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JP2003510046A - 細胞の条件的不死化 - Google Patents

細胞の条件的不死化

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Publication number
JP2003510046A
JP2003510046A JP2001525348A JP2001525348A JP2003510046A JP 2003510046 A JP2003510046 A JP 2003510046A JP 2001525348 A JP2001525348 A JP 2001525348A JP 2001525348 A JP2001525348 A JP 2001525348A JP 2003510046 A JP2003510046 A JP 2003510046A
Authority
JP
Japan
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cell
cells
oncogene
telomerase
neo
Prior art date
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Pending
Application number
JP2001525348A
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English (en)
Inventor
パルムジット ジャット
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Ludwig Institute for Cancer Research New York
Original Assignee
Ludwig Institute for Cancer Research Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Ludwig Institute for Cancer Research Ltd filed Critical Ludwig Institute for Cancer Research Ltd
Publication of JP2003510046A publication Critical patent/JP2003510046A/ja
Pending legal-status Critical Current

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    • C12N9/00Enzymes; Proenzymes; Compositions thereof; Processes for preparing, activating, inhibiting, separating or purifying enzymes
    • C12N9/10Transferases (2.)
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Abstract

(57)【要約】 組換え、または遺伝子操作された、哺乳動物細胞は、条件的に誘導性の癌遺伝子、およびテロメラーゼ複合体の触媒サブユニットをコードする外因性ポリヌクレオチドを含む。組換え細胞は、治療において有用であり、損失または損傷細胞に取って代わる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 発明の分野 本発明は、治療用途のための哺乳動物細胞の不死化に関する。
【0002】 発明の背景 組織および臓器に対する損傷を処置するための移植治療の重要性の増大する認
識および理解が存在する。臓器移植が広範に行われている一方、個々の細胞の移
植に基づく治療が、依然として、臨床開発の比較的初期段階にある。
【0003】 例えば、好適な細胞の損傷脳への移植が、この損傷によって引き起こされた任
意の感覚、運動、挙動または心理学的欠損を改善または補正(correct)し得る
という増大する認識が存在する。
【0004】 細胞ベースの治療が有用であるために、移植のために十分な細胞を得ることが
可能でなければならない。これを確実にするための1つの手段は、反復される細
胞分裂および増殖を可能にする条件下で、未分化細胞を培養することである。未
分化細胞を使用することに伴う1つの困難は、調節されない細胞分裂が、移植部
位での制御されない増殖を防止するために、患者への移植前または移植時のいず
れかにおいて、スイッチオフとされなければならないことである。
【0005】 多くの異なる技術が、移植に好適な細胞を提供するために開発されてきた。神
経移植に関して、1つのアプローチは、細胞分裂が生じることを可能にする培養
条件下で未分化胎児細胞を維持すること、および引き続いて移植前にインビトロ
での分化を誘発することであった。
【0006】 ReynoldsおよびWeiss, Science, 1992; 255:1707は、成体マウス脳細胞のイン
ビトロ増殖を誘発するための上皮成長因子(EGF)の使用を開示する。好適な
条件下で、細胞は、誘導されて星状細胞および神経細胞へ分化し得ると考えられ
ていた。
【0007】 国際特許出願第WO-A-94/16059は、少なくとも1つの栄養因子を補足した無血
清培地中で細胞を培養することによって、インビトロで初代神経細胞培養物を維
持するための技術を開示する。
【0008】 国際特許出願第WO-A-97/10329は、条件的に不死化された細胞系を使用する代
替技術を開示する。この細胞系は、許容条件下で感覚上皮幹細胞を未分化状態に
維持する、不死化温度感受性癌遺伝子を含む。移植の際、癌遺伝子は、人体のよ
り高い温度(37℃)のためにスイッチオフされ、そして細胞は、損傷を修復す
るために必要とされる細胞タイプへと分化する。癌遺伝子を使用する利点は、細
胞が移植まで未分化状態で維持され、移植時に、細胞が、特定の損傷に応答して
、損傷または損失細胞の表現型へと分化することである。US 5688692はまた、非
DNA結合温度感受性T抗原を発現する細胞を開示する。
【0009】 しかし、癌遺伝子を発現するヒト細胞は延長された寿命を有し得るが、それら
は依然として分裂を停止しそして結局はクリーゼ(crisis)(細胞死)を受ける
ことが認識されている。
【0010】 ヒト細胞は、ヒトテロメラーゼの触媒サブユニットの外因性コピーを組み込む
ことによってテロメラーゼ活性を再構築することにより不死化され得ることがま
た提案された(Bodnarら、Science, 1998; 279: 249-252)。テロメラーゼは、
染色体の末端で見られるテロメアを維持するように作用し、そして細胞複製の間
のテロメアの徐々の短縮化は老化に寄与し、それゆえテロメラーゼを再構築する
ことは細胞を不死化すると、考えられている。ヒトテロメラーゼは、現在、多く
の異なる細胞タイプを不死化するために使用されている。
【0011】 Counterら、PNAS (USA), 1998; 95 (25): 4723-14728はまた、テロメラーゼ触
媒サブユニット(telomerase catalytic subunit)(hTERT)の異所性発現
(ectopic expression)は、老化後細胞(post senescent cell)がクリーゼを
超えて細胞不死化へと増殖することを可能にし得ることを開示する。研究される
細胞は、SV40 T−抗原を発現する癌遺伝子で形質転換された。しかし、著
者らは、hTERT発現のみで細胞を不死化するに十分であり得、そしてhTE
RTの活性化は、腫瘍進行における重要な段階であり得ると結論付ける。従って
、この刊行物の全体的教示は、hTERT形質転換細胞は不死であるということ
である。これは、この細胞は移植治療における使用に不適であることを意味する
【0012】 従って、上記で開示される多くの技術は有用であり得る一方、移植の前に不死
性を保持するが、移植時に不死性を失う細胞を得るための方法についての必要性
が依然として存在する。
【0013】 発明の要旨 本発明は、条件的に誘導性の癌遺伝子および少なくともテロメラーゼ複合体の
触媒サブユニットで形質導入された細胞は、許容状態下で不死であるが、非許容
状態下で不死性を失うという認識に基づく。
【0014】 本発明の1つの局面に従うと、組換え、または遺伝子操作された、哺乳動物細
胞は、条件的に誘導性のまたは温度感受性の癌遺伝子、および少なくともテロメ
ラーゼ複合体の触媒サブユニットをコードする外因性ポリヌクレオチドを含む。
【0015】 本発明の第2の局面に従うと、組換えポリヌクレオチド構築物は、少なくとも
テロメラーゼ複合体の触媒サブユニットをコードする遺伝子、および条件的に誘
導性または温度感受性の癌遺伝子を含む。
【0016】 第3の局面に従うと、哺乳動物細胞を不死化するための方法は、増殖中の哺乳
動物細胞内に、条件的に誘導性の癌遺伝子およびテロメラーゼ遺伝子の触媒サブ
ユニットをコードする外因性ポリヌクレオチドを組み込むことを含む。
【0017】 第4の局面に従うと、本発明の細胞は、治療において、特に細胞損失または損
傷に関連する疾患の処置のための医薬の製造において使用され得る。例えば、感
覚上皮幹細胞が、脳損傷に関連する障害(例えば、アルツハイマー病)の処置の
ために使用され得る。
【0018】 本発明に従う細胞は、高レベルの安定性を保持し、そして非許容温度で不死で
ないことが見出された。
【0019】 これは、先行技術に基づいて、テロメラーゼ活性の再構築に起因して、この細
胞が不死のままであることが予想されるので、驚くべきかつ重要な知見である。
しかし、テロメラーゼをコードする遺伝子は構成性(constitutive)であるが、
テロメラーゼは不死性を保持するようには作用しないようである。状態性(cond
itionality)および増加した安定性の保持は、本発明の細胞を、連続継代されて
移植用の細胞系を誘導するに好適にする。
【0020】 発明の説明 本発明は、移植治療に好適であり、そして移植時まで不死である細胞を調製す
るための方法を開示する。
【0021】 細胞は、条件的に誘導性の癌遺伝子が存在することを必要とする。用語「条件
的に誘導性の(conditionally-inducible)」は、ここで、その発現が特定の条
件下で調節され得る癌遺伝子を言及するために使用される。癌遺伝子は、いわゆ
る許容状態が適用される場合に、発現する。例えば、いくつかの癌遺伝子は、温
度感受性であり、そしてそれらの環境の温度が特定の値以下である場合にのみ、
発現される。本発明の1つの実施形態において、使用される癌遺伝子は、SV−
40ラージT−抗原遺伝子(SV-40 large T-antigen gene)の非DNA結合性、
温度感受性突然変異体(non-DNA binding, temperature-sensitive, mutant)(
U19tsA58)である。好適な代替物がまた公知であり、そしてポリオーマ
T−抗原の癌遺伝子を含む。
【0022】 細胞はまた、少なくともテロメラーゼ複合体の触媒サブユニットをコードする
外因性ポリヌクレオチドを必要とする。用語「外因性」は、ここで、その通常の
文脈において、細胞中へ導入されたポリヌクレオチドを言及するために使用され
、そして自然に発生する内因性ポリヌクレオチドと異なる。テロメラーゼ複合体
の触媒サブユニットは、逆転写酵素のように作用する酵素であり、そして当該分
野において公知である。ヒトサブユニットは、GB-A-2317891に開示される。
【0023】 癌遺伝子およびテロメラーゼをコードするポリヌクレオチドは、組換えDNA
またはレトロウイルスベクターまたは構築物に含まれ、細胞に形質導入/感染し
得る。2つの成分は、1つのベクター中へ組み込まれ得るか、または各々が別々
のベクター中へ含まれ得る。本発明のベクターまたは構築物は、さらに、DNA
の転写を開始するに好適なプロモーター領域、および形質導入/感染を受けた細
胞を同定するために使用され得る選択可能なマーカーを含み得る。発現の調節は
、当業者に公知の方法によって行われ得る。例えば、調節は、長末端反復(LT
R)プロモーターを使用して行われ得る。代替のプロモーターは、当業者に明ら
かである。例えば、調節は、サイトメガロウイルス(CMV)プロモーターを使
用して行われ得る。CMVプロモーターは、非常に強力なプロモーターであり、
そして細胞が、神経細胞、例えば感覚上皮幹細胞である場合、好ましくあり得る
【0024】 好適な構築物を細胞中へ導入するための方法は、当業者に公知である。
【0025】 任意の哺乳動物細胞が、本発明において使用され得る。
【0026】 例えば、細胞は、内皮細胞であり得、そして脚、心臓および他の器官の血管再
生(revascularisation)のために使用され得る。好ましくは、細胞は、特定の
細胞型へ分化し得るヒト体細胞、例えばヒト上皮幹細胞である。特に好ましい細
胞は、ヒト感覚上皮幹細胞であり、これは、細胞損失または損傷を修復するため
および挙動または心理学的欠損を補正するために神経移植に使用され得る。ある
いは、細胞は、分化細胞、例えばランゲルハンス島のβ細胞であり得る。さらな
る細胞は、内分泌腺、網膜細胞、蝸牛細胞(cochlear cell)、肝細胞、骨芽細
胞および破骨細胞、筋芽細胞ならびにケラチノサイトから得ることができるもの
が挙げれるが、これらに限定されない。
【0027】 好ましくは、癌遺伝子およびテロメラーゼは、初期の培養段階、通常、最初の
10細胞分裂内の間に、細胞中へ組み込まれる。癌遺伝子およびテロメラーゼを
組み込む順序は、方法の成功に重要でないが、テロメラーゼが最初に導入される
ことが好ましい。これは、驚くべきことに、テロメラーゼを最初に導入すること
は2倍細胞系(dipoid cell line)を達成することについてよりよい確信を提供
することが見出されたためである。
【0028】 形質導入または感染された細胞は、当業者に公知の条件下で培養され得る。細
胞は非ストレス化(non-stressed)条件下で培養されることが好ましい。当業者
は、慣用の培養技術に基づいて、各々特定の細胞型に好適な条件を理解するであ
ろう。
【0029】 本発明は、ここで、図面を参照して、以下の実施例においてさらに説明される
。実施例は、好適なヒト細胞を温度感受性癌遺伝子およびテロメラーゼ複合体の
触媒サブユニットで形質導入させることによって、細胞培養物が好適な培養培地
中で継代される際に安定性を保持することが可能となることを示す。
【0030】 実施例1 1.乳小葉間繊維芽細胞(mammary interlobular fibroblast)(HMF)お
よび乳微小血管内皮(mammary microvascular endothelial)(MMVE)細胞
の単離: 乳小葉間繊維芽細胞および乳微小血管内皮細胞の培養物を、美容整形(縮小乳
房形成(reduction mammoplasty))を受ける患者から同意を得て得た、正常な
乳房組織から調製した。小葉間繊維芽細胞の培養物を、Athertonら, J. Cell Sc
i., 107:2931-2939に記載されるように調製し、そして10%ウシ胎児血清およ
び抗生物質(ペニシリン/ストレプトマイシン)を補足したダルベッコの改変イ
ーグル培地(DMEM)で維持した。微小血管からの内皮細胞を、本質的にDark
e & Lock, Human Reprod., 1992; 6:1156-1159によって記載されるように、トロ
ンボモジュリン(thrombomodulin)に対するQBEND−40マウスモノクロー
ナル抗体を使用して、初代培養物の免疫磁気分離(immunomagnetic sorting)に
よって単離した。内皮培養物を確立しそして、EGM−2培地(Biowhit
taker)において維持した。
【0031】 2.老化への細胞のインビトロ培養。
【0032】 コントロールとして、細胞の調製物を培養し、老化のポイントを決定した。細
胞は、EGM−2中で培養した場合、10〜16集団倍加(population doublin
g)の培養寿命を有すると分かった。細胞質中の粒状粒子の蓄積を別にすれば、
他の点では老化細胞は、有糸分裂の完全な非存在という点のみ異なって、それら
の初期培養対応物(early-passage counterpart)に似ていた。
【0033】 3.tsA58−U19の形質導入およびクリーゼ(crisis)への延長増殖。
【0034】 種々の個体ドナー由来の細胞調製物が、集団倍加6〜9で依然として増殖して
いる間、これを、neo−r遺伝子を含むpZIPベクター中のSV−40 T
−抗原遺伝子のtsA58−U19(AlmazanおよびMcKay, Brain Res., 1992;
579(s): 234-245)二重組換え突然変異体(double recombinant mutant)で形質
導入した。形質導入を、Stampsら, Int. J. Cancer, 1994; 57 (6): 865-874に
記載されるように、ヘルパーウイルスフリー両栄養性レトロウイルスパッケージ
ングシステム(helper virus-free amphotropic retroviral packaging system
)(PA317、クローン8)を使用して行った。8μg/mlのポリブレン(
Polybrene)をウイルス吸収を改善するためにアジュバントとして使用した。
【0035】 形質導入頻度(frequencies)は、0.25mg/mlのジェネティシン(gen
eticin)を用いての選択後、10〜25%に変化した。tsA58についての許
容温度(33.5℃)へ移した後、これらの培養物は、1:4のスプリット比(
split ratio)で33〜56集団倍加のために、さらに継代した。この間、全て
の細胞は、ストリンジェントに温度感受性のままであり、36.5℃以上でほと
んどまたは全く増殖しなかった。しかし、全ての場合、増殖は、結局、クリーゼ
を示す異常有糸分裂ならびにサイズおよび核異質性(nuclear heterogeneity)
を含む異常細胞モルフォロジーが現れて、停止した。全部で108以上の細胞の
合計がクリーゼへと継代され、「自然発生的な」不死化の1つの例も観察されな
かった。これは、クリーゼへと維持された5×106の細胞において約1の頻度
で反復して不死化する乳上皮細胞とは対照的である。
【0036】 4.h−TERTの形質導入、および条件的増殖の保持しての引き続いての不
死化。
【0037】 ts T抗原システムで形質導入した1ドナー由来の初期培養細胞(MMVE
−2)を、さらに、ヒト両栄養性パッケージングシステム(human amphotropic
packaging system)(TE−FLY)を使用して、ハイグロマイシンB−耐性遺
伝子(hygromycin B-resistance gene)を含むpBabeベクター(Morgenster
nおよびLand, Nucleic Acids Research, 1990; 18 :3587-3596)中のヒトテロメ
ラーゼ遺伝子の触媒サブユニットの全長cDNAコピーで形質導入した。一連の
4のクローン化パッケージング系を、標的ヒト細胞系(EJ膀胱癌細胞)へのハ
イグロマイシン耐性の移入に基づいて前もって最も高い力価で選択した。各々を
、2重で、8μg/mlポリブレンの存在下でMMVE−2 ts T細胞を形質
導入するために使用した。成功した形質導入が、25μg/mlハイグロマイシ
ンBを用いての選択後に観察された。
【0038】 驚くべきことに、形質導入された細胞は、老化を克服したようであり、そして
40週を超える間、増殖速度の明白なクリーゼまたは変化なしで、33.5℃で
増殖し続けた。細胞は、今のところ、定速で>100集団倍加を受け、そして機
能的に不死であるようある。
【0039】 33.5、36.5および39.5℃での複製培養より温度感受性について試
験した場合、hTERT形質導入されたMMVE−2 tsT細胞は、驚くべき
ことに、初期に継代したtsTのみの細胞と同じぐらい感受性だった。予想され
得ることとは反対に、36.5℃でほとんど増殖がなく、そして39.5℃で全
く増殖せず、すなわち細胞は条件的に不死であった。全ての培養を、b−FGF
、VEGF、IGF−2およびヘパリンを含む種々の内皮特異的成長因子ならび
に2%FCSを含むEGM−2培地を用いて、従って準最適(sub-optimal)又
は「ストレス化(stressed)」増殖条件下での細胞の試験を回避して、実施した
【0040】 温度誘導増殖抑制(temperature-induced growth arrest)が不可逆である程
度を決定するために、繊維芽細胞培養物を、コロニー形成効率(colony forming
efficiency)(CE)を39.5℃での増殖抑制の種々の期間後に最適条件下
(33.5℃で5%酸素)で決定するクローン原性アッセイを使用して分析した
。ほとんどの培養物のCEは、非許容温度での時間に比例して、有意に減少した
。HMF培養物の1つにおいて、例えば、39.5℃で14日後のCEは、コン
トロール値の<5%まで降下し、ほとんどのコロニーが小さくそして不完全(ab
ortive)であった。結果は、形質導入細胞の累進的な不可逆性を実証し、そして
これは熱ショックの非特異的効果よりもむしろT−抗原の熱的不活性化に起因す
ることを示す。
【0041】 細胞をまた、老化活性化酸βガラクトシダーゼのために培養物を染色すること
によって、T抗原の不活性化の際にそれらが生化学的老化を受けるかどうかを確
証するために試験した。39.5℃で4〜8日後、全ての繊維芽細胞培養は、種
々の数の陽性細胞を示し(1〜10%)、一方、33.5℃での対応する培養物
において陽性細胞は検出されなかった(<0.1%)。これは、T−抗原のみH
MF繊維芽細胞のクリーゼ培養物と比較し、ここで、53%の細胞が陽性であっ
た。これは、不死化細胞はT−抗原に依存して増殖を維持すること、ならびにT
−抗原の不活性化は細胞増殖の不可逆的休止(cessation)および老化へのエン
トリー(entry)を生じさせることを実証する。
【0042】 細胞培養物をまた、核型分析(karyotyped)して、レトロウイルス遺伝子形質
導入の順序およびタイミングが得られる細胞の染色体状態に影響するかどうかを
測定した。二倍体または近二倍体モード(near-diploid modal)数の染色体(4
6)が、MMVEおよびHMF細胞(;hTERTを最初にして初期段階(すな
わち、最初の10細胞分裂内)の間に両方の遺伝子を導入することによって誘導
した)の両方において観察された。両方の遺伝子を、癌遺伝子を最初にして初期
段階の間に導入した場合、細胞は、近二倍体および近四倍体形態を伴う2形態の
(bimodal)核型を有することが示された。これは、驚くべき知見であり、そし
て二倍体細胞は、細胞中へ最初にテロメラーゼの触媒サブユニットを挿入するこ
とを選択することによって、より効率的に調製され得ることを実証する。
【0043】 要約すれば、得られた結果は、驚くべきことに、テロメラーゼ触媒サブユニッ
トをコードする全長遺伝子および温度感受性癌遺伝子を含む細胞は、増殖につい
て条件的のままであり、すなわち細胞は高温で不死でないということを示す。
【0044】 上記の結果は、温度感受性癌遺伝子および触媒テロメラーゼサブユニットでの
別個の形質導入は、温度感受性癌遺伝子のみを含む細胞と比較して、改善された
特徴を示し得ることを実証する。
【0045】 別個の形質導入は良好な結果を示すが、癌遺伝子およびテロメラーゼをコード
する遺伝子の両方を有する好適なベクターを構築することはより容易であり得る
【0046】 実施例2 この実施例は、SV40初期領域の非DNA結合突然変異体(U19tsA5
8)から誘導される熱不安定性T−抗原;テロメラーゼ複合体の触媒サブユニッ
トhTERT(cDNA)(Counterら、PNAS, 1998; 95(25): 14723-14728);
およびG418(Clontech)への耐性をコードする優性に作用する選択
可能な(dominantly-acting selectable)ネオマイシンホスフォトランスフェラ
ーゼ耐性マーカー(Neo)を共発現する好適な発現ベクターの製造を実証する
。最終構築物は、高力価モロニーマウス白血病ウイルス(Mo MuLV)に基
づくレトロウイルス発現ベクター、pBabe(MorgensternおよびLand、上記
)において組み立てた。レトロウイルスライフサイクルを使用して、SV40初
期領域を、ラージT抗原のみを作製するウイルスへ変換させた。全ての構築物を
、アンピシリン選択を使用して、rec A−宿主(MC1061のJS4−r
ec A誘導体)において組み立てた。
【0047】 ベクターの2つのバージョンを構築した: 構築物1 この構築物を図1に示す。Mo MuLV LTRを使用して、hTERTをド
ライブ(drive)させ、そしてSV40初期プロモーターを使用して、U19ts
A58およびNeoの両方をドライブさせた。内部リボソームエントリー部位(
internal ribosome entry site)(IRES)を、U19tsA58遺伝子とN
eo遺伝子との間に統合し(Neo遺伝子へインフレームで融合させた)、真核
生物リボソームによる翻訳の再開始を誘発させた。
【0048】 構築物2 この構築物を図2に示す。Mo MuLV LTRを使用して、U19tsA5
8をドライブさせ、そしてSV40初期プロモーターを使用して、hTERTお
よびNeoをドライブさせた。IRES配列をhTERTとNeOとの間に挿入
した。
【0049】 クローニング法 各ベクターを3つのセクションで組み立てた。ベクターpBabe Neo−
hTERT(pCI−Neo−hTERTから切り出したhTERT、R.A.
Weinberg,Whitehead Instituteより提供)、およ
びpBabe−Neo−U19tsA58(ここで、U19tsA58は、レト
ロウイルス転写に関してセンス配向で挿入される)を使用して、構築物1および
2それぞれのフロント−エンド(front-end)を調製した。
【0050】 IRESのクローニングおよびNeo遺伝子へのそのインフレーム融合を、ク
ローニングベクターpPolyIII−I(D.Kioussis,MRC,M
ill Hillから得た)において行った。pPolyIII−Iは、それが
6ヌクレオチド配列を認識する制限酵素についての多くの部位を含むラージポリ
リンカー(large polylinker)を含むので、遺伝子配列を構築するために有用な
ベクターである。第3成分は、ベクターpBabe Puro(ピューロマイシ
ン耐性遺伝子を有するpBabe)からクローニングした。
【0051】 構築物1 A.IRES:Neoのクローニング Neo配列を、pLXSN(Clontech)ベクターからPCRによって
増幅させた。この構築物の全長を最小に維持するために、Neoコーディング領
域(pLXSNの2066bp〜2860bp)のみを使用した。586bp
IRES(脳心筋炎ウイルス(EMC)RNA 5’非コーディング領域)は、
NovogenベクターpCITE−1から利用できる。EMCの開始領域は、
pCITE−1の2918位にBal Iクローニング部位および2925にN
co I部位を有し、これは、インフレームで外来配列を挿入するために使用さ
れ得る。
【0052】 それら自体のAUGを欠如している外来配列を、2915−2917でのウイ
ルスAUGへインフレームで融合し、しかし、Bal Iで切断することによっ
て、外来配列のAUGの後の最初のコドンの初めにGが生成される。これは、A
UGの後の最初の塩基がAであるNeo配列と非適合性である。この問題を解決
するために、pLXSNからNeo配列を増殖するために使用される5’Neo
プライマーを、塩基2918と2929との間にIRES配列を再作製するよう
に設計した。
【0053】
【数1】 Neo配列の3’末端をpPolyIII−Iへ挿入するために、3’PCR
プライマーを、Sal I部位およびCla I部位を含むように設計する(pP
olyIII−IからpBabeへクローニングするため)。
【0054】
【数2】 従って、pCITE−1からIRESをEco RIおよびBal I(アイソ
シゾーマーは、Mls I、Msc Iである)で切断し、そしてこの配列をpP
olyIII−IのEco RIおよびBal I部位へライゲートすることが可
能であった。次いで、Neo配列を、前述のフォワード(forward)およびリバ
ース(reverse)Neoプライマーを使用してベクターpLXSNから増幅し、
そしてPCR産物の3’領域をSal Iで切断し、その後pPolyIII−
I−IRESのBal IおよびSal I部位へライゲーションさせた。
【0055】 B.U19tsA58の挿入 U19tsA58をpZip−U19tsA58(P.Jat of Lud
wig Institute for Cancer Researchより提
供)からBam HI消化によって切り出し、そしてpPolyIII−I−I
RES:NeoのBam HI部位へ、レトロウイルス転写に関してセンス配向
(sense orientation)で、挿入した。
【0056】 C.最終構築物 最終構築物を、以下の3つの部分のライゲーションによって作製した: (i)Sfi I Cla I消化によって、pPolyIII−I−U19t
sA58−IRES:Neoから切り出したU19tsA58−IRES−Ne
o; (ii)Sfi IおよびNot Iでの消化によって、ベクターpBabe−
Neo−hTERTから得られた、構築物のフロント。左手セクションが必要で
あった;ならびに (iii)Cla IおよびNot Iでの消化によって、ベクターpBabe
−Puroから得られた、pBS ori−含有フラグメント。ベクターの右手
側が必要であった。
【0057】 構築物2 A.pPolyIII−I−hTERT−IRES:Neo hTERT cDNAおよびIRES:NeoをpPolyIII−Iへクロ
ーン化するために、pBabe Neo−hTERTを、初めに、hTERTの
3’末端で切断するSal Iで消化した。hTERTのクローニング部位はE
co RI(5’)およびSal I(3’)であるが、hTERTは、これはI
RES:Neoの3’末端のクローニング部位であるので、pPolyIII−
IのSal I部位へクローン化され得ない。従って、hTERT配列を最初に
平滑末端化し(blunt-ended)、その後、Eco RIでpBabe Neo−h
TERTからcDNA配列を切り出した。pPolyIII−I−IRES:N
eoをEco RIで切断し、平滑化(blunted)、そしてSal Iで切断し、
IRES:Neoを切り出した。次いで、hTERTおよびIRES:Neoを
、3’hTERTと5’IRES:Neoの間に平滑末端連結で結合して、pP
olyIII−IのEco RIおよびSal I部位へクローン化した。
【0058】 構築物2の組み立ては、以下の3つの部分連結を含んだ: (i)Sfi IおよびCla I部位でpPolyIII−I−IRES:N
eoから切り出したhTERT−IRES:Neo; (ii)Sfi IおよびNot Iでの消化によって、ベクターpBabe−
Neo−U19tsA58から得られた、構築物2の左手側;ならびに (iii)Cla IおよびNot Iでの消化によって、ベクターpBabe
−Puroから得られた、構築物2の右手側。
【0059】 最終構築物は、図2に示す通りである。
【0060】 構築物の消化に関して、CMVプロモーター由来の癌遺伝子およびhTERT
成分の両方の発現を調節することがより望ましくあり得る。これは、レトロウイ
ルスベクターにおいて、CMVプロモーターの下流での挿入に伴って、IRES
配列を使用して成分を連結することによって、行われ得る。
【0061】 構築物は、好適な細胞を形質導入して、継代の間に改善した安定性を有する条
件的に不死化された細胞を製造するために使用され得る。
【0062】 本発明の組換え細胞は、治療における用途を有し得る。患者への送達用の製剤
の調製方法は、当業者に明らかである。好適な賦形剤、希釈剤等はまた、細胞ベ
ースの治療剤を調製することにおける現在のプラクティスに基づいて、明らかで
ある。送達のために必要とされる細胞の量は、処置の形態、疾患/損傷の重篤度
、および治療期間にわたって適用する複数の用量についての必要性に依存して変
化する。しかし、当業者は、容易に、現在の細胞移植治療に基づいて、適切な処
置を決定し得る。
【配列表】
【図面の簡単な説明】 以下の図は、本発明を例示する。
【図1】 図1は、hTERTおよびSV40ラージT−抗原をコードする温度感受性癌
遺伝子の両方を含むポリヌクレオチド構築物の概略図である。
【図2】 図2は、図1でのそれとは異なる順番でhTERTおよび癌遺伝子を有する代
替の構築物の概略図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,MZ,SD,SL,SZ,TZ,UG ,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD, RU,TJ,TM),AE,AG,AL,AM,AT, AU,AZ,BA,BB,BG,BR,BY,BZ,C A,CH,CN,CR,CU,CZ,DE,DK,DM ,DZ,EE,ES,FI,GB,GD,GE,GH, GM,HR,HU,ID,IL,IN,IS,JP,K E,KG,KP,KR,KZ,LC,LK,LR,LS ,LT,LU,LV,MA,MD,MG,MK,MN, MW,MX,MZ,NO,NZ,PL,PT,RO,R U,SD,SE,SG,SI,SK,SL,TJ,TM ,TR,TT,TZ,UA,UG,UZ,VN,YU, ZA,ZW (72)発明者 ジャット パルムジット イギリス国 ロンドン エスダブリュ1E 5エージー スタグ プレイス ゲレン ハウス ルードヴィッヒ インスティテ ュート フォー キャンサー リサーチ Fターム(参考) 4B024 AA01 CA02 CA04 DA02 DA03 EA02 FA02 GA11 HA08 HA17 4B065 AA90X AA93Y AA95X AB01 AB04 AC20 CA44 4C084 AA02 AA13 BA35 CA25 CA53 NA14 ZA162 4C087 AA01 AA02 AA03 BB65 CA04 NA14 ZA16

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 条件的に誘導性の癌遺伝子およびテロメラーゼ複合体の触媒
    サブユニットをコードする外因性ポリヌクレオチドを含む、哺乳動物細胞。
  2. 【請求項2】 前記癌遺伝子および前記外因性ポリヌクレオチドが、組換え
    ベクター中に含まれる、請求項1に記載の細胞。
  3. 【請求項3】 前記癌遺伝子が温度感受性である、請求項1または請求項2
    に記載の細胞。
  4. 【請求項4】 ヒト体細胞である、前記請求項のいずれかに記載の細胞。
  5. 【請求項5】 哺乳動物間質性繊維芽細胞または哺乳動物微小血管細胞であ
    る、前記請求項のいずれかに記載の細胞。
  6. 【請求項6】 ヒト幹細胞である、請求項1〜4のいずれかに記載の細胞。
  7. 【請求項7】 感覚上皮幹細胞である、請求項6に記載の細胞。
  8. 【請求項8】 前記癌遺伝子が、SV−40 T−抗原遺伝子の温度感受性
    突然変異体である、前記請求項のいずれかに記載の細胞。
  9. 【請求項9】 前記突然変異体がtsA58−U19である、請求項8に記
    載の細胞。
  10. 【請求項10】 テロメラーゼ複合体の触媒サブユニットおよび条件的に誘
    導性の癌遺伝子をコードする、組換えポリヌクレオチド。
  11. 【請求項11】 さらに選択可能なマーカー遺伝子およびプロモーター領域
    を含む、請求項10に記載のポリヌクレオチド。
  12. 【請求項12】 哺乳動物細胞を不死化するための方法であって、増殖中の
    細胞内に、条件的に誘導性の癌遺伝子およびテロメラーゼ複合体の触媒サブユニ
    ットをコードする外因性ポリヌクレオチドを組み込むことを包含する、方法。
  13. 【請求項13】 前記癌遺伝子および外因性ポリヌクレオチドが、最初の1
    0細胞分裂内の細胞に組み込まれる、請求項12に記載の方法。
  14. 【請求項14】 前記外因性ポリヌクレオチドが、前記癌遺伝子の前に、前
    記細胞中に導入される、請求項12または請求項13に記載の方法。
  15. 【請求項15】 細胞損失または損傷に関連する疾患の処置のための医薬の
    製造における、請求項1〜9のいずれかに記載の細胞の使用。
  16. 【請求項16】 前記細胞が感覚上皮幹細胞である、請求項15に記載の使
    用。
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