支柱13に沿って下方にスライドさせる。このスライドにより、被介護者Aの上体は、前傾姿勢のまま、ゆっくりと滑り降り、その臀部hが便器100の便座101に着座する。
(6)着座(図3(c))
被介護者Aが便座101に前傾状態で着座したら、傾いていた上柱13bを第2のピン19を中心に回動して立てなおし、前傾状態ある被介護者Aの上体を起こす。これにより、便座101上に正位置で被介護者Aを座らせることができ、被介護者のトイレへの移乗が完了する。着座姿勢が不自然な場合は、胸当パッド15および腋部サポート16を上方にスライドして姿勢をなおすとよい。
なお、移乗元となるトイレから移乗先となる腰掛51に移乗させるには、上述したのとは逆の順序で作業を行えば良い。
上述したように、実施の形態によれば、ベッドなどの腰掛51に座らせた被介護者Aの臀部h下に座部サポート14を差し込むことと、胸部dに胸当パッド15を当て、腋下bに腋部サポート16をくぐらせることによって、しっかりと被介護者の上体を支えることができる。
また、移乗元では、被介護者Aの正面にアプローチさせた移乗装置30の座部プレート14を臀部h下に挿入して臀部hをリフトさせるだけで、被介護者Aの上体を腰掛51から座部プレート30に預けることができるので、ワンタッチで介護者Aを移乗装置30に移乗させることができる。また、移乗先では、これとは逆の操作で被介護者Aの体重を、座部プレート30から腰掛51に預けることができるので、ワンタッチで着座させることができる。
また、実施の形態によれば、座部プレート30に被介護者の体重をあずける際のリフト高さは、支柱13の傾動に伴う座部プレート30のピン19を中心にした僅かな回動量に過ぎない。このため、リフト高さが小さくリフト時にもふらつくことがなく、また、臀部、胸部、腋下を座部プレート、胸当パッドおよび腋部サポートの3点によって支えているため、ハンモックやスリングを用いたものと比べて、安定するので、被介護者に安心感を与えることができる。実験によれば、被介護者Aを支える座部プレートは、ピンを中心の弧を描いて上昇するので、被介護者Aに不安感を与えやすいハンモックやスリングで吊る場合と異なり、むしろ楽しい感じを与えることがわかった。
また、実施の形態によれば、臀部を支える座部プレートを開閉できるようにして、座部プレートを臀部から解放できるので、ズボン及びパンツなどのずり下ろし作業が極めて容易となる。また、実施の形態によれば、膝当パッドを用いないので、被介護者の膝を痛めることがなく、着座姿勢の場合でも、上体を起こす不自然な動作を被介護者に強いることがないため、移乗作業が自然で、移乗に際して被介護者の肉体的負担を大幅に軽減できる。
また、実施の形態によれば、被介護者は着座姿勢で移乗装置に乗るので、被介護者の乗った移乗装置はコンパクトのままであり、ハンモックなど人体よりも広がりをもつものや、着座姿勢で搬送するものなどと異なり、狭い室内でも自由に移動することができる。従って、リビングとベッド間、ベッドとトイレ間の移動も自由にできる。
また、支柱を前傾させ、座部プレートを畳み、パンツをずらし、胸当パッドおよび腋部サポートを下方にスライドし、支柱を立てるという手順にてトイレ作業が行えるので、トイレ作業を介助者1名で楽にできる。
なお、実施の形態によれば、支柱自体、伸縮するように構成していないが、支柱を伸縮自在に構成するようしてもよい。支柱を伸縮自在とすれば、低い移乗元から高い移乗先に移乗でき、反対に高い移乗元から低い移乗先にも容易に移乗できる。この場合の例としては、車椅子から自動車の座席への移乗、自動車の座席から車椅子への移乗を挙げることができる。
また、実施の形態によれば、支柱の角度切替えや、座部プレート開閉の具体的なアクチュエータついての説明を省略したが、そのようなアクチュエータとしては、例えば、ベダルやレバーなどを設け、ベダルまたレバーと連動して、支柱の角度切替えや座部プレートの開閉ができるような機構を挙げることができる。
また、実施の形態では、ベッド、腰掛、車椅子、トイレ、車等との相互間の移乗・搬送について説明したが、本発明はこれに限定されず、着座姿勢で移乗させるものであれば、移乗元および移乗先は上述した実施の形態のものに限定されない。
実施の形態による移乗装置の斜視図である。 実施の形態による移乗装置の使用方法を示す説明図である。 実施の形態による移乗装置の使用方法を示す説明図である。
符号の説明
10 台車
11c 補強フレーム(足乗せ台)
13 支柱
14 座部プレート
15 胸当パッド
16 腋部サポート
18、19 ピン(傾動手段)

Claims (5)

  1. 台車と、
    該台車上に台車の前後方向に傾動自在に設けられた支柱と、
    前記支柱に設けられ、前記台車の前進により着座姿勢の被介護者の臀部の下に差し込まれ、前記支柱の後方向への傾動によりリフトして被介護者の臀部を支える座部プレートと、
    前記支柱に設けられ、前記座部プレートに臀部を支えられた被介護者の胸部を支える胸当パッドと、
    前記支柱に設けられ、前記胸当パッドに胸部を支えられた被介護者の腋下を支えて着座姿勢を保持する腋部サポートと
    を備えたことを特徴とする移乗装置。
  2. 前記支柱の後方向へのさらなる傾動により、被介護者の上体を胸当パッドおよび腋部サポートで支えたとき前記座部プレートを前記被介護者の臀部から解放できるように、前記座部プレートを前記支柱に対して開閉自在に設け、
    前記胸当パッドおよび腋部サポートで被介護者を支えた状態で、被介護者を移乗先に着座させることができるように、前記被介護者の上体を支える前記胸当パッドおよび腋部サポートを前記支柱に沿って摺動自在に設けたことを特徴とする請求項1に記載の移乗装置。
  3. 手で掴むこと可能な把持部をさらに前記支柱に備えた請求項1または2に記載の移乗装置。
  4. 着座姿勢の被介護者の臀部を支える座部プレート、被介護者の胸部を支える胸当パッド、被介護者の腋下を支える腋部サポートとを備え、
    着座姿勢の被介護者の臀部の下に前記座部プレートを差し込み、被介護者の臀部をリフトして被介護者の臀部を支え、
    前記座部プレートに臀部を支えられた被介護者の胸部を前記胸当パッドで支え、
    前記胸当パッドに胸部を支えられた被介護者の腋下を腋部サポートで支えて着座姿勢を保持するようにしたことを特徴とする移乗方法。
  5. 前記座部サポート、前記胸当パッド、及び前記腋部サポートで前記被介護者を支えた状態で、
    被介護者を前傾させて被介護者の上体を胸当パッドと腋部サポートに預けて、被介護者の体重を前記胸当パッドと前記腋部サポートに移し、
    被介護者の臀部を支えていた前記座部サポートを前記臀部から解放し、
    前記被介護者の上体を支えている前記胸当パッドおよび腋部サポートを下方にスライドして、前記座部サポートから解放された被介護者の臀部を移乗先に着座させる
    ことを特徴とする請求項4に記載の移乗方法。
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