JP2004251744A - 二次電池の制御装置および制御方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】二次電池の充放電電流値を測定する電流センサの異常を検知する。
【解決手段】パワーユニットは、リチウムイオン電池100と電流センサ120と電圧センサ130と電池ECU200とを含む。電池ECU200は、電流センサ120により検知された電流値を積算することによりリチウムイオン電池100のSOCを算出する第1の算出回路と、電圧センサ130により検知されたOCVに基づいてリチウムイオン電池100のSOCを算出する第2の算出回路と、第1の算出回路により算出されたSOCと第2の算出回路により算出されたSOCとの差の絶対値が予め定められたしきい値を越えると、電流センサ120が異常であると判断する判断回路とを含む。
【選択図】 図1
【解決手段】パワーユニットは、リチウムイオン電池100と電流センサ120と電圧センサ130と電池ECU200とを含む。電池ECU200は、電流センサ120により検知された電流値を積算することによりリチウムイオン電池100のSOCを算出する第1の算出回路と、電圧センサ130により検知されたOCVに基づいてリチウムイオン電池100のSOCを算出する第2の算出回路と、第1の算出回路により算出されたSOCと第2の算出回路により算出されたSOCとの差の絶対値が予め定められたしきい値を越えると、電流センサ120が異常であると判断する判断回路とを含む。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、車両に搭載される二次電池の制御に関し、特に、二次電池に流れる電流値を測定する電流センサの異常を検知する機能を有する二次電池の制御装置および制御方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
電動機により車両の駆動力を得る、電気自動車、ハイブリッド自動車、燃料電池車は、二次電池を搭載している。電気自動車は、この二次電池に蓄えられた電力を用いて電動機を駆動して車両を駆動する。ハイブリッド自動車は、この二次電池に蓄えられた電力を用いて電動機を駆動して車両を駆動したり、電動機によりエンジンをアシストして車両を駆動したりする。燃料電池車は、燃料電池による電力を用いて電動機を駆動して車両を駆動したり、この燃料電池による電力に加えて二次電池に蓄えられた電力を用いて電動機を駆動して車両を駆動したりする。
【0003】
このような車両においては、回生制動、すなわち、車両制動時に電動機を発電機として機能させ、車両の運動エネルギを電気エネルギに変換することにより制動する機能を備えている。ここで変換された電気エネルギは二次電池に蓄えられ、加速する時などに再利用される。
【0004】
二次電池は過放電、過充電を行なうと電池性能を劣化させることになるため、二次電池の蓄電量(SOC:State Of Charge)を把握して、充放電を調節する必要がある。特に、車載された熱機関により発電機を駆動して電力を発生し、これを二次電池に充電することができる形式のハイブリッド自動車においては、二次電池の蓄電量を回生電力を受け入れられるように、また要求があれば直ちに電動機に対して電力を供給できるようにするために、その蓄電量は満蓄電の状態(100%)と、全く蓄電されていない状態(0%)のおおよそ中間付近(50〜60%)に制御される場合がある。このため、二次電池の蓄電量をより正確に検知する必要がある。
【0005】
このような二次電池の蓄電量を検知する装置としては、二次電池の端子電圧に基づいて検知する方法が周知である。また、端子電圧は電流値によって変化することから、電流センサにより測定された充放電電流値を積算して蓄電量を推定する方法も行なわれている。
【0006】
このような装置において、電流センサに異常が発生した場合には、二次電池の蓄電量を算出することができないことになり、二次電池に放電、充電の制御を適切に行なえないことになる。そのため、電流センサの異常を正確に検知する必要がある。
【0007】
特開2000−206221公報(特許文献1)は、電流センサの異常を的確に検知する異常検知装置を開示する。この異常検知装置は、二次電池に流れる電流値を検知する電流センサの異常を検知する異常検知装置であって、二次電池の端子間電圧を検知する電圧検知回路と、電流センサにより検知される電流値が所定範囲内のときに電圧検知回路により検知される電圧の変動の状態に基づいて電流センサの異常を判定する判定回路とを備える。
【0008】
特許文献1に開示された異常検知装置では、電流センサにより検知される電流値が所定範囲内のときに電圧の変動の状態に基づいて電流センサの異常を判定するから、充電直後や放電直後における電圧の単調上昇や単調下降などの電流センサが正常時にも見られる電圧の変動を識別することができ、精度よく電流センサの異常を検知することができる。特に、電流値が0とみなせる程度の値である0を中心とした範囲であるときに、電圧の変動の状態に基づいて電流センサの異常を判定すると、二次電池における充放電がなされていない安定した状態のときに検知するので、異常検知の精度を高くすることができる。
【0009】
【特許文献1】
特開2000−206221公報
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、特許文献1に開示された異常検知装置では、電流値が0とみなせる程度の値であるような場合に、電流センサの異常を的確に検知できるに過ぎない。また、特許文献1に開示された異常検知装置では、電流センサの断線や短絡などに限定される異常を検知することができるに過ぎない。すなわち、断線や短絡のように、電流センサの測定値が完全に異常ではなく、測定値に誤差を含んでいるような異常を検知できない。
【0011】
本発明は、上述の課題を解決するためになされたものであって、その目的は、二次電池のSOCを測定する電流センサの異常を的確にかつ広範囲に検知する二次電池の制御装置および制御方法を提供することである。
【0012】
【課題を解決するための手段】
第1の発明に係る二次電池の制御装置は、電流センサを用いて二次電池のSOCを算出するための第1の算出手段と、電流センサとは異なる種類のセンサを用いて検知した二次電池の状態量に基づいて二次電池のSOCを算出するための第2の算出手段と、第1の算出手段により算出された二次電池のSOCと、第2の算出手段により算出された二次電池のSOCとの差の絶対値が、予め定められたしきい値を超えた場合に、電流センサが異常であると判断するための判断手段とを含む。
【0013】
第1の発明によると、第1の算出手段は、電流センサを用いて、たとえば二次電池の充放電電流値を検知して、検知された電流値を積算してSOCを算出する。第2の算出手段は、電流センサとは異なる種類のセンサ、たとえば電圧センサを用いて検知した二次電池の状態量であるOCV(Open Circuit Voltage)に基づいて二次電池のSOCを算出する。判断手段は、第1の算出手段により算出された二次電池のSOCと第2の算出手段により算出された二次電池のSOCとの差の絶対値が、予め定められたしきい値を超えると、電流センサが異常であると判断する。電流センサに異常が発生して、検知された電流値に誤差を含んでいる場合や電流センサが機能していない場合には、第1の算出手段により算出された二次電池のSOCと第2の算出手段により算出された二次電池のSOCとの差の絶対値がしきい値を超える。しきい値を超えると電流センサに異常が発生していると判断できる。その結果、二次電池のSOCを測定する電流センサの異常を的確にかつ広範囲に検知する二次電池の制御装置を提供することができる。
【0014】
第2の発明に係る制御装置においては、第1の発明の構成に加えて、第1の算出手段は、電流センサにより検知された電流値を積算することにより二次電池のSOCを算出するための手段を含む。
【0015】
第2の発明によると、電流センサにより検知された電流値を積算することにより算出された二次電池のSOCを用いて、電流センサの異常を検知できる。
【0016】
第3の発明に係る制御装置においては、第1または2の発明の構成に加えて、第2の算出手段は、電圧センサにより検知された二次電池の開放電圧に基づいて二次電池のSOCを算出するための手段を含む。
【0017】
第3の発明によると、たとえば鉛蓄電池やリチウムイオン電池は、電圧センサにより検知された二次電池の開放電圧(OCV)と、二次電池のSOCとの間には、一定の相関関係が成立する。このため、OCVにより算出されたSOCを用いて、電流センサの異常を検知できる。
【0018】
第4の発明に係る制御装置においては、第3の発明の構成に加えて、第2の算出手段は、車両のイグニッションスイッチがオンされたときに検知された開放電圧に基づいて二次電池のSOCを算出するための手段を含む。
【0019】
第4の発明によると、第2の算出手段は、車両のイグニッションスイッチがオンされたときは、二次電池は充電も放電もされておらず、正確にOCVを測定することができる。そのため、正確にSOCを算出でき、正確に算出されたSOCに基づいて、正確に電流センサの異常を検知できる。
【0020】
第5の発明に係る制御装置においては、第3の発明の構成に加えて、第2の算出手段は、車両のイグニッションスイッチのオフから予め定められた時間の経過後に車両のイグニッションスイッチがオンされたときに検知された開放電圧に基づいて二次電池のSOCを算出するための手段を含む。
【0021】
第5の発明によると、イグニッションスイッチがオフされてからイグニッションスイッチがオンされるまでの間は、二次電池の充電および二次電池からの放電のいずれも行なわれていない。この時間が長いほど充放電時の影響がなくなるので、正確にOCVを測定できる。このため、より正確にOCVを測定でき、より正確に算出されたSOCに基づいて、より正確に電流センサの異常を検知できる。
【0022】
第6の発明に係る制御装置においては、第1の発明の構成に加えて、第2の算出手段は、二次電池の状態量に基づいて二次電池が満充電状態であると判断されたときに二次電池のSOCを100%として算出するための手段を含む。
【0023】
第6の発明によると、ニッケル水素電池などは、OCVとSOCとの相関関係が十分に表れないので、OCVから正確なSOCを算出することが難しい。しかしながら、ニッケル水素電池などは、満充電状態を超えても充電を継続させると、たとえば電池の温度が急激に上昇し始めるといった性質が知られている。そのため、たとえば温度センサにより検知された二次電池の温度に基づいて二次電池が満充電状態であると判断されたときに、二次電池のSOCを100%として算出して、そのときの電流センサを用いて算出されたSOCと比較して、正確に電流センサの異常を検知できる。
【0024】
第7の発明に係る制御装置においては、第6の発明の構成に加えて、第2の算出手段は、温度センサにより検知された二次電池の温度に基づいて二次電池が満充電状態であると判断されたときに二次電池のSOCを100%として算出するための手段を含む。判断手段は、第2の算出手段が二次電池のSOCを100%として算出したときに第1の算出手段により算出された二次電池のSOCと、第2の算出手段により算出された二次電池のSOCとの差の絶対値が、予め定められたしきい値を超えた場合には、電流センサが異常であると判断するための手段を含む。
【0025】
第7の発明によると、満充電処理を行なったときに二次電池が満充電されると電池の温度が急激に上昇するので、温度センサにより検知された二次電池の温度に基づいて二次電池が満充電状態であると判断されたときに、二次電池のSOCを100%として算出して、そのときの電流センサを用いて算出されたSOCと比較して、正確に電流センサの異常を検知できる。
【0026】
第8の発明に係る制御装置においては、第1〜7のいずれかの発明の構成に加えて、二次電池は、鉛蓄電池、リチウムイオン電池およびニッケル水素電池のいずれかである。
【0027】
第8の発明によると、鉛蓄電池、リチウムイオン電池およびニッケル水素電池のいずれかにより構成される二次電池の異常を検知できる。このとき、鉛蓄電池、リチウムイオン電池については、第2の算出手段は、電圧センサでOCVを測定することによりSOCを算出し、ニッケル水素電池については、第2の算出手段は、温度センサで満充電状態を検知することによりSOCを算出することが好ましい。
【0028】
第9の発明に係る二次電池の制御方法は、電流センサを用いて二次電池のSOCを算出する第1の算出ステップと、電流センサとは異なる種類のセンサを用いて検知した二次電池の状態量に基づいて二次電池のSOCを算出する第2の算出ステップと、第1の算出ステップにおいて算出された二次電池のSOCと、第2の算出ステップにおいて算出された二次電池のSOCとの差の絶対値が、予め定められたしきい値を超えた場合に、電流センサが異常であると判断する判断ステップとを含む。
【0029】
第9の発明によると、第1の算出ステップにおいては、電流センサを用いて、たとえば二次電池の充放電電流値を検知して、検知された電流値を積算してSOCを算出する。第2の算出ステップにおいては、電流センサとは異なる種類のセンサ、たとえば電圧センサを用いて検知した二次電池の状態量であるOCVに基づいて二次電池のSOCを算出する。判断ステップは、第1の算出ステップにおいて算出された二次電池のSOCと第2の算出ステップにおいて算出された二次電池のSOCとの差の絶対値が、予め定められたしきい値を超えると、電流センサが異常であると判断する。電流センサに異常が発生して、検知された電流値に誤差を含んでいる場合や電流センサが機能していない場合には、第1の算出ステップにおいて算出された二次電池のSOCと第2の算出ステップにおいて算出された二次電池のSOCとの差の絶対値がしきい値を超える。しきい値を超えると電流センサに異常が発生していると判断できる。その結果、二次電池のSOCを測定する電流センサの異常を的確にかつ広範囲に検知する二次電池の制御方法を提供することができる。
【0030】
第10の発明に係る制御方法においては、第9の発明の構成に加えて、第1の算出ステップは、電流センサにより検知された電流値を積算することにより二次電池のSOCを算出するステップを含む。
【0031】
第10の発明によると、電流センサにより検知された電流値を積算することにより算出された二次電池のSOCを用いて、電流センサの異常を検知できる。
【0032】
第11の発明に係る制御方法においては、第9または10の発明の構成に加えて、第2の算出ステップは、電圧センサにより検知された二次電池の開放電圧に基づいて二次電池のSOCを算出するステップを含む。
【0033】
第11の発明によると、たとえば鉛蓄電池やリチウムイオン電池は、電圧センサにより検知された二次電池の開放電圧(OCV)と、二次電池のSOCとの間には、一定の相関関係が成立する。このため、OCVにより算出されたSOCを用いて、電流センサの異常を検知できる。
【0034】
第12の発明に係る制御方法においては、第11の発明の構成に加えて、第2の算出ステップは、車両のイグニッションスイッチがオンされたときに検知された開放電圧に基づいて二次電池のSOCを算出するステップを含む。
【0035】
第12の発明によると、第2の算出ステップにおいて、車両のイグニッションスイッチがオンされたときは、二次電池は充電も放電もされておらず、正確にOCVを測定することができる。そのため、正確にSOCを算出でき、正確に算出されたSOCに基づいて、正確に電流センサの異常を検知できる。
【0036】
第13の発明に係る制御方法においては、第11の発明の構成に加えて、第2の算出ステップは、車両のイグニッションスイッチのオフから予め定められた時間の経過後に車両のイグニッションスイッチがオンされたときに検知された開放電圧に基づいて二次電池のSOCを算出するステップを含む。
【0037】
第13の発明によると、イグニッションスイッチがオフされてからイグニッションスイッチがオンされるまでの間は、二次電池の充電および二次電池からの放電のいずれも行なわれていない。この時間が長いほど充放電時の影響がなくなるので、正確にOCVを測定できる。このため、より正確にOCVを測定でき、より正確に算出されたSOCに基づいて、より正確に電流センサの異常を検知できる。
【0038】
第14の発明に係る制御方法においては、第9の発明の構成に加えて、第2の算出ステップは、二次電池の状態量に基づいて二次電池が満充電状態であると判断されたときに二次電池のSOCを100%として算出するステップを含む。
【0039】
第14の発明によると、ニッケル水素電池などは、OCVとSOCとの相関関係が十分に表れないので、OCVから正確なSOCを算出することが難しい。しかしながら、ニッケル水素電池などは、満充電状態を超えても充電を継続させると、たとえば電池の温度が急激に上昇し始めるといった性質が知られている。そのため、たとえば温度センサにより検知された二次電池の温度に基づいて二次電池が満充電状態であると判断されたときに、二次電池のSOCを100%として算出して、そのときの電流センサを用いて算出されたSOCと比較して、正確に電流センサの異常を検知できる。
【0040】
第15の発明に係る制御方法においては、第14の発明の構成に加えて、第2の算出ステップは、温度センサにより検知された二次電池の温度に基づいて二次電池が満充電状態であると判断されたときに二次電池のSOCを100%として算出するステップを含む。判断ステップは、第2の算出ステップにおいて二次電池のSOCを100%として算出したときに第1の算出ステップにおいて算出された二次電池のSOCと、第2の算出ステップにおいて算出された二次電池のSOCとの差の絶対値が、予め定められたしきい値を超えた場合には、電流センサが異常であると判断するステップを含む。
【0041】
第15の発明によると、満充電処理を行なったときに二次電池が満充電されると電池の温度が急激に上昇するので、温度センサにより検知された二次電池の温度に基づいて二次電池が満充電状態であると判断されたときに、二次電池のSOCを100%として算出して、そのときの電流センサを用いて算出されたSOCと比較して、正確に電流センサの異常を検知できる。
【0042】
第16の発明に係る制御方法においては、第9〜15のいずれかの発明の構成に加えて、二次電池は、鉛蓄電池、リチウムイオン電池およびニッケル水素電池のいずれかである。
【0043】
第16の発明によると、鉛蓄電池、リチウムイオン電池およびニッケル水素電池のいずれかにより構成される二次電池の異常を検知できる。このとき、鉛蓄電池、リチウムイオン電池については、第2の算出ステップにおいて、電圧センサでOCVを測定することによりSOCを算出し、ニッケル水素電池については、第2の算出ステップにおいて、温度センサで満充電状態を検知することによりSOCを算出することが好ましい。
【0044】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しつつ、本発明の実施の形態について説明する。以下の説明では、同一の部品には同一の符号を付してある。それらの名称および機能も同じである。したがってそれらについての詳細な説明は繰返さない。
【0045】
<第1の実施の形態>
以下の説明では、車両の駆動用機器へ電力を供給する二次電池であって、たとえば鉛蓄電池、リチウムイオン電池の充放電電流値を測定する電流センサの異常を検知する二次電池の制御装置について説明する。二次電池の種類は特に限定されるものではないが、以下の説明では、二次電池をリチウムイオン電池とする。また、本発明に係る二次電池および二次電池の制御装置は、電気自動車、ハイブリッド自動車および燃料電池自動車のいずれにも適用できる。
【0046】
図1を参照して、本実施の形態に係る二次電池の制御装置を実現する電池ECU(Electronic Control Unit)200を含む車両のパワーユニットについて説明する。図1に示すように、この車両のパワーユニットは、リチウムイオン電池100と電池ECU200とを含む。
【0047】
リチウムイオン電池100には、リチウムイオン電池100の温度を測定するための温度センサ110と、リチウムイオン電池100の電圧を測定する電圧センサ130とが取り付けられている。リチウムイオン電池100と車両のパワーケーブルとを接続する出力ケーブルまたは入力ケーブルには、充放電電流値を測定する電流センサ120が取り付けられている。
【0048】
電池ECU200は、温度センサ110と、電流センサ120と、電圧センサ130と、イグニッションスイッチオン信号線とに接続された入出力インターフェイス500と、電池ECU200を制御するCPU(Central Processing Unit)300と、クロック400と、各種データを記憶するメモリ600とを含む。リチウムイオン電池100の電源端子は、車両パワーケーブルに接続され、この車両の走行モータ、補機電装品等に電力を供給する。
【0049】
リチウムイオン電池100の温度を測定する温度センサ110により検知された温度信号は、電池ECU200の入出力インターフェイス500を介して、CPU300に送信される。
【0050】
リチウムイオン電池100への充電電流値およびリチウムイオン電池100からの放電電流値を測定する電流センサ120により検知された電流値は、電池ECU200の入出力インターフェイス500を介して、CPU300に送信される。CPU300は、この電流値を時間積算することにより、SOCを算出することができる。
【0051】
リチウムイオン電池100の電圧を測定する電圧センサ130により検知された電圧は、電池ECU200の入出力インターフェイス500を介して、CPU300に送信される。CPU300は、予め定められた条件の元で測定された電圧(OCV)に基づいてSOCを算出することができる。
【0052】
電池ECU200の内部においては、入出力インターフェイス500、CPU300、クロック400およびメモリ600が、内部バス700を介して接続され、互いにデータ通信を行なうことができる。メモリ600には、CPU300で実行されるプログラムや、そのプログラムで用いるしきい値が記憶されている。
【0053】
図2を参照して、本実施の形態に係る二次電池の制御装置である電池ECU200のCPU300で実行されるプログラムの制御構造について説明する。
【0054】
ステップ(以下、ステップをSと略す。)1000にて、CPU300は、イグニッションスイッチのオン信号を受信したか否かを判断する。この判断は、電池ECU200の入出力インターフェイス500を介して入力されるイグニッションスイッチオン信号の状態に基づいて行なわれる。イグニッションスイッチのオン信号を受信すると(S1000にてYES)、処理はS1010へ移される。もしそうでないと(S1000にてNO)、処理はS1000に戻され、イグニッションスイッチのオン信号を受信するまで待つ。
【0055】
S1010にて、CPU300は、前回のイグニッションスイッチがオフしてからの時間がしきい値以上であるか否かを判断する。この判断は、前回イグニッションスイッチがオン状態からオフ状態にされたことをイグニッションスイッチオン信号の状態により判断し、そのときの時刻をクロック400から読取りメモリ600に記憶しておく。そのメモリ600に記憶された日時と現在時刻とを比較して前回イグニッションスイッチがオフしてからの時間がしきい値以上であるか否か判断される。前回、イグニッションスイッチがオフしてからの時間がしきい値以上であると(S1010にてYES)、処理はS1020へ移される。もしそうでないと(S1010にてNO)、この処理は終了する。
【0056】
S1020にて、CPU300は、OCVを測定する。このときCPU300は、入出力インターフェイス500を介して電圧センサ130から入力された電圧信号に基づいてOCVを測定する。S1030にて、CPU130は、OCVとSOCとの相関関係に基づいて、OCVからSOC初期値を算出してSOC(1)に代入する。S1040にて、CPU300は、前回走行終了時のSOCを読出してSOC(2)に代入する。このとき、CPU300は、メモリ600に予め記憶された前回走行終了時のSOCを読出して、SOC(2)に代入する。前回走行終了時のSOCは、電流センサ120により検知されたリチウムイオン電池100の充放電電流値を積算することにより算出されるものである。
【0057】
S1050にて、CPU300は、SOC(1)とSOC(2)との差を算出する。このとき、CPU300は、ΔSOC=|SOC(1)−SOC(2)|の演算を実行する。
【0058】
S1060にて、CPU300は、S1050にて算出したSOC(1)とSOC(2)との差であるΔSOCがしきい値よりも大きいか否かを判断する。ΔSOCがしきい値よりも大きいと(S1060にてYES)、処理はS1070へ移される。もしそうでないと(S1060にてNO)、処理はS1100へ移される。
【0059】
S1070にて、CPU300は、電流センサ120は異常であると判断する。
【0060】
S1080にて、CPU300は、ダイアグ出力を行なう。S1090にて、CPU300は、電流値を積算することによるSOC算出を禁止する処理を実行する。
【0061】
S1100にて、CPU300は、電流センサ120は正常と判断する。S1110にて、電流値を積算することによりSOCを算出する。このとき、CPU300は入出力インターフェイス500を介して電流センサ120から入力された電流値に基づいてSOCを算出する。
【0062】
S1120にて、CPU300は、イグニッションスイッチがオフにされたか否かを判断する。この判断は、入出力インターフェイス500を介してイグニッションスイッチオン信号がオン状態からオフ状態にされたことにより行なわれる。イグニッションスイッチがオフ状態になると(S1120にてYES)、処理は終了する。もしそうでないと(S1120にてNO)、処理はS1110へ戻され、電流値を積算することによるSOCの算出が継続して行なわれる。なお、S1110において算出されたSOCは、イグニッションスイッチがオフされるとメモリ600に前回走行終了時のSOCとして記憶される。
【0063】
以上のような構造およびフローチャートに基づく、本実施の形態に係る電池ECU200を含むパワーユニットの動作について説明する。
【0064】
運転者が車両に搭乗してイグニッションスイッチをオンにするとCPU300によりイグニッションスイッチのオン信号が受信される(S1000にてYES)。前回イグニッションスイッチがオフしてからの時間がしきい値以上であると(S1010にてYES)、電流センサ1300を用いてOCVが測定される(S1020)。OCVからSOC初期値が算出されて算出されたSOC初期値がSOC(1)に代入される(S1030)。
【0065】
前回走行終了時のSOCがメモリ600から読出されてSOC(2)に代入される(S1040)。SOC(1)とSOC(2)との差であるΔSOCが|SOC(1)−SOC(2)|により算出される(S1050)。SOC(1)とSOC(2)との差であるΔSOCがしきい値より大きいと(S1060にてYES)、電流センサ120が異常であると判断され(S1070)、ダイアグ出力が実行され(S1080)、電流値を積算することによるSOC算出の禁止処理が実行される(S1090)。
【0066】
図3に、このときのリチウムイオン電池100のSOCの状態を示す。点線で示すSOCがOCVに基づいて算出されたSOC(1)であって、実線で示すSOCが充放電電流値の積分に基づいて算出されたSOC(2)である。
【0067】
前回イグニッションスイッチがオンされてイグニッションスイッチがオフされるまでの間SOC(2)は、電流センサ120により検知された電流値を積算することにより算出される。イグニッションスイッチがオフされた後予め定められたしきい値以上の時間が経過してからイグニッションスイッチがオンされると(S1000にてYES、S1010にてYES)、OCVから算出されたSOCがSOC(1)として代入されるとともに、メモリ600に記憶された電流センサ120により検知された充放電電流値を積算することにより算出されたSOCがSOC(2)に代入される(S1030、S1040)。SOC(1)とSOC(2)との差の絶対値がしきい値より大きいとセンサ異常と判断される(S1070)。
【0068】
以上のようにして、本実施の形態に係る電池ECUによると、イグニッションスイッチがオフしてからの時間が予め定められた時間以上経ってからイグニッションスイッチがオンされると、電流センサを用いてOCVを測定する。一方、イグニッションスイッチがオンされている間は電流センサ120により検知されたリチウムイオン電池100の充放電電流値を積算してSOCが算出されその値がメモリに記憶されている。OCVにより算出されたSOCと、電流値を積算することにより算出されたSOCとの差の絶対値がしきい値を越えるとセンサ異常と判断される。このため、二次電池のSOCを測定する電流センサの異常を的確かつ広範囲に検知することができる。
【0069】
<第2の実施の形態>
以下、本発明の第2の実施の形態に係る二次電池の制御装置を実現する電池ECU200を含む車両のパワーユニットについて説明する。なお、本実施の形態に係る二次電池の制御装置を実現する電池ECU200を車両のパワーユニットは、前述の第1の実施の形態のパワーユニットと比較して二次電池の種類がリチウムイオン電池ではなくニッケル水素電池である点が異なる。また、メモリ600に記憶された、CPU300により実行されるプログラムの制御構造が異なる。それ以外のハードウェア構成およびフローチャートは前述の第1の実施の形態と同じである。したがって、それらについての詳細な説明はここでは繰返さない。
【0070】
本実施の形態に係る二次電池であるニッケル水素電池は、前述のリチウムイオン電池や鉛蓄電池と異なり、OCVとSOCとの間に明白な相関関係を有しない。そのため、OCVから正確なSOCを算出することは難しい。そのため、本実施の形態に係る電池ECU200のCPU300で実行されるプログラムは、前述のOCVを用いてSOCを算出するのではなく、別の方法によりSOCを算出する。
【0071】
図4を参照して、本実施の形態に係る電池ECU200のCPU300で実行されるプログラムの制御構造について説明する。なお、図4に示すフローチャートの中で、前述の図2に示したフローチャートと同じ処理については同じステップ番号を付してある。それらについての処理も同じである。したがって、それらについての詳細な説明はここでは繰返さない。
【0072】
S2000にて、CPU300は、ニッケル水素電池が充電中であるか否かを判断する。充電中である場合には(S2000にてYES)、処理はS2010へ移される。もしそうでないと(S2000にてNO)、この処理は終了する。
【0073】
S2010にて、CPU300は電池温度を検知する。このとき、CPU300は、入出力インターフェイス500を介して、温度センサ110から入力された信号に基づいて電池温度を検知する。
【0074】
S2020にて、CPU300は、電池温度から満充電状態であることを検知したか否かを判断する。ニッケル水素電池においては、満充電状態になると、急激に電池温度が上昇することにより、電池温度に基づいて満充電状態を検知することができる。電池温度から満充電状態であることを検知すると(S2020にてYES)、処理はS2030へ移される。もしそうでないと(S2020にてNO)、処理はS2010へ戻され、電池温度を検知し、検知された電池温度から満充電状態であるか否かの判断が繰返し行なわれる。
【0075】
S2030にて、CPU300は、SOC(1)に100%を代入する。S2040にて、CPU300は、電流値を積算することによるSOCをメモリ600から読出してSOC(2)に代入する。
【0076】
その後、処理はS1050〜S1120へ移される。
以上のような構造およびフローチャートに基づく、本実施の形態に係る電池ECU200を含むパワーユニットの動作について説明する。
【0077】
車両が走行中に充電中であったり、またユーザの意図的な操作により満充電処理が実行中であったりすると、CPU300により充電中であると判断される(S2000にてYES)。電池温度が温度センサ110により検知され(S2010)、電池温度から満充電状態であることが検知される(S2020にてYES)、SOC(1)に100%が代入される(S2030)。
【0078】
車両の走行中において電流センサ120により検知されたニッケル水素電池の充放電電流値を積算することにより算出されたSOCがメモリ600から読出され、SOC(2)に代入される(S2040)。
【0079】
満充電状態を表わすSOCが100%であることを示すSOC(1)と電流センサ120により検知された充放電電流値の積算によるSOC(2)との差であるΔSOCが|SOC(1)−SOC(2)|により算出される(S1050)。ΔSOCがしきい値より大きいと(S1060にてYES)、電流センサ120が異常であると判断され(S1070)、ダイアグ出力され(S1080)、電流値を積算することによるSOC算出の禁止処理が実行される(S1090)。
【0080】
図5に、このときのニッケル水素電池のSOCの状態を示す。点線で示すSOCが電池温度に基づいて満充電状態を検知して100%と算出されたSOC(1)であって、実線で示すSOCが充放電電流値の積分に基づいて算出されたSOC(2)である。
【0081】
満充電処理が開始されると(S2000にてYES)、電池温度が検知され(S2010)、検知された電池温度に基づいて満充電状態であることが検知されると(S2020にてYES)、SOC(1)に100%が代入される(S2030)。このとき、満充電処理が終了したと判断される。したがって、電池温度から満充電状態を検知されるので、SOC(1)は100%となる。
【0082】
電流値を積算することによるSOCがメモリ600から読出されてSOC(2)に代入される(S2040)。SOC(1)とSOC(2)との差であるΔSOCが|SOC(1)−SOC(2)|として算出され(S1050)、ΔSOCがしきい値より大きいと(S1060にてYES)、電流センサ120が異常と判断される(S1070)。図5に示すように、SOC(1)を100%として、メモリ600から読出されたSOCをSOC(2)とした場合にΔSOCがしきい値より大きいと電流センサ120が異常と判断される。
【0083】
以上のようにして、本実施の形態に係る電池ECUを含むパワーユニットによると、OCVとSOCとの間に相関関係がないニッケル水素電池などであっても、電池のSOCに基づいて、電流センサの異常を検知することができる。
【0084】
なお、上述した第1の実施の形態および第2の実施の形態においては、電流センサを用いて、充放電電流値を積算することによりSOCを算出するようにしたが、これ以外の方法により電流センサを用いてSOCを算出するようにしてもよい。たとえば、充放電中の二次電池において、その電圧を電圧センサにより測定、その電流値を電流センサにより測定して、測定された電圧に基づいて、二次電池の内部抵抗値に電流値を乗算した電池の内部抵抗電圧分と、分極現象による電圧分とを考慮して、擬似開放電圧を算出する。この擬似開放電圧に基づいてSOCを算出するようにしてもよい。
【0085】
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る電池ECUを搭載した車両の制御ブロック図である。
【図2】本発明の第1の実施の形態に係る電池ECUで実行されるプログラムの制御構造を示すフローチャートである。
【図3】本発明の第1の実施の形態に係る電池ECUでプログラムが実行された結果のSOCの変化を表わす図である。
【図4】本発明の第2の実施の形態に係る電池ECUで実行されるプログラムの制御構造を示すフローチャートである。
【図5】本発明の第2の実施の形態に係る電池ECUでプログラムが実行された結果のSOCの変化を表わす図である。
【符号の説明】
100 リチウムイオン電池、110 温度センサ、120 電流センサ、130 電圧センサ、200 電池ECU、300 CPU、400 クロック、500 入出力インターフェイス、600 メモリ、700 内部バス。
【発明の属する技術分野】
本発明は、車両に搭載される二次電池の制御に関し、特に、二次電池に流れる電流値を測定する電流センサの異常を検知する機能を有する二次電池の制御装置および制御方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
電動機により車両の駆動力を得る、電気自動車、ハイブリッド自動車、燃料電池車は、二次電池を搭載している。電気自動車は、この二次電池に蓄えられた電力を用いて電動機を駆動して車両を駆動する。ハイブリッド自動車は、この二次電池に蓄えられた電力を用いて電動機を駆動して車両を駆動したり、電動機によりエンジンをアシストして車両を駆動したりする。燃料電池車は、燃料電池による電力を用いて電動機を駆動して車両を駆動したり、この燃料電池による電力に加えて二次電池に蓄えられた電力を用いて電動機を駆動して車両を駆動したりする。
【0003】
このような車両においては、回生制動、すなわち、車両制動時に電動機を発電機として機能させ、車両の運動エネルギを電気エネルギに変換することにより制動する機能を備えている。ここで変換された電気エネルギは二次電池に蓄えられ、加速する時などに再利用される。
【0004】
二次電池は過放電、過充電を行なうと電池性能を劣化させることになるため、二次電池の蓄電量(SOC:State Of Charge)を把握して、充放電を調節する必要がある。特に、車載された熱機関により発電機を駆動して電力を発生し、これを二次電池に充電することができる形式のハイブリッド自動車においては、二次電池の蓄電量を回生電力を受け入れられるように、また要求があれば直ちに電動機に対して電力を供給できるようにするために、その蓄電量は満蓄電の状態(100%)と、全く蓄電されていない状態(0%)のおおよそ中間付近(50〜60%)に制御される場合がある。このため、二次電池の蓄電量をより正確に検知する必要がある。
【0005】
このような二次電池の蓄電量を検知する装置としては、二次電池の端子電圧に基づいて検知する方法が周知である。また、端子電圧は電流値によって変化することから、電流センサにより測定された充放電電流値を積算して蓄電量を推定する方法も行なわれている。
【0006】
このような装置において、電流センサに異常が発生した場合には、二次電池の蓄電量を算出することができないことになり、二次電池に放電、充電の制御を適切に行なえないことになる。そのため、電流センサの異常を正確に検知する必要がある。
【0007】
特開2000−206221公報(特許文献1)は、電流センサの異常を的確に検知する異常検知装置を開示する。この異常検知装置は、二次電池に流れる電流値を検知する電流センサの異常を検知する異常検知装置であって、二次電池の端子間電圧を検知する電圧検知回路と、電流センサにより検知される電流値が所定範囲内のときに電圧検知回路により検知される電圧の変動の状態に基づいて電流センサの異常を判定する判定回路とを備える。
【0008】
特許文献1に開示された異常検知装置では、電流センサにより検知される電流値が所定範囲内のときに電圧の変動の状態に基づいて電流センサの異常を判定するから、充電直後や放電直後における電圧の単調上昇や単調下降などの電流センサが正常時にも見られる電圧の変動を識別することができ、精度よく電流センサの異常を検知することができる。特に、電流値が0とみなせる程度の値である0を中心とした範囲であるときに、電圧の変動の状態に基づいて電流センサの異常を判定すると、二次電池における充放電がなされていない安定した状態のときに検知するので、異常検知の精度を高くすることができる。
【0009】
【特許文献1】
特開2000−206221公報
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、特許文献1に開示された異常検知装置では、電流値が0とみなせる程度の値であるような場合に、電流センサの異常を的確に検知できるに過ぎない。また、特許文献1に開示された異常検知装置では、電流センサの断線や短絡などに限定される異常を検知することができるに過ぎない。すなわち、断線や短絡のように、電流センサの測定値が完全に異常ではなく、測定値に誤差を含んでいるような異常を検知できない。
【0011】
本発明は、上述の課題を解決するためになされたものであって、その目的は、二次電池のSOCを測定する電流センサの異常を的確にかつ広範囲に検知する二次電池の制御装置および制御方法を提供することである。
【0012】
【課題を解決するための手段】
第1の発明に係る二次電池の制御装置は、電流センサを用いて二次電池のSOCを算出するための第1の算出手段と、電流センサとは異なる種類のセンサを用いて検知した二次電池の状態量に基づいて二次電池のSOCを算出するための第2の算出手段と、第1の算出手段により算出された二次電池のSOCと、第2の算出手段により算出された二次電池のSOCとの差の絶対値が、予め定められたしきい値を超えた場合に、電流センサが異常であると判断するための判断手段とを含む。
【0013】
第1の発明によると、第1の算出手段は、電流センサを用いて、たとえば二次電池の充放電電流値を検知して、検知された電流値を積算してSOCを算出する。第2の算出手段は、電流センサとは異なる種類のセンサ、たとえば電圧センサを用いて検知した二次電池の状態量であるOCV(Open Circuit Voltage)に基づいて二次電池のSOCを算出する。判断手段は、第1の算出手段により算出された二次電池のSOCと第2の算出手段により算出された二次電池のSOCとの差の絶対値が、予め定められたしきい値を超えると、電流センサが異常であると判断する。電流センサに異常が発生して、検知された電流値に誤差を含んでいる場合や電流センサが機能していない場合には、第1の算出手段により算出された二次電池のSOCと第2の算出手段により算出された二次電池のSOCとの差の絶対値がしきい値を超える。しきい値を超えると電流センサに異常が発生していると判断できる。その結果、二次電池のSOCを測定する電流センサの異常を的確にかつ広範囲に検知する二次電池の制御装置を提供することができる。
【0014】
第2の発明に係る制御装置においては、第1の発明の構成に加えて、第1の算出手段は、電流センサにより検知された電流値を積算することにより二次電池のSOCを算出するための手段を含む。
【0015】
第2の発明によると、電流センサにより検知された電流値を積算することにより算出された二次電池のSOCを用いて、電流センサの異常を検知できる。
【0016】
第3の発明に係る制御装置においては、第1または2の発明の構成に加えて、第2の算出手段は、電圧センサにより検知された二次電池の開放電圧に基づいて二次電池のSOCを算出するための手段を含む。
【0017】
第3の発明によると、たとえば鉛蓄電池やリチウムイオン電池は、電圧センサにより検知された二次電池の開放電圧(OCV)と、二次電池のSOCとの間には、一定の相関関係が成立する。このため、OCVにより算出されたSOCを用いて、電流センサの異常を検知できる。
【0018】
第4の発明に係る制御装置においては、第3の発明の構成に加えて、第2の算出手段は、車両のイグニッションスイッチがオンされたときに検知された開放電圧に基づいて二次電池のSOCを算出するための手段を含む。
【0019】
第4の発明によると、第2の算出手段は、車両のイグニッションスイッチがオンされたときは、二次電池は充電も放電もされておらず、正確にOCVを測定することができる。そのため、正確にSOCを算出でき、正確に算出されたSOCに基づいて、正確に電流センサの異常を検知できる。
【0020】
第5の発明に係る制御装置においては、第3の発明の構成に加えて、第2の算出手段は、車両のイグニッションスイッチのオフから予め定められた時間の経過後に車両のイグニッションスイッチがオンされたときに検知された開放電圧に基づいて二次電池のSOCを算出するための手段を含む。
【0021】
第5の発明によると、イグニッションスイッチがオフされてからイグニッションスイッチがオンされるまでの間は、二次電池の充電および二次電池からの放電のいずれも行なわれていない。この時間が長いほど充放電時の影響がなくなるので、正確にOCVを測定できる。このため、より正確にOCVを測定でき、より正確に算出されたSOCに基づいて、より正確に電流センサの異常を検知できる。
【0022】
第6の発明に係る制御装置においては、第1の発明の構成に加えて、第2の算出手段は、二次電池の状態量に基づいて二次電池が満充電状態であると判断されたときに二次電池のSOCを100%として算出するための手段を含む。
【0023】
第6の発明によると、ニッケル水素電池などは、OCVとSOCとの相関関係が十分に表れないので、OCVから正確なSOCを算出することが難しい。しかしながら、ニッケル水素電池などは、満充電状態を超えても充電を継続させると、たとえば電池の温度が急激に上昇し始めるといった性質が知られている。そのため、たとえば温度センサにより検知された二次電池の温度に基づいて二次電池が満充電状態であると判断されたときに、二次電池のSOCを100%として算出して、そのときの電流センサを用いて算出されたSOCと比較して、正確に電流センサの異常を検知できる。
【0024】
第7の発明に係る制御装置においては、第6の発明の構成に加えて、第2の算出手段は、温度センサにより検知された二次電池の温度に基づいて二次電池が満充電状態であると判断されたときに二次電池のSOCを100%として算出するための手段を含む。判断手段は、第2の算出手段が二次電池のSOCを100%として算出したときに第1の算出手段により算出された二次電池のSOCと、第2の算出手段により算出された二次電池のSOCとの差の絶対値が、予め定められたしきい値を超えた場合には、電流センサが異常であると判断するための手段を含む。
【0025】
第7の発明によると、満充電処理を行なったときに二次電池が満充電されると電池の温度が急激に上昇するので、温度センサにより検知された二次電池の温度に基づいて二次電池が満充電状態であると判断されたときに、二次電池のSOCを100%として算出して、そのときの電流センサを用いて算出されたSOCと比較して、正確に電流センサの異常を検知できる。
【0026】
第8の発明に係る制御装置においては、第1〜7のいずれかの発明の構成に加えて、二次電池は、鉛蓄電池、リチウムイオン電池およびニッケル水素電池のいずれかである。
【0027】
第8の発明によると、鉛蓄電池、リチウムイオン電池およびニッケル水素電池のいずれかにより構成される二次電池の異常を検知できる。このとき、鉛蓄電池、リチウムイオン電池については、第2の算出手段は、電圧センサでOCVを測定することによりSOCを算出し、ニッケル水素電池については、第2の算出手段は、温度センサで満充電状態を検知することによりSOCを算出することが好ましい。
【0028】
第9の発明に係る二次電池の制御方法は、電流センサを用いて二次電池のSOCを算出する第1の算出ステップと、電流センサとは異なる種類のセンサを用いて検知した二次電池の状態量に基づいて二次電池のSOCを算出する第2の算出ステップと、第1の算出ステップにおいて算出された二次電池のSOCと、第2の算出ステップにおいて算出された二次電池のSOCとの差の絶対値が、予め定められたしきい値を超えた場合に、電流センサが異常であると判断する判断ステップとを含む。
【0029】
第9の発明によると、第1の算出ステップにおいては、電流センサを用いて、たとえば二次電池の充放電電流値を検知して、検知された電流値を積算してSOCを算出する。第2の算出ステップにおいては、電流センサとは異なる種類のセンサ、たとえば電圧センサを用いて検知した二次電池の状態量であるOCVに基づいて二次電池のSOCを算出する。判断ステップは、第1の算出ステップにおいて算出された二次電池のSOCと第2の算出ステップにおいて算出された二次電池のSOCとの差の絶対値が、予め定められたしきい値を超えると、電流センサが異常であると判断する。電流センサに異常が発生して、検知された電流値に誤差を含んでいる場合や電流センサが機能していない場合には、第1の算出ステップにおいて算出された二次電池のSOCと第2の算出ステップにおいて算出された二次電池のSOCとの差の絶対値がしきい値を超える。しきい値を超えると電流センサに異常が発生していると判断できる。その結果、二次電池のSOCを測定する電流センサの異常を的確にかつ広範囲に検知する二次電池の制御方法を提供することができる。
【0030】
第10の発明に係る制御方法においては、第9の発明の構成に加えて、第1の算出ステップは、電流センサにより検知された電流値を積算することにより二次電池のSOCを算出するステップを含む。
【0031】
第10の発明によると、電流センサにより検知された電流値を積算することにより算出された二次電池のSOCを用いて、電流センサの異常を検知できる。
【0032】
第11の発明に係る制御方法においては、第9または10の発明の構成に加えて、第2の算出ステップは、電圧センサにより検知された二次電池の開放電圧に基づいて二次電池のSOCを算出するステップを含む。
【0033】
第11の発明によると、たとえば鉛蓄電池やリチウムイオン電池は、電圧センサにより検知された二次電池の開放電圧(OCV)と、二次電池のSOCとの間には、一定の相関関係が成立する。このため、OCVにより算出されたSOCを用いて、電流センサの異常を検知できる。
【0034】
第12の発明に係る制御方法においては、第11の発明の構成に加えて、第2の算出ステップは、車両のイグニッションスイッチがオンされたときに検知された開放電圧に基づいて二次電池のSOCを算出するステップを含む。
【0035】
第12の発明によると、第2の算出ステップにおいて、車両のイグニッションスイッチがオンされたときは、二次電池は充電も放電もされておらず、正確にOCVを測定することができる。そのため、正確にSOCを算出でき、正確に算出されたSOCに基づいて、正確に電流センサの異常を検知できる。
【0036】
第13の発明に係る制御方法においては、第11の発明の構成に加えて、第2の算出ステップは、車両のイグニッションスイッチのオフから予め定められた時間の経過後に車両のイグニッションスイッチがオンされたときに検知された開放電圧に基づいて二次電池のSOCを算出するステップを含む。
【0037】
第13の発明によると、イグニッションスイッチがオフされてからイグニッションスイッチがオンされるまでの間は、二次電池の充電および二次電池からの放電のいずれも行なわれていない。この時間が長いほど充放電時の影響がなくなるので、正確にOCVを測定できる。このため、より正確にOCVを測定でき、より正確に算出されたSOCに基づいて、より正確に電流センサの異常を検知できる。
【0038】
第14の発明に係る制御方法においては、第9の発明の構成に加えて、第2の算出ステップは、二次電池の状態量に基づいて二次電池が満充電状態であると判断されたときに二次電池のSOCを100%として算出するステップを含む。
【0039】
第14の発明によると、ニッケル水素電池などは、OCVとSOCとの相関関係が十分に表れないので、OCVから正確なSOCを算出することが難しい。しかしながら、ニッケル水素電池などは、満充電状態を超えても充電を継続させると、たとえば電池の温度が急激に上昇し始めるといった性質が知られている。そのため、たとえば温度センサにより検知された二次電池の温度に基づいて二次電池が満充電状態であると判断されたときに、二次電池のSOCを100%として算出して、そのときの電流センサを用いて算出されたSOCと比較して、正確に電流センサの異常を検知できる。
【0040】
第15の発明に係る制御方法においては、第14の発明の構成に加えて、第2の算出ステップは、温度センサにより検知された二次電池の温度に基づいて二次電池が満充電状態であると判断されたときに二次電池のSOCを100%として算出するステップを含む。判断ステップは、第2の算出ステップにおいて二次電池のSOCを100%として算出したときに第1の算出ステップにおいて算出された二次電池のSOCと、第2の算出ステップにおいて算出された二次電池のSOCとの差の絶対値が、予め定められたしきい値を超えた場合には、電流センサが異常であると判断するステップを含む。
【0041】
第15の発明によると、満充電処理を行なったときに二次電池が満充電されると電池の温度が急激に上昇するので、温度センサにより検知された二次電池の温度に基づいて二次電池が満充電状態であると判断されたときに、二次電池のSOCを100%として算出して、そのときの電流センサを用いて算出されたSOCと比較して、正確に電流センサの異常を検知できる。
【0042】
第16の発明に係る制御方法においては、第9〜15のいずれかの発明の構成に加えて、二次電池は、鉛蓄電池、リチウムイオン電池およびニッケル水素電池のいずれかである。
【0043】
第16の発明によると、鉛蓄電池、リチウムイオン電池およびニッケル水素電池のいずれかにより構成される二次電池の異常を検知できる。このとき、鉛蓄電池、リチウムイオン電池については、第2の算出ステップにおいて、電圧センサでOCVを測定することによりSOCを算出し、ニッケル水素電池については、第2の算出ステップにおいて、温度センサで満充電状態を検知することによりSOCを算出することが好ましい。
【0044】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しつつ、本発明の実施の形態について説明する。以下の説明では、同一の部品には同一の符号を付してある。それらの名称および機能も同じである。したがってそれらについての詳細な説明は繰返さない。
【0045】
<第1の実施の形態>
以下の説明では、車両の駆動用機器へ電力を供給する二次電池であって、たとえば鉛蓄電池、リチウムイオン電池の充放電電流値を測定する電流センサの異常を検知する二次電池の制御装置について説明する。二次電池の種類は特に限定されるものではないが、以下の説明では、二次電池をリチウムイオン電池とする。また、本発明に係る二次電池および二次電池の制御装置は、電気自動車、ハイブリッド自動車および燃料電池自動車のいずれにも適用できる。
【0046】
図1を参照して、本実施の形態に係る二次電池の制御装置を実現する電池ECU(Electronic Control Unit)200を含む車両のパワーユニットについて説明する。図1に示すように、この車両のパワーユニットは、リチウムイオン電池100と電池ECU200とを含む。
【0047】
リチウムイオン電池100には、リチウムイオン電池100の温度を測定するための温度センサ110と、リチウムイオン電池100の電圧を測定する電圧センサ130とが取り付けられている。リチウムイオン電池100と車両のパワーケーブルとを接続する出力ケーブルまたは入力ケーブルには、充放電電流値を測定する電流センサ120が取り付けられている。
【0048】
電池ECU200は、温度センサ110と、電流センサ120と、電圧センサ130と、イグニッションスイッチオン信号線とに接続された入出力インターフェイス500と、電池ECU200を制御するCPU(Central Processing Unit)300と、クロック400と、各種データを記憶するメモリ600とを含む。リチウムイオン電池100の電源端子は、車両パワーケーブルに接続され、この車両の走行モータ、補機電装品等に電力を供給する。
【0049】
リチウムイオン電池100の温度を測定する温度センサ110により検知された温度信号は、電池ECU200の入出力インターフェイス500を介して、CPU300に送信される。
【0050】
リチウムイオン電池100への充電電流値およびリチウムイオン電池100からの放電電流値を測定する電流センサ120により検知された電流値は、電池ECU200の入出力インターフェイス500を介して、CPU300に送信される。CPU300は、この電流値を時間積算することにより、SOCを算出することができる。
【0051】
リチウムイオン電池100の電圧を測定する電圧センサ130により検知された電圧は、電池ECU200の入出力インターフェイス500を介して、CPU300に送信される。CPU300は、予め定められた条件の元で測定された電圧(OCV)に基づいてSOCを算出することができる。
【0052】
電池ECU200の内部においては、入出力インターフェイス500、CPU300、クロック400およびメモリ600が、内部バス700を介して接続され、互いにデータ通信を行なうことができる。メモリ600には、CPU300で実行されるプログラムや、そのプログラムで用いるしきい値が記憶されている。
【0053】
図2を参照して、本実施の形態に係る二次電池の制御装置である電池ECU200のCPU300で実行されるプログラムの制御構造について説明する。
【0054】
ステップ(以下、ステップをSと略す。)1000にて、CPU300は、イグニッションスイッチのオン信号を受信したか否かを判断する。この判断は、電池ECU200の入出力インターフェイス500を介して入力されるイグニッションスイッチオン信号の状態に基づいて行なわれる。イグニッションスイッチのオン信号を受信すると(S1000にてYES)、処理はS1010へ移される。もしそうでないと(S1000にてNO)、処理はS1000に戻され、イグニッションスイッチのオン信号を受信するまで待つ。
【0055】
S1010にて、CPU300は、前回のイグニッションスイッチがオフしてからの時間がしきい値以上であるか否かを判断する。この判断は、前回イグニッションスイッチがオン状態からオフ状態にされたことをイグニッションスイッチオン信号の状態により判断し、そのときの時刻をクロック400から読取りメモリ600に記憶しておく。そのメモリ600に記憶された日時と現在時刻とを比較して前回イグニッションスイッチがオフしてからの時間がしきい値以上であるか否か判断される。前回、イグニッションスイッチがオフしてからの時間がしきい値以上であると(S1010にてYES)、処理はS1020へ移される。もしそうでないと(S1010にてNO)、この処理は終了する。
【0056】
S1020にて、CPU300は、OCVを測定する。このときCPU300は、入出力インターフェイス500を介して電圧センサ130から入力された電圧信号に基づいてOCVを測定する。S1030にて、CPU130は、OCVとSOCとの相関関係に基づいて、OCVからSOC初期値を算出してSOC(1)に代入する。S1040にて、CPU300は、前回走行終了時のSOCを読出してSOC(2)に代入する。このとき、CPU300は、メモリ600に予め記憶された前回走行終了時のSOCを読出して、SOC(2)に代入する。前回走行終了時のSOCは、電流センサ120により検知されたリチウムイオン電池100の充放電電流値を積算することにより算出されるものである。
【0057】
S1050にて、CPU300は、SOC(1)とSOC(2)との差を算出する。このとき、CPU300は、ΔSOC=|SOC(1)−SOC(2)|の演算を実行する。
【0058】
S1060にて、CPU300は、S1050にて算出したSOC(1)とSOC(2)との差であるΔSOCがしきい値よりも大きいか否かを判断する。ΔSOCがしきい値よりも大きいと(S1060にてYES)、処理はS1070へ移される。もしそうでないと(S1060にてNO)、処理はS1100へ移される。
【0059】
S1070にて、CPU300は、電流センサ120は異常であると判断する。
【0060】
S1080にて、CPU300は、ダイアグ出力を行なう。S1090にて、CPU300は、電流値を積算することによるSOC算出を禁止する処理を実行する。
【0061】
S1100にて、CPU300は、電流センサ120は正常と判断する。S1110にて、電流値を積算することによりSOCを算出する。このとき、CPU300は入出力インターフェイス500を介して電流センサ120から入力された電流値に基づいてSOCを算出する。
【0062】
S1120にて、CPU300は、イグニッションスイッチがオフにされたか否かを判断する。この判断は、入出力インターフェイス500を介してイグニッションスイッチオン信号がオン状態からオフ状態にされたことにより行なわれる。イグニッションスイッチがオフ状態になると(S1120にてYES)、処理は終了する。もしそうでないと(S1120にてNO)、処理はS1110へ戻され、電流値を積算することによるSOCの算出が継続して行なわれる。なお、S1110において算出されたSOCは、イグニッションスイッチがオフされるとメモリ600に前回走行終了時のSOCとして記憶される。
【0063】
以上のような構造およびフローチャートに基づく、本実施の形態に係る電池ECU200を含むパワーユニットの動作について説明する。
【0064】
運転者が車両に搭乗してイグニッションスイッチをオンにするとCPU300によりイグニッションスイッチのオン信号が受信される(S1000にてYES)。前回イグニッションスイッチがオフしてからの時間がしきい値以上であると(S1010にてYES)、電流センサ1300を用いてOCVが測定される(S1020)。OCVからSOC初期値が算出されて算出されたSOC初期値がSOC(1)に代入される(S1030)。
【0065】
前回走行終了時のSOCがメモリ600から読出されてSOC(2)に代入される(S1040)。SOC(1)とSOC(2)との差であるΔSOCが|SOC(1)−SOC(2)|により算出される(S1050)。SOC(1)とSOC(2)との差であるΔSOCがしきい値より大きいと(S1060にてYES)、電流センサ120が異常であると判断され(S1070)、ダイアグ出力が実行され(S1080)、電流値を積算することによるSOC算出の禁止処理が実行される(S1090)。
【0066】
図3に、このときのリチウムイオン電池100のSOCの状態を示す。点線で示すSOCがOCVに基づいて算出されたSOC(1)であって、実線で示すSOCが充放電電流値の積分に基づいて算出されたSOC(2)である。
【0067】
前回イグニッションスイッチがオンされてイグニッションスイッチがオフされるまでの間SOC(2)は、電流センサ120により検知された電流値を積算することにより算出される。イグニッションスイッチがオフされた後予め定められたしきい値以上の時間が経過してからイグニッションスイッチがオンされると(S1000にてYES、S1010にてYES)、OCVから算出されたSOCがSOC(1)として代入されるとともに、メモリ600に記憶された電流センサ120により検知された充放電電流値を積算することにより算出されたSOCがSOC(2)に代入される(S1030、S1040)。SOC(1)とSOC(2)との差の絶対値がしきい値より大きいとセンサ異常と判断される(S1070)。
【0068】
以上のようにして、本実施の形態に係る電池ECUによると、イグニッションスイッチがオフしてからの時間が予め定められた時間以上経ってからイグニッションスイッチがオンされると、電流センサを用いてOCVを測定する。一方、イグニッションスイッチがオンされている間は電流センサ120により検知されたリチウムイオン電池100の充放電電流値を積算してSOCが算出されその値がメモリに記憶されている。OCVにより算出されたSOCと、電流値を積算することにより算出されたSOCとの差の絶対値がしきい値を越えるとセンサ異常と判断される。このため、二次電池のSOCを測定する電流センサの異常を的確かつ広範囲に検知することができる。
【0069】
<第2の実施の形態>
以下、本発明の第2の実施の形態に係る二次電池の制御装置を実現する電池ECU200を含む車両のパワーユニットについて説明する。なお、本実施の形態に係る二次電池の制御装置を実現する電池ECU200を車両のパワーユニットは、前述の第1の実施の形態のパワーユニットと比較して二次電池の種類がリチウムイオン電池ではなくニッケル水素電池である点が異なる。また、メモリ600に記憶された、CPU300により実行されるプログラムの制御構造が異なる。それ以外のハードウェア構成およびフローチャートは前述の第1の実施の形態と同じである。したがって、それらについての詳細な説明はここでは繰返さない。
【0070】
本実施の形態に係る二次電池であるニッケル水素電池は、前述のリチウムイオン電池や鉛蓄電池と異なり、OCVとSOCとの間に明白な相関関係を有しない。そのため、OCVから正確なSOCを算出することは難しい。そのため、本実施の形態に係る電池ECU200のCPU300で実行されるプログラムは、前述のOCVを用いてSOCを算出するのではなく、別の方法によりSOCを算出する。
【0071】
図4を参照して、本実施の形態に係る電池ECU200のCPU300で実行されるプログラムの制御構造について説明する。なお、図4に示すフローチャートの中で、前述の図2に示したフローチャートと同じ処理については同じステップ番号を付してある。それらについての処理も同じである。したがって、それらについての詳細な説明はここでは繰返さない。
【0072】
S2000にて、CPU300は、ニッケル水素電池が充電中であるか否かを判断する。充電中である場合には(S2000にてYES)、処理はS2010へ移される。もしそうでないと(S2000にてNO)、この処理は終了する。
【0073】
S2010にて、CPU300は電池温度を検知する。このとき、CPU300は、入出力インターフェイス500を介して、温度センサ110から入力された信号に基づいて電池温度を検知する。
【0074】
S2020にて、CPU300は、電池温度から満充電状態であることを検知したか否かを判断する。ニッケル水素電池においては、満充電状態になると、急激に電池温度が上昇することにより、電池温度に基づいて満充電状態を検知することができる。電池温度から満充電状態であることを検知すると(S2020にてYES)、処理はS2030へ移される。もしそうでないと(S2020にてNO)、処理はS2010へ戻され、電池温度を検知し、検知された電池温度から満充電状態であるか否かの判断が繰返し行なわれる。
【0075】
S2030にて、CPU300は、SOC(1)に100%を代入する。S2040にて、CPU300は、電流値を積算することによるSOCをメモリ600から読出してSOC(2)に代入する。
【0076】
その後、処理はS1050〜S1120へ移される。
以上のような構造およびフローチャートに基づく、本実施の形態に係る電池ECU200を含むパワーユニットの動作について説明する。
【0077】
車両が走行中に充電中であったり、またユーザの意図的な操作により満充電処理が実行中であったりすると、CPU300により充電中であると判断される(S2000にてYES)。電池温度が温度センサ110により検知され(S2010)、電池温度から満充電状態であることが検知される(S2020にてYES)、SOC(1)に100%が代入される(S2030)。
【0078】
車両の走行中において電流センサ120により検知されたニッケル水素電池の充放電電流値を積算することにより算出されたSOCがメモリ600から読出され、SOC(2)に代入される(S2040)。
【0079】
満充電状態を表わすSOCが100%であることを示すSOC(1)と電流センサ120により検知された充放電電流値の積算によるSOC(2)との差であるΔSOCが|SOC(1)−SOC(2)|により算出される(S1050)。ΔSOCがしきい値より大きいと(S1060にてYES)、電流センサ120が異常であると判断され(S1070)、ダイアグ出力され(S1080)、電流値を積算することによるSOC算出の禁止処理が実行される(S1090)。
【0080】
図5に、このときのニッケル水素電池のSOCの状態を示す。点線で示すSOCが電池温度に基づいて満充電状態を検知して100%と算出されたSOC(1)であって、実線で示すSOCが充放電電流値の積分に基づいて算出されたSOC(2)である。
【0081】
満充電処理が開始されると(S2000にてYES)、電池温度が検知され(S2010)、検知された電池温度に基づいて満充電状態であることが検知されると(S2020にてYES)、SOC(1)に100%が代入される(S2030)。このとき、満充電処理が終了したと判断される。したがって、電池温度から満充電状態を検知されるので、SOC(1)は100%となる。
【0082】
電流値を積算することによるSOCがメモリ600から読出されてSOC(2)に代入される(S2040)。SOC(1)とSOC(2)との差であるΔSOCが|SOC(1)−SOC(2)|として算出され(S1050)、ΔSOCがしきい値より大きいと(S1060にてYES)、電流センサ120が異常と判断される(S1070)。図5に示すように、SOC(1)を100%として、メモリ600から読出されたSOCをSOC(2)とした場合にΔSOCがしきい値より大きいと電流センサ120が異常と判断される。
【0083】
以上のようにして、本実施の形態に係る電池ECUを含むパワーユニットによると、OCVとSOCとの間に相関関係がないニッケル水素電池などであっても、電池のSOCに基づいて、電流センサの異常を検知することができる。
【0084】
なお、上述した第1の実施の形態および第2の実施の形態においては、電流センサを用いて、充放電電流値を積算することによりSOCを算出するようにしたが、これ以外の方法により電流センサを用いてSOCを算出するようにしてもよい。たとえば、充放電中の二次電池において、その電圧を電圧センサにより測定、その電流値を電流センサにより測定して、測定された電圧に基づいて、二次電池の内部抵抗値に電流値を乗算した電池の内部抵抗電圧分と、分極現象による電圧分とを考慮して、擬似開放電圧を算出する。この擬似開放電圧に基づいてSOCを算出するようにしてもよい。
【0085】
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る電池ECUを搭載した車両の制御ブロック図である。
【図2】本発明の第1の実施の形態に係る電池ECUで実行されるプログラムの制御構造を示すフローチャートである。
【図3】本発明の第1の実施の形態に係る電池ECUでプログラムが実行された結果のSOCの変化を表わす図である。
【図4】本発明の第2の実施の形態に係る電池ECUで実行されるプログラムの制御構造を示すフローチャートである。
【図5】本発明の第2の実施の形態に係る電池ECUでプログラムが実行された結果のSOCの変化を表わす図である。
【符号の説明】
100 リチウムイオン電池、110 温度センサ、120 電流センサ、130 電圧センサ、200 電池ECU、300 CPU、400 クロック、500 入出力インターフェイス、600 メモリ、700 内部バス。
Claims (16)
- 電流センサを用いて二次電池のSOCを算出するための第1の算出手段と、
前記電流センサとは異なる種類のセンサを用いて検知した前記二次電池の状態量に基づいて前記二次電池のSOCを算出するための第2の算出手段と、
前記第1の算出手段により算出された前記二次電池のSOCと、前記第2の算出手段により算出された前記二次電池のSOCとの差の絶対値が、予め定められたしきい値を超えた場合に、前記電流センサが異常であると判断するための判断手段とを含む、二次電池の制御装置。 - 前記第1の算出手段は、前記電流センサにより検知された電流値を積算することにより前記二次電池のSOCを算出するための手段を含む、請求項1に記載の二次電池の制御装置。
- 前記第2の算出手段は、電圧センサにより検知された前記二次電池の開放電圧に基づいて前記二次電池のSOCを算出するための手段を含む、請求項1または2に記載の二次電池の制御装置。
- 前記第2の算出手段は、車両のイグニッションスイッチがオンされたときに検知された開放電圧に基づいて前記二次電池のSOCを算出するための手段を含む、請求項3に記載の二次電池の制御装置。
- 前記第2の算出手段は、車両のイグニッションスイッチのオフから予め定められた時間の経過後に車両のイグニッションスイッチがオンされたときに検知された開放電圧に基づいて前記二次電池のSOCを算出するための手段を含む、請求項3に記載の二次電池の制御装置。
- 前記第2の算出手段は、前記二次電池の状態量に基づいて前記二次電池が満充電状態であると判断されたときに前記二次電池のSOCを100%として算出するための手段を含む、請求項1に記載の二次電池の制御装置。
- 前記第2の算出手段は、温度センサにより検知された二次電池の温度に基づいて前記二次電池が満充電状態であると判断されたときに前記二次電池のSOCを100%として算出するための手段を含み、
前記判断手段は、前記第2の算出手段が前記二次電池のSOCを100%として算出したときに前記第1の算出手段により算出された前記二次電池のSOCと、前記第2の算出手段により算出された前記二次電池のSOCとの差の絶対値が、予め定められたしきい値を超えた場合には、前記電流センサが異常であると判断するための手段を含む、請求項6に記載の二次電池の制御装置。 - 前記二次電池は、鉛蓄電池、リチウムイオン電池およびニッケル水素電池のいずれかである、請求項1〜7のいずれかの二次電池の制御装置。
- 電流センサを用いて二次電池のSOCを算出する第1の算出ステップと、
前記電流センサとは異なる種類のセンサを用いて検知した前記二次電池の状態量に基づいて前記二次電池のSOCを算出する第2の算出ステップと、
前記第1の算出ステップにおいて算出された前記二次電池のSOCと、前記第2の算出ステップにおいて算出された前記二次電池のSOCとの差の絶対値が、予め定められたしきい値を超えた場合に、前記電流センサが異常であると判断する判断ステップとを含む、二次電池の制御方法。 - 前記第1の算出ステップは、前記電流センサにより検知された電流値を積算することにより前記二次電池のSOCを算出するステップを含む、請求項9に記載の二次電池の制御方法。
- 前記第2の算出ステップは、電圧センサにより検知された前記二次電池の開放電圧に基づいて前記二次電池のSOCを算出するステップを含む、請求項9または10に記載の二次電池の制御方法。
- 前記第2の算出ステップは、車両のイグニッションスイッチがオンされたときに検知された開放電圧に基づいて前記二次電池のSOCを算出するステップを含む、請求項11に記載の二次電池の制御方法。
- 前記第2の算出ステップは、車両のイグニッションスイッチのオフから予め定められた時間の経過後に車両のイグニッションスイッチがオンされたときに検知された開放電圧に基づいて前記二次電池のSOCを算出するステップを含む、請求項11に記載の二次電池の制御方法。
- 前記第2の算出ステップは、前記二次電池の状態量に基づいて前記二次電池が満充電状態であると判断されたときに前記二次電池のSOCを100%として算出するステップを含む、請求項9に記載の二次電池の制御方法。
- 前記第2の算出ステップは、温度センサにより検知された二次電池の温度に基づいて前記二次電池が満充電状態であると判断されたときに前記二次電池のSOCを100%として算出するステップを含み、
前記判断ステップは、前記第2の算出ステップにおいて前記二次電池のSOCを100%として算出したときに前記第1の算出ステップにおいて算出された前記二次電池のSOCと、前記第2の算出ステップにおいて算出された前記二次電池のSOCとの差の絶対値が、予め定められたしきい値を超えた場合には、前記電流センサが異常であると判断するステップを含む、請求項14に記載の二次電池の制御方法。 - 前記二次電池は、鉛蓄電池、リチウムイオン電池およびニッケル水素電池のいずれかである、請求項9〜15のいずれかの二次電池の制御方法。
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