JP2004331006A - 駆動装置付き車両用リヤシート - Google Patents
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Abstract
【課題】車両走行中におけるシートバックの傾倒駆動を防止する。
【解決手段】シートバック3を傾倒駆動する電動アクチュエータ5と、オン状態となると電動アクチュエータ5を駆動させる駆動スイッチ装置6と、を備えた駆動装置付き車両用リヤシート1において、リヤドアの開閉状態を検出するドア開閉スイッチ12bと、このドア開閉スイッチ12bによりリヤドアの閉塞状態が検出されると電動アクチュエータ5の駆動を禁止するリヤドア禁止回路12と、を備えた。
【選択図】 図2
【解決手段】シートバック3を傾倒駆動する電動アクチュエータ5と、オン状態となると電動アクチュエータ5を駆動させる駆動スイッチ装置6と、を備えた駆動装置付き車両用リヤシート1において、リヤドアの開閉状態を検出するドア開閉スイッチ12bと、このドア開閉スイッチ12bによりリヤドアの閉塞状態が検出されると電動アクチュエータ5の駆動を禁止するリヤドア禁止回路12と、を備えた。
【選択図】 図2
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、車両の所定位置に配された駆動スイッチ装置が乗員に操作されると、駆動装置がシートバックを傾倒駆動するよう構成された駆動装置付き車両用リヤシートに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、傾倒自在に構成されたシートバックを駆動装置により傾倒駆動する駆動装置付き車両用シートが知られている(例えば、特許文献1参照。)。特許文献1に記載の車両用シートは、車両室内の所定位置に設置された駆動スイッチ装置を乗員がオン状態とすると、フロントシートのシートバックが駆動装置の駆動力により傾倒するよう構成される。
【0003】
また、リヤシートのシートバックを傾倒自在に構成し、荷室内に設置された駆動スイッチ装置をオン状態とすることにより、シートバックが傾倒駆動されるものも知られている。この駆動装置付き車両用リヤシートによれば、乗員は、車両のリヤドアを開放状態としておき、車体のリヤ開口部から荷室内へ上体を進入させて駆動スイッチ装置を操作することができる。すなわち、乗員は、車両室内にてリヤシートの傾倒作業を行うことなく、車両の後方から上半身を乗り出して駆動スイッチ装置を操作することにより、リヤシートのシートバックを傾倒させて荷室空間の拡大を図ることができるようになっている。
【0004】
【特許文献1】
特開平6−328973号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前記駆動装置付き車両用リヤシートでは、リヤドアが開放されていない状態であっても、駆動スイッチ装置をオン状態とすることによりシートバックが傾倒してしまう。これにより、リヤドアが開放されていない車両走行中に、乗員が着座している状態、シートクッション上に荷物等を載置している状態であっても、駆動スイッチ装置の誤操作時等に、シートバックが傾倒駆動されるおそれがあった。
【0006】
本発明は、前記事情に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、車両走行中におけるシートバックの駆動を防止することができる駆動装置付き車両用リヤシートを提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するため、請求項1に記載の発明では、シートバックを傾倒駆動する駆動装置と、オン状態となると前記駆動装置を駆動させる駆動スイッチ装置と、を備えた駆動装置付き車両用リヤシートにおいて、リヤドアの開閉状態を検出するリヤドア状態検出手段と、前記リヤドア状態検出手段により前記リヤドアの閉塞状態が検出されると前記駆動装置の駆動を禁止するリヤドア禁止手段と、を備えたことを特徴とする。
【0008】
請求項1に記載の発明によれば、リヤドアの閉塞状態が検出されると、駆動装置の駆動が禁止される。これにより、リヤドアが開放された状態でなければ、シートバックが傾倒駆動することはない。
【0009】
従って、車両走行中に、駆動スイッチ装置が操作されたとしてもシートバックの傾倒駆動を防止することができ、仮に乗員が着座した状態、シートクッションに荷物等を載置した状態であっても、シートバックが傾倒して乗員、荷物等に駆動力が加わることはない。すなわち、車両停止時のリヤドア開放時における荷室空間の拡大等を図る場合に限定して駆動装置を駆動させることができ、実用に際して極めて有利である。
【0010】
請求項2に記載の発明では、請求項1に記載の駆動装置付き車両用リヤシートにおいて、前記リヤドア状態検出手段は、リヤドア開放時に通電されるルームランプの回路を利用して前記リヤドアの開閉状態を検出することを特徴とする。
【0011】
請求項2に記載の発明によれば、請求項1の作用に加え、車両に備え付けられたルームランプの回路を利用してリヤドアの開閉状態を検出するので、別途に検出用の装置等を設けずに既存の回路等をリヤドア状態検出手段とすることができる。従って、部品点数を増大させずにリヤドアの開閉状態を検出することができ、製造コストの増大を抑制することができる。
【0012】
請求項3に記載の発明では、請求項1または2に記載の駆動装置付き車両用リヤシートにおいて、車両の停車状態及び走行状態を択一的に判別する車両状態判別手段と、前記車両状態判別手段により前記車両の走行状態が検出されると、前記駆動装置の駆動を禁止する車両走行時禁止手段と、を備えたことを特徴とする。
【0013】
請求項3に記載の発明によれば、請求項1または2の作用に加え、車両の走行状態が検出されると、駆動装置の駆動が禁止される。これにより、車両が停止状態でなければ、シートバックが傾倒駆動することはない。
【0014】
従って、リヤドアの開閉状態に加えて、車両の停車・走行状態によっても駆動装置の駆動が禁止され、車両走行時における傾倒駆動防止をさらに確実に行うことができる。
【0015】
請求項4に記載の発明では、請求項3に記載の駆動装置付き車両用リヤシートにおいて、前記走行状態検出手段は、自動変速機のシフトレバーが動力切断レンジに位置したことを検出するシフトポジションスイッチを含むことを特徴とする。
尚、ここでいう動力切断レンジとは、例えばパーキングレンジ、ニュートラルレンジのように、原動機と駆動輪との動力伝達が切断されるレンジをいう。
【0016】
請求項4に記載の発明によれば、請求項3の作用に加え、シフトレバーのシフトポジションスイッチにより、車両の停車状態及び走行状態を択一的に判別することとなる。ここで、シフトレバーが動力切断レンジの位置であれば、車両は停車状態となっており、停車状態と走行状態の判別を的確に行うことができる。
【0017】
従って、車両に備え付けられたシフトポジションスイッチを利用して車両の停車状態及び走行状態を検出するので、別途に検出用の装置等を設けずに既存の装置等を利用して走行状態検出手段とすることができる。すなわち、部品点数を増大させずに車両の停車・走行状態を検出することができ、製造コストの増大を抑制することができる。また、停車状態と走行状態の判別を的確に行うことができるので、走行状態検出手段における車両状態の判断の信頼性を格段に向上することができる。
【0018】
請求項5に記載の発明では、請求項3または4に記載の駆動装置付き車両用リヤシートにおいて、前記走行状態検出手段は、車両の走行速度を検出する車速センサを含むことを特徴とする。
【0019】
請求項5に記載の発明によれば、請求項3または4の作用に加え、車速センサにより、車両の停車状態及び走行状態を択一的に判別することとなる。ここで、車速センサにより検出される車両の速度が所定速度以下であれば停車状態となっており、車両の速度が所定速度を超えれば走行状態となっていることから、停車状態と走行状態の判別を的確に行うことができる。
【0020】
従って、車両に備え付けられた車速センサを利用して車両の停車状態及び走行状態を検出するので、別途に検出用の装置等を設けずに既存の装置等を利用して走行状態検出手段とすることができる。すなわち、部品点数を増大させずに車両の停車・走行状態を検出することができ、製造コストの増大を抑制することができる。また、停車状態と走行状態の判別を的確に行うことができるので、走行状態検出手段における車両状態の判断の信頼性を格段に向上することができる。
【0021】
請求項6に記載の発明では、請求項3から5のいずれか一項に記載の駆動装置付き車両用リヤシートにおいて、前記走行状態検出手段は、車両のサイドブレーキの作動状態を検出するブレーキスイッチを含むことを特徴とする。
【0022】
請求項6に記載の発明によれば、請求項3から5のいずれか一項の作用に加え、ブレーキスイッチにより、車両の停車状態及び走行状態を択一的に判別することとなる。ここで、ブレーキスイッチがサイドブレーキの作動を検出した場合は、乗員によりサイドブレーキが操作された停車状態となっていることから、停車状態と走行状態の判別を的確に行うことができる。
【0023】
従って、車両に備え付けられたブレーキスイッチを利用して車両の停車状態及び走行状態を検出するので、別途に検出用の装置等を設けずに既存の装置等を利用して走行状態検出手段とすることができる。すなわち、部品点数を増大させずに車両の停車・走行状態を検出することができ、製造コストの増大を抑制することができる。また、停車状態と走行状態の判別を的確に行うことができるので、走行状態検出手段における車両状態の判断の信頼性を格段に向上することができる。
【0024】
請求項7に記載の発明では、請求項1から6のいずれか一項に記載の駆動装置付き車両用リヤシートにおいて、前記駆動スイッチ装置のオン状態の継続時間を検出する時間検出手段と、前記時間検出手段により検出された継続時間が、予め設定された第1設定時間より短い場合と、該第1設定時間より長くなるよう予め設定された第2設定時間より長い場合に、前記駆動装置の駆動を禁止する継続時間禁止手段と、を備えたことを特徴とする。
【0025】
請求項7に記載の発明によれば、請求項1から6のいずれか一項の作用に加え、駆動スイッチ装置のオン状態が第1設定時間より短い場合に、駆動装置の駆動が禁止される。これにより、例えば、車両走行時に乗員が駆動スイッチ装置に誤って一時的に触れてしまった場合、荷室内の荷物等が車両走行時の振動により移動して一時的に駆動スイッチ装置に触れてしまった場合等に、駆動スイッチ装置のオン状態となった時間が第1設定時間より短ければ、駆動装置が作動せずシートバックは傾倒しない。
また、駆動スイッチ装置のオン状態が第2設定時間より長い場合に、駆動装置の駆動が禁止される。これにより、例えば、荷室内の荷物等が車両走行時の振動により移動して駆動スイッチ装置に長時間にわたって触れたままとなった場合等に、駆動スイッチ装置のオン状態となった時間が第2設定時間より長ければ、駆動装置が作動せずシートバックは傾倒しない。
【0026】
従って、乗員の意志とは無関係に駆動スイッチ装置が一時的にオン状態となった場合に、シートバックの傾倒を禁止することができる。また、乗員の意志とは無関係に駆動スイッチ装置が長時間にわたってオン状態となった場合に、シートバックの傾倒を禁止することができる。すなわち、駆動スイッチ装置の誤動作等によるシートバックの傾倒を禁止することができ、実用に際して極めて有利である。
【0027】
請求項8に記載の発明では、請求項1から7のいずれか一項に記載の駆動装置付き車両用リヤシートにおいて、リヤシートにおける乗員の存在を検出する乗員検出手段と、前記乗員検出手段により乗員の存在を検出すると、前記駆動装置の駆動を禁止する乗員禁止手段と、を備えたことを特徴とする。
【0028】
請求項8に記載の発明によれば、請求項1から7のいずれか一項の作用に加え、リヤシートに乗員が存在することが検出されると、駆動装置の駆動が禁止される。これにより、リヤシートに乗員が着座しているときに、シートバックが傾倒駆動することはない。
【0029】
従って、リヤドアの開閉状態に加えて、乗員の着座状態によっても駆動装置の駆動が禁止され、リヤシートの乗員着座時における傾倒駆動防止をさらに確実に行うことができる。
【0030】
請求項9に記載の発明では、請求項8に記載の駆動装置付き車両用リヤシートにおいて、前記乗員検出手段は、リヤシート用シートベルトのバックルの固定状態を検出するベルトスイッチを含むことを特徴とする。
【0031】
請求項9に記載の発明によれば、請求項8の作用に加え、シートベルトのベルトスイッチにより、乗員の存在が検出されることとなる。ここで、ベルトスイッチによりバックルの固定状態を検出した場合は、リヤシートに乗員が着座した状態となっていることから、乗員の存在を的確に判別することができる。
【0032】
従って、車両に備え付けられたベルトスイッチを利用して車両の停車状態及び走行状態を検出するので、別途に検出用の装置等を設けずに既存の装置等を利用して乗員検出手段とすることができる。すなわち、部品点数を増大させずに乗員の存在を検出することができ、製造コストの増大を抑制することができる。また、乗員の存在を的確に判別することができるので、乗員検出手段における存在・不存在の判断の信頼性を格段に向上することができる。
【0033】
請求項10に記載の発明では、請求項8または9に記載の駆動装置付き車両用リヤシートにおいて、前記乗員検出手段は、リヤシートに着座した乗員を直接的に検出する着座センサを含むことを特徴とする。
【0034】
請求項10に記載の発明によれば、請求項8または9の作用に加え、着座センサにより乗員の存在が直接的に検出されることとなる。
【0035】
従って、乗員の存在を確実に判別することができるので、乗員検出手段における存在・不存在の判断の信頼性を格段に向上することができる。また、着座センサが車両に備え付けられている場合は、別途に検出用の装置等を設けずに既存の装置等を利用して乗員検出手段とすることができる。すなわち、部品点数を増大させずに乗員の存在を検出することができ、製造コストの増大を抑制することができる。
【0036】
【発明の実施の形態】
図1から図8は本発明の一実施形態を示すもので、図1は自動車車両の一部概略側面図、図2は駆動装置付き車両用リヤシートにおける駆動回路の概略回路構成図、図3はリヤドア禁止回路の回路構成図、図4はシフト禁止回路の回路構成図、図5は車速禁止回路の回路構成図、図6はブレーキ禁止回路の回路構成図、図7はベルト禁止回路の回路構成図、図8は着座禁止回路の回路構成図である。
【0037】
図1に示すように、この駆動装置付き車両用リヤシート1は、リヤドア2を有するワゴンタイプの自動車車両に設置される。この車両用リヤシート1のシートバック3は傾倒自在に構成され、シートバック3を前倒させることにより、車両の荷室4が拡大されるようになっている。シートバック3は、乗員により手動で傾倒される他、駆動装置としての電動アクチュエータ5により傾倒駆動されるようになっている。車両室内の荷室4の所定位置には、駆動スイッチ装置6が配される。駆動スイッチ装置6は、オン状態となると電動アクチュエータ5を駆動させるよう構成されている。すなわち、乗員は、図1に示すように、リヤドア2が開放された状態で、車体のリヤ開口部から荷室4内へ上体を進入させて駆動スイッチ装置6を操作することができる。
【0038】
図2に示すように、この車両用リヤシート1の駆動回路10は、電源Vと、電動アクチュエータ5と、駆動スイッチ装置6の駆動スイッチ素子6aとを有する。すなわち、駆動スイッチ素子6aがオン状態となると、電動アクチュエータ5に通電されシートバック3が傾倒駆動される。
【0039】
図2に示すように、駆動回路10は、所定の条件が成立すると電動アクチュエータ5の駆動を禁止する複数の駆動禁止用の回路を有する。本実施形態では、これら駆動禁止用の回路として、駆動回路10に、駆動スイッチ装置6のオン状態の継続時間に関する継続時間禁止回路11、リヤドア2の開閉状態に関するリヤドア禁止回路12、自動変速機のシフト状態に関するシフト禁止回路13、車両の走行速度に関する車速禁止回路14、サイドブレーキの作動状態に関するブレーキ禁止回路15、シートベルトのバックルの固定状態に関するベルト禁止回路16及び車両用リヤシート1の乗員の着座状態に関する着座禁止回路17が備えられている。
【0040】
図2に示すように継続時間禁止回路11は、電源V側に一端側が接続された駆動スイッチ素子6aの他端側に接続されるタイマ11aと、このタイマ11aにベース側が接続されるとともに、電源V側に一端側が接続された電動アクチュエータ5の他端側にコレクタ側が接続されるNPN型のトランジスタ11bと、を有する。トランジスタ11bのエミッタ側は、他の各禁止回路12〜17を介在してグランド側へ接続されている。
【0041】
タイマ11aは駆動スイッチ素子6aがオン状態となると通電され、この通電時間を検出することにより、駆動スイッチ装置6が乗員の操作でオン状態となった継続時間を検出することができる。タイマ11aは、駆動スイッチ素子6aのオン状態の継続時間が、予め記憶された第1設定時間T1を超えるとトランジスタ11b側へ通電する。また、タイマ11aは、駆動スイッチ素子6aのオン状態の継続時間が、予め記憶された第2設定時間T2を超えるとトランジスタ11b側への通電を停止する。この第2設定時間T2は、第1設定時間T1より長く設定されている。
【0042】
これにより、駆動スイッチ素子6aのオン状態の継続時間が、第1設定時間T1と第2設定時間T2の間のときにのみ、電動アクチュエータ5に通電されるようになっている。すなわち、継続時間禁止回路11は、タイマ11aにより検出された継続時間が、第1設定時間T1より短い場合と、第2設定時間T2より長い場合に、電動アクチュエータ5の駆動を禁止する継続時間禁止手段をなしている。
【0043】
図2に示すように、継続時間禁止回路11のトランジスタ11bからグランド側までは、各禁止回路12〜17が直列に配されている。以下、各禁止回路12〜17について説明する。
【0044】
図3に示すように、リヤドア禁止回路12は、電源V側に一端側が接続されたルームランプ12aと、このルームランプ12aの他端側に一端側が接続され他端側がグランド側(シフト禁止回路13側)に接続されるドア開閉スイッチ12bとを有している。継続時間禁止回路11のトランジスタ11b側は、ルームランプ12aとドア開閉スイッチ12bとの間に接続されている。
【0045】
ルームランプ12aは、車両室内のルーフトリムに設けられ、点灯時に荷室4を照らすようになっている。また、リヤドア開閉状態検出手段としてのドア開閉スイッチ12bは、リヤドア2の係脱部に設けられ、リヤドア2が開放されるとオン状態となり、閉塞されるとオフ状態となる。
【0046】
これにより、リヤドア2が開放状態のときにのみ、電動アクチュエータ5に通電されるようになっている。すなわち、リヤドア禁止回路12は、リヤドア2の閉塞状態が検出されると、電動アクチュエータ5の駆動を禁止するリヤドア禁止手段をなしている。
【0047】
図4に示すように、シフト禁止回路13は、運転者視認用にメータパネルに配される複数のメータインジケータ13a,13b,13c,13d,13e,13fと、各メータインジケータ13a,13b,13c,13d,13e,13fごとに直列に接続され自動変速機におけるシフトレバーのレンジの位置を検出する複数のシフトポジションスイッチ13g,13h,13i,13j,13k,13lとを有している。本実施形態においては、シフトレバーは、パーキングレンジ、リバースレンジ、ニュートラルレンジ、ドライブレンジ、2速レンジ、1速レンジに選択的に移動する。これに対応して、パーキングレンジ用のメータインジケータ13a及びシフトポジションスイッチ13g、リバースレンジ用のメータインジケータ13b及びシフトポジションスイッチ13h、ニュートラルレンジ用のメータインジケータ13c及びシフトポジションスイッチ13i、ドライブレンジ用のメータインジケータ13d及びシフトポジションスイッチ13j、2速レンジ用のメータインジケータ13e及びシフトポジションスイッチ13k、1速レンジ用のメータインジケータ13f及びシフトポジションスイッチ13lが設けられる。本実施形態においては、パーキングレンジ及びニュートラルレンジが原動機から駆動輪への動力伝達が切断される動力切断レンジである。
【0048】
図4に示すように、各メータインジケータ13a,13b,13c,13d,13e,13f及び各シフトポジションスイッチ13g,13h,13i,13j,13k,13lは、対応するシフトレンジごとに並列に配される。各メータインジケータ13a,13b,13c,13d,13e,13fの一端側は電源V側に接続され、各シフトポジションスイッチ13g,13h,13i,13j,13k,13lの他端側はグランド側(車速禁止回路14側)に接続される。
【0049】
また、シフト禁止回路13は、電動アクチュエータ5側(リヤドア禁止回路12側)にアノード側が接続された2つのダイオード13m,13nを有している。一方のダイオード13mはパーキングレンジに対応し、他方のダイオード13nはニュートラルレンジに対応する。各ダイオード13m,13nのカソード側は、パーキングレンジ及びニュートラルレンジのメータインジケータ13a,13cとシフトポジションスイッチ13g,13iの間に、互いに独立して接続される。
【0050】
これにより、各シフトポジションスイッチ13g,13h,13i,13j,13k,13lにより、車両の停車状態及び走行状態が択一的に判別され、シフトレバーが動力切断レンジに位置する停車状態のときにのみ、電動アクチュエータ5に通電されるようになっている。すなわち、シフト禁止回路13は、シフトレバーが動力接続レンジに位置する走行状態のときは、電動アクチュエータ5の駆動を禁止する。
【0051】
図5に示すように、車速禁止回路14は、電動アクチュエータ5側(シフト禁止回路13側)にコレクタ側が接続されるとともにグランド側(ブレーキ禁止回路15側)にエミッタ側が接続されるNPN型のトランジスタ14aと、このトランジスタ14aのベース側に接続される車速判定回路14bと、車速判定回路14bに接続され速度計の表示制御、空調装置等の制御に用いられる車速センサ14cとを有している。
【0052】
すなわち、車両の走行速度を検出する車速センサ14cから速度に関する信号が車速判定回路14bに入力され、所定の車速条件が成立した際に車速判定回路14bからトランジスタ14a側に通電される。本実施形態においては、車両速度が約2km/h以下のときに、トランジスタ14aのベース側に通電されるようになっている。この車両の速度条件は、約2km/hでなくとも、例えば約0km/hのように完全に停車した状態であってもよく、車両に応じて適宜に変更が可能である。尚、車速判定回路14bは、従来公知の判定回路と同様であるので、ここでは詳述しない。
【0053】
これにより、車速センサ14cにより、車両の停車状態及び走行状態が択一的に判別され、車両の速度が約2km/h以下の停車状態のときにのみ、電動アクチュエータ5に通電されるようになっている。すなわち、車速禁止回路14は、車両の速度が約2km/hを超えた走行状態のときは、電動アクチュエータ5の駆動を禁止する。
【0054】
図6に示すように、ブレーキ禁止回路15は、電源V側に一端側が接続されたメータパイロット15aと、このメータパイロット15aの他端側に一端側が接続されたブレーキスイッチ15bとを有している。車速禁止回路14のトランジスタ14aのコレクタ側は、メータパイロット15aとブレーキスイッチ15bとの間に接続される。
【0055】
メータパイロット15aは、車両のメータパネルに配され、点灯及び消灯することにより、運転者にサイドブレーキの作動状態を認識させるようになっている。ブレーキスイッチ15bは、車両のサイドブレーキが作動したときにオン状態となり、オン状態のときにメータパイロット15aを点灯させる。
【0056】
これにより、ブレーキスイッチ15bにより、車両の停車状態及び走行状態が択一的に判別され、サイドブレーキが作動している停車状態のときにのみ、電動アクチュエータ5に通電されるようになっている。すなわち、ブレーキ禁止回路15は、サイドブレーキが作動していない走行状態のときは、電動アクチュエータ5の駆動を禁止する。
【0057】
図1に示すように、本実施形態においては、シフト禁止回路13、車速禁止回路14及びブレーキ禁止回路15により、車両の走行状態が検出されると、電動アクチュエータ5の駆動を禁止する車両走行時禁止回路18を構成している。本実施形態においては、車両の停車状態及び走行状態を択一的に判別する車両状態判別手段は、シフト禁止回路13においては各シフトポジションスイッチ13g,13h,13i,13j,13k,13lであり、車速禁止回路14においては車速判定回路14b及び車速センサ14cであり、ブレーキ禁止回路15においてはブレーキスイッチ15bである。これにより、車両が停止状態でなければ、シートバック3が傾倒駆動することはない。
【0058】
図7に示すように、ベルト禁止回路16は、電源V側に一端側が接続されたシートベルトインジケータ16aと、このシートベルトインジケータ16aの他端側に一端側が接続されたベルトスイッチ16bとを有している。ブレーキ禁止回路15のブレーキスイッチ15b側は、シートベルトインジケータ16aとベルトスイッチ16bとの間に接続される。
【0059】
シートベルトインジケータ16aは、車両のメータパネルに配され、点灯及び消灯することにより、運転者に車両用リヤシート1のシートベルトの装着状態を認識させるようになっている。ベルトスイッチ16bは、リヤシート用シートベルトのバックルの固定状態を検出し、バックルが固定されているとオフ状態となり、バックルが固定されていない状態でオン状態となる。
【0060】
これにより、シートベルトのバックルが固定されておらず、乗員が車両用シート1に存在していない状態のときにのみ、電動アクチュエータ5に通電されるようになっている。すなわち、ベルト禁止回路16は、シートベルトのバックルが固定され、車両用シート1に乗員が着座した状態のときは、電動アクチュエータ5の駆動を禁止する。
【0061】
図8に示すように、着座禁止回路17は、電動アクチュエータ5側(ベルト禁止回路16側)にコレクタ側が接続されるとともにグランド側にエミッタ側が接続されるNPN型のトランジスタ17aと、このトランジスタ17aのベース側に接続される着座検出回路17bと、着座検出回路17bに接続される着座センサ17cとを有している。
【0062】
着座センサ17cは、車両用シート1のシートクッションの内部に配され、乗員がシートクッションに着座すると、着座信号を着座検出回路17bに送信する。すなわち、着座センサ17cによりリヤシートに着座した乗員が直接的に検出される。着座センサ17cから着座信号が車速判定回路14bに入力されると、着座検出回路17bからトランジスタ17aが通電されるようになっている。尚、着座検出回路17bは、従来公知の検出回路と同様であるので、ここでは詳述しない。
【0063】
これにより、乗員がシートクッションに着座しておらず、乗員が車両用シート1に存在していない状態のときにのみ、電動アクチュエータ5に通電されるようになっている。すなわち、着座禁止回路17は、乗員がシートクッションに着剤し、車両用シート1に乗員が着座した状態のときは、電動アクチュエータ5の駆動を禁止する。
【0064】
図1に示すように、本実施形態においては、ベルト禁止回路16及び着座禁止回路17により、リヤシートの乗員の存在が検出されると、電動アクチュエータ5の駆動を禁止する乗員禁止回路19を構成している。本実施形態においては、リヤシートの乗員の存在を検出する乗員検出手段は、ベルト禁止回路16においてはベルトスイッチ16bであり、着座禁止回路17においては着座センサ17cである。これにより、リヤシートに乗員が着座しているときに、シートバック3が傾倒駆動することはない。
【0065】
このように、本実施形態の駆動装置付き車両用リヤシート1によれば、リヤドア禁止回路12を設けたので、車両走行中に、駆動スイッチ装置6が操作されたとしてもシートバック3の傾倒駆動を防止することができ、仮に乗員が着座した状態、シートクッションに荷物等を載置した状態であっても、シートバック3が傾倒して乗員、荷物等に駆動力が加わることはない。すなわち、車両停止時のリヤドア2の開放時における荷室4の空間の拡大等を図る場合に限定して電動アクチュエータ5を駆動させることができ、実用に際して極めて有利である。
【0066】
また、本実施形態の駆動装置付き車両用リヤシート1によれば、車両に備え付けられたルームランプの回路を利用してリヤドア2の開閉状態を検出するので、別途に検出用の装置等を設けずに既存の回路等をリヤドア禁止回路12とすることができる。従って、部品点数を増大させずにリヤドア2の開閉状態を検出することができ、製造コストの増大を抑制することができる。
【0067】
また、本実施形態の駆動装置付き車両用リヤシート1によれば、車両走行時禁止回路18を設けたので、リヤドア2の開閉状態に加えて、車両の停車・走行状態によっても電動アクチュエータ5の駆動が禁止され、車両走行時における傾倒駆動防止をさらに確実に行うことができる。
【0068】
また、車両に備え付けられた各シフトポジションスイッチ13g,13h,13i,13j,13k,13lを利用して車両の停車状態及び走行状態を検出するので、別途に検出用の装置等を設けずに既存の装置等を利用して車両走行時禁止回路18を構成することができる。すなわち、部品点数を増大させずに車両の停車・走行状態を検出することができ、製造コストの増大を抑制することができる。また、各シフトポジションスイッチ13g,13h,13i,13j,13k,13lを利用して停車状態と走行状態の判別を的確に行うことができるので、車両走行時禁止回路18における車両状態の判断の信頼性を格段に向上することができる。
【0069】
さらに、車両に備え付けられた車速センサ14cを利用して車両の停車状態及び走行状態を検出するので、これによっても、別途に検出用の装置等を設けずに既存の装置等を利用して車両走行時禁止回路18を構成することができる。また、車速センサ14cにより停車状態と走行状態の判別を的確に行うことができるので、車両走行時禁止回路18における車両状態の判断の信頼性を格段に向上することができる。
【0070】
さらにまた、車両に備え付けられたブレーキスイッチ15bを利用して車両の停車状態及び走行状態を検出するので、これによっても、別途に検出用の装置等を設けずに既存の装置等を利用して車両走行時禁止回路18を構成することができる。また、ブレーキスイッチ15bにより停車状態と走行状態の判別を的確に行うことができるので、走行状態検出手段における車両状態の判断の信頼性を格段に向上することができる。
【0071】
また、本実施形態の駆動装置付き車両用リヤシート1によれば、駆動スイッチ装置6のオン状態が第1設定時間T1より短い場合に、電動アクチュエータ5の駆動が禁止される。これにより、例えば、車両走行時に乗員が駆動スイッチ装置6に誤って一時的に触れてしまった場合、荷室4内の荷物等が車両走行時の振動により移動して一時的に駆動スイッチ装置6に触れてしまった場合等に、駆動スイッチ装置6のオン状態となった時間が第1設定時間T1より短ければ、電動アクチュエータ5が作動せずシートバック3は傾倒しない。
また、駆動スイッチ装置6のオン状態が第2設定時間T2より長い場合に、電動アクチュエータ5の駆動が禁止される。これにより、例えば、荷室4内の荷物等が車両走行時の振動により移動して駆動スイッチ装置6に長時間にわたって触れたままとなった場合等に、駆動スイッチ装置6のオン状態となった時間が第2設定時間T2より長ければ、電動アクチュエータ5が作動せずシートバック3は傾倒しない。
【0072】
従って、乗員の意志とは無関係に駆動スイッチ装置6が一時的にオン状態となった場合に、シートバック3の傾倒を禁止することができる。また、乗員の意志とは無関係に駆動スイッチ装置6が長時間にわたってオン状態となった場合に、シートバック3の傾倒を禁止することができる。すなわち、駆動スイッチ装置6の誤動作等によるシートバック3の傾倒を禁止することができ、実用に際して極めて有利である。
【0073】
また、本実施形態の駆動装置付き車両用リヤシート1によれば、乗員禁止回路19を設けたので、リヤドア2の開閉状態に加えて、乗員の着座状態によっても電動アクチュエータ5の駆動が禁止され、車両走行時における傾倒駆動防止をさらに確実に行うことができる。
【0074】
また、車両に備え付けられたベルトスイッチ16bを利用して車両の停車状態及び走行状態を検出するので、別途に検出用の装置等を設けずに既存の装置等を利用して乗員禁止回路19を構成することができる。すなわち、部品点数を増大させずに乗員の存在を検出することができ、製造コストの増大を抑制することができる。また、乗員の存在を的確に判別することができるので、乗員禁止回路19における存在・不存在の判断の信頼性を格段に向上することができる。
【0075】
さらに、着座センサ17により乗員の存在を確実に判別することができることによっても、乗員禁止回路19における存在・不存在の判断の信頼性を格段に向上することができる。
【0076】
尚、前記実施形態においては、リヤドア禁止回路12の他、継続時間禁止回路11、車両走行時禁止回路18及び乗員禁止回路19により、電動アクチュエータ5の駆動を禁止するものを示したが、図9に示すように、リヤドア禁止回路12のみによって傾倒駆動を禁止するものであってもよい。さらには、リヤドア禁止回路12に各禁止回路11,13〜17を適宜に組み合わせたものであってもよい。
【0077】
また、前記実施形態においては、車両走行時禁止回路18をシフト禁止回路13、車速禁止回路14及びブレーキ禁止回路15から構成したものを示したが、これらの回路のうち少なくとも1つを有していれば車両の停車状態と走行状態とを判別して、走行状態に基づいて電動アクチュエータ5の駆動を禁止することができる。また、乗員禁止回路19をベルト禁止回路16及び着座禁止回路17から構成したものを示したが、これらの回路の少なくとも一方を有していれば、乗員の存在を検出して、乗員の存在状態に基づいて電動アクチュエータ5の駆動を禁止することができる。
【0078】
また、前記実施形態においては、リヤドア禁止回路12をルームランプの回路を利用して構成したものを示したが、近接スイッチ等を車両に設けてリヤドア2の開閉状態を直接的に検出するようにしてもよい。同様に、車両走行時禁止回路18をシフトレバー、車速センサ14c、サイドブレーキ等を利用して構成したものを示したが、例えば、エンジンを利用して回転数、吸入空気量等により停車状態と走行状態とを判別するようにしてもよい。また同様に、乗員禁止回路19も前記実施形態の構成に限定されるものではない。
【0079】
また、前記実施形態においては、電動アクチュエータ5の駆動を禁止する手段として、電気的な各禁止回路11〜17を直列的に設けて、電気的に電動アクチュエータ5の駆動を禁止するものを示したが、例えば図10に示すように、電動アクチュエータ5を制御部100に接続し、制御部100の記憶部101に記憶された各禁止プログラム111〜117を実行することにより、電動アクチュエータ5の駆動を禁止するようにしてもよい。ここで、図10に示すように、記憶部101に、前記実施形態の各禁止回路11〜17と同様の機能処理を担当する継続時間禁止プログラム111、リヤドア禁止プログラム112、シフト禁止プログラム113、車速禁止プログラム114、ブレーキ禁止プログラム115、ベルト禁止プログラム116、着座禁止プログラム117を記憶することにより、前記実施形態と同様の動作をさせることができる。尚、制御部100には、ドア開閉スイッチ12a、各シフトポジションスイッチ13g,13h,13i,13j,13k,13l、車速センサ14c、ブレーキスイッチ15b、ベルトスイッチ16b及び着座センサ17cが接続される。制御部100は、これらから送信された信号等に基づいて、電動アクチュエータ5を制御することとなる。この場合は、各禁止プログラム111〜117が各禁止手段をなす。
【0080】
また、前記実施形態における継続時間禁止回路11、車速禁止回路13、着座禁止回路17にトランジスタ11b、13a、17aを使用したものを示したが、トランジスタ11b、13a、17aを使用することなく構成することができることは勿論、各禁止回路11〜17の構成は前記実施形態のものに限られるものではない。また、駆動装置として電動アクチュエータ5を用いたものを示したが、油圧等を用いた他の駆動装置等であってもよく、その他、各禁止回路11〜17の具体的な細部構造等についても適宜に変更可能であることは勿論である。
【0081】
【発明の効果】
以上詳述したように、本発明によれば、リヤドアが開放された状態でなければ、シートバックが傾倒駆動することはないようにしたので、車両走行中に、乗員が着座した状態、シートクッションに荷物等を載置した状態で、駆動スイッチ装置が操作されたとしてもシートバックの傾倒駆動を防止することができ、シートバックが傾倒して乗員、荷物等に駆動力が加わることはない。すなわち、車両停止時のリヤドア開放時における荷室空間の拡大等を図る場合に限定して駆動装置を駆動させることができ、実用に際して極めて有利である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態を示す自動車車両の一部概略側面図である。
【図2】駆動装置付き車両用リヤシートにおける駆動回路の概略回路構成図である。
【図3】リヤドア禁止回路の回路構成図である。
【図4】シフト禁止回路の回路構成図である。
【図5】車速禁止回路の回路構成図である。
【図6】ブレーキ禁止回路の回路構成図である。
【図7】ベルト禁止回路の回路構成図である。
【図8】着座禁止回路の回路構成図である。
【図9】変形例を示す駆動回路の概略回路構成図である。
【図10】変形例を示す駆動回路の概略回路構成図である。
【符号の説明】
1 駆動装置付き車両用リヤシート
2 リヤドア
3 シートバック
5 電動アクチュエータ
6 駆動スイッチ装置
6a 駆動スイッチ素子
10 駆動回路
11 継続時間禁止回路
12 リヤドア禁止回路
12a ルームランプ
12b ドア開閉スイッチ
13 シフト禁止回路
13g シフトポジションスイッチ
13h シフトポジションスイッチ
13i シフトポジションスイッチ
13j シフトポジションスイッチ
13k シフトポジションスイッチ
13l シフトポジションスイッチ
14 車速禁止回路
14b 車速判定回路
14c 車速センサ
15 ブレーキ禁止回路
15b ブレーキスイッチ
16 ベルト禁止回路
16b ベルトスイッチ
17 着座禁止回路
17b 着座検出回路
17c 着座センサ
18 車両走行時禁止回路
19 乗員禁止回路
100 制御部
101 記憶部
111 継続時間禁止プログラム
112 リヤドア禁止プログラム
113 シフト禁止プログラム
114 車速禁止プログラム
115 シフト禁止プログラム
116 ベルト禁止プログラム
117 着座禁止プログラム
T1 第1設定時間
T2 第2設定時間
【発明の属する技術分野】
本発明は、車両の所定位置に配された駆動スイッチ装置が乗員に操作されると、駆動装置がシートバックを傾倒駆動するよう構成された駆動装置付き車両用リヤシートに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、傾倒自在に構成されたシートバックを駆動装置により傾倒駆動する駆動装置付き車両用シートが知られている(例えば、特許文献1参照。)。特許文献1に記載の車両用シートは、車両室内の所定位置に設置された駆動スイッチ装置を乗員がオン状態とすると、フロントシートのシートバックが駆動装置の駆動力により傾倒するよう構成される。
【0003】
また、リヤシートのシートバックを傾倒自在に構成し、荷室内に設置された駆動スイッチ装置をオン状態とすることにより、シートバックが傾倒駆動されるものも知られている。この駆動装置付き車両用リヤシートによれば、乗員は、車両のリヤドアを開放状態としておき、車体のリヤ開口部から荷室内へ上体を進入させて駆動スイッチ装置を操作することができる。すなわち、乗員は、車両室内にてリヤシートの傾倒作業を行うことなく、車両の後方から上半身を乗り出して駆動スイッチ装置を操作することにより、リヤシートのシートバックを傾倒させて荷室空間の拡大を図ることができるようになっている。
【0004】
【特許文献1】
特開平6−328973号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前記駆動装置付き車両用リヤシートでは、リヤドアが開放されていない状態であっても、駆動スイッチ装置をオン状態とすることによりシートバックが傾倒してしまう。これにより、リヤドアが開放されていない車両走行中に、乗員が着座している状態、シートクッション上に荷物等を載置している状態であっても、駆動スイッチ装置の誤操作時等に、シートバックが傾倒駆動されるおそれがあった。
【0006】
本発明は、前記事情に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、車両走行中におけるシートバックの駆動を防止することができる駆動装置付き車両用リヤシートを提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するため、請求項1に記載の発明では、シートバックを傾倒駆動する駆動装置と、オン状態となると前記駆動装置を駆動させる駆動スイッチ装置と、を備えた駆動装置付き車両用リヤシートにおいて、リヤドアの開閉状態を検出するリヤドア状態検出手段と、前記リヤドア状態検出手段により前記リヤドアの閉塞状態が検出されると前記駆動装置の駆動を禁止するリヤドア禁止手段と、を備えたことを特徴とする。
【0008】
請求項1に記載の発明によれば、リヤドアの閉塞状態が検出されると、駆動装置の駆動が禁止される。これにより、リヤドアが開放された状態でなければ、シートバックが傾倒駆動することはない。
【0009】
従って、車両走行中に、駆動スイッチ装置が操作されたとしてもシートバックの傾倒駆動を防止することができ、仮に乗員が着座した状態、シートクッションに荷物等を載置した状態であっても、シートバックが傾倒して乗員、荷物等に駆動力が加わることはない。すなわち、車両停止時のリヤドア開放時における荷室空間の拡大等を図る場合に限定して駆動装置を駆動させることができ、実用に際して極めて有利である。
【0010】
請求項2に記載の発明では、請求項1に記載の駆動装置付き車両用リヤシートにおいて、前記リヤドア状態検出手段は、リヤドア開放時に通電されるルームランプの回路を利用して前記リヤドアの開閉状態を検出することを特徴とする。
【0011】
請求項2に記載の発明によれば、請求項1の作用に加え、車両に備え付けられたルームランプの回路を利用してリヤドアの開閉状態を検出するので、別途に検出用の装置等を設けずに既存の回路等をリヤドア状態検出手段とすることができる。従って、部品点数を増大させずにリヤドアの開閉状態を検出することができ、製造コストの増大を抑制することができる。
【0012】
請求項3に記載の発明では、請求項1または2に記載の駆動装置付き車両用リヤシートにおいて、車両の停車状態及び走行状態を択一的に判別する車両状態判別手段と、前記車両状態判別手段により前記車両の走行状態が検出されると、前記駆動装置の駆動を禁止する車両走行時禁止手段と、を備えたことを特徴とする。
【0013】
請求項3に記載の発明によれば、請求項1または2の作用に加え、車両の走行状態が検出されると、駆動装置の駆動が禁止される。これにより、車両が停止状態でなければ、シートバックが傾倒駆動することはない。
【0014】
従って、リヤドアの開閉状態に加えて、車両の停車・走行状態によっても駆動装置の駆動が禁止され、車両走行時における傾倒駆動防止をさらに確実に行うことができる。
【0015】
請求項4に記載の発明では、請求項3に記載の駆動装置付き車両用リヤシートにおいて、前記走行状態検出手段は、自動変速機のシフトレバーが動力切断レンジに位置したことを検出するシフトポジションスイッチを含むことを特徴とする。
尚、ここでいう動力切断レンジとは、例えばパーキングレンジ、ニュートラルレンジのように、原動機と駆動輪との動力伝達が切断されるレンジをいう。
【0016】
請求項4に記載の発明によれば、請求項3の作用に加え、シフトレバーのシフトポジションスイッチにより、車両の停車状態及び走行状態を択一的に判別することとなる。ここで、シフトレバーが動力切断レンジの位置であれば、車両は停車状態となっており、停車状態と走行状態の判別を的確に行うことができる。
【0017】
従って、車両に備え付けられたシフトポジションスイッチを利用して車両の停車状態及び走行状態を検出するので、別途に検出用の装置等を設けずに既存の装置等を利用して走行状態検出手段とすることができる。すなわち、部品点数を増大させずに車両の停車・走行状態を検出することができ、製造コストの増大を抑制することができる。また、停車状態と走行状態の判別を的確に行うことができるので、走行状態検出手段における車両状態の判断の信頼性を格段に向上することができる。
【0018】
請求項5に記載の発明では、請求項3または4に記載の駆動装置付き車両用リヤシートにおいて、前記走行状態検出手段は、車両の走行速度を検出する車速センサを含むことを特徴とする。
【0019】
請求項5に記載の発明によれば、請求項3または4の作用に加え、車速センサにより、車両の停車状態及び走行状態を択一的に判別することとなる。ここで、車速センサにより検出される車両の速度が所定速度以下であれば停車状態となっており、車両の速度が所定速度を超えれば走行状態となっていることから、停車状態と走行状態の判別を的確に行うことができる。
【0020】
従って、車両に備え付けられた車速センサを利用して車両の停車状態及び走行状態を検出するので、別途に検出用の装置等を設けずに既存の装置等を利用して走行状態検出手段とすることができる。すなわち、部品点数を増大させずに車両の停車・走行状態を検出することができ、製造コストの増大を抑制することができる。また、停車状態と走行状態の判別を的確に行うことができるので、走行状態検出手段における車両状態の判断の信頼性を格段に向上することができる。
【0021】
請求項6に記載の発明では、請求項3から5のいずれか一項に記載の駆動装置付き車両用リヤシートにおいて、前記走行状態検出手段は、車両のサイドブレーキの作動状態を検出するブレーキスイッチを含むことを特徴とする。
【0022】
請求項6に記載の発明によれば、請求項3から5のいずれか一項の作用に加え、ブレーキスイッチにより、車両の停車状態及び走行状態を択一的に判別することとなる。ここで、ブレーキスイッチがサイドブレーキの作動を検出した場合は、乗員によりサイドブレーキが操作された停車状態となっていることから、停車状態と走行状態の判別を的確に行うことができる。
【0023】
従って、車両に備え付けられたブレーキスイッチを利用して車両の停車状態及び走行状態を検出するので、別途に検出用の装置等を設けずに既存の装置等を利用して走行状態検出手段とすることができる。すなわち、部品点数を増大させずに車両の停車・走行状態を検出することができ、製造コストの増大を抑制することができる。また、停車状態と走行状態の判別を的確に行うことができるので、走行状態検出手段における車両状態の判断の信頼性を格段に向上することができる。
【0024】
請求項7に記載の発明では、請求項1から6のいずれか一項に記載の駆動装置付き車両用リヤシートにおいて、前記駆動スイッチ装置のオン状態の継続時間を検出する時間検出手段と、前記時間検出手段により検出された継続時間が、予め設定された第1設定時間より短い場合と、該第1設定時間より長くなるよう予め設定された第2設定時間より長い場合に、前記駆動装置の駆動を禁止する継続時間禁止手段と、を備えたことを特徴とする。
【0025】
請求項7に記載の発明によれば、請求項1から6のいずれか一項の作用に加え、駆動スイッチ装置のオン状態が第1設定時間より短い場合に、駆動装置の駆動が禁止される。これにより、例えば、車両走行時に乗員が駆動スイッチ装置に誤って一時的に触れてしまった場合、荷室内の荷物等が車両走行時の振動により移動して一時的に駆動スイッチ装置に触れてしまった場合等に、駆動スイッチ装置のオン状態となった時間が第1設定時間より短ければ、駆動装置が作動せずシートバックは傾倒しない。
また、駆動スイッチ装置のオン状態が第2設定時間より長い場合に、駆動装置の駆動が禁止される。これにより、例えば、荷室内の荷物等が車両走行時の振動により移動して駆動スイッチ装置に長時間にわたって触れたままとなった場合等に、駆動スイッチ装置のオン状態となった時間が第2設定時間より長ければ、駆動装置が作動せずシートバックは傾倒しない。
【0026】
従って、乗員の意志とは無関係に駆動スイッチ装置が一時的にオン状態となった場合に、シートバックの傾倒を禁止することができる。また、乗員の意志とは無関係に駆動スイッチ装置が長時間にわたってオン状態となった場合に、シートバックの傾倒を禁止することができる。すなわち、駆動スイッチ装置の誤動作等によるシートバックの傾倒を禁止することができ、実用に際して極めて有利である。
【0027】
請求項8に記載の発明では、請求項1から7のいずれか一項に記載の駆動装置付き車両用リヤシートにおいて、リヤシートにおける乗員の存在を検出する乗員検出手段と、前記乗員検出手段により乗員の存在を検出すると、前記駆動装置の駆動を禁止する乗員禁止手段と、を備えたことを特徴とする。
【0028】
請求項8に記載の発明によれば、請求項1から7のいずれか一項の作用に加え、リヤシートに乗員が存在することが検出されると、駆動装置の駆動が禁止される。これにより、リヤシートに乗員が着座しているときに、シートバックが傾倒駆動することはない。
【0029】
従って、リヤドアの開閉状態に加えて、乗員の着座状態によっても駆動装置の駆動が禁止され、リヤシートの乗員着座時における傾倒駆動防止をさらに確実に行うことができる。
【0030】
請求項9に記載の発明では、請求項8に記載の駆動装置付き車両用リヤシートにおいて、前記乗員検出手段は、リヤシート用シートベルトのバックルの固定状態を検出するベルトスイッチを含むことを特徴とする。
【0031】
請求項9に記載の発明によれば、請求項8の作用に加え、シートベルトのベルトスイッチにより、乗員の存在が検出されることとなる。ここで、ベルトスイッチによりバックルの固定状態を検出した場合は、リヤシートに乗員が着座した状態となっていることから、乗員の存在を的確に判別することができる。
【0032】
従って、車両に備え付けられたベルトスイッチを利用して車両の停車状態及び走行状態を検出するので、別途に検出用の装置等を設けずに既存の装置等を利用して乗員検出手段とすることができる。すなわち、部品点数を増大させずに乗員の存在を検出することができ、製造コストの増大を抑制することができる。また、乗員の存在を的確に判別することができるので、乗員検出手段における存在・不存在の判断の信頼性を格段に向上することができる。
【0033】
請求項10に記載の発明では、請求項8または9に記載の駆動装置付き車両用リヤシートにおいて、前記乗員検出手段は、リヤシートに着座した乗員を直接的に検出する着座センサを含むことを特徴とする。
【0034】
請求項10に記載の発明によれば、請求項8または9の作用に加え、着座センサにより乗員の存在が直接的に検出されることとなる。
【0035】
従って、乗員の存在を確実に判別することができるので、乗員検出手段における存在・不存在の判断の信頼性を格段に向上することができる。また、着座センサが車両に備え付けられている場合は、別途に検出用の装置等を設けずに既存の装置等を利用して乗員検出手段とすることができる。すなわち、部品点数を増大させずに乗員の存在を検出することができ、製造コストの増大を抑制することができる。
【0036】
【発明の実施の形態】
図1から図8は本発明の一実施形態を示すもので、図1は自動車車両の一部概略側面図、図2は駆動装置付き車両用リヤシートにおける駆動回路の概略回路構成図、図3はリヤドア禁止回路の回路構成図、図4はシフト禁止回路の回路構成図、図5は車速禁止回路の回路構成図、図6はブレーキ禁止回路の回路構成図、図7はベルト禁止回路の回路構成図、図8は着座禁止回路の回路構成図である。
【0037】
図1に示すように、この駆動装置付き車両用リヤシート1は、リヤドア2を有するワゴンタイプの自動車車両に設置される。この車両用リヤシート1のシートバック3は傾倒自在に構成され、シートバック3を前倒させることにより、車両の荷室4が拡大されるようになっている。シートバック3は、乗員により手動で傾倒される他、駆動装置としての電動アクチュエータ5により傾倒駆動されるようになっている。車両室内の荷室4の所定位置には、駆動スイッチ装置6が配される。駆動スイッチ装置6は、オン状態となると電動アクチュエータ5を駆動させるよう構成されている。すなわち、乗員は、図1に示すように、リヤドア2が開放された状態で、車体のリヤ開口部から荷室4内へ上体を進入させて駆動スイッチ装置6を操作することができる。
【0038】
図2に示すように、この車両用リヤシート1の駆動回路10は、電源Vと、電動アクチュエータ5と、駆動スイッチ装置6の駆動スイッチ素子6aとを有する。すなわち、駆動スイッチ素子6aがオン状態となると、電動アクチュエータ5に通電されシートバック3が傾倒駆動される。
【0039】
図2に示すように、駆動回路10は、所定の条件が成立すると電動アクチュエータ5の駆動を禁止する複数の駆動禁止用の回路を有する。本実施形態では、これら駆動禁止用の回路として、駆動回路10に、駆動スイッチ装置6のオン状態の継続時間に関する継続時間禁止回路11、リヤドア2の開閉状態に関するリヤドア禁止回路12、自動変速機のシフト状態に関するシフト禁止回路13、車両の走行速度に関する車速禁止回路14、サイドブレーキの作動状態に関するブレーキ禁止回路15、シートベルトのバックルの固定状態に関するベルト禁止回路16及び車両用リヤシート1の乗員の着座状態に関する着座禁止回路17が備えられている。
【0040】
図2に示すように継続時間禁止回路11は、電源V側に一端側が接続された駆動スイッチ素子6aの他端側に接続されるタイマ11aと、このタイマ11aにベース側が接続されるとともに、電源V側に一端側が接続された電動アクチュエータ5の他端側にコレクタ側が接続されるNPN型のトランジスタ11bと、を有する。トランジスタ11bのエミッタ側は、他の各禁止回路12〜17を介在してグランド側へ接続されている。
【0041】
タイマ11aは駆動スイッチ素子6aがオン状態となると通電され、この通電時間を検出することにより、駆動スイッチ装置6が乗員の操作でオン状態となった継続時間を検出することができる。タイマ11aは、駆動スイッチ素子6aのオン状態の継続時間が、予め記憶された第1設定時間T1を超えるとトランジスタ11b側へ通電する。また、タイマ11aは、駆動スイッチ素子6aのオン状態の継続時間が、予め記憶された第2設定時間T2を超えるとトランジスタ11b側への通電を停止する。この第2設定時間T2は、第1設定時間T1より長く設定されている。
【0042】
これにより、駆動スイッチ素子6aのオン状態の継続時間が、第1設定時間T1と第2設定時間T2の間のときにのみ、電動アクチュエータ5に通電されるようになっている。すなわち、継続時間禁止回路11は、タイマ11aにより検出された継続時間が、第1設定時間T1より短い場合と、第2設定時間T2より長い場合に、電動アクチュエータ5の駆動を禁止する継続時間禁止手段をなしている。
【0043】
図2に示すように、継続時間禁止回路11のトランジスタ11bからグランド側までは、各禁止回路12〜17が直列に配されている。以下、各禁止回路12〜17について説明する。
【0044】
図3に示すように、リヤドア禁止回路12は、電源V側に一端側が接続されたルームランプ12aと、このルームランプ12aの他端側に一端側が接続され他端側がグランド側(シフト禁止回路13側)に接続されるドア開閉スイッチ12bとを有している。継続時間禁止回路11のトランジスタ11b側は、ルームランプ12aとドア開閉スイッチ12bとの間に接続されている。
【0045】
ルームランプ12aは、車両室内のルーフトリムに設けられ、点灯時に荷室4を照らすようになっている。また、リヤドア開閉状態検出手段としてのドア開閉スイッチ12bは、リヤドア2の係脱部に設けられ、リヤドア2が開放されるとオン状態となり、閉塞されるとオフ状態となる。
【0046】
これにより、リヤドア2が開放状態のときにのみ、電動アクチュエータ5に通電されるようになっている。すなわち、リヤドア禁止回路12は、リヤドア2の閉塞状態が検出されると、電動アクチュエータ5の駆動を禁止するリヤドア禁止手段をなしている。
【0047】
図4に示すように、シフト禁止回路13は、運転者視認用にメータパネルに配される複数のメータインジケータ13a,13b,13c,13d,13e,13fと、各メータインジケータ13a,13b,13c,13d,13e,13fごとに直列に接続され自動変速機におけるシフトレバーのレンジの位置を検出する複数のシフトポジションスイッチ13g,13h,13i,13j,13k,13lとを有している。本実施形態においては、シフトレバーは、パーキングレンジ、リバースレンジ、ニュートラルレンジ、ドライブレンジ、2速レンジ、1速レンジに選択的に移動する。これに対応して、パーキングレンジ用のメータインジケータ13a及びシフトポジションスイッチ13g、リバースレンジ用のメータインジケータ13b及びシフトポジションスイッチ13h、ニュートラルレンジ用のメータインジケータ13c及びシフトポジションスイッチ13i、ドライブレンジ用のメータインジケータ13d及びシフトポジションスイッチ13j、2速レンジ用のメータインジケータ13e及びシフトポジションスイッチ13k、1速レンジ用のメータインジケータ13f及びシフトポジションスイッチ13lが設けられる。本実施形態においては、パーキングレンジ及びニュートラルレンジが原動機から駆動輪への動力伝達が切断される動力切断レンジである。
【0048】
図4に示すように、各メータインジケータ13a,13b,13c,13d,13e,13f及び各シフトポジションスイッチ13g,13h,13i,13j,13k,13lは、対応するシフトレンジごとに並列に配される。各メータインジケータ13a,13b,13c,13d,13e,13fの一端側は電源V側に接続され、各シフトポジションスイッチ13g,13h,13i,13j,13k,13lの他端側はグランド側(車速禁止回路14側)に接続される。
【0049】
また、シフト禁止回路13は、電動アクチュエータ5側(リヤドア禁止回路12側)にアノード側が接続された2つのダイオード13m,13nを有している。一方のダイオード13mはパーキングレンジに対応し、他方のダイオード13nはニュートラルレンジに対応する。各ダイオード13m,13nのカソード側は、パーキングレンジ及びニュートラルレンジのメータインジケータ13a,13cとシフトポジションスイッチ13g,13iの間に、互いに独立して接続される。
【0050】
これにより、各シフトポジションスイッチ13g,13h,13i,13j,13k,13lにより、車両の停車状態及び走行状態が択一的に判別され、シフトレバーが動力切断レンジに位置する停車状態のときにのみ、電動アクチュエータ5に通電されるようになっている。すなわち、シフト禁止回路13は、シフトレバーが動力接続レンジに位置する走行状態のときは、電動アクチュエータ5の駆動を禁止する。
【0051】
図5に示すように、車速禁止回路14は、電動アクチュエータ5側(シフト禁止回路13側)にコレクタ側が接続されるとともにグランド側(ブレーキ禁止回路15側)にエミッタ側が接続されるNPN型のトランジスタ14aと、このトランジスタ14aのベース側に接続される車速判定回路14bと、車速判定回路14bに接続され速度計の表示制御、空調装置等の制御に用いられる車速センサ14cとを有している。
【0052】
すなわち、車両の走行速度を検出する車速センサ14cから速度に関する信号が車速判定回路14bに入力され、所定の車速条件が成立した際に車速判定回路14bからトランジスタ14a側に通電される。本実施形態においては、車両速度が約2km/h以下のときに、トランジスタ14aのベース側に通電されるようになっている。この車両の速度条件は、約2km/hでなくとも、例えば約0km/hのように完全に停車した状態であってもよく、車両に応じて適宜に変更が可能である。尚、車速判定回路14bは、従来公知の判定回路と同様であるので、ここでは詳述しない。
【0053】
これにより、車速センサ14cにより、車両の停車状態及び走行状態が択一的に判別され、車両の速度が約2km/h以下の停車状態のときにのみ、電動アクチュエータ5に通電されるようになっている。すなわち、車速禁止回路14は、車両の速度が約2km/hを超えた走行状態のときは、電動アクチュエータ5の駆動を禁止する。
【0054】
図6に示すように、ブレーキ禁止回路15は、電源V側に一端側が接続されたメータパイロット15aと、このメータパイロット15aの他端側に一端側が接続されたブレーキスイッチ15bとを有している。車速禁止回路14のトランジスタ14aのコレクタ側は、メータパイロット15aとブレーキスイッチ15bとの間に接続される。
【0055】
メータパイロット15aは、車両のメータパネルに配され、点灯及び消灯することにより、運転者にサイドブレーキの作動状態を認識させるようになっている。ブレーキスイッチ15bは、車両のサイドブレーキが作動したときにオン状態となり、オン状態のときにメータパイロット15aを点灯させる。
【0056】
これにより、ブレーキスイッチ15bにより、車両の停車状態及び走行状態が択一的に判別され、サイドブレーキが作動している停車状態のときにのみ、電動アクチュエータ5に通電されるようになっている。すなわち、ブレーキ禁止回路15は、サイドブレーキが作動していない走行状態のときは、電動アクチュエータ5の駆動を禁止する。
【0057】
図1に示すように、本実施形態においては、シフト禁止回路13、車速禁止回路14及びブレーキ禁止回路15により、車両の走行状態が検出されると、電動アクチュエータ5の駆動を禁止する車両走行時禁止回路18を構成している。本実施形態においては、車両の停車状態及び走行状態を択一的に判別する車両状態判別手段は、シフト禁止回路13においては各シフトポジションスイッチ13g,13h,13i,13j,13k,13lであり、車速禁止回路14においては車速判定回路14b及び車速センサ14cであり、ブレーキ禁止回路15においてはブレーキスイッチ15bである。これにより、車両が停止状態でなければ、シートバック3が傾倒駆動することはない。
【0058】
図7に示すように、ベルト禁止回路16は、電源V側に一端側が接続されたシートベルトインジケータ16aと、このシートベルトインジケータ16aの他端側に一端側が接続されたベルトスイッチ16bとを有している。ブレーキ禁止回路15のブレーキスイッチ15b側は、シートベルトインジケータ16aとベルトスイッチ16bとの間に接続される。
【0059】
シートベルトインジケータ16aは、車両のメータパネルに配され、点灯及び消灯することにより、運転者に車両用リヤシート1のシートベルトの装着状態を認識させるようになっている。ベルトスイッチ16bは、リヤシート用シートベルトのバックルの固定状態を検出し、バックルが固定されているとオフ状態となり、バックルが固定されていない状態でオン状態となる。
【0060】
これにより、シートベルトのバックルが固定されておらず、乗員が車両用シート1に存在していない状態のときにのみ、電動アクチュエータ5に通電されるようになっている。すなわち、ベルト禁止回路16は、シートベルトのバックルが固定され、車両用シート1に乗員が着座した状態のときは、電動アクチュエータ5の駆動を禁止する。
【0061】
図8に示すように、着座禁止回路17は、電動アクチュエータ5側(ベルト禁止回路16側)にコレクタ側が接続されるとともにグランド側にエミッタ側が接続されるNPN型のトランジスタ17aと、このトランジスタ17aのベース側に接続される着座検出回路17bと、着座検出回路17bに接続される着座センサ17cとを有している。
【0062】
着座センサ17cは、車両用シート1のシートクッションの内部に配され、乗員がシートクッションに着座すると、着座信号を着座検出回路17bに送信する。すなわち、着座センサ17cによりリヤシートに着座した乗員が直接的に検出される。着座センサ17cから着座信号が車速判定回路14bに入力されると、着座検出回路17bからトランジスタ17aが通電されるようになっている。尚、着座検出回路17bは、従来公知の検出回路と同様であるので、ここでは詳述しない。
【0063】
これにより、乗員がシートクッションに着座しておらず、乗員が車両用シート1に存在していない状態のときにのみ、電動アクチュエータ5に通電されるようになっている。すなわち、着座禁止回路17は、乗員がシートクッションに着剤し、車両用シート1に乗員が着座した状態のときは、電動アクチュエータ5の駆動を禁止する。
【0064】
図1に示すように、本実施形態においては、ベルト禁止回路16及び着座禁止回路17により、リヤシートの乗員の存在が検出されると、電動アクチュエータ5の駆動を禁止する乗員禁止回路19を構成している。本実施形態においては、リヤシートの乗員の存在を検出する乗員検出手段は、ベルト禁止回路16においてはベルトスイッチ16bであり、着座禁止回路17においては着座センサ17cである。これにより、リヤシートに乗員が着座しているときに、シートバック3が傾倒駆動することはない。
【0065】
このように、本実施形態の駆動装置付き車両用リヤシート1によれば、リヤドア禁止回路12を設けたので、車両走行中に、駆動スイッチ装置6が操作されたとしてもシートバック3の傾倒駆動を防止することができ、仮に乗員が着座した状態、シートクッションに荷物等を載置した状態であっても、シートバック3が傾倒して乗員、荷物等に駆動力が加わることはない。すなわち、車両停止時のリヤドア2の開放時における荷室4の空間の拡大等を図る場合に限定して電動アクチュエータ5を駆動させることができ、実用に際して極めて有利である。
【0066】
また、本実施形態の駆動装置付き車両用リヤシート1によれば、車両に備え付けられたルームランプの回路を利用してリヤドア2の開閉状態を検出するので、別途に検出用の装置等を設けずに既存の回路等をリヤドア禁止回路12とすることができる。従って、部品点数を増大させずにリヤドア2の開閉状態を検出することができ、製造コストの増大を抑制することができる。
【0067】
また、本実施形態の駆動装置付き車両用リヤシート1によれば、車両走行時禁止回路18を設けたので、リヤドア2の開閉状態に加えて、車両の停車・走行状態によっても電動アクチュエータ5の駆動が禁止され、車両走行時における傾倒駆動防止をさらに確実に行うことができる。
【0068】
また、車両に備え付けられた各シフトポジションスイッチ13g,13h,13i,13j,13k,13lを利用して車両の停車状態及び走行状態を検出するので、別途に検出用の装置等を設けずに既存の装置等を利用して車両走行時禁止回路18を構成することができる。すなわち、部品点数を増大させずに車両の停車・走行状態を検出することができ、製造コストの増大を抑制することができる。また、各シフトポジションスイッチ13g,13h,13i,13j,13k,13lを利用して停車状態と走行状態の判別を的確に行うことができるので、車両走行時禁止回路18における車両状態の判断の信頼性を格段に向上することができる。
【0069】
さらに、車両に備え付けられた車速センサ14cを利用して車両の停車状態及び走行状態を検出するので、これによっても、別途に検出用の装置等を設けずに既存の装置等を利用して車両走行時禁止回路18を構成することができる。また、車速センサ14cにより停車状態と走行状態の判別を的確に行うことができるので、車両走行時禁止回路18における車両状態の判断の信頼性を格段に向上することができる。
【0070】
さらにまた、車両に備え付けられたブレーキスイッチ15bを利用して車両の停車状態及び走行状態を検出するので、これによっても、別途に検出用の装置等を設けずに既存の装置等を利用して車両走行時禁止回路18を構成することができる。また、ブレーキスイッチ15bにより停車状態と走行状態の判別を的確に行うことができるので、走行状態検出手段における車両状態の判断の信頼性を格段に向上することができる。
【0071】
また、本実施形態の駆動装置付き車両用リヤシート1によれば、駆動スイッチ装置6のオン状態が第1設定時間T1より短い場合に、電動アクチュエータ5の駆動が禁止される。これにより、例えば、車両走行時に乗員が駆動スイッチ装置6に誤って一時的に触れてしまった場合、荷室4内の荷物等が車両走行時の振動により移動して一時的に駆動スイッチ装置6に触れてしまった場合等に、駆動スイッチ装置6のオン状態となった時間が第1設定時間T1より短ければ、電動アクチュエータ5が作動せずシートバック3は傾倒しない。
また、駆動スイッチ装置6のオン状態が第2設定時間T2より長い場合に、電動アクチュエータ5の駆動が禁止される。これにより、例えば、荷室4内の荷物等が車両走行時の振動により移動して駆動スイッチ装置6に長時間にわたって触れたままとなった場合等に、駆動スイッチ装置6のオン状態となった時間が第2設定時間T2より長ければ、電動アクチュエータ5が作動せずシートバック3は傾倒しない。
【0072】
従って、乗員の意志とは無関係に駆動スイッチ装置6が一時的にオン状態となった場合に、シートバック3の傾倒を禁止することができる。また、乗員の意志とは無関係に駆動スイッチ装置6が長時間にわたってオン状態となった場合に、シートバック3の傾倒を禁止することができる。すなわち、駆動スイッチ装置6の誤動作等によるシートバック3の傾倒を禁止することができ、実用に際して極めて有利である。
【0073】
また、本実施形態の駆動装置付き車両用リヤシート1によれば、乗員禁止回路19を設けたので、リヤドア2の開閉状態に加えて、乗員の着座状態によっても電動アクチュエータ5の駆動が禁止され、車両走行時における傾倒駆動防止をさらに確実に行うことができる。
【0074】
また、車両に備え付けられたベルトスイッチ16bを利用して車両の停車状態及び走行状態を検出するので、別途に検出用の装置等を設けずに既存の装置等を利用して乗員禁止回路19を構成することができる。すなわち、部品点数を増大させずに乗員の存在を検出することができ、製造コストの増大を抑制することができる。また、乗員の存在を的確に判別することができるので、乗員禁止回路19における存在・不存在の判断の信頼性を格段に向上することができる。
【0075】
さらに、着座センサ17により乗員の存在を確実に判別することができることによっても、乗員禁止回路19における存在・不存在の判断の信頼性を格段に向上することができる。
【0076】
尚、前記実施形態においては、リヤドア禁止回路12の他、継続時間禁止回路11、車両走行時禁止回路18及び乗員禁止回路19により、電動アクチュエータ5の駆動を禁止するものを示したが、図9に示すように、リヤドア禁止回路12のみによって傾倒駆動を禁止するものであってもよい。さらには、リヤドア禁止回路12に各禁止回路11,13〜17を適宜に組み合わせたものであってもよい。
【0077】
また、前記実施形態においては、車両走行時禁止回路18をシフト禁止回路13、車速禁止回路14及びブレーキ禁止回路15から構成したものを示したが、これらの回路のうち少なくとも1つを有していれば車両の停車状態と走行状態とを判別して、走行状態に基づいて電動アクチュエータ5の駆動を禁止することができる。また、乗員禁止回路19をベルト禁止回路16及び着座禁止回路17から構成したものを示したが、これらの回路の少なくとも一方を有していれば、乗員の存在を検出して、乗員の存在状態に基づいて電動アクチュエータ5の駆動を禁止することができる。
【0078】
また、前記実施形態においては、リヤドア禁止回路12をルームランプの回路を利用して構成したものを示したが、近接スイッチ等を車両に設けてリヤドア2の開閉状態を直接的に検出するようにしてもよい。同様に、車両走行時禁止回路18をシフトレバー、車速センサ14c、サイドブレーキ等を利用して構成したものを示したが、例えば、エンジンを利用して回転数、吸入空気量等により停車状態と走行状態とを判別するようにしてもよい。また同様に、乗員禁止回路19も前記実施形態の構成に限定されるものではない。
【0079】
また、前記実施形態においては、電動アクチュエータ5の駆動を禁止する手段として、電気的な各禁止回路11〜17を直列的に設けて、電気的に電動アクチュエータ5の駆動を禁止するものを示したが、例えば図10に示すように、電動アクチュエータ5を制御部100に接続し、制御部100の記憶部101に記憶された各禁止プログラム111〜117を実行することにより、電動アクチュエータ5の駆動を禁止するようにしてもよい。ここで、図10に示すように、記憶部101に、前記実施形態の各禁止回路11〜17と同様の機能処理を担当する継続時間禁止プログラム111、リヤドア禁止プログラム112、シフト禁止プログラム113、車速禁止プログラム114、ブレーキ禁止プログラム115、ベルト禁止プログラム116、着座禁止プログラム117を記憶することにより、前記実施形態と同様の動作をさせることができる。尚、制御部100には、ドア開閉スイッチ12a、各シフトポジションスイッチ13g,13h,13i,13j,13k,13l、車速センサ14c、ブレーキスイッチ15b、ベルトスイッチ16b及び着座センサ17cが接続される。制御部100は、これらから送信された信号等に基づいて、電動アクチュエータ5を制御することとなる。この場合は、各禁止プログラム111〜117が各禁止手段をなす。
【0080】
また、前記実施形態における継続時間禁止回路11、車速禁止回路13、着座禁止回路17にトランジスタ11b、13a、17aを使用したものを示したが、トランジスタ11b、13a、17aを使用することなく構成することができることは勿論、各禁止回路11〜17の構成は前記実施形態のものに限られるものではない。また、駆動装置として電動アクチュエータ5を用いたものを示したが、油圧等を用いた他の駆動装置等であってもよく、その他、各禁止回路11〜17の具体的な細部構造等についても適宜に変更可能であることは勿論である。
【0081】
【発明の効果】
以上詳述したように、本発明によれば、リヤドアが開放された状態でなければ、シートバックが傾倒駆動することはないようにしたので、車両走行中に、乗員が着座した状態、シートクッションに荷物等を載置した状態で、駆動スイッチ装置が操作されたとしてもシートバックの傾倒駆動を防止することができ、シートバックが傾倒して乗員、荷物等に駆動力が加わることはない。すなわち、車両停止時のリヤドア開放時における荷室空間の拡大等を図る場合に限定して駆動装置を駆動させることができ、実用に際して極めて有利である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態を示す自動車車両の一部概略側面図である。
【図2】駆動装置付き車両用リヤシートにおける駆動回路の概略回路構成図である。
【図3】リヤドア禁止回路の回路構成図である。
【図4】シフト禁止回路の回路構成図である。
【図5】車速禁止回路の回路構成図である。
【図6】ブレーキ禁止回路の回路構成図である。
【図7】ベルト禁止回路の回路構成図である。
【図8】着座禁止回路の回路構成図である。
【図9】変形例を示す駆動回路の概略回路構成図である。
【図10】変形例を示す駆動回路の概略回路構成図である。
【符号の説明】
1 駆動装置付き車両用リヤシート
2 リヤドア
3 シートバック
5 電動アクチュエータ
6 駆動スイッチ装置
6a 駆動スイッチ素子
10 駆動回路
11 継続時間禁止回路
12 リヤドア禁止回路
12a ルームランプ
12b ドア開閉スイッチ
13 シフト禁止回路
13g シフトポジションスイッチ
13h シフトポジションスイッチ
13i シフトポジションスイッチ
13j シフトポジションスイッチ
13k シフトポジションスイッチ
13l シフトポジションスイッチ
14 車速禁止回路
14b 車速判定回路
14c 車速センサ
15 ブレーキ禁止回路
15b ブレーキスイッチ
16 ベルト禁止回路
16b ベルトスイッチ
17 着座禁止回路
17b 着座検出回路
17c 着座センサ
18 車両走行時禁止回路
19 乗員禁止回路
100 制御部
101 記憶部
111 継続時間禁止プログラム
112 リヤドア禁止プログラム
113 シフト禁止プログラム
114 車速禁止プログラム
115 シフト禁止プログラム
116 ベルト禁止プログラム
117 着座禁止プログラム
T1 第1設定時間
T2 第2設定時間
Claims (10)
- シートバックを傾倒駆動する駆動装置と、オン状態となると前記駆動装置を駆動させる駆動スイッチ装置と、を備えた駆動装置付き車両用リヤシートにおいて、
リヤドアの開閉状態を検出するリヤドア状態検出手段と、
前記リヤドア状態検出手段により前記リヤドアの閉塞状態が検出されると前記駆動装置の駆動を禁止するリヤドア禁止手段と、を備えたことを特徴とする駆動装置付き車両用リヤシート。 - 前記リヤドア状態検出手段は、リヤドア開放時に通電されるルームランプの回路を利用して前記リヤドアの開閉状態を検出することを特徴とする請求項1に記載の駆動装置付き車両用リヤシート。
- 車両の停車状態及び走行状態を択一的に判別する車両状態判別手段と、
前記車両状態判別手段により前記車両の走行状態が検出されると、前記駆動装置の駆動を禁止する車両走行時禁止手段と、を備えたことを特徴とする請求項1または2に記載の駆動装置付き車両用リヤシート。 - 前記走行状態検出手段は、自動変速機のシフトレバーが動力切断レンジに位置したことを検出するシフトポジションスイッチを含むことを特徴とする請求項3に記載の駆動装置付き車両用リヤシート。
- 前記走行状態検出手段は、車両の走行速度を検出する車速センサを含むことを特徴とする請求項3または4に記載の駆動装置付き車両用リヤシート。
- 前記走行状態検出手段は、車両のサイドブレーキの作動状態を検出するブレーキスイッチを含むことを特徴とする請求項3から5のいずれか一項に記載の駆動装置付き車両用リヤシート。
- 前記駆動スイッチ装置のオン状態の継続時間を検出する時間検出手段と、
前記時間検出手段により検出された継続時間が、予め設定された第1設定時間より短い場合と、該第1設定時間より長くなるよう予め設定された第2設定時間より長い場合に、前記駆動装置の駆動を禁止する継続時間禁止手段と、を備えたことを特徴とする請求項1から6のいずれか一項に記載の駆動装置付き車両用リヤシート。 - リヤシートにおける乗員の存在を検出する乗員検出手段と、
前記乗員検出手段により乗員の存在を検出すると、前記駆動装置の駆動を禁止する乗員禁止手段と、を備えたことを特徴とする請求項1から7のいずれか一項に記載の駆動装置付き車両用リヤシート。 - 前記乗員検出手段は、リヤシート用シートベルトのバックルの固定状態を検出するベルトスイッチを含むことを特徴とする請求項8に記載の駆動装置付き車両用リヤシート。
- 前記乗員検出手段は、リヤシートに着座した乗員を直接的に検出する着座センサを含むことを特徴とする請求項8または9に記載の駆動装置付き車両用リヤシート。
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