JP2007045267A - リヤスポイラ装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】翼部4をリヤボディ7に対して支持する基部5を有するリヤスポイラ装置において、基部5を前後一対の支柱16F,16Rで形成しており、前後一方の支柱16Rを他方の支柱16Fに対して昇降して翼部4の上面の角度を変更する角度変更機構35を有している。
【選択図】図2
Description
このリヤスポイラ装置は、翼部と、この翼部の左右両端部を支える左右一対の支柱を有している。前記翼部は、各支柱に固定された水平固定翼と、この水平固定翼の間に配置された水平可動翼から構成されたものである。水平可動翼は、車両に設けられた角度変更機構によって角度が変更できるようになっている。
角度変更機構は、水平可動翼の左右両端に設けられたインナーシャフトと、このインナーシャフトに挿入されたアウターシャフトと、このアウターシャフトに固定されたレバーと、レバーを揺動するアクチュエータとを有していて、アクチュエータでレバーを揺動し、アウターシャフトを回転させることで水平可動翼の角度を変更できるようにしている。
そこで、本発明は、上記問題点に鑑み、翼部を前後2カ所で強固に支持しながらもその上面の角度を変更できるようにしたリヤスポイラ装置を提供することを目的とする。
これによれば、前後支柱で翼部を支持した状態で、翼部上面の角度を変更することができ、翼部を支持する部分のコンパクト化及び軽量化も可能となる。
前記リヤボディ内に前後一方の支柱を昇降自在に支持し且つ他方の支柱に対して固定された連結体を設け、この連結体に前記前後一方の支柱を昇降させる前記角度変更機構を設けていることが好ましい。
本発明の他の手段は、前記リヤボディ内に前後支柱を同時に昇降させる昇降機構を有していることが好ましい。
これによれば、前後支柱の同時昇降によって翼部は角度を変えずに昇降することができる。
これによれば、角度変更機構のみ作動によって翼部の角度変更ができ、角度変更機構と昇降機構との同時作動によって翼部の昇降ができる。
図1〜5は本発明の第1実施形態のリヤスポイラ装置を示している。このリヤスポイラ装置は乗用自動車等の車両後部に設けられるものである。
図1に示すように、リヤスポイラ装置1Aは、スポイラ2と、このスポイラ2を昇降する昇降機構3を有している。この実施の形態では、リヤスポイラ装置1Aは上下2段のスポイラ2a,2bを備えており、上側のスポイラ2a(以降、上スポイラ2a)を昇降する上スポイラ昇降機構3aと、下側のスポイラ2b(以降、下スポイラ2b)を昇降する下スポイラ昇降機構3bとを備えたものとなっている。
上スポイラ2aの左右各基部5は、車両後部のリヤボディ7内に設けられたフレーム8に支持されている。このフレーム8は、リヤボディ7内で左右に配置された左右一対の枠体9と、この左右各枠体9を連結する枠体連結部材10で構成されている。
左右各枠体9は、上スポイラ2aの左右各基部5の下方にそれぞれ配置された上下一対のベース部材11(11U,11D)と、この上下一対のベース部材11間を連結する前後一対のガイド部材12(12F,12R)とで構成されており、上下ベース部材11U,11Dの前側を前ガイド部材12Fで連結し、上下ベース部材11U,11Dの後側を後ガイド部材12Rで連結することにより、左右各枠体9は枠形状となっている。
上下ベース部材11U,11D間にスライダ24(連結体)が配置されており、このスライダ24は前後ガイド部材12F,12Rによって昇降自在に支持案内されている。このスライダ24の前部には、このスライダ24から上ベース部材11Uに向けて延びる前支柱16Fが起立しており、スライダ24の後部には、このスライダ24から上ベース部材11Uに向けて延びる筒状のガイド筒体33が起立している。
前支柱16Fの上端とガイト筒体33の上端とは連結部材17で前後に連結固定されており、ガイド筒体33にはスライダ24に対して昇降自在な後支柱16Rが挿入されている。
れており、この横軸18には上翼部4aの左右側部の前側に設けられたブラケット19が枢支連結されていて、これにより前支柱16Fで上翼部4aの前側を横軸18廻りに回動自在に支持している。
後支柱16Rの上端部側にはホルダ20を介して左右方向の横軸21が設けられており、この横軸21は上翼部4aの左右側部の後側に設けたブラケット22の長孔23に挿通されていて、これにより後支柱16Rで上翼部4aの後側を横軸21廻りに回動自在に支持している。
上スポイラ2aの上翼部4aは金属板又は合成樹脂等により内部中空状で平面視矩形状に形成されている。この上翼部4aは、前後支柱16F,16Rを上スポイラ昇降機構3aを介して昇降することにより、リヤボディ上面7aから上方へ昇降すると共に、最下降位置で車両後部のリヤボディ上面7aに設けた開口部25内に収納されその上面はリヤボディ上面7aと略面一になる。
昇降手段26は左右各枠体9内に設けられたスライダ24を昇降させるもので、各スライダ24に固定されたボールナット27と、このボールナット27が螺合しているボールスクリュ28と、このボールスクリュ28を回転駆動するギアボックス29と、左右のギアボックス29へ回転動力を伝達する駆動モータ30とを有している。
ボールナット27は、スライダ24の前後中途部に固着されており、上下ベース部材11U,11D間で起立したボールスクリュ28に螺合している。駆動モータ30はフレーム8の下板部材13の左右中央部に設けられており、駆動モータ30から左右方向に突出した回転シャフト31の左右端部はギアボックス29に挿通されている。
リヤスポイラ装置1Aは、前支柱16Fに対して後支柱16Rを昇降して上翼部4aの上面32a(以降、上翼部4aの上面のことを上翼部上面32aという)の角度を変更する角度変更機構35を有している。
ボールナット36は、左右各枠体9に設けられたスライダ24に設けられており、このボールナット36は左右の各後支柱16Rの下部に螺合している。即ち、左右各後支柱16Rの下部は、スライダ24の下部(ボールナット36の下部)よりも下方に突出し、左
右各後支柱16Rの下部外周部にはスクリュ部34が形成されていて、各後支柱16Rのスクリュ部34が左右の各ボールナット36に螺合している。
したがって、左右各後支柱16Rの下端部がストッパ38bに当接する当接位置からストッパ38aがスライダ24の下部に当接する当接位置までの距離が、後支柱16Rの昇降ストロークとされ、この昇降ストローク量によって上翼部4aの角度変更範囲が決定されるものとなっている。
下翼部4bは平面視で上スポイラ2aと略同じ大きさで金属板又は合成樹脂等により平面視で矩形状に形成されていて、開口部25に適合する形成になっており、開口部25から尻上がりに突出した状態が作用姿勢であり、その上面32bは風を整流する。この下翼部4bの左右両端側には、上スポイラ2aの前後支柱16F,16Rを貫通させるための前後に延びる長孔42が設けられている。
ケーブル43を駆動モータ44を介して押すことで下スポイラ2bの下翼部4bを上昇させ、ケーブル43を駆動モータ44を介して引くことで下スポイラ2bの下翼部4bを下降させることができる。
下スポイラ2bの下翼部4bは左右各支柱40を昇降することにより、リヤボディ上面7aから上方へ昇降できると共に、最下降位置で車両後部のリヤボディ上面7aに設けた開口部25内に収納される。
図2,3に示すように、上スポイラ昇降機構3aのスライダ24を最下降させているとき、上スポイラ2aは開口部25内に完全に収納されリヤボディ上面7aに設けた開口部25を閉鎖し、上翼部上面32aはリヤボディ上面7aと上下に略同一レベルにある。
開口部25を閉鎖した収納姿勢のとき、上翼部上面32aは意匠的にはリヤボディ上面7aと共に車両後部のボディを形成している。このように上スポイラ2aの上翼部4aが車両後部のボディを形成しているとき、下スポイラ2bの支柱40は最下降した状態であり、下スポイラ2bの下翼部4bは上翼部4aの下側で開口部25内に収納されて車両の外側からは見えない状態になっている(以降、この状態を収納姿勢という)。
このように、前後支柱16F,16Rの上昇により上翼部4aを収納姿勢から作用姿勢にするに際し、上スポイラ昇降機構3aは、前後支柱16F,16Rをその長手方向に直線的に上昇させていることから、リヤボディ7内において前後支柱16F,16Rの上昇軌道が、前後支柱16F,16Rを設置していない前後の空間部分Aにまではみ出すことがない。
上スポイラ2aの上翼部4aの上昇動作と同時又は少し遅れて、下スポイラ昇降機構3bの駆動モータ44を駆動すると、ケーブル43が下スポイラ2bの支柱40を押して、開口部25内に収納していた下スポイラ2bの下翼部4bを開口部25から突出させ、下スポイラ2bの下翼部4bの上面32bをリヤボディ上面7aから尻上がり状に露出させる。
上下スポイラ2a,2bが作用姿勢にあるときに、駆動モータ44を駆動させて下スポイラ2bの支柱40をケーブル43で引くと下スポイラ2bは下降し、下スポイラ2bの下翼部4bを開口部25内に再び収納することができる。また、駆動モータ30を駆動させてスライダ24を下降させると上スポイラ2aの上翼部4aで開口部25を閉鎖することができる。
図4に示すように、上下スポイラ2a,2bの上下翼部4a,4bを作用姿勢にした状態で角度変更機構35の駆動モータ37を介してボールナット36を回転させると、前支柱16Fを不動にしたまま後支柱16Rを上昇することができ、後支柱16Rが上昇することで上スポイラ2aが横軸18を支点にして後上がり(尻上がり)に回動し、これにより、上翼部上面32aの角度を変更することができる。
図6,7は本発明の第2実施形態のリヤスポイラ装置1Bを示している。この第2の実施形態では、角度変更機構35及び上スポイラ2aを昇降する上スポイラ昇降機構3aを
変更したものである。
前昇降手段47は、上下ベース部材11U,11D及びこれらを連結する部材によって形成された枠体9に、前支柱16Fの下端部に設けられたボールナット50と、このボールナット50及び前支柱16F内に挿通されている回転自在なボールスクリュ51と、このボールスクリュ51をギアボックス29を介して回転させる駆動モータ30aとを有している。
前記ボールスクリュ51,53は、互いに前後に離間して開口部25内に固定されたギアボックス29から起立しており、この両ボールスクリュ51,53にボールナット50,52が螺合し、両ボールナット50,52に前後各支柱16F,16Rの下端部が固定されている。前後各支柱16F,16Rはそれぞれ上ベース部材11Uに挿入されていて上下移動自在に支持されており、後支柱16Rのストロークは前支柱16Fのストロークより長く設定されている。
上翼部4aが下降位置から上昇している際、ボールナット50から上方に突出したストッパ54が上ベース部材11Uに当接すると、ボールスクリュ51を回転させている駆動モータ30a及びボールスクリュ53を回転させている駆動モータ30bが同時に停止して上昇が停止する。
したがって、前昇降手段47の駆動モータ30aを停止した状態で後昇降手段48の駆動モータ30bを駆動させ、ボールナット52をボールナット50よりも上方に移動させると、後支柱16Rが前支柱16Fに対して上昇し上翼部上面32aの作用姿勢の角度を変更することができる。
装置1Cは、スポイラ2を昇降する昇降機構3を有しおらず、スポイラ2と、角度変更機構35とを有したものである。また、この実施の形態では、リヤスポイラ装置1Cは上下2段のスポイラ2を有したものではなく、1つのスポイラ2aを備えたものとなっている。
枠体9を構成する連結体24はリヤボディ7内で車体構成部材15に固定され、この連結体24の前部には、連結体24からリヤボディ7に向けて延びるパイプ材製の前支柱16Fが起立しており、連結体24の後部には、連結体24からリヤボディ7に向けて延びるガイド筒体33が起立している。前支柱16F及びガイド筒体33はリヤボディ7を上下に貫通してリヤボディ上面7aよりも上方に突出しており、その上端部はそれぞれ連結部材17により前後に連結されている。
前後支柱16F,16Rの上端にはスポイラ2aの上翼部4aが、連結部材17,横軸18,ブラケット19,ホルダ20,横軸21,ブラケット22などを介して装着されて、上翼部4aは常にリヤボティ上面7aから上方に離れて位置するように前後支柱16F,16Rにより支持されている。
したがって、角度変更手段26のボールナット36を回転させることによって、後支柱16Rを前支柱16F及び連結体24に対して昇降し、これにより上翼部4aの上翼部上面32aの角度を変更することができる。
なお、第3実施の形態では、リヤスポイラ装置1Cが1つのスポイラ2aを有してものとなっているが、これに加え、上記の第1実施形態のようなスポイラ2bを有するものであってもよい。
2 スポイラ
2a 上スポイラ
2b 下スポイラ
3 スポイラの昇降機構
3a 上スポイラ昇降機構
3b 下スポイラ昇降機構
4a 上スポイラの翼部
4b 下スポイラの翼部
16 上スポイラの前後支柱
16F 上スポイラの前支柱
16R 上スポイラの後支柱
24 スライダ(連結体)
35 角度変更機構
Claims (4)
- 翼部をリヤボディに対して支持する基部を有するリヤスポイラ装置において、
前記基部を前後一対の支柱で形成しており、前記前後一方の支柱を他方の支柱に対して昇降して翼部の上面の角度を変更する角度変更機構を有していることを特徴とするリヤスポイラ装置。 - 前記リヤボディ内に前後一方の支柱を昇降自在に支持し且つ他方の支柱に対して固定された連結体を設け、この連結体に前記前後一方の支柱を昇降させる前記角度変更機構を設けていることを特徴とする請求項1に記載のリヤスポイラ装置。
- 前記リヤボディ内に前後支柱を同時に昇降させる昇降機構を有していることを特徴とする請求項1又は2に記載のリヤスポイラ装置。
- 前記リヤスポイラ内に、前記角度変更機構で昇降する前後一方の支柱に対して前後他方の支柱を昇降させる昇降機構を有していることを特徴とする請求項1に記載のリヤスポイラ装置。
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