JP2004011007A - 成膜方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】基板を加熱せずに炭化ハフニウム薄膜を形成する。
【解決手段】本発明の成膜方法によれば、アーク放電により蒸着材料31の側面から放出される粒子のうち、電荷質量比の小さい正の荷電粒子は、アーク電流によって発生する磁界によってその進行方向を基板に向かって曲げられる。他方、中性粒子81や、電荷質量比の小さい荷電粒子84は、磁界で曲げられる率が少ないので、基板方向には飛行せず、アノード電極32の内周面に付着するので、基板に到達しない。このように、本発明によれば、電荷質量比の大きい、活性の高いイオン化されたハフニウム粒子のみが基板に到達するので、基板を加熱しなくてもハフニウム粒子と有機ガスとが反応し、炭化ハフニウムの薄膜が形成される。
【選択図】図2
【解決手段】本発明の成膜方法によれば、アーク放電により蒸着材料31の側面から放出される粒子のうち、電荷質量比の小さい正の荷電粒子は、アーク電流によって発生する磁界によってその進行方向を基板に向かって曲げられる。他方、中性粒子81や、電荷質量比の小さい荷電粒子84は、磁界で曲げられる率が少ないので、基板方向には飛行せず、アノード電極32の内周面に付着するので、基板に到達しない。このように、本発明によれば、電荷質量比の大きい、活性の高いイオン化されたハフニウム粒子のみが基板に到達するので、基板を加熱しなくてもハフニウム粒子と有機ガスとが反応し、炭化ハフニウムの薄膜が形成される。
【選択図】図2
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は成膜方法に関し、特に、ハフニウム化合物薄膜を成膜する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の高融点金属炭化物成膜の実施例について説明する。従来の金属炭化物成膜方法は真空中あるいは大気中にて、高融点金属を溶解する。次に溶解しながら有機系ガスを雰囲気中に導入し炭化する。真空中の場合は、ハフニウムを真空中で電子ビームを照射することによって溶解し、有機系ガスを同時に真空中に導入し、ハウフニウム炭化物を形成する。大気中であれば高周波加熱によってハフニウム金属を溶解し、有機系ガスを用いて炭化する。
【0003】
前記真空中でのハウニウムカーバイト薄膜の成膜手法を図7に基づいて説明する。
図7の符号110は成膜装置を示している。この成膜装置110はチャンバ101を有しており、このチャンバ101はステンレス等の合金で製作されている。同図の符号181はヒータを示しており、ヒータ121はチャンバ101に巻回された状態でチャンバ101に機械的な方法(ピン)で固定されている。
【0004】
同図の符号182は水冷パイプであり、ヒータ181と同様にチャンバ101に巻回されている。この水冷パイプ122はチャンバ101に機械的に固定された後に、水冷パイプ122の外側とチャンバ101の壁間との間隙を受けるためにハンダ等で埋め込まれ熱伝導を改善している。
【0005】
同図の符号190は電子ビーム蒸着源であり、符号103はルツボであり、符号191はフィラメント、符号193は蒸着材料である。今回のハフニウムカーバイト薄膜の場合にはルツボ103には蒸着材料193としてハフニウムが充填されている。
同図の符号109は基板マニピュレータ(以下。マニピュレータと呼称)機構であり、駆動は基板の回転並びに上下駆動である。同図の符号105が基板ステージであり、符号131は基板を加熱するためのランプである。同図の符号108は試料基板であり、基板ステージ105に取付けられる。
【0006】
同図の符号104は本装置の真空排気システムであり、符号141は主バルブ、142は高真空排気ポンプであり、この場合ターボ分子ポンプが用いられる。143はフォアバルブであり、これらは高真空排気ポンプ142の下流側に取り付けられる。
【0007】
同図の符号144は低真空用排気ポンプであり、この場合、油回転ポンプを用いている。成膜装置110は、主バルブ141から低真空用排気ポンプ144以外の別の系統の排気システムを有しており、超高真空に排気するためのポンプ145が搭載されている。この場合超高真空に排気するためのポンプ145として、イオンポンプが搭載されている。
【0008】
同図の符号105はガス導入系であり、同図の符号151、153は仕切バルブ、符号152はガス流量調整器(以下、マスフローコントローラと呼称)符号154は圧力調整器、符号155はガスボンベであり、この場合ガスボンベにはメタンガスが充填されている。またガス系統105は一連の機器が金属の配管で直列に接続されている。
図7を用いて従来のハフニウムカーバイト膜の成膜方法の動作について説明する。チャンバ101は大気圧の状態で試料基板108をステージ105に取付け、図中には示されていないが、チャンバ101の扉を封じて真空排気系104を稼動させてチャンバ101内を排気する。
【0009】
チャンバ101内の圧力が1.3×10−4Pa以下になった時点で、チャンバ101に巻回されているヒータ181に通電しチャンバ101を加熱し、チャンバ101内壁に吸着している水を脱離し排気する。
この状態で1日〜2日排気し、主バルブ141を閉じてイオンポンプ145を稼動させてイオンポンプ145単独で排気する。この状態でさらに1日から2日排気することで真空槽101内の圧力が6.5×10−6Pa以下に到達したところで、ヒータ181の加熱を停止する。
次に、基板を加熱するためのランプ131に電気を通電し、ステージ105に設けられた不図示の穴を介してランプ131の明かりで試料基板108を加熱し、約800℃〜1000℃に温度を保っておく。
【0010】
次に電子ビーム蒸着源190を稼動し成膜を行う。前記真空槽101の排気の前に、試料基板108を取り付けることと同時に、ハフニウム材193を電子ビーム蒸着源のルツボ103に充填しておく。排気終了後フィラメント191の通電し熱電子を放出させて図中には示されていないが加速電源によって電子を加速しルツボ103に充填されたハフニウム材193に電子を照射させてハフニウム材193を溶融さらに蒸発させる。
【0011】
蒸発したハフニウムは上方にある拡がりを持って飛散し、試料基板108上に付着する。この電子ビーム蒸着源190稼動時は、フィラメント191への通電並びに電子を加速するハフニウムを蒸発させることで多量のエネルギを消費する。 この消費されたエネルギの大部分は、輻射熱として真空槽101内壁を加熱する。加熱された真空槽101は温度が上昇することにより、内壁に付着している不純物等や水が脱離する。これを防ぐために電子ビーム稼動中は水冷配管182に水を注水し真空槽101側壁を冷却し、電子ビーム蒸着源190稼動による熱の発生を押さえる。
【0012】
試料基板108にハフニウム材193が付着し始めたら、ガス系統105を稼動させる。具体的には仕切バルブ151、153を開放し、さらにマスフローコントローラ152を稼動し、さらにメタンボンベ155の元栓を開放し、圧力調整器154によって2次圧を大気圧(1atm)より少し高く設定する。
このように設定することで真空槽101内にメタンガスを導入し高温に加熱されている試料基板108上で下方から飛散してくるハフニウムが試料基板108上到達すると活性になり、試料基板108上のハフニウムとメタンガスを混合させることで試料基板108上でハフニウムカーバイド薄膜を形成される。
【0013】
従来の電子ビーム蒸着源190を用いたハフニウムカーバイト薄膜を成膜する場合には、蒸着源から発生するハフニウムの蒸着粒子は電気的に中性であるため、単にカーボン系ガスを試料基板108近傍に流しても炭化の反応が起こらない。
そこで、基板ステージ105を800℃から1000℃に加熱してハフニウム基板の表面を活性にする必要がある。
従来の方法では基板ステージ105を高温に加熱しなければならないため、炭化できる試料は高温に耐えられる材質あるいはデバイスにでないとならないため、炭化のプロセスに制約があった。
【0014】
また、電子ビーム蒸着源190は多量の熱を放出し、かつ、前記のように基板ステージ105を加熱しなければならないため、真空槽101を外側から冷却水を流して冷却するものの、真空槽101の内壁の温度は高くなってしまい、真空槽101内壁から脱離した酸素や水が分解して発生した水素等が試料基板108上に成膜されたハフニウム膜表面に付着して不純物として混入してしまう問題があった。
また、特に電子放出材料としてのハフニウムカーバイト薄膜は、膜厚が約数10nm以下であり、その厚みを電子ビーム蒸着を用いて成膜することは膜厚制御性が良くないため、膜厚が不揃いになる等の問題があった。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は上記従来技術の不都合を解決するために創作されたものであり、その目的は、ハフニウムカーバイト薄膜を成膜するに当たり、不純物の混入を低減し、数nm程度の膜厚を制御良く成膜する技術を提供することにある。
【0016】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、請求項1記載の発明は、ハフニウムからなり、少なくとも先端と側面とを有する形状に成形された蒸着材料の側面の近傍に、アノード電極を配置し、前記蒸着材料の先端と対向する位置に基板を配置し、前記基板と前記アノード電極と前記蒸着材料とを真空雰囲気において、前記基板と前記蒸着材料との間であって、前記基板の近傍位置に有機ガスを供給しながら、前記蒸着材料の側面と前記アノード電極との間にアーク放電を発生させ、前記蒸着材料の側面からハフニウム粒子を放出させ、前記ハフニウム粒子のうち、荷電粒子の進行方向を、前記アーク放電によって生じた電流で、前記基板側に向け、前記荷電粒子を前記基板に到達させ、前記荷電粒子と前記有機ガスとを反応させ、前記基板表面に炭化ハフニウム薄膜を成膜する成膜方法である。
請求項2記載の成膜方法は、請求項1記載の成膜方法であって、前記有機ガスとしてメタンガスを用いる成膜方法である。
請求項3記載の発明は、請求項1又は請求項2のいずれか1項記載の成膜方法であって、前記真空雰囲気の圧力を2.7×10−2Pa以下に維持して前記アーク放電を発生させる成膜方法である。
【0017】
本発明は上記のように構成されており、蒸着材料の近傍にトリガ電極を配置し、アノード電極と蒸着材料との間に電圧を印加した状態で、トリガ電極と蒸着材料との間にパルス状のトリガ放電を発生させ、蒸着材料からハフニウム粒子を放出させると、アノード電極と蒸着材料との間の圧力が高くなり、蒸着材料とアノード電極との間の絶縁耐圧が低下してアノード電極と蒸着材料の側面との間にアーク放電が発生する。
【0018】
このとき、アーク放電を維持するアーク電流を、基板から遠ざかる方向に流すと、その電流によって誘起される磁界は、蒸着材料の側面から放出された正電荷の粒子に対して、基板方向に曲げる力を及ぼす。
蒸着材料の側面から放出される粒子には、中性粒子と、正電荷の荷電粒子がある。中性粒子と正電荷の荷電粒子のうち、電荷質量比(電荷/質量)の小さい荷電粒子は、磁界で曲げられる率が少ないので、基板方向には飛行しない。
【0019】
ここでアノード電極を筒状にし、蒸着材料の側面周囲をアノード電極で覆えば中性粒子と電荷質量比の大きい荷電粒子とはアノード電極の内周面に付着するので、基板には到達しない。
基板方向に向けて飛行し、基板に付着する荷電粒子は電荷質量比が大きく、化学的活性の高いイオンなので、基板を加熱しなくても基板近傍に供給される有機ガスと反応し、基板表面に炭化ハフニウムの薄膜が形成される。
また、真空雰囲気の圧力を2.7×10−2Pa以下にしておけば、酸素等の不純物が混入しないので、純度が高い炭化ハフニウム薄膜が得られる。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下で図面を参照し、本発明の実施形態について説明する。
図1の符号1は本発明の成膜方法に用いられる成膜装置を示している。この成膜装置1は、真空槽2と、蒸着源3と、基板ホルダ50と、ノズル63とを有している。真空槽2の外壁にはヒータ68と、冷水管69が巻き回されている。
【0021】
蒸着源3は、フランジ37と、アノード電極32と、蒸着材料31と、トリガ電極34と、アーク電極39とを有している。
真空槽2の底壁には孔が形成されており、フランジ37はその孔を気密に塞ぐように水平に取りつけられている。
アノード電極32は円筒形状にされており、フランジ37に立設されている。
【0022】
また、フランジ37には棒36が立設されており、その先端には第一の絶縁部材35が取りつけられている。
トリガ電極34は第一の絶縁部材35上に取りつけられている。他方、蒸着材料31はアノード電極32の上端部分よりも下方に配置され、アノード電極32内に位置するように、第二の絶縁部材33を介してトリガ電極34上に取り付けられている。
【0023】
蒸着材料31の形状は円柱状にされている。蒸着材料31の中心軸線はアノード電極32の中心軸線8と一致するようにされている。蒸着材料31の直径はアノード電極32の内径よりも小さくされており、従って、蒸着材料31の側面とアノード電極32の内周面とは一定距離だけ離間している。
【0024】
アーク電極39は棒状になっており、蒸着材料31やトリガ電極34と、アノード電極32との間の位置に鉛直方向に配置されている。このアーク電極39の上端は蒸着材料31に接続されており、その下端は絶縁材料41を介してフランジ37に取り付けられ、アーク電極39は該絶縁材料41を介して真空槽2外に気密に電気的に導出されて電源装置40に接続されている。
【0025】
トリガ電極34もこの電源装置40に接続され、アノード電極32と、真空槽2とはそれぞれ接地電位に接続されている。
真空槽2と、トリガ電極34と、蒸着材料31は、第一、第二の絶縁部材33、35によってそれぞれ互いに絶縁されており、電源装置40を起動すると蒸着材料31に正電圧、トリガ電極34に蒸着材料31よりも高い正電圧が印加されるようになっている。
【0026】
基板ホルダ50は真空槽2内のアノード電極32の真上位置に水平に配置されている。基板ホルダ50はアノード電極32の開口38に面する面に成膜対象物である基板52を載置可能になっており、その面に基板52を設置したときに、基板52の中心軸線がアノード電極32の中心軸線8と一致するようになっている。ノズル63は真空槽2内に配置され、その先端の噴出口が基板近傍に位置する。
このノズル63は真空槽2外に配置されたガス導入系61に気密に接続されており、ガス導入系61内に配置された有機ガスを基板52近傍に噴出できるようになっている。
【0027】
この成膜装置10を用いて炭化ハフニウム薄膜を形成する工程について説明する
トリガ電極34上にハフニウム(Hf)で構成された蒸着材料31を配置し、ガス導入系61に有機ガスとしてメタンガスを配置し、真空槽2に接続された真空排気系71を起動して真空槽2内部を真空排気し、1.3×10−5Pa以下の真空雰囲気を形成した後、該真空雰囲気を維持したまま、基板ホルダ50にシリコンからなる基板52を保持させる。
【0028】
基板ホルダ50には不図示の移動手段が取り付けられており、移動手段を起動し、基板ホルダ50をアノード電極32の開口38に対して相対的に回転させると、基板ホルダ50と共に基板52も回転する。
真空排気を続けながら、ガス導入系61によりメタンガスをノズル63から導入し、真空槽2内に、2.7×10−2Pa以下の成膜雰囲気が形成されるようにメタンガスの流量を調整し、その成膜雰囲気を維持する。
【0029】
その成膜雰囲気を維持しながら、電源装置40を起動し、アノード電極32と蒸着材料31との間に100V程度の電圧を印加した状態で、トリガ電極34にパルス状の電圧(ここでは3.4kV)を印加すると、トリガ電極34と蒸着材料31との間にトリガ放電が生じ、蒸着材料31からハフニウムの粒子が放出され、その結果、アノード電極32内周面と蒸着材料31側面との間の絶縁耐圧が低下して、蒸着材料31とアノード電極32との間でアーク放電が誘起される。
【0030】
電源装置40には、大容量のコンデンサが装備されており、予め、充電されている。アーク放電が誘起されると、コンデンサの放電によってアーク電流が供給される。
アーク電流はアーク放電直後に最大値となり、その最大値を尖頭電流値とすると、ここでは、コンデンサの容量は8800μFであり、尖頭電流値は1200A以上1400A以下である。
【0031】
アーク電極39はアノード電極32の中心軸線8に平行に、且つ中心軸線8の近傍に配置されており、アーク電流はアーク電極39を蒸着材料31から真空槽2の底面方向に向けて流れ、中心軸線8を中心とした磁界を形成する。
他方、アーク放電によって蒸着材料31にアーク電流が流れると、蒸着材料31の側面が溶融し、その部分からハフニウム粒子が放出される。
【0032】
放出されたハフニウム粒子には、正又は負の荷電粒子と中性粒子がある。図2の符号81は中性粒子を示し、符号84は、荷電粒子のうち、質量に比べ電荷の小さい巨大荷電粒子を示している。これらの中性粒子81と巨大荷電粒子84は、アノード電極32と蒸着材料31との間の電界の影響を受けず、蒸着材料31から放出されると、アノード電極32に向けて直線的に飛行し、アノード電極32の内周面に衝突するとそこに付着する。
【0033】
電子や、負電荷を有する微小荷電粒子82は、蒸着材料31と反発し、且つ、正電圧のアノード電極32に引きつけられ、蒸着材料31からアノード電極32に向かって飛行する。このとき、アーク電流が形成する磁界によって開口38方向に向う力を受け、その飛行方向が開口38方向に曲げられ、基板52に到達する。
【0034】
他方、質量が小さく(電荷質量比が大きい粒子)、正電荷を有する微小荷電粒子83は、蒸着材料31から放出され、アノード電極32に向う途中で正電圧のアノード電極32によって押し戻され、負電圧の蒸着材料31に引き寄せられて、蒸着材料31の方向に向って逆向きに飛行する。
【0035】
この逆向きの飛行のとき、正の微小荷電粒子83は、アーク電流が形成する磁界から開口38方向に向う力を受けるとともに前記基板52の方向にベクトルを持った電子流に吸引され、飛行方向が開口38方向に曲げられ、開口38から放出されて、基板52に向って飛行する。
【0036】
上述したように基板52には有機ガスであるメタンガスが噴出されている。正電荷を有する微小荷電粒子83の飛行方向には、基板52が位置しており、基板52の表面に正電荷を有する微小荷電粒子83が付着すると、その表面でメタンガスと反応し、炭化ハフニウム(HfC)の薄膜が成長する。
薄膜成長中は、基板52は回転しており、基板52の表面に均等に薄膜が成長する。
【0037】
基板52に到達する粒子は上記のように正の荷電粒子83、即ちイオン化したハフニウム粒子だけであり、しかもそれらの粒子は微小である。このようなハフニウム粒子は有機ガスとの反応性が非常に高いので、基板52を加熱しないでも基板52表面で有機ガスと反応する。
【0038】
これに対し、蒸着材料としてハフニウムを用い、基板表面に有機ガスを供給しながら、従来のイオンプレーティング法でハフニウム粒子を基板表面に供給して成膜を行う場合、基板に到達する粒子のうち、イオン化した粒子は約30%程度にしか過ぎず、しかも、基板に到達する粒子には大きな粒子も含まれる。
【0039】
<オージェ分析>
上述した本発明の成膜方法により、シリコン基板表面に炭化ハフニウム薄膜を形成した。ここでは、有機ガスであるメタンガス導入前の圧力が2.8×10−6Pa、メタンガス導入後の圧力が5.0×10−2Pa、放電パルスが3600発(1発/秒)、成膜時間が1時間の条件で炭化ハフニウム薄膜を成膜した。
【0040】
尚、この条件で成膜した場合には、膜厚が0.2nm〜0.3nm/秒(0.2nm〜0.3nm/パルス数)の速度で成長することから、1時間後に成膜された炭化ハフニウム薄膜の膜厚は70nm〜100nmになる。
【0041】
この炭化ハフニウム薄膜について、オージェ分析を行った。その結果を図3、4に示す。図3の縦軸は測定された強度を示し、横軸はスパッタ時間(エッチング時間、単位:分)を示している。また、図4の縦軸は、図3の強度を原子濃度(%)に換算した値を示し、横軸はスパッタ時間を示している。尚、図3、4中の符号Aに示す曲線は炭素(C)のシグナルであり、符号Bに示す曲線はハフニウム(Hf)のシグナルであり、符号Cに示す曲線は酸素(O)のシグナルであり、符号Dに示す曲線はケイ素(Si)のシグナルである。
【0042】
曲線A、B、Dに示されるように、基板52の構成材料であるケイ素が検出され始める深さ(スパッタ時間12分〜13分程度)までは、ハフニウムと炭素との原子濃度比がほぼ一定になっている。
このことから本発明によれば、ハフニウムが基板52表面に付着しはじめた時点からハフニウムが炭化され、深さに対して原子の構成比が均一な炭化ハフニウム薄膜が得られることがわかる。
【0043】
また、図4の曲線A、Bに示されるように、ハフニウムとケイ素の原子濃度比は約4:6であり、上記工程で作製された炭化ハフニウム薄膜はハフニウムが40%、炭素が60%の比率で構成されていることがわかる。
上述したように、本発明では膜厚は放電パルスの数で制御できることから、膜厚の制御が容易であり、膜厚が100nmよりも薄い薄膜を作製することができる。
【0044】
更に、本発明により成膜された炭化ハフニウム薄膜に含有される元素と、その結合状態を特定するために、下記に示す工程でX線光電子分析を行った。
<X線光電子分析>
上記オージェ分析の場合と同じ条件で、シリコン基板の表面に炭化ハフニウム薄膜して測定試料を作製した。
【0045】
X線光電子分析法(XPS法)により測定試料にX線を照射し、測定される電子線から結合エネルギーと強度の関係を求めた。尚、測定条件は、
【0046】
X線源:アルミニウム
X線源電圧15kV
エミッション電流:5mA
X線:モノクロメータにより線幅を狭くした
尚、前処理として、XPS法による測定直前に、炭化ハフニウム薄膜の表面に1.5kVで加速されたアルゴン(Ar)イオンを衝突させ、膜厚10nm程度エッチングし、表面に付着した汚染物質(炭素)と、表面に形成された酸化物とを除去した。
その測定結果を図5及び下記表1に示す。
【0047】
【表1】
【0048】
図5の縦軸は強度を、横軸は電子の結合エネルギーを示している。
上記表1と、図5から分かるように、測定試料の炭化ハフニウム薄膜には、ハフニウムと炭素と酸素が存在することがわかる。
次に、Hf原子とC原子の結合状態を評価するために、図5のC1ピークが出現する部分を拡大し、図6に示した。
【0049】
また、前処理であるエッチングをしない測定試料と、比較となる試料についてもC1ピークが出現する部分を拡大したものを図6に示した。ここでは、有機ガスを供給しないで成膜を行い、シリコン基板表面にハフニウム単体からなる薄膜を形成したものを比較試料とした。
図6の縦軸は強度を、横軸は結合エネルギーを示し、図6の符号L1はエッチングされた測定試料の測定結果を、符号L2はエッチングされていない測定試料の測定結果を、符号L3は比較試料の測定結果をそれぞれ示している。
【0050】
図6から分かるように、エッチングされていない測定試料(L2)は、283eVと、286eVの2つのC1sピークを有しており、他方、エッチングされた測定試料(L2)は、283eVのC1sピークを有しているが、286eVのC1sピークを有していない。また、炭素を有しないはずの比較試料(L3)は286eVのピークを有していることから、286eVは炭化ハフニウム薄膜の表面に付着した汚染物質のC1sピークであり、283eVはHf−Cの結合によるピークと推測される。尚、汚染物質(炭素)に関するピークは、NIST(National institute of Standards and Technology)で報告されている値と一致していた。
【0051】
また、上記図5に示した測定結果のHf4fピークの強度を積分した値と、C1sピークの強度とを積分した値に、それぞれ感度係数を乗じ、炭化ハフニウム薄膜の元素組成を求めたところ、測定試料の炭化ハフニウム薄膜中には炭素が66.08%含まれることがわかった。ただし、測定試料をエッチングする工程では、Hf原子に比べC原子がスパッタリングレートが1/6程度と小さいため、C原子の組成が若干多めの値になったと思われ、これらのことから、本発明の成膜方法により成膜された炭化ハフニウム薄膜中では、炭素とハフニウムがほぼ1:1の割合で結合していると推測される。
【0052】
以上は有機ガスとしてメタンガスを用いる場合について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、アセチレンガス、エチレンガス、エタンガス、プロパンガス等種々の有機ガスを用いることが可能であり、また、これらの有機ガスを2種類以上用いることもできる。
アノード電極32の形状は円筒形に限定されるものではなく、中空の直方体等種々の形状のものを用いることができる。
【0053】
【発明の効果】
本発明ではイオン化したハフニウム粒子のみが基板表面に到達する。そのようなハフニウム粒子は反応性が非常に高く、基板を加熱しなくても基板表面で有機ガスと反応する。また、本発明では真空槽が加熱されないので、真空槽の内壁に付着している水が分解することがなく、水の分解物である酸素や水素が真空槽中に発生しない。従って、成膜中に水素や酸素が混入することがなく、炭化ハフニウム薄膜の不純物濃度が低くなる。本発明の成膜装置では、従来の電子ビーム蒸着源を用いた成膜装置ほど電力を使用しない上、膜厚をパルス数で制御できるため、数nmオーダの炭化ハフニウム薄膜を正確に成膜できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の成膜方法に用いられる成膜装置の一例を示す断面図
【図2】本発明の成膜装置に用いられる蒸着源の原理を説明する図
【図3】本発明の一実施形態に係る成膜方法によって成膜された炭化ハフニウム薄膜のオージェ分析の測定結果を示すグラフ
【図4】本発明の一実施形態に係る成膜方法によって成膜された炭化ハフニウム薄膜の深さ方向の原子濃度分布を示すグラフ
【図5】本発明の一実施形態に係る成膜方法によって成膜された炭化ハフニウム薄膜のX線光電子分析法の測定結果を示すグラフ
【図6】X線光電子分析法のC1ピークが出現する部分を拡大したグラフ
【図7】従来の成膜方法に用いられる成膜装置を説明する断面図
【符号の説明】
1……成膜装置 2……真空槽 3……蒸着源 32……アノード電極
38……開口 31……蒸着材料 34……トリガ電極 83……正の荷電粒子
【発明の属する技術分野】
本発明は成膜方法に関し、特に、ハフニウム化合物薄膜を成膜する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の高融点金属炭化物成膜の実施例について説明する。従来の金属炭化物成膜方法は真空中あるいは大気中にて、高融点金属を溶解する。次に溶解しながら有機系ガスを雰囲気中に導入し炭化する。真空中の場合は、ハフニウムを真空中で電子ビームを照射することによって溶解し、有機系ガスを同時に真空中に導入し、ハウフニウム炭化物を形成する。大気中であれば高周波加熱によってハフニウム金属を溶解し、有機系ガスを用いて炭化する。
【0003】
前記真空中でのハウニウムカーバイト薄膜の成膜手法を図7に基づいて説明する。
図7の符号110は成膜装置を示している。この成膜装置110はチャンバ101を有しており、このチャンバ101はステンレス等の合金で製作されている。同図の符号181はヒータを示しており、ヒータ121はチャンバ101に巻回された状態でチャンバ101に機械的な方法(ピン)で固定されている。
【0004】
同図の符号182は水冷パイプであり、ヒータ181と同様にチャンバ101に巻回されている。この水冷パイプ122はチャンバ101に機械的に固定された後に、水冷パイプ122の外側とチャンバ101の壁間との間隙を受けるためにハンダ等で埋め込まれ熱伝導を改善している。
【0005】
同図の符号190は電子ビーム蒸着源であり、符号103はルツボであり、符号191はフィラメント、符号193は蒸着材料である。今回のハフニウムカーバイト薄膜の場合にはルツボ103には蒸着材料193としてハフニウムが充填されている。
同図の符号109は基板マニピュレータ(以下。マニピュレータと呼称)機構であり、駆動は基板の回転並びに上下駆動である。同図の符号105が基板ステージであり、符号131は基板を加熱するためのランプである。同図の符号108は試料基板であり、基板ステージ105に取付けられる。
【0006】
同図の符号104は本装置の真空排気システムであり、符号141は主バルブ、142は高真空排気ポンプであり、この場合ターボ分子ポンプが用いられる。143はフォアバルブであり、これらは高真空排気ポンプ142の下流側に取り付けられる。
【0007】
同図の符号144は低真空用排気ポンプであり、この場合、油回転ポンプを用いている。成膜装置110は、主バルブ141から低真空用排気ポンプ144以外の別の系統の排気システムを有しており、超高真空に排気するためのポンプ145が搭載されている。この場合超高真空に排気するためのポンプ145として、イオンポンプが搭載されている。
【0008】
同図の符号105はガス導入系であり、同図の符号151、153は仕切バルブ、符号152はガス流量調整器(以下、マスフローコントローラと呼称)符号154は圧力調整器、符号155はガスボンベであり、この場合ガスボンベにはメタンガスが充填されている。またガス系統105は一連の機器が金属の配管で直列に接続されている。
図7を用いて従来のハフニウムカーバイト膜の成膜方法の動作について説明する。チャンバ101は大気圧の状態で試料基板108をステージ105に取付け、図中には示されていないが、チャンバ101の扉を封じて真空排気系104を稼動させてチャンバ101内を排気する。
【0009】
チャンバ101内の圧力が1.3×10−4Pa以下になった時点で、チャンバ101に巻回されているヒータ181に通電しチャンバ101を加熱し、チャンバ101内壁に吸着している水を脱離し排気する。
この状態で1日〜2日排気し、主バルブ141を閉じてイオンポンプ145を稼動させてイオンポンプ145単独で排気する。この状態でさらに1日から2日排気することで真空槽101内の圧力が6.5×10−6Pa以下に到達したところで、ヒータ181の加熱を停止する。
次に、基板を加熱するためのランプ131に電気を通電し、ステージ105に設けられた不図示の穴を介してランプ131の明かりで試料基板108を加熱し、約800℃〜1000℃に温度を保っておく。
【0010】
次に電子ビーム蒸着源190を稼動し成膜を行う。前記真空槽101の排気の前に、試料基板108を取り付けることと同時に、ハフニウム材193を電子ビーム蒸着源のルツボ103に充填しておく。排気終了後フィラメント191の通電し熱電子を放出させて図中には示されていないが加速電源によって電子を加速しルツボ103に充填されたハフニウム材193に電子を照射させてハフニウム材193を溶融さらに蒸発させる。
【0011】
蒸発したハフニウムは上方にある拡がりを持って飛散し、試料基板108上に付着する。この電子ビーム蒸着源190稼動時は、フィラメント191への通電並びに電子を加速するハフニウムを蒸発させることで多量のエネルギを消費する。 この消費されたエネルギの大部分は、輻射熱として真空槽101内壁を加熱する。加熱された真空槽101は温度が上昇することにより、内壁に付着している不純物等や水が脱離する。これを防ぐために電子ビーム稼動中は水冷配管182に水を注水し真空槽101側壁を冷却し、電子ビーム蒸着源190稼動による熱の発生を押さえる。
【0012】
試料基板108にハフニウム材193が付着し始めたら、ガス系統105を稼動させる。具体的には仕切バルブ151、153を開放し、さらにマスフローコントローラ152を稼動し、さらにメタンボンベ155の元栓を開放し、圧力調整器154によって2次圧を大気圧(1atm)より少し高く設定する。
このように設定することで真空槽101内にメタンガスを導入し高温に加熱されている試料基板108上で下方から飛散してくるハフニウムが試料基板108上到達すると活性になり、試料基板108上のハフニウムとメタンガスを混合させることで試料基板108上でハフニウムカーバイド薄膜を形成される。
【0013】
従来の電子ビーム蒸着源190を用いたハフニウムカーバイト薄膜を成膜する場合には、蒸着源から発生するハフニウムの蒸着粒子は電気的に中性であるため、単にカーボン系ガスを試料基板108近傍に流しても炭化の反応が起こらない。
そこで、基板ステージ105を800℃から1000℃に加熱してハフニウム基板の表面を活性にする必要がある。
従来の方法では基板ステージ105を高温に加熱しなければならないため、炭化できる試料は高温に耐えられる材質あるいはデバイスにでないとならないため、炭化のプロセスに制約があった。
【0014】
また、電子ビーム蒸着源190は多量の熱を放出し、かつ、前記のように基板ステージ105を加熱しなければならないため、真空槽101を外側から冷却水を流して冷却するものの、真空槽101の内壁の温度は高くなってしまい、真空槽101内壁から脱離した酸素や水が分解して発生した水素等が試料基板108上に成膜されたハフニウム膜表面に付着して不純物として混入してしまう問題があった。
また、特に電子放出材料としてのハフニウムカーバイト薄膜は、膜厚が約数10nm以下であり、その厚みを電子ビーム蒸着を用いて成膜することは膜厚制御性が良くないため、膜厚が不揃いになる等の問題があった。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は上記従来技術の不都合を解決するために創作されたものであり、その目的は、ハフニウムカーバイト薄膜を成膜するに当たり、不純物の混入を低減し、数nm程度の膜厚を制御良く成膜する技術を提供することにある。
【0016】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、請求項1記載の発明は、ハフニウムからなり、少なくとも先端と側面とを有する形状に成形された蒸着材料の側面の近傍に、アノード電極を配置し、前記蒸着材料の先端と対向する位置に基板を配置し、前記基板と前記アノード電極と前記蒸着材料とを真空雰囲気において、前記基板と前記蒸着材料との間であって、前記基板の近傍位置に有機ガスを供給しながら、前記蒸着材料の側面と前記アノード電極との間にアーク放電を発生させ、前記蒸着材料の側面からハフニウム粒子を放出させ、前記ハフニウム粒子のうち、荷電粒子の進行方向を、前記アーク放電によって生じた電流で、前記基板側に向け、前記荷電粒子を前記基板に到達させ、前記荷電粒子と前記有機ガスとを反応させ、前記基板表面に炭化ハフニウム薄膜を成膜する成膜方法である。
請求項2記載の成膜方法は、請求項1記載の成膜方法であって、前記有機ガスとしてメタンガスを用いる成膜方法である。
請求項3記載の発明は、請求項1又は請求項2のいずれか1項記載の成膜方法であって、前記真空雰囲気の圧力を2.7×10−2Pa以下に維持して前記アーク放電を発生させる成膜方法である。
【0017】
本発明は上記のように構成されており、蒸着材料の近傍にトリガ電極を配置し、アノード電極と蒸着材料との間に電圧を印加した状態で、トリガ電極と蒸着材料との間にパルス状のトリガ放電を発生させ、蒸着材料からハフニウム粒子を放出させると、アノード電極と蒸着材料との間の圧力が高くなり、蒸着材料とアノード電極との間の絶縁耐圧が低下してアノード電極と蒸着材料の側面との間にアーク放電が発生する。
【0018】
このとき、アーク放電を維持するアーク電流を、基板から遠ざかる方向に流すと、その電流によって誘起される磁界は、蒸着材料の側面から放出された正電荷の粒子に対して、基板方向に曲げる力を及ぼす。
蒸着材料の側面から放出される粒子には、中性粒子と、正電荷の荷電粒子がある。中性粒子と正電荷の荷電粒子のうち、電荷質量比(電荷/質量)の小さい荷電粒子は、磁界で曲げられる率が少ないので、基板方向には飛行しない。
【0019】
ここでアノード電極を筒状にし、蒸着材料の側面周囲をアノード電極で覆えば中性粒子と電荷質量比の大きい荷電粒子とはアノード電極の内周面に付着するので、基板には到達しない。
基板方向に向けて飛行し、基板に付着する荷電粒子は電荷質量比が大きく、化学的活性の高いイオンなので、基板を加熱しなくても基板近傍に供給される有機ガスと反応し、基板表面に炭化ハフニウムの薄膜が形成される。
また、真空雰囲気の圧力を2.7×10−2Pa以下にしておけば、酸素等の不純物が混入しないので、純度が高い炭化ハフニウム薄膜が得られる。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下で図面を参照し、本発明の実施形態について説明する。
図1の符号1は本発明の成膜方法に用いられる成膜装置を示している。この成膜装置1は、真空槽2と、蒸着源3と、基板ホルダ50と、ノズル63とを有している。真空槽2の外壁にはヒータ68と、冷水管69が巻き回されている。
【0021】
蒸着源3は、フランジ37と、アノード電極32と、蒸着材料31と、トリガ電極34と、アーク電極39とを有している。
真空槽2の底壁には孔が形成されており、フランジ37はその孔を気密に塞ぐように水平に取りつけられている。
アノード電極32は円筒形状にされており、フランジ37に立設されている。
【0022】
また、フランジ37には棒36が立設されており、その先端には第一の絶縁部材35が取りつけられている。
トリガ電極34は第一の絶縁部材35上に取りつけられている。他方、蒸着材料31はアノード電極32の上端部分よりも下方に配置され、アノード電極32内に位置するように、第二の絶縁部材33を介してトリガ電極34上に取り付けられている。
【0023】
蒸着材料31の形状は円柱状にされている。蒸着材料31の中心軸線はアノード電極32の中心軸線8と一致するようにされている。蒸着材料31の直径はアノード電極32の内径よりも小さくされており、従って、蒸着材料31の側面とアノード電極32の内周面とは一定距離だけ離間している。
【0024】
アーク電極39は棒状になっており、蒸着材料31やトリガ電極34と、アノード電極32との間の位置に鉛直方向に配置されている。このアーク電極39の上端は蒸着材料31に接続されており、その下端は絶縁材料41を介してフランジ37に取り付けられ、アーク電極39は該絶縁材料41を介して真空槽2外に気密に電気的に導出されて電源装置40に接続されている。
【0025】
トリガ電極34もこの電源装置40に接続され、アノード電極32と、真空槽2とはそれぞれ接地電位に接続されている。
真空槽2と、トリガ電極34と、蒸着材料31は、第一、第二の絶縁部材33、35によってそれぞれ互いに絶縁されており、電源装置40を起動すると蒸着材料31に正電圧、トリガ電極34に蒸着材料31よりも高い正電圧が印加されるようになっている。
【0026】
基板ホルダ50は真空槽2内のアノード電極32の真上位置に水平に配置されている。基板ホルダ50はアノード電極32の開口38に面する面に成膜対象物である基板52を載置可能になっており、その面に基板52を設置したときに、基板52の中心軸線がアノード電極32の中心軸線8と一致するようになっている。ノズル63は真空槽2内に配置され、その先端の噴出口が基板近傍に位置する。
このノズル63は真空槽2外に配置されたガス導入系61に気密に接続されており、ガス導入系61内に配置された有機ガスを基板52近傍に噴出できるようになっている。
【0027】
この成膜装置10を用いて炭化ハフニウム薄膜を形成する工程について説明する
トリガ電極34上にハフニウム(Hf)で構成された蒸着材料31を配置し、ガス導入系61に有機ガスとしてメタンガスを配置し、真空槽2に接続された真空排気系71を起動して真空槽2内部を真空排気し、1.3×10−5Pa以下の真空雰囲気を形成した後、該真空雰囲気を維持したまま、基板ホルダ50にシリコンからなる基板52を保持させる。
【0028】
基板ホルダ50には不図示の移動手段が取り付けられており、移動手段を起動し、基板ホルダ50をアノード電極32の開口38に対して相対的に回転させると、基板ホルダ50と共に基板52も回転する。
真空排気を続けながら、ガス導入系61によりメタンガスをノズル63から導入し、真空槽2内に、2.7×10−2Pa以下の成膜雰囲気が形成されるようにメタンガスの流量を調整し、その成膜雰囲気を維持する。
【0029】
その成膜雰囲気を維持しながら、電源装置40を起動し、アノード電極32と蒸着材料31との間に100V程度の電圧を印加した状態で、トリガ電極34にパルス状の電圧(ここでは3.4kV)を印加すると、トリガ電極34と蒸着材料31との間にトリガ放電が生じ、蒸着材料31からハフニウムの粒子が放出され、その結果、アノード電極32内周面と蒸着材料31側面との間の絶縁耐圧が低下して、蒸着材料31とアノード電極32との間でアーク放電が誘起される。
【0030】
電源装置40には、大容量のコンデンサが装備されており、予め、充電されている。アーク放電が誘起されると、コンデンサの放電によってアーク電流が供給される。
アーク電流はアーク放電直後に最大値となり、その最大値を尖頭電流値とすると、ここでは、コンデンサの容量は8800μFであり、尖頭電流値は1200A以上1400A以下である。
【0031】
アーク電極39はアノード電極32の中心軸線8に平行に、且つ中心軸線8の近傍に配置されており、アーク電流はアーク電極39を蒸着材料31から真空槽2の底面方向に向けて流れ、中心軸線8を中心とした磁界を形成する。
他方、アーク放電によって蒸着材料31にアーク電流が流れると、蒸着材料31の側面が溶融し、その部分からハフニウム粒子が放出される。
【0032】
放出されたハフニウム粒子には、正又は負の荷電粒子と中性粒子がある。図2の符号81は中性粒子を示し、符号84は、荷電粒子のうち、質量に比べ電荷の小さい巨大荷電粒子を示している。これらの中性粒子81と巨大荷電粒子84は、アノード電極32と蒸着材料31との間の電界の影響を受けず、蒸着材料31から放出されると、アノード電極32に向けて直線的に飛行し、アノード電極32の内周面に衝突するとそこに付着する。
【0033】
電子や、負電荷を有する微小荷電粒子82は、蒸着材料31と反発し、且つ、正電圧のアノード電極32に引きつけられ、蒸着材料31からアノード電極32に向かって飛行する。このとき、アーク電流が形成する磁界によって開口38方向に向う力を受け、その飛行方向が開口38方向に曲げられ、基板52に到達する。
【0034】
他方、質量が小さく(電荷質量比が大きい粒子)、正電荷を有する微小荷電粒子83は、蒸着材料31から放出され、アノード電極32に向う途中で正電圧のアノード電極32によって押し戻され、負電圧の蒸着材料31に引き寄せられて、蒸着材料31の方向に向って逆向きに飛行する。
【0035】
この逆向きの飛行のとき、正の微小荷電粒子83は、アーク電流が形成する磁界から開口38方向に向う力を受けるとともに前記基板52の方向にベクトルを持った電子流に吸引され、飛行方向が開口38方向に曲げられ、開口38から放出されて、基板52に向って飛行する。
【0036】
上述したように基板52には有機ガスであるメタンガスが噴出されている。正電荷を有する微小荷電粒子83の飛行方向には、基板52が位置しており、基板52の表面に正電荷を有する微小荷電粒子83が付着すると、その表面でメタンガスと反応し、炭化ハフニウム(HfC)の薄膜が成長する。
薄膜成長中は、基板52は回転しており、基板52の表面に均等に薄膜が成長する。
【0037】
基板52に到達する粒子は上記のように正の荷電粒子83、即ちイオン化したハフニウム粒子だけであり、しかもそれらの粒子は微小である。このようなハフニウム粒子は有機ガスとの反応性が非常に高いので、基板52を加熱しないでも基板52表面で有機ガスと反応する。
【0038】
これに対し、蒸着材料としてハフニウムを用い、基板表面に有機ガスを供給しながら、従来のイオンプレーティング法でハフニウム粒子を基板表面に供給して成膜を行う場合、基板に到達する粒子のうち、イオン化した粒子は約30%程度にしか過ぎず、しかも、基板に到達する粒子には大きな粒子も含まれる。
【0039】
<オージェ分析>
上述した本発明の成膜方法により、シリコン基板表面に炭化ハフニウム薄膜を形成した。ここでは、有機ガスであるメタンガス導入前の圧力が2.8×10−6Pa、メタンガス導入後の圧力が5.0×10−2Pa、放電パルスが3600発(1発/秒)、成膜時間が1時間の条件で炭化ハフニウム薄膜を成膜した。
【0040】
尚、この条件で成膜した場合には、膜厚が0.2nm〜0.3nm/秒(0.2nm〜0.3nm/パルス数)の速度で成長することから、1時間後に成膜された炭化ハフニウム薄膜の膜厚は70nm〜100nmになる。
【0041】
この炭化ハフニウム薄膜について、オージェ分析を行った。その結果を図3、4に示す。図3の縦軸は測定された強度を示し、横軸はスパッタ時間(エッチング時間、単位:分)を示している。また、図4の縦軸は、図3の強度を原子濃度(%)に換算した値を示し、横軸はスパッタ時間を示している。尚、図3、4中の符号Aに示す曲線は炭素(C)のシグナルであり、符号Bに示す曲線はハフニウム(Hf)のシグナルであり、符号Cに示す曲線は酸素(O)のシグナルであり、符号Dに示す曲線はケイ素(Si)のシグナルである。
【0042】
曲線A、B、Dに示されるように、基板52の構成材料であるケイ素が検出され始める深さ(スパッタ時間12分〜13分程度)までは、ハフニウムと炭素との原子濃度比がほぼ一定になっている。
このことから本発明によれば、ハフニウムが基板52表面に付着しはじめた時点からハフニウムが炭化され、深さに対して原子の構成比が均一な炭化ハフニウム薄膜が得られることがわかる。
【0043】
また、図4の曲線A、Bに示されるように、ハフニウムとケイ素の原子濃度比は約4:6であり、上記工程で作製された炭化ハフニウム薄膜はハフニウムが40%、炭素が60%の比率で構成されていることがわかる。
上述したように、本発明では膜厚は放電パルスの数で制御できることから、膜厚の制御が容易であり、膜厚が100nmよりも薄い薄膜を作製することができる。
【0044】
更に、本発明により成膜された炭化ハフニウム薄膜に含有される元素と、その結合状態を特定するために、下記に示す工程でX線光電子分析を行った。
<X線光電子分析>
上記オージェ分析の場合と同じ条件で、シリコン基板の表面に炭化ハフニウム薄膜して測定試料を作製した。
【0045】
X線光電子分析法(XPS法)により測定試料にX線を照射し、測定される電子線から結合エネルギーと強度の関係を求めた。尚、測定条件は、
【0046】
X線源:アルミニウム
X線源電圧15kV
エミッション電流:5mA
X線:モノクロメータにより線幅を狭くした
尚、前処理として、XPS法による測定直前に、炭化ハフニウム薄膜の表面に1.5kVで加速されたアルゴン(Ar)イオンを衝突させ、膜厚10nm程度エッチングし、表面に付着した汚染物質(炭素)と、表面に形成された酸化物とを除去した。
その測定結果を図5及び下記表1に示す。
【0047】
【表1】
【0048】
図5の縦軸は強度を、横軸は電子の結合エネルギーを示している。
上記表1と、図5から分かるように、測定試料の炭化ハフニウム薄膜には、ハフニウムと炭素と酸素が存在することがわかる。
次に、Hf原子とC原子の結合状態を評価するために、図5のC1ピークが出現する部分を拡大し、図6に示した。
【0049】
また、前処理であるエッチングをしない測定試料と、比較となる試料についてもC1ピークが出現する部分を拡大したものを図6に示した。ここでは、有機ガスを供給しないで成膜を行い、シリコン基板表面にハフニウム単体からなる薄膜を形成したものを比較試料とした。
図6の縦軸は強度を、横軸は結合エネルギーを示し、図6の符号L1はエッチングされた測定試料の測定結果を、符号L2はエッチングされていない測定試料の測定結果を、符号L3は比較試料の測定結果をそれぞれ示している。
【0050】
図6から分かるように、エッチングされていない測定試料(L2)は、283eVと、286eVの2つのC1sピークを有しており、他方、エッチングされた測定試料(L2)は、283eVのC1sピークを有しているが、286eVのC1sピークを有していない。また、炭素を有しないはずの比較試料(L3)は286eVのピークを有していることから、286eVは炭化ハフニウム薄膜の表面に付着した汚染物質のC1sピークであり、283eVはHf−Cの結合によるピークと推測される。尚、汚染物質(炭素)に関するピークは、NIST(National institute of Standards and Technology)で報告されている値と一致していた。
【0051】
また、上記図5に示した測定結果のHf4fピークの強度を積分した値と、C1sピークの強度とを積分した値に、それぞれ感度係数を乗じ、炭化ハフニウム薄膜の元素組成を求めたところ、測定試料の炭化ハフニウム薄膜中には炭素が66.08%含まれることがわかった。ただし、測定試料をエッチングする工程では、Hf原子に比べC原子がスパッタリングレートが1/6程度と小さいため、C原子の組成が若干多めの値になったと思われ、これらのことから、本発明の成膜方法により成膜された炭化ハフニウム薄膜中では、炭素とハフニウムがほぼ1:1の割合で結合していると推測される。
【0052】
以上は有機ガスとしてメタンガスを用いる場合について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、アセチレンガス、エチレンガス、エタンガス、プロパンガス等種々の有機ガスを用いることが可能であり、また、これらの有機ガスを2種類以上用いることもできる。
アノード電極32の形状は円筒形に限定されるものではなく、中空の直方体等種々の形状のものを用いることができる。
【0053】
【発明の効果】
本発明ではイオン化したハフニウム粒子のみが基板表面に到達する。そのようなハフニウム粒子は反応性が非常に高く、基板を加熱しなくても基板表面で有機ガスと反応する。また、本発明では真空槽が加熱されないので、真空槽の内壁に付着している水が分解することがなく、水の分解物である酸素や水素が真空槽中に発生しない。従って、成膜中に水素や酸素が混入することがなく、炭化ハフニウム薄膜の不純物濃度が低くなる。本発明の成膜装置では、従来の電子ビーム蒸着源を用いた成膜装置ほど電力を使用しない上、膜厚をパルス数で制御できるため、数nmオーダの炭化ハフニウム薄膜を正確に成膜できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の成膜方法に用いられる成膜装置の一例を示す断面図
【図2】本発明の成膜装置に用いられる蒸着源の原理を説明する図
【図3】本発明の一実施形態に係る成膜方法によって成膜された炭化ハフニウム薄膜のオージェ分析の測定結果を示すグラフ
【図4】本発明の一実施形態に係る成膜方法によって成膜された炭化ハフニウム薄膜の深さ方向の原子濃度分布を示すグラフ
【図5】本発明の一実施形態に係る成膜方法によって成膜された炭化ハフニウム薄膜のX線光電子分析法の測定結果を示すグラフ
【図6】X線光電子分析法のC1ピークが出現する部分を拡大したグラフ
【図7】従来の成膜方法に用いられる成膜装置を説明する断面図
【符号の説明】
1……成膜装置 2……真空槽 3……蒸着源 32……アノード電極
38……開口 31……蒸着材料 34……トリガ電極 83……正の荷電粒子
Claims (3)
- ハフニウムからなり、少なくとも先端と側面とを有する形状に成形された蒸着材料の側面の近傍に、アノード電極を配置し、
前記蒸着材料の先端と対向する位置に基板を配置し、
前記基板と前記アノード電極と前記蒸着材料とを真空雰囲気において、前記基板と前記蒸着材料との間であって、前記基板の近傍位置に有機ガスを供給しながら、前記蒸着材料の側面と前記アノード電極との間にアーク放電を発生させ、前記蒸着材料の側面からハフニウム粒子を放出させ、
前記ハフニウム粒子のうち、荷電粒子の進行方向を、前記アーク放電によって生じた電流で、前記基板側に向け、前記荷電粒子を前記基板に到達させ、前記荷電粒子と前記有機ガスとを反応させ、前記基板表面に炭化ハフニウム薄膜を成膜する成膜方法。 - 前記有機ガスとしてメタンガスを用いる請求項1記載の成膜方法。
- 前記真空雰囲気の圧力を2.7×10−2Pa以下に維持して前記アーク放電を発生させる請求項1又は請求項2のいずれか1項記載の成膜方法。
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JP2002169421A JP2004011007A (ja) | 2002-06-11 | 2002-06-11 | 成膜方法 |
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JP2002169421A JP2004011007A (ja) | 2002-06-11 | 2002-06-11 | 成膜方法 |
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Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2008105136A (ja) * | 2006-10-26 | 2008-05-08 | Ulvac Japan Ltd | ナノ粒子作製方法及び燃料電池用触媒 |
KR101380179B1 (ko) | 2011-09-30 | 2014-03-31 | 가부시키가이샤 뉴플레어 테크놀로지 | 성막 장치 및 성막 방법 |
-
2002
- 2002-06-11 JP JP2002169421A patent/JP2004011007A/ja active Pending
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