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JP2004259150A - 車両の緊急情報伝達装置およびプログラム - Google Patents

車両の緊急情報伝達装置およびプログラム Download PDF

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JP2004259150A JP2003051285A JP2003051285A JP2004259150A JP 2004259150 A JP2004259150 A JP 2004259150A JP 2003051285 A JP2003051285 A JP 2003051285A JP 2003051285 A JP2003051285 A JP 2003051285A JP 2004259150 A JP2004259150 A JP 2004259150A
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Abstract

【課題】車両から使用者が離れている場合でも、緊急事態を知らせる情報を確実に使用者に伝えること。
【解決手段】緊急事態を知らせる情報(以下、「緊急情報」と称す。)を受信した場合には、まず、イグニッション用キー入力センサ22bからの検出信号に基づいて、室内のキーシリンダにキーが差し込まれているか否かによって使用者が車両の内部または近辺に存在するか否かを判断する(S209)。ここで、室内のキーシリンダにキーが差し込まれている場合には(S209:YES)、使用者が車両の内部または近辺に存在すると判断してスピーカ27やディスプレイ28などにより緊急情報を使用者に報知する。一方、室内のキーシリンダにキーが差し込まれていない場合には(S209:NO)、使用者が車両の内部および近辺に存在せず、車両から離れた場所に存在すると判断し、使用者が所有する携帯電話4へ緊急情報を送信する(S211)。
【選択図】図2

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、使用者が車両から離れている場合でも、緊急事態を知らせる情報などを確実に使用者に伝える技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
例えば車両の走行に伴ってGPS等により現在位置を検出し、その現在位置をディスプレイ上に道路地図と共に表示することにより、円滑に目的地に到達させたり、現在地から目的地までの適切な経路を設定して案内を行ったりする車載用ナビゲーション装置が知られており、より円滑なドライブに寄与している。
【0003】
このような車載用ナビゲーション装置の中には、自宅に設置されたホームサーバなどの外部の通信機器と通信するための通信機能を備え、外部の通信機器から送信された緊急情報を受信した場合には、その情報を車内の使用者に表示や音声で報知するものがある。なお、上述の「緊急情報」とは、緊急事態を知らせる情報を云い、例えば自宅に設置された防犯用の振動センサや、ガス漏れ警報機などのセキュリティ機器によって侵入者が検知されたりガス漏れが検出されたりしたことを示す情報や、自宅の玄関などに設置されているインターフォンを来訪者が操作したことを示す情報などが挙げられる(例えば、特許文献1参照。)。
【0004】
【特許文献1】
特開2002−64881号公報(第8頁、図6,7)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上述のような車載用ナビゲーション装置においては、例えばその車載用ナビゲーション装置が搭載された車両から使用者が離れている場合などに、緊急情報を受信して車内に報知しても、緊急情報が使用者には伝わらないおそれがあった。
【0006】
また、このようなことは車載用ナビゲーション装置に限られず、例えばアマチュア無線機など車両に搭載されるものであって通信機能および報知機能を有するものや、例えば携帯電話やPDA、ノートパソコンなど車両に搭乗する際に使用者が携帯するものであって通信機能および報知機能を有するものにおいても同様の問題が生じると考えられる。
【0007】
本発明は、このような不具合に鑑みなされたものであり、その目的とするところは、車両から使用者が離れている場合でも、緊急事態を知らせる情報を確実に使用者に伝える技術を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段及び発明の効果】
上記課題を解決するためになされた請求項1記載の車両の緊急情報伝達装置は、緊急事態を知らせる情報である「緊急情報」を外部から受信すると、使用者が車内や車両近くにいる場合にはその緊急情報をその使用者に報知し、一方、使用者が車両から離れている場合には、その使用者が所有する携帯電話などを送信先として緊急情報を使用者に送信することを特徴とする。
【0009】
具体的には、受信手段(31:この欄においては、発明への理解の容易化のため、必要に応じて実施の形態中で用いた符号を付すが、この符号によって請求の範囲を限定することを意味するものではない。)が緊急情報を受信した場合に使用者検出手段(22a,22b)によって車両の内部または近辺に使用者が検出されているときには、制御手段(32)は、緊急情報を報知手段(27,28)に報知させる。一方、受信手段が緊急情報を受信した場合に使用者検出手段によって車両の内部または近辺に使用者が検出されていないときには、制御手段が、送信先情報記憶手段(33)から送信先情報を読み出し、その送信先情報に基づいて緊急情報を送信先へ送信手段(31)に送信させる。なお、「緊急情報」の具体例としては、自宅に設置された防犯用の振動センサや、ガス漏れ警報機などのセキュリティ機器(15)によって侵入者が検知されたりガス漏れが検出されたりしたことを示す情報や、自宅の玄関などに設置されているインターフォン(11,12)を来訪者が操作したことを示す情報などが挙げられる。そして、このような緊急情報は、ホームサーバ(1)などから自動的に送信される場合や、緊急事態を察知した家族や友人などによって電話機器や携帯電話(14)などを介して送信される場合が考えられる。また、「使用者検出手段」の具体例としては、キーシリンダの内部に設けたキーセンサ(22a,22b)が挙げられ、キーシリンダにキーが差し込まれている場合には、使用者が車両の内部または近辺に存在すると判断する。そして、「使用者検出手段」の他の具体例としては、車内に設けられた赤外線センサや、運転席に設けられた圧力センサ、車内を撮影するビデオカメラ(23)と画像処理装置とからなる構成などが挙げられる。さらに、「送信先」とは、送信された緊急情報を報知する装置であって車両から離れている使用者が携帯したり使用者の近くに存在したりするものを云い、例えば携帯電話(4)やPDA、事務所などで使用者が使用するコンピュータなどが挙げられる。また、「送信先情報」の具体例としては、送信先としての携帯電話などを特定するための電話番号や、使用者が利用可能なメールアドレスなどが挙げられる。
【0010】
したがって、本請求項1に係る車両の緊急情報伝達装置によれば、使用者が車両から離れている場合でも、緊急事態を知らせる情報を使用者に確実に伝えることができる。
ところで、車両を家族で共有する場合など車両の使用者が複数存在する場合がある。一例を挙げると、平日には父親が車両を通勤に利用し、週末には母親が車両をスーパーマーケットなどへの買い物に利用するという具合である。そこで、使用者ごとに緊急情報の送信先を選択することが考えられる。具体的には、請求項2のように、送信先情報記憶手段が、使用者を示す情報である「使用者情報」を一つ以上記憶するとともに、これら使用者情報ごとに送信先情報を関連付けて記憶している。次に、使用者特定手段(22a,22b,32,33)が、車両を最近利用した使用者を特定する。この使用者特定手段の具体例としては、キーシリンダに差し込まれるキーのIDを識別するセンサが挙げられる。この場合、キーシリンダに差し込まれたキーのキーIDを識別することによりキーの所有者である使用者を特定する。また、その他にも指紋認証などのバイオメトリックス認証を利用したものなどが挙げられる。そして、緊急情報の送信を行わせる場合には、制御手段が、使用者特定手段によって特定された使用者を示す使用者情報に関連付けられている送信先情報を送信先情報記憶手段から読み出し、その送信先へ緊急情報を送信させる。このように、使用者が複数存在する場合においても、使用者ごとに緊急情報の送信先を選択すれば、緊急情報を使用者に確実に伝えることができる。
【0011】
また、使用者の中には、平日には車両を通勤に利用するとともに、週末には車両を利用してゴルフや買い物に出かけるなど訪問先を多数持つ使用者もいる。そこで、車両の現在位置に基づいて緊急情報の送信先を選択するよう構成することが考えられる。具体的には、請求項3のように、送信先情報記憶手段が、上述の使用者情報に、会社やゴルフ場など使用者が訪れる場所である「訪問先」を示す情報である「訪問先情報」を一つ以上関連付けて記憶し、且つそれぞれの訪問先情報に送信先情報を関連付けて記憶することにより使用者情報と送信先情報とを間接的に関連付けて記憶している。次に、訪問先特定手段(32)が、送信先情報記憶手段が記憶する訪問先情報および位置特定手段(25,35)によって特定された車両の現在位置に基づいて訪問先を特定する。例えば車両の現在の位置から最も近くに存在する訪問先を選択してもよい。また、車両の現在の位置から例えば半径10m以内など所定範囲内に存在する訪問先を検索し、その検索された訪問先を選択してもよい。この場合、検索された訪問先が複数存在する場合には、これら複数の訪問先の中で車両の現在の位置から最も近くに存在する訪問先を選択してもよい。そして、上述のように緊急情報の送信を行わせる場合には、制御手段が、訪問先特定手段によって特定された訪問先を示す訪問先情報に基づいて使用者情報に間接的に関連付けられている送信先情報を送信先情報記憶手段から読み出し、その読み出した送信先情報に基づいて緊急情報を送信先へ送信させる。このように、車両の現在位置に基づいて緊急情報の送信先を選択するよう構成すれば、利便性が向上する。
【0012】
ところで、例えば使用者が自宅にいる場合など緊急情報を使用者に送信する必要がない場合がある。そこで、請求項4のように、訪問先特定手段によって特定された訪問先が「そこに居る使用者には緊急情報を伝達する必要がない場所」であると制御手段が判断したときには、緊急情報の送信を行わないようにすればよい。なお、このような「そこに居る使用者には緊急情報を伝達する必要がない場所」は、予め設定しておけばよい。このように構成すれば、自宅など緊急情報を使用者に伝達する必要がない場所に使用者がいるにも拘らず、緊急情報を使用者に送信するといった無駄なことを防ぐことができる。
【0013】
ところで、緊急情報を報知した後に、使用者がその緊急情報を再び確認したいことがある。また、緊急情報を送信した後に、使用者がその緊急情報を削除してしまい再び送信して欲しいことがある。そこで、緊急情報を一旦記憶しておくことが考えられる。具体的には、請求項5のように、緊急情報記憶手段(33)が、受信手段が受信した緊急情報を記憶しておき、使用者により指示手段(26)を介して緊急情報を報知または送信する旨の指示があった場合には、制御手段が、緊急情報を緊急情報記憶手段から読み出し、その読み出した緊急情報の報知または緊急情報の送信先への送信を行わせる。このようにすれば、使用者がその緊急情報を確認したいときに報知することができるとともに、使用者がその緊急情報を再び送信して欲しいときに送信することができる。また、緊急情報が使用者の自宅に侵入した犯人の画像であった場合には、その画像を自宅の外部にも保存することとなって有用である。
【0014】
また、緊急情報を送信先へ送信する場合にバッテリの出力電圧が低下しているときには、緊急情報のうちメール情報など文字情報のみを送信先に送信するようにしてもよい。具体的には、請求項6のように、バッテリの出力電圧を検出するバッテリ電圧検出手段(21)を備え、緊急情報を送信先へ送信手段に送信させる場合において、バッテリ電圧検出手段によって検出されたバッテリの出力電圧が所定電圧値未満であるときには、制御手段が、緊急情報のうち文字情報のみを送信することが考えられる。なお、「所定電圧値」とは、制御手段などが各種処理を実行可能なバッテリの出力電圧の下限値を云い、他の構成を考慮して予め実験等によって規定されている。また、この場合、緊急情報のうち文字情報以外の部分を緊急情報記憶手段に記憶するようにしてもよい。このようにすれば、バッテリの出力電圧が低下しても、車両から離れた場所に存在する使用者に緊急情報を確実に伝えることができる。
【0015】
さて、上述の緊急情報としては、画像情報で構成されたものや、音声情報で構成されたものなどがある。緊急情報が画像情報で構成されている場合には、その緊急情報をモニタに表示することにより使用者に報知することとなる。しかし、例えば車両が高速で走行しているなど使用者がモニタに表示された緊急情報を見るのは好ましくない。そこで、請求項7のように、上述の報知手段を一つ以上の報知方法で報知可能に構成し、緊急情報の報知を行わせる場合には、制御手段が、走行状態判断手段(34)によって判断された車両の走行状態に応じた報知方法で報知手段に報知させることが考えられる。なお、この報知手段の報知方法の具体例をしては、(イ)表示装置に表示することや、(ロ)音声で知らせること、(ハ)ランプを点灯すること、(ニ)ブザーを鳴らして知らせることなどが挙げられる。また、車両の走行状態は、例えば車速や、次のカーブまでの距離、車両の回転速度(ヨーレートの値)、蛇行走行の有無などによって判断することが考えられる。例えば、走行状態判断手段によって判断された車両の走行状態が安全な状態である場合には画像で構成された緊急情報をモニタ表示し、一方、走行状態判断手段によって判断された車両の走行状態が危険な状態である場合には、画像で構成された緊急情報のモニタ表示を行わずに、音声で構成された緊急情報を音声で報知するという具合である。また、車両が安全な状態になるまでその緊急情報を報知しないことも考えられる。このように構成すれば、車両が危険な状況である場合であっても、使用者は視点を移動させること無く、緊急情報の報知を受けることができるので、より一層の安全運転を達成できる。
【0016】
なお、走行状態判断手段が車両の走行状態を判断する際に用いる上述のヨーレート値を、周知のヨーレートセンサによって検出してもよい。また、車輪回転速度検出手段(24c)によって検出された車輪の回転速度に基づいて推定ヨーレート値を算出するようにしてもよい(請求項8)。このように車両の車輪の回転速度を利用すれば、ヨーレートセンサが動作しない環境下であってもヨーレート値を算出して車両の走行状態を判断することができる。
【0017】
この場合、請求項9のように、制御手段が、走行状態判断手段によって判断された車両の走行状態を報知手段に報知させるようにしてもよい。また、車両が安全な状態になるまでその緊急情報を報知しないことも考えられる。このように構成すれば、使用者は、車両の走行状態を良い方へ改善するための指針を得られる。
【0018】
また、使用者の自宅に設置されたホームサーバなどに、車両の走行状態を送信することが考えられる。具体的には、請求項10のように、制御手段が、送信先に関する情報である「送信先情報」を送信先情報記憶手段から読み出し、その送信先情報に基づいて、上述の走行状態判断手段によって判断された「車両の走行状態」を送信先へ送信手段に送信させることが考えられる。なお、「送信先」とは、走行状態判断手段によって判断された車両の走行状態を送信する対象を云い、例えば使用者の自宅に設置されたホームサーバなどが挙げられる。このように構成すれば、車両の走行状態を家族などの外部にリアルタイムに知らせることができる。
【0019】
このように車両の走行状態を送信する場合には、請求項11のように、車両状況取得手段(23,25,35)が車両の状況を取得し、車両の現在位置や車内の映像・音声などの車両の状況を車両の走行状態とともに送信先に送信させるようにしてもよい。ここで、車両の状況の具体例としては、GPSなど位置特定手段によって特定された車両の現在位置や、車内に設置されたビデオカメラなどによって撮影された車内の映像、車内に設置されたマイクなどによって取得された車内の音声、ナビゲーション装置によって取得された渋滞情報、ナビゲーション装置によって算出された経路情報などが挙げられる。このようにすれば、車両の現在位置などの車両の状況を家族などの外部にリアルタイムに知らせることができる。
【0020】
ところで、駐車しておいた車両が盗難にあった場合、使用者が所用を済ませて車両を駐車した場所に戻るまでその車両の盗難に気づかないことがある。すると、警察への連絡などの対処が遅れてしまう問題があった。そこで、車両が盗難にあった場合には、その旨を外部に送信することが考えられる。具体的には、盗難判断手段(34)が、車両が盗難にあっているか否かを判断する。一例を挙げると、(イ)施錠されている車両のドアがこじ開けられたこと、(ロ)キーがキーシリンダに差し込まれていないのに、車両が発進(エンジンスタート)したこと、(ハ)停車中の車両が道路の傾斜よりも傾いたこと、などにより車両が盗難にあっていると判断する。ここで、盗難状態判断手段によって車両が盗難にあっていると判断された場合には、上述の制御手段が、送信先情報記憶手段から送信先情報を読み出し、その送信先情報に基づいて、車両が盗難にあっている旨を示す「盗難情報」を送信先へ送信手段に送信させる。なお、この盗難情報には、上述の(イ)〜(ハ)のような車両が盗難にあった「原因」や、車両が盗難にあった「時刻」を含めてもよい。このようにすれば、車両が盗難にあっても、その旨を使用者などが速やかに知ることができる。
【0021】
このように盗難情報を送信する場合には、車両状況取得手段が車両の状況を取得し、車両の現在位置や車内の映像・音声などの車両の状況を盗難情報とともに送信先に送信させるようにしてもよい。ここで、車両の状況の具体例としては、GPSなど位置特定手段によって特定された車両の現在位置や、車内に設置されたビデオカメラなどによって撮影された車内の映像、車内に設置されたマイクなどによって取得された車内の音声、ナビゲーション装置によって算出された経路情報などが挙げられる。このようにすれば、車両が盗難にあっても、その旨を使用者などが速やかに知ることができることに加え、車両の現在位置や車内の映像・音声などの車両の状況をリアルタイムに知ることができる。
【0022】
なお、請求項12に示すように、請求項1〜11の何れかに記載の車両の緊急情報伝達装置における制御手段は、コンピュータを機能させるプログラムとして実現できる。したがって、本発明は、プログラムの発明として実現できる。また、このようなプログラムの場合、例えば、FD、MO、DVD−ROM、CD−ROM、ハードディスク等のコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録し、必要に応じてコンピュータにロードして起動することにより用いることができる。この他、ROMやバックアップRAMをコンピュータ読み取り可能な記録媒体として本プログラムを記録しておき、ROMあるいはバックアップRAMをコンピュータに組み込んで用いても良い。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下、本発明が適用された実施例について図面を用いて説明する。なお、本発明の実施の形態は、下記の実施例に何ら限定されることなく、本発明の技術的範囲に属する限り種々の形態を採りうることは言うまでもない。
【0024】
図1は、実施例のホームサーバ1とその周辺機器の構成、およびホームサーバと通信可能な車載ECU3とその周辺機器の構成を表す構成図である。
[ホームサーバ1とその周辺機器の構成]
ホームサーバ1は、CPU、メモリ、2次記憶装置、I/Oポート等から構成され、使用者宅内に設置される。このホームサーバ1は、使用者やその家族などのユーザが登録するユーザ情報(例えばユーザIDやパスワードなど)、およびユーザが利用する通信機器のアドレス(例えば使用者が所有する車両のナビゲーション装置のアドレスなど。以下、「連絡先」と称す。)をその2次記憶装置に記憶する。
【0025】
また、このホームサーバ1には、室外側インターフォン11、室内側インターフォン12、および使用者宅内の映像を撮影する監視カメラ13が接続されている。このうち、室外側インターフォン11は、スピーカ、マイク、呼び出しボタンおよびCCDカメラを備えており、玄関、扉、門柱などの室外側に設けられている。また、室内側インターフォン12は、スピーカ、マイクおよびモニタをそれぞれ備えており、居間などの室内側に設けられている。そして、例えば来訪者によって室外側インターフォン11の呼び出しボタンが押された場合には、室内側の使用者は、室外側インターフォン11のCCDカメラ撮影した来訪者の映像を室内側インターフォン12のモニタで確認しながら来訪者と会話をすることができる。また、室内側インターフォン12のモニタには、監視カメラ13が撮影した使用者宅内の映像を表示することもできる。
【0026】
さらに、このホームサーバ1には、使用者宅に設置された防犯用の振動センサ、ガス漏れ警報機などのセキュリティ機器15が接続されている。このセキュリティ機器15は、防犯用の振動センサやガス漏れ警報機などにより侵入者が検知されたりガス漏れが検出されたりした場合には、その旨を示す信号をホームサーバ1に送信する。
【0027】
そして、ホームサーバ1は、セキュリティ機器15からの信号に基づいて、緊急事態を知らせる情報である「緊急情報」を生成し、その生成した緊急情報を上述の連絡先に携帯電話(またはモデム)14を介して送信することができる。ここで、「緊急情報」とは、緊急事態を知らせる情報を云い、例えば使用者宅に設置された防犯用の振動センサや、ガス漏れ警報機などのセキュリティ機器によって侵入者が検知されたりガス漏れが検出されたりしたことを示す情報や、室外側インターフォン11を来訪者が操作したことを示す情報などが挙げられる。
【0028】
[車載ECU3とその周辺機器の構成]
車載ECU3は、車両に搭載されて車両の緊急情報伝達装置として機能する。この車載ECU3は、図1に示すように、ホームサーバ1や携帯電話4などとの間で通信を行う通信I/F31、インターフォンI/Fコントローラ32、フラッシュメモリやHDDなどのメモリ33、各種センサからの検出信号に基づいて車両への侵入者の存在および車両の走行状態を監視する侵入・異常監視装置34、および経路設定や案内などの各種処理を行うナビゲーション装置35を備えている。これらのうち、インターフォンI/Fコントローラ32、メモリ33およびナビゲーション装置35は、バスラインなどによって接続されており、各種データのやり取りが可能である。また、インターフォンI/Fコントローラ32は、通信I/F31および侵入・異常監視装置34それぞれとバスラインなどによって接続されており、各種データのやり取りが可能である。なお、通信I/F31は、受信手段および送信手段に該当する。
【0029】
[インターフォンI/Fコントローラ32の構成]
インターフォンI/Fコントローラ32は、CPU,ROM,RAM,I/O及びこれらの構成を接続するバスラインなどからなる周知のマイクロコンピュータを中心に構成されており、ROM及びRAMに記憶されたプログラムに基づいて、車載ECU3の各部構成を制御して後述する緊急情報伝達処理などの各種処理を実行する。なお、インターフォンI/Fコントローラ32は、制御手段および訪問先特定手段に該当する。
【0030】
[メモリ33の構成]
メモリ33は、不揮発性メモリで構成されたフラッシュメモリやHDDなどであり、ホームサーバ1から送信された「緊急情報」を記憶している。このメモリ33は、図4(a)に示す「報知モード参照テーブル」を記憶している。この「報知モード管理テーブル」は、例えば「>80km/h」など車体速度の範囲と、例えば「A1」など報知モードを示す記号と、例えば「B1」など車両状態を示す記号とを関連付けたものである。そして、上述の記号「A1」などの報知モードは、図4(b)に示す「報知モード管理テーブル」としてメモリ33に記憶されている。一例を挙げると、記号「A1」では、「アイコン表示」という指示がなされるという具合である。なお、各報知モードは、記号「A1」から記号[A6]に行くに従い、より危険な走行状態に対応するものに設定されている。また、上述の記号「B1」などの車両状態は、図4(c)に示す「車両状態管理テーブル」としてメモリ33に記憶されている。一例を挙げると、記号「B1」では、「この先700m以上カーブ無し」であることを示している。なお、各「車両状態」は、記号「B1」から記号[B4]に行くに従い、ドライバーに対してより負荷がかかる状態に対応するものに設定されている。
【0031】
また、メモリ33は、図5(a)に示すように、「ユーザ」、「キーID」、「携帯番号」、「エリア」および「初期連絡モード」を互いに関連付けて記憶している。一例を挙げると、「夫」(ユーザ)には、「夫」が所有するキーのID番号である「112233」および「夫」が所有する携帯電話の番号である「090−XXX−1」が関連付けられており、さらに、車両が存在するエリアを示す「家駐車場」および初期連絡モードを示す記号である[D6]が関連付けられている。そして、「家駐車場」など各「エリア」情報には、緯度経度を表す情報が関連付けられている。また、この「夫」は、車両を通勤に使用することからエリアとして「会社駐車場」および「その他」が関連付けられている。そして、車両の使用者が複数存在する場合には、図5(a)に示すように、「ユーザ」としての「妻」や「おじいさん」、「子供1」、「子供2」などと「キーID」、「携帯番号」、「エリア」および「初期連絡モード」を互いに関連付けてメモリ33に記憶させることができる。なお、「ユーザ」および「キーID」は使用者情報に該当し、「携帯番号」は「転送先情報に該当し、「エリア」は訪問先情報に該当し、「初期連絡モード」は報知方法に該当する。また、上述の記号「D3」や「D6」などの初期連絡モードは、図5(b)に示す「初期連絡モードテーブル」としてメモリ33に記憶されている。一例を挙げると、記号「D3」では、「携帯電話にメール情報のみを送り、残りの情報はナビに記録」という指示がなされるという具合である。なお、メモリ33は、送信先情報記憶手段および緊急情報記憶手段に該当する。
【0032】
[侵入・異常監視装置34の構成]
侵入・異常監視装置34は、CPU,ROM,RAM,I/O及びこれらの構成を接続するバスラインなどからなる周知のマイクロコンピュータを中心に構成されており、ROM及びRAMに記憶されたプログラムおよび各種センサからの検出信号に基づいて、後述する侵入監視処理や危険走行状態監視処理などの各種処理を実行する。なお、侵入・異常監視装置34は、走行状態判断手段および盗難判断手段に該当する。
【0033】
[ナビゲーション装置35の構成]
ナビゲーション装置35は、経路設定や案内などの各種処理を行うものであり、車両の現在位置を検出する位置検出器、地図データなどを入力するための地図データ入力器、使用者による各種入力操作を受け付ける操作スイッチ群、不揮発性メモリで構成され、運転者が設定した経路など各種の情報などを記憶する外部メモリ、地図データ入力器より入力された地図データなどを表示する表示装置、使用者による各種入力操作をリモコンを介して受け付けるリモコンセンサ、CPU、ROM、RAM、I/O及びこれらの構成を接続するバスラインなどを備えている。また、ナビゲーション装置35は、各種の情報に基づいて、車両が走行予定の道路における推定ヨーレート値を算出する。なお、ナビゲーション装置35が備えるこれら位置検出器などの構成は公知技術に従っているので、詳細な説明は省略する。また、CPUは、ナビゲーション装置35の各部構成を制御して経路設定などの各種処理を実行するものである。具体的には、CPUは、ROM及びRAMに記憶されたプログラムに基づいて、位置検出器からの各検出信号に基づき座標及び進行方向の組として車両の現在位置を算出し、地図データ入力器を介して読み込んだ現在位置付近の地図等を表示装置に表示する地図表示処理や、地図データ入力器に格納された地点データに基づき、操作スイッチ群やリモコン等の操作に従って目的地となる施設を選択し、現在位置から目的地までの最適な経路(目的地経路)を自動的に求める経路計算処理を行う。このように自動的に最適な経路を設定する手法は、ダイクストラ法等の手法が知られている。
【0034】
[車載ECU3の周辺機器の構成]
ところで、実施例の車載ECU3が搭載された車両は、図1に示すように、車載バッテリの出力電圧を検出するバッテリ電圧センサ21、ドアのキーシリンダに差し込まれたキーのキーIDを検出するドア用キー入力センサ22a、室内のイグニッションキーシリンダに差し込まれたキーのキーIDを検出するイグニッション用キー入力センサ22b、車内の様子を撮影する車内監視カメラ23、車両の前後方向や左右方向の傾斜を検出する傾斜センサ24a、ジャイロ等で構成され車両の旋回方向の角速度を検出するヨーレートセンサ24b、各車輪に配置されて各車輪速度を検出する車輪速度センサ24c、衛星からの電波に基づいて車両の位置を検出するGPSセンサ25、ユーザI/F26、音声を出力するスピーカ27、およびディスプレイ28を備えている。
【0035】
このうち、バッテリ電圧センサ21は、インターフォンI/Fコントローラ32に接続されており、検出した車載バッテリの出力電圧値を表す信号をインターフォンI/Fコントローラ32に送信する。なお、バッテリ電圧センサ21はバッテリ電圧検出手段に該当する。
【0036】
また、ドア用キー入力センサ22aおよびイグニッション用キー入力センサ22bは、それぞれがインターフォンI/Fコントローラ32および侵入・異常監視装置34に接続されている。そして、使用者がキーをキーシリンダに差し込んだ際には、差し込まれたキーのキーIDを検出し、キーがキーシリンダに差し込まれた旨およびその検出したキーIDを表す信号をインターフォンI/Fコントローラ32および侵入・異常監視装置34に送信する。この際、インターフォンI/Fコントローラ32は、のちにキーシリンダにキーが差し込まれていない場合においてその車両を最近使用した使用者を特定するため、キー入力センサ22a,22bからの検出信号に基づき、メモリ33が記憶する転送先情報管理テーブル(図5(a))を参照してキーIDおよびユーザを特定し、その特定した「キーID」および「ユーザ」をメモリ33に記憶する。なお、ドア用キー入力センサ22aおよびイグニッション用キー入力センサ22bは、使用者検出手段に該当し、また、インターフォンI/Fコントローラ32およびメモリ33とともに使用者特定手段に該当する。
【0037】
さらに、車内監視カメラ23は、インターフォンI/Fコントローラ32および侵入・異常監視装置34に接続されており、撮影した車内の映像をインターフォンI/Fコントローラ32および侵入・異常監視装置34に送信する。なお、この車内監視カメラ23を車内に設置する代わりに、使用者が所有する携帯電話のCCDカメラなどを車載ECU3に接続し、このCCDカメラなどから車内の映像を取得するように構成してもよい。
【0038】
また、傾斜センサ24a、ヨーレートセンサ24bおよび車輪速度センサ24cは、それぞれが侵入・異常監視装置34およびナビゲーション装置35に接続されており、各センサが検出した信号を侵入・異常監視装置34およびナビゲーション装置35に送信する。なお、車輪速度センサ24cは、走行状態判断手段を構成する車輪速度検出手段に該当する。
【0039】
また、GPSセンサ25は、ナビゲーション装置35に接続されており、検出した車両の現在の位置を表す信号をナビゲーション装置35に送信する。なお、GPSセンサ25は、ナビゲーション装置35とともに位置特定手段に該当し、また、車内監視カメラ23およびナビゲーション装置35とともに車両状況取得手段に該当する。
【0040】
また、ユーザI/F26、スピーカ27およびディスプレイ28は、ナビゲーション装置35に接続されている。このうち、ユーザI/F26は、ディスプレイ28と一体になったタッチスイッチもしくはメカニカルなスイッチ等が用いられ、目的地の位置の入力など各種入力に使用される。また、ディスプレイ28はカラー表示装置であり、ディスプレイ28の画面にはナビゲーション装置35から入力された車両現在位置マーク、地図データ、および地図上に表示する誘導経路等の付加データを重ねて表示することが出来る。さらに、スピーカ27は、ナビゲーション装置35から入力された施設のガイドや各種案内の音声を出力することができる。なお、ユーザI/F26は指示手段に該当する。また、スピーカ27およびディスプレイ28は報知手段に該当する。
【0041】
[緊急情報伝達処理の説明および効果]
次に、上述のインターフォンI/Fコントローラ32が実行する緊急情報伝達処理について、図2のフローチャートを参照して説明する。
最初のステップ201(以下、「ステップ」を単に「S」と記す。)では、バッテリ電圧センサ21が、車載バッテリ(図示省略)の出力電源を検出することによりバッテリの状態を取得する。
【0042】
続くS202では、バッテリ電圧センサ21からの検出信号に基づいて、バッテリの状態が良好か否かを判断する。ここで、バッテリの出力電圧が所定電圧値未満であったならば(S202:NO)バッテリの状態が良好でないと判断し、バッテリの消耗を防ぐために受信回路である通信I/F31をOFFにして(S204)リターンする。なお、「所定電圧値」とは、車載ECU3が各種処理を実行可能な車載バッテリの出力電圧の下限値を云い、他の構成を考慮して予め実験等によって規定されている。一方、バッテリの出力電圧が所定電圧値以上であったならば(S202:YES)バッテリの状態が良好であると判断し、受信回路である通信I/F31をONにする(S203)。そして、S205に移行する。
【0043】
S205では、ホームサーバ1から緊急情報が送信されているか否かを判断する。ここで、ホームサーバ1から緊急情報が送信されていなければ(S205:NO)、そのままリターンする。一方、ホームサーバ1から緊急情報が送信されていれば(S205:YES、図7(c)における「家から会社に送る項目リスト」が相当。)、その緊急情報を受信(S206)し、その旨をディスプレイ28にアイコン表示する(図7(c)における「車に蓄えられた情報の一覧」が相当。)。そして、S207に移行する。
【0044】
S207では、車両の現在の位置情報を取得する。具体的には、ナビゲーション装置35が、GPSセンサ25からの検出信号に基づいて車両の現在の位置情報を生成してインターフォンI/Fコントローラ32に送信する。
続くS208では、ナビゲーション装置35からの車両の現在の位置情報、およびメモリ33が記憶する転送先情報管理テーブル(図5(a))から読み出した「家駐車場(エリア)」の緯度経度情報に基づいて、車両が使用者宅の駐車場に存在するか否かを判断する。ここで、車両が使用者宅の駐車場に存在する場合には(S208:YES)、緊急情報を使用者に報知する必要がないと判断してそのままリターンする。一方、車両が使用者宅の駐車場には存在せず他の場所に存在する場合には(S208:NO)、S209に移行する。
【0045】
S209では、使用者が車両の内部または近辺に存在するか否かを判断する。具体的には、イグニッション用キー入力センサ22bからの検出信号に基づいて、室内のキーシリンダにキーが差し込まれているか否かによって使用者が車両の内部または近辺に存在するか否かを判断する。ここで、室内のキーシリンダにキーが差し込まれている場合には(S209:YES)、使用者が車両の内部または近辺に存在すると判断してS210に移行する。
【0046】
S210では、次のように報知モードを決定し、その報知モードにより緊急情報を使用者に報知する。
(1)車両の走行状態を判断する。具体的には、GPSセンサ25からの車両の位置情報、および地図データ入力器からの地図データに基づいて、車両から次のカーブまでの距離を算出する。次に、ヨーレートセンサ24bからの検出信号に基づいて、ヨーレート値が指定値以上であるかを判断する。なお、「指定値」とは、車両が安定して走行するための速度値を云い、予め実験等によって規定されている。さらに、車両から次のカーブまでの距離およびヨーレート値に基づいて、車両状態管理テーブル図4(c)を参照して車両状態を判断する。ここでは、一例として、車両から次のカーブまでの距離が300m以内であり、且つヨーレート値が指定値以上であり、走行状態は記号「B4」に該当するとする。
(2)車輪速度センサ24cからの検出信号に基づいて、車両の速度(図4(a)における「車体速度」が相当する。)を算出する。ここでは、車両の速度が「<20km/h」に該当するとする。
(3)車両状態および車両の速度に基づいて、報知モード参照テーブル(図4(a))を参照して報知モードを決定する。ここでは、走行状態は記号「B4」に該当し、且つ車両の速度が「<20km/h」に該当することより、報知モードは記号「A1」に該当するとする。
(4)報知モード管理テーブル(図4(b))を参照して報知モードに基づいて、緊急情報を使用者に報知する。ここでは、図7(c)に示すように、報知モードが記号「A1」であることより、緊急情報が存在することを示す「アイコン」(図7(c)における「車に蓄えられた情報の一覧」が相当。)をディスプレイ28に表示する。なお、報知モードには、上述のディスプレイ28による「アイコン」の表示の他にも、図4(b)に示すように、ディスプレイ28によるホームサーバ1からの映像の表示、スピーカ27やブザーによる「ピンポーン」などのブザー音声や、ホームサーバ1から来訪者の音声、予め用意されたアナウンスなどの出力、などがある。
【0047】
そして、緊急情報を報知した後、リターンする。
一方、先のS209において、室内のキーシリンダにキーが差し込まれていない場合には(S209:NO)、使用者が車両の内部および近辺に存在せず、車両から離れた場所に存在すると判断してS211に移行する。
【0048】
S211では、次のように、緊急情報を送信先へ送信する。
(1)車両を最近使用したユーザを特定する。具体的には、その車両を最近使用した使用者を特定して記憶しておいた「キーID」および「ユーザ」をメモリ33から読み出し、その読み出した「ユーザ」を、車両を最近使用したユーザと特定する。一例として、ここでは「キーID」が番号「112233」であり、且つ「ユーザ」が「夫」であるとする。
(2)車両が存在する「エリア」を特定する。具体的には、GPSセンサ25からの車両の位置情報、およびメモリ33が記憶する転送先情報管理テーブル(図5(a))から読み出した各「エリア」の緯度経度情報に基づいて、車両が存在する「エリア」を特定する。この場合、車両の現在の位置から半径10m以内に存在するエリアを検索し、その検索されたエリアを選択する。ここでは、「夫」は車両を「会社駐車場」に駐車しているとする。
(3)送信先および初期連絡モードを選択し、その選択された送信先に、選択された初期連絡モードにて緊急情報を送信する。具体的には、メモリ33が記憶する送信先情報管理テーブル(図5(a))に基づいて、特定された「ユーザ」、「キーID」および「エリア」に関連付けられている「携帯電話番号」および「初期連絡モード」を読み出し、その読み出した「携帯電話番号」および「初期連絡モード」を緊急情報の送信先および初期連絡モードに選択する。そして、その選択された送信先に、選択された初期連絡モードにて緊急情報を通信I/F31を介して送信する。この場合、送信する緊急情報が存在する旨をディスプレイ28にアイコン表示する(図7(c)における「会社または携帯に送る項目リスト」が相当。)ここでは、ユーザ「夫」、キーID番号「112233」およびエリア「会社駐車場」に関連付けられている携帯電話番号「090−XXX−1」および初期連絡モードの記号「D3」を緊急情報の送信先および初期連絡モードとする。そして、「夫」の携帯電話番号「090−XXX−1」に、「(緊急情報のうち)メール情報のみを送り、残りの情報はナビに記録」する。
【0049】
そして、緊急情報を送信した後、リターンする。
このように、本実施例の車載ECU3によれば、使用者が車両から離れている場合でも、緊急情報を使用者に確実に伝えることができる。
[侵入監視処理の説明および効果]
次に、上述の侵入・異常監視装置34が実行する侵入監視処理について、図3のフローチャートを参照して説明する。
【0050】
まず、最初のS301では、ドア用キー入力センサ22aからの検出信号、およびドアの開閉を検出するセンサ(図示省略)からの検出信号に基づいて、施錠されていたドアがキーで開錠された場合においてそのドアがキーによって開錠されたか否かを判断する。ここで、ドアがキーによっては開錠されなかった場合には(S301:NO)、使用者以外のものによってキーを用いずにドアが開錠されて車両が盗難にあったと判断し、S304(後述)に移行する。一方、ドアがキーによって開錠された場合には(S301:YES)、S302に移行する。
【0051】
S302では、車両が発進した場合においてイグニッション用キー入力センサ22bからの検出信号に基づいて、車両のアクセサリスイッチがキーによりオンとなったかどうかを判断する。なお、本実施例では、車両が発進したか否かの判断を、車輪速度センサ24からの検出信号に基づいて停止状態から3m以上走行したか否かにより判断する。ここで、アクセサリスイッチがキーによってはオンとならなかった場合には(S302:NO)、使用者以外のものによってキーを用いずに車両のイグニッションがオンとされたと判断し、S304(後述)に移行する。一方、アクセサリスイッチがキーによってオンとなった場合には(S302:YES)、S303に移行する。
【0052】
S303では、停車中の車両が傾斜したか否かを判断する。なお、本実施例では、ヨーレートセンサ24bからの検出信号に基づいて、車両が前後方向または左右方向の少なくとも何れかに5度以上傾いたか否かにより判断する。ここで、停車中の車両が傾斜した場合には(S303:YES)、例えばトラックなどで車両が運ばれて盗難にあっていると判断し、S304(後述)に移行する。一方、停車中の車両が傾斜しなかった場合には(S303:NO)、そのままリターンする。
【0053】
S304では、先のS301、S302またはS303にて使用者以外のものによって盗難にあったり破壊されたりしていると判断することにより、インターフォンI/Fコントローラ32が、盗難情報を生成する。なお、この「盗難情報」とは、車両が盗難にあった「原因」(S301にて使用者以外のものによってキーを用いずにドアが開錠されたと判断されたことや、S302にて使用者以外のものによってキーを用いずに車両のイグニッションがオンとされたと判断されたこと、S303にて例えばトラックなどで車両が運ばれて盗難にあっていると判断されたことなど)、および車両が盗難にあった「時刻」を含む、車両が盗難にあっている旨を示す情報を云う。そして、その盗難情報を、GPSセンサ25からの車両の位置情報や、車内監視カメラ23からの車両内映像などとともにホームサーバ1および携帯電話4に通信I/F31を介して送信する。また、車両内部にマイクを設け、盗難情報を送信する際に、マイクに入力された車両内部の音声を送信してもよい。
【0054】
このように、本実施例の車載ECU3によれば、車両が盗難にあっても、その旨を使用者などが速やかに知ることができる。
[危険走行状態監視処理の説明および効果]
次に、上述の侵入・異常監視装置34が実行する危険走行状態監視処理について、図6のフローチャートを参照して説明する。
【0055】
まず、最初のS601では、ヨーレートセンサ24bによって検出される車両のヨーレート値に基づいて、車両がスピンしているか否かを判断する。なお、車両のヨーレート値φVWを、下式(1)を用いて算出する。
φVW=f(VWFR,VWFL,VWRR,VWRL)・・・(1)
但し、関数f(V)は、車輪速度から推定ヨーレート値を求める関数として一般的に知られているものであるため、詳細な説明は省略する。また、VWFR,VWFL,VWRRおよびVWRLは、各車輪速度であり、FRは前方の右側を示し、FLは前方の左側を示し、RRは後方の右側を示し、RLは後方の左側を示している。
【0056】
ここで、車両のヨーレート値が1.2rad/secよりも大きい場合には(S601:YES)、車両が危険な走行状態にあると判断し、S605(後述)に移行する。なお、このヨーレート値「1.2rad/sec」は、予め実験等によって規定されている。一方、車両のヨーレートの値が1.2rad/sec以下である場合には(S601:NO)、S602に移行する。
【0057】
S602では、車輪速度センサ24cよって検出された車両速度に基づいて算出した車両の減速Gに基づいて、車両が急ブレーキ中であるか否かを判断する。なお、エアバックなどに用いられるGセンサからの検出信号に基づいて、減速Gを算出するように構成してもよい。ここで、減速Gが−1.5Gよりも小さい場合には(S602:YES)、車両が急ブレーキ中であるために危険な走行状態にあると判断し、S605(後述)に移行する。なお、この減速Gの値「−1.5G」は、予め実験等によって規定されている。一方、減速Gが−1.5G以上である場合には(S602:YES)、S603に移行する。
【0058】
S603では、車輪速度センサ24cよって検出された車両速度に基づいて算出した車両の衝突Gに基づいて、車両が衝突したかどうかを判断する。なお、エアバックなどに用いられるGセンサからの検出信号に基づいて、減速Gを算出するように構成してもよい。ここで、衝突Gの絶対値が10Gよりも大きい場合には(S603:YES)、走行状態が危険であると判断し、S605(後述)に移行する。なお、この衝突Gの値「10G」は、予め実験等によって規定されている。一方、衝突Gの絶対値が10G以下である場合には(S603:NO)、S604に移行する。
【0059】
S604では、ヨーレートセンサ24bによって検出される車両のヨーレート値と、ナビゲーション装置35によって算出された推定ヨーレート値とを比較して算出した乖離量に基づいて、車両が蛇行走行をしているか否かを次のように判断する。
(イ)4つの車輪速度より車両のヨーレート値φVWを、上述の式(1)を用いて算出する。
(ロ)推定ヨーレート値φROを算出する。具体的には、まず、車両の速度Vを、下式(2−1)を用いて算出する。
【0060】
=(VWFR+VWFL+VWRR+VWRL)/4・・・(2−1)
続いて車両の速度Vおよび地図より算出した曲率半径RMAPに基づいて、推定ヨーレート値φROを、下式(2−2)を用いて算出する。
φRO=f(V、RMAP)・・・(2−2)
なお、関数f(V)は、車両の速度、および地図より算出した曲率半径から推定ヨーレート値を求める関数として一般的に知られているものであるため、詳細な説明は省略する。
(ハ)上述の式(1)において算出した車両のヨーレート値φVWと、(2)において算出した推定ヨーレート値φROとの乖離量φUSRを、下式(3)を用いて算出する。
【0061】
φUSR=φVW−φRO・・・(3)
(二)上述の式(3)にて算出した乖離量φUSRに基づいて、ヨーレート値の変化率△φを、下式(4)を用いて算出することにより、△tごとのφUSRの絶対値の平均値を算出する。
【0062】
△φ=(∫|φVW−φRO|dt)/△t・・・(4)
(ホ)上述の式(4)にて算出したヨーレート値の変化率△φに基づいて、車両が蛇行走行をしているか否かを判断する。なお、その判断基準は、予め実験等によって規定されている。
【0063】
ここで、車両が蛇行走行をしていると判断すれば(S604:YES)、使用者に休憩を促す旨の情報をディスプレイ28に表示するなど報知する(図7(a)を参照。「微笑み」や「怒り」などドライバーの表情によって走行状態を表現。)。また、この場合、付近で駐車可能な場所を検索して表示してもよい((図7(b)における「地図情報」のポイント「P」が相当。)そして、S605(後述)に移行する。一方、車両が蛇行走行をしていないと判断すれば(S604:NO)、そのままリターンする。
【0064】
S605では、先のS601、S602、S603およびS604にて車両が危険な走行状態にあると判断したことにより、インターフォンI/Fコントローラ32が、車両が危険な走行状態にある旨を示す情報を生成し、その情報を、GPSセンサ25からの車両の位置情報や、車内監視カメラ23からの車両内映像などとともにホームサーバ1および携帯電話4に通信I/F31を介して送信する(図7(b)のホームサーバ1における表示例を参照。「微笑み」や「怒り」などドライバーの表情によって走行状態を表現。)。なお、この車両が危険な走行状態にある旨を示す情報を送信する際に、ナビゲーション装置35が通信I/F31を介して取得した車両の近辺の渋滞情報やナビゲーション装置35によって算出された目的地経路情報(図7(b)における「地図情報」が相当。)を送信してもよい。また、車両内部にマイクを設け、車両が危険な走行状態にある旨を示す情報を送信する際に、マイクに入力された車両内部の音声を送信してもよい。また、目的地への予想到着時刻(図7(b)における「時間」が相当。)を算出して表示してもよい。
【0065】
また、上述のように車両が危険な走行状態にある場合において緊急情報をホームサーバ1から受信したときには、車両が危険な走行状態にある旨を示す情報を生成し、その情報をホームサーバ1へ送信するようにしてもよい。
このように、本実施例の車載ECU3によれば、車両の現在位置などの車両の状況を家族などの外部にリアルタイムに知らせることができる。
【0066】
[別実施例]
(1)上記実施例の緊急情報伝達処理、侵入監視処理および危険走行状態監視処理は、ナビゲーション装置を備える車載ECUに適用しているが、これには限られず、例えばアマチュア無線機など車両に搭載されるものであって通信機能および報知機能を有するものに適用してもよい。また、例えば携帯電話やPDA、ノートパソコンなど車両に搭乗する際に使用者が携帯するものであって通信機能および報知機能を有するものに適用してもよい。
(2)上記実施例の緊急情報伝達処理および侵入監視処理では、使用者が車両の内部または近辺に存在するか否かの判断を、イグニッション用キー入力センサ22bからの検出信号に基づいて行っているが、これには限られず、例えば、車両の内部や周辺に設けた赤外線センサからの検出信号に基づいて上述の使用者の有無の判断を行ってもよい。また、運転シートなどのシートに設けた圧力センサからの検出信号に基づいて上述の使用者の有無の判断を行ってもよい。さらに、車内監視カメラ23と画像処理装置とからなる構成を備え、車内監視カメラ23が撮影した車両内部の画像から画像処理装置が使用者を特定することにより上述の使用者の有無の判断を行ってもよい。このように構成しても上記実施例と同様の作用および効果を奏する。
(3)上記実施例の緊急情報伝達処理および侵入監視処理では、車両の使用者の特定を、使用者がキーシリンダに差し込んだキーのキーIDをキー入力センサ22a,22bが検出することにより行っているが、これには限られず、例えば、指紋認証などのバイオメトリックス認証を利用して車両の使用者の特定を行うよう構成してもよい。この場合、車両を最近使用した使用者を特定するため、その特定された「使用者」名をメモリ33に記憶すればよい。このように構成しても上記実施例と同様の作用および効果を奏する。
(4)上記実施例の緊急情報伝達処理において、車両が存在する「エリア」を特定する場合には、GPSセンサ25からの車両の位置情報、およびメモリ33が記憶する転送先情報管理テーブル(図5(a))から読み出した各「エリア」の緯度経度情報に基づいて、車両の現在の位置から半径10m以内に存在するエリアを検索し、その検索されたエリアを選択しているが、これには限られず、例えば車両の現在の位置から最も近くに存在するエリアを選択してもよい。また、車両の現在の位置から半径10m以内にエリアが複数存在する場合には、車両の現在の位置から最も近くに存在するエリアを選択してもよい。このように構成しても上記実施例と同様の作用および効果を奏する。
(5)上記実施例の緊急情報伝達処理において、緊急情報を報知または送信する際にその緊急情報をメモリ33に記憶しておき、使用者がユーザI/F26を介して行う指示に従って、緊急情報を再度報知したり再度送信したりするようにしてもよい。このようにすれば、使用者がその緊急情報を確認したいときに報知することができるとともに、使用者がその緊急情報を再び送信して欲しいときに送信することができる。また、緊急情報が使用者の自宅に侵入した犯人の画像であった場合に、その画像を自宅の外部にも保存することとなって有用である。
【0067】
また、通信I/F31が外部から受信した緊急情報をメモリ33に一旦記憶しておき、イグニッション用キー入力センサ22bによって使用者が車両の内部または近辺に存在することが検出された場合に緊急情報を報知するようにしてもよい。さらに、通信I/F31が外部から受信した緊急情報をメモリ33に一旦記憶しておき、使用者がユーザI/F26を介して行う指示に従って、緊急情報を報知または送信するようにしてもよい。このようにすれば、使用者がその緊急情報を確認したいときに報知することができ、また、使用者がその緊急情報を再び送信して欲しいときに送信することができる。
(6)上記実施例の侵入監視処理において、盗難情報や車両の位置情報、車両内映像、車両内音声などの送信した情報をメモリ33に記憶しておくようにしてもよい。このようにすれば、その車両を取り戻した際に盗難情報などをメモリ33から読み出して確認することができる。
(7)上記実施例では、ホームサーバ1が緊急情報の生成機能および緊急情報の送信機能を有しているが、これには限られず、例えばセキュリティ機器15や室外側インターフォン11、室内側インターフォン12、監視カメラ13が緊急情報の生成機能および緊急情報の送信機能を有するように構成してもよい。
【0068】
また、上記実施例では、ホームサーバ1が緊急情報の生成および送信を自動的に実行するよう構成しているが、これには限られず、緊急情報の生成および送信を手動で行う場合も考えられる。例えば緊急事態を察知した家族や友人などが、ホームサーバ1やセキュリティ機器15などによらずに、緊急情報を電話機器や携帯電話などを介して送信する場合などである。
(8)上記実施例では、ホームサーバ1とその周辺機器、および車載ECU3とその周辺機器を、緊急情報、盗難情報および車両が危険な走行状態にある旨を示す情報の送受信に利用しているが、互いの映像や音声を送受信することにより外出中の使用者と使用者宅の家族との会話に利用することもできる。
(9)上記実施例の緊急情報伝達処理において、緊急情報を送信先へ送信する場合にバッテリの出力電圧が低下しているときには、緊急情報のうちメール情報のみを送信先に送信するようにしてもよい。具体的には、図2のS211にて緊急情報を送信先へ送信する場合において、バッテリ電圧センサ1によって検出されたバッテリの出力電圧が所定電圧値未満であったならば、初期連絡モードの記号「D0」を初期連絡モードとし、緊急情報のうちメッセージ部分のみを送信先に送信する(図5(b)を参照)。なお、この場合、緊急情報のうちメール情報以外の部分をメモリ33に記憶するようにしてもよい。このようにすれば、バッテリの出力電圧が低下しても、車両から離れた場所に存在する使用者に緊急情報を確実に伝えることができる。
(10)上記実施例の通信I/F31、インターフォンI/Fコントローラ32、メモリ33および侵入・異常監視装置34を、低消費電力で動作する構成とし、車載バッテリ上がりを防ぐために車載ECU3の電源状態がOFFとなっている場合にも、車載バッテリから電源供給を受けるよう構成してもよい。このように構成すれば、車載ECU3の消費電力を低減するとともに、車載ECUの電源状態がOFFであっても緊急情報を受信することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例のホームサーバとその周辺機器の構成、およびホームサーバと通信可能な車載ECUとその周辺機器の構成を表す構成図である。
【図2】実施例の車載用ナビゲーション装置のインターフォンI/Fコントローラが実行する緊急情報伝達処理を説明するフローチャートである。
【図3】実施例の車載ナビゲーション装置の侵入・異常監視装置が実行する侵入監視処理を説明するフローチャートである。
【図4】(a)は報知モード参照テーブルの内容を説明する説明図であり、(b)は報知モード管理テーブルの内容を説明する説明図であり、(c)は車両状態管理テーブルの内容を説明する説明図である。
【図5】(a)は転送先情報管理テーブルの内容を説明する説明図であり、(b)は初期連絡モードテーブルの内容を説明する説明図である。
【図6】実施例の車載ナビゲーション装置の侵入・異常監視装置が実行する危険走行状態監視処理を説明するフローチャートである。
【図7】(a)は使用者に休憩を促す旨の情報の表示例であり、(b)は車両が危険な走行状態にある旨を示す情報の表示例であり、(c)はディスプレイによる各種情報の表示例である。
【符号の説明】
1…ホームサーバ、3…車載ECU、4…携帯電話(またはモバイルPC)、
11…室外側インターフォン、12…室内側インターフォン、
13…監視カメラ、14…携帯電話(またはモデム)、
21…バッテリ電圧センサ、22a…ドア用キー入力センサ、
22b…イグニッション用キー入力センサ、23…車内監視カメラ、
24a…傾斜センサ、24b…ヨーレートセンサ、24c…車輪速度センサ、
25…GPSセンサ、26…ユーザI/F、27…スピーカ、
28…ディスプレイ、31…通信I/F、
32…インターフォンI/Fコントローラ、33…メモリ、
34…侵入・異常監視装置、35…ナビゲーション装置

Claims (12)

  1. 外部から送信された、緊急事態を知らせる情報(以下、「緊急情報」と称す。)を受信する受信手段と、
    前記受信手段が受信した前記緊急情報を、車両の内部または近辺に存在する使用者に報知する報知手段と、
    前記受信手段が前記緊急情報を受信した場合には前記緊急情報を前記報知手段に報知させる制御手段と、
    を備える車両の緊急情報伝達装置であって、
    前記車両の内部または近辺に存在する使用者を検出する使用者検出手段と、
    前記緊急情報を送信する対象(以下、「送信先」と称す。)に関する情報(以下、「送信先情報」と称す。)を記憶する送信先情報記憶手段と、
    前記送信先情報に基づいて前記緊急情報を前記送信先へ送信する送信手段と、
    を備え、
    前記制御手段は、前記受信手段が前記緊急情報を受信した場合において前記使用者検出手段によって前記車両の内部または近辺に使用者が検出されているときには前記緊急情報を前記報知手段に報知させ、一方、前記受信手段が前記緊急情報を受信した場合において前記使用者検出手段によって前記車両の内部または近辺に使用者が検出されていないときには前記送信先情報記憶手段から前記送信先情報を読み出し、その送信先情報に基づいて前記緊急情報を前記送信先へ前記送信手段に送信させることを特徴とする車両の緊急情報伝達装置。
  2. 請求項1記載の車両の緊急情報伝達装置において、
    前記送信先情報記憶手段は、使用者を示す情報(以下、「使用者情報」と称す。)を一つ以上記憶するとともに、前記使用者情報ごとに前記送信先情報を関連付けて記憶しており、
    前記車両を最近利用した使用者を識別する使用者特定手段を備え、
    前記制御手段は、前記緊急情報の送信を行わせる場合には、前記使用者特定手段によって特定された使用者を示す使用者情報に関連付けられている送信先情報を前記送信先情報記憶手段から読み出し、その送信先へ前記緊急情報を送信させることを特徴とする車両の緊急情報伝達装置。
  3. 請求項2記載の車両の緊急情報伝達装置において、
    前記送信先情報記憶手段は、前記使用者情報に使用者が訪れる場所(以下、「訪問先」と称す。)を示す情報(以下、「訪問先情報」と称す。)を一つ以上関連付けて記憶し、且つそれぞれの前記訪問先情報に前記送信先情報を関連付けて記憶することにより前記使用者情報と前記送信先情報とを間接的に関連付けて記憶しており、
    前記車両の現在の位置を特定する位置特定手段と、
    前記送信先情報記憶手段が記憶する訪問先情報および前記位置特定手段によって特定された車両の現在位置に基づいて訪問先を特定する訪問先特定手段と、
    を備え、
    前記制御手段は、前記緊急情報の送信を行わせる場合には、前記訪問先特定手段によって特定された訪問先を示す訪問先情報に基づいて前記使用者情報に間接的に関連付けられている前記送信先情報を前記送信先情報記憶手段から読み出し、その読み出した送信先情報に基づいて前記緊急情報を前記送信先へ送信させることを特徴とする車両の緊急情報伝達装置。
  4. 請求項3記載の車両の緊急情報伝達装置において、
    前記制御手段は、前記訪問先特定手段によって特定された訪問先がそこに居る使用者には前記緊急情報を伝達する必要がない場所であると判断したときには、前記緊急情報の送信を行わないことを特徴とする車両の緊急情報伝達装置。
  5. 請求項1〜4の何れかに記載の車両の緊急情報伝達装置において、
    前記受信手段が受信した前記緊急情報を記憶する緊急情報記憶手段と、
    使用者が前記緊急情報を報知または送信する旨を指示するための指示手段と、
    を備え、
    前記制御手段は、使用者により前記指示手段を介して前記緊急情報を報知または送信する旨の指示があった場合には、前記緊急情報を前記緊急情報記憶手段から読み出し、その読み出した緊急情報の報知または前記緊急情報の送信を行わせることを特徴とする車両の緊急情報伝達装置。
  6. 請求項1〜5の何れかに記載の車両の緊急情報伝達装置において、
    車両に搭載されたバッテリの出力電圧を検出するバッテリ電圧検出手段を備え、
    前記制御手段は、前記緊急情報を前記送信先へ前記送信手段に送信させる場合において、前記バッテリ電圧検出手段によって検出されたバッテリの出力電圧が所定電圧値未満であるときには、前記緊急情報のうち文字情報のみを送信することを特徴とする車両の緊急情報伝達装置。
  7. 外部から送信された、緊急事態を知らせる情報(以下、「緊急情報」と称す。)を受信する受信手段と、
    前記受信手段が受信した前記緊急情報を、車両の内部または近辺に存在する使用者に報知する報知手段と、
    前記受信手段が前記緊急情報を受信した場合には前記緊急情報を前記報知手段に報知させる制御手段と、
    を備える車両の緊急情報伝達装置であって、
    車両の走行状態を判断する走行状態判断手段を備え、
    前記報知手段は、一つ以上の報知方法で報知可能に構成されており、
    前記制御手段は、前記緊急情報の報知を行わせる場合には、前記走行状態判断手段によって判断された車両の走行状態に応じた報知方法で報知させることを特徴とする車両の緊急情報伝達装置。
  8. 請求項7記載の車両の緊急情報伝達装置において、
    前記走行状態判断手段は、
    車両の車輪の回転速度を検出する車輪速度検出手段を有し、
    前記車輪回転速度検出手段によって検出された車輪の回転速度に基づいて推定ヨーレート値を算出し、その算出した推定ヨーレート値に基づいて車両の走行状態を判断すること
    を特徴とする車両の緊急情報伝達装置。
  9. 請求項7または8記載の車両の緊急情報伝達装置において、
    前記制御手段は、前記走行状態判断手段によって判断された車両の走行状態を前記報知手段に報知させることを特徴とする車両の緊急情報伝達装置。
  10. 請求項7〜9の何れかに記載の車両の緊急情報伝達装置において、
    前記走行状態判断手段によって判断された車両の走行状態を送信する対象(以下、「送信先」と称す。)に関する情報(以下、「送信先情報」と称す。)を記憶する送信先情報記憶手段と、
    前記送信先情報に基づいて前記緊急情報を前記送信先へ送信する送信手段と、
    を備え、
    前記制御手段は、前記送信先情報記憶手段から前記送信先情報を読み出し、その送信先情報に基づいて前記車両の走行状態を前記送信先へ前記送信手段に送信させることを特徴とする車両の緊急情報伝達装置。
  11. 請求項10記載の車両の緊急情報伝達装置において、
    車両の状況を取得する車両状況取得手段を備え、
    前記制御手段は、前記車両の走行状態を送信する場合には、前記車両状況取得手段によって取得された車両の状況を前記車両の走行状態とともに送信させることを特徴とする車両の緊急情報伝達装置。
  12. 請求項1〜11の何れかに記載の車両の緊急情報伝達装置における制御手段としてコンピュータを機能させるためのプログラム。
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