JP2004322613A - 画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】画像形成の処理の内容に応じて最適な用紙収容部を選択することが可能な画像形成装置を提供する。
【解決手段】管理部14に複数の用紙収容部のそれぞれに収容される用紙のサイズ情報および前記用紙に適合する処理の情報を記憶させることで、用紙に対する画像形成における使用すべき用紙収容部の選択を行う際に、実行中の画像形成の処理の情報と、管理部14に記憶されている各用紙収容部毎の用紙の情報と、を整合させて、その画像形成処理における最適な用紙収容部を選択する。
【選択図】図1
【解決手段】管理部14に複数の用紙収容部のそれぞれに収容される用紙のサイズ情報および前記用紙に適合する処理の情報を記憶させることで、用紙に対する画像形成における使用すべき用紙収容部の選択を行う際に、実行中の画像形成の処理の情報と、管理部14に記憶されている各用紙収容部毎の用紙の情報と、を整合させて、その画像形成処理における最適な用紙収容部を選択する。
【選択図】図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、用紙収容部から用紙を給紙し、給紙された用紙に対して所望の画像形成処理を行う画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の画像形成装置として、一連の画像形成処理の途中で用紙収容部内の用紙がなくなった場合に、画像形成装置側においてこの画像形成処理で使用していた用紙と同一サイズの用紙が収容される用紙収容部の有無を検出して、検出された用紙収容部から新たに給紙を開始することで、画像形成処理が途中で中断することがないようにするリミットレス給紙機能を採用するものがあった。
【0003】
ところが、画像形成処理が用紙切れによって中断した場合であって、新たに使用すべき用紙収容部を判断する際に単純に用紙のサイズの異同のみを参酌したときには、画像形成処理における用紙の選択において不具合を生じることがある。例えば、用紙の中には色彩が付された色紙であったり普通紙よりも厚めに形成されている厚紙等の特定の用途に使用するもの(以下、特定の用紙という。)があるため、単に、用紙のサイズのみが一致する用紙収容部から給紙を行うと、特定の用紙を意図せず使用してしまう虞があり、用紙の無駄が生じたり、場合によっては画像形成不良が生じる等の不都合があった。
【0004】
そこで、従来技術の中には、画像形成処理において用紙切れが生じた場合に設定等によってリミットレス給紙機能が動作することを防止し、自動的に特定の用紙が収容されている用紙収容部から給紙が行われることを禁止して、ユーザの意図に反して特定の用紙が給紙されることを防止するものがあった(例えば、特許文献1参照。)。
【0005】
【特許文献1】
特開平4−358651号公報
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述の特許文献1に記載の画像形成装置では、特定の用紙が収容されている用紙収容部からユーザの意図しない給紙がされることを防止することは可能であるが、逆に意図的にリミットレス給紙機能によって特定の用紙が収容されている用紙収容部を使用することができないという不都合があった。
【0006】
すなわち、特定の用紙が収容にされている用紙収容部から給紙を行っても特段画像形成処理において不具合が生じることがなく、適正にリミットレス給紙機能が発揮されるような場合においても特定の用紙が収容されている用紙収容部からの給紙が禁止されるという不都合がある。
【0007】
特に、画像形成装置の機能の複雑化に伴って、特定の用途のために上述の特定の用紙を用いる機会が増加しており、特定の用紙が収容されている用紙収容部をリミットレス給紙で選択される対象から外していたのでは、好適にリミットレス給紙機能を発揮させることができなくなる。
【0008】
この発明の目的は、画像形成の処理の内容に応じて最適な用紙収容部を選択することが可能な画像形成装置を提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
この発明は以下の構成を備えている。
【0010】
(1)画像形成処理がされる用紙を収容する用紙収容部を複数備え、前記複数の用紙収容部から選択的に用紙を給紙し、給紙される用紙に対して設定された処理の情報に基づいて画像形成を行う画像形成装置において、
前記複数の用紙収容部のそれぞれに収容される用紙のサイズ情報および前記用紙に適合する処理の情報を記憶する記憶手段と、
前記用紙に対する画像形成における処理の情報と前記記憶手段に記憶されている前記用紙のサイズ情報および前記用紙に適合する処理の情報とに基づいて、前記複数の用紙収容部の中から前記画像形成がされる用紙を給紙するために使用する最適な用紙収容部を選択する給紙選択手段と、を備えたことを特徴とする。
【0011】
この構成においては、記憶手段によって、各用紙収容部毎に収容される用紙サイズ情報や各用紙収容部毎に収容されるそれぞれの用紙がどのような画像形成処理に適しているかを示す情報が記憶されており、記憶手段に記憶されている用紙のサイズ情報や各用紙に適合する画像形成の処理の内容と実行される画像形成の処理内容とが整合するように給紙選択手段によって給紙の際に使用する用紙収容部が選択される。
【0012】
したがって、例えば、用紙切れが生じた場合であってリミットレス給紙を行うときに、その時に実行中の画像形成の処理内容に適合しない用紙収容部が選択されることがないため、不適切な用紙が給紙されることにより画像形成処理において不具合が生じることが確実に防止される。このため、画像形成処理を中断する機会が減少し、また、リミットレス給紙を行って給紙に用いる用紙収容部が途中から切り換わった場合においても、一連の画像形成処理を通して同じ特性を有する用紙が給紙されて画像形成処理が行われるため、画像形成処理の均質化等が図られる。
【0013】
(2)前記複数の用紙収容部に収容される用紙の収容量を検出する検出手段をさらに備え、
前記給紙選択手段は、前記複数の用紙収容部の中から最適な用紙収容部を選択する際に、前記検出手段が検出した用紙の収容量をさらに考慮することを特徴とする。
【0014】
この構成においては、複数の用紙収容部のそれぞれにおける用紙の残量等を検出する検出手段が設けられ、選択手段が給紙に使用する用紙収容部を選択するときに、検出手段の検出結果が考慮される。
【0015】
したがって、実行中の画像形成処理において選択すべき用紙収容部として適正なものが複数ある場合には、その画像形成処理における用紙の消費状態等と用紙収容部における用紙の残量等とを考慮して用紙収容部の選択がされるため、大量の画像形成を実行しているときに用紙の残量が僅かな用紙収容部がリミットレス給紙機能によって選択されること等が防止され、より円滑な給紙動作が実現する。
【0016】
(3)前記画像形成における処理の情報には、前記用紙の両面に対して画像形成処理を行うか否かの情報が含まれ、
前記用紙に適合する処理の情報には、前記用紙が両面の画像形成処理に適しているか否かの情報が含まれることを特徴とする。
【0017】
この構成においては、選択手段が給紙に使用する用紙収容部を選択する場合に、実行される画像形成処理において用紙の両面に対して画像形成がされるか否かが確認され、その一方で、記憶手段の記憶内容に基づいて用紙収容部に収容されている用紙が両面の画像形成に適合するか否かについて判断される。
【0018】
したがって、用紙の両面に対して画像形成処理を実行しているときに用紙切れが生じた場合には、選択手段によって両面に対して画像形成を行っても支障がない用紙が収容されている用紙収容部が選択されるため、不適切な用紙が給紙されることによりスイッチバック搬送路でジャムが生じる等の不都合が回避される。
【0019】
(4)前記画像形成における処理の情報には、前記画像形成処理に伴って実行される後処理に関する情報が含まれ、
前記用紙に適合する処理の情報には、前記用紙が前記画像形成処理に伴って実行される後処理に適しているか否かの情報が含まれることを特徴とする。
【0020】
この構成においては、選択手段が給紙に使用する用紙収容部を選択する場合に、実行される画像形成処理において用紙に対して穿孔処理やステープル処理等の後処理が実行されるか否かを確認し、その一方で、記憶手段の記憶内容に基づいて用紙収容部に収容されている用紙が後処理を実行するのに適合するか否かについて判断する。
【0021】
したがって、厚紙やOHP等の穿孔処理を行うのに適さない用紙が収容されている用紙収容部が、後処理を実行する画像形成処理において選択される等の不都合が確実に防止される。画像形成処理がされた用紙に対して後処理を施すモードで動作しているときには、そのモードに適した用紙が収容される用紙収容部が給紙の際に選択されるため、画像形成後の用紙の仕上がりがユーザの意図どおりにならないという不都合が防止される。
【0022】
(5)前記画像形成における処理の情報には、画像形成装置本体がコピーモード、ファックスモード、およびプリンタモードを含む複数の動作モードのうちのいずれかのモードで動作するかについての情報が含まれ、
前記用紙に適合する処理の情報には、前記用紙がコピーモード、ファックスモード、およびプリンタモードを含む複数の動作モードのうちのいずれのモードに適したものであるかについての情報が含まれることを特徴とする。
【0023】
この構成においては、選択手段が給紙に使用する用紙収容部を選択する場合に、画像形成装置本体が画像読取部で読み取った画像データについての画像形成処理を行うコピーモード、電子回線を通じて入力されるファクシミリデータについての画像形成処理を行うファックスモード、またはパソコン等の外部機器から入力される画像データについての画像形成処理を行うプリンタモードのいずれの動作モードで動作しているのかが確認され、確認された動作モードに適合する用紙が収容されている用紙収容部が給紙部として使用される。
【0024】
したがって、複合機等のように複数の動作モードを備えた画像形成装置において、どのような動作モードで動作している場合であっても、動作中のモードに適合しない用紙が給紙されることが防止される。
【0025】
【発明の実施の形態】
以下、図を用いて本発明の画像形成装置の実施形態であるディジタル複合機を説明する。
【0026】
図1は、本実施形態に係るディジタル複合機の構成とその使用形態の概略を示す図である。同図に示すように、本実施形態におけるディジタル複合機1はLAN150に接続されている。LAN150には、LAN150に接続されるクライアントマシンに対して所定のサービスを提供するサーバ105、LAN150とインターネットとを接続するルータ104、クライアントマシンであるパーソナルコンピュータ(以下、単にパソコンという。)101〜103が配置されている。
【0027】
パソコン101〜103は、制御装置、演算装置、入力装置、出力装置、および記憶装置を備えた通常のパソコンであり、ディジタル複合機1に対して出力命令を行ったり、ディジタル複合機1からのデータを記憶することができる。ここでは、説明の便宜のためLAN150上に3台のパソコン101〜103およびサーバ105のみを配置しているが、LAN150の構成が上述の構成に限られないことはいうまでもなく、LAN150上に上述のマシン以外を接続することもできる。
【0028】
ディジタル複合機1には、後述する通信部10にネットワークインタフェースカードが搭載されており、通信部10を介してパソコン101〜103からプリントジョブやこのジョブに対応する画像データが入力される。また、ディジタル複合機1は、後述の画像読取部2から読み込まれた原稿の画像データを、インターネット100を介して指定されたメールアドレスまたはIPアドレスで特定されるサーバ、パソコン、プリンタ、またはインターネットファックス等の外部機器に対して送信する機能を備えている。
【0029】
さらに、ディジタル複合機1は、パソコン101〜103から送られてくるプリントジョブに従って画像形成処理を行うだけでなく、インターネットを介して入力される画像データ等についての画像形成処理、および画像読取部2によって読み取られた画像データについての画像形成処理等を行い、さらに後述するよう後処理を行うことも可能である。
【0030】
本発明では、上述のように画像形成について多様な処理内容を有するディジタル複合機1において、その処理内容に適合する種類の用紙を選択して適正な給紙処理を行うことを特徴とするものである。図1に示すように、ディジタル複合機1は、画像読取部2、操作部4、画像形成部6、制御部8、通信部10、ハードディスク12、および管理部14を備えている。
【0031】
画像読取部2は、CCD2aを備えており読取位置にセットされた原稿の画像を電子的に読み取る。操作部4は、入力部4aおよび表示部4bを備えており、ディジタル複合機1におけるユーザインタフェースとして使用される。画像形成部6は、画像読取部2によって読み取られた画像データ、または通信部を介して外部から入力される画像データに基づいて画像形成処理を行う。
【0032】
通信部10は、上述のようにネットワークインタフェースカード(NIC)を備えており、LAN150に接続されているパソコン101〜103や、インターネットに接続される遠隔地にあるパソコン等との通信を司る。また、通信部10は、ディジタル複合機1をファクシミリ装置として使用するためのモデムを備えており、ディジタル複合機1を電話回線に接続する際にも使用される。
【0033】
ハードディスク12は、画像読取部2で読み取られた画像データ等、画像形成部6で画像形成処理がされる画像データや、ディジタル複合機1に入力されるデータであって永続的に記録すべきものを記録する際に使用される。管理部14は、上述のディジタル複合機1の構成要素の動作状態等を管理する。本実施形態では、主に各用紙トレイに収容されている用紙の特性の情報や実行される画像形成の処理内容等を記憶し管理している。制御部8は、管理部14から入力される情報に基づいてディジタル複合機1全体の動作を制御する。
【0034】
画像形成部6は、画像形成ユニット61、メモリ62、給紙部64、および後処理ユニット65を備えている。画像形成ユニット61は、感光体ドラム、帯電装置、露光装置、現像装置、転写装置、清掃装置、および定着装置等を備えており電子写真方式の画像形成処理を行う。メモリ62は、揮発性の主記憶装置であり、画像形成部6で処理されるジョブデータおよび画像データは必ずメモリ上にロードされる。
【0035】
給紙部64は、複数の用紙トレイ(用紙収容部)と各用紙トレイから用紙を給紙するための給紙機構および用紙センサ63を備えており、画像形成ユニット61に対して画像形成処理すべき用紙を供給する。後処理ユニット65が画像形成処理がされた用紙に対して、ステープル処理、穿孔処理等の後処理を行う。
【0036】
次に、ディジタル複合機1の操作部4について詳細に説明する。図2は、操作部4の構成を示す図である。操作部(操作パネル)4は、上述のように入力部4aおよび表示部4bを備えている。表示部4bは、ドットマトリックスタイプの液晶パネルにより構成されており、ディジタル複合機1のユーザ対して報知すべき情報を詳細に案内表示する。また、この液晶パネルの画面上には透明なタッチパネルが設けられており、液晶パネル上に表示される情報に従ってタッチパネルを操作すると、その情報がシステムに指示情報として入力される。
【0037】
入力部4aは、液晶パネルに隣接して配置されたキー群を備えており、このキー群にはコピースタートを指示するためのスタートキー16、実行中の処理を中断させるためのクリアオールキー17、指示したモードの内容をクリアするクリアキー18、コピー枚数などを指示するためのテンキー22、モード毎の切り換えキー23(23a〜23c)、およびユーザ設定キー24等が含まれる。
【0038】
表示部4bには初期画面として、「コピーモード」に基本画面が表示された状態で待機している。この基本画面には略中央域にディジタル複合機1の外観図が表示され、大容量給紙ユニットやフィニッシャを搭載しているか否か等を含む複合機としてのシステム構成が把握できるようになっている。また、選択されているモードや、選択されている給紙トレイ等の画像形成の処理内容に関する情報も併せて表示される。
【0039】
また、表示部4bの上部域には、ユーザに対して装置の状況やアドバイスなどを報知するメッセージ表示領域が確保されている。さらに、表示部4bの右側域には、ディジタル複合機1としての基本的機能(モード)を選択するキー群が、また、左側域には、ディジタル複合機1に搭載されている特別な機能(モード)を選択するキー群が表示されている。
上述の構成において、ディジタル複合機1を複写機として利用する場合には、画像読取部2にて原稿の画像データが読み取られる。画像読取部2に備えられたCCD2aが読取位置にセットされた原稿の画像を電子的に読み取り、読み取られた原稿の画像データは、揮発性のメモリ62上に出力画像として完成された後、一旦ハードディスク12へ記憶される。
【0040】
原稿が複数ある場合は、上述の読取および記憶の動作が繰り返される。また、画像読取部2には、読み取りのためにセットされる原稿のサイズを検出するセンサ2bが複数搭載されており、各センサ2bからの原稿検出信号に応じて原稿サイズを割り出している。なお、原稿サイズ検出の手法として、セットされている原稿を予備スキャンしてCCD2aから得られる画像領域から原稿サイズを割り出す方法もある。
【0041】
その後、操作部4から指示された処理モードに基づいて、ハードディスク12に記憶された画像データが適切なタイミングで順次読み出され揮発性のメモリ62に送られる。そして、用紙に対する画像データの書き込みタイミングに合わせて画像データがメモリ62から画像形成ユニット61へと転送される。
【0042】
また、読み取った複数の画像データについて画像形成処理をする場合も、同様に出力画像としてページ単位でハードディスク12に記憶され、出力する動作モードに合わせてハードディスク12から揮発性メモリ62に送られ、出力枚数の分だけ繰り返し画像形成ユニット61への書き込みタイミングに合わせて画像形成ユニット61に転送され、所望の画像形成処理が行われる。
【0043】
ここで、給紙部64にはそれぞれ所定のサイズの用紙を収容する複数の用紙トレイが装着されている。なお、上述のように本実施形態では用紙が収容される用紙トレイ(用紙カセットも含む。)が本発明の用紙収容部に相当する。また、各用紙収容部毎にディジタル複合機1本体に対する用紙トレイの装着状況、およびその用紙収容部に収容されている用紙の有無、用紙のサイズなどの情報を検出するための用紙センサ63が設けられている。
【0044】
次に、本実施形態に係るディジタル複合機1をプリンタとして利用する場合について説明する。この場合、通信部10にて受信した画像データがメモリ62などを介して画像形成部6から出力される。
【0045】
通信部10は、通信ケーブルなどによりネットワークと接続されており、ネットワーク上に接続されたパソコンなどの機器から画像データを受信する。通信部10にて受信された画像データは、出力する画像データとしてページ単位にメモリ62に送られ、一旦ハードディスク12へ記憶される。そして、再びハードディスク12から揮発性のメモリ62に送られ、複写機として利用する場合と同様にして画像形成ユニット61へと転送される。
【0046】
また、本実施形態に係るディジタル複合機1をネットワークスキャナとして利用する場合には、画像読取部2において読み取られた原稿の画像データを、通信部10からLAN150に接続される任意のパソコン101〜103、またはインターネットを介して接続されるグローバルエリアの外部機器に送信することができる。このときにも、画像読取部2に備えられたCCD2aにより原稿の画像が電子的に読み取られる。そして、読み取られた原稿の画像データは、揮発性のメモリ62上に出力画像として完成され、一旦ハードディスク12へ記憶される。そして、再びハードディスク12から揮発性のメモリ62に送られ、操作部4を介して指示された送信先情報(送信先アドレス情報)に基づいて通信部10から目的の送信先へと送信される。
【0047】
さらに、通信部10は、ネットワーク以外に電話回線と接続されており、本実施形態に係るディジタル複合機1をファクシミリ装置として利用する場合にも同様の動作が行われる。なお、ここでは画像データを一時的に保存する記憶装置としてハードディスク12を備えたディジタル複合機1として説明しているが、これに限らず、装置本体から取り外されても保存された画像データを保持することができる不揮発性のメモリや、バッテリバックアップ機能の付いたメモリ、磁気記憶媒体を用いたその他の記憶装置や記憶媒体等を備えている場合についても同様に適用することが可能である。
【0048】
また、本実施形態に係るディジタル複合機1の各構成部は、機器制御部8により制御され、操作部4に設けられたタッチパネルやキー群等の入力部4aからの操作指示を監視するとともに、表示部4bを介してディジタル複合機1の状態に関する情報など使用者に通知すべき情報を的確に案内表示する。また、管理部14には、機器制御部8により管理されている各構成部に関する情報が管理されており、これらの情報をもとに、機器制御部8がディジタル複合機1全体の動作を制御する。
【0049】
ここで、ディジタル複合機1における原稿サイズ入力を説明する。操作部4における表示部4bの右側域に配置されたキー群の「原稿」キーを押圧すると、図3(a)に示す原稿サイズ情報の設定画面のウィンドウが開く。ここで、原稿サイズの検出としては、先に説明したように基本的には原稿のサイズが、デフォルト値として自動的に検出される。
【0050】
しかし、原稿の種類などにより実際のサイズとは異なるサイズとして認識される場合もあるため、「手動」キーを操作してユーザが直接原稿サイズを入力指定する機能を備えている。図3(a)の「手動」キーを操作すると、図3(b)に示すように「手動」キーから新たなウインドウが表示され定型サイズのAB系列を入力することが出来る。
【0051】
また、AB系列とインチ系列を切り換えるキーを押圧して図3(c)に示す画面を表示させて、定型サイズのインチ系列を一覧表示させインチ系列をキー入力することが出来る。また、「サイズ入力」のタグを押圧すると、図4(a)に示すように、定型サイズ入力キーが一覧表示されたウインドウ部分が、原稿の縦および横の長さとして数値を直接入力するウインドウに切り換わる。
【0052】
さらに、よく利用するサイズについては「登録サイズ」として予め登録しておき簡単に呼び出すことも可能である。その方法としては、図4(a)の「登録サイズ」キーを押圧すると図4(b)に示す新たなウインドウが開き、登録サイズキーが一覧表示される。呼び出しモードにおいてキーを押圧すれば、そのキーに登録されているサイズ情報が原稿サイズとしてセットされる。また、「登録/消去」タグを押圧すると図4(c)の登録もしくは消去させるキーを選択する画面が表示され、そこで選択したキーに対して新たに登録を行う場合は、図4(d)が表示されキーに対して原稿サイズ情報を数値で入力する。一方、すでに選択されたキーに対して数値情報が登録されていればこの情報が消去される。
【0053】
次に用紙サイズの入力について説明する図2の「ユーザ設定」キー24を操作すると、図5(a)のユーザ設定画面が表示される。そして、この表示画面の中から「給紙トレイ設定」キーを押圧すると、表示画面は図5(b)へと移行して、画像形成部6にセットされる用紙トレイに収容されている用紙の情報を設定しておくことが可能になる。なお、この設定は、画像形成部6にセットされているトレイ毎に用紙に関する情報を設定できるようになっている。なお、ここでは、トレイ1に対する設定について説明する。
【0054】
最初に表示されるのは「トレイ1」における設定画面であり、画面右端の「上」「下」キーを操作することで目的のトレイの設定画面を呼び出すことができる。具体的には、「上」「下」キーを操作することでトレイ1、トレイ2、トレイ3、トレイ4、トレイ5、そして手差しトレイという順に各トレイが表示される。図5(b)に示すようにトレイ1には、普通紙のA4が、プリンタ、コピー、ファックス、インターネットFAX、ドキュメントファイリングの各モードにおける画像の印刷において利用可能な状態で収容されていることがわかる。そして、画像が入力される経路を解除したりすることで、画像が入力されるモードにおいては、この普通紙が収容されているトレイ1が選択されないように設定することも可能である。
【0055】
また、その横には、その用紙に対する処理を制限/許可する他の条件を選択できるようになっている。上から「表裏有り」は、セットされている用紙がフォーマット用紙等のように表と裏とにそれぞれ特徴があり、画像を印刷する際には表に印刷する画像と裏に印刷する画像の印刷順序に注意を要する。「両面コピー不可」は、両面印刷を制限するもので、両面印刷に適していない用紙であることが分かる。「ステープル不可」は、画像が印刷された用紙を束ねた状態でステープル処理を行うことを制限するもので、厚手の用紙、OHPなどのフィルム用紙などが考えられる。「パンチ不可」は、画像が印刷された用紙にファイルのための穴あけ処理を行うことを制限するもので、これも厚手の用紙、OHPなどのフィルム用紙などが考えられる。これらの条件は四角形の枠(□部分)を必要に応じて押圧することで、選択と解除が行われる。ここでは、□にチェック(レ)が付いていない場合には「解除」されている状態を示しており、□にチェック(レ)が付いている場合は「選択」されている状態を示している。
【0056】
「タイプ/サイズ」(「普通紙/A4」)キーを押圧すると表示画面は図5(c)へと遷移する。そして、トレイ1に収納される用紙の特性を選択設定することができる。ここで何れかのキー(ここでは、「普通紙」。)を押圧すると、図6(a)へと遷移して用紙のサイズを設定させる画面となる。画像形成部6(装置)に対して装着されるトレイには収容されている用紙のサイズを画像形成部6(装置)に対して伝えるための信号源(サイズ表記ブロック)が設けられている。そして、その信号源が画像形成部6(装置)側のスイッチを選択的に動作させることで用紙サイズを伝達している。そこで、その信号源が自動で検出する際、インチ系のサイズ情報を表すものか、AB系のサイズ情報を表すものか事前に設定できるようになっている。また、用紙サイズには不定形など用紙の種類に応じて特殊な大きさのものがあるので、「サイズ入力」キーを設けて縦と横方向の長さを数値情報として登録できるようになっている。
【0057】
図6(a)に示す「サイズ入力」キーを押圧すると、図6(b)に示すような「サイズ入力」キーから数値を入力するウインドウが表示される。また、図6(b)および図6(c)に示すようにAB系列の値であるmm単位での入力とインチ系の値であるインチ単位での数値設定が可能である。そして、入力が完了するとウインドウ右上の「OK」キーを押圧して用紙の「サイズ入力」が完了する。なお、図6(a)、図6(b)、または図6(c)で「タイプ」キーを押圧すると図5(c)に示す画面に戻り、用紙のタイプを設定することができる。
【0058】
このようにして設定された各用紙トレイまたは用紙トレイに収容されている用紙の情報は、管理部14、および必要に応じてハードディスク12にも記録されて、用紙を選択する際に画像を印刷するにあたり適切であるか否かの判定に用いられる。本実施形態のディジタル複合機1では、管理部14またはハードディスク12に記憶されている各用紙トレイ毎の情報はリミットレス給紙における用紙トレイにおける給紙自動選択の条件として反映され、また、その内容が操作パネル表示画面にも反映される。
【0059】
図2に示す基本画面の「用紙」キーを押圧すると、その「用紙」キーからウインドウが開き用紙トレイまたは用紙トレイにそれぞれ収容されている用紙の情報が表示されるので、図7(a)に示すように希望する用紙が収容されている用紙トレイを任意に選択することが出来る。
【0060】
次に倍率選択について説明する。図2に示す基本画面上にある「倍率」キーを押圧すると、「倍率」キーから新たな倍率設定ウインドウが表示される。このウインドウの中には、現在、図7(b)設定されている倍率を表示(100%)すると共に、任意に倍率を設定するための「アップ」・「ダウン」ズームキーが配置され1%刻みで上下させることができる。また、定形サイズ間において原稿と用紙のサイズを変換するための固定倍率キーが表示されている(倍率メニュー1)。
【0061】
また、「倍率メニュー」キーを押圧して、図7(c)に示す代表的な倍率、あるいはユーザが登録した倍率を一覧表示する「倍率メニュー2」に切り換えて、希望する倍率を選択することもできる。さらに、ディジタル画像処理により縦横の変倍比率を異ならせた状態での縦横独立変倍が可能であり、図7(b)あるいは図7(c)において「たてよこ独立変倍」キーを押圧することで、「X」「Y」方向の倍率を任意に設定することも出来る(図7(d))。
【0062】
なお、図7(b)、図7(c)、および図7(d)にある「倍率自動選択」キーは、自動検出または手動入力された原稿サイズ情報と、画像を印刷する用紙として選択されている用紙のサイズ情報と、によって自動的に倍率を確定して自動設定する指示キーである。
【0063】
図8は、本実施形態におけるディジタル複合機1の動作手順を示すフローチャートである。ディジタル複合機1がコピーモードで動作する場合、まず、制御部8は、原稿台上に原稿が載置されるのを待機する(s1)。s1の待機工程において、画像読取部2の原稿読取面(ガラス面)または自動原稿送り装置の原稿セットトレイ上に対する原稿のセットを確認すると(s1)、制御部8は、画像読取部2に配置された原稿サイズセンサ2bから出力される原稿検出信号の組み合わせにより原稿のサイズを判断する(s2)。
【0064】
s2の工程で原稿サイズの確定が完了すると、制御部8は、確定された原稿のサイズ情報と現在設定されている複写倍率情報から適切なサイズの用紙(定形サイズの用紙)を収容した画像形成部6の用紙トレイを選択する(s3)。このとき、制御部8は適切なサイズの用紙を収容した用紙トレイの中から、トレイの選択条件を満たしている用紙トレイを選択する。本実施形態におけるトレイの選択条件は、まずコピーモードで使用することが許可されていること、次に、実行しようとしている画像形成の処理の内容(ここでは、両面モードの選択の有無や後処理モードの選択の有無等が該当する。)に適していることであり、制御部8は、このトレイの選択条件を満たしている場合には実行しようとしている画像形成処理において使用される用紙トレイとして確定させる(s3)。
【0065】
また、本実施形態では上述のトレイの選択条件を満たしている用紙トレイが複数存在する場合には、制御部8はそれらの用紙トレイのうちで、最も多くの用紙を収容している用紙トレイを選択する。図2の用紙トレイ構成の中では、第5の用紙トレイ(トレイ5)が優先的に選択される。
【0066】
なお、このように用紙トレイに収容している用紙の残量までも考慮して用紙トレイの選択を行う場合に、最も残量がない用紙トレイを選択して、この用紙トレイをとりあえず空の状態にするようにしても良く、この場合には空になった用紙トレイに新たな種類の用紙を収容する等して用紙のバリエーションを増加することが可能になる。
【0067】
さらに、今回の説明において、トレイとして用紙を多く収納できるものをトレイ選択条件としているが、複数ある用紙トレイの中で、現在の用紙収納量の多いものや、画像形成部6の画像形成部6にもっとも近く搬送経路の短い用紙トレイが優先的に選択されるようにしてもよい。
【0068】
上述のs3の自動用紙選択工程が終了すると、制御部8はユーザによってコピーキーが押されるまで待機する(s4)。なお、ユーザによってコピーキーが押されるまでは、制御部8は操作部4を介するその他の条件設定の入力を受け付けている(s11)。
【0069】
s4の待機工程において、ユーザが印刷枚数や複写濃度などの印刷条件を必要に応じて設定した後にコピーボタンを押した場合には、制御部8は設定された処理内容に基づいた画像形成処理を画像形成部6に実行させる(s5)。s5の画像形成工程において、制御部8は常に実行すべき画像形成処理がすべて完了したか否かを判断している(s6)。
【0070】
s6の判断工程において、実行すべき画像形成処理が完了している場合には、制御部8は画像形成処理を終了する。一方で、s6の判断工程でまだすべての画像形成処理が終了していないと判断した場合には、制御部8は実行中の画像形成処理において用紙切れが発生しているか否かを判断する(s7)。
【0071】
s7の判断工程において、用紙切れが発生していない場合には、制御部8はそのまま画像形成処理を継続する(s5)。これに対して、s7の工程において用紙切れが生じている場合には、リミットレス給紙が実行される。
【0072】
このリミットレス給紙を実行する際に、制御部8は実行中の画像形成の処理内容に適した用紙が収容されている用紙トレイが存在するか否かを判断する(s8)。このs8の判断工程は、上述したように、用紙のサイズのみならず、実行中の画像形成の処理内容にその用紙が持つ特性が適合するか否かについてまで判断する。
【0073】
s8の判断工程において、用紙サイズが適正であり、かつ、実行中の画像形成の処理内容に適合する用紙を収容する用紙トレイが存在しない場合には、表示部4bにその旨を表示させる(s10)。一方、s8の判断工程において、実行中の画像形成処理に用いるのに適切な用紙トレイが存在する場合には、その用紙トレイに切り換えて(s9)、実行すべき残りの画像形成処理を実行する(s5)。
【0074】
図9は、上述のs9の工程において用いられる各用紙トレイ毎における用紙の情報を管理する管理テーブルの一例を表したものである。同図を用いて、本発明のディジタル複合機1におけるリミットレス給紙における用紙トレイの選択手法を説明する。
【0075】
同図に示すように、管理部14はディジタル複合機1に搭載される用紙トレイ1〜5および手差しトレイのそれぞれについて、収容する用紙がプリンタモード、コピーモード、FAXモード、インターネットFAXモード、およびドキュメントファイリングモードのうちのどの動作モードで使用されるのかを許可するのかについての情報を有している。または、管理部14は各トレイに収容される用紙のサイズ、裏表が同一か否か、両面印刷が可能か、ステープル処理に適しているか、およびパンチ処理に適しているか否かについての情報も有している。
【0076】
同図に示す例において、用紙トレイ1(以下、単にトレイ1という。)の用紙がなくなると、トレイ1に収容されているA4サイズの用紙と同サイズの用紙を収容するトレイとしてトレイ5と手差しトレイが選択される。このとき、トレイ1には普通紙が収容されていたため、厚紙が収容されている手差しトレイから引き続いて給紙を行った場合には、画像形成処理の均質化を図ることができない。特に、トレイ1を使用した画像形成処理において、ステープル処理等の後処理や両面印刷を行うような設定がされている場合には手差しトレイから両面印刷や後処理に不適な厚紙を給紙した場合には、これらの設定内容どおりに画像形成処理を実行すると画像形成不良等を生じるという問題がある。このため、制御部8は、リミットレス給紙においてトレイ1に収容されている用紙と同一の特性を有する用紙を収容するトレイ5を適切なトレイとして選択して画像形成処理を継続している。
【0077】
このように、管理部14およびハードディスク12内において、ディジタル複合機1に備えられる各用紙トレイ毎に収容する用紙の特性等の情報を記録しているため、画像形成の処理内容に応じて、画像形成の処理内容に適合する用紙が収容されている用紙トレイを即座に把握することが可能である。
【0078】
上述のように、本発明の画像形成装置では、画像印刷中に用紙切れが発生すると、画像を形成するモードと、画像が印刷された印刷物として完成させる条件から、適切な用紙が収容された他のトレイを選択して画像印刷を継続させることが可能である。
【0079】
また、用紙に対する画像形成モード(片面・両面)に適した用紙であるか否か、画像が印刷された用紙に対する後処理モードに適した用紙であるか否か、またはどのような動作モードで動作しているか等の情報に基づいてリミットレス給紙において最適な用紙トレイの選択を行い、画像形成処理を継続している。
【0080】
このため、複数の動作モードや画像形成処理の内容に多数のバリエーションがあり、かつ、複数の用紙トレイを搭載した多機能ディジタル複合機1においてリミットレス給紙を円滑に行うことが可能になる。
【0081】
【発明の効果】
以上のように、この発明によれば、以下の効果を奏することができる。
【0082】
(1)記憶手段が、各用紙収容部毎に収容される用紙サイズ情報や各用紙収容部毎に収容されるそれぞれの用紙がどのような画像形成処理に適しているかを示す情報を記憶しており、記憶手段に記憶されている用紙のサイズ情報や各用紙に適合する画像形成の処理の内容と実行される画像形成の処理内容とが整合するように給紙選択手段が給紙の際に使用する用紙収容部を選択することにより、例えば、用紙切れが生じた場合であってリミットレス給紙を行うときに、その時に実行されている画像形成の処理内容に適合しない用紙収容部が選択されることがないため、不適切な用紙が給紙されることにより画像形成処理において不具合が生じることを確実に防止することができる。このため、画像形成処理を中断する機会を減少させ、また、リミットレス給紙を行って給紙に用いる用紙収容部が途中から切り換わった場合においても、一連の画像形成処理を通して同じ特性を有する用紙を給紙して画像形成処理を行うことができるため、画像形成処理の均質化等を図ることが可能になる。
【0083】
(2)複数の用紙収容部のそれぞれにおける用紙の残量等を検出する検出手段が設けられ、選択手段が給紙に使用する用紙収容部を選択するときに、この検出手段の検出結果を考慮することにより、実行中の画像形成処理で選択すべき用紙収容部として適正なものが複数ある場合には、その画像形成処理における用紙の消費状態等と用紙収容部における用紙の残量等とを考慮して用紙収容部を選択するため、大量の画像形成を実行しているときに用紙の残量が僅かな用紙収容部がリミットレス給紙機能によって選択されること等を防止して、より円滑な給紙動作を実現することが可能になる。
【0084】
(3)選択手段が給紙に使用する用紙収容部を選択する場合に、実行される画像形成処理において用紙の両面に対して画像形成がされるか否かを確認し、その一方で、記憶手段の記憶内容に基づいて用紙収容部に収容されている用紙が両面の画像形成に適合するか否かについて判断することにより、用紙の両面に対して画像形成処理を実行しているときに用紙切れが生じた場合には、選択手段によって両面に対して画像形成を行っても支障がない用紙が収容されている用紙収容部を選択するため、不適切な用紙が給紙されることによりスイッチバック搬送路でジャムが生じる等の不都合を回避することが可能になる。
【0085】
(4)選択手段が給紙に使用する用紙収容部を選択する場合に、実行される画像形成処理において用紙に対して穿孔処理やステープル処理等の後処理が実行されるか否かを確認し、その一方で、記憶手段の記憶内容に基づいて用紙収容部に収容されている用紙が後処理を実行するのに適合するか否かについて判断することにより、厚紙やOHP等の穿孔処理を行うのに適さない用紙が収容されている用紙収容部が、後処理を実行する画像形成処理において選択される等の不都合を確実に防止することができる。画像形成処理がされた用紙に対して後処理を施すモードで動作しているときには、そのモードに適した用紙が収容される用紙収容部を給紙の際に選択できるため、画像形成後の用紙の仕上がりがユーザの意図どおりにならないという不都合を防止することが可能になる。
【0086】
(5)選択手段が給紙に使用する用紙収容部を選択する場合に、画像形成装置本体が画像読取部で読み取った画像データについての画像形成処理を行うコピーモード、電子回線を通じて入力されるファクシミリデータについての画像形成処理を行うファックスモード、またはパソコン等の外部機器から入力される画像データについての画像形成処理を行うプリンタモードのいずれの動作モードで動作しているのかを確認し、確認された動作モードに適合する用紙を収容している用紙収容部を給紙部として使用することにより、複合機等のように複数の動作モードを備えた画像形成装置において、どのような動作モードで動作している場合であっても、動作中のモードに適合しない用紙が給紙されることを防止することが可能になる。
【0087】
よって、画像形成の処理の内容に応じて最適な用紙収容部を選択することが可能な画像形成装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のディジタル複合機の構成を示す図である。
【図2】本発明のディジタル複合機の操作部の構成を示す図である。
【図3】本発明のディジタル複合機の表示画面の一例を示す図である。
【図4】本発明のディジタル複合機の表示画面の一例を示す図である。
【図5】本発明のディジタル複合機の表示画面の一例を示す図である。
【図6】本発明のディジタル複合機の表示画面の一例を示す図である。
【図7】本発明のディジタル複合機の表示画面の一例を示す図である。
【図8】本発明のディジタル複合機の動作手順を示すフローチャートである。
【図9】本発明のディジタル複合機において管理されている用紙トレイ情報を一例を示す図である。
【符号の説明】
1−ディジタル複合機
2−画像読取部
4−操作部
6−画像形成部
8−制御部
10−通信部
12−ハードディスク
14−管理部
【発明の属する技術分野】
この発明は、用紙収容部から用紙を給紙し、給紙された用紙に対して所望の画像形成処理を行う画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の画像形成装置として、一連の画像形成処理の途中で用紙収容部内の用紙がなくなった場合に、画像形成装置側においてこの画像形成処理で使用していた用紙と同一サイズの用紙が収容される用紙収容部の有無を検出して、検出された用紙収容部から新たに給紙を開始することで、画像形成処理が途中で中断することがないようにするリミットレス給紙機能を採用するものがあった。
【0003】
ところが、画像形成処理が用紙切れによって中断した場合であって、新たに使用すべき用紙収容部を判断する際に単純に用紙のサイズの異同のみを参酌したときには、画像形成処理における用紙の選択において不具合を生じることがある。例えば、用紙の中には色彩が付された色紙であったり普通紙よりも厚めに形成されている厚紙等の特定の用途に使用するもの(以下、特定の用紙という。)があるため、単に、用紙のサイズのみが一致する用紙収容部から給紙を行うと、特定の用紙を意図せず使用してしまう虞があり、用紙の無駄が生じたり、場合によっては画像形成不良が生じる等の不都合があった。
【0004】
そこで、従来技術の中には、画像形成処理において用紙切れが生じた場合に設定等によってリミットレス給紙機能が動作することを防止し、自動的に特定の用紙が収容されている用紙収容部から給紙が行われることを禁止して、ユーザの意図に反して特定の用紙が給紙されることを防止するものがあった(例えば、特許文献1参照。)。
【0005】
【特許文献1】
特開平4−358651号公報
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述の特許文献1に記載の画像形成装置では、特定の用紙が収容されている用紙収容部からユーザの意図しない給紙がされることを防止することは可能であるが、逆に意図的にリミットレス給紙機能によって特定の用紙が収容されている用紙収容部を使用することができないという不都合があった。
【0006】
すなわち、特定の用紙が収容にされている用紙収容部から給紙を行っても特段画像形成処理において不具合が生じることがなく、適正にリミットレス給紙機能が発揮されるような場合においても特定の用紙が収容されている用紙収容部からの給紙が禁止されるという不都合がある。
【0007】
特に、画像形成装置の機能の複雑化に伴って、特定の用途のために上述の特定の用紙を用いる機会が増加しており、特定の用紙が収容されている用紙収容部をリミットレス給紙で選択される対象から外していたのでは、好適にリミットレス給紙機能を発揮させることができなくなる。
【0008】
この発明の目的は、画像形成の処理の内容に応じて最適な用紙収容部を選択することが可能な画像形成装置を提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
この発明は以下の構成を備えている。
【0010】
(1)画像形成処理がされる用紙を収容する用紙収容部を複数備え、前記複数の用紙収容部から選択的に用紙を給紙し、給紙される用紙に対して設定された処理の情報に基づいて画像形成を行う画像形成装置において、
前記複数の用紙収容部のそれぞれに収容される用紙のサイズ情報および前記用紙に適合する処理の情報を記憶する記憶手段と、
前記用紙に対する画像形成における処理の情報と前記記憶手段に記憶されている前記用紙のサイズ情報および前記用紙に適合する処理の情報とに基づいて、前記複数の用紙収容部の中から前記画像形成がされる用紙を給紙するために使用する最適な用紙収容部を選択する給紙選択手段と、を備えたことを特徴とする。
【0011】
この構成においては、記憶手段によって、各用紙収容部毎に収容される用紙サイズ情報や各用紙収容部毎に収容されるそれぞれの用紙がどのような画像形成処理に適しているかを示す情報が記憶されており、記憶手段に記憶されている用紙のサイズ情報や各用紙に適合する画像形成の処理の内容と実行される画像形成の処理内容とが整合するように給紙選択手段によって給紙の際に使用する用紙収容部が選択される。
【0012】
したがって、例えば、用紙切れが生じた場合であってリミットレス給紙を行うときに、その時に実行中の画像形成の処理内容に適合しない用紙収容部が選択されることがないため、不適切な用紙が給紙されることにより画像形成処理において不具合が生じることが確実に防止される。このため、画像形成処理を中断する機会が減少し、また、リミットレス給紙を行って給紙に用いる用紙収容部が途中から切り換わった場合においても、一連の画像形成処理を通して同じ特性を有する用紙が給紙されて画像形成処理が行われるため、画像形成処理の均質化等が図られる。
【0013】
(2)前記複数の用紙収容部に収容される用紙の収容量を検出する検出手段をさらに備え、
前記給紙選択手段は、前記複数の用紙収容部の中から最適な用紙収容部を選択する際に、前記検出手段が検出した用紙の収容量をさらに考慮することを特徴とする。
【0014】
この構成においては、複数の用紙収容部のそれぞれにおける用紙の残量等を検出する検出手段が設けられ、選択手段が給紙に使用する用紙収容部を選択するときに、検出手段の検出結果が考慮される。
【0015】
したがって、実行中の画像形成処理において選択すべき用紙収容部として適正なものが複数ある場合には、その画像形成処理における用紙の消費状態等と用紙収容部における用紙の残量等とを考慮して用紙収容部の選択がされるため、大量の画像形成を実行しているときに用紙の残量が僅かな用紙収容部がリミットレス給紙機能によって選択されること等が防止され、より円滑な給紙動作が実現する。
【0016】
(3)前記画像形成における処理の情報には、前記用紙の両面に対して画像形成処理を行うか否かの情報が含まれ、
前記用紙に適合する処理の情報には、前記用紙が両面の画像形成処理に適しているか否かの情報が含まれることを特徴とする。
【0017】
この構成においては、選択手段が給紙に使用する用紙収容部を選択する場合に、実行される画像形成処理において用紙の両面に対して画像形成がされるか否かが確認され、その一方で、記憶手段の記憶内容に基づいて用紙収容部に収容されている用紙が両面の画像形成に適合するか否かについて判断される。
【0018】
したがって、用紙の両面に対して画像形成処理を実行しているときに用紙切れが生じた場合には、選択手段によって両面に対して画像形成を行っても支障がない用紙が収容されている用紙収容部が選択されるため、不適切な用紙が給紙されることによりスイッチバック搬送路でジャムが生じる等の不都合が回避される。
【0019】
(4)前記画像形成における処理の情報には、前記画像形成処理に伴って実行される後処理に関する情報が含まれ、
前記用紙に適合する処理の情報には、前記用紙が前記画像形成処理に伴って実行される後処理に適しているか否かの情報が含まれることを特徴とする。
【0020】
この構成においては、選択手段が給紙に使用する用紙収容部を選択する場合に、実行される画像形成処理において用紙に対して穿孔処理やステープル処理等の後処理が実行されるか否かを確認し、その一方で、記憶手段の記憶内容に基づいて用紙収容部に収容されている用紙が後処理を実行するのに適合するか否かについて判断する。
【0021】
したがって、厚紙やOHP等の穿孔処理を行うのに適さない用紙が収容されている用紙収容部が、後処理を実行する画像形成処理において選択される等の不都合が確実に防止される。画像形成処理がされた用紙に対して後処理を施すモードで動作しているときには、そのモードに適した用紙が収容される用紙収容部が給紙の際に選択されるため、画像形成後の用紙の仕上がりがユーザの意図どおりにならないという不都合が防止される。
【0022】
(5)前記画像形成における処理の情報には、画像形成装置本体がコピーモード、ファックスモード、およびプリンタモードを含む複数の動作モードのうちのいずれかのモードで動作するかについての情報が含まれ、
前記用紙に適合する処理の情報には、前記用紙がコピーモード、ファックスモード、およびプリンタモードを含む複数の動作モードのうちのいずれのモードに適したものであるかについての情報が含まれることを特徴とする。
【0023】
この構成においては、選択手段が給紙に使用する用紙収容部を選択する場合に、画像形成装置本体が画像読取部で読み取った画像データについての画像形成処理を行うコピーモード、電子回線を通じて入力されるファクシミリデータについての画像形成処理を行うファックスモード、またはパソコン等の外部機器から入力される画像データについての画像形成処理を行うプリンタモードのいずれの動作モードで動作しているのかが確認され、確認された動作モードに適合する用紙が収容されている用紙収容部が給紙部として使用される。
【0024】
したがって、複合機等のように複数の動作モードを備えた画像形成装置において、どのような動作モードで動作している場合であっても、動作中のモードに適合しない用紙が給紙されることが防止される。
【0025】
【発明の実施の形態】
以下、図を用いて本発明の画像形成装置の実施形態であるディジタル複合機を説明する。
【0026】
図1は、本実施形態に係るディジタル複合機の構成とその使用形態の概略を示す図である。同図に示すように、本実施形態におけるディジタル複合機1はLAN150に接続されている。LAN150には、LAN150に接続されるクライアントマシンに対して所定のサービスを提供するサーバ105、LAN150とインターネットとを接続するルータ104、クライアントマシンであるパーソナルコンピュータ(以下、単にパソコンという。)101〜103が配置されている。
【0027】
パソコン101〜103は、制御装置、演算装置、入力装置、出力装置、および記憶装置を備えた通常のパソコンであり、ディジタル複合機1に対して出力命令を行ったり、ディジタル複合機1からのデータを記憶することができる。ここでは、説明の便宜のためLAN150上に3台のパソコン101〜103およびサーバ105のみを配置しているが、LAN150の構成が上述の構成に限られないことはいうまでもなく、LAN150上に上述のマシン以外を接続することもできる。
【0028】
ディジタル複合機1には、後述する通信部10にネットワークインタフェースカードが搭載されており、通信部10を介してパソコン101〜103からプリントジョブやこのジョブに対応する画像データが入力される。また、ディジタル複合機1は、後述の画像読取部2から読み込まれた原稿の画像データを、インターネット100を介して指定されたメールアドレスまたはIPアドレスで特定されるサーバ、パソコン、プリンタ、またはインターネットファックス等の外部機器に対して送信する機能を備えている。
【0029】
さらに、ディジタル複合機1は、パソコン101〜103から送られてくるプリントジョブに従って画像形成処理を行うだけでなく、インターネットを介して入力される画像データ等についての画像形成処理、および画像読取部2によって読み取られた画像データについての画像形成処理等を行い、さらに後述するよう後処理を行うことも可能である。
【0030】
本発明では、上述のように画像形成について多様な処理内容を有するディジタル複合機1において、その処理内容に適合する種類の用紙を選択して適正な給紙処理を行うことを特徴とするものである。図1に示すように、ディジタル複合機1は、画像読取部2、操作部4、画像形成部6、制御部8、通信部10、ハードディスク12、および管理部14を備えている。
【0031】
画像読取部2は、CCD2aを備えており読取位置にセットされた原稿の画像を電子的に読み取る。操作部4は、入力部4aおよび表示部4bを備えており、ディジタル複合機1におけるユーザインタフェースとして使用される。画像形成部6は、画像読取部2によって読み取られた画像データ、または通信部を介して外部から入力される画像データに基づいて画像形成処理を行う。
【0032】
通信部10は、上述のようにネットワークインタフェースカード(NIC)を備えており、LAN150に接続されているパソコン101〜103や、インターネットに接続される遠隔地にあるパソコン等との通信を司る。また、通信部10は、ディジタル複合機1をファクシミリ装置として使用するためのモデムを備えており、ディジタル複合機1を電話回線に接続する際にも使用される。
【0033】
ハードディスク12は、画像読取部2で読み取られた画像データ等、画像形成部6で画像形成処理がされる画像データや、ディジタル複合機1に入力されるデータであって永続的に記録すべきものを記録する際に使用される。管理部14は、上述のディジタル複合機1の構成要素の動作状態等を管理する。本実施形態では、主に各用紙トレイに収容されている用紙の特性の情報や実行される画像形成の処理内容等を記憶し管理している。制御部8は、管理部14から入力される情報に基づいてディジタル複合機1全体の動作を制御する。
【0034】
画像形成部6は、画像形成ユニット61、メモリ62、給紙部64、および後処理ユニット65を備えている。画像形成ユニット61は、感光体ドラム、帯電装置、露光装置、現像装置、転写装置、清掃装置、および定着装置等を備えており電子写真方式の画像形成処理を行う。メモリ62は、揮発性の主記憶装置であり、画像形成部6で処理されるジョブデータおよび画像データは必ずメモリ上にロードされる。
【0035】
給紙部64は、複数の用紙トレイ(用紙収容部)と各用紙トレイから用紙を給紙するための給紙機構および用紙センサ63を備えており、画像形成ユニット61に対して画像形成処理すべき用紙を供給する。後処理ユニット65が画像形成処理がされた用紙に対して、ステープル処理、穿孔処理等の後処理を行う。
【0036】
次に、ディジタル複合機1の操作部4について詳細に説明する。図2は、操作部4の構成を示す図である。操作部(操作パネル)4は、上述のように入力部4aおよび表示部4bを備えている。表示部4bは、ドットマトリックスタイプの液晶パネルにより構成されており、ディジタル複合機1のユーザ対して報知すべき情報を詳細に案内表示する。また、この液晶パネルの画面上には透明なタッチパネルが設けられており、液晶パネル上に表示される情報に従ってタッチパネルを操作すると、その情報がシステムに指示情報として入力される。
【0037】
入力部4aは、液晶パネルに隣接して配置されたキー群を備えており、このキー群にはコピースタートを指示するためのスタートキー16、実行中の処理を中断させるためのクリアオールキー17、指示したモードの内容をクリアするクリアキー18、コピー枚数などを指示するためのテンキー22、モード毎の切り換えキー23(23a〜23c)、およびユーザ設定キー24等が含まれる。
【0038】
表示部4bには初期画面として、「コピーモード」に基本画面が表示された状態で待機している。この基本画面には略中央域にディジタル複合機1の外観図が表示され、大容量給紙ユニットやフィニッシャを搭載しているか否か等を含む複合機としてのシステム構成が把握できるようになっている。また、選択されているモードや、選択されている給紙トレイ等の画像形成の処理内容に関する情報も併せて表示される。
【0039】
また、表示部4bの上部域には、ユーザに対して装置の状況やアドバイスなどを報知するメッセージ表示領域が確保されている。さらに、表示部4bの右側域には、ディジタル複合機1としての基本的機能(モード)を選択するキー群が、また、左側域には、ディジタル複合機1に搭載されている特別な機能(モード)を選択するキー群が表示されている。
上述の構成において、ディジタル複合機1を複写機として利用する場合には、画像読取部2にて原稿の画像データが読み取られる。画像読取部2に備えられたCCD2aが読取位置にセットされた原稿の画像を電子的に読み取り、読み取られた原稿の画像データは、揮発性のメモリ62上に出力画像として完成された後、一旦ハードディスク12へ記憶される。
【0040】
原稿が複数ある場合は、上述の読取および記憶の動作が繰り返される。また、画像読取部2には、読み取りのためにセットされる原稿のサイズを検出するセンサ2bが複数搭載されており、各センサ2bからの原稿検出信号に応じて原稿サイズを割り出している。なお、原稿サイズ検出の手法として、セットされている原稿を予備スキャンしてCCD2aから得られる画像領域から原稿サイズを割り出す方法もある。
【0041】
その後、操作部4から指示された処理モードに基づいて、ハードディスク12に記憶された画像データが適切なタイミングで順次読み出され揮発性のメモリ62に送られる。そして、用紙に対する画像データの書き込みタイミングに合わせて画像データがメモリ62から画像形成ユニット61へと転送される。
【0042】
また、読み取った複数の画像データについて画像形成処理をする場合も、同様に出力画像としてページ単位でハードディスク12に記憶され、出力する動作モードに合わせてハードディスク12から揮発性メモリ62に送られ、出力枚数の分だけ繰り返し画像形成ユニット61への書き込みタイミングに合わせて画像形成ユニット61に転送され、所望の画像形成処理が行われる。
【0043】
ここで、給紙部64にはそれぞれ所定のサイズの用紙を収容する複数の用紙トレイが装着されている。なお、上述のように本実施形態では用紙が収容される用紙トレイ(用紙カセットも含む。)が本発明の用紙収容部に相当する。また、各用紙収容部毎にディジタル複合機1本体に対する用紙トレイの装着状況、およびその用紙収容部に収容されている用紙の有無、用紙のサイズなどの情報を検出するための用紙センサ63が設けられている。
【0044】
次に、本実施形態に係るディジタル複合機1をプリンタとして利用する場合について説明する。この場合、通信部10にて受信した画像データがメモリ62などを介して画像形成部6から出力される。
【0045】
通信部10は、通信ケーブルなどによりネットワークと接続されており、ネットワーク上に接続されたパソコンなどの機器から画像データを受信する。通信部10にて受信された画像データは、出力する画像データとしてページ単位にメモリ62に送られ、一旦ハードディスク12へ記憶される。そして、再びハードディスク12から揮発性のメモリ62に送られ、複写機として利用する場合と同様にして画像形成ユニット61へと転送される。
【0046】
また、本実施形態に係るディジタル複合機1をネットワークスキャナとして利用する場合には、画像読取部2において読み取られた原稿の画像データを、通信部10からLAN150に接続される任意のパソコン101〜103、またはインターネットを介して接続されるグローバルエリアの外部機器に送信することができる。このときにも、画像読取部2に備えられたCCD2aにより原稿の画像が電子的に読み取られる。そして、読み取られた原稿の画像データは、揮発性のメモリ62上に出力画像として完成され、一旦ハードディスク12へ記憶される。そして、再びハードディスク12から揮発性のメモリ62に送られ、操作部4を介して指示された送信先情報(送信先アドレス情報)に基づいて通信部10から目的の送信先へと送信される。
【0047】
さらに、通信部10は、ネットワーク以外に電話回線と接続されており、本実施形態に係るディジタル複合機1をファクシミリ装置として利用する場合にも同様の動作が行われる。なお、ここでは画像データを一時的に保存する記憶装置としてハードディスク12を備えたディジタル複合機1として説明しているが、これに限らず、装置本体から取り外されても保存された画像データを保持することができる不揮発性のメモリや、バッテリバックアップ機能の付いたメモリ、磁気記憶媒体を用いたその他の記憶装置や記憶媒体等を備えている場合についても同様に適用することが可能である。
【0048】
また、本実施形態に係るディジタル複合機1の各構成部は、機器制御部8により制御され、操作部4に設けられたタッチパネルやキー群等の入力部4aからの操作指示を監視するとともに、表示部4bを介してディジタル複合機1の状態に関する情報など使用者に通知すべき情報を的確に案内表示する。また、管理部14には、機器制御部8により管理されている各構成部に関する情報が管理されており、これらの情報をもとに、機器制御部8がディジタル複合機1全体の動作を制御する。
【0049】
ここで、ディジタル複合機1における原稿サイズ入力を説明する。操作部4における表示部4bの右側域に配置されたキー群の「原稿」キーを押圧すると、図3(a)に示す原稿サイズ情報の設定画面のウィンドウが開く。ここで、原稿サイズの検出としては、先に説明したように基本的には原稿のサイズが、デフォルト値として自動的に検出される。
【0050】
しかし、原稿の種類などにより実際のサイズとは異なるサイズとして認識される場合もあるため、「手動」キーを操作してユーザが直接原稿サイズを入力指定する機能を備えている。図3(a)の「手動」キーを操作すると、図3(b)に示すように「手動」キーから新たなウインドウが表示され定型サイズのAB系列を入力することが出来る。
【0051】
また、AB系列とインチ系列を切り換えるキーを押圧して図3(c)に示す画面を表示させて、定型サイズのインチ系列を一覧表示させインチ系列をキー入力することが出来る。また、「サイズ入力」のタグを押圧すると、図4(a)に示すように、定型サイズ入力キーが一覧表示されたウインドウ部分が、原稿の縦および横の長さとして数値を直接入力するウインドウに切り換わる。
【0052】
さらに、よく利用するサイズについては「登録サイズ」として予め登録しておき簡単に呼び出すことも可能である。その方法としては、図4(a)の「登録サイズ」キーを押圧すると図4(b)に示す新たなウインドウが開き、登録サイズキーが一覧表示される。呼び出しモードにおいてキーを押圧すれば、そのキーに登録されているサイズ情報が原稿サイズとしてセットされる。また、「登録/消去」タグを押圧すると図4(c)の登録もしくは消去させるキーを選択する画面が表示され、そこで選択したキーに対して新たに登録を行う場合は、図4(d)が表示されキーに対して原稿サイズ情報を数値で入力する。一方、すでに選択されたキーに対して数値情報が登録されていればこの情報が消去される。
【0053】
次に用紙サイズの入力について説明する図2の「ユーザ設定」キー24を操作すると、図5(a)のユーザ設定画面が表示される。そして、この表示画面の中から「給紙トレイ設定」キーを押圧すると、表示画面は図5(b)へと移行して、画像形成部6にセットされる用紙トレイに収容されている用紙の情報を設定しておくことが可能になる。なお、この設定は、画像形成部6にセットされているトレイ毎に用紙に関する情報を設定できるようになっている。なお、ここでは、トレイ1に対する設定について説明する。
【0054】
最初に表示されるのは「トレイ1」における設定画面であり、画面右端の「上」「下」キーを操作することで目的のトレイの設定画面を呼び出すことができる。具体的には、「上」「下」キーを操作することでトレイ1、トレイ2、トレイ3、トレイ4、トレイ5、そして手差しトレイという順に各トレイが表示される。図5(b)に示すようにトレイ1には、普通紙のA4が、プリンタ、コピー、ファックス、インターネットFAX、ドキュメントファイリングの各モードにおける画像の印刷において利用可能な状態で収容されていることがわかる。そして、画像が入力される経路を解除したりすることで、画像が入力されるモードにおいては、この普通紙が収容されているトレイ1が選択されないように設定することも可能である。
【0055】
また、その横には、その用紙に対する処理を制限/許可する他の条件を選択できるようになっている。上から「表裏有り」は、セットされている用紙がフォーマット用紙等のように表と裏とにそれぞれ特徴があり、画像を印刷する際には表に印刷する画像と裏に印刷する画像の印刷順序に注意を要する。「両面コピー不可」は、両面印刷を制限するもので、両面印刷に適していない用紙であることが分かる。「ステープル不可」は、画像が印刷された用紙を束ねた状態でステープル処理を行うことを制限するもので、厚手の用紙、OHPなどのフィルム用紙などが考えられる。「パンチ不可」は、画像が印刷された用紙にファイルのための穴あけ処理を行うことを制限するもので、これも厚手の用紙、OHPなどのフィルム用紙などが考えられる。これらの条件は四角形の枠(□部分)を必要に応じて押圧することで、選択と解除が行われる。ここでは、□にチェック(レ)が付いていない場合には「解除」されている状態を示しており、□にチェック(レ)が付いている場合は「選択」されている状態を示している。
【0056】
「タイプ/サイズ」(「普通紙/A4」)キーを押圧すると表示画面は図5(c)へと遷移する。そして、トレイ1に収納される用紙の特性を選択設定することができる。ここで何れかのキー(ここでは、「普通紙」。)を押圧すると、図6(a)へと遷移して用紙のサイズを設定させる画面となる。画像形成部6(装置)に対して装着されるトレイには収容されている用紙のサイズを画像形成部6(装置)に対して伝えるための信号源(サイズ表記ブロック)が設けられている。そして、その信号源が画像形成部6(装置)側のスイッチを選択的に動作させることで用紙サイズを伝達している。そこで、その信号源が自動で検出する際、インチ系のサイズ情報を表すものか、AB系のサイズ情報を表すものか事前に設定できるようになっている。また、用紙サイズには不定形など用紙の種類に応じて特殊な大きさのものがあるので、「サイズ入力」キーを設けて縦と横方向の長さを数値情報として登録できるようになっている。
【0057】
図6(a)に示す「サイズ入力」キーを押圧すると、図6(b)に示すような「サイズ入力」キーから数値を入力するウインドウが表示される。また、図6(b)および図6(c)に示すようにAB系列の値であるmm単位での入力とインチ系の値であるインチ単位での数値設定が可能である。そして、入力が完了するとウインドウ右上の「OK」キーを押圧して用紙の「サイズ入力」が完了する。なお、図6(a)、図6(b)、または図6(c)で「タイプ」キーを押圧すると図5(c)に示す画面に戻り、用紙のタイプを設定することができる。
【0058】
このようにして設定された各用紙トレイまたは用紙トレイに収容されている用紙の情報は、管理部14、および必要に応じてハードディスク12にも記録されて、用紙を選択する際に画像を印刷するにあたり適切であるか否かの判定に用いられる。本実施形態のディジタル複合機1では、管理部14またはハードディスク12に記憶されている各用紙トレイ毎の情報はリミットレス給紙における用紙トレイにおける給紙自動選択の条件として反映され、また、その内容が操作パネル表示画面にも反映される。
【0059】
図2に示す基本画面の「用紙」キーを押圧すると、その「用紙」キーからウインドウが開き用紙トレイまたは用紙トレイにそれぞれ収容されている用紙の情報が表示されるので、図7(a)に示すように希望する用紙が収容されている用紙トレイを任意に選択することが出来る。
【0060】
次に倍率選択について説明する。図2に示す基本画面上にある「倍率」キーを押圧すると、「倍率」キーから新たな倍率設定ウインドウが表示される。このウインドウの中には、現在、図7(b)設定されている倍率を表示(100%)すると共に、任意に倍率を設定するための「アップ」・「ダウン」ズームキーが配置され1%刻みで上下させることができる。また、定形サイズ間において原稿と用紙のサイズを変換するための固定倍率キーが表示されている(倍率メニュー1)。
【0061】
また、「倍率メニュー」キーを押圧して、図7(c)に示す代表的な倍率、あるいはユーザが登録した倍率を一覧表示する「倍率メニュー2」に切り換えて、希望する倍率を選択することもできる。さらに、ディジタル画像処理により縦横の変倍比率を異ならせた状態での縦横独立変倍が可能であり、図7(b)あるいは図7(c)において「たてよこ独立変倍」キーを押圧することで、「X」「Y」方向の倍率を任意に設定することも出来る(図7(d))。
【0062】
なお、図7(b)、図7(c)、および図7(d)にある「倍率自動選択」キーは、自動検出または手動入力された原稿サイズ情報と、画像を印刷する用紙として選択されている用紙のサイズ情報と、によって自動的に倍率を確定して自動設定する指示キーである。
【0063】
図8は、本実施形態におけるディジタル複合機1の動作手順を示すフローチャートである。ディジタル複合機1がコピーモードで動作する場合、まず、制御部8は、原稿台上に原稿が載置されるのを待機する(s1)。s1の待機工程において、画像読取部2の原稿読取面(ガラス面)または自動原稿送り装置の原稿セットトレイ上に対する原稿のセットを確認すると(s1)、制御部8は、画像読取部2に配置された原稿サイズセンサ2bから出力される原稿検出信号の組み合わせにより原稿のサイズを判断する(s2)。
【0064】
s2の工程で原稿サイズの確定が完了すると、制御部8は、確定された原稿のサイズ情報と現在設定されている複写倍率情報から適切なサイズの用紙(定形サイズの用紙)を収容した画像形成部6の用紙トレイを選択する(s3)。このとき、制御部8は適切なサイズの用紙を収容した用紙トレイの中から、トレイの選択条件を満たしている用紙トレイを選択する。本実施形態におけるトレイの選択条件は、まずコピーモードで使用することが許可されていること、次に、実行しようとしている画像形成の処理の内容(ここでは、両面モードの選択の有無や後処理モードの選択の有無等が該当する。)に適していることであり、制御部8は、このトレイの選択条件を満たしている場合には実行しようとしている画像形成処理において使用される用紙トレイとして確定させる(s3)。
【0065】
また、本実施形態では上述のトレイの選択条件を満たしている用紙トレイが複数存在する場合には、制御部8はそれらの用紙トレイのうちで、最も多くの用紙を収容している用紙トレイを選択する。図2の用紙トレイ構成の中では、第5の用紙トレイ(トレイ5)が優先的に選択される。
【0066】
なお、このように用紙トレイに収容している用紙の残量までも考慮して用紙トレイの選択を行う場合に、最も残量がない用紙トレイを選択して、この用紙トレイをとりあえず空の状態にするようにしても良く、この場合には空になった用紙トレイに新たな種類の用紙を収容する等して用紙のバリエーションを増加することが可能になる。
【0067】
さらに、今回の説明において、トレイとして用紙を多く収納できるものをトレイ選択条件としているが、複数ある用紙トレイの中で、現在の用紙収納量の多いものや、画像形成部6の画像形成部6にもっとも近く搬送経路の短い用紙トレイが優先的に選択されるようにしてもよい。
【0068】
上述のs3の自動用紙選択工程が終了すると、制御部8はユーザによってコピーキーが押されるまで待機する(s4)。なお、ユーザによってコピーキーが押されるまでは、制御部8は操作部4を介するその他の条件設定の入力を受け付けている(s11)。
【0069】
s4の待機工程において、ユーザが印刷枚数や複写濃度などの印刷条件を必要に応じて設定した後にコピーボタンを押した場合には、制御部8は設定された処理内容に基づいた画像形成処理を画像形成部6に実行させる(s5)。s5の画像形成工程において、制御部8は常に実行すべき画像形成処理がすべて完了したか否かを判断している(s6)。
【0070】
s6の判断工程において、実行すべき画像形成処理が完了している場合には、制御部8は画像形成処理を終了する。一方で、s6の判断工程でまだすべての画像形成処理が終了していないと判断した場合には、制御部8は実行中の画像形成処理において用紙切れが発生しているか否かを判断する(s7)。
【0071】
s7の判断工程において、用紙切れが発生していない場合には、制御部8はそのまま画像形成処理を継続する(s5)。これに対して、s7の工程において用紙切れが生じている場合には、リミットレス給紙が実行される。
【0072】
このリミットレス給紙を実行する際に、制御部8は実行中の画像形成の処理内容に適した用紙が収容されている用紙トレイが存在するか否かを判断する(s8)。このs8の判断工程は、上述したように、用紙のサイズのみならず、実行中の画像形成の処理内容にその用紙が持つ特性が適合するか否かについてまで判断する。
【0073】
s8の判断工程において、用紙サイズが適正であり、かつ、実行中の画像形成の処理内容に適合する用紙を収容する用紙トレイが存在しない場合には、表示部4bにその旨を表示させる(s10)。一方、s8の判断工程において、実行中の画像形成処理に用いるのに適切な用紙トレイが存在する場合には、その用紙トレイに切り換えて(s9)、実行すべき残りの画像形成処理を実行する(s5)。
【0074】
図9は、上述のs9の工程において用いられる各用紙トレイ毎における用紙の情報を管理する管理テーブルの一例を表したものである。同図を用いて、本発明のディジタル複合機1におけるリミットレス給紙における用紙トレイの選択手法を説明する。
【0075】
同図に示すように、管理部14はディジタル複合機1に搭載される用紙トレイ1〜5および手差しトレイのそれぞれについて、収容する用紙がプリンタモード、コピーモード、FAXモード、インターネットFAXモード、およびドキュメントファイリングモードのうちのどの動作モードで使用されるのかを許可するのかについての情報を有している。または、管理部14は各トレイに収容される用紙のサイズ、裏表が同一か否か、両面印刷が可能か、ステープル処理に適しているか、およびパンチ処理に適しているか否かについての情報も有している。
【0076】
同図に示す例において、用紙トレイ1(以下、単にトレイ1という。)の用紙がなくなると、トレイ1に収容されているA4サイズの用紙と同サイズの用紙を収容するトレイとしてトレイ5と手差しトレイが選択される。このとき、トレイ1には普通紙が収容されていたため、厚紙が収容されている手差しトレイから引き続いて給紙を行った場合には、画像形成処理の均質化を図ることができない。特に、トレイ1を使用した画像形成処理において、ステープル処理等の後処理や両面印刷を行うような設定がされている場合には手差しトレイから両面印刷や後処理に不適な厚紙を給紙した場合には、これらの設定内容どおりに画像形成処理を実行すると画像形成不良等を生じるという問題がある。このため、制御部8は、リミットレス給紙においてトレイ1に収容されている用紙と同一の特性を有する用紙を収容するトレイ5を適切なトレイとして選択して画像形成処理を継続している。
【0077】
このように、管理部14およびハードディスク12内において、ディジタル複合機1に備えられる各用紙トレイ毎に収容する用紙の特性等の情報を記録しているため、画像形成の処理内容に応じて、画像形成の処理内容に適合する用紙が収容されている用紙トレイを即座に把握することが可能である。
【0078】
上述のように、本発明の画像形成装置では、画像印刷中に用紙切れが発生すると、画像を形成するモードと、画像が印刷された印刷物として完成させる条件から、適切な用紙が収容された他のトレイを選択して画像印刷を継続させることが可能である。
【0079】
また、用紙に対する画像形成モード(片面・両面)に適した用紙であるか否か、画像が印刷された用紙に対する後処理モードに適した用紙であるか否か、またはどのような動作モードで動作しているか等の情報に基づいてリミットレス給紙において最適な用紙トレイの選択を行い、画像形成処理を継続している。
【0080】
このため、複数の動作モードや画像形成処理の内容に多数のバリエーションがあり、かつ、複数の用紙トレイを搭載した多機能ディジタル複合機1においてリミットレス給紙を円滑に行うことが可能になる。
【0081】
【発明の効果】
以上のように、この発明によれば、以下の効果を奏することができる。
【0082】
(1)記憶手段が、各用紙収容部毎に収容される用紙サイズ情報や各用紙収容部毎に収容されるそれぞれの用紙がどのような画像形成処理に適しているかを示す情報を記憶しており、記憶手段に記憶されている用紙のサイズ情報や各用紙に適合する画像形成の処理の内容と実行される画像形成の処理内容とが整合するように給紙選択手段が給紙の際に使用する用紙収容部を選択することにより、例えば、用紙切れが生じた場合であってリミットレス給紙を行うときに、その時に実行されている画像形成の処理内容に適合しない用紙収容部が選択されることがないため、不適切な用紙が給紙されることにより画像形成処理において不具合が生じることを確実に防止することができる。このため、画像形成処理を中断する機会を減少させ、また、リミットレス給紙を行って給紙に用いる用紙収容部が途中から切り換わった場合においても、一連の画像形成処理を通して同じ特性を有する用紙を給紙して画像形成処理を行うことができるため、画像形成処理の均質化等を図ることが可能になる。
【0083】
(2)複数の用紙収容部のそれぞれにおける用紙の残量等を検出する検出手段が設けられ、選択手段が給紙に使用する用紙収容部を選択するときに、この検出手段の検出結果を考慮することにより、実行中の画像形成処理で選択すべき用紙収容部として適正なものが複数ある場合には、その画像形成処理における用紙の消費状態等と用紙収容部における用紙の残量等とを考慮して用紙収容部を選択するため、大量の画像形成を実行しているときに用紙の残量が僅かな用紙収容部がリミットレス給紙機能によって選択されること等を防止して、より円滑な給紙動作を実現することが可能になる。
【0084】
(3)選択手段が給紙に使用する用紙収容部を選択する場合に、実行される画像形成処理において用紙の両面に対して画像形成がされるか否かを確認し、その一方で、記憶手段の記憶内容に基づいて用紙収容部に収容されている用紙が両面の画像形成に適合するか否かについて判断することにより、用紙の両面に対して画像形成処理を実行しているときに用紙切れが生じた場合には、選択手段によって両面に対して画像形成を行っても支障がない用紙が収容されている用紙収容部を選択するため、不適切な用紙が給紙されることによりスイッチバック搬送路でジャムが生じる等の不都合を回避することが可能になる。
【0085】
(4)選択手段が給紙に使用する用紙収容部を選択する場合に、実行される画像形成処理において用紙に対して穿孔処理やステープル処理等の後処理が実行されるか否かを確認し、その一方で、記憶手段の記憶内容に基づいて用紙収容部に収容されている用紙が後処理を実行するのに適合するか否かについて判断することにより、厚紙やOHP等の穿孔処理を行うのに適さない用紙が収容されている用紙収容部が、後処理を実行する画像形成処理において選択される等の不都合を確実に防止することができる。画像形成処理がされた用紙に対して後処理を施すモードで動作しているときには、そのモードに適した用紙が収容される用紙収容部を給紙の際に選択できるため、画像形成後の用紙の仕上がりがユーザの意図どおりにならないという不都合を防止することが可能になる。
【0086】
(5)選択手段が給紙に使用する用紙収容部を選択する場合に、画像形成装置本体が画像読取部で読み取った画像データについての画像形成処理を行うコピーモード、電子回線を通じて入力されるファクシミリデータについての画像形成処理を行うファックスモード、またはパソコン等の外部機器から入力される画像データについての画像形成処理を行うプリンタモードのいずれの動作モードで動作しているのかを確認し、確認された動作モードに適合する用紙を収容している用紙収容部を給紙部として使用することにより、複合機等のように複数の動作モードを備えた画像形成装置において、どのような動作モードで動作している場合であっても、動作中のモードに適合しない用紙が給紙されることを防止することが可能になる。
【0087】
よって、画像形成の処理の内容に応じて最適な用紙収容部を選択することが可能な画像形成装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のディジタル複合機の構成を示す図である。
【図2】本発明のディジタル複合機の操作部の構成を示す図である。
【図3】本発明のディジタル複合機の表示画面の一例を示す図である。
【図4】本発明のディジタル複合機の表示画面の一例を示す図である。
【図5】本発明のディジタル複合機の表示画面の一例を示す図である。
【図6】本発明のディジタル複合機の表示画面の一例を示す図である。
【図7】本発明のディジタル複合機の表示画面の一例を示す図である。
【図8】本発明のディジタル複合機の動作手順を示すフローチャートである。
【図9】本発明のディジタル複合機において管理されている用紙トレイ情報を一例を示す図である。
【符号の説明】
1−ディジタル複合機
2−画像読取部
4−操作部
6−画像形成部
8−制御部
10−通信部
12−ハードディスク
14−管理部
Claims (5)
- 画像形成処理がされる用紙を収容する用紙収容部を複数備え、前記複数の用紙収容部から選択的に用紙を給紙し、給紙される用紙に対して設定された処理の情報に基づいて画像形成を行う画像形成装置において、
前記複数の用紙収容部のそれぞれに収容される用紙のサイズ情報および前記用紙に適合する処理の情報を記憶する記憶手段と、
前記用紙に対する画像形成における処理の情報と前記記憶手段に記憶されている前記用紙のサイズ情報および前記用紙に適合する処理の情報とに基づいて、前記複数の用紙収容部の中から前記画像形成がされる用紙を給紙するために使用する最適な用紙収容部を選択する給紙選択手段と、を備えたことを特徴とする画像形成装置。 - 前記複数の用紙収容部に収容される用紙の収容量を検出する検出手段をさらに備え、
前記給紙選択手段は、前記複数の用紙収容部の中から最適な用紙収容部を選択する際に、前記検出手段が検出した用紙の収容量をさらに考慮することを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。 - 前記画像形成における処理の情報には、前記用紙の両面に対して画像形成処理を行うか否かの情報が含まれ、
前記用紙に適合する処理の情報には、前記用紙が両面の画像形成処理に適しているか否かの情報が含まれることを特徴とする請求項1または2に記載の画像形成装置。 - 前記画像形成における処理の情報には、前記画像形成処理に伴って実行される後処理に関する情報が含まれ、
前記用紙に適合する処理の情報には、前記用紙が前記画像形成処理に伴って実行される後処理に適しているか否かの情報が含まれることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の画像形成装置。 - 前記画像形成における処理の情報には、画像形成装置本体がコピーモード、ファックスモード、およびプリンタモードを含む動作モードのうちのいずれのモードで動作するかについての情報が含まれ、
前記用紙に適合する処理の情報には、前記用紙がコピーモード、ファックスモード、およびプリンタモードを含む複数の動作モードのうちのいずれの動作モードに適したものであるかについての情報が含まれることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の画像形成装置。
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Cited By (2)
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JP2017068043A (ja) * | 2015-09-30 | 2017-04-06 | 京セラドキュメントソリューションズ株式会社 | 画像形成装置 |
-
2003
- 2003-04-28 JP JP2003124257A patent/JP2004322613A/ja active Pending
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