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JP2005112499A - 物品残量在庫管理発注システムおよびそれを用いた物品受発注管理システム - Google Patents

物品残量在庫管理発注システムおよびそれを用いた物品受発注管理システム Download PDF

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JP2005112499A JP2003345165A JP2003345165A JP2005112499A JP 2005112499 A JP2005112499 A JP 2005112499A JP 2003345165 A JP2003345165 A JP 2003345165A JP 2003345165 A JP2003345165 A JP 2003345165A JP 2005112499 A JP2005112499 A JP 2005112499A
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Abstract

【課題】 従来、複数の物品、特に消耗品について残量・在庫を管理する技術においては、物品が使用される場所と在庫を保管する場所が異なる場合、残量を在庫量に反映できず、適切な在庫管理が困難であるという問題があった。この問題を解決し、複数の物品ついて残量・在庫の管理から発注管理・購入支援まで、さらに受注する側での受注管理を一貫して行うシステムを提供する。
【解決手段】 本発明の物品残量在庫管理発注システムは、物品の使用に伴い変化する該物品の残量と前記物品を使用可能な状態に保つための該物品の在庫とを管理し、前記残量の管理によって得られた前記物品の残量データを前記在庫の管理に反映させ、前記残量の管理が反映された前記在庫の管理に基づき前記物品を発注することを特徴とする。
【選択図】 図1

Description

本発明は、物品、特に食品を含む消耗品の残量・在庫管理および発注管理・購入支援システム、さらに受注管理システムに係り、特にセンサネットワークを利用した消耗品の残量・在庫管理および発注管理・購入支援システム、さらに受発注管理システムに関する。
近年のIT技術の進歩・普及により、一般家庭にインターネットが広まり、さらに携帯電話に代表される携帯機器が普及し、それらがインターネットに接続されるようになった。また家庭内やオフィス内で無線LAN等のネットワークを構成することも日常になってきた。また最近では、従来のバーコードに替わってICタグ(RF(Radio Frequency))IDタグとも呼ばれる)が普及し始め、種々の用途に使われだしている。さらには、センサ技術においても、小型化、省電力化あるいは発電機構の付加、などが行われ、利用の利便性が高まっている。
これらを融合した技術に、センサネットワークがあげられる(例えば非特許文献1参照)。これは各種センサでネットワークを構成し、センサ間やセンサとICタグ間の通信を行い、それらと通信できる基地局でセンシング情報を取得してサーバに送り、種々の処理を行うものである。特に、通信を無線で行うワイヤレス・センサネットワークは、配線の必要がないため、設置が容易で、拡張性も高い。センサネットワークの技術は米国で主に軍事目的に研究が行われていたが、最近では、民生用途への利用がはじまりつつある。しかし、本格的応用はこれから進み始める段階である。
さて、上記のセンサネットワーク技術を構成する技術の利用方法としては、以下のようなものがある。
まず、インターネットの利用では、WEB上で商品情報を閲覧、取得することや、通信販売で商品の発注・購入を行うことが日常になってきた。家庭やオフィス内のパソコンや周辺機器を無線LANで接続し通信させて利用することも多くなってきている。
ICタグの利用では、倉庫内に保管されている各商品に付けられたタグの内容を、無線通信可能なタグ読取器(スキャナ)で一括して読み取り、在庫管理が容易に行えるようになってきている。また、一般商品にバーコード替りにICタグを付けて商品管理をしようとする動きもでてきている。
センサ自体は従前から広く利用されているが、一般消費者にはっきりとわかる利用についてみると、プリンタのインクのような消耗品の残量検出については、プリンタに残量検知センサが装着されていて、利用者に対して残量不足の通知が行われることは当然のことになっている。また、センサを用いた石油タンクの残量監視等も広く行われるようになってきていて、その用途はますます拡大する傾向にある。
また、消耗品については、残量や在庫の管理と発注とを組み合わせて実施しようとする例がある(例えば特許文献1および2参照)。
特開2000−296904号公報
特開2002−117298号公報 Ian. F Akyildiz他著:「A Survey on Sensor Networks」、IEEE Communication Magazine, pp.102-114、2002年8月
上述のように、商品(物品)の発注(業者からみれば受注)、残量管理、在庫管理等が、それぞれIT技術を用いて行われる例は増加する傾向にあり、IT技術を用いて使い勝手の良い残量・在庫管理システムを実現することがますます重要となりつつある。しかし、従来の物品の残量・在庫管理システムには、以下のような問題点があった。
上記特許文献1は、物品(該文献では日用品と記述されている)の在庫管理および発注を行う構成例を開示する。この例では、管理対象となる物品は、冷蔵庫や戸棚などの特定の収納庫内部においてのみ管理される。それらの物品には、ICタグが付いている場合といない場合がある。タグ付きの物品の場合、収納庫内部に取り付けられたセンサ(読取器)によって収納庫内部での物品の有無、すなわち在庫が認識される。一方、タグ無しの物品の場合、収納庫内部における物品の設置場所は固定されていなければならない。例えば牛乳を置く場所にジュースを置いた場合、ジュースは牛乳であると認識されてしまう。その固定された設置場所には例えば重量センサが設置されており、在庫量を量る。ただし、この例の場合、在庫量と残量は等しいとみなされる。すなわち、収納庫内部における物品の指定設置場所における量、例えば重量がそのまま在庫量とみなされ、収納庫外の在庫品は在庫とはみなされない。在庫量、すなわち残量が一定値以下となった場合に、業者に発注される。
このように、上記特許文献1の構成例は、センサを用いて物品の在庫管理および発注を行うが、
(1)物品は特定の収納庫内部においてのみ管理され、したがって収納庫外にある物品は管理対象からはずれてしまう、
(2)在庫量と残量を区別して管理できない、
ということから、物品の残量も含めた適切な在庫管理が困難である、という問題がある。
上記特許文献2も、物品(該文献では消耗品と記述されている)の在庫管理および発注を行う構成例を開示する。この例においても、管理対象となる物品にはICタグが付いている場合といない場合がある。タグ付きの物品の場合、特定の出入り口、例えば家の玄関にタグの読取器がついており、物品の出入り回数によって家の中の在庫数を管理する。すなわち、在庫数が一定値以下となった場合に、業者に発注される。しかし使用済みになっても廃棄しなければ、すなわち玄関を通って家の外に出ることがなければ在庫があるとみなされてしまう。一方、タグ無しの物品の場合、センサによって残量が監視される。例えばプリンタのトナー量をプリンタに取り付けられたセンサで計測し、残量が一定値以下となった場合に、業者に発注される。しかし、交換用トナーの在庫が家にあったとしても、それは発注条件としては考慮されない。すなわちトナーの在庫があるとはみなされない。
このように、上記特許文献2の構成例も、センサを用いて物品の在庫管理および発注を行うが、
(1)出入りで在庫を管理する場合、その個数は把握できても、使用中の残量は把握できず、特に、使用済みとなった場合に、家の外に廃棄されない限り在庫があるとみなされてしまい、正確な在庫量が把握しきれない、
(2)残量で管理する場合、在庫量は発注に反映されない、
ということから、やはり、物品の残量も含めた適切な在庫管理が困難であるという問題がある。
上記2つの特許文献に開示されている技術では、物品が使用される場所と在庫を保管する場所が異なる場合、残量を在庫量に反映できず、適切な在庫管理が困難であるという問題があった。
本発明は、上記の問題を解決し、複数の物品、特に消耗品について残量・在庫の管理から発注管理・購入支援まで、さらに受注する側での受注管理を一貫して行う物品残量在庫管理発注システムを提供することを目的とする。
本発明の他の目的は、物品が使用される場所と保管される場所が異なっていても、残量と在庫量の両方を管理し、その両方を考慮して発注を行うことができ、使用場所が複数箇所ある場合などに特に有効で、常に適切な量の在庫を確保することが容易になり、過剰在庫や在庫不足などの発生を防ぐことができる在庫管理発注システムを提供することである。
本発明の更に他の目的は、ワイヤレス・センサネットワークを利用することにより、センサ等の設置がさらに容易で、新しく物品を管理対象に追加することも、使用場所にその物品の残量検知用センサを設置すること、発注管理サーバにその物品を登録する処理以外にほとんど人手をわずらわすことなく、簡便に行うことができ、多数の物品の在庫管理が、センサの設置から管理・発注までの全般で容易である在庫管理発注システムを提供することである。
本発明の更に他の目的は、消費者が業者に発注をせずに買い物を行う場合に、買い物リストが作成され、該買い物リストを記憶させた携帯端末を所持して買い物に行けば、商品の陳列場所が容易にわかり、また買い忘れも防ぐことができる在庫管理発注システムを提供することである。
本願によって開示される発明のうち代表的なものの概要を簡単に説明すれば、下記の通りである。すなわち、本発明の物品残量在庫管理発注システムは、物品の使用に伴い変化する該物品の残量と前記物品を使用可能な状態に保つための該物品の在庫とを管理し、前記残量の管理によって得られた前記物品の残量データを前記在庫の管理に反映させ、前記残量の管理が反映された前記在庫の管理に基づき前記物品を発注することを特徴とする。
前記物品残量在庫管理発注システムは、前記物品の前記残量および前記在庫の管理を、センサネットワークを用いて行うようにすると好適であるが、本発明はこれに限定されない。
前記残量の管理に残量監視用センサを用い、該残量監視用センサによって検知された前記残量データを、前記センサネットワークを介して前記在庫の管理に反映させるようにすると好適であるが、本発明はこれに限定されない。
前記残量監視用センサは検知した前記残量データを無線で外部に送信する無線機能を有し、前記センサネットワークは前記無線機能を有する前記残量監視用センサをノードとして含んで構成されるようにすると好適であるが、本発明はこれに限定されない。
前記無線機能を有する前記残量監視用センサの電源は、外部電源から供給されるようにしてもよいし、前記残量監視用センサが内蔵する電池で供給されるようにしてもよいし、前記残量監視用センサに発電機能を有する電源部を具備せしめ、該残量監視用センサの電源が前記発電機能を有する電源部から供給されるようにしてもよい。
前記在庫の管理にICタグを用い、前記センサネットワークを介して得られた前記残量データと前記ICタグによって得られた在庫データとに基づき前記物品を発注するようにすると好適であるが、本発明はこれに限定されない。
前記ICタグは前記在庫データの基となる前記物品の存在を表す情報を無線で外部に送信する無線機能を有し、前記センサネットワークは前記無線機能を有する前記ICタグをノードとして含んで構成されるようにすると好適であるが、本発明はこれに限定されない。
前記在庫の管理に在庫管理用センサを用い、前記センサネットワークを介して得られた前記残量データと前記在庫管理用センサによって得られた在庫データとに基づき前記物品を発注するようにすると好適であるが、本発明はこれに限定されない。
前記在庫管理用センサは検知した前記在庫データを無線で外部に送信する無線機能を有し、前記センサネットワークは前記無線機能を有する前記在庫管理用センサをノードとして含んで構成されるようにすると好適であるが、本発明はこれに限定されない。
前記無線機能を有する前記在庫管理用センサの電源は、外部電源から供給されるようにしてもよいし、前記在庫管理用センサが内蔵する電池で供給されるようにしてもよいし、前記在庫管理用センサに発電機能を有する電源部を具備せしめ、該在庫管理用センサの電源が前記発電機能を有する電源部から供給されるようにしてもよい。
前記物品が使用され該物品の残量が検知される場所と、前記物品が保管され該物品の在庫が管理される場所とが互いに異なる場合に本発明は好適であるが、本発明はこれに限定されない。
本発明の物品残量在庫管理発注システムをより具体的に説明すると、下記の通りである。すなわち、センサネットワークを利用して1種類以上の物品の使用状況および在庫状況を管理し、それらの状況に基づいて該物品を発注する物品残量在庫管理発注システムであって、前記物品の使用状況、すなわち該物品の使用場所における残量あるいは劣化度あるいは消費期限までの時間を計測する残量計測部と、前記物品の在庫状況、すなわち該物品の保管場所における在庫量を計測する在庫量計測部と、前記物品の使用状況および在庫状況の計測結果を物品毎にセンサネットワークを介して取得する、センサネットワークの基地局と通信可能な在庫発注管理サーバと、前記在庫発注管理サーバにて取得した使用状況および在庫状況の計測結果に基づいて、前記使用場所への補充または使用場所における交換の必要性、および発注の必要性を該在庫発注管理サーバにおいて判定する交換・発注判定部と、上記判定結果に基づいて前記所定の物品の交換、または前記在庫発注管理サーバによる発注または購買支援をおこなう発注処理部とを具備して成ることを特徴とするものである。
前記残量計測部は、前記物品の使用場所あるいはその近傍において、1個以上の通信機能付きセンサを用いて、該物品の使用場所における残量あるいは劣化度あるいは消費期限までの時間を計測するものとすれば好適であるが、本発明はこれに限定されない。
前記在庫計測部は、前記物品の保管場所またはその近傍に設置されている1個以上の通信機能付きセンサを用いて計測するか、前記物品に付加されている無線通信機能付きICタグに書き込まれている該物品の所定の情報を、該保管場所またはその近傍に設置されている無線通信機能付き読取器または無線通信機能付きセンサを用いて計測するかのうち、該物品毎にいずれかの方法で在庫量を計測するようにすれば好適であるが、本発明はこれに限定されない。
前記物品の使用状況および在庫状況の計測結果を物品毎にセンサネットワークを介して取得する在庫管理発注サーバは、前記センサネットワークの基地局から送られてきた前記物品の使用状況と在庫状況の計測結果について、各物品毎に、同一物品に関しての特定計測期間における重複計測結果を排除して正確な残量と在庫量を取得し、さらに前記取得した正確な残量と在庫量を利用者に通知することが必要と判定した場合には、利用者への通知を行う計測結果取得部を備えるようにすれば好適であるが、本発明はこれに限定されない。
前記計測結果取得部における特定計測期間における重複計測結果の排除は、前記物品の保管場所またはその近傍に設置されている1個以上の通信機能付きセンサを用いて計測した場合には、該センサ固有の識別子について、該物品に付加されている無線通信機能付きICタグに書き込まれている該物品の所定の情報を、該保管場所またはその近傍に設置されている無線通信機能付き読取器あるいは無線通信機能付きセンサを用いて計測した場合には、該物品個別に付加されている識別子について、同一識別子を複数回読取った場合にはそれを1回のみ読み取って認識して重複計測を排除するようにすれば好適であるが、本発明はこれに限定されない。
前記残量計測部は、さらに前記物品に個別に無線通信機能付きICタグが付加されている場合、該物品を使用場所に設置時に該ICタグを無線通信不能にするか、前記物品を1個あるいは2個以上まとめて包装したパッケージ単位に無線通信機能付きICタグが付加されている場合、該物品のパッケージの開封時に該ICタグを無線通信不能にするか、該物品のICタグ付加方法にかかわらず、使用開始時にデータ書込み機により当該物品が在庫品として認識できないように該ICタグの所定データを書換えるかを、該物品毎に選択的に実行して在庫品として認識不能にするようにすれば好適であるが、本発明はこれに限定されない。
前記交換発注判定部における、物品の使用場所への補充または使用場所における交換の必要性の判定は、前記在庫発注管理サーバに記憶している交換時期残量値の所定の設定値と該物品の残量とを比較し、計測した残量値が該所定の設定値以下になったら補充あるいは交換と判定して利用者に通知し、また、物品の発注の必要性の判定は、前記在庫発注管理サーバに記憶している発注時期の残量と在庫量との合計値の所定の設定値と、該物品の残量と在庫量との合計値を比較し、計測した残量と在庫量との合計値が該所定の設定値以下になったら発注が必要と判定して利用者に通知するようにすれば好適であるが、本発明はこれに限定されない。
前記物品の使用場所への補充または使用場所における交換の必要性の判定処理においては、前記在庫発注管理サーバに記憶している交換時期残量値の設定値は、物品ごとにあらかじめ定められた設定値、または利用者が任意に定めた設定値のいずれかを用い、また、発注の必要性の判定処理においては、前記在庫発注管理サーバに記憶している発注時期の残量と在庫量との合計値の設定値は、物品ごとにあらかじめ定められた設定値、または利用者が任意に定めた設定値のいずれかを用いるようにすれば好適であるが、本発明はこれに限定されない。
ことを特徴とする。
前記交換発注判定部における物品の使用場所への補充または使用場所における交換の必要性の判定処理は、さらに前記在庫発注管理サーバに記憶している交換時期残量値の所定の設定値と、該物品の残量と、前記在庫発注管理サーバに記憶している特定時間単位の使用量とを用い、残量値が該所定の設定値以下になる時期すなわち補充あるいは交換必要となる時期を予測し、利用者に通知するようにすれば好適であるが、本発明はこれに限定されない。
前記交換発注判定部における物品の発注の必要性の判定は、さらに前記在庫発注管理サーバに記憶している発注時期の残量と在庫量との合計の所定の設定値と、該物品の残量と在庫量との合計値と、前記在庫発注管理サーバに記憶している特定時間単位の使用量を用い、残量と在庫量との合計値が該所定の設定値以下になる時期すなわち発注必要な時期を予測し、利用者に通知するようにすれば好適であるが、本発明はこれに限定されない。
前記交換発注判定部における物品の発注必要性の判定は、さらに該物品の残量と在庫量との合計と、前記在庫発注管理サーバに記憶している今後の特定時間単位の使用量を用い、残量と在庫量との合計値が0になる時期を予測し、利用者に通知するようにすれば好適であるが、本発明はこれに限定されない。
前記計測結果取得部における在庫量と残量の計測結果と、前記交換発注判定部における交換・発注の必要性判定結果と、該交換発注判定部の交換必要時期予測結果と、該交換発注判定部の発注必要時期予測結果と、該交換発注判定部の残量と在庫量との合計値が0になる時期の予測結果との、それぞれを利用者に通知する条件は、前記在庫発注管理サーバがあらかじめ記憶している所定の通知条件を満たす場合、利用者が前記在庫発注管理サーバに対して、前記所定の通知条件にかかわらず通知命令を指示した場合、の両方であり、さらに、利用者への通知は、前記在庫発注管理サーバに接続する端末装置、あるいは在庫発注管理サーバと通信可能な端末装置に画像あるいは音声で通知するようにすれば好適であるが、本発明はこれに限定されない。
前記発注処理部における物品の発注先は、各物品毎に、前記在庫発注管理サーバに記憶させている唯一の業者か、前記在庫発注管理サーバに記憶させている複数の業者から所定の条件を満たす1業者あるいは複数業者を選択するか、前記在庫発注管理サーバに記憶させている業者に加えてインターネット等で所定の物品情報を入手した業者のなかから1業者あるいは複数業者を選択するかのいずれかの方法により決定し、さらに、上記選択した業者への発注は、前記在庫発注管理サーバがインターネットを介して発注するか、前記在庫発注管理サーバが取得した所定の物品情報をもとに利用者が該サーバからインターネットを介して発注するか、前記在庫発注管理サーバが、発注承認者に対して承認を求め、承認後に該在庫発注管理サーバあるいは承認者側サーバがインターネットを介して発注するか、前期利用者が発注承認者に対して承認を求め、承認後に該在庫発注管理サーバからインターネットを介して発注するか、利用者が、該物品を発注をしないことを前記在庫発注管理サーバに指示できるようにすれば好適であるが、本発明はこれに限定されない。
前記業者選択は、所定の物品情報、すなわち物品の価格、納期、サービスを評価して発注者の選択条件に合う業者を選択するようにすれば好適であるが、本発明はこれに限定されない。
前記発注処理部においては、利用者が業者に発注せずに購入する場合に、前記発注管理サーバはインターネットを介して所定の物品情報を取得し、該各物品について、その物品名、価格、購入業者名を記録した買い物リストを作成し、利用者は、該サーバを介してプリントアウトするか、携帯端末に受信するか、記憶媒体に入力し、利用者が買い物リストを記憶した携帯端末を利用して買い物をする場合には、該携帯端末から店内の物品陳列場所を利用者に通知するか、該携帯端末の買い物リストを店側の受信装置が受信し、物品陳列場所に設置された通報装置が利用者に該陳列場所を通知するかのいずれか、または両方を行うようにすれば好適であるが、本発明はこれに限定されない。
本発明の受発注管理システムは、センサネットワークを利用して1種類以上の物品の使用状況および在庫状況を管理し、それらの状況に基づいて該物品を発注する物品残量在庫管理発注システムと、物品を受注し、発注者に対して該物品を発送する物品受注発送管理システムとを具備して成ることを特徴とする。
特に、上記受発注システムを構成する物品受注発送管理システムをより具体的に説明すれば、下記の通りである。すなわち、物品を受注し、発注者に対して該物品を発送する物品受注発送管理システムであって、発注者毎に過去の物品受注状況を受注管理サーバに記憶しておき、発注者毎および物品毎に、次回の受注時期および受注量を予測する受注予測処理部と、前記受注管理サーバの記憶結果と前記受注予測処理部の予測結果に基づき、過去の受注品に関連した製品の情報、および現在および将来のサービス状況を、該受注者管理サーバを利用して発注者に知らせる製品情報提供処理部と、前記受注予測処理部の予測結果に基づき、物品の在庫を確保する在庫準備処理部と、前記発注者から前記受注管理サーバが物品を受注する物品受注処理部と、前記発注者から受注した物品を該発注者に対して発送し、代金の請求および受取りを行う物品発送処理部とを具備して成ることを特徴とする。
尚、上記受発注管理システムにおいても、それを構成する物品残量在庫管理発注システムについては、上述したものと同様にいくつかの態様を取り得るが、本発明はこれに限定されない。
また、本発明の上記物品残量在庫管理発注システムを構成する物品残量在庫管理発注装置は、センサネットワークを利用して1種類以上の物品の使用状況および在庫状況を管理し、それらの状況に基づいて該物品を発注する物品の在庫管理および発注装置において、前記物品の使用状況、すなわち該物品の使用場所における残量あるいは劣化度あるいは消費期限までの時間を計測する残量計測部と、前記物品の在庫状況、すなわち該物品の保管場所における在庫量を計測する在庫量計測部と、前記物品の使用状況および在庫状況の計測結果を物品毎にセンサネットワークを介して取得する、センサネットワークの基地局と通信可能な在庫発注管理サーバと、前記在庫発注管理サーバにて取得した使用状況および在庫状況の計測結果に基づいて、前記使用場所への補充または使用場所における交換の必要性、および発注の必要性を該在庫発注管理サーバにおいて判定する交換・発注判定部と、上記判定結果に基づいて前記所定の物品の交換、または前記在庫発注管理サーバによる発注または購買支援をおこなう発注部とを具備してなることを特徴とする。
本発明によれば、センサネットワークを利用し、複数の物品、特に消耗品について残量・在庫の管理から発注管理・購入支援まで、さらに受注する側での受注管理を一貫して行うシステムを実現できる。
まず、物品が使用される場所と保管される場所が異なっていても、残量と在庫量の両方を管理し、その両方を考慮して発注を行うことができる。使用場所が複数箇所ある場合などには特に有効である。したがって、常に適切な量の在庫を確保することが容易になり、過剰在庫や在庫不足などの発生を防ぐことができるという効果がある。
また、ワイヤレス・センサネットワークを利用すれば、センサ等の設置がさらに容易になり、さらには、新しく物品を管理対象に追加することも、使用場所にその物品の残量検知用センサを設置すること、発注管理サーバにその物品を登録する処理(といっても登録を承認するのみで済む)以外にほとんど人手をわずらわすことなく、簡便に行うことができる。したがって、多数の物品の在庫管理が、センサの設置から管理・発注までの全般で容易になる、という効果がある。
さらに、消費者が業者に発注をせずに買い物を行う場合には、買い物リストが作成され、該買い物リストを記憶させた携帯端末を所持して買い物に行けば、商品の陳列場所が容易にわかり、また買い忘れも防ぐことができるという効果もある。
以下、図面を用いて本発明を実施するための最良の形態を説明する。詳細な実施例を説明する前に、まずワイヤレス・センサネットワークの基本構成について、図3、図4を用いて説明する。以下の説明においては、特に断りのない限り、ワイヤレス・センサネットワークを単にセンサネットワークと呼ぶことにする。
図3はセンサネットワークの構成を示す。本センサネットワークは使用中の物品(図3では318、319)の残量を計測するための1個以上のセンサ(センサネットワーク・ノード)301〜310またはICタグ読取器(図3では314、315)、1個以上の基地局(中継局も含む)311、システム管理サーバ312で構成する。
図4(a)はセンサ(センサネットワーク・ノード)301〜310の構造、図4(b)は基地局311(または中継局)の構造を示す。センサ(センサネットワーク・ノード)301の構造は、
(1)センサ部(重量、光、赤外線、等必要に応じて異なる機能のセンサを用い、複数機能を1個のセンサが持つこともあり得る)401、
(2)コントローラ部(マイコン)402、
(3)電源部(外部電源から供給、電池で供給、発電機能あり、のいずれでも、あるいはその組合せもあり得る)403、
(4)無線部404、
からなり、無線部にはアンテナ405がついており、センサネットワークを構成するセンサどうし、および各基地局(または中継局)との通信ができる。一方、基地局311(または中継局)の構造は、
(1)コントローラ部(マイコン)406、
(2)ネットワーク・インタフェース部407、
(3)電源部408、
(4)無線部409、
からなり、無線部にはアンテナ410がついており、センサネットワークを構成する各センサ、および基地局(または中継局)どうしとの通信ができる。さらに、システム管理サーバ312と無線通信ができる。
システム管理サーバ312は、
(1)基地局・センサネットワーク・ノード管理の機能(プログラム)、
(2)データベース、
からなり、各基地局311と無線通信できる。該サーバはシステム管理機能があり、さらにセンサ情報を利用したアプリケーションシステム・ソフトウェアを内蔵できれば、専用サーバ、パーソナル・コンピュータ等、機種は限定されない。またアプリケーションシステムの実行結果を表示する表示端末装置313が必要である。これはシステム管理サーバ311専用の表示端末でもよいし、該サーバと通信して画面表示ができるテレビ、携帯端末等、やはり機種は限定されない。
各センサ、各基地局(または中継局)は図3に示すように、次の条件が成立するように配置しなければならない。
(1)任意の残量監視センサ302(または306)からシステム管理サーバ312までセンサネットワーク内の他のセンサ、基地局(または中継局)を経由した通信経路(図3においては双方向矢印の連鎖で示される経路)が1本以上存在すること。故障や安定性を考えれば、複数経路が確保できることが望ましい。
(2)(1)と同様に任意のICタグ読取器314または在庫管理用センサ315からシステム管理サーバ312までセンサネットワーク内の他のセンサ、基地局(または中継局)を経由した通信経路(やはり図3においては双方向矢印の連鎖で示される経路)が1本以上存在すること。ここでも複数経路が確保できることが望ましい。
ここで、各センサ(301〜310、315)はICタグを利用する残量・在庫管理システムの場合、ICタグの読取器としても機能することが望ましい。
上記の条件を言い換えると、センサネットワーク内の任意のセンサ、基地局(または中継局)、システム管理サーバのそれぞれについて(以降簡単にそれぞれをノードと呼ぶ)、その無線通信可能領域(316、317等、点線の円で示した領域、ただし必ずしも円になるとは限らない)内部には、必ず1個以上のノードが存在し、互いに無線通信可能領域(316、317等)内部にあるノードどうしを線で結べば、1個の連結グラフができることである。さらに、システム管理サーバ312に対応するノードから他の任意のノードまで、複数のパスが存在することが望ましい、ということになる。
以上がセンサネットワークの構成である。また、以下の実施例では、システム管理サーバ312はパソコンであるとし、表示端末313はパソコンの表示端末であるとする。また、在庫・発注管理用のプログラムはパソコン(312および313)に内蔵されているものとする。またパソコンはインターネットに接続されているものとする。ただし、これらは本発明を限定するものではなく、ひとつの形態をとりあげているにすぎない。以下、本発明を実施するための最良の形態を実施例で説明する。
本実施例では、図1、2、3、5および6を用いて、本発明を小児科病院101における消耗品の残量監視、在庫管理、発注の例、および受注者側における受注・発送に適用した例について説明する。図1は本発明のシステム図、図2は本発明における処理フローである。
病院においては、無線の使用は医療機器の誤動作の原因となる場合もあり、ワイヤレス・センサネットワークを使用することが不適当である場合も考えられる。その場合には有線が望ましい部分は有線化し、残り部分を無線(ワイヤレス)化すれば良い。場合によっては、すべて有線でも良い。以下の説明では、有線、無線のどちらであるかは限定していない。
病院で取り扱う消耗品は多種あるが、ここでは、注射器(1種)、包帯(1種)、消毒用アルコール(1種)の3種を管理対象として説明する。利用する商品はそれぞれ決めてあり、変更することはないとする。それぞれの消耗品について説明する。
(1)注射器:1本20g。購入はパッケージ単位でおこない、1パッケージあたり20本入りで、パッケージ単位にICタグが付けられている。
(2)包帯:1巻20mで200g。購入はパッケージ単位でおこない、1パッケージあたり20巻入りで、やはりパッケージ単位にICタグが付けられている。
(3)消毒用アルコール:ビン入りで、1ビン500cc入りで全体で500g、内容量は400g。購入はビン単位で、1ビン毎にICタグが付けられている。
上記の各ICタグには識別子が付けられており、本実施例では、同一種類の商品は同一であると認識でき、さらに個別に識別子がつけられて、たとえば同一商品である消毒用アルコールが2本ある場合には2本あると認識可能となるように付いていればよい。なお、ICタグの識別子は用途によって必要な内容が異なる。たとえば製造会社名、製造年月日、価格、などがその例としてあげられるが、本実施例では、最低限上記の識別子であればよい。
次に病院101の環境とセンサネットワーク102の構成を説明する。病院には診察室が2室(診察室1(103)、診察室2(104))あり、それぞれに注射器入れ105、106、包帯入れ107、108、消毒用アルコール入れ109、110が1つずつある。また、ノートパソコン111、112がそれぞれ1台あり、病院の在庫管理発注サーバ(図3におけるシステム管理サーバ312に対応)であるパソコン113にLAN接続114されている。注射器入れ105、106にはそれぞれ最大30本の注射器が入り、底面に重量センサ115、116がセットされている。重量センサ115、116には管理対象が注射器であること、注射器一本当りの重量が20gであることを記憶させておく。包帯入れ107、108にはそれぞれ最大40巻きの包帯が入り、底面に重量センサ117、118がセットされている。重量センサ117、118には管理対象が包帯であること、包帯一巻き当りの重量が200gであることを記憶させておく。消毒用アルコール入れ109、110にはそれぞれ最大3本のビンが入り、底面に重量センサ119、120がセットされている。重量センサ119、120には管理対象が消毒用アルコールであること、消毒用アルコール1ビン当りの最大重量が500gであることを記憶させておく。
ナースステーション121には前記の病院の在庫管理発注サーバであるパソコン113が設置されている。ナースステーション121奥に医療機器保管庫122と薬品保管庫123がそれぞれ1室ある。注射器124と包帯125は医療機器保管庫122にパッケージされたまま未開封で保管される。消毒用アルコール126は薬品保管庫123にやはり未開封で保管される。各保管庫122、123にはICタグ読取器127〜129が設置されており、在庫量を計測できるようになっている。必要に応じて各保管庫から取り出して開封し、診察室に持っていく。各消耗品の発注先はあらかじめ決めてあり、注射器と包帯は医療機器卸業者A(130)、消毒用アルコールは医薬品卸業者B(131)であり、在庫管理発注サーバ113に記憶させてある。なおこの病院に入院施設はないとする。
次に残量計測処理201における各診察室への補充条件は、以下のとおりである。ここで2診察室ともに補充条件は同条件であるとする。
(1)注射器:5本以下。
(2)包帯:400m以下(すなわち400g以下、2巻相当)。
(3)消毒用アルコール:200cc以下(すなわちビンを含めて300g以下)。
さらに残量計測処理201と在庫量計測処理202の結果を取得する計測結果取得処理203の結果(残量+在庫量)による病院の発注条件は、以下のとおりである。
(1)注射器:300本以下(5600g以下、14パッケージ相当)。
(2)包帯:2000m以下(10kg以下、100巻すなわち5パッケージ相当)。
(3)消毒用アルコール:5000cc以下(4000g以下、ビン5本相当)。
また病院における1日当りの平均使用量は、以下のとおりである(各診察室ではその2分の1の使用量である)。
(1)注射器:80本(すなわち1600g、4パッケージ相当)。
(2)包帯:600m(すなわち6kg、30巻すなわち1.5パッケージ相当)。
(3)消毒用アルコール:1200cc(すなわち960g、2.4本相当)。
以上の各値は管理サーバに記憶させてある。
またセンサ115〜110、ICタグ読取器の動作タイミングは、朝8時から夜8時までの間に5分おき(病院の診療時間帯は朝8時半から夜7時半まで、日曜日は休診)、および在庫発注管理サーバ113からの残量・在庫量計測命令204があったときとする。
以上が、環境や前提条件である。次に処理の具体例を説明する。
ある日(2005年10月10日)、朝7時には各消耗品の残量・在庫量が以下のとおりであるとする。
(1)診察室1(103)の残量:注射器10本(200g)、包帯3巻(ただし1本は一部使用)(50m=500g)、消毒用アルコール300cc=240g(ビンを含めると340g)。
(2)診察室2(104)の残量:注射器6本(120g)、包帯4巻(ただし1本は一部使用)(70m=700g)、消毒用アルコール400cc=320g(ビンを含めると420g)。
(3)各保管庫(122、123)の在庫:注射器15パッケージ=300本=6000g、包帯11パッケージ=220巻=4400m=44000g、消毒用アルコール12本=6000cc=4800g(ビンを含めると6000g)。
(4)合計:注射器316本(6260g)、包帯227巻(ただし2本は一部使用)(4520m=45200g)、消毒用アルコール6700cc=5360g(ビンを含めると6760g(14本))。
これらの残量・在庫量は補充や発注の条件を越えている。
朝7時半、看護婦長が各消耗品の状況を確認するために、ナースステーション121のパソコン(在庫管理発注サーバ)113から、残量・在庫量計測命令204を入力する。在庫管理発注サーバ113はセンサネットワーク102を通じて各センサ115〜120、ICタグ読取器127〜129に残量・在庫量計測命令204を出す。その結果、計測結果取得処理203と交換・発注判定処理205が実行され、前記の上記朝7時の状態で示した結果が返ってきて、パソコン113の端末に図5の501のように表示される。その結果、現在のところ補充・発注の必要はないことがわかる。また交換・発注判定処理205で予測した補充・発注の時期の予測結果を表示させると、図6の601のように示される。その内容は、
(1)診察室1の補充予測時期:注射器は40本使う予測なので本日中に補充要、
包帯は15巻=300m=6000g使う予定なので本日中に補充要、消毒用アルコールは6000cc=480g使う予定なので本日中に補充要であり、
(2)診察室2の補充予測時期:診察室1と同様にすべて本日中に補充要であり、
(3)発注時期予測:注射器は80本使う予測なので本日中に発注要、包帯は30巻=600m=12000g使う予定なので本日中に発注は不要、ただし明日には発注要、消毒用アルコールは1200cc=960g使う予定なので本日中に発注不要、ただし明後日に発注要、
という結果である。
さらに在庫0となる時期の予測結果も図6の601に示されている。その内容は、注射器は5日後、包帯は8日後、消毒用アルコールは6日後、である。したがって本日発注要となると予測される注射器の納期は4日以内であればよいことになる。現在契約している業者A130は納期は通常翌日となることが多いので、看護婦長は自動発注にまかせることにし、また各診察室への補充も、必要になったときに行うことにした。
午前8時、在庫発注管理サーバ113は定時の残量・在庫量計測命令204をだすが、結果は上記7時半と同じ結果となり、特に通知も行わない。8時半に各診察室103、104で診察が始まり、各消耗品が使われていく。
午前9時3分、診察室2(104)の注射器が4本(80g)となり補充要の状態となった(まだシステムは認識していない)。9時5分、在庫発注管理サーバ113は定時の残量・在庫量計測命令204を出し、その結果以下のようになったとする。
(1)診察室1(103)の残量:注射器6本(120g)、包帯3巻(ただし1本は一部使用)(45m=450g)、消毒用アルコール250cc=200g(ビンを含めると300g)。
(2)診察室2(104)の残量:注射器4本(80g)、包帯3巻(ただし1本は一部使用)(70m=700g)、消毒用アルコール300cc=240g(ビンを含めると340g)。
(3)保管庫の在庫量:注射器15パッケージ=300本=6000g、包帯11パッケージ=220巻=4400m=44000g、消毒用アルコール12本=6000cc=4800g。
(4)合計:注射器310本(6200g)、包帯226巻(ただし2本は一部使用)(4515m=45150g)、消毒用アルコール6550cc=5240g。
そこで在庫発注管理サーバ113は交換・発注判定処理205の結果、診察室2(104)に対して注射器の補充指示206、すなわち診察室2のノートパソコン112に注射器補充指示206を送り、表示させる。それを看護婦が見て、その他の残量・在庫量の状況を表示させると、診察室2について上記9時5分の(2)の結果が表示される。診察室2のその他の補充時期予測を表示させると、包帯が補充まで残り10m、消毒用アルコールが補充まで残り100ccで、それぞれ本日中の補充が必須であることがわかる。看護婦は注射器以外も補充してしまおうと決めて、ナースステーションの保管庫122、123から注射器、包帯を各1パッケージ、消毒用アルコールを1本持ち出して診察室2に補充207する。注射器、包帯はパッケージを開封してそれぞれ収納容器106、108に入れ、アルコールはそのまま収納容器110に入れる。注射器と包帯のパッケージは開封時にICタグのアンテナが破壊されてしまい、通信不能になるので、未開封在庫としてのカウントはされなくなる。アルコールは未開封のままなので、タグ読取器が近くにあると未開封在庫としてカウントされてしまう。そこで、カウント誤りを防止する方法として、
(1)アルコールの蓋を一度開けてタグを破壊する(蓋にタグがついていることが前提)、
(2)タグ書き込み器により、タグの識別子を書き換え、在庫として認識しないようにする、
のいずれかの方法をとればよい。
看護婦の補充207が終了した9時15分の段階で、9時5分から9時15分までの間、各診察室103、104で消耗品が全く使用されなかったと仮定すると、9時15分の定時の計測結果は以下のようになる。
(1)診察室1の残量:注射器6本(120g)、包帯3巻(ただし1本は一部使用)(45m=450g)、消毒用アルコール250cc=200g(ビンを含めると300g)。
(2)診察室2の残量:注射器24本(480g)、包帯23巻(ただし1本は一部使用)(470m=4700g)、消毒用アルコール800cc=640g(ビンを含めると740g)。
(3)保管庫の在庫:注射器14パッケージ=280本=5600g、包帯10パッケージ=200巻=4000m=40000g、消毒用アルコール11本=5500cc=4400g。
(4)合計:注射器310本(6200g)、包帯226巻(ただし2本は一部使用)(4515g=45150g)、消毒用アルコール6550cc=5240g。
その後、補充等がおこなわれ、午前11時20分の定時計測で以下のような結果になったとする。
(1)診察室1の残量:注射器18本(380g)、包帯13巻(ただし1本は一部使用)(245m=245g)、消毒用アルコール300cc=240g(ビンを含めると340g)。
(2)診察室2の残量:注射器21本(420g)、包帯15巻(ただし1本は一部使用)(290m=2900g)、消毒用アルコール600cc=480g(ビンを含めると580g)。
(3)保管庫の在庫:注射器13パッケージ=260本、包帯9パッケージ=180巻、消毒用アルコール10本=5000cc。
(4)合計:注射器299本、包帯208巻(ただし2本は一部使用)(2335m=45150g)、消毒用アルコール5900cc=4480g。
交換・発注判定処理205によれば、注射器が発注条件300本以下を満たす。また、消毒用アルコールは交換・発注判定処理205における発注時期予測によれば、1日以内に発注することになる。この結果は在庫発注管理サーバ113に通知・表示され、ナースステーション121にいる看護婦がその結果をみて、看護婦長に連絡をとり、看護婦長は注射器に加えて、消毒用アルコールも発注することにする。この病院では、発注依頼を婦長が行い、承認を経理課長が行うことになっており、何度も承認依頼をするよりも1回で依頼をすませたいために、2種類の発注を行う判断をした。そこで発注処理207を行うことにする。看護婦長は、在庫発注管理サーバ113から、注射器15パッケージ(300本)、消毒用アルコール10本(5000cc)をそれぞれ業者A130、B131に発注する要求を入力し、それを経理課長に送付(在庫発注管理サーバ113とLAN接続132された経理課長のパソコン133へ)し、経理課長はそれを承認し(承認ボタンをクリック)在庫発注管理サーバ113を通じて各業者へインターネット134を通じて発注処理207が完了する。
なお発注を行ったとき、それぞれの業者から発注の確認(発注内容、納入予定日、価格)がメールで送られてくる。
受注側である業者側130、131では以下のような処理が行われる。業者A(130)の注射器を例にとり説明する。
業者A(130は50の病院135と注射器の取引契約をしており、午後8時までに病院から受注した場合、翌日配送を原則としている。また注射器メーカ2社(D社136、E社137)と契約して納入をうけている。
受注管理サーバ138には過去の取引状況から、以下のことが記憶されている。
(1)全体受注状況:1日平均5000本の注射器を受注している。メーカD社136からは1日平均3000本、メーカE社137からは1日平均2000本の納入をうけている。いずれも週2回の納入であるとする。受注本数は、過去1年間4500本から5500本の間が99%を占める。
(2)上記小児科病院101からの受注状況:平均4.4日に1回300本づつの受注をうけている。
以上より、業者A(130)は毎日平均5500本の在庫を確保するようにしておけば、ほぼ翌日配達を実現できることになる。そこで、ある日1日分の受注をその翌日の発注数(ただし納入は2回なので、2メーカから週4日)納入をうけることで、在庫が突出することを避けるように受注管理サーバ113が管理している。
さて、現在2005年10月10日朝とする。上記小児科病院101からは前回2005年10月6日に受注をうけている。したがって、次回の受注予想日は受注予測処理208により10月10日または11日になる。そこで、10月10日に受注をうけるものと仮定して、他病院からの10月10日分の受注予測も合計すると、5300本になるとする。10月10日朝現在の在庫は5400本、本日発送分は5200本、本日納入を受ける分は6000本とすると、10月11日朝の在庫は6200本となるので、10月10日分の受注予測には間に合うことになる。もし在庫不足が生じると判定された場合には、早い時期にメーカに増産依頼をするか、別メーカに発注して在庫確保を行う(在庫準備処理209)。実際には10月10日に上記小児科病院101から300本の受注をインターネット134を介して受け(物品受注処理210)、契約している運送業者139に対して、10月11日に輸送してもらい、代金請求書を送り、後日銀行振込にて代金を受け取る(物品発送処理212)。なおこの業者A130は日々の在庫、受注状況をインターネットを通じて取引業者、すなわちメーカと病院に公開しており(製品情報提供処理211)、取引業者はその情報を参考に、生産計画や発注計画の参考にすることができる。
ここで、本発明の物品の在庫管理および発注システム、物品の受注管理および発送管理システムの各処理部について本実施例に関して補足説明をしておく。
まず、物品の在庫管理および発注システムについて説明する。残量計測部140はセンサ115〜120、基地局141を含むセンサネットワーク102を用いて残量計測処理201を行う。在庫量計測部142はICタグ読取器127〜129、基地局141を含むセンサネットワーク102を用いて在庫量計測処理202を行う。計測結果取得部は、在庫発注管理サーバ113に内蔵されているプログラムの計測結果取得処理が前記残量計測処理201と在庫量計測処理202の結果に基づいて行う。交換発注判定部144は、在庫発注管理サーバ113に内蔵されているプログラムの交換発注判定処理205が行う。発注処理部145は在庫発注管理サーバ113からインターネット134を介して受注側業者130、131の受注管理サーバに対して発注処理207を行う。
次に、物品の受注管理および発送管理システムについて説明する。受注予測処理部146は、過去の受注結果に基づいて、受注管理サーバ138に内蔵されているプログラムの受注予測処理208が行う。在庫準備処理部147は受注予測結果と現時点での在庫から、受注管理サーバ138に内蔵されているプログラムの在庫準備処理209が物品の手配指示をおこなう。製品情報提供処理部149は発注側等に対して、インターネット134を通じて、受注管理サーバ138に内蔵されているプログラムの製品情報提供処理211が、価格、新製品情報等を提供する。物品受注処理部150は、インターネット134を介して発注側者から受注管理サーバが発注処理207を行う。物品発送処理部151は、受注した物品を運送業者139に委託して発送し、また代金請求・受け取り処理も行う。
本実施例によれば、センサネットワークを利用し、病院で使用される複数の消耗品について残量・在庫の管理から発注管理・購入支援まで、さらに受注する側での受注管理を一貫して行うシステムを実現できる。病院において消耗品が使用される場所とその消耗品が保管される場所とが異なる場合であっても、残量および在庫量の両方を管理し、その両方に基づき一貫して発注処理を行うことができる。消耗品の使用場所である診察室等が複数箇所ある場合には特に有効である。したがって、常に適切な量の在庫を確保することが容易になり、過剰在庫や在庫不足などの発生を防ぐことができるため、病院の効率的な経営に寄与するという効果がある。また、ワイヤレス・センサネットワークを利用すれば、消耗品の使用場所で消耗品を保持する容器にセンサ等を設置すること等がさらに容易になる。したがって、病院で使用される多数の消耗品の在庫管理が、センサの設置から管理・発注までの全般において容易になるという効果がある。
次に、本発明を工場における残量在庫管理に適用した例について説明する。
ある製品の製造ラインで、ねじAとねじBが使われる。1製品にねじAはラインの1箇所で5本、ねじBはラインの2箇所で5本ずつの計10本、が使用される。使用される箇所(3箇所)にはねじを入れる箱があり、箱には重量センサが取り付けられており、重量でねじの個数を把握する。ねじの重量は1本あたりA、Bともに10gとする。箱には最大200個を入れることができる。
工場における製品の生産能力は1時間あたり最大40個、1日あたり最大400個とする。すなわち、ねじAは最大2000本、ねじBは最大4000本あれば良い(1時間あたりではねじAは最大200本、ねじBは最大400本)。
工場には2つの倉庫C、Dがあり、それぞれ、最大でねじAは500本、ねじBは1000本の在庫しかできず(合計でねじAは1000本、ねじBは2000本、すなわち最大半日分)、不足分はねじメーカから調達しなければならない。ねじメーカは、ねじの受注を受けた場合、在庫があれば、1時間以内に工場に届けることができる。ない場合には早くても翌日朝となる。各重量センサは在庫受注管理サーバに接続され、発注責任者が管理サーバの端末付近に常駐している。発注責任者はねじメーカに発注する権限をもっている。在庫受注管理サーバは倉庫C、DのそれぞれのパソコンにLAN接続され、倉庫管理者はねじ供給の要求があれば、ただちに在庫をラインに届ける手配をする。各倉庫では、ねじは大型の箱に入れられて、重量センサで管理されている。このセンサも在庫受注管理サーバに接続されている。在庫受注管理サーバはねじメーカとインターネットで接続されている。
工場における製品の製造個数はその日の朝に決められ、連日製造個数の変動がある。過去1年間で最小50個、最大400個で、平均250個の製造が行われている。製造個数のばらつきは大きく、各日ごとの製造個数の予測は困難であるとする。
ねじの補充は倉庫Aからを優先し、納入されたねじも倉庫Aに優先して搬入する。
ねじの補充の条件は、製造ラインでの各箱でそれぞれ100個以下、ねじの発注条件は、管理サーバが決定した条件を最優先とし、その条件での予測ねじ本数よりねじが少なければ、ねじAは残量+在庫が300個以下、ねじBは600個以下と設定しておく。
センシングのタイミングは朝7時から夜9時まで、5分おきとする。
また工場の稼動時間は通常朝8時から夜5時まで、必要に応じて、稼動時間を夜8時まで延長できるとする。昼休みは12時から1時までの1時間とする。
9月1日の朝7時、ねじAは残量+在庫量が400個、ねじBは700個とする。すべて倉庫Dに入っているものとする。その日の製造個数は300個と決定された(最小稼動時間7.5時間)。フル稼働すれば昼休みを考慮して、午後4時半に製造終了する。必要なねじはAが1500個、Bが3000個である。不足分はねじAは1100個、ねじBは2300個である。
ねじA、Bを製造ラインの箱に最大個数入れると、倉庫の在庫ねじは合計(すべて倉庫D内)でAが200個、Bが300個である。倉庫Cへの追加できる余裕はねじA500個、B1000個、倉庫Dへの追加できる余裕はねじA300個、B700個、合計でA800個、B1700個。これは本日の不仮に今ねじメーカに不足分A1100個、ねじB2300個を注文するとねじメーカに在庫があれば、午前8時に届いてしまい、倉庫に入りきれないことになる。発注しないでおくと、ねじを使い切る予想時刻はねじBが午前9時30分となる。そこで、ある程度の余裕をもって、午前9時にねじが納入されることにすると、午前9時の納入直前の残量+在庫量はAが200個、Bが300個、これはすべて製造ラインに置くことができるので、倉庫は空にできる。そこで午前8時にA1000個、B2000個を注文することにする。この段階で不足分はA100個、B300個である。翌日の製造個数はまだ決まらないが、一応平均の250個製造があると仮定すれば、A1250個、B2500個が必要である。合計でA1350個、B2800個で、ラインに保管できる分を差し引くと倉庫にはA1150個、B2400個入れなければならず、A150個、B400個の余りがでる。そこで余り分は翌日注文にまわし、本日の残り注文はA1000個、B2400個と仮定する。さて、上記の9時の注文での不足分が、必要になる時刻を計算すると、4時半製造終了から逆算して、午後3時45分にねじBを使い切る計算となる。そこで、多少の余裕をみて3時(それまでの実稼動時間6時間)にねじが届くように2時に上記仮定個数の発注をすると、3時に納入された段階でのねじの残量+在庫量はA1200個、B2700個で、Aはライン+倉庫に収まるが、Bは300個余る。そこで、製造の遅れも考慮して(1時間分)、A800個、B1000個を注文すると、3時に納入された段階でA1000個、B1300個で、余裕ができる。製造終了段階でも、A700個、B700個の残量+在庫量があるので、翌日予想の残りA550個、B1800個は翌日の注文にまわすことに決定する。以上まとめると
(1)午前8時にねじA1000個、B2000個発注、
(2)午後2時にねじA800個、B1000個発注、
(3)合計:A1800個、B3000個発注、
(4)翌日の発注予想(最低限):A550個、B1800個(翌々日製造分含まず)、
となる。この予定をねじメーカにインターネットを通じて送ると、受注可能の返事がメールで届き、特に製造遅れがない限り(1)(2)の発注がおこなわれることになる。
一方受注側のねじメーカは本日分については在庫は確保できているが、翌日以降について、(4)あるいは(3)、また過去の受注実績を考慮して工場向けの製造計画を立てることになる。もちろん、他社からの受注も考慮することは言うまでもない。
工場の生産ラインでは午前8時から順調に生産が進み、1時間40個の生産ペースが守られているとする。8時半には3つの箱でねじがいずれも100個となるので、センサから管理サーバに補充指示がなされ、倉庫CはA、Bともに在庫0、倉庫DはA200個、B300個なので、倉庫DからA100個、B200個が補充される。この時点で倉庫DはA100個、B100個となる。9時にはやはり補充指示がきて、倉庫DからA100個は補充できるが、Bからは200個のうち100個しか補充できない。とりあえずBから100個補充し、9時納品予定のメーカに連絡をとる。すると5分ほど遅れて到着するとの連絡が入ったので待つことにし、9時5分にねじが到着した。9時5分にはBの補充指示が入るが、とりあえず無視し、ねじを倉庫CにA1000個全部、B2000個全部を入れ、次に、倉庫CからねじBを100個、製造ラインに補充する。その後9時半に製造ラインから、8時半と同様の補充要求が倉庫にくる。
以上のように補充や発注がおこなわれる。
本実施例によれば、センサネットワークを利用し、工場の製造ライン等に供給される部品について残量・在庫の管理から発注管理・購入支援まで、さらに受注する側での受注管理を一貫して行うシステムを実現できる。部品が使用され組立作業等が行われる場所とその部品が保管される場所とが異なる場合であっても、残量および在庫量の両方を管理し、その両方に基づき一貫して発注処理を行うことができる。部品の使用場所である製造ライン等が複数箇所ある場合などには特に有効である。したがって、常に適切な量の在庫を確保することが容易になり、過剰在庫や在庫不足などの発生を防ぐことができるため、工場の効率的な経営に寄与するという効果がある。また、ワイヤレス・センサネットワークを利用すれば、部品の使用場所でその部品を保持する容器にセンサ等を設置すること等がさらに容易になる。したがって、工場で使用される多数の部品の在庫管理が、センサの設置から管理・発注までの全般において容易になるという効果がある。
本実施例では、家庭における消耗品の残量監視、在庫管理、発注処理、および受注者側における受注・発送処理に本発明を適用した例について説明する。本実施の形態でとりあげる消耗品は米とトイレットペーパーであるとする。
センサネットワークの構成をまず説明する。台所にある米びつには重量センサが取り付けられ、米びつ内の米の重量を計測できる。トイレにあるトイレットペーパーのホルダには赤外線センサがつけられ、トイレットペーパーの残量(紙部分の厚み)を計測できる。家庭内に在庫発注管理サーバを兼ねたパソコンが設置され、表示機能が付いている。また上記センサとパソコンの間には基地局がおかれ、各センサと基地局は無線通信可能な距離におかれているとする。また通常購入したトイレットペーパーを保管する棚付近と米を開封前に保管しておく場所の付近にはそれぞれICタグ読取器が設置されており、これらICタグ読取装置も無線基地局と通信可能である。基地局とサーバ(パソコン)はやはり無線通信可能で、さらにパソコンはインターネットに常時接続されているとする。管理サーバには残量・在庫管理および発注管理用のプログラムが内蔵されている。
次に残量・在庫管理および発注管理用のプログラムが残量検知・在庫検知の命令を出すタイミングについて説明する。ここでは、毎日定時(午前6時から午後11時までの1時間毎)、任意のセンサからサーバが信号を受信したとき、利用者がサーバ端末から残量検知・在庫検知の要求を入力したとき、の3通りとする。ここで、任意のセンサからサーバが信号を受信したときとは、米びつの重量センサが米びつの開閉により動作したとき、トイレットペーパーのホルダに動きがあったとき、であり、各センサはこのような場合に動作するものとする。
在庫がなくなった場合の発注先は、米はA米穀店、トイレットペーパーはB商店にあらかじめ決定してある。発注のタイミングは、米は残量2kg以下、トイレットペーパーは在庫量なし(残量は無視)となった時点とする。発注量は、米は10kg入り新潟産こしひかり1袋(通常価格5000円)、トイレットペーパーはC社製D銘柄の1パック12個入りのものを2パック(通常価格1パック300円)、であるとする。これらは残量・在庫量管理および発注管理用のプログラムに登録してあるものとする。また、発注時期等の予測のためのプログラムは、米の消費量が1日1kg、トイレットペーパーが1日1個と固定してあるものとする。
次にこの家庭における現在の状況を説明する。
米びつには米が3kgある。在庫は0袋(なし)。発注条件よりは1kg多い状況である。トイレにはトイレットペーパーがセットしてあるが、あと2mでなくなる状態である。在庫は未開封の12個入りパックが1パックある。現在時刻は午前6時直前である。
ちょうど午前6時になった時点で管理サーバから残量・在庫量検知命令が発せられ、各センサ及び読取器に届く。米びつのセンサは重量3kgをサーバに返送する。トイレットぺーパーのホルダのセンサは残り5%と返送する。米の在庫読取機は在庫0を返送する。トイレットペーパーの在庫読取機は在庫1パックと返送する。サーバの管理プログラムはこの状況から、発注の条件を満たさないと判定し、その旨を画面に表示する。
次に、残量0時期の予測を行う。米は残量+在庫量=3kgであるので、3日間で消費される。3日後に0となると予測結果を表示する。トイレットぺーパーは残量はほぼ0、在庫1パック=12個なので、12日後に0となると予測結果を表示する。
次に、発注時期を予測する。米は残量+在庫=3kgであるので、1日で2kgに減る。そこで1日後に発注要と予測結果を表示する。トイレットぺーパーは残量はほぼ0、在庫1パック=12個なので、本日中に発注要と予測結果を表示する。この時点で消費者はトイレットぺーパーの発注を自分で行ってもよいが、ここでは自分では行わないとする。
午前6時半、消費者が1日分のご飯を炊いてしまおうと、米びつから1kgの米を取り出すとする。米びつを空けた時点では午前6時と全く同じ状態だが、米を取り出して米びつを閉じた時点で米の残量が2kgとなり、この情報が在庫発注管理サーバに送られる。在庫発注管理サーバーは上記午前6時時点と同様に残量・在庫量検知命令を発し、情報取得を行う。トイレットぺーパーについては変更はないが、米については残量+在庫=2kgとなり、発注条件を満たす。そこでサーバはA米穀店に10kg入り新潟産こしひかり1袋(通常価格5000円)をインターネットを通じて発注する。しばらくすると、A米穀店からインターネットを通じて受注を受けたこと、本日午後1時から3時までの間に配達する予定であることのメールが来る。特に問題はないので、メールには返事を出さなかった。実は消費者は2日前の夜、A米穀店から発注予想日が4日後であること、最近秋田産のあきたこまちの売れ行きが好調で、10kgあたり4500円であること、健康のために玄米の購入をすすめる広告、をインターネットを通じてメールで受け取っていたが、今回は特に変更や追加をする意志が無かったため、サーバに対して何も指示を出していなかった。
受注を受けたA米穀店はその日のうちに(ここでは午後1時55分とする)受注通りの米を発注宅に配達し、代金5000円を直接受け取る。
消費者宅ではサーバは午後2時に定時の残量・在庫量検知の命令を出す。ここでは米の場合についてのみ述べるが、トイレットペーパーに関しても残量・在庫量検知が実行される。配達された米が保管場所に置かれているとすると、米のICタグ読取器がタグ内容を読み取り、サーバに送る。ICタグの内容は、食品名:精製米、品種:こしひかり、産地:新潟県、生産年:2002年、生産者:E、重量10kg、販売者(米詰):F社、袋詰日・時刻:2003年5月20日午前10時8分、その他である。サーバは米の在庫10kgを認識し、画面に表示する。消費者が、午後2時10分に米袋を開封する。このときICタグはアンテナ部分が破壊され、在庫として認識不可能となる。米びつに米10kgを入れ、12kgの米が米びつに入っていることになる。米びつを閉じたときにサーバは残量12k、在庫0袋であることを認識する。
次にトイレットペーパーについての例を述べる。午前7時30分にトイレにおいてトイレットペーパーを1m消費(全部消費)したとする。トイレットペーパーのセンサは残量0%を発信し、在庫は1パック(12個)であることがわかる。使用者は在庫を開封し、そのうち1個をホルダにセットする。このとき米同様にICタグが破壊され、ホルダにセット時には在庫0パックと認識される。そこでB商店にトイレットペーパーの発注が行われる。受注を受けたB商店は、受注商品2パックを午後3時20分に配達する。代金600円を直接受け取る。午後4時の定時確認のときには残量が例えば60%、在庫2パックと認識される。このとき実は開封済みで使用していない11個のトイレットペーパーが存在することになる。管理プログラムにおいて、残量0%で取り替えを認識するようにしておけば、個数単位での管理も可能、すなわち在庫2パック+11個(=35個)との認識も可能になり、管理精度を上げることができる。
管理精度を上げるためにはトイレットペーパー1個単位にタグを取り付け、ホルダにセット時に破壊、あるいは書き込み可能タグを用い、センサによってデータ書き込みにより使用中を認識させればよい。
以上、家庭における米、トイレットペーパーの管理・発注例を説明した。その他の消耗品においても、その使用場所と保管場所のセンサによって同様に管理できる。
次に米の受注者側の受注管理および発注処理について説明する。A米穀店の管理サーバには前記消費者からの過去の発注状況が記憶されており、それによればこしひかり10kgが過去2年間で平均して12日に1回受注を受けており、季節変動はないとする。また、他の消費者からもこしひかり10kgの注文は1日あたり平均30袋で、これも季節変動はないとする。ある日の朝の時点で、前回、上記消費者からのこしひかり10kgは8日前で、現在の在庫は90袋であるとする。A米穀店は農協Gと米の取引契約をしており在庫60袋(2日分)以下になったら農協Gに米を発注(210袋すなわち1週間分)することになっている。そこでA米穀店の管理サーバは農協Gにこしひかり10kgを210袋発注し、当日夕方に発注分が納入された。さて、上記消費者は4日後に発注してくることが予想されるが、在庫は当日33袋売れ、210袋納入されたので、計177袋、約6日分の在庫があるので、上記消費者からの予想受注日までは在庫は間に合うと予想される。
その日の夜、上記消費者の受注予測日が4日後に近づいているので、インターネットを通じて上記消費者にメールを送信する。その内容は、発注予想日が4日後であること、最近秋田産のあきたこまちの売れ行きが好調で、10kgあたり4500円であること、健康のために玄米の購入をすすめる広告、である。3日後、上記消費者から10kg入り新潟産こしひかり1袋(通常価格5000円)を午前6時半過ぎにインターネットを通じて受注した。その時点で、A米穀の在庫は61袋あったので直ちに発注者に対して本日中配達の連絡をインターネットを通じて行う。当該米穀店では、午前中の受注分を1時から3時の間に配達することにしているので、配達時間を1時から3時の間に配達であることも通知する。そして、配達員が午後1時55分に配達することができた。代金5000円は配達員が直接受け取った。なお、配達料金はインターネット受注の場合サービスすることにしているので受け取らない。
配達員は配達結果(配達先、未配達先(留守宅)、商品、受け取り金額)をサーバに入力して配達業務が完了する。未配達先(留守宅)に対しては、不在連絡票を郵便受け等に入れておき、夕方までに連絡がない場合には、メールを発送して、再配達の確認のやりとりを行う。
トイレットペーパーの受注に関しても同様に受注・発送が行われるが、本実施例では省略する。
なお、本実施例では受注する業者側は自分で配達したが、配送業者に委託して配達する方法をとってもよく、本発明はその方法に限定されない。
代金の授受は商品の授受時に直接行う、商品授受時に消費者に受け取り伝票を渡し、後日金融機関等で振込みを行ってもらう、クレジットカード等による自動引き落としを行う、など、一般に通信販売で行われている種々の形態のいずれを選択してもよく、本発明はその方法に限定されない。
本実施例によれば、受注業者側も消費者同様に在庫管理、発注等の処理が発生するので、消費者側と同様に業者の立場でワイヤレス・センサネットを用いた物品の在庫管理および発注システムを構築し、インターネット等の外部の通信ネットワークと接続することができ、業者の業務効率を上げることが期待できるという効果がある。また、センサネットワークを利用し、日常生活で使用される複数の消耗品について残量・在庫の管理から発注管理・購入支援まで、さらに受注する側での受注管理を一貫して行うシステムを実現できる。日常生活において消耗品が使用される場所とその消耗品が保管される場所とが異なる場合であっても、残量および在庫量の両方を管理し、その両方に基づき一貫して発注処理を行うことができる。本発明を適用する物品をトイレットペーパーとした場合、その使用場所であるトイレが複数箇所ある場合に特に有効である。したがって、常に適切な量の在庫を確保することが容易になり、過剰在庫や在庫不足などの発生を防ぐことができるため、日常生活の質の向上に寄与するという効果がある。また、ワイヤレス・センサネットワークを利用すれば、消耗品の使用場所で消耗品を保持する容器にセンサ等を設置すること等がさらに容易になる。したがって、日常生活で使用される多数の消耗品の在庫管理が、センサの設置から管理・発注までの全般において容易になるという効果がある。
上記実施例3ではで米の発注先業者を固定していたが、本実施例では固定しない例を説明する。米の発注指示がでるまでは実施例3と同様である。ここでは発注先を米穀店A、B、スーパーマーケットCの3業者を在庫発注管理サーバに登録しているものとする。発注指示がでたとき、在庫発注管理サーバはインターネットから3業者の商品情報を取得する。
(1)米穀店A:価格5000円、在庫あり、配達時間本日午後6時前後。
(2)米穀店B:価格5100円、在庫あり、配達時間本日午後4時前後。
(3)スーパーマーケットC:価格4900円、在庫あり、配達時間翌日。
まず、在庫発注管理サーバに記憶させておく選択条件を
選択条件A:在庫、価格、配達時間の早さの優先順位で決定する
としておけば、(3)が価格によって選択され発注される。
選択条件を
選択条件B:在庫、配達時間の早さ、価格の優先順位で決定する
としておけば、(2)が選択される。
また、商品情報を見て消費者が発注することにしておけば、インターネット上でその他の情報を参照して決定することも可能である。たとえば、米穀店Aでは3%のポイントサービスがあり、たまったポイント数を現金換算して買い物ができるとすれば、(1)を選択することもある。
本実施例によれば、上記実施例3と同様の効果に加え、このように、発注の選択条件を設定することができ、また、発注を商品情報をみながら決定することもできるという効果がある。
本実施例では、発注を行わず、自分で買い物をするときの購買支援について説明する。
発注要の商品として、電池(単1)4本、トイレットペーパー1パッケージ、牛乳(1000ml)2本があるとする。購入はスーパーマーケットAであるとする。
まず、スーパーマーケットAでの上記商品についての情報を図7の701に示すように表示端末に表示させる。
(1)電池(単1):メーカB、商品名C,価格2本1組98円;発注4本=2組=196円
(2)トイレットペーパー:メーカD、商品名E,価格12個1組248円;発注1パッケージ=248円
(3)牛乳(1000ml):メーカF、商品名G,価格1本128円;発注2本=256円
さらに、夕食のために豚肉を買いたいので、その情報を表示させる。たとえば、画面上702で、食品→肉類→豚肉とクリックしていくと、例えば
(4)国産豚ロース切り身:100g当り88円;発注数は?(実際は購入量になる)
(5)国産豚ヒレ切り身:100g当り98円;発注量は?(実際は購入量になる)
等の表示が図8の801に示されるように表示されるので、(4)を200g程度購入することに決める。そこで、(4)には200gと入力し(802の部分)、(1)〜(4)を選択(803〜806をクリック)し、買い物リスト803をクリックする。すると、プリント、携帯電話への送信、ファイルへの書き込み、メニューがでるので、携帯電話への送信をクリックし、自分の携帯電話に買い物リストを送信する。
消費者が上記買い物リストを受信した携帯電話を持参してスーパーマーケットAへ行くと、図9に示すように携帯電話に売り場案内図が表示され901、(1)〜(4)の商品の陳列場所901〜905が点滅する。図10に示すように購入予定用品を表示させ1001、まず電池の売り場へ行き、携帯電話をかざすと電池の棚のランプが点滅し、目的の電池を取り出して携帯電話に近づけると、購入予定商品であることが表示され、買い物かごに入れるとリストに購入済みのマーク1002がつく。次に肉売り場に行き、同様に国産豚ヒレ肉をさがす。200g前後のパッケージに携帯電話を購入予定商品であることが表示されるので、グラム数を確認して、多少多いが210gの肉を取り出し購入済ボタン1003をクリックし、購入済みにする。このとき、携帯電話は豚肉パックのIVタグを読取り、購入数欄1004を210gに、購入価格欄1005を184円に書き換える。このように買い物を続け、すべて購入済みが表示されたら、必要な買い物はできたことになる。レジでは商品のすべてのICタグを読み取り、簡単に購入商品一覧が表示され、精算が済む。
本実施例によれば、上記実施例3と同様の効果に加え、消費者が業者に発注をせずに買い物を行うための買い物リストが作成され、該買い物リストを記憶させた携帯端末を所持して買い物に行くことができるので、商品の陳列場所が容易にわかり、また買い忘れも防ぐことができるという効果もある。
本発明は、物品、特に食品を含む消耗品の残量・在庫管理および発注管理・購入支援システム、さらに受注管理システムに係り、特にセンサネットワークを利用した消耗品の残量・在庫管理および発注管理・購入支援システム、さらに受注管理システムに利用可能である。
物品の残量・在庫管理および発注管理・購入支援システム、さらに受注管理システムの説明図。 物品の残量・在庫管理および発注管理・購入支援、さらに受注の処理フローを示す図。 ワイヤレス・センサネットワークの構成図。 センサ(センサネットワーク・ノード)および基地局の構成図。 残量・在庫量の表示例を示す図。 補充・交換、発注、在庫0になるそれぞれの時期の予測結果の表示例を示す図。 発注要商品の表示例を示す図。 発注または購入要商品の追加処理時の表示例を示す図。 携帯端末への売り場案内の表示例を示す図。 携帯端末への購入商品の表示例を示す図。
符号の説明
101:発注者側の残量・在庫管理および発注システムの構成
130、131:受注者側の受注管理システムの構成
134:インターネット
301〜319:ワイヤレス・センサネットワークの構成要素

Claims (62)

  1. 物品の使用に伴い変化する該物品の残量と前記物品を使用可能な状態に保つための該物品の在庫とを管理し、前記残量の管理によって得られた前記物品の残量データを前記在庫の管理に反映させ、前記残量の管理が反映された前記在庫の管理に基づき前記物品を発注することを特徴とする物品残量在庫管理発注システム。
  2. 請求項1において、
    前記物品残量在庫管理発注システムは、前記物品の前記残量および前記在庫の管理を、センサネットワークを用いて行うことを特徴とする物品残量在庫管理発注システム。
  3. 請求項2において、
    前記残量の管理に残量監視用センサを用い、該残量監視用センサによって検知された前記残量データを、前記センサネットワークを介して前記在庫の管理に反映させることを特徴とする物品残量在庫管理発注システム。
  4. 請求項3において、
    前記残量監視用センサは検知した前記残量データを無線で外部に送信する無線機能を有し、前記センサネットワークは前記無線機能を有する前記残量監視用センサをノードとして含んで構成されていることを特徴とする物品残量在庫管理発注システム。
  5. 請求項4において、
    前記無線機能を有する前記残量監視用センサの電源は、外部電源から供給されることを特徴とする物品残量在庫管理発注システム。
  6. 請求項4において、
    前記無線機能を有する前記残量監視用センサの電源は、前記残量監視用センサが内蔵する電池で供給されることを特徴とする物品残量在庫管理発注システム。
  7. 請求項4において、
    前記無線機能を有する前記残量監視用センサは発電機能を有する電源部を具備して成り、該残量監視用センサの電源は前記発電機能を有する電源部から供給されることを特徴とする物品残量在庫管理発注システム。
  8. 請求項3において、
    前記在庫の管理にICタグを用い、前記センサネットワークを介して得られた前記残量データと前記ICタグによって得られた在庫データとに基づき前記物品を発注することを特徴とする物品残量在庫管理発注システム。
  9. 請求項8において、
    前記ICタグは前記在庫データの基となる前記物品の存在を表す情報を無線で外部に送信する無線機能を有し、前記センサネットワークは前記無線機能を有する前記ICタグをノードとして含んで構成されていることを特徴とする物品残量在庫管理発注システム。
  10. 請求項3において、
    前記在庫の管理に在庫管理用センサを用い、前記センサネットワークを介して得られた前記残量データと前記在庫管理用センサによって得られた在庫データとに基づき前記物品を発注することを特徴とする物品残量在庫管理発注システム。
  11. 請求項10において、
    前記在庫管理用センサは検知した前記在庫データを無線で外部に送信する無線機能を有し、前記センサネットワークは前記無線機能を有する前記在庫管理用センサをノードとして含んで構成されていることを特徴とする物品残量在庫管理発注システム。
  12. 請求項11において、
    前記無線機能を有する前記在庫管理用センサの電源は、外部電源から供給されることを特徴とする物品残量在庫管理発注システム。
  13. 請求項11において、
    前記無線機能を有する前記在庫管理用センサの電源は、前記在庫管理用センサが内蔵する電池で供給されることを特徴とする物品残量在庫管理発注システム。
  14. 請求項11において、
    前記無線機能を有する前記在庫管理用センサは発電機能を有する電源部を具備して成り、該在庫管理用センサの電源は前記発電機能を有する電源部から供給されることを特徴とする物品残量在庫管理発注システム。
  15. 請求項1乃至14のいずれか1項において、
    前記物品が使用され該物品の残量が検知される場所と、前記物品が保管され該物品の在庫が管理される場所とは、互いに異なることを特徴とする物品残量在庫管理発注システム。
  16. センサネットワークを用いて物品の使用状況および在庫状況を管理し、前記使用状況および前記在庫状況に基づいて前記物品を発注する物品残量在庫管理発注システムであって、
    前記物品の使用状況を計測する残量計測部と、
    前記物品の在庫状況を計測する在庫量計測部と、
    前記残量計測部および前記在庫量計測部による計測結果を物品毎に前記センサネットワークを介して取得することが可能な在庫発注管理サーバと、
    前記在庫発注管理サーバによって取得された前記使用状況および前記在庫状況の計測結果に基づいて、前記使用場所への前記物品の補充、前記使用場所における前記物品の交換、および前記物品の発注の少なくとも1つの必要性を判定する交換発注判定部と、
    前記交換発注判定部による判定結果に基づいて、前記物品の補充、交換、発注、および購買支援の少なくとも1つを行う発注処理部と
    を具備して成ることを特徴とする物品残量在庫管理発注システム。
  17. 請求項16において、
    前記物品の使用状況は、該物品の使用場所における残量、劣化度、および消費期限までの時間の少なくとも1つであることを特徴とする物品残量在庫管理発注システム。
  18. 請求項16において、
    前記物品の在庫状況は、該物品の保管場所における在庫量であることを特徴とする物品残量在庫管理発注システム。
  19. 請求項16において、
    前記センサネットワークは基地局をノードとして含んで構成され、
    前記使用状況および前記在庫状況の計測結果は前記基地局を介して送受信されることを特徴とする物品残量在庫管理発注システム。
  20. 請求項16において、
    前記在庫発注管理サーバは、前記センサネットワークの基地局と通信可能に構成されていることを特徴とする物品残量在庫管理発注システム。
  21. 請求項16において、
    前記交換発注判定部は、前記在庫発注管理サーバ内に設けられ、
    前記発注処理部は、前記在庫発注管理サーバからの指示に基づいて発注処理を行うことを特徴とする物品残量在庫管理発注システム。
  22. 請求項16において、
    前記残量計測部は、前記物品の使用場所あるいはその近傍において、少なくとも1つの通信機能付きセンサを用いて、該物品の使用場所における残量、劣化度、および消費期限までの時間の少なくとも1つを計測することを特徴とする物品残量在庫管理発注システム。
  23. 請求項16において、
    前記在庫量計測部は、前記物品の保管場所またはその近傍に設置されている少なくとも1つの通信機能付きセンサを用いて計測することを特徴とする物品残量在庫管理発注システム。
  24. 請求項16において、
    前記在庫量計測部は、前記物品に付加されている無線通信機能付きICタグに書き込まれている該物品の所定の情報を、前記保管場所またはその近傍に設置されている無線通信機能付き読取器および無線通信機能付きセンサの少なくとも一方を用いて計測することを特徴とする物品残量在庫管理発注システム。
  25. 請求項16において、
    前記在庫量計測部は、
    前記物品の保管場所またはその近傍に設置されている少なくとも1つの通信機能付きセンサを用いて計測するか、または、
    前記物品に付加されている無線通信機能付きICタグに書き込まれている該物品の所定の情報を、前記保管場所またはその近傍に設置されている無線通信機能付き読取器および無線通信機能付きセンサの少なくとも一方を用いて計測するか
    のいずれか一方を、前記物品毎に選択的に実行することを特徴とする物品残量在庫管理発注システム。
  26. 請求項16において、
    前記在庫管理発注サーバは、計測結果取得部を更に具備して成り、
    該計測結果取得部は、
    前記センサネットワークを介して受信した前記物品の使用状況および在庫状況の計測結果から、物品毎に、同一物品に関する特定計測期間における重複計測結果を排除して正確な残量および在庫量を取得し、
    取得した前記正確な残量および在庫量を利用者に通知する必要性を所定の基準から判定し、必要と判定した場合は前記利用者への通知を行う
    ことを特徴とする物品残量在庫管理発注システム。
  27. 請求項26において、
    前記計測結果取得部は、
    前記物品の保管場所またはその近傍に設置されている1個以上の通信機能付きセンサを用いて計測した場合には、該センサ固有の識別子について、
    該物品に付加されている無線通信機能付きICタグに書き込まれている該物品の所定の情報を、該保管場所またはその近傍に設置されている無線通信機能付き読取器あるいは無線通信機能付きセンサを用いて計測した場合には、該物品個別に付加されている識別子について、および、
    同一識別子を複数回読み取った場合には、それを1回のみ読み取ったと認識して、
    それぞれ前記特定計測期間における前記重複計測結果を排除することを特徴とする物品残量在庫管理発注システム。
  28. 請求項17において、
    前記残量計測部は、
    前記物品に個別に無線通信機能付きICタグが付加されている場合、該物品を使用場所に設置時に該ICタグを無線通信不能にするか、
    前記物品を1個あるいは2個以上まとめて包装したパッケージ単位に無線通信機能付きICタグが付加されている場合、該物品のパッケージの開封時に該ICタグを無線通信不能にするか、または、
    該物品のICタグ付加方法にかかわらず、使用開始時にデータ書込み機により当該物品が在庫品として認識できないように該ICタグの所定データを書換えるか
    のいずれか1つを、前記物品毎に選択的に実行にすることを特徴とする物品残量在庫管理発注システム。
  29. 請求項16において、
    前記交換発注判定部は、
    前記在庫発注管理サーバに記憶している交換時期残量値の所定の設定値と該物品の残量とを比較し、計測した残量値が該所定の設定値以下になったら補充あるいは交換と判定して利用者に通知し、
    前記在庫発注管理サーバに記憶されている発注時期の残量と在庫量との合計値の所定の設定値と、該物品の残量と在庫量との合計値とを比較し、計測した残量と在庫量との合計値が該所定の設定値以下である場合に発注が必要と判定して利用者に通知する
    ことによって、前記物品の前記使用場所への補充または前記使用場所における交換の必要性の判定を行うことを特徴とする物品残量在庫管理発注システム。
  30. 請求項29において、
    前記物品の使用場所への補充または使用場所における交換の必要性の判定処理は、前記在庫発注管理サーバに記憶されている交換時期残量値の設定値として、物品毎に予め定められた設定値または利用者が任意に定めた設定値のいずれか一方を用い、
    前記発注の必要性の判定処理は、前記在庫発注管理サーバに記憶されている発注時期の残量と在庫量との合計値の設定値として、物品毎に予め定められた設定値または利用者が任意に定めた設定値のいずれかを用いる
    ことを特徴とする物品残量在庫管理発注システム。
  31. 請求項30において、
    前記交換発注判定部における物品の使用場所への補充または使用場所における交換の必要性の判定処理は、更に前記在庫発注管理サーバに記憶している交換時期残量値の所定の設定値と、該物品の残量と、前記在庫発注管理サーバに記憶している特定時間単位の使用量とを用い、残量値が該所定の設定値以下になる時期を補充または交換が必要となる時期として予測し、予測した結果を利用者に通知することを特徴とする物品残量在庫管理発注システム。
  32. 請求項30において、
    前記交換発注判定部における物品の発注の必要性の判定は、更に前記在庫発注管理サーバに記憶している発注時期の残量と在庫量との合計の所定の設定値と、該物品の残量と在庫量との合計値と、前記在庫発注管理サーバに記憶している特定時間単位の使用量を用い、残量と在庫量との合計値が該所定の設定値以下になる時期を発注が必要な時期として予測し、予測した結果を利用者に通知することを特徴とする物品残量在庫管理発注システム。
  33. 請求項30において、
    前記交換発注判定部における物品の発注必要性の判定は、更に該物品の残量と在庫量との合計と、前記在庫発注管理サーバに記憶している今後の特定時間単位の使用量を用い、残量と在庫量との合計値が0になる時期を予測し、予測した結果を利用者に通知することを特徴とする物品残量在庫管理発注システム。
  34. 請求項30乃至33のいずれか1項において、
    前記計測結果取得部における在庫量と残量の計測結果、前記交換発注判定部における交換または発注の必要性判定結果、該交換発注判定部の交換必要時期予測結果、該交換発注判定部の発注必要時期予測結果、および該交換発注判定部の残量と在庫量との合計値が0になる時期の予測結果は、前記在庫発注管理サーバがあらかじめ記憶している所定の通知条件を満たす場合、および前記利用者が前記在庫発注管理サーバに対して前記所定の通知条件にかかわらず通知命令を指示した場合に、利用者に通知され、
    前記利用者への通知は、前記在庫発注管理サーバに接続する端末装置および在庫発注管理サーバと通信可能な端末装置の少なくとも一方に画像および音声の少なくとも一方で行うことを特徴とする物品残量在庫管理発注システム。
  35. 請求項16において、
    前記発注処理部における物品の発注先は、物品毎に、
    前記在庫発注管理サーバに記憶させている唯一の業者か、
    前記在庫発注管理サーバに記憶させている複数の業者から所定の条件を満たす少なくとも1業者を選択するか、または、
    前記在庫発注管理サーバに記憶させている業者に加えてインターネット等で所定の物品情報を入手した業者の中から少なくとも1業者を選択するか
    のいずれかを選択的に実行して決定し、
    上記選択された業者への発注は、
    前記在庫発注管理サーバがインターネットを介して発注するか、
    前記在庫発注管理サーバが取得した所定の物品情報をもとに利用者が該サーバからインターネットを介して発注するか、
    前記在庫発注管理サーバが、発注承認者に対して承認を求め、承認後に該在庫発注管理サーバあるいは承認者側サーバがインターネットを介して発注するか、または、
    前記利用者が発注承認者に対して承認を求め、承認後に該在庫発注管理サーバからインターネットを介して発注するか
    のいずれかを選択的に実行して行い、
    前記物品を発注しないことを前記利用者が前記在庫発注管理サーバに指示できるよう構成されていることを特徴とする物品残量在庫管理発注システム。
  36. 請求項35において、
    前記業者の選択は、前記物品の価格、納期、およびサービスの少なくとも1つを含む所定の物品情報の評価結果に基づき前記発注者の選択条件に適合するように行われることを特徴とする物品残量在庫管理発注システム。
  37. 請求項16において、
    前記在庫発注管理サーバは、利用者が業者に発注せずに前記物品を購入する場合に、インターネットを介して前記物品に係る所定の物品情報を取得し、前記物品の物品名、価格、および購入業者名の少なくとも1つを含む情報を記録した買い物リストを、前記利用者が前記在庫発注管理サーバを介してプリントアウトし、携帯端末に受信し、または記憶媒体に入力することが可能となるように作成し、
    前記発注処理部は、前記利用者が前記買い物リストを記憶した前記携帯端末を利用して買い物をする場合に、該携帯端末から店内の物品陳列場所を前記利用者に通知すること、および該携帯端末に記憶された前記買い物リストを店側の受信装置に受信させ、前記物品陳列場所に設置された通報装置から前記利用者に前記物品陳列場所を通知することの少なくとも一方を行うことを特徴とする物品残量在庫管理発注システム。
  38. 請求項16において、
    前記残量計測部は残量監視用センサを具備して成り、該残量監視用センサによって前記使用状況を検知することを特徴とする物品残量在庫管理発注システム。
  39. 請求項38において、
    前記残量監視用センサは検知した前記使用状況を無線で外部に送信する無線機能を有し、前記センサネットワークは前記無線機能を有する前記残量監視用センサをノードとして含んで構成されていることを特徴とする物品残量在庫管理発注システム。
  40. 請求項39において、
    前記無線機能を有する前記残量監視用センサの電源は、外部電源から供給されることを特徴とする物品残量在庫管理発注システム。
  41. 請求項39において、
    前記無線機能を有する前記残量監視用センサの電源は、前記残量監視用センサが内蔵する電池で供給されることを特徴とする物品残量在庫管理発注システム。
  42. 請求項39において、
    前記無線機能を有する前記残量監視用センサは発電機能を有する電源部を具備して成り、該残量監視用センサの電源は前記発電機能を有する電源部から供給されることを特徴とする物品残量在庫管理発注システム。
  43. 請求項16において、
    前記在庫量計測部はICタグ読取器を具備して成り、該ICタグ読取器によって前記物品に配置されたICタグからの情報を読み取り、読み取った前記情報に基づいて前記在庫状況を検知することを特徴とする物品残量在庫管理発注システム。
  44. 請求項43において、
    前記ICタグは前記在庫データの基となる前記物品の存在を表す情報を無線で外部に送信する無線機能を有し、前記センサネットワークは前記無線機能を有する前記ICタグをノードとして含んで構成されていることを特徴とする物品残量在庫管理発注システム。
  45. 請求項16において、
    前記在庫量計測部は在庫管理用センサを具備して成り、該在庫管理用センサによって前記在庫状況を検知することを特徴とする物品残量在庫管理発注システム。
  46. 請求項45において、
    前記在庫管理用センサは検知した前記在庫データを無線で外部に送信する無線機能を有し、前記センサネットワークは前記無線機能を有する前記在庫管理用センサをノードとして含んで構成されていることを特徴とする物品残量在庫管理発注システム。
  47. 請求項46において、
    前記無線機能を有する前記在庫管理用センサの電源は、外部電源から供給されることを特徴とする物品残量在庫管理発注システム。
  48. 請求項46において、
    前記無線機能を有する前記在庫管理用センサの電源は、前記在庫管理用センサが内蔵する電池で供給されることを特徴とする物品残量在庫管理発注システム。
  49. 請求項46において、
    前記無線機能を有する前記在庫管理用センサは発電機能を有する電源部を具備して成り、該在庫管理用センサの電源は前記発電機能を有する電源部から供給されることを特徴とする物品残量在庫管理発注システム。
  50. センサネットワークを用いて物品の使用状況および在庫状況を管理し、前記使用状況および前記在庫状況に基づいて前記物品を発注する物品残量在庫管理発注サブシステムと、
    前記物品残量在庫管理発注サブシステムによって発注された前記物品を受注し、発注者に前記物品を発送するための受注管理および発送管理を行う物品受注発送管理サブシステムとを具備して成り、
    前記物品残量在庫管理発注サブシステムは、
    前記物品の使用状況を計測する残量計測部と、
    前記物品の在庫状況を計測する在庫量計測部と、
    前記残量計測部および前記在庫量計測部による計測結果を物品毎に前記センサネットワークを介して取得することが可能な在庫発注管理サーバと、
    前記在庫発注管理サーバによって取得された前記使用状況および前記在庫状況の計測結果に基づいて、前記使用場所への前記物品の補充、前記使用場所における前記物品の交換、および前記物品の発注の少なくとも1つの必要性を判定する交換発注判定部と、
    前記交換発注判定部による判定結果に基づいて、前記物品の補充、交換、発注、および購買支援の少なくとも1つを行う発注処理部とを具備して成り、
    前記物品受注発送管理サブシステムは、
    発注者毎に過去の物品受注状況を受注管理サーバに記憶しておき、発注者毎および物品毎に次回の受注時期および受注量を予測する受注予測処理部と、
    前記受注管理サーバの記憶結果と前記受注予測処理部の予測結果とに基づき、過去の受注品に関連した製品の情報、並びに現在および将来のサービス状況を、前記受注管理サーバを用いて前記発注者に知らせる製品情報提供処理部と、
    前記受注予測処理部の予測結果に基づき、物品の在庫を確保する在庫準備処理部と、
    前記発注者から前記受注管理サーバが物品を受注する物品受注処理部と、
    前記発注者から受注した物品を前記発注者に対して発送し、代金の請求および受取りを行う物品発送処理部とを具備して成ることを特徴とする物品受発注管理システム。
  51. 請求項50において、
    前記残量計測部は残量監視用センサを具備して成り、該残量監視用センサによって前記使用状況を検知することを特徴とする物品受発注管理システム。
  52. 請求項51において、
    前記残量監視用センサは検知した前記使用状況を無線で外部に送信する無線機能を有し、前記センサネットワークは前記無線機能を有する前記残量監視用センサをノードとして含んで構成されていることを特徴とする物品受発注管理システム。
  53. 請求項52において、
    前記無線機能を有する前記残量監視用センサの電源は、外部電源から供給されることを特徴とする物品受発注管理システム。
  54. 請求項52において、
    前記無線機能を有する前記残量監視用センサの電源は、前記残量監視用センサが内蔵する電池で供給されることを特徴とする物品受発注管理システム。
  55. 請求項52において、
    前記無線機能を有する前記残量監視用センサは発電機能を有する電源部を具備して成り、該残量監視用センサの電源は前記発電機能を有する電源部から供給されることを特徴とする物品受発注管理システム。
  56. 請求項50において、
    前記在庫量計測部はICタグ読取器を具備して成り、該ICタグ読取器によって前記物品に配置されたICタグからの情報を読み取り、読み取った前記情報に基づいて前記在庫状況を検知することを特徴とする物品受発注管理システム。
  57. 請求項56において、
    前記ICタグは前記在庫データの基となる前記物品の存在を表す情報を無線で外部に送信する無線機能を有し、前記センサネットワークは前記無線機能を有する前記ICタグをノードとして含んで構成されていることを特徴とする物品受発注管理システム。
  58. 請求項50において、
    前記在庫量計測部は在庫管理用センサを具備して成り、該在庫管理用センサによって前記在庫状況を検知することを特徴とする物品受発注管理システム。
  59. 請求項58において、
    前記在庫管理用センサは検知した前記在庫データを無線で外部に送信する無線機能を有し、前記センサネットワークは前記無線機能を有する前記在庫管理用センサをノードとして含んで構成されていることを特徴とする物品受発注管理システム。
  60. 請求項59において、
    前記無線機能を有する前記在庫管理用センサの電源は、外部電源から供給されることを特徴とする物品受発注管理システム。
  61. 請求項59において、
    前記無線機能を有する前記在庫管理用センサの電源は、前記在庫管理用センサが内蔵する電池で供給されることを特徴とする物品受発注管理システム。
  62. 請求項59において、
    前記無線機能を有する前記在庫管理用センサは発電機能を有する電源部を具備して成り、該在庫管理用センサの電源は前記発電機能を有する電源部から供給されることを特徴とする物品受発注管理システム。
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