JP2004086658A - ホームセキュリティシステム - Google Patents
ホームセキュリティシステム Download PDFInfo
- Publication number
- JP2004086658A JP2004086658A JP2002248120A JP2002248120A JP2004086658A JP 2004086658 A JP2004086658 A JP 2004086658A JP 2002248120 A JP2002248120 A JP 2002248120A JP 2002248120 A JP2002248120 A JP 2002248120A JP 2004086658 A JP2004086658 A JP 2004086658A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- information
- resident
- emergency
- security system
- terminal device
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Images
Landscapes
- Alarm Systems (AREA)
- Telephonic Communication Services (AREA)
Abstract
【課題】種々の居住態様であっても容易に導入することができ、不審者による犯罪を防止するとともに、居住者の安全性が向上されるホームセキュリティシステムを提供する。
【解決手段】ホームセキュリティシステムは、コンピュータからなるサーバー、居住者宅に設置される警備装置4、及び居住者が所持する情報端末装置がネットワークを介して接続されている。警備装置4は、異常を検知する外部センサ9及び内部センサ14と、外部センサ9及び内部センサ14から発信される検知信号を認識して状態情報を作成する検知信号認識手段15と、スピーカー19から警告メッセージを発声させる音声制御手段21と、状態情報をネットワークを介してサーバーに出力する状態情報出力手段16とを備えている。外部センサ9又は内部センサ14が異常を検知すると、警告メッセージが発声されて、状態情報がサーバーを介して情報端末装置に通知される。
【選択図】 図2
【解決手段】ホームセキュリティシステムは、コンピュータからなるサーバー、居住者宅に設置される警備装置4、及び居住者が所持する情報端末装置がネットワークを介して接続されている。警備装置4は、異常を検知する外部センサ9及び内部センサ14と、外部センサ9及び内部センサ14から発信される検知信号を認識して状態情報を作成する検知信号認識手段15と、スピーカー19から警告メッセージを発声させる音声制御手段21と、状態情報をネットワークを介してサーバーに出力する状態情報出力手段16とを備えている。外部センサ9又は内部センサ14が異常を検知すると、警告メッセージが発声されて、状態情報がサーバーを介して情報端末装置に通知される。
【選択図】 図2
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ホームセキュリティシステムに関するものであり、特に、一人暮しや老人世帯等、種々の居住態様に対応可能なホームセキュリティシステムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、工場、事務所、及び店舗等の警備対象物への不審者の侵入を防止するセキュリティシステムが広く知られている。これは、予め警備対象物の屋内にセンサや非常ベルを設置しておき、センサが異常を検知すると、非常ベルが鳴って不審者を威嚇するとともに、電話回線を介して警備会社や管理会社の基地局(コントロールセンター)に通報して、通報を受けた警備員等が警備対象物へ急行する、といったシステムである。
【0003】
また、近年では、不審者による窃盗等の犯罪が多発していることから、工場や事務所だけでなく一般家庭においても、セキュリティシステムに対する需要が高まっている。このため、同様のシステムを流用して、警備対象物を住居とするホームセキュリティシステムが勘案されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記のホームセキュリティシステムは、センサを設置して配線するために住居内の工事が必要である等、導入するにあたっての諸条件があり、これに伴って設備費や維持費等の諸経費も嵩むことから、利用者が限られていた。特に、賃借住宅では一般に工事ができないため、ホームセキュリティシステムを導入することは困難とされていた。また、出張や旅行等、長期にわたって不在にする場合にのみ、警備を依頼したい、という要望があっても、セキュリティシステムを構築するには住居内の工事を要することから、一時的な設置には適していなかった。つまり、セキュリティシステムをレンタルで貸出すなどの使用者の使い勝手に応じた利用を図ることができなかった。
【0005】
また、居住者がホームセキュリティシステムの作動操作を忘れたまま外出したときに不審者が侵入し、不審者が住居内に潜んでいるときに居住者が帰宅することがあると、居住者と不審者とが住居内で鉢合せになり、不審者から危害が加えられて、居住者が怪我をする虞があった。
【0006】
さらに、居住者が室内で犬や猫等のペットを飼っている場合は、居住者が外出する際、ペットを連れて外出したり、或いは、サークルやクレイトの中にペットを入れて室内を動き回らないようにする必要がある等、ペットを室内に放置したままの状態で外出することができず、ペットを室内で飼う居住態様にとって、使い勝手が悪かった。
【0007】
加えて、現代の居住態様は、若者による一人暮しや核家族化に伴う老人世帯が増加し、アパートやマンション等の集合住宅に居住する態様も増加していることから、細分化する傾向にあり、従来のホームセキュリティシステムでは、種々の居住態様への導入が困難になっていた。
【0008】
そこで、本発明は、上記実状に鑑み、種々の居住態様であっても容易に導入することができ、不審者による犯罪を防止するとともに、居住者の安全性が向上されるホームセキュリティシステムの提供を課題とするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明にかかるホームセキュリティシステムは、居住者によって作動されると、所定時間経過後に屋内の異常検知を開始する検知手段と、該検知手段が異常を検知すると、警告音を発生する警告手段と、前記検知手段によって検知された屋内の状態に関する状態情報を、通信ネットワークを介してサーバーへ出力する状態情報出力手段と、居住者の情報端末装置から警告音を発生させる発生指示が通知されると、前記警告手段を作動させる作動手段とを具備する警備装置を有するものである。
【0010】
ここで、「所定時間」としては、居住者が警備装置を作動させて、屋内から退出するまでの時間とするのが好ましい。なお、作動操作時に、居住者によって適宜設定できるようにしてもよい。
【0011】
また、「警告音」としては、非常ベル及びアラームを例示することができるが、これに限定するものではなく、警告メッセージを音声によって伝達するようにしてもよい。つまり、不審者が屋内に侵入した際、不審者を威嚇するものであればよい。
【0012】
また、「情報端末装置」としては、特に携帯用のものが好ましく、例えば、携帯電話やリモコンを例示することができる。
【0013】
したがって、請求項1の発明のホームセキュリティシステムによれば、居住者が警備装置を作動させると、屋内の異常検知は所定時間経過後に開始されるため、居住者はこの間に屋内から待避する。そして、不審者の侵入により警備装置が屋内の異常を検知すると、警告音を発生して不審者を威嚇し、屋内からの退出を促す。これを聞いた不審者は、即座に屋内から退出を開始するため、窃盗等の犯罪は未然に防止される。また、警備装置からは、異常を検知した際の屋内の状態に関する状態情報が、通信ネットワークを介してサーバーに出力される。
【0014】
一方、居住者が情報端末装置を操作して、警備装置に発生指示が通知されると、警告手段が作動されて警告音が発生される。このため、居住者は、警備装置の作動操作を忘れて外出したときであっても、帰宅前に発生指示を通知させて、警告音を発生させることにより、屋内に不審者が潜んでいる場合等、事前に不審者を威嚇して屋内から退出させることが可能になる。
【0015】
請求項2の発明にかかるホームセキュリティシステムは、請求項1に記載のホームセキュリティシステムにおいて、前記サーバーは、前記状態情報出力手段から出力された前記状態情報を認識する状態情報認識手段と、該状態情報認識手段によって認識された前記状態情報を、居住者の第二情報端末装置に通知する状態情報通知手段とを具備するものである。
【0016】
したがって、請求項2の発明のホームセキュリティシステムによれば、請求項1の発明の作用に加え、サーバーは、警備装置から出力された状態情報を認識すると、外出中の居住者の第二情報端末装置に状態情報を通知する。このため、居住者は、外出先であっても、住居内で起こった異常を容易に認識することができる。
【0017】
請求項3の発明にかかるホームセキュリティシステムは、請求項1または請求項2に記載のホームセキュリティシステムにおいて、前記警備装置は、居住者の緊急事態時に操作されて、居住者の緊急情報を出力する緊急情報出力手段をさらに具備し、前記サーバーは、前記緊急情報出力手段から出力された前記緊急情報を認識する緊急情報認識手段と、該緊急情報認識手段によって認識された前記緊急情報を、緊急情報通知者の第三情報端末装置に通知する緊急情報通知手段とをさらに具備するものである。
【0018】
ここで、「緊急情報」とは、緊急事態時における居住者の状態に関する情報のことであり、居住者の体調が急に悪化したことによる緊急状態を例示することができる。
【0019】
また、「緊急情報通知者」とは、居住者から緊急情報が出力されたとき、緊急情報が通知されるように、居住者の要望に基づいて予め指定された者のことであり、居住者の肉親や友人、或いは、同僚等を例示することができる。
【0020】
したがって、請求項3の発明のホームセキュリティシステムによれば、請求項1または請求項2の発明の作用に加え、居住者が緊急事態時に警備装置を操作して、緊急情報が出力されると、サーバーは警備装置から出力された緊急情報を認識する。そして、サーバーは、認識した緊急情報を、緊急情報通知者の第三情報端末装置に通知する。これにより、緊急情報通知者は、居住者に緊急事態が起こったことを、容易に認識することができる。なお、「緊急情報の通知」には電子メールを利用することが可能である。この場合、例えば、緊急情報通知者が電子メールを開封したか否かを検出し、所定時間(例えば10分)経過しても電子メールが開封されない場合には、緊急情報通知者に電話で連絡したり、警察等に直接連絡するようにしてもよい。これによれば、電子メールが開封されない場合であっても、緊急事態に対応することが可能になる。
【0021】
請求項4の発明にかかるホームセキュリティシステムは、請求項1乃至請求項3のいずれか一つに記載のホームセキュリティシステムにおいて、前記検知手段は、出入り口、窓、及び室内等の居住空間に設置される複数のセンサを備え、前記警備装置は、前記複数のセンサを作動させて異常を検知する第一モードと、室内の動体を検知するセンサを停止させた状態で他のセンサによって異常を検知する第二モードとを切替設定するモード設定手段をさらに具備するものである。
【0022】
ここで、「第一モード」とは、出入り口、窓、及び室内等に設置された全てのセンサを作動させて異常を検知するものであり、「第二モード」とは、室内に設置されて動体を検知するセンサを停止させて、不審者の侵入を検知するものである。第二モードでは、室内の動体は検知されないため、犬や猫等のペットを室内で飼っている居住者が、外出する際に設定するようにすると、ペットを室内に放置したままの状態にしておくことができ、好適である。また、第二モードでは、居住者の動きも検知されないため、夜間等における在宅時のセキュリティとして機能させることが可能になる。
【0023】
したがって、請求項4の発明のホームセキュリティシステムによれば、請求項1乃至請求項3のいずれか一つに記載の発明の作用に加え、通常は、第一モードに設定して警備装置を作動させることにより、屋内の異常を検知して不審者による犯罪を未然に防止することが可能になる。一方、居住者がペットを飼っている場合、または在宅時等は、第二モードに設定して警備装置を作動させることにより、居住者の外出中にペットが室内を動き回っても、或いは居住者が室内を歩き回っても、居住者やペットがセンサに検知されることがない。しかも、不審者が屋内に侵入しようとすると、出入り口や窓に設置されたセンサにより、不審者の侵入が検知される。
【0024】
請求項5の発明にかかるホームセキュリティシステムは、請求項4に記載のホームセキュリティシステムにおいて、前記モード設定手段は、切替設定可能なモードとして、室内の動体を検知するための前記センサによって動体の動きが検知されても異常と判断せず、且つ前記センサによって動体の動きが所定時間以上検知されない場合に異常と判断する第三モードをさらに有するものである。
【0025】
したがって、請求項5の発明のホームセキュリティシステムによれば、請求項4に記載の発明の作用に加え、モード設定手段によって第三モードが選択されると、室内の動体を検知するためのセンサが、不審者を検知するためではなく、居住者の状態を監視するために用いられる。具体的には、センサによって居住者の動きが検出されると正常状態とみなされ、警告音は発生されない。これに対し、所定時間以上、居住者の動きが検出されない場合には、異常事態と判断され、例えば緊急情報を緊急情報通知者の第三情報端末装置に通知する。つまり、高齢者等の居住者が独り暮らしする場合には、第三モードに切り替えることにより、その居住者の健康状態、即ち居住者が寝込んだり倒れたりしていないかを、センサを用いて検知することが可能になる。
【0026】
請求項6の発明にかかるホームセキュリティシステムは、請求項1乃至請求項5のいずれか一つに記載のホームセキュリティシステムにおいて、前記検知手段は、異常を検知した際に検知信号を発信し、該検知信号を無線信号にて前記警告手段に伝送するものである。
【0027】
したがって、請求項6の発明のホームセキュリティシステムによれば、請求項1乃至請求項5のいずれか一つの作用に加え、検知信号が無線信号によって伝送されるため、屋内に設置される警備装置を、配線を必要としない無線式警備装置とすることができ、例えば、賃借住宅等のように、壁に穴をあける配線工事を行うことができない住宅であっても、警備装置を設置することが可能になる。
【0028】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施形態であるホームセキュリティシステムについて、図1乃至図7に基づき説明する。図1はホームセキュリティシステム全体の構成を示す説明図であり、図2はホームセキュリティシステムにおける警備装置の機能的構成を示すブロック図であり、図3はホームセキュリティシステムにおけるサーバーと第一情報端末装置との機能的構成を示すブロック図である。また、図4乃至図7はホームセキュリティシステムの動作の流れを説明するためのフローチャートである。
【0029】
本実施形態のホームセキュリティシステムは、不審者による窃盗等の犯罪を防止するとともに、後述する威嚇機能及び緊急通報機能により、日常生活における居住者の安全性が向上されるシステムである。
【0030】
図1に示すように、ホームセキュリティシステム1は、コンピュータからなるサーバー2と、居住者宅に設置された複数の警備装置4と、居住者が所持する第一情報端末装置6a、居住者が所持する第二情報端末装置6b、及び緊急情報通知者となる友人や肉親等が所持する第三情報端末装置6cとを備えている。なお、サーバー2と警備装置4とは、パケット通信方式を利用したネットワーク3を介して無線通信線NLによって結ばれており、サーバー2と第一情報端末装置6a、第二情報端末装置6b、及び第三情報端末装置6cとは、インターネット等のネットワーク5を介して通信線Lによって結ばれている。
【0031】
ここで、サーバー2及び警備装置4間は、後述する状態情報及び緊急情報等の通信情報TDを送受信するために、パケット通信方式のネットワーク3を利用している。パケット通信方式とは、データを小さなまとまりに分割して(分割されたデータはパケットと称される)、一つ一つ送受信する通信方式のことである。パケット通信では、二地点間の通信において、途中の回線が他の通信データによって占有されるといったことが無くなるため、サーバー2及び警備装置4間では、確実に通信情報TDが送受信されるようになっている。
【0032】
また、サーバー2と第一情報端末装置6a、第二情報端末装置6b、及び第三情報端末装置6cとの間は、通信回線網の発達及び情報端末装置(例えば携帯電話)の普及を考慮して、インターネット等のネットワーク5を利用している。これにより、広範に渡っての情報配信が可能となるため、確実に居住者または緊急情報通知者に通信情報TDが通知されるようになっている。
【0033】
警備装置4は、居住者宅に設置されて屋内の異常を検知するとともに、異常を検知した際の屋内の状態に関する状態情報や、居住者の体調が悪化した際等に緊急状態を知らせる緊急情報等の通信情報TDをサーバー2に送信するものであり、図2に示すように、警備装置4の中核を成す装置本体7と、居住者が操作を行うためのリモコン8と、出入り口、窓、及び室内等に設置される複数の外部センサ9と、浴室等で使用可能な防水リモコン(図示しない)とを備えている。
【0034】
装置本体7は、機能的構成として、受信手段10及び送信手段11によって、サーバー2と送受信を行う通信制御手段12と、リモコン8及び外部センサ9からの各種無線信号を受信する信号受信手段13と、外部センサ9または装置本体7に内蔵される内部センサ14が異常を検知したときに発信する検知信号を認識し、検知信号に基づいて状態情報を作成する検知信号認識手段15と、状態情報を送信手段11を介して出力する状態情報出力手段16とを備えている。ここで、外部センサ9及び内部センサ14と、検知信号認識手段15とが本発明の検知手段に相当する。
【0035】
信号受信手段13は、全ての外部センサ9が作動されて異常が検知される通常モードと、室内の動体は検知されず、不審者の侵入が検知されるペットモードと、居住者(例えば高齢者)の状況を検出する高齢者モードとを切替設定するモード設定手段17を有しており、居住者がリモコン8を操作して設定することが可能である。なお、信号受信手段13では、ペットモードが設定されると、室内に設置されたセンサから発信される検知信号がキャンセルされるようになっている。これにより、犬や猫等のペットを室内で飼っている居住者が、ペットを室内に放置したままの状態で外出しても、ペットが検知されることはないため、室内でペットを飼う居住態様に好適である。また、ペットモードでは、動体を検出しないことから、夜間等における在宅時のセキュリティとしても使用することができる。
【0036】
一方、高齢者モードでは、室内に設置されたセンサ(即ち室内の動体を検知するためのセンサ)が、不審者を検知するためではなく、高齢者等の状態を監視するために用いられる。具体的には、センサによって高齢者等の動きが検出された場合には正常状態とみなし、高齢者等の動きが所定時間以上検出されない場合には、異常事態と判断し、緊急情報をサーバー2に通知する。これにより、独り暮らしの高齢者等が寝込んだり倒れたりしていないかを、センサを用いて検知し、緊急事態の場合には速やかに対処することが可能になる。ここで、通常モードが本発明の第一モードに相当し、ペットモードが本発明の第二モードに相当し、高齢者モードが本発明の第三モードに相当する。
【0037】
また、装置本体7は、警告メッセージの音声データが記憶された音声記憶手段18と、検知信号認識手段15によって作成された状態情報に基づいて、スピーカー19による警告メッセージの発声、及びサイレン20の鳴動の制御を行う音声制御手段21と、後述する発生指示KDを認識して音声制御手段21を作動させる作動手段22とを備えている。これにより、外部センサ9または内部センサ14が異常を検知すると、スピーカー19からは警告メッセージが発声されるとともに、サイレン20が鳴動するため、屋内に侵入した不審者を威嚇して即座に退出を促し、窃盗等の犯罪を未然に防止することが可能である。ここで、スピーカー19及びサイレン20と、音声制御手段21とが本発明の警告手段に相当する。
【0038】
なお、装置本体7は、家庭用電源を主電源として稼動するようになっているが、バッテリー等の予備電源(図示しない)を内蔵しているため、警告メッセージの発声中に、不審者によってコンセントが抜かれても、停止することなく警告メッセージを発声して不審者を威嚇することが可能である。
【0039】
さらに、装置本体7は、緊急スイッチ23が押圧されたこと、リモコン8に設けられた所定のスイッチが一定時間継続して押圧されたこと、または防水リモコン(図示しない)の緊急スイッチが押圧されたこと、の少なくともいずれか一つの操作を認識し、緊急信号に基づいて緊急情報を作成する緊急信号認識手段24と、緊急情報を送信手段11を介して出力する緊急情報出力手段25とを備えている。緊急情報は、サーバー2を介して、居住者の友人または肉親(緊急情報通知者)の第三情報端末装置6cに通知されるため(詳細は後述する)、一人暮しや老人世帯の居住態様に好適である。
【0040】
リモコン8は、居住者が操作して、装置本体7の作動及びモードの設定等を入力するためのものであり、さらに機能的構成として、アラーム音を発生させる警告手段(図示しない)を有している。これにより、リモコン8を所持して外出した居住者が、道中で不審者に遭遇した場合等に、アラーム音を発生させて周囲に緊急を知らせることが可能である。
【0041】
外部センサ9は、出入り口のドアに設置されてドアが開閉したときの振動を検知するドアセンサと、窓に設置されて窓が割られたときの衝撃を検知するガラスセンサと、室内に設置されて動体を検出する赤外線センサ及び超音波センサ等、複数のセンサから構成されている。なお、これらのセンサが異常を検知した際に発信する検知信号は、無線信号にて装置本体7の信号受信手段13に伝送される。このため、屋内における配線工事等を行う必要はなく、賃借住宅等、壁に穴をあけることができない場合であっても設置することが可能であり、種々の居住態様に対応可能となっている。
【0042】
次に、ホームセキュリティシステム1におけるサーバー2について説明する。サーバー2は、各種情報をネットワーク3,5を介して受信し、これに応じた処理を行うものであり、管理会社が利用可能な状態に設置されている。ハード構成としては、いずれも図示しないが、汎用のコンピュータと同様、主記憶装置、演算装置、及び制御装置から構成される中央処理装置(CPU)と、キーボードやマウス等、情報を直接入力するための入力装置と、コンピュータの中で処理された情報を取出すディスプレイ等の出力装置と、データの送受信を行うモデム等の通信手段とを備えている。
【0043】
サーバー2は、図3に示すように、機能的構成として、受信手段26及び送信手段27によって、複数の警備装置4と送受信を行う第一通信制御手段28と、受信手段29及び送信手段30によって、第一情報端末装置6a、第二情報端末装置6b、及び第三情報端末装置6cと送受信を行う第二通信制御手段31と、居住者データJDが記憶された記憶手段32とを備えている。居住者データJDは、居住者に関する個人情報が格納されたものであり、居住者の情報端末装置のメールアドレスM1や、居住者に係る緊急情報通知者のメールアドレスM2等が、関連付けて格納されている。
【0044】
また、サーバー2は、状態情報出力手段16から出力された状態情報を認識する状態情報認識手段33と、状態情報認識手段33が認識した状態情報及び記憶手段32に記憶された居住者データJDに基づいて、状態情報を通知する第二情報端末装置6bを特定する状態情報特定手段34と、緊急情報出力手段25から出力された緊急情報を認識する緊急情報認識手段35と、緊急情報認識手段35が認識した緊急情報及び居住者データJDに基づいて、緊急情報を通知する第三情報端末装置6cを特定する緊急情報特定手段36と、状態情報特定手段34及び緊急情報特定手段36によって特定された第二情報端末装置6b及び第三情報端末装置6cに、状態情報及び緊急情報を電子メールとして発信する電子メール発信手段37と、第一情報端末装置6aから出力された発生指示KD(詳細は後述する)を認識する発生指示認識手段38と、発生指示認識手段38が認識した発生指示KD及び居住者データJDに基づいて、警備装置4の作動手段22に発生指示KDを通知する発生指示通知手段39とを備えている。
【0045】
サーバー2を管理する管理会社では、サーバー2が状態情報を認識すると、まず状態情報を出力した警備装置4が設置されている居住者宅に電話をかけ、居住者宅の状況を確認する。その後、必要に応じ、居住者宅に警備員等を急行させる。また、サーバー2が緊急情報を認識した場合は、その後、第三情報端末装置6cによって電子メールを開封したか否かを検出し、所定時間(例えば10分)経過しても電子メールが開封されない場合には、第三情報端末装置6cの所有者である肉親等に電話で連絡を取ったり、介抱者等を急行させて居住者を介抱したりする。また、症状が重い場合には救急車の手配を行っている。これにより、体調が悪化した居住者は、肉親等に連絡が取れない場合でも、即座に救助を受けることができるようになっている。
【0046】
なお、サーバー2から第二情報端末装置6bに通知される状態情報、及びサーバー2から第三情報端末装置6cに通知される緊急情報は、電子メールによって配信されるため、特定の端末装置を要するものではなく、携帯電話等のように広く一般に利用されている情報端末装置を利用して、状態情報及び緊急情報を受信することが可能である。また、電子メールは、一旦送信されれば、情報端末装置側で操作をしない限り消去されることがないため、居住者に状態情報を確実に認識させ、緊急情報通知者に緊急情報を確実に認識させることが可能である。ここで、状態情報特定手段34及び電子メール発信手段37が本発明の状態情報通知手段に相当し、緊急情報特定手段36及び電子メール発信手段37が本発明の緊急情報通知手段に相当する。
【0047】
次に、ホームセキュリティシステム1における第一情報端末装置6a、第二情報端末装置6b、及び第三情報端末装置6cについて説明する。第一情報端末装置6a、第二情報端末装置6b、及び第三情報端末装置6cは、携帯電話等の同種の情報端末装置であり、居住者に操作されて発生指示KDを出力するものが第一情報端末装置6aとして機能し、警備装置4から出力される状態情報がサーバー2から通知されるものが第二情報端末装置6bとして機能し、警備装置4から出力される緊急情報がサーバー2から通知されるものが第三情報端末装置6cとして機能している。
【0048】
なお、本実施例では、第一情報端末装置6a、第二情報端末装置6b、及び第三情報端末装置6cは、略同様の機能的構成を有するため、第一情報端末装置6aの構成を代表して説明する。図3に示すように、第一情報端末装置6aは、受信手段40及び送信手段41によって、サーバー2と送受信を行う通信制御手段42と、サーバー2から送信された電子メールを記憶する記憶手段43と、記憶手段43に記憶された電子メールを、液晶画面等の表示手段44に表示させる表示制御手段45と、テンキーや機能指示スイッチ等からなる操作手段46と、装置本体7の音声制御手段21を作動させて警告メッセージを発声させる発生指示KDを出力する発生指示出力手段47とを備えている。
【0049】
ここで、ホームセキュリティシステム1における威嚇機能とは、居住者が第一情報端末装置6aを操作して発生指示KDを出力することにより、警備装置4の作動手段22が音声制御手段21を作動させて、屋内に警告メッセージが発声されるものである。これにより、居住者は、警備装置4の作動操作を忘れて外出したとき等、外出先から帰宅する10分前等に、所持する第一情報端末装置6aから発生指示KDを出力して警告メッセージを発声させることにより、住居に不審者が潜んでいても、不審者を警告メッセージによって威嚇して退出させることが可能である。このため、女性による一人暮しの居住態様に好適である。
【0050】
また、ホームセキュリティシステム1における緊急通報機能とは、居住者が緊急事態時に緊急スイッチ23等を押圧して緊急情報を出力することにより、緊急情報通知者の第三情報端末装置6cに、サーバー2から居住者の緊急状態を知らせる電子メールが配信されるものである。これにより、緊急情報通知者は、居住者に緊急事態が起こったことを、容易に認識することが可能である。このため、一人暮しや老人世帯等の居住態様に好適である。
【0051】
次に、本実施形態のホームセキュリティシステム1の動作の流れ、特に警備装置4における処理について、図4乃至図7に示すフローチャートに基づいて説明する。図4及び図5は警備装置4におけるメインフローを示すフローチャートであり、図6は警備装置4における威嚇処理を示すフローチャートであり、図7は警備装置4における緊急通報処理を示すフローチャートである。
【0052】
図4に示すように、居住者は、外出する際、先ずリモコン8を操作して装置本体7を作動させる。装置本体7は、リモコン8から異常検知の開始となるオン信号を受信すると(ステップS1においてYES)、ステップS2においてタイマT1の動作を開始させる。このタイマT1は、居住者が屋内から退出するまでの所定時間(本実施例では60秒)を計るものであり、居住者が適宜設定することが可能である。
【0053】
そして、装置本体7は、設定されたモードが、通常モード、ペットモード、及び高齢者モードのいずれであるかを判定する。通常モードが設定された場合は、「通常モードによる異常検知を開始します」等のメッセージを発声し(ステップS4)、一方、ペットモードが設定された場合は、「ペットモードによる異常検知を開始します」等のメッセージを発声する(ステップS5)。また、高齢者モードが設定された場合は、「高齢者モードによる異常検知を開始します」等のメッセージを発声する(ステップS6)。
【0054】
次に、タイマT1が所定時間経過したか否かを判断する。タイマT1が所定時間に達すると(ステップS7においてYES)、タイマT1を停止して設定されたモードに従って異常検知を開始する(ステップS8)。そして、不審者の侵入等によりセンサが異常を検知すると、センサからは検知信号が発信される。装置本体7は、センサから発信された検知信号を受信すると(ステップS9においてYES)、ステップS10においてタイマT2の動作を開始させ、「警察に通報します」等の警告メッセージを発声する(ステップS12)。このタイマT2は、警告メッセージを聞いた不審者が、屋内から退出するまでの所定時間(本実施例では30秒)を計るものである。なお、居住者の滞在中に警備装置4が誤作動して警告メッセージが発声されたとき等は、異常検知を解除するための時間として停止操作を行うことが可能である。
【0055】
一方、センサから検知信号が発信されないときは(ステップS9においてNO)、ステップS11の処理に移行する。ステップS11では、居住者が帰宅して装置本体7が停止されるか否かを判断する。そして、リモコン8から異常検知の停止となるオフ信号を受信すると(ステップS11においてYES)、全ての処理を終了し、一方、オフ信号が受信されないときは(ステップS11においてNO)、ステップS9の処理に戻る。
【0056】
次に、タイマT2が所定時間経過したか否かを判断する。タイマT2が所定時間に達すると(ステップS13においてYES)、タイマT2を停止してステップS14の処理に移行する。ステップS14では、タイマT2の動作中に、不審者が退出したか否かを判断する。センサからは継続して検知信号が発信されず、不審者の退出を認知した場合は(ステップS14においてYES)、検知信号に基づいて、不審者が侵入して退出した旨を示す第一状態情報が出力される(ステップS15)。一方、継続して検知信号を受信し、不審者の滞在を認知した場合は(ステップS14においてNO)、ステップS16の処理に移行する。
【0057】
図5に示すように、ステップS16では、検知信号に基づいて、不審者が侵入して滞在している旨を示す第二状態情報が出力される。そして、第二状態情報が出力されると、ステップS17においてタイマT3の動作が開始され、サイレン20が鳴動される(ステップS18)。これにより、不審者の侵入が近所にも報知されるため、警告メッセージでは退出しなかった不審者であっても、堪らず退出を開始するようになる。これにより、不審者による窃盗等の犯罪を、確実に防止することが可能である。なお、タイマT3は、サイレン20を鳴動させる所定時間(本実施例では10分)を計るものである。
【0058】
そして、タイマT3が所定時間経過したか否かを判断し、タイマT3が所定時間に達すると(ステップS19においてYES)、タイマT3を停止してサイレン20を停止させる(ステップS20)。サイレン20の鳴動が停止されると、ステップS9の処理に戻り、屋内の異常検知が引き続き行われる。
【0059】
警備装置4から出力された第一状態情報または第二状態情報は、サーバー2によって受信される。第一状態情報または第二状態情報を確認した管理会社は、警備員等を急行させて居住者宅の異常確認を行う。そして、サーバー2によって受信された第一状態情報または第二状態情報は、外出中の居住者の第二情報端末装置6bに通知される。これにより、居住者は、住居に起こった異常を容易に、且つ即座に認識することが可能である。
【0060】
一方、居住者が警備操作4の作動操作を忘れて外出したときは、外出先から帰宅する前に、前述した威嚇機能を使用して住居内の安全を確保する。そして、居住者が、所持する第一情報端末装置6aを操作して発生指示KDを出力すると、第一情報端末装置6aから出力された発生指示KDは、サーバー2を介して居住者宅の警備装置4に通知される。
【0061】
警備装置4は、発生指示KDが通知されると、メインフローを中断して威嚇処理を実行する。威嚇処理では、図6に示すように、発生指示KDを認識すると(ステップS101においてYES)、メッセージカウンタCに「5」の値をセットし(ステップS102)、メッセージカウンタCの値を「1」減じて(ステップS103)、警告メッセージを発声する(ステップS104)。ここで、メッセージカウンタCは、繰り返し発声される警告メッセージの発声回数をカウントダウンするためのものである。なお、本実施例では、発声回数の上限が5回であるため、最初に「5」の値がセットされ、警告メッセージの発声前に「1」減算される。
【0062】
次に、メッセージカウンタCの値が「0」であるか否かを判断する。メッセージカウンタCの値が「0」でなければ(ステップS105においてNO)、ステップS103の処理に戻る。一方、メッセージカウンタCの値が「0」であれば(ステップS105においてYES)、警告メッセージの発声回数が上限の5回に達したことになるので、威嚇処理を終了し、メインフローが中断される前の状態に戻ってメインフローを続行する。
【0063】
第一情報端末装置6aから出力された発生指示KDは、サーバー2を介して居住者宅の警備装置4に通知され、居住者宅において警告メッセージが5回発声される。このため、不審者が住居内に潜んでいる場合等に、不審者を威嚇して退出させることができ、帰宅する前の住宅内の安全を確保することが可能である。
【0064】
また、居住者が体調の悪化等により、前述した緊急通報機能を使用して緊急事態を知らせるときは、装置本体7の緊急スイッチ23等を押圧して緊急情報を出力する。そして、居住者が緊急スイッチ23等を押圧すると、緊急信号が発信される。
【0065】
装置本体7は、緊急信号が発信されると、メインフローを中断して緊急通報処理を実行する。緊急通報処理では、図7に示すように、緊急信号を認識すると(ステップU1においてYES)、ステップU2においてタイマT4の動作を開始させる。このタイマT4は、居住者が緊急スイッチ23の押圧を開始してから終了するまでの所定時間(本実施例では2秒)を計るものであり、緊急スイッチ23を押圧した操作が、誤操作によるものであるか否かを判断するものである。
【0066】
そして、継続して緊急信号を認識し(ステップU3においてYES)、タイマT4が所定時間に達すると(ステップU4においてYES)、タイマT4を停止して緊急情報が出力される(ステップU5)。緊急情報を出力した後は、緊急通報処理を終了し、メインフローが中断される前の状態に戻ってメインフローを続行する。
【0067】
また、図示していないが、モードが高齢者モードに設定されている場合には、動体を検知するセンサによって居住者の状況が監視され、動体の動きが所定時間検知されない場合にも緊急情報が出力されるようになっている。
【0068】
警備装置4から出力されたこれらの緊急情報は、サーバー2によって受信される。受信された緊急情報は、居住者に係る緊急情報通知者の第三情報端末装置6cに通知される。これにより、緊急情報通知者は、居住者に緊急事態が起こったことを容易に、且つ即座に認識することが可能である。また、緊急情報を確認した管理会社は、必要に応じ介抱者等を急行させて居住者の介抱及び救急車の手配を行う。
【0069】
このように、上記のホームセキュリティシステム1では、居住者の外出中に不審者が侵入しても、警告メッセージやサイレン等で威嚇して退出させ、窃盗等の犯罪を未然に防止することが可能である。また、作動操作を忘れて外出した場合であっても、外出先から帰宅する際に、警告メッセージを発声させて、住居に潜んでいる不審者を威嚇して退出させることができ、身の安全を確保することが可能である。さらに、滞在中に体調が悪化した場合は、緊急情報を出力することによって、救助を受けることが可能である。これにより、日常生活における居住者の安全性が向上される。
【0070】
以上、本発明について好適な実施形態を挙げて説明したが、本発明はこの実施形態に限定されるものではなく、以下に示すように、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、種々の改良及び設計の変更が可能である。
【0071】
すなわち、上記実施形態のホームセキュリティシステム1では、サーバー2と複数の警備装置4とを接続するネットワークとして、パケット通信方式によるネットワーク3を示したが、これに限定するものではなく、インターネット等のネットワークを利用するようにしてもよい。
【0072】
また、本実施形態では、居住者及び緊急情報通知者が所持する第一情報端末装置6a、第二情報端末装置6b、及び第三情報端末装置6cを、同種の情報端末装置から構成されるものを示したが、これに限定するものではなく、汎用のコンピュータ等、状態情報及び緊急情報を受信する機能を有するものであれば、複数種の情報端末装置によって構成されるようにしてもよい。
【0073】
さらに、本実施形態では、状態情報が通知される第二情報端末装置6b、及び緊急情報が通知される第三情報端末装置6cを有するものを示したが、サーバー2を管理する管理会社のように、警備装置4から状態情報及び緊急情報が出力されたときに、居住者宅へ急行して状態を確認できる管理者を有するものあれば、第二情報端末装置6b及び第三情報端末装置6cを含まないものであっても構わない。
【0074】
【発明の効果】
以上のように、請求項1の発明のホームセキュリティシステムは、不審者が屋内に侵入した際、警告音によって不審者を威嚇することにより、不審者による窃盗等の犯罪を未然に防止することができるため、被害を最小限に抑えることが可能である。また、居住者が、警備装置の作動操作を忘れて外出したときでも、帰宅する前に、屋内に潜んでいる不審者を威嚇して退出させることができるため、帰宅時に不審者と鉢合せになって身に危険が及ぶ、といった事態を回避して身の安全を確保することができ、特に一人暮しをしている女性に好適である。
【0075】
請求項2の発明のホームセキュリティシステムは、請求項1の発明の効果に加えて、屋内の状態に関する状態情報が、居住者の情報端末装置に通知されるため、住居に不審者が侵入したことを、即座に認識して対応することができる。
【0076】
請求項3の発明のホームセキュリティシステムは、請求項1または請求項2の発明の効果に加えて、居住者が急病になったとき等、緊急情報を出力することにより、緊急情報通知者(例えば肉親等)に緊急事態を知らせることができるため、緊急情報通知者は居住者の緊急事態を、即座に認識して対応することができ、特に核家族化に伴う老人世帯に好適である。
【0077】
請求項4の発明のホームセキュリティシステムは、請求項1乃至請求項3のいずれか一つの発明の効果に加えて、第二モードを設定することにより、室内にペットを放置したままの状態でも、または居住者がいる状態でも検知されないため、居住者のペットの有無に合わせて使い分けたり、夜間等在宅中における警備にも対応することができ、種々の居住態様に導入することが可能である。
【0078】
請求項5の発明のホームセキュリティシステムは、請求項4の発明の効果に加えて、居住者が在宅の場合には、第三モードを設定することにより、不審者を検知するためのセンサを、居住者の状況を検知するためのセンサとして機能させることができる。このため、独り暮らしの高齢者等の状況を監視し、異常事態の場合には速やかに救助することが可能である。
【0079】
請求項6の発明のホームセキュリティシステムは、請求項1乃至請求項5のいずれか一つの発明の効果に加えて、警備装置を設置する際、配線を行う必要がないため、配線工事にかかる費用等を削減することができるとともに、種々の居住態様に導入することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態であるホームセキュリティシステム全体の構成を示す説明図である。
【図2】ホームセキュリティシステムにおける警備装置の機能的構成を示すブロック図である。
【図3】ホームセキュリティシステムにおけるサーバーと情報端末装置との機能的構成を示すブロック図である。
【図4】ホームセキュリティシステムの警備装置におけるメインフローを示すフローチャートである。
【図5】ホームセキュリティシステムの警備装置におけるメインフローを示すフローチャートである。
【図6】警備装置における威嚇処理を示すフローチャートである。
【図7】警備装置における緊急通報処理を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1 ホームセキュリティシステム
2 サーバー
3 ネットワーク(通信ネットワーク)
4 警備装置
6a 第一情報端末装置(情報端末装置)
6b 第二情報端末装置
6c 第三情報端末装置
9 外部センサ(検知手段)
14 内部センサ(検知手段)
15 検知情報認識手段(検知手段)
16 状態情報出力手段
17 モード設定手段
19 スピーカー(警告手段)
20 サイレン(警告手段)
21 音声制御手段(警告手段)
22 作動手段
25 緊急情報出力手段
33 状態情報認識手段
35 緊急情報認識手段
34 状態情報特定手段(状態情報通知手段)
36 緊急情報特定手段(緊急情報通知手段)
37 電子メール発信手段(状態情報通知手段、緊急情報通知手段)
【発明の属する技術分野】
本発明は、ホームセキュリティシステムに関するものであり、特に、一人暮しや老人世帯等、種々の居住態様に対応可能なホームセキュリティシステムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、工場、事務所、及び店舗等の警備対象物への不審者の侵入を防止するセキュリティシステムが広く知られている。これは、予め警備対象物の屋内にセンサや非常ベルを設置しておき、センサが異常を検知すると、非常ベルが鳴って不審者を威嚇するとともに、電話回線を介して警備会社や管理会社の基地局(コントロールセンター)に通報して、通報を受けた警備員等が警備対象物へ急行する、といったシステムである。
【0003】
また、近年では、不審者による窃盗等の犯罪が多発していることから、工場や事務所だけでなく一般家庭においても、セキュリティシステムに対する需要が高まっている。このため、同様のシステムを流用して、警備対象物を住居とするホームセキュリティシステムが勘案されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記のホームセキュリティシステムは、センサを設置して配線するために住居内の工事が必要である等、導入するにあたっての諸条件があり、これに伴って設備費や維持費等の諸経費も嵩むことから、利用者が限られていた。特に、賃借住宅では一般に工事ができないため、ホームセキュリティシステムを導入することは困難とされていた。また、出張や旅行等、長期にわたって不在にする場合にのみ、警備を依頼したい、という要望があっても、セキュリティシステムを構築するには住居内の工事を要することから、一時的な設置には適していなかった。つまり、セキュリティシステムをレンタルで貸出すなどの使用者の使い勝手に応じた利用を図ることができなかった。
【0005】
また、居住者がホームセキュリティシステムの作動操作を忘れたまま外出したときに不審者が侵入し、不審者が住居内に潜んでいるときに居住者が帰宅することがあると、居住者と不審者とが住居内で鉢合せになり、不審者から危害が加えられて、居住者が怪我をする虞があった。
【0006】
さらに、居住者が室内で犬や猫等のペットを飼っている場合は、居住者が外出する際、ペットを連れて外出したり、或いは、サークルやクレイトの中にペットを入れて室内を動き回らないようにする必要がある等、ペットを室内に放置したままの状態で外出することができず、ペットを室内で飼う居住態様にとって、使い勝手が悪かった。
【0007】
加えて、現代の居住態様は、若者による一人暮しや核家族化に伴う老人世帯が増加し、アパートやマンション等の集合住宅に居住する態様も増加していることから、細分化する傾向にあり、従来のホームセキュリティシステムでは、種々の居住態様への導入が困難になっていた。
【0008】
そこで、本発明は、上記実状に鑑み、種々の居住態様であっても容易に導入することができ、不審者による犯罪を防止するとともに、居住者の安全性が向上されるホームセキュリティシステムの提供を課題とするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明にかかるホームセキュリティシステムは、居住者によって作動されると、所定時間経過後に屋内の異常検知を開始する検知手段と、該検知手段が異常を検知すると、警告音を発生する警告手段と、前記検知手段によって検知された屋内の状態に関する状態情報を、通信ネットワークを介してサーバーへ出力する状態情報出力手段と、居住者の情報端末装置から警告音を発生させる発生指示が通知されると、前記警告手段を作動させる作動手段とを具備する警備装置を有するものである。
【0010】
ここで、「所定時間」としては、居住者が警備装置を作動させて、屋内から退出するまでの時間とするのが好ましい。なお、作動操作時に、居住者によって適宜設定できるようにしてもよい。
【0011】
また、「警告音」としては、非常ベル及びアラームを例示することができるが、これに限定するものではなく、警告メッセージを音声によって伝達するようにしてもよい。つまり、不審者が屋内に侵入した際、不審者を威嚇するものであればよい。
【0012】
また、「情報端末装置」としては、特に携帯用のものが好ましく、例えば、携帯電話やリモコンを例示することができる。
【0013】
したがって、請求項1の発明のホームセキュリティシステムによれば、居住者が警備装置を作動させると、屋内の異常検知は所定時間経過後に開始されるため、居住者はこの間に屋内から待避する。そして、不審者の侵入により警備装置が屋内の異常を検知すると、警告音を発生して不審者を威嚇し、屋内からの退出を促す。これを聞いた不審者は、即座に屋内から退出を開始するため、窃盗等の犯罪は未然に防止される。また、警備装置からは、異常を検知した際の屋内の状態に関する状態情報が、通信ネットワークを介してサーバーに出力される。
【0014】
一方、居住者が情報端末装置を操作して、警備装置に発生指示が通知されると、警告手段が作動されて警告音が発生される。このため、居住者は、警備装置の作動操作を忘れて外出したときであっても、帰宅前に発生指示を通知させて、警告音を発生させることにより、屋内に不審者が潜んでいる場合等、事前に不審者を威嚇して屋内から退出させることが可能になる。
【0015】
請求項2の発明にかかるホームセキュリティシステムは、請求項1に記載のホームセキュリティシステムにおいて、前記サーバーは、前記状態情報出力手段から出力された前記状態情報を認識する状態情報認識手段と、該状態情報認識手段によって認識された前記状態情報を、居住者の第二情報端末装置に通知する状態情報通知手段とを具備するものである。
【0016】
したがって、請求項2の発明のホームセキュリティシステムによれば、請求項1の発明の作用に加え、サーバーは、警備装置から出力された状態情報を認識すると、外出中の居住者の第二情報端末装置に状態情報を通知する。このため、居住者は、外出先であっても、住居内で起こった異常を容易に認識することができる。
【0017】
請求項3の発明にかかるホームセキュリティシステムは、請求項1または請求項2に記載のホームセキュリティシステムにおいて、前記警備装置は、居住者の緊急事態時に操作されて、居住者の緊急情報を出力する緊急情報出力手段をさらに具備し、前記サーバーは、前記緊急情報出力手段から出力された前記緊急情報を認識する緊急情報認識手段と、該緊急情報認識手段によって認識された前記緊急情報を、緊急情報通知者の第三情報端末装置に通知する緊急情報通知手段とをさらに具備するものである。
【0018】
ここで、「緊急情報」とは、緊急事態時における居住者の状態に関する情報のことであり、居住者の体調が急に悪化したことによる緊急状態を例示することができる。
【0019】
また、「緊急情報通知者」とは、居住者から緊急情報が出力されたとき、緊急情報が通知されるように、居住者の要望に基づいて予め指定された者のことであり、居住者の肉親や友人、或いは、同僚等を例示することができる。
【0020】
したがって、請求項3の発明のホームセキュリティシステムによれば、請求項1または請求項2の発明の作用に加え、居住者が緊急事態時に警備装置を操作して、緊急情報が出力されると、サーバーは警備装置から出力された緊急情報を認識する。そして、サーバーは、認識した緊急情報を、緊急情報通知者の第三情報端末装置に通知する。これにより、緊急情報通知者は、居住者に緊急事態が起こったことを、容易に認識することができる。なお、「緊急情報の通知」には電子メールを利用することが可能である。この場合、例えば、緊急情報通知者が電子メールを開封したか否かを検出し、所定時間(例えば10分)経過しても電子メールが開封されない場合には、緊急情報通知者に電話で連絡したり、警察等に直接連絡するようにしてもよい。これによれば、電子メールが開封されない場合であっても、緊急事態に対応することが可能になる。
【0021】
請求項4の発明にかかるホームセキュリティシステムは、請求項1乃至請求項3のいずれか一つに記載のホームセキュリティシステムにおいて、前記検知手段は、出入り口、窓、及び室内等の居住空間に設置される複数のセンサを備え、前記警備装置は、前記複数のセンサを作動させて異常を検知する第一モードと、室内の動体を検知するセンサを停止させた状態で他のセンサによって異常を検知する第二モードとを切替設定するモード設定手段をさらに具備するものである。
【0022】
ここで、「第一モード」とは、出入り口、窓、及び室内等に設置された全てのセンサを作動させて異常を検知するものであり、「第二モード」とは、室内に設置されて動体を検知するセンサを停止させて、不審者の侵入を検知するものである。第二モードでは、室内の動体は検知されないため、犬や猫等のペットを室内で飼っている居住者が、外出する際に設定するようにすると、ペットを室内に放置したままの状態にしておくことができ、好適である。また、第二モードでは、居住者の動きも検知されないため、夜間等における在宅時のセキュリティとして機能させることが可能になる。
【0023】
したがって、請求項4の発明のホームセキュリティシステムによれば、請求項1乃至請求項3のいずれか一つに記載の発明の作用に加え、通常は、第一モードに設定して警備装置を作動させることにより、屋内の異常を検知して不審者による犯罪を未然に防止することが可能になる。一方、居住者がペットを飼っている場合、または在宅時等は、第二モードに設定して警備装置を作動させることにより、居住者の外出中にペットが室内を動き回っても、或いは居住者が室内を歩き回っても、居住者やペットがセンサに検知されることがない。しかも、不審者が屋内に侵入しようとすると、出入り口や窓に設置されたセンサにより、不審者の侵入が検知される。
【0024】
請求項5の発明にかかるホームセキュリティシステムは、請求項4に記載のホームセキュリティシステムにおいて、前記モード設定手段は、切替設定可能なモードとして、室内の動体を検知するための前記センサによって動体の動きが検知されても異常と判断せず、且つ前記センサによって動体の動きが所定時間以上検知されない場合に異常と判断する第三モードをさらに有するものである。
【0025】
したがって、請求項5の発明のホームセキュリティシステムによれば、請求項4に記載の発明の作用に加え、モード設定手段によって第三モードが選択されると、室内の動体を検知するためのセンサが、不審者を検知するためではなく、居住者の状態を監視するために用いられる。具体的には、センサによって居住者の動きが検出されると正常状態とみなされ、警告音は発生されない。これに対し、所定時間以上、居住者の動きが検出されない場合には、異常事態と判断され、例えば緊急情報を緊急情報通知者の第三情報端末装置に通知する。つまり、高齢者等の居住者が独り暮らしする場合には、第三モードに切り替えることにより、その居住者の健康状態、即ち居住者が寝込んだり倒れたりしていないかを、センサを用いて検知することが可能になる。
【0026】
請求項6の発明にかかるホームセキュリティシステムは、請求項1乃至請求項5のいずれか一つに記載のホームセキュリティシステムにおいて、前記検知手段は、異常を検知した際に検知信号を発信し、該検知信号を無線信号にて前記警告手段に伝送するものである。
【0027】
したがって、請求項6の発明のホームセキュリティシステムによれば、請求項1乃至請求項5のいずれか一つの作用に加え、検知信号が無線信号によって伝送されるため、屋内に設置される警備装置を、配線を必要としない無線式警備装置とすることができ、例えば、賃借住宅等のように、壁に穴をあける配線工事を行うことができない住宅であっても、警備装置を設置することが可能になる。
【0028】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施形態であるホームセキュリティシステムについて、図1乃至図7に基づき説明する。図1はホームセキュリティシステム全体の構成を示す説明図であり、図2はホームセキュリティシステムにおける警備装置の機能的構成を示すブロック図であり、図3はホームセキュリティシステムにおけるサーバーと第一情報端末装置との機能的構成を示すブロック図である。また、図4乃至図7はホームセキュリティシステムの動作の流れを説明するためのフローチャートである。
【0029】
本実施形態のホームセキュリティシステムは、不審者による窃盗等の犯罪を防止するとともに、後述する威嚇機能及び緊急通報機能により、日常生活における居住者の安全性が向上されるシステムである。
【0030】
図1に示すように、ホームセキュリティシステム1は、コンピュータからなるサーバー2と、居住者宅に設置された複数の警備装置4と、居住者が所持する第一情報端末装置6a、居住者が所持する第二情報端末装置6b、及び緊急情報通知者となる友人や肉親等が所持する第三情報端末装置6cとを備えている。なお、サーバー2と警備装置4とは、パケット通信方式を利用したネットワーク3を介して無線通信線NLによって結ばれており、サーバー2と第一情報端末装置6a、第二情報端末装置6b、及び第三情報端末装置6cとは、インターネット等のネットワーク5を介して通信線Lによって結ばれている。
【0031】
ここで、サーバー2及び警備装置4間は、後述する状態情報及び緊急情報等の通信情報TDを送受信するために、パケット通信方式のネットワーク3を利用している。パケット通信方式とは、データを小さなまとまりに分割して(分割されたデータはパケットと称される)、一つ一つ送受信する通信方式のことである。パケット通信では、二地点間の通信において、途中の回線が他の通信データによって占有されるといったことが無くなるため、サーバー2及び警備装置4間では、確実に通信情報TDが送受信されるようになっている。
【0032】
また、サーバー2と第一情報端末装置6a、第二情報端末装置6b、及び第三情報端末装置6cとの間は、通信回線網の発達及び情報端末装置(例えば携帯電話)の普及を考慮して、インターネット等のネットワーク5を利用している。これにより、広範に渡っての情報配信が可能となるため、確実に居住者または緊急情報通知者に通信情報TDが通知されるようになっている。
【0033】
警備装置4は、居住者宅に設置されて屋内の異常を検知するとともに、異常を検知した際の屋内の状態に関する状態情報や、居住者の体調が悪化した際等に緊急状態を知らせる緊急情報等の通信情報TDをサーバー2に送信するものであり、図2に示すように、警備装置4の中核を成す装置本体7と、居住者が操作を行うためのリモコン8と、出入り口、窓、及び室内等に設置される複数の外部センサ9と、浴室等で使用可能な防水リモコン(図示しない)とを備えている。
【0034】
装置本体7は、機能的構成として、受信手段10及び送信手段11によって、サーバー2と送受信を行う通信制御手段12と、リモコン8及び外部センサ9からの各種無線信号を受信する信号受信手段13と、外部センサ9または装置本体7に内蔵される内部センサ14が異常を検知したときに発信する検知信号を認識し、検知信号に基づいて状態情報を作成する検知信号認識手段15と、状態情報を送信手段11を介して出力する状態情報出力手段16とを備えている。ここで、外部センサ9及び内部センサ14と、検知信号認識手段15とが本発明の検知手段に相当する。
【0035】
信号受信手段13は、全ての外部センサ9が作動されて異常が検知される通常モードと、室内の動体は検知されず、不審者の侵入が検知されるペットモードと、居住者(例えば高齢者)の状況を検出する高齢者モードとを切替設定するモード設定手段17を有しており、居住者がリモコン8を操作して設定することが可能である。なお、信号受信手段13では、ペットモードが設定されると、室内に設置されたセンサから発信される検知信号がキャンセルされるようになっている。これにより、犬や猫等のペットを室内で飼っている居住者が、ペットを室内に放置したままの状態で外出しても、ペットが検知されることはないため、室内でペットを飼う居住態様に好適である。また、ペットモードでは、動体を検出しないことから、夜間等における在宅時のセキュリティとしても使用することができる。
【0036】
一方、高齢者モードでは、室内に設置されたセンサ(即ち室内の動体を検知するためのセンサ)が、不審者を検知するためではなく、高齢者等の状態を監視するために用いられる。具体的には、センサによって高齢者等の動きが検出された場合には正常状態とみなし、高齢者等の動きが所定時間以上検出されない場合には、異常事態と判断し、緊急情報をサーバー2に通知する。これにより、独り暮らしの高齢者等が寝込んだり倒れたりしていないかを、センサを用いて検知し、緊急事態の場合には速やかに対処することが可能になる。ここで、通常モードが本発明の第一モードに相当し、ペットモードが本発明の第二モードに相当し、高齢者モードが本発明の第三モードに相当する。
【0037】
また、装置本体7は、警告メッセージの音声データが記憶された音声記憶手段18と、検知信号認識手段15によって作成された状態情報に基づいて、スピーカー19による警告メッセージの発声、及びサイレン20の鳴動の制御を行う音声制御手段21と、後述する発生指示KDを認識して音声制御手段21を作動させる作動手段22とを備えている。これにより、外部センサ9または内部センサ14が異常を検知すると、スピーカー19からは警告メッセージが発声されるとともに、サイレン20が鳴動するため、屋内に侵入した不審者を威嚇して即座に退出を促し、窃盗等の犯罪を未然に防止することが可能である。ここで、スピーカー19及びサイレン20と、音声制御手段21とが本発明の警告手段に相当する。
【0038】
なお、装置本体7は、家庭用電源を主電源として稼動するようになっているが、バッテリー等の予備電源(図示しない)を内蔵しているため、警告メッセージの発声中に、不審者によってコンセントが抜かれても、停止することなく警告メッセージを発声して不審者を威嚇することが可能である。
【0039】
さらに、装置本体7は、緊急スイッチ23が押圧されたこと、リモコン8に設けられた所定のスイッチが一定時間継続して押圧されたこと、または防水リモコン(図示しない)の緊急スイッチが押圧されたこと、の少なくともいずれか一つの操作を認識し、緊急信号に基づいて緊急情報を作成する緊急信号認識手段24と、緊急情報を送信手段11を介して出力する緊急情報出力手段25とを備えている。緊急情報は、サーバー2を介して、居住者の友人または肉親(緊急情報通知者)の第三情報端末装置6cに通知されるため(詳細は後述する)、一人暮しや老人世帯の居住態様に好適である。
【0040】
リモコン8は、居住者が操作して、装置本体7の作動及びモードの設定等を入力するためのものであり、さらに機能的構成として、アラーム音を発生させる警告手段(図示しない)を有している。これにより、リモコン8を所持して外出した居住者が、道中で不審者に遭遇した場合等に、アラーム音を発生させて周囲に緊急を知らせることが可能である。
【0041】
外部センサ9は、出入り口のドアに設置されてドアが開閉したときの振動を検知するドアセンサと、窓に設置されて窓が割られたときの衝撃を検知するガラスセンサと、室内に設置されて動体を検出する赤外線センサ及び超音波センサ等、複数のセンサから構成されている。なお、これらのセンサが異常を検知した際に発信する検知信号は、無線信号にて装置本体7の信号受信手段13に伝送される。このため、屋内における配線工事等を行う必要はなく、賃借住宅等、壁に穴をあけることができない場合であっても設置することが可能であり、種々の居住態様に対応可能となっている。
【0042】
次に、ホームセキュリティシステム1におけるサーバー2について説明する。サーバー2は、各種情報をネットワーク3,5を介して受信し、これに応じた処理を行うものであり、管理会社が利用可能な状態に設置されている。ハード構成としては、いずれも図示しないが、汎用のコンピュータと同様、主記憶装置、演算装置、及び制御装置から構成される中央処理装置(CPU)と、キーボードやマウス等、情報を直接入力するための入力装置と、コンピュータの中で処理された情報を取出すディスプレイ等の出力装置と、データの送受信を行うモデム等の通信手段とを備えている。
【0043】
サーバー2は、図3に示すように、機能的構成として、受信手段26及び送信手段27によって、複数の警備装置4と送受信を行う第一通信制御手段28と、受信手段29及び送信手段30によって、第一情報端末装置6a、第二情報端末装置6b、及び第三情報端末装置6cと送受信を行う第二通信制御手段31と、居住者データJDが記憶された記憶手段32とを備えている。居住者データJDは、居住者に関する個人情報が格納されたものであり、居住者の情報端末装置のメールアドレスM1や、居住者に係る緊急情報通知者のメールアドレスM2等が、関連付けて格納されている。
【0044】
また、サーバー2は、状態情報出力手段16から出力された状態情報を認識する状態情報認識手段33と、状態情報認識手段33が認識した状態情報及び記憶手段32に記憶された居住者データJDに基づいて、状態情報を通知する第二情報端末装置6bを特定する状態情報特定手段34と、緊急情報出力手段25から出力された緊急情報を認識する緊急情報認識手段35と、緊急情報認識手段35が認識した緊急情報及び居住者データJDに基づいて、緊急情報を通知する第三情報端末装置6cを特定する緊急情報特定手段36と、状態情報特定手段34及び緊急情報特定手段36によって特定された第二情報端末装置6b及び第三情報端末装置6cに、状態情報及び緊急情報を電子メールとして発信する電子メール発信手段37と、第一情報端末装置6aから出力された発生指示KD(詳細は後述する)を認識する発生指示認識手段38と、発生指示認識手段38が認識した発生指示KD及び居住者データJDに基づいて、警備装置4の作動手段22に発生指示KDを通知する発生指示通知手段39とを備えている。
【0045】
サーバー2を管理する管理会社では、サーバー2が状態情報を認識すると、まず状態情報を出力した警備装置4が設置されている居住者宅に電話をかけ、居住者宅の状況を確認する。その後、必要に応じ、居住者宅に警備員等を急行させる。また、サーバー2が緊急情報を認識した場合は、その後、第三情報端末装置6cによって電子メールを開封したか否かを検出し、所定時間(例えば10分)経過しても電子メールが開封されない場合には、第三情報端末装置6cの所有者である肉親等に電話で連絡を取ったり、介抱者等を急行させて居住者を介抱したりする。また、症状が重い場合には救急車の手配を行っている。これにより、体調が悪化した居住者は、肉親等に連絡が取れない場合でも、即座に救助を受けることができるようになっている。
【0046】
なお、サーバー2から第二情報端末装置6bに通知される状態情報、及びサーバー2から第三情報端末装置6cに通知される緊急情報は、電子メールによって配信されるため、特定の端末装置を要するものではなく、携帯電話等のように広く一般に利用されている情報端末装置を利用して、状態情報及び緊急情報を受信することが可能である。また、電子メールは、一旦送信されれば、情報端末装置側で操作をしない限り消去されることがないため、居住者に状態情報を確実に認識させ、緊急情報通知者に緊急情報を確実に認識させることが可能である。ここで、状態情報特定手段34及び電子メール発信手段37が本発明の状態情報通知手段に相当し、緊急情報特定手段36及び電子メール発信手段37が本発明の緊急情報通知手段に相当する。
【0047】
次に、ホームセキュリティシステム1における第一情報端末装置6a、第二情報端末装置6b、及び第三情報端末装置6cについて説明する。第一情報端末装置6a、第二情報端末装置6b、及び第三情報端末装置6cは、携帯電話等の同種の情報端末装置であり、居住者に操作されて発生指示KDを出力するものが第一情報端末装置6aとして機能し、警備装置4から出力される状態情報がサーバー2から通知されるものが第二情報端末装置6bとして機能し、警備装置4から出力される緊急情報がサーバー2から通知されるものが第三情報端末装置6cとして機能している。
【0048】
なお、本実施例では、第一情報端末装置6a、第二情報端末装置6b、及び第三情報端末装置6cは、略同様の機能的構成を有するため、第一情報端末装置6aの構成を代表して説明する。図3に示すように、第一情報端末装置6aは、受信手段40及び送信手段41によって、サーバー2と送受信を行う通信制御手段42と、サーバー2から送信された電子メールを記憶する記憶手段43と、記憶手段43に記憶された電子メールを、液晶画面等の表示手段44に表示させる表示制御手段45と、テンキーや機能指示スイッチ等からなる操作手段46と、装置本体7の音声制御手段21を作動させて警告メッセージを発声させる発生指示KDを出力する発生指示出力手段47とを備えている。
【0049】
ここで、ホームセキュリティシステム1における威嚇機能とは、居住者が第一情報端末装置6aを操作して発生指示KDを出力することにより、警備装置4の作動手段22が音声制御手段21を作動させて、屋内に警告メッセージが発声されるものである。これにより、居住者は、警備装置4の作動操作を忘れて外出したとき等、外出先から帰宅する10分前等に、所持する第一情報端末装置6aから発生指示KDを出力して警告メッセージを発声させることにより、住居に不審者が潜んでいても、不審者を警告メッセージによって威嚇して退出させることが可能である。このため、女性による一人暮しの居住態様に好適である。
【0050】
また、ホームセキュリティシステム1における緊急通報機能とは、居住者が緊急事態時に緊急スイッチ23等を押圧して緊急情報を出力することにより、緊急情報通知者の第三情報端末装置6cに、サーバー2から居住者の緊急状態を知らせる電子メールが配信されるものである。これにより、緊急情報通知者は、居住者に緊急事態が起こったことを、容易に認識することが可能である。このため、一人暮しや老人世帯等の居住態様に好適である。
【0051】
次に、本実施形態のホームセキュリティシステム1の動作の流れ、特に警備装置4における処理について、図4乃至図7に示すフローチャートに基づいて説明する。図4及び図5は警備装置4におけるメインフローを示すフローチャートであり、図6は警備装置4における威嚇処理を示すフローチャートであり、図7は警備装置4における緊急通報処理を示すフローチャートである。
【0052】
図4に示すように、居住者は、外出する際、先ずリモコン8を操作して装置本体7を作動させる。装置本体7は、リモコン8から異常検知の開始となるオン信号を受信すると(ステップS1においてYES)、ステップS2においてタイマT1の動作を開始させる。このタイマT1は、居住者が屋内から退出するまでの所定時間(本実施例では60秒)を計るものであり、居住者が適宜設定することが可能である。
【0053】
そして、装置本体7は、設定されたモードが、通常モード、ペットモード、及び高齢者モードのいずれであるかを判定する。通常モードが設定された場合は、「通常モードによる異常検知を開始します」等のメッセージを発声し(ステップS4)、一方、ペットモードが設定された場合は、「ペットモードによる異常検知を開始します」等のメッセージを発声する(ステップS5)。また、高齢者モードが設定された場合は、「高齢者モードによる異常検知を開始します」等のメッセージを発声する(ステップS6)。
【0054】
次に、タイマT1が所定時間経過したか否かを判断する。タイマT1が所定時間に達すると(ステップS7においてYES)、タイマT1を停止して設定されたモードに従って異常検知を開始する(ステップS8)。そして、不審者の侵入等によりセンサが異常を検知すると、センサからは検知信号が発信される。装置本体7は、センサから発信された検知信号を受信すると(ステップS9においてYES)、ステップS10においてタイマT2の動作を開始させ、「警察に通報します」等の警告メッセージを発声する(ステップS12)。このタイマT2は、警告メッセージを聞いた不審者が、屋内から退出するまでの所定時間(本実施例では30秒)を計るものである。なお、居住者の滞在中に警備装置4が誤作動して警告メッセージが発声されたとき等は、異常検知を解除するための時間として停止操作を行うことが可能である。
【0055】
一方、センサから検知信号が発信されないときは(ステップS9においてNO)、ステップS11の処理に移行する。ステップS11では、居住者が帰宅して装置本体7が停止されるか否かを判断する。そして、リモコン8から異常検知の停止となるオフ信号を受信すると(ステップS11においてYES)、全ての処理を終了し、一方、オフ信号が受信されないときは(ステップS11においてNO)、ステップS9の処理に戻る。
【0056】
次に、タイマT2が所定時間経過したか否かを判断する。タイマT2が所定時間に達すると(ステップS13においてYES)、タイマT2を停止してステップS14の処理に移行する。ステップS14では、タイマT2の動作中に、不審者が退出したか否かを判断する。センサからは継続して検知信号が発信されず、不審者の退出を認知した場合は(ステップS14においてYES)、検知信号に基づいて、不審者が侵入して退出した旨を示す第一状態情報が出力される(ステップS15)。一方、継続して検知信号を受信し、不審者の滞在を認知した場合は(ステップS14においてNO)、ステップS16の処理に移行する。
【0057】
図5に示すように、ステップS16では、検知信号に基づいて、不審者が侵入して滞在している旨を示す第二状態情報が出力される。そして、第二状態情報が出力されると、ステップS17においてタイマT3の動作が開始され、サイレン20が鳴動される(ステップS18)。これにより、不審者の侵入が近所にも報知されるため、警告メッセージでは退出しなかった不審者であっても、堪らず退出を開始するようになる。これにより、不審者による窃盗等の犯罪を、確実に防止することが可能である。なお、タイマT3は、サイレン20を鳴動させる所定時間(本実施例では10分)を計るものである。
【0058】
そして、タイマT3が所定時間経過したか否かを判断し、タイマT3が所定時間に達すると(ステップS19においてYES)、タイマT3を停止してサイレン20を停止させる(ステップS20)。サイレン20の鳴動が停止されると、ステップS9の処理に戻り、屋内の異常検知が引き続き行われる。
【0059】
警備装置4から出力された第一状態情報または第二状態情報は、サーバー2によって受信される。第一状態情報または第二状態情報を確認した管理会社は、警備員等を急行させて居住者宅の異常確認を行う。そして、サーバー2によって受信された第一状態情報または第二状態情報は、外出中の居住者の第二情報端末装置6bに通知される。これにより、居住者は、住居に起こった異常を容易に、且つ即座に認識することが可能である。
【0060】
一方、居住者が警備操作4の作動操作を忘れて外出したときは、外出先から帰宅する前に、前述した威嚇機能を使用して住居内の安全を確保する。そして、居住者が、所持する第一情報端末装置6aを操作して発生指示KDを出力すると、第一情報端末装置6aから出力された発生指示KDは、サーバー2を介して居住者宅の警備装置4に通知される。
【0061】
警備装置4は、発生指示KDが通知されると、メインフローを中断して威嚇処理を実行する。威嚇処理では、図6に示すように、発生指示KDを認識すると(ステップS101においてYES)、メッセージカウンタCに「5」の値をセットし(ステップS102)、メッセージカウンタCの値を「1」減じて(ステップS103)、警告メッセージを発声する(ステップS104)。ここで、メッセージカウンタCは、繰り返し発声される警告メッセージの発声回数をカウントダウンするためのものである。なお、本実施例では、発声回数の上限が5回であるため、最初に「5」の値がセットされ、警告メッセージの発声前に「1」減算される。
【0062】
次に、メッセージカウンタCの値が「0」であるか否かを判断する。メッセージカウンタCの値が「0」でなければ(ステップS105においてNO)、ステップS103の処理に戻る。一方、メッセージカウンタCの値が「0」であれば(ステップS105においてYES)、警告メッセージの発声回数が上限の5回に達したことになるので、威嚇処理を終了し、メインフローが中断される前の状態に戻ってメインフローを続行する。
【0063】
第一情報端末装置6aから出力された発生指示KDは、サーバー2を介して居住者宅の警備装置4に通知され、居住者宅において警告メッセージが5回発声される。このため、不審者が住居内に潜んでいる場合等に、不審者を威嚇して退出させることができ、帰宅する前の住宅内の安全を確保することが可能である。
【0064】
また、居住者が体調の悪化等により、前述した緊急通報機能を使用して緊急事態を知らせるときは、装置本体7の緊急スイッチ23等を押圧して緊急情報を出力する。そして、居住者が緊急スイッチ23等を押圧すると、緊急信号が発信される。
【0065】
装置本体7は、緊急信号が発信されると、メインフローを中断して緊急通報処理を実行する。緊急通報処理では、図7に示すように、緊急信号を認識すると(ステップU1においてYES)、ステップU2においてタイマT4の動作を開始させる。このタイマT4は、居住者が緊急スイッチ23の押圧を開始してから終了するまでの所定時間(本実施例では2秒)を計るものであり、緊急スイッチ23を押圧した操作が、誤操作によるものであるか否かを判断するものである。
【0066】
そして、継続して緊急信号を認識し(ステップU3においてYES)、タイマT4が所定時間に達すると(ステップU4においてYES)、タイマT4を停止して緊急情報が出力される(ステップU5)。緊急情報を出力した後は、緊急通報処理を終了し、メインフローが中断される前の状態に戻ってメインフローを続行する。
【0067】
また、図示していないが、モードが高齢者モードに設定されている場合には、動体を検知するセンサによって居住者の状況が監視され、動体の動きが所定時間検知されない場合にも緊急情報が出力されるようになっている。
【0068】
警備装置4から出力されたこれらの緊急情報は、サーバー2によって受信される。受信された緊急情報は、居住者に係る緊急情報通知者の第三情報端末装置6cに通知される。これにより、緊急情報通知者は、居住者に緊急事態が起こったことを容易に、且つ即座に認識することが可能である。また、緊急情報を確認した管理会社は、必要に応じ介抱者等を急行させて居住者の介抱及び救急車の手配を行う。
【0069】
このように、上記のホームセキュリティシステム1では、居住者の外出中に不審者が侵入しても、警告メッセージやサイレン等で威嚇して退出させ、窃盗等の犯罪を未然に防止することが可能である。また、作動操作を忘れて外出した場合であっても、外出先から帰宅する際に、警告メッセージを発声させて、住居に潜んでいる不審者を威嚇して退出させることができ、身の安全を確保することが可能である。さらに、滞在中に体調が悪化した場合は、緊急情報を出力することによって、救助を受けることが可能である。これにより、日常生活における居住者の安全性が向上される。
【0070】
以上、本発明について好適な実施形態を挙げて説明したが、本発明はこの実施形態に限定されるものではなく、以下に示すように、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、種々の改良及び設計の変更が可能である。
【0071】
すなわち、上記実施形態のホームセキュリティシステム1では、サーバー2と複数の警備装置4とを接続するネットワークとして、パケット通信方式によるネットワーク3を示したが、これに限定するものではなく、インターネット等のネットワークを利用するようにしてもよい。
【0072】
また、本実施形態では、居住者及び緊急情報通知者が所持する第一情報端末装置6a、第二情報端末装置6b、及び第三情報端末装置6cを、同種の情報端末装置から構成されるものを示したが、これに限定するものではなく、汎用のコンピュータ等、状態情報及び緊急情報を受信する機能を有するものであれば、複数種の情報端末装置によって構成されるようにしてもよい。
【0073】
さらに、本実施形態では、状態情報が通知される第二情報端末装置6b、及び緊急情報が通知される第三情報端末装置6cを有するものを示したが、サーバー2を管理する管理会社のように、警備装置4から状態情報及び緊急情報が出力されたときに、居住者宅へ急行して状態を確認できる管理者を有するものあれば、第二情報端末装置6b及び第三情報端末装置6cを含まないものであっても構わない。
【0074】
【発明の効果】
以上のように、請求項1の発明のホームセキュリティシステムは、不審者が屋内に侵入した際、警告音によって不審者を威嚇することにより、不審者による窃盗等の犯罪を未然に防止することができるため、被害を最小限に抑えることが可能である。また、居住者が、警備装置の作動操作を忘れて外出したときでも、帰宅する前に、屋内に潜んでいる不審者を威嚇して退出させることができるため、帰宅時に不審者と鉢合せになって身に危険が及ぶ、といった事態を回避して身の安全を確保することができ、特に一人暮しをしている女性に好適である。
【0075】
請求項2の発明のホームセキュリティシステムは、請求項1の発明の効果に加えて、屋内の状態に関する状態情報が、居住者の情報端末装置に通知されるため、住居に不審者が侵入したことを、即座に認識して対応することができる。
【0076】
請求項3の発明のホームセキュリティシステムは、請求項1または請求項2の発明の効果に加えて、居住者が急病になったとき等、緊急情報を出力することにより、緊急情報通知者(例えば肉親等)に緊急事態を知らせることができるため、緊急情報通知者は居住者の緊急事態を、即座に認識して対応することができ、特に核家族化に伴う老人世帯に好適である。
【0077】
請求項4の発明のホームセキュリティシステムは、請求項1乃至請求項3のいずれか一つの発明の効果に加えて、第二モードを設定することにより、室内にペットを放置したままの状態でも、または居住者がいる状態でも検知されないため、居住者のペットの有無に合わせて使い分けたり、夜間等在宅中における警備にも対応することができ、種々の居住態様に導入することが可能である。
【0078】
請求項5の発明のホームセキュリティシステムは、請求項4の発明の効果に加えて、居住者が在宅の場合には、第三モードを設定することにより、不審者を検知するためのセンサを、居住者の状況を検知するためのセンサとして機能させることができる。このため、独り暮らしの高齢者等の状況を監視し、異常事態の場合には速やかに救助することが可能である。
【0079】
請求項6の発明のホームセキュリティシステムは、請求項1乃至請求項5のいずれか一つの発明の効果に加えて、警備装置を設置する際、配線を行う必要がないため、配線工事にかかる費用等を削減することができるとともに、種々の居住態様に導入することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態であるホームセキュリティシステム全体の構成を示す説明図である。
【図2】ホームセキュリティシステムにおける警備装置の機能的構成を示すブロック図である。
【図3】ホームセキュリティシステムにおけるサーバーと情報端末装置との機能的構成を示すブロック図である。
【図4】ホームセキュリティシステムの警備装置におけるメインフローを示すフローチャートである。
【図5】ホームセキュリティシステムの警備装置におけるメインフローを示すフローチャートである。
【図6】警備装置における威嚇処理を示すフローチャートである。
【図7】警備装置における緊急通報処理を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1 ホームセキュリティシステム
2 サーバー
3 ネットワーク(通信ネットワーク)
4 警備装置
6a 第一情報端末装置(情報端末装置)
6b 第二情報端末装置
6c 第三情報端末装置
9 外部センサ(検知手段)
14 内部センサ(検知手段)
15 検知情報認識手段(検知手段)
16 状態情報出力手段
17 モード設定手段
19 スピーカー(警告手段)
20 サイレン(警告手段)
21 音声制御手段(警告手段)
22 作動手段
25 緊急情報出力手段
33 状態情報認識手段
35 緊急情報認識手段
34 状態情報特定手段(状態情報通知手段)
36 緊急情報特定手段(緊急情報通知手段)
37 電子メール発信手段(状態情報通知手段、緊急情報通知手段)
Claims (6)
- 居住者によって作動されると、所定時間経過後に屋内の異常検知を開始する検知手段と、
該検知手段が異常を検知すると、警告音を発生する警告手段と、
前記検知手段によって検知された屋内の状態に関する状態情報を、通信ネットワークを介してサーバーへ出力する状態情報出力手段と、
居住者の情報端末装置から警告音を発生させる発生指示が通知されると、前記警告手段を作動させる作動手段と
を具備する警備装置を有することを特徴とするホームセキュリティシステム。 - 前記サーバーは、
前記状態情報出力手段から出力された前記状態情報を認識する状態情報認識手段と、
該状態情報認識手段によって認識された前記状態情報を、居住者の第二情報端末装置に通知する状態情報通知手段と
を具備することを特徴とする請求項1に記載のホームセキュリティシステム。 - 前記警備装置は、
居住者の緊急事態時に操作されて、居住者の緊急情報を出力する緊急情報出力手段をさらに具備し、
前記サーバーは、
前記緊急情報出力手段から出力された前記緊急情報を認識する緊急情報認識手段と、
該緊急情報認識手段によって認識された前記緊急情報を、緊急情報通知者の第三情報端末装置に通知する緊急情報通知手段と
をさらに具備することを特徴とする請求項1または請求項2に記載のホームセキュリティシステム。 - 前記検知手段は、出入り口、窓、及び室内等の居住空間に設置される複数のセンサを備え、
前記警備装置は、前記複数のセンサを作動させて異常を検知する第一モードと、室内の動体を検知するセンサを停止させた状態で他のセンサによって異常を検知する第二モードとを切替設定するモード設定手段をさらに具備することを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか一つに記載のホームセキュリティシステム。 - 前記モード設定手段は、切替設定可能なモードとして、室内の動体を検知するための前記センサによって動体の動きが検知されても異常と判断せず、且つ前記センサによって動体の動きが所定時間以上検知されない場合に異常と判断する第三モードをさらに有することを特徴とする請求項4に記載のホームセキュリティシステム。
- 前記検知手段は、異常を検知した際に検知信号を発信し、該検知信号を無線信号にて前記警告手段に伝送することを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれか一つに記載のホームセキュリティシステム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002248120A JP2004086658A (ja) | 2002-08-28 | 2002-08-28 | ホームセキュリティシステム |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002248120A JP2004086658A (ja) | 2002-08-28 | 2002-08-28 | ホームセキュリティシステム |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004086658A true JP2004086658A (ja) | 2004-03-18 |
Family
ID=32055575
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2002248120A Pending JP2004086658A (ja) | 2002-08-28 | 2002-08-28 | ホームセキュリティシステム |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2004086658A (ja) |
Cited By (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007104078A (ja) * | 2005-09-30 | 2007-04-19 | Saxa Inc | ドアホン連動型ホームセキュリティシステム |
CN104157091A (zh) * | 2014-08-07 | 2014-11-19 | 成都信鑫信息技术有限公司 | 智能家居安防系统 |
JP2015127860A (ja) * | 2013-12-27 | 2015-07-09 | 大和ハウス工業株式会社 | センサユニット |
JP2017120195A (ja) * | 2015-12-28 | 2017-07-06 | セイコーエプソン株式会社 | 振動解析システム、振動解析装置および振動解析方法 |
JP2017123101A (ja) * | 2016-01-08 | 2017-07-13 | Necプラットフォームズ株式会社 | 緊急通報装置、緊急通報方法及びプログラム |
JP1562814S (ja) * | 2016-02-05 | 2017-10-30 | ||
CN111553278A (zh) * | 2020-04-28 | 2020-08-18 | 成都米风感知科技有限公司 | 一种老人行为识别方法、装置、系统及存储介质 |
-
2002
- 2002-08-28 JP JP2002248120A patent/JP2004086658A/ja active Pending
Cited By (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007104078A (ja) * | 2005-09-30 | 2007-04-19 | Saxa Inc | ドアホン連動型ホームセキュリティシステム |
JP2015127860A (ja) * | 2013-12-27 | 2015-07-09 | 大和ハウス工業株式会社 | センサユニット |
CN104157091A (zh) * | 2014-08-07 | 2014-11-19 | 成都信鑫信息技术有限公司 | 智能家居安防系统 |
JP2017120195A (ja) * | 2015-12-28 | 2017-07-06 | セイコーエプソン株式会社 | 振動解析システム、振動解析装置および振動解析方法 |
JP2017123101A (ja) * | 2016-01-08 | 2017-07-13 | Necプラットフォームズ株式会社 | 緊急通報装置、緊急通報方法及びプログラム |
JP1562814S (ja) * | 2016-02-05 | 2017-10-30 | ||
CN111553278A (zh) * | 2020-04-28 | 2020-08-18 | 成都米风感知科技有限公司 | 一种老人行为识别方法、装置、系统及存储介质 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
CN107430804B (zh) | 智能屏障报警装置 | |
CN107667394B (zh) | 用于操作自行式清洁设备的方法 | |
WO2000068913A1 (fr) | Système de distribution d'urgence | |
JP2001028644A (ja) | 緊急発信システム | |
JP2019114107A (ja) | 浴室見守り装置及び方法、外部機器並びにプログラム | |
CN113168750A (zh) | 智能屏障报警装置 | |
JP4514404B2 (ja) | セキュリティ自動切替システム | |
JPWO2004075135A1 (ja) | 監視電子機器システム、監視方法、プログラムおよび、記録媒体 | |
JP2004086658A (ja) | ホームセキュリティシステム | |
JP5869449B2 (ja) | インターホンシステム及び集合住宅インターホンシステム | |
JP4861097B2 (ja) | 侵入者検知システム | |
JP2015026146A (ja) | 建物及び安否確認システム | |
US20090295578A1 (en) | Portable security system and method thereof | |
JP2010109604A (ja) | ナースコールシステム | |
JP2007164474A (ja) | 侵入警戒システム | |
JP4933359B2 (ja) | 警備システム | |
JP4553616B2 (ja) | 警備装置 | |
JP2006190294A (ja) | 個人用セキュリティシステム | |
JP2006163929A (ja) | 安否確認システム | |
KR102132316B1 (ko) | 비명감지기를 이용한 돌발침입범죄 대응 방범시스템과 오경보를 방지하는 방법 | |
US20070085671A1 (en) | Apparatus and method for providing a programmable chime for security system proximity alerts | |
UA16891U (en) | On-door speakerphone "mobifon" | |
JP2004038761A (ja) | 家庭用ロボットを用いたセキュリティシステム | |
EP4177858A1 (en) | Control unit for an alarm system | |
JP2005327227A (ja) | セキュリティ情報及び安否情報の提供装置 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20050701 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20070419 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20070508 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20071106 |