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JP2004502396A - イヤホーン - Google Patents

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JP2004502396A JP2002507618A JP2002507618A JP2004502396A JP 2004502396 A JP2004502396 A JP 2004502396A JP 2002507618 A JP2002507618 A JP 2002507618A JP 2002507618 A JP2002507618 A JP 2002507618A JP 2004502396 A JP2004502396 A JP 2004502396A
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Abstract

本発明は、接続部を通じて、オーディオ信号アウトプット用の装置と接続可能であり、ケーシング(2)の中に配置したホーンカプセル(7)および使用者の耳に脱着可能なように固定するための弓状アーム(3)を有しており、ケーシング(2)に弓状アーム(3)がそこから離れるように配置され、耳輪で耳をケーシング(2)に戻る方向にある部位(3b)で掴んでおり、弓状アーム(3)の耳輪を掴んでいる部位(3b)が、固定状態で耳の裏側に接触する終端部を備えているイヤホーンに関する。弓状支持アーム(3)を変形可能なように構成し、ケーシング(2)が耳の外側に対向したところに耳との接触面(10)を備えており、固定状態で弓状アーム(3)が少なくとも範囲として耳の裏側を、耳との接触面(10)のあるイヤホーン(1)が少なくとも範囲として耳の外側を押さえており、ホーンカプセル(7)が耳の漏斗状部位および/または耳道開口部に近くに配置されており、耳との接触面(10)およびホーンカプセル(7)が耳道開口部と隔たりを有していることを特徴としている。
【選択図】図2

Description

【0001】
本発明は、少なくとも一つの接続部を通じて少なくともオーディオ信号アウトプット用の少なくとも一つの装置と接続が可能であり、ケーシングの中に配置した少なくとも一つのホーンカプセル、および使用者の耳に脱着可能で固定するための弓状支持アームを有し、ケーシングに弓状アームがそこから離れるように配置され、ケーシングに戻る部位で耳の耳輪を掴んでおり、耳輪を掴んでいる弓状アームの部位が、固定の状態で耳の裏側に接する終端部を備えているイヤホーンに関するものである。
【0002】
そのようなイヤホーンは、概ねモバイル無線装置あるいはコンピューターと接続して使用され、大抵の場合、マイクロを備えている。そして、そのような装置は大抵マイク付イヤホーン、あるいは多くの場合“ヘッドセット”と呼ばれ、モバイル無線装置やコンピューターのようなオーディオ信号のインプットやアウトプット用装置と接続されている。モバイル無線装置と合わせて、使用者は、例えば頻繁に手を使うこともなく会話を行うことができる。そのために、ヘッドセットは大抵、スピーカーとマイクを備えており、ケーブルを使ってモバイル無線装置と電気的に接続している。コンピューターでは最初に述べたそのようなヘッドセットは、いわゆる言語識別ソフトウェアとの関連で使われ、一方で、使用者側からヘッドセットのマイクを通じてコンピューターに音声が与えられ、それをコンピューターが実施できる命令あるいは文章に変換し、他方、コンピューターでつくった音、話し言葉、音楽などを、ヘッドセットのスピーカーに出力することができる。
【0003】
そのようなヘッドセットは種々のタイプが市場で入手でき、それは利用目的に合わせて種々の形で設計され構成されている。広範に使われているヘッドセットは、一つのスピーカーだけのものであり、ポータブルの音楽再生装置用のイヤホーンでも良く知られているように、外耳の漏斗状部位ないし外耳道にセットすれば、比較的良好な保持が得られるように構成されている。イヤホーンはケーブルにより相当する接続部を通じて、大抵、モバイル無線装置と接続が可能であり、マイクはケーブルにつけられて使用者の口に近い所にあり、会話のインプットが可能になっている。しかしながら、この低コスト、そのために広く使われているヘッドセットの実施形態には多くの欠点もある。耳の漏斗状部位ないし耳道内にスピーカーをセットすることは、多くの人が非常に不衛生的であると思っており、そのために大抵ヘッドセットは一人だけで使用される。その他に、イヤホーンが耳でうまく保持されるのは、出来るだけ強く深く漏斗状部位ないし外耳道内に挿入されている時であり、それにより常に存在し大抵が不快と思う耳の異物感を更に強くする。
【0004】
公知の別のタイプでは、マイク付きイヤホーンは、終端でスピーカーと接続している支持アームを使って、使用者の頭部にイヤホーンを保持しており、支持アームは一方の耳から頭部を通って概ね反対側の耳に達するほどである。口の近くの外側終端にマイクをつけた突出部が、スピーカーに取り付けられている。コンピューター用の会話インプットプログラムと関連して、そのようなヘッドセットが広く使われており、使用者が長時間とおしてヘッドセットをつけているテレホンセンターや情報センターでも大抵使われている。しかしながら、取り扱いにくく比較的重たく、また使用後の整頓が難しいので、モバイル無線装置用のフリートーク機器のようなモバイル使用では制限を受ける。
【0005】
特別にモバイル無線装置と一緒に使用するために構成したヘッドセットが、国際公開WO 95/15044号公報で公知になっている。本文書で公開されているヘッドセットは、スピーカーおよび突出部終端に配置したマイクから成っており、突出部がスピーカーを収容しているメイン部品に固定されている。該ヘッドセットは、メイン部品に配置されたU字形状の支持アームを備えている。該U字形状の支持アームは二つの脚状部材でできており、その脚状部材は上部の接続部材によりお互いを繋いでいる。固定した状態でヘッドセットは、耳の最上部で使用者の頭部との接点でこの接続部材と接している。バランスをとり安定して耳に保持するために、該ヘッドセットは、ケーシングとは繋がってないいずれかの脚状部材の終端にウェイトをつけており、別の脚状部材は下方終端でメイン部品と繋がっている。
【0006】
それにより、該ヘッドセットは自重で使用者の耳に保持されるが、その時に一般的に口の近くに突出してマイクを装備している突出部の重量をバランスさせるために、余分なウェイトがつけられているか、あるいは該脚状部材がそれに相当する自重を備えている。しかしながら、ウェイト負荷の結果として、該ヘッドセットの装着時間により、耳の上部で両方の脚状部材間の接続部材が接する所に、使用者にとって不快な圧迫を発生するが、脚状部材に配置したウェイトを使用せねばならないことにより強くなっている。
【0007】
その他にも、示されているヘッドセットでは、使用者がほぼ直立位置にある時にのみ、耳への安定した座りが保証されるので、立っているか座っているかの時にのみ保証される。これに反して、素早い動きをすると該ヘッドセットのズレを簡単に招くことがある。
【0008】
米国特許第4,932,052号には組み合わせたヘッドセット・ハンドセットが公開されており、それは一方では使用者の耳に固定可能であり、他方、寸法および構造から手で使うマイク付きイヤホーン(受話器)として使用できるようなっている。該ヘッドセット・ハンドセットは、スピーカーを収容するケーシングを備えている。該ケーシングは、耳の漏斗状部位ないし耳道のところに入れることが出来るように形づくられている。耳に固定するために、ヘッドセットは横梁状部材を備えており、それが耳と頭部の接点で耳の裏側を押さえている。色々な大きさの耳に合わせるために、該横梁状部材を該ケーシングに対して移動可能なように構成しており、該横梁状部材をケーシングの任意の位置に固定するためにバネを使っている。
【0009】
該ヘッドセット・ハンドセットの欠点は、ハンドセットとして使用するため、比較的大きく重い製品であるという問題に加え、特に耳にヘッドセットを装着し固定するメカニズムが複雑であることである。米国特許第4,932,052号で公開されているヘッドセットは、該ケーシングに対して横梁状部材を固定するためのバネや移動可能にするための部品を使うために、比較的製造コストが高く、損耗しやすく、そのため補修が必要となる。該ヘッドセットを耳にうまく固定するために、スピーカーを収容しているケーシングのついたヘッドセットを耳の耳道ないし漏斗状部位に比較的強く当て、該横梁状部材を耳の裏側に強く押さえることが更に不可欠であるが、耳の前記のところに一般的に非常に不快な圧迫が、殊に該ヘッドセットを長時間装着したときに起きる。
【0010】
本発明の課題は、簡単な方法で使用者の外耳に脱着可能なように固定できるイヤホーンを得ることである。
【0011】
さらに、構造的に簡単な方法で生産可能なイヤホーンを得ることも本発明の課題である。
【0012】
最終的に、装着の快適性を保証し、使用者の耳への圧迫に代表される苦情を発生させることなく、長時間イヤホーンを確実に装着できるイヤホーンを得ることも本発明の課題である。
【0013】
この課題は、最初に述べたイヤホーンを用いて、本発明に基づき下記により解決している。
・弓状アームを変形可能なように構成し、
・ケーシングが耳の外側に対向する側に耳との接触面を備えており、
・固定状態で、弓状アームが少なくとも範囲として耳の裏側を、耳との接触面のあるイヤホーンが少なくとも範囲として耳の外側を押さえており、ホーンカプセルが耳の漏斗状部位および/または耳道開口部の近くに配置されており、該耳との接触面およびホーンカプセルが耳道開口部と隔たりを持たせている。
【0014】
本発明によるイヤホーンでは、該弓状アームが変形可能であることにより、装着する前に使用者が変形して、弓状アームの戻り方向にある部位を軽く耳の後にセットでき、簡単に耳に固定することが出来る。例えて云えば、該弓状アームの戻り方向にある部位をイヤホーンのケーシングから開いて、そして戻り方向にある部位を耳の後にセットする。同時にケーシングは使用者に快適な外耳の位置にセットされ、そのときにホーンカプセルは耳の漏斗状部位ないし耳道開口部の近くにセットされ、良好な聞き取りが保証される。該ホーンカプセルを耳道開口部内に入れる必要はなく、それにより不快な圧迫が避けられ、長時間、快適な装着が保証される。
【0015】
弓状アーム弾性的に変形可能であると、とくに良好なイヤホーンの保持が得られる。この場合、開いた弓状アームをフリーにすることで、一方では範囲として耳の裏側を押さえ、他方、耳との接触面のついたマイク付きイヤホーンのケーシングを外耳に押しつけるようになり、一方では平面的構成により耳との接触面に良好な圧力分布がもたらされ、他方、マイク付きイヤホーンは比較的耳の鈍感なところに接する。この場合も勿論、イヤホーンを耳に落ち着かせるために、該ホーンカプセルを耳道開口部内に挿入する必要はない。
【0016】
比較的広い接触面を確保し、そして外耳道や漏斗状部位へ該ホーンカプセルが入り込むことを確実にさけるために、その面がホーンカプセルの大きさ以上の広がりを備えているのが好ましい。
【0017】
美的感覚を満足し簡単につくれる本発明の実施例では、該弓状アームをC字形状に構成している。
【0018】
耳輪を掴んでいる弓状アーム終端に輪郭部材により耳の裏側を支持する当て部材を配置している時に、本発明によるイヤホーンを使用者は快適に装着でき、耳の裏側と一緒で効果のある当て部材の輪郭部材が基本的に耳の裏側の形状に合致していると、特に目的に適っている。該当て部材を使うことで、該弓状アームにより耳の裏側に発生する圧力を均等に配分するので、圧迫の発生を確実に予防する。該当て部材により上方または下方へのズレも避けられる。
【0019】
メリットある実施例では、該当て部材は基本的に該弓状アームの延長として、当て部材と弓状アームを一体で構成している。
【0020】
該当て部材にゴム状の被覆を備えると、とくに快適にイヤホーンを装着できる。
【0021】
後方で該弓状アームと対向した耳との接触面の範囲に盛り上がりを設けると、該イヤホーンは特に良好に保持され、その盛り上がりはイヤホーンを固定した状態で、後方で基本的に漏斗状部位の対耳輪に対向したところ、ないし漏斗状部位の対耳輪に移るところで支持され、この盛り上がりにより後方へのズレが排除される。
【0022】
該盛り上がりが基本的に丸みを持ち、漏斗状部位の形に倣った輪郭をしていると、使用者には快適である。
【0023】
その場合、該盛り上がりをホーンカプセルと一体で構成すると目的に適ってくる。
【0024】
例えば、モバイル無線装置と一緒に使うためには、該イヤホーンは少なくとも一つのマイクを備えている必要がある。
【0025】
テストした実施例では、マイクが使用者の口の方向を向くように、少なくとも一つのマイクを、前方で該イヤホーンの弓状アームと反対側のところに配置している。
【0026】
該イヤホーンが、前方で該弓状アームの反対側に引き出し可能でその前方に少なくとも一つのマイクを収容しているマイクアームを備えていると、簡単にマイクを口の近くにもってくることができる。
【0027】
該マイクアームが伸縮自在に引き出し可能であれば、マイクを更に口の近くにもってくることができる。
【0028】
耳で敏感な耳珠にイヤホーンが当たるのを避け、例えば歩行や走行時の振動があってもマイク付きイヤホーンを保持するために、該イヤホーンを耳の直ぐ前の頭部に支持するため、前方で耳とは反対側に支持部材を設けている。
【0029】
その場合、支持部材が少なくとも範囲としてゴム状の被覆を装備していると、イヤホーンを快適に装着できる。
【0030】
長手方向軸に対称的な構造をしていると、該イヤホーンをいずれの耳でも使用することができ、それにより一方の耳から他方へ変えるときに、該イヤホーンで何らの操作もする必要がない。
【0031】
特色ある実施例では、該ケーシングは横方向の外観が基本的に三角形状をしており、基本的に例えば正三角あるいは二等辺三角の形で特徴を出している。
【0032】
快適に装着できて、見た目に美しい本発明によるイヤホーンの実施例では、基本的に三角形を円弧形状で構成している。
【0033】
さらに、本実施例では丸みをもたせた角を備えている。
【0034】
該イヤホーンを容易に操作するために、音声を受信および/または発信するための操作エレメントを耳とは反対側に設けるとよい。
【0035】
その他に、ケーシング内部に配置したメカニズムを通じて、該操作エレメントが引き出し可能なマイクアームと接続しており、該エレメントを操作することにより、アームが引っ込んだ位置から引き出される位置に移動するようにすれば目的に適ってくる。
【0036】
快適に装着でき長期に使用するような実施形態では、耳との接触面を該ケーシング下側のカバーにして、脱着可能で固定できるようにしている。
【0037】
その場合、該カバーをゴム状の材料でつくるとよい。ゴムでつくったカバーおよび支持のためのゴム被覆を一体で構成すると、より好ましい。
【0038】
以下に、図を用いて本発明の詳細を説明する。
【0039】
本発明によるイヤホーンの実施例を、図1から図7に種々の外観で示している。以下に更に説明するが、記載のイヤホーンはマイクロフォンを備えており、以下の記述においては、大抵がマイク付きイヤホーンないしは“ヘッドセット”について述べるが、それにより呈示の請求範囲はマイク付きイヤホーンに限定されるものではない。
【0040】
ヘッドセット1は基本的に、ケーシング2およびケーシング2と接続している弓状アーム3から成り立っており、該弓状アーム3は、本発明によれば、塑性的あるいは弾性的に構成している。該ケーシングには、装着した状態で使用者の耳EARと向き合う側に耳との接触面10を備えている。該ケーシング2の内側には、スピーカーないしホーンカプセル7が配置されており、図示している実施例では、耳との該接触面10にはスピーカー7/ホーンカプセル7のための切り取り部がある。
【0041】
本発明を良く理解するために、図8に使用者の右側外耳EARを概略的に示している。本発明と最も関係する耳EARの場所は、いわゆる耳輪HELと呼ばれる耳介の内側に折り込まれた縁であり、更に対耳輪ANT、そして以下の記述で漏斗状部位CONとして表示する耳甲介CONである。しばしば“耳介”という呼び方が使われる漏斗状部位CONでは、対象となるのは、対耳輪ANTの後側と上側の部分および対耳輪の下側分岐(対輪脚)CAH、耳介の対珠ATRと繋がる対耳珠FISの下部、渦巻脚状部位CHEの全部に囲まれ、外耳道ないしは外耳道開口部MEAにつながる深くなった部分である。
【0042】
公知の他のヘッドセットと対照的に、特別な構成の結果として、後に詳細に説明しているが、外耳道ないし外耳道開口部MEA内にスピーカーないしホーンカプセルをセットする必要もなく、使用者の耳に最適で安定したヘッドセットの装着が保証される。
【0043】
図1から図6で分かるように、該弓状アーム3は基本的に二つの部位3a、3bで構成しており、その一つの部位3aは該ケーシング2から離れる方向に、第二の部位3bは再び該ケーシングに向かって戻る方向に構成している。その場合、図示した実施例では、該弓状アーム3はC字形状に構成しているが、折り曲げた形で構成することもある。使用者が該ヘッドセット1を耳につけるときは、変形可能な弓状アーム3、特に戻り方向の部位3bを単に該ケーシング2から離れる方向に開いて、該弓状アーム3の戻り方向の部位3bをゆったりと耳の後に行くようにし、耳輪HELのところで戻り方向の部位3bにより、該弓状アーム3が耳を拘束するようにしている。そこで変形可能が意味していることは、使用者の耳の形に適合するような寸法で形状変更を受け入れられるということである。該弓状アームは概ね塑性的に変形可能であってもよいが、続いて取り外されることにより、弾性的に変形可能であれば特に有用である。
【0044】
該弓状アームに弾性があるために、開いた後、該ケーシング2は耳と接触する面10で耳EARの外側を少なくとも範囲として押さえ、そして該弓状アームは戻り方向の部位3bにより耳の裏側を押さえる。図示している実施例では、該ホーンカプセル7の大きさ以上に延伸し耳を押さえている該ケーシング2の耳との該接触面10は比較的大きい面であるので、該弓状アーム3により働く力は、耳EARの外側のあらゆる範囲、例えば対耳輪ANTおよび/または耳輪HELの範囲に分散し、耳を圧迫することによる不快な感じを発生させない。また、該ケーシング2を平面的に構成していることにより、該ヘッドセットが例えば耳道MEA内に入り込むこともない。
【0045】
耳輪HELを捉えている該弓状アームの部位3bは、耳の裏側を押さえるように構成している。該弓状アーム3のクランプ作用により、該ヘッドセット1が耳EARでのズレを効果的に防いでいる。更に快適に保持するために、ヘッドセットは該面10に、例えば丸みをもった形状の盛り上がり6を構成している。該盛り上がり6は、後側で該弓状アーム3に向き合った面10に配置することが目的に適っており、それにより、耳につけた状態で該盛り上がり6は、少なくとも部分的に漏斗状部位CON内、そしてその後で対耳輪ANTと境界を接するところに突出している。本盛り上がり6が耳にあるヘッドセットが後方にずれることを確実に防いでいる。
【0046】
加えて、該弓状アーム3の戻り方向の部位3bの終端が、耳の裏側で頭部と接触しているところと接している。その時、該弓状アーム3が耳EARを捉えている部位3bに、耳の裏側に接し耳の裏側の輪郭に合致した形状をしている当て部材4を構成しているのが好ましい。図では概ね“ビスケット形状の”当て部材4は、好ましい実施例では、該弓状アーム3と一体で構成されており、装着したときの快適性のために、軟らかい合成樹脂製、例えばゴム製の被覆5をつけている。
【0047】
該当て部材4により、該弓状アーム3が耳の裏側に働く圧力を殆どあるいは全く感じないようになり、加えて、上あるいは下にマイク付きイヤホーンがずれることを確実に防止しており、合成樹脂製被覆5により更に良くなる。
【0048】
それにより、図示している実施例では、該ヘッドセットが該弓状アームにより耳に押しつけられ、ヘッドセットの前方へのズレはC字形状の弓状アーム3により、後方へのズレは盛り上がり6により防止している。上または下へのズレは、一方で耳の外側への該ケーシング2の面10の圧力により、他方、該当て部材4および盛り上がり6によっても防止されている。しかし、マイク付きイヤホーン1を確実に保持するためには、基本的に耳の外側に接する面10の圧力だけで十分である。
【0049】
図示している実施例で該ケーシング2は、長手方向軸Xに関して対称的な構造をしている。図2の側面外観では、該ケーシング2は、ほぼ同じ長さの3つの側面20a−20cを有する概ね三角形状をしている。そこでの三角形の角21a−21cは丸みを持たせた構成をしている。
【0050】
該ケーシングが対称的な構造をしていることにより、該マイク付きイヤホーンに何らかの手を加えることなく、ヘッドセットを右耳でも左耳でも使用することができる。それにより、多くのヘッドセット、例えば国際公開第WO 95/15044号公報によるもので起きる問題は簡単に解消される。国際公開第WO 95/15044号公報に記載されているような該ヘッドセットでは、固定方法に起因してヘッドセットは一つの耳にのみ装着が可能である。両方の耳に選択的に装着するためには、スピーカーを回転可能なように配置して、それを回転することにより、該ヘッドセットを別の耳に使用できるようにすることができる。本発明では、このようなことは不要であり、別の耳に簡単に変えるだけで、全く問題なく両方の耳で使用することができる。
【0051】
既に述べているように、該ケーシング2の耳に対向する側10は平面的に構成しており、スピーカー7ないしホーンカプセルを収めている。該面は基本的に平坦に構成することもある。目的に合致した実施例となる面10の構造は図5、図6から分かるように面の内部10aは内側に彎曲(凹面)しており、その内部は弓状アーム3の方に向かって広がるような構造となっている。概ね三角形の形状をしている内部10aにはスピーカーないし該ホーンカプセル7用の切り取り部を設けており、さらに該盛り上がり6を、基本的に後方で該弓状アームに対向した内部10aに構成している。そのとき該盛り上がり6を該面10aと一体で構成することもあり、あるいはスピーカー/ホーンカプセル7が対応する盛り上がり6を備えている。
【0052】
外側の縁10bで、該面10は基本的に外側に彎曲しており、該面10の範囲10aと10bの間の繋ぎ目は不連続で角を有した形となっている。しかし、本繋ぎ目は連続的に滑らかになっていても良い。
【0053】
マイク付イヤホーン1の前方にはマイク8が配置されている。その場合、該ケーシング2にある収納部に固定配置されていることもある。収容部は直接ケーシング2の中に配置されていることもあり、或いは図5または図6で分かるように、該ケーシング2に配置した突出部12、例えばその下側にもってくる場合もある。この配置の場合、特に図示している実施例でマイク付きイヤホーン1は、耳をカバーするほどの長さを備えていないので、マイク8は使用者の口とは比較的大きく離れたところにある。しかしながら、使っているマイクの品質との音質に関しては全く問題がない。
【0054】
しかし、マイクをマイクアーム11に配置し、例えば該突出部12および/または、該ケーシング2の中に引き込んだ位置から、好ましくは該ケーシング2内に配置したメカニズムを使って、少なくとも話をする位置に引き出すことができるようにすることも考えられる。その時のマイクは、前方に、目的に合わせればマイクアームが口または顔面に向いた方向に配置しており、特に図1から図4で引き込んだ位置にあるマイクアーム11を示しているが、説明は加えられていない。
【0055】
よく知られているように、該マイク8を、基本的には不変の長さで剛体の或いは変形可能なアームに配置することも、基本的には可能性としては存在する。しかしながら、本発明の基礎とする考え、すなわち比較的小さいヘッドセットを提供するということには反しており、よって考え得る変形タイプについても図面では説明していない。
【0056】
使用者の頬の部分でヘッドセットを支持するために、前方、図示している実施例では該突出部12の前方に、もう一つの支持部材13を設けている。該支持部材13により、該ヘッドセット1を直接、耳の前の頬のところで保持し、どんな人でも多かれ少なかれ突出しており、接触、殊に圧力に敏感な耳の軟骨突起である耳珠TRAとヘッドセットの該接触面10が接触しないようになっている。
【0057】
本発明によるヘッドセットの大体の大きさを判断するために、耳に装着したヘッドセットを図7に示している。そのとき使用者は直立していると仮定して、該ヘッドセットの長手方向軸Xは基本的に水平の状態にある。しかし、使用者の耳の形状や好みに応じて、該ヘッドセットは傾いた状態をとることもあり、そのときには耳輪HELのより高いところで該弓状アーム3が耳EARを拘束することになる。もちろん、大きさの割合も耳の大きさに従って変化することもある。
【0058】
図示している実施例はモジュールとしての構成をしている。それで、図示した本発明の実施例では、上側すなわち基本的に耳とは反対側の該ケーシング2の側、当て部材4の付いた該弓状アーム3、該ヘッドセット1の前部にある突出部12は一体で構成している。該ケーシング2には、該スピーカー7ないしホーンカプセルが入っている。何度も述べているように、耳と対向する側に耳との該接触面10を構成するような別体のカバーにより、該ケーシング2を覆っている。該カバーには、その中央部にスピーカーないしホーンカプセルに適合した切り取り部を設けている。図示している本発明の好ましい実施例では、該カバーは該ケーシング2にある突出部12の前部まで延伸しており、頬に対向する該支持部材13を覆っている。支持部材を覆っている延伸部のついた該カバーは、合成樹脂、例えばPVCのようなプラストマーあるいはゴムのようなエラストマーでつくられている。使用する材料を適切に選ぶことにより、材料の柔軟性に従って、該ヘッドセットが耳と頬に快適に当たるようになり、その他にも高い摩擦係数により安定したイヤホーンの耳への座りを保証している。該カバーはケーシングの上部に簡単に留めており、必要に応じて新しいカバーと交換可能である。それにより、該マイク付きイヤホーンの“交換必要な”部品を簡単に交換することが出来る。また、合成樹脂の部品を種々の色でつくることも可能であり、それにより該ヘッドセットの外観を素早く変えることもできる。該当て部材4の被覆5も似たような材料でつくられており、このときも必要に応じて別のものと簡単に交換できる。
【0059】
該ケーシング2の上側には操作エレメント9があり、ここではボタンの形状をしているが、これによりボタンを押して音声を受け入れる、あるいは発信の準備をする。また該ボタン9を操作することにより、ケーシング2内に配置したメカニズムを通じて、マイクのアーム11を収容場所ないしケーシングから引き出すこともできる。
【0060】
該ヘッドセットは、接続部14およびケーブル15を通じて、オーディオ信号のインプットおよび/またはアウトプット用装置と接続することができる。この時の接続は、例えばケーブルを通じて行うことも出来るが、例えば有名な“ブルートゥース”標準などに基づいての無線装置を使っての接続も可能である。
【0061】
該ヘッドセットをモバイル無線に使用するために、本発明によるマイク付きイヤホーンはスピーカーだけでなくマイクロフォンも備えている。しかしながら、CDやミニディスクのような音響記録媒体のプレーヤと一緒に、あるいは音楽をデジタルのデータファイルとしてメモリーしている所謂MP3プレーヤを使う時のイヤホーンとして、オーディオ信号の再生のみに該ヘッドセットをすることを意図している場合もある。図示している該ヘッドセットは、このような目的にも使用可能であり、安く生産するためにマイクを使用しないことも目的に適っている。
【0062】
さらに、テレホンセンターや情報センターにおいて軽くて快適に装着できる本発明によるマイク付きイヤホーンの使用を考慮すべきであり、小さく軽く、そして確実に装着できるマイク付きイヤホーンが不可欠な軍隊での使用も考えられる。個々に挙げた使用範囲は、勿論例としてのものであり、請求範囲を制限するものではない。
【図面の簡単な説明】
【図1】
本発明によるイヤホーンの下ないしは上から見た外観図である。
【図2】
本発明に従うイヤホーンの外側の外観図である。
【図3】
対象となるイヤホーンの前からの外観図である。
【図4】
本発明によるイヤホーン外側の斜視図である。
【図5】
本発明によるイヤホーン内側の斜視図である。
【図6】
イヤホーン内側の側面外観を示す図である。
【図7】
耳に装着したイヤホーンの図である。
【図8】
外側横方向からの右耳の概略図である。

Claims (27)

  1. 少なくとも一つの切り欠き部(14)を通じて少なくともオーディオ信号アウトプット用の少なくとも一つの装置と接続が可能であり、ケーシング(2)の中に配置した少なくとも一つのホーンカプセル(7)、および使用者の耳(EAR)に取り外し可能で固定するための弓状支持アーム(3)を有するイヤホーンで、
    該ケーシング(2)に該弓状アーム(3)がそこから離れるように配置され、該ケーシング(2)に戻る部位(3b)で耳(EAR)の耳輪(HEL)を掴んでおり、
    耳輪(HEL)を掴んでいる該弓状アーム(3)の部位(3b)が、固定の状態で耳(EAR)の裏側に接する終端部を備えているイヤホーンにおいて、
    該弓状アーム(3)を変形可能なように構成しており、
    該ケーシング(2)が耳(EAR)の外側に対向する側に耳との接触面(10)を備えており、
    固定状態で、該弓状アーム(3)が少なくとも範囲として耳(EAR)の裏側を、耳との該接触面(10)のあるイヤホーンが少なくとも範囲として耳(EAR)の外側を押さえており、該ホーンカプセル(7)が耳の漏斗状部位(CON)および/または耳道開口部(MEA)の近くに配置されており、耳との該接触面(10)および該ホーンカプセル(7)が耳道開口部(MEA)と隔たりをもっていることを特徴とするイヤホーン。
  2. 該弓状アーム(3)弾性的に変形可能であることを特徴とする請求項1に記載のイヤホーン。
  3. 該面(10)が該ホーンカプセル(7)の以上の大きさを備えていることを特徴とする請求項1または2に記載のイヤホーン。
  4. 該弓状アーム(3)をC字形状に構成していることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載のイヤホーン。
  5. 該弓状アーム(3b)の耳輪(HEL)を掴んでいる終端部に、耳(EAR)の裏側で輪郭部材(4a)で支持する当て部材(4)を配置していることを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載のイヤホーン。
  6. 耳(EAR)の裏側と一緒で効果のある該当て部材(4)の輪郭部材(4a)が、基本的に耳の裏側形状に合致していることを特徴とする請求項5に記載のイヤホーン。
  7. 該当て部材(4)と該弓状アーム(3)を一体で構成していることを特徴とする請求項5または6に記載のイヤホーン
  8. 該当て部材(4)がゴム状の被覆を備えていることを特徴とする請求項5から7のいずれかに記載のイヤホーン。
  9. 後方にあり該弓状アーム(3)に対向している耳との該接触面(10)の範囲に盛り上がり(6)を備えており、該盛り上がりはイヤホーン(1)固定状態で、後方の基本的に漏斗状部位(CON)の対耳輪(ANT)に対向するところ、ないしは漏斗状部位(CON)が対耳輪(ANT)に移るところで支持されていることを特徴とする請求項1から8に記載のイヤホーン。
  10. 該盛り上がり(6)は基本的に丸みをもった輪郭をしていることを特徴とする請求項9に記載のイヤホーン。
  11. 該盛り上がり(6)を該ホーンカプセル(7)と一体で構成していることを特徴とする請求項9または10に記載のイヤホーン。
  12. 少なくとも一つのマイク(8)を特徴とする請求項1から11のいずれかに記載のイヤホーン。
  13. 少なくとも一つのマイク(8)を、前方で該弓状アーム(3)と反対側のイヤホーンの範囲に配置していることを特徴とする請求項12に記載のイヤホーン。
  14. 前方で該弓状アーム(3)の反対側に引き出し可能なマイクアーム(11)を備えており、前部で少なくとも一つのマイクを収めていることを特徴とする請求項12または13に記載のイヤホーン。
  15. 該マイクアーム(11)が伸縮自在で出し入れできることを特徴とする請求項14に記載のイヤホーン。
  16. 前方で耳(EAR)の反対側にイヤホーンを支持するために耳(EAR)の直ぐ前の頭部に支持部材(13)を備えていることを特徴とする請求項1から15に記載のイヤホーン。
  17. 該支持部材(13)が少なくとも範囲としてゴム状の被覆を備えていることを特徴とする請求項16に記載のイヤホーン。
  18. 長手方向軸(X)に対称的な構造をしていることを特徴とする請求項1から17に記載のイヤホーン。
  19. 該ケーシング(2)が上/下からの外観で基本的に三角の形状を備えていることを特徴とする請求項1から18に記載のイヤホーン。
  20. 基本的に二等辺三角形または正三角形形状を特徴とする請求項19に記載のイヤホーン。
  21. 該三角形の側面(20a、20b、20c)を基本的に円弧形状に構成していることを特徴とする請求項19または20に記載のイヤホーン。
  22. 丸みを持たせた角(21a、21b、21c)を特徴とする請求項19から21のいずれかに記載のイヤホーン。
  23. 耳(EAR)と反対側に音声の受入および/または発信のために操作エレメント(9)を設けていることを特徴とする請求項1から22のいずれかに記載のイヤホーン。
  24. 該操作エレメント(9)が、ケーシング内部に配置したメカニズムを通じて、引き出し可能なマイクアーム(11)と接続しており、該エレメント(9)の操作により該アーム(11)が引っ込んだ位置から引き出し位置に出てくることを特徴とする請求項23に記載のイヤホーン。
  25. 耳との該接触面(10)をケーシング下側のカバーにして、脱着可能にしていることを特徴とする請求項1から24に記載のイヤホーン。
  26. 該カバーはゴムのような材料でつくっていることを特徴とする請求項25に記載のイヤホーン。
  27. ゴムでつくった該カバーおよび該支持部材(13)のゴム被覆を一体で構成していることを特徴とする請求項17または26に記載のイヤホーン。
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