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JP2004146277A - ランプソケット及びそれを用いる照明器具 - Google Patents

ランプソケット及びそれを用いる照明器具 Download PDF

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JP2004146277A
JP2004146277A JP2002311915A JP2002311915A JP2004146277A JP 2004146277 A JP2004146277 A JP 2004146277A JP 2002311915 A JP2002311915 A JP 2002311915A JP 2002311915 A JP2002311915 A JP 2002311915A JP 2004146277 A JP2004146277 A JP 2004146277A
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磯田 雅章
Tokuji Sato
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Matsushita Electric Works Ltd
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Abstract

【課題】取付部位に確実に取り付けることができる小型のランプソケット及びそれを用いる照明器具を提供する。
【解決手段】ランプソケット1のソケット本体2は樹脂製のボディ3とカバー4とで構成され、両端に口金を有する直管形の蛍光ランプの口金が嵌合する受金を有するプランジャ6を前後動自在に保持している。カバー4の後壁には、スリット4dによって一端側を除いて後壁から分離され、他端部が前後方向において撓み自在に形成された撓み片12が形成され、撓み片12の他端部に設けた係止突起12aが取付板24の係止孔26と嵌合する。またボディ3の左右の側壁の後縁からは断面L形の挟持片11,11が突出しており、挟持片11の縦片11bは取付板24に設けた貫通孔25の幅狭部25b内に挿入されて回り止めを行うとともに、横片11aがカバー4の後面との間で取付板24を挟持する。
【選択図】   図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、高出力形の直管形蛍光ランプが装着されるランプソケット及びそれを用いる照明器具に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
この種のランプソケットとしては、例えば図13(a)(b)に示すような構造を有するものが従来より提供されている(特許文献1参照)。
【0003】
このランプソケットは、後面が開口した略箱状であって前面に蛍光ランプの口金が挿入されるランプ挿入孔が設けられたボディ51と、ボディ51の開口を塞ぐようにしてボディ51に被着されるカバー52とで構成されるソケット本体50を有し、ソケット本体50の内部にはランプピンに接触するとともに、基端にリード線が接続された導電金具(図示せず)が収納されている。
【0004】
カバー52の後面の上部には貫通孔53が貫設され、下部の左右両側には突起54,54が突設されている。また、ボディ51には、カバー52の貫通孔53に連通する挿通孔55が貫設されている。
【0005】
而して、このランプソケットを照明器具の器具本体に固定された取付板60に取り付ける際には、ボディ51の挿通孔55とカバー52の貫通孔53とに挿通したねじ56の先端を取付板60に設けた孔61に通してナット57に螺合することで、ソケット本体50を取付板60にねじ56で締め付けて固定している。この時、突起54の先端が取付板60に設けた孔(図示せず)と嵌合し、ソケット本体50の回転止めが行われる。
【0006】
【特許文献1】
特開平10−149717号公報(第3頁及び第4図、第5図)
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、片口金形の蛍光ランプが装着されるランプソケットでは蛍光ランプを片持ち支持しているので、受金が蛍光ランプの口金を保持する力を大きくとる必要があり、その結果ランプ側に引っ張られる方向(この方向をランプ引張り方向と言う。)に加わる力が大きくなって、ランプ引張り方向の取付強度を充分に確保する必要がある。それに対して、両口金形の直管形蛍光ランプが装着されるランプソケットでは蛍光ランプを両側から支持しているので、片口金形の蛍光ランプが装着されるランプソケットに比べて、受金が口金を保持する力を小さくでき、したがってランプ引張り方向に加わる力が小さくなり、ランプ引張り方向の取付荷重が小さくて済むが、蛍光ランプを回転させるような力が加わる場合があるので、蛍光ランプの回転方向への取付強度を十分に確保する必要がある。
【0008】
上述した従来のランプソケットでは、1本のねじ56でソケット本体50を取付板60に締付固定しているため、蛍光ランプの回転方向への取付強度を大きくとるためには、ねじサイズを大きくして、ねじ56による締付力を大きくする必要があり、その結果ソケット本体50が大型化するという問題があった。
【0009】
また、蛍光ランプを回転させるような力が加わると、ねじ56を中心にソケット本体50を回転させるような力がソケット本体50に加わるが、カバー52の2個の突起54が取付板60の孔と嵌合することで、ソケット本体50の回転止めを行っているので、ねじ56の締付時やソケット取付後に蛍光ランプを回転する力がかかった場合に2個の突起54に荷重が集中して、突起54が破壊する虞もあった。また、上述のランプソケットでは、ソケット本体50を取付板60にねじ止めする際に、ソケット本体50を取付板60に仮止めする構造となっていないため、取付作業がやりにくいという問題もあった。
【0010】
本発明は上記問題点に鑑みて為されたものであり、その目的とするところは、取付部位に確実に取り付けることができる小型のランプソケット及びそれを用いる照明器具を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1の発明では、両端に口金を有する直管形の蛍光ランプが装着されるランプソケットであって、蛍光ランプの口金を受ける受金が前面に設けられた樹脂製のソケット本体と、ソケット本体の内部に収納され給電線が接続されるとともに口金が備える接触片に電気的に接続される導電部材とを備え、ソケット本体を板状の取付部位に取り付けるための取付手段をソケット本体の後面側に設け、該取付手段を、ソケット本体の後壁に設けたスリットによって一端側を除いて後壁から分離され、他端部が前後方向において撓み自在に形成された撓み片と、撓み片の他端部から後方に向かって突出し取付部位に設けた被係止凹部と係止する係止突起と、それぞれソケット本体の後面から後方に突出し、取付部位に設けた貫通孔に挿入されて貫通孔の縁と当接することにより回り止めを行う一対の位置規制突起と、各位置規制突起の先端部から側方に突出し、ソケット本体の後壁との間で取付部位を挟持する一対の挟持用突起とで構成したことを特徴とする。
【0012】
請求項2の発明では、請求項1の発明において、ソケット本体の後壁において、押圧突起及び一対の位置規制突起から略等距離の位置に、取付部位に設けた挿通孔に通した取付ねじが螺合するねじ穴を形成したことを特徴とする。
【0013】
請求項3の発明では、請求項1の発明において、ソケット本体の内部に撓み片の周りを囲む袋状の隔壁を形成したことを特徴とする。
【0014】
請求項4の発明では、両端に口金を有する直管形の蛍光ランプと、蛍光ランプの口金が装着される請求項1乃至請求項3の何れか1つに記載のランプソケットと、ランプソケットを保持する器具本体と、器具本体に取り付けられてランプソケットに装着される蛍光ランプを点灯させる安定器とを備えて成ることを特徴とする。
【0015】
【発明の実施の形態】
本実施形態の照明器具は、図10〜図12に示すように、両端にR17d(JIS C 7709−1参照)と呼ばれる口金41を有する高出力タイプの直管形の蛍光ランプ40,40と、各蛍光ランプ40の軸方向に沿って一対ずつ配置され口金41と嵌合する受金を具備したランプソケット(可動形ランプソケット1及び固定形ランプソケット1’)と、2組のランプソケット1,1’を保持する器具本体20と、器具本体20に取り付けられて各組のランプソケット1,1’に装着される蛍光ランプ40,40を点灯させる安定器30とを備える。
【0016】
先ず可動形ランプソケット(以下、ランプソケットと略す)1の構造について図1〜図8に基づいて説明する。尚、以下の説明では特に断りが無い場合、図3(a)の向きにおいて上下左右の方向を規定し、また図3(a)における正面を前面という。したがって、図3(b)における右端は後端になる。
【0017】
このランプソケット1は、図2に示すように、後面が開口した箱形のボディ3及びボディ3の開口面に被着されるカバー4からなるソケット本体2を備え、ソケット本体2の内部には蛍光ランプ40の口金41を受ける受金5が納装されている。
【0018】
ボディ3は、受金5を前後動自在に保持する略円筒状の主部3aと、主部3aの後部側から下方に突出する突出部3bとが一体に形成された合成樹脂成型品からなり、主部3aの前面にはプランジャ6が前後動自在に挿通する略十字形の挿通孔3cが開口している。また、突出部3bの左右両側壁の後縁からは、断面L字形であって先端が外側に向かって突出し、カバー4の後面との間で後述する器具本体20の取付板24を挟持する挟持片11,11が一体に突設されている。
【0019】
カバー4は合成樹脂成型品からなり、ボディ3の主部3a並びに突出部3bの開口面を塞ぐような形状に形成され、前面の上部には後述する端子金具9のばね座片9aとコイルばね8の後端部とが挿入される一対のばね保持溝4aが設けられ、前面の下部にはボディ3の突出部3b内に進出する一対の突台部4bが突設されている。カバー4の後面の上部には、後壁に設けたスリット4dによって一端側を除いて後壁から分離された舌状の撓み片12が形成され、撓み片12の他端部は前後方向において撓み自在となっており、撓み片12の他端部後面には取付板24の係止孔26(被係止凹部)と係止する係止突起12aが後方に向かって突設されている。また、カバー4の後面略中央には、図7及び図8に示すように上述した撓み片12の係止突起12a及び挟持片11,11から略等距離の位置に、組立ねじが螺合するねじ穴13が形成されている。すなわち、係止突起12a及び挟持片11,11はねじ穴13を中心とする略同一半径の円周上に略等しい間隔で配置されている。尚、カバー4の左右両側縁には、ボディ3の挟持片11,11に対応する部位に挟持片11,11を逃がすための切欠4e,4eを設けてある。
【0020】
プランジャ6は合成樹脂成型品からなり、平面視略十字形の有底筒状の主部6aと、主部6aの後端部に形成された鍔部6bとを有し、主部6aの内側に受金5が設けられている。受金5は、前面に開口し口金41の前端部から突出する嵌合部42が嵌合する嵌合凹所5aと、嵌合凹所5aの底面中央より前方へ突出する平面視略エ字形のガイド部5bと、嵌合凹所5aの底面に設けられた一対の挿通孔(図示せず)に後方からそれぞれ挿通される接触端子7,7とを具備する。
【0021】
接触端子7は金属部材により略十字形に形成され、上記挿通孔から嵌合凹所5a内に挿入されるコンタクト部7aが、ガイド部5bの両側面の縦溝5cに収納保持される。一方、上記挿通孔よりプランジャ6の後方に突出する接触端子7の後端部7bにはコイルばね8の前端部が挿入される。
【0022】
コイルばね8の後端部は端子金具9のばね座片9aとともにカバー4のばね保持溝4a内に挿入される。端子金具9は金属板に抜き加工且つ曲げ加工を施して形成され、略円形のばね座片9aと、外部電線が接続される速結端子部9bと、ばね座片9aと速結端子部9bとの間を連結する連結片9cとを有する。そして、端子金具9をカバー4に取り付けた状態では、ばね座片9aがばね保持溝4aの底部に配置されるとともに、速結端子部9bが突台部4bの前面側に載置される。ばね座片9aの略中央には孔9fが貫設されており、この孔9fがばね保持溝4aの底壁に設けた突起(図示せず)に嵌り込むことで、ばね座片9aの位置決めが行われるようになっている。この時、コイルばね8の後端部がばね座片9aと接触し、接触端子7と端子金具9とがコイルばね8を介して電気的に接続される。ここに、2組の接触端子7、コイルばね8、及び端子金具9から蛍光ランプ40の口金41が備える接触片(図示せず)と給電線の間を電気的に接続する導電金具10が構成される。
【0023】
端子金具9の速結端子部9bは平面視略コ字形であって、ボディ3の左右の側壁に沿って配置される当接片9dと、当接片9dとの間で給電線の芯線を挟持する鎖錠片9eとを有している。鎖錠片9eは切り起こしによって形成され、先端に行くほどボディ3の下壁から遠ざかる向きに傾斜しており、先端縁が当接片9dと対向している。ボディ3の下壁には、当接片9dと鎖錠片9eとの対向部位に対応して電線挿通孔3dが一対ずつ設けられており、この電線挿通孔3dから給電線(図示せず)の被覆が剥かれた芯線を挿入すると、鎖錠片9eと当接片9dとの間に芯線の導体が挟持され、鎖錠片9eの先端縁が芯線の導体に食い込むことによって、芯線の脱落が防止されるようになっている。すなわち、電線挿通孔3dに給電線の芯線を挿入するだけで、芯線が保持されるとともに、端子金具9への電気的接続がなされるのである。また、ボディ3の下壁には各電線挿通孔3dに対応して電線外し孔3eが設けられており、速結端子部9bに接続された給電線の芯線を外す場合には、対応する電線外し孔3eから工具を挿入して、工具の先端で鎖錠片9eを上側に押圧すると、鎖錠片9eが当接片9dから離れる方向に撓められるので、鎖錠片9eが芯線の導体から離れて、給電線を容易に引き抜くことができる。
【0024】
次にランプソケット1を組み立てる手順について以下に簡単に説明する。先ずプランジャ6の主部6aをボディ3の挿通孔3cに後方から挿通し、接触端子7、コイルばね8及び端子金具9を内部に納装した後に、ボディ3の開口面にカバー4を被着し、カバー4の組立爪4cをボディ3の嵌合凹所(図示せず)と嵌合させることにより、ランプソケット1の組立が完了する。ここで、圧縮状態でソケット本体2内に納装されるコイルばね8のばね力により接触端子7を介してプランジャ6が前方へ弾性付勢され、挿通孔3cの周縁に鍔部6bが当接することによって、プランジャ6が挿通孔3cから抜け止めされた状態で挿通孔3cから進退自在に保持される。すなわち、プランジャ6及びコイルばね8により、口金41との嵌合方向に受金5を移動自在とし且つ蛍光ランプ40側に受金5を付勢する移動機構が構成される。
【0025】
ところで、固定形ランプソケット1’は図9に示す様な構造を有し、上記の移動機構を備えておらず、ボディ3の主部3a内に受金5が固定されている点で可動形ランプソケット1と相違するが、それ以外の構成についてはほぼ共通であるので、詳細な説明は省略する。
【0026】
次に、このランプソケット1,1’の器具本体20への取付構造について説明する。図1に示すように器具本体20の取付板24には、カバー4の係止突起12aが係止する係止孔26と、ねじ穴13に螺合する取付ねじ14を挿通するための挿通孔27とが取付板24を貫通して設けられ、係止孔26と挿通孔27とを結ぶ線に対して左右両側に挟持片11,11がそれぞれ挿入される貫通孔25,25が形成されている。貫通孔25,25は係止孔26と挿通孔27とを結ぶ線と略平行な方向に延び、挿通孔27に近い側が遠い側に比べて幅狭となっており、幅広部25aの幅寸法は挟持片11の横片11aよりも幅広に形成され、幅狭部25bの幅寸法は挟持片11の横片11aよりも幅狭で、縦片11bの厚みよりも幅広となっている。尚、幅狭部25b,25b及び係止孔26は挿通孔27を中心とする略同一半径の円周上に配置されている。
【0027】
而して、ランプソケット1,1’を取付板24に取り付ける際には、ソケット本体2の後面を取付板24に近づけて、挟持片11,11をそれぞれ貫通孔25の幅広部25aに挿入した後、ソケット本体2を貫通孔25の長手方向に沿ってスライド移動させて、挟持片11を貫通孔25の幅狭部25b内に挿入させると、挟持用突起たる横片11aの先端部とカバー4の後面(ソケット本体2の後壁)との間に幅狭部25bの縁が挟持される。ここに、カバー4の後面と横片11aの前面との間の隙間は取付板24の板厚と略同じ寸法に形成されているので、挟持片11が幅狭部25b内に挿入されると、取付板24の表面によって係止突起12aが前方に押圧されて、撓み片12の先端部が前方に撓められる。また、ソケット本体2を取付板24に対してスライド移動させて、挟持片11を幅狭部25bの端まで移動させると、撓み片12の弾性力によって撓み片12の係止突起12aが取付板24の係止孔26と嵌合し、ソケット本体2が取付板24に仮保持される。この時、カバー4のねじ穴13と取付板24の挿通孔27とが連通し、挿通孔27に通した取付ねじ14をねじ穴13に螺合することで、ソケット本体2が取付板24に固定されるのである。
【0028】
ところで、両端に口金を有する直管形の蛍光ランプ40が装着されるランプソケット1,1’では、片口金の蛍光ランプが装着されるランプソケットに比べてランプ引張り方向に加わる力が小さいので、ランプ引張り方向への取付荷重は小さくて済み、そのうえ本実施形態ではランプ引張り方向に加わる力を取付ねじ14と挟持片11の横片11aとで受けているので、取付ねじ14に締付力の小さい小型のものを使用でき、その結果ソケット本体2の小型化を図ることができる。
【0029】
また、取付ねじ14のねじ締め時や蛍光ランプ40を回転させるような力が加わった場合には、取付ねじ14の螺合するねじ穴13を中心としてソケット本体2を回転させるような力がソケット本体2に加わるのであるが、挟持片11の位置規制突起たる縦片11bが貫通孔25(幅狭部25b)の縁に当接するとともに、係止突起12aが係止孔26と係止することでソケット本体2の回り止めを行っており、ソケット本体2を回転させる力を3箇所の突起(係止突起12aと挟持片11,11の縦片11b,11b)で受けているので、各々の突起で受ける荷重を低減して、突起の破損を防止でき、また1個当たりの突起で受ける荷重を従来と同程度にするのであれば、ソケット本体2の取付強度を高めることができる。しかも、3箇所の突起(係止突起12aと挟持片11,11の縦片11b,11b)はねじ穴13から略等距離の位置に配置されているので、3箇所の突起で荷重を均等に受けることができる。ここに、撓み片12と係止突起12aと挟持片11の横片11a及び縦片11bとで、ソケット本体2を板状の取付部位(器具本体20の取付板24)に取り付けるための取付手段が構成される。
【0030】
なお、カバー4の前面側には撓み片12の外側の部位から上側が開口した袋状の隔壁4fが形成されており、組立状態では隔壁4fとボディ2の上壁とで撓み片12の周りが囲まれている。このように隔壁4fによってカバー4の撓み片12が形成された部位と、導電部材10の収納空間とが仕切られているので、スリット4dを通って内部に侵入した埃や虫などがソケット本体2内部の導電部材と接触するのを防止できる。
【0031】
次に器具本体20の構造について図10〜図12を参照して説明する。器具本体20は、並行配置される長尺の枠体21,21と、枠体21,21の両端部間をそれぞれ連結する枠体22,22とで横長の四角枠状に形成されており、天井面等に適宜の取付手段を用いて取着されるようになっている。長手方向において対向する一方(図10中の左側)の枠体22の内側面には2個の可動形ランプソケット1,1が取り付けられ、他方の枠体22の内側面には2個の固定形ランプソケット1’,1’が取り付けられており、ランプソケット1,1’間に蛍光ランプ40が装着されるようになっている。つまり、枠体22,22の内側面からランプソケット1,1’の取付板24が構成される。尚、図中の23は反射板である。
【0032】
このように構成される本実施形態の照明器具に蛍光ランプ40を装着する手順を説明する。まず、可動形のランプソケット1に対して、口金41の嵌合部42を受金5の嵌合凹所5aに挿入すると、受金5のガイド部5bが嵌合部42内に進入して、嵌合部42に保持された一対の接触片(図示せず)がそれぞれガイド部5bに支持された接触端子7のコンタクト部7aと接触する。このとき、蛍光ランプ40がランプソケット1の方へ押されることでコイルばね8のばね力に抗してプランジャ6が器具本体20の長手方向(口金41と受金5の嵌合方向)の後方、すなわちランプソケット1の挿通孔3c内に進入する向き(図10中の左側)に移動し、口金41の嵌合部42が受金5の嵌合凹所5aに嵌合した状態でプランジャ6とともに口金41がランプソケット1の挿通孔3c内に進入する。この時、蛍光ランプ40の反対側の端部が固定形ランプソケット1’の位置よりも図10中の左側に移動するので、ランプソケット1,1’間に蛍光ランプ40を挿入することができ、蛍光ランプ40を固定形のランプソケット1’の向きに押すことで反対側の口金41がランプソケット1’の受金5に接続される。蛍光ランプ40をランプソケット1,1’間に装着した状態では、コイルばね8のばね力によりプランジャ6がランプソケット1の挿通孔3cから退出する向きに移動し、プランジャ6がランプソケット1の挿通孔3cから突出した状態で蛍光ランプ40が両ランプソケット1,1’に装着される(図11参照)。
【0033】
尚、本実施形態ではR17d形の口金を備える蛍光ランプが装着される例について説明したが、蛍光ランプを上記のものに限定する趣旨のものではなく、口金を両端に備える直管形の蛍光ランプであれば、どのような蛍光ランプが装着されるランプソケットにも本発明を適用可能である。
【0034】
【発明の効果】
上述のように、請求項1の発明は、両端に口金を有する直管形の蛍光ランプが装着されるランプソケットであって、蛍光ランプの口金を受ける受金が前面に設けられた樹脂製のソケット本体と、ソケット本体の内部に収納され給電線が接続されるとともに口金が備える接触片に電気的に接続される導電部材とを備え、ソケット本体を板状の取付部位に取り付けるための取付手段をソケット本体の後面側に設け、該取付手段を、ソケット本体の後壁に設けたスリットによって一端側を除いて後壁から分離され、他端部が前後方向において撓み自在に形成された撓み片と、撓み片の他端部から後方に向かって突出し取付部位に設けた被係止凹部と係止する係止突起と、それぞれソケット本体の後面から後方に突出し、取付部位に設けた貫通孔に挿入されて貫通孔の縁と当接することにより回り止めを行う一対の位置規制突起と、各位置規制突起の先端部から側方に突出し、ソケット本体の後壁との間で取付部位を挟持する一対の挟持用突起とで構成したことを特徴とし、一対の挟持用突起によりソケット本体の後壁との間で取付板を挟持するとともに、撓み片の弾性力によって撓み片に設けた係止突起と取付板の被係止凹部とを嵌合させることで、ソケット本体を取付板に取り付けることができ、且つ、蛍光ランプを回転させる力が加わった場合には係止突起と一対の位置規制突起との3つの突起で荷重を受けるから1個当たりの突起で受ける荷重を小さくして、突起の破損を防止でき、また1個の突起で受ける荷重を従来と同程度にするのであれば全体としてソケット本体の取付強度が大きくなり、確実にランプソケットを取り付けることができる。また両口金形の直管形蛍光ランプが装着されるランプソケットでは、片口金形の蛍光ランプが装着されるランプソケットに比べてランプ引張り方向の取付強度が小さく済み、そのうえランプ引張り方向に加わる力を一対の挟持用突起でも受けているので、ソケット本体を取付部位にねじ止めする場合にも取付ねじに締付力の小さい小型のものを使用できるから、ランプソケットを小型化でき、さらにソケット本体は取付板に仮固定されているのでねじ締め作業がやりやすいという効果もある。
【0035】
請求項2の発明では、請求項1の発明において、ソケット本体の後壁において、押圧突起及び一対の位置規制突起から略等距離の位置に、取付部位に設けた挿通孔に通した取付ねじが螺合するねじ穴を形成したことを特徴とし、ねじ締め時や蛍光ランプを回転させる力が加わった場合にはねじ穴を中心としてソケット本体を回転させる力が加わるのであるが、押圧突起及び一対の位置規制突起をねじ穴から略等距離の位置に設けてあるので、3個の突起で荷重を均等に受けることができるという効果がある。
【0036】
請求項3の発明では、請求項1の発明において、ソケット本体の内部に撓み片の周りを囲む袋状の隔壁を形成したことを特徴とし、スリットを通ってソケット本体の内部に侵入した塵や虫などが導電部材に付着するのを防止できるという効果がある。
【0037】
請求項4の発明では、両端に口金を有する直管形の蛍光ランプと、蛍光ランプの口金が装着される請求項1乃至請求項3の何れか1つに記載のランプソケットと、ランプソケットを保持する器具本体と、器具本体に取り付けられてランプソケットに装着される蛍光ランプを点灯させる安定器とを備えて成ることを特徴とし、器具本体に確実に取り付けることのできる小型のランプソケットを備えた照明器具を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施形態の可動タイプのランプソケットを器具本体に取り付ける前の状態の斜視図である。
【図2】同上の分解斜視図である。
【図3】同上を示し、(a)は正面図、(b)はA−A断面図である。
【図4】同上の下面図である。
【図5】同上のカバーを示し、(a)は後側から見た斜視図、(b)はB−B断面図である。
【図6】同上のカバーを前側から見た斜視図である。
【図7】同上の背面図である。
【図8】同上を後側から見た斜視図である。
【図9】同上の固定タイプのランプソケットの分解斜視図である。
【図10】同上のランプソケットを用いる照明器具の下面図である。
【図11】同上の照明器具を示し、図10のC−C断面図である。
【図12】同上の照明器具を示し、図11のD−D断面図である。
【図13】従来のランプソケットを示し、(a)は取付板に取り付けた状態の一部破断せる側面図、(b)は背面図である。
【符号の説明】
1   ランプソケット
2   ソケット本体
3   ボディ
4   カバー
4d  スリット
6   プランジャ
11  挟持片
11a 横片
11b 縦片
12  撓み片
12a 係止突起
24  取付板
25  貫通孔
25b 幅狭部
26  係止孔

Claims (4)

  1. 両端に口金を有する直管形の蛍光ランプが装着されるランプソケットであって、蛍光ランプの口金を受ける受金が前面に設けられた樹脂製のソケット本体と、ソケット本体の内部に収納され給電線が接続されるとともに口金が備える接触片に電気的に接続される導電部材とを備え、ソケット本体を板状の取付部位に取り付けるための取付手段をソケット本体の後面側に設け、該取付手段を、ソケット本体の後壁に設けたスリットによって一端側を除いて後壁から分離され、他端部が前後方向において撓み自在に形成された撓み片と、撓み片の他端部から後方に向かって突出し取付部位に設けた被係止凹部と係止する係止突起と、それぞれソケット本体の後面から後方に突出し、取付部位に設けた貫通孔に挿入されて貫通孔の縁と当接することにより回り止めを行う一対の位置規制突起と、各位置規制突起の先端部から側方に突出し、ソケット本体の後壁との間で取付部位を挟持する一対の挟持用突起とで構成したことを特徴とするランプソケット。
  2. ソケット本体の後壁において、押圧突起及び一対の位置規制突起から略等距離の位置に、取付部位に設けた挿通孔に通した取付ねじが螺合するねじ穴を形成したことを特徴とする請求項1記載のランプソケット。
  3. ソケット本体の内部に撓み片の周りを囲む袋状の隔壁を形成したことを特徴とする請求項1記載のランプソケット。
  4. 両端に口金を有する直管形の蛍光ランプと、蛍光ランプの口金が装着される請求項1乃至請求項3の何れか1つに記載のランプソケットと、ランプソケットを保持する器具本体と、器具本体に取り付けられてランプソケットに装着される蛍光ランプを点灯させる安定器とを備えて成ることを特徴とする照明器具。
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