JP2019138048A - 防草人工芝 - Google Patents
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Abstract
【課題】透水性を確保すると共に、表面側に雑草が露出することを防止できる防草人工芝を提供する。【解決手段】防草人工芝1は、マルチフィラメント糸から成る縦糸10aと横糸10bで編んだ基布地10と、基布地に所定間隔でタフティングされる人工芝用パイル11とを備え、縦糸は、約22本/25.4mmのマルチフィラメント糸を備え、横糸は、約20本/25.4mmのマルチフィラメント糸を備える。【選択図】図1
Description
本実施の形態は、防草人工芝に関する。
人工芝(人工芝生)は、野球場、サッカー場、テニスコート等のスポーツ用途や、公園、学校、家庭庭園などに幅広く利用されている。
ここで、比較的広い面積に人工芝を敷設する場合に、雨などによって人工芝上に溜まった水を排水するために、人工芝自体に透水性が要求される。
透水性を備えた人工芝に関する技術は種々提案されている。
ところが、透水性を確保した人工芝を地面に敷設した場合、排水路を構成する孔等から雑草が生えて、人工芝の表面側に露出するという不具合がある。
このように、人工芝から雑草が露出した場合には、美観を損なうと共に、雑草抜き等のメンテナンスが必要となり管理費が嵩むという問題があった。
また、人工芝から雑草が露出する事態を防ぐために、人工芝と地面との間に防草シートを敷設する場合には、人工芝敷設に要する工数が増えると共に、敷設費用が嵩むという問題がある。
本実施の形態は、透水性を確保すると共に、表面側に雑草が露出することを防止できる防草人工芝を提供する。
本実施の形態の一態様によれば、マルチフィラメント糸から成る縦糸と横糸で編んだ基布地と、前記基布地に所定間隔でタフティングされる人工芝用パイルとを備え、前記縦糸は、約22本/25.4mmのマルチフィラメント糸を備え、前記横糸は、約20本/25.4mmのマルチフィラメント糸を備える防草人工芝が提供される。
本実施の形態によれば、透水性を確保すると共に、表面側に雑草が露出することを防止できる防草人工芝を提供することができる。
次に、図面を参照して、実施の形態を説明する。以下の図面の記載において、同一又は類似の部分には同一又は類似の符号を付している。
また、以下に示す実施の形態は、技術的思想を具体化するための装置や方法を例示するものであって、構成部品の材質、形状、構造、配置等を下記のものに特定するものではない。この実施の形態は、特許請求の範囲において、種々の変更を加えることができる。
[実施の形態に係る防草人工芝]
図1〜図3を参照して実施の形態に係る防草人工芝1について説明する。
図1〜図3を参照して実施の形態に係る防草人工芝1について説明する。
ここで、図1(a)は、実施の形態に係る防草人工芝1の外観を示す撮像図、図1(b)は、防草人工芝1の概略構成を示す断面図、図2は、防草人工芝1に適用される基布地10の構成例を示す撮像図、図3は、防草人工芝1の裏面側の構成例を示す撮像図である。
実施の形態に係る防草人工芝1は、マルチフィラメント糸から成る縦糸10aと横糸10bで編んだ基布地10と、基布地10に所定間隔でタフティングされる人工芝用パイル11とから構成されている。
そして、基布地10を構成する縦糸10aは、約22本/25.4mm(1インチ)のポリプロピレン製のマルチフィラメント糸で構成され、横糸10bは、約20本/25.4mm(1インチ)のポリプロピレン製またはポリエチレンテレフタレート製のマルチフィラメント糸で構成されている。
このような構成の基布地10は、不織布等を貼付しなくとも単体で十分な強度を確保できる。また、基布地10は、後述のように人工芝用パイル11をタフティング(植え込み)した際に、押し広げられてある程度の隙間が形成されるが、その隙間は透水性を確保すると共に、雑草が防草人工芝1上に露出することを防止できる程度とされる。
防草人工芝1は、より具体的には、図2に示すように縦糸10aと横糸10bで編まれた基布地10に対して、タフティング機(タフティングマシン)等を用いて、人工芝用パイル11をタフティングして構成される。
ここで、タフティング機とは、人工芝の製造に用いられる芝糸植え込み用の機械のことであり、ミシンに似た原理で基布地10に人工芝用パイル11を所望の間隔や密度で植え込むことができる。
人工芝用パイル11は、ポリプロピレン等の樹脂によって天然芝を模した繊維状に成形され、緑色等に着色したものが用いられる。人工芝用パイル11の長さは、基布地10の表側への露出部11aの長さが、例えば10mm〜50mm程度となるように選定される。
図1、図3等に示すように、タフティング(植え込み)された基布地10の裏側には、人工芝用パイル11のU字状のバックステッチ部11bが露出する。
ここで、基布地10の裏面および裏面に露出する人工芝用パイル11のバックステッチ部11bに、パイル固定用接着剤を塗布するようにしてもよい。
パイル固定用接着剤は、ラテックス(SBR:スチレン−ブタジエン−ゴム)を含み、粘度は1000(mPa・s)とするとよい。このように、従来のパイル固定用接着剤の粘度(例えば、14000(mPa・s))に比して低い粘度のパイル固定用接着剤を用いることにより、基布地10の隙間がパイル固定用接着剤で塞がれないようにでき、透水性を確保することができる。
また、このようにパイル固定用接着剤を塗布することにより、防草人工芝1を裏面側から補強できると共に、人工芝用パイル11の抜け落ちを抑制して、耐久性を向上することができる。
また、基布地10に不織布を貼付する必要がないため、不織布に必要以上にパイル固定用接着剤が吸収されて、透水性を損なうこともない。
このような構成を備える防草人工芝1は、透水性を確保すると共に、表面側に雑草が露出することを防止することができる。これにより、防草人工芝1上に、雨水等が溜まる事態を回避できる。また、防草人工芝1上に雑草が露出することがないので、美観を損なうことがなく、雑草抜き等のメンテナンスも不要となり管理コストを削減することができる。
また、後述の比較例に係る防草人工芝100等に比して、不織布等を用いる必要がないため、敷設に要するコストの低廉化を図ることができる。
[比較例に係る防草人工芝]
図4〜図6を参照して比較例に係る防草人工芝100について説明する。
図4〜図6を参照して比較例に係る防草人工芝100について説明する。
ここで、図4(a)は、比較例に係る防草人工芝100の外観を示す撮像図、図4(b)は、防草人工芝100の概略構成を示す断面図、図5は、防草人工芝100に適用される基布地101と不織布102の接合体103の構成例を示す撮像図、図6は、防草人工芝100の裏面側の構成例を示す撮像図である。
比較例に係る防草人工芝100は、縦糸101aと横糸101bで編んだ平織りの基布地101と不織布102から成る接合体103に所定間隔でタフティングされる人工芝用パイル110とから構成されている。
縦糸101aとしては約18本/25.4mm(1インチ)、横糸101bとしては約13本/25.4mm(1インチ)の糸が用いられる。
図4(b)に示すように、接合体103は、不織布102の上に、基布地101を貼付して構成されている。
人工芝用パイル110は、例えばポリプロピレン等の樹脂によって天然芝を模した繊維状に成形され、緑色等に着色したものが用いられる。人工芝用パイル110の長さは、基布地101の表側への露出部110aの長さが、例えば10mm〜50mm程度となるように選定される。
また、不織布102の裏面および裏面に露出する人工芝用パイル110のバックステッチ部110bには、例えば粘度が14000(mPa・s)のパイル固定用接着剤が塗布される。
この際に、パイル固定用接着剤は不織布102に吸収され、不織布102が有する微細な隙間を埋めてしまう。これにより、パイル固定用接着剤によって、基布地101と不織布102から成る接合体103の透水性が低下する。
そのため、図4(b)および図6に示すように、比較例に係る防草人工芝100では、基布地101と不織布102から成る接合体103を貫通する排水孔120を複数形成する必要が有った。
ところが、比較例に係る防草人工芝100を地面に敷設した場合に、排水孔120から雑草が生えてしまい、表面側から露出するという不具合がある。このように雑草が露出すると美観を損なうと共に、雑草抜き等のメンテナンスが必要となり、管理コストが嵩むなどの難点があった。
また、防草人工芝100と地面との間に防草シートを敷設することにより、排水孔120から雑草が生える事態を防止することはできるが、敷設に要するコストが嵩むという不都合もあった。
上述のように、本実施の形態に係る防草人工芝1によれば、比較例に係る防草人工芝100が抱える難点を解消しつつ、透水性を確保すると共に、表面側に雑草が露出することを防止することができる。
[その他の実施の形態]
上記のように、実施の形態によって記載したが、この開示の一部をなす論述および図面は例示的なものであり、これに限定するものであると理解すべきではない。この開示から当業者には様々な代替実施の形態、実施例および運用技術が明らかとなろう。
上記のように、実施の形態によって記載したが、この開示の一部をなす論述および図面は例示的なものであり、これに限定するものであると理解すべきではない。この開示から当業者には様々な代替実施の形態、実施例および運用技術が明らかとなろう。
本実施の形態に係る防草人工芝は、野球場、サッカー場、テニスコート等のスポーツ用途や、公園、学校、家庭庭園などに適用することができる。
1…防草人工芝
10…基布地
10a…縦糸
10b…横糸
11…人工芝用パイル
11a…露出部
11b…バックステッチ部
10…基布地
10a…縦糸
10b…横糸
11…人工芝用パイル
11a…露出部
11b…バックステッチ部
Claims (4)
- マルチフィラメント糸から成る縦糸と横糸で編んだ基布地と、
前記基布地に所定間隔でタフティングされる人工芝用パイルとを備え、
前記縦糸は、約22本/25.4mmのマルチフィラメント糸を備え、
前記横糸は、約20本/25.4mmのマルチフィラメント糸を備える防草人工芝。 - 前記マルチフィラメント糸は、ポリプロピレンまたはポリエチレンテレフタレートで形成される請求項1に記載の防草人工芝。
- 前記基布地の裏面および該裏面に露出する前記人工芝用パイルのバックステッチ部に、パイル固定用接着剤が塗布される請求項1または請求項2に記載の防草人工芝。
- 前記パイル固定用接着剤は、ラテックスを含み、粘度は1000(mPa・s)を有する請求項3に記載の防草人工芝。
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2018
- 2018-02-09 JP JP2018021941A patent/JP2019138048A/ja active Pending
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