JP2004256872A - 伸びおよび伸びフランジ性に優れる高張力冷延鋼板およびその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】伸びおよび伸びフランジ性に優れる高張力冷延鋼板、特にTS980MPa以上、伸び16%以上、かつ伸びフランジ性の評価指標である穴拡げ率が50%以上であり、さらに伸び特性の板幅方向のばらつきが小さい、冷延鋼板を提供する。
【解決手段】C:0.08mass%以上0.15mass%以下、Si:1.6mass%以上3.0mass%以下、Mn:2.0mass%以上3.5mass%以下、P:0.015mass%以下、S:0.005mass%以下およびAl:0.05mass%以下を含有し、残部Feおよび不可避的不純物の成分組成とすると共に、フェライトが面積率で65%以上85%以下で残部が焼戻しマルテンサイトの組織とする。
【選択図】 なし
【解決手段】C:0.08mass%以上0.15mass%以下、Si:1.6mass%以上3.0mass%以下、Mn:2.0mass%以上3.5mass%以下、P:0.015mass%以下、S:0.005mass%以下およびAl:0.05mass%以下を含有し、残部Feおよび不可避的不純物の成分組成とすると共に、フェライトが面積率で65%以上85%以下で残部が焼戻しマルテンサイトの組織とする。
【選択図】 なし
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、伸びおよび伸びフランジ性に優れる、引張強さ(TS)が980MPa超級の高張力冷延鋼板、特に自動車用のシートレールやドア、或いはキャビンの補強材等に使用される、板厚が0.5〜3.0mmの高張力冷延鋼板およびその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
昨今の地球環境問題に端を発する排出ガス規制に関連し、車体重量の軽減は極めて重要な問題である。それとともに乗客の安全性確保も同様に重要である。この両者を両立するためには、使用する鋼板の強度を高めることは勿論のこと、部品形状を工夫し、剛性および耐衝突特性を向上することが試みられている。そのため、素材となる鋼板には従来鋼板を凌ぐ成形性が要求されている。
【0003】
すなわち、自動車部品の成形には鋼板の伸び特性が必要となる部分と伸びフランジ特性が必要となる部分とがあり、両者を両立させることは非常に困難であった。例えば、伸び特性を向上させる技術として、特許文献1に残留オーステナイトを利用することが開示されているが、伸びフランジ性については記載されていない。一方、伸びフランジ性に優れる鋼板については、特許文献2にフェライト+ベイナイト+マルテンサイト組織とする技術が記載されているが、伸び特性が低いために、伸び特性と伸びフランジ特性とを同時に必要とする部品の成形は困難であった。
【0004】
また、従来のTSが980MPa超級、すなわちTSが980MPa以上の高張力冷延鋼板は、厳密な制御の下に製造する必要があるため、得られた鋼板は板幅方向に特性のばらつきが大きく、自動車産業のように、幅1m前後の鋼板を多量に使用する場合には、そのばらつきが原因で部品形状や成形条件によって成形が困難となることがある。
【0005】
【特許文献1】
特開昭61−217529号公報
【特許文献2】
特開平3−264645号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、上記問題に鑑みて、伸びおよび伸びフランジ性に優れる高張力冷延鋼板、特にTS980MPa以上、伸び16%以上、かつ伸びフランジ性の評価指標である穴拡げ率が50%以上であり、さらに伸び特性の板幅方向のばらつきが小さい冷延鋼板を、その製造方法に併せて提供しようとするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
発明者らは、上記課題を解決するために鋭意究明した結果、以下の知見を得るに至った。すなわち、従来、TS980MPa超級鋼板を製造するに当り、フェライトは軟質でTS980MPaを達成することが困難であるため、フェライト以外の低温変態相を利用していた。しかし、さらに詳しく研究した結果、低温変態相は伸び特性を劣化させることが判明した。
【0008】
そこで、伸び特性を向上させるためにフェライトを多量に生成させ、一方TS980MPa超を達成するためには、SiおよびMnを従来鋼板以上に多量に添加し、かつ熱処理後に焼入れ焼戻しを行って焼戻しマルテンサイトを生成させることが、極めて有効であることを見出した。さらに、SiおよびMnを従来鋼板以上に多量に添加すると、鋼板の板幅方向の伸び特性のばらつきを低減することも判明した。
【0009】
本発明は、以上の知見に基づいてなされたものであり、その要旨とするところは、以下の通りである。
(1)C:0.08mass%以上0.15mass%以下、Si:1.6mass%以上3.0mass%以下、Mn:2.0mass%以上3.5mass%以下、P:0.015mass%以下、S:0.005mass%以下およびAl:0.05mass%以下を含有し、残部Feおよび不可避的不純物の成分組成を有し、かつフェライトが面積率で65%以上85%以下で残部が焼戻しマルテンサイトの組織を有することを特徴とする伸びおよび伸びフランジ性に優れる高張力冷延鋼板。
【0010】
(2)C:0.08mass%以上0.15mass%以下、Si:1.6mass%以上3.0mass%以下、Mn:2.0mass%以上3.5mass%以下、P:0.015mass%以下、S:0.005mass%以下およびAl:0.05mass%以下を含有する鋼スラブに、熱間圧延、次いで冷間圧延を施した後、750℃以上850℃以下に加熱し、この温度域に30秒以上1000秒以下保持した後、そのままもしくは空冷後650℃以上の温度から焼入れを行い、その後150℃以上400℃以下での焼戻しを行うことを特徴とする伸びおよび伸びフランジ性に優れる高張力冷延鋼板の製造方法。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明における鋼組成の限定理由について述べる。
C:0.08mass%以上0.15mass%以下
Cは、TS980MPa以上を達成するのに必要な焼戻しマルテンサイトを生成させるために0.08 mass%以上が必要である。しかし、Cが0.15mass%を超えると、溶接性が劣化するため、上限を0.15mass%とする。好ましくは、0.10〜0.12mass%である。
【0012】
Si:1.6mass%以上3.0mass%以下
Siは、本発明において重要な元素である。すなわち、多量のフェライトを生成させて、TS980MPa以上を達成するのに必要であり、さらに伸びおよび伸びフランジ性をともに向上させるためには、1.6mass%以上のSiが必要である。しかし、多量に添加すると、冷間圧延性を低下させるため、上限を3.0mass%とする。好ましくは、1.8〜2.5mass%である。
【0013】
Mn:2.0mass%以上3.5mass%以下
Mnも、本発明において重要な元素である。すなわち、フェライトを強化し、さらに伸びおよび伸びフランジ性をともに向上させるためには、2.0mass%以上のMnが必要である。しかし、過剰な添加は溶接性を著しく低下させるため、上限を3.5mass%とする。好ましくは2.2〜3.0mass%である。
【0014】
P:0.015mass%以下
Pは、旧オーステナイト(γ)粒界に偏析して低温靭性を劣化させるとともに、鋼中で偏析する傾向が強いため、鋼板の異方性を大きくし加工性を低下させることから、極力低減することが好ましいが、0.015mass%までは許容される。
【0015】
S:0.005mass%以下
Sは、旧γ粒界に偏析もしくはMnSが多量に生成した場合、低温靭性を低下させ、水素割れも発生しやすくなるため、極力低減することが好ましいが、0.005mass%までは許容される。好ましくは、0.003mass%以下である。
【0016】
Al:0.05mass%以下
Alは、鋼の脱酸剤として添加され、鋼の清浄度を向上させるのに有効な元素である。この効果を得るためには、0.01mass%以上含有させることが好ましい。しかし、0.05mass%を超えると、介在物が多量に発生し、冷延鋼板の庇の原因になるため、上限を0.05mass%とした。なお、上記成分以外の残部はFeおよび不可避的不純物とすることが好ましい。
【0017】
次に、鋼板の組織について述べる。
フェライト:面積率で65%以上85%以下
鋼板組織において、フェライトが面積率で65%以上という要件は、本発明にとって重要である。すなわち、フェライトが65%未満では、本発明で所期する、伸び16%以上かつ穴拡げ率50%以上を達成できない。一方、フェライトが面積率で85%をこえると、TS980MPaを達成することが困難になる。
【0018】
残部:焼戻しマルテンサイト
フェライト以外の第2相が焼戻しマルテンサイト以外の組織、具体的には、ベイナイト、マルテンサイト、残留オーステナイトおよびパーライト等であった場合、本発明で所期する、伸び16%以上かつ穴拡げ率50%以上を達成できない。すなわち、焼戻しマルテンサイトとは、焼入れにより生成したマルテンサイトを80℃以上に加熱後、冷却したものであり、第2相が、この焼戻しマルテンサイト以外になると、第2相が粗大な硬質相で変形しにくくなるため、伸びもしくは穴拡げ率が目標を達成できない。なお、不可避的に第2相に焼戻しマルテンサイト以外の相が混入する場合があるが、この場合、組織全体に対する面積率で1%以下程度であれば許容できる。
【0019】
以上の構成の冷延鋼板は、先に示したように、伸び16%以上かつ穴拡げ率50%以上の特性を有し、さらに板幅方向の伸びのばらつきが小さくなる。ここで、伸びを16%以上および穴拡げ率を50%以上としたのは、次の理由による。
【0020】
まず、伸びは、自動車の部品等をプレスで成形する際に要求される16%以上とする。
【0021】
また、穴拡げ率は、自動車の部品等をプレスで成形する際に要求される50%以上とする。
【0022】
さらに、板幅方向の伸びのばらつきを小さくすること、具体的には、後述する伸びのばらつきが2%を超えると、多量の製品を量産する際に割れ頻度が高くなり、使用が困難となることから、このばらつきを2%以下とすることが好ましい。
【0023】
次に、上記の冷延鋼板を得るための製造条件について述べる
すなわち、上記の成分組成を有する鋼スラブに、熱間圧延、次いで冷間圧延を施した後、750℃以上850℃以下に加熱する。ここで、熱間圧延および冷間圧延は、高張力鋼板の製造の一般に従えばよい。そして、冷間圧延後に、750℃以上850℃以下に加熱し、この温度域に30秒以上1000秒以下保持する必要がある。その理由は、以下のとおりである。
【0024】
冷間圧延後に750℃以上850℃以下に加熱
冷間圧延後の加熱温度が750℃未満では、フェライト分率が85%を超えて、TS980MPa以上の確保が困難になる。一方、同温度が850℃を超えると、フェライト分率が65%未満となり、伸び特性を確保することが難しくなる。
【0025】
750℃以上850℃以下に30秒以上1000秒以下保持
当該温度域での保持時間が30秒未満では、保持時に生成するγ量が少なく、最終的にフェライト分率が85%以上となり、TSが980MPaに達しない。一方、保持時間が1000秒を超えると、伸び特性の向上は飽和していることから、省エネルギーの観点から1000秒以内とする。
【0026】
上記加熱保持後、そのままもしくは空冷後に、650℃以上の温度から焼入れを行い、その後150℃以上400℃以下での焼戻しを行う。
すなわち、焼入れ開始温度が650℃より低いと、フェライト分率が85%を超えて、TS980MPa以上を確保することが困難となる。ここで、焼入れは、水焼入れとすることが好ましい。なぜなら、冷却速度が速いため、本発明鋼のような比較的低合金の組成でも高強度を得られ、溶接性が向上するからである。
【0027】
焼入れに続く焼戻しは、150℃以上400℃以下で行う。すなわち、150℃未満ではマルテンサイトの軟質化が不十分なため、所望の穴拡げ率50%以上を確保することができない。一方、400℃を超えるとマルテンサイトが軟質になりすぎるため、TS980MPa以上の達成が困難となる。ここで、焼戻し時間は、300秒以上3600秒以下とすることが、300秒以下では、マルテンサイトの軟質化が不十分となりやすく、3600秒以上ではその効果が飽和するため好ましい。
【0028】
なお、焼戻しは前記加熱保持に引き続き行っても良いし、焼入れ後、バッチ炉にて箱焼鈍してもよい。
【0029】
【実施例】
表1に示す組成の鋼を転炉で溶製し、連続鋳造により鋼スラブとなし、該スラブから表2に示す条件に従って、幅:1000mmの冷延焼鈍板を作製した。かくして得られた冷延焼鈍板について、組織、引張強さ、伸び特性および穴拡げ率について調査した結果を、表2に併記する。
【0030】
なお、組織は、板厚1/4位置にて研磨、そしてナイタールエッチング後、光学顕微鏡にて観察し、そのフェライト分率は、画像処理を行い、面積率を測定したものである。
【0031】
また、引張強さおよび伸びは、JIS Z2241に準拠して、鋼板の板幅方向(圧延直角方向)端部から該方向に250mmの位置すなわち板幅の1/4位置を中心として、圧延方向を長手方向として採取したJIS5号試験片を用いて行った。さらに、伸びのばらつき評価は、鋼板の板幅方向(圧延直角方向)端部から該方向に50mm間隔の位置を中心として、それぞれの位置からJIS5号試験片を圧延方向を長手方向として採取して引張試験を行い、その伸びを測定し、全測定値における伸びの最高値と最低値との差を伸びのばらつきとして評価した。
【0032】
さらに、穴拡げ率は、板厚の1/4位置を中心として100mm×100mmの試験片を採取し、鉄連規格JFST1001に従って測定した。すなわち初期直径do=10mmの穴を打ち抜いたのち、60°の円錐ポンチを上昇させて穴を拡げた際に、亀裂が板厚を貫通したところでポンチの上昇を止め、亀裂貫通後の打ち抜き穴径d(mm)を測定し、
穴広げ率λ={(d−do)/do}×100(%)
として算出した。
【0033】
【表1】
【0034】
【表2】
【0035】
表2から明らかなように本発明例ではTSが980MPa以上、伸びが16%以上、穴拡げ率が50%以上で、特に伸びは最低でも16%以上であり、伸びのばらつきも2%以下という優れた特性を有することが明らかである。
【0036】
【発明の効果】
本発明によれば、伸びおよび伸びフランジ性に優れたTS980MPa超級高張力冷延鋼板、具体的には、TS980MPa以上、伸び16%以上、穴拡げ率50%以上でさらに板幅方向の伸びのばらつきが小さい高張力冷延鋼板を提供でき、特に自動車用部品に適用した場合に、その板厚低減および自動車の衝突安全性向上を可能とし、自動車車体の高性能化に大きく寄与するものである。
【発明の属する技術分野】
本発明は、伸びおよび伸びフランジ性に優れる、引張強さ(TS)が980MPa超級の高張力冷延鋼板、特に自動車用のシートレールやドア、或いはキャビンの補強材等に使用される、板厚が0.5〜3.0mmの高張力冷延鋼板およびその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
昨今の地球環境問題に端を発する排出ガス規制に関連し、車体重量の軽減は極めて重要な問題である。それとともに乗客の安全性確保も同様に重要である。この両者を両立するためには、使用する鋼板の強度を高めることは勿論のこと、部品形状を工夫し、剛性および耐衝突特性を向上することが試みられている。そのため、素材となる鋼板には従来鋼板を凌ぐ成形性が要求されている。
【0003】
すなわち、自動車部品の成形には鋼板の伸び特性が必要となる部分と伸びフランジ特性が必要となる部分とがあり、両者を両立させることは非常に困難であった。例えば、伸び特性を向上させる技術として、特許文献1に残留オーステナイトを利用することが開示されているが、伸びフランジ性については記載されていない。一方、伸びフランジ性に優れる鋼板については、特許文献2にフェライト+ベイナイト+マルテンサイト組織とする技術が記載されているが、伸び特性が低いために、伸び特性と伸びフランジ特性とを同時に必要とする部品の成形は困難であった。
【0004】
また、従来のTSが980MPa超級、すなわちTSが980MPa以上の高張力冷延鋼板は、厳密な制御の下に製造する必要があるため、得られた鋼板は板幅方向に特性のばらつきが大きく、自動車産業のように、幅1m前後の鋼板を多量に使用する場合には、そのばらつきが原因で部品形状や成形条件によって成形が困難となることがある。
【0005】
【特許文献1】
特開昭61−217529号公報
【特許文献2】
特開平3−264645号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、上記問題に鑑みて、伸びおよび伸びフランジ性に優れる高張力冷延鋼板、特にTS980MPa以上、伸び16%以上、かつ伸びフランジ性の評価指標である穴拡げ率が50%以上であり、さらに伸び特性の板幅方向のばらつきが小さい冷延鋼板を、その製造方法に併せて提供しようとするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
発明者らは、上記課題を解決するために鋭意究明した結果、以下の知見を得るに至った。すなわち、従来、TS980MPa超級鋼板を製造するに当り、フェライトは軟質でTS980MPaを達成することが困難であるため、フェライト以外の低温変態相を利用していた。しかし、さらに詳しく研究した結果、低温変態相は伸び特性を劣化させることが判明した。
【0008】
そこで、伸び特性を向上させるためにフェライトを多量に生成させ、一方TS980MPa超を達成するためには、SiおよびMnを従来鋼板以上に多量に添加し、かつ熱処理後に焼入れ焼戻しを行って焼戻しマルテンサイトを生成させることが、極めて有効であることを見出した。さらに、SiおよびMnを従来鋼板以上に多量に添加すると、鋼板の板幅方向の伸び特性のばらつきを低減することも判明した。
【0009】
本発明は、以上の知見に基づいてなされたものであり、その要旨とするところは、以下の通りである。
(1)C:0.08mass%以上0.15mass%以下、Si:1.6mass%以上3.0mass%以下、Mn:2.0mass%以上3.5mass%以下、P:0.015mass%以下、S:0.005mass%以下およびAl:0.05mass%以下を含有し、残部Feおよび不可避的不純物の成分組成を有し、かつフェライトが面積率で65%以上85%以下で残部が焼戻しマルテンサイトの組織を有することを特徴とする伸びおよび伸びフランジ性に優れる高張力冷延鋼板。
【0010】
(2)C:0.08mass%以上0.15mass%以下、Si:1.6mass%以上3.0mass%以下、Mn:2.0mass%以上3.5mass%以下、P:0.015mass%以下、S:0.005mass%以下およびAl:0.05mass%以下を含有する鋼スラブに、熱間圧延、次いで冷間圧延を施した後、750℃以上850℃以下に加熱し、この温度域に30秒以上1000秒以下保持した後、そのままもしくは空冷後650℃以上の温度から焼入れを行い、その後150℃以上400℃以下での焼戻しを行うことを特徴とする伸びおよび伸びフランジ性に優れる高張力冷延鋼板の製造方法。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明における鋼組成の限定理由について述べる。
C:0.08mass%以上0.15mass%以下
Cは、TS980MPa以上を達成するのに必要な焼戻しマルテンサイトを生成させるために0.08 mass%以上が必要である。しかし、Cが0.15mass%を超えると、溶接性が劣化するため、上限を0.15mass%とする。好ましくは、0.10〜0.12mass%である。
【0012】
Si:1.6mass%以上3.0mass%以下
Siは、本発明において重要な元素である。すなわち、多量のフェライトを生成させて、TS980MPa以上を達成するのに必要であり、さらに伸びおよび伸びフランジ性をともに向上させるためには、1.6mass%以上のSiが必要である。しかし、多量に添加すると、冷間圧延性を低下させるため、上限を3.0mass%とする。好ましくは、1.8〜2.5mass%である。
【0013】
Mn:2.0mass%以上3.5mass%以下
Mnも、本発明において重要な元素である。すなわち、フェライトを強化し、さらに伸びおよび伸びフランジ性をともに向上させるためには、2.0mass%以上のMnが必要である。しかし、過剰な添加は溶接性を著しく低下させるため、上限を3.5mass%とする。好ましくは2.2〜3.0mass%である。
【0014】
P:0.015mass%以下
Pは、旧オーステナイト(γ)粒界に偏析して低温靭性を劣化させるとともに、鋼中で偏析する傾向が強いため、鋼板の異方性を大きくし加工性を低下させることから、極力低減することが好ましいが、0.015mass%までは許容される。
【0015】
S:0.005mass%以下
Sは、旧γ粒界に偏析もしくはMnSが多量に生成した場合、低温靭性を低下させ、水素割れも発生しやすくなるため、極力低減することが好ましいが、0.005mass%までは許容される。好ましくは、0.003mass%以下である。
【0016】
Al:0.05mass%以下
Alは、鋼の脱酸剤として添加され、鋼の清浄度を向上させるのに有効な元素である。この効果を得るためには、0.01mass%以上含有させることが好ましい。しかし、0.05mass%を超えると、介在物が多量に発生し、冷延鋼板の庇の原因になるため、上限を0.05mass%とした。なお、上記成分以外の残部はFeおよび不可避的不純物とすることが好ましい。
【0017】
次に、鋼板の組織について述べる。
フェライト:面積率で65%以上85%以下
鋼板組織において、フェライトが面積率で65%以上という要件は、本発明にとって重要である。すなわち、フェライトが65%未満では、本発明で所期する、伸び16%以上かつ穴拡げ率50%以上を達成できない。一方、フェライトが面積率で85%をこえると、TS980MPaを達成することが困難になる。
【0018】
残部:焼戻しマルテンサイト
フェライト以外の第2相が焼戻しマルテンサイト以外の組織、具体的には、ベイナイト、マルテンサイト、残留オーステナイトおよびパーライト等であった場合、本発明で所期する、伸び16%以上かつ穴拡げ率50%以上を達成できない。すなわち、焼戻しマルテンサイトとは、焼入れにより生成したマルテンサイトを80℃以上に加熱後、冷却したものであり、第2相が、この焼戻しマルテンサイト以外になると、第2相が粗大な硬質相で変形しにくくなるため、伸びもしくは穴拡げ率が目標を達成できない。なお、不可避的に第2相に焼戻しマルテンサイト以外の相が混入する場合があるが、この場合、組織全体に対する面積率で1%以下程度であれば許容できる。
【0019】
以上の構成の冷延鋼板は、先に示したように、伸び16%以上かつ穴拡げ率50%以上の特性を有し、さらに板幅方向の伸びのばらつきが小さくなる。ここで、伸びを16%以上および穴拡げ率を50%以上としたのは、次の理由による。
【0020】
まず、伸びは、自動車の部品等をプレスで成形する際に要求される16%以上とする。
【0021】
また、穴拡げ率は、自動車の部品等をプレスで成形する際に要求される50%以上とする。
【0022】
さらに、板幅方向の伸びのばらつきを小さくすること、具体的には、後述する伸びのばらつきが2%を超えると、多量の製品を量産する際に割れ頻度が高くなり、使用が困難となることから、このばらつきを2%以下とすることが好ましい。
【0023】
次に、上記の冷延鋼板を得るための製造条件について述べる
すなわち、上記の成分組成を有する鋼スラブに、熱間圧延、次いで冷間圧延を施した後、750℃以上850℃以下に加熱する。ここで、熱間圧延および冷間圧延は、高張力鋼板の製造の一般に従えばよい。そして、冷間圧延後に、750℃以上850℃以下に加熱し、この温度域に30秒以上1000秒以下保持する必要がある。その理由は、以下のとおりである。
【0024】
冷間圧延後に750℃以上850℃以下に加熱
冷間圧延後の加熱温度が750℃未満では、フェライト分率が85%を超えて、TS980MPa以上の確保が困難になる。一方、同温度が850℃を超えると、フェライト分率が65%未満となり、伸び特性を確保することが難しくなる。
【0025】
750℃以上850℃以下に30秒以上1000秒以下保持
当該温度域での保持時間が30秒未満では、保持時に生成するγ量が少なく、最終的にフェライト分率が85%以上となり、TSが980MPaに達しない。一方、保持時間が1000秒を超えると、伸び特性の向上は飽和していることから、省エネルギーの観点から1000秒以内とする。
【0026】
上記加熱保持後、そのままもしくは空冷後に、650℃以上の温度から焼入れを行い、その後150℃以上400℃以下での焼戻しを行う。
すなわち、焼入れ開始温度が650℃より低いと、フェライト分率が85%を超えて、TS980MPa以上を確保することが困難となる。ここで、焼入れは、水焼入れとすることが好ましい。なぜなら、冷却速度が速いため、本発明鋼のような比較的低合金の組成でも高強度を得られ、溶接性が向上するからである。
【0027】
焼入れに続く焼戻しは、150℃以上400℃以下で行う。すなわち、150℃未満ではマルテンサイトの軟質化が不十分なため、所望の穴拡げ率50%以上を確保することができない。一方、400℃を超えるとマルテンサイトが軟質になりすぎるため、TS980MPa以上の達成が困難となる。ここで、焼戻し時間は、300秒以上3600秒以下とすることが、300秒以下では、マルテンサイトの軟質化が不十分となりやすく、3600秒以上ではその効果が飽和するため好ましい。
【0028】
なお、焼戻しは前記加熱保持に引き続き行っても良いし、焼入れ後、バッチ炉にて箱焼鈍してもよい。
【0029】
【実施例】
表1に示す組成の鋼を転炉で溶製し、連続鋳造により鋼スラブとなし、該スラブから表2に示す条件に従って、幅:1000mmの冷延焼鈍板を作製した。かくして得られた冷延焼鈍板について、組織、引張強さ、伸び特性および穴拡げ率について調査した結果を、表2に併記する。
【0030】
なお、組織は、板厚1/4位置にて研磨、そしてナイタールエッチング後、光学顕微鏡にて観察し、そのフェライト分率は、画像処理を行い、面積率を測定したものである。
【0031】
また、引張強さおよび伸びは、JIS Z2241に準拠して、鋼板の板幅方向(圧延直角方向)端部から該方向に250mmの位置すなわち板幅の1/4位置を中心として、圧延方向を長手方向として採取したJIS5号試験片を用いて行った。さらに、伸びのばらつき評価は、鋼板の板幅方向(圧延直角方向)端部から該方向に50mm間隔の位置を中心として、それぞれの位置からJIS5号試験片を圧延方向を長手方向として採取して引張試験を行い、その伸びを測定し、全測定値における伸びの最高値と最低値との差を伸びのばらつきとして評価した。
【0032】
さらに、穴拡げ率は、板厚の1/4位置を中心として100mm×100mmの試験片を採取し、鉄連規格JFST1001に従って測定した。すなわち初期直径do=10mmの穴を打ち抜いたのち、60°の円錐ポンチを上昇させて穴を拡げた際に、亀裂が板厚を貫通したところでポンチの上昇を止め、亀裂貫通後の打ち抜き穴径d(mm)を測定し、
穴広げ率λ={(d−do)/do}×100(%)
として算出した。
【0033】
【表1】
【0034】
【表2】
【0035】
表2から明らかなように本発明例ではTSが980MPa以上、伸びが16%以上、穴拡げ率が50%以上で、特に伸びは最低でも16%以上であり、伸びのばらつきも2%以下という優れた特性を有することが明らかである。
【0036】
【発明の効果】
本発明によれば、伸びおよび伸びフランジ性に優れたTS980MPa超級高張力冷延鋼板、具体的には、TS980MPa以上、伸び16%以上、穴拡げ率50%以上でさらに板幅方向の伸びのばらつきが小さい高張力冷延鋼板を提供でき、特に自動車用部品に適用した場合に、その板厚低減および自動車の衝突安全性向上を可能とし、自動車車体の高性能化に大きく寄与するものである。
Claims (2)
- C:0.08mass%以上0.15mass%以下、
Si:1.6mass%以上3.0mass%以下、
Mn:2.0mass%以上3.5mass%以下、
P:0.015mass%以下、
S:0.005mass%以下および
Al:0.05mass%以下
を含有し、残部Feおよび不可避的不純物の成分組成を有し、かつフェライトが面積率で65%以上85%以下で残部が焼戻しマルテンサイトの組織を有することを特徴とする伸びおよび伸びフランジ性に優れる高張力冷延鋼板。 - C:0.08mass%以上0.15mass%以下、
Si:1.6mass%以上3.0mass%以下、
Mn:2.0mass%以上3.5mass%以下、
P:0.015mass%以下、
S:0.005mass%以下および
Al:0.05mass%以下
を含有する鋼スラブに、熱間圧延、次いで冷間圧延を施した後、750℃以上850℃以下に加熱し、この温度域に30秒以上1000秒以下保持した後、そのままもしくは空冷後650℃以上の温度から焼入れを行い、その後150℃以上400℃以下での焼戻しを行うことを特徴とする伸びおよび伸びフランジ性に優れる高張力冷延鋼板の製造方法。
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