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JP2004247881A - 放送方式及び放送送信/受信装置とcatvシステム - Google Patents

放送方式及び放送送信/受信装置とcatvシステム Download PDF

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JP2004247881A
JP2004247881A JP2003034271A JP2003034271A JP2004247881A JP 2004247881 A JP2004247881 A JP 2004247881A JP 2003034271 A JP2003034271 A JP 2003034271A JP 2003034271 A JP2003034271 A JP 2003034271A JP 2004247881 A JP2004247881 A JP 2004247881A
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Toru Hirota
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Abstract

【課題】ネットワークの追加、削除の状態を放送受信装置側に確実かつ安価に伝えるCATVシステムを提供する。
【解決手段】各チャンネルが当該チャンネルが属するネットワークの全チャンネルを受信するために必要な情報を送出しているBS、CS、地上波、自主放送など複数のネットワークからの各トランスポートストリーム(以下TSと略す)を多重化する多重化器104と再送信用に変調する64QAM変調器105との間に配置した運用ネットワーク情報付加部110が、運用ネットワーク情報パケット生成部111により生成された、現在運用されている全ネットワークについて、各ネットワークIDと各ネットワークのチャンネルの少なくとも1つのチャンネルの周波数を含む運用ネットワーク情報パケットを、多重化器104からの各TS内のヌルパケット又は繰返し同一データが挿入されるデータパケットと置換して各TSに挿入し、放送受信装置側に送出する。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、放送方式及び放送送信/受信装置とCATVシステムとに関し、特に、衛星放送や地上波放送など複数のネットワーク(放送チャンネルグループ)からのデジタル放送サービスを再送信する放送方式に基づいた放送を行う放送送信装置及び再送信されるデジタル放送サービスを受信する放送受信装置からなり、放送送信装置から放送受信装置に対して、現在運用されているネットワーク(放送チャンネルグループ)の追加、削除を明確に伝えることを可能とする放送方式を実現する放送送信装置と放送受信装置とを含むCATVシステムに好適に適用可能である。
【0002】
【従来の技術】
近年、通信衛星を使ったCS放送や放送衛星を使ったBS放送がデジタル化されており、今後、地上波放送もデジタル放送へ移行することになっている。これらデジタル放送は、複数のデジタル圧縮(MPEG2)された映像、音声やデータをパケット多重したトランスポートストリーム(TS:Transport Stream)として伝送される。このトランスポートストリームには、選局や番組表表示を行うための情報も多重されることが一般的になっている。この情報の内容はMPEG2システムやDVB、ARIB規格などの中で規定されている。これらで規定されている番組配列情報の中に、NIT(Network Information Table)と呼ばれるテーブルが存在する。NITにはBSやCSといった放送メディア毎にネットワークと呼ぶ放送チャンネルグループが割り当てられ、このネットワークにどのような放送チャンネルが編成されており、どの放送周波数で伝送されているかといった情報が記述されている。
【0003】
図14に1つのネットワークにおけるNITのテーブル構造を示す。テーブルID300は当該テーブルのテーブル種別を判断するためのIDであり、‘0x40’であれば当該ネットワークのNITであると判断する。ネットワークID301は、放送メディアのネットワークを識別するための番号であり、例えばBSであれば‘0x0004’、東経110度CSであれば‘0x0006’もしくは‘0x0007’が記述されている。NITにはネットワークID301に記述されたいずれかのネットワークIDが示すネットワークに関する情報が記述されることになる。前記ネットワークに関する情報は、記述子と呼ばれる形式でディスクリプタ302aと302bとに記述される。BSデジタル放送では、ディスクリプタ302aには当該ネットワークのネットワーク名を記述するネットワーク名記述子、当該ネットワークが放送/非放送であるか、放送である場合はその標準方式の識別を記述するシステム管理記述子などが記述される。もう1つのディスクリプタ302bにはサービスID及びサービス形式種別の一覧を記述するサービスリスト記述子、衛星伝送路の物理的条件を示す衛星分配システム記述子が記述される。
【0004】
ディスクリプタ302bは対象ネットワークに含まれるトランスポートストリーム毎に配置する必要があるので、当該ネットワークに含まれるトランスポートストリームの数だけ記述されることになる。例えば、当該ネットワークで放送されているトランスポートストリームがm個であったとすると、図14の‘×N’は‘×m’になり、TS ID303からディスクリプタ302bまでをm回繰り返して、それぞれのトランスポートストリームに関する情報が記述される。TS ID303は、各トランスポートストリームを識別するためのIDであり、ネットワーク内ではユニークに割り当てられる。
【0005】
NITを受信した放送受信装置は、ネットワークID301により現在受信しているネットワークがどの放送メディアのネットワークであるかを判断し、ディスクリプタ302bに記述されたデータから、m個のトランスポートストリームそれぞれの伝送周波数などを取り込むことによって、当該ネットワークで放送されている番組のチャンネル編成や、伝送周波数を取得して選局することが可能となっている。
【0006】
一方、ケーブルテレビ(CATV)システムでは、衛星から送信されている放送を一旦受信して、各放送メディアに合わせた方法で復調して得られたトランスポートストリームを、再度ケーブルテレビで用いられている64QAMと呼ばれるデジタル変調方式によって変調してCATV伝送路へ伝送するトランスモジュレーション方式が多く用いられている。トランスモジュレーション方式ではケーブル伝送での物理的条件にしたがって伝送するために変調方式や伝送周波数などが変更されるが、その情報はNITに記述されたデータの値を変更することで放送受信装置に伝えられる。この方式は変調方式と伝送周波数の変更と、NITの記述変更のみで行えるため、比較的設備投資が少なくて済むのが特徴である。ここで、NITの記述変更は、図14のディスクリプタ302bに記述されている衛星分配システム記述子のデータを、ケーブル伝送路の物理的条件を示すケーブル分配システム記述子のデータに書き換えることで実現することが可能である。
【0007】
また、CATVシステムでは、BS、CSや地上波など複数の放送メディアから送信されている放送を再送信するサービスに加え、CATV局内でMPEG2のリアルタイムエンコーダなどを用いて新たにトランスポートストリームTSを生成し伝送する自主放送と呼ばれるサービスや、HITS(HeadEnd In The Sky)と呼ばれる衛星を用いたデジタル放送サービスの再送信などが考えられている。更に、今後は、複数のCATV局を通信ネットワークで繋ぎ、トランスポートストリームのやりとりを行い、そのトランスポートストリームを使って放送サービスを行う場合なども考えられる。
【0008】
このように、CATVシステムでは様々なメディアから受信したトランスポートストリームを再送信することになり、前記で説明したように、トランスモジュレーション方式を用いると、それぞれが異なったネットワークとして送信される。即ち、全てのネットワークの放送を放送受信装置が受信し、番組を選局できるようにするには、全てのネットワークの周波数を1つ1つ受信していき、全てのネットワークのNITを取得して、各ネットワーク内の番組のチャンネル編成や伝送周波数を取得する必要がある。
【0009】
現在、各CATV局でも順次デジタル化を進めているが、全てのメディアに対応するようにシステムを構築するには非常に膨大な設備投資が必要となる。そのため、まずBSデジタル放送、次に東経110度CSデジタル放送というように段階的にシステム構築が行われることになる。また、伝送帯域には限りがあるため、契約率や視聴率の状況などによりネットワークの追加、削除を行うことによって、放送サービスの編成を変更したいという要求がある。
【0010】
このように、トランスモジュレーション方式のCATVシステムにおいてネットワークの追加や削除が行われたとしても、個々のネットワークに伝送されているNITに含まれるトランスポートストリームの情報は当該ネットワークで閉じているため、追加、削除されたネットワーク以外のNITには変化が生じない。そのため、放送受信装置にはネットワークの追加もしくは削除が行われたことが分からない。よって、例えばネットワークが削除された場合であっても、放送受信装置は削除されたネットワークの番組が現在でも運用されているものとして選局動作を行うが、常に選局できずエラーメッセージが表示されることになる。また、ネットワークが追加された場合でも、放送受信装置は追加されたネットワークのNITを自動的に取得することができないため、追加されたネットワークに関する番組のチャンネル編成や伝送周波数が分からず、番組をいつまでも視聴できない状態になる。
【0011】
このようなネットワークの追加や削除が行われた場合、ケーブルテレビ(CATV)局のオペレータがユーザー宅を訪問するか、もしくは、ユーザー自身が、設定画面などで現在運用しているネットワークの設定を変更し、NITを再取得する必要があった。又は、ケーブルテレビ(CATV)局で使用している周波数全てをスキャンし、送信されているNITを順次取得していき、どのネットワークが現在運用されているかをチェックする必要があった。しかし、このような操作は時間がかかり、ユーザーにとっては煩わしいものである。
【0012】
前述のごとき問題点を解決するために、非特許文献1に示す社団法人日本CATV技術協会標準規格JCTEA STD−003では、他ネットワークのNITを伝送させるために、‘NIT(他ネットワーク)’(以下、NIT[other]と呼ぶ)というテーブルが規定されている。これは前記図14で説明した自ネットワークのNITと同じ構造を持っており、他ネットワークの情報を自ネットワークに流すためのデータで、テーブルIDが‘0x41’で規定されている。
【0013】
そこで、各ネットワーク毎に他のネットワークのNITをNIT[other]として、放送送信装置で全てのトランスポートストリームに挿入し送信するようにしたシステムであれば、放送受信装置が或るネットワークの放送を受信中であっても、当該ネットワークで送信されている、他のネットワークのトランスポートストリームに関する情報が記述されているNIT[other]を受信することで、他のネットワークの状態を知ることが可能となる。具体的にはNIT[other]の挿入間隔を予め定められた一定間隔として送信するようにして、放送受信装置は常にNIT[other]の存在を監視するようにしておけば、該一定間隔でNIT[other]の存在を確認できる場合には、NIT[other]の中のネットワークIDで示された他ネットワークが存在すると判断し、該一定間隔以上に亘って或るネットワークID のNIT[other]が存在しない場合には、そのネットワークIDのネットワークが存在しないと判断できる。
【0014】
図15は、ネットワーク「BS放送波」、ネットワーク「CS放送波」、ネットワーク「地上放送波」の3つのネットワークから放送を受信し、CATVシステムに流す場合、CATVシステム中の各ネットワークに流さねばならない、前記のNIT、及び、NIT[other]のテーブル内容の一例を示したものである。なお、図15において、元の自ネットワークのNITは、NIT[actual]と示している。
【0015】
【非特許文献1】
(社団法人)日本CATV技術協会標準規格「JCTEA STD−003」
【0016】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、図15に示すような放送システムでは、ケーブルテレビ(CATV)システムのように多くのネットワーク(即ち、放送チャンネルグループ)が存在する場合には、送信するNIT[other]のデータ量が多くなってしまい、伝送帯域を圧迫してしまうという問題点がある。また、他のネットワークが存在することを判断するにはNIT[other]の存在を認識する必要があるため、一定の間隔で同一ネットワークID(放送チャンネルグループID)のNIT[other]を頻繁に挿入する必要があり、NIT[other]の挿入によって、2つのPCR(Program Clock Reference:プログラム時刻基準参照値)間に挿入されるビット数が増えてしまい、結果としてPCRの放送受信装置への到着時刻に遅れが生じてしまう。そのPCRのずれ(遅れ)が生じないようにするには、PCRの付け替えなど複雑な処理が放送送信装置に必要となる。このPCRは、放送受信装置が映像、音声などの再生のタイミングを測るために用いられているシステムタイムクロックの同期を合わせるために、トランスポートストリームに付加されている時刻情報である。
【0017】
図16に、その複雑な処理を行うBSトランスモジュレーションH/E(即ちBS放送の放送再送信装置)の概要を示した。即ち、図16はNIT[other]の挿入に伴うPCRの付け替えを行なうことにより再送信を行うBSトランスモジュレーションH/Eの構成を示すブロック構成図である。図16のBSトランスモジュレーションH/E400′において、BSデジタル復調器401は、BS放送衛星から送信されているBSデジタル放送を受信して復調し、トランスポートストリームを出力する。BSデジタル多重化器402は、トランスモジュレーション方式で送信するための信号処理を行い、トランスポートストリームを多重化する。(ここでは、詳細には説明しないが、多重フレーム生成やスロット多重が行われる。)
【0018】
多重化されたトランスポートストリームにNIT[other]を挿入するNIT[other]挿入器403には、前記で説明したように予め定められた一定間隔でNIT[other]を挿入する必要があるため、一旦NIT[other]のパケットを保持するためのバッファ404が接続されている。NIT[other]挿入器403の後段には、NIT[other]が挿入されることによりPCRのずれが生ずるため、PCRの挿入位置を補正するPCR付け替え器405があり、トランスポートストリームのPCRの補正を行う。ケーブル変調器406は、NIT[other]が挿入されてPCRが補正されたトランスポートストリームを伝送路に再送信するために変調する。
【0019】
本発明は、このような従来の技術の問題点に鑑みてなされたものであり、複数のネットワーク(放送チャンネルグループ)の共存を容易に可能とする放送方式として、複数のネットワーク(放送チャンネルグループ)の追加、削除の状態を明確に、且つ、確実に、安価な実現手段で放送受信装置側に伝え、デジタル放送再送信を可能とする放送方式、そのための放送送信装置及び前記放送方式の放送を受信するための放送受信装置と、該放送送信/受信装置からなり前記放送方式に基づいた放送が実現可能なCATVシステムを提供することを目的とする。
【0020】
【課題を解決するための手段】
第1の技術手段は、1つ以上の放送チャンネルで構成された放送チャンネルグループを複数備えた放送システムであって、各々の前記放送チャンネルには、当該放送チャンネルが属する放送チャンネルグループを構成する放送チャンネルの各トランスポートストリームを受信するために必要な情報が流されている放送システムにおいて、前記放送システムの各放送チャンネルグループの各放送チャンネルが、現在運用されている放送チャンネルグループの放送チャンネルを選局受信するために必要な選局情報を流す放送方式とすることを特徴とするものである。
【0021】
第2の技術手段は、前記第1の技術手段に記載の放送方式であって、前記選局情報が、各放送チャンネルグループについて、放送チャンネルグループ毎に割り振られている放送チャンネルグループIDと、当該放送チャンネルグループを構成する放送チャンネルのうち少なくとも1つの放送チャンネルの放送周波数と、を含んでいる放送方式とすることを特徴とするものである。
【0022】
第3の技術手段は、前記第1又は第2の技術手段に記載の放送方式であって、1乃至複数の前記放送チャンネルグループから、他の前記放送チャンネルグループへの放送再送信を行なう放送方式とすることを特徴とするものである。
【0023】
第4の技術手段は、前記第3の技術手段に記載の放送方式であって、各放送チャンネルグループの放送チャンネルのトランスポートストリームに含まれている各データパケットのうち、削除可能なデータパケットと置き換える形で前記選局情報を同ビット数のパケットとして挿入することにより前記放送再送信を行う放送方式とすることを特徴とするものである。
【0024】
第5の技術手段は、前記第4の技術手段に記載の放送方式であって、前記削除可能なデータパケットが、データがないヌルパケット(NULL Packet)である放送方式とすることを特徴とするものである。
【0025】
第6の技術手段は、前記第4の技術手段に記載の放送方式であって、前記削除可能なデータパケットは、予め定められた所定頻度よりも高い頻度で同一データが繰り返し挿入されているデータパケット群の一部である放送方式とすることを特徴とするものである。
【0026】
第7の技術手段は、前記第6の技術手段に記載の放送方式であって、前記繰り返し挿入されているデータパケットが、番組配列情報を含むデータパケットである放送方式とすることを特徴とするものである。
【0027】
第8の技術手段は、前記第4の技術手段に記載の放送方式であって、前記削除可能なデータパケットとして、データがないヌルパケット(NULL Packet)と予め定められた所定頻度よりも高い頻度で同一データが繰り返し挿入されているデータパケット群とが存在している場合、前記ヌルパケットを優先して書き換える形で前記選局情報を該ヌルパケットと同ビット数のパケットとして挿入することにより放送再送信を行う放送方式とすることを特徴とするものである。
【0028】
第9の技術手段は、前記第8の技術手段に記載の放送方式であって、予め定められた一定期間内に前記ヌルパケットが存在しない場合に、前記所定頻度よりも高い頻度で同一データが繰り返し挿入されているデータパケット群の一部を書き換える形で前記選局情報を該データパケットと同ビット数のパケットとして挿入することにより放送再送信を行放送方式とすることを特徴とするものである。
【0029】
第10の技術手段は、前記第3乃至第9の技術手段のいずれかに記載の放送方式に基づいた放送を行うことができる放送送信装置とすることを特徴とするものである。
【0030】
第11の技術手段は、前記第5の技術手段に記載の放送方式に基づいた放送を行う放送送信装置であって、前記放送チャンネルグループの放送チャンネルのトランスポートストリームからデータがない前記ヌルパケットを検出する検出手段と、前記選局情報を含む運用ネットワーク情報パケットを生成する運用ネットワーク情報パケット生成手段と、前記検出手段によって検出した前記ヌルパケットを、前記運用ネットワーク情報パケット生成手段によって生成された前記運用ネットワーク情報パケットに書き換えるパケット書換え手段と、を備えている放送送信装置とすることを特徴とするものである。
【0031】
第12の技術手段は、前記第6の技術手段に記載の放送方式に基づいた放送を行う放送送信装置であって、前記放送チャンネルグループの放送チャンネルのトランスポートストリームから予め定められた所定頻度よりも高い頻度で同一データが繰り返し挿入されている前記データパケット群を検出する検出手段と、前記選局情報を含む運用ネットワーク情報パケットを生成する運用ネットワーク情報パケット生成手段と、前記検出手段によって検出された前記データパケット群の一部を、前記運用ネットワーク情報パケット生成手段によって生成された前記運用ネットワーク情報パケットに書き換えるパケット書換え手段と、を備えている放送送信装置とすることを特徴とするものである。
【0032】
第13の技術手段は、前記第8の技術手段に記載の放送方式に基づいた放送を行う放送送信装置であって、前記放送チャンネルグループの放送チャンネルのトランスポートストリームからデータがない前記ヌルパケットを検出する第1の検出手段と、前記放送チャンネルグループの放送チャンネルのトランスポートストリームから予め定められた所定頻度よりも高い頻度で同一データが繰り返し挿入されている前記データパケット群を検出する第2の検出手段と、前記選局情報を含む運用ネットワーク情報パケットを生成する運用ネットワーク情報パケット生成手段と、前記2つの検出手段によって検出された前記ヌルパケット又は前記データパケット群の一部を、前記運用ネットワーク情報パケット生成手段によって生成された運用ネットワーク情報パケットに書き換えるパケット書換え手段とを備え、前記第1の検出手段によって検出された前記ヌルパケットが、前記第2の検出手段によって検出された前記データパケットよりも優先して前記パケット書換え手段により前記運用ネットワーク情報パケットに書き換えられる構成である放送送信装置とすることを特徴とするものである。
【0033】
第14の技術手段は、前記第13の技術手段に記載の放送送信装置であって、予め定められた一定期間内に前記ヌルパケットが前記第1の検出手段によって検出されない場合、前記第2の検出手段によって検出された前記データパケット群の一部を、前記パケット書換え手段により前記運用ネットワーク情報パケットに書き換えられる構成である放送送信装置とすることを特徴とするものである。
【0034】
第15の技術手段は、前記第12乃至第14の技術手段のいずれかに記載の放送送信装置であって、前記繰り返し挿入されているデータパケットが、番組配列情報を含むデータパケットである放送送信装置とすることを特徴とするものである。
【0035】
第16の技術手段は、前記第1又は第2の技術手段に記載の放送システムを受信する放送受信装置であって、現在運用されている各前記放送チャンネルグループのうちのいずれかの放送チャンネルグループの放送チャンネルを選局し、選局した当該放送チャンネルのトランスポートストリームに含まれて放送されている前記選局情報を受信し、受信した前記選局情報に基づいて、現在運用されている他の放送チャンネルグループの放送チャンネルを順次選局して、選局した当該放送チャンネルが属する放送チャンネルグループを構成する放送チャンネルのトランスポートストリームを受信するために必要な情報を取得する放送受信装置とすることを特徴とするものである。
【0036】
第17の技術手段は、前記第10乃至第15の技術手段のいずれかに記載の放送送信装置と前記第16の技術手段に記載の放送受信装置とを含む放送システムからなり、前記第1乃至第9の技術手段のいずれかに記載の放送方式に基づいた放送を行うことが可能であるCATVシステムとすることを特徴とするものである。
【0037】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明に係る放送方式及び放送送信/受信装置とCATVシステムの実施の形態として実施の形態1乃至3の3つの場合について図面を参照しながら説明する。
(実施の形態1)
まず、本発明の実施の形態1について説明する。図1は、本発明の実施の形態1乃至3に共通に使用するデジタル放送送信装置のブロック構成の一例を示すブロック構成図である。即ち、この図1は、実施の形態1のみならず、後述する実施の形態2,3においても共通のものである。図2は実施の形態1の運用ネットワーク情報付加部の具体的構成の一例を示すブロック構成図である。
【0038】
図1では、従来のデジタル放送送信装置の多重化器104(BS多重化器104a、CS多重化器104b、地上波多重化器104c、自主放送多重化器104d)と64QAM変調器105との間に、本発明に特有の運用ネットワーク情報付加部110と運用ネットワーク情報パケット生成部111とを設けるように構成している。運用ネットワーク情報付加部110は、多重化器104から入力されたトランスポートストリームに、運用ネットワーク情報パケット生成部111で生成された運用ネットワーク情報パケット(後述)を付加して64QAM変調器105に送る。
【0039】
即ち、図1に示す放送送信装置は、例えば、BSデジタル放送、CSデジタル放送、地上波デジタル放送、自主放送のように、1つ以上の放送チャンネルで構成されたネットワーク(即ち、放送チャンネルグループ。以下、ネットワークと記す)を、複数備えるように構成されている。ここで、各ネットワークの各放送チャンネルのトランスポートストリームには、従来の技術において前述したように、当該放送チャンネルが属するネットワークを構成する全ての放送チャンネルの各トランスポートストリームを受信するために必要な情報(例えば、ネットワークID、放送周波数、サービスID、トランスポートストリームIDなど)がNITとして流されている。
【0040】
また、運用ネットワーク情報パケット生成部111では、後述するように、現在運用されているネットワークの放送チャンネルを選局受信するために必要な選局情報を、運用ネットワーク情報パケットとして生成する。ここで、前記選局情報としては、全てのネットワークについて、例えば、各ネットワークに各々割り振られているネットワークID(即ち、放送チャンネルグループID。以下、ネットワークIDと記す。)と、当該ネットワークを構成する全ての放送チャンネルのトランスポートストリームを受信するために必要とする情報が流されている各放送チャンネルのうち少なくとも1つの放送チャンネルの放送周波数と、を含んでいる。
【0041】
図2に示す運用ネットワーク情報付加部110−1は、図1に示す運用ネットワーク情報付加部110の実施の形態1のブロック構成の一例を示すものである。図2の運用ネットワーク情報付加部110−1において、201a、…、201dは多重化器104から入力されたネットワーク各々の放送チャンネルのトランスポートストリームから、データのないパケット(ヌルパケットNull Packet)を検出するヌルパケット検出部であり、200a、…、200dはヌルパケット検出部201a、…、201dで各々検出されたヌルパケットを、運用ネットワーク情報パケット生成部111で生成された運用ネットワーク情報パケットに書き換えるパケット書換え部である。図2では、パケット書換え部200a、…、200dとヌルパケット検出部201a、…、201dとを各々2つしか示していないが、多重化器104(BS多重化器104a、CS多重化器104b、地上波多重化器104c、自主放送多重化器104d)から各々入力されるトランスポートストリームの数と同数必要になる。以上の構成をもって実施の形態1の運用ネットワーク情報付加部110−1が構成されている。
【0042】
ここで、図1及び図2の運用ネットワーク情報パケット生成部111で生成される運用ネットワーク情報パケットのデータ構造の一例について図3で説明する。運用ネットワーク情報パケットは、デジタル放送で一般に用いられているトランスポートストリームパケット(以下、TSパケットと呼ぶ)と同様に、先頭の1バイト(8ビット)の値(同期バイト)が ‘0x47’で開始される188バイトの固定長のデータ構造としている。これにより放送で用いられているものと同じ伝送符号化方式に基づいて運用ネットワーク情報パケットを扱うことが可能となる。また、先頭から4バイトは放送に用いられるTSパケットではパケットヘッダと呼ばれており、運用ネットワーク情報パケットでも同様の構造にする。ここで「同期バイト」と「パケットID」(PID:Packet Identifier)と「巡回カウンタ」との3つ以外のビット値は固定値になっているが、これら固定値は、どんな値でもよく、特に規定しない。また、前述のごとく、「同期バイト」は‘0x47’の固定値である。同期バイトは放送受信装置がTSパケットの先頭を検出するために用いられる。「パケットID」は、パケット種別を識別するためのIDが記述される。
【0043】
TSパケットが運用ネットワーク情報パケットである場合は、「パケットID」には運用ネットワーク情報パケット識別IDの値が記述されており、これを基に放送受信装置では該TSパケットが運用ネットワーク情報パケットであると判断することが可能となる。パケットIDは、社団法人日本CATV技術協会標準規格JCTEA STD−003で規定されており、ケーブルテレビ(CATV)局の事業者が独自に設定することができるパケットIDとしては、省令、告示で規定される信号、日本CATV技術協会信号、及び、電波産業会信号のいずれの信号の伝送も妨げない範囲で設定することができるので、運用ネットワーク情報パケット識別IDはその範囲内で適当な値に設定してよい。「巡回カウンタ」は、運用ネットワーク情報パケットごとに‘1’ずつ増加する4ビットのカウンタで、「巡回カウンタ」の値が最大値になった場合、次は‘0’となる。
【0044】
次の「ネットワークID」は、図3(A)に示すように、現在ケーブルテレビ(CATV)局で運用している各ネットワークのネットワークIDを表している。「周波数」は前記ネットワークの放送サービスを送信している周波数が記述される。複数の周波数で同じネットワークの複数の放送サービスが送られている場合には、1つの代表的な周波数の値を記述する。これら2バイトの「ネットワークID」と4バイトの「周波数」とを1組のネットワーク情報として、1つの運用ネットワーク情報パケットには最大30組のネットワーク情報を、前述した選局情報として記述できる。ケーブルテレビ(CATV)局で運用している全ネットワークの「ネットワークID」と「周波数」との組を全て記述することで、放送受信装置には該ケーブルテレビ(CATV)局で運用しているネットワークが何か、そのネットワークの放送を受信する周波数はいくつか、を伝えることが可能となる。ネットワークの追加、削除が行われる場合には、ここの記述を変更することになる。なお、運用ネットワーク情報パケットの最終の「CRC」は、運用ネットワーク情報パケットの伝送誤りを検出するためのデータである。
【0045】
ここで、ネットワークIDに対して複数の周波数を記述しても良い。この場合には、図3(B)のように1つのネットワークIDの後段にいくつの周波数を記述するかを記述する「周波数の数」を記述する。また、図3(C)のように、ネットワークを構成している1つの放送チャンネルの放送サービス(トランスポートストリーム)を受信するために必要な情報として、周波数に加えて、変調方式やサービスID、トランスポートストリームID等、の付加情報をディスクリプタとしてディスクリプタ長と共に記述することも考えられ、これらのディスクリプタは予め定められた記述規則に従った記述子として記述することができる。
【0046】
運用ネットワーク情報パケット生成部111では、図3(A)乃至(C)に示す運用ネットワーク情報パケットの「巡回カウンタ」の値以外は、現在運用されている各ネットワークに応じて予め設定された固定値として、常に同じ値のデータを生成すればよく、運用されているネットワークに変更が生じたときに、その設定された固定値を変更すればよい。なお、「巡回カウンタ」には、運用ネットワーク情報パケットを生成する都度‘1’ずつ増加する4ビットの値を順に生成して設定する。
【0047】
次に、図2に示す運用ネットワーク情報付加部110−1の動作の一例について、図4のフローチャートと図5の動作説明図とを参照しながら説明する。ここでは動作説明の一例として、説明を簡単にするために、多重化器104から入力される入力トランスポートストリームTSは例えば第1の入力トランスポートストリームTS1の1本のみとする。図4のフローチャートにおいて、まず、カウンタをクリアする(ステップS100)。次に、第1の入力トランスポートストリームTS1の同期バイト値である‘0x47’の検出を行う(ステップS101)。‘0x47’が検出されると、そこから1パケット(188バイト)分スキップし(ステップS102)、次のパケットの先頭も‘0x47’であるかの判定を行う(ステップS103)。
【0048】
次のパケットの先頭が‘0x47’ではないと判定された場合には(ステップS103のNO)、第1の入力トランスポートストリームTS1のTSパケットの先頭ではないと判定し、再びステップS100の処理に戻る。一方、次のパケットの先頭が‘0x47’であると判定された場合は(ステップS103のYES)、TSパケットの先頭であると見なしてカウンタを‘1’増加させて(ステップS104)、次に、カウンタが予め定められた所定の回数(N回)であるかどうかの判定を行う(ステップS105)。カウンタがN回になっていない場合は(ステップS105のNO)、ステップS102に戻り、次のパケットの先頭を判定する動作を繰り返す。一方、カウンタがN回になっていた場合は(ステップS105のYES)、ステップS106に進む。
【0049】
以上の処理は、第1の入力トランスポートストリームTS1のTSパケットの先頭を示す同期バイト‘0x47’がN回連続で検出されたことにより、当該第1の入力トランスポートストリームTS1の中からTSパケットの先頭を確実に検出することを可能とするためのものである。ここで、所定の回数N回は任意の値として良い。ただし、N回を大きくすると検出精度は高くなるが、検出時間が遅くなるので、3回ぐらいが適当である。
【0050】
図5(A)の第1の入力トランスポートストリームTS1においては、N=3とすると、入力された第1の入力トランスポートストリームTS1のTSパケット2のところで3回目のTSパケットの先頭の同期バイト‘0x47’が検出される。然る後において、パケットIDがデータのないヌルパケットを表す‘0x1FFF’かどうかを判定する(ステップS106)。パケットIDが‘0x1FFF’ではないと判定された場合は(ステップS106のNO)、1パケット分スキップし(ステップS107)、次パケット以降においてパケットIDが‘0x1FFF’と判定される(ステップS106のYES)まで、同じ処理が繰り返される。一方、パケットIDがヌルパケットを示す‘0x1FFF’であると判定された場合は(ステップS106のYES)、当該ヌルパケットを運用ネットワーク情報パケットへ書き換える(ステップS108)。図5(A)の第1の入力トランスポートストリームTS1においては、第1の入力トランスポートストリームTS1のヌルパケット2のところで最初のヌルパケットが検出され(ステップS106のYES)、ヌルパケット2が運用ネットワーク情報パケットに書き換えられて(ステップS108)、図5(B)に示すような第1の出力トランスポートストリームTS10となる。
【0051】
ステップS108以降、ステップS109により、ステップS106からステップS108までの処理が繰り返されて、以降の全てのヌルパケットが運用ネットワーク情報パケットに書き換えられるが、実際には全てのヌルパケットを運用ネットワーク情報パケットに書き換えると、放送受信装置の処理負荷が重くなるので、一部のヌルパケットを書き換えるようにしても良い。
【0052】
その場合には、例えば、図4には図示していない、ヌルパケットの出現回数をカウントするヌルパケットカウンタを用意し、ステップS106でヌルパケットを検出する都度、前記ヌルパケットカウンタを‘1’ずつ増加させることとし、前記ヌルパケットカウンタが予め決められたカウント値になった時点でステップS108に進み、運用ネットワーク情報パケットに書き換えれば、予め決められたカウント値のヌルパケット出現回数に1回の割合でヌルパケットが書き換えられることになる。又は、図4には図示していない、全てのパケットの個数をカウントするパケットカウンタを用意し、ステップS106のパケットIDの判定を行なう毎に、前記パケットカウンタを‘1’ずつ増加させる処理を行う。ステップS106でヌルパケットを検出し、且つ、前記パケットカウンタが予め決められたカウント値に達しているならば、ステップS108に進み、運用ネットワーク情報パケットに書き換える。このように動作させれば、運用ネットワーク情報パケットの挿入間隔を一定間隔以上に保つことが可能となる。
【0053】
以上説明した処理を運用ネットワーク情報付加部110−1で行うことにより、入力されたトランスポートストリームのヌルパケットが当該ヌルパケットと同バイト数(同ビット数)の運用ネットワーク情報パケットに書き換えられたトランスポートストリームとして出力される。運用ネットワーク情報パケットは、ケーブルテレビ(CATV)局で運用しているネットワークの全てのトランスポートストリームに対して挿入されて送信される。従って、従来例で説明したようなNIT[other]をトランスポートストリームに挿入する必要はない。
【0054】
図12は、ネットワーク「BS放送波」、ネットワーク「CS放送波」、ネットワーク「地上放送波」の3つのネットワークから放送を受信し、本発明に係る放送方式によって、CATVシステムに放送再送信する場合、CATVシステム中の各ネットワークに流さなければならない、NIT及び運用ネットワーク情報のテーブル内容の一例を示したものである。図12において、自ネットワークの各放送チャンネルのトランスポートストリームを受信するために必要な情報を示す自ネットワークのNIT[actual]に関しては、従来の技術で示した図15に示す自ネットワークのNIT[actual]と全く同じであるが、運用ネットワーク情報は、全てのネットワークについて、1つのネットワーク毎に、各々、当該ネットワークを示すネットワークIDと当該ネットワークに属する1つの放送チャンネルのトランスポートストリームの情報(ここでは、周波数)との2つの情報しか流さないため、図15に示す他ネットワークのNITであるNIT[other]に比べ、データ量が非常に少ない。
【0055】
次に、放送受信装置の動作について、図10のフローチャートと図11の“運用ネットワーク情報と選局リストの一例を示す図”を参照しながら説明する。ここで、図11に示す運用ネットワーク情報とは、放送送信装置から送出されてくる運用ネットワーク情報パケットの受信内容(即ち、前述した選局情報)を示すものであり、図12に示したように、現在運用されている全てのネットワークの各放送チャンネルのトランスポートストリームに同一の内容とされている。また、選局リストとは、各放送受信装置に保持されているリストであって、図11に示すような構成になっており、放送受信装置がトランスポートストリーム(放送サービス)を選局して受信するために必要な情報として、サービスID、トランスポートストリームID、周波数、ネットワークIDなどを保持しているリストである。放送受信装置はこの選局リストを基に選局受信動作を行う。例えば、ネットワークIDが‘NID1’のネットワークのサービスIDのうち‘SID2’を選局したい場合は、周波数‘FREQ1’をチューナーで選局することになる。
【0056】
ここで、図11(A)に示す運用ネットワーク情報aは、或る時点で、運用ネットワーク情報パケットとして送信されてきた現在運用中のネットワークに関する運用ネットワーク情報を表す。また、選局リストaは、放送受信装置が前記或る時点で保持している選局リストを表す。以下、図11に示すような放送受信装置の動作順序について、カッコ付きの番号を付して説明する。
(1)図11(B)に示す運用ネットワーク情報bは、図11(A)の状態からネットワークIDが‘NID4’のネットワークが新たに追加された場合の運用ネットワーク情報を表し、該ネットワークIDが‘NID4’のネットワークの周波数が‘FREQ5’であることを示している。また、(2)選局リストbは、運用ネットワーク情報bによって変更になった選局リスト(即ち、周波数‘FREQ5’の放送チャンネルを有しているネットワークIDが‘NID4’のネットワークが新たに追加された選局リスト)を表す。
【0057】
更に、(3)図11(C)に示す運用ネットワーク情報cは、図11(B)の状態からネットワークIDが‘NID2’のネットワークが削除された場合の運用ネットワーク情報を表す。また、(4)選局リストcは、運用ネットワーク情報cによって変更になった選局リスト(即ち、周波数‘FREQ2’及び‘FREQ3’の放送チャンネルを有しているネットワークIDが ‘NID2’のネットワークが削除された選局リスト)を表す。なお、図11(C)に示す選局リストcにおいては、ネットワークIDが‘NID4’のネットワークの周波数として更に‘FREQ6’が追加されている状態に設定されているが、後述の図10に示すフローチャートを説明する際に、かかる事情について説明する。また、図11(B)に示す選局リストbにおいては、新たに追加されたネットワークIDが‘NID4’のネットワークに関して空欄であったサービスIDやトランスポートストリームIDが図11(C)に示す選局リストcにおいて設定された状態にされている点についても、後述の図10に示すフローチャートの説明において述べる。
【0058】
図10に示すフローチャートにおいて、まず、カウンタをクリアする(ステップS300)。次に、放送送信装置からの複数のトランスポートストリームTSの中からいずれか選択された受信トランスポートストリームTSのTSパケットの先頭を示す同期バイト‘0x47’の検出を行う(ステップS301)。‘0x47’が検出されると、そこから1パケット(188バイト)分スキップし(ステップS302)、次のパケットの先頭も‘0x47’であるかの判定を行う(ステップS303)。次のパケットの先頭が‘0x47’ではないと判定された場合には(ステップS303のNO)、TSパケットの先頭ではないと判定し、再びステップS300の処理に戻る。一方、次のパケットの先頭が‘0x47’であると判定された場合は(ステップS303のYES)、TSパケットの先頭であると見なしてカウンタを‘1’増加させて(ステップS304)、次に、カウンタが予め定められた所定の回数(N回)であるかどうかの判定を行う(ステップS305)。カウンタがN回になっていない場合は(ステップS305のNO)、次のパケットの先頭を判定する動作を繰り返す。一方、カウンタがN回になっていた場合は(ステップS305のYES)、ステップS306に進む。
【0059】
以上の処理は、受信トランスポートストリームTSのTSパケットの先頭を示す同期バイトがN回連続で検出されたことにより、受信トランスポートストリームTSの中からTSパケットの先頭を確実に検出することを可能とするためのものである。ここで、所定の回数N回は任意の値として良い。ただし、N回を大きくすると検出精度は高くなるが、検出時間が遅くなるので、3回ぐらいが適当である。
【0060】
カウンタが所定回数N回になった場合、次に、パケットIDが運用ネットワーク情報パケットを表す運用ネットワーク情報パケット識別IDかどうかを判定する(ステップS306)。パケットIDが運用ネットワーク情報パケット識別ID ではないと判定された場合は(ステップS306のNO)、1パケット(188バイト)分スキップし(ステップS307)、次パケット以降においてパケットIDが運用ネットワーク情報パケット識別IDと判定される(ステップS306のYES)まで、同じ処理が繰り返される。パケットIDが運用ネットワーク情報パケット識別IDであると判定された場合は(ステップS306のYES)、当該運用ネットワーク情報パケットに記述されている現在運用中の全ネットワークのネットワークIDと該ネットワークの周波数の情報とが読み込まれる(ステップS308)。
【0061】
次に、放送受信装置内のメモリに保持しておいた選局リスト内のネットワークIDと周波数との2つの情報を、ステップS308で読み込んだ運用ネットワーク情報パケットのデータ(ネットワークIDと周波数)と比較する(ステップS309)。両者が全てのネットワークIDに亘って同じであった場合は(ステップS309のYES)、ステップS306に進み、次の運用ネットワーク情報パケットが検出されるのを待つ。一方、保持していた選局リストのデータとステップS308で読み込んだ運用ネットワーク情報パケットのデータとが異なっていた場合は(ステップS309のNO)、ステップS310に進み、ステップS308で読み込んだ運用ネットワーク情報パケットのネットワークIDの数が、放送受信装置側で保持していた選局リストのネットワークIDの数よりも増加しているかを判断する(ステップS310)。
【0062】
運用ネットワーク情報パケットのネットワークIDの数が増加している場合は(ステップS310のYES)、放送受信装置に保持している選局リストに、運用ネットワーク情報パケットに新たに追加されていたネットワークの情報、即ち、ネットワークIDと周波数とを追加する(ステップS311)。図11において、図11(A)に示す選局リストaを保持している放送受信装置に対して、(1)運用ネットワーク情報bが送信されてきた場合、放送受信装置は新たなネットワークIDである‘NID4’のネットワークが追加されたものと判断できるため、(2)追加されたネットワークIDが‘NID4’のネットワークに関する情報(ネットワークIDと周波数)を選局リストに追加して、図11(B)に示す選局リストbとなる。
【0063】
なお、選局リストbの空欄になっている情報であるサービスIDやトランスポートストリームIDについては、放送受信装置でEPG画面を表示する際などにおいて、ネットワークIDが‘NID4’のネットワークの周波数‘FREQ5’を選局して、そのネットワークで送信されているNIT(即ち、NIT[actual])を取得することにより、図11(C)に示すように、選局リストbの空欄のサービスIDやトランスポートストリームIDを埋めることが可能であり、もって、ネットワークIDが‘NID4’のネットワークの新たなトランスポートストリームTSに関する情報を得ることができる。
更に、周波数‘FREQ5’の放送チャンネルが属するネットワーク(ネットワークID‘NID4’)に異なる周波数‘FREQ6’の放送チャンネルが存在していることがNITの取得結果から判った場合、図11(C)に示すように、周波数‘FREQ6’の放送チャンネルのトランスポートストリームを受信するために必要な情報(即ち、周波数‘FREQ6’と共に、該周波数の放送チャンネルに関するサービスIDやトランスポートストリームID)も追加登録する。
【0064】
次に、図10のフローチャートに戻って、ネットワークIDの数が増加していない場合は(ステップS310のNO)、運用ネットワーク情報パケットのネットワークIDの数が放送受信装置で保持している選局リストのネットワークIDの数よりも減少しているかを判断する(ステップS312)。ネットワークIDの数が減少している場合は(ステップS312のYES)、選局リストから、運用ネットワーク情報パケットに含まれていない削減対象とされるネットワークIDに関するネットワークの情報を削除する(ステップS313)。図11において、図11(B)に示す選局リストbを保持している放送受信装置に対して、(3)運用ネットワーク情報cが送信されてきた場合、放送受信装置は選局リストbに存在しているにも関わらず受信された運用ネットワーク情報に含まれていないネットワークID が‘NID2’のネットワークが今回削除されたものと判断できるため、(4)図11(C)に示すように、削除されたネットワークID が‘NID2’のネットワークについての情報を選局リストから削除して選局リストcとなる。
【0065】
次に、ネットワークIDの追加も削除もされていない場合は(ステップS312のNO)、各ネットワークIDのネットワークが送信する周波数が変更されているかを判断する(ステップS314)。送信されている周波数に変更がある場合は(ステップS314のYES)、放送受信装置に保持されている選局リストの周波数に関する情報を変更する(ステップS315)。最後に、送信されている周波数にも変更がない場合、即ち、受信された運用ネットワーク情報に全く変更が無い場合には(ステップS314のNO)、ステップS306に戻り、次の運用ネットワーク情報パケットが検出されるまで待ち合わせる。
【0066】
なお、以上のフローチャートにおいては、ネットワークの追加、削除を運用ネットワーク情報と選局リストとの両者に設定されているネットワークIDの個数を比較することにより判定することとして説明したが、両者に設定されているネットワークIDそのものを互いに比較照合することにより判定することとしても良い。また、個々のネットワークについて、ネットワークIDと、該ネットワークが送信する放送周波数のうち1つの放送チャンネルの放送周波数とが、運用ネットワーク情報パケットとして配信される動作例を説明したが、個々のネットワークについて、ネットワークIDと共に配信されるデータが、1つのチャンネルの放送周波数のみにとどまらず、図3において説明したように、個々のネットワークについて複数の放送周波数を含むようにしても良いし、変調方式やサービスID、トランスポートストリームID等、の付加情報が含まれていても良く、かかるいずれの場合であっても、前記のフローチャートと基本的には同じアルゴリズムによって処理することができる。
【0067】
また、放送受信装置の電源がオフにされるなどの処理により受信動作が終了するまで、放送受信装置の受信動作が繰り返されるので、図10に示すフローチャートには、動作の“終了”を示すターミネータを表示していない。
【0068】
以上のように、本発明に係る放送受信装置を構成すれば、いずれでも任意に選択したネットワークの受信トランスポートストリームに含まれている運用ネットワーク情報パケットを受信することにより、放送受信装置は他のネットワークも含めて現在運用されているネットワークの追加、削除を自動的に簡単に認識することが可能となる。なお、前述のごとく、選局リストには、現在運用中の個々のネットワーク内の全放送チャンネルを受信するための情報が記録されており、その中の所望のネットワークの所望の放送チャンネルを受信することができる。
【0069】
ここで、放送送信装置から送信される他のネットワークに関する情報について、図15には、従来例におけるNIT[other]による場合の配信情報が、図12には、本発明に係る放送方式による場合の配信情報(即ち運用ネットワーク情報)が示されている。このように、本発明に係る放送送信装置と放送受信装置とにより構成されたCATVシステムでは、従来例のようなNIT[other]に比べて、より少ないデータ量からなる運用ネットワーク情報パケットを用いてネットワークの追加、削除を明確に伝えることが可能となるので、伝送帯域の有効活用が可能となる。
【0070】
また、送信するトランスポートストリームのヌルパケットを同じビット数(即ち188バイト)の運用ネットワーク情報パケットに書き換えて挿入する方法であるため、運用ネットワーク情報パケットが新たに挿入されても、2つのPCR間のビット数が変化せず、PCRの放送受信装置への到着時刻に遅延が生じず、放送に用いられる各TSパケットの到着時刻に時間的ずれが発生しない。その結果、時間的ずれを修正するためのPCRの値の書換えやPCRの挿入位置の付け替えなど複雑な処理が必要なくなる。
【0071】
更に、図2に示したように、運用ネットワーク情報付加部110−1では、入出力インターフェースを、社団法人日本CATV技術協会標準規格JCTEA STD−003に準拠した共通なインターフェースからなるトランスポートストリームとし、パケット単位で書換えを行うことから、異なったメーカーによって製造された多重化器104や64QAM変調器105が混在した放送送信装置であっても、多重化器104と64QAM変調器105との間に共通の入出力インターフェースを有する運用ネットワーク情報付加部110−1を配置することで、本発明に係る放送送信装置を構成することが可能となり、従来のシステム構成を何ら変えることなく安価にシステムを構築することが可能である。
【0072】
図13には、本発明に係る放送方式により再送信を行うBSトランスモジュレーションH/E(BS放送の再送信装置) のブロック構成を示す。BSトランスモジュレーションH/E400は、従来例である図16のBSトランスモジュレーションH/E400′におけるNIT[other]挿入器403、バッファ404及びPCR付け替え器405の代わりに、運用ネットワーク情報書換え器407を備えるようにした構成からなっている。ここで、運用ネットワーク情報書換え器407は、図2に示すような運用ネットワーク情報付加部110−1と運用ネットワーク情報パケット生成部111とから構成されている。而して、本発明に係る放送方式により再送信を行うBSトランスモジュレーションH/E400においては、運用ネットワーク情報書換え器407として、前述したように、ほぼ固定値を発生するだけで運用ネットワーク情報パケットを生成することができるため、図13に示すような簡単な構成からなる運用ネットワーク情報書換え器407即ちパケット書換え手段が主な構成ブロックであり、図16の従来例に比べ、構成が単純なものとなっている。
【0073】
(実施の形態2)
次に、本発明に係る放送方式及び放送送信/受信装置とCATVシステムの異なる実施の形態即ち実施の形態2について説明する。実施の形態2では、運用ネットワーク情報付加部110の構成を、図2に示す運用ネットワーク情報付加部110−1の構成とは異なり、複数の入力トランスポートストリームTS1〜TS4を1つずつ順番に運用ネットワーク情報の書換え部に入力するように構成し、順次ヌルパケットを運用ネットワーク情報パケットに書き換えるように構成したものである。図6は、本発明に係る放送送信装置の実施の形態2である運用ネットワーク情報付加部の具体的構成の一例を示すブロック構成図である。
【0074】
図6に示すブロック構成図において、111は、図2の場合と同様に、運用ネットワーク情報パケットを生成する運用ネットワーク情報パケット生成部であり、110−2は、実施の形態2における運用ネットワーク情報付加部である。また、運用ネットワーク情報付加部110−2において、202aは多重化器104のBS多重化器104a乃至自主放送多重化器104dの各々から入力された第1の入力トランスポートストリームTS1乃至第n(本実施例においては、n=4)の入力トランスポートストリームTS4のうち、いずれか1つの入力トランスポートストリームTSをヌルパケット検出部201及びパケット書換え部200側に切り換えるTS切換器であり、201はTS切換器202aから切り換えられて入力されてくる入力トランスポートストリームTSからヌルパケットを検出するヌルパケット検出部であり、200は、ヌルパケット検出部201で検出されたヌルパケットを、運用ネットワーク情報パケット生成部111で生成された運用ネットワーク情報パケットに書き換えるパケット書換え部であり、202bは運用ネットワーク情報書換え部200から出力されるトランスポートストリームと、TS切換器202aから入力された入力トランスポートストリームTSとを切り換えるTS切換器であり、203はTS切換器202a、202bを切換制御するTS切換制御部である。以上の構成をもって実施の形態2の運用ネットワーク情報付加部110−2が構成されている。
【0075】
次に、実施の形態2として図6に示した運用ネットワーク情報付加部100−2の動作について、図6のブロック構成図と図7の動作説明図とを参照しながら説明する。ここでは、動作説明の一例として、説明を簡単にするために、多重化器104から入力される入力トランスポートストリームは、BS多重化器104aとCS多重化器104bとから各々入力される第1の入力トランスポートストリームTS1と第2の入力トランスポートストリームTS2との2本のみとする。まず、多重化器104から入力された第1の入力トランスポートストリームTS1と第2のトランスポートストリームTS2とがTS切換器202aに入力される。入力された第1の入力トランスポートストリームTS1は、TS切換制御部203の制御によりヌルパケット検出部201とパケット書換え部200とに送られる。一方、第2の入力トランスポートストリームTS2はTS切換制御部203の制御によりTS切換器202bに送られる。
【0076】
ヌルパケット検出部201では入力された第1の入力トランスポートストリームTS1からヌルパケットを検出し、検出したヌルパケットの位置を運用ネットワーク情報パケットへの書換えを行うパケット書換え部200に伝える。パケット書換え部200では、ヌルパケット検出部201で検出されたヌルパケットを運用ネットワーク情報パケット生成部111で生成された運用ネットワーク情報パケットで書き換えて、新たなトランスポートストリームとしてTS切換器202bに送る。
【0077】
図7においては、図7(A)に示すように、まず、TS切換制御部203の制御により切り換えられてヌルパケット検出部201とパケット書換え部200とに入力されている第1の入力トランスポートストリームTS1において、最初に検出されるヌルパケット11が、図7(B)に示すように運用ネットワーク情報パケットに書き換えられる。TS切換器202bでは運用ネットワーク情報パケットに書き換えられたトランスポートストリームは、第1の出力トランスポートストリームTS10として64QAM変調器105に送られる。一方、TS切換器202aから入力された第2の入力トランスポートストリームTS2は、第2の出力トランスポートストリームTS20として第1の出力トランスポートストリームTS10と異なる他の64QAM変調器105に送られる。
【0078】
パケット書換え部200は、第1の入力トランスポートストリームTS1に関するパケットの書換えを終えると、TS切換制御部203に対して書換え終了を通知する。TS切換制御部203はパケット書換え終了の通知を受けるとTS切換器202aを制御し、第1の入力トランスポートストリームTS1をTS切換器202bへ送るように同期バイトの先頭で切り換える。また、第2の入力トランスポートストリームTS2はヌルパケット検出部201とパケット書換え部200とに送り込まれるように同期バイトの先頭で切り換えられる。ヌルパケット検出部201では入力された第2の入力トランスポートストリームTS2からヌルパケットを検出し、検出したヌルパケットの位置をパケット書換え部200に伝える。
【0079】
ここで、図7においては、図7(A)に示すように、第1の入力トランスポートストリームTS1のヌルパケット11を運用ネットワーク情報パケットに書き換えて64QAM変調器105への送出処理を行った後に、最初に検出されるTSパケットの同期バイトの先頭の位置、即ち、第1の入力トランスポートストリームTS1のTSパケット13、第2の入力トランスポートストリームTS2のTSパケット23の同期バイトの先頭位置でTS切換が行われる場合を示している。なお、図7では、第1の入力トランスポートストリームTS1と第2の入力トランスポートストリームTS2との同期を合わせた状態として記載しているが、実際には、両者の入力トランスポートストリームTS1、TS2の同期が合っている必要はない。
【0080】
パケット書換え部200では、切り換えられて入力されてくる第2のトランスポートストリームTS2に関して、ヌルパケット検出部201で最初に検出されたヌルパケットを運用ネットワーク情報パケット生成部111で生成された運用ネットワーク情報パケットに書き換えて、新たなトランスポートストリームとしてTS切換器202bに送る。図7(A)においては、TS切換制御部203の制御により切り換えられてヌルパケット検出部201とパケット書換え部200とに入力されている第2の入力トランスポートストリームTS2において、最初に検出されるヌルパケット23が、図7(B)に示すように運用ネットワーク情報パケットに書き換えられる。TS切換器202bでは運用ネットワーク情報パケットに書き換えられたトランスポートストリームは、第2の出力トランスポートストリームTS20として64QAM変調器105に送られる。一方、TS切換器202aから入力された第1の入力トランスポートストリームTS1は、第1の出力トランスポートストリームTS10として第2の出力トランスポートストリームTS20と異なる他の64QAM変調器105に送られる。
【0081】
以上のような動作を繰り返すことにより、第1の入力トランスポートストリームTS1と第2の入力トランスポートストリームTS2とにそれぞれ含まれるヌルパケットのうち、TS切換制御部203の切換制御によりヌルパケット検出部201側に切り換えられた状態にある入力トランスポートストリームにおいて最初に検出されたヌルパケットについて運用ネットワーク情報パケットに書き換えることが可能であり、TS切換制御部203の切換制御を適宜行わせることにより、各トランスポートストリームに存在するヌルパケット全てではなく、適当な間隔毎のヌルパケットを運用ネットワーク情報パケットに書き換えるようにすることも可能である。
【0082】
このように複数の入力トランスポートストリームTS1〜TS4を1つずつ順番にヌルパケット検出部201とパケット書換え部200とに入力し、ヌルパケットを運用ネットワーク情報パケットに書換え処理を行うことにより、システム全体として、コストダウンとダウンサイジングを図ることが可能となる。
なお、実施の形態2における放送受信装置の動作については、実施の形態1と同様であるので、説明を省略する。
【0083】
(実施の形態3)
次に、本発明に係る放送方式及び放送送信/受信装置とCATVシステムの更に異なる実施の形態即ち実施の形態3について説明する。実施の形態1、2として前述した実施例においては、ヌルパケットを運用ネットワーク情報パケットに書き換えて送出する場合について説明した。しかし、ヌルパケットが含まれないトランスポートストリームを送出する場合には、運用ネットワーク情報パケットが送出されないことになる。実施の形態3は、ヌルパケットを含まないトランスポートストリームの入力において、同一のデータが予め定められた所定頻度よりも高い頻度で繰り返し挿入されているデータパケット群を、例えば、番組配列情報テーブルの送出サイクルが予め定められた所定の送出サイクル(所定送出頻度)よりも速いサイクル(頻度)で送出されている番組配列情報テーブルを含むデータパケット群、を検出し、検出された前記データパケット群、例えば、番組配列情報テーブルを含む前記データパケット群、の一部を、運用ネットワーク情報パケットに書き換えるように構成したものである。
【0084】
図8は、本発明に係る放送送信装置の実施の形態3である運用ネットワーク情報付加部の具体的構成の一例を示すブロック構成図である。図8に示すブロック構成図において、111は、図2の場合と同様に、運用ネットワーク情報パケットを生成する運用ネットワーク情報パケット生成部であり、110−3は実施の形態3における運用ネットワーク情報付加部である。
【0085】
また、運用ネットワーク情報付加部110−3において、204a乃至204dは多重化器104(BS多重化器104a、CS多重化器104b、地上波多重化器104c、自主放送多重化器104d)各々から入力された入力トランスポートストリーム内のデータパケットのうち、同一のデータが予め定められた所定頻度よりも高い頻度で繰り返し挿入されているデータパケットの可能性を有する候補として指定された指定データパケット例えば番組配列情報テーブルを含むデータパケットを検出するパケット検出部であり、205a乃至205dはパケット検出部204a乃至204dにより検出された指定データパケット例えば番組配列情報テーブルを含むデータパケットの送出サイクル(送出頻度)を測定する送出サイクル(送出頻度)カウント部であり、200a乃至200dは、パケット検出部204a乃至204dの各々で検出された指定データパケット例えば番組配列情報テーブルを含むデータパケットのうち、送出サイクル(送出頻度)カウント部205a乃至205dの各々にて予め定められた所定の送出サイクル(送出頻度)よりも速い送出サイクルとなった指定データパケット例えば番組配列情報テーブルを含むデータパケットを、運用ネットワーク情報パケット生成部111で生成された運用ネットワーク情報パケットに書き換えるパケット書換え部である。以上の構成をもって実施の形態3の運用ネットワーク情報付加部110−3が構成されている。
【0086】
次に、図8に示す運用ネットワーク情報付加部110−3の動作について、前述した指定データパケットとして番組配列情報テーブルを含むデータパケットを指定している場合を例にとって、図9のフローチャートを参照しながら説明する。ここでは、動作説明の一例として、説明を簡単にするために、入力されるトランスポートストリームは1本のみとする。また、入力トランスポートストリームのTSパケットの先頭を示す同期バイトを、予め定められた所定回数(N回)連続して検出することにより、TSパケットの先頭を確実に検出する動作については、実施の形態1に示した図4のフローチャートの場合と全く同様であるので、図9のフローチャートにおいては省略している。なお、送出サイクルを測定する対象とする指定データパケットに含まれている番組情報配列テーブルはNITであるものとして説明する。
【0087】
まず、送出サイクルを測定する対象である前記指定データパケットを示すパケットIDとして、NITのパケットID(PID)を指定する(ステップS200)。社団法人日本CATV技術協会標準規格JCTEA STD−003ではNITのパケットIDとして‘0x0010’が割り当てられている。次に、送出する全てのパケット数をカウントするパケットカウンタをクリアし(ステップS201)、更に、送出サイクルを測定する対象とする前記指定データパケットの出現回数(送出回数)を示す出現テーブル数(ここではNITの出現回数)をカウントするテーブルカウンタをクリアする(ステップS202)。次いで、入力トランスポートストリームからTSパケット即ちデータパケットを取り出して、パケットカウンタを‘1’増加させた後(ステップS203)、取り出したデータパケットのパケットIDが、NITを示す‘0x0010’であるか判別する(ステップS204)。
【0088】
パケットIDがNITを示す‘0x0010’ではないと判定された場合は(ステップS204のNO)、1パケット(188バイト)分スキップし(ステップS205)、更にステップS203乃至S205の処理を繰り返す。即ち、次パケット以降においてパケットIDが‘0x0010’と判定される(ステップS204のYES)まで、ステップS203乃至S205の処理が繰り返される。パケットIDがNITを示す‘0x0010’であると判定された場合は(ステップS204のYES)、前記指定データパケットであるNITを含むデータパケットが出現した出現回数を示すテーブルカウンタを‘1’増加させる(ステップS206)。次に、パケットカウンタが予め定められた所定の回数(M回)であるかどうかの判定を行う(ステップS207)。パケットカウンタがM回になっていない場合は(ステップS207のNO)、1パケット(188バイト)分スキップし(ステップS205)、ステップS203の処理に戻る。パケットカウンタが所定の回数M回になっていた場合は(ステップS207のYES)、ステップS208に進む。
【0089】
ここで、パケットカウンタのカウント値を判定する所定の回数M回とは以下のように決められる。社団法人日本CATV技術協会標準規格JCTEA STD−003では、NITの送出サイクルの運用目安として10秒に1回以上と規定されている。ここで、CATVシステムの1トランスポートストリームの伝送レートは、約3.645MByte/sである。従って、1データパケット(即ちTSパケット)は188バイトであることから10秒間に送出されるパケット数は、(3.645M×10)÷188=約193,880パケットとなる。よって、NITは約190,000パケット当たり1回の送出サイクルが運用目安となるので、NITの所定の送出サイクルは所定の回数M=190,000回のデータパケット当たりに1回とすれば良く、かかる所定の送出サイクルよりも速いNITの送出サイクルを示すものとして、例えば、NITの送出回数がM=190,000回のデータパケット当たり2回と設定することとする。
【0090】
そこで、次に、NITの出現回数(送出回数)を示すテーブルカウンタが所定の送出回数M個即ち190,000個のデータパケット当たり2以上であるか判別する(ステップS208)。即ち、ここでは、パケットカウンタが190,000回になった時点で、テーブルカウンタのカウント値を調べて、NITの出現回数が2以上であるかどうかを判断している。2回以上ではなかった場合には(ステップS208のNO)、予め定められた所定の送出サイクルよりも速い送出サイクルではNITを含むデータパケットが送出されていないものと見なして、処理を終了し、図示していないその他の番組配列情報テーブル(BIT、SDTなど)を含むデータパケットについて同様の処理を行い、所定の送出サイクルよりも速い送出サイクルで送出されている番組配列情報テーブルを含むデータパケットを探す。
【0091】
一方、190,000個のデータパケット当たり2回以上のNITのデータパケットが出現していた場合には(ステップS208のYES)、予め定められた所定の送出サイクルよりも速い送出サイクルで送出しているNITを含むデータパケットが存在しているものとして、かかる所定頻度よりも高い頻度で送出しているNITを含むデータパケット群のうち、運用ネットワーク情報パケットに書き換えるべきNITを含むデータパケットの位置を特定するための書換えカウンタに、まず、テーブルカウンタのカウント値を代入する(ステップS209)。然る後に、1パケット(188バイト)分スキップして(ステップS210)、次のデータパケットのパケットIDがNITを示す‘0x0010’であるか判別する(ステップS211)。次のパケットのパケットIDがNITではない場合は(ステップS211のNO)、ステップS210に戻り、次パケット以降においてパケットIDが‘0x0010’と判定される(ステップS211のYES)まで、ステップS210とステップS211との処理が繰り返される。
【0092】
次のパケットのパケットIDがNITであった場合は(ステップS211のYES)、次に、書換えカウンタが‘0’以下であるか判断し、書換えカウンタが‘0’以下でない場合であれば(ステップS212のNO)、書換えカウンタを‘1’減少させ(ステップS213)、ステップS210に戻り、更に、次パケット以降においてパケットIDがNITを示す‘0x0010’と判定される(ステップS211のYES)までステップS210とステップS211との処理が繰り返される。一方、書換えカウンタが‘0’以下になった場合は(ステップS212のYES)、運用ネットワーク情報パケットに書き換えるべきNITのデータパケットの位置に到達したものとして、この時点で検出された‘0x0010’のパケットIDを有するNITのデータパケットを運用ネットワーク情報パケットへ書き換える(ステップS214)。最後に、ステップS209に戻って、書換えカウンタにテーブルカウンタのカウント値を代入し直し、ステップS209からステップS214までの処理を繰り返す。
【0093】
なお、ステップS209からステップS214までの処理は、放送送信装置の電源がオフにされるなどにより送信動作が終了するまで繰り返されるので、動作の終了を示す“ターミネータ”を表示していない。
【0094】
以上説明した処理を運用ネットワーク情報付加部110−3で行うことにより、入力された入力トランスポートストリームにおいて所定の送出サイクルよりも速いサイクルで送出される番組配列情報テーブルを含むデータパケット群を検出し、その番組配列情報テーブルを含むデータパケット群の一部が当該データパケットと同バイト数(同ビット数)の運用ネットワーク情報パケットに書き換えられたトランスポートストリームとして出力される。
【0095】
このようなシステム構成にすることにより、ヌルパケットが含まれないトランスポートストリームを送出する場合であっても、運用ネットワーク情報を送ることが可能となる。
なお、実施の形態3における放送受信装置の動作については、実施の形態1と同様であるので、説明を省略する。
【0096】
また、(実施の形態1)として示した運用ネットワーク情報付加部110−1を備えた図1の放送送信装置において、該運用ネットワーク情報付加部110−1の後段に、更に(実施の形態3)として示した運用ネットワーク情報付加部110−3を設ける構成とし、通常は、前段の運用ネットワーク情報付加部110−1によってヌルパケットと置換する形で運用ネットワーク情報パケットを付加することとする。一方、前段の運用ネットワーク情報付加部110−1によって、予め定められた或る一定期間の間に、ヌルパケットを検出することができず、運用ネットワーク情報パケットの付加ができなかった場合に、後段の運用ネットワーク情報付加部110−3をも動作させ、予め定められた所定頻度よりも高い頻度で同一データが繰り返して挿入されるデータパケット群の一部と置換する形で運用ネットワーク情報パケットを付加するように動作させることも可能である。
【0097】
ここで、後段の運用ネットワーク情報付加部110−3によって運用ネットワーク情報パケットを付加させることができた後は、再び、後段の運用ネットワーク情報付加部110−3は動作しない状態として、前段の運用ネットワーク情報付加部110−1のみを動作させ、再度、予め定められた前記一定期間内に前段の運用ネットワーク情報付加部110−1で運用ネットワーク情報パケットの付加ができなかった場合においてのみ、後段の運用ネットワーク情報付加部110−3をも動作させる形態としたものも考え得る。
【0098】
これによって、まず、ヌルパケットを優先させて、運用ネットワーク情報パケットへの書換えに使われるので、データの使用効率が高まると共に、前記一定期間内にヌルパケットを運用ネットワーク情報パケットに書き換えることができなかった場合でも、予め定められた所定の頻度よりも高い頻度で同一データが繰り返して挿入されるデータパケット群(例えば、番組配列情報データを含むデータパケット群)を用いて該データパケット群の一部を運用ネットワーク情報パケットに書き換えることにより、より確実に運用ネットワーク情報を放送受信装置側に通知することができる。
【0099】
【発明の効果】
本発明によれば、ケーブルテレビ局で現在運用している(存在している)全ネットワークのネットワークIDと該ネットワークの周波数とが含まれている運用ネットワーク情報パケットを必要に応じて送出して、現在運用されている全ネットワークに関する情報を放送受信装置に対して明示的に通知する放送方法であるため、多くのデータ量からなるNIT[other]を頻繁に配信して、NIT[other]によって示されている他のネットワークが現在運用中であることを放送受信装置側に通知するような放送方式に比べ、配信すべきデータ量が大幅に少なく、且つ、現在運用されている複数のネットワークの追加、削除の状態を明確に放送受信装置側へ伝えることが可能となるので、伝送帯域の有効活用が可能となる。
【0100】
また、本発明によれば、再送信するトランスポートストリームからヌルパケット又は予め定められた所定の頻度を超えて同一データが繰り返して挿入されるデータパケット群を検出し、該ヌルパケット又は該データパケット群の一部と同じビット数の前記運用ネットワーク情報パケットに書き換える方法であるため、送出するトランスポートストリームのデータ量に変化が発生せず、放送受信装置のシステムタイムクロックの同期を合わせるPCRの送出間隔にずれが生じない。よって、PCRのずれを修正するためのPCRの付け替えなどの複雑な処理も本発明に係る放送送信装置には必要が無く、放送送信装置の構成を簡素化することができる。
【0101】
また、本発明によれば、前記運用ネットワーク情報パケットへの書換え動作を行う運用ネットワーク情報付加部では、入出力インターフェースをトランスポートストリームとし、TSパケット単位で運用ネットワーク情報パケットへの書換えを行うことから、異なったメーカーによって製造された多重化器や64QAM変調器が混在したCATVシステムであっても、多重化器とQAM変調器との間に運用ネットワーク情報付加部を配置することで、本発明のCATVシステムの放送送信/受信装置を構成することが可能となり、従来のCATVシステムを何ら変更することなく安価に本発明に係るCATVシステムの放送送信/受信装置を構築することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1乃至3に共通に使用する放送送信装置のブロック構成の一例を示すブロック構成図である。
【図2】実施の形態1の放送送信装置における運用ネットワーク情報付加部の具体的構成の一例を示すブロック構成図である。
【図3】運用ネットワーク情報パケット生成部で生成される運用ネットワーク情報パケットのデータ構造の一例を示すテーブル構成図である。
【図4】実施の形態1における運用ネットワーク情報付加部の動作の流れの一例を説明するフローチャートである。
【図5】実施の形態1における運用ネットワーク情報付加部の動作結果を説明するためのトランスポートストリームのテーブル内容を示すテーブル構成図である。
【図6】実施の形態2の放送送信装置における運用ネットワーク情報付加部の具体的構成の一例を示すブロック構成図である。
【図7】実施の形態2における運用ネットワーク情報付加部の動作結果を説明するためのトランスポートストリームのテーブル内容を示すテーブル構成図である。
【図8】実施の形態3の放送送信装置における運用ネットワーク情報付加部の具体的構成の一例を示すブロック構成図である。
【図9】実施の形態3における運用ネットワーク情報付加部の動作の流れの一例を説明するフローチャートである。
【図10】本発明に係る放送受信装置の動作の流れの一例を説明するフローチャートである。
【図11】受信される運用ネットワーク情報と放送受信装置に保持されている選局リストの一例を示すテーブル構成図である。
【図12】BS、CS、地上波の各ネットワークに送信されるNITと運用ネットワーク情報のテーブル内容の一例を示すテーブル構成図である。
【図13】本発明に係る放送方式により再送信を行うBSトランスモジュレーションH/E の構成の一例を示すブロック構成図である。
【図14】1つのネットワークにおけるNIT(Network Information Table)のテーブル構造を示すテーブル構成図である。
【図15】BS、CS、地上波の各々ネットワークに送信されるNITとNIT[other]のテーブル内容の一例を示すテーブル構成図である。
【図16】NIT[other]の挿入に伴うPCRの付け替えを行なうことにより再送信を行うBSトランスモジュレーションH/E の構成を示すブロック構成図である。
【符号の説明】
100…BS受信器、101…CS受信器、102…地上波受信器、103…エンコーダ、104…多重化器、104a…BS多重化器、104b…CS多重化器、104c…地上波多重化器、104d…自主放送多重化器、105…64QAM変調器、106…合成器、110,110−1,110−2,110−3…運用ネットワーク情報付加部、111…運用ネットワーク情報パケット生成部、200,200a,…,200d…パケット書換え部、201,201a,…,201d…ヌルパケット検出部、202a,202b…TS切換器、203…TS切換制御部、204a,…,204d…パケット検出部、205a,…,205d…送出サイクルカウント部、300…テーブルID、301…ネットワークID、302a,302b…ディスクリプタ、303…TS ID、400,400′…BSトランスモジュレーションH/E、401…BSデジタル復調器、402…BSデジタル多重化器、403…NIT挿入器、404…バッファ、405…PCR付け替え器、406…ケーブル変調器、407…運用ネットワーク情報書換え器、TS1,TS2,…,TS4…第1、第2、…、第4の入力トランスポートストリーム、TS10,TS20,…,TS40…第1、第2、…、第4の出力トランスポートストリーム。

Claims (17)

  1. 1つ以上の放送チャンネルで構成された放送チャンネルグループを複数備えた放送システムであって、各々の前記放送チャンネルには、当該放送チャンネルが属する放送チャンネルグループを構成する放送チャンネルの各トランスポートストリームを受信するために必要な情報が流されている放送システムにおいて、前記放送システムの各放送チャンネルグループの各放送チャンネルが、現在運用されている放送チャンネルグループの放送チャンネルを選局受信するために必要な選局情報を流すことを特徴とする放送方式。
  2. 前記選局情報が、各放送チャンネルグループについて、放送チャンネルグループ毎に割り振られている放送チャンネルグループIDと、当該放送チャンネルグループを構成する放送チャンネルのうち少なくとも1つの放送チャンネルの放送周波数と、を含んでいることを特徴とする請求項1記載の放送方式。
  3. 1乃至複数の前記放送チャンネルグループから、他の前記放送チャンネルグループへの放送再送信を行なうことを特徴とする請求項1又は2記載の放送方式。
  4. 各放送チャンネルグループの放送チャンネルのトランスポートストリームに含まれている各データパケットのうち、削除可能なデータパケットと置き換える形で前記選局情報を同ビット数のパケットとして挿入することにより前記放送再送信を行うことを特徴とする請求項3記載の放送方式。
  5. 前記削除可能なデータパケットが、データがないヌルパケット(NULL Packet)であることを特徴とする請求項4記載の放送方式。
  6. 前記削除可能なデータパケットは、予め定められた所定頻度よりも高い頻度で同一データが繰り返し挿入されているデータパケット群の一部であることを特徴とする請求項4記載の放送方式。
  7. 前記繰り返し挿入されているデータパケットが、番組配列情報を含むデータパケットであることを特徴とする請求項6記載の放送方式。
  8. 前記削除可能なデータパケットとして、データがないヌルパケット(NULL Packet)と予め定められた所定頻度よりも高い頻度で同一データが繰り返し挿入されているデータパケット群とが存在している場合、前記ヌルパケットを優先して書き換える形で前記選局情報を該ヌルパケットと同ビット数のパケットとして挿入することにより放送再送信を行うことを特徴とする請求項4記載の放送方式。
  9. 予め定められた一定期間内に前記ヌルパケットが存在しない場合に、前記所定頻度よりも高い頻度で同一データが繰り返し挿入されているデータパケット群の一部を書き換える形で前記選局情報を該データパケットと同ビット数のパケットとして挿入することにより放送再送信を行うことを特徴とする請求項8記載の放送方式。
  10. 請求項3乃至9のいずれかに記載の放送方式に基づいた放送を行うことができることを特徴とする放送送信装置。
  11. 請求項5記載の放送方式に基づいた放送を行う放送送信装置であって、前記放送チャンネルグループの放送チャンネルのトランスポートストリームからデータがない前記ヌルパケットを検出する検出手段と、前記選局情報を含む運用ネットワーク情報パケットを生成する運用ネットワーク情報パケット生成手段と、前記検出手段によって検出した前記ヌルパケットを、前記運用ネットワーク情報パケット生成手段によって生成された前記運用ネットワーク情報パケットに書き換えるパケット書換え手段と、を備えていることを特徴とする放送送信装置。
  12. 請求項6記載の放送方式に基づいた放送を行う放送送信装置であって、前記放送チャンネルグループの放送チャンネルのトランスポートストリームから予め定められた所定頻度よりも高い頻度で同一データが繰り返し挿入されている前記データパケット群を検出する検出手段と、前記選局情報を含む運用ネットワーク情報パケットを生成する運用ネットワーク情報パケット生成手段と、前記検出手段によって検出された前記データパケット群の一部を、前記運用ネットワーク情報パケット生成手段によって生成された前記運用ネットワーク情報パケットに書き換えるパケット書換え手段と、を備えていることを特徴とする放送送信装置。
  13. 請求項8記載の放送方式に基づいた放送を行う放送送信装置であって、前記放送チャンネルグループの放送チャンネルのトランスポートストリームからデータがない前記ヌルパケットを検出する第1の検出手段と、前記放送チャンネルグループの放送チャンネルのトランスポートストリームから予め定められた所定頻度よりも高い頻度で同一データが繰り返し挿入されている前記データパケット群を検出する第2の検出手段と、前記選局情報を含む運用ネットワーク情報パケットを生成する運用ネットワーク情報パケット生成手段と、前記2つの検出手段によって検出された前記ヌルパケット又は前記データパケット群の一部を、前記運用ネットワーク情報パケット生成手段によって生成された運用ネットワーク情報パケットに書き換えるパケット書換え手段とを備え、前記第1の検出手段によって検出された前記ヌルパケットが、前記第2の検出手段によって検出された前記データパケットよりも優先して前記パケット書換え手段により前記運用ネットワーク情報パケットに書き換えられる構成であることを特徴とする放送送信装置。
  14. 予め定められた一定期間内に前記ヌルパケットが前記第1の検出手段によって検出されない場合、前記第2の検出手段によって検出された前記データパケット群の一部を、前記パケット書換え手段により前記運用ネットワーク情報パケットに書き換えられる構成であることを特徴とする請求項13記載の放送送信装置。
  15. 前記繰り返し挿入されているデータパケットが、番組配列情報を含むデータパケットであることを特徴とする請求項12乃至14のいずれかに記載の放送送信装置。
  16. 請求項1又は2記載の放送システムを受信する放送受信装置であって、現在運用されている各前記放送チャンネルグループのうちのいずれかの放送チャンネルグループの放送チャンネルを選局し、選局した当該放送チャンネルのトランスポートストリームに含まれて放送されている前記選局情報を受信し、受信した前記選局情報に基づいて、現在運用されている他の放送チャンネルグループの放送チャンネルを順次選局して、選局した当該放送チャンネルが属する放送チャンネルグループを構成する放送チャンネルのトランスポートストリームを受信するために必要な情報を取得することを特徴とする放送受信装置。
  17. 請求項10乃至15のいずれかに記載の放送送信装置と請求項16に記載の放送受信装置とを含む放送システムからなり、請求項1乃至9のいずれかに記載の放送方式に基づいた放送を行うことが可能であることを特徴とするCATVシステム。
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