JP2004061452A - 異物検査装置およびその方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】内容物を含む透光性の容器で発生する光の屈折および反射を抑えて異物の有無の検出能力を高める。
【解決手段】透光性の液状体としての水20を内部に含みこの水20内に、透光性で液状の内容物10を含み密閉された透光性の容器1を入れるための透光性の水槽2と、この水槽2内の容器1に均一な面状光を照射する照明器具3と、この照明器具3によって面状光が照射された容器1を撮像するCCDカメラ4とを備え、水槽2が含む水20内に容器1を入れて、容器1で発生する光の屈折および反射を抑えた状態で、CCDカメラ4により容器1を撮像するようにした。
【選択図】 図1
【解決手段】透光性の液状体としての水20を内部に含みこの水20内に、透光性で液状の内容物10を含み密閉された透光性の容器1を入れるための透光性の水槽2と、この水槽2内の容器1に均一な面状光を照射する照明器具3と、この照明器具3によって面状光が照射された容器1を撮像するCCDカメラ4とを備え、水槽2が含む水20内に容器1を入れて、容器1で発生する光の屈折および反射を抑えた状態で、CCDカメラ4により容器1を撮像するようにした。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、透光性の容器の内部に異物が混入しているか否かを検査する異物検査装置およびその方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、透光性の容器の内部に異物が混入しているか否かを検査する装置ないし方法が種々提案されている。
【0003】
例えば、特開平6−273351号公報には、液体の入った容器を回転させる回転機構と、回転機構により容器を回転させて容器の回転方向における同一位置を複数回透視撮影し、検査画像信号を出力する透視手段と、複数の検査画像信号同士を相互に比較する比較手段と、比較結果に基づいて浮遊異物の有無を判定する判定手段とを有する液中異物検査装置が開示されている。この装置によれば、容器を回転させて液中の浮遊異物が常に同一位置に現れないようにすることで、容器表面に付着した異物と区別し、容器内の液体中に混入した浮遊異物のみを的確に検出することができる。
【0004】
特開2000−329704公報には、被検査体を所定区間傾斜させて搬送して被検査体の容器内部の一箇所に沈殿物を集中させ、集中させた箇所を検査して沈殿異物を検出するようにした沈殿異物検出方法などが開示されている。この方法によれば、集中させた箇所を検査して沈殿異物を検出することで、検出が困難であったガラス片等の沈殿異物を高速且つ高精度で検出することができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記双方の公報に記載されたものでは、検査対象物に対する照明および撮像状態により異物の有無を判別することができない場合があった。特に、壜などの透光性の容器に対しては、斜め上方ないし下方から壜の側面の一部を含むその底面側全体をフレーム内に収めて撮像することにより、容器内に異物が混入しているか否かを検査することが望ましいが、このようにして得た画像では、容器による光の屈折および反射のために、容器内に異物が混入しているか否かを的確に検査することが困難となる場合があった。
【0006】
すなわち、検査対象物がプリズムのような特性を持つ筒状の壜やアンプルなどの透光性の容器である場合、撮像される異物の画像の大きさが変化するという問題と、光源からの光がその軸に沿って容器を透過しなくなるという問題とがあった。
【0007】
図9に示すように、容器1をこの側面からCCDカメラ4で撮像した場合、容器1の凸プリズムのような特性により光が屈折するので、CCDカメラ4の視野軌跡41が容器1を透過する距離に比例して狭くなり、撮像される容器1内部の異物の大きさが変化してしまう。
【0008】
図10に示すように、図示しない点光源からの光30を液体の入った容器1に対して斜め上方から容器1の底面側に向けて照射し、その底面の下方側に図示しないCCDカメラなどを設けて検査する場合、光30は、容器1の側面で31,32の角度で屈折した後、容器1の底面に入射角33で入射するが、この入射角33が臨界角を越えると、容器1の底方向に透過しなくなる。この結果、その透過しなくなった部分の画像情報が欠落することとなり、容器1におけるその部分に異物が存在しているか否かを検査することができなくなってしまう。
【0009】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、特に上記後者の問題を解決し、内容物を含む透光性の容器で発生する光の屈折および反射を抑えて異物の有無の検出能力を高めることができる異物検査装置およびその方法を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するための請求項1記載の発明の異物検査装置は、透光性の液状体を内部に含み、この液状体内に、内容物を含む透光性の容器の一部または全部を入れるための透光性の収容手段と、この収容手段内の容器に光を照射する光源と、この光源によって光が照射された容器の撮像を行う撮像手段と、この撮像手段の撮像結果を基に前記容器の内部に異物が混入しているか否かを検査する検査手段とを備え、前記収容手段が含む液状体内に前記容器を入れて、前記容器で発生する光の屈折および反射を抑えた状態で、前記撮像手段により前記容器の撮像を行うことを特徴とする。
【0011】
請求項2記載の発明の異物検査装置は、内容物を含み形状が変形しやすい柔軟な透光性の容器の一部または全部を、空隙を無くすための予め決められた形状に強制的に補正して収容する収容手段と、この収容手段内の容器に光を照射する光源と、この光源によって光が照射された容器の撮像を行う撮像手段と、この撮像手段の撮像結果を基に前記容器の内部に異物が混入しているか否かを検査する検査手段とを備え、前記収容手段内に前記容器を入れて、前記容器で発生する光の屈折および反射を抑えるとともにその容器を前記予め決められた形状に強制的に補正した状態で、前記撮像手段により前記容器の撮像を行うことを特徴とする。
【0012】
請求項3記載の発明は、請求項2記載の異物検査装置において、前記収容手段は、透光性の液状体を内部に含み、その液状体を介して、前記容器の一部または全部を前記予め決められた形状に強制的に補正して収容することを特徴とする。
【0013】
請求項4記載の発明は、請求項2または3記載の異物検査装置において、前記収容手段は、光に対する屈折率が前記容器に含まれる内容物のそれと近似していることを特徴とする。
【0014】
請求項5記載の発明は、請求項1または3記載の異物検査装置において、前記液状体は、光に対する屈折率が前記容器に含まれる内容物のそれと近似していることを特徴とする。
【0015】
請求項6記載の発明は、請求項1記載の異物検査装置において、前記収容手段は、液体を内部に貯留する槽であることを特徴とする。
【0016】
請求項7記載の発明は、請求項6記載の異物検査装置において、前記槽は少なくとも1つの面が平面形状であることを特徴とする。
【0017】
請求項8記載の発明は、請求項1記載の異物検査装置において、前記容器は、底面から側面が立設する形状に形成され、その底面と側面との間の角が最下点となるように傾けた状態で前記液状体内に入れられることを特徴とする。
【0018】
請求項9記載の発明は、請求項2または3記載の異物検査装置において、前記液状体はゲル状体であり、前記収容手段は、内面に前記容器の一部または全部を前記予め決められた形状に強制的に補正するための凹部が形成された一対のハーフにより構成され、これら一対のハーフは、それぞれ平面形状の対向面を有し、前記光源は、前記一対のハーフの一方の対向面からそれらハーフ内の容器に光を照射し、前記撮像手段は、前記一対のハーフの他方の対向面からそれらハーフ内の容器を撮像することを特徴とする。
【0019】
請求項10記載の発明は、請求項1記載の異物検査装置において、前記収容手段の内部に、前記容器と共に前記光源および前記撮像手段を入れることを特徴とする。
【0020】
請求項11記載の発明は、請求項1記載の異物検査装置において、前記収容手段の外部に、前記光源および前記撮像手段を少なくとも1組み備えることを特徴とする。
【0021】
請求項12記載の発明は、請求項1記載の異物検査装置において、前記光源は均一な平面状の光を照射する面光源であり、前記撮像手段は、前記収容手段を前記面光源との間に挟み、前記面光源の光学的な軸と正対した状態で、前記収容手段内の容器の撮像を行い、前記検査手段は、前記撮像手段の撮像結果から得られる前記光源からの光の透過光量を利用して、前記容器の内部に異物が混入しているか否かを検査することを特徴とする。
【0022】
請求項13記載の発明は、請求項1記載の異物検査装置において、前記光源は均一な平面状の光を照射する面光源であり、前記撮像手段は前記光源の光軸から外れた位置に設けられ、前記検査手段は、前記撮像手段の撮像結果から得られる前記面光源からの前記異物での反射ないし屈折光を利用して、前記容器の内部に異物が混入しているか否かを検査することを特徴とする。
【0023】
請求項14記載の発明は、請求項1から12のいずれかに記載の異物検査装置において、前記検査手段は、前記撮像手段の撮像結果から得られる透過光量値を一定のレベルで2値化し、そのレベルよりも低い光量値を持つ画素を前記異物が存在する画素候補として処理し、その画素候補の大きさにより前記容器の内部に異物が混入しているか否かを検査することを特徴とする。
【0024】
請求項15記載の発明は、請求項1から11および13のいずれかに記載の異物検査装置において、前記検査手段は、前記撮像手段の撮像結果から得られる透過光量値を一定のレベルで2値化し、そのレベルよりも高い光量値を持つ画素を前記異物が存在する画素候補として処理し、その画素候補の大きさにより前記容器の内部に異物が混入しているか否かを検査することを特徴とする。
【0025】
請求項16記載の発明は、請求項1記載の異物検査装置において、前記検査手段は、前記撮像手段の撮像結果から得られる各画素の透過光量値を周辺の画素の透過光量値と比較し、光量変化量の大きさにより前記容器の内部に異物が混入しているか否かを検査することを特徴とする。
【0026】
請求項17記載の発明は、請求項1記載の異物検査装置において、前記検査手段は、前記撮像手段の撮像結果と、予め登録された良品の前記撮像手段による撮像結果とを比較することにより、前記容器の内部に異物が混入しているか否かを検査することを特徴とする。
【0027】
請求項18記載の発明の異物検査方法は、請求項1から17のいずれかに記載の異物検査装置を用いて、前記容器の内部に異物が混入しているか否かを検査する異物検査方法であって、前記収容手段内に前記容器を入れて、少なくとも前記容器で発生する光の屈折および反射を抑えた状態で、前記撮像手段により前記容器の撮像を行うことを特徴とする。
【0028】
【発明の実施の形態】
(第1実施形態)
図1は異物検査装置(システム)の構成図であり、この図を参照しながら本発明に係る第1実施形態について説明する。
【0029】
第1実施形態の異物検査装置は、図1に示すように、透光性で液状の内容物10を含み密閉された透光性の容器1の内部にガラス片やゴム片やゴミなどの異物が混入しているか否かを検査するものであり、透光性の収容手段としての水槽2と、光源としての照明器具3と、撮像手段としてのCCDカメラ4と、検査手段としての画像処理装置5とを備えている。容器1の例としては、図1に示すような筒状の壜や例えば上方側が細い筒状のビール壜などが挙げられる。
【0030】
水槽2は、上方に開口21を有し、上向きに傾斜し互いに対面する平面形状の側面23,24を持つ箱状に透光性部材により形成され、透光性の液状体として例えば水20を内部に含み、この水20内に容器1の一部または全部(図では一部)を入れるためのものである。
【0031】
照明器具3は、面光源として、均一な平面状の光を水槽2内の容器1に照射するものであり、図1の例では、水槽2の側面24側から容器1に光を照射するように配置されている。
【0032】
CCDカメラ4は、照明器具3によって照明された容器1を撮像するものであり、図1の例では、水槽2を間に挟んで照明器具3と対向して、水槽2の側面23側から容器1の底面側(一部側面を含む)を撮像するように配置されている。なお、本発明の撮像手段は、CCDカメラに限らず、照明された容器からの光を受光することができるものであればよい。
【0033】
画像処理装置5は、CCDカメラ4の撮像結果を基に容器1の内部に異物が混入しているか否かを検査するための画像処理を実行するものである。図1の例では、CCDカメラ4が、水槽2を照明器具3との間に挟み、照明器具3の光軸と正対した状態で、水槽2内の容器1の撮像を行うので、画像処理装置5は、CCDカメラ4の撮像から得られる照明器具3からの光の透過光量の情報を含む画像(濃淡画像)を利用して、容器1の内部に異物が混入しているか否かを検査するための画像処理を実行する。
【0034】
この画像処理の具体例を幾つか挙げると、透過光量値を一定のレベルで2値化し、そのレベルよりも低い光量値を持つ画素を異物が存在する画素候補として処理することにより、その画素候補の大きさに応じて、容器1の内部に異物が混入しているか否かを検査することができる。例えば、画素候補の大きさが所定画素数の大きさ以上であれば、容器1の内部に異物が混入しているとし、そうでなければ異物が混入していないとすることができる。
【0035】
また、各画素の透過光量値を周辺の画素の透過光量値と比較することにより、光量変化量の大きさに応じて、容器1の内部に異物が混入しているか否かを検査することができる。例えば、光量変化量の大きさが所定の基準変化量以上であれば、異物による光量変化量であるとすることができる。
【0036】
さらに、CCDカメラ4の撮像結果と、予め登録された良品のCCDカメラ4による撮像結果とを比較することにより、容器1の内部に異物が混入しているか否かを検査することができる。例えば、透過光量値の相違する画素が所定数以上塊となって存在していれば、容器1の内部に異物が混入しているとすることができる。
【0037】
ここで、照明器具3から照射された光30は、水槽2の側面24に対して垂直に入光し、側面24で屈折しない。水槽2内に入光した光30は、斜め下方から容器1の底面側に至り、このとき、容器1の内容物10と水槽2内の水20との屈折率が近似しているのでそのまま直進し、そして側面24と対面する側面23から垂直にCCDカメラ4側へと屈折することなく出光する。従って、容器1内の底面側に異物が存在していなければ均一な面光源で照明された容器1を含む画像が得られ、異物が存在していればその異物の位置が暗くなる画像が得られることになる。
【0038】
図2に図1の構成から水槽を取り除いた場合の構成図を示し、図3(a)に図1の構成により得られる撮像画像を示し、図3(b)に図2の構成から得られる撮像画像を示す。第1実施形態によれば、容器1での光の屈折および反射を抑えることにより、図3(a)に示すように、容器1内に混入した異物(図3(a)では円内のガラス片)を画像処理により検出可能な濃淡状態で撮像することができる。これに対して、容器1での光の屈折および反射を抑えることができない図2の構成では、図10で説明した光の屈折および反射により異物を含む領域が暗くなって、その異物を画像処理により検出可能な濃淡状態で撮像することができない。
【0039】
このように、水槽2が含む水20内に容器1を入れて、容器1で発生する光の屈折および反射を抑えた状態で、CCDカメラ4により容器1を撮像することにより、内容物20を含む透光性の容器1で発生する光の屈折および反射を抑えることができるため、CCDカメラ4を複数台使用することなく、異物の有無の検出能力を高めることができる。特に、第1実施形態では、混入した異物が存在する確率の高い容器1の底面側を重点的に検査することができるので、望ましい異物検査装置となる。
【0040】
また、水槽2に含まれる水20は光に対する屈折率が容器1に含まれる内容物10のそれと近似しているので、容器1で発生する光の屈折および反射をより好適に抑えることができる。
【0041】
さらに、水槽2における照明器具3側の側面24およびCCDカメラ4側の側面23の双方が平面形状であって互いに対面するので、照明器具3から側面24に光を屈折しないように入光させることができ、側面23から光を屈折しないように出光させることができるので、全体的な光の屈折の抑制が可能となる。
【0042】
なお、第1実施形態では、水槽2の側面23が水槽2内からの光を屈折させることなく出光させるように傾斜面となっているが、水槽2内で容器1を透過した後の光は、図3(a)に示した濃淡情報を含んだ状態にあるので、水槽2の側面23が鉛直方向の平面であっても、その濃淡情報を含んだ状態の光が屈折するだけで、容器1内に混入した異物を検出することができるため、水槽2の側面23は必ずしも傾斜面でなくても構わない。
【0043】
(第2実施形態)
図4は異物検査装置の構成図であり、この図を参照しながら本発明に係る第2実施形態について説明する。
【0044】
第2実施形態の異物検査装置は、図4に示すように、照明器具3と、CCDカメラ4と、画像処理装置5とを第1実施形態と同様に備えているほか、第1実施形態との相違点として、水槽2とは形状が異なる水槽2Aを備えている。すなわち、水槽2Aは、上方に開口21を有し、底面22から立設し互いに対面する平面形状の側面23,24を持つ箱状に透光性部材により形成されている。また、容器1は、底面から側面が立設する形状に形成されるが、その底面と側面との間の角が最下点となるように傾けた状態で水20内に入れられる。
【0045】
上記構成の異物検査装置でも、水槽2Aが含む水20内に容器1を入れて、容器1で発生する光の屈折および反射を抑えた状態で、CCDカメラ4により容器1の撮像が行われる。そして、CCDカメラ4の撮像から得られる照明器具3からの光の透過光量の情報を含む画像を利用して、容器1の内部に異物が混入しているか否かの検査が画像処理装置5によって実行される。
【0046】
ここで、照明器具3から照射された光30は、水槽2Aの側面24に対して垂直に入光し、側面24で屈折しない。水槽2A内に入光した光30は、底面と側面との間の角が最下点となるように傾いた容器1の底面側に至り、このとき、容器1の内容物10と水槽2A内の水20との屈折率が近似しているのでそのまま直進し、そして側面24と対面する側面23から垂直にCCDカメラ4側へと屈折することなく出光する。従って、第2実施形態でも、容器1内の底面側に異物が存在していなければ均一な面光源で照明された容器1を含む画像が得られ、異物が存在していればその異物の位置が暗くなる画像が得られることになる。
【0047】
このような第2実施形態によれば、第1実施形態と同様の効果が得られるとともに、容器1を底面と側面との間の角が最下点となるように傾けることにより、容器1に混入した異物をその角に集めることができ、その角をCCDカメラ4で撮像して容器1に異物が混入しているか否かを重点的に検査することができる。
【0048】
(第3実施形態)
図5は異物検査装置の構成図であり、この図を参照しながら本発明に係る第3実施形態について説明する。
【0049】
第3実施形態の異物検査装置は、図5に示すように、照明器具3と、CCDカメラ4と、画像処理装置5とを第1実施形態と同様に備えているほか、第1実施形態との相違点として、水槽2とは形状が異なる水槽2Bを備えている。すなわち、水槽2Bは、容器1と共に照明器具3およびCCDカメラ4を水20内に入れることができる大きさの箱状に形成されている。ただし、照明器具3およびCCDカメラ4は防水構造になっているものとする。
【0050】
上記構成の異物検査装置では、水槽2Bが含む水20内に、第1実施形態と同様の位置関係で、容器1と共に照明器具3およびCCDカメラ4を入れて、容器1で発生する光の屈折および反射を抑えた状態で、CCDカメラ4により容器1の撮像が行われる。そして、CCDカメラ4の撮像から得られる照明器具3からの光の透過光量の情報を含む画像を利用して、容器1の内部に異物が混入しているか否かの検査が画像処理装置5によって実行される。
【0051】
ここで、照明器具3から照射された光30は、屈折することなく、斜め下方から容器1の底面側に至り、このとき、容器1の内容物10と水槽2B内の水20との屈折率が近似しているのでそのまま直進し、そして屈折することなくCCDカメラ4側へと入光する。従って、容器1内の底面側に異物が存在していなければ均一な面光源で照明された容器1を含む画像が得られ、異物が存在していればその異物の位置が暗くなる画像が得られることになる。
【0052】
このような第3実施形態によれば、全てがほぼ同じ媒体中に設置されるため、屈折による影響を受けずに異物の混入検査が可能となる。
【0053】
(第4実施形態)
図6は異物検査装置の構成図であり、この図を参照しながら本発明に係る第4実施形態について説明する。
【0054】
第4実施形態の異物検査装置は、図6に示すように、照明器具3と、CCDカメラ4とを第1実施形態と同様に備えているほか、第1実施形態との相違点として、水槽2Cと、画像処理装置5Aとを備えている。
【0055】
ただし、CCDカメラ4は、照明器具3から直接光が入射しないように照明器具3の光軸から外れた位置に設けられる。図6の例では、立設した容器1の底面側を斜め上方から撮像するように配置されている。
【0056】
水槽2Cは、上方に開口21を有し、平面形状の底面22から立設する平面形状の側面24を持つ箱状に透光性部材により形成され、底面22に遮光性の黒い背景板6が設けられている。なお、側面24以外の側面は、平面形状の側面でも例えば断面がC字状の局面形状でもよいが、少なくとも側面24と対面する側面は平面形状であるのが望ましい。
【0057】
画像処理装置5Aは、CCDカメラ4の撮像結果を基に容器1の内部に異物が混入しているか否かを検査するための画像処理を実行するものである。図6の例では、CCDカメラ4が照明器具3の光軸から外れた位置に設けられるので、画像処理装置5Aは、CCDカメラ4の撮像から得られる照明器具3からの異物での反射ないし屈折光を利用して、容器1の内部に異物が混入しているか否かを検査するための画像処理を実行する。
【0058】
この画像処理の具体例としては、透過光量値を一定のレベルで2値化し、そのレベルよりも高い光量値を持つ画素を異物が存在する画素候補として処理することにより、その画素候補の大きさに応じて、容器1の内部に異物が混入しているか否かを検査することができる。なお、この他の具体例については、第1実施形態の画像処理例と同様である。
【0059】
上記構成の異物検査装置では、水槽2Cが含む水20内に容器1を入れて、容器1で発生する光の屈折および反射を抑えた状態で、CCDカメラ4により容器1の撮像が行われる。そして、CCDカメラ4の撮像から得られる照明器具3からの異物9での反射ないし屈折光を利用して、容器1の内部に異物が混入しているか否かの検査が画像処理装置5Aによって実行される。
【0060】
ここで、照明器具3から照射された光30は、水槽2Cの側面24に対して垂直に入光し、側面24で屈折しない。水槽2C内に入光した光30は、容器1の底面側に至り、このとき、容器1の内容物10と水槽2C内の水20との屈折率が近似しているので、容器1内に異物がなければそのまま直進し、容器1の側面23から出光する。これに対し、容器1内に異物9があれば、そこで光が反射ないし屈折する。従って、容器1内の底面側に異物が存在していなければ濃淡がほぼ均一な画像が得られ、異物が存在していればその異物の位置が明るくなる画像が得られることになる。
【0061】
このように、水槽2Cが含む水20内に容器1を入れて、容器1で発生する光の屈折および反射を抑えた状態で、CCDカメラ4により容器1を撮像することにより、内容物20を含む透光性の容器1で発生する光の屈折および反射を抑えることができるため、異物の有無の検出能力を高めることができる。
【0062】
また、水槽2Cに含まれる水20は光に対する屈折率が容器1に含まれる内容物10のそれと近似しているので、容器1で発生する光の屈折をより好適に抑えることができる。
【0063】
さらに、水槽2Cにおける照明器具3側の側面24が平面形状であるので、照明器具3から側面24に光を屈折しないように入光させることができるので、全体的な光の屈折の抑制が可能となる。
【0064】
(第5実施形態)
図7は異物検査装置の構成図であり、この図を参照しながら本発明に係る第5実施形態について説明する。
【0065】
第5実施形態の異物検査装置は、図7に示すように、照明器具3と、CCDカメラ4と、画像処理装置5Aとを第4実施形態と同様に備えているほか、第4実施形態との相違点として水槽2Dを備えている。
【0066】
水槽2Dは、上方に開口21を有し、平面形状の底面22から立設する平面形状の側面24を持つ箱状に透光性部材により形成され、側面24に遮光性の黒い背景板6が設けられている。なお、側面24以外の側面は、平面形状の側面でも例えば断面がC字状の局面形状でもよいが、少なくとも側面24と対面する側面23は平面形状であるのが望ましい。
【0067】
ただし、照明器具3は、水槽2Dの底面22から容器1の底面側に光を照射するように配置されている。また、CCDカメラ4は、照明器具3から直接光が入射しないように照明器具3の主軸から外れた位置に設けられ、水槽2Dを介してその背景板6と対向するように配置されている。
【0068】
上記構成の異物検査装置では、水槽2Dが含む水20内に容器1を入れて、容器1で発生する光の屈折および反射を抑えた状態で、CCDカメラ4により容器1の撮像が行われる。そして、CCDカメラ4の撮像から得られる照明器具3からの異物9での反射ないし屈折光を利用して、容器1の内部に異物が混入しているか否かの検査が画像処理装置5Aによって実行される。
【0069】
ここで、照明器具3から照射された光30は、水槽2Dの底面22に対して垂直に入光し、底面22で屈折しない。水槽2D内に入光した光30は、容器1の底面側に至り、このとき、容器1の内容物10と水槽2D内の水20との屈折率が近似しているので、容器1内に異物がなければそのまま直進し、容器1の開口21から出光する。これに対し、容器1内に異物9があれば、そこで光が反射ないし屈折する。従って、容器1内の底面側に異物が存在していなければ濃淡が均一な画像が得られ、異物が存在していればその異物の位置が明るくなる画像が得られることになる。
【0070】
このような第5実施形態によっても、第4実施形態と同様の効果を奏することができる。
【0071】
(第6実施形態)
図8は異物検査装置の構成図であり、この図を参照しながら本発明に係る第6実施形態について説明する。
【0072】
第6実施形態の異物検査装置は、例えば点滴パックなどのように、透光性の液剤を内容物として含み形状が変形しやすい柔軟な透光性の(樹脂製)容器1Aに異物が混入しているか否かを検査するものであり、図8に示すように、照明器具3と、CCDカメラ4と、画像処理装置5とを第1実施形態と同様に備えているほか、第1実施形態との相違点として、透光性で例えば樹脂製の収容体7を透光性の収容手段として備えている。
【0073】
この収容体7は、容器1Aの一部または全部を、空隙を無くすための予め決められた形状に強制的に補正して収容するものであり、容器1Aを包み込む凹部70を有する一対のハーフ71,72により構成され、それらの各凹部70に例えばゲル状で透光性の液状体を含んでいる。それらの各凹部70は、容器1Aの変形しやすい形状のうち、容器1Aとの間の空隙が最も少なくなるような形状に対応する凹面形状に形成され、容器1Aの一部または全部(図8では一部)を一対のハーフ71,72で挟み込むことにより、空隙を無くすための予め決められた形状に容器1Aを強制的に補正する。また、容器1Aは、ゲル状で透光性の液状体を介してハーフ71,72で挟み込まれることになる。
【0074】
ここで、上記透光性の液状体およびハーフ71,72は、容器1Aの内容物と近似する屈折率を有している。また、ハーフ71のCCDカメラ4側の面711およびハーフ72の照明器具3側の面721は、互いに対面する平面形状になっている。そして、照明器具3は、ハーフ72の面721側から容器1Aに光を照射するように配置され、CCDカメラ4は、ハーフ71の面711側から容器1Aを撮像するように配置されている。
【0075】
上記構成の異物検査装置では、収容体7が含む透光性の液状体内に容器1Aを入れて、容器1Aで発生する光の屈折および反射を抑えた状態で、CCDカメラ4により容器1Aの撮像が行われる。そして、CCDカメラ4の撮像から得られる照明器具3からの光の透過光量の情報を含む画像を利用して、容器1Aの内部に異物が混入しているか否かの検査が画像処理装置5によって実行される。
【0076】
ここで、照明器具3から照射された光30は、収容体7のハーフ72の面721に対して垂直に入光し、面721で屈折しない。収容体7内に入光した光30は、容器1Aに至り、このとき、容器1Aの内容物と収容体7の透光性の液状体との屈折率が近似しているのでそのまま直進し、そして面721と対面するハーフ71の面711から垂直にCCDカメラ4側へと屈折することなく出光する。従って、容器1A内に異物が存在していなければ均一な面光源で照明された容器1Aを含む画像が得られ、異物が存在していればその異物の位置が暗くなる画像が得られることになる。
【0077】
このような第6実施形態によっても、内容物を含む透光性の容器1Aで発生する光の屈折および反射を抑えることができるため、異物の有無の検出能力を高めることができる。
【0078】
なお、第6実施形態では、収容体7は、各凹部70に液状体を含む構成になっているが、各凹部70が空隙を無くすための予め決められた形状に容器1Aを強制的に補正するので、各凹部70に液状体を含まなくても構わない。
【0079】
【発明の効果】
以上のことから明らかなように、請求項1記載の発明は、透光性の液状体を内部に含み、この液状体内に、内容物を含む透光性の容器の一部または全部を入れるための透光性の収容手段と、この収容手段内の容器に光を照射する光源と、この光源によって光が照射された容器の撮像を行う撮像手段と、この撮像手段の撮像結果を基に前記容器の内部に異物が混入しているか否かを検査する検査手段とを備え、前記収容手段が含む液状体内に前記容器を入れて、前記容器で発生する光の屈折および反射を抑えた状態で、前記撮像手段により前記容器の撮像を行うので、内容物を含む透光性の容器で発生する光の屈折および反射を抑えることができるため、撮像手段を複数使用しなくても、異物の有無の検出能力を高めることができる。
【0080】
請求項2記載の発明の異物検査装置は、内容物を含み形状が変形しやすい柔軟な透光性の容器の一部または全部を、空隙を無くすための予め決められた形状に強制的に補正して収容する収容手段と、この収容手段内の容器に光を照射する光源と、この光源によって光が照射された容器の撮像を行う撮像手段と、この撮像手段の撮像結果を基に前記容器の内部に異物が混入しているか否かを検査する検査手段とを備え、前記収容手段内に前記容器を入れて、前記容器で発生する光の屈折および反射を抑えるとともにその容器を前記予め決められた形状に強制的に補正した状態で、前記撮像手段により前記容器の撮像を行うので、内容物を含む透光性の容器で発生する光の屈折および反射を抑えることができるため、撮像手段を複数使用しなくても、異物の有無の検出能力を高めることができる。また、容器の一部または全部を予め決められた形状に強制的に補正するので、容器の一部または全部と収容手段との間の空隙を無くし、空隙による光の屈折および反射を抑えることができる。
【0081】
請求項3記載の発明は、請求項2記載の異物検査装置において、前記収容手段は、透光性の液状体を内部に含み、その液状体を介して、前記容器の一部または全部を前記予め決められた形状に強制的に補正して収容するので、より好適に、容器の一部または全部と収容手段との間の空隙を無くし、空隙による光の屈折および反射を抑えることができる。
【0082】
請求項4記載の発明は、請求項2または3記載の異物検査装置において、前記収容手段は、光に対する屈折率が前記容器に含まれる内容物のそれと近似しているので、容器で発生する光の屈折をより好適に抑えることができる。
【0083】
請求項5記載の発明は、請求項1または3記載の異物検査装置において、前記液状体は、光に対する屈折率が前記容器に含まれる内容物のそれと近似しているので、容器で発生する光の屈折をより好適に抑えることができる。
【0084】
請求項6記載の発明は、請求項1記載の異物検査装置において、前記収容手段は、液体を内部に貯留する槽であり、この構成でも、異物の有無の検出能力を高めることができる。
【0085】
請求項7記載の発明は、請求項6記載の異物検査装置において、前記槽は少なくとも1つの面が平面形状であるので、その平面形状の面から容器に光源の光を照射するようにすれば、槽での光の屈折をも抑えることが可能になる。
【0086】
請求項8記載の発明は、請求項1記載の異物検査装置において、前記容器は、底面から側面が立設する形状に形成され、その底面と側面との間の角が最下点となるように傾けた状態で前記液状体内に入れられるので、その角を撮像手段で撮像して容器に異物が混入しているか否かを重点的に検査することができる。
【0087】
請求項9記載の発明は、請求項2または3記載の異物検査装置において、前記液状体はゲル状体であり、前記収容手段は、内面に前記容器の一部または全部を前記予め決められた形状に強制的に補正するための凹部が形成された一対のハーフにより構成され、これら一対のハーフは、それぞれ平面形状の対向面を有し、前記光源は、前記一対のハーフの一方の対向面からそれらハーフ内の容器に光を照射し、前記撮像手段は、前記一対のハーフの他方の対向面からそれらハーフ内の容器を撮像するので、ハーフの対向面での光の屈折をも抑えることが可能になる。
【0088】
請求項10記載の発明は、請求項1記載の異物検査装置において、前記収容手段の内部に、前記容器と共に前記光源および前記撮像手段を入れるので、屈折による影響を受けず異物の混入検査が可能となる。
【0089】
請求項11記載の発明は、請求項1記載の異物検査装置において、前記収容手段の外部に、前記光源および前記撮像手段を少なくとも1組み備えるのであり、この構成でも、異物の有無の検出能力を高めることができる。
【0090】
請求項12記載の発明は、請求項1記載の異物検査装置において、前記光源は均一な平面状の光を照射する面光源であり、前記撮像手段は、前記収容手段を前記面光源との間に挟み、前記面光源の光学的な軸と正対した状態で、前記収容手段内の容器の撮像を行い、前記検査手段は、前記撮像手段の撮像結果から得られる前記光源からの光の透過光量を利用して、前記容器の内部に異物が混入しているか否かを検査するのであり、この構成でも、異物の有無の検出能力を高めることができる。
【0091】
請求項13記載の発明は、請求項1記載の異物検査装置において、前記光源は均一な平面状の光を照射する面光源であり、前記撮像手段は前記光源の光軸から外れた位置に設けられ、前記検査手段は、前記撮像手段の撮像結果から得られる前記面光源からの前記異物での反射ないし屈折光を利用して、前記容器の内部に異物が混入しているか否かを検査するのであり、この構成でも、異物の有無の検出能力を高めることができる。
【0092】
請求項14記載の発明は、請求項1から12のいずれかに記載の異物検査装置において、前記検査手段は、前記撮像手段の撮像結果から得られる透過光量値を一定のレベルで2値化し、そのレベルよりも低い光量値を持つ画素を前記異物が存在する画素候補として処理し、その画素候補の大きさにより前記容器の内部に異物が混入しているか否かを検査するのであり、この構成でも、異物の有無の検出能力を高めることができる。
【0093】
請求項15記載の発明は、請求項1から11および13のいずれかに記載の異物検査装置において、前記検査手段は、前記撮像手段の撮像結果から得られる透過光量値を一定のレベルで2値化し、そのレベルよりも高い光量値を持つ画素を前記異物が存在する画素候補として処理し、その画素候補の大きさにより前記容器の内部に異物が混入しているか否かを検査するのであり、この構成でも、異物の有無の検出能力を高めることができる。
【0094】
請求項16記載の発明は、請求項1記載の異物検査装置において、前記検査手段は、前記撮像手段の撮像結果から得られる各画素の透過光量値を周辺の画素の透過光量値と比較し、光量変化量の大きさにより前記容器の内部に異物が混入しているか否かを検査するのであり、この構成でも、異物の有無の検出能力を高めることができる。
【0095】
請求項17記載の発明は、請求項1記載の異物検査装置において、前記検査手段は、前記撮像手段の撮像結果と、予め登録された良品の前記撮像手段による撮像結果とを比較することにより、前記容器の内部に異物が混入しているか否かを検査するので、より好適に容器内の異物を検出することができる。
【0096】
請求項18記載の発明の異物検査方法は、請求項1から17のいずれかに記載の異物検査装置を用いて、前記容器の内部に異物が混入しているか否かを検査する異物検査方法であって、前記収容手段内に前記容器を入れて、少なくとも前記容器で発生する光の屈折および反射を抑えた状態で、前記撮像手段により前記容器の撮像を行うので、異物の有無の検出能力を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る第1実施形態の異物検査装置の構成図である。
【図2】図1の構成から水槽を取り除いた場合の構成図である。
【図3】図1の異物検査装置の効果を説明するための図であって、表示装置上に表示された中間画像をプリンタで印刷出力して得た図面に代わる写真である。
【図4】本発明に係る第2実施形態の異物検査装置の構成図である。
【図5】本発明に係る第3実施形態の異物検査装置の構成図である。
【図6】本発明に係る第4実施形態の異物検査装置の構成図である。
【図7】本発明に係る第5実施形態の異物検査装置の構成図である。
【図8】本発明に係る第6実施形態の異物検査装置の構成図である。
【図9】撮像される異物の画像の大きさが変化する問題点の説明図である。
【図10】光源からの光がその軸に沿って容器を透過しなくなる問題点の説明図である。
【符号の説明】
1,1A 容器
10 内容物
2,2A,2B,2C,2D 水槽
20 水
3 照明器具
4 CCDカメラ
5,5A 画像処理装置
6 背景板
7 収容体
【発明の属する技術分野】
本発明は、透光性の容器の内部に異物が混入しているか否かを検査する異物検査装置およびその方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、透光性の容器の内部に異物が混入しているか否かを検査する装置ないし方法が種々提案されている。
【0003】
例えば、特開平6−273351号公報には、液体の入った容器を回転させる回転機構と、回転機構により容器を回転させて容器の回転方向における同一位置を複数回透視撮影し、検査画像信号を出力する透視手段と、複数の検査画像信号同士を相互に比較する比較手段と、比較結果に基づいて浮遊異物の有無を判定する判定手段とを有する液中異物検査装置が開示されている。この装置によれば、容器を回転させて液中の浮遊異物が常に同一位置に現れないようにすることで、容器表面に付着した異物と区別し、容器内の液体中に混入した浮遊異物のみを的確に検出することができる。
【0004】
特開2000−329704公報には、被検査体を所定区間傾斜させて搬送して被検査体の容器内部の一箇所に沈殿物を集中させ、集中させた箇所を検査して沈殿異物を検出するようにした沈殿異物検出方法などが開示されている。この方法によれば、集中させた箇所を検査して沈殿異物を検出することで、検出が困難であったガラス片等の沈殿異物を高速且つ高精度で検出することができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記双方の公報に記載されたものでは、検査対象物に対する照明および撮像状態により異物の有無を判別することができない場合があった。特に、壜などの透光性の容器に対しては、斜め上方ないし下方から壜の側面の一部を含むその底面側全体をフレーム内に収めて撮像することにより、容器内に異物が混入しているか否かを検査することが望ましいが、このようにして得た画像では、容器による光の屈折および反射のために、容器内に異物が混入しているか否かを的確に検査することが困難となる場合があった。
【0006】
すなわち、検査対象物がプリズムのような特性を持つ筒状の壜やアンプルなどの透光性の容器である場合、撮像される異物の画像の大きさが変化するという問題と、光源からの光がその軸に沿って容器を透過しなくなるという問題とがあった。
【0007】
図9に示すように、容器1をこの側面からCCDカメラ4で撮像した場合、容器1の凸プリズムのような特性により光が屈折するので、CCDカメラ4の視野軌跡41が容器1を透過する距離に比例して狭くなり、撮像される容器1内部の異物の大きさが変化してしまう。
【0008】
図10に示すように、図示しない点光源からの光30を液体の入った容器1に対して斜め上方から容器1の底面側に向けて照射し、その底面の下方側に図示しないCCDカメラなどを設けて検査する場合、光30は、容器1の側面で31,32の角度で屈折した後、容器1の底面に入射角33で入射するが、この入射角33が臨界角を越えると、容器1の底方向に透過しなくなる。この結果、その透過しなくなった部分の画像情報が欠落することとなり、容器1におけるその部分に異物が存在しているか否かを検査することができなくなってしまう。
【0009】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、特に上記後者の問題を解決し、内容物を含む透光性の容器で発生する光の屈折および反射を抑えて異物の有無の検出能力を高めることができる異物検査装置およびその方法を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するための請求項1記載の発明の異物検査装置は、透光性の液状体を内部に含み、この液状体内に、内容物を含む透光性の容器の一部または全部を入れるための透光性の収容手段と、この収容手段内の容器に光を照射する光源と、この光源によって光が照射された容器の撮像を行う撮像手段と、この撮像手段の撮像結果を基に前記容器の内部に異物が混入しているか否かを検査する検査手段とを備え、前記収容手段が含む液状体内に前記容器を入れて、前記容器で発生する光の屈折および反射を抑えた状態で、前記撮像手段により前記容器の撮像を行うことを特徴とする。
【0011】
請求項2記載の発明の異物検査装置は、内容物を含み形状が変形しやすい柔軟な透光性の容器の一部または全部を、空隙を無くすための予め決められた形状に強制的に補正して収容する収容手段と、この収容手段内の容器に光を照射する光源と、この光源によって光が照射された容器の撮像を行う撮像手段と、この撮像手段の撮像結果を基に前記容器の内部に異物が混入しているか否かを検査する検査手段とを備え、前記収容手段内に前記容器を入れて、前記容器で発生する光の屈折および反射を抑えるとともにその容器を前記予め決められた形状に強制的に補正した状態で、前記撮像手段により前記容器の撮像を行うことを特徴とする。
【0012】
請求項3記載の発明は、請求項2記載の異物検査装置において、前記収容手段は、透光性の液状体を内部に含み、その液状体を介して、前記容器の一部または全部を前記予め決められた形状に強制的に補正して収容することを特徴とする。
【0013】
請求項4記載の発明は、請求項2または3記載の異物検査装置において、前記収容手段は、光に対する屈折率が前記容器に含まれる内容物のそれと近似していることを特徴とする。
【0014】
請求項5記載の発明は、請求項1または3記載の異物検査装置において、前記液状体は、光に対する屈折率が前記容器に含まれる内容物のそれと近似していることを特徴とする。
【0015】
請求項6記載の発明は、請求項1記載の異物検査装置において、前記収容手段は、液体を内部に貯留する槽であることを特徴とする。
【0016】
請求項7記載の発明は、請求項6記載の異物検査装置において、前記槽は少なくとも1つの面が平面形状であることを特徴とする。
【0017】
請求項8記載の発明は、請求項1記載の異物検査装置において、前記容器は、底面から側面が立設する形状に形成され、その底面と側面との間の角が最下点となるように傾けた状態で前記液状体内に入れられることを特徴とする。
【0018】
請求項9記載の発明は、請求項2または3記載の異物検査装置において、前記液状体はゲル状体であり、前記収容手段は、内面に前記容器の一部または全部を前記予め決められた形状に強制的に補正するための凹部が形成された一対のハーフにより構成され、これら一対のハーフは、それぞれ平面形状の対向面を有し、前記光源は、前記一対のハーフの一方の対向面からそれらハーフ内の容器に光を照射し、前記撮像手段は、前記一対のハーフの他方の対向面からそれらハーフ内の容器を撮像することを特徴とする。
【0019】
請求項10記載の発明は、請求項1記載の異物検査装置において、前記収容手段の内部に、前記容器と共に前記光源および前記撮像手段を入れることを特徴とする。
【0020】
請求項11記載の発明は、請求項1記載の異物検査装置において、前記収容手段の外部に、前記光源および前記撮像手段を少なくとも1組み備えることを特徴とする。
【0021】
請求項12記載の発明は、請求項1記載の異物検査装置において、前記光源は均一な平面状の光を照射する面光源であり、前記撮像手段は、前記収容手段を前記面光源との間に挟み、前記面光源の光学的な軸と正対した状態で、前記収容手段内の容器の撮像を行い、前記検査手段は、前記撮像手段の撮像結果から得られる前記光源からの光の透過光量を利用して、前記容器の内部に異物が混入しているか否かを検査することを特徴とする。
【0022】
請求項13記載の発明は、請求項1記載の異物検査装置において、前記光源は均一な平面状の光を照射する面光源であり、前記撮像手段は前記光源の光軸から外れた位置に設けられ、前記検査手段は、前記撮像手段の撮像結果から得られる前記面光源からの前記異物での反射ないし屈折光を利用して、前記容器の内部に異物が混入しているか否かを検査することを特徴とする。
【0023】
請求項14記載の発明は、請求項1から12のいずれかに記載の異物検査装置において、前記検査手段は、前記撮像手段の撮像結果から得られる透過光量値を一定のレベルで2値化し、そのレベルよりも低い光量値を持つ画素を前記異物が存在する画素候補として処理し、その画素候補の大きさにより前記容器の内部に異物が混入しているか否かを検査することを特徴とする。
【0024】
請求項15記載の発明は、請求項1から11および13のいずれかに記載の異物検査装置において、前記検査手段は、前記撮像手段の撮像結果から得られる透過光量値を一定のレベルで2値化し、そのレベルよりも高い光量値を持つ画素を前記異物が存在する画素候補として処理し、その画素候補の大きさにより前記容器の内部に異物が混入しているか否かを検査することを特徴とする。
【0025】
請求項16記載の発明は、請求項1記載の異物検査装置において、前記検査手段は、前記撮像手段の撮像結果から得られる各画素の透過光量値を周辺の画素の透過光量値と比較し、光量変化量の大きさにより前記容器の内部に異物が混入しているか否かを検査することを特徴とする。
【0026】
請求項17記載の発明は、請求項1記載の異物検査装置において、前記検査手段は、前記撮像手段の撮像結果と、予め登録された良品の前記撮像手段による撮像結果とを比較することにより、前記容器の内部に異物が混入しているか否かを検査することを特徴とする。
【0027】
請求項18記載の発明の異物検査方法は、請求項1から17のいずれかに記載の異物検査装置を用いて、前記容器の内部に異物が混入しているか否かを検査する異物検査方法であって、前記収容手段内に前記容器を入れて、少なくとも前記容器で発生する光の屈折および反射を抑えた状態で、前記撮像手段により前記容器の撮像を行うことを特徴とする。
【0028】
【発明の実施の形態】
(第1実施形態)
図1は異物検査装置(システム)の構成図であり、この図を参照しながら本発明に係る第1実施形態について説明する。
【0029】
第1実施形態の異物検査装置は、図1に示すように、透光性で液状の内容物10を含み密閉された透光性の容器1の内部にガラス片やゴム片やゴミなどの異物が混入しているか否かを検査するものであり、透光性の収容手段としての水槽2と、光源としての照明器具3と、撮像手段としてのCCDカメラ4と、検査手段としての画像処理装置5とを備えている。容器1の例としては、図1に示すような筒状の壜や例えば上方側が細い筒状のビール壜などが挙げられる。
【0030】
水槽2は、上方に開口21を有し、上向きに傾斜し互いに対面する平面形状の側面23,24を持つ箱状に透光性部材により形成され、透光性の液状体として例えば水20を内部に含み、この水20内に容器1の一部または全部(図では一部)を入れるためのものである。
【0031】
照明器具3は、面光源として、均一な平面状の光を水槽2内の容器1に照射するものであり、図1の例では、水槽2の側面24側から容器1に光を照射するように配置されている。
【0032】
CCDカメラ4は、照明器具3によって照明された容器1を撮像するものであり、図1の例では、水槽2を間に挟んで照明器具3と対向して、水槽2の側面23側から容器1の底面側(一部側面を含む)を撮像するように配置されている。なお、本発明の撮像手段は、CCDカメラに限らず、照明された容器からの光を受光することができるものであればよい。
【0033】
画像処理装置5は、CCDカメラ4の撮像結果を基に容器1の内部に異物が混入しているか否かを検査するための画像処理を実行するものである。図1の例では、CCDカメラ4が、水槽2を照明器具3との間に挟み、照明器具3の光軸と正対した状態で、水槽2内の容器1の撮像を行うので、画像処理装置5は、CCDカメラ4の撮像から得られる照明器具3からの光の透過光量の情報を含む画像(濃淡画像)を利用して、容器1の内部に異物が混入しているか否かを検査するための画像処理を実行する。
【0034】
この画像処理の具体例を幾つか挙げると、透過光量値を一定のレベルで2値化し、そのレベルよりも低い光量値を持つ画素を異物が存在する画素候補として処理することにより、その画素候補の大きさに応じて、容器1の内部に異物が混入しているか否かを検査することができる。例えば、画素候補の大きさが所定画素数の大きさ以上であれば、容器1の内部に異物が混入しているとし、そうでなければ異物が混入していないとすることができる。
【0035】
また、各画素の透過光量値を周辺の画素の透過光量値と比較することにより、光量変化量の大きさに応じて、容器1の内部に異物が混入しているか否かを検査することができる。例えば、光量変化量の大きさが所定の基準変化量以上であれば、異物による光量変化量であるとすることができる。
【0036】
さらに、CCDカメラ4の撮像結果と、予め登録された良品のCCDカメラ4による撮像結果とを比較することにより、容器1の内部に異物が混入しているか否かを検査することができる。例えば、透過光量値の相違する画素が所定数以上塊となって存在していれば、容器1の内部に異物が混入しているとすることができる。
【0037】
ここで、照明器具3から照射された光30は、水槽2の側面24に対して垂直に入光し、側面24で屈折しない。水槽2内に入光した光30は、斜め下方から容器1の底面側に至り、このとき、容器1の内容物10と水槽2内の水20との屈折率が近似しているのでそのまま直進し、そして側面24と対面する側面23から垂直にCCDカメラ4側へと屈折することなく出光する。従って、容器1内の底面側に異物が存在していなければ均一な面光源で照明された容器1を含む画像が得られ、異物が存在していればその異物の位置が暗くなる画像が得られることになる。
【0038】
図2に図1の構成から水槽を取り除いた場合の構成図を示し、図3(a)に図1の構成により得られる撮像画像を示し、図3(b)に図2の構成から得られる撮像画像を示す。第1実施形態によれば、容器1での光の屈折および反射を抑えることにより、図3(a)に示すように、容器1内に混入した異物(図3(a)では円内のガラス片)を画像処理により検出可能な濃淡状態で撮像することができる。これに対して、容器1での光の屈折および反射を抑えることができない図2の構成では、図10で説明した光の屈折および反射により異物を含む領域が暗くなって、その異物を画像処理により検出可能な濃淡状態で撮像することができない。
【0039】
このように、水槽2が含む水20内に容器1を入れて、容器1で発生する光の屈折および反射を抑えた状態で、CCDカメラ4により容器1を撮像することにより、内容物20を含む透光性の容器1で発生する光の屈折および反射を抑えることができるため、CCDカメラ4を複数台使用することなく、異物の有無の検出能力を高めることができる。特に、第1実施形態では、混入した異物が存在する確率の高い容器1の底面側を重点的に検査することができるので、望ましい異物検査装置となる。
【0040】
また、水槽2に含まれる水20は光に対する屈折率が容器1に含まれる内容物10のそれと近似しているので、容器1で発生する光の屈折および反射をより好適に抑えることができる。
【0041】
さらに、水槽2における照明器具3側の側面24およびCCDカメラ4側の側面23の双方が平面形状であって互いに対面するので、照明器具3から側面24に光を屈折しないように入光させることができ、側面23から光を屈折しないように出光させることができるので、全体的な光の屈折の抑制が可能となる。
【0042】
なお、第1実施形態では、水槽2の側面23が水槽2内からの光を屈折させることなく出光させるように傾斜面となっているが、水槽2内で容器1を透過した後の光は、図3(a)に示した濃淡情報を含んだ状態にあるので、水槽2の側面23が鉛直方向の平面であっても、その濃淡情報を含んだ状態の光が屈折するだけで、容器1内に混入した異物を検出することができるため、水槽2の側面23は必ずしも傾斜面でなくても構わない。
【0043】
(第2実施形態)
図4は異物検査装置の構成図であり、この図を参照しながら本発明に係る第2実施形態について説明する。
【0044】
第2実施形態の異物検査装置は、図4に示すように、照明器具3と、CCDカメラ4と、画像処理装置5とを第1実施形態と同様に備えているほか、第1実施形態との相違点として、水槽2とは形状が異なる水槽2Aを備えている。すなわち、水槽2Aは、上方に開口21を有し、底面22から立設し互いに対面する平面形状の側面23,24を持つ箱状に透光性部材により形成されている。また、容器1は、底面から側面が立設する形状に形成されるが、その底面と側面との間の角が最下点となるように傾けた状態で水20内に入れられる。
【0045】
上記構成の異物検査装置でも、水槽2Aが含む水20内に容器1を入れて、容器1で発生する光の屈折および反射を抑えた状態で、CCDカメラ4により容器1の撮像が行われる。そして、CCDカメラ4の撮像から得られる照明器具3からの光の透過光量の情報を含む画像を利用して、容器1の内部に異物が混入しているか否かの検査が画像処理装置5によって実行される。
【0046】
ここで、照明器具3から照射された光30は、水槽2Aの側面24に対して垂直に入光し、側面24で屈折しない。水槽2A内に入光した光30は、底面と側面との間の角が最下点となるように傾いた容器1の底面側に至り、このとき、容器1の内容物10と水槽2A内の水20との屈折率が近似しているのでそのまま直進し、そして側面24と対面する側面23から垂直にCCDカメラ4側へと屈折することなく出光する。従って、第2実施形態でも、容器1内の底面側に異物が存在していなければ均一な面光源で照明された容器1を含む画像が得られ、異物が存在していればその異物の位置が暗くなる画像が得られることになる。
【0047】
このような第2実施形態によれば、第1実施形態と同様の効果が得られるとともに、容器1を底面と側面との間の角が最下点となるように傾けることにより、容器1に混入した異物をその角に集めることができ、その角をCCDカメラ4で撮像して容器1に異物が混入しているか否かを重点的に検査することができる。
【0048】
(第3実施形態)
図5は異物検査装置の構成図であり、この図を参照しながら本発明に係る第3実施形態について説明する。
【0049】
第3実施形態の異物検査装置は、図5に示すように、照明器具3と、CCDカメラ4と、画像処理装置5とを第1実施形態と同様に備えているほか、第1実施形態との相違点として、水槽2とは形状が異なる水槽2Bを備えている。すなわち、水槽2Bは、容器1と共に照明器具3およびCCDカメラ4を水20内に入れることができる大きさの箱状に形成されている。ただし、照明器具3およびCCDカメラ4は防水構造になっているものとする。
【0050】
上記構成の異物検査装置では、水槽2Bが含む水20内に、第1実施形態と同様の位置関係で、容器1と共に照明器具3およびCCDカメラ4を入れて、容器1で発生する光の屈折および反射を抑えた状態で、CCDカメラ4により容器1の撮像が行われる。そして、CCDカメラ4の撮像から得られる照明器具3からの光の透過光量の情報を含む画像を利用して、容器1の内部に異物が混入しているか否かの検査が画像処理装置5によって実行される。
【0051】
ここで、照明器具3から照射された光30は、屈折することなく、斜め下方から容器1の底面側に至り、このとき、容器1の内容物10と水槽2B内の水20との屈折率が近似しているのでそのまま直進し、そして屈折することなくCCDカメラ4側へと入光する。従って、容器1内の底面側に異物が存在していなければ均一な面光源で照明された容器1を含む画像が得られ、異物が存在していればその異物の位置が暗くなる画像が得られることになる。
【0052】
このような第3実施形態によれば、全てがほぼ同じ媒体中に設置されるため、屈折による影響を受けずに異物の混入検査が可能となる。
【0053】
(第4実施形態)
図6は異物検査装置の構成図であり、この図を参照しながら本発明に係る第4実施形態について説明する。
【0054】
第4実施形態の異物検査装置は、図6に示すように、照明器具3と、CCDカメラ4とを第1実施形態と同様に備えているほか、第1実施形態との相違点として、水槽2Cと、画像処理装置5Aとを備えている。
【0055】
ただし、CCDカメラ4は、照明器具3から直接光が入射しないように照明器具3の光軸から外れた位置に設けられる。図6の例では、立設した容器1の底面側を斜め上方から撮像するように配置されている。
【0056】
水槽2Cは、上方に開口21を有し、平面形状の底面22から立設する平面形状の側面24を持つ箱状に透光性部材により形成され、底面22に遮光性の黒い背景板6が設けられている。なお、側面24以外の側面は、平面形状の側面でも例えば断面がC字状の局面形状でもよいが、少なくとも側面24と対面する側面は平面形状であるのが望ましい。
【0057】
画像処理装置5Aは、CCDカメラ4の撮像結果を基に容器1の内部に異物が混入しているか否かを検査するための画像処理を実行するものである。図6の例では、CCDカメラ4が照明器具3の光軸から外れた位置に設けられるので、画像処理装置5Aは、CCDカメラ4の撮像から得られる照明器具3からの異物での反射ないし屈折光を利用して、容器1の内部に異物が混入しているか否かを検査するための画像処理を実行する。
【0058】
この画像処理の具体例としては、透過光量値を一定のレベルで2値化し、そのレベルよりも高い光量値を持つ画素を異物が存在する画素候補として処理することにより、その画素候補の大きさに応じて、容器1の内部に異物が混入しているか否かを検査することができる。なお、この他の具体例については、第1実施形態の画像処理例と同様である。
【0059】
上記構成の異物検査装置では、水槽2Cが含む水20内に容器1を入れて、容器1で発生する光の屈折および反射を抑えた状態で、CCDカメラ4により容器1の撮像が行われる。そして、CCDカメラ4の撮像から得られる照明器具3からの異物9での反射ないし屈折光を利用して、容器1の内部に異物が混入しているか否かの検査が画像処理装置5Aによって実行される。
【0060】
ここで、照明器具3から照射された光30は、水槽2Cの側面24に対して垂直に入光し、側面24で屈折しない。水槽2C内に入光した光30は、容器1の底面側に至り、このとき、容器1の内容物10と水槽2C内の水20との屈折率が近似しているので、容器1内に異物がなければそのまま直進し、容器1の側面23から出光する。これに対し、容器1内に異物9があれば、そこで光が反射ないし屈折する。従って、容器1内の底面側に異物が存在していなければ濃淡がほぼ均一な画像が得られ、異物が存在していればその異物の位置が明るくなる画像が得られることになる。
【0061】
このように、水槽2Cが含む水20内に容器1を入れて、容器1で発生する光の屈折および反射を抑えた状態で、CCDカメラ4により容器1を撮像することにより、内容物20を含む透光性の容器1で発生する光の屈折および反射を抑えることができるため、異物の有無の検出能力を高めることができる。
【0062】
また、水槽2Cに含まれる水20は光に対する屈折率が容器1に含まれる内容物10のそれと近似しているので、容器1で発生する光の屈折をより好適に抑えることができる。
【0063】
さらに、水槽2Cにおける照明器具3側の側面24が平面形状であるので、照明器具3から側面24に光を屈折しないように入光させることができるので、全体的な光の屈折の抑制が可能となる。
【0064】
(第5実施形態)
図7は異物検査装置の構成図であり、この図を参照しながら本発明に係る第5実施形態について説明する。
【0065】
第5実施形態の異物検査装置は、図7に示すように、照明器具3と、CCDカメラ4と、画像処理装置5Aとを第4実施形態と同様に備えているほか、第4実施形態との相違点として水槽2Dを備えている。
【0066】
水槽2Dは、上方に開口21を有し、平面形状の底面22から立設する平面形状の側面24を持つ箱状に透光性部材により形成され、側面24に遮光性の黒い背景板6が設けられている。なお、側面24以外の側面は、平面形状の側面でも例えば断面がC字状の局面形状でもよいが、少なくとも側面24と対面する側面23は平面形状であるのが望ましい。
【0067】
ただし、照明器具3は、水槽2Dの底面22から容器1の底面側に光を照射するように配置されている。また、CCDカメラ4は、照明器具3から直接光が入射しないように照明器具3の主軸から外れた位置に設けられ、水槽2Dを介してその背景板6と対向するように配置されている。
【0068】
上記構成の異物検査装置では、水槽2Dが含む水20内に容器1を入れて、容器1で発生する光の屈折および反射を抑えた状態で、CCDカメラ4により容器1の撮像が行われる。そして、CCDカメラ4の撮像から得られる照明器具3からの異物9での反射ないし屈折光を利用して、容器1の内部に異物が混入しているか否かの検査が画像処理装置5Aによって実行される。
【0069】
ここで、照明器具3から照射された光30は、水槽2Dの底面22に対して垂直に入光し、底面22で屈折しない。水槽2D内に入光した光30は、容器1の底面側に至り、このとき、容器1の内容物10と水槽2D内の水20との屈折率が近似しているので、容器1内に異物がなければそのまま直進し、容器1の開口21から出光する。これに対し、容器1内に異物9があれば、そこで光が反射ないし屈折する。従って、容器1内の底面側に異物が存在していなければ濃淡が均一な画像が得られ、異物が存在していればその異物の位置が明るくなる画像が得られることになる。
【0070】
このような第5実施形態によっても、第4実施形態と同様の効果を奏することができる。
【0071】
(第6実施形態)
図8は異物検査装置の構成図であり、この図を参照しながら本発明に係る第6実施形態について説明する。
【0072】
第6実施形態の異物検査装置は、例えば点滴パックなどのように、透光性の液剤を内容物として含み形状が変形しやすい柔軟な透光性の(樹脂製)容器1Aに異物が混入しているか否かを検査するものであり、図8に示すように、照明器具3と、CCDカメラ4と、画像処理装置5とを第1実施形態と同様に備えているほか、第1実施形態との相違点として、透光性で例えば樹脂製の収容体7を透光性の収容手段として備えている。
【0073】
この収容体7は、容器1Aの一部または全部を、空隙を無くすための予め決められた形状に強制的に補正して収容するものであり、容器1Aを包み込む凹部70を有する一対のハーフ71,72により構成され、それらの各凹部70に例えばゲル状で透光性の液状体を含んでいる。それらの各凹部70は、容器1Aの変形しやすい形状のうち、容器1Aとの間の空隙が最も少なくなるような形状に対応する凹面形状に形成され、容器1Aの一部または全部(図8では一部)を一対のハーフ71,72で挟み込むことにより、空隙を無くすための予め決められた形状に容器1Aを強制的に補正する。また、容器1Aは、ゲル状で透光性の液状体を介してハーフ71,72で挟み込まれることになる。
【0074】
ここで、上記透光性の液状体およびハーフ71,72は、容器1Aの内容物と近似する屈折率を有している。また、ハーフ71のCCDカメラ4側の面711およびハーフ72の照明器具3側の面721は、互いに対面する平面形状になっている。そして、照明器具3は、ハーフ72の面721側から容器1Aに光を照射するように配置され、CCDカメラ4は、ハーフ71の面711側から容器1Aを撮像するように配置されている。
【0075】
上記構成の異物検査装置では、収容体7が含む透光性の液状体内に容器1Aを入れて、容器1Aで発生する光の屈折および反射を抑えた状態で、CCDカメラ4により容器1Aの撮像が行われる。そして、CCDカメラ4の撮像から得られる照明器具3からの光の透過光量の情報を含む画像を利用して、容器1Aの内部に異物が混入しているか否かの検査が画像処理装置5によって実行される。
【0076】
ここで、照明器具3から照射された光30は、収容体7のハーフ72の面721に対して垂直に入光し、面721で屈折しない。収容体7内に入光した光30は、容器1Aに至り、このとき、容器1Aの内容物と収容体7の透光性の液状体との屈折率が近似しているのでそのまま直進し、そして面721と対面するハーフ71の面711から垂直にCCDカメラ4側へと屈折することなく出光する。従って、容器1A内に異物が存在していなければ均一な面光源で照明された容器1Aを含む画像が得られ、異物が存在していればその異物の位置が暗くなる画像が得られることになる。
【0077】
このような第6実施形態によっても、内容物を含む透光性の容器1Aで発生する光の屈折および反射を抑えることができるため、異物の有無の検出能力を高めることができる。
【0078】
なお、第6実施形態では、収容体7は、各凹部70に液状体を含む構成になっているが、各凹部70が空隙を無くすための予め決められた形状に容器1Aを強制的に補正するので、各凹部70に液状体を含まなくても構わない。
【0079】
【発明の効果】
以上のことから明らかなように、請求項1記載の発明は、透光性の液状体を内部に含み、この液状体内に、内容物を含む透光性の容器の一部または全部を入れるための透光性の収容手段と、この収容手段内の容器に光を照射する光源と、この光源によって光が照射された容器の撮像を行う撮像手段と、この撮像手段の撮像結果を基に前記容器の内部に異物が混入しているか否かを検査する検査手段とを備え、前記収容手段が含む液状体内に前記容器を入れて、前記容器で発生する光の屈折および反射を抑えた状態で、前記撮像手段により前記容器の撮像を行うので、内容物を含む透光性の容器で発生する光の屈折および反射を抑えることができるため、撮像手段を複数使用しなくても、異物の有無の検出能力を高めることができる。
【0080】
請求項2記載の発明の異物検査装置は、内容物を含み形状が変形しやすい柔軟な透光性の容器の一部または全部を、空隙を無くすための予め決められた形状に強制的に補正して収容する収容手段と、この収容手段内の容器に光を照射する光源と、この光源によって光が照射された容器の撮像を行う撮像手段と、この撮像手段の撮像結果を基に前記容器の内部に異物が混入しているか否かを検査する検査手段とを備え、前記収容手段内に前記容器を入れて、前記容器で発生する光の屈折および反射を抑えるとともにその容器を前記予め決められた形状に強制的に補正した状態で、前記撮像手段により前記容器の撮像を行うので、内容物を含む透光性の容器で発生する光の屈折および反射を抑えることができるため、撮像手段を複数使用しなくても、異物の有無の検出能力を高めることができる。また、容器の一部または全部を予め決められた形状に強制的に補正するので、容器の一部または全部と収容手段との間の空隙を無くし、空隙による光の屈折および反射を抑えることができる。
【0081】
請求項3記載の発明は、請求項2記載の異物検査装置において、前記収容手段は、透光性の液状体を内部に含み、その液状体を介して、前記容器の一部または全部を前記予め決められた形状に強制的に補正して収容するので、より好適に、容器の一部または全部と収容手段との間の空隙を無くし、空隙による光の屈折および反射を抑えることができる。
【0082】
請求項4記載の発明は、請求項2または3記載の異物検査装置において、前記収容手段は、光に対する屈折率が前記容器に含まれる内容物のそれと近似しているので、容器で発生する光の屈折をより好適に抑えることができる。
【0083】
請求項5記載の発明は、請求項1または3記載の異物検査装置において、前記液状体は、光に対する屈折率が前記容器に含まれる内容物のそれと近似しているので、容器で発生する光の屈折をより好適に抑えることができる。
【0084】
請求項6記載の発明は、請求項1記載の異物検査装置において、前記収容手段は、液体を内部に貯留する槽であり、この構成でも、異物の有無の検出能力を高めることができる。
【0085】
請求項7記載の発明は、請求項6記載の異物検査装置において、前記槽は少なくとも1つの面が平面形状であるので、その平面形状の面から容器に光源の光を照射するようにすれば、槽での光の屈折をも抑えることが可能になる。
【0086】
請求項8記載の発明は、請求項1記載の異物検査装置において、前記容器は、底面から側面が立設する形状に形成され、その底面と側面との間の角が最下点となるように傾けた状態で前記液状体内に入れられるので、その角を撮像手段で撮像して容器に異物が混入しているか否かを重点的に検査することができる。
【0087】
請求項9記載の発明は、請求項2または3記載の異物検査装置において、前記液状体はゲル状体であり、前記収容手段は、内面に前記容器の一部または全部を前記予め決められた形状に強制的に補正するための凹部が形成された一対のハーフにより構成され、これら一対のハーフは、それぞれ平面形状の対向面を有し、前記光源は、前記一対のハーフの一方の対向面からそれらハーフ内の容器に光を照射し、前記撮像手段は、前記一対のハーフの他方の対向面からそれらハーフ内の容器を撮像するので、ハーフの対向面での光の屈折をも抑えることが可能になる。
【0088】
請求項10記載の発明は、請求項1記載の異物検査装置において、前記収容手段の内部に、前記容器と共に前記光源および前記撮像手段を入れるので、屈折による影響を受けず異物の混入検査が可能となる。
【0089】
請求項11記載の発明は、請求項1記載の異物検査装置において、前記収容手段の外部に、前記光源および前記撮像手段を少なくとも1組み備えるのであり、この構成でも、異物の有無の検出能力を高めることができる。
【0090】
請求項12記載の発明は、請求項1記載の異物検査装置において、前記光源は均一な平面状の光を照射する面光源であり、前記撮像手段は、前記収容手段を前記面光源との間に挟み、前記面光源の光学的な軸と正対した状態で、前記収容手段内の容器の撮像を行い、前記検査手段は、前記撮像手段の撮像結果から得られる前記光源からの光の透過光量を利用して、前記容器の内部に異物が混入しているか否かを検査するのであり、この構成でも、異物の有無の検出能力を高めることができる。
【0091】
請求項13記載の発明は、請求項1記載の異物検査装置において、前記光源は均一な平面状の光を照射する面光源であり、前記撮像手段は前記光源の光軸から外れた位置に設けられ、前記検査手段は、前記撮像手段の撮像結果から得られる前記面光源からの前記異物での反射ないし屈折光を利用して、前記容器の内部に異物が混入しているか否かを検査するのであり、この構成でも、異物の有無の検出能力を高めることができる。
【0092】
請求項14記載の発明は、請求項1から12のいずれかに記載の異物検査装置において、前記検査手段は、前記撮像手段の撮像結果から得られる透過光量値を一定のレベルで2値化し、そのレベルよりも低い光量値を持つ画素を前記異物が存在する画素候補として処理し、その画素候補の大きさにより前記容器の内部に異物が混入しているか否かを検査するのであり、この構成でも、異物の有無の検出能力を高めることができる。
【0093】
請求項15記載の発明は、請求項1から11および13のいずれかに記載の異物検査装置において、前記検査手段は、前記撮像手段の撮像結果から得られる透過光量値を一定のレベルで2値化し、そのレベルよりも高い光量値を持つ画素を前記異物が存在する画素候補として処理し、その画素候補の大きさにより前記容器の内部に異物が混入しているか否かを検査するのであり、この構成でも、異物の有無の検出能力を高めることができる。
【0094】
請求項16記載の発明は、請求項1記載の異物検査装置において、前記検査手段は、前記撮像手段の撮像結果から得られる各画素の透過光量値を周辺の画素の透過光量値と比較し、光量変化量の大きさにより前記容器の内部に異物が混入しているか否かを検査するのであり、この構成でも、異物の有無の検出能力を高めることができる。
【0095】
請求項17記載の発明は、請求項1記載の異物検査装置において、前記検査手段は、前記撮像手段の撮像結果と、予め登録された良品の前記撮像手段による撮像結果とを比較することにより、前記容器の内部に異物が混入しているか否かを検査するので、より好適に容器内の異物を検出することができる。
【0096】
請求項18記載の発明の異物検査方法は、請求項1から17のいずれかに記載の異物検査装置を用いて、前記容器の内部に異物が混入しているか否かを検査する異物検査方法であって、前記収容手段内に前記容器を入れて、少なくとも前記容器で発生する光の屈折および反射を抑えた状態で、前記撮像手段により前記容器の撮像を行うので、異物の有無の検出能力を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る第1実施形態の異物検査装置の構成図である。
【図2】図1の構成から水槽を取り除いた場合の構成図である。
【図3】図1の異物検査装置の効果を説明するための図であって、表示装置上に表示された中間画像をプリンタで印刷出力して得た図面に代わる写真である。
【図4】本発明に係る第2実施形態の異物検査装置の構成図である。
【図5】本発明に係る第3実施形態の異物検査装置の構成図である。
【図6】本発明に係る第4実施形態の異物検査装置の構成図である。
【図7】本発明に係る第5実施形態の異物検査装置の構成図である。
【図8】本発明に係る第6実施形態の異物検査装置の構成図である。
【図9】撮像される異物の画像の大きさが変化する問題点の説明図である。
【図10】光源からの光がその軸に沿って容器を透過しなくなる問題点の説明図である。
【符号の説明】
1,1A 容器
10 内容物
2,2A,2B,2C,2D 水槽
20 水
3 照明器具
4 CCDカメラ
5,5A 画像処理装置
6 背景板
7 収容体
Claims (18)
- 透光性の液状体を内部に含み、この液状体内に、内容物を含む透光性の容器の一部または全部を入れるための透光性の収容手段と、この収容手段内の容器に光を照射する光源と、この光源によって光が照射された容器の撮像を行う撮像手段と、この撮像手段の撮像結果を基に前記容器の内部に異物が混入しているか否かを検査する検査手段とを備え、前記収容手段が含む液状体内に前記容器を入れて、前記容器で発生する光の屈折および反射を抑えた状態で、前記撮像手段により前記容器の撮像を行うことを特徴とする異物検査装置。
- 内容物を含み形状が変形しやすい柔軟な透光性の容器の一部または全部を、空隙を無くすための予め決められた形状に強制的に補正して収容する収容手段と、この収容手段内の容器に光を照射する光源と、この光源によって光が照射された容器の撮像を行う撮像手段と、この撮像手段の撮像結果を基に前記容器の内部に異物が混入しているか否かを検査する検査手段とを備え、前記収容手段内に前記容器を入れて、前記容器で発生する光の屈折および反射を抑えるとともにその容器を前記予め決められた形状に強制的に補正した状態で、前記撮像手段により前記容器の撮像を行うことを特徴とする異物検査装置。
- 前記収容手段は、透光性の液状体を内部に含み、その液状体を介して、前記容器の一部または全部を前記予め決められた形状に強制的に補正して収容することを特徴とする請求項2記載の異物検査装置。
- 前記収容手段は、光に対する屈折率が前記容器に含まれる内容物のそれと近似していることを特徴とする請求項2または3記載の異物検査装置。
- 前記液状体は、光に対する屈折率が前記容器に含まれる内容物のそれと近似していることを特徴とする請求項1または3記載の異物検査装置。
- 前記収容手段は、液体を内部に貯留する槽であることを特徴とする請求項1記載の異物検査装置。
- 前記槽は少なくとも1つの面が平面形状であることを特徴とする請求項6記載の異物検査装置。
- 前記容器は、底面から側面が立設する形状に形成され、その底面と側面との間の角が最下点となるように傾けた状態で前記液状体内に入れられることを特徴とする請求項1記載の異物検査装置。
- 前記液状体はゲル状体であり、前記収容手段は、内面に前記容器の一部または全部を前記予め決められた形状に強制的に補正するための凹部が形成された一対のハーフにより構成され、これら一対のハーフは、それぞれ平面形状の対向面を有し、前記光源は、前記一対のハーフの一方の対向面からそれらハーフ内の容器に光を照射し、前記撮像手段は、前記一対のハーフの他方の対向面からそれらハーフ内の容器を撮像することを特徴とする請求項2または3記載の異物検査装置。
- 前記収容手段の内部に、前記容器と共に前記光源および前記撮像手段を入れることを特徴とする請求項1記載の異物検査装置。
- 前記収容手段の外部に、前記光源および前記撮像手段を少なくとも1組み備えることを特徴とする請求項1記載の異物検査装置。
- 前記光源は均一な平面状の光を照射する面光源であり、前記撮像手段は、前記収容手段を前記面光源との間に挟み、前記面光源の光学的な軸と正対した状態で、前記収容手段内の容器の撮像を行い、前記検査手段は、前記撮像手段の撮像結果から得られる前記光源からの光の透過光量を利用して、前記容器の内部に異物が混入しているか否かを検査することを特徴とする請求項1記載の異物検査装置。
- 前記光源は均一な平面状の光を照射する面光源であり、前記撮像手段は前記光源の光軸から外れた位置に設けられ、前記検査手段は、前記撮像手段の撮像結果から得られる前記面光源からの前記異物での反射ないし屈折光を利用して、前記容器の内部に異物が混入しているか否かを検査することを特徴とする請求項1記載の異物検査装置。
- 前記検査手段は、前記撮像手段の撮像結果から得られる透過光量値を一定のレベルで2値化し、そのレベルよりも低い光量値を持つ画素を前記異物が存在する画素候補として処理し、その画素候補の大きさにより前記容器の内部に異物が混入しているか否かを検査することを特徴とする請求項1から12のいずれかに記載の異物検査装置。
- 前記検査手段は、前記撮像手段の撮像結果から得られる透過光量値を一定のレベルで2値化し、そのレベルよりも高い光量値を持つ画素を前記異物が存在する画素候補として処理し、その画素候補の大きさにより前記容器の内部に異物が混入しているか否かを検査することを特徴とする請求項1から11および13のいずれかに記載の異物検査装置。
- 前記検査手段は、前記撮像手段の撮像結果から得られる各画素の透過光量値を周辺の画素の透過光量値と比較し、光量変化量の大きさにより前記容器の内部に異物が混入しているか否かを検査することを特徴とする請求項1記載の異物検査装置。
- 前記検査手段は、前記撮像手段の撮像結果と、予め登録された良品の前記撮像手段による撮像結果とを比較することにより、前記容器の内部に異物が混入しているか否かを検査することを特徴とする請求項1記載の異物検査装置。
- 請求項1から17のいずれかに記載の異物検査装置を用いて、前記容器の内部に異物が混入しているか否かを検査する異物検査方法であって、前記収容手段内に前記容器を入れて、少なくとも前記容器で発生する光の屈折および反射を抑えた状態で、前記撮像手段により前記容器の撮像を行うことを特徴とする異物検査方法。
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Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2004085251A (ja) * | 2002-08-23 | 2004-03-18 | Kokusai Gijutsu Kaihatsu Co Ltd | 異物検出システム |
JP2007285896A (ja) * | 2006-04-17 | 2007-11-01 | Hoya Corp | 透明体検査装置 |
JP2007285897A (ja) * | 2006-04-17 | 2007-11-01 | Hoya Corp | ガラス物品の製造方法及び光学素子の製造方法 |
JP2015010968A (ja) * | 2013-06-29 | 2015-01-19 | 富士電機株式会社 | 樹脂製容器検査装置 |
JP2015102428A (ja) * | 2013-11-26 | 2015-06-04 | 株式会社日立ハイテクノロジーズ | 自動分析装置 |
JP2015200610A (ja) * | 2014-04-10 | 2015-11-12 | 株式会社レイテックス | 欠陥測定装置及び欠陥測定方法 |
-
2002
- 2002-07-31 JP JP2002223844A patent/JP2004061452A/ja active Pending
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