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JP2004211311A - 人工芝用ライン - Google Patents

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JP2004211311A
JP2004211311A JP2002379313A JP2002379313A JP2004211311A JP 2004211311 A JP2004211311 A JP 2004211311A JP 2002379313 A JP2002379313 A JP 2002379313A JP 2002379313 A JP2002379313 A JP 2002379313A JP 2004211311 A JP2004211311 A JP 2004211311A
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JP
Japan
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artificial turf
line
artificial
lawn
yarn
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Pending
Application number
JP2002379313A
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English (en)
Inventor
Seiichiro Matsuo
精一郎 松尾
Yukihiro Yamaguchi
幸弘 山口
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
KANEBO BERUTATSUCHI KK
Kanebo Ltd
Original Assignee
KANEBO BERUTATSUCHI KK
Kanebo Ltd
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Publication date
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Abstract

【課題】ラインの上面と周囲の人工芝面との間に段差をほとんど生じさせず、競技へ支障を来たすことがなく、かつ美観にすぐれた競技面を提供する人工芝用ラインを得ること。
【解決手段】基布層と、基布層の下面側に立設された、人工芝面に係合可能に先端部が加工された合成高分子モノフィラメントからなる係合要素を備えたファスナー面と、基布層の上面側に植設された、人工芝面の色と明瞭な区別ができる着色がなされ、人工芝糸を備えた人工芝糸面とからなる人工芝用ライン。人工芝面に圧設施工した際に、人工芝糸面の上面が人工芝面とほぼ同じ高さになることが好ましい。
【選択図】 なし

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、人工芝用ラインに関し、詳しくは、着色人工芝糸を植設した自然な美観を有する人工芝用ラインに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、人工芝にラインを引く方法としては人工芝の表面に塗料等で着色する方法、石膏や着色した砂を引く方法、あるいはラインとなる部分に別の色の人工芝を配設する方法等が行われていた。このうち、最も一般的な方法である人工芝の表面を塗料等で着色する方法は、きれいなライン状に塗布することは容易ではない。さらに、塗布後は、競技者の足の強い接触に遭うと塗料が剥がれやすい一方で、競技終了でラインを消したいとき、他のラインへの変更等のためにこの塗料を取り除きたいとき、取り除き作業は困難で跡が残ってしまう。
また、石膏や着色した砂を引くのは、真っ直ぐなラインを引くことに熟練を有し、敷設に手間がかかるという問題があった。さらに、ラインとして別色の人工芝を配設するのは施工上極めて手間のかかる作業であり、ラインの変更は容易ではないという問題もある。
【0003】
このような状況下、近年、上面が着色された基布層に人工芝面に係合可能な係合要素を有する合成重合体モノフィラメント群を立設した人工芝用ラインテープが使用され始めている(例えば、特許文献1参照)。
かかる人工芝用ラインテープは人工芝面への着脱が容易なために、例えば次のような多くの利点を有する。
誰でも簡単に真っ直ぐなラインをきれいに引くことができる。ラインの位置の変更、別の色のラインへの変更も自在である。競技終了後、巻き取るだけで跡が残らず、収納も簡単で場所をとらない。どんな種目、イベントにも対応可能であり、何度でも繰り返し使える。また、長期使用で劣化したの交換も容易である。このため、人工芝用ラインテープを用いることは、とくに、種々の競技や球技あるいはイベントに多目的に使用される競技場、球技場の人工芝にラインを引く方法として極めて有用である。
【0004】
人工芝用ラインテープは、競技者の足の強い接触に遭っても剥がれたり、移動したりすることのないよう、配設芝面に均一にしっかり係合させる必要があり、人の体重等により、あるいは圧接手段を有する器具により、上から強く押しつけることによって敷設される。
しかし、その際、ラインテープ配設部位の下の人工芝は寝てしまい、ラインテープの上面は周囲の人工芝面より低くなって、段差ができることがある。このような段差があると、例えば、球技において、オンラインしたボールの方向が変わるなど、競技の進行に重大な影響を及ぼすことがある。
また、その段差が大きい場合は、競技者が遠くから見る時に、ラインテープの一部が隠れて、ラインが細く見えてわかりにくくなり、競技上の不都合につながる場合もある。
さらには、ラインテープの平滑な面は周囲の人工芝と外観上大きな隔たりがあるため、競技面全体として自然な美観において劣っていた。
【0005】
【特許文献1】
特開2001−81716号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
かかる状況において、本発明の目的とするところは、ラインの上面と周囲の人工芝面との間に段差をほとんど生じさせず、競技へ支障を来たすことがなく、かつ、美観にすぐれた競技面を提供する人工芝用ラインを得ることにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記目的を達成するために次の構成を備えている。
すなわち、基布層と、基布層の下面側に立設された、人工芝面に係合可能に先端部が加工された合成高分子モノフィラメントからなる係合要素を備えたファスナー面と、基布層の上面側に植設された、人工芝面の色と明瞭な区別ができる着色がなされた、人工芝糸を備えた人工芝糸面とからなる人工芝用ラインである。このとき、前記人工芝面に植設されている人工芝よりも短い人工芝糸を備えた人工芝糸面とからなる人工芝用ラインであり、人工芝面に圧設施工した際に、人工芝糸群の上面が人工芝面とほぼ同じ高さになることが好ましい。
【0008】
【発明の実施の形態】
【0009】
以下、本発明の人工芝用ラインについて、一実施形態を示す図1及び図2を参照しながら詳細に説明する。
【0010】
本発明の人工芝用ライン1において、基布層2の下面側に立設された、人工芝面に係合可能に先端部が加工された合成高分子モノフィラメントからなる係合要素を備えたファスナー面3とは、次のようなものである。
【0011】
合成高分子モノフィラメントの人工芝面に係合可能な先端係合部4の形状は、マッシュルーム形状やフック形状など、人工芝面に係合可能な形状であれば特に限定されない。先端係合部4の寸法は、各形状に応じて、人工芝面5に貫通しやすく、かつ、はずれにくいよう決められる。人工芝用ライン1を人工芝面5に圧接すると、先端係合部4は人工芝面5に入り込み、押し潰された人工芝6あるいは基布7のどこかで絡んで係合する。
人工芝用ライン1と人工芝面5との係合を強くするには、合成高分子モノフィラメントの茎部8は太く、長くして、人工芝面の奥までモノフィラメントの先端係合部4を到達させ、また、モノフィラメントの立設密度を高くすることが考えられるが、太くすると立設密度が制限され、細く長くすると曲げ強度が小さくなって人工芝面5に貫通できず、立設密度を高くしすぎるとやはり人工芝面5に貫通しにくくなる。さらに、ライン1の収納を考慮すると、柔軟性も要求される。これらの制限要素を考慮すると、係合要素としてのモノフィラメントの寸法、立設密度等は、通常、次のような範囲で選択されるのが好ましい。
【0012】
係合要素としての先端加工モノフィラメントの高さとしては、5mm以上20mm以下が好ましい。人工芝6が長いパイルと短いループの2段植毛構造になっている場合に、短いループ状の芝にも絡まることができるために少なくとも5mm以上であることが有利であり、ライン敷設時の係合要素モノフィラメントの湾曲を少なくするために20mm以下であることが好ましい。
係合要素としての先端加工モノフィラメントの高さ(L)とモノフィラメント茎部直径(D)の比L/Dは、7≦L/D≦40の範囲にあることが好ましい。
通常、300〜10000デニールのモノフィラメントが使用できる。
係合要素としての先端加工モノフィラメントの立設密度は、被係合体となる人工芝6のパイルの密度や開繊状態等によって異なるが、必要な係合力を得るために、通常、1cm 当り2〜50本の範囲で選ばれる。
【0013】
合成高分子モノフィラメントの材質は、適度な弾性を有する材料であれば、特に限定されない。製造上の点から考慮すると、溶融紡糸可能な熱可塑性高分子が好ましく、ポリオレフィン、ポリアミド、ポリエステルが挙げられる。加工性の点からは、ポリオレフィン、特にポリプロピレンが好ましい。
合成高分子モノフィラメントの断面形状は、特に限定されないが、円形、あるいは多角形であっても、中心からの対称形であることが好ましい。偏平断面、半円形などの特殊異形断面形状は立設突起としては、熱応力等で屈曲を生じ易いので好ましくない。
本発明に用いる合成高分子モノフィラメントは、樹脂に対して約0.1〜5重量%のカーボンブラックを配合して耐候性を高めてあることが好ましく、紫外線吸収剤をカーボンブラックの約1/10量同時に添加しておくと、さらに耐候性が強化される。
【0014】
本発明の人工芝用ライン1の基布層2において、係合要素としての先端加工モノフィラメントを備えたファスナー面3側の基布9としては、織物であれば特に制限はない。織物であることにより基布9自体に柔軟性が与えられ、対象物との密着性が付与される。基布9の厚みは、約0.3〜3mmであることが好ましい。基布9の材料としては、ナイロン、ポリエステル、アクリロニトリル、ポリプロピレン、ポリエチレンなどが用いられるが、なかでも、ナイロン、ポリエステルは、柔軟性、加工性に優れるので好ましい。また、ポリエステルは水分による伸び率が小さいので、雨天、散水を考慮した場合、特に好ましく用いられる。
【0015】
なお、本発明の人工芝用ライン1のファスナー面3側の基布9は、その上にウレタン樹脂、アクリル系エマルジョンなどの裏面コーティング層10を有することが好ましい。コーティングすることにより、係合要素としての先端加工モノフィラメントが基布9に固定されるとともに、基布9自体を、柔軟性を有しつつ、強固なものとすることができる。
また、コーティング剤に、顔料、蛍光染料などを用いて着色加工でき、本発明の場合、後述の人工芝糸11を着色するのと同じ染顔料で着色することで、ライン1の色を濃く、際立たせることができるので好ましい。
【0016】
係合要素としての先端加工モノフィラメントを基布9に立設した、本発明の人工芝用ライン1のファスナー面3の製造は、二重パイル織機を用いて、モノフィラメントをパイルとして織り付けた後、十分な熱セットを行なうことによってパイル倒れしにくいものとする。その後、面分割し、最後にモノフィラメント先端を溶融加熱して、先端係合部4を形成する。
【0017】
本発明の特徴は、人工芝用ライン1の上面に人工芝面の色と明瞭な区別ができる着色がなされた人工芝糸11を植設したことにある。このことにより、周囲の人工芝面との間に段差をほとんど生じさせず、美観にすぐれた競技面を提供する人工芝用ライン1を提供しようというものである。
したがって、本発明の人工芝用ライン1の上面に植設される人工芝糸10は、白色、その他、人工芝面の色と明瞭な区別ができる着色がなされていること、及び、周囲の人工芝面との間に段差をほとんど生じさせない長さのものであることの2つを満たすことを条件に、従来公知の人工芝糸が使用することができる。
【0018】
競技場等の人工芝糸としては、柔軟性からポリプロピレン繊維等のポリオレフィン系繊維のスプリットヤーンモノフィラメントが多用され、人工芝面の高さは、通常、20〜70mmである。
本発明に使用する人工芝糸11は、その目的からして外観、寸法を問題とするものであるから、安価なポリオレフィン系モノフィラメントでよく、見た目の着色度を上げる点から植設密度が人工芝面と同等であることが好ましい。着色はモノフィラメント製造時に行われ、白色、その他有色顔料、あるいは螢光染料、蓄光顔料等が樹脂に混練される。
【0019】
本発明において、人工芝糸11から形成される人工芝糸面12の高さは、従来の人工芝用ラインを人工芝面に圧着したときの周囲芝面からの沈み込み段差とほぼ同等の高さであることが望ましい。人工芝面の人工芝の高さは、通常、50〜70mmであるが、芝目内に砂やゴムチップなどの充填材を入れたものもある。それら人工芝面の構成、物性によって上からの圧力に対する沈み込み段差は異なってくるが、通常、0〜20mmの範囲である。したがって、この範囲の中で数種類の人工芝糸面12の高さの人工芝用ライン1を用意することにより、各種人工芝面に対応することができる。
【0020】
本発明において、人工芝糸11は、基布層2上に任意の方法で植設される。例えば、人工芝糸束に接着剤をつけて基布層上に植設固定してもよく、下側ファスナー面3の基布9とは別の基布に人工芝糸束を織り付けて接着固定してもよい。接着剤としては該基布より低融点のオレフィン系熱可塑性樹脂や、該基布の裏面コーティング層ともなる、合成ゴムラテックス、アクリル系エマルジョン、エポキシウレタンなどのウレタン樹脂、あるいは、水性アクリルなどを用いることができる。
【0021】
本発明の人工芝用ライン1は、下側ファスナー面3を製造した後、基布層2に人工芝糸11を植設してもよく、下側ファスナー面3と上側人工芝糸面12とを別々に製造してそれらを貼り合わせてもよい。
このようにつくられた面状品を一定の規格巾にスリットすることにより、本発明の人工芝用ライン1ができあがる。規格巾は、50〜100mmの間で決められる。
【0022】
本発明の人工芝用ライン1は、例えば、サッカー、フットサル、テニス、ゲートボール、野球、ソフトボール、グランドホッケー、バトミントン、ソフトバレー、ペタンク、ドッチボール、陸上トラック、バレーボール等の競技場、球技場におけるスポーツ用コートに用いられる。また、その他にも、それら人工芝競技場等で、各種イベントが行われる場合にも用いられる。
本発明の人工芝用ライン1は、専用競技場に用いてもその利点が生かせるが、多目的に使用される競技場等において特に有用である。
【0023】
なお、本発明の人工芝用ライン1を使用できる人工芝は、特に限定されないが、例えばパイル糸タイプの場合は、20〜200デニールの円形断面,フラットヤーンなどのタイプにも適用できるが、ループパイル製品に最も好ましく使用される。
【0024】
本発明の人工芝用ラインを人工芝に敷設するにおいては、人の体重等による上からの押しつけによって敷設できるが、圧着ローラや、振動式圧着ローラであるバイブレータを用いるとより効率的に敷設できる。バイブレータとしては、例えばアスファルトの転圧、整形用のバイブロプレートが挙げられる。
【0025】
【実施例】
実施例1
モノフィラメントからなる係合要素をポリプロピレン3000デニール(3333デシテックス,D=0.68)、地組織糸をポリエステル500デニール(555デシテックス)48フィラメント,及び1000デニール(1111デシテックス)96フィラメントを用いて、二重パイル織機(2枚のパイル布を対向状態で製織するもの)により、製織した後、2枚に開反し、更に立設密度8本/cm、係合要素高さ7mmの反物について、アクリル系エマルジョンを主成分とする裏面コーティングを施した後に、パイル先端部分を溶融する方法により、先端係合部としてマッシュルーム形状をもつファスナー面を作成した。
次に、作成した面ファスナーのバッキング面と人工芝のバッキング面とを接着剤(トーヨーポリマー製、ルビロン101)で接着一体化した。
これを50mm巾にスリットし人工芝用ラインとした。
【0026】
この人工芝用ラインを、ライン引き補助具である圧着ローラを用いて人工芝面に敷設したところ、周囲の人工芝面との間に段差をほとんど生じることがなく、自然な美観の競技面となった。
【0027】
【発明の効果】
本発明の人工芝用ラインは、上面に人工芝面の色と明瞭な区別ができる着色がなされた人工芝糸を植設することにより、周囲の人工芝面との間に段差をほとんど生じさせず、かつ、美観にすぐれた競技面を提供する人工芝用ラインを得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施態様の人工芝用ラインの構造を示す概略断面図である。
【図2】本発明の一実施態様の係合要素を示す模式図である。
【符号の説明】
1 人工芝用ライン
2 基布層
3 ファスナー面
4 先端係合部
5 人工芝面
6 人工芝
7 基布(人工芝面)
8 モノフィラメントの茎部
9 基布(ファスナー面)
10 裏面コーティング層
11 人工芝糸
12 人工芝糸面

Claims (2)

  1. 基布層と、基布層の下面側に立設された、人工芝面に係合可能に先端部が加工された合成高分子モノフィラメントからなる係合要素を備えたファスナー面と、基布層の上面側に植設された、人工芝面の色と明瞭な区別ができる着色がなされ、人工芝糸を備えた人工芝糸面とからなる人工芝用ライン。
  2. 人工芝面に圧設施工した際に、人工芝糸面の上面が人工芝面とほぼ同じ高さになる請求項1記載の人工芝用ライン。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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