JP2005059888A - プラスチック袋とその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】プラスチックスフィルム製袋の底部を強化することを課題とする。
【解決手段】平坦にしたプラスチックフィルム管状体11,11の底縁部の両面に溶着可能な補助シール片12、13を添え、前記底縁部と前記補助シール片12、13を一体にヒートシールする。
【選択図】図9
【解決手段】平坦にしたプラスチックフィルム管状体11,11の底縁部の両面に溶着可能な補助シール片12、13を添え、前記底縁部と前記補助シール片12、13を一体にヒートシールする。
【選択図】図9
Description
本発明はプラスチック袋の製造方法に関し、特にゴミ袋、買い物袋、粉体や粒状物等の包装袋のような重量物その他比較的大きい力が加わるプラスチック袋において底部を強化する技術に関する。
プラスチック製袋は、プラスチックのインフレーション法で作られた管状体を平坦化し、所定の長さに切断し、底部の重畳した上下フィルムを溶融結合等によりヒートシールして閉鎖した底部を形成する方法や、押出成形で作られたプラスチックシートを管状に形成し、重畳する両縦縁を溶融結合し、平坦化した管状体の底部の重畳した上下フィルムを溶融結合等によりヒートシールして閉鎖した底部を形成する方法などがある。
従来の技術では困難な極薄強化フィルムやポリマーアロイ(溶融ブレンドしたもの)もしくは無機材混錬フィルムの開発時に問題となる点の1つに、ヒートシール強度の不足が挙げられる。原料(樹脂)的な要因により、安定的にヒートシールできる温度範囲が狭い。
例えば、リサイクルPETフレークとポリオレフィン系樹脂のアロイの場合、低温短時間のヒートシールでは(PETが溶融しない場合)、混合しているオレフィンがヒートシールに寄与するが、ゴミ袋や重量物を収容する袋等の比較的高い強度を必要とする用途に使用できるほどの強度が得られない。
高温長時間のヒートシールの場合(PETを溶融させる場合)、JISに規定される強度は、良好な数値が得られている。しかしヒートシール時に加熱溶融された部分の耐衝撃性が激減する。
従来のポリエチレンなど汎用樹脂の場合、低温短時間と高温長時間の間に安定的に高強度のヒートシールが可能となる幅が有る。現在用いているPET樹脂の場合はこの幅が狭い。また用途によっては通気性を要するフィルムが必要であるが、このようなフィルムのシール性は良くないのが通例である。
用途にもよるが、例えばゴミ袋用途の場合、ヒートシール部分に耐衝撃性が必要となる使われ方も容易に想像でき、この点の改善が望まれていた。
本発明は、PET系樹脂を主体としたフィルムのように、ヒートシールした場合に加熱溶融部分の対衝撃性の低下によって袋形状とすることが困難であったものに対し、対衝撃性を格段に向上させる方法を考案した。
従来の技術では困難な極薄強化フィルムやポリマーアロイ(溶融ブレンドしたもの)もしくは無機材混錬フィルムの開発時に問題となる点の1つに、ヒートシール強度の不足が挙げられる。原料(樹脂)的な要因により、安定的にヒートシールできる温度範囲が狭い。
例えば、リサイクルPETフレークとポリオレフィン系樹脂のアロイの場合、低温短時間のヒートシールでは(PETが溶融しない場合)、混合しているオレフィンがヒートシールに寄与するが、ゴミ袋や重量物を収容する袋等の比較的高い強度を必要とする用途に使用できるほどの強度が得られない。
高温長時間のヒートシールの場合(PETを溶融させる場合)、JISに規定される強度は、良好な数値が得られている。しかしヒートシール時に加熱溶融された部分の耐衝撃性が激減する。
従来のポリエチレンなど汎用樹脂の場合、低温短時間と高温長時間の間に安定的に高強度のヒートシールが可能となる幅が有る。現在用いているPET樹脂の場合はこの幅が狭い。また用途によっては通気性を要するフィルムが必要であるが、このようなフィルムのシール性は良くないのが通例である。
用途にもよるが、例えばゴミ袋用途の場合、ヒートシール部分に耐衝撃性が必要となる使われ方も容易に想像でき、この点の改善が望まれていた。
本発明は、PET系樹脂を主体としたフィルムのように、ヒートシールした場合に加熱溶融部分の対衝撃性の低下によって袋形状とすることが困難であったものに対し、対衝撃性を格段に向上させる方法を考案した。
上記のように従来のプラスチック袋、特にゴミ袋等のように比較的重い内容物を収納する用途では、底部に最も大きい負荷がかかるにもかかわらず、強度の低いヒートシールが底部に形成されていたため、底部が比較的容易に破損する問題があり、用途が限定される問題がある。
ポリエチレンのようなヒートシール性に富んだ樹脂の場合にはシール部の厚みは厚いほど強度が高くなるといわれている。ところがPETフィルムのような硬い樹脂ではヒートシール部は袋の最も弱い部分となり、良質な袋を製造できない問題がある。
これを図1〜図3を参照して説明すると、図1のように2枚の重畳したフィルム2、2にヒートシール用のホットバー1を当ててヒートシールすると、図2のようにヒートシール部が形成されるが、シール部は溶着部5とその両側の未溶融部との境界部3、4からなり、また連続製造においてフィルム2、2に加わる張力のため溶着部5は薄くなる。
こうして形成された袋を使用すると、ヒートシール部は図3のように袋の底部中央に位置し、応力がこの脆弱なヒートシール部に集中し、包装内容物の重量が重い場合にはヒートシール部に沿って開裂が生じることが多い。
ポリエチレンのようなヒートシール性に富んだ樹脂の場合にはシール部の厚みは厚いほど強度が高くなるといわれている。ところがPETフィルムのような硬い樹脂ではヒートシール部は袋の最も弱い部分となり、良質な袋を製造できない問題がある。
これを図1〜図3を参照して説明すると、図1のように2枚の重畳したフィルム2、2にヒートシール用のホットバー1を当ててヒートシールすると、図2のようにヒートシール部が形成されるが、シール部は溶着部5とその両側の未溶融部との境界部3、4からなり、また連続製造においてフィルム2、2に加わる張力のため溶着部5は薄くなる。
こうして形成された袋を使用すると、ヒートシール部は図3のように袋の底部中央に位置し、応力がこの脆弱なヒートシール部に集中し、包装内容物の重量が重い場合にはヒートシール部に沿って開裂が生じることが多い。
これに対する従来の対策例を図4〜図5により説明するに、フィルム2、2をホットバー1でヒートシールすると同時に袋底部のシール部近傍6で切断する。溶融部分に張力がかからないので熱収縮が生じ溶融部分7が盛り上がり、強度が向上するが、溶融部分7と未溶融部分との境界部3、4が脆弱である点は改善されておらず、袋形状にして実使用した場合の応力集中には十分に耐えられない。
従って本発明は底部シールの耐荷重強度が向上した底部シール部を有するプラスチック特に再生プラスチック袋を提供することを目的とする。
本発明者は底部シールの形成方法を鋭意研究したところ、底部シール部を形成する際にプラスチック袋を形成するためのプラスチックフィルム管状体の底縁部となるべきフィルム重畳部の両面に溶着可能な樹脂よりなるフィルム状の補助シール片を添えてヒートシールすることにより、大きい荷重にも十分耐えられる底部シール部が形成できることを見いだした。
簡単に述べると、本発明のプラスチック袋は、平坦にしたプラスチックフィルム管状体より形成されたプラスチック袋において、袋の底縁部の両面に溶着可能な補助シール片を添えてヒートシールしたシール部を設けたことを特徴とするプラスチック袋を提供する。
本発明の他の形態では、平坦にしたプラスチックフィルム管状体より形成されたプラスチック袋において、袋の底縁部の両面に溶着可能な補助シール片を添えてヒートシールしたシール部を設け、シール部の中央で切断したことを特徴とするプラスチック袋を提供する。
本発明の他の形態では、平坦にしたプラスチックフィルム管状体より形成されたプラスチック袋において、袋の底縁部の両面に溶着可能な補助シール片を添えてヒートシールしたシール部を設け、シール部の中央で切断したことを特徴とするプラスチック袋を提供する。
本発明は又、これらのプラスチック袋を提供するための方法を提供する。すなわち本発明は、平坦にしたプラスチックフィルム管状体の底縁部の両面に溶着可能な補助シール片を添え、ついで前記底縁部と前記補助シール片を一体にヒートシールすることを特徴とするプラスチック袋の製造方法を提供する。
本発明はさらに、平坦にしたプラスチックフィルム管状体の底縁部となるべき中央部分の両面に溶着可能な補助シール片を添え、前記底縁部と前記補助シール片を一体にヒートシールしてシール部を形成し、ついで前記シール部の中央部を前記管状体の横断方向に切断して前記底縁部を形成することを特徴とするプラスチック袋の製造方法を提供する。
上記のプラスチックフィルムは特にPET等のリサイクルないし再生ポリエステルとポリオレフィン系樹脂のアロイ、ナイロン製ホット容器から回収した再生ナイロン等がある。
本発明はさらに、平坦にしたプラスチックフィルム管状体の底縁部となるべき中央部分の両面に溶着可能な補助シール片を添え、前記底縁部と前記補助シール片を一体にヒートシールしてシール部を形成し、ついで前記シール部の中央部を前記管状体の横断方向に切断して前記底縁部を形成することを特徴とするプラスチック袋の製造方法を提供する。
上記のプラスチックフィルムは特にPET等のリサイクルないし再生ポリエステルとポリオレフィン系樹脂のアロイ、ナイロン製ホット容器から回収した再生ナイロン等がある。
本発明の効果が得られる理由を考察してみるに、補助シール片を用いて溶着したシール部はプラスチックフィルム管状体と補助シール片の間のシール部の境界部は容易にエッジ切れを起こし脆弱化していることが分かるが、プラスチックフィルム管状体側の重畳したフィルム同士を引き離そうとしても大きい力を要することが判明しており歪みが小さいことがわかる。その理由はよく分からないがフィルム管状体の重畳部のヒートシール時に生じる歪みは溶着部の4層全体に分散された状態となり強度が高くなるものと考えられる。このように、本発明の構成によると、プラスチックフィルム製の袋の底部の強度が向上する。
本発明で使用するシール方法は、一般的なバーシール法をはじめ、樹脂を溶融させることのできる方法であれば、なんら制約はない。
本発明で使用するフィルムの素材は、溶融させることのできる樹脂であれば、なんら制約はないが、特に再生PETフィルム等のポリエステルとポリエチレンのようなポリオレフィン系樹脂のアロイやお茶などのホット容器からの再生ポリアミドのような比較的硬質のフィルムの場合にも本発明は大きい効果を発揮する。特に挙げられるフィルム材質はPET、PBT(ポリブチレンテレフタレート)、PEN(ポリエチレンナフタレート)等、それらとポリエチレン等のアロイ、ナイロン等があるが、特に限定されない。
シール部に使用する補助シール片は袋本体であるプラスチックフィルム管状体に溶着できる樹脂であれば任意のものが使用できるが、好ましくはプラスチックフィルム管状体の素材として挙げた上記の各種の素材を使用する。補助シール片の袋幅方向の長さは袋のほぼ全幅であれば多少の長短があっても良い。補助シール片の幅はシールバーの幅以上であれば任意でよい。
従来の構造のプラスチックフィルム管状体を使用した底部ヒートシール部ではシール部分に応力が集中し、いわゆるエッジ切れを生じるが、本発明では補強シール部片側のエッジ切れの防止は困難ではあるが、溶着部は従来よりも遙かに強固な結合を示し、優れたシール部を形成する。
本発明によると、加熱溶融部分の物性が低下することからヒートシールでの加工が困難であったフィルム(樹脂)に対し、十分なヒートシール強度の付与が可能となる。
ヒートシールはフィルムを部分的に溶融させることができればよく、特別な加熱時間や冷却時間は不要で、短時間での加工が可能であり、高速加工(製袋)に適している。
ヒートシールは、温度と圧力と時間が関係するが、樹脂配合、溶融させることが必要となる膜厚等によって異なるが、簡単な予備実験により最適な温度、圧力及び時間を設定することが可能である。
本発明のプラスチック袋は、長尺のチューブ、巻物フィルム等を連続供給し、本発明の工程を実施することにより連続製造を行うことができる。
本発明で使用するフィルムの素材は、溶融させることのできる樹脂であれば、なんら制約はないが、特に再生PETフィルム等のポリエステルとポリエチレンのようなポリオレフィン系樹脂のアロイやお茶などのホット容器からの再生ポリアミドのような比較的硬質のフィルムの場合にも本発明は大きい効果を発揮する。特に挙げられるフィルム材質はPET、PBT(ポリブチレンテレフタレート)、PEN(ポリエチレンナフタレート)等、それらとポリエチレン等のアロイ、ナイロン等があるが、特に限定されない。
シール部に使用する補助シール片は袋本体であるプラスチックフィルム管状体に溶着できる樹脂であれば任意のものが使用できるが、好ましくはプラスチックフィルム管状体の素材として挙げた上記の各種の素材を使用する。補助シール片の袋幅方向の長さは袋のほぼ全幅であれば多少の長短があっても良い。補助シール片の幅はシールバーの幅以上であれば任意でよい。
従来の構造のプラスチックフィルム管状体を使用した底部ヒートシール部ではシール部分に応力が集中し、いわゆるエッジ切れを生じるが、本発明では補強シール部片側のエッジ切れの防止は困難ではあるが、溶着部は従来よりも遙かに強固な結合を示し、優れたシール部を形成する。
本発明によると、加熱溶融部分の物性が低下することからヒートシールでの加工が困難であったフィルム(樹脂)に対し、十分なヒートシール強度の付与が可能となる。
ヒートシールはフィルムを部分的に溶融させることができればよく、特別な加熱時間や冷却時間は不要で、短時間での加工が可能であり、高速加工(製袋)に適している。
ヒートシールは、温度と圧力と時間が関係するが、樹脂配合、溶融させることが必要となる膜厚等によって異なるが、簡単な予備実験により最適な温度、圧力及び時間を設定することが可能である。
本発明のプラスチック袋は、長尺のチューブ、巻物フィルム等を連続供給し、本発明の工程を実施することにより連続製造を行うことができる。
本発明のプラスチック袋の構造と製造方法を以下の実施例により説明する。
実施例1
この例では、平坦にしたプラスチックフィルム管状体より形成されたプラスチック袋の底縁部の両面に溶着可能な補助シール片を添えてヒートシールしたシール部を設ける例を示す。
図6〜図9はこの実施例のプラスチック袋とその製造方法を示す。図6のように平坦にしたプラスチックフィルム管状体11を供給源から送り出し、プラスチック袋の底縁部となるべき部分の両面補助シール片12、13を沿わせ、ホットバー1をその部分に押し当ててヒートシールする。ついで袋の底縁部であって他の袋の頂縁部になるべき線A−Aに沿って切断する。ついで同様な工程を行う。こうして線A−Aと次の線A−Aで囲まれた部分が袋の一単位となり、連続的に製袋が行われる。
図7はヒートシール直前の状態を示し、図8はヒートシールにより4層のプラスチック層の溶着により形成されたシール部10を模式的に示す。シール部はホットバー1が押し当てられたことにより得られた溶着部16とその両側のプラスチックフィルムの非溶着部との間に形成される境界部14、15を示す。図9は底部を形成したプラスチック袋の使用状態を示し、内部に品物や粉体、粒状物等が収納されて袋本体側のプラスチックフィルム11、11が互いに引かれることによりシール部10に応力が働いている状態を示す。補助シール片12、13の部分を強く引くとこの部分には境界部14、15は比較的容易に破れる程度に脆化しているが、袋本体側のプラスチックフィルム11、11を引き離そうとしても十分に抵抗できる強度を有することが分かった。この点は以下の実施例で示す。
実施例1
この例では、平坦にしたプラスチックフィルム管状体より形成されたプラスチック袋の底縁部の両面に溶着可能な補助シール片を添えてヒートシールしたシール部を設ける例を示す。
図6〜図9はこの実施例のプラスチック袋とその製造方法を示す。図6のように平坦にしたプラスチックフィルム管状体11を供給源から送り出し、プラスチック袋の底縁部となるべき部分の両面補助シール片12、13を沿わせ、ホットバー1をその部分に押し当ててヒートシールする。ついで袋の底縁部であって他の袋の頂縁部になるべき線A−Aに沿って切断する。ついで同様な工程を行う。こうして線A−Aと次の線A−Aで囲まれた部分が袋の一単位となり、連続的に製袋が行われる。
図7はヒートシール直前の状態を示し、図8はヒートシールにより4層のプラスチック層の溶着により形成されたシール部10を模式的に示す。シール部はホットバー1が押し当てられたことにより得られた溶着部16とその両側のプラスチックフィルムの非溶着部との間に形成される境界部14、15を示す。図9は底部を形成したプラスチック袋の使用状態を示し、内部に品物や粉体、粒状物等が収納されて袋本体側のプラスチックフィルム11、11が互いに引かれることによりシール部10に応力が働いている状態を示す。補助シール片12、13の部分を強く引くとこの部分には境界部14、15は比較的容易に破れる程度に脆化しているが、袋本体側のプラスチックフィルム11、11を引き離そうとしても十分に抵抗できる強度を有することが分かった。この点は以下の実施例で示す。
実施例2
この例は、平坦にしたプラスチックフィルム管状体より形成されたプラスチック袋の底縁部の両面に溶着可能な補助シール片を添えてヒートシールしたシール部を設け、シール部の中央で切断することによりプラスチック袋を製造することを例示する。
図10〜図11はこの実施例のプラスチック袋とその製造方法を示す。図10のように平坦にしたプラスチックフィルム管状体11を供給源から送り出し、プラスチック袋の底縁部となるべき部分の両面に補助シール片12、13を沿わせ、ホットバー1をその部分に押し当ててヒートシールする。ついで袋を横断してシール部の中央部を通る線B−Bに沿って切断する。ついで同様な工程を行う。ついで袋も頂部開口部となる線C−C切断する。これにより、横断線B−Bと横断線C−Cとの間の区画を一単位として連続的に製袋が行われる。
図11はヒートシールにより4層のプラスチック層の溶着により形成されたシール部10が中央部で切断されて2つの袋底部が形成されていることを模式的に示す。シール部10はホットバー1が押し当てられたことにより得られた溶着部16とその両側のプラスチックフィルムの非溶着部との間に形成される境界部14、15を示す。この例でも実施例1と同様な底部強とが得られることは次の試作例から明らかである。このように、この実施例によるとヒートシール工程が減じることにより製袋が能率よく実施できる。
シール部の幅はある程度の幅が確保できれば充分であり、例えばシール部の幅は3mmでも1.5mmも実質的に代わらないのでこの例では幅を3mm以上に設定し、管状体の幅方向に延びる中央線に沿って切断すれば1.5mm幅のシール部が得られる。
この例は、平坦にしたプラスチックフィルム管状体より形成されたプラスチック袋の底縁部の両面に溶着可能な補助シール片を添えてヒートシールしたシール部を設け、シール部の中央で切断することによりプラスチック袋を製造することを例示する。
図10〜図11はこの実施例のプラスチック袋とその製造方法を示す。図10のように平坦にしたプラスチックフィルム管状体11を供給源から送り出し、プラスチック袋の底縁部となるべき部分の両面に補助シール片12、13を沿わせ、ホットバー1をその部分に押し当ててヒートシールする。ついで袋を横断してシール部の中央部を通る線B−Bに沿って切断する。ついで同様な工程を行う。ついで袋も頂部開口部となる線C−C切断する。これにより、横断線B−Bと横断線C−Cとの間の区画を一単位として連続的に製袋が行われる。
図11はヒートシールにより4層のプラスチック層の溶着により形成されたシール部10が中央部で切断されて2つの袋底部が形成されていることを模式的に示す。シール部10はホットバー1が押し当てられたことにより得られた溶着部16とその両側のプラスチックフィルムの非溶着部との間に形成される境界部14、15を示す。この例でも実施例1と同様な底部強とが得られることは次の試作例から明らかである。このように、この実施例によるとヒートシール工程が減じることにより製袋が能率よく実施できる。
シール部の幅はある程度の幅が確保できれば充分であり、例えばシール部の幅は3mmでも1.5mmも実質的に代わらないのでこの例では幅を3mm以上に設定し、管状体の幅方向に延びる中央線に沿って切断すれば1.5mm幅のシール部が得られる。
以下本発明の試作例を説明する。
試作例
上記実施例1、2にしたがって、次に示す方法及び条件でプラスチックフィルム袋を製作した。
(1)使用したフィルム
実施例で使用したフィルムは、リサイクルPETフレークとポリオレフィン系樹脂の混合物(アロイ)(リサイクルPET75重量%、低密度ポリエチレン20重量%、相溶化剤5%)を通常のインフレーション成形によってチューブ状に成形したものであり、膜厚は25μmで幅は650mmのものを使用した。なおフィルム単体での強度は下記の測定法で最大点荷重25.1N、破断点エネルギー4.36Jであった。
(2)製袋方法
使用機は一般的なバーシール機(ニューロング株式会社、足踏み式バーシール機)を使用してヒートシールを行った。
実施例1によりプラスチックフィルム管状体を2枚重ねに平坦化したフィルムの底部閉鎖部となるべき部分に、それと同じ材料で製作した、管状体の幅と同じ長さの2枚の補助シール片(幅4mm)を上下から当て、管状体幅全体にわたる長さのホットバーを当てて部分的に溶着した。ホットバーの幅は3mmであった。
実施例2の試作例として、上記試作例において補助シール片の幅を5mmとし、ホットバーの幅を3mmとした他は試作例1と同様にヒートシールを行い、ついでシール部の中心線に沿ってプラスチックフィルム管状体の幅方向に切断した。
比較例1として、図1〜図2に示す従来法によりヒートシールしたものを作成した。
参考例として、底部がヒートシールされている市販の低密度ポリエチレン製ゴミ袋(参考例1)、高密度ポリエチレン製ゴミ袋(参考例2)及び高密度ポリエチレン製レジ袋(参考例3)を試験した。
試作例
上記実施例1、2にしたがって、次に示す方法及び条件でプラスチックフィルム袋を製作した。
(1)使用したフィルム
実施例で使用したフィルムは、リサイクルPETフレークとポリオレフィン系樹脂の混合物(アロイ)(リサイクルPET75重量%、低密度ポリエチレン20重量%、相溶化剤5%)を通常のインフレーション成形によってチューブ状に成形したものであり、膜厚は25μmで幅は650mmのものを使用した。なおフィルム単体での強度は下記の測定法で最大点荷重25.1N、破断点エネルギー4.36Jであった。
(2)製袋方法
使用機は一般的なバーシール機(ニューロング株式会社、足踏み式バーシール機)を使用してヒートシールを行った。
実施例1によりプラスチックフィルム管状体を2枚重ねに平坦化したフィルムの底部閉鎖部となるべき部分に、それと同じ材料で製作した、管状体の幅と同じ長さの2枚の補助シール片(幅4mm)を上下から当て、管状体幅全体にわたる長さのホットバーを当てて部分的に溶着した。ホットバーの幅は3mmであった。
実施例2の試作例として、上記試作例において補助シール片の幅を5mmとし、ホットバーの幅を3mmとした他は試作例1と同様にヒートシールを行い、ついでシール部の中心線に沿ってプラスチックフィルム管状体の幅方向に切断した。
比較例1として、図1〜図2に示す従来法によりヒートシールしたものを作成した。
参考例として、底部がヒートシールされている市販の低密度ポリエチレン製ゴミ袋(参考例1)、高密度ポリエチレン製ゴミ袋(参考例2)及び高密度ポリエチレン製レジ袋(参考例3)を試験した。
(3)以上の試作品及び参考例の製品を試験した。試験方法はつぎの通りである。
a)最大点荷重破断点エネルギーの測定方法
JIS0238に従った。試験機は、株式会社オリエンテック製、テンシロン万能試験機(RTC1250)を使用した。
b)対衝撃試験方法
袋形状に成型したフィルムの耐衝撃性試験方法。
袋内部に3kgの水を入れ、30cmの上下動を4回/秒の割合で行った。
破袋が発生した時点で終了とし、破袋までに要した上下動の回数を計測した。
a)最大点荷重破断点エネルギーの測定方法
JIS0238に従った。試験機は、株式会社オリエンテック製、テンシロン万能試験機(RTC1250)を使用した。
b)対衝撃試験方法
袋形状に成型したフィルムの耐衝撃性試験方法。
袋内部に3kgの水を入れ、30cmの上下動を4回/秒の割合で行った。
破袋が発生した時点で終了とし、破袋までに要した上下動の回数を計測した。
(4)試験結果を表1に示す。
評価結果を基にした考察
比較例1から分かるように、リサイクルPETとポリオレフィン系樹脂のアロイのフィルムにおいて最も問題となっていた点は、現行の製品(参考例1〜3)に比較して、袋底部(ヒートシール部分)の耐衝撃性が低すぎる事であったが、実施例1〜2の試作例に示すように、本発明を採用することにより対衝撃及び応力支持能力が大幅に改善される。
比較例1から分かるように、リサイクルPETとポリオレフィン系樹脂のアロイのフィルムにおいて最も問題となっていた点は、現行の製品(参考例1〜3)に比較して、袋底部(ヒートシール部分)の耐衝撃性が低すぎる事であったが、実施例1〜2の試作例に示すように、本発明を採用することにより対衝撃及び応力支持能力が大幅に改善される。
1 ホットバー
2 プラスチックフィルム
3、4 境界部
5 溶着部(シール部)
10 シール部
11 プラスチックフィルム管状体
12、13 補助シール片
14、15 境界部
16 溶着部
2 プラスチックフィルム
3、4 境界部
5 溶着部(シール部)
10 シール部
11 プラスチックフィルム管状体
12、13 補助シール片
14、15 境界部
16 溶着部
Claims (4)
- 平坦にしたプラスチックフィルム管状体より形成されたプラスチック袋において、袋の底縁部の両面に溶着可能な補助シール片を添えてヒートシールしたシール部を設けたことを特徴とするプラスチック袋。
- 平坦にしたプラスチックフィルム管状体より形成されたプラスチック袋において、袋の底縁部の両面に溶着可能な補助シール片を添えてヒートシールしたシール部を設け、シール部の中央で切断したことを特徴とするプラスチック袋。
- 平坦にしたプラスチックフィルム管状体の底縁部の両面に溶着可能な補助シール片を添え、ついで前記底縁部と前記補助シール片を一体にヒートシールすることを特徴とするプラスチック袋の製造方法。
- 平坦にしたプラスチックフィルム管状体の底縁部となるべき中央部分の両面に溶着可能な補助シール片を添え、前記底縁部と前記補助シール片を一体にヒートシールしてシール部を形成し、ついで前記シール部の中央部を前記管状体の横断方向に沿って切断して前記底縁部を形成することを特徴とするプラスチック袋の製造方法。
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---|---|---|---|---|
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2003
- 2003-08-12 JP JP2003292105A patent/JP2005059888A/ja not_active Withdrawn
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