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JP2005170995A - 液体洗浄剤組成物 - Google Patents

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JP2005170995A JP2003409785A JP2003409785A JP2005170995A JP 2005170995 A JP2005170995 A JP 2005170995A JP 2003409785 A JP2003409785 A JP 2003409785A JP 2003409785 A JP2003409785 A JP 2003409785A JP 2005170995 A JP2005170995 A JP 2005170995A
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昌孝 牧
Yukiyoshi Yamaguchi
進可 山口
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Abstract

【課題】 安定性、特に高温で安定性に優れ、増粘された液体洗浄剤組成物を提供する。
【解決手段】 (a)特定のアルキルポリグリコシド、(b)アルキル基の炭素数が10〜16、平均オキシアルキレン付加モル数が4〜10のポリオキシアルキレンアルキルエーテル(但しオキシアルキレン基はオキシエチレン基の単独、又はオキシエチレン基及びオキシプロピレン基の混合であり、オキシプロピレン基の平均付加モル数は最大3である)、及び(c)水を、それぞれ特定比率で含有する特定粘度の液体洗浄剤組成物。
【選択図】 なし

Description

本発明は液体洗浄剤組成物に関し、特には漂白剤を含有する液体洗浄剤組成物に関する。
非イオン界面化成剤は油に対する乳化力が優れており、一般の液体洗浄剤、特に液体漂白洗浄剤に好んで用いられている界面活性剤である。一方、液体洗浄剤の使い勝手を向上させるなどの目的から粘度を向上させることが行われており、さらに液体漂白洗浄剤において、塗布時に洗浄剤が漂白対象表面上や内部に広がることを抑制することで局所的な漂白効果を得る目的からも、液体洗浄剤の増粘化が求められている。
液体漂白洗浄剤を増粘化する技術としては、例えば特許文献1、特許文献2、特許文献3、特許文献4等には有機増粘剤を用いた技術が開示されている。特許文献5、特許文献6には高分子量のポリオキシアルキレンアルキルエーテル型非イオン界面活性剤を用いた技術が開示されている。特許文献7、特許文献8、特許文献9には特定の非イオン界面活性剤を用いた技術が開示されている。
特許文献10には極限られた範囲のHLBを有する非イオン界面活性剤を極限られた量比で用いる技術が開示されており、優れた液感安定性と適度な粘度を提供できるものである。
またアルキルグリコシドを配合する液体洗浄剤に関しては、特許文献11には、液体漂白洗浄剤にアルキルグルコシドを配合する汚れ除去用組成物が開示されている。また特許文献12〜15には、漂白活性化剤及び特定2種の界面活性剤を含有した液体漂白洗浄剤において、特定2種の界面活性剤として、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、アルキルポリグルコシドを用いることが記載されている。
特開2002−20797号公報 特開2002−60793号公報 特開2002−80894号公報 特開平11−172288号公報 特開2002−80895号公報 特開平10−130693号公報 特開平9−188895号公報 特開平11−293283号公報 特開2001−181695号公報 特開2001−288497号公報 特開平2−238098号公報 特開平9−100492号公報 特開平9−104898号公報 特開平9−104900号公報 特開平9−111289号公報
液体洗浄剤を増粘させるための技術は多数知られている。しかしながら、従来の技術では、許容範囲が非常に狭いため、配合設計上の制約が大きい。また、HLBの小さい非イオン界面活性剤は油に対する乳化力が高く、優れた洗浄効果を有する反面、曇点が低く、比較的低い温度で白濁するという問題があるため、高温による白濁などの液感の劣化を引き起こす。
本発明が解決しようとする課題は、安定性に優れた、増粘された液体洗浄剤組成物を提供することであり、特に過酸化水素を含有する液体漂白洗浄剤において、洗浄力に優れる比較的HLBの小さい非イオン界面活性剤を用いる際の高温安定性及び高粘度化の双方を両立させることである。
本発明は、(a)下記一般式(1)のアルキルポリグリコシド〔以下、(a)成分という〕、(b)アルキル基の炭素数が10〜16、平均オキシアルキレン付加モル数が4〜10のポリオキシアルキレンアルキルエーテル(但しオキシアルキレン基はオキシエチレン基の単独、又はオキシエチレン基及びオキシプロピレン基の混合であり、オキシプロピレン基の平均付加モル数は最大3である)〔以下、(b)成分という〕、及び(c)水〔以下、(c)成分という〕を含有する20℃における粘度が20〜300mPa・sである増粘された液体洗浄剤組成物であって、(a)/(b)の質量比が1/10〜2/1、(a)+(b)の合計濃度が6〜35質量%である液体洗浄剤組成物に関する。
1−(G)x (1)
〔式中、R1は直鎖又は分岐鎖の炭素数10〜20のアルキル基、Gは単糖残基、xは平均値1〜10の数を示す。〕
本発明によれば、安定性、特に高温での安定性に優れた、増粘された液体洗浄剤組成物が得られる。特に、過酸化水素等の漂白剤を含有する場合、液性を酸性としても、安定性と増粘性は維持される。このため、本発明によれば、実際の使用場面に適した粘度を有し、かつ高温安定性に問題の無い液体漂白洗浄剤組成物を提供することができる。
本発明に係わる組成物は、(a)成分として下記一般式(1)の化合物を含有する。
1−(G)x (1)
〔式中、R1は直鎖又は分岐鎖の炭素数10〜20、好ましくは12〜18、特に好ましくは14〜18のアルキル基、Gは単糖残基、xは平均値1〜10、好ましくは1〜5、特に好ましくは1〜2の数を示す。〕
Gは単糖残基であり、炭素数が3〜6個のトリオース、テトロース、ペントース、ヘキソースを挙げることができる。具体的にはアピオース、アラビノース、ガラクトース、グルコース、リキソース、マンノース、グロース、アルドース、イドース、タロース、キシロースを挙げることができる。本発明ではこれらの中でも特に炭素数5又は6のペントースあるいはヘキソースが好ましく、中でもグルコースが最も好ましい。
一般式(1)の化合物は前記単糖又はこれら単糖が複数縮合したオリゴ糖、好ましくは2〜5個縮合したオリゴ糖、より好ましくは2〜3個縮合したオリゴ糖の還元末端とR1−OHとを酸触媒を用いてアセタール化反応又はケタール化反応することで容易に合成することができる。また、アセタール化反応の場合、ヘミアセタール構造であっても良く、通常のアセタール構造であっても良い。
なお、(a)成分による増粘効果に関連して次のような知見が得られている。すなわち、
(イ)一般式(1)中のR1が炭素数10〜12のアルキル基のものは、単独では増粘しにくく、非常に多量の配合を必要とする一方で、(b)成分が単独で増粘性を示す場合、特に(b)成分の後述するHLBが9.7〜11.8(或いはポリオキシエチレンドデシルエーテル(オキシエチレン基の平均付加モル数が6〜4モル))と併用する場合において、(a)成分は過度に増粘することなく組成物の高温安定性を向上することができる。
(ロ)一方、一般式(1)中のR1が炭素数16〜20のアルキル基の場合、(a)成分のみで、組成物の増粘効果が増強される傾向を示す。しかしながら(a)成分のみでの増粘は、その配合濃度を高くする必要がある上、洗浄力において不十分である。
本発明では、特に(a)成分として、一般式(1)中のR1が炭素数14〜18のアルキル基で平均糖縮合度xが1.2〜1.7である化合物を(b)成分を組み合わせることで、より顕著な効果が得られ、しかもこのような構造の(a)成分を単独で用いるよりも少ない濃度で、より高い洗浄力と増粘効果が得られ、更には高温安定性も満足できることが見出された。
本発明に係わる組成物は、(b)成分としてアルキル基の炭素数が10〜16、平均オキシアルキレン付加モル数が4〜10のポリオキシアルキレンアルキルエーテルを含有する。オキシアルキレン基はオキシエチレン基の単独、又はオキシエチレン基及びオキシプロピレン基の混合であり、オキシプロピレン基の平均付加モル数は最大3である。より具体的には下記一般式(2)の化合物及び下記一般式(3)の化合物から選ばれる1種以上が好適である。本発明では、一般式(2)の化合物が最も好ましい。(b)成分は、油に対する乳化力に優れる一方、曇点が低い。そのため、特に配合量の少ない場合には、安定性を損なわないよう注意を要する。
3−O−(C24O)a−H (2)
〔式中、R3は炭素数10〜16、好ましくは12〜14、より好ましくは12のアルキル基を示す。aは好ましくは4〜8、より好ましくは4〜7の数である。〕
4−O−(C24O)b−(C36O)c−H (3)
〔式中、R4は炭素数10〜16、好ましくは12〜14、より好ましくは12のアルキル基を示す。bは好ましくは4〜8、より好ましくは4〜7の数、cは好ましくは1〜3、より好ましくは1〜2の数であり、b+cは4〜10の数である。また、エチレンオキシドとプロピレンオキシドはランダムあるいはブロック付加体であってもよい。〕
(b)成分のHLBは、下記に示すグリフィン(Griffin)の方法(或いはアトラス法とも呼ばれる)のポリオキシエチレンアルキルエーテルの計算式により求めることができる。
HLB=〔分子中のポリオキシエチレンの重量分率(%)〕/5
なお、(b)成分がオキシプロピレン基を含む場合、本来上記グリフィン法ではHLBを求めることはできないが、本発明では、便宜的にオキシプロピレン基の重量分率は無視して、オキシエチレン基の重量分率から、上記式によりHLBを求めるものとする。これは、(b)成分がオキシプロピレン基を含む場合でも、オキシプロピレン基の平均付加モル数が最大でも3であることから、オキシプロピレン基の存在が組成物の粘度や安定性へ与える影響が小さいため、このようなオキシプロピレン基を含む(b)成分のHLBを、オキシエチレン基に基づくHLBと見なしても問題がないからである。
本発明において、(b)成分のHLBは、9.7〜13.1、更には10.8〜12.1が好ましい。HLBが13.1以下であれば、十分な洗浄力が得られ、また(a)成分との併用による増粘効果も良好となる。なお、(b)成分のHLBが9.7〜11の場合は(b)成分は少量で増粘するため、これらHLBで(b)成分の配合量を増やしたい場合は増粘し過ぎることが懸念される。そこで、本発明の粘度領域にするため、(a)成分として一般式(1)中のR1が炭素数10〜12のアルキル基である化合物を用いて適度に粘度を下げる配合を検討することもできる。また、(b)成分のHLBが11を超える場合、特にはHLBが12以上の場合は、(a)成分はR1が炭素数14〜16で平均糖縮合度xが1.2〜1.7のアルキルポリグルコシドを用いることが望ましい。
本発明の(a)成分は、その強い水和力によって系の安定性の向上に寄与するものと推測される。一方、本発明の(b)成分は、増粘作用に優れるが、曇点が低いことにより、特に高温での安定性が低下する傾向にある。本発明では、(a)成分を用いることで、(b)成分本来の増粘効果を維持しつつ、安定性の低下を補うことができ、優れた安定性が得られるものと推察される。従って、(a)成分単独あるいは(b)成分単独では、増粘と安定性を両立させることは難しい。
本発明に係わる組成物は、適度な増粘と高温での溶液安定性の両立を達成する上で、(a)成分/(b)成分を1/10〜2/1、好ましくは1/8〜1/1、特に好ましくは1/5〜4/5の質量比で含有することが重要である。また、組成物中の(a)成分と(b)成分の合計濃度は、十分な増粘効果と安定性を得る上で、6〜35質量%、好ましくは6〜25質量%、より好ましくは7〜20質量%である。
本発明者らは、(a)成分と(b)成分とを併用することで、混合ミセルが、球状ミセルよりも棒状ミセルを形成し易くなり〔その傾向は(a)成分のアルキル鎖が長いほど、又は(b)成分のエチレンオキサイドの平均付加モル数が少ないほど強い〕、その結果、ミセル間の摩擦(抵抗)が大きくなることで、顕著に粘度が増加し、且つ、安定性にも優れるようになると推測している。
またこの増粘系は、酸性領域でも効果を得ることができ、特に過酸化水素を含む場合の安定性から、液性を酸性とした液体漂白洗浄剤であっても、過酸化水素の安定性を阻害せずに、十分な増粘効果を得ることができる。
本発明に係わる組成物は、上記(a)成分及び(b)成分を(c)成分である水に溶解させた水溶液の形態であり、用いる水は、微量に水に溶解している金属を除去したイオン交換水又は蒸留水が安定性の点から好適である。(c)成分である水の含有量は、好ましくは組成物中70〜98質量%、より好ましくは80〜95質量%である。
本発明に係わる組成物の20℃におけるpHは、好ましくは1.5〜7、より好ましくは1.5〜6、さらに好ましくは2〜5、特に好ましくは2.5〜4である。特に漂白剤を含有する場合の20℃におけるpHは2.5〜6が好ましい。このようなpHに調整するためのpH調整剤としては塩酸や硫酸など無機酸や、クエン酸、コハク酸、リンゴ酸、フマル酸、酒石酸、マロン酸、マレイン酸などの有機酸などの酸剤や、水酸化ナトリウムや水酸化カリウム、アンモニアやその誘導体、モノエタノールアミンやジエタノールアミン、トリエタノールアミンなどのアミン塩など、炭酸ナトリウム、炭酸カリウムなどのアルカリ剤を、単独もしくは複合して用いることが好ましく、特に塩酸、硫酸から選ばれる酸と水酸化ナトリウムや水酸化カリウムから選ばれるアルカリ剤を用いることが好ましい。
また、本発明に係わる組成物は、(a)成分と(b)成分により増粘された20℃における粘度が20〜300mPa・sのものであるが、更に30〜200mPa・sの範囲であることが、使い勝手や洗浄力または漂白力の点から好適である。
本発明の粘度は以下の様に測定されたものである。東京計器(株)製B型粘度計に、ローター番号No.1又は2(100mPa・s以上の時のみ使用)を備え付けたものを準備する。試料をトールビーカーに入れ、20℃の恒温槽内にて20℃に調整する。調温された試料を粘度計にセットし、ローターの回転数を60rpmに設定し、回転を始めてから60秒後の粘度を本発明の粘度とする。
本発明に係わる組成物は、(d)成分として過酸化水素を含有することで液体漂白洗浄剤として使用することができる。(d)成分の含有量は組成物中に好ましくは0.1〜10質量%、より好ましくは1〜6質量%、特に好ましくは1.5〜5質量%である。このような範囲において優れた漂白効果を得ることができる。
本発明に係わる組成物は、(d)成分を含有する場合、さらに漂白性能の向上を目的として漂白活性化剤〔以下、(e)成分という〕を含有することが好適である。漂白活性化剤には、例えば、テトラアセチルエチレンジアミン(TAED)、グルコースペンタアセテート(PAG)、アルカノイルオキシベンゼン型漂白活性化剤等が挙げられるが、アルカノイルオキシベンゼン型漂白活性化剤が特に好ましい。さらに、炭素数8〜14、好ましくは8〜13のアルカノイル基を有するアルカノイルオキシベンゼンスルホン酸もしくは炭素数8〜14、好ましくは8〜13のアルカノイル基を有するアルカノイルオキシベンゼンカルボン酸又はこれらの塩が好ましい。より具体的に好ましい例としてはオクタノイルオキシ−p−ベンゼンスルホン酸、ノナノイルオキシ−p−ベンゼンスルホン酸、3,5,5−トリメチルヘキサノイルオキシ−p−ベンゼンスルホン酸、デカノイルオキシ−p−ベンゼンスルホン酸、ドデカノイルオキシ−p−ベンゼンスルホン酸、オクタノイルオキシ−o−又は−p−ベンゼンカルボン酸、ノナノイルオキシ−o−又は−p−ベンゼンカルボン酸、3,5,5−トリメチルヘキサノイルオキシ−o−又は−p−ベンゼンカルボン酸、デカノイルオキシ−o−又は−p−ベンゼンカルボン酸、ドデカノイルオキシ−o−又は−p−ベンゼンカルボン酸、及びこれらの塩が挙げられる。塩としてはナトリウム塩、カリウム塩、マグネシウム塩が好ましく、特にナトリウム塩が溶解性の点から好ましい。
これらの中でも特にノナノイルオキシ−p−ベンゼンスルホン酸、デカノイルオキシ−p−ベンゼンカルボン酸、ドデカノイルオキシ−p−ベンゼンスルホン酸及びこれらの塩が漂白効果の点から好ましい。
(e)成分の組成物中の含有量は、0.05〜5質量%、更に0.2〜3質量%、特に0.4〜1質量%が好ましい。
本発明に係わる液体組成物は、(a)成分及び(b)成分以外の界面活性剤〔以下、(f)成分という〕を含有することができ、アニオン界面活性剤、非イオン界面活性剤、陽イオン界面活性剤及び両性界面活性剤から選ぶことができる。本発明に用いられる界面活性剤の例としては、アルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキル又はアルケニルエーテル硫酸エステル塩、アルキル又はアルケニル硫酸エステル塩、オレフィンスルホン酸塩、アルカンスルホン酸塩、飽和又は不飽和脂肪酸塩、アルキル又はアルケニルエーテルカルボン酸塩、α−スルホ脂肪酸塩、又はα−スルホ脂肪酸エステルなどのアニオン界面活性剤、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、高級脂肪酸アルカノールアミドまたはそのアルキレンオキシド付加物、ショ糖脂肪酸エステルなどの非イオン界面活性剤、アミンオキシド、スルホベタイン、カルボベタインなどの両性界面活性剤、あるいは第4級アンモニウム塩などの陽イオン界面活性剤を挙げることができる。
これらのうち、特にアルキル(炭素数10〜20)ベンゼンスルホン酸塩、アルキルまたはアルケニル(炭素数10〜20)硫酸エステル塩、アルキルまたはアルケニル(炭素数10〜20)エーテル硫酸エステル塩、炭素数8〜20のアルキルを少なくとも1つ有する第4級アンモニウム塩が好ましく、中でも下記一般式(4)の第4級アンモニウム塩が特に好ましい。
Figure 2005170995
〔式中、R5〜R8は、少なくとも1つが炭素数8〜18のアルキル基又はアルケニル基であり、残りが炭素数1〜3のアルキル基もしくはヒドロキシアルキル基を示す。また、R9は炭素数1〜12のアルキル基もしくは炭素数1〜12のアルキル基で置換していてもよいアリール基を示す。Yは−COO、−SO3、−OSO3から選ばれる。〕
本発明では、これらの界面活性剤を組成物中0〜50質量%、好ましくは0.5〜30質量%配合することが良好である。
本発明に係わる組成物は、漂白効果を高める目的から分散剤〔以下、(g)成分という〕を含有することが好ましい。特に、重量平均分子量5千〜4万、好ましくは5千〜1万のポリアクリル酸もしくはその塩又はポリメタクリル酸もしくはその塩、重量平均分子量1万〜10万、好ましくは3万〜7万のアクリル酸とマレイン酸のコポリマーもしくはその塩から選ばれるカルボン酸系ポリマー、及び重量平均分子量4千〜2万、好ましくは5千〜1万のポリエチレングリコールから選ばれる非イオン性ポリマーが好ましい。
本発明に係わる組成物は、(g)成分を組成物中0〜14質量%、好ましくは0.1〜8質量%含有することが好適である。
本発明に係わる組成物は、漂白効果を高める目的で溶剤〔以下、(h)成分という〕を含有することができるが、粘度を低下させることが考えられるため、化合物の種類と配合量は制限される。(h)成分としては(i)炭素数1〜5の1価アルコール、(ii)炭素数2〜12の多価アルコール、(iii)下記の一般式(5)で表される化合物、(iv)下記の一般式(6)で表される化合物、(v)下記の一般式(7)で表される化合物が好適である。
Figure 2005170995
〔式中、R10及びR11は、それぞれ水素原子、炭素数1〜6のアルキル基、フェニル基又はベンジル基を示すが、R10及びR11の双方が水素原子となる場合を除く。cは0〜10の数を、dは0〜10の数を示すが、c及びdの双方が0である場合を除く。R12及びR13は炭素数1〜3のアルキル基を示す。R14は炭素数1〜8のアルキル基を示す。〕
(i)の炭素数1〜5の1価アルコールとしては、一般的にエタノール、プロピルアルコール、イソプロピルアルコールが挙げられる。これらの低級アルコールを配合することにより低温における系の安定性を更に向上させることができる。
(ii)の炭素数2〜12の多価アルコールとしては、イソプレングリコール、2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオール、1,8−オクタンジオール、1,9−ノナンジオール、エチレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、グリセリン等が挙げられる。
(iii)の化合物は、一般式(5)において、R10、R11がアルキル基である場合の炭素数は1〜4が特に好ましい。また、一般式(5)中、エチレンオキシド及びプロピレンオキシドの平均付加モル数のc及びdは、それぞれ0〜10の数である(c及びdの双方が0である場合を除く)が、これらの付加順序は特に限定されず、ランダム付加したものであってもよい。(5)の化合物の具体例としては、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジプロピレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールジメチルエーテル、ポリオキシエチレン(p=2〜3)ポリオキシプロピレン(p=2〜3)グリコールジメチルエーテル(pは平均付加モル数を示す)、ポリオキシエチレン(p=3)グリコールフェニルエーテル、フェニルカルビトール、フェニルセロソルブ、ベンジルカルビトール等が挙げられる。このうち、洗浄力及び使用感の点から、プロピレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、ポリオキシエチレン(p=1〜4)グリコールモノフェニルエーテルが好ましい。
また、(iv)の化合物としては、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、1,3−ジエチル−2−イミダゾリジノンが好適なものとして例示され、(v)の化合物としてはアルキルグリセリルエーテル化合物であり、好ましくはR13が炭素数3〜8のアルキル基の化合物である。
これらのなかでも優れた洗浄力を得るためには(i)、(ii)、(iii)、(v)の水溶性溶剤が好ましく、特にエタノール、プロパノール、エチレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、グリセリン、イソプレングリコール、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、ペンチルグリセリルエーテル、オクチルグリセリルエーテル、ポリオキシエチレン(p=1〜4)グリコールモノフェニルエーテルから溶剤が効果的である。
本発明に係わる組成物は、(h)成分を組成物中好ましくは0〜3質量%、より好ましくは0〜2質量%含有する。
さらに本発明に係わる組成物は、漂白効果を向上させる目的から金属イオン封鎖剤〔以下、(j)成分という〕を含有することが好ましい。本発明に用いられる(j)成分としては、(1)フィチン酸等のリン酸系化合物又はこれらのアルカリ金属塩もしくはアルカノールアミン塩、(2)エタン−1,1−ジホスホン酸、エタン−1,1,2−トリホスホン酸、エタン−1−ヒドロキシ−1,1−ジホスホン酸およびその誘導体、エタンヒドロキシ−1,1,2−トリホスホン酸、エタン−1,2−ジカルボキシ−1,2−ジホスホン酸、メタンヒドロキシホスホン酸等のホスホン酸又はこれらのアルカリ金属塩もしくはアルカノールアミン塩、(3)2−ホスホノブタン−1,2−ジカルボン酸、1−ホスホノブタン−2,3,4−トリカルボン酸、α−メチルホスホノコハク酸等のホスホノカルボン酸又はこれらのアルカリ金属塩もしくはアルカノールアミン塩、(4)アスパラギン酸、グルタミン酸、グリシン等のアミノ酸又はこれらのアルカリ金属塩もしくはアルカノールアミン塩、(5)ニトリロ三酢酸、イミノ二酢酸、エチレンジアミン四酢酸、ジエチレントリアミン五酢酸、グリコールエーテルジアミン四酢酸、ヒドロキシエチルイミノ二酢酸、トリエチレンテトラミン六酢酸、ジエンコル酸等のアミノポリ酢酸又はこれらのアルカリ金属塩もしくはアルカノールアミン塩、(6)ジグリコール酸、オキシジコハク酸、カルボキシメチルオキシコハク酸、クエン酸、乳酸、酒石酸、シュウ酸、リンゴ酸、オキシジコハク酸、グルコン酸、カルボキシメチルコハク酸、カルボキシメチル酒石酸などの有機酸又はこれらのアルカリ金属塩もしくはアルカノールアミン塩、(7)ゼオライトAに代表されるアルミノケイ酸のアルカリ金属塩又はアルカノールアミン塩、(8)アミノポリ(メチレンホスホン酸)もしくはそのアルカリ金属塩もしくはアルカノールアミン塩、又はポリエチレンポリアミンポリ(メチレンホスホン酸)もしくはそのアルカリ金属塩もしくはアルカノールアミン塩を挙げることができる。
これらの中で上記(2)、(5)、(6)および(7)からなる群より選ばれる少なくとも1種が好ましく、上記(2)からなる群より選ばれる少なくとも1種がさらに好ましい。
本発明の組成物は、(j)成分を組成物中好ましくは0.005〜5質量%、さらに好ましくは0.01〜2質量%含有する。
その他、本発明に係わる組成物には、漂白繊維に対する漂白効果を増すために蛍光増白剤として、チノパールCBS(チバ・ガイギー社製)、チノパールSWN(チバ・ガイギー社製)や、カラー・インデックス蛍光増白剤28、40、61、71等や、漂白性能を向上させるために酵素(セルラーゼ、アミラーゼ、プロテアーゼ、リパーゼ)を配合することができる。また染料や顔料のような着色剤、香料、シリコーン類、殺菌剤、紫外線吸収剤等の種々の微量添加物を適量配合してもよい。
本発明の組成物は、衣料等の繊維製品用の洗浄剤組成物や漂白洗浄剤組成物として好適であり、液体漂白洗浄剤組成物とする場合の好ましい組成を以下に示す。
(a)成分0.5〜10質量%、更に1.5〜5質量%
(b)成分1〜30質量%、更に4〜15質量%
(c)成分70〜98質量%、更に80〜95質量%
(d)成分1〜6質量%、更に1.5〜5質量%
(e)成分0.05〜5質量%、更に0.4〜1質量%
下記配合成分を用いて、表1及び表2に示す液体洗浄剤組成物を調製し、粘度の測定及び高温での液の外観の評価を行った。結果を表1、2に示す。
(1)配合成分
a−1;アルキルポリグルコシド(アルキル基の炭素数12、グルコースの平均縮合度が1.3[縮合度が1〜3のものの混合物])
a−2;アルキルポリグルコシド(アルキル基の炭素数14、グルコースの平均縮合度が1.2[縮合度が1〜3のものの混合物])
a−3;アルキルポリグルコシド(アルキル基の炭素数18、グルコースの平均縮合度が1.3[縮合度が1〜3のものの混合物])
b−1;ポリオキシエチレンアルキルエーテル(アルキル基の炭素数12、オキシエチレン平均付加モル数5、HLB10.8)
b−2;ポリオキシエチレンアルキルエーテル(アルキル基の炭素数12、オキシエチレン平均付加モル数7、HLB12.4)
b−3;ポリオキシエチレンアルキルエーテル(アルキル基の炭素数14、オキシエチレン平均付加モル数8、HLB12.4)
b−4;ポリオキシエチレンアルキルエーテル(アルキル基の炭素数13、オキシエチレン平均付加モル数12、HLB14.5)
c−1;イオン交換水
d−1;過酸化水素
e−1;ラウロイルオキシ−p−ベンゼンスルホン酸ナトリウム
e−2;デカノイルオキシ−p−ベンゼンカルボン酸
e−3;ノナノイルオキシ−p−ベンゼンスルホン酸ナトリウム
f−1;N−ドデシル−N,N,N−トリメチルアンモニウムメチル硫酸エステル塩
f−2;C1225−N+−(CH3)2CH2CH2CH2SO3 -
g−1;ポリアクリル酸ナトリウム(重量平均分子量1万)
h−1;ジエチレングリコールモノブチルエーテル
j−1;1−ヒドロキシエチリデン−1、1−ジホスホン酸、ディクエスト2010(キレスト社製ディクエスト)
(2)粘度の測定
表1、2に示す組成物の20℃における粘度を(株)東京計器製B型粘度計(型式BM)を用いて前記の通り測定した。
(3)高温貯蔵安定性評価
表1、2に示す組成物を広口規格ビンNo.13Kに150ml入れ、ふたをして密閉後、40℃(高温)の恒温室に1週間貯蔵した。その後、下記に示す基準で外観を評価した。
○;透明均一な液体である
△;2相に分離(もしくは白濁)している
×;沈殿している
Figure 2005170995
Figure 2005170995

Claims (2)

  1. (a)下記一般式(1)のアルキルポリグリコシド、(b)アルキル基の炭素数が10〜16、平均オキシアルキレン付加モル数が4〜10のポリオキシアルキレンアルキルエーテル(但しオキシアルキレン基はオキシエチレン基の単独、又はオキシエチレン基及びオキシプロピレン基の混合であり、オキシプロピレン基の平均付加モル数は最大3である)、及び(c)水を含有する20℃における粘度が20〜300mPa・sである増粘された液体洗浄剤組成物であって、(a)/(b)の質量比が1/10〜2/1、(a)+(b)の合計濃度が6〜35質量%である液体洗浄剤組成物。
    1−(G)x (1)
    〔式中、R1は直鎖又は分岐鎖の炭素数10〜20のアルキル基、Gは単糖残基、xは平均値1〜10の数を示す。〕
  2. 更に(d)過酸化水素を0.1〜10質量%含有する請求項1記載の液体洗浄剤組成物。
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