JP2005212719A - スポイラ装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 路面の状況に対応して車両が適切なダウンフォースを得る。
【解決手段】 車両80では、ピストン52に対してシリンダ30が上昇してリヤスポイラ24が上昇及び回動可能とされている。ここで、降雨時には、リヤスポイラ24が上昇及び回動される際の車両80の速度が、降雨時でない場合にリヤスポイラ24が上昇及び回動される際の車両80の速度より、低くされているため、路面の状況に対応して車両80が適切なダウンフォースを得ることができる。また、リヤスポイラ24が上昇及び回動された際には、可動トランクパネル84が上面を略水平に配置されて、ボデーパネル18とリヤスポイラ24との間を流れる気流の方向が水平方向に整流されることで、車両80後方での気流の乱れを抑制でき、車両80の操縦安定性や高速走行安定性に悪影響を生じることを抑制できる。
【選択図】 図6
【解決手段】 車両80では、ピストン52に対してシリンダ30が上昇してリヤスポイラ24が上昇及び回動可能とされている。ここで、降雨時には、リヤスポイラ24が上昇及び回動される際の車両80の速度が、降雨時でない場合にリヤスポイラ24が上昇及び回動される際の車両80の速度より、低くされているため、路面の状況に対応して車両80が適切なダウンフォースを得ることができる。また、リヤスポイラ24が上昇及び回動された際には、可動トランクパネル84が上面を略水平に配置されて、ボデーパネル18とリヤスポイラ24との間を流れる気流の方向が水平方向に整流されることで、車両80後方での気流の乱れを抑制でき、車両80の操縦安定性や高速走行安定性に悪影響を生じることを抑制できる。
【選択図】 図6
Description
本発明は、移動可能なスポイラを備えたスポイラ装置に関する。
スポイラ装置としては、トランクリッドにエアスポイラが設けられると共に、エアスポイラに油圧式等とされたアクチュエータが接続されて、アクチュエータによってエアスポイラが傾動可能とされたものがある(例えば、特許文献1参照)。
しかしながら、このスポイラ装置では、車速が増加するに従ってエアスポイラが傾動されるのみである。しかも、エアスポイラが翼形状(上側と下側とを気流が流れる形状)ではないため、車両が充分なダウンフォースを得ることができないという問題がある。
また、このスポイラ装置において、仮にアクチュエータによってエアスポイラ全体がトランクリッドから離間される構成の場合には、特に車両の高速走行時において、トランクリッド上面を流れる気流が車両下面を流れる気流と車両後方で干渉して、気流の流れが乱れることで、車両の操縦安定性や高速走行安定性に悪影響を生じる可能性がある。さらに、この場合にエアスポイラが離間されたトランクリッドに凹部ができる際には、トランクリッド上面におけるスムーズな気流の流れが損なわれると共に、トランクリッド上面の見栄えが悪いという問題が生じる。
また、このスポイラ装置のアクチュエータでは、シリンダが車体に固定されることで、ピストンロッドが移動される構成である。このため、仮にトランクリッドの上部にピストンロッドが貫通するボデーパネルを設けた構成の場合には、ピストンロッドが移動された際にボデーパネルによって傷ついてシリンダとピストンロッドとの間のシールに悪影響が生じ易く、シリンダからオイル漏れ等を発生する可能性がある。
実開平2−110589号公報
本発明は、上記事実を考慮し、路面の状況に対応して車両が適切なダウンフォースを得ることができるスポイラ装置、車両の操縦安定性や高速走行安定性に悪影響を生じることを抑制できるスポイラ装置、及び、シリンダとピストンとの間のシールに悪影響を生じることを抑制できるスポイラ装置を得ることが目的である。
請求項1に記載のスポイラ装置は、車体に設けられたスポイラと、車両が走行する路面の状況に応じて前記スポイラを移動させる移動装置と、を備えている。
請求項2に記載のスポイラ装置は、車体に設けられたスポイラと、前記スポイラを移動させる移動手段と、前記スポイラが前記車体から移動された際に前記車体と前記スポイラとの間に配置されて前記車体と前記スポイラとの間を流れる気流の方向を制御する中間部材と、を備えている。
請求項3に記載のスポイラ装置は、車体に設けられたスポイラと、前記車体に固定されたピストンと、前記ピストンに対して設けられると共に前記スポイラに連結され、内部の圧力により前記ピストンに対して移動して前記スポイラを移動させるシリンダと、を備えている。
請求項1に記載のスポイラ装置では、車両が走行する路面の状況に応じて、移動装置がスポイラを移動させるため、路面の状況に対応して車両が適切なダウンフォースを得ることができる。
請求項2に記載のスポイラ装置では、移動手段がスポイラを移動させる。さらに、スポイラが車体から移動された際には、中間部材が車体とスポイラとの間に配置されて、車体とスポイラとの間を流れる気流の方向が制御される。このため、車両の高速走行時でも、車体とスポイラとの間を流れる気流が車両下面を流れる気流と車両後方で干渉して気流の流れが乱れることを抑制でき、車両の操縦安定性や高速走行安定性に悪影響を生じることを抑制できる。
請求項3に記載のスポイラ装置では、車体に固定されたピストンに対しシリンダが設けられると共に、シリンダがスポイラに連結されており、シリンダ内の圧力によりシリンダがピストンに対して移動することで、スポイラが移動される。これにより、ピストンが移動されないため、ピストンが傷つくことを抑制でき、シリンダとピストンとの間のシールに悪影響を生じることを抑制できる。
[第1の実施の形態]
図5には、本発明のスポイラ装置が適用されて構成された第1の実施の形態に係る車両10が左側から見た側面図にて示されており、図1には、車両10の後部が左側から見た断面図にて示されている。なお、本実施の形態及び下記第2の実施の形態では、車両10の前方を「前方」といい、車両10の後方を「後方」といい、車両10の右方を「右方」といい、車両10の左方を「左方」という。
図5には、本発明のスポイラ装置が適用されて構成された第1の実施の形態に係る車両10が左側から見た側面図にて示されており、図1には、車両10の後部が左側から見た断面図にて示されている。なお、本実施の形態及び下記第2の実施の形態では、車両10の前方を「前方」といい、車両10の後方を「後方」といい、車両10の右方を「右方」といい、車両10の左方を「左方」という。
本実施の形態に係る車両10は、車体12の後部内においてトランク14を備えており、トランク14の前後左右における周囲は周壁16に囲まれている。トランク14の上面はボデーパネル18によって被覆されており、ボデーパネル18には格納凹部20が形成されている。
車両10には、スポイラ装置22が設けられている。スポイラ装置22はスポイラとしての板状のリヤスポイラ24(ウイング)を備えており、リヤスポイラ24は、ボデーパネル18の格納凹部20上側全体を被覆した状態に格納されている。
車両10には、移動装置26が設けられている。移動装置26は油圧式のアクチュエータ28を2対備えており、一方の対のアクチュエータ28は、ボデーパネル18(格納凹部20)前部の右部と左部とに配置されると共に、他方の対のアクチュエータ28は、ボデーパネル18(格納凹部20)後部の右部と左部とに配置されている。
アクチュエータ28は円筒状のシリンダ30を有しており、シリンダ30の上面は閉塞されている。前側の対のアクチュエータ28では、シリンダ30上面に円柱状の支持柱32を介して支持球34が連結されており、支持球34にはリヤスポイラ24がボールジョイントにて回動自在に連結されている。図2に詳細に示す如く、後側の対のアクチュエータ28では、シリンダ30の上面に支持柱32を介して支持球34がボールジョイントにて回動自在に連結されると共に、支持球34に円柱状の回動柱36を介して回動球38が連結されており、回動球38にはリヤスポイラ24がボールジョイントにて回動自在に連結されている。これにより、前側の対のアクチュエータ28がリヤスポイラ24前部の右部と左部とを支持すると共に、後側の対のアクチュエータ28がリヤスポイラ24後部の右部と左部とを支持している。
シリンダ30の上部はボデーパネル18(格納凹部20)に貫通されており、図3(A)に詳細に示す如く、シリンダ30の全周とボデーパネル18との間は、略円環状のゴムシール40(ゴムブッシュ)によってシールされている。
なお、シリンダ30の全周とボデーパネル18との間のシール構造は、図3(B)に示す構成としてもよい。すなわち、図3(B)では、ボデーパネル18にシリンダ30の周囲において略円筒状のブラケット42が貫通された状態で溶接44によって固定されており、ブラケット42内の上側及び下側には、ナイロン等の摺動材から成る円筒状のカラー46が嵌入固定されている。ブラケット42内には1対のカラー46間において円環状の内ゴムシール48が設けられると共に、ブラケット42の上面には円環板状の外ゴムシール50が固定されており、1対のカラー46、内ゴムシール48及び外ゴムシール50によって、シリンダ30の全周とボデーパネル18との間がシールされている。
シリンダ30内には円柱状のピストン52が挿入されており、ピストン52の下部はシリンダ30の下端から突出している。ピストン52はシリンダ30の下方への移動を阻止すると共に、ピストン52の全周とシリンダ30の下端との間はシールされている。ピストン52の下部は、保持体56に被覆保持されており、保持体56がトランク14の周壁16に2対のボルト58及びナット60により固定されることで、アクチュエータ28が車体12に支持されている。
なお、アクチュエータ28の車体12による支持構造は、図4に示す構成としてもよい。すなわち、図4では、ピストン52の下部は、保持体62に被覆保持されており、保持体62がトランク14の周壁16に1対のボルト58及びナット60により固定されることで、アクチュエータ28が車体12に支持されている。
シリンダ30内には油圧ポンプ64が接続されており、油圧ポンプ64が作動されることで、ピストン52に対してシリンダ30が内部の油圧によって上昇して、リヤスポイラ24が上昇及び回動(移動)可能とされている。また、リヤスポイラ24が回動される際(リヤスポイラ24の後側が前側に対して回動される際)には、後側の対のアクチュエータ28において、回動球38及び回動柱36が、支持球34及び支持柱32に対して回動されて、リヤスポイラ24の回動に追従される。
油圧ポンプ64には車両ECU66が接続されており、車両ECU66は油圧ポンプ64へ電力を供給する。車両ECU66は、車両10の車速計(図示省略)に接続されており、車両ECU66は、車速計によって検出された車両10の速度を車速信号として油圧ポンプ64のECUへ送信する。車両ECU66は、車両10に設けられたレインセンサ(図示省略)に接続されており、車両ECU66は、レインセンサによって検出された車両10外の降雨状況をレインセンサ信号として油圧ポンプ64のECUへ送信する。
これにより、油圧ポンプ64のECUが、レインセンサ信号によって車両10外の降雨がないと判断し、かつ、車速信号によって車両10の速度が第1所定速度未満である(例えば車両10の停止時、低速走行時及び中速走行時)と判断した際には、油圧ポンプ64が作動されず、リヤスポイラ24が格納された状態が維持される。
油圧ポンプ64のECUが、レインセンサ信号によって車両10外の降雨がないと判断し、かつ、車速信号によって車両10の速度が第1所定速度以上であると判断した際には、油圧ポンプ64が作動されることで、ピストン52に対してシリンダ30が上昇して、リヤスポイラ24が上昇及び回動される。
この場合において、油圧ポンプ64のECUが、車速信号によって車両10の速度が第2所定速度未満である(例えば車両10の高速走行時)と判断した際には、リヤスポイラ24が第1ポップアップ位置(図1の2点破線の位置)まで上昇及び回動される。これにより、リヤスポイラ24全体の位置が高くされると共に、リヤスポイラ24上面の後側が前側よりも高くされることで、リヤスポイラ24によって車両10がダウンフォースを得ることができる。
一方、この場合において、油圧ポンプ64のECUが、車速信号によって車両10の速度が第2所定速度以上である(例えば車両10の超高速走行時)と判断した際には、リヤスポイラ24が第1ポップアップ位置を超えて更に後側の対のアクチュエータ28によって第2ポップアップ位置(図1の1点破線の位置)まで上昇及び回動される。これにより、リヤスポイラ24全体の位置が高くされると共に、リヤスポイラ24上面における後側の前側に対する高さが第1ポップアップ位置の際よりも高くされることで、リヤスポイラ24によって車両10が第1ポップアップ位置の際よりも大きなダウンフォースを得ることができる。
また、油圧ポンプ64のECUが、レインセンサ信号によって車両10外の降雨があると判断し、かつ、車速信号によって車両10の速度が第1特定速度(第1所定速度未満の速度)未満であると判断した際には、油圧ポンプ64が作動されず、リヤスポイラ24が格納された状態が維持される。
油圧ポンプ64のECUが、レインセンサ信号によって車両10外の降雨があると判断し、かつ、車速信号によって車両10の速度が第1特定速度以上であると判断した際には、油圧ポンプ64が作動されることで、ピストン52に対してシリンダ30が上昇して、リヤスポイラ24が上昇及び回動される。
この場合において、油圧ポンプ64のECUが、車速信号によって車両10の速度が第2特定速度未満(第2所定速度未満の速度)であると判断した際には、リヤスポイラ24が第1ポップアップ位置まで上昇及び回動される。これにより、リヤスポイラ24によって車両10がダウンフォースを得ることができる。
一方、この場合において、油圧ポンプ64のECUが、車速信号によって車両10の速度が第2特定速度以上であると判断した際には、リヤスポイラ24が第2ポップアップ位置まで上昇及び回動される。これにより、リヤスポイラ24によって車両10が第1ポップアップ位置の際よりも大きなダウンフォースを得ることができる。
車両ECU66は、車両10に設けられたマニュアルスイッチ(図示省略)に接続されており、車両ECU66は、マニュアルスイッチの操作状況をスイッチ信号として油圧ポンプ64のECUへ送信する。
これにより、油圧ポンプ64のECUが、スイッチ信号によってマニュアルスイッチがONされたと判断した際には、リヤスポイラ24が第1ポップアップ位置または第2ポップアップ位置まで上昇及び回動される構成である。
次に、本実施の形態の作用を説明する。
以上の構成の車両10では、リヤスポイラ24が2対のアクチュエータ28に支持されている。アクチュエータ28のシリンダ30はボデーパネル18を貫通すると共に、アクチュエータ28のピストン52は車体12のトランク14周壁16に固定されており、油圧ポンプ64が作動されることで、ピストン52に対してシリンダ30が内部の油圧によって上昇して、リヤスポイラ24が上昇及び回動可能とされている。
ここで、油圧ポンプ64のECUが、車両ECU66からのレインセンサ信号によって車両10外の降雨がなく、かつ、車両ECU66からの車速信号によって車両10の速度が第1所定速度以上であると判断した際には、車両10の速度が第2所定速度未満である場合にリヤスポイラ24が第1ポップアップ位置まで上昇及び回動される一方、車両10の速度が第2所定速度以上である場合にリヤスポイラ24が第2ポップアップ位置まで上昇及び回動される。これにより、リヤスポイラ24によって車両10がダウンフォースを得ることができる。
また、油圧ポンプ64のECUが、車両ECU66からのレインセンサ信号によって車両10外の降雨があり、かつ、車両ECU66からの車速信号によって車両10の速度が第1特定速度以上であると判断した際には、車両10の速度が第2特定速度未満である場合にリヤスポイラ24が第1ポップアップ位置まで上昇及び回動される一方、車両10の速度が第2特定速度以上である場合にリヤスポイラ24が第2ポップアップ位置まで上昇及び回動される。これにより、リヤスポイラ24によって車両10がダウンフォースを得ることができる。
このように、車両10外の降雨がある場合には、リヤスポイラ24が第1ポップアップ位置または第2ポップアップ位置まで上昇及び回動される際の車両10の速度(第1特定速度または第2特定速度)が、車両10外の降雨がない場合にリヤスポイラ24が第1ポップアップ位置または第2ポップアップ位置まで上昇及び回動される際の車両10の速度(第1所定速度または第2所定速度)より、低くされている。
このため、車両10外の降雨があって車両10が走行する路面が濡れることで車両10がスリップし易い場合には、車両10外の降雨がない場合よりも車両10の速度が低い際から、リヤスポイラ24が上昇及び回動されて車両10がダウンフォースを得ることができる。このように、路面の状況に応じてリヤスポイラ24が上昇及び回動されるため、路面の状況に対応して車両10が適切なダウンフォースを得ることができ、車両10のスリップを良好に抑制することができる。
また、上述の如く、ピストン52が車体12のトランク14周壁16に固定されると共に、ピストン52に対してシリンダ30が内部の油圧によって上昇される。このため、シリンダ30はボデーパネル18を貫通して移動されるが、ピストン52は移動されないため、ピストン52が傷つくことを抑制できる。これにより、シリンダ30の下端とピストン52の全周との間のシールに悪影響を生じることを抑制でき、シリンダ30内からシリンダ30の下端とピストン52との間を介して油(オイル)が漏れることを未然に抑制することができる。
しかも、シリンダ30の下面からピストン52が突出するため、常にシリンダ30の下端とピストン52の全周との間に油(オイル)を行き渡らせることができる。このため、シリンダ30の下端とピストン52の全周との間の油不足によるシール切れを未然に抑制することができる。
さらに、移動装置26の大部分(各アクチュエータ28、油圧ポンプ64及び車両ECU66)は車体12内に設けられているため、移動装置26の大部分を保護することができる。
また、上述の如くリヤスポイラ24を2対のシリンダ30が支持する構成であるため、全体の構成を簡単にでき、比較的安価で製造及び組付を行うことができる。
[第2の実施の形態]
図6には、本発明のスポイラ装置が適用されて構成された第2の実施の形態に係る車両80の後部が左側から見た断面図にて示されている。
図6には、本発明のスポイラ装置が適用されて構成された第2の実施の形態に係る車両80の後部が左側から見た断面図にて示されている。
本実施の形態に係る車両80は、上記第1の実施の形態とほぼ同様の構成とされて、スポイラ装置22及び移動装置26(移動手段)を備えているが、第1の実施の形態と以下の点で異なる。
スポイラ装置22では、リヤスポイラ24下面の後部に断面略半円状の突出部82が形成されている。
ボデーパネル18の格納凹部20内には、中間部材としての板状の可動トランクパネル84が格納されている。図7にも示す如く、可動トランクパネル84前端の右部と左部とは、ボデーパネル18(格納凹部20)に回動自在に支持されている。図8にも示す如く、可動トランクパネル84後部の右部と左部とは、ボデーパネル18(格納凹部20)との間にガススプリング86(付勢手段)が架け渡されており、1対のガススプリング86は可動トランクパネル84をその後側が前側に対して上方へ回動される方向へ付勢している。可動トランクパネル84の上面はリヤスポイラ24下面の突出部82に当接されており、これにより、1対のガススプリング86の付勢力によって可動トランクパネル84の後側が前側に対して上方へ回動されることが阻止されている。
リヤスポイラ24が第1ポップアップ位置または第2ポップアップ位置まで上昇及び回動された際には、1対のガススプリング86の付勢力によって可動トランクパネル84の後側が前側に対して上方へ回動されることで、可動トランクパネル84の前端が格納凹部20の前端に接近された状態で可動トランクパネル84の上面が略水平に配置される(なお、可動トランクパネル84上面の後端が前端よりも高くされた構成または可動トランクパネル84上面の後端が前端よりも低くされた構成としてもよい)。これにより、ボデーパネル18(格納凹部20)とリヤスポイラ24との間を流れる気流の方向が水平方向に整流(制御)される。
図9(A)に示す如く、可動トランクパネル84の上面には、リヤスポイラ24下面の突出部82に当接する部位において、保護膜88が設けられており、保護膜88は、クッション材やテープ等とされて、リヤスポイラ24の下面及び可動トランクパネル84の上面が傷つくことを防止している。
なお、リヤスポイラ24の下面と可動トランクパネル84の上面との当接構造は、図9(B)に示す構成としてもよい。すなわち、図9(B)では、可動トランクパネル84上面の後部に突出部82が形成されると共に、リヤスポイラ24下面の突出部82に当接する部位に保護膜88が設けられた構成である。
ここで、本実施の形態に係る車両80でも、第1の実施の形態と同様の作用及び効果を奏することができる。
さらに、上述の如く、リヤスポイラ24が第1ポップアップ位置または第2ポップアップ位置まで上昇及び回動された際には、ボデーパネル18(格納凹部20)とリヤスポイラ24との間を流れる気流の方向が、可動トランクパネル84によって水平方向に整流される。このため、車両80の高速走行時でも、ボデーパネル18(格納凹部20)とリヤスポイラ24との間を流れる気流が車両80下面を流れる気流と車両80後方で干渉して気流の流れが乱れることを抑制でき、車両80の操縦安定性や高速走行安定性に悪影響を生じることを抑制できる。
しかも、リヤスポイラ24が第1ポップアップ位置または第2ポップアップ位置まで上昇及び回動された際には、格納凹部20が可動トランクパネル84に被覆される。このため、格納凹部20がリヤスポイラ24の下方における気流のスムーズな流れを損なうことを抑制できると共に、格納凹部20がすっきりした車体12の見栄えを損なうことを抑制できる。
なお、本実施の形態では、可動トランクパネル84をガススプリング86が付勢した構成としたが、図10に示す如く、可動トランクパネル84を圧縮コイルスプリング90(付勢手段)が付勢した構成としてもよい。この場合、可動トランクパネル84下面後部の右部と左部とに円環状のスプリングサポート92が形成されると共に、格納凹部20上面後部の右部と左部とにも同様のスプリングサポート92が形成されており、互いに対向する可動トランクパネル84のスプリングサポート92と格納凹部20のスプリングサポート92との間に圧縮コイルスプリング90が架け渡されている。
また、上記第1の実施の形態及び第2の実施の形態では、前側の対のアクチュエータ28がリヤスポイラ24前部の右部と左部とを支持する構成としたが、例えば、図11に示す如く、ボデーパネル18(格納凹部20)がリヤスポイラ24前部の右部と左部とを回動自在に支持する構成としてもよい。
さらに、上記第1の実施の形態及び第2の実施の形態では、ピストン52に対してシリンダ30が内部の油圧によって移動される構成としたが、ピストンに対してシリンダが内部の空気圧によって移動される構成や、シリンダ(支持部材)が電気モータによって移動される構成としてもよい。
また、上記第1の実施の形態及び第2の実施の形態では、車両10、80のレインセンサが検出した車両10、80外の降雨状況に応じてリヤスポイラ24を上昇及び回動させる構成としたが、車両のカメラが撮影した路面の状況(濡れている状況の他凍結している状況等)に応じてリヤスポイラ(スポイラ)を上昇及び回動(移動)させる構成としてもよい。
10 車両
12 車体
22 スポイラ装置
24 リヤスポイラ(スポイラ)
26 移動装置(移動手段)
30 シリンダ
52 ピストン
80 車両
84 可動トランクパネル(中間部材)
12 車体
22 スポイラ装置
24 リヤスポイラ(スポイラ)
26 移動装置(移動手段)
30 シリンダ
52 ピストン
80 車両
84 可動トランクパネル(中間部材)
Claims (3)
- 車体に設けられたスポイラと、
車両が走行する路面の状況に応じて前記スポイラを移動させる移動装置と、
を備えたスポイラ装置。 - 車体に設けられたスポイラと、
前記スポイラを移動させる移動手段と、
前記スポイラが前記車体から移動された際に前記車体と前記スポイラとの間に配置されて前記車体と前記スポイラとの間を流れる気流の方向を制御する中間部材と、
を備えたスポイラ装置。 - 車体に設けられたスポイラと、
前記車体に固定されたピストンと、
前記ピストンに対して設けられると共に前記スポイラに連結され、内部の圧力により前記ピストンに対して移動して前記スポイラを移動させるシリンダと、
を備えたスポイラ装置。
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