JP2004096318A - 電力用半導体装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】スイッチング素子の温度が上昇しても、スイッチング素子を含む回路の動作を停止させることなくその回路を安定に動作させる過温度保護機能を備えた電力用半導体装置を提供する。
【解決手段】本発明による電力用半導体装置は、1以上の半導体スイッチング素子と、そのスイッチング素子を駆動制御する駆動制御回路(22)と、スイッチング素子の各々の近傍に設置された温度検知器(24)と、スイッチング速度可変回路(26)とを備える。スイッチング速度可変回路(26)は、スイッチング素子の温度が所定温度以下の場合、スイッチング素子のスイッチング速度を第1の速度に保持し、前記スイッチング素子の温度が所定温度より大きい場合、前記スイッチング速度を、前記第1の速度よりも速い第2の速度に変化させる。
【選択図】 図2
【解決手段】本発明による電力用半導体装置は、1以上の半導体スイッチング素子と、そのスイッチング素子を駆動制御する駆動制御回路(22)と、スイッチング素子の各々の近傍に設置された温度検知器(24)と、スイッチング速度可変回路(26)とを備える。スイッチング速度可変回路(26)は、スイッチング素子の温度が所定温度以下の場合、スイッチング素子のスイッチング速度を第1の速度に保持し、前記スイッチング素子の温度が所定温度より大きい場合、前記スイッチング速度を、前記第1の速度よりも速い第2の速度に変化させる。
【選択図】 図2
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電力用半導体装置に関し、より詳細には、電力用半導体装置の過温度保護機能に関する。
【0002】
【従来の技術】
電動機制御等に用いられるインバータ回路は、その動作を安定に保つために、種々の保護回路を組み込んでいる。過温度保護回路もその1つであり、インバータ回路の出力デバイス(IGBT等のスイッチング素子)の温度を検知して、その温度に異常が生じた場合には、出力デバイスの駆動制御回路にその異常を伝える。以下に、従来の過温度保護回路について説明する。一般的なインバータ回路は、6つのスイッチング素子(IGBT:絶縁ゲート型バイポーラトランジスタ)と、それらスイッチング素子を駆動させる1つの駆動制御回路と備える三相インバータ回路である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ここで、ある1つのIGBTの熱破壊を防止する過温度保護回路について、その構成を図7および図8を用いて説明する。図7は、IGBTの過温度保護回路と駆動制御回路との関係を示すブロック図であり、図8は、過温度保護回路と駆動制御回路の内部構成を示す図である。図7を参照すると、IGBTの温度を検知する温度検知器104が、その温度に対応する電圧Vtを過温度保護回路106に出力する。また、過温度保護回路106は、駆動制御回路102に電圧Vtに応じた信号P1を出力する。駆動制御回路102は、信号入力端子108から入力される信号と信号P1とに応じて、IGBT2のゲートに駆動信号を出力する。
【0004】
図8を参照すると、過温度保護回路106は、比較器110を備える。また、駆動制御回路102は、論理回路112と駆動回路114を備える。比較器110は、温度検知器104から出力された電圧Vtと基準電圧Voとを比較し、その比較結果に応じた信号P1を駆動制御回路102の論理回路112に出力する。論理回路112は、信号入力端子108(図7)から入力された入力信号と過温度保護回路106から入力された信号P1を処理して、その結果得られる信号を駆動回路114に出力する。駆動回路114は、論理回路112から出力された信号を反転してIGBTのゲートに駆動信号(電圧信号)を出力する。
【0005】
図9に、駆動制御回路102の入力信号(信号入力端子108から入力される信号)と出力信号(駆動信号)の関係を示すタイムチャートを示す。図9によれば、温度検知器24によって検知される温度が設定温度を超える、つまり、電圧Vtの値が過電流保護回路106のトリップレベル(電圧Voの値)を超えると、駆動制御回路102の信号出力が停止する。この構成によれば、IGBTの温度がある一定レベルを超えると、IGBTのスイッチング動作が停止し、IGBTのさらなる温度上昇を防止することができる。
【0006】
しかし、上述の構成においては、IGBTの温度が設定温度を超える度にインバータ運転が停止し、インバータ回路の動作が不安定になるという問題があった。
【0007】
本発明の目的は、スイッチング素子の温度が上昇しても、スイッチング素子を含む回路の動作を停止させることなくその回路を安定に動作させる過温度保護機能を備えた電力用半導体装置を提供することである。
【0008】
また、本発明の更なる目的は、上記の回路の過温度保護機能をより簡単な構造で実現することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る電力用半導体装置は、1以上の半導体スイッチング素子と、前記のスイッチング素子を駆動制御する駆動制御回路とを備える。さらに、その電力用半導体装置は、前記のスイッチング素子の各々の近傍に設置された温度検知器と、前記のスイッチング素子の温度が所定温度以下の場合、前記のスイッチング素子のスイッチング速度を第1の速度に保持し、前記のスイッチング素子の温度が所定温度より大きい場合、前記のスイッチング速度を、前記の第1の速度よりも速い第2の速度に変化させるスイッチング速度可変回路とを備える。
【0010】
好ましくは、前記の電力用半導体装置において、前記のスイッチング速度可変回路は、前記のスイッチング素子の温度に対応する入力電圧と一定の基準電圧とを比較して、前記の入力電圧が基準電圧よりも大きいか否かを示す第1の信号を出力する比較回路を備える。また、前記の駆動制御回路は、対応する前記のスイッチング素子の制御端子に、前記の第1の信号に応じて、異なる大きさの電流を供給する。
【0011】
好ましくは、前記の電力用半導体装置において、前記の駆動制御回路は、前記のスイッチング素子に駆動信号を出力する2つの駆動回路と、前記の第1の信号に応じて、前記の駆動信号を出力する駆動回路を切り換える切り換え回路とを備える。また、2つの前記の駆動回路は、各々の出力端子から前記のスイッチング素子の制御端子に異なる大きさの電流を供給する。
【0012】
好ましくは、前記の電力用半導体装置において、前記の駆動制御回路は、前記のスイッチング素子の制御端子に電流を供給する電流源と、前記の第1の信号に応じて、前記の電流源の動作を開始または停止させる駆動手段とを備える。
【0013】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.
以下に、添付の図面を参照して、本発明の実施の形態について説明する。
図1は、一般的なインバータ回路の構成を示す。このインバータ回路10の出力は、電動機(モータ)20に供給される。図1のインバータ回路10は、6つのスイッチング素子(IGBT)とそれらのスイッチング素子を駆動させる1つの駆動制御回路22と備える。駆動制御回路22は、UPin、VPin、WPin、UNin、VNin、WNinを入力信号とし、各々のIGBTに、それぞれ、駆動信号UPout、VPout、WPout、UNout、VNout、WNoutを出力する。図2は、実施の形態1による電力用半導体装置において実現されるインバータ回路の過温度保護機能を説明するブロック図である。以下では、例として、IGBT2の熱破壊を防止する温度保護機能について説明する。なお、以下で説明するIGBT2の過温度保護機能は、他のIGBTに適用可能である。また、IGBT1乃至IGBT6の過温度保護機能を同時に作用させることが可能である。
【0014】
本発明による電力用半導体装置の特徴は、温度検知器が出力する信号に応じてIGBTのスイッチング速度を変化させるスイッチング速度可変回路を備えることである。
【0015】
図2を参照すると、本発明によるインバータ回路は、IGBT2の温度を検出する温度検知器24を組み込んでいる。温度検知器24は、IGBT2の温度を検知して、その温度に対応する電圧Vtを出力する。その電圧Vtは、スイッチング速度可変回路26に入力される。スイッチング速度可変回路26は、電圧Vtに応じた信号P2を駆動制御回路22に出力する。駆動制御回路22は、信号入力端子28から入力される信号と信号P2とに応じて、IGBT2のゲートに駆動信号を出力する。
【0016】
図3は、図2の駆動制御回路22およびスイッチング速度可変回路26の内部回路を示す回路図である。図3において、駆動制御回路22は、論理回路32、反転回路36、2つのスイッチS1,S2、および、駆動回路38を備える。駆動回路38は、第1の駆動回路と第2の駆動回路とから成る。第1の駆動回路は、pチャネルMOS(金属酸化膜半導体)トランジスタTr1とnチャネルMOSトランジスタTr3とを備える。第2の駆動回路は、pチャネルMOSトランジスタTr2とnチャネルMOSトランジスタTr3とを備える。
【0017】
第1の駆動回路において、トランジスタTr1のドレイン(D)およびTr3のドレイン(D)は、相互に接続される。トランジスタTr1のソース(S)は、高電位電源Vddに接続され、トランジスタTr3のソース(S)は、低電位電源GNDに接続される。また、トランジスタTr1のゲート(G)およびトランジスタTr3のゲート(G)は、相互に接続される。さらに、トランジスタTr1のゲート(G)とトランジスタTr3のゲート(G)との接続点は、第1の駆動回路の入力端子として、スイッチS1に接続される。トランジスタTr1のドレイン(D)とTr3のドレイン(D)との接続点は、第1の駆動回路の出力端子として、IGBT2のゲートに接続される。
【0018】
第2の駆動回路において、トランジスタTr2のドレイン(D)およびトランジスタTr3のドレイン(D)は、相互に接続される。トランジスタTr2のソース(S)は、高電位電源Vddに接続され、トランジスタTr3のソース(S)は、低電位電源GNDに接続される。また、トランジスタTr2のゲート(G)とトランジスタTr3のゲート(G)は、相互に接続される。さらに、トランジスタTr2のゲート(G)とトランジスタTr3のゲート(G)との接続点は、第2の駆動回路の入力端子として、スイッチS2に接続される。トランジスタTr2のドレインとTr3のドレインとの接続点は、第2の駆動回路の出力端子として、IGBT2のゲートに接続される。ここで、トランジスタTr1とトランジスタTr2は、並列に接続され、トランジスタTr3は、トランジスタTr1およびTr2に、それぞれ、直列に接続される。
【0019】
論理回路32の入力端子は、信号入力端子28(図2)の出力端子に接続される。論理回路32は、信号入力端子28(図2)から駆動制御回路22に入力された信号を処理して、その入力信号に対応する信号を出力する。論理回路32の出力端子は、スイッチS1およびスイッチS2に接続される。論理回路32から出力された信号(電圧信号)は、スイッチS1がオンして、スイッチS2がオフするとき、第1の駆動回路に入力され、スイッチS1がオフして、スイッチS2がオンするとき、第2の駆動回路に入力される。
【0020】
例えば、スイッチS1がオンして、スイッチS2がオフするとき、論理回路32から出力された信号は、トランジスタTr1のゲート(G)およびトランジスタTr3のゲート(G)に入力される。論理回路32から出力された信号が、高レベル(「H」レベル)から低レベル(「L」レベル)に変化すると、pチャネルMOSトランジスタTr1がオンし、nチャネルMOSトランジスタTr3がオフする。このとき、第1の駆動回路の出力信号(電圧信号)は、高電位電源Vddの電位に等しくなる。一方、論理回路32から出力された信号が、低レベル(「L」レベル)から高レベル(「H」レベル)に変化すると、pチャネルMOSトランジスタTr1 がオフし、nチャネルMOSトランジスタTr3がオンする。このとき、第1の駆動回路の出力信号(電圧信号)は、低電位電源GNDの電位に等しくなる。以上の動作は、スイッチS1がオフして、スイッチS2がオンしたとき、つまり、論理回路32から出力された信号が、トランジスタTr2のゲート(G)およびトランジスタTr3のゲート(G)に入力された場合の、第2の駆動回路にも適用できる。
【0021】
ここで、トランジスタTr1とトランジスタTr2は、サイズ(厳密には、ゲート電極の大きさ)が異なる。よって、ゲートに同じ大きさの電圧が入力されても、それぞれのトランジスタを流れる電流の大きさが異なる。図3の回路において、トランジスタTr1は、トランジスタTr2よりも、そのサイズが大きい。つまり、トランジスタTr1は電流供給能力が高く、トランジスタTr2は電流供給能力が低い。
【0022】
スイッチング速度可変回路26は、比較器34を備える。また、スイッチング速度可変回路26は、その駆動のために、駆動制御回路22を構成するスイッチS1,S2および反転回路36を必要とし、それらも構成要素の一部として含む。比較器34は、温度検知器24から出力された電圧Vtと基準電圧Voとを比較し、その比較結果に応じた信号P2を出力する。この信号P2は、スイッチS1に、そのままの状態で伝えられ、スイッチS2に、反転回路36により反転されて伝えられる。ここで、図4に、検知温度とスイッチS1,S2に伝えられる信号との関係を示すタイミングチャートを示す。スイッチS1,S2は、それぞれ、高レベルの信号が伝えられるとオンし、低レベルの信号が伝えられるとオフする。もし、温度検知器24によって検知される温度が設定温度を超えるなら、電圧Vtの値が基準電圧Voの値よりも大きくなり、比較器34の出力信号P2が高レベルになる。そして、スイッチS1には高レベルの信号が伝えられ、スイッチS2には低レベルの信号が伝えられる。結果として、スイッチS1はオンし、スイッチS2はオフする。一方、検知される温度が設定された温度を超えなければ、比較器34の出力信号P2が低レベルになるので、スイッチS1およびスイッチS2には、それぞれ、低レベルおよび高レベルの信号が伝えられ、スイッチS1はオフし、スイッチS2はオンする。
【0023】
スイッチS1がオンし、かつ、スイッチS2がオフするとき、論理回路32の出力信号は、第1の駆動回路に入力される。第1の駆動回路は、電流供給能力の高いpチャネルMOSトランジスタTr1を有するので、第1の駆動回路が駆動するとき、その駆動回路の出力端子(トランジスタTr1のドレインとTr3のドレインとの接続点)からIGBT2のゲート端子に流れ込む電流が大きくなる。ここで、IGBT2は、電圧駆動型素子であるが、インバータ回路において電力用素子として用いる場合はゲート−ソース間の寄生容量が無視できず、IGBT2をオンする前に、寄生容量に電荷をチャージする必要がある。よって、この場合、IGBT2に流れ込むゲート電流が大きいと、ゲート−ソース間の容量に電荷をチャージする時間が短くなり、IGBT2のスイッチング速度が速くなる。上述の構成を用いれば、IGBT2の温度が一定レベルを超えて上昇したとき、IGBT2のスイッチング速度が速くなり、結果として、IGBT2の温度が更に上昇することを防ぐことができる。
【0024】
一方、IGBT2の温度が一定レベルよりも低くなれば、スイッチS1がオフし、スイッチS2がオンするので、論理回路32の出力信号は、第2の駆動回路に入力される。第2の駆動回路は、電流供給能力が低いpチャネルMOSトランジスタTr2を有するので、第1の駆動回路を駆動させたときと比較して、IGBT2に流れ込むゲート電流が小さくなる。結果として、IGBTの寄生容量に電荷をチャージする時間が長くなり、第1の駆動回路を駆動させたときと比較して、IGBT2のスイッチング速度は遅くなる。
【0025】
本実施の形態によるインバータ回路においては、IGBT2は、その温度がある一定レベル以下のときは、通常のスイッチング速度で動作するが、温度がある一定レベルを超えると、より速いスイッチング速度で動作する。従って、IGBT2の温度が設定温度を超えた場合に更なる温度上昇が防止でき、結果として、IGBT2の熱破壊を防止することができる。
【0026】
また、本実施の形態によるインバータ回路においては、2つの駆動回路(第1の駆動回路および第2の駆動回路)を、2つの並列接続されたpチャネルMOSトランジスタと、それらのトランジスタに直列接続されたnチャネルMOSトランジスタとで構成しているので、それら2つの駆動回路を、それぞれ別個の構成要素によって構成する場合と比較して、インバータ回路の過温度保護機能をより簡単に実現できる。
【0027】
また、本実施の形態によるインバータ回路においては、比較器の出力信号に応じて2つの駆動回路(第1の駆動回路および第2の駆動回路)を切り換える構造を、2つのスイッチと1つのNOT回路(反転回路)で実現しているので、インバータ回路の過温度保護機能をより簡単に実現できる。
【0028】
なお、本実施の形態によるインバータ回路において、比較器34から伝えられる信号に応じて開閉するスイッチS1,S2は、半導体スイッチング素子であってよい。その場合には、比較器34から出力される信号は、その半導体スイッチング素子の制御端子に入力される。
【0029】
なお、本実施の形態によるインバータ回路において、駆動制御回路22における2つの駆動回路(第1の駆動回路および第2の駆動回路)は、説明した構成に限られず、MOSトランジスタを用いた他の構成であってもよい。また、2つの駆動回路は、同一の構成であっても、異なる構成であってもよい。それらの場合であっても、2つの駆動回路がIGBT2に異なる大きさのゲート電流を供給できれば、同様の効果が得られる。また、上記2つの駆動回路をバイポーラトランジスタを用いて実現することもできる。
【0030】
実施の形態2.
図5は、インバータ回路における駆動制御回路42およびスイッチング速度可変回路46の内部回路を示す回路図である。本実施の形態による電力用半導体装置が、実施の形態1による電力用半導体装置と異なる点は、駆動制御回路42内の駆動回路38およびスイッチの構成である。図5において、駆動制御回路42は、論理回路32、単一のスイッチS3、および、駆動回路38を備える。駆動回路38は、pチャネルMOSトランジスタTr4とnチャネルMOSトランジスタTr6とから成る第3の駆動回路、および、トランジスタTr4に並列に接続されたpチャネルトランジスタTr5を備える。スイッチング速度可変回路46は、比較器34を備える。また、スイッチング速度可変回路46は、その駆動のために、駆動制御回路42を構成するスイッチS3を必要とし、そのスイッチS3も構成要素の一部として含む。
【0031】
第3の駆動回路において、トランジスタTr4のドレイン(D)およびTr6のドレイン(D)は、相互に接続される。トランジスタTr4のソース(S)は、高電位電源Vddに接続され、トランジスタTr6のソース(S)は、低電位電源GNDに接続される。また、トランジスタTr4のゲート(G)およびトランジスタTr6のゲート(G)は、相互に接続される。さらに、トランジスタTr4のゲート(G)とトランジスタTr6のゲート(G)の接続点は、第3の駆動回路の入力端子として、論理回路32の出力端子に接続される。トランジスタTr4のドレイン(D)とTr6のドレイン(D)との接続点は、第3の駆動回路の出力端子として、IGBT2のゲートに接続される。この第3の駆動回路の動作は、実施の形態1で説明した第1の駆動回路の動作と同様であるので、説明を省略する。
【0032】
トランジスタTr5は、トランジスタTr4に並列に接続され、トランジスタTr6に直列に接続される。トランジスタTr5のソース(S)は、高電位電源Vddに接続され、トランジスタTr5のドレイン(D)は、Tr6のドレイン(D)に接続される。また、トランジスタTr5のゲート(G)には、スイッチS3が接続される。さらに、トランジスタTr5のドレイン(D)とTr6のドレイン(D)との接続点は、IGBT2のゲートに接続される。
【0033】
駆動制御回路42において、論理回路32から出力された信号(電圧信号)は、常に、トランジスタTr4,Tr6から成る第3の駆動回路に入力される。つまり、論理回路32から出力された信号(電圧信号)は、トランジスタTr4のゲート(G)およびトランジスタTr6のゲート(G)に入力される。さらに、、スイッチS3がオンした場合は、論理回路32から出力された信号がpチャネルMOSトランジスタTr5のゲートにも入力される。このスイッチS3は、比較器34が出力する信号に応じてオンまたはオフする。具体的には、スイッチS3は、比較器34から出力された信号が高レベルのときにオンし、低レベルのときにオフする。第3の駆動回路が出力する駆動信号は、IGBT2のゲートに入力される。
【0034】
IGBT2の温度がある一定レベルを超えると、温度検知器24から出力される電圧Vtの値が基準電圧Voの値よりも大きくなり、比較器34が、高レベルの出力信号P2を出力する。信号P2は、スイッチS3に伝えられて、スイッチS3がオンする。図6は、検知温度とスイッチS3に伝えられる信号との関係を示すタイミングチャートである。スイッチS3は、高レベルの信号が伝えられるとオンし、低レベルの信号が伝えられるとオフする。スイッチS3がオンすると、論理回路32の出力信号が、pチャネルMOSトランジスタTr5のゲートにも入力される。このとき、トランジスタTr5にドレイン電流が流れ、第3の駆動回路の出力電流と合流するので、IGBT2のゲート電流が大きくなる。結果として、IGBT2の温度が設定温度を超えるとき、実施の形態1で述べたようにIGBT2のスイッチング速度が速くなる。一方、IGBT2の温度が一定レベルよりも低くなれば、電圧Vtの値が基準電圧Voの値よりも小さくなるので、比較器34の出力信号P2が低レベルとなり、スイッチS3がオフする。スイッチS3がオフすると、トランジスタTr5がオフする。結果として、IGBT2のゲート電流が、第3の駆動回路の出力電流のみとなり、スイッチング速度が遅くなる。
【0035】
本実施の形態によるインバータ回路においては、IGBT2の温度がある一定レベルを超えると、IGBT2のスイッチング速度が速くなる。これにより、IGBT2の更なる温度上昇が防止でき、結果として、IGBT2の熱破壊を防止することができる。
【0036】
また、本実施の形態によるインバータ回路においては、IGBT2の寄生容量に電荷をチャージするための電流源をpチャネルMOSトランジスタとし、電流源を駆動させたい場合には、その制御端子に論理回路からの出力信号を入力するようにしたので、インバータ回路の過温度保護機能をより簡単に実現できる。
【0037】
また、本実施の形態によるインバータ回路においては、比較器の出力信号に応じて電流源を駆動させる構造を、単一のスイッチで実現しているので、インバータ回路の過温度保護機能をより簡単に実現できる。
【0038】
なお、本実施の形態によるインバータ回路において、比較器34から伝えられる信号に応じて開閉するスイッチS3は、半導体スイッチング素子であってよい。その場合には、比較器34から出力される信号は、その半導体スイッチング素子の制御端子に入力される。
【0039】
なお、本実施の形態によるインバータ回路において、駆動制御回路42における第3の駆動回路は、説明した構成に限られず、MOSトランジスタを用いた他の構成であってもよい。また、第3の駆動回路を、バイポーラトランジスタを用いて実現することも可能である。
【0040】
なお、本実施の形態によるインバータ回路においては、IGBT2の寄生容量に電荷をチャージするための電流源を、pチャネルMOSトランジスタを用いて実現したが、他の構成要素を用いることも可能である。その場合であっても、IGBT2のゲートに付加的な電流を供給できれば、同様の効果が得られる。
【0041】
なお、これまでIGBT2の過温度保護機能について説明したが、これらの過温度保護機能は、他のIGBTに適用可能である。また、IGBT1乃至IGBT6の過温度保護機能を同時に作用させることが可能である。
【0042】
なお、上述の実施の形態では、スイッチング素子をIGBTとしたが、他の電圧駆動型半導体スイッチング素子であってよい。
【0043】
なお、上述の実施の形態では、インバータ回路について述べたが、本発明の過温度保護機能は、スイッチング素子とそのスイッチング素子を駆動する駆動制御回路を有する他の回路においても適用できる。
【0044】
【発明の効果】
本発明による第1の電力用半導体装置によれば、1以上の半導体スイッチング素子から成るパワーモジュールと、パワーモジュールを駆動制御する駆動制御回路とを備え、さらに、スイッチング素子の各々の近傍に設置された温度検知器と、スイッチング素子の各々に対し、その温度に応じてスイッチング速度を変化させるスイッチング速度可変回路とを備えるので、スイッチング素子は、その温度がある一定レベル以下のときは、通常のスイッチング速度で動作し、温度がある一定レベルを超えると、より速いスイッチング速度で動作することが可能である。従って、スイッチング素子の温度が設定温度を超えた場合に更なる温度上昇が防止でき、結果として、スイッチング素子の熱破壊を防止することができる。
【0045】
本発明による第2の電力用半導体装置によれば、上記のスイッチング速度可変回路が、スイッチング素子の温度に対応する入力電圧と一定の基準電圧とを比較して、入力電圧が基準電圧よりも大きいか否かを示す第1の信号を出力する比較回路を備え、駆動制御回路が、第1の信号に応じて、スイッチング素子の制御端子に異なる大きさの電流を供給するので、スイッチング素子の温度がある一定レベルを超えると、スイッチング素子のスイッチング速度を速くすることが可能である。これにより、スイッチング素子の更なる温度上昇が防止でき、結果として、スイッチング素子の熱破壊を防止することができる。
【0046】
本発明による第3の電力用半導体装置によれば、上記の駆動制御回路は、スイッチング素子に制御信号を反転して出力する2つの信号反転回路と、第1の信号に応じて、制御信号を入力する信号反転回路を切り換える切り換え回路とを備え、2つの信号反転回路は、各々の出力端子からスイッチング素子の制御端子に異なる大きさの電流を供給するので、スイッチング素子の温度がある一定レベルを超えると、スイッチング素子のスイッチング速度を速くすることが可能である。これにより、スイッチング素子の更なる温度上昇が防止でき、結果として、スイッチング素子の熱破壊を防止することができる。
【0047】
本発明による第4の電力用半導体装置によれば、駆動制御回路は、スイッチング素子の制御端子に電流を供給する電流源と、第1の信号に応じて、電流源の動作を開始または停止させる駆動手段とを備えるので、スイッチング素子の温度がある一定レベルを超えると、スイッチング素子のスイッチング速度を速くすることが可能である。これにより、スイッチング素子の更なる温度上昇が防止でき、結果として、スイッチング素子の熱破壊を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】一般的なインバータ回路用パワーモジュールの構成を示す図。
【図2】実施の形態1のインバータ回路の過温度保護機能を説明するブロック図。
【図3】図2の駆動制御回路およびスイッチング速度可変回路の内部回路を示す回路図。
【図4】IGBTの検知温度と駆動制御回路内のスイッチに伝えられる信号との関係を示すタイミングチャートの図。
【図5】実施の形態2による駆動制御回路およびスイッチング速度可変回路の内部回路を示す回路図。
【図6】IGBTの検知温度と駆動制御回路内のスイッチに伝えられる信号との関係を示すタイミングチャートの図。
【図7】従来のインバータ回路の過温度保護機能を説明するブロック図。
【図8】図7の駆動制御回路および過温度保護回路の内部構成を示す図。
【図9】駆動制御回路の入力信号と出力信号の関係を示すタイムチャートの図。
【符号の説明】
22 駆動制御回路、 24 温度検知器、 26 スイッチング速度可変回路、 28 信号入力端子
【発明の属する技術分野】
本発明は、電力用半導体装置に関し、より詳細には、電力用半導体装置の過温度保護機能に関する。
【0002】
【従来の技術】
電動機制御等に用いられるインバータ回路は、その動作を安定に保つために、種々の保護回路を組み込んでいる。過温度保護回路もその1つであり、インバータ回路の出力デバイス(IGBT等のスイッチング素子)の温度を検知して、その温度に異常が生じた場合には、出力デバイスの駆動制御回路にその異常を伝える。以下に、従来の過温度保護回路について説明する。一般的なインバータ回路は、6つのスイッチング素子(IGBT:絶縁ゲート型バイポーラトランジスタ)と、それらスイッチング素子を駆動させる1つの駆動制御回路と備える三相インバータ回路である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ここで、ある1つのIGBTの熱破壊を防止する過温度保護回路について、その構成を図7および図8を用いて説明する。図7は、IGBTの過温度保護回路と駆動制御回路との関係を示すブロック図であり、図8は、過温度保護回路と駆動制御回路の内部構成を示す図である。図7を参照すると、IGBTの温度を検知する温度検知器104が、その温度に対応する電圧Vtを過温度保護回路106に出力する。また、過温度保護回路106は、駆動制御回路102に電圧Vtに応じた信号P1を出力する。駆動制御回路102は、信号入力端子108から入力される信号と信号P1とに応じて、IGBT2のゲートに駆動信号を出力する。
【0004】
図8を参照すると、過温度保護回路106は、比較器110を備える。また、駆動制御回路102は、論理回路112と駆動回路114を備える。比較器110は、温度検知器104から出力された電圧Vtと基準電圧Voとを比較し、その比較結果に応じた信号P1を駆動制御回路102の論理回路112に出力する。論理回路112は、信号入力端子108(図7)から入力された入力信号と過温度保護回路106から入力された信号P1を処理して、その結果得られる信号を駆動回路114に出力する。駆動回路114は、論理回路112から出力された信号を反転してIGBTのゲートに駆動信号(電圧信号)を出力する。
【0005】
図9に、駆動制御回路102の入力信号(信号入力端子108から入力される信号)と出力信号(駆動信号)の関係を示すタイムチャートを示す。図9によれば、温度検知器24によって検知される温度が設定温度を超える、つまり、電圧Vtの値が過電流保護回路106のトリップレベル(電圧Voの値)を超えると、駆動制御回路102の信号出力が停止する。この構成によれば、IGBTの温度がある一定レベルを超えると、IGBTのスイッチング動作が停止し、IGBTのさらなる温度上昇を防止することができる。
【0006】
しかし、上述の構成においては、IGBTの温度が設定温度を超える度にインバータ運転が停止し、インバータ回路の動作が不安定になるという問題があった。
【0007】
本発明の目的は、スイッチング素子の温度が上昇しても、スイッチング素子を含む回路の動作を停止させることなくその回路を安定に動作させる過温度保護機能を備えた電力用半導体装置を提供することである。
【0008】
また、本発明の更なる目的は、上記の回路の過温度保護機能をより簡単な構造で実現することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る電力用半導体装置は、1以上の半導体スイッチング素子と、前記のスイッチング素子を駆動制御する駆動制御回路とを備える。さらに、その電力用半導体装置は、前記のスイッチング素子の各々の近傍に設置された温度検知器と、前記のスイッチング素子の温度が所定温度以下の場合、前記のスイッチング素子のスイッチング速度を第1の速度に保持し、前記のスイッチング素子の温度が所定温度より大きい場合、前記のスイッチング速度を、前記の第1の速度よりも速い第2の速度に変化させるスイッチング速度可変回路とを備える。
【0010】
好ましくは、前記の電力用半導体装置において、前記のスイッチング速度可変回路は、前記のスイッチング素子の温度に対応する入力電圧と一定の基準電圧とを比較して、前記の入力電圧が基準電圧よりも大きいか否かを示す第1の信号を出力する比較回路を備える。また、前記の駆動制御回路は、対応する前記のスイッチング素子の制御端子に、前記の第1の信号に応じて、異なる大きさの電流を供給する。
【0011】
好ましくは、前記の電力用半導体装置において、前記の駆動制御回路は、前記のスイッチング素子に駆動信号を出力する2つの駆動回路と、前記の第1の信号に応じて、前記の駆動信号を出力する駆動回路を切り換える切り換え回路とを備える。また、2つの前記の駆動回路は、各々の出力端子から前記のスイッチング素子の制御端子に異なる大きさの電流を供給する。
【0012】
好ましくは、前記の電力用半導体装置において、前記の駆動制御回路は、前記のスイッチング素子の制御端子に電流を供給する電流源と、前記の第1の信号に応じて、前記の電流源の動作を開始または停止させる駆動手段とを備える。
【0013】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.
以下に、添付の図面を参照して、本発明の実施の形態について説明する。
図1は、一般的なインバータ回路の構成を示す。このインバータ回路10の出力は、電動機(モータ)20に供給される。図1のインバータ回路10は、6つのスイッチング素子(IGBT)とそれらのスイッチング素子を駆動させる1つの駆動制御回路22と備える。駆動制御回路22は、UPin、VPin、WPin、UNin、VNin、WNinを入力信号とし、各々のIGBTに、それぞれ、駆動信号UPout、VPout、WPout、UNout、VNout、WNoutを出力する。図2は、実施の形態1による電力用半導体装置において実現されるインバータ回路の過温度保護機能を説明するブロック図である。以下では、例として、IGBT2の熱破壊を防止する温度保護機能について説明する。なお、以下で説明するIGBT2の過温度保護機能は、他のIGBTに適用可能である。また、IGBT1乃至IGBT6の過温度保護機能を同時に作用させることが可能である。
【0014】
本発明による電力用半導体装置の特徴は、温度検知器が出力する信号に応じてIGBTのスイッチング速度を変化させるスイッチング速度可変回路を備えることである。
【0015】
図2を参照すると、本発明によるインバータ回路は、IGBT2の温度を検出する温度検知器24を組み込んでいる。温度検知器24は、IGBT2の温度を検知して、その温度に対応する電圧Vtを出力する。その電圧Vtは、スイッチング速度可変回路26に入力される。スイッチング速度可変回路26は、電圧Vtに応じた信号P2を駆動制御回路22に出力する。駆動制御回路22は、信号入力端子28から入力される信号と信号P2とに応じて、IGBT2のゲートに駆動信号を出力する。
【0016】
図3は、図2の駆動制御回路22およびスイッチング速度可変回路26の内部回路を示す回路図である。図3において、駆動制御回路22は、論理回路32、反転回路36、2つのスイッチS1,S2、および、駆動回路38を備える。駆動回路38は、第1の駆動回路と第2の駆動回路とから成る。第1の駆動回路は、pチャネルMOS(金属酸化膜半導体)トランジスタTr1とnチャネルMOSトランジスタTr3とを備える。第2の駆動回路は、pチャネルMOSトランジスタTr2とnチャネルMOSトランジスタTr3とを備える。
【0017】
第1の駆動回路において、トランジスタTr1のドレイン(D)およびTr3のドレイン(D)は、相互に接続される。トランジスタTr1のソース(S)は、高電位電源Vddに接続され、トランジスタTr3のソース(S)は、低電位電源GNDに接続される。また、トランジスタTr1のゲート(G)およびトランジスタTr3のゲート(G)は、相互に接続される。さらに、トランジスタTr1のゲート(G)とトランジスタTr3のゲート(G)との接続点は、第1の駆動回路の入力端子として、スイッチS1に接続される。トランジスタTr1のドレイン(D)とTr3のドレイン(D)との接続点は、第1の駆動回路の出力端子として、IGBT2のゲートに接続される。
【0018】
第2の駆動回路において、トランジスタTr2のドレイン(D)およびトランジスタTr3のドレイン(D)は、相互に接続される。トランジスタTr2のソース(S)は、高電位電源Vddに接続され、トランジスタTr3のソース(S)は、低電位電源GNDに接続される。また、トランジスタTr2のゲート(G)とトランジスタTr3のゲート(G)は、相互に接続される。さらに、トランジスタTr2のゲート(G)とトランジスタTr3のゲート(G)との接続点は、第2の駆動回路の入力端子として、スイッチS2に接続される。トランジスタTr2のドレインとTr3のドレインとの接続点は、第2の駆動回路の出力端子として、IGBT2のゲートに接続される。ここで、トランジスタTr1とトランジスタTr2は、並列に接続され、トランジスタTr3は、トランジスタTr1およびTr2に、それぞれ、直列に接続される。
【0019】
論理回路32の入力端子は、信号入力端子28(図2)の出力端子に接続される。論理回路32は、信号入力端子28(図2)から駆動制御回路22に入力された信号を処理して、その入力信号に対応する信号を出力する。論理回路32の出力端子は、スイッチS1およびスイッチS2に接続される。論理回路32から出力された信号(電圧信号)は、スイッチS1がオンして、スイッチS2がオフするとき、第1の駆動回路に入力され、スイッチS1がオフして、スイッチS2がオンするとき、第2の駆動回路に入力される。
【0020】
例えば、スイッチS1がオンして、スイッチS2がオフするとき、論理回路32から出力された信号は、トランジスタTr1のゲート(G)およびトランジスタTr3のゲート(G)に入力される。論理回路32から出力された信号が、高レベル(「H」レベル)から低レベル(「L」レベル)に変化すると、pチャネルMOSトランジスタTr1がオンし、nチャネルMOSトランジスタTr3がオフする。このとき、第1の駆動回路の出力信号(電圧信号)は、高電位電源Vddの電位に等しくなる。一方、論理回路32から出力された信号が、低レベル(「L」レベル)から高レベル(「H」レベル)に変化すると、pチャネルMOSトランジスタTr1 がオフし、nチャネルMOSトランジスタTr3がオンする。このとき、第1の駆動回路の出力信号(電圧信号)は、低電位電源GNDの電位に等しくなる。以上の動作は、スイッチS1がオフして、スイッチS2がオンしたとき、つまり、論理回路32から出力された信号が、トランジスタTr2のゲート(G)およびトランジスタTr3のゲート(G)に入力された場合の、第2の駆動回路にも適用できる。
【0021】
ここで、トランジスタTr1とトランジスタTr2は、サイズ(厳密には、ゲート電極の大きさ)が異なる。よって、ゲートに同じ大きさの電圧が入力されても、それぞれのトランジスタを流れる電流の大きさが異なる。図3の回路において、トランジスタTr1は、トランジスタTr2よりも、そのサイズが大きい。つまり、トランジスタTr1は電流供給能力が高く、トランジスタTr2は電流供給能力が低い。
【0022】
スイッチング速度可変回路26は、比較器34を備える。また、スイッチング速度可変回路26は、その駆動のために、駆動制御回路22を構成するスイッチS1,S2および反転回路36を必要とし、それらも構成要素の一部として含む。比較器34は、温度検知器24から出力された電圧Vtと基準電圧Voとを比較し、その比較結果に応じた信号P2を出力する。この信号P2は、スイッチS1に、そのままの状態で伝えられ、スイッチS2に、反転回路36により反転されて伝えられる。ここで、図4に、検知温度とスイッチS1,S2に伝えられる信号との関係を示すタイミングチャートを示す。スイッチS1,S2は、それぞれ、高レベルの信号が伝えられるとオンし、低レベルの信号が伝えられるとオフする。もし、温度検知器24によって検知される温度が設定温度を超えるなら、電圧Vtの値が基準電圧Voの値よりも大きくなり、比較器34の出力信号P2が高レベルになる。そして、スイッチS1には高レベルの信号が伝えられ、スイッチS2には低レベルの信号が伝えられる。結果として、スイッチS1はオンし、スイッチS2はオフする。一方、検知される温度が設定された温度を超えなければ、比較器34の出力信号P2が低レベルになるので、スイッチS1およびスイッチS2には、それぞれ、低レベルおよび高レベルの信号が伝えられ、スイッチS1はオフし、スイッチS2はオンする。
【0023】
スイッチS1がオンし、かつ、スイッチS2がオフするとき、論理回路32の出力信号は、第1の駆動回路に入力される。第1の駆動回路は、電流供給能力の高いpチャネルMOSトランジスタTr1を有するので、第1の駆動回路が駆動するとき、その駆動回路の出力端子(トランジスタTr1のドレインとTr3のドレインとの接続点)からIGBT2のゲート端子に流れ込む電流が大きくなる。ここで、IGBT2は、電圧駆動型素子であるが、インバータ回路において電力用素子として用いる場合はゲート−ソース間の寄生容量が無視できず、IGBT2をオンする前に、寄生容量に電荷をチャージする必要がある。よって、この場合、IGBT2に流れ込むゲート電流が大きいと、ゲート−ソース間の容量に電荷をチャージする時間が短くなり、IGBT2のスイッチング速度が速くなる。上述の構成を用いれば、IGBT2の温度が一定レベルを超えて上昇したとき、IGBT2のスイッチング速度が速くなり、結果として、IGBT2の温度が更に上昇することを防ぐことができる。
【0024】
一方、IGBT2の温度が一定レベルよりも低くなれば、スイッチS1がオフし、スイッチS2がオンするので、論理回路32の出力信号は、第2の駆動回路に入力される。第2の駆動回路は、電流供給能力が低いpチャネルMOSトランジスタTr2を有するので、第1の駆動回路を駆動させたときと比較して、IGBT2に流れ込むゲート電流が小さくなる。結果として、IGBTの寄生容量に電荷をチャージする時間が長くなり、第1の駆動回路を駆動させたときと比較して、IGBT2のスイッチング速度は遅くなる。
【0025】
本実施の形態によるインバータ回路においては、IGBT2は、その温度がある一定レベル以下のときは、通常のスイッチング速度で動作するが、温度がある一定レベルを超えると、より速いスイッチング速度で動作する。従って、IGBT2の温度が設定温度を超えた場合に更なる温度上昇が防止でき、結果として、IGBT2の熱破壊を防止することができる。
【0026】
また、本実施の形態によるインバータ回路においては、2つの駆動回路(第1の駆動回路および第2の駆動回路)を、2つの並列接続されたpチャネルMOSトランジスタと、それらのトランジスタに直列接続されたnチャネルMOSトランジスタとで構成しているので、それら2つの駆動回路を、それぞれ別個の構成要素によって構成する場合と比較して、インバータ回路の過温度保護機能をより簡単に実現できる。
【0027】
また、本実施の形態によるインバータ回路においては、比較器の出力信号に応じて2つの駆動回路(第1の駆動回路および第2の駆動回路)を切り換える構造を、2つのスイッチと1つのNOT回路(反転回路)で実現しているので、インバータ回路の過温度保護機能をより簡単に実現できる。
【0028】
なお、本実施の形態によるインバータ回路において、比較器34から伝えられる信号に応じて開閉するスイッチS1,S2は、半導体スイッチング素子であってよい。その場合には、比較器34から出力される信号は、その半導体スイッチング素子の制御端子に入力される。
【0029】
なお、本実施の形態によるインバータ回路において、駆動制御回路22における2つの駆動回路(第1の駆動回路および第2の駆動回路)は、説明した構成に限られず、MOSトランジスタを用いた他の構成であってもよい。また、2つの駆動回路は、同一の構成であっても、異なる構成であってもよい。それらの場合であっても、2つの駆動回路がIGBT2に異なる大きさのゲート電流を供給できれば、同様の効果が得られる。また、上記2つの駆動回路をバイポーラトランジスタを用いて実現することもできる。
【0030】
実施の形態2.
図5は、インバータ回路における駆動制御回路42およびスイッチング速度可変回路46の内部回路を示す回路図である。本実施の形態による電力用半導体装置が、実施の形態1による電力用半導体装置と異なる点は、駆動制御回路42内の駆動回路38およびスイッチの構成である。図5において、駆動制御回路42は、論理回路32、単一のスイッチS3、および、駆動回路38を備える。駆動回路38は、pチャネルMOSトランジスタTr4とnチャネルMOSトランジスタTr6とから成る第3の駆動回路、および、トランジスタTr4に並列に接続されたpチャネルトランジスタTr5を備える。スイッチング速度可変回路46は、比較器34を備える。また、スイッチング速度可変回路46は、その駆動のために、駆動制御回路42を構成するスイッチS3を必要とし、そのスイッチS3も構成要素の一部として含む。
【0031】
第3の駆動回路において、トランジスタTr4のドレイン(D)およびTr6のドレイン(D)は、相互に接続される。トランジスタTr4のソース(S)は、高電位電源Vddに接続され、トランジスタTr6のソース(S)は、低電位電源GNDに接続される。また、トランジスタTr4のゲート(G)およびトランジスタTr6のゲート(G)は、相互に接続される。さらに、トランジスタTr4のゲート(G)とトランジスタTr6のゲート(G)の接続点は、第3の駆動回路の入力端子として、論理回路32の出力端子に接続される。トランジスタTr4のドレイン(D)とTr6のドレイン(D)との接続点は、第3の駆動回路の出力端子として、IGBT2のゲートに接続される。この第3の駆動回路の動作は、実施の形態1で説明した第1の駆動回路の動作と同様であるので、説明を省略する。
【0032】
トランジスタTr5は、トランジスタTr4に並列に接続され、トランジスタTr6に直列に接続される。トランジスタTr5のソース(S)は、高電位電源Vddに接続され、トランジスタTr5のドレイン(D)は、Tr6のドレイン(D)に接続される。また、トランジスタTr5のゲート(G)には、スイッチS3が接続される。さらに、トランジスタTr5のドレイン(D)とTr6のドレイン(D)との接続点は、IGBT2のゲートに接続される。
【0033】
駆動制御回路42において、論理回路32から出力された信号(電圧信号)は、常に、トランジスタTr4,Tr6から成る第3の駆動回路に入力される。つまり、論理回路32から出力された信号(電圧信号)は、トランジスタTr4のゲート(G)およびトランジスタTr6のゲート(G)に入力される。さらに、、スイッチS3がオンした場合は、論理回路32から出力された信号がpチャネルMOSトランジスタTr5のゲートにも入力される。このスイッチS3は、比較器34が出力する信号に応じてオンまたはオフする。具体的には、スイッチS3は、比較器34から出力された信号が高レベルのときにオンし、低レベルのときにオフする。第3の駆動回路が出力する駆動信号は、IGBT2のゲートに入力される。
【0034】
IGBT2の温度がある一定レベルを超えると、温度検知器24から出力される電圧Vtの値が基準電圧Voの値よりも大きくなり、比較器34が、高レベルの出力信号P2を出力する。信号P2は、スイッチS3に伝えられて、スイッチS3がオンする。図6は、検知温度とスイッチS3に伝えられる信号との関係を示すタイミングチャートである。スイッチS3は、高レベルの信号が伝えられるとオンし、低レベルの信号が伝えられるとオフする。スイッチS3がオンすると、論理回路32の出力信号が、pチャネルMOSトランジスタTr5のゲートにも入力される。このとき、トランジスタTr5にドレイン電流が流れ、第3の駆動回路の出力電流と合流するので、IGBT2のゲート電流が大きくなる。結果として、IGBT2の温度が設定温度を超えるとき、実施の形態1で述べたようにIGBT2のスイッチング速度が速くなる。一方、IGBT2の温度が一定レベルよりも低くなれば、電圧Vtの値が基準電圧Voの値よりも小さくなるので、比較器34の出力信号P2が低レベルとなり、スイッチS3がオフする。スイッチS3がオフすると、トランジスタTr5がオフする。結果として、IGBT2のゲート電流が、第3の駆動回路の出力電流のみとなり、スイッチング速度が遅くなる。
【0035】
本実施の形態によるインバータ回路においては、IGBT2の温度がある一定レベルを超えると、IGBT2のスイッチング速度が速くなる。これにより、IGBT2の更なる温度上昇が防止でき、結果として、IGBT2の熱破壊を防止することができる。
【0036】
また、本実施の形態によるインバータ回路においては、IGBT2の寄生容量に電荷をチャージするための電流源をpチャネルMOSトランジスタとし、電流源を駆動させたい場合には、その制御端子に論理回路からの出力信号を入力するようにしたので、インバータ回路の過温度保護機能をより簡単に実現できる。
【0037】
また、本実施の形態によるインバータ回路においては、比較器の出力信号に応じて電流源を駆動させる構造を、単一のスイッチで実現しているので、インバータ回路の過温度保護機能をより簡単に実現できる。
【0038】
なお、本実施の形態によるインバータ回路において、比較器34から伝えられる信号に応じて開閉するスイッチS3は、半導体スイッチング素子であってよい。その場合には、比較器34から出力される信号は、その半導体スイッチング素子の制御端子に入力される。
【0039】
なお、本実施の形態によるインバータ回路において、駆動制御回路42における第3の駆動回路は、説明した構成に限られず、MOSトランジスタを用いた他の構成であってもよい。また、第3の駆動回路を、バイポーラトランジスタを用いて実現することも可能である。
【0040】
なお、本実施の形態によるインバータ回路においては、IGBT2の寄生容量に電荷をチャージするための電流源を、pチャネルMOSトランジスタを用いて実現したが、他の構成要素を用いることも可能である。その場合であっても、IGBT2のゲートに付加的な電流を供給できれば、同様の効果が得られる。
【0041】
なお、これまでIGBT2の過温度保護機能について説明したが、これらの過温度保護機能は、他のIGBTに適用可能である。また、IGBT1乃至IGBT6の過温度保護機能を同時に作用させることが可能である。
【0042】
なお、上述の実施の形態では、スイッチング素子をIGBTとしたが、他の電圧駆動型半導体スイッチング素子であってよい。
【0043】
なお、上述の実施の形態では、インバータ回路について述べたが、本発明の過温度保護機能は、スイッチング素子とそのスイッチング素子を駆動する駆動制御回路を有する他の回路においても適用できる。
【0044】
【発明の効果】
本発明による第1の電力用半導体装置によれば、1以上の半導体スイッチング素子から成るパワーモジュールと、パワーモジュールを駆動制御する駆動制御回路とを備え、さらに、スイッチング素子の各々の近傍に設置された温度検知器と、スイッチング素子の各々に対し、その温度に応じてスイッチング速度を変化させるスイッチング速度可変回路とを備えるので、スイッチング素子は、その温度がある一定レベル以下のときは、通常のスイッチング速度で動作し、温度がある一定レベルを超えると、より速いスイッチング速度で動作することが可能である。従って、スイッチング素子の温度が設定温度を超えた場合に更なる温度上昇が防止でき、結果として、スイッチング素子の熱破壊を防止することができる。
【0045】
本発明による第2の電力用半導体装置によれば、上記のスイッチング速度可変回路が、スイッチング素子の温度に対応する入力電圧と一定の基準電圧とを比較して、入力電圧が基準電圧よりも大きいか否かを示す第1の信号を出力する比較回路を備え、駆動制御回路が、第1の信号に応じて、スイッチング素子の制御端子に異なる大きさの電流を供給するので、スイッチング素子の温度がある一定レベルを超えると、スイッチング素子のスイッチング速度を速くすることが可能である。これにより、スイッチング素子の更なる温度上昇が防止でき、結果として、スイッチング素子の熱破壊を防止することができる。
【0046】
本発明による第3の電力用半導体装置によれば、上記の駆動制御回路は、スイッチング素子に制御信号を反転して出力する2つの信号反転回路と、第1の信号に応じて、制御信号を入力する信号反転回路を切り換える切り換え回路とを備え、2つの信号反転回路は、各々の出力端子からスイッチング素子の制御端子に異なる大きさの電流を供給するので、スイッチング素子の温度がある一定レベルを超えると、スイッチング素子のスイッチング速度を速くすることが可能である。これにより、スイッチング素子の更なる温度上昇が防止でき、結果として、スイッチング素子の熱破壊を防止することができる。
【0047】
本発明による第4の電力用半導体装置によれば、駆動制御回路は、スイッチング素子の制御端子に電流を供給する電流源と、第1の信号に応じて、電流源の動作を開始または停止させる駆動手段とを備えるので、スイッチング素子の温度がある一定レベルを超えると、スイッチング素子のスイッチング速度を速くすることが可能である。これにより、スイッチング素子の更なる温度上昇が防止でき、結果として、スイッチング素子の熱破壊を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】一般的なインバータ回路用パワーモジュールの構成を示す図。
【図2】実施の形態1のインバータ回路の過温度保護機能を説明するブロック図。
【図3】図2の駆動制御回路およびスイッチング速度可変回路の内部回路を示す回路図。
【図4】IGBTの検知温度と駆動制御回路内のスイッチに伝えられる信号との関係を示すタイミングチャートの図。
【図5】実施の形態2による駆動制御回路およびスイッチング速度可変回路の内部回路を示す回路図。
【図6】IGBTの検知温度と駆動制御回路内のスイッチに伝えられる信号との関係を示すタイミングチャートの図。
【図7】従来のインバータ回路の過温度保護機能を説明するブロック図。
【図8】図7の駆動制御回路および過温度保護回路の内部構成を示す図。
【図9】駆動制御回路の入力信号と出力信号の関係を示すタイムチャートの図。
【符号の説明】
22 駆動制御回路、 24 温度検知器、 26 スイッチング速度可変回路、 28 信号入力端子
Claims (4)
- 1以上の半導体スイッチング素子と、
前記スイッチング素子を駆動制御する駆動制御回路と
を備える電力用半導体装置であって、
さらに、
前記スイッチング素子の各々の近傍に設置された温度検知器と、
前記スイッチング素子の温度が所定温度以下の場合、前記スイッチング素子のスイッチング速度を第1の速度に保持し、前記スイッチング素子の温度が所定温度より大きい場合、前記スイッチング速度を、前記第1の速度よりも速い第2の速度に変化させるスイッチング速度可変回路と
を備えることを特徴とする装置。 - 前記スイッチング速度可変回路が、前記スイッチング素子の温度に対応する入力電圧と一定の基準電圧とを比較して、前記入力電圧が基準電圧よりも大きいか否かを示す第1の信号を出力する比較回路を備え、
前記駆動制御回路は、対応する前記スイッチング素子の制御端子に、前記第1の信号に応じて、異なる大きさの電流を供給することを特徴とする請求項1に記載の電力用半導体装置。 - 前記駆動制御回路が、
前記スイッチング素子に駆動信号を出力する2つの駆動回路と、
前記第1の信号に応じて、前記駆動信号を出力する駆動回路を切り換える切り換え回路と
を備え、
2つの前記駆動回路は、各々の出力端子から前記スイッチング素子の制御端子に異なる大きさの電流を供給することを特徴とする請求項2に記載の電力用半導体装置。 - 前記駆動制御回路が、
前記スイッチング素子の制御端子に電流を供給する電流源と、
前記第1の信号に応じて、前記電流源の動作を開始または停止させる駆動手段と
を備えることを特徴とする請求項2に記載の電力用半導体装置。
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