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JP2007045267A - リヤスポイラ装置 - Google Patents

リヤスポイラ装置 Download PDF

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JP2007045267A JP2005230066A JP2005230066A JP2007045267A JP 2007045267 A JP2007045267 A JP 2007045267A JP 2005230066 A JP2005230066 A JP 2005230066A JP 2005230066 A JP2005230066 A JP 2005230066A JP 2007045267 A JP2007045267 A JP 2007045267A
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Shigeru Ueki
茂 植木
Satoru Shinoda
哲 信太
Hitoshi Aono
均 青野
Shuji Masuda
修司 益田
Koji Kawamatsu
浩司 川松
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Abstract

【課題】翼部を前後2カ所で強固に支持しながらもその上面の角度を変更できるようにする。
【解決手段】翼部4をリヤボディ7に対して支持する基部5を有するリヤスポイラ装置において、基部5を前後一対の支柱16F,16Rで形成しており、前後一方の支柱16Rを他方の支柱16Fに対して昇降して翼部4の上面の角度を変更する角度変更機構35を有している。
【選択図】図2

Description

本発明は、例えば、車両の後部に設けるリヤスポイラ装置に関するものである。
車両の後部に設けるリヤスポイラ装置として特許文献1に開示されているものがある。
このリヤスポイラ装置は、翼部と、この翼部の左右両端部を支える左右一対の支柱を有している。前記翼部は、各支柱に固定された水平固定翼と、この水平固定翼の間に配置された水平可動翼から構成されたものである。水平可動翼は、車両に設けられた角度変更機構によって角度が変更できるようになっている。
角度変更機構は、水平可動翼の左右両端に設けられたインナーシャフトと、このインナーシャフトに挿入されたアウターシャフトと、このアウターシャフトに固定されたレバーと、レバーを揺動するアクチュエータとを有していて、アクチュエータでレバーを揺動し、アウターシャフトを回転させることで水平可動翼の角度を変更できるようにしている。
前記インナーシャフトは、水平固定翼を固定している支柱に回転自在に支持されている。レバーやアクチュエータは支柱の内部に設けられている。
特開平5−112265号公報
従来のリヤスポイラ装置の角度変更機構では、水平可動翼の角度を変更できるものの、水平可動翼を左右両側からインナーシャフト(アウターシャフト)で支持する構成となっているため、インナーシャフトから水平可動翼の前後端までの距離は長く、前後端でビビリを生じることがあり、水平可動翼の支持を強固にすることが困難になっていた。
そこで、本発明は、上記問題点に鑑み、翼部を前後2カ所で強固に支持しながらもその上面の角度を変更できるようにしたリヤスポイラ装置を提供することを目的とする。
前記目的を達成するため、本発明においては以下の技術的手段を講じた。即ち、翼部をリヤボディに対して支持する基部を有するリヤスポイラ装置において、前記基部を前後一対の支柱で形成しており、前記前後一方の支柱を他方の支柱に対して昇降して翼部の上面の角度を変更する角度変更機構を有している点にある。
これによれば、前後支柱で翼部を支持した状態で、翼部上面の角度を変更することができ、翼部を支持する部分のコンパクト化及び軽量化も可能となる。
前記リヤボディ内に前後一方の支柱を昇降自在に支持し且つ他方の支柱に対して固定された連結体を設け、この連結体に前記前後一方の支柱を昇降させる前記角度変更機構を設けていることが好ましい。
これによれば、連結体とそれに固定の支柱とによって昇降する支柱の支持ができ且つ、連結体に角度変更機構を設けることで角度変更機構の簡素化及びコンパクト化が可能となる。
本発明の他の手段は、前記リヤボディ内に前後支柱を同時に昇降させる昇降機構を有していることが好ましい。
これによれば、前後支柱の同時昇降によって翼部は角度を変えずに昇降することができる。
前記リヤスポイラ内に前記角度変更機構で昇降される前後一方の支柱に対して前後他方の支柱を昇降する昇降機構を有していることが好ましい。
これによれば、角度変更機構のみ作動によって翼部の角度変更ができ、角度変更機構と昇降機構との同時作動によって翼部の昇降ができる。
翼部を前後2カ所で強固に支持しながらもその上面の角度を変更できる。
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。
図1〜5は本発明の第1実施形態のリヤスポイラ装置を示している。このリヤスポイラ装置は乗用自動車等の車両後部に設けられるものである。
図1に示すように、リヤスポイラ装置1Aは、スポイラ2と、このスポイラ2を昇降する昇降機構3を有している。この実施の形態では、リヤスポイラ装置1Aは上下2段のスポイラ2a,2bを備えており、上側のスポイラ2a(以降、上スポイラ2a)を昇降する上スポイラ昇降機構3aと、下側のスポイラ2b(以降、下スポイラ2b)を昇降する下スポイラ昇降機構3bとを備えたものとなっている。
上下各スポイラ2a,2bは、実質的に風を整流し、風の抵抗を受ける翼部4(上翼部4a,下翼部4b)と、この翼部4の左右側部を支持する左右基部5,6とを有している。
上スポイラ2aの左右各基部5は、車両後部のリヤボディ7内に設けられたフレーム8に支持されている。このフレーム8は、リヤボディ7内で左右に配置された左右一対の枠体9と、この左右各枠体9を連結する枠体連結部材10で構成されている。
左右各枠体9は、上スポイラ2aの左右各基部5の下方にそれぞれ配置された上下一対のベース部材11(11U,11D)と、この上下一対のベース部材11間を連結する前後一対のガイド部材12(12F,12R)とで構成されており、上下ベース部材11U,11Dの前側を前ガイド部材12Fで連結し、上下ベース部材11U,11Dの後側を後ガイド部材12Rで連結することにより、左右各枠体9は枠形状となっている。
前記枠体連結部材10は、左右に配置された枠体9の下ベース部材11Dをそれぞれ連結する下板部材13と、左右に配置された左右各枠体9の上ベース部材11Uをそれぞれ連結する上板部材14とで構成されており、これにより、フレーム8全体を強固な枠状のとしている。下板部材13や下ベース部材11Dは、リヤボディ7内で車体構成部材15に固定されている。
上下ベース部材11U,11D間にスライダ24(連結体)が配置されており、このスライダ24は前後ガイド部材12F,12Rによって昇降自在に支持案内されている。このスライダ24の前部には、このスライダ24から上ベース部材11Uに向けて延びる前支柱16Fが起立しており、スライダ24の後部には、このスライダ24から上ベース部材11Uに向けて延びる筒状のガイド筒体33が起立している。
前支柱16Fは上ベース部材11Uの前部を上下に貫通していて、スライダ24を昇降させることにより上ベース部材11U(枠体9)に対して昇降自在となっている。ガイド筒体33は上ベース部材11Uの後部を上下に貫通していてスライダ24を昇降させることにより上ベース部材11U(枠体9)に対して昇降自在となっている。
前支柱16Fの上端とガイト筒体33の上端とは連結部材17で前後に連結固定されており、ガイド筒体33にはスライダ24に対して昇降自在な後支柱16Rが挿入されている。
前記連結部材17における前支柱16Fの上端延長上には左右方向の横軸18が設けら
れており、この横軸18には上翼部4aの左右側部の前側に設けられたブラケット19が枢支連結されていて、これにより前支柱16Fで上翼部4aの前側を横軸18廻りに回動自在に支持している。
後支柱16Rの上端部側にはホルダ20を介して左右方向の横軸21が設けられており、この横軸21は上翼部4aの左右側部の後側に設けたブラケット22の長孔23に挿通されていて、これにより後支柱16Rで上翼部4aの後側を横軸21廻りに回動自在に支持している。
したがって、上スポイラ2aの左右側部は側面視で、連結部材17,前後各支柱16F,16R及びガイド筒体33により四角枠形状となっていて、上スポイラ2aの左右各基部5は、翼部4aの前後部を支持する前後一対の支柱16(16F,16R)で形成されている。
上スポイラ2aの上翼部4aは金属板又は合成樹脂等により内部中空状で平面視矩形状に形成されている。この上翼部4aは、前後支柱16F,16Rを上スポイラ昇降機構3aを介して昇降することにより、リヤボディ上面7aから上方へ昇降すると共に、最下降位置で車両後部のリヤボディ上面7aに設けた開口部25内に収納されその上面はリヤボディ上面7aと略面一になる。
図1,2に示すように、前記上スポイラ昇降機構3aは前後支柱16F,16Rを昇降させるものでフレーム8内に設けられていて、昇降可能な前記スライダ24と、このスライダ24を昇降させる昇降手段26とを有している。
昇降手段26は左右各枠体9内に設けられたスライダ24を昇降させるもので、各スライダ24に固定されたボールナット27と、このボールナット27が螺合しているボールスクリュ28と、このボールスクリュ28を回転駆動するギアボックス29と、左右のギアボックス29へ回転動力を伝達する駆動モータ30とを有している。
左右の各ギアボックス29は左右各枠体9の下ベース部材11Dにそれぞれ設けられており、左右の各ギアボックス29からボールスクリュ28が上ベース部材11Uに向けて起立しており、各ボールスクリュ28はスライダ24を貫通し、その上端部側は上ベース部材11Uに回転自在に支持されている。
ボールナット27は、スライダ24の前後中途部に固着されており、上下ベース部材11U,11D間で起立したボールスクリュ28に螺合している。駆動モータ30はフレーム8の下板部材13の左右中央部に設けられており、駆動モータ30から左右方向に突出した回転シャフト31の左右端部はギアボックス29に挿通されている。
したがって、駆動モータ30を駆動して回転シャフト31を回転させると、左右各枠体9内に設けられたボールスクリュ28が同時に回転し、このボールスクリュ28の回転によって左右各枠体9内に配置されたスライダ24が同時に同じ速度で昇降し、これにより、上翼部4aの左右側部を支持するそれぞれの前後支柱16F,16Rが左右各枠体9に対して昇降するようになる。
リヤスポイラ装置1Aは、前支柱16Fに対して後支柱16Rを昇降して上翼部4aの上面32a(以降、上翼部4aの上面のことを上翼部上面32aという)の角度を変更する角度変更機構35を有している。
角度変更機構35は、スライダ24の後部に回転自在に装着されたボールナット36と、ボールナット36を回転させる駆動モータ37とを有している。駆動モータ37はスライダ24の後部に設けられていてスライダ24と共に昇降するようになっている。
ボールナット36は、左右各枠体9に設けられたスライダ24に設けられており、このボールナット36は左右の各後支柱16Rの下部に螺合している。即ち、左右各後支柱16Rの下部は、スライダ24の下部(ボールナット36の下部)よりも下方に突出し、左
右各後支柱16Rの下部外周部にはスクリュ部34が形成されていて、各後支柱16Rのスクリュ部34が左右の各ボールナット36に螺合している。
左右各後支柱16Rの下端部には、左右各後支柱16Rが上昇したときにスライダ24の下部と当接して左右各後支柱16Rの上限(角度上限)を規制するストッパ38aが設けられている。また、スライダ24の下部には、スライダ24の下部から下方に突出していて、左右各後支柱16Rが下降したときに左右各後支柱16Rの下端部と当接して左右各後支柱16Rの下降(角度下限)を規制するストッパ38bが設けられている。
したがって、左右各後支柱16Rの下端部がストッパ38bに当接する当接位置からストッパ38aがスライダ24の下部に当接する当接位置までの距離が、後支柱16Rの昇降ストロークとされ、この昇降ストローク量によって上翼部4aの角度変更範囲が決定されるものとなっている。
図1,3に示すように、下スポイラ2bの左右各基部6は前記フレーム8に支持されている。この左右各基部6は、下翼部4bの前後中途部を支持する1本の支柱40で構成されている。左右に配置された各支柱40は、前記上スポイラ4aの左右各支柱16よりも左右内側に配置されて、下翼部4bの左右側部をブラケット39を介して下側から支持しており、この左右各支柱40は上ベース部材11Uに固着されたケーシング41内に収納されていて、その上部はフレーム8の上板部材14及び上ベース部材11Uを貫通し上方へ突出している。
左右各支柱40及びケーシング41は前上方に曲率中心のある側面視で円弧状に形成されていて、左右各支柱40はケーシング41内を上下に摺動することによって円弧軌道に沿って昇降するようになっている。
下翼部4bは平面視で上スポイラ2aと略同じ大きさで金属板又は合成樹脂等により平面視で矩形状に形成されていて、開口部25に適合する形成になっており、開口部25から尻上がりに突出した状態が作用姿勢であり、その上面32bは風を整流する。この下翼部4bの左右両端側には、上スポイラ2aの前後支柱16F,16Rを貫通させるための前後に延びる長孔42が設けられている。
下翼部4bを昇降させる下スポイラ昇降機構3bは、下スポイラ2bの支柱40に連結したケーブル43と、このケーブル43を押し引きする駆動モータ44とを有している。
ケーブル43を駆動モータ44を介して押すことで下スポイラ2bの下翼部4bを上昇させ、ケーブル43を駆動モータ44を介して引くことで下スポイラ2bの下翼部4bを下降させることができる。
下スポイラ2bの下翼部4bは左右各支柱40を昇降することにより、リヤボディ上面7aから上方へ昇降できると共に、最下降位置で車両後部のリヤボディ上面7aに設けた開口部25内に収納される。
次に、上下スポイラ2a,2bの動作及び各動作時における各上下翼部4a,4bの姿勢態様について説明する。
図2,3に示すように、上スポイラ昇降機構3aのスライダ24を最下降させているとき、上スポイラ2aは開口部25内に完全に収納されリヤボディ上面7aに設けた開口部25を閉鎖し、上翼部上面32aはリヤボディ上面7aと上下に略同一レベルにある。
開口部25を閉鎖した収納姿勢のとき、上翼部上面32aは意匠的にはリヤボディ上面7aと共に車両後部のボディを形成している。このように上スポイラ2aの上翼部4aが車両後部のボディを形成しているとき、下スポイラ2bの支柱40は最下降した状態であり、下スポイラ2bの下翼部4bは上翼部4aの下側で開口部25内に収納されて車両の外側からは見えない状態になっている(以降、この状態を収納姿勢という)。
図4,5に示すように、上スポイラ昇降機構3aの駆動モータ30によりボールスクリュ28を回転させると、スライダ24を介して前後支柱16F,16Rがその長手方向に沿って直線的にそれぞれ同時に上昇し、これにより、上スポイラ2aの上翼部4aは所定の角度(このときは収納姿勢時の角度)を保ったままで上昇する。上スポイラ2aの上翼部4aはリヤボディ上面7aから上昇して風を整流する作用姿勢となる。
このように、前後支柱16F,16Rの上昇により上翼部4aを収納姿勢から作用姿勢にするに際し、上スポイラ昇降機構3aは、前後支柱16F,16Rをその長手方向に直線的に上昇させていることから、リヤボディ7内において前後支柱16F,16Rの上昇軌道が、前後支柱16F,16Rを設置していない前後の空間部分Aにまではみ出すことがない。
したがって、リヤスポイラ装置1Aの前後支柱16F,16Rをリヤボディ7内に設置するにあたって、前後支柱16F,16Rの前後設置スペースとは別に、前後支柱16F,16Rを上昇(移動)させるための移動スペースを新たにリヤボディ7内に確保する必要がなく、リヤボディ7内を設置するための設置スペースを確保さえすれば、上翼部4a前後2本の支柱で支えつつ前後支柱16F,16Rで上翼部4aを昇降させることができる。
上スポイラ2aの上翼部4aの上昇動作と同時又は少し遅れて、下スポイラ昇降機構3bの駆動モータ44を駆動すると、ケーブル43が下スポイラ2bの支柱40を押して、開口部25内に収納していた下スポイラ2bの下翼部4bを開口部25から突出させ、下スポイラ2bの下翼部4bの上面32bをリヤボディ上面7aから尻上がり状に露出させる。
即ち、下スポイラ2bは下翼部上面32bの前端がリヤボディ上面7aと略同じ高さに位置し、後端がリヤボディ上面7aよりも立ち上がった作用姿勢となり、下翼部4bによってリヤボディ上面7aの上側に流れる空気の整流を行うことができ、空気整流の抵抗によって車両にダウンフォースを与えることができる。
上下スポイラ2a,2bが作用姿勢にあるときに、駆動モータ44を駆動させて下スポイラ2bの支柱40をケーブル43で引くと下スポイラ2bは下降し、下スポイラ2bの下翼部4bを開口部25内に再び収納することができる。また、駆動モータ30を駆動させてスライダ24を下降させると上スポイラ2aの上翼部4aで開口部25を閉鎖することができる。
なお、上下スポイラ2a,2bを昇降させる際、上下スポイラ昇降機構3a,3bの駆動モータ30,44の駆動は同時に行ってもよいし、個別に行っても良い。また、上スポイラ2aを昇降ストロークの途中位置で作用姿勢にしてもよく、またそのときに同時に下スポイラ2bを作用姿勢にすることもできる。
図4に示すように、上下スポイラ2a,2bの上下翼部4a,4bを作用姿勢にした状態で角度変更機構35の駆動モータ37を介してボールナット36を回転させると、前支柱16Fを不動にしたまま後支柱16Rを上昇することができ、後支柱16Rが上昇することで上スポイラ2aが横軸18を支点にして後上がり(尻上がり)に回動し、これにより、上翼部上面32aの角度を変更することができる。
角度変更機構35の駆動モータ37の駆動は、上下昇降機構3a,3bの駆動モータ30,44とは独立して行うことができるようになっており、上スポイラ2aの上翼部4aで開口部25を閉鎖している状態でも、この上翼部4aの角度を変えて上翼部4aの一部(上翼部4aの後部)をリヤボディ上面7aから突出させることも可能である。また、上スポイラ2aの上翼部4aの昇降途中にでも上翼部4aの角度を変更することができる。
図6,7は本発明の第2実施形態のリヤスポイラ装置1Bを示している。この第2の実施形態では、角度変更機構35及び上スポイラ2aを昇降する上スポイラ昇降機構3aを
変更したものである。
上スポイラ昇降機構3aは、前後各支柱16F,16Rを同時又は個別に昇降するもので、前支柱16Fを昇降する前昇降手段47と、後支柱16Rを昇降する後昇降手段48とで構成されている。
前昇降手段47は、上下ベース部材11U,11D及びこれらを連結する部材によって形成された枠体9に、前支柱16Fの下端部に設けられたボールナット50と、このボールナット50及び前支柱16F内に挿通されている回転自在なボールスクリュ51と、このボールスクリュ51をギアボックス29を介して回転させる駆動モータ30aとを有している。
後昇降手段48は、後支柱16Rの下端部に設けられたボールナット52と、このボールナット52及び後支柱16R内に挿通されて回転自在なボールスクリュ53と、このボールスクリュ53をギアボックス29を介して回転させる駆動モータ30bとを有している。
前記ボールスクリュ51,53は、互いに前後に離間して開口部25内に固定されたギアボックス29から起立しており、この両ボールスクリュ51,53にボールナット50,52が螺合し、両ボールナット50,52に前後各支柱16F,16Rの下端部が固定されている。前後各支柱16F,16Rはそれぞれ上ベース部材11Uに挿入されていて上下移動自在に支持されており、後支柱16Rのストロークは前支柱16Fのストロークより長く設定されている。
前後昇降手段47,48の駆動モータ30a,30bは個別又は同時に駆動することができる。駆動モータ30a,30bを同時に駆動すると、前後昇降手段47,48のボールスクリュ51,53が同時に回転して両ボールナット50,53が同じ速度で昇降する(前後各支柱16F,16Rが同じ割合で昇降する)ため、上翼部4aは角度不変のままの状態で昇降する。
上翼部4aが下降位置から上昇している際、ボールナット50から上方に突出したストッパ54が上ベース部材11Uに当接すると、ボールスクリュ51を回転させている駆動モータ30a及びボールスクリュ53を回転させている駆動モータ30bが同時に停止して上昇が停止する。
前支柱16Fを昇降させるボールナット50が上昇位置にあるとき(ストッパ54が上ベース部材11Uに当接しているとき)、後支柱16Rを昇降させるボールナット52は上ベース部材11Uに当接しておらず、ストロークが長い分だけこの上ベース部材11Uに当接するまでボールナット50よりも上方に移動することができる。
したがって、前昇降手段47の駆動モータ30aを停止した状態で後昇降手段48の駆動モータ30bを駆動させ、ボールナット52をボールナット50よりも上方に移動させると、後支柱16Rが前支柱16Fに対して上昇し上翼部上面32aの作用姿勢の角度を変更することができる。
第2実施の形態では、前後昇降手段47,48を同時に駆動させる構成で上スポイラ昇降機構3aを構成しており、後昇降手段48のみを個別に駆動させる構成で角度変更機構35を構成しており、例えばまず図6の収納姿勢から前昇降手段47の駆動モータ30aを停止させた状態で後昇降手段48の駆動モータ30bのみを駆動して、上翼部上面32aを尻上がり状の作用姿勢に角度変更し、その姿勢から前後昇降手段47,48を作動して上翼部4aを所要高さまで上昇させたり、また上昇したときの作用姿勢を後昇降手段48を作動して上翼部上面32aの角度を変更したりすることができる。
図8は本発明の第3実施形態のリヤスポイラ装置1Cを示している。このリヤスポイラ
装置1Cは、スポイラ2を昇降する昇降機構3を有しおらず、スポイラ2と、角度変更機構35とを有したものである。また、この実施の形態では、リヤスポイラ装置1Cは上下2段のスポイラ2を有したものではなく、1つのスポイラ2aを備えたものとなっている。
枠体9を構成する連結体24はリヤボディ7内で車体構成部材15に固定され、この連結体24の前部には、連結体24からリヤボディ7に向けて延びるパイプ材製の前支柱16Fが起立しており、連結体24の後部には、連結体24からリヤボディ7に向けて延びるガイド筒体33が起立している。前支柱16F及びガイド筒体33はリヤボディ7を上下に貫通してリヤボディ上面7aよりも上方に突出しており、その上端部はそれぞれ連結部材17により前後に連結されている。
ガイド筒体33には、連結体24(連結体24に固定の前支柱16F)に対して昇降自在な後支柱16Rが挿入案内されている。即ち、ガイド筒体33に後支柱16Rが挿入されてその下端部は連結体24の後部に回転自在に支持されたボールナット36に螺合しており、このボールナット36を連結体24の後部に設けた駆動モータ37を回転させることにより、後支柱16Rを昇降することができる。
前後支柱16F,16Rの上端にはスポイラ2aの上翼部4aが、連結部材17,横軸18,ブラケット19,ホルダ20,横軸21,ブラケット22などを介して装着されて、上翼部4aは常にリヤボティ上面7aから上方に離れて位置するように前後支柱16F,16Rにより支持されている。
第3実施形態によれば、リヤボディ7内に固定した枠体9の連結体24の前部に前支柱16Fが昇降不能に固定される一方で、連結体24の後部に昇降自在な後支柱16Rが支持され、この後支柱16Rに角度変更機構35が設けられた構成となっている。
したがって、角度変更手段26のボールナット36を回転させることによって、後支柱16Rを前支柱16F及び連結体24に対して昇降し、これにより上翼部4aの上翼部上面32aの角度を変更することができる。
なお、第3実施の形態では、リヤスポイラ装置1Cが1つのスポイラ2aを有してものとなっているが、これに加え、上記の第1実施形態のようなスポイラ2bを有するものであってもよい。
本発明は、上記の実施形態に限定されない。即ち、上記の実施の形態では、前支柱16Fに対して後支柱16Rを昇降させ翼部4の上面の角度を変更していたが、これに代え、前支柱16Fを後支柱16Rに対して昇降して翼部4の上面の角度を変更するようにしてもよい。例えば、図7に示すように上翼部4aが作用姿勢である場合、後支柱16Rを作用姿勢に留めた状態で前支柱16Fを下降することで上翼部上面32aの角度変更をしてもよいし、図4に示すように、スライダ24の後部に設けた角度変更機構35をスライダ24の前部に設けて前支柱16Fの昇降により上翼部上面32aの角度変更を行うようにしてもよい。
また、枠体9は側面視後傾斜姿勢で配置されていて、上翼部4aを前下側から後上方へ昇降させる構成となっているが、垂直姿勢にして上翼部4aを垂直に昇降させるように構成してもよい。
本発明の第1実施形態におけるリヤスポイラ装置を示す概略斜視図である。 上スポイラの収納姿勢時の断面側面図である。 下スポイラの収納姿勢時の断面側面図である 上スポイラの作用姿勢時の断面側面図である。 下スポイラの作用姿勢時の断面側面図である。 第2実施形態のリヤスポイラ装置を示すスポイラ収納姿勢時の断面側面図である。 同スポイラを作用姿勢時の断面側面図である。 第3実施形態のリヤスポイラ装置のスポイラ角度変更を示す断面側面図である。
符号の説明
1 リヤスポイラ装置
2 スポイラ
2a 上スポイラ
2b 下スポイラ
3 スポイラの昇降機構
3a 上スポイラ昇降機構
3b 下スポイラ昇降機構
4a 上スポイラの翼部
4b 下スポイラの翼部
16 上スポイラの前後支柱
16F 上スポイラの前支柱
16R 上スポイラの後支柱
24 スライダ(連結体)
35 角度変更機構

Claims (4)

  1. 翼部をリヤボディに対して支持する基部を有するリヤスポイラ装置において、
    前記基部を前後一対の支柱で形成しており、前記前後一方の支柱を他方の支柱に対して昇降して翼部の上面の角度を変更する角度変更機構を有していることを特徴とするリヤスポイラ装置。
  2. 前記リヤボディ内に前後一方の支柱を昇降自在に支持し且つ他方の支柱に対して固定された連結体を設け、この連結体に前記前後一方の支柱を昇降させる前記角度変更機構を設けていることを特徴とする請求項1に記載のリヤスポイラ装置。
  3. 前記リヤボディ内に前後支柱を同時に昇降させる昇降機構を有していることを特徴とする請求項1又は2に記載のリヤスポイラ装置。
  4. 前記リヤスポイラ内に、前記角度変更機構で昇降する前後一方の支柱に対して前後他方の支柱を昇降させる昇降機構を有していることを特徴とする請求項1に記載のリヤスポイラ装置。
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