JP2004311033A - ランプ点灯装置及び無電極放電ランプ - Google Patents
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Abstract
【課題】ランプに高周波を印加して点灯させるランプ点灯装置において、部品の配置などにおいて設計上の制約を少なく抑えながら高周波ノイズを低レベルに抑えることができ、且つ平滑コンデンサの冷却を良好にできるものを提供する。
【解決手段】導電体70は、配線基板31のスイッチング素子33a.33bが実装された側において、スイッチング素子33a,33bを取り囲んで設けられている。
導電体70の配線基板31からの高さH1は、スイッチング素子33a,33bの配線基板31からの高さH2以上に設定されている。また、導電体70の先端部72には、平滑コンデンサ32及びリード線61,62が貫通できるよう開口部73が開設されている。導電体70は回路安定電位部分36に接続されている。
【選択図】 図1
【解決手段】導電体70は、配線基板31のスイッチング素子33a.33bが実装された側において、スイッチング素子33a,33bを取り囲んで設けられている。
導電体70の配線基板31からの高さH1は、スイッチング素子33a,33bの配線基板31からの高さH2以上に設定されている。また、導電体70の先端部72には、平滑コンデンサ32及びリード線61,62が貫通できるよう開口部73が開設されている。導電体70は回路安定電位部分36に接続されている。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明が属する技術分野】
本発明は、高周波でランプを点灯させるランプ点灯装置及び無電極放電ランプに関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、放電容器内にフィラメントや電極を有していない無電極放電ランプが開発されている。この無電極放電ランプは、長寿命特性が優れ、高効率であるといった特徴を有し、照明業界において環境保護の観点から、省資源効果及び省エネ効果が期待できる点で注目されている。
【0003】
無電極放電ランプの構造としては、例えば、特許文献1に開示されているように、凹入部が形成されたガラス容器の内面に蛍光体層が塗布され、容器内部に発光物質(水銀)及び希ガスが封入され、容器外部において凹入部に挿入するように磁性体材料からなるコアと励起コイルが設けられているものが知られている。この励起コイルに、点灯回路ユニットから高周波電流を供給することによって、当該励起コイル及びコアで高周波磁界が発生する。それによって、発光バルブ内では、この磁界を打ち消すごとくに交流電界が発生し、放電容器内の発光物質(水銀)が励起される。そして、放電容器内で紫外線が発生し、この紫外光が蛍光体層で可視光に変換されることによって発光する。
【0004】
また、上記特許文献1に開示されているものもそうであるが、このような無電極放電ランプにおいて、口金が取り付けられ点灯回路ユニットもコンパクトに組み込まれたいわゆる電球タイプも開発されている。
この電球タイプでは、商用電源に接続される口金と上記放電容器とがハウジングを介して固定され、そのハウジング内に、口金から供給される電力を平滑コンデンサを含む整流回路で整流し、3端子スイッチング素子を含む高周波発振回路で高周波を発振する点灯回路ユニットが設けられている。この点灯回路ユニットは、放電容器と口金との間に設けられた配線基板を備え、その配線基板の口金側表面上に、平滑コンデンサ及び3端子スイッチング素子などが実装されている。一般に、平滑コンデンサとしては電解コンデンサ、3端子スイッチング素子としてはトランジスタが用いられる。
【0005】
ところで、電球タイプの点灯回路ユニットにおいては、装置を小さくするために部品配置上の工夫がなされている。例えば、3端子スイッチング素子は比較的高さが低いので、配線基板のいずれかの面上近くに実装され、一方、平滑コンデンサは、素子の高さが比較的高くまた放電容器からの熱をできるだけ受けにくいようにすることを考慮して、配線基板状の中央付近で、口金に近い位置に配置されているものもある。
【0006】
また、特許文献1に示される点灯回路ユニットでは、口金から配線基板に電力を供給するため、口金と配線基板との間の内部空間に電力供給用のリード線が架設されている。このようにリード線を内部空間に架設することで、短絡が生じにくいと考えられる。
【0007】
【特許文献1】特開平11−025925号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
上記タイプの点灯回路ユニットにおいて、ランプ点灯中に、高周波を発振する際に高周波ノイズが周囲に伝わる問題、例えば、入力電源ラインに雑音端子電圧が伝わったり、周囲の空気中に輻射妨害電界が発生するという問題がある。
この点に関して、日本では、電気用品取締法の雑音端子電圧規格も設けられ、526KHz以上の帯域における雑音端子電圧レベルを56dBμV以下とすることが必要とされている。
【0009】
このような背景のもとで、高周波ノイズを低減する技術が望まれている。
高周波ノイズを低減するには、ランプ点灯時に印加する高周波電力の周波数を526KHz以下でできるだけ低く設定することが有効であるが、無電極放電ランプにおいては、点灯周波数を低く設定すると、交流磁界から生じる交流電界が弱まるので、ランプの点灯状態を維持するのに支障をきたす。そのため、無電極放電ランプにおいては、通常、点灯周波数150KHz以上で点灯する必要が有り、それに伴って雑音端子電圧レベルが高くなりやすい。
【0010】
高周波ノイズを防止するために、特許文献1に記載されているように、点灯回路ユニットを金属性ハウジングで覆うことによって高周波が周囲に伝わるのを防ぐ技術も知られている。
しかしながら、点灯回路ユニットを金属性ハウジングで覆ってしまうと、点灯回路ユニットに平滑コンデンサが実装される場合、金属性ハウジング内に平滑コンデンサが納めまるように配置することになるので、平滑コンデンサを配置する位置が制約される、もしくは、金属性ハウジングの高さを平滑コンデンサより高く設定する必要があるといった設計上の制約を受ける。
【0011】
また、平滑コンデンサの周囲でハウジング内に熱が閉じこめられ、放熱が妨げられる。ここで、平滑コンデンサに一般に用いられる電解コンデンサは熱に弱いので、放熱が妨げられると点灯動作が不確実となり、ランプ寿命を縮める原因ともなり得る。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであって、リード線を介して供給される電力でランプに高周波を印加して点灯させるランプ点灯装置において、部品の配置などにおいて設計上の制約を少なく抑えながら雑音端子電圧や輻射妨害電界強度といった高周波ノイズを低レベルに抑えることができ、且つ平滑コンデンサの冷却を良好にできるものを提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明は、リード線を介して配線基板の一表面側に供給される電力を、当該配線基板の一表面上に実装されている平滑コンデンサを含む整流回路で整流し、高周波発振回路で高周波を発振し、この高周波をランプに印加して点灯させるランプ点灯装置において、配線基板の一表面側には、高周波発振回路を構成する部品を囲む導電体が設け、配線基板から離間する方向の端部を、平滑コンデンサ及びリード線が貫通できるよう開口することとした。
【0013】
ここで、「高周波発振回路を構成する部品」は、高周波ノイズの発生源となる部品であって、主として、スイッチング素子やチョークコイルを指している。
上記ランプ点灯装置においては、高周波ノイズの発生源とある部品が導電体で囲まれているので、高周波ノイズが装置外部に漏れるのを抑えることができる。
なお、高周波ノイズを導電体で遮蔽する上で、これらの高周波発振回路を構成する部品を全体的に導電体で囲むことが好ましいが、スイッチング素子だけ、あるいはチョークコイルだけを囲んでも、高周波ノイズはある程度遮蔽される。
【0014】
また上記ランプ点灯装置においては、導電体の配線基板から離間する方向の端部を、平滑コンデンサ及びリード線が貫通できるよう開口しているので、平滑コンデンサの配線基板からの高さが導電体によって制約されることがない。すなわち、導電体の配線基板からの高さを、平滑コンデンサの配線基板からの高さ以下に設定することができる。このように、平滑コンデンサを配置する位置は、導電体によって制約されることなく、配線基板から離れた位置に配置することもできるので、装置内のスペースを効率よく利用することができることになる。
【0015】
例えば、電球タイプの場合は通常、配線基板上の離れた位置に口金があってリード線が口金に接続されているので、平滑コンデンサを口金の内部空間に入り込むように配置することができる。これにより、口金の内部スペースを有効利用すると共に平滑コンデンサが冷却されやすい。
また、平滑コンデンサの周囲で熱が導電体で閉じ込められることない点でも平滑コンデンサが冷却されやすい。 また、リード線も導電体を貫通し口金と接続することができるので、この点でも装置内のスペースを効率よく利用することができる。
【0016】
また、装置製造上のメリットもあり、導電体にはリード線及び平滑コンデンサを貫通させるの開口部が形成されいるので、ランプ点灯装置を組み込んでランプを作製する時に、容易に組み立てることができる。
また、このようなランプ点灯装置において、配線基板からの放熱をよくするために、スイッチング素子や平滑コンデンサを実装した配線基板上に伝熱性樹脂を流し込んで配線基板上の部品を伝熱性樹脂で覆うこともあるが、上記のように導電体の配線基板から離間する方向の端部は開口されているので、配線基板に対して導電体を取り付けた後に、この開口部から伝熱性樹脂を容易に流し込むことができる。
【0017】
上記導電体において、上記効果をより確実にするために、その開口部の形状は、リード線及び平滑コンデンサを、開口部の開口縁と、リード線の外周面及び前記平滑コンデンサの外周面とが2mm以上離れた状態で、貫通できるよう設定することが好ましい。
上記ランプ点灯装置において、配線基板の一表面上に、高周波発振回路を構成するスイッチング素子が実装されている場合には、スイッチング素子から発生する高周波ノイズを抑えるために、少なくともそのスイッチング素子を囲むように導電体を設けることが好ましい。
【0018】
また、導電体の配線基板からの高さを、スイッチング素子の配線基板からの高さ以上に設定すれば、スイッチング素子からの高周波ノイズをより確実に遮蔽することができる。なお、この点については、後述する実験によって確認されている。
また、導電体の形状は、配線基板の周囲を囲み、且つ、筒状、錐状、または筒状部分と錐状部分を合わせ持つ形状とすることが好ましい。
【0019】
導電体は、配線基板における安定電位部分、具体的には配線基板における平滑コンデンサのマイナス電位側と電気接続することが、高周波ノイズの遮蔽効果を高める上で好ましい。
本発明は、無電極放電ランプのように、点灯周波数150KHz以上でランプを点灯する場合には、特に有効である。
【0020】
【発明の実施形態】
以下、本発明の実施形態について、図面を参照にしながら説明する。
図1は、実施の形態に係る無電極放電ランプの構成図である。
図1に示されるように、この無電極放電ランプは、放電バルブ10に対して、交流電磁界を発生させるためのコイルユニット20及び点灯回路ユニット30などが装着されて構成されている。また、放電バルブ10にはさらに、点灯回路ユニット30を覆うように設けられたハウジング40を介して、商用電源から電力供給される口金50が装着され、口金50及びハウジング40の内部空間には、口金50から点灯回路ユニット30に電力を供給するリード線61,62が架橋されており、無電極放電ランプの全体形状は電球形状である。
【0021】
また、ハウジング40の内側には、点灯回路ユニット30を囲むように導電体70が取り付けられている。
図3は、無電極放電ランプの部分分解斜視図であって、点灯回路ユニット30に対して導電体70が装着され、ハウジング40、口金50がはずされた状態が示されている。
【0022】
なお、コイルユニット20、ハウジング40、口金50は、基本的に、管軸Zを軸として略回転体形状である。
また、ハウジング40は、絶縁性材料で形成され、その先端部41に開口部42が開設され、口金50は、その開口部42を閉塞するように装着されている。
(発光バルブ10及びコイルユニット20)
発光バルブ10は、透明性のガラスで形成された管球であって、壁面が内方に凹んだ凹入部11が管軸Zに沿って形成されている。そして、発光バルブ10内には発光物質として水銀とアルゴン、クリプトンが封入され、またバルブ内面には、蛍光体が塗布されて蛍光体層12が形成されている。なお、凹入部11の中央には管軸Zに沿って、発光バルブ10と連通する排気管13が取り付けられている。
【0023】
コイルユニット20は、発光バルブ10に装着されているボビン21と、このボビン21に巻回された励起コイル22と、磁性体(フェライト)からなるコア23とから構成されている。
ボビン21は、発光バルブ10のネック部分10aを覆うように取り付けられた円環状の底板部21aと、当該底板部21aの中央から突出する円筒部21bとからなり、この円筒部21bが凹入部11に挿入されている。そして、励起コイル22は、凹入部11内において円筒部21bの外周面上に巻回され、コア23は、排気管13を囲む円筒体であって、凹入部11内において円筒部21bの内側に挿入されている。
【0024】
(点灯回路ユニット30の構成)
図2はこの点灯回路ユニット30の回路図である。
点灯回路ユニット30は、配線基板31上に、平滑コンデンサ32を含む整流回路と、1対のスイッチング素子33a,33b、チョークコイル34a及びコイル34bを含む高周波発振回路が設けれて構成されている。なお、図1においては、1対のスイッチング素子33a,33bが同一サイズで重なっているものとして1個だけ示されている。
【0025】
また、配線基板31の口金50側表面上には、口金50から電力を受け取る入力端子35a,35bが設けられている。
平滑コンデンサ32としては円柱状の電解コンデンサが用いられている。スイッチング素子33a,33bは、3端子スイッチング素子であって、具体的にはトランジスタチップが用いられている。
【0026】
図1に示すように、配線基板31は円板状の基板であって、上記底板部21aの外面上に沿って取り付けられている。なお図示はしないが、底板部21aと配線基板31との間に、ボビンからの放熱を促進させるヒートシンク及び絶縁板などを介挿してもよい。
平滑コンデンサ32、スイッチング素子33a,33b及びチョークコイル34aは、配線基板31における口金50側の表面上に実装されている。
【0027】
平滑コンデンサ32の位置については、後で詳述するが、配線基板31の中央部分の上方において、配線基板31から離れた位置に配置されている。一方、スイッチング素子33a,33bは、配線基板31に近い位置に配置されている。
なお、図1においてはチョークコイル34aが示されていないが、例えば、配線基板31と平滑コンデンサ32との間に配置される。
【0028】
スイッチング素子33a,33bの姿勢については、配線基板31に対して立った状態(スイッチング素子の主表面が配線基板31に対してほぼ垂直)で実装してもよいし、寝かせた状態(スイッチング素子の主表面が配線基板31に対してほぼ平行)で実装してもよい。
なお、配線基板31上には、この他にも、図2に示される各種コンデンサ、コイル、抵抗などが実装されているが、図1においてはこれらは省略されている。
【0029】
上記入力端子35a,35bと口金50との間は、リード線61,62で接続されている。
以上のような点灯回路ユニット30において、口金50からリード線61,62を介して入力端子35a,35bに商用電源からの電力が供給される。整流回路では、入力端子35a,35bに供給される交流電源を、直流に変換する共に平滑コンデンサ32で平滑化することによって整流する。そして、整流回路で整流された電源は高周波発振回路に供給され、高周波発振回路では、スイッチング素子33a,33bなどを用いて高周波を発生し、これを上記励起コイル22に印加する。
【0030】
(導電体70の構成)
図1,3に示すように、導電体70は、配線基板31のスイッチング素子33a,33bが実装された側(図1における紙面下側)において、スイッチング素子33a,33bチョークコイル34a及びコイル34bを取り囲んで設けられている。
【0031】
この導電体70も、管軸Zを回転軸として略回転体形状であって、ハウジング40の内面に沿って固定されている。
導電体70は、金属板(例えば鉄板、アルミニウム板)あるいは金属メッシュを成形することによって作製できる。あるいは、ハウジング40の内面に金属板を貼りつけることによっても形成できる。
【0032】
この導電体70は、ハウジング40の内面に沿って配置されているので、ハウジング40内の占有スペースはわずかである。従って、導電体70を設けない場合と比べて、ハウジング40のサイズをほぼ同等に設定することができる
配線基板31の表面を基準とする導電体70の高さH1(以降では、単に「導電体70の高さH1」と記載する。)については、後で詳述するが、配線基板31の表面を基準とするスイッチング素子33a,33bの高さH2(以降では、単に「スイッチング素子33a,33bの高さH2」と記載する。)以上に設定することが望ましい。
【0033】
また、導電体70の先端部72には、平滑コンデンサ32及びリード線61,62が貫通できるよう開口部73が開設されている。
これによって、以下に詳述するように、高周波ノイズを遮蔽することができる。また、導電体70の高さH1を、配線基板31の表面を基準とする平滑コンデンサ32の高さH3(以降では、単に「平滑コンデンサ32の高さH3」と記載する。)以下に設定することができる点で、設計上の制約が少なく、且つランプ組み立てが容易にできるといった効果を奏する。
【0034】
(開口部73の開口形態について)
開口部73の開口形態について、図5を参照しながら更に説明する。
図5は、導電体70における開口部の形状を例示する図であって、導電体70を口金装着側から見た平面図である。
(a)〜(e)の各平面図には、導電体70に対して平滑コンデンサ32およびリード線61,62の位置(無電極放電ランプ内に組み込まれた状態で、平滑コンデンサ32およびリード線61,62が、開口部73付近において占めている領域)も示している。
【0035】
(a)に示す例は、図1,3に示すものと同様であって、円形の開口部73が大きく形成され、この開口部73に臨む円環状の縁が先端部72となっている。一方、(b)〜(e)に示す例では、先端部72に、配線基板31と平行な天板部70cが存在し、その天板部70cに各形状の開口部73が形成されている。
当図に示されるように、(a)〜(e)のいずれの例においても、ランプ内に組み込まれた状態において、開口部73付近では、平滑コンデンサ32は導電体70の中央付近を通過し、リード線61,62は、その側を通過している。
【0036】
そして、各例の開口部73は、いずれもこの平滑コンデンサ32及びリード線61,62が占めている領域を含むように設定されている。すなわち、導電体70、平滑コンデンサ32及びリード線61,62がランプ内に組み込まれた状態で、各開口部73は、平滑コンデンサ32及びリード線61,62が、貫通できるように設定されている。
【0037】
(a)〜(c)に示す導電体70では、いずれも、平滑コンデンサ32をリード線61,62が占める領域を含むように、1つの開口部73が形成されているが、形状は互いに異なっており、(a)では、開口部73が円形であり、(b)では、開口部73が方形であり、(c)では、開口部73が、2つの円が結合した形状である。
【0038】
一方、(d)に示す導電体70では、平滑コンデンサ32が占める領域を含む開口部73aと、リード線61,62が占める領域を含む開口部73bとが別個に形成され、この開口部73aと開口部73bとを合わせたものが開口部73である。また、(e)に示す導電体70では、平滑コンデンサ32が占める領域を含む開口部73aと、リード線61,リード線62が占める領域を含む開口部73b,開口部73cとが別個に形成され、この開口部73a,開口部73b,開口部73cを合わせたものが開口部73である。
【0039】
なお、(a)に示す開口部73は管軸を中心として対称であるが、(b)〜(e)に示す開口部73は管軸を中心として非対称である。
(導電体70の変形例)
上述した点灯回路ユニット30では、導電体70は、スイッチング素子33a,33bチョークコイル34a及びコイル34bを取り囲んで設けられていたが、例えば、スイッチング素子33a,33b、チョークコイル34a、コイル34bのいずれかが、配線基板31における放電バルブ10側に設けられている場合には、スイッチング素子33a,33b、チョークコイル34a、コイル34bの中で口金50側に設けられているものだけを囲むように設けてもよい。
【0040】
その場合も、導電体70によって囲まれたスイッチング素子33a,33b、チョークコイル34aあるいはコイル34bから発生する高周波ノイズを遮蔽することができる。
上述した導電体70では、いずれも先端部72が配線基板31と平行であって、先端部72の中ではどの場所でも配線基板31の表面からの高さは一定である。また、スイッチング素子33a,33bの上面も配線基板31と平行であるので、スイッチング素子33a,33bの上面の中ではどの場所でも配線基板31の表面からの高さは一定である。
【0041】
しかし、導電体70の先端部72やスイッチング素子33a,33bの上面は、必ずしも配線基板31と平行でなくてもよく、場所によって配線基板31からの高さが異なっていても良い。
また、導電体70には、その一部にスリットや切り込みを設けてもよい。
例えば、回路の部品と電気的接触が生じやすい箇所に、接触を防ぐために局部的にスリットや切り込みを設けても良い。また、導電体70に対して、図3中に破線で示すように、配線基板31に対して垂直方向にスリット74を形成してもよい。このようにスリットを設ければ、例えば、帯状の板を巻けつけて導電体70作製することも可能なので、導電体70を容易に作製できる。
【0042】
なお、このようなスリットや切り込みを設ける場合、導電体70の高さH1は、スリットや切り込みを設けた部分を除き、他の部分についての高さを指すこととする。
(導電体70による高周波ノイズ抑制効果)
上記のように点灯回路ユニット30で高周波を発生する際に、そのスイッチング動作に伴って高周波ノイズが発生するが、上記のように、スイッチング素子33a,33b、チョークコイル34a、コイル34bを取り囲んで導電体70が設けられているので、高周波ノイズを遮蔽することができる。
【0043】
なお、導電体70が、上記のようにスイッチング素子33a,33b、チョークコイル34a、コイル34bを取り囲んでいれば、これらを全体的に覆っていなくても、十分に高周波ノイズの遮蔽効果を得ることができる。この点は、後述する実験によっても裏付けられている。
すなわち、外部に漏れる高周波ノイズとしては、主として入力電源ラインにおける雑音端子電圧や空気中における輻射妨害電界があり、電気用品取締法により、雑音端子電圧レベルについて一定レベル以下に抑えることが義務付けられているが、上記導電体70において上記(a)〜(e)のいずれの形状で開口部73が形成されていても、雑音端子電圧や輻射妨害電界がかなり低いレベルに抑えられることを確認している。
【0044】
これは、点灯回路ユニット30において、高周波ノイズ発生源が主としてスイッチング素子33a,33b、チョークコイル34aあるいはコイル34bであって、発生した高周波ノイズが配線基板31に沿った方向に広がりやすいので、上記のように導電体70を設ければその経路が導電体70で遮蔽されるためと考えられる。
【0045】
導電体70による高周波ノイズ遮蔽効果をより確実に得るために、以下のようにするのが好ましい。
高周波ノイズを抑える上で、導電体70の高さH1を、スイッチング素子33a,33bと配線基板31との隙間距離以上に設定することが好ましいが、更に、導電体70の高さH1を、スイッチング素子33a,33bの高さH2以上に設定することによって、点灯回路ユニット30から無電極放電ランプの外部に漏れる高周波ノイズを十分低いレベルに抑えることができる。
【0046】
ここで、同じスイッチング素子33a,33bを用いても、配線基板31に対して立てている場合と比べて、寝かせている場合にはスイッチング素子33a,33bの高さH2がかなり低くなるが、いずれの場合でも、導電体70の高さH1をスイッチング素子33a,33bの高さH2以上に設定することによって、高周波ノイズの漏れを十分低いレベルに抑えることができる。
【0047】
導電体70の形状に関しては、筒状、あるいは円錐状、あるいは筒状部分と錐状部分を組み合わせた形状であることが好ましい。
図1に示す導電体70は、配線基板31に近い下側部分70aが円筒状であり、その端部71が配線基板31の外周全体を囲んでいる。また下側部分70aの上に形成された上側部分70bは円錐状となっており、好ましい形状の一例である。
【0048】
導電体70における配線基板31側の端部71に位置については、端部71が配線基板31の表面から口金50の方向に1〜2mm程度離れていても、高周波ノイズを遮蔽する効果を奏するが、当該端部71が配線基板31の外周全体を囲むように配置するのが好ましい。
また、導電体70は、点灯回路ユニット30における安定電位を示す部分と電気的に接続することが好ましい。この安定電位を示す部分とは、例えば、図2の回路図において符号36で示される平滑コンデンサ32のマイナス側部分である。
【0049】
このように導電体を点灯回路の安定電位に接続することにより、回路各部から空間を経由して外部に伝播する高周波ノイズを更に減少する効果が得られる。
(開口部73が形成されていることによる効果)
平滑コンデンサ32が貫通できる開口部73が形成されているので、導電体70の高さH1を、平滑コンデンサ32の高さH3以下に設定することができる。言い換えれば、平滑コンデンサ32の高さH3を、導電体70の高さH1以上とすることができる。
【0050】
従って、限られたスペース内において、平滑コンデンサ32の配置位置や導電体70の形状を設計する上で、自由度が高まることになる。特に、小型の無電極放電ランプにおいては、限られたスペースを有効に利用して部品を配置する必要があるので、設計上の自由度が高まることは有利である。
例えば、平滑コンデンサ32の配置位置については、図1に示すように、平滑コンデンサ32の本体が口金50の内部空間に入り込ませることもできる。これによって口金50の内部空間が有効利用されるので、ランプの小型化に寄与する。また、平滑コンデンサ32を放電バルブ10から離れた位置に配置することによって、放電バルブ10で発生する熱の影響を受けることなく、また平滑コンデンサ32から発生する熱が口金50を通して外部に放出されやくなる。
【0051】
また、導電体70の高さH1が平滑コンデンサ32の高さH3より大きければ、平滑コンデンサ32が導電体70内に閉じ込められて、平滑コンデンサ32で発生する熱が放熱されにくいが、導電体70の高さH1が平滑コンデンサ32の高さH3以下に設定することによって、平滑コンデンサ32の周囲で熱がこもることなく、放熱されやすくなる。
【0052】
また、リード線61,62は、開口部73を貫通して、口金50と入力端子35a,35bとの間を架橋させることができる。これによって、口金50及びハウジング40の内部空間を有効利用してリード線61,62を配置し、且つリード線61,62において短絡が生じにくい配置形態とすることができる。
また、平滑コンデンサ32及びリード線61,62を貫通できるように設定されているので、無電極放電ランプを組み立てる時に組み立てがしやすい。
【0053】
すなわち、無電極放電ランプを組み立てるときには、点灯回路ユニット30、導電体70をハウジング40内に装着し、口金50をハウジング40の先端部41に装着するが、そのとき点灯回路ユニット30と口金50とをリード線61,62で接続する必要がある。
具体的には、点灯回路ユニット30の配線基板31に一端側を接続したリード線61,62及び平滑コンデンサ32を、図3に示されるように、導電体70の開口部73、ハウジング40の開口部42を通過させて、リード線61,62の他端側を口金50に例えば半田付けで接続するといった作業となるが、リード線61,62及び平滑コンデンサ32を貫通できるように開口部73が設定されているので、この作業を容易に行うことができる。
【0054】
また、このような点灯回路ユニット30において、配線基板31からの放熱性を向上させうるために、配線基板31におけるスイッチング素子33a,33bが実装された面上に伝熱性樹脂(例えばシリコン樹脂)を流し込んで、配線基板31上の各部品を伝熱性樹脂で覆うよう伝熱樹脂層を形成することもある。
この場合、上記のように導電体70の先端部72に開口部73が形成されているので、点灯回路ユニット30に導電体70を取り付けた後に、この開口部73における平滑コンデンサ32やリード線61,62との隙間にディスペンサ等を挿入して伝熱性樹脂を挿入して配線基板31上に塗布することができる。
【0055】
特に図5(a)〜(c)のように、1つの開口部73でリード線61,62及び平滑コンデンサ32を貫通できるようにすれば上記の効果が大きい。
このような効果をより確実なものとするために、開口部73の開口縁とリード線61,62の外周面とは、いずれの箇所でも2mm以上離れていること、すなわち、開口部73の開口縁とリード線61,62の外周面とが最も接近している箇所でもその距離が2mm以上であることが好ましい。また、開口部73の開口縁と平滑コンデンサ32の外周面とも、いずれの箇所でも2mm以上離れていることが好ましい。
【0056】
図5(a)のように、開口部73が管軸を中心に対称の場合は、導電体70を装着するときに、リード線61,62との位置合わせが必要がない点でも、組み立てが容易である。
また、導電体70の形状を、上記のように筒状、円錐状、あるいは筒状部分と錐状部分を組み合わせた形状に設定することは、組み立て容易性及び伝熱性樹脂の流し込み容易性を確実にする上でも好ましい。
【0057】
(点灯回路ユニット30における変形例)
図4は、上記図2に示す点灯回路ユニット30に対して、リード線61,62から配線基板31に電力が供給される入口にコモンモードフィルタを設けた回路構成を示す図である。
図4に示すように、互いに直列接続された1対のコンデンサ37a,37bが、入力端子35a,35bに対して並列接続され、これによって、コモンモードフィルタが構成されている。
【0058】
この場合、コンデンサ37aとコンデンサ37bとの中点と、回路安定電位部分36(整流回路における平滑コンデンサ32のマイナス電位側部分)とを接続し、これと導電体70とを接続することが好ましく、それによって、雑音端子電圧レベル、輻射妨害電界を更に低減できる。
(無電極放電ランプ以外への適用)
上記のように無電極放電ランプにおいては、点灯周波数が通常150KHz以上であって、更に数MHzの高い周波数で点灯する場合もあり、それに伴って526kHz以上の帯域で雑音端子電圧レベルが高くなりやすい。
【0059】
上記説明では、その点を考慮して、無電極放電ランプについて説明したが、有電極形放電ランプにおいても、高周波で駆動するものについては、同様に実施することができる。例えば、インバータ回路で400kHz程度の高周波を印加して点灯させる電球型蛍光ランプもあるが、これに対しても同様に実施すれば、同様の効果を奏する。
【0060】
電球形蛍光灯においては、526kHz以上5MHz以下の領域で雑音端子電圧レベル56dBμV以下、5MHz以上の領域で雑音端子電圧レベルを60dBμV以下とすることが義務付けられているが、本発明を適用することにより、点灯周波数がかなり高くても十分にこのレベル以下に抑えることができる。
すなわち本発明は、平滑コンデンサを含む整流回路及び高周波発振回路を用いて高周波でランプを点灯させる装置に対して広く適用できる。
【0061】
【実施例】
上記図1〜3に示す形態で、実施例1にかかる無電極放電ランプを作製した。
ランプ電力は12Wとした。スイッチング素子33a、33bは、配線基板31に対して立てた状態で実装し、スイッチング素子33a、33bの高さH2は11mmであった。導電体70の高さH1は、12mmあるいは15mmとした。
【0062】
点灯回路ユニット30は、上記図2に示すような回路であって、回路安定電位部分36(平滑コンデンサ32のマイナス電位側部分)に接続した。
点灯回路ユニット30による点灯周波数は480kHzとした。
(実験)
上記実施例1の無電極放電ランプにおいて、導電体70を輪切りして先端部72側を切り取ることによって、導電体70の高さH1を11mm未満の各値(0mm,5mm,7mm,10mm)に変えたものを、比較例として作製した。
【0063】
上記実施例1及び比較例の各無電極放電ランプについて、100kHz〜30MHzの範囲における各周波数帯域での雑音端子電圧を測定した。
図6(a)〜(e)はその測定結果を示すチャートであって、100kHz以上の範囲における各周波数帯域での雑音端子電圧レベルを示している。
(a)〜(d)は比較例について測定したもの、(e),(f)は実施例1について測定したものである。
【0064】
なお、図6には、10MHzまでしか示されていないが、10MHzを越える範囲においては大きなピークは見られなかった。
実施例にかかる図6(e),(f)においては、比較例にかかる図6(a)と比べて、526kHz〜30MHzの帯域で、2.5dBμVの改善効果が得られた。
【0065】
いずれの測定結果においても、周波数526kHz以上の帯域に表れるピークの中で、周波数2.35MHzに表れている5次高調波雑音端子電圧が最も高い値を示している。
図7は、上記図6(a)〜(f)に示される5次高調波雑音端子電圧の値を、導電体70の高さH1に対してプロットした特性図である。
【0066】
この図7より、導電体70の高さH1が11mm未満の範囲では、高さH1が大きくなるにつれて5次高調波雑音端子電圧が低くなっている。一方、導電体70の高さH1が11mm以上の範囲では、導電体70の高さH1を大きくしても5次高調波雑音端子電圧はあまり変らないことがわかる。
従って、導電体70の高さH1を小さく設定しても、雑音端子電圧を抑える効果が得られるが、導電体70の高さH1をスイッチング素子33a、33bの高さH2(11mm)以上に設定することによって、周波数526kHz以上の帯域における高調波雑音端子電圧を十分に低く抑えることができることがわかる。
【0067】
点灯回路ユニット30において、スイッチング素子33a,33bを配線基板31に対して寝かせているものも作製した。スイッチング素子33a、33bの高さH2はほぼ4mm(素子の厚さ4mmより若干大きい)であった。
この場合についても、同様にして導電体70の高さH1を、スイッチング素子33a、33bの高さH2(4mm)をはさんでいろいろな値に変えたものを作製し、雑音端子電圧を測定したところ、上記図7と同様の傾向を示し、導電体70の高さH1が大きいほど5次高調波雑音端子電圧が低くなっていたが、高さH1が4mm以上の範囲では、導電体70の高さH1を大きくしても5次高調波雑音端子電圧はあまり変らず、従って、導電体70の高さH1をスイッチング素子33a、33bの高さH2(4mm)以上に設定することによって、周波数526kHz以上の帯域における雑音端子電圧を十分に低く抑えることができることがわかった。
【0068】
(実施例2)
上記実施例1にかかる無電極放電ランプにおいて、導電体70を、点灯回路ユニット30のどの部分にも電気的に接触していないものも作製した。そして、同様に、導電体70の高さH1を変化させて雑音端子電圧を測定したところ、導電体70の高さH1をスイッチング素子33a、33bの高さH2(11mm)以上に設定すれば、周波数526kHz以上の帯域における雑音端子電圧を低く抑える効果が見られた。
【0069】
ただし、上記実施例1と比べると、上記実施例では、周波数526kHz以上の帯域で全体的に雑音端子電圧レベルを抑えることができるのに対して、本実施例2では、一部の周波数帯域だけで高調波雑音端子電圧を低減する効果が見られた。
【0070】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、リード線を介して配線基板の一表面側に供給される電力を、当該配線基板の一表面上に実装されている平滑コンデンサを含む整流回路で整流し、高周波発振回路で高周波を発振し、この高周波をランプに印加して点灯させるランプ点灯装置において、配線基板の一表面側には、高周波発振回路を構成する部品を囲む導電体が設け、導電体の配線基板から離間する方向の端部を、平滑コンデンサ及びリード線が貫通できるよう開口することによって、スイッチング素子で発生する高周波ノイズを遮蔽して雑音端子電圧、輻射妨害電界を低減することができ、平滑コンデンサの配線基板からの高さも導電体によって制約されることがなくるので、設計上の自由度が高まる。特に、電球タイプのような小型ランプにおいては、限られたスペースを有効に利用して部品を配置する必要があるので、このように設計上の自由度が高まることは有利である。
【0071】
更に、本発明によれば、平滑コンデンサの冷却をよくしたり、ランプ点灯装置を組み立てる時に、容易に組み立てることができ、配線基板に対して導電体を取り付けた後に伝熱性樹脂を流し込む際にも容易に流し込めるといった効果も奏する。
ここで、導電体を、配線基板における安定電位部分に電気接続することにより、高周波ノイズの遮蔽効果を高めることができる。
【0072】
本発明は、無電極放電ランプのように、点灯周波数150KHz以上でランプを点灯する場合には特に有効である。
【0073】
【図面の簡単な説明】
【0074】
【図1】実施の形態に係る無電極放電ランプの構成図である。
【0075】
【図2】上記無電極放電ランプに組み込まれている点灯回路ユニットの回路図である。
【0076】
【図3】上記無電極放電ランプの部分分解斜視図である。
【0077】
【図4】上記点灯回路ユニットにおいて、電力供給入口にコモンモードフィルタを設けた回路構成を示す図である。
【0078】
【図5】導電体の開口形態について説明する図である。
【0079】
【図6】雑音端子電圧を測定した結果を示すチャートである。
【0080】
【図7】図6に示される5次高調波雑音端子電圧の値を、導電体70の高さH1に対してプロットした特性図である。
【0081】
【符号の説明】
10 発光バルブ
20 コイルユニット
22 励起コイル
30 点灯回路ユニット
31 配線基板
32 平滑コンデンサ
33a,33b スイッチング素子
35a,35b 入力端子
36 回路安定電位部分
37a,37b コンデンサ
40 ハウジング
50 口金
61,62 リード線
70 導電体
72 先端部
73 開口部
74 スリット
【発明が属する技術分野】
本発明は、高周波でランプを点灯させるランプ点灯装置及び無電極放電ランプに関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、放電容器内にフィラメントや電極を有していない無電極放電ランプが開発されている。この無電極放電ランプは、長寿命特性が優れ、高効率であるといった特徴を有し、照明業界において環境保護の観点から、省資源効果及び省エネ効果が期待できる点で注目されている。
【0003】
無電極放電ランプの構造としては、例えば、特許文献1に開示されているように、凹入部が形成されたガラス容器の内面に蛍光体層が塗布され、容器内部に発光物質(水銀)及び希ガスが封入され、容器外部において凹入部に挿入するように磁性体材料からなるコアと励起コイルが設けられているものが知られている。この励起コイルに、点灯回路ユニットから高周波電流を供給することによって、当該励起コイル及びコアで高周波磁界が発生する。それによって、発光バルブ内では、この磁界を打ち消すごとくに交流電界が発生し、放電容器内の発光物質(水銀)が励起される。そして、放電容器内で紫外線が発生し、この紫外光が蛍光体層で可視光に変換されることによって発光する。
【0004】
また、上記特許文献1に開示されているものもそうであるが、このような無電極放電ランプにおいて、口金が取り付けられ点灯回路ユニットもコンパクトに組み込まれたいわゆる電球タイプも開発されている。
この電球タイプでは、商用電源に接続される口金と上記放電容器とがハウジングを介して固定され、そのハウジング内に、口金から供給される電力を平滑コンデンサを含む整流回路で整流し、3端子スイッチング素子を含む高周波発振回路で高周波を発振する点灯回路ユニットが設けられている。この点灯回路ユニットは、放電容器と口金との間に設けられた配線基板を備え、その配線基板の口金側表面上に、平滑コンデンサ及び3端子スイッチング素子などが実装されている。一般に、平滑コンデンサとしては電解コンデンサ、3端子スイッチング素子としてはトランジスタが用いられる。
【0005】
ところで、電球タイプの点灯回路ユニットにおいては、装置を小さくするために部品配置上の工夫がなされている。例えば、3端子スイッチング素子は比較的高さが低いので、配線基板のいずれかの面上近くに実装され、一方、平滑コンデンサは、素子の高さが比較的高くまた放電容器からの熱をできるだけ受けにくいようにすることを考慮して、配線基板状の中央付近で、口金に近い位置に配置されているものもある。
【0006】
また、特許文献1に示される点灯回路ユニットでは、口金から配線基板に電力を供給するため、口金と配線基板との間の内部空間に電力供給用のリード線が架設されている。このようにリード線を内部空間に架設することで、短絡が生じにくいと考えられる。
【0007】
【特許文献1】特開平11−025925号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
上記タイプの点灯回路ユニットにおいて、ランプ点灯中に、高周波を発振する際に高周波ノイズが周囲に伝わる問題、例えば、入力電源ラインに雑音端子電圧が伝わったり、周囲の空気中に輻射妨害電界が発生するという問題がある。
この点に関して、日本では、電気用品取締法の雑音端子電圧規格も設けられ、526KHz以上の帯域における雑音端子電圧レベルを56dBμV以下とすることが必要とされている。
【0009】
このような背景のもとで、高周波ノイズを低減する技術が望まれている。
高周波ノイズを低減するには、ランプ点灯時に印加する高周波電力の周波数を526KHz以下でできるだけ低く設定することが有効であるが、無電極放電ランプにおいては、点灯周波数を低く設定すると、交流磁界から生じる交流電界が弱まるので、ランプの点灯状態を維持するのに支障をきたす。そのため、無電極放電ランプにおいては、通常、点灯周波数150KHz以上で点灯する必要が有り、それに伴って雑音端子電圧レベルが高くなりやすい。
【0010】
高周波ノイズを防止するために、特許文献1に記載されているように、点灯回路ユニットを金属性ハウジングで覆うことによって高周波が周囲に伝わるのを防ぐ技術も知られている。
しかしながら、点灯回路ユニットを金属性ハウジングで覆ってしまうと、点灯回路ユニットに平滑コンデンサが実装される場合、金属性ハウジング内に平滑コンデンサが納めまるように配置することになるので、平滑コンデンサを配置する位置が制約される、もしくは、金属性ハウジングの高さを平滑コンデンサより高く設定する必要があるといった設計上の制約を受ける。
【0011】
また、平滑コンデンサの周囲でハウジング内に熱が閉じこめられ、放熱が妨げられる。ここで、平滑コンデンサに一般に用いられる電解コンデンサは熱に弱いので、放熱が妨げられると点灯動作が不確実となり、ランプ寿命を縮める原因ともなり得る。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであって、リード線を介して供給される電力でランプに高周波を印加して点灯させるランプ点灯装置において、部品の配置などにおいて設計上の制約を少なく抑えながら雑音端子電圧や輻射妨害電界強度といった高周波ノイズを低レベルに抑えることができ、且つ平滑コンデンサの冷却を良好にできるものを提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明は、リード線を介して配線基板の一表面側に供給される電力を、当該配線基板の一表面上に実装されている平滑コンデンサを含む整流回路で整流し、高周波発振回路で高周波を発振し、この高周波をランプに印加して点灯させるランプ点灯装置において、配線基板の一表面側には、高周波発振回路を構成する部品を囲む導電体が設け、配線基板から離間する方向の端部を、平滑コンデンサ及びリード線が貫通できるよう開口することとした。
【0013】
ここで、「高周波発振回路を構成する部品」は、高周波ノイズの発生源となる部品であって、主として、スイッチング素子やチョークコイルを指している。
上記ランプ点灯装置においては、高周波ノイズの発生源とある部品が導電体で囲まれているので、高周波ノイズが装置外部に漏れるのを抑えることができる。
なお、高周波ノイズを導電体で遮蔽する上で、これらの高周波発振回路を構成する部品を全体的に導電体で囲むことが好ましいが、スイッチング素子だけ、あるいはチョークコイルだけを囲んでも、高周波ノイズはある程度遮蔽される。
【0014】
また上記ランプ点灯装置においては、導電体の配線基板から離間する方向の端部を、平滑コンデンサ及びリード線が貫通できるよう開口しているので、平滑コンデンサの配線基板からの高さが導電体によって制約されることがない。すなわち、導電体の配線基板からの高さを、平滑コンデンサの配線基板からの高さ以下に設定することができる。このように、平滑コンデンサを配置する位置は、導電体によって制約されることなく、配線基板から離れた位置に配置することもできるので、装置内のスペースを効率よく利用することができることになる。
【0015】
例えば、電球タイプの場合は通常、配線基板上の離れた位置に口金があってリード線が口金に接続されているので、平滑コンデンサを口金の内部空間に入り込むように配置することができる。これにより、口金の内部スペースを有効利用すると共に平滑コンデンサが冷却されやすい。
また、平滑コンデンサの周囲で熱が導電体で閉じ込められることない点でも平滑コンデンサが冷却されやすい。 また、リード線も導電体を貫通し口金と接続することができるので、この点でも装置内のスペースを効率よく利用することができる。
【0016】
また、装置製造上のメリットもあり、導電体にはリード線及び平滑コンデンサを貫通させるの開口部が形成されいるので、ランプ点灯装置を組み込んでランプを作製する時に、容易に組み立てることができる。
また、このようなランプ点灯装置において、配線基板からの放熱をよくするために、スイッチング素子や平滑コンデンサを実装した配線基板上に伝熱性樹脂を流し込んで配線基板上の部品を伝熱性樹脂で覆うこともあるが、上記のように導電体の配線基板から離間する方向の端部は開口されているので、配線基板に対して導電体を取り付けた後に、この開口部から伝熱性樹脂を容易に流し込むことができる。
【0017】
上記導電体において、上記効果をより確実にするために、その開口部の形状は、リード線及び平滑コンデンサを、開口部の開口縁と、リード線の外周面及び前記平滑コンデンサの外周面とが2mm以上離れた状態で、貫通できるよう設定することが好ましい。
上記ランプ点灯装置において、配線基板の一表面上に、高周波発振回路を構成するスイッチング素子が実装されている場合には、スイッチング素子から発生する高周波ノイズを抑えるために、少なくともそのスイッチング素子を囲むように導電体を設けることが好ましい。
【0018】
また、導電体の配線基板からの高さを、スイッチング素子の配線基板からの高さ以上に設定すれば、スイッチング素子からの高周波ノイズをより確実に遮蔽することができる。なお、この点については、後述する実験によって確認されている。
また、導電体の形状は、配線基板の周囲を囲み、且つ、筒状、錐状、または筒状部分と錐状部分を合わせ持つ形状とすることが好ましい。
【0019】
導電体は、配線基板における安定電位部分、具体的には配線基板における平滑コンデンサのマイナス電位側と電気接続することが、高周波ノイズの遮蔽効果を高める上で好ましい。
本発明は、無電極放電ランプのように、点灯周波数150KHz以上でランプを点灯する場合には、特に有効である。
【0020】
【発明の実施形態】
以下、本発明の実施形態について、図面を参照にしながら説明する。
図1は、実施の形態に係る無電極放電ランプの構成図である。
図1に示されるように、この無電極放電ランプは、放電バルブ10に対して、交流電磁界を発生させるためのコイルユニット20及び点灯回路ユニット30などが装着されて構成されている。また、放電バルブ10にはさらに、点灯回路ユニット30を覆うように設けられたハウジング40を介して、商用電源から電力供給される口金50が装着され、口金50及びハウジング40の内部空間には、口金50から点灯回路ユニット30に電力を供給するリード線61,62が架橋されており、無電極放電ランプの全体形状は電球形状である。
【0021】
また、ハウジング40の内側には、点灯回路ユニット30を囲むように導電体70が取り付けられている。
図3は、無電極放電ランプの部分分解斜視図であって、点灯回路ユニット30に対して導電体70が装着され、ハウジング40、口金50がはずされた状態が示されている。
【0022】
なお、コイルユニット20、ハウジング40、口金50は、基本的に、管軸Zを軸として略回転体形状である。
また、ハウジング40は、絶縁性材料で形成され、その先端部41に開口部42が開設され、口金50は、その開口部42を閉塞するように装着されている。
(発光バルブ10及びコイルユニット20)
発光バルブ10は、透明性のガラスで形成された管球であって、壁面が内方に凹んだ凹入部11が管軸Zに沿って形成されている。そして、発光バルブ10内には発光物質として水銀とアルゴン、クリプトンが封入され、またバルブ内面には、蛍光体が塗布されて蛍光体層12が形成されている。なお、凹入部11の中央には管軸Zに沿って、発光バルブ10と連通する排気管13が取り付けられている。
【0023】
コイルユニット20は、発光バルブ10に装着されているボビン21と、このボビン21に巻回された励起コイル22と、磁性体(フェライト)からなるコア23とから構成されている。
ボビン21は、発光バルブ10のネック部分10aを覆うように取り付けられた円環状の底板部21aと、当該底板部21aの中央から突出する円筒部21bとからなり、この円筒部21bが凹入部11に挿入されている。そして、励起コイル22は、凹入部11内において円筒部21bの外周面上に巻回され、コア23は、排気管13を囲む円筒体であって、凹入部11内において円筒部21bの内側に挿入されている。
【0024】
(点灯回路ユニット30の構成)
図2はこの点灯回路ユニット30の回路図である。
点灯回路ユニット30は、配線基板31上に、平滑コンデンサ32を含む整流回路と、1対のスイッチング素子33a,33b、チョークコイル34a及びコイル34bを含む高周波発振回路が設けれて構成されている。なお、図1においては、1対のスイッチング素子33a,33bが同一サイズで重なっているものとして1個だけ示されている。
【0025】
また、配線基板31の口金50側表面上には、口金50から電力を受け取る入力端子35a,35bが設けられている。
平滑コンデンサ32としては円柱状の電解コンデンサが用いられている。スイッチング素子33a,33bは、3端子スイッチング素子であって、具体的にはトランジスタチップが用いられている。
【0026】
図1に示すように、配線基板31は円板状の基板であって、上記底板部21aの外面上に沿って取り付けられている。なお図示はしないが、底板部21aと配線基板31との間に、ボビンからの放熱を促進させるヒートシンク及び絶縁板などを介挿してもよい。
平滑コンデンサ32、スイッチング素子33a,33b及びチョークコイル34aは、配線基板31における口金50側の表面上に実装されている。
【0027】
平滑コンデンサ32の位置については、後で詳述するが、配線基板31の中央部分の上方において、配線基板31から離れた位置に配置されている。一方、スイッチング素子33a,33bは、配線基板31に近い位置に配置されている。
なお、図1においてはチョークコイル34aが示されていないが、例えば、配線基板31と平滑コンデンサ32との間に配置される。
【0028】
スイッチング素子33a,33bの姿勢については、配線基板31に対して立った状態(スイッチング素子の主表面が配線基板31に対してほぼ垂直)で実装してもよいし、寝かせた状態(スイッチング素子の主表面が配線基板31に対してほぼ平行)で実装してもよい。
なお、配線基板31上には、この他にも、図2に示される各種コンデンサ、コイル、抵抗などが実装されているが、図1においてはこれらは省略されている。
【0029】
上記入力端子35a,35bと口金50との間は、リード線61,62で接続されている。
以上のような点灯回路ユニット30において、口金50からリード線61,62を介して入力端子35a,35bに商用電源からの電力が供給される。整流回路では、入力端子35a,35bに供給される交流電源を、直流に変換する共に平滑コンデンサ32で平滑化することによって整流する。そして、整流回路で整流された電源は高周波発振回路に供給され、高周波発振回路では、スイッチング素子33a,33bなどを用いて高周波を発生し、これを上記励起コイル22に印加する。
【0030】
(導電体70の構成)
図1,3に示すように、導電体70は、配線基板31のスイッチング素子33a,33bが実装された側(図1における紙面下側)において、スイッチング素子33a,33bチョークコイル34a及びコイル34bを取り囲んで設けられている。
【0031】
この導電体70も、管軸Zを回転軸として略回転体形状であって、ハウジング40の内面に沿って固定されている。
導電体70は、金属板(例えば鉄板、アルミニウム板)あるいは金属メッシュを成形することによって作製できる。あるいは、ハウジング40の内面に金属板を貼りつけることによっても形成できる。
【0032】
この導電体70は、ハウジング40の内面に沿って配置されているので、ハウジング40内の占有スペースはわずかである。従って、導電体70を設けない場合と比べて、ハウジング40のサイズをほぼ同等に設定することができる
配線基板31の表面を基準とする導電体70の高さH1(以降では、単に「導電体70の高さH1」と記載する。)については、後で詳述するが、配線基板31の表面を基準とするスイッチング素子33a,33bの高さH2(以降では、単に「スイッチング素子33a,33bの高さH2」と記載する。)以上に設定することが望ましい。
【0033】
また、導電体70の先端部72には、平滑コンデンサ32及びリード線61,62が貫通できるよう開口部73が開設されている。
これによって、以下に詳述するように、高周波ノイズを遮蔽することができる。また、導電体70の高さH1を、配線基板31の表面を基準とする平滑コンデンサ32の高さH3(以降では、単に「平滑コンデンサ32の高さH3」と記載する。)以下に設定することができる点で、設計上の制約が少なく、且つランプ組み立てが容易にできるといった効果を奏する。
【0034】
(開口部73の開口形態について)
開口部73の開口形態について、図5を参照しながら更に説明する。
図5は、導電体70における開口部の形状を例示する図であって、導電体70を口金装着側から見た平面図である。
(a)〜(e)の各平面図には、導電体70に対して平滑コンデンサ32およびリード線61,62の位置(無電極放電ランプ内に組み込まれた状態で、平滑コンデンサ32およびリード線61,62が、開口部73付近において占めている領域)も示している。
【0035】
(a)に示す例は、図1,3に示すものと同様であって、円形の開口部73が大きく形成され、この開口部73に臨む円環状の縁が先端部72となっている。一方、(b)〜(e)に示す例では、先端部72に、配線基板31と平行な天板部70cが存在し、その天板部70cに各形状の開口部73が形成されている。
当図に示されるように、(a)〜(e)のいずれの例においても、ランプ内に組み込まれた状態において、開口部73付近では、平滑コンデンサ32は導電体70の中央付近を通過し、リード線61,62は、その側を通過している。
【0036】
そして、各例の開口部73は、いずれもこの平滑コンデンサ32及びリード線61,62が占めている領域を含むように設定されている。すなわち、導電体70、平滑コンデンサ32及びリード線61,62がランプ内に組み込まれた状態で、各開口部73は、平滑コンデンサ32及びリード線61,62が、貫通できるように設定されている。
【0037】
(a)〜(c)に示す導電体70では、いずれも、平滑コンデンサ32をリード線61,62が占める領域を含むように、1つの開口部73が形成されているが、形状は互いに異なっており、(a)では、開口部73が円形であり、(b)では、開口部73が方形であり、(c)では、開口部73が、2つの円が結合した形状である。
【0038】
一方、(d)に示す導電体70では、平滑コンデンサ32が占める領域を含む開口部73aと、リード線61,62が占める領域を含む開口部73bとが別個に形成され、この開口部73aと開口部73bとを合わせたものが開口部73である。また、(e)に示す導電体70では、平滑コンデンサ32が占める領域を含む開口部73aと、リード線61,リード線62が占める領域を含む開口部73b,開口部73cとが別個に形成され、この開口部73a,開口部73b,開口部73cを合わせたものが開口部73である。
【0039】
なお、(a)に示す開口部73は管軸を中心として対称であるが、(b)〜(e)に示す開口部73は管軸を中心として非対称である。
(導電体70の変形例)
上述した点灯回路ユニット30では、導電体70は、スイッチング素子33a,33bチョークコイル34a及びコイル34bを取り囲んで設けられていたが、例えば、スイッチング素子33a,33b、チョークコイル34a、コイル34bのいずれかが、配線基板31における放電バルブ10側に設けられている場合には、スイッチング素子33a,33b、チョークコイル34a、コイル34bの中で口金50側に設けられているものだけを囲むように設けてもよい。
【0040】
その場合も、導電体70によって囲まれたスイッチング素子33a,33b、チョークコイル34aあるいはコイル34bから発生する高周波ノイズを遮蔽することができる。
上述した導電体70では、いずれも先端部72が配線基板31と平行であって、先端部72の中ではどの場所でも配線基板31の表面からの高さは一定である。また、スイッチング素子33a,33bの上面も配線基板31と平行であるので、スイッチング素子33a,33bの上面の中ではどの場所でも配線基板31の表面からの高さは一定である。
【0041】
しかし、導電体70の先端部72やスイッチング素子33a,33bの上面は、必ずしも配線基板31と平行でなくてもよく、場所によって配線基板31からの高さが異なっていても良い。
また、導電体70には、その一部にスリットや切り込みを設けてもよい。
例えば、回路の部品と電気的接触が生じやすい箇所に、接触を防ぐために局部的にスリットや切り込みを設けても良い。また、導電体70に対して、図3中に破線で示すように、配線基板31に対して垂直方向にスリット74を形成してもよい。このようにスリットを設ければ、例えば、帯状の板を巻けつけて導電体70作製することも可能なので、導電体70を容易に作製できる。
【0042】
なお、このようなスリットや切り込みを設ける場合、導電体70の高さH1は、スリットや切り込みを設けた部分を除き、他の部分についての高さを指すこととする。
(導電体70による高周波ノイズ抑制効果)
上記のように点灯回路ユニット30で高周波を発生する際に、そのスイッチング動作に伴って高周波ノイズが発生するが、上記のように、スイッチング素子33a,33b、チョークコイル34a、コイル34bを取り囲んで導電体70が設けられているので、高周波ノイズを遮蔽することができる。
【0043】
なお、導電体70が、上記のようにスイッチング素子33a,33b、チョークコイル34a、コイル34bを取り囲んでいれば、これらを全体的に覆っていなくても、十分に高周波ノイズの遮蔽効果を得ることができる。この点は、後述する実験によっても裏付けられている。
すなわち、外部に漏れる高周波ノイズとしては、主として入力電源ラインにおける雑音端子電圧や空気中における輻射妨害電界があり、電気用品取締法により、雑音端子電圧レベルについて一定レベル以下に抑えることが義務付けられているが、上記導電体70において上記(a)〜(e)のいずれの形状で開口部73が形成されていても、雑音端子電圧や輻射妨害電界がかなり低いレベルに抑えられることを確認している。
【0044】
これは、点灯回路ユニット30において、高周波ノイズ発生源が主としてスイッチング素子33a,33b、チョークコイル34aあるいはコイル34bであって、発生した高周波ノイズが配線基板31に沿った方向に広がりやすいので、上記のように導電体70を設ければその経路が導電体70で遮蔽されるためと考えられる。
【0045】
導電体70による高周波ノイズ遮蔽効果をより確実に得るために、以下のようにするのが好ましい。
高周波ノイズを抑える上で、導電体70の高さH1を、スイッチング素子33a,33bと配線基板31との隙間距離以上に設定することが好ましいが、更に、導電体70の高さH1を、スイッチング素子33a,33bの高さH2以上に設定することによって、点灯回路ユニット30から無電極放電ランプの外部に漏れる高周波ノイズを十分低いレベルに抑えることができる。
【0046】
ここで、同じスイッチング素子33a,33bを用いても、配線基板31に対して立てている場合と比べて、寝かせている場合にはスイッチング素子33a,33bの高さH2がかなり低くなるが、いずれの場合でも、導電体70の高さH1をスイッチング素子33a,33bの高さH2以上に設定することによって、高周波ノイズの漏れを十分低いレベルに抑えることができる。
【0047】
導電体70の形状に関しては、筒状、あるいは円錐状、あるいは筒状部分と錐状部分を組み合わせた形状であることが好ましい。
図1に示す導電体70は、配線基板31に近い下側部分70aが円筒状であり、その端部71が配線基板31の外周全体を囲んでいる。また下側部分70aの上に形成された上側部分70bは円錐状となっており、好ましい形状の一例である。
【0048】
導電体70における配線基板31側の端部71に位置については、端部71が配線基板31の表面から口金50の方向に1〜2mm程度離れていても、高周波ノイズを遮蔽する効果を奏するが、当該端部71が配線基板31の外周全体を囲むように配置するのが好ましい。
また、導電体70は、点灯回路ユニット30における安定電位を示す部分と電気的に接続することが好ましい。この安定電位を示す部分とは、例えば、図2の回路図において符号36で示される平滑コンデンサ32のマイナス側部分である。
【0049】
このように導電体を点灯回路の安定電位に接続することにより、回路各部から空間を経由して外部に伝播する高周波ノイズを更に減少する効果が得られる。
(開口部73が形成されていることによる効果)
平滑コンデンサ32が貫通できる開口部73が形成されているので、導電体70の高さH1を、平滑コンデンサ32の高さH3以下に設定することができる。言い換えれば、平滑コンデンサ32の高さH3を、導電体70の高さH1以上とすることができる。
【0050】
従って、限られたスペース内において、平滑コンデンサ32の配置位置や導電体70の形状を設計する上で、自由度が高まることになる。特に、小型の無電極放電ランプにおいては、限られたスペースを有効に利用して部品を配置する必要があるので、設計上の自由度が高まることは有利である。
例えば、平滑コンデンサ32の配置位置については、図1に示すように、平滑コンデンサ32の本体が口金50の内部空間に入り込ませることもできる。これによって口金50の内部空間が有効利用されるので、ランプの小型化に寄与する。また、平滑コンデンサ32を放電バルブ10から離れた位置に配置することによって、放電バルブ10で発生する熱の影響を受けることなく、また平滑コンデンサ32から発生する熱が口金50を通して外部に放出されやくなる。
【0051】
また、導電体70の高さH1が平滑コンデンサ32の高さH3より大きければ、平滑コンデンサ32が導電体70内に閉じ込められて、平滑コンデンサ32で発生する熱が放熱されにくいが、導電体70の高さH1が平滑コンデンサ32の高さH3以下に設定することによって、平滑コンデンサ32の周囲で熱がこもることなく、放熱されやすくなる。
【0052】
また、リード線61,62は、開口部73を貫通して、口金50と入力端子35a,35bとの間を架橋させることができる。これによって、口金50及びハウジング40の内部空間を有効利用してリード線61,62を配置し、且つリード線61,62において短絡が生じにくい配置形態とすることができる。
また、平滑コンデンサ32及びリード線61,62を貫通できるように設定されているので、無電極放電ランプを組み立てる時に組み立てがしやすい。
【0053】
すなわち、無電極放電ランプを組み立てるときには、点灯回路ユニット30、導電体70をハウジング40内に装着し、口金50をハウジング40の先端部41に装着するが、そのとき点灯回路ユニット30と口金50とをリード線61,62で接続する必要がある。
具体的には、点灯回路ユニット30の配線基板31に一端側を接続したリード線61,62及び平滑コンデンサ32を、図3に示されるように、導電体70の開口部73、ハウジング40の開口部42を通過させて、リード線61,62の他端側を口金50に例えば半田付けで接続するといった作業となるが、リード線61,62及び平滑コンデンサ32を貫通できるように開口部73が設定されているので、この作業を容易に行うことができる。
【0054】
また、このような点灯回路ユニット30において、配線基板31からの放熱性を向上させうるために、配線基板31におけるスイッチング素子33a,33bが実装された面上に伝熱性樹脂(例えばシリコン樹脂)を流し込んで、配線基板31上の各部品を伝熱性樹脂で覆うよう伝熱樹脂層を形成することもある。
この場合、上記のように導電体70の先端部72に開口部73が形成されているので、点灯回路ユニット30に導電体70を取り付けた後に、この開口部73における平滑コンデンサ32やリード線61,62との隙間にディスペンサ等を挿入して伝熱性樹脂を挿入して配線基板31上に塗布することができる。
【0055】
特に図5(a)〜(c)のように、1つの開口部73でリード線61,62及び平滑コンデンサ32を貫通できるようにすれば上記の効果が大きい。
このような効果をより確実なものとするために、開口部73の開口縁とリード線61,62の外周面とは、いずれの箇所でも2mm以上離れていること、すなわち、開口部73の開口縁とリード線61,62の外周面とが最も接近している箇所でもその距離が2mm以上であることが好ましい。また、開口部73の開口縁と平滑コンデンサ32の外周面とも、いずれの箇所でも2mm以上離れていることが好ましい。
【0056】
図5(a)のように、開口部73が管軸を中心に対称の場合は、導電体70を装着するときに、リード線61,62との位置合わせが必要がない点でも、組み立てが容易である。
また、導電体70の形状を、上記のように筒状、円錐状、あるいは筒状部分と錐状部分を組み合わせた形状に設定することは、組み立て容易性及び伝熱性樹脂の流し込み容易性を確実にする上でも好ましい。
【0057】
(点灯回路ユニット30における変形例)
図4は、上記図2に示す点灯回路ユニット30に対して、リード線61,62から配線基板31に電力が供給される入口にコモンモードフィルタを設けた回路構成を示す図である。
図4に示すように、互いに直列接続された1対のコンデンサ37a,37bが、入力端子35a,35bに対して並列接続され、これによって、コモンモードフィルタが構成されている。
【0058】
この場合、コンデンサ37aとコンデンサ37bとの中点と、回路安定電位部分36(整流回路における平滑コンデンサ32のマイナス電位側部分)とを接続し、これと導電体70とを接続することが好ましく、それによって、雑音端子電圧レベル、輻射妨害電界を更に低減できる。
(無電極放電ランプ以外への適用)
上記のように無電極放電ランプにおいては、点灯周波数が通常150KHz以上であって、更に数MHzの高い周波数で点灯する場合もあり、それに伴って526kHz以上の帯域で雑音端子電圧レベルが高くなりやすい。
【0059】
上記説明では、その点を考慮して、無電極放電ランプについて説明したが、有電極形放電ランプにおいても、高周波で駆動するものについては、同様に実施することができる。例えば、インバータ回路で400kHz程度の高周波を印加して点灯させる電球型蛍光ランプもあるが、これに対しても同様に実施すれば、同様の効果を奏する。
【0060】
電球形蛍光灯においては、526kHz以上5MHz以下の領域で雑音端子電圧レベル56dBμV以下、5MHz以上の領域で雑音端子電圧レベルを60dBμV以下とすることが義務付けられているが、本発明を適用することにより、点灯周波数がかなり高くても十分にこのレベル以下に抑えることができる。
すなわち本発明は、平滑コンデンサを含む整流回路及び高周波発振回路を用いて高周波でランプを点灯させる装置に対して広く適用できる。
【0061】
【実施例】
上記図1〜3に示す形態で、実施例1にかかる無電極放電ランプを作製した。
ランプ電力は12Wとした。スイッチング素子33a、33bは、配線基板31に対して立てた状態で実装し、スイッチング素子33a、33bの高さH2は11mmであった。導電体70の高さH1は、12mmあるいは15mmとした。
【0062】
点灯回路ユニット30は、上記図2に示すような回路であって、回路安定電位部分36(平滑コンデンサ32のマイナス電位側部分)に接続した。
点灯回路ユニット30による点灯周波数は480kHzとした。
(実験)
上記実施例1の無電極放電ランプにおいて、導電体70を輪切りして先端部72側を切り取ることによって、導電体70の高さH1を11mm未満の各値(0mm,5mm,7mm,10mm)に変えたものを、比較例として作製した。
【0063】
上記実施例1及び比較例の各無電極放電ランプについて、100kHz〜30MHzの範囲における各周波数帯域での雑音端子電圧を測定した。
図6(a)〜(e)はその測定結果を示すチャートであって、100kHz以上の範囲における各周波数帯域での雑音端子電圧レベルを示している。
(a)〜(d)は比較例について測定したもの、(e),(f)は実施例1について測定したものである。
【0064】
なお、図6には、10MHzまでしか示されていないが、10MHzを越える範囲においては大きなピークは見られなかった。
実施例にかかる図6(e),(f)においては、比較例にかかる図6(a)と比べて、526kHz〜30MHzの帯域で、2.5dBμVの改善効果が得られた。
【0065】
いずれの測定結果においても、周波数526kHz以上の帯域に表れるピークの中で、周波数2.35MHzに表れている5次高調波雑音端子電圧が最も高い値を示している。
図7は、上記図6(a)〜(f)に示される5次高調波雑音端子電圧の値を、導電体70の高さH1に対してプロットした特性図である。
【0066】
この図7より、導電体70の高さH1が11mm未満の範囲では、高さH1が大きくなるにつれて5次高調波雑音端子電圧が低くなっている。一方、導電体70の高さH1が11mm以上の範囲では、導電体70の高さH1を大きくしても5次高調波雑音端子電圧はあまり変らないことがわかる。
従って、導電体70の高さH1を小さく設定しても、雑音端子電圧を抑える効果が得られるが、導電体70の高さH1をスイッチング素子33a、33bの高さH2(11mm)以上に設定することによって、周波数526kHz以上の帯域における高調波雑音端子電圧を十分に低く抑えることができることがわかる。
【0067】
点灯回路ユニット30において、スイッチング素子33a,33bを配線基板31に対して寝かせているものも作製した。スイッチング素子33a、33bの高さH2はほぼ4mm(素子の厚さ4mmより若干大きい)であった。
この場合についても、同様にして導電体70の高さH1を、スイッチング素子33a、33bの高さH2(4mm)をはさんでいろいろな値に変えたものを作製し、雑音端子電圧を測定したところ、上記図7と同様の傾向を示し、導電体70の高さH1が大きいほど5次高調波雑音端子電圧が低くなっていたが、高さH1が4mm以上の範囲では、導電体70の高さH1を大きくしても5次高調波雑音端子電圧はあまり変らず、従って、導電体70の高さH1をスイッチング素子33a、33bの高さH2(4mm)以上に設定することによって、周波数526kHz以上の帯域における雑音端子電圧を十分に低く抑えることができることがわかった。
【0068】
(実施例2)
上記実施例1にかかる無電極放電ランプにおいて、導電体70を、点灯回路ユニット30のどの部分にも電気的に接触していないものも作製した。そして、同様に、導電体70の高さH1を変化させて雑音端子電圧を測定したところ、導電体70の高さH1をスイッチング素子33a、33bの高さH2(11mm)以上に設定すれば、周波数526kHz以上の帯域における雑音端子電圧を低く抑える効果が見られた。
【0069】
ただし、上記実施例1と比べると、上記実施例では、周波数526kHz以上の帯域で全体的に雑音端子電圧レベルを抑えることができるのに対して、本実施例2では、一部の周波数帯域だけで高調波雑音端子電圧を低減する効果が見られた。
【0070】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、リード線を介して配線基板の一表面側に供給される電力を、当該配線基板の一表面上に実装されている平滑コンデンサを含む整流回路で整流し、高周波発振回路で高周波を発振し、この高周波をランプに印加して点灯させるランプ点灯装置において、配線基板の一表面側には、高周波発振回路を構成する部品を囲む導電体が設け、導電体の配線基板から離間する方向の端部を、平滑コンデンサ及びリード線が貫通できるよう開口することによって、スイッチング素子で発生する高周波ノイズを遮蔽して雑音端子電圧、輻射妨害電界を低減することができ、平滑コンデンサの配線基板からの高さも導電体によって制約されることがなくるので、設計上の自由度が高まる。特に、電球タイプのような小型ランプにおいては、限られたスペースを有効に利用して部品を配置する必要があるので、このように設計上の自由度が高まることは有利である。
【0071】
更に、本発明によれば、平滑コンデンサの冷却をよくしたり、ランプ点灯装置を組み立てる時に、容易に組み立てることができ、配線基板に対して導電体を取り付けた後に伝熱性樹脂を流し込む際にも容易に流し込めるといった効果も奏する。
ここで、導電体を、配線基板における安定電位部分に電気接続することにより、高周波ノイズの遮蔽効果を高めることができる。
【0072】
本発明は、無電極放電ランプのように、点灯周波数150KHz以上でランプを点灯する場合には特に有効である。
【0073】
【図面の簡単な説明】
【0074】
【図1】実施の形態に係る無電極放電ランプの構成図である。
【0075】
【図2】上記無電極放電ランプに組み込まれている点灯回路ユニットの回路図である。
【0076】
【図3】上記無電極放電ランプの部分分解斜視図である。
【0077】
【図4】上記点灯回路ユニットにおいて、電力供給入口にコモンモードフィルタを設けた回路構成を示す図である。
【0078】
【図5】導電体の開口形態について説明する図である。
【0079】
【図6】雑音端子電圧を測定した結果を示すチャートである。
【0080】
【図7】図6に示される5次高調波雑音端子電圧の値を、導電体70の高さH1に対してプロットした特性図である。
【0081】
【符号の説明】
10 発光バルブ
20 コイルユニット
22 励起コイル
30 点灯回路ユニット
31 配線基板
32 平滑コンデンサ
33a,33b スイッチング素子
35a,35b 入力端子
36 回路安定電位部分
37a,37b コンデンサ
40 ハウジング
50 口金
61,62 リード線
70 導電体
72 先端部
73 開口部
74 スリット
Claims (9)
- リード線を介して配線基板の一表面側に供給される電力を、当該配線基板の一表面上に実装されている平滑コンデンサを含む整流回路で整流し、高周波発振回路で高周波を発振し、この高周波をランプに印加して点灯させるランプ点灯装置であって、
前記配線基板の一表面側には、
前記高周波発振回路を構成する部品を囲む導電体が設けられており、
当該導電体は、
前記配線基板から離間する方向の端部が、前記平滑コンデンサ及び前記リード線が貫通できるよう開口されていることを特徴とするランプ点灯装置。 - 前記導電体において、
その開口部の形状は、
前記リード線及び前記平滑コンデンサを、
当該開口部の開口縁と、前記リード線の外周面及び前記平滑コンデンサの外周面とが2mm以上離れた状態で、貫通できるよう設定されていることを特徴とする請求項1記載のランプ点灯装置。 - 前記配線基板の一表面上には、
前記高周波発振回路を構成するスイッチング素子が実装されており、
前記導電体は、
前記スイッチング素子を囲むように設けられていることを特徴とする請求項1または2記載のランプ点灯装置。 - 前記導電体は、
前記配線基板からの高さが、前記スイッチング素子の前記配線基板からの高さよりも高く設定されていることを特徴とする請求項3記載のランプ点灯装置。 - 前記導電体は、
前記配線基板の周囲を囲み、
筒状、錐状、または筒状部分と錐状部分を合わせ持つ形状であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか記載のランプ点灯装置。 - 前記導電体は、
前記配線基板における安定電位部分と電気接続されていることを特徴とする請求項1〜5のいずれか記載のランプ点灯装置。 - 前記リード線には商用交流電源から電力供給され、
互いに直列接続された1対のフィルタ用コンデンサが、前記リード線から前記配線基板に電力が入力される部分に並列接続され、
当該1対のフィルタ用コンデンサの中点が、前記平滑コンデンサのマイナス電位側と接続されていることを特徴とする請求項6記載のランプ点灯装置。 - 点灯周波数が150kHz以上であることを特徴とする請求項1〜7のいずれか記載のランプ点灯装置。
- 発光物質が封入された透光性の放電容器と、
外部から電力供給される口金とが、ハウジングを介して固定され、
当該ハウジング内に、
前記口金からリード線を介して前記配線基板に供給される電力を、前記配線基板の口金側表面上に実装されている平滑コンデンサを含む整流回路で整流し、高周波発振回路で高周波を発振する点灯回路ユニットが設けられ、
前記放電容器に隣接して、前記点灯回路からの高周波が印加されることによって当該放電容器内に交流電流磁界を励起する励起コイルを備える無電極ランプであって、
前記配線基板と前記口金との間には、
前記高周波発振回路を構成する部品を囲む導電体が設けられており、
当該導電体は、
その口金側の端部が、前記平滑コンデンサ及び前記リード線が貫通できるよう開口されていることを特徴とする無電極放電ランプ。
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JP2003098524A JP2004311033A (ja) | 2003-04-01 | 2003-04-01 | ランプ点灯装置及び無電極放電ランプ |
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Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006269211A (ja) * | 2005-03-23 | 2006-10-05 | Matsushita Electric Works Ltd | 無電極放電ランプ及びそれを備えた照明器具 |
JP2007287573A (ja) * | 2006-04-19 | 2007-11-01 | Matsushita Electric Works Ltd | 無電極放電灯点灯装置及び照明器具 |
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JP2014044845A (ja) * | 2012-08-27 | 2014-03-13 | Mitsubishi Electric Corp | 照明器具 |
-
2003
- 2003-04-01 JP JP2003098524A patent/JP2004311033A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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