JP2004006331A - Induction heating apparatus - Google Patents
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Abstract
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は一般家庭やオフィス、レストラン、工場などで使用される誘導加熱調理器、誘導加熱を利用した湯沸かし器、加温装置などの誘導加熱装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の誘導加熱装置の例として誘導加熱調理器について、図13に基づいて説明する。電源31は200V商用電源で、ブリッジダイオードである整流回路32で整流され、平滑コンデンサ33にて直流電力に変換させる。34はインバータで、第1のスイッチング素子35および第2のスイッチング素子36と第1の逆導通素子37および第2の逆導通素子38と、共振コンデンサ39により構成される。第1のスイッチング素子35および第2のスイッチング素子36を駆動して高周波磁界を加熱コイル40に発生させ、負荷41を誘導加熱する。
【0003】
42は、インバータの入力電流を検知する電流検知手段で、出力制御手段43は、電流検知手段42の出力に応じて、第1のスイッチング素子35および第2のスイッチング素子43を駆動して、電力を制御する。ここで、出力制御手段43は第1のスイッチング素子35と第2のスイッチング素子43の駆動周波数または駆動時間比のいずれかにより電力制御を行っていた。
【0004】
図14(A)は、駆動周波数−入力電力特性を示すグラフであり、出力制御手段43は、図14(A)に示す特性を利用して、スイッチング素子の駆動時間比を一定して駆動周波数を可変することにより電力制御を行い、また、図14(B)は、駆動時間比−入力電力特性を示すグラフで、出力制御手段43は、図14(B)に示す特性を利用して、駆動周波数を一定にしてスイッチング素子の駆動時間比を可変することにより電力制御を行っていた。
【0005】
図13は、出力制御手段43が駆動時間比を制御して電力制御を行う場合において、設定された電力に到達するソフトスタート動作を示している。インバータを起動する場合、最小の出力となる駆動時間比で第1のスイッチング素子および第2のスイッチング素子を駆動し、一定時間づつ駆動時間を長くする第1の駆動時間比変更モードを有している。
【0006】
また、アルミニウム製の負荷をスイッチング素子の損失を抑制しながら加熱する誘導加熱調理装置に係る技術が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【0007】
【特許文献1】
特開2001−160484号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
前記従来の構成の誘導加熱装置は、アルミニウムや銅など低抵抗金属からなる負荷を誘導加熱した場合、低抵抗のため負荷と磁気結合した状態での加熱コイルのQが大きくなり、駆動周波数に対する入力電力の変化が大きく、駆動周波数の制御による電力制御と、細かな電力制御が行うための駆動時間比の制御による電力制御も必要であり、インバータ起動後、設定電力に到達するまでの時間が長くなるという課題があった。また、特許文献1に記載の技術は出力制御性に問題があり使い勝手が悪いものであった。
【0009】
本発明の目的は、設定電力に到達するまでの時間を従来の鉄系負荷を加熱するインバータの起動時間と同等以下に短縮し、制御性を向上したアルミ等の低抵抗、低透磁率の材質の負荷を誘導加熱する誘導加熱装置の制御方法を提供する。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明の誘導加熱装置は、第1のスイッチング素子と第2のスイッチング素子の直列接続体と、前記第1のスイッチング素子に並列に接続された第1の逆導通素子と、前記第2のスイッチング素子に並列に接続された第2の逆導通素子と、前記第1のスイッチング素子または前記第2のスイッチング素子に並列に接続された加熱コイルと共振コンデンサを含む共振回路とを有し直流電圧を入力して前記第1のスイッチング素子と第2のスイッチング素子の導通により共振するインバータと、前記第1のスイッチング素子と前記第2のスイッチング素子を排他的に導通制御する出力制御手段と、前記インバータの入力電流又はそれに略等価な電圧若しくは電流を検知する出力検知手段とを備え、前記第1のスイッチング素子または前記第1の逆導通素子に流れる共振電流が、前記加熱コイルの発生する磁界が高導電率かつ低透磁率の負荷を誘導加熱すると前記第1のスイッチング素子の駆動期間より短い周期で共振する加熱モードを有するとともに、前記出力制御手段は、前記第1及び第2のスイッチング素子の駆動時間比を徐々に変更して前記インバータの出力を上昇させる駆動時間比変更モードと、前記第1及び第2のスイッチング素子の駆動時間比を略一定にして徐々に駆動周波数を変更して前記インバータの出力を上昇させる駆動周波数変更モードとを備え、前記インバータの出力を、前記駆動時間比変更モードと前記駆動時間比変更モードを組み合わせて、起動時の低出力値から所定の出力値まで到達させることにより、アルミや銅などの高導電率かつ低透磁率の負荷をスイッチング素子の損失の増大を抑制して誘導加熱することができるとともに、インバータ起動から設定電力に到達するまでソフトスタート動作の時間を短縮し、スイッチング素子が故障しにくく制御性のよい誘導加熱装置が提供することができる。
【0011】
【発明の実施の形態】
請求項1記載の発明は、第1のスイッチング素子と第2のスイッチング素子の直列接続体と、前記第1のスイッチング素子に並列に接続された第1の逆導通素子と、前記第2のスイッチング素子に並列に接続された第2の逆導通素子と、前記第1のスイッチング素子または前記第2のスイッチング素子に並列に接続された加熱コイルと共振コンデンサを含む共振回路とを有し直流電圧を入力して前記第1のスイッチング素子と第2のスイッチング素子の導通により共振するインバータと、前記第1のスイッチング素子と前記第2のスイッチング素子を排他的に導通制御する出力制御手段と、前記インバータの入力電流又はそれに略等価な電圧若しくは電流を検知する出力検知手段とを備え、前記第1のスイッチング素子または前記第1の逆導通素子に流れる共振電流が、前記加熱コイルの発生する磁界が高導電率かつ低透磁率の負荷を誘導加熱すると前記第1のスイッチング素子の駆動期間より短い周期で共振する加熱モードを有するとともに、前記出力制御手段は、前記第1及び第2のスイッチング素子の駆動時間比を徐々に変更して前記インバータの出力を上昇させる駆動時間比変更モードと、前記第1及び第2のスイッチング素子の駆動時間比を略一定にして徐々に駆動周波数を変更して前記インバータの出力を上昇させる駆動周波数変更モードとを備え、前記インバータの出力を、前記駆動時間比変更モードと前記駆動時間比変更モードを組み合わせて、起動時の低出力値から所定の出力値まで到達させることにより、加熱コイルに供給する電流の共振電流の共振周波数より、スイッチング素子の駆動周波数を低くでき、アルミニウムなどの高導電率かつ低透磁率の負荷を誘導加熱することができるとともに、スイッチング素子のスイッチング損失を低減することができる。
【0012】
また、インバータの出力を、駆動時間比変更モードと駆動時間比変更モードを組み合わせて、起動時の低出力値から所定の出力値まで到達させるので、負荷の検知を精度良く安定して行うとともに、迅速に設定出力までインバータの出力を増加させることができる。したがって、起動時にインバータに異常な電圧が発生してスイッチング素子が破壊するのを防止すると同時に使い勝手を良くすることができる。なお、駆動時間比変更モードにおいては、一定周波数による出力制御をおこなうこともできる。
【0013】
請求項2記載の発明は、特に、出力制御手段は、起動時の低出力値から所定の出力値まで到達させる期間内において、駆動時間比変更モードまたは駆動周波数変更モードのいずれか一方のモードでのみインバータの出力を増加させる期間を設けたことにより、当該期間においては、出力制御特性が単純化されるので制御が行いやすくなり制御出力を安定化し易くなる。
【0014】
また、請求項3記載の発明は、特に、出力制御手段は、駆動時間比変更モードと駆動周波数変更モードに交互に移行しながらインバータの出力を起動時の低出力値から所定の出力値に到達させてなることにより、インバータの共振回路の共振周波数における出力の変化に対応してきめこまかな出力の制御を行うことができる、また所定の出力値に迅速に到達させることができる。
【0015】
また、請求項4記載の発明は、特に、出力制御手段は、起動時、第1のスイッチング素子と第2のスイッチング素子の駆動駆動時間比を変えてインバータの出力を増加させ、途中から前記駆動時間比を略一定にして前記第1のスイッチング素子と前記第2のスイッチング素子の駆動周波数を変えインバータの出力を増加させてなることにより、起動時に駆動駆動時間比を変えることにより、出力の変化速度を緩やかにして、出力の小さい状態にて異常な負荷を検出することができる。また、駆動時間比を略一定にして駆動周波数を変えることにより、大きな出力変化が得やすいので出力を増加させる時間を短縮することができる。また、駆動時間比を変える場合には、駆動周波数を一定とすることもできる。
【0016】
また、請求項5記載の発明は、特に、出力制御手段は、起動時の低出力値から所定の出力値まで到達させる期間内において、駆動時間比変更モードのときに駆動時間比が所定の駆動時間比を越えると駆動周波数変更モードに移行することにより、駆動時間比変更モードから駆動周波数変更モードに移行する制御が簡単にできるので、マイクロコンピュータ等で容易に実現することができる。
【0017】
また、請求項6記載の発明は、特に、出力制御手段は、起動時の低出力値から所定の出力値まで到達させる期間内において、駆動周波数を直前の変化幅より大きい変化幅で離散的に変更して前記インバータの出力を上昇させると同時に駆動時間比を直前の変化幅より大きい変化幅で離散的に変更することにより、インバータの共振周波数付近の出力が増大する状態(駆動周波数)を経由せず、他の出力の低い周波数に離散的に安定的に制御を行う領域に遷移することができるのでスイッチング素子に過大な電圧や電流の責務が印加するのを防止して、出力制御を行うことができる。
【0018】
また、請求項7記載の発明は、特に、出力制御手段は、起動時、第1のスイッチング素子の駆動期間が共振電流の共振周期より短くなるようにして第1のスイッチング素子と第2のスイッチング素子の駆動時間比を変えて加熱出力を増加させ、所定の駆動時間比に到達すると、第1のスイッチング素子の駆動期間を共振電流の周期より長くかつ低出力値になるように離散的に長く変更してから前記駆動期間を徐々に長くして駆動周波数を低下させインバータの出力を前記低出力値から所定の出力値まで増加させてなることにより、インバータの共振周波数付近の出力が増大する状態を経由せず、他の出力の低い周波数に離散的に安定的に制御を行う領域に遷移することができるのでスイッチング素子に過大な電圧や電流の責務が印加するのを防止して、出力制御を行うことができる。
【0019】
また、請求項8記載の発明は、特に、出力制御手段は、周波数変更モードにより出力を徐々に増加させるとともに、出力検知手段の出力によってインバータの出力値が設定された出力値より小さい所定の出力値に到達したことを検知した後、駆動時間比変更モードに移行して出力を徐々に増加させることにより、周波数変更モードにより短時間で出力を増加させ、設定出力の手前で駆動時間比変更モードに移行して出力の微変更をおこなうので設定出力を大きく超える電力にならず、スイッチング素子等の各部品に過大な負荷がかかることがなく、信頼性の高い誘導加熱装置ができる。
【0020】
また、請求項9記載の発明は、特に、出力制御手段は、インバータ起動後所定の時間略最小の出力となる駆動周波数および駆動時間比で出力する第1の出力固定モードを有することにより、入力電流が安定し、信頼性の高い制御ができる。
【0021】
また、請求項10記載の発明は、特に、出力制御手段は、駆動周波数または駆動時間比を直前の変化幅より大きい変化幅で離散的に低下させた後、所定の時間、駆動周波数と駆動時間比の出力を固定する第2の出力固定モードを有することにより、インバータの共振周波数付近の出力が増大する状態(駆動周波数)を経由せず、他の出力の低い周波数に離散的に安定的に制御を行う領域に遷移することができるのでスイッチング素子に過大な電圧や電流の責務が印加するのを防止して、出力制御を行うことができる。
【0022】
また、請求項11記載の発明は、特に、高導電率かつ低透磁率の負荷を誘導加熱した場合の前記負荷の浮きまたはずれを検知する移動検知手段を有し、出力制御手段は、前記移動検出手段が前記負荷の浮きまたはずれを検知している場合の駆動周波数変更モードにおける駆動周波数を変化させる時間間隔を、前記移動検出手段が前記負荷の浮きまたはずれを検知していない場合の駆動周波数変更モードにおける駆動周波数を変化させる時間間隔より長くしたことにより、出力が固定される時間が長くなり、高導電率かつ低透磁率の負荷を誘導加熱した場合の前記負荷の浮きまたはずれを検知する移動検出手段の検知精度を向上させることができ、他の材質の負荷(例えば磁性の小物負荷)においては負荷検知の速度を速め検知状態で放置された場合の負荷の温度上昇を抑制するなど安全性の高い誘導加熱装置を提供できる。
【0023】
また、請求項12記載の発明は、特に、出力制御手段は、出力検知手段の検知出力を入力して、インバータの出力を前記検知出力に基づき設定出力に到達させた後において、前記インバータの出力が変化して所定の範囲で駆動時間比を変更しても前記設定出力に到達しない場合に、駆動周波数を変更することにより前記設定出力に到達させてなるので、ソフトスタート動作終了後の安定状態において出力電力が大きく変動しても、駆動周波数を変更することによりすばやく安定した設定電力を得ることができ、また、設定出力付近では駆動時間比を変更することにより出力の変動幅を抑制してスイッチング素子等の各部品に過渡的な過大な電圧や電流がかかることがなく、信頼性の高い誘導加熱装置ができる。
【0024】
また、請求項13記載の発明は、特に、出力制御手段が第1の出力固定モードまたは起動時の低出力値から所定の出力値まで到達させる期間内における時間比変更モードにある場合に、出力検知手段が所定の値を超えると通常の加熱動作を行わない小物と判定する小物検知手段を有することにより、低出力状態が所定時間維持される(維持には変化幅が少ない状態を含む)ので、精度良く小物検知ができ、スイッチング素子等の各部品に過渡的な過大な電圧や電流がかかることがなく、故障の少ない誘導加熱装置を提供できる。
【0025】
また、請求項13記載の発明は、特に、出力制御手段が第1の出力固定モードまたは起動時の低出力値から所定の出力値まで到達させる期間内における時間比変更モードにある場合に、出力検知手段が所定の値を超えると異常状態が起きていると判断して通常の加熱動作を行わないことにより、スイッチング素子等の各部品に過渡的な過大な電圧や電流がかかることがなく、故障の少ない誘導加熱装置を提供できる。
【0026】
また、請求項14記載の発明は、特に、出力制御手段が起動時の低出力値から所定の出力値まで到達させる期間内における周波数変更モードにおいて、所定の周波数に到達するまでに出力検知手段の出力が所定の値に到達しないとき通常の加熱動作を行わない小物と判定する小物検知手段を有することにより、直径が小さいため加熱できない負荷を検知して停止することができる。
【0027】
また、請求項15記載の発明は、特に、出力制御手段が所定の(インバータの出力が所定の値以上得られるべき)周波数範囲内の駆動周波数で制御しているときに、出力検知手段の出力が所定の値より小さいことを検知すると小物と判定する小物検知手段を有することにより、使用中、常に小物検知ができるので、使い勝ってがよく、また、他の検知手段が必要ないので、簡単な方法で安価に信頼性の高い誘導過熱装置を提供できる。
【0028】
また、請求項16記載の発明は、特に、出力検知手段はインバータの入力電流を検知する入力電流検知手段とすることにより、インバータの実効電力を精度良く検知するとともに、簡単で安価な構成で、請求項1〜15の発明に必要な出力検知手段を実現することができる。
【0029】
【実施例】
(実施例1)
図1は本実施例の誘導加熱装置の回路構成を示す図である。電源1は低周波交流電源である200V商用電源であり、全波整流を行うブリッジダイオードである整流回路2の入力端に接続される。整流回路2の出力端間に第1の平滑コンデンサ3が接続される。整流回路2の出力端間には、さらに、チョークコイル5と第2のスイッチング素子7の直列接続体が接続される。加熱コイル12は被加熱物(負荷)であるアルミニウム製の鍋13と対向して配置されている。
【0030】
4はインバータ(加熱コイル12を除く)であり、第2の平滑コンデンサ11の低電位側端子(エミッタ)は整流回路2の負極端子に接続され、第2の平滑コンデンサ11の高電位側端子は第1のスイッチング素子(IGBT)6の高電位側端子(コレクタ)に接続され、第1のスイッチング素子(IGBT)6の低電位側端子(エミッタ)はチョークコイル5と第2のスイッチング素子(IGBT)7の高電位側端子(コレクタ)との接続点に接続される。加熱コイル12と共振コンデンサ10の直列接続体が第2のスイッチング素子7に並列に接続される。
【0031】
第1のダイオード8(第1の逆導通素子)は第1のスイッチング素子6に逆並列に接続(第1のダイオード8のカソードと第1のスイッチング素子6のコレクタとを接続)され、第2のダイオード9(第2の逆導通素子)は第2のスイッチング素子7に同様に逆並列に接続される。
【0032】
14は、電源1から流れる入力電流を検知する電流検知手段で、出力制御手段15は、電流検知手段14の出力に応じて、第1のスイッチング素子6と第2のスイッチング素子7のゲートに信号を出力する。
【0033】
以上のように構成された誘導加熱装置において、以下動作を説明する。電源1は整流回路2により全波整流され、整流回路2の出力端に接続された第1の平滑コンデンサ3に供給される。この第1の平滑コンデンサ3はインバータに高周波電流を供給する供給源として働く。
【0034】
高電位側の第1のスイッチング素子6と低電位側の第2のスイッチング素子7は交互にかつ互いに排他的に駆動される。第2のスイッチング素子7が駆動されている間に、(第2のスイッチング素子7又は第2のダイオード9)と加熱コイル12と共振コンデンサ10で形成される閉回路で共振し、第1のスイッチング素子6を駆動している間に、第2の平滑コンデンサと第1のスイッチング素子6(又は第1のダイオード8)と加熱コイル12と共振コンデンサ10で形成される閉回路で共振する。第2のスイッチング素子7をオフすると、チョークコイル5に蓄積された磁気エネルギーが第2の平滑コンデンサ11に移動することにより、第2の平滑コンデンサ11の電圧が昇圧されるので、上記の共振電流を大きくして振動を維持することができ、アルミ等の低抵抗、低透磁率の負荷を高出力で誘導加熱できる。
【0035】
本実施例では、第1のスイッチング素子6の駆動時間と、第2のスイッチング素子7の駆動時間が所定の出力で(本実施例では2kW)、それぞれ加熱コイル12と共振コンデンサ10に流れる共振電流の共振周期の略2/3になるように加熱コイル12及び共振コンデンサ10のインピーダンスが設定されているため、駆動周波数が約20kHzであれば、共振電流の周波数は約60kHzになる。
【0036】
図2(A)は、第1のスイッチング素子6及び第2のスイッチング素子7の駆動周波数と入力電力の特性を示す図である。両スイッチング素子の駆動時間比は約1:1で固定されている。加熱コイル12と共振コンデンサ10の共振周波数をfcとすると駆動周波数がfc/2、fc/3の時にそれぞれ第2高調波、第3高調波による共振が起こり、図2(A)のような入力電力特性となる。本実施例では駆動周波数をfc/3近傍とすることで加熱コイル12に流れる電流の共振周波数の3分の1程度に第1のスイッチング素子6及び第2のスイッチング素子7の駆動周波数を低くすることが出来、スイッチング損失が小さく効率の良い誘導加熱を実現している。
【0037】
また、アルミニウムや銅などの場合、負荷を磁気結合した状態での加熱コイルと共振コンデンサの共振のQが大きいため、図2(A)のように周波数に対して各ピーク付近で急峻に入力電力が変化する(増大する)特性となる。
【0038】
図2(B)は第1のスイッチング素子6と第2のスイッチング素子7の駆動周波数を略一定(20kHz)にしたときの第2のスイッチング素子7のオン時間と入力電力の関係を示す図である。この図が示すように、本実施例においては、第2のスイッチング素子7のオン時間が駆動周期の1/2付近(駆動時間比約1/2)で約2kWの加熱出力がえられ、その付近のピークから第2のスイッチング素子の駆動期間を短くしていけば出力を線形的に低下することができる。従って、図2(B)に示すように駆動時間あるいは駆動時間比のリミッタの下限Tonminと上限Tonmaxを設定すれば、安定した制御を行うことができる。
【0039】
図3はインバータ起動からインバータ10の出力が設定電力に到達するまでのソフトスタート動作を示す図であり、実線は駆動周波数の時間経過に対する変化を示し、破線は駆動時間比の変化を示している。図3に示すとおり、出力制御手段15は、起動後、第1のスイッチング素子6と第2のスイッチング素子7の駆動周波数を一定(約36kHz)にし、第2のスイッチング素子7がオンする駆動時間を徐々に長くする(第1のスイッチング素子6に対する第2のスイッチング素子7の駆動時間比を徐々に大きくする)第1の駆動時間比変更モードとなる。出力制御手段15は、第1の駆動時間比変更モードになると、電源1に同期した時間単位間隔(約10ミリ秒)で、0.1マイクロ秒単位で駆動時間を長くしている。その後、駆動時間比が所定の比率(1/4)に到達すると、駆動周波数を所定の比率(3/4)で離散的に変化させる。例えば、約33kHzの駆動周波数の場合は、約24kHzに変化させる。
【0040】
この結果、図2(A)で示すfc/2の高周波数側(図で右側)谷間付近の低出力領域(点Pで示す)から、fc/3とfc/2の間の低出力領域(点Mで示す)に離散的に移行するので、その後、第1の駆動周波数変更モードに移行して、設定出力に到達するまで駆動時間比を一定にし、駆動周波数を徐々に低下させ出力を増加させる。従って、fc/2付近の高出力領域を避けて、fc/3付近の低出力領域に移行することができる。
【0041】
以上のように、本実施例によれば、アルミ等の低抵抗、低透磁率の負荷を加熱するインバータ4の第1のスイッチング素子6と第2のスイッチング素子7の駆動周波数と駆動時間比の両方のモードにより交互にソフトスタート制御することにより、確実に、fc/2付近の高出力の領域に入ることなく、fc/3の付近で設定出力を得ることができる。また、共振周波数の出力を駆動周波数または駆動時間比のどちらか一方で電力を制御する場合と同様の時間で、ソフトスタートを終了することができ、制御性のよい誘導加熱装置が実現できるものである。
【0042】
また、本実施例における出力制御手段15は、マイクロコンピュータを利用して容易に実現できる。
【0043】
また、上記実施例では誘導加熱調理器について説明したがアルミニウムなどの高導電率かつ低透磁率材料を加熱するアイロンや湯沸かし器など他の種の誘導加熱装置にも応用できるものである。
【0044】
なお、上記実施例においては、図1のように2個のスイッチング素子によるハーフブリッジ型のインバータで説明したが、これに限定されるものではない。本願発明は、少なくとも、第1のスイッチング素子と第2のスイッチング素子の直列接続体と、第1のスイッチング素子に並列に接続された第1の逆導通素子と、第2のスイッチング素子に並列に接続された第2の逆導通素子と、第1のスイッチング素子または第2のスイッチング素子に並列に接続された加熱コイルと共振コンデンサを含む共振回路とを有し直流電圧を入力して第1のスイッチング素子と第2のスイッチング素子の導通により共振するインバータと、第1のスイッチング素子と第2のスイッチング素子を排他的に導通制御する出力制御手段とを有するものであれば良く、いわゆるフルブリッジ型のインバータにも適用することができる。
【0045】
(実施例2)
図4は、実施例2におけるソフトスタート動作を示す図である。第1の駆動時間比変更モードから第1の駆動周波数変更モードに移行する場合に駆動周波数のみを離散的に変化させていたのを駆動時間比も同時に所定の比率または所定の値で離散的に変化させるものである。例えば、駆動時間比が1/4であれば、1/3に変化させる。
【0046】
以上のように、本実施例によれば、設定電力が大きい場合においても、すばやく設定電力に到達することができ、インバータの出力が小さい領域にて、共振周波数の位置がどこにあるかをサーチしながら駆動周波数と駆動時間比を離散的に変化させることにより、スイッチング損失も少なくなり信頼性が高くなる。
【0047】
なお、出力の周波数特性において、ピーク、あるいは谷間のどの部分にいるかどうかをサーチするのは周波数を変え出力の増減を観察することにより行うことができる。
【0048】
(実施例3)
図5は、実施例3におけるソフトスタート動作を示す図である。実施例1、2において、出力設定手段15は、第1の駆動周波数変更モードに移行後、設定出力より少し小さい入力電流を検知した場合に第1の駆動周波数変更モードから第2の駆動時間比変更モードに移行することによって、インバータの入力電流が設定出力を大きく超えることがないようにするものである。
【0049】
以上のように、本実施例によれば、設定電力が大きい場合においても、第1の駆動周波数変更モードにより迅速に、インバータ4の出力を設定出力に到達させることができるとともに、設定電力を大きくこえることがないので、スイッチング素子等のインバータを構成するパワー部品に過大な負荷がかからず信頼性の高い誘導加熱装置が提供できる。
【0050】
(実施例4)
図6は、実施例4におけるソフトスタート動作を示す図である。
【0051】
インバータ4の最小の出力となる第1と第2のスイッチング素子の駆動周波数と駆動時間比でインバータを起動後、所定の時間(0.1秒)出力を固定する第1の出力固定モードを付加したものである。
【0052】
以上のように、本実施例によれば、起動後、入力電流が最小の値で安定するまで、またはその出力で所定時間維持して、ソフトスタートなどの出力制御を遅らせることにより、安定した負荷検知動作等の制御動作を実現できるものである。
【0053】
(実施例5)
図7は、実施例5におけるソフトスタート動作を示す図である。
【0054】
実施例4と同様に、駆動周波数と駆動時間比を離散的に変化させた場合に、変化後、約0.1秒間出力を固定する第2の出力固定モードを付加している。入力検知手段の出力が安定するまで制御を遅らせることで、第1の駆動周波数変更モードでの動作において、安定した出力制御ができる。
【0055】
(実施例6)
図8は、実施例6の回路構成を示す図である。
【0056】
実施例1で説明した図1とほぼ同じ構成であるので、違いのみ説明する。
【0057】
16は、第1の共振コンデンサ10の電圧を検知する電圧検知手段で、17は電圧検知手段16の出力により負荷の浮きやずれを検知する移動検知手段であり、移動検知手段17は、ソフトスタート時の出力変化の状態を観察して負荷の浮きやずれを検知するものである。本実施例では、ソフトスタート期間中に出力を増加させている際に、一定時間内の電圧変化がある時点でそれまでよりも小さくなることを検知して負荷の浮きまたはずれが起きたことを検知している。なお、電圧検知手段16は入力電流を検知することでも同様に負荷の浮きまたはずれが起きたことを検知できる。
【0058】
図9は、実施例6のソフトスタート動作を示す図である。
【0059】
第2の駆動周波数変更モードを付加し、移動検知手段17が動作しない第1の駆動周波数変更モードにおけるよりも、移動検知手段が動作した後の第2の駆動周波数変更モードになったほうが駆動周波数を変化させる時間間隔を長くすることにより、移動検知手段の検知精度を向上させることができる。
【0060】
(実施例7)
図10は、設定電力に到達した後の電力制御時における駆動周波数と駆動時間比を示す図である。t0からt1まで駆動時間比を上昇することにより、電力を少しずつ上昇させる。t1では、駆動時間比が制御範囲の最大となり、駆動周波数を最小制御単位(周期で0.1マイクロ秒)で低下させる。さらに、t2からt3まで駆動時間比を上昇し、電力を少しずつ上昇させ、t3で設定電力を超えるとt4時点まで駆動時間比を低下させる。
【0061】
また、t4では、駆動時間比が制御範囲の最小となり、駆動周波数を最小制御単位(周期で0.1マイクロ秒)で上昇させる。以上のように、駆動周波数と駆動時間比を制御することにより、細かな電力制御を行うことができる。
【0062】
(実施例8)
図11は本発明の実施例8における誘導加熱装置の回路図を示すもので、基本的に実施例1と同じであるので、相違点のみ説明する。
【0063】
図11において、18は小物検知手段で電流検知手段14の出力により起動時に小物検知を行い、出力制御手段15にインバータを停止させる。
【0064】
図12は、第2のスイッチング素子7の駆動時間と入力電流の関係を示す図であり、時間駆動比を上昇させると、入力電流の変化の違いにより、負荷がない場合やナイフ、フォーク等の小物負荷を検知できる。
【0065】
本発明では、インバータの起動時、出力が最小になる駆動周波数と駆動時間比において、駆動周波数を一定にして、駆動時間比を徐々に上昇させる駆動時間比変更モードにおいて、図12に示す特性を利用することにより、精度のよい小物検知手段を提供する。
【0066】
(実施例9)
実施例9は、実施例8と同じ構成とし、出力制御手段15は、図9において、第1の周波数変更モードにある場合に、所定の周波数(30KHz)より小さくなると、小物と判断するようにしたものである。
【0067】
インバータ4を起動中に、直径が小さく、加熱できない負荷を検知し、インバータ4を停止させるので、安全で故障の少ない誘導加熱装置を提供できる。
【0068】
(実施例10)
実施例10は、実施例8と同じ構成とし、インバータ4が起動して所定の電力以上を検知した後に、電流検知手段14の出力が所定値より低くなった場合に小物と判断するようにしたものである。
【0069】
インバータが設定電力で動作している場合に、負荷を取った場合、すぐに電流検知手段14の出力が低下するとインバータ4を停止させるので、安全で故障の少ない誘導加熱装置を提供できる。
【0070】
なお、電流検知手段15に代え、それに相当する出力検知手段をインバータの電流あるいは電圧を検知して構成しても良い。
【0071】
【発明の効果】
以上のように、本発明によれば、アルミや銅などの高導電率かつ低透磁率の負荷をスイッチング素子の損失の増大を抑制して誘導加熱することができるとともに、スイッチング素子の駆動周波数の可変制御とスイッチング素子の駆動時間比の可変制御を組み合わせて出力制御を行うことで、マイクロコンピュータを使って容易にきめ細かな電力制御を行うことができ、起動から出力安定までの時間を早くするとともにスイッチング素子が故障しにくく制御性がよい誘導加熱装置を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施例の誘導加熱調理器の回路図
【図2】(A)第1の実施例の誘導加熱調理器の駆動周波数と入力電力特性を示す図
(B)第1の実施例の誘導加熱調理器の駆動時間比と入力電力特性を示す図
【図3】第1の実施例の誘導加熱調理器の動作波形を示す図
【図4】第1の実施例の誘導加熱調理器のソフトスタート動作を示す図
【図5】第2の実施例の誘導加熱調理器のソフトスタート動作を示す図
【図6】第3の実施例の誘導加熱調理器のソフトスタート動作を示す図
【図7】第4の実施例の誘導加熱調理器のソフトスタート動作を示す図
【図8】第5の実施例の誘導加熱調理器のソフトスタート動作を示す図
【図9】第6の実施例の誘導加熱調理器の回路図
【図10】第6の実施例の誘導加熱調理器のソフトスタート動作を示す図
【図11】第8の実施例の誘導加熱調理器の回路図
【図12】第8の実施例の誘導加熱調理器の駆動時間比と入力電力特性を示す図
【図13】従来の誘導加熱装置の回路図
【図14】(A)従来の誘導加熱装置の駆動周波数と入力電力特性を示す図
(B)従来の誘導加熱装置の駆動時間比と入力電力特性を示す図
【図15】従来の誘導加熱装置のソフトスタート動作を示す図
【符号の説明】
4 インバータ
6 第1のスイッチング素子
7 第2のスイッチング素子
12 加熱コイル
13 負荷
14 電流検知手段
15 出力制御手段[0001]
TECHNICAL FIELD OF THE INVENTION
The present invention relates to an induction heating device such as an induction heating cooker, a water heater using induction heating, and a heating device used in general households, offices, restaurants, factories, and the like.
[0002]
[Prior art]
An induction heating cooker will be described as an example of a conventional induction heating device with reference to FIG. The
[0003]
[0004]
FIG. 14A is a graph showing a driving frequency-input power characteristic, and the output control means 43 uses the characteristic shown in FIG. 14 (B) is a graph showing a drive time ratio-input power characteristic, and the output control means 43 uses the characteristic shown in FIG. Power control is performed by changing the drive time ratio of the switching element while keeping the drive frequency constant.
[0005]
FIG. 13 shows a soft start operation to reach the set power when the output control means 43 performs power control by controlling the drive time ratio. When the inverter is started, the first switching element and the second switching element are driven at a driving time ratio at which the output becomes the minimum, and a first driving time ratio changing mode is provided for increasing the driving time by a fixed time. I have.
[0006]
In addition, a technology related to an induction heating cooking device that heats a load made of aluminum while suppressing loss of a switching element has been proposed (for example, see Patent Document 1).
[0007]
[Patent Document 1]
JP 2001-160484 A
[0008]
[Problems to be solved by the invention]
In the conventional induction heating device, when a load made of a low-resistance metal such as aluminum or copper is induction-heated, the Q of the heating coil in a state of being magnetically coupled to the load becomes large due to low resistance, and the input to the drive frequency is increased. The change in power is large, and power control by controlling the drive frequency and power control by controlling the drive time ratio for fine power control are also necessary.After starting the inverter, the time it takes to reach the set power is long. There was a problem of becoming. In addition, the technology described in Patent Document 1 has a problem in output controllability and is inconvenient.
[0009]
An object of the present invention is to reduce the time required to reach the set power to be equal to or less than the startup time of a conventional inverter for heating an iron-based load, and to improve the controllability of a low-resistance, low-permeability material such as aluminum. The present invention provides a method for controlling an induction heating device for induction heating a load.
[0010]
[Means for Solving the Problems]
In order to achieve the above object, an induction heating device according to the present invention includes a series connection body of a first switching element and a second switching element, and a first reverse conduction connected in parallel to the first switching element. An element, a second reverse conducting element connected in parallel to the second switching element, and a resonance including a heating coil and a resonance capacitor connected in parallel to the first switching element or the second switching element. And an inverter that receives a DC voltage and resonates by conduction of the first switching element and the second switching element, and exclusively controls conduction of the first switching element and the second switching element. Output control means for detecting the input current of the inverter or a voltage or current substantially equivalent to the input current of the inverter, wherein the first switch When the magnetic field generated by the heating coil inductively heats a load having a high conductivity and a low magnetic permeability, the resonance current flowing through the switching element or the first reverse conducting element has a cycle shorter than the drive period of the first switching element. A driving time ratio changing mode for gradually changing a driving time ratio of the first and second switching elements to increase an output of the inverter; And a drive frequency change mode in which the drive frequency is gradually changed and the output of the inverter is increased by making the drive time ratio of the second switching element substantially constant, wherein the output of the inverter is controlled by the drive time ratio change mode. And the drive time ratio change mode are combined so as to reach a predetermined output value from a low output value at the time of starting, so that a high conductivity such as aluminum or copper can be obtained. And low-permeability load can be induction-heated by suppressing the increase of the loss of the switching element, and shorten the time of the soft-start operation from the start of the inverter to the set power, making the switching element hard to break down. An induction heating device with good controllability can be provided.
[0011]
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION
The invention according to claim 1 includes a series connection of a first switching element and a second switching element, a first reverse conducting element connected in parallel to the first switching element, and the second switching element. A second reverse conducting element connected in parallel to the element, a resonance circuit including a heating coil and a resonance capacitor connected in parallel to the first switching element or the second switching element, and a DC voltage. An inverter that receives and resonates by conduction between the first switching element and the second switching element, output control means that exclusively controls conduction of the first switching element and the second switching element, and the inverter Output detecting means for detecting an input current or a voltage or current substantially equivalent thereto, wherein the first switching element or the first reverse A resonance current flowing through the element has a heating mode in which when a magnetic field generated by the heating coil inductively heats a load having high conductivity and low magnetic permeability, resonance occurs in a cycle shorter than a driving period of the first switching element. The output control means includes: a drive time ratio change mode for gradually changing a drive time ratio of the first and second switching elements to increase an output of the inverter; and a drive time of the first and second switching elements. A drive frequency changing mode for gradually increasing the output of the inverter by gradually changing the drive frequency while keeping the ratio substantially constant, and combining the output of the inverter with the drive time ratio change mode and the drive time ratio change mode. Thus, by reaching a predetermined output value from a low output value at the time of starting, the resonance frequency of the current supplied to the heating coil can be reduced. , Can be lowered driving frequency of the switching element, a high electrical conductivity, such as aluminum and it is possible to inductively heat the load of low permeability, it is possible to reduce the switching loss of the switching element.
[0012]
Moreover, since the output of the inverter reaches a predetermined output value from a low output value at the time of starting by combining the drive time ratio change mode and the drive time ratio change mode, load detection can be performed accurately and stably. The output of the inverter can be quickly increased to the set output. Therefore, it is possible to prevent the switching element from being broken due to the occurrence of an abnormal voltage in the inverter at the time of startup, and to improve the usability. In the drive time ratio change mode, output control with a constant frequency can be performed.
[0013]
According to a second aspect of the present invention, in particular, the output control means operates in one of the drive time ratio change mode and the drive frequency change mode during a period from the low output value at start-up to a predetermined output value. By providing a period for increasing the output of the inverter only, the output control characteristic is simplified in this period, so that control is facilitated and the control output is easily stabilized.
[0014]
According to a third aspect of the present invention, in particular, the output control means changes the output of the inverter from the low output value at startup to a predetermined output value while alternately shifting to the drive time ratio change mode and the drive frequency change mode. By doing so, fine output control can be performed in response to a change in output at the resonance frequency of the inverter resonance circuit, and a predetermined output value can be quickly reached.
[0015]
According to a fourth aspect of the present invention, in particular, the output control means increases the output of the inverter by changing the drive driving time ratio of the first switching element and the second switching element at the time of start-up, and increases the output of the inverter in the middle. By changing the driving frequency of the inverter by changing the driving frequency of the first switching element and the second switching element while keeping the time ratio substantially constant, by changing the driving time ratio at the time of starting, the output change An abnormal load can be detected in a state where the output is small by reducing the speed. Further, by changing the drive frequency while keeping the drive time ratio substantially constant, a large output change is easily obtained, so that the time for increasing the output can be shortened. When changing the drive time ratio, the drive frequency can be fixed.
[0016]
According to a fifth aspect of the present invention, in particular, the output control means sets the drive time ratio to the predetermined drive time in the drive time ratio change mode during a period from the low output value at the time of starting to the predetermined output value. When the time ratio is exceeded, by shifting to the drive frequency change mode, the control for shifting from the drive time ratio change mode to the drive frequency change mode can be easily performed, so that it can be easily realized by a microcomputer or the like.
[0017]
According to a sixth aspect of the present invention, in particular, the output control means discretely increases the drive frequency in a variation range larger than the immediately preceding variation range during a period from the low output value at start-up to the predetermined output value. Change the drive time ratio at the same time as increasing the output of the inverter, and discretely changing the drive time ratio with a change width larger than the immediately preceding change width, so that the output near the resonance frequency of the inverter increases (drive frequency). Without switching, it is possible to make a transition to a region in which control is performed discretely and stably at a low frequency of another output, so that an excessive voltage or current duty is prevented from being applied to the switching element, and output control is performed. be able to.
[0018]
According to a seventh aspect of the present invention, in particular, the output control means sets the first switching element and the second switching element such that the driving period of the first switching element is shorter than the resonance period of the resonance current at the time of startup. When the heating output is increased by changing the drive time ratio of the element, and reaches a predetermined drive time ratio, the drive period of the first switching element is discretely extended to be longer than the cycle of the resonance current and to have a low output value. A state in which the output near the resonance frequency of the inverter increases by gradually increasing the drive period and changing the drive frequency from the low output value to the predetermined output value after changing the drive period. It is possible to make a transition to a region in which control is performed discretely and stably at a low frequency of other output without passing through, so that excessive voltage or current duty is applied to the switching element. Sealed, it is possible to perform the output control.
[0019]
In addition, in the invention according to claim 8, the output control means gradually increases the output in the frequency change mode, and the output value of the inverter is smaller than the set output value by the output of the output detection means. After detecting that the value has been reached, the mode is changed to the drive time ratio change mode and the output is gradually increased, so that the output is increased in a short time by the frequency change mode and the drive time ratio change mode is set before the set output. Then, the output is finely changed, so that the power does not greatly exceed the set output, and no excessive load is applied to each component such as the switching element, and a highly reliable induction heating device can be obtained.
[0020]
According to a ninth aspect of the present invention, in particular, the output control means has a first output fixed mode in which the output is performed at a drive frequency and a drive time ratio that are substantially the minimum output for a predetermined period of time after the inverter is started. The current is stable and highly reliable control can be performed.
[0021]
According to a tenth aspect of the present invention, in particular, after the output control means discretely lowers the drive frequency or the drive time ratio with a change width larger than the immediately preceding change width, the output control means sets the drive frequency and the drive time for a predetermined time. By having the second output fixed mode in which the output of the ratio is fixed, it does not go through a state where the output near the resonance frequency of the inverter is increased (drive frequency), and is discretely and stably set to another low output frequency. Since it is possible to make a transition to a region where control is performed, it is possible to prevent output of an excessive duty or current from being applied to the switching element and to perform output control.
[0022]
The invention according to claim 11 further includes a movement detecting means for detecting a lift or a deviation of the load when the load having a high electric conductivity and a low magnetic permeability is induction-heated, and the output control means includes: The time interval at which the drive frequency is changed in the drive frequency change mode when the detecting means detects the lifting or displacement of the load is the driving frequency when the movement detecting means does not detect the lifting or displacement of the load. By setting the drive frequency in the change mode longer than the time interval for changing the drive frequency, the time during which the output is fixed is increased, and the floating or displacement of the load when the load having high conductivity and low magnetic permeability is induction-heated is detected. The detection accuracy of the movement detecting means can be improved, and when a load of another material (for example, a magnetic small object load) is used, the speed of the load detection is increased, and the load is left in the detection state. The temperature rise of the load in the case can provide an induction heating apparatus having high safety, such as inhibiting.
[0023]
According to a twelfth aspect of the present invention, in particular, the output control means inputs the detection output of the output detection means and causes the output of the inverter to reach a set output based on the detection output. Is changed and the set output is not reached even when the drive time ratio is changed within a predetermined range, the drive frequency is changed to reach the set output. Even if the output power fluctuates greatly, it is possible to quickly obtain a stable set power by changing the drive frequency, and to suppress the fluctuation range of the output by changing the drive time ratio near the set output. Transient excessive voltage or current is not applied to each component such as the switching element, and a highly reliable induction heating device can be obtained.
[0024]
In addition, the invention according to
[0025]
In addition, the invention according to
[0026]
Further, in the frequency change mode in a period in which the output control means reaches a predetermined output value from a low output value at the time of starting, the output control means may detect the output detection means until the predetermined frequency is reached. When the output does not reach the predetermined value, by having the accessory detection means for determining that the accessory does not perform the normal heating operation, a load that cannot be heated due to a small diameter can be detected and stopped.
[0027]
The invention according to
[0028]
In addition, the invention according to
[0029]
【Example】
(Example 1)
FIG. 1 is a diagram showing a circuit configuration of the induction heating device of the present embodiment. The power supply 1 is a 200 V commercial power supply that is a low-frequency AC power supply, and is connected to an input terminal of a
[0030]
[0031]
The first diode 8 (first reverse conducting element) is connected in antiparallel to the first switching element 6 (connecting the cathode of the first diode 8 and the collector of the first switching element 6), and Is connected to the
[0032]
[0033]
The operation of the induction heating device configured as described above will be described below. The power supply 1 is full-wave rectified by a
[0034]
The first switching elements 6 on the high potential side and the
[0035]
In the present embodiment, the driving time of the first switching element 6 and the driving time of the
[0036]
FIG. 2A is a diagram illustrating characteristics of the driving frequency and the input power of the first switching element 6 and the
[0037]
In the case of aluminum or copper, the Q of the resonance between the heating coil and the resonance capacitor in a state where the load is magnetically coupled is large, and therefore, as shown in FIG. Is changed (increased).
[0038]
FIG. 2B is a diagram showing the relationship between the on-time of the
[0039]
FIG. 3 is a diagram illustrating a soft-start operation from the start of the inverter to the time when the output of the
[0040]
As a result, from the low output region (indicated by the point P) near the valley on the high frequency side (right side in FIG. 2) of fc / 2 shown in FIG. 2A, the low output region between fc / 3 and fc / 2 ( (Indicated by a point M), and thereafter, the mode shifts to the first drive frequency change mode, in which the drive time ratio is kept constant until the set output is reached, the drive frequency is gradually lowered, and the output is increased. Let it. Therefore, it is possible to avoid the high output area near fc / 2 and shift to the low output area near fc / 3.
[0041]
As described above, according to the present embodiment, the drive frequency and the drive time ratio of the first switching element 6 and the
[0042]
Further, the output control means 15 in this embodiment can be easily realized using a microcomputer.
[0043]
In the above embodiment, the induction heating cooker has been described. However, the present invention can be applied to other types of induction heating devices such as an iron and a water heater for heating a material having high conductivity and low magnetic permeability such as aluminum.
[0044]
In the above embodiment, a half-bridge type inverter having two switching elements has been described as shown in FIG. 1, but the invention is not limited to this. The present invention provides at least a series connection of a first switching element and a second switching element, a first reverse conducting element connected in parallel to the first switching element, and a parallel connection to the second switching element. A second reverse conducting element connected thereto, and a first switching element or a resonance circuit including a resonance capacitor connected in parallel to the second switching element and including a resonance capacitor; What is necessary is just to have an inverter which resonates by conduction between the switching element and the second switching element, and output control means for exclusively controlling conduction of the first switching element and the second switching element. Can be applied to the inverters.
[0045]
(Example 2)
FIG. 4 is a diagram illustrating a soft start operation according to the second embodiment. When shifting from the first drive time ratio change mode to the first drive frequency change mode, only the drive frequency is discretely changed, but the drive time ratio is also discretely changed at the same time at a predetermined ratio or a predetermined value. To change it. For example, if the drive time ratio is 1/4, it is changed to 1/3.
[0046]
As described above, according to the present embodiment, even when the set power is large, the set power can be quickly reached, and in the region where the output of the inverter is small, the position of the resonance frequency is searched. However, by discretely changing the drive frequency and the drive time ratio, switching loss is reduced and reliability is improved.
[0047]
In the frequency characteristic of the output, the search for the peak or the valley can be performed by changing the frequency and observing the increase or decrease of the output.
[0048]
(Example 3)
FIG. 5 is a diagram illustrating a soft start operation according to the third embodiment. In the first and second embodiments, the
[0049]
As described above, according to the present embodiment, even when the set power is large, the output of the
[0050]
(Example 4)
FIG. 6 is a diagram illustrating a soft start operation according to the fourth embodiment.
[0051]
A first output fixing mode for fixing the output for a predetermined time (0.1 second) after starting the inverter with the driving frequency and the driving time ratio of the first and second switching elements, which is the minimum output of the
[0052]
As described above, according to the present embodiment, after starting, until the input current is stabilized at the minimum value, or by maintaining the output for a predetermined time, and delaying output control such as soft start, a stable load is obtained. The control operation such as the detection operation can be realized.
[0053]
(Example 5)
FIG. 7 is a diagram illustrating a soft start operation in the fifth embodiment.
[0054]
Similar to the fourth embodiment, when the drive frequency and the drive time ratio are discretely changed, a second output fixing mode for fixing the output for about 0.1 second after the change is added. By delaying the control until the output of the input detection means is stabilized, stable output control can be performed in the operation in the first drive frequency change mode.
[0055]
(Example 6)
FIG. 8 is a diagram illustrating a circuit configuration of the sixth embodiment.
[0056]
Since the configuration is almost the same as that of FIG. 1 described in the first embodiment, only the differences will be described.
[0057]
[0058]
FIG. 9 is a diagram illustrating a soft start operation according to the sixth embodiment.
[0059]
The second drive frequency change mode after the movement detection means is operated is higher than the drive frequency in the first drive frequency change mode in which the movement detection means 17 is not operated by adding the second drive frequency change mode. The detection accuracy of the movement detection means can be improved by lengthening the time interval for changing.
[0060]
(Example 7)
FIG. 10 is a diagram illustrating a driving frequency and a driving time ratio at the time of power control after reaching the set power. By increasing the drive time ratio from t0 to t1, the power is gradually increased. At t1, the drive time ratio becomes the maximum of the control range, and the drive frequency is reduced in the minimum control unit (0.1 microsecond in cycle). Further, the drive time ratio is increased from t2 to t3, the power is gradually increased, and when the set power is exceeded at t3, the drive time ratio is reduced until time t4.
[0061]
At t4, the drive time ratio becomes the minimum of the control range, and the drive frequency is increased in the minimum control unit (0.1 microsecond in cycle). As described above, fine power control can be performed by controlling the driving frequency and the driving time ratio.
[0062]
(Example 8)
FIG. 11 is a circuit diagram of an induction heating apparatus according to an eighth embodiment of the present invention, which is basically the same as that of the first embodiment. Therefore, only different points will be described.
[0063]
In FIG. 11,
[0064]
FIG. 12 is a diagram illustrating the relationship between the drive time of the
[0065]
In the present invention, when the inverter is started, the drive frequency is kept constant at the drive frequency and the drive time ratio at which the output is minimized, and in the drive time ratio change mode in which the drive time ratio is gradually increased, the characteristic shown in FIG. By using this, an accurate small object detecting means is provided.
[0066]
(Example 9)
The ninth embodiment has the same configuration as the eighth embodiment. In FIG. 9, the
[0067]
During startup of the
[0068]
(Example 10)
The tenth embodiment has the same configuration as that of the eighth embodiment. When the output of the current detecting
[0069]
If the load is taken while the inverter is operating at the set power and the output of the current detection means 14 immediately drops, the
[0070]
Instead of the current detecting
[0071]
【The invention's effect】
As described above, according to the present invention, a load having high conductivity and low magnetic permeability such as aluminum or copper can be induction-heated while suppressing an increase in the loss of the switching element, and the driving frequency of the switching element can be reduced. By combining variable control and variable control of the switching element drive time ratio to perform output control, it is possible to easily perform fine power control using a microcomputer, and to shorten the time from startup to output stabilization and It is possible to realize an induction heating device in which the switching element does not easily break down and has good controllability.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a circuit diagram of an induction heating cooker according to a first embodiment.
FIG. 2A is a diagram showing a driving frequency and an input power characteristic of the induction heating cooker according to the first embodiment.
(B) A diagram showing the drive time ratio and the input power characteristics of the induction heating cooker according to the first embodiment.
FIG. 3 is a diagram showing operation waveforms of the induction heating cooker according to the first embodiment.
FIG. 4 is a diagram showing a soft start operation of the induction heating cooker according to the first embodiment.
FIG. 5 is a diagram showing a soft start operation of the induction heating cooker according to the second embodiment.
FIG. 6 is a diagram showing a soft start operation of the induction heating cooker according to the third embodiment.
FIG. 7 is a diagram showing a soft start operation of the induction heating cooker according to the fourth embodiment.
FIG. 8 is a diagram showing a soft start operation of the induction heating cooker according to the fifth embodiment.
FIG. 9 is a circuit diagram of an induction heating cooker according to a sixth embodiment.
FIG. 10 is a diagram showing a soft start operation of the induction heating cooker according to the sixth embodiment.
FIG. 11 is a circuit diagram of an induction heating cooker according to an eighth embodiment.
FIG. 12 is a diagram showing a driving time ratio and an input power characteristic of the induction heating cooker according to the eighth embodiment.
FIG. 13 is a circuit diagram of a conventional induction heating device.
FIG. 14A is a diagram showing a driving frequency and an input power characteristic of a conventional induction heating device.
(B) A diagram showing a drive time ratio and an input power characteristic of a conventional induction heating device.
FIG. 15 is a diagram showing a soft start operation of a conventional induction heating device.
[Explanation of symbols]
4 Inverter
6. First switching element
7. Second switching element
12 heating coil
13 Load
14 Current detection means
15 Output control means
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