JP2639522B2 - 可逆性感熱記録材料 - Google Patents
可逆性感熱記録材料Info
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- JP2639522B2 JP2639522B2 JP61182666A JP18266686A JP2639522B2 JP 2639522 B2 JP2639522 B2 JP 2639522B2 JP 61182666 A JP61182666 A JP 61182666A JP 18266686 A JP18266686 A JP 18266686A JP 2639522 B2 JP2639522 B2 JP 2639522B2
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- B41—PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
- B41M—PRINTING, DUPLICATING, MARKING, OR COPYING PROCESSES; COLOUR PRINTING
- B41M5/00—Duplicating or marking methods; Sheet materials for use therein
- B41M5/26—Thermography ; Marking by high energetic means, e.g. laser otherwise than by burning, and characterised by the material used
- B41M5/36—Thermography ; Marking by high energetic means, e.g. laser otherwise than by burning, and characterised by the material used using a polymeric layer, which may be particulate and which is deformed or structurally changed with modification of its' properties, e.g. of its' optical hydrophobic-hydrophilic, solubility or permeability properties
- B41M5/363—Thermography ; Marking by high energetic means, e.g. laser otherwise than by burning, and characterised by the material used using a polymeric layer, which may be particulate and which is deformed or structurally changed with modification of its' properties, e.g. of its' optical hydrophobic-hydrophilic, solubility or permeability properties using materials comprising a polymeric matrix containing a low molecular weight organic compound such as a fatty acid, e.g. for reversible recording
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- Thermal Transfer Or Thermal Recording In General (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 技術分野 本発明は温度による感熱層又は感熱シートの可逆的な
透明度変化を利用して記録及び消去を行なう可逆性感熱
記録材料に関する。
透明度変化を利用して記録及び消去を行なう可逆性感熱
記録材料に関する。
従来技術 近年ブラウン管のような比較的高価なデイスプレーが
市場に出回つているが、一方、低価格の簡易型デイスプ
レーや電子黒板も普及し始めた。しかし電子黒板は油性
ペンのようなマーカーで書込む方式であり、光学的読取
装置や磁気記録装置等からの画像を直接表示できないの
で不便である。一方、簡易型デイスプレー、例えばサー
マルデイスプレー(1980年5月26日発行「日経エレクト
ロニクス」63頁)の場合はサーマルヘツドのような加熱
手段で書込む方式であり、比較的容易に書込みできる
上、使用材料によつては可逆的な要素も含んでいるた
め、注目されて来た。このような可逆的感熱記録方式に
用いられる材料としては金属錯塩系可逆発色性感熱記録
材料(1980年5月26日発行「日経エレクトロニクス」63
頁)、電子供与体〜電子受容体系可逆発色性感熱記録材
料(特開昭58−191190号、同60−193691号)等が提案さ
れているが、これらは化学反応による発色を利用してい
るため、耐薬品性及び耐候(光)性に劣るという欠点が
ある。一方、これらの欠点のない可逆性感熱記録材料と
して樹脂〜有機低分子物質(例えば高級脂肪酸)系のも
の(特開昭58−191190号、特開昭60−193691号)が知ら
れているが、この記録材料の場合は無色(透明)又は白
色(不透明)画像が形成されるので、視覚に訴えるデイ
スプレーや電子黒板には不向きであつた。
市場に出回つているが、一方、低価格の簡易型デイスプ
レーや電子黒板も普及し始めた。しかし電子黒板は油性
ペンのようなマーカーで書込む方式であり、光学的読取
装置や磁気記録装置等からの画像を直接表示できないの
で不便である。一方、簡易型デイスプレー、例えばサー
マルデイスプレー(1980年5月26日発行「日経エレクト
ロニクス」63頁)の場合はサーマルヘツドのような加熱
手段で書込む方式であり、比較的容易に書込みできる
上、使用材料によつては可逆的な要素も含んでいるた
め、注目されて来た。このような可逆的感熱記録方式に
用いられる材料としては金属錯塩系可逆発色性感熱記録
材料(1980年5月26日発行「日経エレクトロニクス」63
頁)、電子供与体〜電子受容体系可逆発色性感熱記録材
料(特開昭58−191190号、同60−193691号)等が提案さ
れているが、これらは化学反応による発色を利用してい
るため、耐薬品性及び耐候(光)性に劣るという欠点が
ある。一方、これらの欠点のない可逆性感熱記録材料と
して樹脂〜有機低分子物質(例えば高級脂肪酸)系のも
の(特開昭58−191190号、特開昭60−193691号)が知ら
れているが、この記録材料の場合は無色(透明)又は白
色(不透明)画像が形成されるので、視覚に訴えるデイ
スプレーや電子黒板には不向きであつた。
目的 本発明の目的は耐薬品性及び耐候(光)性に優れ、し
かも光学的読取装置や磁気記録装置からの画像を直接表
示するデイスプレーや電子黒板用として好適な、高コン
トラストで鮮明な着色画像を形成できる可逆性感熱記録
材料を提供することである。
かも光学的読取装置や磁気記録装置からの画像を直接表
示するデイスプレーや電子黒板用として好適な、高コン
トラストで鮮明な着色画像を形成できる可逆性感熱記録
材料を提供することである。
構成 本発明の可逆性感熱記録材料は第1〜2図に示すよう
に、400〜700nmの波長域の光を照射した時、反射光の50
%以上が400〜500nmの波長域の色に着色されたシート又
は層1上に、樹脂母材とこの樹脂母材中に分散された有
機低分子物質とを主成分としてなり、温度に依存して透
明度が可逆的に変化する感熱層又は感熱シート2を別々
に又は一体的に組合せたことを特徴とするものである。
に、400〜700nmの波長域の光を照射した時、反射光の50
%以上が400〜500nmの波長域の色に着色されたシート又
は層1上に、樹脂母材とこの樹脂母材中に分散された有
機低分子物質とを主成分としてなり、温度に依存して透
明度が可逆的に変化する感熱層又は感熱シート2を別々
に又は一体的に組合せたことを特徴とするものである。
本発明記録材料の記録(及び消去)原理は感熱層(又
はシート)の温度による透明度変化を利用したもので、
これを図面によつて説明する。第3図において樹脂母材
とこの樹脂母材中に分散された有機低分子物質とを主成
分とする感熱層は例えばT0以下の常温で白濁不透明状態
にある。これをT1〜T2間の温度に加熱すると、透明にな
り、この状態でT0以下の常温に戻しても透明のまゝであ
る。更にT3以上の温度に加熱すると、最大透明度と最大
不透明度との中間の半透明状態になる。次にこの温度を
下げて行くと再び透明状態をとることなく、最初の白濁
不透明状態に戻る。なお、この不透明状態のものをT0〜
T1間の温度に加熱した後、常温、即ちT0以下の温度に冷
却した場合には透明と不透明との間の状態をとることが
できる。また前記、常温で透明になつたものも再びT3以
上の温度に加熱し、常温に戻せば、再び白濁不透明状態
に戻る。即ち常温で不透明及び透明の両形態及びその中
間状態をとることができる。
はシート)の温度による透明度変化を利用したもので、
これを図面によつて説明する。第3図において樹脂母材
とこの樹脂母材中に分散された有機低分子物質とを主成
分とする感熱層は例えばT0以下の常温で白濁不透明状態
にある。これをT1〜T2間の温度に加熱すると、透明にな
り、この状態でT0以下の常温に戻しても透明のまゝであ
る。更にT3以上の温度に加熱すると、最大透明度と最大
不透明度との中間の半透明状態になる。次にこの温度を
下げて行くと再び透明状態をとることなく、最初の白濁
不透明状態に戻る。なお、この不透明状態のものをT0〜
T1間の温度に加熱した後、常温、即ちT0以下の温度に冷
却した場合には透明と不透明との間の状態をとることが
できる。また前記、常温で透明になつたものも再びT3以
上の温度に加熱し、常温に戻せば、再び白濁不透明状態
に戻る。即ち常温で不透明及び透明の両形態及びその中
間状態をとることができる。
従つて感熱層全体をT1〜T2間の温度に加熱後、T0以下
の常温に冷却して透明化し、ついでこれをサーマルヘツ
ド等で画像状に加熱してその部分を不透明化すればこの
層に白色画像が形成される。またこのような白色画像を
有する感熱層の下に着色層を配置すればこの画像部は着
色層の色を背景下に白色画像として認識できる。一方、
このような一部不透明な感熱層全体をT3以上の温度に加
熱した後T0以下の常温に戻して全体を白濁不透明化した
後、サーマルヘツドで画像状にT1〜T2間の温度に加熱し
てその部分を透明化すれば白地を背景として透明画像が
形成される。またこのような透明画像を有する感熱層の
下に着色層(又はシート)を配置すれば、この画像部は
感熱層の白色を背景下に着色画像として認識できる。な
お以上のような感熱層への記録及び消去操作は104回以
上繰返すことができる。
の常温に冷却して透明化し、ついでこれをサーマルヘツ
ド等で画像状に加熱してその部分を不透明化すればこの
層に白色画像が形成される。またこのような白色画像を
有する感熱層の下に着色層を配置すればこの画像部は着
色層の色を背景下に白色画像として認識できる。一方、
このような一部不透明な感熱層全体をT3以上の温度に加
熱した後T0以下の常温に戻して全体を白濁不透明化した
後、サーマルヘツドで画像状にT1〜T2間の温度に加熱し
てその部分を透明化すれば白地を背景として透明画像が
形成される。またこのような透明画像を有する感熱層の
下に着色層(又はシート)を配置すれば、この画像部は
感熱層の白色を背景下に着色画像として認識できる。な
お以上のような感熱層への記録及び消去操作は104回以
上繰返すことができる。
一方、この感熱層の不透明部の分光透明率を図面で示
すと、第4図のようになる。即ち透明部の透過率は400
〜700nmの波長域全体に亘つて殆んど変化しないのに対
し、不透明部の透過率は波長が短かくなる程、小さくな
つている。従つて例えば不透明部を画像として見た場
合、短波長部の方が透明部と不透明部との差が大きく、
コントラストが高いということになる。換云すればこの
ような不透明部に対し背景の色として400〜700nmの波長
域(T400〜700)の光を照射した場合、反射光の50%以
上が400〜500nmの波長域(T400〜500)にある色(T
400〜500/T400〜700≧0.5)を用いれば、特にコントラ
ストの高い画像が得られることが判つた。なお反射光の
50%以上が400〜500nmの波長域の色とは青、紫系統の色
であり具体的には例えば青、紫、青紫、青緑等である。
これらの色には400〜500nmの波長の反射光が50%以下と
ならないように他の色、例えば黄、赤、黒等を混色させ
てもよい。
すと、第4図のようになる。即ち透明部の透過率は400
〜700nmの波長域全体に亘つて殆んど変化しないのに対
し、不透明部の透過率は波長が短かくなる程、小さくな
つている。従つて例えば不透明部を画像として見た場
合、短波長部の方が透明部と不透明部との差が大きく、
コントラストが高いということになる。換云すればこの
ような不透明部に対し背景の色として400〜700nmの波長
域(T400〜700)の光を照射した場合、反射光の50%以
上が400〜500nmの波長域(T400〜500)にある色(T
400〜500/T400〜700≧0.5)を用いれば、特にコントラ
ストの高い画像が得られることが判つた。なお反射光の
50%以上が400〜500nmの波長域の色とは青、紫系統の色
であり具体的には例えば青、紫、青紫、青緑等である。
これらの色には400〜500nmの波長の反射光が50%以下と
ならないように他の色、例えば黄、赤、黒等を混色させ
てもよい。
次に本発明の構成要素である着色層又は着色シート、
及び感熱層又は感熱シートの形成法及び使用材料につい
て説明する。
及び感熱層又は感熱シートの形成法及び使用材料につい
て説明する。
まず着色層又は着色シートは1)顔料又は染料及び必
要あれば樹脂結着剤を含む溶液又は分散液を紙、プラス
チツクフイルム、ガラス板、金属板等の支持体上に塗布
(又は含浸)するか、或いは2)着色顔料、又は染料と
結着剤とを、必要あれば加熱しながら、溶剤の存在下又
は不存在下に混練し、これをフイルム状又はシート状に
成形することにより作られる。こゝで着色顔料又は染料
としては公知のものが全て使用できる。溶剤としてはテ
トラヒドロフラン、メチルエチルケトン、メチルイソブ
チルケトン、クロロホルム、四塩化炭素、エタノール、
トルエン、ベンゼン等が挙げられる。なお顔料又は染料
としては前述のように着色層又は着色シートの色が400
〜700nmの波長域の光を照射した時、反射光の50%以上
が400〜500nmの波長域の色になるように選択されるる。
またこのような条件を満足すれば印刷用カラーコート
紙、着色フイルム等の市販品も使用できる。
要あれば樹脂結着剤を含む溶液又は分散液を紙、プラス
チツクフイルム、ガラス板、金属板等の支持体上に塗布
(又は含浸)するか、或いは2)着色顔料、又は染料と
結着剤とを、必要あれば加熱しながら、溶剤の存在下又
は不存在下に混練し、これをフイルム状又はシート状に
成形することにより作られる。こゝで着色顔料又は染料
としては公知のものが全て使用できる。溶剤としてはテ
トラヒドロフラン、メチルエチルケトン、メチルイソブ
チルケトン、クロロホルム、四塩化炭素、エタノール、
トルエン、ベンゼン等が挙げられる。なお顔料又は染料
としては前述のように着色層又は着色シートの色が400
〜700nmの波長域の光を照射した時、反射光の50%以上
が400〜500nmの波長域の色になるように選択されるる。
またこのような条件を満足すれば印刷用カラーコート
紙、着色フイルム等の市販品も使用できる。
次に感熱層又は感熱シートは1)樹脂母材及び有機低
分子物質を溶解した溶液又は分散液(この場合は母材溶
液中に有機低分子物質を分散した液)を着色層又は着色
シート又は前述のような支持体上に塗布乾燥するか、或
いは2)樹脂母材及び有機低分子物質を、必要あれば加
熱しながら、溶剤の存在下又は不存在下に混練し、これ
をフイルム状又はシート状に形成することにより作られ
る。なおこうして形成される感熱体層中では有機低分子
物質は微粒子として析出し、分散状態で存在する。
分子物質を溶解した溶液又は分散液(この場合は母材溶
液中に有機低分子物質を分散した液)を着色層又は着色
シート又は前述のような支持体上に塗布乾燥するか、或
いは2)樹脂母材及び有機低分子物質を、必要あれば加
熱しながら、溶剤の存在下又は不存在下に混練し、これ
をフイルム状又はシート状に形成することにより作られ
る。なおこうして形成される感熱体層中では有機低分子
物質は微粒子として析出し、分散状態で存在する。
感熱層又は感熱シートに使用される樹脂母材は有機低
分子物質を均一に分散保持した層又はフイルムを形成す
ると共に、最大透明時の透明度に影響を与える材料であ
る。このため母材は透明性が良く、機械的に安定で、且
つ成膜性の良い樹脂が好ましい。このような樹脂として
はポリ塩化ビニル、塩化ビニル〜酢酸ビニル共重合体、
塩化ビニル〜酢酸ビニル〜ビニルアルコール共重合体、
塩化ビニル〜酢酸ビニル〜マレイン酸共重合体、塩化ビ
ニル〜アクリレート共重合体等の塩化ビニル系共重合
体;ポリ塩化ビニリデン、塩化ビニリデン〜塩化ビニル
共重合体、塩化ビニリデン〜アクリロニトリル共重合体
等の塩化ビニリデン系共重合体;ポリエステル;ポリア
ミド;ポリアクリレート又はポリメタクリレート或いは
アクリレート〜メタクリレート共重合体、シリコン樹脂
等が挙げられる。これらは単独で或いは2種以上混合し
て使用される。
分子物質を均一に分散保持した層又はフイルムを形成す
ると共に、最大透明時の透明度に影響を与える材料であ
る。このため母材は透明性が良く、機械的に安定で、且
つ成膜性の良い樹脂が好ましい。このような樹脂として
はポリ塩化ビニル、塩化ビニル〜酢酸ビニル共重合体、
塩化ビニル〜酢酸ビニル〜ビニルアルコール共重合体、
塩化ビニル〜酢酸ビニル〜マレイン酸共重合体、塩化ビ
ニル〜アクリレート共重合体等の塩化ビニル系共重合
体;ポリ塩化ビニリデン、塩化ビニリデン〜塩化ビニル
共重合体、塩化ビニリデン〜アクリロニトリル共重合体
等の塩化ビニリデン系共重合体;ポリエステル;ポリア
ミド;ポリアクリレート又はポリメタクリレート或いは
アクリレート〜メタクリレート共重合体、シリコン樹脂
等が挙げられる。これらは単独で或いは2種以上混合し
て使用される。
一方、有機低分子物質は第1図の温度T0〜T3を選定す
ることに応じて適宜選定すればよいが、融点30〜200
℃、特に50〜150℃程度のものが好ましい。このような
有機低分子物質としてはアルカノール;アルカンジオー
ル;ハロゲンアルカノールまたはハロゲンアルカンジオ
ール;アルキルアミン;アルカン;アルケン;アルキ
ン;ハロゲンアルカン;ハロゲンアルケン、ハロゲンア
ルキン;シクロアルカン;シクロアルケン;シクロアル
キン;飽和または不飽和モノまたはジカルボン酸または
これらのエステル、アミド、またはアンモニウム塩;飽
和または不飽和ハロゲン脂肪酸またはこれらのエステ
ル、アミド、またはアンモニウム塩;アリルカルボン酸
またはそれらのエステル、アミドまたはアンモニウム
塩;ハロゲンアリルカルボン酸またはそれらのエステ
ル、アミド、またはアンモニウム塩;チオアルコール;
チオカルボン酸またはそれらのエステル、アミン、また
はアンモニウム塩;チオアルコールのカルボン酸エステ
ル等が挙げられる。これらは単独で又は2種以上混合し
て使用される。これらの化合物の炭素数は10〜60、好ま
しくは10〜38、特に10〜30が好ましい。エステル中のア
ルコール基部分は飽和していても飽和していなくてもよ
く、またハロゲン置換されていてもよい。いずれにして
も有機低分子物質は分子中に酸素、窒素、硫黄及びハロ
ゲンの少くとも1種、例えば−OH,−COOH,−CONH,−COO
R,−NH−,−NH2,−S−,−S−S−,−O−,ハロゲ
ン等を含む化合物であることが好ましい。
ることに応じて適宜選定すればよいが、融点30〜200
℃、特に50〜150℃程度のものが好ましい。このような
有機低分子物質としてはアルカノール;アルカンジオー
ル;ハロゲンアルカノールまたはハロゲンアルカンジオ
ール;アルキルアミン;アルカン;アルケン;アルキ
ン;ハロゲンアルカン;ハロゲンアルケン、ハロゲンア
ルキン;シクロアルカン;シクロアルケン;シクロアル
キン;飽和または不飽和モノまたはジカルボン酸または
これらのエステル、アミド、またはアンモニウム塩;飽
和または不飽和ハロゲン脂肪酸またはこれらのエステ
ル、アミド、またはアンモニウム塩;アリルカルボン酸
またはそれらのエステル、アミドまたはアンモニウム
塩;ハロゲンアリルカルボン酸またはそれらのエステ
ル、アミド、またはアンモニウム塩;チオアルコール;
チオカルボン酸またはそれらのエステル、アミン、また
はアンモニウム塩;チオアルコールのカルボン酸エステ
ル等が挙げられる。これらは単独で又は2種以上混合し
て使用される。これらの化合物の炭素数は10〜60、好ま
しくは10〜38、特に10〜30が好ましい。エステル中のア
ルコール基部分は飽和していても飽和していなくてもよ
く、またハロゲン置換されていてもよい。いずれにして
も有機低分子物質は分子中に酸素、窒素、硫黄及びハロ
ゲンの少くとも1種、例えば−OH,−COOH,−CONH,−COO
R,−NH−,−NH2,−S−,−S−S−,−O−,ハロゲ
ン等を含む化合物であることが好ましい。
更に具体的にはこれら化合物にはラウリン酸、ドデカ
ン酸、ミリスチン酸、ペンタデカン酸、パルミチン酸、
ステアリン酸、ベヘン酸、ノナデカン酸、アラキン酸、
オレイン酸等の高級脂肪酸;ステアリン酸メチル、ステ
アリン酸テトラデシル、ステアリン酸オクタデシル、ラ
ウリン酸オクタデシル、パルミチン酸テトラデシル、ベ
ヘン酸ドコシル等の高級脂肪酸のエステル; C16H33−O−C16H33,C16H33−S−C16H33, C18H37−S−C18H37,C12H25−S−C12H25, C19H39−S−C19H39,C12H25−S−S−C12H25, 等のエーテル又はチオエーテル等がある。
ン酸、ミリスチン酸、ペンタデカン酸、パルミチン酸、
ステアリン酸、ベヘン酸、ノナデカン酸、アラキン酸、
オレイン酸等の高級脂肪酸;ステアリン酸メチル、ステ
アリン酸テトラデシル、ステアリン酸オクタデシル、ラ
ウリン酸オクタデシル、パルミチン酸テトラデシル、ベ
ヘン酸ドコシル等の高級脂肪酸のエステル; C16H33−O−C16H33,C16H33−S−C16H33, C18H37−S−C18H37,C12H25−S−C12H25, C19H39−S−C19H39,C12H25−S−S−C12H25, 等のエーテル又はチオエーテル等がある。
なお感熱層又は感熱シート中の有機低分子物質と樹脂
母材との割合は重量比で1:0.5〜1:16程度が好ましい。
母材の比率がこれ以下になると、有機低分子物質を母材
中に保持した膜を形成することが困難となり、一方、こ
れ以上になると、有機低分子物質の量が少ないため、不
透明化が困難となる。また感熱層形成用溶剤としては母
材及び有機低分子物質の種類によつて種々選択できる
が、例えばテトラヒドロフラン、メチルエチルケトン、
メチルイソブチルケトン、クロロホルム、四塩化炭素、
エタノール、トルエン、ベンゼン等が挙げられる。
母材との割合は重量比で1:0.5〜1:16程度が好ましい。
母材の比率がこれ以下になると、有機低分子物質を母材
中に保持した膜を形成することが困難となり、一方、こ
れ以上になると、有機低分子物質の量が少ないため、不
透明化が困難となる。また感熱層形成用溶剤としては母
材及び有機低分子物質の種類によつて種々選択できる
が、例えばテトラヒドロフラン、メチルエチルケトン、
メチルイソブチルケトン、クロロホルム、四塩化炭素、
エタノール、トルエン、ベンゼン等が挙げられる。
以下に本発明を実施例によつて更に詳しく説明する。
なお部及び%はいずれも重量基準である。
なお部及び%はいずれも重量基準である。
実施例1 ベヘン酸 5部 塩化ビニル〜酢酸ビニル共重合体(UCC社VYHH) 15〃 テトラヒドロフラン 80〃 よりなる溶液を75μm厚のポリエステルフイルム上にワ
イヤーバーで塗布し、150℃で乾燥して15μm厚の感熱
層を設けることにより、感熱シートを作成した。このも
のの表面(感熱層)は白色不透明であつたが、72℃に加
熱後、放冷すると安定した透明を示した。更に表面にサ
ーマルヘツドで1mJの熱エネルギーを与えたところ、加
熱部分が白濁不透明化し、白色画像が得られた。次にこ
の状態で感熱シートの裏面(支持体面)に青紫色のカラ
ーコート紙(第5図参照、R=T400-500/T400-700=0.7
7)を配置すると、青紫色地にコントラストの高い鮮明
な白色画像が認識された。
イヤーバーで塗布し、150℃で乾燥して15μm厚の感熱
層を設けることにより、感熱シートを作成した。このも
のの表面(感熱層)は白色不透明であつたが、72℃に加
熱後、放冷すると安定した透明を示した。更に表面にサ
ーマルヘツドで1mJの熱エネルギーを与えたところ、加
熱部分が白濁不透明化し、白色画像が得られた。次にこ
の状態で感熱シートの裏面(支持体面)に青紫色のカラ
ーコート紙(第5図参照、R=T400-500/T400-700=0.7
7)を配置すると、青紫色地にコントラストの高い鮮明
な白色画像が認識された。
実施例2 青色のポリエステルフイルム(第6図参照、R=0.6
9)上に実施例1と同様にして20μm厚の感熱層を設け
ることにより、感熱記録材料を作成した。このものの感
熱層面は白色不透明であつたが、72℃に加熱後、放冷す
ると安定した透明を示し、同時に均一な青色の下地が現
われた。次にこの状態で感熱層側からサーマルヘツドで
1mJの熱エネルギーを与えたところ、加熱部分が白濁不
透明化し、青地にコントラストの高い鮮明な白色画像が
形成された。
9)上に実施例1と同様にして20μm厚の感熱層を設け
ることにより、感熱記録材料を作成した。このものの感
熱層面は白色不透明であつたが、72℃に加熱後、放冷す
ると安定した透明を示し、同時に均一な青色の下地が現
われた。次にこの状態で感熱層側からサーマルヘツドで
1mJの熱エネルギーを与えたところ、加熱部分が白濁不
透明化し、青地にコントラストの高い鮮明な白色画像が
形成された。
比較例1 青紫色のカラーコート紙の代りに赤色のカラーコート
紙(第7図参照、R=0.12)を用いた他は実施例1と同
じ方法を繰返したところ、赤色下地に赤味がにじんだコ
ントラストの低い不鮮明な白色画像が認識された。
紙(第7図参照、R=0.12)を用いた他は実施例1と同
じ方法を繰返したところ、赤色下地に赤味がにじんだコ
ントラストの低い不鮮明な白色画像が認識された。
比較例2 青色ポリエステルフイルムの代りに、黄色ポリエステ
ルフイルム(第8図参照、R=0.23)を用いた他は実施
例2と同じ方法で感熱記録材料を作成し、同様にサーマ
ルヘツドで加熱したところ、黄色下地に黄色がにじんだ
コントラストの低い不鮮明な白色画像が形成された。
ルフイルム(第8図参照、R=0.23)を用いた他は実施
例2と同じ方法で感熱記録材料を作成し、同様にサーマ
ルヘツドで加熱したところ、黄色下地に黄色がにじんだ
コントラストの低い不鮮明な白色画像が形成された。
効果 本発明の可逆性感熱記録材料は感熱層又は感熱シート
が樹脂〜有機低分子物質系なので、耐薬品性及び耐候
(光)性に優れ、しかも感熱層又は感熱シート下に特定
色の着色層又は着色シートを配置したので、ディスプレ
ーや電子黒板用のとして好適な、高コントラストで鮮明
な画像を形成できる。勿論、この記録材料は可逆性を有
するので、繰返し記録及び消去を行なうことができる。
が樹脂〜有機低分子物質系なので、耐薬品性及び耐候
(光)性に優れ、しかも感熱層又は感熱シート下に特定
色の着色層又は着色シートを配置したので、ディスプレ
ーや電子黒板用のとして好適な、高コントラストで鮮明
な画像を形成できる。勿論、この記録材料は可逆性を有
するので、繰返し記録及び消去を行なうことができる。
第1〜2図は本発明可逆性感熱記録材料の構成図、第3
図はこの記録材料の感熱層における記録原理の説明図、
第4図はこの記録材料に形成される透明部及び不透明部
と分光透過率との関係図、第5〜8図は夫々実施例1、
実施例2、比較例1、及び比較例2で用いた着色シート
又は着色層の反射率を示す曲線図である。 1……着色層又は着色シート 2……感熱層又は感熱シート
図はこの記録材料の感熱層における記録原理の説明図、
第4図はこの記録材料に形成される透明部及び不透明部
と分光透過率との関係図、第5〜8図は夫々実施例1、
実施例2、比較例1、及び比較例2で用いた着色シート
又は着色層の反射率を示す曲線図である。 1……着色層又は着色シート 2……感熱層又は感熱シート
Claims (1)
- 【請求項1】400〜700nmの波長域の光を照射した時、反
射光の50%以上が400〜500nmの波長域の色に着色された
シート又は層上に、樹脂母材とこの樹脂母材中に分散さ
れた有機低分子物質とを主成分としてなり、温度に依存
して透明度が可逆的に変化する感熱層又は感熱シートを
別々に又は一体的に組合せてなる可逆性感熱記録材料。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP61182666A JP2639522B2 (ja) | 1986-08-05 | 1986-08-05 | 可逆性感熱記録材料 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP61182666A JP2639522B2 (ja) | 1986-08-05 | 1986-08-05 | 可逆性感熱記録材料 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS6339377A JPS6339377A (ja) | 1988-02-19 |
JP2639522B2 true JP2639522B2 (ja) | 1997-08-13 |
Family
ID=16122309
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP61182666A Expired - Lifetime JP2639522B2 (ja) | 1986-08-05 | 1986-08-05 | 可逆性感熱記録材料 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2639522B2 (ja) |
Families Citing this family (22)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JPH02162091A (ja) * | 1988-12-16 | 1990-06-21 | Tomoegawa Paper Co Ltd | 可逆性感熱記録媒体 |
AU628159B2 (en) | 1989-04-07 | 1992-09-10 | Toppan Printing Co. Ltd. | Composition for reversible thermal recording medium |
JPH03180388A (ja) * | 1989-12-11 | 1991-08-06 | Tomoegawa Paper Co Ltd | 感熱記録媒体 |
JPH03180389A (ja) * | 1989-12-11 | 1991-08-06 | Tomoegawa Paper Co Ltd | 感熱記録媒体 |
US5329848A (en) * | 1990-12-29 | 1994-07-19 | Brother Kogyo Kabushiki Kaisha | Stamp device capable of perforating thermal stencil paper |
US5545381A (en) * | 1991-01-31 | 1996-08-13 | Ricoh Company, Ltd. | Device for regenerating printed sheet-like recording medium |
JPH04299177A (ja) * | 1991-03-28 | 1992-10-22 | Matsushita Electric Ind Co Ltd | 可逆感熱記録材料およびそれを用いた記録媒体 |
US5605777A (en) * | 1992-08-31 | 1997-02-25 | Ricoh Company, Ltd. | Method and apparatus for regenerating image holding member |
US5557312A (en) * | 1992-12-03 | 1996-09-17 | Brother Kogyo Kabushiki Kaisha | Thermal recording and erasing apparatus |
JP2691512B2 (ja) * | 1993-09-22 | 1997-12-17 | 株式会社リコー | 像保持体からの像形成物質除去方法及びその装置 |
JPH07140704A (ja) * | 1993-09-22 | 1995-06-02 | Ricoh Co Ltd | 像保持体の繰り返し使用方法 |
US5642550A (en) * | 1994-02-28 | 1997-07-01 | Ricoh Company, Ltd. | Apparatus for removing image forming substance from image holding member |
US5574538A (en) | 1994-09-26 | 1996-11-12 | Ricoh Company, Ltd. | Method and apparatus for removing image forming substance from image holding member forming processing situation mark |
JPH08166747A (ja) | 1994-10-14 | 1996-06-25 | Ricoh Co Ltd | シート材からの付着物除去装置 |
US5813344A (en) * | 1994-10-24 | 1998-09-29 | Ricoh Company, Ltd. | Method and apparatus for removing image forming substance from image holding member |
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JP3197822B2 (ja) * | 1996-01-31 | 2001-08-13 | 株式会社スリオンテック | 可逆性感熱記録組成物とそれを用いた書き替え可能な可逆性感熱記録シートおよびカード |
JP3781587B2 (ja) | 1999-07-22 | 2006-05-31 | 三菱製紙株式会社 | 可逆感熱記録材料 |
JP2004074583A (ja) | 2002-08-19 | 2004-03-11 | Sony Corp | 可逆性多色記録媒体、及びこれを用いた記録方法 |
JP2004074584A (ja) | 2002-08-19 | 2004-03-11 | Sony Corp | 可逆性多色記録媒体、及びこれを用いた記録方法 |
JP2004155010A (ja) | 2002-11-06 | 2004-06-03 | Sony Corp | 可逆性多色記録媒体、及びこれを用いた記録方法 |
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---|---|---|---|---|
JPS551890Y2 (ja) * | 1973-12-31 | 1980-01-18 | ||
DE2907352A1 (de) * | 1979-02-24 | 1980-08-28 | Dabisch Tipp Ex Tech | Koerper mit reversiblen, fixierbaren und temperaturveraenderlichen lichtextinktionen |
JPS57207853A (en) * | 1981-06-16 | 1982-12-20 | Matsushita Electric Ind Co Ltd | Lighting device for inspecting thin plate having semitransmission characteristics |
-
1986
- 1986-08-05 JP JP61182666A patent/JP2639522B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS6339377A (ja) | 1988-02-19 |
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