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JP2005014191A - 光学素子の研磨装置及び研磨方法、並びに光学素子 - Google Patents

光学素子の研磨装置及び研磨方法、並びに光学素子 Download PDF

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JP2005014191A
JP2005014191A JP2003185858A JP2003185858A JP2005014191A JP 2005014191 A JP2005014191 A JP 2005014191A JP 2003185858 A JP2003185858 A JP 2003185858A JP 2003185858 A JP2003185858 A JP 2003185858A JP 2005014191 A JP2005014191 A JP 2005014191A
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  • Grinding And Polishing Of Tertiary Curved Surfaces And Surfaces With Complex Shapes (AREA)
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Abstract

【課題】光学面を高精度に仕上げることができる光学素子の研磨装置及び研磨方法、並びに露光装置に装着した状態で高い光学面の面精度を有する光学素子を提供する。
【解決手段】凹面反射鏡31を保持装置40により保持したままの状態で、凹面反射鏡31の反射面31aを研磨装置80により研磨する。研磨装置80には、凹面反射鏡31を保持したままの保持装置40を支持する保持台81と、この保持台81により支持されている凹面反射鏡31の反射面31aを空間90に露出させるための開口部86a〜86cを有するカバー部84とを設ける。また、カバー部84には、その突出部84cと凹面反射鏡31のシール鍔部37bとの間に配置されて、保持台81とカバー部84との内部空間への研磨剤の流入を抑制するシールリング85を設ける。
【選択図】 図7

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、光学素子の光学面を研磨するための研磨装置及び研磨方法、並びに光学素子に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
この種の光学素子には、レンズやミラー等があり、例えばマスク上のパターンの像を基板に転写する露光装置等に数多く用いられている。また、露光装置に設けられる光学素子は、保持装置を介して鏡筒に保持されている。
【0003】
このような露光装置に使用される光学素子の仕上加工は、例えば以下のような手順で行われる。
まず、予め所定の形状に形成された光学素子を研磨装置用の固定枠に固定し、この状態で光学素子の光学面(入射面や出射面)の状態を例えば干渉計等により測定する。この測定の結果から、光学素子の光学面を、どのくらい研磨するかを決定する。次いで、光学素子を固定枠に固定した状態で、その固定枠を研磨装置の研磨台に載置し、光学素子の光学面を研磨する。
【0004】
その後、光学素子を固定枠から取り外し、その光学素子を、前記保持装置により保持する。そして、このように保持した状態で光学素子の研磨後の光学面(研磨面)の状態を例えば干渉計等により測定する。ここで、この干渉計による測定の結果、光学面(研磨面)が所望の状態と一致する場合には、その光学素子の仕上加工を終了する。
【0005】
一方、光学面が所望の状態と一致しない場合には、光学素子を保持装置から取り外すとともに再び前記固定枠に固定して、光学面を研磨する。その後、光学素子を、固定枠から取り外すとともに保持装置により保持し、研磨後の光学面(研磨面)の状態を例えば干渉計等により測定する。この測定の結果、光学面(研磨面)が所望の状態と一致すれば、その光学素子の仕上加工を終了する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、研磨後の光学素子を露光装置に組み付ける度に、その光学素子を、干渉計による光学面の測定時と同様の状態で、すなわち光学素子が歪まないように保持しなければならず、作業性の低下を招いていた。また、光学素子を、歪んだ状態で固定枠に固定して研磨した場合には、研磨後において、その光学素子を固定枠から取り外した際に光学面(研磨面)が歪んでしまうという問題があった。また、光学素子を、歪ませることなく固定枠に固定して研磨したとしても、研磨後に固定枠から取り外し、保持装置にその光学素子を保持する際に歪んでしまうという問題もあった。
【0007】
特に、例えば半導体素子製造用の露光装置においては、近年の半導体素子の著しい高度集積化に伴ってパターンがますます微細化してきており、投影光学系のさらなる高解像度化が要求されてきている。そして、こうした要求に応えるためには、投影光学系等に用いられる光学素子を精度よく仕上げることが非常に重要となってきている。
【0008】
このような半導体露光装置用の光学素子においては、研磨装置の固定枠の表面に僅かな歪み等が生じている場合、光学素子の光学面は、その固定枠の表面状態(微小なうねり等)の影響を受けた状態で研磨されることになる。このように研磨された光学素子を、前記固定枠とは表面状態の異なる鏡筒に取着した場合、僅かな表面状態の差であっても、光学面の面精度に影響が及ぶおそれがある。
【0009】
本発明は、このような従来の技術に存在する問題点に着目してなされたものである。その目的としては、光学面を精度よく仕上げることができる光学素子の研磨装置及び研磨方法を提供することにある。また、露光装置に装着した状態で高い光学面の面精度を有する光学素子を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するために、本願請求項1に記載の発明は、周縁部を保持する保持装置を介して鏡筒に取り付けられる光学素子のうち、所定の研磨面を研磨する光学素子の研磨装置において、前記保持装置が取り付けられた前記光学素子を支持する保持台と、前記光学素子のうち、前記所定の研磨面を研磨する際に、前記所定の研磨面を研磨する空間から前記保持装置を隔離する隔離部材と、を備えることを特徴とするものである。
【0011】
この本願請求項1に記載の発明では、光学素子の光学面の研磨を、保持装置により光学素子を保持した状態で行うことが可能となるとともに、研磨後の光学素子を、保持装置により保持した状態で鏡筒に取り付けることが可能となる。これにより、研磨の前後において、光学素子の保持状態が大きく変化することがなく、研磨した光学面を所望の状態に維持しつつ、光学素子を鏡筒に取り付けることができる。このように、光学面の研磨後において、光学素子を保持装置から取り外すことなく鏡筒に取り付けることができるため、光学面の歪みの発生を抑制することができる。
【0012】
また、本願請求項2に記載の発明は、前記請求項1に記載の発明において、前記保持装置は、前記光学素子の周縁部に係合する座面が形成された座面ブロックと、前記座面ブロックを前記光学素子の接線方向周りと径方向周りとの少なくとも一方に回転可能に支持する座面ブロック支持機構と、を備えることを特徴とするものである。
【0013】
この本願請求項2に記載の発明では、前記請求項1に記載の発明の作用に加えて、光学素子を保持装置により保持する際には、座面ブロック支持機構が、光学素子の接線方向周りと径方向周りとの少なくとも一方に回転する。この回転により、光学素子の歪みが吸収され、光学素子が、歪んだ状態で保持装置に保持されることが抑制される。また、研磨装置の固定枠に光学素子を支持する際、あるいは研磨した光学素子を鏡筒に支持する際において、それら固定枠、鏡筒の受け部の表面状態が光学素子の光学面の面精度に及ぼす影響を低減することが可能となる。このため、光学素子における研磨面(光学面)の高精度な研磨が短時間で行われる。
【0014】
また、本願請求項3に記載の発明は、前記請求項1または請求項2に記載の発明において、前記光学素子は、前記所定の研磨面として、入射光を入射する入射面または入射光を反射する反射面と、該入射面または該反射面に対して交差する側面とを有し、前記隔離部材は、前記入射面または前記反射面を露出させる開口部が形成されたカバー部と、前記開口部の周縁と前記光学素子の側面との間に設けられ、前記保持装置に対して、前記入射面または前記反射面を研磨する際の研磨剤の到達を抑制するシール部材と、を有することを特徴とするものである。
【0015】
この本願請求項3に記載の発明では、前記請求項1または請求項2に記載の発明の作用に加えて、光学素子の研磨面を研磨する際に研磨剤が用いられる場合には、その研磨剤が保持装置にかかることが回避される。
【0016】
また、本願請求項4に記載の発明は、前記請求項3に記載の発明において、前記シール部材は、前記カバー部に対して着脱可能に設けられていることを特徴とするものである。
【0017】
この本願請求項4に記載の発明では、前記請求項3に記載の発明の作用に加えて、シール部材が劣化等した場合には、そのシール部材のみを取り替えることができる。このため、取替費用を低減することが可能となる。また、シール部材を、種々の光学素子の形状や外径等に応じて、適宜選択して取り替えることが可能となる。このため、研磨装置の汎用性を向上することが可能となる。
【0018】
また、本願請求項5に記載の発明は、前記請求項3または請求項4に記載の発明において、前記シール部材は、前記開口部の周縁と前記光学素子の側面との間に挟持された状態で変形し得る軟質材料からなるチューブ材から形成されることを特徴とするものである。
【0019】
この本願請求項5に記載の発明では、前記請求項3または請求項4に記載の発明の作用に加えて、光学素子の研磨面を研磨する際に、その光学素子をカバー部により覆うと、チューブ材は、カバー部の開口部の周縁と光学素子の側面との間で変形しつつ、それらの間を液密にシールする。この際、チューブ材は変形し易く、しかも変形により生じる弾性力が小さくなる。このため、光学素子の側面に過剰な力が作用することが抑制される。この結果、光学素子の研磨面の研磨時において、その光学素子に歪みの生じることが抑制される。
【0020】
また、本願請求項6に記載の発明は、前記請求項3〜請求項5のうちいずれか一項に記載の発明において、前記光学素子は、前記側面から光軸方向の異なる位置で外方へ向かって突出するとともに周方向に延びる複数の鍔部を有するものであり、前記保持装置は、前記光学素子を前記複数の鍔部のうちのいずれか1つの第1鍔部を保持し、前記カバー部は、前記開口部の周縁が、前記光学素子の前記複数の鍔部のうちの前記第1鍔部よりも研磨される研磨面側に位置する第2鍔部に対向するように設けられ、前記シール部材は、前記カバー部の前記開口部の周縁と前記第2鍔部との間に設けられることを特徴とするものである。
【0021】
この本願請求項6に記載の発明では、前記請求項3〜請求項5のうちいずれか一項に記載の発明の作用に加えて、光学素子の側面において、第1鍔部と第2鍔部とは互いに離間した位置にあるため、保持装置とカバー部との接触を回避することが可能となる。これにより、光学素子の研磨面を研磨する際に、保持装置がカバー部によって変形されることを抑制することができる。
【0022】
また、本願請求項7に記載の発明は、前記請求項6に記載の発明において、前記シール部材は、前記第2鍔部における前記第1鍔部とは反対側の面に圧接するように設けられることを特徴とするものである。
【0023】
この本願請求項7に記載の発明では、前記請求項6に記載の発明の作用に加えて、光学素子を研磨する際に使用する研磨剤が、保持装置の取り付けられる第1鍔部側へと流下することを、より確実に抑制することができる。
【0024】
また、本願請求項8に記載の発明は、保持装置により周縁部が保持される光学素子の所定の研磨面を研磨する光学素子の研磨方法において、前記光学素子の研磨面を、請求項1〜請求項7のうちいずれか一項に記載の光学素子の研磨装置を用いて研磨することを特徴とするものである。
【0025】
この本願請求項8に記載の発明では、請求項1〜請求項7のうちいずれか一項に記載の発明の作用と同様の作用が奏される。
また、本願請求項9に記載の発明は、所定の研磨面を有する光学素子において、前記光学素子は、前記所定の研磨面として、入射光を入射する入射面または入射光を反射する反射面と、該入射面または該反射面に対して交差する側面と、同側面から光軸方向の異なる位置で外方に向かって突出するとともに周方向に延びる複数の鍔部とを有することを特徴とするものである。
【0026】
この本願請求項9に記載の発明では、光学素子の側面に複数の鍔部を設けることにより、保持装置により保持される鍔部と、研磨装置の隔離部材に当接する鍔部とに機能を分担させることが可能となる。これにより、光学素子を保持装置により保持した状態で、その光学素子の研磨面を研磨装置により研磨することが可能となる。このため、研磨面の研磨後において、光学素子を保持装置から取り外すことなく、例えば露光装置の鏡筒等に取り付けることができ、研磨面の歪みの発生が抑制される。この結果、光学素子を露光装置に組み付けた状態で、その光学素子の光学面の面精度を高く維持することが可能となる。また、光学素子を保持装置により保持した状態で、かつ、その保持装置に研磨剤がかかることを抑制しつつ、光学素子の研磨面を研磨することが可能となる。
【0027】
また、本願請求項10に記載の発明は、前記請求項9に記載の発明において、前記複数の鍔部のうち、少なくとも研磨される研磨面側に位置する鍔部を、前記周縁部の側面の全周にわたって環状に形成したことを特徴とするものである。
【0028】
この本願請求項10に記載の発明では、前記請求項9に記載の発明の作用に加えて、少なくとも研磨される研磨面側に位置する鍔部を、光学素子の研磨面を研磨する際に研磨装置の隔離部材に当接する鍔部とする場合に、その鍔部の全周が隔離部材と当接した状態となる。これにより、隔離部材と鍔部との間に隙間が形成されることが抑制され、シール性が向上される。
【0029】
また、本願請求項11に記載の発明は、前記請求項9または請求項10に記載の発明において、前記複数の鍔部のうち、保持装置により保持される鍔部を、前記保持装置による保持位置を含んで光軸と交差する方向に延びる面が当該光学素子の重心位置をほぼ通るように設けたことを特徴とするものである。
【0030】
この本願請求項11に記載の発明では、前記請求項9または請求項10に記載の発明の作用に加えて、光学素子が、例えば光学素子自身の光軸が水平方向または斜め方向を指向するように保持装置により保持される場合でも、その光学素子を、モーメントの発生を抑制しつつ安定に保持することが可能となる。これにより、モーメントの発生に起因して光学素子の光学面に変形が生じることが抑制される。このため、光学性能が悪化するおそれを抑制して、光学性能を良好に保つことが可能となる。
【0031】
また、本願請求項12に記載の発明は、前記請求項9〜請求項11のうちいずれか一項に記載の発明において、前記光学素子が、前記入射光を反射する反射面を備える反射光学素子であることを特徴とするものである。
【0032】
一般に、例えばミラーやハーフミラー等の反射光学素子により反射される反射光は、その反射光学素子の反射面の状態に影響され易い。すなわち、反射光学素子の反射面が僅かにでも歪んでいたりすると、所望の反射光が得られにくくなる。これに対して本願請求項12に記載の発明では、研磨面の状態が反射光に影響を与え易い反射光学素子にあって研磨面の面精度を向上させることが可能となる。このため、前記請求項9〜請求項11のうちいずれか一項に記載の発明の作用が、特に顕著に発揮される。
【0033】
次に、前記各請求項の発明の下で有用性の認められる技術的思想について、それらの作用とともに以下に記載する。
(1) 前記保持装置は、前記光学素子の周縁部を保持する保持部と、同保持部を保持する保持枠とを備えるものであり、前記光学素子は、その周縁部が前記保持装置により保持されるとともに、その保持装置に取着した状態で使用されるものであり、前記保持台は、前記光学素子を、前記保持部を介して前記保持枠に取着した状態で支持することを特徴とする請求項3に記載の光学素子の研磨装置。
【0034】
従って、この(1)に記載の発明では、前記請求項3に記載の発明の作用に加えて、光学素子の光学面の研磨を、保持部を介して光学素子を保持枠に保持した状態で行うことが可能となるとともに、研磨後の光学素子を、保持枠に保持した状態で鏡筒に取り付けることが可能となる。これにより、研磨した光学面を所望の状態に好適に維持しつつ、光学素子を鏡筒に取り付けることができる。このため、光学面の歪みの発生を、より効果的に抑制することができる。
【0035】
(2) 前記カバー部は、前記保持部と前記保持枠とを覆うように形成されることを特徴とする前記(1)に記載の光学素子の研磨装置。
従って、この(2)に記載の発明では、前記(1)に記載の発明の作用に加えて、光学素子の研磨面を研磨する際に研磨剤が用いられる場合に、その研磨剤が保持部と保持枠とにかかることを回避させることができる。
【0036】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明を具体化した一実施形態について、図1〜図7を参照して説明する。
【0037】
図1に示すように、露光装置11は、半導体素子製造用の露光装置であり、光源12と、照明光学系13と、マスクとしてのレチクルRを保持するレチクルステージ14と、投影光学系15と、基板としてのウエハWを保持するウエハステージ16とを備えている。
【0038】
前記光源12は、例えば波長157nmのFレーザを発振する。
前記照明光学系13は、図示しないフライアイレンズやロッドレンズ等のオプティカルインテグレータ、リレーレンズ、コンデンサレンズ等の各種レンズ系及び開口絞り等を含んで構成されている。そして、光源12から出射される露光光ELが、この照明光学系13を通過することにより、レチクルR上のパターンを均一に照明するように調整される。
【0039】
前記レチクルステージ14は、照明光学系13の射出側、すなわち、後述する投影光学系15の物体面側(露光光ELの入射側)において、そのレチクルRの載置面が投影光学系15の光軸方向とほぼ直交するように配置されている。
【0040】
前記ウエハステージ16は、投影光学系15の像面側(露光光ELの射出側)において、ウエハWの載置面が投影光学系15の光軸方向と交差するように配置されている。そして、前記露光光ELにて照明されたレチクルR上のパターンの像が、投影光学系15を通して所定の縮小倍率に縮小された状態で、ウエハステージ16上のウエハWに投影転写されるようになっている。
【0041】
次に、投影光学系15の構成について説明する。
図1及び図2に示すように、投影光学系15は、反射屈折光学系をなしており、連結部材20を中心として上方に位置する上部鏡筒21と、側方に位置する横鏡筒22と、下方に位置する下部鏡筒23とを有している。また、投影光学系15は、複数の光学素子を備えており、それら全ての光学素子(レンズ成分)には、蛍石(CaF結晶)が使用されている。
【0042】
前記上部鏡筒21は、投影光学系15の光軸としての第1光軸AX上のレチクルR側に配置されている。この上部鏡筒21は、略円筒状をなしており、その内部にレチクルRのパターンの第1中間像を形成し、複数の光学素子からなる第1結像光学系24を保持している。また、上部鏡筒21は、投影系鏡筒の一部をなす部分鏡筒21aが複数(この例では4つ)積層された状態で形成されている。これらの部分鏡筒21aは、例えばステンレス鋼、チタン合金等の金属材料で構成され、光学素子としての複数のレンズ25a及び光学素子としてのカバーガラス26を1つまたは複数組み合わせて保持している。
【0043】
前記横鏡筒22は、前記第1光軸AXに直交する光軸としての第2光軸AX’上に配置され、第2中間像を形成するための第2結像光学系28を保持している。この第2結像光学系28は、光学素子としての直角反射鏡29、光学素子としての負レンズ30、反射光学素子としての凹面反射鏡31を有している。前記負レンズ30及び凹面反射鏡31は、光軸が水平方向を指向するように、縦置き状態で配置されている。前記直角反射鏡29は、第1光路折り曲げ鏡29aと第2光路折り曲げ鏡29bとを備える。この横鏡筒22は、直角反射鏡29、負レンズ30、凹面反射鏡31をそれぞれ保持するとともに投影系鏡筒の一部をなす複数の部分鏡筒22a〜22cが互いに連結された状態で形成されている。
【0044】
前記第1結像光学系24が形成する第1中間像の近傍に、第1光路折り曲げ鏡29aが配置され、第1光路折り曲げ鏡29aで偏向された露光光ELが、負レンズ30を介して凹面反射鏡31に導かれ、そして凹面反射鏡31によって反射される。凹面反射鏡31で反射された露光光ELは、再び負レンズ30を通過し、第1中間像の形成位置の近傍、本実施形態では第2光路折り曲げ鏡29bの近傍に第2中間像を形成する。この第2中間像は、第1中間像とほぼ等倍であり、パターンの2次像である。
【0045】
すなわち、第2光路折り曲げ鏡29bは、第2結像光学系28が形成する第2中間像の近傍に配置され、第2中間像へ向かう露光光ELまたは第2中間像からの露光光ELを、屈折型の第3結像光学系33に向かって偏向する。直角反射鏡29は、金属材料(ステンレス鋼等)、低熱膨張セラミックス(炭化珪素等)などからなる母材に形成された、互いに直交する2つの斜面の一方に第1光路折り曲げ鏡29aの反射面を形成し、また2つの斜面の他方に第2光路折り曲げ鏡29bの反射面を形成する。母材が炭化珪素からなる場合、鋳型に炭化珪素を流し込んだ後に、整形加工を行うことによって形成される。
【0046】
なお、第1光路折り曲げ鏡29aの反射面及び第2光路折り曲げ鏡29bの反射面は、金属反射面である。この金属反射面は、例えば、CVDなどにより母材の斜面に、SiCなど研磨に適した材料をコーティングした後に、その斜面を鏡面研磨し、鏡面研磨した面に、金属膜(アルミ膜など)あるいはフッ化物膜を形成したものである。また、金属膜にフッ化物膜を形成してもよい。
【0047】
さらに、SiCなどの材料は、母材の前記斜面だけでなく、母材の全表面にも施すことが好ましい。このように母材の全表面をコーティングすることにより、母材から揮散する吸光物質(露光光ELを吸収する酸素、水蒸気、有機物等)を低減することができる。なお、反射面とその他の部分とにそれぞれコーティングする場合には、反射面は鏡面加工が必要であるため、その他の部分に対して厚い方が望ましい。また、母材の加工精度としては、両反射面の直角度が±5秒以内、面精度が3.5〜7λ/10000rms以内であることが望ましい。また、凹面反射鏡31の反射面31aも、直角反射鏡29と同様に金属反射面としてもよく、直角度を除いた精度や、その他の加工についても直角反射鏡29と同様に施すことが望ましい。
【0048】
なお、直角反射鏡29の両斜面は、光学的に隔絶されており、第1結像光学系24からの光束は第2光路折り曲げ鏡29bに入射せず、第2結像光学系28からの光束が第1光路折り曲げ鏡29aに入射しないようになっている。
【0049】
前記下部鏡筒23は、投影光学系15の第1光軸AX上、すなわち前記上部鏡筒21と同軸上のウエハW側に配置されている。この下部鏡筒23は、略円筒状をなしており、その内部に第2中間像からの光束に基づいてレチクルRのパターンの縮小像(第2中間像の像であってパターンの最終像)をウエハW上に形成するための第3結像光学系33を保持している。この第3結像光学系33は、複数の光学素子を有している。また、下部鏡筒23は、投影系鏡筒の一部をなす複数(この例では4つ)の部分鏡筒23aが積層された状態で形成されている。これらの部分鏡筒23aは、例えばステンレス鋼、チタン合金等の金属材料で構成され、光学素子としての複数(この例では4つ)のレンズ25b及び光学素子としてのカバーガラス34を1つまたは複数組み合わせて保持している。
【0050】
本実施形態では、図3に示すように、前記凹面反射鏡31は、入射光である露光光ELを反射する反射面31aと、この反射面31aを含む曲面に対して交差する側面としての外周面31bとを有している。この凹面反射鏡31は、その周縁部、すなわち前記外周面31bから第2光軸AX’方向の異なる位置で外方に向かって突出する一対の鍔部37a,37bを有している。これら一対の鍔部37a,37bは、外周面31bにおいてその周方向に延びるとともに、環状をなすように外周面31bの全周に亘って形成されている。
【0051】
また、一対の鍔部37a,37bのうちの第1鍔部としての取付鍔部37aは、縦置き状態に配置されたときの凹面反射鏡31の重心位置Gcを含んで前記凹面反射鏡31の第2光軸AX’にほぼ直交する平面P1に沿って延びるように形成されている。また、一対の鍔部37a,37bのうちの第2鍔部としてのシール鍔部37bは、前記平面P1よりも凹面反射鏡31の反射面31a側に位置するとともにその平面P1と平行をなす平面P2に沿って延びるように形成されている。
【0052】
また、本実施形態では、図2に示すように、前記凹面反射鏡31は、その周縁部が保持装置40により保持された状態で前記横鏡筒22の部分鏡筒22aに固定されている。
【0053】
図4に示すように、この保持装置40は、例えばアルミニウム等の金属材料からなる円環状の枠体41と、その枠体41に対して等角度間隔をおいて配設されるとともに凹面反射鏡31の取付鍔部37aを挟持する複数(この例では3つ)の保持部42とから構成されている。
【0054】
図5に示すように、前記保持部42は、大きく分けて基台部材43とクランプ部材44とを備えている。そして、枠体41には、その一方の表面41aに、クランプ部材44が取り付けられる取付溝45が等角度間隔おきに形成されている。さらに、枠体41の内周面には、基台部材43の一部をなす座面ブロック50aが収容される収容凹部46が、前記取付溝45と対応する位置に形成されている。
【0055】
まず、前記基台部材43の構成について説明する。
この基台部材43は、前記凹面反射鏡31の取付鍔部37aにおけるシール鍔部37bと対向する側面とは反対側の側面に係合する座面51を有する座面ブロック50aと、その座面ブロック50aの姿勢を調整可能に支持する座面ブロック支持機構55が形成された支持ブロック50bとを備えている。
【0056】
前記座面ブロック50aは、その長手方向が前記凹面反射鏡31の外周面31bの接線方向に沿うように配置され、前記座面51は、その座面ブロック50aの長手方向の両端部に形成されている。すなわち、座面51は、座面ブロック50aの表面から突出するように形成されている。この座面51は、所定の面積を有する平面状をなすとともに、その周縁が所定の曲率をもった曲面状に形成されている。
【0057】
また、この座面51の表面には、金の層がめっきや蒸着等により設けられており、その座面51の表面の凹面反射鏡31の取付鍔部37aに対する摩擦係数が高められている。なお、座面51と、凹面反射鏡31の取付鍔部37aとの摩擦係数を高めるべく、その取付鍔部37aの表面に例えば金属膜等を形成してもよい。また、座面51と取付鍔部37aとの摩擦係数を向上すべく、それら座面51と取付鍔部37aとの接触面積を、座面ブロック50aの長手方向に沿って増加させてもよい。
【0058】
ここで、前記座面ブロック支持機構55について説明する。
図5及び図6に示すように、前記座面ブロック50aと支持ブロック50bとの間、及び支持ブロック50bには、凹面反射鏡31の径方向(図5のX軸方向)に貫通する複数のスリット56が形成されている。この複数のスリット56を形成する際、全部のスリット56が互いに連続しないように、スリット56の間に、加工を施さない部分を残す。そして、この加工を施さない部分に対して、彫り込み部57が、図5中のX軸方向の+方向から彫り込む加工と、X軸方向の−方向からの彫り込む加工とにより形成されている。このX軸方向の+方向からの加工と−方向からの加工とによって、座面ブロック50aと支持ブロック50bとの間、及び支持ブロック50bには、複数の首部58a〜58dが形成される。
【0059】
また、前記支持ブロック50bは、複数のスリット56により、大きく3つの部分に分割されている。すなわち、支持ブロック50bは、前記枠体41に対してボルト(図示略)等により固着される基台部59aと、第1ブロック59bと、第2ブロック59cとに分割されている。さらに、基台部59aと第1ブロック59bとを連結する第1首部58aと、基台部59aと第2ブロック59cとを連結する第2首部58bと、第1ブロック59bと第2ブロック59cとを連結する第3首部58cと、第2ブロック59cと座面ブロック50aとを連結する第4首部58dとが形成されている。これらの首部58a〜58dは、断面正方形をなし、座面ブロック50a、基台部59a、第1ブロック59b、第2ブロック59cの断面積に比べて著しく小さな正方形の断面積を有する。
【0060】
そして、第1ブロック59bは、第1首部58a及び第3首部58cによって、基台部59aと第2ブロック59cとに固定される。この第1ブロック59bは、第1首部58a及び第3首部58cにより、図6中のY軸方向(凹面反射鏡31の外周面31bの接線方向)周りに回転可能に保持されるが、そのY軸方向への変位は拘束される。従って、第1ブロック59bと第1首部58aと第3首部58cとにより、凹面反射鏡31の前記接線方向への変位を拘束する接線方向拘束リンク60が形成される。
【0061】
また、第2ブロック59cは、第2首部58b及び第4首部58dによって、座面ブロック50aと基台部59aとに固定される。この第2ブロック59cは、第2首部58b及び第4首部58dにより、図6中のZ軸方向(凹面反射鏡31の光軸と平行な方向)周りに回転可能に保持されるが、そのZ軸方向への変位は拘束される。従って、第2ブロック59cと第2首部58bと第4首部58dとにより、凹面反射鏡31の前記光軸と平行な方向への変位を拘束する光軸方向拘束リンク61が形成される。
【0062】
これら接線方向拘束リンク60の拘束方向と光軸方向拘束リンク61の拘束方向とは、互いにほぼ直交する。言い換えれば、接線方向拘束リンク60の回転軸と光軸方向拘束リンク61の回転軸とが、互いにほぼ直交する。
【0063】
そして、座面ブロック50aは、第4首部58dによって、支持ブロック50bに連結されている。すなわち、座面ブロック50aは、基台部59aに対して、接線方向拘束リンク60と光軸方向拘束リンク61とを備える一対のリンク機構により支持される。
【0064】
また、図6に示すように、これらの首部58a〜58dのうち、第2及び第4首部58b,58dは、前記座面ブロック50aの両座面51の中間位置を通る線上に配置されている。その線は、前記一対の座面51を結ぶ線と直交するとともに図6中のZ軸に平行である。一方、第1及び第3首部58a,58cは、一対の座面51を結ぶ線と平行な線上に配置されている。さらに、第3首部58cは、第4首部58dの近傍に配置されている。
【0065】
このように構成された座面ブロック支持機構55において、座面ブロック50aは、接線方向拘束リンク60及び光軸方向拘束リンク61により、基台部59aに対して、図5中のX軸方向、Y軸方向、Z軸方向周りに回転可能に、かつY軸方向、Z軸方向への変位が抑制されるように支持されている。さらに、座面ブロック50aは、第4首部58dにより、図5中のX軸方向に変位可能に支持されている。すなわち、座面ブロック支持機構55は、接線方向拘束リンク60と、光軸方向拘束リンク61と、X軸方向に変位可能な第4首部58dとを含む構成となっている。
【0066】
なお、図5に示すように、前記基台部材43には、その座面ブロック50aに、座面51に対して図5中のZ軸方向(凹面反射鏡31の取付鍔部37aの厚さ方向)に延びて形成される座面側取付部52を備えている。言い換えると、座面側取付部52は、前記座面51からZ軸方向に所定距離を離間した位置に設けられている。
【0067】
次に、前記クランプ部材44の構成について説明する。
図5に示すように、このクランプ部材44は、前記座面ブロック50aの上方に対応して配置され、クランプ本体65とパッド部材70とからなっている。
【0068】
前記クランプ本体65には、押さえ面ブロック66と、その押さえ面ブロック66と一体に形成されて押さえ面ブロック66を支持する押さえ面ブロック支持機構67とが装備されている。前記押さえ面ブロック66の下面の両端には、前記座面ブロック50aの座面51に対向するように押さえ面68が形成されている。この押さえ面68は、凹面反射鏡31の外周面31bの接線方向にほぼ沿った稜線を有する断面三角形状に形成されている。これらの両押さえ面68の稜線は、その2つの稜線を結ぶ直線の中点が、前記座面ブロック50aと光軸方向拘束リンク61(図6参照)とを連結する第4首部58dの上方に位置するように形成されている。
【0069】
前記押さえ面ブロック支持機構67は、腕部67aと押さえ面側取付部67bとからなっており、その押さえ面側取付部67bと前記押さえ面ブロック66とは所定の間隔をおいて離間されている。そして、この押さえ面側取付部67bと前記座面側取付部52とを前記パッド部材70を介して接合させた状態でボルト47により締結することによって、クランプ部材44が前記座面ブロック50aに対して固定されるようになっている。また、前記腕部67aは、前記押さえ面ブロック66と押さえ面側取付部67bとの両端を接続するように一対設けられている。各腕部67aは、平面コ字状をなし、押さえ面側取付部67bと前記座面側取付部52とを前記パッド部材70を介して接合させた状態で弾性変形可能なだけの長さをもって形成されている。さらに、この腕部67aは、枠体41に装着した状態で、その枠体41の取付溝45内にその内周面とは離間した状態で収容されるようになっている。
【0070】
前記パッド部材70は、前記両取付部52,67bの間に挟持される挟持部71と、前記押さえ面68と凹面反射鏡31の取付鍔部37aとの間に介装される作用部72と、それら挟持部71と作用部72とを連結するとともに弾性変形可能な薄板状の薄板部73とからなっている。前記作用部72の下面には、凹面反射鏡31の取付鍔部37aに係合する作用面74が、前記座面51に対応するように平面状に形成されている。この作用面74の周縁は、凹面反射鏡31の取付鍔部37aに対する角当たりによる損傷を回避するため、所定の曲率をもった曲面状に形成されている。また、この作用面74の表面には、前記座面51と同様に金の層がめっきや蒸着等により設けられており、その作用面74の表面における凹面反射鏡31の取付鍔部37aに対する摩擦係数が高められている。
【0071】
そして、このように構成されたクランプ部材44は、前記ボルト47を締め込むことにより、前記腕部67aが弾性変形されて、押さえ面ブロック66の押さえ面68に座面ブロック50a側への押圧力を付与する。この押圧力は、パッド部材70の作用面74を介して、凹面反射鏡31の取付鍔部37aに作用する。これにより、凹面反射鏡31の取付鍔部37aが、座面ブロック50aの座面51と押さえ面ブロック66の押さえ面68との間に挟持される。
【0072】
このような構成の座面ブロック支持機構55を介して凹面反射鏡31が枠体41に固定される。
ここで、凹面反射鏡31と枠体41とは、それぞれ異なる材質で形成されており、凹面反射鏡31と枠体41との間では線膨張係数に差を生じることがある。これにより、光源12からの露光光ELの照射により凹面反射鏡31が発熱したような場合には、凹面反射鏡31と枠体41との間で凹面反射鏡31の径方向へ伸縮長さの違いが生じることがある。
【0073】
このような伸縮長さの違いが生じた場合には、各座面ブロック支持機構55の各拘束リンク60,61及び各首部58a〜58dの協働作用により、凹面反射鏡31を挟持する座面ブロック50aと押さえ面ブロック66とが、枠体41に対して凹面反射鏡31の径方向へ相対移動される。これにより、前記伸縮長さの違いが吸収され、凹面反射鏡31に大きな伸縮荷重が直接加わるおそれはない。
【0074】
また、枠体41を部分鏡筒22aに固定する際に、部分鏡筒22aの受け部の表面状態によっては、その枠体41にわずかな歪みを生じるおそれがある。このように枠体41に歪みが生じたとしても、各座面ブロック支持機構55の各拘束リンク60,61及び各首部58a〜58dの協働作用により、凹面反射鏡31が枠体41に対してキネマティックに保持されているため、その歪みの影響が凹面反射鏡31に及ぶことが抑制される。
【0075】
さらに、本実施形態では、凹面反射鏡31を露光装置11の投影光学系15に組み付ける前において、その凹面反射鏡31の反射面31aを研磨装置により研磨する仕上加工を行っている。
【0076】
図7に示すように、この研磨装置80は、凹面反射鏡31を支持する保持台81と、この保持台81により保持された凹面反射鏡31の反射面31a(研磨面)を研磨する研磨部82とを備えている。ここで、研磨部82は、凹面反射鏡31の反射面31aに接触する接触部や、この接触部を回転させたり、移動させたりする駆動部などを備えており、一般的に用いられるものである。
【0077】
本実施形態では、前記保持台81は、有底円筒状をなしており、前記保持部42を介して枠体41に固定された状態の凹面反射鏡31を保持できるように構成されている。この保持台81には、その周壁81aの上端面に、枠体41と係合する段部81bが全周に亘って形成されている。なお、保持台81は、その段部81bに枠体41が係合しているときに、凹面反射鏡31や保持部42が保持台81の内底面81c及び内周面81dに接触しないように形成されている。
【0078】
また、本実施形態では、研磨装置80は、凹面反射鏡31が保持装置40を介して保持台81に保持された状態で、枠体41や保持部42を、凹面反射鏡31の反射面31aを研磨する空間、すなわち反射面31aが表出する空間90から隔離するための隔離部材83を備えている。
【0079】
この隔離部材83は、保持台81上に載置されるカバー部84と、このカバー部84に設けられるシール部材としてのシールリング85とを有している。
前記カバー部84は、前記保持台81の周壁81a上に載置される円環状の縦壁部84aを有している。この縦壁部84aには、前記枠体41の外径よりも大きな内径を有する開口部としての縦壁部側開口部86aが形成されている。そして、この縦壁部側開口部86aには、前記枠体41が挿入される。
【0080】
また、カバー部84は、縦壁部84aの内周面における上端部から内方に向かって突出する円盤状の上底部84bを有している。この上底部84bには、前記凹面反射鏡31のシール鍔部37bの外径よりも大きな内径を有する開口部としての上底部側開口部86bが形成されている。そして、この上底部側開口部86bには、前記凹面反射鏡31のシール鍔部37bが挿入される。
【0081】
さらに、カバー部84は、上底部84bの先端の内周面における上端部から内方に向かって突出する円盤状の突出部84cを有している。この突出部84cには、凹面反射鏡31の外周面31bにおけるシール鍔部37bよりも反射面31a側の部分の外径よりも大きな内径を有する開口部としての突出部側開口部86cが形成されている。そして、この突出部側開口部86cには、凹面反射鏡31におけるシール鍔部37bよりも前記反射面31a側の部分が挿入される。
【0082】
また、凹面反射鏡31を、保持装置40を介して保持台81に保持し、前記カバー部84を載置した状態では、前記突出部84cの下面と前記凹面反射鏡31のシール鍔部37bにおける反射面31a側の側面との間に所定の隙間が形成されるようになっている。
【0083】
前記シールリング85は、突出部84cの下面に沿うように設けられている。このシールリング85は、凹面反射鏡31を保持した状態の保持台81上にカバー部84が載置された際に、突出部84cと凹面反射鏡31のシール鍔部37bとにより挟持された状態で変形し得る軟質材料からなるチューブ材から形成されている。
【0084】
そして、シールリング85は、凹面反射鏡31の反射面31aを研磨する際に、シール鍔部37bにおける前記取付鍔部37aとは反対側の面、すなわち、シール鍔部37bにおける凹面反射鏡31の反射面31a側の面に圧接するように設けられている。このシールリング85により、凹面反射鏡31の反射面31aを研磨する際に、液状の研磨剤が保持台81とカバー部84との内部の空間内に流入することが抑制されるとともに、その研磨剤が保持装置40に到達することが抑制されるようになっている。
【0085】
また、このシールリング85は、カバー部84に対して着脱可能に設けられている。
このような構成の研磨装置80を用いて凹面反射鏡31の反射面31aを研磨(仕上加工)する際には、例えば以下のような手順で行われる。
【0086】
まず、所定の形状に形成された凹面反射鏡31を、保持部42を介して枠体41に固定する。次いで、枠体41に固定した状態で、凹面反射鏡31の反射面31aの状態を例えば干渉計等により測定する。この測定の結果から、凹面反射鏡31の反射面31aを、どのくらい研磨するかを決定する。
【0087】
その後、凹面反射鏡31が固定されたままの状態の枠体41を、研磨装置80の保持台81上に載置する。この際、枠体41を保持台81の段部81bに係合させる。そして、カバー部84を、凹面反射鏡31の反射面31aが前記開口部86a〜86cを介して前記空間90に露出するように保持台81上に載置する。この際、枠体41と保持部42とがカバー部84により覆われるとともに、シールリング85が、カバー部84の突出部84cと凹面反射鏡31のシール鍔部37bとの両対向面に圧接されて、保持台81とカバー部84との内部空間が前記空間90から隔離される。
【0088】
こうして凹面反射鏡31を保持台81に保持した状態で、液状の研磨剤を凹面反射鏡31の反射面31aに供給しつつ、前記測定の結果に基づいて、凹面反射鏡31の反射面31aを研磨部82により研磨する。
【0089】
この研磨が終了した後は、凹面反射鏡31を、枠体41に固定した状態で、保持台81から外すとともに研磨後の反射面31aの状態を例えば干渉計等により再度測定する。ここで、干渉計による再度の測定の結果、研磨後の反射面31aが所望の状態と一致する場合には、凹面反射鏡31の仕上加工を終了する。なお、この仕上加工が終了した後の凹面反射鏡31は、保持部42を介して枠体41に固定されたままの状態で前記部分鏡筒22aの所定の位置に固定され、その後、凹面反射鏡31が固定された部分鏡筒22aが前記横鏡筒22に組み付けられる。
【0090】
一方、研磨後の反射面31aが所望の状態と一致しない場合には、凹面反射鏡31を、枠体41に固定したままの状態で保持台81に再び載置するとともに、カバー部84を保持台81に載置する。そして、凹面反射鏡31の反射面31aを、再度の測定の結果に基づいて研磨装置80により研磨する。この再度の研磨後、凹面反射鏡31の反射面31aの状態を例えば干渉計等により再び測定し、その測定の結果、反射面31aが所望の状態と一致すれば、凹面反射鏡31の研磨(仕上加工)を終了する。
【0091】
従って、本実施形態によれば、以下のような効果を得ることができる。
(イ) 本実施形態では、研磨装置80は、凹面反射鏡31が保持部42を介して枠体41に保持されている状態でその枠体41を支持する保持台81と、保持台81上の枠体41及び保持部42を前記空間90から隔離する隔離部材83とを備えている。そして、凹面反射鏡31の反射面31aを、凹面反射鏡31が保持部42を介して枠体41により保持されている状態で研磨装置80により研磨している。
【0092】
これにより、凹面反射鏡31の反射面31aの研磨を、保持部42を介して凹面反射鏡31を枠体41に保持した状態で行うことができるとともに、研磨後の凹面反射鏡31を、枠体41に保持した状態で部分鏡筒22a(横鏡筒22)に取り付けることができる。このように反射面31aの研磨後において、凹面反射鏡31を保持装置40から取り外すことがないため、保持装置40による凹面反射鏡31の保持状態が大きく変化することがない。この結果、反射面31aの研磨後において、その反射面31aの歪みの発生を抑制して所望の状態に維持しつつ、凹面反射鏡31を部分鏡筒22aに取り付けることができ、凹面反射鏡31を露光装置11に装着した状態で、その凹面反射鏡31の反射面31aの面精度を高く維持することができる。
【0093】
(ロ) 本実施形態では、保持部42は、凹面反射鏡31の取付鍔部37aに係合する座面51が形成された座面ブロック50aと、この座面ブロック50aを、凹面反射鏡31の外周面31bの接線方向周りと径方向周りとに回転可能に支持する座面ブロック支持機構55とを備えている。
【0094】
これにより、凹面反射鏡31を保持装置40により保持した状態では、座面ブロック支持機構55が、凹面反射鏡31の外周面31bの接線方向周りと径方向周りとに回転可能となる。これにより、座面ブロック50aの取付鍔部37aの表面に沿った回転が可能となり、凹面反射鏡31の反射面31aに対する保持台81の段部81bの表面における微小なうねり等の表面状態の影響が遮断される。また、凹面反射鏡31の反射面31aに対する枠体41の表面状態及び部分鏡筒22aの表面状態の影響を遮断することができる。このため、凹面反射鏡31における反射面31aの高精度な研磨を短時間で行うことができる。
【0095】
(ハ) 本実施形態では、隔離部材83は、凹面反射鏡31の反射面31aを空間90に露出させる開口部86a〜86cが形成されるとともに、保持台81上に載置されたときに、枠体41と保持部42とを覆うカバー部84を有している。また、隔離部材83は、カバー部84の突出部84cの周縁と凹面反射鏡31のシール鍔部37bの側面との間に設けられ、保持装置40に対して、凹面反射鏡31の反射面31aを研磨する際の研磨剤の到達を抑制するシールリング85を有している。これにより、凹面反射鏡31の反射面31aの研磨を可能としながらも、その反射面31aの研磨時に、液状の研磨剤が枠体41と保持部42とにかかることを回避することができる。
【0096】
(ニ) 本実施形態では、シールリング85を、カバー部84に対して着脱可能に設けている。これにより、例えばシールリング85が劣化等した場合には、そのシールリング85のみを取り替えることができる。このため、取替費用を低減することができる。また、シールリング85を、種々の凹面反射鏡31の形状や外径等に応じて、適宜選択して取り替えることができる。このため、研磨装置80の汎用性を向上することができる。
【0097】
(ホ) 本実施形態では、シールリング85を、カバー部84の突出部84cの周縁と凹面反射鏡31の側面との間に挟持された状態で変形し得る軟質材料からなるチューブ材から形成している。これにより、凹面反射鏡31の反射面31aを研磨する際には、その凹面反射鏡31のシール鍔部37bや保持装置40をカバー部84により覆うと、シールリング85は、カバー部84の突出部84cの周縁と凹面反射鏡31のシール鍔部37bとの間で変形しつつ、それらの間を液密にシールする。この際、シールリング85は変形し易く、しかも変形により生じる弾性力が小さい。このため、凹面反射鏡31のシール鍔部37bに、シールリング85の弾性力に起因した過剰な力が作用することを抑制することができる。この結果、凹面反射鏡31の反射面31aの研磨時において、その凹面反射鏡31に歪みが生じることを抑制することができる。
【0098】
(ヘ) 本実施形態では、凹面反射鏡31には、その外周面31bから光軸方向の異なる位置で外方へ向かって突出するとともに周方向に延びる一対の鍔部37a,37bを設けている。また、保持装置40を、凹面反射鏡31の一対の鍔部37a,37bのうちの取付鍔部37aを保持するように設けている。また、カバー部84を、その突出部84cが凹面反射鏡31のシール鍔部37bにおける反射面31a側の側面と対向するように設けている。さらに、シールリング85を、カバー部84の突出部84cと凹面反射鏡31のシール鍔部37bとの間に位置するように設けている。
【0099】
このように、凹面反射鏡31の外周面31bに一対の鍔部37a,37bを設けることにより、保持装置40により保持される取付鍔部37aと、研磨装置80の隔離部材83に当接されるシール鍔部37bとに機能を分担させることが可能となる。これにより、凹面反射鏡31を保持装置40により保持した状態で、その凹面反射鏡31の反射面31aを研磨装置80により研磨することができる。また、凹面反射鏡31を保持装置40により保持した状態で、かつ、その保持装置40に研磨剤がかかることを抑制しつつ、凹面反射鏡31の反射面31aを研磨することができる。
【0100】
また、取付鍔部37aとシール鍔部37bとは、凹面反射鏡31の外周面31bにおいて互いに離間した位置にあるため、凹面反射鏡31が保持台81とカバー部84との内部空間内にあるときに、保持装置40とカバー部84との接触を回避することができる。このため、凹面反射鏡31の反射面31aを研磨する際に、保持装置40がカバー部84との接触によって変形することを抑制することができる。
【0101】
(ト) 本実施形態では、シールリング85を、凹面反射鏡31のシール鍔部37bにおける反射面31a側の側面に圧接するように設けている。これにより、凹面反射鏡31の反射面31aを研磨する際に使用する研磨剤が、保持装置40の取り付けられる取付鍔部37a側へと流下することを、より確実に抑制することができる。
【0102】
(チ) 本実施形態では、凹面反射鏡31の外周面31b上において反射面31a側に位置するシール鍔部37bを、その外周面31bの全周に亘って環状に形成している。これにより、凹面反射鏡31の反射面31aを研磨する際には、シール鍔部37bの全周が隔離部材83のシールリング85により圧接された状態となる。このため、隔離部材83とシール鍔部37bとの間に隙間が形成されることを抑制することができ、それら隔離部材83とシール鍔部37bとの間のシール性を向上することができる。
【0103】
(リ) 本実施形態では、凹面反射鏡31の前記取付鍔部37aを、保持装置40による保持位置を含んで光軸と交差する方向に延びる平面P1が、縦置き状態に配置された凹面反射鏡31の重心位置Gcを通るように設けている。
【0104】
これにより、縦置き状態に配置された凹面反射鏡31を、モーメントの発生を抑制しつつ安定した状態で部分鏡筒22aにより保持することができる。このため、前記モーメントの発生に起因する凹面反射鏡31の反射面31aの変形を抑制することができる。この結果、凹面反射鏡31の光学性能が悪化するおそれを抑制して、光学性能を良好に保つことができる。
【0105】
(ヌ) 本実施形態では、露光光ELを反射する凹面反射鏡31の反射面31aを、研磨装置80により研磨している。
一般に、凹面反射鏡により反射される反射光は、その凹面反射鏡の反射面の状態に影響され易い。すなわち、凹面反射鏡の反射面が僅かにでも歪んでいたりすると、所望の反射光が得られにくくなる。このように反射面31aの状態が反射光に大きな影響を与える凹面反射鏡31を、研磨装置80により研磨する本実施形態では、特に顕著な効果を得ることができる。
【0106】
(変形例)
なお、本発明の実施形態は、以下のように変形してもよい。
・ 前記実施形態において、凹面反射鏡31の一対の鍔部37a,37bのうちの保持部42により保持される取付鍔部37aは、凹面反射鏡31の外周面31bの全周に亘って環状に設けられる構成には限定されない。この取付鍔部37aを、保持部42により保持される部分でのみ外周面31bから突出させて形成する構成としてもよい。
【0107】
・ 前記実施形態において、凹面反射鏡31のシール鍔部37bを省略してもよい。
・ 前記実施形態において、凹面反射鏡31を投影光学系15に装着した状態で反射面31aの研磨量を測定し、その後、凹面反射鏡31を、投影光学系15から保持装置40ごと取り外すとともに保持台81にセットして、反射面31aの研磨を行うようにしてもよい。
【0108】
・ 前記実施形態において、凹面反射鏡31を枠体41に固定せずに、凹面反射鏡31の反射面31aを研磨装置80により研磨するようにしてもよい。すなわち、保持部42により凹面反射鏡31の取付鍔部37aを保持した状態で、その保持部42を保持台81により保持しつつ、反射面31aを研磨するようにしてもよい。この場合、例えば、保持台81の段部81bは、保持部42の支持ブロック50bに係合するように形成される。
【0109】
・ 前記実施形態において、座面ブロック支持機構55は、座面ブロック50aを、凹面反射鏡31の外周面31bの接線方向周りと径方向周りとのどちらか一方にのみ回転可能に支持する構成であってもよい。
【0110】
・ 前記実施形態では、押さえ面ブロック66がパッド部材70を介して、凹面反射鏡31の取付鍔部37aを押圧するように構成した。これに対して、パッド部材70を省略して、押さえ面ブロック66が取付鍔部37aを直に押圧するようにしてもよい。この場合、押さえ面ブロック66の押さえ面68は、座面51と同様に平面状に形成することが望ましい。
【0111】
・ 前記実施形態では、座面51を座面ブロック50aにおける凹面反射鏡31との対向面の両端に2つ設けたが、その対向面のほぼ全面に座面を形成してもよいし、3つ以上の座面を形成してもよい。また、押さえ面ブロック66の押さえ面68も、同様に、その対向面のほぼ全面に形成してもよいし、3つ以上を形成してもよい。
【0112】
・ 前記実施形態では、クランプ本体65において長く延長された腕部67aが、押さえ面ブロック66を付勢するようになっている。これに対して、この腕部67aに代えて、例えば板状の板ばね、コイルばね等を採用して押さえ面ブロック66を付勢するようにしてもよい。
【0113】
・ 前記実施形態において、シールリング85は、チューブ材からなるものには限定されない。このシールリング85を、例えば、環状をなす中実体からなるものであってもよい。このようにした場合にも、そのシールリング85を、カバー部84の突出部84cと凹面反射鏡31のシール鍔部37bとの間に挟持された状態で変形し得る軟質材料により形成することが望ましい。
【0114】
・ 前記実施形態において、シールリング85を、カバー部84に対し、例えば接着等により、着脱不能に設ける構成としてもよい。
・ 前記実施形態において、凹面反射鏡31は、縦置きタイプのものには限定されず、横置きタイプのものであってもよい。この場合、保持装置40により保持される取付鍔部37aを、凹面反射鏡31の外周面31bにおいて、重心位置Gcを含む平面P1に沿うように設ける構成でなくてもよい。
【0115】
・ 前記実施形態において、凹面反射鏡31以外の光学素子、例えば、レンズ25a,25b、カバーガラス26、直角反射鏡29、ハーフミラーなど、露光装置11に設けられる各種光学素子を研磨装置80により研磨するようにしてもよい。この場合、それらの光学素子は、保持装置により保持された状態、または、保持装置により保持されるとともに部分鏡筒(鏡筒)に取着された状態で研磨される。
【0116】
・ また、レンズ25a,25b、カバーガラス26、直角反射鏡29、ハーフミラーなど、入射面と出射面との両面が研磨される光学素子の場合等には、鍔部を、光学素子の外周面に3個以上設ける構成としてもよい。この場合、例えば、光軸方向の中央に位置する鍔部が保持装置により保持され、入射面に最も接近した位置にある鍔部と出射面に最も接近した位置にある鍔部とがカバー部84のシールリング85により圧接される構成とすることができる。
【0117】
・ また、露光装置の光源としては、例えばg線(436nm)、i線(365nm)、KrFエキシマレーザ(248nm)、ArFエキシマレーザ(193nm)、Krレーザ(146nm)、Arレーザ(126nm)等を用いてもよい。また、DFB半導体レーザまたはファイバレーザから発振される赤外域、または可視域の単一波長レーザ光を、例えばエルビウム(またはエルビウムとイッテルビウムの双方)がドープされたファイバアンプで増幅し、非線形光学結晶を用いて紫外光に波長変換した高調波を用いてもよい。
【0118】
・ また、露光装置として、投影光学系を用いることなく、マスクと基板とを密接させてマスクのパターンを露光するコンタクト露光装置、マスクと基板とを近接させてマスクのパターンを露光するプロキシミティ露光装置の光学系にも適用することができる。また、投影光学系としては、反射屈折タイプに限らず、全屈折タイプであってもよい。
【0119】
さらに、本発明の露光装置は、縮小露光型の露光装置に限定されるものではなく、例えば等倍露光型、拡大露光型の露光装置であってもよい。
また、半導体素子等のマイクロデバイスだけでなく、光露光装置、EUV露光装置、X線露光装置、及び電子線露光装置等で使用されるレチクルまたはマスクを製造するために、マザーレチクルからガラス基板やシリコンウエハなどへ回路パターンを転写する露光装置に用いられる光学素子にも本発明を適用できる。ここで、DUV(深紫外)やVUV(真空紫外)光などを用いる露光装置では一般に透過型レチクルが用いられ、レチクル基板としては、石英ガラス、フッ素がドープされた石英ガラス、蛍石、フッ化マグネシウム、または水晶などが用いられる。また、プロキシミティ方式のX線露光装置や電子線露光装置などでは、透過型マスク(ステンシルマスク、メンバレンマスク)が用いられ、マスク基板としてはシリコンウエハなどが用いられる。
【0120】
また、半導体素子の製造に用いられる露光装置だけでなく、液晶表示素子(LCD)などを含むディスプレイの製造に用いられてデバイスパターンをガラスプレート上へ転写する露光装置に用いられる光学素子にも本発明を適用することができる。その他に、薄膜磁気ヘッド等の製造に用いられて、デバイスパターンをセラミックウエハ等へ転写する露光装置や、CCD等の撮像素子の製造に用いられる露光装置などに用いられる光学素子にも本発明を適用することができる。
【0121】
さらに、マスクと基板とが相対移動した状態でマスクのパターンを基板へ転写し、基板を順次ステップ移動させるスキャニング・ステッパに用いられる光学素子にも本発明を適用することができる。加えて、マスクと基板とが静止した状態でマスクのパターンを基板へ転写し、基板を順次ステップ移動させるステップ・アンド・リピート方式のステッパに用いられる光学素子にも本発明を適用することができる。
【0122】
加えて、他の光学機械、例えば顕微鏡や望遠鏡や干渉計等の光学系における光学素子にも本発明を適用することができる。
【0123】
【発明の効果】
以上詳述したように、本願請求項1に記載の発明によれば、光学素子の光学面の歪みの発生を抑制することができて、その光学面を精度よく仕上げることができる。
【0124】
また、本願請求項2に記載の発明によれば、前記請求項1に記載の発明の効果に加えて、光学素子を受ける受け部の表面状態が光学素子の光学面(研磨面)の面精度に及ぼす影響を低減することができる。また、光学素子における研磨面の高精度な研磨を短時間で行うことができる。
【0125】
また、本願請求項3に記載の発明によれば、前記請求項1または請求項2に記載の発明の効果に加えて、光学素子の研磨面の研磨時に、研磨剤が保持装置にかかることを回避することができる。
【0126】
また、本願請求項4に記載の発明によれば、前記請求項3に記載の発明の効果に加えて、シール部材を取り替える際の取替費用を低減することができる。また、研磨装置の汎用性を向上することができる。
【0127】
また、本願請求項5に記載の発明によれば、前記請求項3または請求項4に記載の発明の効果に加えて、光学素子の側面に過剰な力が作用することを抑制することができ、光学素子の研磨面の研磨時において、その光学素子に歪みが生じることを抑制することができる。
【0128】
また、本願請求項6に記載の発明によれば、前記請求項3〜請求項5のうちいずれか一項に記載の発明の効果に加えて、光学素子の研磨時に、保持装置とカバー部とが接触することを回避することができ、保持装置がカバー部との接触によって変形することを抑制することができる。
【0129】
また、本願請求項7に記載の発明によれば、前記請求項6に記載の発明の効果に加えて、光学素子を研磨する際に使用する研磨剤が、第1鍔部側へと流下することを、より確実に抑制することができる。
【0130】
また、本願請求項8に記載の発明では、請求項1〜請求項7のうちいずれか一項に記載の発明の効果と同様の効果を得ることができる。
また、本願請求項9に記載の発明によれば、光学素子を露光装置に組み付けた状態で、その光学素子の光学面の面精度を高く維持することができる。
【0131】
また、本願請求項10に記載の発明によれば、前記請求項9に記載の発明の効果に加えて、鍔部の全周に亘って、隔離部材と鍔部との間に隙間が形成されることを抑制することができ、それら隔離部材と鍔部との間のシール性を向上することができる。
【0132】
また、本願請求項11に記載の発明によれば、前記請求項9または請求項10に記載の発明の効果に加えて、光学素子を、その光学性能の悪化を抑制して光学性能を良好に保ちつつ、鏡筒に取り付けることができる。
【0133】
また、本願請求項12に記載の発明によれば、前記請求項9〜請求項11のうちいずれか一項に記載の発明の効果を、特に顕著に発揮させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の光学素子を備えた露光装置の概要を示す構成図。
【図2】投影光学系を示す断面図。
【図3】凹面反射鏡の断面図。
【図4】図2の4―4線断面図。
【図5】保持装置を示す一部破断分解斜視図。
【図6】基台部材を拡大して示す正面図。
【図7】研磨装置の保持台及び隔離部材を示す断面図。
【符号の説明】
21…上部鏡筒、22…横鏡筒、22a…鏡筒の一部を構成する部分鏡筒、23…下部鏡筒、25a,25b…光学素子としてのレンズ、26…光学素子としてのカバーガラス、29…光学素子としての直角反射鏡、30…光学素子としての負レンズ、31…光学素子である反射光学素子としての凹面反射鏡、31a…研磨面としての反射面、31b…側面としての外周面、34…光学素子としてのカバーガラス、37a…周縁部である第1鍔部としての取付鍔部、37b…周縁部である第2鍔部としてのシール鍔部、40…保持装置、41…保持装置の一部を構成する枠体、42…保持装置の一部を構成する保持部、50a…座面ブロック、51…座面、55…座面ブロック支持機構、80…研磨装置、81…保持台、83…隔離部材、84…隔離部材の一部を構成するカバー部、84c…周縁としての突出部、85…隔離部材の一部を構成するシール部材としてのシールリング、86a…開口部としての縦壁部側開口部、86b…開口部としての上底部側開口部、86c…開口部としての突出部側開口部、90…空間、AX…光軸としての第1光軸、AX’…光軸としての第2光軸、P1…面としての平面、Gc…重心位置。

Claims (12)

  1. 周縁部を保持する保持装置を介して鏡筒に取り付けられる光学素子のうち、所定の研磨面を研磨する光学素子の研磨装置において、
    前記保持装置が取り付けられた前記光学素子を支持する保持台と、
    前記光学素子のうち、前記所定の研磨面を研磨する際に、前記所定の研磨面を研磨する空間から前記保持装置を隔離する隔離部材と、
    を備えることを特徴とする光学素子の研磨装置。
  2. 前記保持装置は、前記光学素子の周縁部に係合する座面が形成された座面ブロックと、
    前記座面ブロックを前記光学素子の接線方向周りと径方向周りとの少なくとも一方に回転可能に支持する座面ブロック支持機構と、
    を備えることを特徴とする請求項1に記載の光学素子の研磨装置。
  3. 前記光学素子は、前記所定の研磨面として、入射光を入射する入射面または入射光を反射する反射面と、該入射面または該反射面に対して交差する側面とを有し、
    前記隔離部材は、前記入射面または前記反射面を露出させる開口部が形成されたカバー部と、
    前記開口部の周縁と前記光学素子の側面との間に設けられ、前記保持装置に対して、前記入射面または前記反射面を研磨する際の研磨剤の到達を抑制するシール部材と、
    を有することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の光学素子の研磨装置。
  4. 前記シール部材は、前記カバー部に対して着脱可能に設けられていることを特徴とする請求項3に記載の光学素子の研磨装置。
  5. 前記シール部材は、前記開口部の周縁と前記光学素子の側面との間に挟持された状態で変形し得る軟質材料からなるチューブ材から形成されることを特徴とする請求項3または請求項4に記載の光学素子の研磨装置。
  6. 前記光学素子は、前記側面から光軸方向の異なる位置で外方へ向かって突出するとともに周方向に延びる複数の鍔部を有するものであり、前記保持装置は、前記光学素子を前記複数の鍔部のうちのいずれか1つの第1鍔部を保持し、前記カバー部は、前記開口部の周縁が、前記光学素子の前記複数の鍔部のうちの前記第1鍔部よりも研磨される研磨面側に位置する第2鍔部に対向するように設けられ、前記シール部材は、前記カバー部の前記開口部の周縁と前記第2鍔部との間に設けられることを特徴とする請求項3〜請求項5のうちいずれか一項に記載の光学素子の研磨装置。
  7. 前記シール部材は、前記第2鍔部における前記第1鍔部とは反対側の面に圧接するように設けられることを特徴とする請求項6に記載の光学素子の研磨装置。
  8. 保持装置により周縁部が保持される光学素子の所定の研磨面を研磨する光学素子の研磨方法において、
    前記光学素子の研磨面を、請求項1〜請求項7のうちいずれか一項に記載の光学素子の研磨装置を用いて研磨することを特徴とする光学素子の研磨方法。
  9. 所定の研磨面を有する光学素子において、
    前記光学素子は、前記所定の研磨面として、入射光を入射する入射面または入射光を反射する反射面と、該入射面または該反射面に対して交差する側面と、同側面から光軸方向の異なる位置で外方に向かって突出するとともに周方向に延びる複数の鍔部とを有することを特徴とする光学素子。
  10. 前記複数の鍔部のうち、少なくとも研磨される研磨面側に位置する鍔部を、前記周縁部の側面の全周にわたって環状に形成したことを特徴とする請求項9に記載の光学素子。
  11. 前記複数の鍔部のうち、保持装置により保持される鍔部を、前記保持装置による保持位置を含んで光軸と交差する方向に延びる面が当該光学素子の重心位置をほぼ通るように設けたことを特徴とする請求項9または請求項10に記載の光学素子。
  12. 前記光学素子が、前記入射光を反射する反射面を備える反射光学素子であることを特徴とする請求項9〜請求項11のうちいずれか一項に記載の光学素子。
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