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JP2004258365A - 電気光学装置、およびそれを用いた電子機器 - Google Patents

電気光学装置、およびそれを用いた電子機器 Download PDF

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JP2004258365A
JP2004258365A JP2003049399A JP2003049399A JP2004258365A JP 2004258365 A JP2004258365 A JP 2004258365A JP 2003049399 A JP2003049399 A JP 2003049399A JP 2003049399 A JP2003049399 A JP 2003049399A JP 2004258365 A JP2004258365 A JP 2004258365A
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Tadashi Tsuyuki
正 露木
Hideki Kaneko
英樹 金子
Kazuhiro Tanaka
千浩 田中
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Abstract

【課題】異なる3色にそれぞれ対応するサブ画素が三角配置されている電気光学装置、および電子機器において、開口率を向上可能な構成を提供すること。
【解決手段】電気光学装置100において、R、G、Bにそれぞれ対応するサブ画素は、列方向では、同一の繰り返しパターンをもって直線的に配列されている一方、行方向で隣接するサブ画素列では、同一の色に対応するサブ画素が列方向における1.5サブ画素ピッチ分だけ、列方向にシフトし、R、G、Bにそれぞれ対応するサブ画素が三角配置されている。行方向で隣接するサブ画素列の間において、各データ線212には、その両側に位置するサブ画素のうち、一方側のサブ画素の画素電極234のみがTFD素子を介して電気的に接続している。
【選択図】 図6

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、異なる3色に対応するサブ画素が三角配置された電気光学装置、およびこの電気光学装置を有する電子機器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、小型コンピュータや、デジタルカメラ、携帯電話機等といった電子機器に液晶装置などといった電気光学装置が広く用いられている。液晶装置は、一般に、液晶を挟んで互いに対向する一対の基板と、これらの基板の対向面にそれぞれ形成された電極とを有する。さらに、これらの両電極と、電極間に挟まれる液晶とによってドット状の画素が形成されており、このような画素は、行方向(横方向)および列方向(縦方向)に多数、マトリクス状に配列している。ここで、画素を形成する電極間に電圧が選択的に印加されると、液晶の配向が変化し、液晶を通過する光量が制御されて、ドット表示が行われることとなる。
【0003】
このような液晶装置においてカラー表示を行う場合、1画素がR(赤)、G(緑)、B(青)の3原色にそれぞれ対応するサブ画素に分割され、これらのサブ画素が所定のパターンにてマトリクス状に配列する。なお、一般に、サブ画素における着色は、一方の基板に形成されたカラーフィルタによって行われる。
【0004】
ここで、液晶装置において、サブ画素の色配列、すなわち、カラーフィルタにおける着色層の配列としては、RGBストライプ配列やRGBモザイク配列が知られている。このような配列のうち、RGBストライプ配列は、トリオ配列とも呼ばれ、文字や直線等を表示するデータディスプレイなどの用途に適しているが、他の配列に比べて解像度が低い。また、RGBモザイク配列は、右上がりの斜線と左上がりのの斜線とにおいて表示品位に差があるので、画像全体に斜線状のノイズが生じる。特に、サブ画素数が少ないとき、そのノイズが顕著となる。
【0005】
一方、サブ画素の色配列としては、さらには、図9〜図11に示されるようなRGBデルタ配列なども知られており、図9〜図11において、「R」、「G」、「B」は、それぞれサブ画素によって着色される色を示し、具体的には「R」は赤、「G」は緑、「B」は青を、それぞれ示している。また、各データ線212と各サブ画素とを結ぶ短い線は、データ線212とサブ画素の画素電極とを接続するTFT(Thin Film Transistor)やTFD(Thin Film Diode)などのようなアクティブ素子を示している。
【0006】
ここに示すRGBデルタ配列は、RGBモザイク配列と比較して1.5倍の水平解像度を有する。なお、斜め成分が劣るためにRGGBモザイク配列と比較して画像の輪郭等に難があるとされるが、主観評価実験では評価が最も高い。このように、サブ画素の密度を同一として各配列を比較した場合において、高い水平解像度が得られるRGBデルタ配列が、高精細および高画質を図る際に適した配列であると考えられる。
【0007】
このようなRGBデルタ配列において、サブ画素と、それを駆動するための導通ライン(例えばデータ線または走査線)とを接続するには、次のような2つの配線パターンが知られている。すなわち、図9に示されるように、1本のデータ線212が、RGBの3色のうち、2色のサブ画素の画素電極に接続される配線パターン(以下、タイプ1と称する)と、図10に示されるように、1色のサブ画素のみの画素電極に接続される配線パターン(以下、タイプ2と称する)とが知られている。
【0008】
また、図9および図10に示す配線パターンで問題となる縦ストロークおよび横ストロークに起因する表示品位の低下を防止するために、図11に示すように、1本のデータ線212は、「R」、「G」、「B」の3色に対応するサブ画素の画素電極に対し、一定の順番で繰返してTFDなどのアクティブ素子を介して接続される一方、ある1本のデータ線212に共通接続される画素電極は、そのデータ線212からみて、同一サイド(図11では左サイド)に配置しているものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【0009】
【特許文献1】
特開2001−194681(第7頁、図1)
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、図9〜図11のいずれに示す配線パターンにおいても、列方向に延びるデータ線212を途中でコの字形状に屈曲させる必要があるため、各サブ画素の開口率が小さいという問題点がある。特に図11に示すような配線パターンを採用したとき、配線の引き回し距離が長い分だけ、開口率の低下が著しい。
【0011】
以上の問題点に鑑みて、本発明の課題は、異なる3色にそれぞれ対応するサブ画素が三角配置されている電気光学装置、およびそれを用いた電子機器において、開口率を向上可能な構成を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明では、異なる3色にそれぞれ対応する多数のサブ画素が行方向および列方向に配列され、かつ、3色にそれぞれ対応するサブ画素が三角配置されている電気光学装置において、各列において、前記3色にそれぞれ対応するサブ画素が同一の繰り返しパターンをもって直線的に配列されている一方、行方向で隣接するサブ画素列では、同一の色に対応するサブ画素が列方向における1サブ画素ピッチ分を超え、かつ、2サブ画素ピッチ分未満の寸法だけ列方向にシフトしていることにより、3色にそれぞれ対応する前記サブ画素が三角配置されていることを特徴とする。
【0013】
本発明では、3色にそれぞれ対応するサブ画素が三角配置されているが、3色にそれぞれ対応するサブ画素が同一の繰り返しパターンをもって直線的に配列されているため、データ線を直線的に形成することができる。従って、同一のデータ線で3色分のサブ画素を駆動する配線パターンを採用したときでも、サブ画素の開口率が高い。
【0014】
本発明において、行方向で隣接するサブ画素列で同一の色に対応する画素が列方向でシフトしている寸法は、例えば、列方向における略1.5サブ画素ピッチ分である。
【0015】
本発明において、行方向で隣接するサブ画素列の間には、列方向に配列された複数のサブ画素が電気的に接続された共用のデータ線が通っており、当該データ線には、当該データ線の両側に位置するサブ画素のうち、一方側のサブ画素の画素電極のみがアクティブ素子を介して電気的に接続していることが好ましい。この構成によれば、どの行のサブ画素に着目しても、いずれか一方の側に位置するデータ線によって接続され、かつ、各サブ画素は、その他方の側に位置するデータ線としかカップリングしない。このため、各行に存在する同一色のサブ画素を見たとき、それらのサブ画素にカップリングするデータ線によって駆動されるサブ画素の色は各行にわたって同一となる。したがって、横クロストークの影響は、全てのサブ画素に対して均一となるので、スジムラの発生しない良好な表示品質を得ることができる。
【0016】
本発明において、前記アクティブ素子は、例えば、導電体、絶縁体及び導電体からなる薄膜ダイオード素子であることが好ましい。このようなアクティブ素子により、オンさせるサブ画素とオフさせるサブ画素とを電気的に分離でき、また、アクティブ素子として画素電極と並列な保持容量を形成することが困難な薄膜ダイオー素子を用いた場合であっても、均一な表示画像を得ることが可能となる。
【0017】
本発明に係る電気光学装置は、携帯電話機、モバイルコンピュータなどの電子機器に搭載される。
【0018】
【発明の実施の形態】
図面を参照して、本発明の実施の形態を説明する。
【0019】
[全体構成]
図1は、本発明が適用される電気光学装置(液晶表示装置)の電気的構成を示すブロック図である。図2および図3はそれぞれ、電気光学装置のの構成を示す斜視図、および断面図である。図4は、電気光学装置において、TFD素子を含む数画素分のレイアウトを示す平面図であり、図5は、そのA−A’線に沿って示す断面図である。
【0020】
図1に示すように、本形態の電気光学装置100では、複数本の走査線312が行(X)方向に延在して形成され、また、複数本のデータ線212が列(Y)方向に延在して形成されるとともに、走査線312とデータ線212との各交差において画素116が形成されている。さらに、各画素116は、液晶表示要素(液晶層)118と二端子型アクティブ素子たるTFD素子220との直列接続からなり、液晶層118が走査線312の側に、TFD素子220がデータ線212の側に、それぞれ接続されている。また、各走査線312は、走査線駆動回路350によって駆動される一方、各データ線212は、データ線駆動回路250によって駆動される構成となっている。
【0021】
このような電気光学装置100は、図2に示すように、一対の透光性基板200、300を有する。このうち、基板200は、アクティブ素子が形成される素子側基板であり、他方、基板300は、素子側基板200に対向する対向基板である。
【0022】
このうち、素子側基板200の内側表面には、図3に示されるように、複数本のデータ線212と、それらのデータ線212に接続される複数のTFD220と、それらのTFD220と1対1に接続される画素電極234とが形成されている。ここで、各データ線212は、図3において紙面に対して垂直方向に延在して形成される一方、TFD220および画素電極234は、ドットマトリクス状に配列している。そして、画素電極234などの表面には、一軸配向処理、例えばラビング処理が施された配向膜214が形成されている。
【0023】
一方、対向基板300の内側表面には、カラーフィルタ308が形成されて、「R」、「G」、「B」の3色の着色層を構成している。なお、これら3色の着色層の隙間には、ブラックマトリクス309が形成されて、着色層の隙間からの入射光を遮蔽する構成となっている。カラーフィルタ308およびブラックマトリクス309の表面にはオーバーコート層310が形成され、さらに、その表面には、走査線として機能する対向電極312が、データ線212と直交する方向に形成されている。なお、オーバーコート層310は、カラーフィルタ308およびブラックマトリクス309の平滑性を高めて、対向電極312の断線を防止する目的などのために設けられる。さらに、対向電極312の表面には、ラビング処理が施された配向膜314が形成されている。なお、配向膜214、314は、一般にポリイミド等から形成される。
【0024】
素子側基板200と対向基板300とは、スペーサ(図示省略)を含むシール材104によって一定の間隙を保って接合されるとともに、この間隙に、液晶105が封入された構成となっている。また、素子側基板200の外側表面には、配向膜214へのラビング方向に対応した光軸を有する偏光板317が貼着されている。同様に、対向基板300の外側表面には、配向膜314へのラビング方向に対応した光軸を有する偏光板217が貼着されている。
【0025】
また、電気光学装置100は、図2に示すように、COG(Chip On Glass)技術が適用されて、素子側基板200の表面に直接、液晶駆動用IC(ドライバ)250が実装されている。この結果、液晶駆動用IC250の各出力端子が、データ線212のそれぞれに接続されている。同様に、対向基板300の表面にも直接、液晶駆動用350が実装されて、液晶駆動用IC350の各出力端子が、走査線たる対向電極212のそれぞれに接続されている。
【0026】
なお、COG技術に限られず、それ以外の技術を用いて、ICチップと液晶装置とが接続された構成としても良い。例えば、TAB(Tape Automated Bonding)技術を用いて、FPC(Flexible Printed Circuit)の上にICチップがボンディングされたTCP(Tape Carrier Package)を電気光学装置に電気的に接続する構成としても良い。また、ICチップをハード基板にボンディングするCOB(Chip On Board)技術を用いても良い。
【0027】
図4および図5において、TFD素子220は、第1のTFD素子220aおよび第2のTFD素子220bからなり、素子基板200の表面に形成された絶縁膜201上において、第1金属膜222と、この第1金属膜222の表面に陽極酸化によって形成された絶縁体たる酸化膜224と、この表面に形成されて相互に離間した第2金属膜226a、226bとから構成されている。また、第2金属膜226aは、そのままデータ線212となる一方、第2金属膜226bは、画素電極234に接続されている。
【0028】
ここで、第1のTFD素子220aは、データ線212の側からみると順番に、第2金属膜226a/酸化膜224/第1金属膜222となって、金属(導電体)/絶縁体/金属(導電体)のサンドイッチ構造を採るため、正負双方向のダイオードスイッチング特性を有することになる。一方、第2のTFD素子220bは、データ線212の側からみると順番に、第1金属膜222/酸化膜224/第2金属膜226bとなって、第1のTFD素子220aとは、反対のダイオードスイッチング特性を有することになる。したがって、TFD素子220は、2つのダイオードを互いに逆向きに直列接続した形となっているため、1つのダイオードを用いる場合と比べると、電流−電圧の非線形特性が正負の双方向にわたって対称化されることになる。なお、このように非線形特性を厳密に対称化する必要がないのであれば、1つのTFD素子のみを用いても良い。
【0029】
一方、第2金属膜226bに接続される画素電極234は、透過型として用いられる場合には、ITO(Indium Tin Oxide)などの透明性金属膜から形成される一方、反射型として用いられる場合には、アルミニウムや銀などの反射率の大きな反射性金属膜から形成される。なお、画素電極234は、反射型であってもITOなどの透明性金属から形成される場合もある。この場合には、反射層としての反射性金属が形成された後に、層間絶縁膜を介して、透明性金属からなる画素電極234が形成される。一方、半透過・半反射型として用いられる場合には、反射層を極く薄く形成して半透過鏡とするか、あるいは、スリットが設けられる構成となる。
【0030】
また、素子基板200自体は、例えば、石英やガラスなどの絶縁性を有するものが用いられる。なお、透過型として用いる場合には、透明であることも素子基板200の要件となるが、反射型として用いる場合には、透明であることが要件にならない。また、図5において、素子基板200の表面に絶縁膜201が設けられる理由は、熱処理により、第1金属膜222が下地から剥離しないようにするとともに、第1金属膜222に不純物が拡散しないようにするためである。したがって、これが問題とならない場合には、絶縁膜201は省略可能である。
【0031】
なお、TFD素子220は、ダイオード素子としての一例であり、他に、酸化亜鉛(ZnO)バリスタや、MSI(Metal Semi Insulator)などを用いた素子や、これらの素子を、単体、または、逆向きに直列接続もしくは並列接続したものなどが適用可能である。
【0032】
[サブ画素の色配列パターン]
図6は、図1に示す電気光学装置におけるサブ画素の色配列、およびサブ画素とデータ線との対応関係を示す説明図である。
【0033】
本形態の電気光学装置100において、素子側基板200の内側表面において、TFD220および画素電極234は、図4および図6に示すようにドットマトリクス状に配列されている。
【0034】
また、画素電極234は、列方向(すなわち、縦方向)において直線的に配列している一方、行方向(すなわち、横方向)において隣接する画素電極234では、列方向における0.5ピッチ分だけ列方向にシフトしている。
【0035】
一方、対向基板300の表面内側に形成される対向電極312は、素子側基板200に形成される画素電極234の1行分と対向する位置関係にあり、さらに、対向基板300に形成されるカラーフィルタ308のうち、1色分の着色層は、画素電極234と対向電極312との交差領域に対応して設けられている。従って、1つのサブ画素は、画素電極234と、対向電極312と、この間に挟持された液晶105と、カラーフィルタ308における1色分の着色層とから構成されることとなる。
【0036】
ここで、各画素電極234に付された「R」は、これと対向する対向基板300に形成されるカラーフィルタ308において、赤色光を透過する着色層が配置していることを示している。同様に「G」は、緑色光を透過する着色層が配置していることを示し、「B」は、青色光を透過する着色層が配置していることを示している。
【0037】
従って、本形態では、異なる3色、R、G、Bにそれぞれ対応する多数のサブ画素も行方向および列方向に配列されている。また、列方向では、R、G、Bにそれぞれ対応するサブ画素が同一の繰り返しパターンをもって直線的に配列されている一方、行方向で隣接するサブ画素列では、同一の色に対応するサブ画素が列方向における1.5サブ画素ピッチ分だけ、列方向にシフトしていることにより、R、G、Bにそれぞれ対応するサブ画素が三角配置されている。
【0038】
さらに、配線パターンとして、本形態では、行方向で隣接するサブ画素列の間には、列方向に配列された複数のサブ画素の画素電極が電気的に接続されたデータ線212(共用配線)が通っており、これらのデータ線212には、データ線212の両側に位置するサブ画素のうち、一方側のサブ画素の画素電極234のみがTFD素子を介して電気的に接続している。
【0039】
(動作)
このように構成された電気光学装置100において、液晶駆動用IC250、350が作動すると、選択されたサブ画素では、画素電極234と対向電極312との間にオン電圧またはオフ電圧が印加される結果、かかる電圧制御によって液晶105の配向状態が各サブ画素ごとに制御される。そして、この配向制御に基づいて特定色のサブ画素を通過する光が変調されるので、文字や、数字、絵柄等といった画像がカラー表示されることとなる。
【0040】
このような表示動作を行う際、本形態では、走査線312の各々には、データ線212に印加されるデータ信号の中間値を基準として異なる極性の選択電圧が、1水平走査期間毎に反転されて順次供給される。このような駆動方式を採用する際の動作を図6を参照して説明する。なお、ここでの説明では、ノーマリーホワイトモードであるとして、赤色の表示を行う場合を想定する。
【0041】
まず、ある1水平走査期間において、n本目の走査線312(n)が選択されて、当該走査線312(n)に例えば負極性の選択電圧が印加されると、走査線312(n)に接続するR(n)のサブ画素については白表示とする必要から、R(n)のサブ画素に対応するデータ線212には、選択信号の極性とは同一の負極性(L)のデータ信号が印加される。このため、R(n)のサブ画素における液晶層では、電圧絶対値の小さい書き込みが行われることとなる。
【0042】
この際、R(n)のサブ画素に対して列方向で相隣接するB(n−1)のサブ画素、およびG(n+1)のサブ画素における画素電極234は、走査線312(n)ではなく、n−1本目およびn+1本目の走査線312(n−1)、312(n+1)に接続されている。このため、B(n−1)のサブ画素、およびG(n+1)のサブ画素において、この水平走査期間では書き込みが行われない。従って、R(n)のサブ画素の書き込みは、それに隣接するB(n−1)のサブ画素、およびG(n+1)のサブ画素における書き込みの影響を受けないで行われることとなる。
【0043】
そして、次の1水平走査期間において走査線312(n−1)、312(n+1)が選択されて、走査線312(n−1)、312(n+1)に正極性の選択電圧が印加されたとき、B(n−1)のサブ画素、およびG(n+1)のサブ画素については黒表示とする必要から、これらの画素に対応するデータ線212には、当該選択信号の極性とは反対の負極性(L)のデータ信号が印加される。このため、、B(n−1)のサブ画素、およびG(n+1)のサブ画素における液晶層では、電圧絶対値の大きい書き込みが行われることとなる。
【0044】
一方、この水平走査期間においては、走査線312(n)には選択信号が印加されておらず、また、R(n)のサブ画素における書き込みは、直前の水平走査期間においてすでに完了している。さらに、B(n−1)のサブ画素、およびG(n+1)のサブ画素に対応するデータ線212には、そこに挟まれたR(n)のサブ画素における書き込み時と同様に、負極性(L)のデータ信号が印加される。このため、B(n−1)のサブ画素、およびG(n+1)のサブ画素における書き込みは、R(n)のサブ画素においてすでに行われた書き込みに影響をほとんど与えないので、R(n)のサブ画素は、本来の濃度を保つことになる。
【0045】
この点については、その他のRの画素についても同様であり、あるRの画素において印加される選択信号の極性が正極性(+)であれば、当該Rの画素に対応するデータ212には正極性(H)のデータ信号が印加され、また、それに隣接するBの画素およびGの画素への書き込み時に印加されるデータ信号も正極性(H)となる。一方、あるRの画素において印加される選択信号の極性が負極性(−)であれば、当該Rの画素に対応するデータ212には負極性(L)のデータ信号が印加され、また、それに隣接するBの画素およびGの画素への書き込み時に印加されるデータ信号も負極性(L)となる。このため、他のRの画素も同様に、隣接するBの画素およびGの画素における書き込みによる影響を受けにくくなって、画素濃度の低下が防止されることとなる。この点については、赤色を表示する場合に限られず、他の原色たる緑色または青色を表示する場合でも同様である。
【0046】
このように、列方向で相隣接するサブ画素同士では異なる水平走査期間において書き込みが行われる。さらに、列方向で相隣接するサブ画素同士を互いに異なる表示(白あるいは黒)とするのであれば、これらの画素に対応するデータ線212に印加されるデータ信号の極性が、互いに同一極性となるので、列方向で隣接するサブ画素における書き込みの影響を受けにくくなる。このため、本実施形態では、画素濃度の低下が防止されて、高品位な画像表示が可能となるのである。
【0047】
(本形態の効果)
以上説明したように、本形態の電気光学装置100では、カラーフィルタの配列がRGBデルタ配列となっているので、RGBストライプ配列やRGBモザイク配列と比較して、高い水平解像度を得ることができ、その結果、高精細および高画質の液晶表示を行うことが可能となっている。
【0048】
また、本態では、1本のデータ線212が3色分のサブ画素を駆動する、という配線パターンが採用されているので、図9に示すサブ画素の色配列を採用した場合の縦クロストーク抑えられる。それ故、品位の高い画像を表示できる。
【0049】
さらに、本形態では、どの行のサブ画素に着目しても、常に右側に位置するデータ線212に接続され、かつ、各サブ画素は、その反対の左側に位置するデータ線212としかカップリングしない。このため、各行において同一色のサブ画素を見たとき、それらのサブ画素にカップリングするデータ線212によって駆動されるサブ画素の色は、各行にわたって同一となる。したがって、各行において各色のサブ画素に及ぼされるクロストークの影響は、全てのサブ画素に対して均一となるので、スジムラの発生しない良好な表示品質を得ることができる。
【0050】
しかも、このような構成を実現するにあたって、本形態では、列方向では、R、G、Bにそれぞれ対応するサブ画素が同一の繰り返しパターンをもって直線的に配列されている。このため、データ線212を直線的に形成すればよいので、各サブ画素における開口率が高いという利点がある。
【0051】
[その他の実施の形態]
なお、上記形態では、行方向で隣接するサブ画素列では、同一の色に対応するサブ画素が列方向における1.5サブ画素ピッチ分だけ、列方向にシフトした構成であったが、同一の色に対応するサブ画素が列方向における1サブ画素ピッチ分を超え、かつ、2サブ画素ピッチ分未満の寸法だけ列方向にシフトしている構成であればよく、例えば、図7に示すように、同一の色に対応するサブ画素が列方向における1.25サブ画素ピッチ分だけ、列方向にシフトした構成であってもよい。
【0052】
また、上記形態では、アクティブ素子としてTFD素子を用いた例であったが、アクティブ素子としてTFTを用いた電気光学装置に本発明を適用してよい。
【0053】
[電子機器への搭載例]
図8は、本形態の電気光学装置を搭載した電子機器の一例としての携帯電話の構成を示す斜視図である。
【0054】
図8において、携帯電話1400は、複数の操作ボタン1402のほか、受話口1404、送話口1406とともに、電気光学装置100を備えるものである。この電気光学装置100にも、必要に応じてその背面にバックライトが設けられる。
【0055】
なお、本形態の電気光学装置を搭載可能な電子機器としては、携帯電話機の他、モバイルコンピュータ、液晶テレビや、ビューファインダ型、モニタ直視型のビデオテープレコーダ、カーナビゲーション装置、電子手帳、電卓、ワードプロセッサ、ワークステーション、テレビ電話、POS端末、タッチパネルを備えた機器等などが挙げられる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明が適用される電気光学装置(液晶表示装置)の電気的構成を示すブロック図である。
【図2】図1に示す電気光学装置の構成を示す斜視図である。
【図3】図1に示す電気光学装置の構成を示す断面図である。
【図4】図1に示す電気光学装置において、TFD素子を含む数画素分のレイアウトを示す平面図である。
【図5】図4のA−A’線に沿って示す断面図である。
【図6】図1に示す電気光学装置におけるサブ画素の色配列、およびサブ画素とデータ線との対応関係を示す説明図である。
【図7】本発明を適用した電気光学装置におけるサブ画素の色配列の変形例を示す説明図である。
【図8】本発明に係る電気光学装置を搭載した電子機器の一例たる携帯電話機の説明図である。
【図9】従来のRGBデルタ配列、およびサブ画素とデータ線との対応関係を示す説明図である。
【図10】従来のRGBデルタ配列、およびサブ画素とデータ線との別の対応関係を示す説明図である。
【図11】従来のRGBデルタ配列、およびサブ画素とデータ線とのさらに別の対応関係を示す説明図である。
【符号の説明】
100 電気光学装置、116 画素、118 液晶、200 素子側基板、212 データ線、220 TFD素子、234 画素電極、300 対向基板、308 カラーフィルタ、312 走査線、R 赤のサブ画素、G 緑のサブ画素、B 青のサブ画素

Claims (5)

  1. 異なる3色にそれぞれ対応する多数のサブ画素が行方向および列方向に配列され、かつ、3色にそれぞれ対応するサブ画素が三角配置されている電気光学装置において、
    各列において、前記3色にそれぞれ対応するサブ画素が同一の繰り返しパターンをもって直線的に配列されている一方、行方向で隣接するサブ画素列では、同一の色に対応するサブ画素が列方向における1サブ画素ピッチ分を超え、かつ、2サブ画素ピッチ分未満の寸法だけ列方向にシフトしていることにより、3色にそれぞれ対応する前記サブ画素が三角配置されていることを特徴とする電気光学装置。
  2. 請求項1において、行方向で隣接するサブ画素列で同一の色に対応する画素が列方向でシフトしている寸法は、列方向における略1.5サブ画素ピッチ分であることを特徴とする電気光学装置。
  3. 請求項1または2において、行方向で隣接するサブ画素列の間には、列方向に配列された複数のサブ画素が電気的に接続された共用のデータ線が通っており、当該データ線には、当該データ線の両側に位置するサブ画素のうち、一方側に位置するサブ画素の画素電極のみがアクティブ素子を介して電気的に接続していることを特徴とする電気光学装置。
  4. 請求項3において、前記アクティブ素子は、導電体、絶縁体及び導電体からなる薄膜ダイオード素子であることを特徴とする電気光学装置。
  5. 請求項1ないし4のいずれかに規定する電気光学装置を備えていることを特徴とする電子機器。
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