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JP2004074583A - 可逆性多色記録媒体、及びこれを用いた記録方法 - Google Patents

可逆性多色記録媒体、及びこれを用いた記録方法 Download PDF

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JP2004074583A
JP2004074583A JP2002238152A JP2002238152A JP2004074583A JP 2004074583 A JP2004074583 A JP 2004074583A JP 2002238152 A JP2002238152 A JP 2002238152A JP 2002238152 A JP2002238152 A JP 2002238152A JP 2004074583 A JP2004074583 A JP 2004074583A
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reversible
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Kenichi Kurihara
栗原 研一
Noriyuki Kishii
岸井 典之
Hisanori Tsuboi
坪井 寿憲
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Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
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Abstract

【課題】繰り返して情報の記録と消去を行うことができる多色記録の記録媒体および記録方法を提供する。
【解決手段】支持基板1上に、発色色調の異なる複数の可逆性感熱発色性組成物が、分離・独立してなる微小空隙構造体内に封入されてなる記録層14を有し、発色色調の異なる複数の可逆性感熱発色性組成物には、それぞれ異なる波長域の赤外線を吸収して発熱する光−熱変換材料が含有されている構成の可逆性多色記録媒体10を提供する。
【選択図】   図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は画像またはデータを記録するための可逆性多色記録媒体、およびこれを用いた記録方法に関わる。
【0002】
【従来の技術】
近年、地球環境的な見地から、リライタブル記録技術の必要性が強く認識されている。コンピューターのネットワーク技術、通信技術、OA機器、記録メディア、記憶メディア等の進歩を背景としてオフィスや家庭でのペーパーレス化が進んでいる。
【0003】
印刷物に替わる表示媒体のひとつである、熱により可逆的に情報の記録や消去が可能な記録媒体、いわゆる可逆性感熱記録媒体は、各種プリペイドカード、ポイントカード、クレジットカード、ICカード等の普及に伴い、残額やその他の記録情報等の可視化、可読化の用途において実用化されており、さらには、複写機およびプリンター用途においても実用化されつつある。
【0004】
上記のような可逆性感熱記録媒体およびこれを用いた記録方法に関しては、例えば特開昭54−119377号公報、特開昭55−154198号公報、特開昭63−39377号公報、特開昭63−41186号公報等が考案されている。これらは、いわゆる低分子分散タイプ、すなわち樹脂母材中に低分子有機物質を分散させた構成の記録層を有する記録媒体であり、熱履歴により光の散乱を変化させ記録層を白濁あるいは透明状態に変化させるものであるため、画像形成部と画像未形成部のコントラストが不充分であるという問題を有している。したがって、記録層の下に反射層を設けることにより、コントラストを向上させた媒体のみが実用化されている。
【0005】
一方、特開平2−188293号公報、特開平2−188294号公報、特開平5−12436号公報、特開平7−108761号公報、特開平7−188294号公報には、樹脂母材中に電子供与性呈色性化合物であるロイコ染料と、顕・減色剤とが分散された構成を有する記録媒体、およびこれを用いた記録方法が開示されている。これら公報において、顕・減色剤としては、ロイコ染料を発色させる酸性基と発色したロイコ染料を消色させる塩基性基を有する両性化合物または、長鎖アルキルをもつフェノール化合物等が用いられている。これらの記録媒体および記録方法は、ロイコ染料自体の発色を利用するため、低分子分散タイプに比較してコントラストおよび視認性が良好であり、近年広く実用化されつつある。
【0006】
上記各公報により開示されている従来技術においては、母材の材料の色すなわち地肌の色と、熱により変色した色の2種類の色のみしか表現することができない。しかし近年では、視認性やファッション性向上のために、多色画像の表示や各種データを色識別して記録したりすることへの要求が非常に高まっていきており、上記従来方法を応用し、かつ多色画像の表示を行う記録方法が種々提案されている。
【0007】
例えば特開平5−62189号公報、特開平8−80682号公報、特開2000−198275号公報には、多色に塗り分けられた層や粒子を低分子分散タイプの記録層で可視化、あるいは隠蔽することによって、多色表示を行う記録媒体、および記録方法が開示されている。しかし、このような構成の記録媒体においては、記録層が下層の色を完全に隠蔽することはできず、母材の色が透けてしまい、高いコントラストが得られなかった。
【0008】
また、特開平8−58245号公報、特開2000−25338号公報においては、ロイコ染料を用いた可逆性感熱多色記録媒体に関する開示がなされているが、これらの記録媒体は、面内に色相の異なる繰り返し単位を有しているため、各色相が実際に記録される面積比が小さく、記録した画像は非常に暗く、または薄い画像しか得ることはできないという問題を有している。
【0009】
また、特開平6−305247号公報、特開平6−328844号公報、特開平6−79970号公報、特開平8−164669号公報、特開平8−300825、特開平9−52445、特開平11−138997、特開2001−162941号公報、特開2002−59654号公報においては、発色温度、消色温度、冷却速度などが異なるロイコ染料を用いた記録層を分離、独立した状態で有する構造の可逆性感熱多色記録媒体に関する開示がなされている。
しかし、これらの可逆性感熱多色記録媒体は、サーマルヘッドなどの記録熱源による温度コントロールが困難なうえ、良好なコントラストが得られず、色のかぶりを避けられないという問題がある。さらには、三色以上の多色化をサーマルヘッド等による加熱温度および/または加熱後の冷却速度の違いのみでコントロールするのは非常に困難である。
【0010】
また、特開2001−1645号公報においては、ロイコ染料を用いた記録層を分離、独立した状態で有する構造の可逆性感熱多色記録媒体において、レーザー光による光−熱変換によって、任意の記録層のみを加熱、発色させる記録方法に関する開示がなされている。この方法によれば、光−熱変換層の波長選択性の効果により、任意の記録層のみ発色させることができ、従来の可逆性多色記録媒体で問題であった、色のかぶりの問題が解決できる可能性がある。
しかし、上記公報に記載されている可逆性感熱多色記録媒体においては、光−熱変換層と記録層とが独立して別個に設けられているために、構成する層の数が多く製造プロセスが複雑になる。さらには、レーザー照射により光−熱変換されたエネルギーが記録層に効率良く伝わらず、充分な発色が得られず、その結果、記録に要する時間が長くなる等の問題がある。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
以上のように多色感熱記録への要望は大きく、研究が盛んに行われているが、実用的に満足できる記録媒体、あるいは記録方法は未だ見いだされていないのが現状である。
【0012】
本発明においては、上述したような従来技術の問題に鑑みて、安定した発消色が行われ、明瞭なコントラストを有し、かつ実用上問題のない画像安定性を持ち、更には高速印字および消去可能な可逆性多色感熱記録媒体とこれを用いた記録方法を提供する。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明の可逆性多色記録媒体は、支持基板上に、発色色調の異なる複数の可逆性感熱発色性組成物が、分離・独立してなる微小空隙構造体内に封入されてなる記録層を有し、発色色調の異なる複数の可逆性感熱発色性組成物には、それぞれ異なる波長域の赤外線を吸収して発熱する光−熱変換材料が含有されているものとする。
【0014】
本発明の可逆性多色記録媒体の記録方法においては、支持基板上に、発色色調の異なる複数の可逆性感熱発色性組成物が、分離・独立してなる微小空隙構造体内に封入されてなる記録層を有し、発色色調の異なる複数の可逆性感熱発色性組成物には、それぞれ異なる波長域の赤外線を吸収して発熱する光−熱変換材料が含有されている可逆性多色記録媒体を用いて、加熱処理を施して予め記録層全体を消色状態にしておき、所望の画像情報に応じ、記録層のうちの選択された可逆性感熱発色性組成物に対応した波長領域の赤外線を照射して露光を行い、記録層を発熱せしめ、選択的に発色化させることにより、画像情報の記録を行うものとする。
【0015】
また、本発明の可逆性多色記録媒体の記録方法においては、支持基板上に、発色色調の異なる複数の可逆性感熱発色性組成物が、分離・独立してなる微小空隙構造体内に封入されてなる記録層を有し、発色色調の異なる複数の可逆性感熱発色性組成物には、それぞれ異なる波長域の赤外線を吸収して発熱する光−熱変換材料が含有されていることを特徴とする可逆性多色記録媒体を用いて、加熱処理を施して予め上記記録層全体を発色状態にしておき、所望の画像情報に応じ、記録層を構成する可逆性感熱発色性組成物のうちの選択されたものに対応する波長領域の赤外線を照射して露光を行い、記録層を発熱せしめ、選択的に消色化することにより、画像情報の記録を行うものとする。
【0016】
本発明によれば、安定した発消色が行われ、明瞭なコントラストを有し、かつ実用上問題のない画像安定性を持ち、更には高速印字および消去可能な可逆性多色感熱記録媒体とこれを用いた記録方法が得られる。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の具体的な実施の形態について図面を参照して説明するが、本発明の可逆性多色記録媒体は、以下の例に限定されるものではない。
【0018】
図1に、微小空隙構造体としてマイクロカプセルを例に取った本発明の可逆性多色記録媒体の概略断面図を示す。
【0019】
この可逆性多色記録媒体10は、支持基板1上に第1発色組成物11、第2発色組成物12、および第3発色組成物13が、それぞれ封入されたマイクロカプセルが平面状に配列されてなる記録層14が形成されており、この記録層14上に保護層15が形成された構成を有している。
【0020】
支持基板1は、耐熱性に優れ、かつ平面方向の寸法安定性の高い材料であれば従来公知の材料を適宜使用することができる。例えば、ポリエステル、硬質塩化ビニル等の高分子材料の他、ガラス材料、ステンレス等の金属材料、あるいは紙等の材料から適宜選択できる。ただしオーバーヘッドプロジェクター等の透過用途以外では、支持基板1は、最終的に得られる可逆性多色記録媒体10に対して情報の記録を行った際の視認性の向上を図るため、白色、あるいは金属色を有する可視光に対する反射率の高い材料によって形成することが好ましい。
【0021】
第1〜第3の発色組成物11〜13は、安定した繰り返し記録が可能な、消色状態と発色状態とを制御し得る材料を用いて形成する。
これらの第1〜第3の発色組成物11〜13には、それぞれ異なる波長の赤外線(図1中λ、λ、λ)を吸収して発熱する光−熱変換材料が含有されているものとする。
【0022】
これら第1〜第3の発色組成物11〜13は、例えばロイコ染料と、顕・減色剤とを必要に応じて樹脂母材中に分散させたものとすることができる。
第1〜第3の発色組成物11〜13は、それぞれが発色する所望の色に応じ、所定のロイコ染料を用いる。例えば第1〜第3の発色組成物11〜13において、三原色を発色するようにすれば、この可逆性多色記録媒体10全体としてフルカラー画像の形成が可能になる。
【0023】
ロイコ染料としては、既存の感熱紙用染料等を適用することができる。顕・減色剤としては、従来これらに用いられている長鎖アルキル基を有する有機酸(特開平5−124360号公報、特開平7−108761号公報、特開平7−188294号公報、特開2001−105733号公報、特開2001−113829号公報等に記載)等を適用することができる。
【0024】
第1〜第3の発色組成物11〜13には、それぞれ異なる波長域に吸収をもつ赤外線吸収色素が含有されているものとし、図1の可逆性多色記録媒体においては、第1の発色組成物11が波長λの赤外線を、第2の発色組成物12が波長λの赤外線を、第3の発色組成物13が波長λの赤外線をそれぞれ吸収して発熱する光−熱変換材料を含有しているものとする。
また、第1〜第3の発色組成物11〜13内に含有される光−熱変換材料としては、可視波長域にほとんど吸収がない赤外線吸収色素として一般的に用いられる、フタロシアニン系染料やシアニン系染料、金属錯体染料、ジインモニウム系染料等を適用できる。さらに、任意の光−熱変換材のみを発熱させるために、光−熱変換材の吸収帯が狭く、互いに重なり合わない材料の組み合わせを選択するのが好ましい。
【0025】
第1〜第3の発色組成物11〜13形成用の樹脂としては、例えばポリ塩化ビニル、ポリ酢酸ビニル、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、エチルセルロース、ポリスチレン、スチレン系共重合体、フェノキシ樹脂、ポリエステル、芳香族ポリエステル、ポリウレタン、ポリカーボネート、ポリアクリル酸エステル、ポリメタクリル酸エステル、アクリル酸系共重合体、マレイン酸系重合体、ポリビニルアルコール、変性ポリビニルアルコール、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、デンプン等を用いることができる。これらの樹脂に必要に応じて紫外線吸収剤等の各種添加剤を併用してもよい。
また、上記樹脂を用いず、ロイコ染料、顕・減色剤および赤外線吸収色素を微小空隙構造体内に封入させてもよい。
【0026】
本発明において、仕切り部材としての微小空隙構造体は、特にマイクロカプセルに限定されるものではなく、その他分散媒を封入することが可能なキャピラリーあるいはセル等が挙げられ、微小空隙構造を形成しうるものなら何ら限定されるものではない。また、空隙構造部をより微細にすることで表示装置の解像度を上げることができる。
【0027】
また、マイクロカプセルのような微小空隙構造体は、所定のバインダーに分散されていても構わず、この場合においてバインダーとしては、水系バインダー、溶剤系バインダー、エマルション系バインダー等を適用できる。
また、記録層14は、所定の溶媒を用いて上記樹脂中に微小空隙構造体を分散させて作製した塗料を支持基板1上に塗布することによって形成することができる。
記録層14は、膜厚1〜20μm程度に形成することが望ましく、さらには3〜15μm程度とすることが好ましい。記録層14の膜厚が薄すぎると充分な発色濃度が得られず、逆に厚過ぎると記録層14の熱容量が大きくなることによって発色性や消色性が劣化するためである。
【0028】
保護層15は、従来公知の紫外線硬化性樹脂や熱硬化性樹脂を用いて形成することができ、支持基板1上に形成された記録層14を保持するとともに、外部から微小空隙構造体内の発色組成物が見えるように光透過性を有しており、かつ実用上必要な機械的強度を有しているものを適用する。保護層15の膜厚は0.1〜20μm、さらに好ましくは0.5〜5μm程度とすることが望ましい。
【0029】
以下、本発明の可逆性多色記録媒体10の作製方法について説明するが、以下においては、上記ロイコ染料、顕・減色剤、赤外線吸収色素などを主成分とする芯物質をポリマーなどの殻物質で覆い、マイクロカプセル化したものを支持基板1上に配列した構成を例として説明するが、本発明は、以下の例に限定されるものではない。
【0030】
マイクロカプセルの製造方法としては、ポリマー溶液に分散させた分散媒からなる芯物質のまわりにポリマーの濃厚相を分離させる相分離法、ポリマー溶液中の芯物質のまわりにポリマーの硬化試験薬等によりポリマーを硬化させる液中硬化被覆法、芯物質を分散させたエマルジョンの内相、あるいは外相のいずれか一方からモノマーや重合触媒を供給し、芯物質の表面をポリマーで覆うインシチュー重合法、芯物質を分散させたエマルジョンの内相と外相の両方からモノマーを供給する界面重合法等のマイクロカプセル化技法が好適であるが、これらの方法に限定されるものではない。
特に、インシチュー重合法、あるいは、相分離法を用いて製造することにより、粒径の揃った、かつ着色磁性粒子が均一に分散されたマイクロカプセルを製造することができる。ここで用いる重合性モノマーは、アクリル酸エステル、メタクリル酸エステル、スチレン、および、その誘導体、イソシアネート、各種アミン、エポキシ基を有する化合物などが好適である。
マイクロカプセルに用いられる樹脂には、一般に用いられている樹脂、例えばアクリル系樹脂、メタクリル系樹脂、ポリスチレン、ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリウレア樹脂、ポリアミド樹脂、エポキシ樹脂、天然樹脂等が挙げられ、これらを単独あるいは2種以上混合して使用することも可能である。
【0031】
これらの記録層、保護層の形成方法は、例えばオフセット印刷法、グラビア印刷法、シルクスクリーン印刷法等の周知の印刷方式や、ロール塗布法、ナイフエッジ法などの塗布方式、上述のマイクロカプセルを混入した転写層に有する転写シートによる転写方式、また上述のマイクロカプセルを混入したインキを基材に吹き付けるインクジェット方式、支持基板と保護層との間に上述のマイクロカプセルを混入した溶液を充填する方式などの形成方法により作製することができ、作製する情報記録媒体の用途、数量に応じて上述の方式から適宜選択することができる。
【0032】
次に、図1に示した可逆性多色記録媒体10を用いて、多色記録を行う原理について説明する。
先ず、多色記録の第1の原理を説明する。
図1に示した可逆性多色記録媒体10を、各発色組成物が消色する程度の温度、例えば120℃程度の温度で全面加熱し、第1〜第3の発色組成物11〜13を予め消色状態にしておく。すなわちこの状態においては、支持基板1の色が露出している状態となっているものとする。次に、これら可逆性多色記録媒体10の任意の部分に、波長および出力を任意に選択した赤外線を半導体レーザー等により、赤外線を照射する。
例えば第1の発色組成物11を発色させる場合には、波長λの赤外線を第1の発色組成物11が発色温度に達する程度のエネルギーで照射し、光−熱変換材料を発熱させて、電子供与性呈色化合物と電子供与性顕・減色剤との間の発色反応を起こさせ、照射部分を発色させる。
同様に、第2の発色組成物12および第3の発色組成物13についても、それぞれ波長λ、λの赤外線を発色温度に達する程度のエネルギーを照射してそれぞれの光−熱変換材料を発熱させて照射部分を発色させる。
【0033】
このようにすることによって、可逆性多色記録媒体10の任意の部分を発色させることができ、全体としてフルカラー画像形成や種々の情報の記録が可能となる。
【0034】
また、上記のようにして発色させた記録層14において、さらに任意の波長の赤外線を、第1〜第3の発色組成物11〜13が消色温度に達する程度のエネルギーで照射し、光−熱変換材料を発熱させて、電子供与性呈色化合物と電子供与性顕・減色剤との間の消色反応を起こさせることによって、消色化させることができる。
【0035】
更に、上述のようにして一部を着色化させた可逆性多色記録媒体10の全体を、全ての発色組成物が消色する程度の温度、例えば120℃で一様に加熱することによって、記録情報や画像を消去することができ、上述した任意の操作を行うことによって、繰り返し記録が可能である。
【0036】
次に、多色記録の第2の原理を説明する。
図1に示した可逆性多色記録媒体10を、各発色組成物が発色する程度の温度、例えば200℃程度の高温で全面加熱、次いで冷却し、第1〜第3の発色組成物11〜13を全て予め発色状態にしておく。
次に、これら可逆性多色記録媒体10の任意の部分に、波長および出力を任意に選択した赤外線を半導体レーザー等により赤外線を照射する。
例えば第1の発色組成物層11を消色させる場合には、波長λの赤外線を第1の発色組成物11が消色する程度のエネルギーで照射し、光−熱変換材料を発熱させて発色組成物11を消色状態とする。
同様に、第2の発色組成物層12および第3の発色組成物13についても、それぞれ波長λ、λの赤外線を、消色温度に達する程度のエネルギーで照射してそれぞれの光−熱変換材料を発熱させて照射部分を消色させることができる。
【0037】
このようにすることによって、可逆性多色記録媒体10の任意の部分を消色させることができ、フルカラー画像形成や種々の情報の記録が可能となる。
また、上記のようにして発色させた記録層14において、さらに任意の波長の赤外線を、第1〜第3の発色組成物11〜13が発色温度に達する程度のエネルギーで照射し、光−熱変換材料を発熱させて、電子供与性呈色化合物と電子供与性の顕・減色剤との間の発色反応を起こさせることによって、発色化させることができる。
【0038】
更に、上述のようにして一部を消色化させた可逆性多色記録媒体10の全体を、全ての発色組成物が着色する程度の温度、例えば200℃で一様に加熱、次いで冷却することによって、記録情報や画像を消去することができ、繰り返し記録が可能である。
【0039】
本発明の可逆性多色記録媒体10に対して、上述した記録方法のうち、いずれの方法を適用するかは、記録層14の特性、記録光源の性能に合わせて適宜選択する。例えば、記録層14を高温で発色させ、発色温度以下の温度で消色する、いわゆるポジ型の層として形成してもよく、高温で消色させ、消色温度以下の温度で発色する、いわゆるネガ型の層として形成してもよい(例えば特開平8−197853号公報)。
【0040】
【実施例】
次に、本発明の可逆性多色記録媒体の具体的な実施例および比較例を挙げて説明するが、本発明の可逆性多色記録媒体は以下に示す例に限定されるものではない。
【0041】
〔実施例1〕
この例においては、支持基板1上に第1の発色組成物11、第2の発色組成物12、第3の発色組成物13を構成要素とする記録層14を設け、その上に保護層15が形成された構成の記録媒体を作製するものとする。
【0042】
(マイクロカプセルA)
先ずマイクロカプセルA内に内包させる発色組成物の組成は以下のようにした。
ロイコ染料(保土ヶ谷化学社製:Green DCF):1重量部
【0043】
【化1】
Figure 2004074583
【0044】
顕・減色剤(下記〔化2〕の物質):4重量部
【0045】
【化2】
Figure 2004074583
【0046】
シアニン系赤外吸収色素:0.10重量部
(山本化成製、YKR−2081、記録層中での吸収波長ピーク910nm)
【0047】
上記各物質よりなる発色組成物を封入した平均粒径8μmのマイクロカプセルをマイクロカプセルAとする。
【0048】
(マイクロカプセルB)
マイクロカプセルB内に封入する発色組成物の組成は以下のようにした。
ロイコ染料(山田化学工業製:H−3035):1重量部
【0049】
【化3】
Figure 2004074583
【0050】
顕・減色剤(下記〔化4〕に示す物質):4重量部
【0051】
【化4】
Figure 2004074583
【0052】
シアニン系赤外吸収色素:0.08重量部
(山本化成製、YKR−2900、記録層中での吸収波長ピーク830nm)
【0053】
上記発色組成物を内包した平均粒径8μmのマイクロカプセルをマイクロカプセルBとする。
【0054】
(マイクロカプセルC)
マイクロカプセルC内に内包させる発色組成物の組成は以下のようにした。
ロイコ染料(保土ヶ谷化学社製:Red DCF):2重量部
【0055】
【化5】
Figure 2004074583
【0056】
顕・減色剤(下記〔化6〕に示す物質):4重量部
【0057】
【化6】
Figure 2004074583
【0058】
シアニン系赤外吸収色素:0.08重量部
(日本化薬製、CY−10、記録層中での吸収波長ピーク790nm)
【0059】
上記発色組成物を内包した平均粒径8μmのマイクロカプセルをマイクロカプセルCとする。
【0060】
上記マイクロカプセルA、B、およびCをポリビニルアルコール水溶液に均一に分散させて作製した塗液を、厚さ1mmの白色のポリエチレンテレフタレート基板上に塗布して記録層を形成し、さらにアクリル樹脂からなる厚さ3μmの保護層を形成し、本発明の可逆性多色記録媒体を得た。
【0061】
上述のようにして作製した可逆性多色記録媒体を、120℃に加熱したセラミックスバーを用いて一様に加熱し、第1、第2および第3の発色組成物11、12、13を消色状態にしたものをサンプルとした。
【0062】
〔実施例2〕
上述した実施例1において作製した可逆性多色記録媒体を、180℃に加熱したセラミックスバーを用いて加熱、続いて冷却し、第1の発色組成物11、第2の発色組成物12、および第3の発色組成物13を、いずれも予め発色化させたものをサンプルとした。
【0063】
〔比較例1〕
この例においては、特開2001−1645号公報に開示されているように、記録層と光−熱変換層を積層させた形態の記録媒体を作製するものとする。
図2に本比較例における可逆性多色記録媒体の概略断面図を示す。
【0064】
支持基板2として、厚さ1mmの白色のポリエチレンテレフタレート基板を用意した。次に第1の記録層21として、上記支持基板2上に下記組成物をワイヤーバーで塗布し、110℃にて5分間加熱乾燥処理を施し、緑色に発色させることのできる記録層を膜厚6μmに形成した。
(組成物)
ロイコ染料(保土ヶ谷化学社製:Green DCF):1重量部
【0065】
【化7】
Figure 2004074583
【0066】
顕・減色剤(下記〔化8〕に示す物質):4重量部
【0067】
【化8】
Figure 2004074583
【0068】
塩化ビニル酢酸ビニル共重合体:10重量部
(塩化ビニル90%、酢酸ビニル10%、平均分子量(M.W.)115000)
テトラヒドロフラン(THF):140重量部
【0069】
上述のようにして形成した第1の記録層21上に、シアニン系赤外吸収色素(山本化成製、YKR−2081)の0.5wt%アセトン溶液をスピンコートすることにより、915nmにおける吸光度が1.0である第1の光−熱変換層27を形成した。
【0070】
さらに、このように形成した第1の光−熱変換層27の上に、ポリビニルアルコール水溶液を塗布、乾燥して膜厚20μmの断熱層24を形成した。
【0071】
上記断熱層24上に、第2の記録層22として下記組成物をワイヤーバーで塗布し、110℃にて5分間加熱乾燥処理を施し、シアンに発色させることのできる層を膜厚6μmに形成した。
【0072】
(組成物)
ロイコ染料(山田化学工業製:H−3035):1重量部
【0073】
【化9】
Figure 2004074583
【0074】
顕・減色剤(下記〔化10〕に示す物質):4重量部
【0075】
【化10】
Figure 2004074583
【0076】
塩化ビニル酢酸ビニル共重合体:10重量部
(塩化ビニル90%、酢酸ビニル10%、M.W.115000)
テトラヒドロフラン(THF):140重量部
【0077】
上述のようにして形成した第2の記録層22上に、シアニン系赤外吸収色素(山本化成製、YKR−2900)の0.3wt%アセトン溶液をスピンコートすることにより、830nmにおける吸光度が1.0である第2の光−熱変換層28を形成した。
【0078】
さらに、このように形成した第2の光−熱変換層28の上に、ポリビニルアルコール水溶液を塗布、乾燥して膜厚20μmの断熱層25を形成した。
【0079】
上記断熱層25上に、第3の記録層23として下記組成物をワイヤーバーで塗布し、110℃にて5分間加熱乾燥処理を施し、マゼンダに発色させることのできる層を膜厚6μmに形成した。
【0080】
(組成物)
ロイコ染料(保土ヶ谷化学社製:Red DCF):2重量部
【0081】
【化11】
Figure 2004074583
【0082】
顕・減色剤(下記〔化12〕に示す物質):4重量部
【0083】
【化12】
Figure 2004074583
【0084】
塩化ビニル酢酸ビニル共重合体:10重量部
(塩化ビニル90%、酢酸ビニル10%、M.W.115000)
テトラヒドロフラン(THF):140重量部
【0085】
上述のようにして形成した第3の記録層23上に、シアニン系赤外吸収色素(日本化薬製、CY−10)の0.3wt%アセトン溶液をスピンコートすることにより、785nmにおける吸光度が1.0である第3の光−熱変換層29を形成した。
【0086】
さらに、このように形成した第3の光−熱変換層29の上に、紫外線硬化性樹脂を用いて膜厚約2μmの保護層26を形成し、目的とする可逆性多色記録媒体20を作製した。
【0087】
上述のようにして作製した可逆性多色記録媒体20を、120℃に加熱したセラミックスバーを用いて一様に加熱し、第1、第2および第3の記録層21、22、23を消色状態にしたものをサンプルとした。
【0088】
以下に、評価方法および評価結果について記す。
【0089】
(反射濃度測定)
サンプルの任意の位置に、波長785nm、830nm、915nm、出力70mW、スポット径80μmの半導体レーザーを、スキャン速度300、500mm/sの条件下、20μm間隔で線を記録し、ベタ画像の記録を行った。記録したサンプルについて、積分球を装着した自記分光光度計で反射率を測定し、ピーク波長での反射濃度(反射率)を求めた。なお、波長785nm、830nm、915nmのレーザー光照射時のピーク波長は、それぞれ600、660、530nmであった。
【0090】
(繰り返し特性評価)
サンプルの任意の位置に、波長785nm、830nm、915nm、出力70mW、スポット径80μmの半導体レーザーをスキャン速度300mm/sの条件で線を記録し、120℃のセラミックバーで消去する試験を各媒体の同じ位置に対して100回繰り返し行った。記録を行った位置を顕微鏡で観察し、サンプルの劣化を評価した。
【0091】
(消去特性評価)
サンプルの任意の位置に、波長785nm、830nm、915nm、出力70mW、スポット径80μmの半導体レーザーをスキャン速度300mm/sの条件下10μm間隔で線を記録しベタ画像の記録を行った。その後サンプルに、波長785nm、830nm、915nm、出力70mW、スポット径250μmの半導体レーザーを200mm/secの速度でスキャンさせながら照射し、記録部を消去した。消去後のサンプルについて、積分球を装着した自記分光光度計で反射率を測定し、ピーク波長での反射濃度(反射率)を求めた。
【0092】
(評価結果)
実施例1および比較例1の記録媒体について、出力70mW、スポット径80μm、波長915nm、830nm、785nmのレーザー光を用いて、ベタ画像の記録を行い、得られたピーク波長での反射濃度の結果を下記表1に示す。
【0093】
上述した実施例1の媒体に記録されたベタ画像は、比較例1の媒体に記録されたベタ画像と同等以上の反射濃度を示し、当発明による実施例が照射された光を効率よく熱に変換し、記録層を発色させていることが分かった。このように、光−熱変換材料を発色組成物内に均一に分散させることで、記録感度および反射濃度が高い記録媒体を得ることができた。
【0094】
実施例1および比較例1の記録媒体について、波長915nm、830nm、785nmのレーザー光を用いてベタ画像の記録を行った後に、波長785nm、830nm、915nm、出力70mW、スポット径250μmのレーザー光を、200mm/secの速度でスキャンさせながら照射し、記録部を消去した後の反射濃度の結果についても下記表1に示した。
【0095】
実施例1の媒体は、記録と消去を100回繰り返し行った後にも、記録層の劣化は見られなかった。しかし、比較例1の媒体は記録と消去を100回繰り返し行った後に、記録層の記録線中心部分の劣化が見られた。これは、比較例1の媒体において、膜厚が薄い光−熱変換層がレーザーの強い光を熱に変換し、局所的に高温になりすぎるため、記録層を局所的に劣化させたものであると考えられる。
従って、本発明の例である実施例1では、光−熱変換材を発色組成物内に均一に分散させることにより、局所的な高温の発生を防ぎ、記録層の耐久性が向上したと考えられる。
【0096】
【表1】
Figure 2004074583
【0097】
実施例1および比較例1の記録媒体について、波長915nm、830nm、785nmのレーザー光を用いてベタ画像の記録を行った後に、波長785nm、830nm、915nm、出力70mW、スポット径200μmのレーザー光を、200mm/secの速度でスキャンさせながら照射し、記録部を消去した後の反射濃度の結果を下記表2に示す。
【0098】
実施例1の媒体における消去後の反射濃度は各波長とも0.02以下で、ほぼ無色状態であるのに対し、比較例1の媒体における消去後の反射濃度は実施例1より高く、消去が不充分であった。これは、実施例2では光−熱変換材料が発色組成物内に均一分散しているため、マイクロカプセル内に均一に熱が伝わり、効率よく記録部を消去できるのに対し、比較例1の様に光−熱変換層と記録層が独立して設けられている場合には、記録層内に熱勾配が生じ、一部消え残りが生じる、あるいは局所的に発色温度に達し、充分な消去は行えず、結果的に反射濃度が高くなるためである。
【0099】
また、光−熱変換材料が発色組成物内に均一分散している本発明では、充分な消去特性が得られることから、実施例2の様に作製した可逆性多色記録媒体を、180℃に加熱したセラミックスバーを用いて加熱、続いて冷却し、予め発色化させた状態とし、その後、波長915nm、830nm、785nmそれぞれのレーザー光を照射し、記録部を消去することで、多色記録の記録画像を得ることが可能である。得られた画像は、実施例1の様に予め消色化させた状態から記録した多色記録画像と同等の発色性、コントラストおよび精細さを実現できた。
【0100】
【表2】
Figure 2004074583
【0101】
以上のように、支持基板上に、発色色調の異なる複数の可逆性感熱発色性組成物が、分離・独立してなる微小空隙構造体内に封入されてなる記録層を有し、発色色調の異なる複数の可逆性感熱発色性組成物には、それぞれ異なる波長域の赤外線を吸収して発熱する光−熱変換材料が含有されている可逆性多色記録媒体は、安定な発消色、コントラストを有し、かつ日常生活においても実用上問題のない画像安定性を持ち、更には高速印字および消去可能である。
また、本発明の可逆性多色記録媒体は、発色組成物を内包する微小空隙構造体を支持基板上に塗布することによって記録層を形成することができるので、積層タイプより製造プロセスが簡略化でき、コスト面でも有利である。
【0102】
【発明の効果】
本発明によれば、波長選択した赤外線を記録媒体に照射することにより任意の記録層を選択的に発熱せしめ、可逆的な発色状態と消色状態との変換を行うことができ、これによって繰り返して情報の記録、および消去を行うことができる可逆性多色記録媒体が提供された。
【0103】
また、本発明の可逆性多色記録媒体によれば、発色組成物内に光−熱変換材料が均一分散されているので、光―熱変換が効率よく行われ記録感度が向上した。さらには、局所的な高温の発生を防ぐことにより、媒体の繰り返し耐久性が向上した。
【0104】
本発明の可逆性多色記録媒体は、発色組成物を内包する微小空隙構造体を支持基板上に塗布することによって記録層を形成することができるので、従来の積層タイプの記録媒体に比して製造プロセスが簡略化し、コスト面でも有利となった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の可逆性多色記録媒体の一例の概略断面図を示す。
【図2】比較例1で作製した可逆性多色記録媒体の概略断面図を示す。
【符号の説明】
1……支持基板、2……支持基板、10……可逆性多色記録媒体、11……第1発色組成物、12……第2発色組成物、13……第3発色組成物、14……記録層、15……保護層、20……可逆性多色記録媒体、21……第1の記録層、22……第2の記録層、23……第3の記録層、24,25……断熱層、26……保護層、27…第1の光−熱変換層、28……第2の光−熱変換層、29……第3の光−熱変換層

Claims (5)

  1. 支持基板上に、発色色調の異なる複数の可逆性感熱発色性組成物が、分離・独立してなる微小空隙構造体内に封入されてなる記録層を有し、
    上記発色色調の異なる複数の可逆性感熱発色性組成物には、それぞれ異なる波長域の赤外線を吸収して発熱する光−熱変換材料が含有されていることを特徴とする可逆性多色記録媒体。
  2. 最表面に保護層が形成されていることを特徴とする上記請求項1に記載の可逆性多色記録媒体。
  3. 上記記録層を構成する可逆性感熱発色性組成物には、電子供与性を有する呈色性化合物と、電子受容性を有する顕・減色剤とが含有されてなり、
    上記電子供与性を有する呈色性化合物と、上記電子受容性を有する顕・減色剤との間の可逆的反応により、上記記録層を発色、あるいは消色の二状態を可逆的に変化するようになされていることを特徴とする上記請求項1乃至2のいずれか一項に記載の可逆性多色記録媒体。
  4. 支持基板上に、発色色調の異なる複数の可逆性感熱発色性組成物が、分離・独立してなる微小空隙構造体内に封入されてなる記録層を有し、
    上記発色色調の異なる複数の可逆性感熱発色性組成物には、それぞれ異なる波長域の赤外線を吸収して発熱する光−熱変換材料が含有されていることを特徴とする可逆性多色記録媒体を用いて、
    加熱処理を施して予め上記記録層全体を消色状態にしておき、
    所望の画像情報に応じ、上記記録層を構成する上記可逆性感熱発色性組成物のうちの選択されたものに対応する波長領域の赤外線を照射して露光を行い、
    上記記録層を発熱せしめ、選択的に発色化させることにより、上記画像情報の記録を行うことを特徴とする可逆性多色記録媒体の記録方法。
  5. 支持基板上に、発色色調の異なる複数の可逆性感熱発色性組成物が、分離・独立してなる微小空隙構造体内に封入されてなる記録層を有し、
    上記発色色調の異なる複数の可逆性感熱発色性組成物には、それぞれ異なる波長域の赤外線を吸収して発熱する光−熱変換材料が含有されていることを特徴とする可逆性多色記録媒体を用いて、
    加熱処理を施して予め上記記録層全体を発色状態にしておき、
    所望の画像情報に応じ、上記記録層を構成する上記可逆性感熱発色性組成物のうちの選択されたものに対応する波長領域の赤外線を照射して露光を行い、
    上記記録層を発熱せしめ、選択的に消色化することにより、上記画像情報の記録を行うことを特徴とする可逆性多色記録媒体の記録方法。
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