JP2003510233A - 紙シート検出用装置と方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 本発明の紙シート検出装置が少なくとも一つの光学センサ（７，８）と手段（９，１０，１１，１２）とを有しており；その光学センサ（７，８）は、パレット（２）の表面に対してある傾斜角度の光ビーム（１３，１４）を放射し、かつ反射位置においてパレット（２）の該表面を照らしていて；さらにその手段（９，１０，１１，１２）は、パレット（２）の表面上方を所定距離だけ該反射点を移動するためのものである。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】 本発明は、パレット上の紙シート特に有価証券あるいは銀行券の連の存在及び
位置を検出することを可能にしている装置に関する。本発明はそのような検出方
法にも関する。

【０００２】 印刷シートの生産においてしばしば遭遇する問題はパレット上におけるシート
スタックの正確な位置決めである。というのは、紙シート例えば有価証券あるい
は銀行券の印刷用プロセスの場合、シートスタックは機械から機械へとパレット
上を移動され、種々の処理工程を通過してゆく。それは以下のような場合であっ
て、シートスタックは所定の機械のパレット上に供給され、機械の入口へ移動さ
れ、シート個々が機械の中へ導入され、機械が例えば印刷あるいは番号印字等の
処理工程を実行し、シートスタックは機械出口においてパレット上に元通りにさ
れる。

【０００３】 工業生産プロセスの場合、当然のことであるが、単一のパレットが機械の入口
へ供給されるというよりはむしろ、パレット及びシートスタックの連続的な流れ
が各機械から各機械へとガイドされている。

【０００４】 機械出口におけるシートスタックの形状は直すぐであって、機械で処理された
各シートは個々に通過してきて、シートスタックをパレットから機械の入口へ移
動することはより複雑なものとなっている。

【０００５】 パレット内に積み上げたシートはパレットから機械の供給台へ確実に転送され
ねばならない。この転送操作は種々の方法で行なわれていて：例えば、パレット
は供給台上に配置され、供給台上でパレットが転送装置における既知の基準位置
に位置決めされており；特にシートスタックを把持するための適切なグリッパ装
置を備えている転送装置が供給を受けていてもよくて；クロスピースが下げられ
、パレットは機械の供給台へ接続され、スタックがパレットから供給台へ運ばれ
てもよい。

【０００６】 この段階において、パレット上のシートスタックの存在及び位置を検出する必
要性があることが明瞭になった。これは以下の理由によるものであって；もしパ
レット上にシートがない場合には、前述の転送プロセスは行なう必要はなくて、
かつその代りにパレットを変更する必要があり；もしシートスタックがパレット
上に正しく配置されていない場合、例えば、シートスタックは、クロスピースが
支えられる、パレットの境界に近接しすぎて配置されている場合又はシートスタ
ックが斜めに方位されている場合、シートスタックは、クロスピースの移動を妨
害し、機械のブロッケージをもたらし、さらに運転員による調整の必要性を招く
かも知れない。工業生産プロセスの場合、そのような時間の損失は許容できるも
のではなく、かつ最小に低減されなければならない。

【０００７】 それにもかかわらず、パレット上におけるシートスタックの存在及び／又は位
置の、正確で確実な検出は多くの問題を生じている。

【０００８】 第一の問題は、シートスタックが異なる材料で作られたパレット上に供給され
る場合である。従って、積み上げたシートが、反射面を有するメタル例えば鋼で
作られたパレット上に、又はつや消し面を有しているプラスチックで作られたパ
レット上に受容されることとなる。従って検出装置は、上記理由により各々が異
なる反射率を有しているタイプのパレットに関係なく、シート又はシートスタッ
クの存在を検出することができなければならない。

【０００９】 第二の問題は異なる色で印刷されたシートが検出装置の性能に影響を与えるか
も知れないことであって：異なる色は異なる反射特性を有しているので、検出装
置が一定のパレット上のシートの存在を検出できないかも知れない可能性がある
ことである。

【００１０】 第三の問題は、有価証券あるいは銀行券に関連して、ホログラムが安全要素と
してしばしば使用されていることである。しかしながら、ホログラムは同様に検
出装置の性能に影響を与える。問題は、ホログラムの特殊な反射特性のために、
もし検出操作が、ホログラムがある場所において行なわれる場合、正確であるた
めに使用されたセンサが、シートの検出を行なえない場合である。所定の検出を
するためにセンサを確実に調節することは困難というよりはむしろ不可能である
。

【００１１】 従って本発明の目的は、信頼のおける、かつ外的なパラメータ例えばパレット
の材料、又は印刷の色、又は印刷地における安全要素例えばホログラム等により
影響を受けない装置及び方法を改善することである。

【００１２】 この目的は特許請求の範囲に規定された装置及び方法により達成されている。 光学的センサが、パレット表面に対して傾斜した光ビームを放射し、かつ一定
距離だけ移動するので、パレットの材料と印刷に使用された色とにより引き起こ
される問題を回避することが可能となる。

【００１３】 本発明は多くの利点を有していて、特に装置は生産することが簡単であって、
使用することに信頼がおけることである。 本発明は実施例の説明及びそれに関する図面により、より明瞭になるであろう
。

【００１４】 最初に図１を参照して装置について説明する。 本図はパレット２上のシートスタック１を示めしていて、パレット２が配列用
台３上に配置されている。スタック１の上方にはスタック上方で上下できるフレ
ーム４が備えられている。このフレーム４は、パレットを移動することのできる
グリッパ装置５と検出装置とを支持している。検出装置は二つの、サポート９及
び１０にそれぞれ取りつけた光学的センサ７及び８を備えている。この終点は図
３に光学的センサ７′及び８′で概略的に示めされている。出発点と終点との間
の距離は可動式停止板により調節してもよい。従って装置をホログラムの種々の
サイズに使用することが可能である。各光学的センサ７及び８が光ビーム１３及
び１４をそれぞれ放射していて、光ビームのパレット２における反射が検出操作
に使用される。各センサ７及び８が、むしろシートスタック表面にすなわちパレ
ット２の表面に直交的に走査する光ビーム１３，１４をそれぞれ発射していて、
その光ビーム１３，１４は、パレットにおける異なる反射率又は紙の印刷色に影
響されないように、スタックの表面に対して好ましくは４０°の角度である。

【００１５】 図２は、センサのビーム１３が出発点にあるセンサ７と、センサのビーム１４
’が終点にあるセンサ８’とを示めしている。図２はクロスピース１５も示めし
ていて、そのクロスピース１５は、軸１６周囲を回動し、パレット２上に位置決
めされることを可能にし、かつシートスタック１を機械の供給台１７へ転送する
ことを可能にしている。

【００１６】 図２に示めす状態において、シートスタック１はパレット２で右側へ、すなわ
ちクロスピース１５の方向へオフセットされていて、そのクロスピース１５は完
全に下げることはできない。 検出は以下のように行なわれる：センサ７及び８がセンサの出発点においてパ
レット２の境界に整列される。センサは、それぞれの光ビーム１３及び１４を放
射するためにスィッチが入れられ、さらにシリンダ１１及び１２により横方向に
移動され、その結果センサは整列状態で終点に到達し、図２におけるセンサ８’
で代表的に示めされている。センサが、二つの基準点の間を移動中に、スタック
の存在を検出すると、シートスタック１が許容位置内に位置しているかどうか、
又はシートスタックがパレット２の境界に近接しすぎて位置しているかどうかを
容易に特定することが可能である。

【００１７】 パレット上でシートスタック１が移動されたかどうか検出したのと全く同一の
方法で、スタックの一枚以上のシートが突出し、かつクロスピース１５の位置決
めを妨害しているかも知れないかどうかを、本発明により特定することも可能で
ある。

【００１８】 当然のことであるが、前述の装置、特に圧縮空気式シリンダ１１及び１２はセ
ンサを中央電子管理ユニットへ位置決めするようになっている必要があって、そ
の中央電子管理ユニットは、光学的センサから受取ったデータを分析することと
、基順点（出発点と終点と）の間で前記センサを走行することと、生じたことの
検出に基づく適切な制御信号を発生することとを可能にしていて、その制御信号
は、例えばもしスタック１が間違って位置決めされていればエラー信号を、もし
スタック１が許容位置内に位置していればプロセス続行（例えばクロスピース１
５を下げる）用の制御信号である。

【００１９】 制御信号のこのリストは、明らかに網羅的なものではなくて、装置に依存する
ものである。例えばもしスタック１の位置がパレット２の境界へ近接しすぎて位
置された場合、スタック１の位置を修正するためにグリッパ装置５を使用するこ
とも可能である。この目的のために、光学的センサにより発信された信号は、修
正目的に必要な変位を計算するために使用することができて、さらにセンサは実
行された修正を確認することができる。

【００２０】 異なるタイプの装置例えば近接センサが、センサの到達を検出するために終点
に取りつけられてもよい。

【００２１】 本発明における方法は図４にブロックダイアグラムで示めされていて、以下の
段階を含んでいる： −センサのスィッチを入れる段階と、 −所定距離だけセンサを移動する段階と、 −シートの存在を検出するための反射された光信号を連続的に分析する段階と
、 −通路終点においてセンサを停止する段階と、 −検出信号にもとづく適切な信号を発信する段階と、 −センサのスィッチを切り、かつセンサを出発点へ引きもどす段階とである。

【００２２】 シート表面に対する光ビームの傾斜は好ましくは４０°である。この値からの
ある程度のズレは当然ながら可能である。

【００２３】 さらに前述の例は、二つのセンサを備えていて、パレット上で斜めに方位され
たシートスタックを検出することを可能にしている。

【００２４】 さらに、センサが移動する通路の長さはシート上に描かれた印刷地に依存して
いる。より詳しくは前述したように、もし印刷地がホログラムを含んでいて、か
つもし光ビームがホログラムに接触してしまうなら、ホログラムを通過し、かつ
いずれのホログラムも含んでいないシートの部分をおおって検出操作を行なうた
めに移動方向においてホログラムより大きな寸法である通路をカバーする必要が
ある。もしシートがいずれのホログラムも含んでいないなら、この通路はより短
かくなり、この段階における時間は節約される。

【００２５】 当然のことであるが、本発明の範囲内において、他の修正も可能である。

【図面の簡単な説明】

【図１】 図１は本発明における装置の正面図を示めす。

【図２】 図２は、図１における装置の側面図を示めす。

【図３】 図３は、図１における装置の平面図を示めす。

【図４】 図４は本発明におけるプロセスのブロックダイアグラムを示めす。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 ＥＰ(ＡＴ，ＢＥ，ＣＨ，ＣＹ， ＤＥ，ＤＫ，ＥＳ，ＦＩ，ＦＲ，ＧＢ，ＧＲ，ＩＥ，Ｉ Ｔ，ＬＵ，ＭＣ，ＮＬ，ＰＴ，ＳＥ，ＴＲ)，ＯＡ(ＢＦ ，ＢＪ，ＣＦ，ＣＧ，ＣＩ，ＣＭ，ＧＡ，ＧＮ，ＧＷ， ＭＬ，ＭＲ，ＮＥ，ＳＮ，ＴＤ，ＴＧ)，ＡＰ(ＧＨ，Ｇ Ｍ，ＫＥ，ＬＳ，ＭＷ，ＭＺ，ＳＤ，ＳＬ，ＳＺ，ＴＺ ，ＵＧ，ＺＷ)，ＥＡ(ＡＭ，ＡＺ，ＢＹ，ＫＧ，ＫＺ， ＭＤ，ＲＵ，ＴＪ，ＴＭ)，ＡＥ，ＡＧ，ＡＬ，ＡＭ， ＡＴ，ＡＵ，ＡＺ，ＢＡ，ＢＢ，ＢＧ，ＢＲ，ＢＹ，Ｂ Ｚ，ＣＡ，ＣＨ，ＣＮ，ＣＲ，ＣＵ，ＣＺ，ＤＥ，ＤＫ ，ＤＭ，ＤＺ，ＥＥ，ＥＳ，ＦＩ，ＧＢ，ＧＤ，ＧＥ， ＧＨ，ＧＭ，ＨＲ，ＨＵ，ＩＤ，ＩＬ，ＩＮ，ＩＳ，Ｊ Ｐ，ＫＥ，ＫＧ，ＫＰ，ＫＲ，ＫＺ，ＬＣ，ＬＫ，ＬＲ ，ＬＳ，ＬＴ，ＬＵ，ＬＶ，ＭＡ，ＭＤ，ＭＧ，ＭＫ， ＭＮ，ＭＷ，ＭＸ，ＭＺ，ＮＯ，ＮＺ，ＰＬ，ＰＴ，Ｒ Ｏ，ＲＵ，ＳＤ，ＳＥ，ＳＧ，ＳＩ，ＳＫ，ＳＬ，ＴＪ ，ＴＭ，ＴＲ，ＴＴ，ＴＺ，ＵＡ，ＵＧ，ＵＳ，ＵＺ， ＶＮ，ＹＵ，ＺＡ，ＺＷ Ｆターム(参考） 3E041 AA01 AA02 BA12 BB03 BC03 EA05 3F048 AA05 AB03 BA02 BA06 BA07 BA11 BB09 CA03 CA10 CB03 CB04 CB12 CC05 DA01 DB12 DB17 DC12 EB02

Claims (9)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 パレット（２）上の紙シート、特に有価証券あるいは銀行券
   の存在を検出するための装置（１）であって：その紙シート検出装置が少なくと
   も一つの光学的センサ（７，８）と手段（９，１０，１１，１２）とを有してお
   り；その光学センサ（７，８）は、該パレット（２）の表面に対して傾斜角度の
   ある光ビーム（１３，１４）を放射し、かつ反射点において該パレット（２）の
   該表面を照らしていて；さらにその手段（９，１０，１１，１２）は、該パレッ
   ト（２）の表面上方を所定距離だけ該反射点を移動するためのものである；とこ
   ろの紙シート検出装置。
2. 【請求項２】 該傾斜角度が約４０°であるところの、請求項１に記載の紙
   シート検出装置。
3. 【請求項３】 二つの対称な光学センサ（７，８）を含んでいるところの、
   請求項２に記載の紙シート検出装置。
4. 【請求項４】 該反射点が移動することを可能にしている該手段が、サポー
   ト（９，１０）に作用する少なくとも圧縮空気式シリンダ（１１，１２）により
   形成されていて、そのサポート（９，１０）に各光学センサ（７，８）が取りつ
   けられており、該光学センサ（７，８）は該パレットの該表面に平行に移動する
   ところの、請求項４に記載の紙シート検出装置。
5. 【請求項５】 該移動が所定距離にわたって行なわれるところの、請求項１
   〜４のいずれか一項に記載の紙シート検出装置。
6. 【請求項６】 反射点上に光ビームを放射する少なくとも一つの光学的セン
   サによりパレット上の紙の連、特に有価証券あるいは銀行券の連を検出するため
   の装置であって、紙の連検出方法が： −該光学的センサのスィッチを入れる段階と、 −該反射点を移動する段階と、 −シートの存在を検出するための反射された光信号を分析する段階と、 −該反射点の該移動を停止する段階と、 −検出信号にもとづく適切な信号を発信する段階と、 −該光学的センサのスィッチを切る段階と、 を含んでいる紙の連検出方法。
7. 【請求項７】 該反射点の該移動が、該パレットの該表面に平行に走行して
   いる所定距離だけ、該光学的センサの直線移動により行なわれているところの、
   請求項６に記載の紙の連検出方法。
8. 【請求項８】 該所定距離が該紙に備えられたホログラムの寸法より大きい
   ところの、請求項６又は７に記載の紙の連検出方法。
9. 【請求項９】 二つの対称な光学センサを使用しているところの、請求項６
   〜８のいずれか一項に記載の紙の連検出方法。