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JP2005076858A - ロータリー分配弁及び潤滑装置 - Google Patents

ロータリー分配弁及び潤滑装置 Download PDF

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JP2005076858A JP2003311457A JP2003311457A JP2005076858A JP 2005076858 A JP2005076858 A JP 2005076858A JP 2003311457 A JP2003311457 A JP 2003311457A JP 2003311457 A JP2003311457 A JP 2003311457A JP 2005076858 A JP2005076858 A JP 2005076858A
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Abstract

【課題】 例え微量の潤滑油でも均等に分配するとともに、ロータの回転精度及び耐久性の向上、部品点数及びコストの削減が図られたロータリー分配弁を提供する。
【解決手段】 ロータリー分配弁20は、ハウジング21に固定されたステータ22と、ハウジング21に対して回転可能に支持されたロータ23と、ロータ23をシャフト24を介して回転駆動する駆動モータとを備える。ロータリー分配弁20は、ステータ22の給油ポート25と各吐出ポート26とを、ロータ23の油溝27を介してそれぞれ連通させることにより、所定量の微量潤滑油を均等に分配する。ロータ23のシャフト24を支持するアンギュラ玉軸受29は、接触角15°〜60°を有しており、ラジアル負荷及びスラスト負荷の両方を受けることが可能である。
【選択図】 図2

Description

本発明は、オイルエア潤滑に代わるエアを用いないオイル潤滑に関し、詳しくは例えば微量の潤滑油を1つの配管から複数の配管へ均等に分配させるためのロータリー分配弁と、ロータリー分配弁によって均等に分配された潤滑油を、複数のノズルからそれぞれ所要の潤滑箇所に間欠供給するための潤滑装置に関する。
工作機械において、高速主軸に使用される潤滑装置としては、高速回転時における軸受内部の潤滑油攪拌抵抗をできる限り小さくするため、圧縮エア回路内に潤滑油を吐出して搬送させるオイルエアやオイルミストといったオイルエア微量潤滑方式を採用した装置が主流である。
しかしながら、圧縮エアを媒体とした上述のオイルエア微量潤滑方式では、軸受高速回転時に生じる軸受周囲のエアカーテンにより、軸受内への潤滑油の到達を阻害されることから、これを避けるために設計が複雑化する。また圧縮エアが、エアカーテン及び公転する軸受転動体付近を通過する際には、騒音、いわゆる風切音が生じてしまう。
そこで、図6又は図7に示したように、電磁弁101,111から軸受112に隣接したノズル102,113に潤滑油を供給させ、圧縮エアを用いることなくノズル102,113から軸受112に直接潤滑油を噴射させ、風切音を生じることなく軸受112内部へ微量の潤滑油を確実に到達させる潤滑装置100(例えば、特許文献1参照)又は潤滑構造110(例えば、特許文献2参照)は知られている。
上述した潤滑装置及び潤滑構造は、圧縮エアを用いることなく、軸受内部へ微量の潤滑油を確実に到達させることができる点で画期的技術であるものの、切替弁として電磁弁が使用されるため、コスト面で不利であった。
そこで、図8又は図9に示したように、電磁弁に代えて、複数のノズル121に潤滑油を分配可能な切替弁122を使用することにより、低コスト化を実現した潤滑装置120(例えば、特許文献3参照)が知られている。なお、切替弁122と同等の機能を有するものとして、主軸装置に設けられた多分岐配管装置130も知られている(例えば、特許文献4参照)。
特開2000―110711号公報(第4〜5頁、第1図) 特開2000―74076号公報(第2頁、第2図) 特開2002―130593号公報(第4〜6頁、第2図) 特開2001―315041号公報(第3〜4頁、第2図)
特許文献3で開示されているような潤滑装置の切替弁では、軸方向に摺動面を有するステータに対して、ロータが、バネ荷重によってステータの摺動面に接触されながら回転する。ステータの摺動面に設けられた給油ポート及び吐出ポートは、所定のロータ回転位置において、ロータに設けられた油溝を介して連通され、潤滑油をノズルに供給する。
高速回転する軸受内部に潤滑油を供給するには、内輪周速の10〜20%の吐出速度が必要なため、潤滑油の供給圧を高くすることによって可能となるが、その際、ステータ及びロータの摺動面から潤滑油が漏れてしまう。潤滑油の漏れを少なくするには、バネをアジャストナットで圧縮してステータに対するロータの押付力を大きくすることによって可能となる。
また、図5に示した切替弁40において、ロータ41は、回転中心となるシャフト42の軸中心をステータ43の中心に一致するように設けられており、滑り軸受としてのカーボン製のスリーブ44を介して、ハウジング45に回転可能に支持されるとともに、ラジアル軸受46及びベアリングケース47を介して、シャフト42をハウジング45に回転可能に支持されている。すなわち、ロータ41は、カーボン製のスリーブ44によって、ラジアル方向の位置決め及び振動防止を図られており、このためスリーブ44には、ミクロンオーダーの厳しい加工精度管理が要求される。
スリーブ44の加工精度条件を満たせず、スリーブ44の内径面とロータ41の外径面との間の隙間が増大した場合には、ロータ41の半径方向への変位が生じてしまい、潤滑油の吐出量が不安定になったり、ロータ41の油溝48とステータ43の吐出ポート49との連通が困難となって、ステータ43の給油ポート50から油溝48を介して吐出ポート49に供給される潤滑油を吐出できなくなる恐れがあった。
また、スリーブ44の内径面とロータ41の外径面との間の隙間が小さかったり、締め代になった場合には、スリーブ44とロータ41とのすべり摩擦による磨耗が生じてしまい、耐久性を低下させるという問題があった。加えて、動トルクが大きくなるため、ロータ41を回転させる駆動モータ(図示しない)としては、トルクの大きいものが要求されることとなり、駆動モータの大型化に繋がるという問題もあった。
更に、ロータ41のシャフト42をベアリングケース47を介してハウジング45に支持する上記ラジアル軸受46に加えて、ロータ41をステータ43に押し付けるバネ51とベアリングケース47との間には、スラスト方向に力を受けるスラスト軸受52が設けられる。また、アジャストナット53が、ベアリングケース47及びスラスト軸受52を介してバネ51の付勢力を調整可能に設けられる。したがって、部品点数及び組付工数の増大が避けられず、コスト増大及び大型化を招くという問題があった。
本発明は、例え微量の潤滑油でも均等に低コストで分配することができるとともに、回転体の回転精度及び耐久性の向上、部品点数及びコストの削減を図ることができるロータリー分配弁と、ロータリー分配弁によって均等に分配された潤滑油を、圧縮エア等を用いることなく複数のノズルからそれぞれ所要の潤滑箇所に間欠供給することができる潤滑装置を提供することを目的としている。
1)本発明のロータリー分配弁は、給油ポートを有するとともに、給油ポートと所定の位置関係を以って配置された複数の吐出ポートを有する固定部材と、回転中心を固定部材の中心に一致するように、2個の転がり軸受を介してハウジングに回転可能に支持され、所定のアキシアル荷重を負荷されることにより、固定部材に対して摺動可能に接触される回転体と、回転体における固定部材との摺動面に、回転体の回転中心から放射方向に沿って設けられ、固定部材の給油ポートと各吐出ポートを、固定部材に対する回転体の所定の回転位置で連通させる油溝とを備え、前記回転体をハウジングに回転可能に支持させる2個の転がり軸受のうち、少なくとも固定部材との摺動面と反対側の転がり軸受は、接触角を有することを特徴とする。
転がり軸受の接触角は、15°〜60°の範囲内であることが好ましい。接触角15°未満であると、アキシアル荷重の負荷容量が不十分であり、一方、接触角50°を越えると、ラジアル荷重の負荷容量が不十分となる。
また、転がり軸受の接触角は、より好ましくは25°〜50°の範囲内である。接触角25°以上とすることで、起動摩擦モーメントをより小さくすることができ、一方、接触角50°以下とすることで、ラジアル方向のより高い回転精度が確保される。
前記構成のロータリー分配弁によれば、固定部材の1つの給油ポートから複数の吐出ポートへの潤滑油の同時供給が、回転体の油溝を介して可能となり、例え微量の潤滑油でも1つの配管から複数の配管へ均等に分配される。
また、回転体をハウジングに回転可能に支持させる2個の転がり軸受のうち、少なくとも固定部材との摺動面と反対側の転がり軸受は、接触角を有するので、回転体における固定部材の摺動面と反対側には、固定部材側への押付力とラジアル荷重とが同時に負荷される。したがって、回転体の支持軸受として、例えばスラスト軸受及びラジアル軸受の組み合わせを用いる必要なく、回転体が固定部材に押し付けられる。これにより、軸方向寸法を短縮してロータリー分配弁全体のコンパクト化が図られるとともに、部品点数及び組付工数の削減が図られ、コスト低減が図られる。
2)本発明のロータリー分配弁は、前記接触角を有する転がり軸受は、アンギュラ玉軸受であることが好ましい。
このような構成によれば、回転体における固定部材の摺動面と反対側には、接触角を有するアンギュラ玉軸受を介して、固定部材側への押付力とラジアル荷重とが同時に負荷される。したがって、回転体の支持軸受として、例えばスラスト軸受及びラジアル軸受の組み合わせを用いる必要なく、回転体が固定部材に押し付けられる。これにより、軸方向寸法を短縮してロータリー分配弁全体のコンパクト化が図られるとともに、部品点数及び組付工数の削減が図られ、コスト低減が図られる。
3)本発明のロータリー分配弁は、前記回転体をハウジングに回転可能に支持させる2個の転がり軸受のうち、固定部材との摺動面側の転がり軸受の内輪又は回転体と、固定部材の摺動面と反対側の転がり軸受の内輪との間に介在され、回転体を固定部材側に付勢するスラスト荷重負荷用バネと、前記ハウジングに位置調整可能に螺合され、スラスト荷重負荷用バネの付勢力を調整するアジャストナットとを備えることが好ましい。
このような構成によれば、回転体における固定部材の摺動面と反対側には、スラスト荷重負荷用バネから接触角を有する転がり軸受を介して、固定部材側への押付力とラジアル荷重とが同時に負荷される。スラスト荷重負荷用バネは、ハウジングに対するアジャストナットの位置調整によって付勢力を調整される。
したがって、回転体の支持軸受として、例えばスラスト軸受及びラジアル軸受の組み合わせを用いる必要なく、回転体が固定部材に押し付けられる。押し付け力は、アジャストナットによるスラスト荷重負荷用バネの付勢力調整によって調整される。これにより、軸方向寸法を短縮してロータリー分配弁全体のコンパクト化が図られるとともに、部品点数及び組付工数の削減が図られ、コスト低減が図られる。
4)本発明の潤滑装置は、1),2)又は3)記載のロータリー分配弁の給油ポートに、潤滑油をポンプ側配管を介して潤滑油を供給する油圧ポンプと、1),2)又は3)記載のロータリー分配弁の各吐出ポートから送出される潤滑油を、各吐出ポート毎のノズル側配管を介して供給され、潤滑油をそれぞれ所要の潤滑箇所へ供給する複数のノズルとを備えたことを特徴とする。
前記構成の潤滑装置によれば、ロータリー分配弁によって均等に分配された潤滑油が、複数のノズルからそれぞれ所要の潤滑箇所に的確に間欠供給される。したがって、潤滑油過多に起因するトルク増大等を招くことなく、潤滑箇所が、適正かつ確実に潤滑される。
本発明のロータリー分配弁によれば、例え微量の潤滑油でも均等に低コストで分配することができるとともに、回転体の回転精度及び耐久性の向上、部品点数及びコストの削減を図ることができる。また、本発明の潤滑装置によれば、ロータリー分配弁によって均等に分配された潤滑油を、圧縮エア等を用いることなく複数のノズルからそれぞれ所要の潤滑箇所に間欠供給することができる。
以下、本発明のロータリー分配弁及び潤滑装置の一実施形態を説明する。図1は本発明の一実施形態であるロータリー分配弁を適用された潤滑装置を示す概略構成図、図2は図1の潤滑装置のロータリー分配弁を示す概略断面図、図3は図2のロータリー分配弁のステータの各吐出ポート及びロータの油溝の位置関係を示す概略側面図である。
図1に示すように、潤滑装置10は、工作機械主軸に適用され、工作機械主軸の複数の軸受1毎に配置された複数のノズル11に、微量の潤滑油を均等に分配・供給する微量潤滑装置である。
すなわち、潤滑装置10は、油圧ポンプ12からポンプ側配管13を介してロータリー分配弁(切替弁)20の給油ポート25に所定の圧力(例えば2.5MPa)で供給される潤滑油を、ロータリー分配弁20の複数の吐出ポート26から各ノズル11毎の各ノズル側配管14に均等に分配させるとともに、各ノズル側配管14から各ノズル11に供給させ、各ノズル11からそれぞれ対応する軸受1内に微量の潤滑油を噴射させる。
なお、上記潤滑装置10では、ロータリー分配弁20の吐出ポート26は、ノズル11と同数必要であるが、不足する場合には、1個の油圧ポンプ12に対して複数のロータリー分配弁20を並列に接続することで対応してもよい。また、ポンプ側配管13及び各ノズル側配管14として用いられる配管の材質としては、圧力による変形の少ないもの、例えば鋼管や耐圧樹脂管であることが望ましい。
図2及び図3に示すように、ロータリー分配弁20は、ハウジング21に固定されたステータ22と、ハウジング21に対して回転可能に支持されたロータ23と、ロータ23をシャフト24を介して回転駆動する駆動モータ(図示しない)とを備える。ロータリー分配弁20は、ステータ22に設けられた1個の給油ポート25と6個の吐出ポート26とを、ステータ22に対するロータ23の所定の回転位置で、ロータ23に設けられた1個の油溝27を介してそれぞれ連通させることにより、所定量の微量潤滑油を均等に分配する。
ステータ22は、回転中心に1つの給油ポート25を有するとともに、給油ポート25から放射方向に所定の間隔をあけて、周方向に等間隔に配置された6個の吐出ポート26を有する。すなわち吐出ポート26は、ステータ22において、周方向に沿って60°毎に6個設けられており、所定の口径に形成されている。
ロータ23は、シャフト24の軸中心をステータ22の中心に一致するように設けられており、ラジアル軸受28を介してハウジング21に回転可能に支持されるとともに、シャフト24をアンギュラ玉軸受29を介してハウジング21に回転可能に支持されている。ロータ23は、スラスト荷重負荷用バネ31によって所定のアキシアル荷重を負荷されることにより、ステータ22に所定の圧力を以って押し付けられ、ステータ22に対して摺動可能に接触される。
ロータ23のシャフト24は、アンギュラ玉軸受29を介してハウジング21に回転可能に支持されており、一端部(図2中左端部)にロータ23を一体に形成されるとともに、他端部(図2中右端部)に駆動モータを連結される。
スラスト荷重負荷用バネ31は、ラジアル軸受28の内輪28aとアンギュラ玉軸受29の内輪29aとの間に、それぞれ間座32を介して設けられており、ロータ23をステータ22側に付勢する。スラスト荷重負荷用バネ31の付勢力は、ハウジング21に螺合される予圧調整用のアジャストナット30のシャフト24軸方向(図2中左右方向)に沿う位置調整によって、アンギュラ玉軸受29を介して調整される。
なお、スラスト荷重負荷用バネ31は、間座32を介することなく、ラジアル軸受28の内輪28aとアンギュラ玉軸受29の内輪29aとの間に直接介在させてもよく、又はラジアル軸受28の内輪28aでなく、ロータ23の端面23aとアンギュラ玉軸受29の内輪29aとの間に設けることもできる。
アジャストナット30は、ハウジング21との隙間を高精度に管理されており、ハウジング21への螺合に伴うバックラッシュに起因する倒れを防止される。これにより、アジャストナット30は、アンギュラ玉軸受29に均一な荷重を作用させる。
油溝27は、ロータ23におけるステータ22との摺動面において、ロータ23の回転中心から放射方向に1個設けられる。すなわち、ステータ22の6個の吐出ポート26に対して、油溝27が、放射方向に沿う1方向に設けられる。油溝27は、吐出ポート26の口径に対応する所定の幅方向寸法(周方向に沿う寸法)を有する。
ロータ23を支持するラジアル軸受28は、ロータ23又はハウジング21との間を精度の良いすきま嵌めで管理できるため、ラジアル方向にはミクロンオーダーでしか変位しない。したがって、ロータ23の高い回転精度が保たれ、潤滑油の吐出量の安定化が図られる。また、ラジアル軸受28としては、転がり軸受が用いられるので、摩擦低減及び耐久性向上が図られるとともに、ロータ23回転時の動トルクの低減が図られ、ロータ23の駆動モータの小型化が実現可能となる。
図4は、図2のロータリー分配弁のアンギュラ玉軸受へのスラスト荷重負荷用バネによる荷重300N負荷時におけるアンギュラ玉軸受の接触角と起動摩擦モーメントとの関係を示すグラフである。
図4から理解されるように、アンギュラ玉軸受29への同一バネ荷重負荷時において、アンギュラ玉軸受29の接触角が大きくなれば、起動摩擦モーメントは小さくなる。したがって、図2のロータリー分配弁20において、より接触角の大きいアンギュラ玉軸受29を用いれば、ロータ23には、より大きな押し付け力を与えても、起動摩擦モーメントを小さくできる。
すなわち、アンギュラ玉軸受29の接触角は、15°〜60°の範囲内であることが好ましく、接触角15°未満であると、アキシアル荷重の負荷容量が不十分であり、一方、接触角50°を越えると、ラジアル荷重の負荷容量が不十分となる。また、アンギュラ玉軸受29の接触角は、より好ましくは25°〜50°の範囲内であり、接触角25°以上とすることで、起動摩擦モーメントをより小さくすることができ、一方、接触角50°以下とすることで、ラジアル方向のより高い回転精度を確保することができる。
本実施形態の作用を説明する。
ロータリー分配弁20において、潤滑油の遮断時には、ロータ23の油溝27が、ステータ22の吐出ポート26間のほぼ中央に位置するように、ロータ23とステータ22の位相が制御される。この状態から、潤滑油の供給時には、ロータ23が駆動モータによって360°回転されて停止される。ロータ23の回転に伴って、給油ポート25と各吐出ポート26とが油溝27を介して連通され、1回分の潤滑油量が各吐出ポート26から吐出される。
また、ロータ23のシャフト24を支持する転がり軸受が、接触角を有するアンギュラ玉軸受29であるので、ロータ23におけるステータ22の摺動面と反対側には、ステータ22側への押付力とラジアル荷重とが同時に負荷される。したがって、ロータ23の支持軸受として、例えばスラスト軸受及びラジアル軸受の組み合わせを用いる必要なく、ロータ23がステータ22に押し付けられる。これにより、軸方向寸法を短縮してロータリー分配弁20全体のコンパクト化が図られるとともに、部品点数及び組付工数の削減が図られ、コスト低減が図られる。
以上のように上記実施形態によれば、ロータリー分配弁20において、ステータ22の1個の給油ポート25から6個の吐出ポート26への潤滑油供給を、ロータ23の油溝27を介して可能とすることができ、微量の潤滑油を1つの配管から複数の配管へ均等に分配させることができる。
また、ロータ23をハウジング21に回転可能に支持させる2個の転がり軸受28,29のうち、ステータ22との摺動面と反対側の転がり軸受29が、30°の接触角を有するアンギュラ玉軸受であるので、ロータ23におけるステータ22の摺動面と反対側には、ステータ22側への押付力とラジアル荷重とを同時に負荷することができる。
したがって、ロータ23の支持軸受として、例えばスラスト軸受及びラジアル軸受の組み合わせを用いる必要なく、ロータ23をステータ22に押し付けることができる。押し付け力は、アジャストナット30によるスラスト荷重負荷用バネ31の付勢力調整によって調整することができる。これにより、軸方向寸法を短縮してロータリー分配弁20全体のコンパクト化を図ることができるとともに、部品点数及び組付工数の削減を図ることができ、コスト低減を図ることができる。
更に、図5に示した従来例のように、ミクロンオーダーの厳しい加工精度管理が要求されるカーボン製のスリーブ44(図5参照)を、ロータ41(図5参照)のラジアル方向の位置決め及び振動防止のために必要とせず、スリーブ44の内径面とロータ41の外径面との間の隙間の増大等の問題をなくすことができる。したがって、ロータ23のラジアル方向への変位を極力抑制することができる。これにより、ロータ23の油溝27とステータ22の吐出ポート26との位置関係を適正に保つことができ、吐出ポート26からの潤滑油の吐出量を安定させることができる。
また、図5に示した従来例のようなスリーブ44とロータ41とのすべり摩擦による磨耗等の問題をなくすことができ、耐久性を向上させることができる。加えて、ロータ23の動トルクを格段に小さくすることができ、これによりロータ23を回転させる駆動モータとして、トルクの小さい小型のものを使用することができ、潤滑装置10全体の小型化を図ることができる。
なお、上記実施形態では、ロータ23のシャフト24をハウジング21に支持する転がり軸受29として、トルクが小さく回転精度が高いアンギュラ玉軸受を用いたが、これに限らず、同等の性能が得られれば、円錐ころ軸受等の他の種々の軸受を適用可能である。また、ハウジング21とアジャストナット30との螺合部分等に適宜の形状変更を加えることもできる。
本発明の一実施形態であるロータリー分配弁を適用された潤滑装置を示す概略構成図である。 図1の潤滑装置のロータリー分配弁を示す概略断面図である。 図2のロータリー分配弁のステータの各吐出ポート及びロータの油溝の位置関係を示す概略側面図である。 図2のロータリー分配弁のアンギュラ玉軸受の接触角と起動摩擦モーメントとの関係を示すグラフである。 従来の切替弁を示す概略断面図である。 特許文献1で開示されている潤滑装置を示す断面図である。 特許文献2で開示されている潤滑構造を示す断面図である。 特許文献3で開示されている潤滑装置を示す構成図である。 特許文献4で開示されている主軸装置の構成を示す図である。
符号の説明
1 工作機械主軸の軸受
10 潤滑装置
11 ノズル
12 油圧ポンプ
13 ポンプ側配管
20 ロータリー分配弁
25 給油ポート
14 ノズル側配管
21 ハウジング
22 固定部材(ステータ)
23 回転体(ロータ)
24 シャフト
25 給油ポート
26 吐出ポート
27 油溝
28 ラジアル軸受
29 固定部材との摺動面と反対側の転がり軸受(アンギュラ玉軸受)
30 アジャストナット
31 スラスト荷重負荷用バネ
32 間座

Claims (4)

  1. 給油ポートを有するとともに、給油ポートと所定の位置関係を以って配置された複数の吐出ポートを有する固定部材と、
    回転中心を固定部材の中心に一致するように、2個の転がり軸受を介してハウジングに回転可能に支持され、所定のアキシアル荷重を負荷されることにより、固定部材に対して摺動可能に接触される回転体と、
    回転体における固定部材との摺動面に、回転体の回転中心から放射方向に沿って設けられ、固定部材の給油ポートと各吐出ポートを、固定部材に対する回転体の所定の回転位置で連通させる油溝とを備え、
    前記回転体をハウジングに回転可能に支持させる2個の転がり軸受のうち、少なくとも固定部材との摺動面と反対側の転がり軸受は、接触角を有することを特徴とするロータリー分配弁。
  2. 前記接触角を有する転がり軸受は、アンギュラ玉軸受であることを特徴とする請求項1記載のロータリー分配弁。
  3. 前記回転体をハウジングに回転可能に支持させる2個の転がり軸受のうち、固定部材との摺動面側の転がり軸受の内輪又は回転体と、固定部材の摺動面と反対側の転がり軸受の内輪との間に介在され、回転体を固定部材側に付勢するスラスト荷重負荷用バネと、
    前記ハウジングに位置調整可能に螺合され、スラスト荷重負荷用バネの付勢力を調整するアジャストナットとを備えたことを特徴とする請求項1又は2記載のロータリー分配弁。
  4. 請求項1,2又は3記載のロータリー分配弁の給油ポートに、潤滑油をポンプ側配管を介して潤滑油を供給する油圧ポンプと、
    請求項1,2又は3記載のロータリー分配弁の各吐出ポートから送出される潤滑油を、各吐出ポート毎のノズル側配管を介して供給され、潤滑油をそれぞれ所要の潤滑箇所へ供給する複数のノズルとを備えたことを特徴とする潤滑装置。
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