JP2004128424A5 - - Google Patents
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Description
【書類名】 明細書
【発明の名称】 白色発光装置
【特許請求の範囲】
【請求項1】 青色発光素子の発光を蛍光体を混入した被覆部材を透過させて白色発光させる白色発光装置において、前記被覆部材には前記青色発光素子の発光を波長変換して色度調調整をするための蛍光体と、前記青色発光素子の発光の輝度調整をするための減光材とが混入されていることを特徴とする白色発光装置。
【請求項2】 前記減光材は前記青色発光素子の発光波長に関わらず輝度を低下させる顔料または染料であることを特徴とする請求項1記載の白色発光装置。
【請求項3】 前記被覆部材はシリコン系エラストマーに前記蛍光体と前記減光材とを混入した被覆部材であることを特徴とする請求項1又は請求項2記載の白色発光装置。
【請求項4】 反射面を形成した凹部を有するケース体と、該凹部の底面に実装された青色発光素子と、前記ケース体の発光面側を被覆する蛍光体を混入した被覆部材とを有し、前記青色発光素子の発光を前記被覆部材を透過させて白色発光させる白色発光装置において、前記被覆部材には前記青色発光素子の発光を波長変換して色度調整をするための蛍光体と、前記青色発光素子の発光の輝度を調整をするための減光材とが混入されていることを特徴とする白色発光装置。
【請求項5】 前記ケース体の凹部に前記被覆部材を保持するための被覆部材保持部が設けられ、前記被覆部材が前記被覆部材保持部に装着されていることを特徴とする請求項4記載の白色発光装置。
【請求項6】 前記ケース体の凹部を発光方向に向けた傾斜面を有するカップ形状にすると共に、前記被覆部材の外周には前記カップ形状に係合するための傾斜面を有することを特徴とする請求項4又は請求項5記載の白色発光装置。
【請求項7】 前記ケース体の凹部内に前記被覆部材を保持するための段部が設けられていることを特徴とする請求項5記載の白色発光装置。
【請求項8】 前記青色発光素子が前記凹部底面にフェースダウンボンディングにより実装されていることを特徴とする請求項4乃至請求項7のいずれか1項に記載の白色発光装置。
【請求項9】 前記青色発光素子が前記凹部底面に配設された基板にフェースダウンボンディングにより実装されてサブマウントパッケージを形成していることを特徴とする請求項4乃至請求項7のいずれかに記載の白色発光装置。
【請求項10】 前記青色発光素子がInGaN系発光ダイオードチップであることを特徴とする請求項1、請求項2、請求項4、請求項8及び請求項9のいずれか1項に記載の白色発光装置。
【請求項11】 前記蛍光体はYAG系蛍光体であることを特徴とする請求項1、請求項3及び請求項4のいずれか1項に記載の白色発光装置。
【請求項12】 前記減光材が黒色系顔料であることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の白色発光装置。
【請求項13】 反射面を形成した凹部を有するケース体と、該凹部の底面に実装された青色発光素子と、前記ケース体の発光面側を被覆する蛍光体を混入した被覆部材とを有し、前記青色発光素子の発光を前記被覆部材を透過させて白色発光させる白色発光装置において、前記ケース体は絶縁部材を挟んで対向する一対の反射率の高い金属メッキされたメタルコアより成り、前記被覆部材には前記青色発光素子の発光を波長変換して色度調整をするための蛍光体と、前記青色発光素子の発光の輝度を調整をするための減光材とが混入されており、前記被覆部材が前記凹部内に装着されていることを特徴とする白色発光装置。
【請求項14】 前記メタルコアはマグネシウム合金より成り、前記メタルコアの表面には銀メッキが施されていることを特徴とする請求項13記載の白色発光装置。
【請求項15】 前記被覆部材には複数のアームを有し、該アームが前記ケース体に形成された溝に嵌合していることを特徴とする請求項1、請求項3乃至請求項7及び請求項13記載の白色発光装置。
【請求項16】 前記被覆部材の前記アームにはダボが形成されており、該ダボが前記ケース体の溝に形成された係止穴に嵌合していることを特徴とする請求項15記載の白色発光装置。
【請求項17】 前記被覆部材は前記アーム同士が連結されて多数個が配列された集合被覆部材から分離して形成されていることを特徴とする請求項15又は請求項16記載の白色発光装置。
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、青色発光素子の発光を蛍光体を混入した被覆部材を透過させて白色発光を行う白色発光装置の改良に関し、更に詳しくは、発光色度と発光輝度とを所定範囲に管理することを可能とした白色発光装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、青色発光素子の発光を蛍光体を混入した被覆部材を透過させて白色発光を行う蛍光体混色型の白色発光装置が開発されている(例えば、特許文献1、特許文献2、特許文献3及び特許文献4参照。)。
【0003】
以下図面により、従来の白色発光装置について説明する。図25は、従来の蛍光体混色型の白色発光装置の構成と作用とを示す断面図である。70は白色発光装置であり、外部接続用の電極71、72を有する基板73に青色発光素子61がワイヤボンディングされており、この青色発光素子61をYAG系の蛍光粒子81を混入した透明樹脂91でモールドしている。
【0004】
上記白色発光装置70の動作は、電極71、72に駆動電圧を印加すると青色発光素子61が青色光Pbを発光する。そしてこの青色光Pbが透明樹脂91に混入された蛍光粒子81に衝突すると、蛍光粒子81が励起されて波長変換が行われ、蛍光粒子81から図示のごとく黄色光Peが発光される。この結果、白色発光装置70からは、青色発光素子61から発光されて蛍光粒子81に衝突せずに出力される青色光Pbと、蛍光粒子81に衝突して波長変換された黄色光Peとが混合された白色光Phとして発光される。
【0005】
また、特許文献1等に開示された蛍光体混色型の白色発光装置を更に改良した公知技術がある。この技術は、前記蛍光体を混入した被覆部材の中に着色剤としての顔料を混入させることにより、青色発光素子の青色光を蛍光粒子との組合せで白色光にした後に、着色用の顔料で所望の発光色に調整して出力する構成が開示されている(例えば、特許文献5及び特許文献6参照。)。
【0006】
さらに、特許文献5には、蛍光体を混入した被覆部材を青色発光素子のモールド部材とせずに、キャップまたはシート状に形成して前記青色発光素子を実装したケース体に装着することで、前記青色発光素子と前記被覆部材とを組み合わせる構成が開示されている。
【0007】
さらに、上記特許文献1等に開示された蛍光体混色型の白色発光装置の色度を改良した公知技術として、前記YAG蛍光体を混入した被覆部材の中にストロンチウムを混入させることにより、赤色成分の補正を行った白色発光装置が開示されている(例えば、特許文献7及び特許文献8参照)。
【0008】
【特許文献1】
特許2998696号公報
【特許文献2】
特許2927279号公報
【特許文献3】
米国特許第5998925号明細書
【特許文献4】
米国特許6069440号明細書
【特許文献5】
特開平11−87784号公報(第4頁、第3図)
【特許文献6】
米国特許6319425号明細書
【特許文献7】
特許公開2000−44021号公報
【特許文献8】
米国特許6351069号明細書
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記特許文献1等に開示された青色発光素子と蛍光体を混入した被覆部材とによる蛍光体混色型の白色発光装置は、単純な構成で白色発光を得ることができるため、極めて優れた白色発光装置であるが、問題点としては、前記青色発光素子を量産した場合に、各青色発光素子の発光波長と発光輝度にバラツキが発生すると共に、前記被覆部材に混入する蛍光粒子の量や分散状態のバラツキによって、完成した白色発光装置には図26及び図27に示すような色度と輝度の分布が生じてしまう。
【0010】
図26は、ある白色発光装置を1ロット量産したときの色度のバラツキを、一般によく知られているXYZ表色系色度座標の一部を用いて示した分布図である。ここで、それぞれの黒点は白色発光装置の個々の色度データを示しており、その色度は図示するごとく右上がりの帯状に分散している。ここで、幅方向の分散(矢印線A)は主に前記青色発光素子の発光波長のバラツキによって生じる色度のバラツキであり、長手方向の分散(矢印線B)は主に前記被覆部材に混入する蛍光粒子の量や分散バラツキによって生じる色度のバラツキである。尚、青色発光素子の発光波長はロット間バラツキが大きいので、実際の量産に於いては幅方向の分散(矢印線A)はさらに広がっている。
【0011】
このように、青色発光素子やYAG系蛍光体の蛍光粒子によって、白色発光装置の色度はかなりバラツキが生じるが、近年の白色発光装置に対する要求は厳しく、色度バラツキの規格値はx、y共に0.33±0.01程度を要求されることが多い。例えば、図26において、x、y共に0.33±0.01の範囲内(斜線エリア)を要求範囲R1とした場合は、大部分の白色発光装置が不採用となることになる。
【0012】
また、図27は、白色発光装置を前述と同様に量産したときの発光輝度のバラツキを示した分布図であり、X軸は発光輝度を表しY軸はその発光輝度を有する白色発光装置の個数を示している。ここで、近年の白色発光装置に要求されている輝度バラツキの要求範囲R2は±20%位であり、この範囲外の製品は不採用となることになる。実際には色度と輝度との二つの要因のバラツキが重畳しているので、白色発光装置としては非常に大きな特性のバラツキを持っていることになる。
【0013】
また、前記特許文献5等に開示された改良技術についても、前記蛍光体を混入した被覆部材の中に、着色剤としての顔料を混入させることにより、白色光を所望の発光色に調整して出力する方式、即ちカラー化のための顔料混入について開示されてはいるが、量産されたバラツキの大きな青色発光素子の発光波長及び発光輝度に対して白色発光装置の色度と輝度とを如何に改良するかについては、何ら示唆されていない。
【0014】
さらに、特許文献7に開示された改良技術についても、青色発光素子とYAG系蛍光体との組合せによる白色発光装置の欠点である赤色成分の補正を行うことで色度の改善を行うことは開示されてはいるが、量産された白色発光装置の発光波長のバラツキに対する色度補正については何ら示唆されておらず、また、白色発光装置の発光輝度のバラツキに対する補正については全く開示されていない。
【0015】
本発明は、上記白色発光装置の量産において、青色発光素子の発光波長と発光輝度とのバラツキによって生じる、色度と輝度の分布を所定の範囲に調整することで、いわゆる規格外の製品を極力少なくすることができる白色発光装置の構成を提供することを目的としている。
【0016】
【課題を解決するための手段】
前述した目的を達成するための本発明の手段は、青色発光素子の発光を蛍光体を混入した被覆部材を透過させて白色発光させる白色発光装置において、前記被覆部材には前記青色発光素子の発光を波長変換して色度調整をするための蛍光体と、前記青色発光素子の発光の輝度調整をするための減光材とが混入されていることを特徴とする。
【0017】
また、前記減光材は前記青色発光素子の発光波長に関わらず輝度を低下させる顔料または染料であることを特徴とする。
【0018】
また、前記被覆部材はシリコン系エラストマーに前記蛍光体と前記減光材とを混入した被覆部材であることを特徴とする。
【0019】
前述した目的を達成するための本発明の他の手段は、反射面を形成した凹部を有するケース体と、該凹部の底面に実装された青色発光素子と、前記ケース体の発光面側を被覆する蛍光体を混入した被覆部材とを有し、前記青色発光素子の発光を前記被覆部材を透過させて白色発光させる白色発光装置において、前記被覆部材には前記青色発光素子の発光を波長変換して色度調整をするための蛍光体と、前記青色発光素子の発光の輝度を調整をするための減光材とが混入されていることを特徴とする。
【0020】
また、前記ケース体の凹部に前記被覆部材を保持するための被覆部材保持部が設けられ、前記被覆部材が前記被覆部材保持部に装着されていることを特徴とする。
【0021】
また、前記ケース体の凹部を発光方向に向けた傾斜面を有するカップ形状にすると共に、前記被覆部材の外周には前記カップ形状に係合するための傾斜面を有することを特徴とする。
【0022】
また、前記ケース体の凹部内に前記被覆部材を保持するための段部が設けられていることを特徴とする。
【0023】
また、前記青色発光素子が前記凹部底面にフェースダウンボンディングにより実装されていることを特徴とする。
【0024】
また、前記青色発光素子が前記凹部底面に配設された基板にフェースダウンボンディングにより実装されてサブマウントパッケージを形成していることを特徴とする。
【0025】
また、前記青色発光素子がInGaN系発光ダイオードチップであることを特徴とする。
【0026】
また、前記蛍光体はYAG系蛍光体であることを特徴とする。
【0027】
また、前記減光材が黒色系顔料であることを特徴とする。
【0028】
前述した目的を達成するための本発明の更に他の手段は、反射面を形成した凹部を有するケース体と、該凹部の底面に実装された青色発光素子と、前記ケース体の発光面側を被覆する蛍光体を混入した被覆部材とを有し、前記青色発光素子の発光を前記被覆部材を透過させて白色発光させる白色発光装置において、前記ケース体は絶縁部材を挟んで対向する一対の反射率の高い金属メッキされたメタルコアより成り、前記被覆部材には前記青色発光素子の発光を波長変換して色度調整をするための蛍光体と、前記青色発光素子の発光の輝度を調整をするための減光材とが混入されており、前記被覆部材が前記凹部内に装着されていることを特徴とする。
【0029】
また、前記メタルコアはマグネシウム合金より成り、前記メタルコアの表面には銀メッキが施されていることを特徴とする。
【0030】
また、前記被覆部材には複数のアームを有し、該アームが前記ケース体に形成された溝に嵌合していることを特徴とする。
【0031】
また、前記被覆部材の前記アームにはダボが形成されており、該ダボが前記ケース体に形成された係止穴に嵌合していることを特徴とする。
【0032】
また、前記被覆部材は前記アーム同士が連結されて多数個が配列された集合被覆部材から分離して形成されていることを特徴とする。
【0033】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。図1は本発明の第一の実施の形態である白色発光装置を上面側から見た斜視図、図2は図1から被覆部材を除いた白色発光装置の斜視図、図3は図1のA−A断面を示す断面図である。図4はサブマウントパッケージの斜視図である。
【0034】
まず、本発明の第一の実施の形態である白色発光装置の構成について説明する。図1〜図3において、10は外形が略立方体形状を成す表面実装型の白色発光装置である。1はメタルコア材料より成る白色発光装置10のケース体であり、ケース体1の発光面側である上面1aには、発光方向に向けた光を反射する傾斜面1kを有するカップ形状の凹部1cが形成されている。5は凹部1cの底面1dに実装された後述する青色発光素子を含むサブマウントパッケージである。11は凹部1cを覆うようにケース体1に装着された略円盤状の被覆部材である。
【0035】
更に、各構成要素の細部について説明する。まず、ケース体1であるが、3a、3bは射出成形が可能な熱伝導性の高いマグネシウム(Mg)合金系のメタルコア材料から成る一対のメタルコアであり、ケース体1を縦断するスリット1gを挟んで対向するように配設されている。2はスリット1gに充填されて、一対のメタルコア3a、3bを接合している樹脂からなる絶縁部材である。
【0036】
ケース体1の下面1b側のメタルコア3a、3bは、白色発光装置10を実装する配線基板へ接続するための少なくとも一対の端子電極を成している。凹部1cの傾斜面1kの上部は被覆部材11の保持部ともなっている。ケース体1のメタルコア3a、3b表面には、腐食防止及び光の反射率向上のために光沢仕上げの銀(Ag)メッキが施されている。
【0037】
次に、図4によりサブマウントパッケージ5について説明する。6はInGaN系の発光ダイオードチップである青色発光素子であり、下面側の発光面にある一対の電極にはスタッドバンプ又はメッキバンプが形成されている。7はセラミック又はシリコンウエハ基板から成るサブマウント基板であり、スルーホール7cで導通した一対の両面配線パターンを有している。青色発光素子6はサブマウント基板7の配線パターン7b上に前記バンプを介してフェースダウンボンディングされている。8は青色発光素子6とサブマウント基板7との隙間に充填されたアンダ−フィル樹脂であり、9はサブマウント基板7上の青色発光素子6を封止している透明な封止樹脂である。サブマウントパッケージ5の一対の下面電極がスリット1gを跨ぐように凹部1cの底面1dに半田等の導電性接合部材により接合されている。
【0038】
次に、被覆部材11についてだが、被覆部材11は透明なシリコン系エラストマーより成り、その側面11aはケース体1の被覆部材保持部となっている傾斜面1kの形状と一致する形状の傾斜面になっている。被覆部材11は凹部1cへ接着又はカシメなどにより固定されている。12は、青色発光素子6の発光の色度を波長変換して色度調整をするための蛍光体である蛍光粒子である。13は、青色発光素子6のカラー特性の選択性を有するものではなく、発光波長に関わらず輝度を低下させる物質である減光材である。蛍光粒子12と減光材13とは青色発光素子6の色度と輝度とに対応して、各々の所定量及びその成分(種類)をシリコン系エラストマーに均一に分散するように混入させてある。
【0039】
ここで各々の所定量とは、予め確認済みの青色発光素子6の色度の値と輝度の値とを、共に同時に各々の許容範囲に入るように調整することができる量及び成分比のことを云う。そのための好適な材料として、蛍光粒子12としては組成中のGa(ガリウム)、Gd(ガドリウム)の比率を変化させた様々な種類のYAG(アルミン酸イットリウム)系蛍光体が使用される。減光材13としては色度に影響を与えずに輝度を低下する方向に調整できる黒鉛、カーボン、又は赤、緑、青色系顔料をミックスした黒色系顔料が使用される。
【0040】
次に、本実施の第一の形態である白色発光装置10の効果について説明する。まず、ケース体1が熱伝導性の高いメタルコア材料で構成されているので放熱性に優れており、大電流が必要で発熱量の大きい発光装置には特に有効な構成である。また、青色発光素子6をフェースダウンボンディング実装としたので、従来のワイヤボンディング実装と違って、ワイヤ及びボンディグパッドの影が出射光の邪魔をしないので従来より輝度を向上させることができた。また、凹部1cを出光方向に向けた傾斜面1kを有するカップ形状とし、その面には光沢メッキを施したので、青色発光素子6の側面からの出射光を出光方向に反射させることができて、十分な輝度の白色発光素子10が得られた。
【0041】
また、青色発光素子6に、色度を調整する蛍光粒子12と共に輝度を低下させる方向に調整する減光材13を混入させた被覆部材11を組み合わせたので、所望範囲の色度と輝度とを同時に満足する特性にバラツキの少ない白色発光装置10が得られた。なお、本発明においては、上記のように輝度を十分大きくできる構成とすることで、輝度を低下させる方向で全ての輝度調整が可能となり、発光特性が揃った白色発光装置10の量産が可能となった。
【0042】
被覆部材11は略円盤状であることと、蛍光粒子12及び減光材13をシリコン系エラストマーに混入させたこととで、沈殿や偏りが起きず均等に分散させることができるために均一な発光色が得られた。また、被覆部材11の側面11aを被覆部材保持部である傾斜面1kと一致して係合する側面11aとしたので、被覆部材11の位置が安定し凹部1cを密閉できる。また、被覆部材11が凹部1cに収まっているので側面11aから逃げようとする光を出光方向に反射させることができ、光は出光方向に集中する。また、青色発光素子6の出射光が全て被覆部材11に入るので光の散乱やロスが少ない。そして、隣接する光の影響も受けない。また、ケース体1の凹部1c内部を樹脂封止していないので信頼性が高い。
【0043】
なお、この白色発光装置10の製造方法は、後に第三の実施の形態の製造方法において説明する集合基板方式による方法と基本的に同様であるから、ここでの説明は省略するが、サブマウント基板7やケース体1を多数個取りのできる集合基板方式を用いることで、青色発光素子6の実装も含めて白色発光装置10が集合状態で同時多数個の製造が可能になり、生産性が高く高品質な製品とすることができ、製造コストの削減ができる。
【0044】
次に、本発明の第二の実施の形態について説明する。図5は本発明の第二の実施の形態である白色発光装置の断面図である。図5において、20は白色発光装置である。14はガラス又はアクリル、シリコンなどの硬質プラスチックからなるカバー板であり、ケース体1の上面1aに接合されている。他の構成は第一の実施の形態の白色発光装置10と同様であるから、同じ構成要素には同じ符号と名称を付して説明を省略する。白色発光装置20の製造方法も、白色発光装置10の場合と同じ工程にカバー板接合工程が付加されるだけである。従って第一の実施の形態と同様の効果の他に、カバー板5の存在により被覆部材11の固定が不要となる利点がある。
【0045】
次に、本発明の第三の実施の形態である白色発光装置の構成について説明する。図6は本発明の第三の実施の形態である白色発光装置の上面側から見た斜視図、図7は同じく下面側から見た斜視図である。図8は図6のB−B断面を示す断面図である。図6〜図8において、30は外形が略立方体形状を成す表面実装型の白色発光装置である。21は白色発光装置30のケース体であり、ケース体21の発光面側である上面21aには、発光方向に向いて光を反射する傾斜面21kを有するカップ形状の凹部21cが形成されている。32は凹部21cを覆うようにケース体21に装着された被覆部材である。
【0046】
更に、各構成要素の細部について説明する。まず、ケース体21であるが、23a、23bは射出成形が可能な熱伝導性の高いMg合金系のメタルコア材料から成る一対のメタルコアであり、スリット21gを挟んで対向するように配設されている。4は一対のメタルコア3a、3bをアウトサートモールドすることによりケース体21を構成しているリフロー耐熱性を有する熱可塑性樹脂からなる樹脂成形部である。樹脂成形部4は、少なくとも凹部21cの内面並びに下面21bの端子電極となる一部の面は除いて、スリット21g並びにメタルコア3a、3bの周囲をモールドすることにより結束して強固なケース体21を形成している。
【0047】
ケース体21の下面21b側のメタルコア23a、23bは、白色発光装置30を実装する配線基板へ接続するための少なくとも一対の端子電極を成している。凹部21cの上端近傍の傾斜面21kには垂直な壁面21mを有する段部21eが形成され、被覆部材32の保持部となっている。ケース体21の表面のメタルコア23a、23bの各露出面には、腐食防止及び光の反射率向上のために光沢仕上げのAgメッキが施されている。その他の構成は第一の実施の形態と同様なので、同じ構成要素には同じ符号と名称とを用いて、詳細な説明を省略する。
【0048】
次に、白色発光装置30の製造方法を図面を用いて説明する。この方法は白色発光装置30を多数個同時に加工することができる集合基板を用いた製造方法である。図9は白色発光装置の主要な製造工程を示す工程表であり、本実施の形態以外の他の各実施の形態にも共通するものである。図10乃至図18は各工程の内容を示す斜視図である。図19は青色発光素子と被覆部材との組合せ方法を説明する説明図である。
【0049】
図9において、S1〜S4の工程までは集合基板方式によるサブマウントパッケージ形成工程である。まず、集合基板形成工程S1において、図10に示す集合サブマウント基板を形成する。107はサブマウント基板7を多数個(ここでは説明の便宜上9個としてある)取りできる集合サブマウント基板としての集合基板である。集合基板107の基材107a両面にスルーホール107cにより導通した配線パターン107bが形成されている。
【0050】
次に、青色発光素子実装工程S2において、図11に示すように、青色発光素子6を集合基板107上面の対向する配線パターン107bを跨ぐようにして搭載接合する。次に集合サブマウント形成工程S3において、図12に示すように、集合基板107上の青色発光素子6をアンダーフィル樹脂8及び封止樹脂9で封止する。105はこうして形成された集合サブマウントである。次に、ダイシング工程S4において、図13に示すように、集合サブマウント105をダイシングラインDLに沿ってダイシングすることにより切断して、個片のサブマウントパッケージ5を得る。こうして形成したサブマウントパッケージ5は色度及び輝度の測定をして、その色度及び輝度の測定値により予め所定の幅の値を持たせて設定した各クラスに分類しておく。
【0051】
図9のS5〜S10の工程は同じく集合基板方式による白色発光装置の形成工程である。まず、集合メタルコア形成工程S5を図14により説明する。123は射出成形によって形成された集合メタルコアである。集合メタルコア123の外枠123aの内側には、凹部21cを内面に有する円筒部123bが縦横に多数個(ここでも説明の便宜上9個としてある)形成されている。また、円筒部123bを縦断するスリット123g並びに円筒部123b下面側でスリット123gと直角に交差する溝部123cも同時に形成される。ここで、集合メタルコア123にはメッキ処理を施す。次に、図15により集合ケース体形成工程S6を説明する。104は樹脂成形部であり、集合メタルコア123の外枠123aの内側の凹部21c及び下面側の電極面となる図示しないメタルコア露出部を除いた円筒部123bの周囲及びスリット123g、溝部123cの中へ絶縁部材となる樹脂を充填して硬化させる。121はこうして形成された集合ケース体である。
【0052】
次に、図16により、サブマウントパッケージ実装工程S7について説明する。ここでは予めクラス分けしてある同じクラスのサブマウントパッケージ5の下面の電極面を集合ケース体121の凹部21c底面21dに、半田ペーストを介して載置しリフローする。次に、図17により、被覆部材取付工程S8について説明する。予め特性を測定選別済みであり、青色発光素子6の特性に対応する被覆部材32を凹部21cに装着する。130はこうして形成された白色発光装置の集合体である集合発光装置である。次に、図18により、ダイシング工程S9について説明する。集合発光装置130をダイシングラインDLに沿って切断分離して、個片の白色発光装置30を得る。この後、メタル切断面には必要に応じてメッキを施す。最後に完成検査工程S10を経て、白色発光装置30はテーピング包装され出荷される。
【0053】
ここで図19により、青色発光素子6と被覆部材32との組合せ方法を説明する。サブマウントパッケージ5として実装済みの各青色発光素子6は、LEDテスターにより予め発光の色度・輝度を測定して、各々の特性に所定の幅を有する複数のクラス(例えば図19のa、b、cクラス)に分類しておく。一方、各クラスa、b、cの色度・輝度の範囲内の青色発光素子6を色度・輝度の両者を同時に調整をして所定の許容範囲の色度・輝度を有する白色光にするのに必要な量を予め実験的に定めた蛍光粒子12及び減光材13を混入した被覆部材32を青色発光素子6のクラスに対応するように複数のクラス(例えば図19のA、B、Cクラス)に分類しておく。こうして、例えばaクラスから取り出したサブマウントパッケージ5には、Aクラスから取り出した被覆部材32を組み合わせて、ケース体21に実装或いは装着することにより白色発光装置30を完成する。
【0054】
次に、本発明の第三の実施の形態である白色発光装置30の効果について説明する。被覆部材保持部に段部21gを設けたので、被覆部材32の装着が一層容易になった。また、被覆部材32の側面32aが垂直面となり、組立に際して上下判別の必要がない。その他は第一の実施の形態の効果と同様である。
【0055】
次に、本発明の第四の実施の形態である白色発光装置の構成について説明する。図20は本発明の第四の実施の形態である白色発光装置の平面図、図21は図20のC−C断面を示す断面図である。図20、図21において、40は外形が略立方体形状を成す表面実装型の白色発光装置である。31はケース体であり、ケース体31が第一の実施の形態と異なるのは上面側に複数(ここでは4本)の溝31hが形成されていることである。42は被覆部材であり、被覆部材42が第一の実施の形態と異なるのはケース体31の溝31hに対応する複数のアーム42aを有しており、アーム42aは溝31hに嵌合固定されている。その他の構成は第一の実施の形態と同じなので、同じ構成要素には同じ符号と名称を付して詳細な説明は省略する。
【0056】
本実施の形態の製造方法は、基本的に第三の実施の形態で説明したものと同じであるから説明を省略し、異なる部分だけを補足する。すなわち、被覆部材取付工程S8において被覆部材42が集合体になっているところだけが異なっている。図22はこの工程のみを説明する斜視図である。図22において、142は多数個の被覆部材42のアーム42b同士が連結して集合体となった集合被覆部材である。131は溝131hが形成された集合ケース体である。この工程では集合被覆部材142がサブマウントパケージ5を実装済みの集合ケース体131に装着される。140はこうして形成された集合発光装置である。
【0057】
本実施の形態の効果について説明する。被覆部材42も集合体としたので、特性の揃った多数個の被覆部材を容易に得られる。また、組立工数が削減できる。その他は第一の実施の形態で説明したものと同様である。
【0058】
次に、本発明の第五の実施の形態である白色発光装置の構成について説明する。図23は本発明の第五の実施の形態である白色発光装置の平面図、図24は図23のD−D断面を示す断面図である。図23、図24において、50は外形が略立方体形状を成す表面実装型の白色発光装置である。41はケース体であり、ケース体41が第四の実施の形態と異なるのは溝41hに係止穴41jが形成されていることである。
【0059】
51は被覆部材であり、被覆部材51が第四の実施の形態と異なるのは、ケース体41の溝41hに対応する複数のアーム51bの少なくとも1本にダボ51cを有しており、アーム51bは溝41hに、ダボ51cは係止穴41jに嵌合固定されているところである。その他の構成は第四の実施の形態と同じなので、同じ構成要素には同じ符号と名称を付して詳細な説明は省略する。第五の実施の形態の白色発光装置50には第四の実施の形態と同様の効果と、ダボ51cを設けたことによって被覆部材51の固定力を強化できるという効果がある。
【0060】
なお、本発明は、必ずしも以上説明した実施の形態に限定されるものではなく、例えば、サブマウントパッケージ5において青色発光素子6は、アンダーフィル樹脂8及び封止樹脂9が省かれた状態でサブマウント基板7に実装されていてもよい。また、青色発光素子6は必ずしもサブマウント基板7に実装されてサブマウントパッケージ5になっていなくてもよく、その場合にはケース体に直接実装される。また、光反射面となる凹部2c、21c、31c、41cの内面を略多角錐形状、略球面形状、若しくは略放物面形状等に形成してもよい。これらの形状を採用することで、青色発光素子6の出射光の発光効率がより向上する。また、被覆部材11、32、42、51の形状も平盤形状に限らず、例えば上面が凸レンズ形状であってもよい。第三の実施の形態で示したメタルコア23a、23bや樹脂成形部4の形状も各種のものが採用できることは勿論である
【0061】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、青色発光素子の発光を蛍光体を混入した被覆部材を透過させて白色発光させる白色発光装置において、前記被覆部材には前記青色発光素子の発光を波長変換して色度調整をするための蛍光体と、前記青色発光素子の発光の輝度調整をするための減光材とを混入したので、青色発光素子の色度と輝度に対応して所定量の蛍光体と減光材とを選択することにより、色度と輝度とを共に各々の許容範囲内に収まるバラツキの少ない白色発光装置が得られた。
【0062】
また、前記減光材は前記青色発光素子の発光波長に関わらず輝度を低下させる顔料であるので、色度に影響させないで輝度を調整することができるので、色度と輝度の両方を調整することが容易になる。
【0063】
また、前記被覆部材はシリコン系エラストマーに前記蛍光体と前記減光材とを混入したので、前記蛍光体及び前記減光材の沈殿や分散状態の偏りがなく均一な発光色が得られた。
【0064】
また、反射面を形成した凹部を有するケース体と、該凹部の底面に実装された青色発光素子と、前記ケース体の発光面側を被覆する蛍光体を混入した被覆部材とを有し、前記青色発光素子の発光を前記被覆部材を透過させて白色発光させる白色発光装置において、前記ケース体は絶縁部材を挟んで対向する一対の反射率の高い金属メッキされたメタルコアより成り、前記被覆部材には前記青色発光素子の発光を波長変換して色度調整をするための蛍光体と、前記青色発光素子の発光の輝度を調整をするための減光材とが混入されており、前記被覆部材が前記凹部内に装着されている前記ケース体はメタルコアで形成したものであり、メタルコア表面には光沢メッキが施されているので、放熱性が良好で、厳しい環境にも耐えられる信頼性の高い白色発光装置を得ることができた。
【0065】
また、前記ケース体の凹部に前記被覆部材を保持するための被覆体保持部が設けられ、前記被覆部材が前記被覆部材保持部に装着されているので、被覆部材の位置決めが容易で組み立て易く、また交換も容易である。また、隣接する発光装置の光によって励起されることがない。
【0066】
また、前記ケース体の凹部を発光方向に傾斜面を設けたカップ形状にするとともに、前記被覆部材の外周には前記凹部のカップ形状に係合するための傾斜面を設けたので、発光素子から側方へ出た光が有効に観測面側へ反射して、発光効率が向上し輝度を最大にすることができた。
【0067】
また、前記ケース体の凹部内に前記被覆部材を保持するための段部を設けたので、被覆部材の位置決めが正確に行えることになった。
【0068】
また、前記青色発光素子が前記凹部底面に配設された基板にフェースダウンボンディングにより実装されているので、ワイヤ及びボンディングパッドの影に邪魔されず輝度が向上することになった。
【図面の簡単な説明】
【図1】
本発明の第一の実施の形態である白色発光装置の斜視図である。
【図2】
図1から被覆部材を除いた斜視図である。
【図3】
図1のA−A断面を示す断面図である。
【図4】
サブマウントパッケージの斜視図である。
【図5】
本発明の第二の実施の形態である白色発光装置の断面図である。
【図6】
本発明の第三の実施の形態である白色発光装置の上面側から見た斜視図である。
【図7】
本発明の第三の実施の形態である白色発光装置の下面側から見た斜視図である。
【図8】
図6のB−B断面を示す断面図である。
【図9】
本発明の第三の実施の形態の白色発光装置の製造方法を説明する工程表である。
【図10】
本発明の第三の実施の形態である白色発光装置の製造方法を説明する斜視図である。
【図11】
本発明の第三の実施の形態である白色発光装置の製造方法を説明する斜視図である。
【図12】
本発明の第三の実施の形態である白色発光装置の製造方法を説明する斜視図である。
【図13】
本発明の第三の実施の形態である白色発光装置の製造方法を説明する斜視図である。
【図14】
本発明の第三の実施の形態である白色発光装置の製造方法を説明する斜視図である。
【図15】
本発明の第三の実施の形態である白色発光装置の製造方法を説明する斜視図である。
【図16】
本発明の第三の実施の形態である白色発光装置の製造方法を説明する斜視図である。
【図17】
本発明の第三の実施の形態である白色発光装置の製造方法を説明する斜視図である。
【図18】
本発明の第三の実施の形態である白色発光装置の製造方法を説明する斜視図である。
【図19】
青色発光素子と被覆部材との組合せ方法を示す説明図である。
【図20】
本発明の第四の実施の形態である白色発光装置の平面図である。
【図21】
図20のC−C断面を示す断面図である。
【図22】
本発明の第四の実施の形態である白色発光装置の製造方法を示す斜視図である。
【図23】
本発明の第五の実施の形態である白色発光装置の平面図である。
【図24】
図23のD−D断面を示す断面図である。
【図25】
従来の白色発光装置の構成と作用を説明する断面図である。
【図26】
従来の白色発光装置の色度のバラツキを示す分布図である。
【図27】
従来の白色発光装置の輝度のバラツキを示す分布図である。
【符号の説明】
1、11、21、31、41 ケース体
1c、21c、31c、41c 凹部
1d、21d 底面
1k、21k、31k、41k 傾斜面
2 絶縁部材
3a、3b、23a、23b、33a、33b、43a、43b メタルコア
6 青色発光素子
7 サブマウント基板
10、20、30、40、50 白色発光装置
11、32、42、51 被覆部材
11a、32a 側面
12 蛍光粒子
13 減光材
21e 段部
31h、41h 溝
42b、51b アーム
51c ダボ
51j 係止穴
141 集合被覆部材
【発明の名称】 白色発光装置
【特許請求の範囲】
【請求項1】 青色発光素子の発光を蛍光体を混入した被覆部材を透過させて白色発光させる白色発光装置において、前記被覆部材には前記青色発光素子の発光を波長変換して色度調調整をするための蛍光体と、前記青色発光素子の発光の輝度調整をするための減光材とが混入されていることを特徴とする白色発光装置。
【請求項2】 前記減光材は前記青色発光素子の発光波長に関わらず輝度を低下させる顔料または染料であることを特徴とする請求項1記載の白色発光装置。
【請求項3】 前記被覆部材はシリコン系エラストマーに前記蛍光体と前記減光材とを混入した被覆部材であることを特徴とする請求項1又は請求項2記載の白色発光装置。
【請求項4】 反射面を形成した凹部を有するケース体と、該凹部の底面に実装された青色発光素子と、前記ケース体の発光面側を被覆する蛍光体を混入した被覆部材とを有し、前記青色発光素子の発光を前記被覆部材を透過させて白色発光させる白色発光装置において、前記被覆部材には前記青色発光素子の発光を波長変換して色度調整をするための蛍光体と、前記青色発光素子の発光の輝度を調整をするための減光材とが混入されていることを特徴とする白色発光装置。
【請求項5】 前記ケース体の凹部に前記被覆部材を保持するための被覆部材保持部が設けられ、前記被覆部材が前記被覆部材保持部に装着されていることを特徴とする請求項4記載の白色発光装置。
【請求項6】 前記ケース体の凹部を発光方向に向けた傾斜面を有するカップ形状にすると共に、前記被覆部材の外周には前記カップ形状に係合するための傾斜面を有することを特徴とする請求項4又は請求項5記載の白色発光装置。
【請求項7】 前記ケース体の凹部内に前記被覆部材を保持するための段部が設けられていることを特徴とする請求項5記載の白色発光装置。
【請求項8】 前記青色発光素子が前記凹部底面にフェースダウンボンディングにより実装されていることを特徴とする請求項4乃至請求項7のいずれか1項に記載の白色発光装置。
【請求項9】 前記青色発光素子が前記凹部底面に配設された基板にフェースダウンボンディングにより実装されてサブマウントパッケージを形成していることを特徴とする請求項4乃至請求項7のいずれかに記載の白色発光装置。
【請求項10】 前記青色発光素子がInGaN系発光ダイオードチップであることを特徴とする請求項1、請求項2、請求項4、請求項8及び請求項9のいずれか1項に記載の白色発光装置。
【請求項11】 前記蛍光体はYAG系蛍光体であることを特徴とする請求項1、請求項3及び請求項4のいずれか1項に記載の白色発光装置。
【請求項12】 前記減光材が黒色系顔料であることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の白色発光装置。
【請求項13】 反射面を形成した凹部を有するケース体と、該凹部の底面に実装された青色発光素子と、前記ケース体の発光面側を被覆する蛍光体を混入した被覆部材とを有し、前記青色発光素子の発光を前記被覆部材を透過させて白色発光させる白色発光装置において、前記ケース体は絶縁部材を挟んで対向する一対の反射率の高い金属メッキされたメタルコアより成り、前記被覆部材には前記青色発光素子の発光を波長変換して色度調整をするための蛍光体と、前記青色発光素子の発光の輝度を調整をするための減光材とが混入されており、前記被覆部材が前記凹部内に装着されていることを特徴とする白色発光装置。
【請求項14】 前記メタルコアはマグネシウム合金より成り、前記メタルコアの表面には銀メッキが施されていることを特徴とする請求項13記載の白色発光装置。
【請求項15】 前記被覆部材には複数のアームを有し、該アームが前記ケース体に形成された溝に嵌合していることを特徴とする請求項1、請求項3乃至請求項7及び請求項13記載の白色発光装置。
【請求項16】 前記被覆部材の前記アームにはダボが形成されており、該ダボが前記ケース体の溝に形成された係止穴に嵌合していることを特徴とする請求項15記載の白色発光装置。
【請求項17】 前記被覆部材は前記アーム同士が連結されて多数個が配列された集合被覆部材から分離して形成されていることを特徴とする請求項15又は請求項16記載の白色発光装置。
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、青色発光素子の発光を蛍光体を混入した被覆部材を透過させて白色発光を行う白色発光装置の改良に関し、更に詳しくは、発光色度と発光輝度とを所定範囲に管理することを可能とした白色発光装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、青色発光素子の発光を蛍光体を混入した被覆部材を透過させて白色発光を行う蛍光体混色型の白色発光装置が開発されている(例えば、特許文献1、特許文献2、特許文献3及び特許文献4参照。)。
【0003】
以下図面により、従来の白色発光装置について説明する。図25は、従来の蛍光体混色型の白色発光装置の構成と作用とを示す断面図である。70は白色発光装置であり、外部接続用の電極71、72を有する基板73に青色発光素子61がワイヤボンディングされており、この青色発光素子61をYAG系の蛍光粒子81を混入した透明樹脂91でモールドしている。
【0004】
上記白色発光装置70の動作は、電極71、72に駆動電圧を印加すると青色発光素子61が青色光Pbを発光する。そしてこの青色光Pbが透明樹脂91に混入された蛍光粒子81に衝突すると、蛍光粒子81が励起されて波長変換が行われ、蛍光粒子81から図示のごとく黄色光Peが発光される。この結果、白色発光装置70からは、青色発光素子61から発光されて蛍光粒子81に衝突せずに出力される青色光Pbと、蛍光粒子81に衝突して波長変換された黄色光Peとが混合された白色光Phとして発光される。
【0005】
また、特許文献1等に開示された蛍光体混色型の白色発光装置を更に改良した公知技術がある。この技術は、前記蛍光体を混入した被覆部材の中に着色剤としての顔料を混入させることにより、青色発光素子の青色光を蛍光粒子との組合せで白色光にした後に、着色用の顔料で所望の発光色に調整して出力する構成が開示されている(例えば、特許文献5及び特許文献6参照。)。
【0006】
さらに、特許文献5には、蛍光体を混入した被覆部材を青色発光素子のモールド部材とせずに、キャップまたはシート状に形成して前記青色発光素子を実装したケース体に装着することで、前記青色発光素子と前記被覆部材とを組み合わせる構成が開示されている。
【0007】
さらに、上記特許文献1等に開示された蛍光体混色型の白色発光装置の色度を改良した公知技術として、前記YAG蛍光体を混入した被覆部材の中にストロンチウムを混入させることにより、赤色成分の補正を行った白色発光装置が開示されている(例えば、特許文献7及び特許文献8参照)。
【0008】
【特許文献1】
特許2998696号公報
【特許文献2】
特許2927279号公報
【特許文献3】
米国特許第5998925号明細書
【特許文献4】
米国特許6069440号明細書
【特許文献5】
特開平11−87784号公報(第4頁、第3図)
【特許文献6】
米国特許6319425号明細書
【特許文献7】
特許公開2000−44021号公報
【特許文献8】
米国特許6351069号明細書
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記特許文献1等に開示された青色発光素子と蛍光体を混入した被覆部材とによる蛍光体混色型の白色発光装置は、単純な構成で白色発光を得ることができるため、極めて優れた白色発光装置であるが、問題点としては、前記青色発光素子を量産した場合に、各青色発光素子の発光波長と発光輝度にバラツキが発生すると共に、前記被覆部材に混入する蛍光粒子の量や分散状態のバラツキによって、完成した白色発光装置には図26及び図27に示すような色度と輝度の分布が生じてしまう。
【0010】
図26は、ある白色発光装置を1ロット量産したときの色度のバラツキを、一般によく知られているXYZ表色系色度座標の一部を用いて示した分布図である。ここで、それぞれの黒点は白色発光装置の個々の色度データを示しており、その色度は図示するごとく右上がりの帯状に分散している。ここで、幅方向の分散(矢印線A)は主に前記青色発光素子の発光波長のバラツキによって生じる色度のバラツキであり、長手方向の分散(矢印線B)は主に前記被覆部材に混入する蛍光粒子の量や分散バラツキによって生じる色度のバラツキである。尚、青色発光素子の発光波長はロット間バラツキが大きいので、実際の量産に於いては幅方向の分散(矢印線A)はさらに広がっている。
【0011】
このように、青色発光素子やYAG系蛍光体の蛍光粒子によって、白色発光装置の色度はかなりバラツキが生じるが、近年の白色発光装置に対する要求は厳しく、色度バラツキの規格値はx、y共に0.33±0.01程度を要求されることが多い。例えば、図26において、x、y共に0.33±0.01の範囲内(斜線エリア)を要求範囲R1とした場合は、大部分の白色発光装置が不採用となることになる。
【0012】
また、図27は、白色発光装置を前述と同様に量産したときの発光輝度のバラツキを示した分布図であり、X軸は発光輝度を表しY軸はその発光輝度を有する白色発光装置の個数を示している。ここで、近年の白色発光装置に要求されている輝度バラツキの要求範囲R2は±20%位であり、この範囲外の製品は不採用となることになる。実際には色度と輝度との二つの要因のバラツキが重畳しているので、白色発光装置としては非常に大きな特性のバラツキを持っていることになる。
【0013】
また、前記特許文献5等に開示された改良技術についても、前記蛍光体を混入した被覆部材の中に、着色剤としての顔料を混入させることにより、白色光を所望の発光色に調整して出力する方式、即ちカラー化のための顔料混入について開示されてはいるが、量産されたバラツキの大きな青色発光素子の発光波長及び発光輝度に対して白色発光装置の色度と輝度とを如何に改良するかについては、何ら示唆されていない。
【0014】
さらに、特許文献7に開示された改良技術についても、青色発光素子とYAG系蛍光体との組合せによる白色発光装置の欠点である赤色成分の補正を行うことで色度の改善を行うことは開示されてはいるが、量産された白色発光装置の発光波長のバラツキに対する色度補正については何ら示唆されておらず、また、白色発光装置の発光輝度のバラツキに対する補正については全く開示されていない。
【0015】
本発明は、上記白色発光装置の量産において、青色発光素子の発光波長と発光輝度とのバラツキによって生じる、色度と輝度の分布を所定の範囲に調整することで、いわゆる規格外の製品を極力少なくすることができる白色発光装置の構成を提供することを目的としている。
【0016】
【課題を解決するための手段】
前述した目的を達成するための本発明の手段は、青色発光素子の発光を蛍光体を混入した被覆部材を透過させて白色発光させる白色発光装置において、前記被覆部材には前記青色発光素子の発光を波長変換して色度調整をするための蛍光体と、前記青色発光素子の発光の輝度調整をするための減光材とが混入されていることを特徴とする。
【0017】
また、前記減光材は前記青色発光素子の発光波長に関わらず輝度を低下させる顔料または染料であることを特徴とする。
【0018】
また、前記被覆部材はシリコン系エラストマーに前記蛍光体と前記減光材とを混入した被覆部材であることを特徴とする。
【0019】
前述した目的を達成するための本発明の他の手段は、反射面を形成した凹部を有するケース体と、該凹部の底面に実装された青色発光素子と、前記ケース体の発光面側を被覆する蛍光体を混入した被覆部材とを有し、前記青色発光素子の発光を前記被覆部材を透過させて白色発光させる白色発光装置において、前記被覆部材には前記青色発光素子の発光を波長変換して色度調整をするための蛍光体と、前記青色発光素子の発光の輝度を調整をするための減光材とが混入されていることを特徴とする。
【0020】
また、前記ケース体の凹部に前記被覆部材を保持するための被覆部材保持部が設けられ、前記被覆部材が前記被覆部材保持部に装着されていることを特徴とする。
【0021】
また、前記ケース体の凹部を発光方向に向けた傾斜面を有するカップ形状にすると共に、前記被覆部材の外周には前記カップ形状に係合するための傾斜面を有することを特徴とする。
【0022】
また、前記ケース体の凹部内に前記被覆部材を保持するための段部が設けられていることを特徴とする。
【0023】
また、前記青色発光素子が前記凹部底面にフェースダウンボンディングにより実装されていることを特徴とする。
【0024】
また、前記青色発光素子が前記凹部底面に配設された基板にフェースダウンボンディングにより実装されてサブマウントパッケージを形成していることを特徴とする。
【0025】
また、前記青色発光素子がInGaN系発光ダイオードチップであることを特徴とする。
【0026】
また、前記蛍光体はYAG系蛍光体であることを特徴とする。
【0027】
また、前記減光材が黒色系顔料であることを特徴とする。
【0028】
前述した目的を達成するための本発明の更に他の手段は、反射面を形成した凹部を有するケース体と、該凹部の底面に実装された青色発光素子と、前記ケース体の発光面側を被覆する蛍光体を混入した被覆部材とを有し、前記青色発光素子の発光を前記被覆部材を透過させて白色発光させる白色発光装置において、前記ケース体は絶縁部材を挟んで対向する一対の反射率の高い金属メッキされたメタルコアより成り、前記被覆部材には前記青色発光素子の発光を波長変換して色度調整をするための蛍光体と、前記青色発光素子の発光の輝度を調整をするための減光材とが混入されており、前記被覆部材が前記凹部内に装着されていることを特徴とする。
【0029】
また、前記メタルコアはマグネシウム合金より成り、前記メタルコアの表面には銀メッキが施されていることを特徴とする。
【0030】
また、前記被覆部材には複数のアームを有し、該アームが前記ケース体に形成された溝に嵌合していることを特徴とする。
【0031】
また、前記被覆部材の前記アームにはダボが形成されており、該ダボが前記ケース体に形成された係止穴に嵌合していることを特徴とする。
【0032】
また、前記被覆部材は前記アーム同士が連結されて多数個が配列された集合被覆部材から分離して形成されていることを特徴とする。
【0033】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。図1は本発明の第一の実施の形態である白色発光装置を上面側から見た斜視図、図2は図1から被覆部材を除いた白色発光装置の斜視図、図3は図1のA−A断面を示す断面図である。図4はサブマウントパッケージの斜視図である。
【0034】
まず、本発明の第一の実施の形態である白色発光装置の構成について説明する。図1〜図3において、10は外形が略立方体形状を成す表面実装型の白色発光装置である。1はメタルコア材料より成る白色発光装置10のケース体であり、ケース体1の発光面側である上面1aには、発光方向に向けた光を反射する傾斜面1kを有するカップ形状の凹部1cが形成されている。5は凹部1cの底面1dに実装された後述する青色発光素子を含むサブマウントパッケージである。11は凹部1cを覆うようにケース体1に装着された略円盤状の被覆部材である。
【0035】
更に、各構成要素の細部について説明する。まず、ケース体1であるが、3a、3bは射出成形が可能な熱伝導性の高いマグネシウム(Mg)合金系のメタルコア材料から成る一対のメタルコアであり、ケース体1を縦断するスリット1gを挟んで対向するように配設されている。2はスリット1gに充填されて、一対のメタルコア3a、3bを接合している樹脂からなる絶縁部材である。
【0036】
ケース体1の下面1b側のメタルコア3a、3bは、白色発光装置10を実装する配線基板へ接続するための少なくとも一対の端子電極を成している。凹部1cの傾斜面1kの上部は被覆部材11の保持部ともなっている。ケース体1のメタルコア3a、3b表面には、腐食防止及び光の反射率向上のために光沢仕上げの銀(Ag)メッキが施されている。
【0037】
次に、図4によりサブマウントパッケージ5について説明する。6はInGaN系の発光ダイオードチップである青色発光素子であり、下面側の発光面にある一対の電極にはスタッドバンプ又はメッキバンプが形成されている。7はセラミック又はシリコンウエハ基板から成るサブマウント基板であり、スルーホール7cで導通した一対の両面配線パターンを有している。青色発光素子6はサブマウント基板7の配線パターン7b上に前記バンプを介してフェースダウンボンディングされている。8は青色発光素子6とサブマウント基板7との隙間に充填されたアンダ−フィル樹脂であり、9はサブマウント基板7上の青色発光素子6を封止している透明な封止樹脂である。サブマウントパッケージ5の一対の下面電極がスリット1gを跨ぐように凹部1cの底面1dに半田等の導電性接合部材により接合されている。
【0038】
次に、被覆部材11についてだが、被覆部材11は透明なシリコン系エラストマーより成り、その側面11aはケース体1の被覆部材保持部となっている傾斜面1kの形状と一致する形状の傾斜面になっている。被覆部材11は凹部1cへ接着又はカシメなどにより固定されている。12は、青色発光素子6の発光の色度を波長変換して色度調整をするための蛍光体である蛍光粒子である。13は、青色発光素子6のカラー特性の選択性を有するものではなく、発光波長に関わらず輝度を低下させる物質である減光材である。蛍光粒子12と減光材13とは青色発光素子6の色度と輝度とに対応して、各々の所定量及びその成分(種類)をシリコン系エラストマーに均一に分散するように混入させてある。
【0039】
ここで各々の所定量とは、予め確認済みの青色発光素子6の色度の値と輝度の値とを、共に同時に各々の許容範囲に入るように調整することができる量及び成分比のことを云う。そのための好適な材料として、蛍光粒子12としては組成中のGa(ガリウム)、Gd(ガドリウム)の比率を変化させた様々な種類のYAG(アルミン酸イットリウム)系蛍光体が使用される。減光材13としては色度に影響を与えずに輝度を低下する方向に調整できる黒鉛、カーボン、又は赤、緑、青色系顔料をミックスした黒色系顔料が使用される。
【0040】
次に、本実施の第一の形態である白色発光装置10の効果について説明する。まず、ケース体1が熱伝導性の高いメタルコア材料で構成されているので放熱性に優れており、大電流が必要で発熱量の大きい発光装置には特に有効な構成である。また、青色発光素子6をフェースダウンボンディング実装としたので、従来のワイヤボンディング実装と違って、ワイヤ及びボンディグパッドの影が出射光の邪魔をしないので従来より輝度を向上させることができた。また、凹部1cを出光方向に向けた傾斜面1kを有するカップ形状とし、その面には光沢メッキを施したので、青色発光素子6の側面からの出射光を出光方向に反射させることができて、十分な輝度の白色発光素子10が得られた。
【0041】
また、青色発光素子6に、色度を調整する蛍光粒子12と共に輝度を低下させる方向に調整する減光材13を混入させた被覆部材11を組み合わせたので、所望範囲の色度と輝度とを同時に満足する特性にバラツキの少ない白色発光装置10が得られた。なお、本発明においては、上記のように輝度を十分大きくできる構成とすることで、輝度を低下させる方向で全ての輝度調整が可能となり、発光特性が揃った白色発光装置10の量産が可能となった。
【0042】
被覆部材11は略円盤状であることと、蛍光粒子12及び減光材13をシリコン系エラストマーに混入させたこととで、沈殿や偏りが起きず均等に分散させることができるために均一な発光色が得られた。また、被覆部材11の側面11aを被覆部材保持部である傾斜面1kと一致して係合する側面11aとしたので、被覆部材11の位置が安定し凹部1cを密閉できる。また、被覆部材11が凹部1cに収まっているので側面11aから逃げようとする光を出光方向に反射させることができ、光は出光方向に集中する。また、青色発光素子6の出射光が全て被覆部材11に入るので光の散乱やロスが少ない。そして、隣接する光の影響も受けない。また、ケース体1の凹部1c内部を樹脂封止していないので信頼性が高い。
【0043】
なお、この白色発光装置10の製造方法は、後に第三の実施の形態の製造方法において説明する集合基板方式による方法と基本的に同様であるから、ここでの説明は省略するが、サブマウント基板7やケース体1を多数個取りのできる集合基板方式を用いることで、青色発光素子6の実装も含めて白色発光装置10が集合状態で同時多数個の製造が可能になり、生産性が高く高品質な製品とすることができ、製造コストの削減ができる。
【0044】
次に、本発明の第二の実施の形態について説明する。図5は本発明の第二の実施の形態である白色発光装置の断面図である。図5において、20は白色発光装置である。14はガラス又はアクリル、シリコンなどの硬質プラスチックからなるカバー板であり、ケース体1の上面1aに接合されている。他の構成は第一の実施の形態の白色発光装置10と同様であるから、同じ構成要素には同じ符号と名称を付して説明を省略する。白色発光装置20の製造方法も、白色発光装置10の場合と同じ工程にカバー板接合工程が付加されるだけである。従って第一の実施の形態と同様の効果の他に、カバー板5の存在により被覆部材11の固定が不要となる利点がある。
【0045】
次に、本発明の第三の実施の形態である白色発光装置の構成について説明する。図6は本発明の第三の実施の形態である白色発光装置の上面側から見た斜視図、図7は同じく下面側から見た斜視図である。図8は図6のB−B断面を示す断面図である。図6〜図8において、30は外形が略立方体形状を成す表面実装型の白色発光装置である。21は白色発光装置30のケース体であり、ケース体21の発光面側である上面21aには、発光方向に向いて光を反射する傾斜面21kを有するカップ形状の凹部21cが形成されている。32は凹部21cを覆うようにケース体21に装着された被覆部材である。
【0046】
更に、各構成要素の細部について説明する。まず、ケース体21であるが、23a、23bは射出成形が可能な熱伝導性の高いMg合金系のメタルコア材料から成る一対のメタルコアであり、スリット21gを挟んで対向するように配設されている。4は一対のメタルコア3a、3bをアウトサートモールドすることによりケース体21を構成しているリフロー耐熱性を有する熱可塑性樹脂からなる樹脂成形部である。樹脂成形部4は、少なくとも凹部21cの内面並びに下面21bの端子電極となる一部の面は除いて、スリット21g並びにメタルコア3a、3bの周囲をモールドすることにより結束して強固なケース体21を形成している。
【0047】
ケース体21の下面21b側のメタルコア23a、23bは、白色発光装置30を実装する配線基板へ接続するための少なくとも一対の端子電極を成している。凹部21cの上端近傍の傾斜面21kには垂直な壁面21mを有する段部21eが形成され、被覆部材32の保持部となっている。ケース体21の表面のメタルコア23a、23bの各露出面には、腐食防止及び光の反射率向上のために光沢仕上げのAgメッキが施されている。その他の構成は第一の実施の形態と同様なので、同じ構成要素には同じ符号と名称とを用いて、詳細な説明を省略する。
【0048】
次に、白色発光装置30の製造方法を図面を用いて説明する。この方法は白色発光装置30を多数個同時に加工することができる集合基板を用いた製造方法である。図9は白色発光装置の主要な製造工程を示す工程表であり、本実施の形態以外の他の各実施の形態にも共通するものである。図10乃至図18は各工程の内容を示す斜視図である。図19は青色発光素子と被覆部材との組合せ方法を説明する説明図である。
【0049】
図9において、S1〜S4の工程までは集合基板方式によるサブマウントパッケージ形成工程である。まず、集合基板形成工程S1において、図10に示す集合サブマウント基板を形成する。107はサブマウント基板7を多数個(ここでは説明の便宜上9個としてある)取りできる集合サブマウント基板としての集合基板である。集合基板107の基材107a両面にスルーホール107cにより導通した配線パターン107bが形成されている。
【0050】
次に、青色発光素子実装工程S2において、図11に示すように、青色発光素子6を集合基板107上面の対向する配線パターン107bを跨ぐようにして搭載接合する。次に集合サブマウント形成工程S3において、図12に示すように、集合基板107上の青色発光素子6をアンダーフィル樹脂8及び封止樹脂9で封止する。105はこうして形成された集合サブマウントである。次に、ダイシング工程S4において、図13に示すように、集合サブマウント105をダイシングラインDLに沿ってダイシングすることにより切断して、個片のサブマウントパッケージ5を得る。こうして形成したサブマウントパッケージ5は色度及び輝度の測定をして、その色度及び輝度の測定値により予め所定の幅の値を持たせて設定した各クラスに分類しておく。
【0051】
図9のS5〜S10の工程は同じく集合基板方式による白色発光装置の形成工程である。まず、集合メタルコア形成工程S5を図14により説明する。123は射出成形によって形成された集合メタルコアである。集合メタルコア123の外枠123aの内側には、凹部21cを内面に有する円筒部123bが縦横に多数個(ここでも説明の便宜上9個としてある)形成されている。また、円筒部123bを縦断するスリット123g並びに円筒部123b下面側でスリット123gと直角に交差する溝部123cも同時に形成される。ここで、集合メタルコア123にはメッキ処理を施す。次に、図15により集合ケース体形成工程S6を説明する。104は樹脂成形部であり、集合メタルコア123の外枠123aの内側の凹部21c及び下面側の電極面となる図示しないメタルコア露出部を除いた円筒部123bの周囲及びスリット123g、溝部123cの中へ絶縁部材となる樹脂を充填して硬化させる。121はこうして形成された集合ケース体である。
【0052】
次に、図16により、サブマウントパッケージ実装工程S7について説明する。ここでは予めクラス分けしてある同じクラスのサブマウントパッケージ5の下面の電極面を集合ケース体121の凹部21c底面21dに、半田ペーストを介して載置しリフローする。次に、図17により、被覆部材取付工程S8について説明する。予め特性を測定選別済みであり、青色発光素子6の特性に対応する被覆部材32を凹部21cに装着する。130はこうして形成された白色発光装置の集合体である集合発光装置である。次に、図18により、ダイシング工程S9について説明する。集合発光装置130をダイシングラインDLに沿って切断分離して、個片の白色発光装置30を得る。この後、メタル切断面には必要に応じてメッキを施す。最後に完成検査工程S10を経て、白色発光装置30はテーピング包装され出荷される。
【0053】
ここで図19により、青色発光素子6と被覆部材32との組合せ方法を説明する。サブマウントパッケージ5として実装済みの各青色発光素子6は、LEDテスターにより予め発光の色度・輝度を測定して、各々の特性に所定の幅を有する複数のクラス(例えば図19のa、b、cクラス)に分類しておく。一方、各クラスa、b、cの色度・輝度の範囲内の青色発光素子6を色度・輝度の両者を同時に調整をして所定の許容範囲の色度・輝度を有する白色光にするのに必要な量を予め実験的に定めた蛍光粒子12及び減光材13を混入した被覆部材32を青色発光素子6のクラスに対応するように複数のクラス(例えば図19のA、B、Cクラス)に分類しておく。こうして、例えばaクラスから取り出したサブマウントパッケージ5には、Aクラスから取り出した被覆部材32を組み合わせて、ケース体21に実装或いは装着することにより白色発光装置30を完成する。
【0054】
次に、本発明の第三の実施の形態である白色発光装置30の効果について説明する。被覆部材保持部に段部21gを設けたので、被覆部材32の装着が一層容易になった。また、被覆部材32の側面32aが垂直面となり、組立に際して上下判別の必要がない。その他は第一の実施の形態の効果と同様である。
【0055】
次に、本発明の第四の実施の形態である白色発光装置の構成について説明する。図20は本発明の第四の実施の形態である白色発光装置の平面図、図21は図20のC−C断面を示す断面図である。図20、図21において、40は外形が略立方体形状を成す表面実装型の白色発光装置である。31はケース体であり、ケース体31が第一の実施の形態と異なるのは上面側に複数(ここでは4本)の溝31hが形成されていることである。42は被覆部材であり、被覆部材42が第一の実施の形態と異なるのはケース体31の溝31hに対応する複数のアーム42aを有しており、アーム42aは溝31hに嵌合固定されている。その他の構成は第一の実施の形態と同じなので、同じ構成要素には同じ符号と名称を付して詳細な説明は省略する。
【0056】
本実施の形態の製造方法は、基本的に第三の実施の形態で説明したものと同じであるから説明を省略し、異なる部分だけを補足する。すなわち、被覆部材取付工程S8において被覆部材42が集合体になっているところだけが異なっている。図22はこの工程のみを説明する斜視図である。図22において、142は多数個の被覆部材42のアーム42b同士が連結して集合体となった集合被覆部材である。131は溝131hが形成された集合ケース体である。この工程では集合被覆部材142がサブマウントパケージ5を実装済みの集合ケース体131に装着される。140はこうして形成された集合発光装置である。
【0057】
本実施の形態の効果について説明する。被覆部材42も集合体としたので、特性の揃った多数個の被覆部材を容易に得られる。また、組立工数が削減できる。その他は第一の実施の形態で説明したものと同様である。
【0058】
次に、本発明の第五の実施の形態である白色発光装置の構成について説明する。図23は本発明の第五の実施の形態である白色発光装置の平面図、図24は図23のD−D断面を示す断面図である。図23、図24において、50は外形が略立方体形状を成す表面実装型の白色発光装置である。41はケース体であり、ケース体41が第四の実施の形態と異なるのは溝41hに係止穴41jが形成されていることである。
【0059】
51は被覆部材であり、被覆部材51が第四の実施の形態と異なるのは、ケース体41の溝41hに対応する複数のアーム51bの少なくとも1本にダボ51cを有しており、アーム51bは溝41hに、ダボ51cは係止穴41jに嵌合固定されているところである。その他の構成は第四の実施の形態と同じなので、同じ構成要素には同じ符号と名称を付して詳細な説明は省略する。第五の実施の形態の白色発光装置50には第四の実施の形態と同様の効果と、ダボ51cを設けたことによって被覆部材51の固定力を強化できるという効果がある。
【0060】
なお、本発明は、必ずしも以上説明した実施の形態に限定されるものではなく、例えば、サブマウントパッケージ5において青色発光素子6は、アンダーフィル樹脂8及び封止樹脂9が省かれた状態でサブマウント基板7に実装されていてもよい。また、青色発光素子6は必ずしもサブマウント基板7に実装されてサブマウントパッケージ5になっていなくてもよく、その場合にはケース体に直接実装される。また、光反射面となる凹部2c、21c、31c、41cの内面を略多角錐形状、略球面形状、若しくは略放物面形状等に形成してもよい。これらの形状を採用することで、青色発光素子6の出射光の発光効率がより向上する。また、被覆部材11、32、42、51の形状も平盤形状に限らず、例えば上面が凸レンズ形状であってもよい。第三の実施の形態で示したメタルコア23a、23bや樹脂成形部4の形状も各種のものが採用できることは勿論である
【0061】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、青色発光素子の発光を蛍光体を混入した被覆部材を透過させて白色発光させる白色発光装置において、前記被覆部材には前記青色発光素子の発光を波長変換して色度調整をするための蛍光体と、前記青色発光素子の発光の輝度調整をするための減光材とを混入したので、青色発光素子の色度と輝度に対応して所定量の蛍光体と減光材とを選択することにより、色度と輝度とを共に各々の許容範囲内に収まるバラツキの少ない白色発光装置が得られた。
【0062】
また、前記減光材は前記青色発光素子の発光波長に関わらず輝度を低下させる顔料であるので、色度に影響させないで輝度を調整することができるので、色度と輝度の両方を調整することが容易になる。
【0063】
また、前記被覆部材はシリコン系エラストマーに前記蛍光体と前記減光材とを混入したので、前記蛍光体及び前記減光材の沈殿や分散状態の偏りがなく均一な発光色が得られた。
【0064】
また、反射面を形成した凹部を有するケース体と、該凹部の底面に実装された青色発光素子と、前記ケース体の発光面側を被覆する蛍光体を混入した被覆部材とを有し、前記青色発光素子の発光を前記被覆部材を透過させて白色発光させる白色発光装置において、前記ケース体は絶縁部材を挟んで対向する一対の反射率の高い金属メッキされたメタルコアより成り、前記被覆部材には前記青色発光素子の発光を波長変換して色度調整をするための蛍光体と、前記青色発光素子の発光の輝度を調整をするための減光材とが混入されており、前記被覆部材が前記凹部内に装着されている前記ケース体はメタルコアで形成したものであり、メタルコア表面には光沢メッキが施されているので、放熱性が良好で、厳しい環境にも耐えられる信頼性の高い白色発光装置を得ることができた。
【0065】
また、前記ケース体の凹部に前記被覆部材を保持するための被覆体保持部が設けられ、前記被覆部材が前記被覆部材保持部に装着されているので、被覆部材の位置決めが容易で組み立て易く、また交換も容易である。また、隣接する発光装置の光によって励起されることがない。
【0066】
また、前記ケース体の凹部を発光方向に傾斜面を設けたカップ形状にするとともに、前記被覆部材の外周には前記凹部のカップ形状に係合するための傾斜面を設けたので、発光素子から側方へ出た光が有効に観測面側へ反射して、発光効率が向上し輝度を最大にすることができた。
【0067】
また、前記ケース体の凹部内に前記被覆部材を保持するための段部を設けたので、被覆部材の位置決めが正確に行えることになった。
【0068】
また、前記青色発光素子が前記凹部底面に配設された基板にフェースダウンボンディングにより実装されているので、ワイヤ及びボンディングパッドの影に邪魔されず輝度が向上することになった。
【図面の簡単な説明】
【図1】
本発明の第一の実施の形態である白色発光装置の斜視図である。
【図2】
図1から被覆部材を除いた斜視図である。
【図3】
図1のA−A断面を示す断面図である。
【図4】
サブマウントパッケージの斜視図である。
【図5】
本発明の第二の実施の形態である白色発光装置の断面図である。
【図6】
本発明の第三の実施の形態である白色発光装置の上面側から見た斜視図である。
【図7】
本発明の第三の実施の形態である白色発光装置の下面側から見た斜視図である。
【図8】
図6のB−B断面を示す断面図である。
【図9】
本発明の第三の実施の形態の白色発光装置の製造方法を説明する工程表である。
【図10】
本発明の第三の実施の形態である白色発光装置の製造方法を説明する斜視図である。
【図11】
本発明の第三の実施の形態である白色発光装置の製造方法を説明する斜視図である。
【図12】
本発明の第三の実施の形態である白色発光装置の製造方法を説明する斜視図である。
【図13】
本発明の第三の実施の形態である白色発光装置の製造方法を説明する斜視図である。
【図14】
本発明の第三の実施の形態である白色発光装置の製造方法を説明する斜視図である。
【図15】
本発明の第三の実施の形態である白色発光装置の製造方法を説明する斜視図である。
【図16】
本発明の第三の実施の形態である白色発光装置の製造方法を説明する斜視図である。
【図17】
本発明の第三の実施の形態である白色発光装置の製造方法を説明する斜視図である。
【図18】
本発明の第三の実施の形態である白色発光装置の製造方法を説明する斜視図である。
【図19】
青色発光素子と被覆部材との組合せ方法を示す説明図である。
【図20】
本発明の第四の実施の形態である白色発光装置の平面図である。
【図21】
図20のC−C断面を示す断面図である。
【図22】
本発明の第四の実施の形態である白色発光装置の製造方法を示す斜視図である。
【図23】
本発明の第五の実施の形態である白色発光装置の平面図である。
【図24】
図23のD−D断面を示す断面図である。
【図25】
従来の白色発光装置の構成と作用を説明する断面図である。
【図26】
従来の白色発光装置の色度のバラツキを示す分布図である。
【図27】
従来の白色発光装置の輝度のバラツキを示す分布図である。
【符号の説明】
1、11、21、31、41 ケース体
1c、21c、31c、41c 凹部
1d、21d 底面
1k、21k、31k、41k 傾斜面
2 絶縁部材
3a、3b、23a、23b、33a、33b、43a、43b メタルコア
6 青色発光素子
7 サブマウント基板
10、20、30、40、50 白色発光装置
11、32、42、51 被覆部材
11a、32a 側面
12 蛍光粒子
13 減光材
21e 段部
31h、41h 溝
42b、51b アーム
51c ダボ
51j 係止穴
141 集合被覆部材
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