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JP2003313393A - 装飾用樹脂および成形品 - Google Patents

装飾用樹脂および成形品

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Publication number
JP2003313393A
JP2003313393A JP2002117806A JP2002117806A JP2003313393A JP 2003313393 A JP2003313393 A JP 2003313393A JP 2002117806 A JP2002117806 A JP 2002117806A JP 2002117806 A JP2002117806 A JP 2002117806A JP 2003313393 A JP2003313393 A JP 2003313393A
Authority
JP
Japan
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vinyl
monomer
copolymer
weight
decorative resin
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2002117806A
Other languages
English (en)
Inventor
Satoshi Mitsui
聡 三井
Shusuke Tanaka
秀典 田中
Nobuo Kuriki
伸男 栗木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toray Industries Inc
Original Assignee
Toray Industries Inc
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Publication date
Application filed by Toray Industries Inc filed Critical Toray Industries Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 良好な外観を有するラメ調、メタリック調の
樹脂および成形品を提供する。 【解決手段】 本発明の装飾用樹脂は、ゴム質重合体
(a)に対し、ビニル系単量体または単量体混合物をグ
ラフト共重合せしめたグラフト共重合体(A)と、少な
くとも2種類のビニル系単量体を共重合せしめたビニル
系共重合体(B)およびカーボンブラック、酸化チタ
ン、酸化亜鉛、アルミナ、鉄黒、チタンブラックからな
る群のうち少なくとも1つの顔料(C)、および金属光
沢を有する粒子(D)からなり、厚さ2.5mmでのH
AZE値が15〜80となることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、良好な外観を有す
るラメ調、メタリック調の樹脂および成形品に関する。
【0002】
【従来の技術】ジエン系ゴム等のゴム質重合体に対し、
アクリロニトリル、メタアクリロニトリル等のシアン化
ビニルや、スチレン、α−メチルスチレン等の芳香族ビ
ニル等のビニル系単量体をグラフト共重合して得られる
透明ABSは、耐衝撃性、成形性及び外観等に優れてい
ることからOA機器、家電製品、及び一般雑貨、建材、
看板等の用途に幅広く利用されている。
【0003】近年、各機器の軽量化からラメ調やメタリ
ック調の樹脂が要求されている。特開平4−35993
7号公報では熱可塑性樹脂に金属コーティングしたガラ
スフレークを添加する方法が報告されている。しかし、
該方法では外観上金属粒子が見えすぎたり、もしくは成
形品表層に位置する金属調粒子のみが露出し、深みがな
くなったりする問題があった。また、良外観を得るため
に金属調粒子を多量に添加すると樹脂本来の性質を損な
い、物性等に悪影響を与える問題があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、良好な外観
を有するラメ調、メタリック調を有し、かつ、耐衝撃性
に優れる装飾用樹脂およびその成形品を提供することを
目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明の装飾用樹脂は、主として次の構成を有す
る。すなわち、ゴム質重合体(a)に対し、ビニル系単
量体または単量体混合物をグラフト共重合せしめたグラ
フト共重合体(A)と、少なくとも2種類のビニル系単
量体を共重合せしめたビニル系共重合体(B)、カーボ
ンブラック、酸化チタン、酸化亜鉛、アルミナ、鉄黒、
チタンブラックからなる群のうち少なくとも1つの顔料
(C)、および金属光沢を有する粒子(D)からなり、
厚さ2.5mmでのHAZE値が15〜80であること
を特徴とする装飾用樹脂である。
【0006】また、本発明の成形品は主として次の構成
を有する。すなわち、上記装飾用樹脂を成形してなる成
形品である。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、本発明について詳述する。
【0008】本発明におけるグラフト共重合体(A)は
ゴム質重合体(a)に対し、ビニル系単量体または単量
体混合物をグラフト共重合せしめたグラフト共重合体
(A)であれば特に限定されないが、好ましくは、ゴム
質重合体(a)に対し、芳香族ビニル系単量体(b)、
シアン化ビニル系単量体(c)、不飽和カルボン酸アル
キルエステル系単量体(d)、及び共重合可能なその他
のビニル単量体(e)から選ばれた単量体の少なくとも
1種をグラフト共重合せしめたグラフト共重合体であ
る。より好ましくは、重量平均粒子径が0.1〜0.5
μmであるゴム質重合体(a)20〜80重量部に対
し、芳香族ビニル系単量体(b)10〜50重量%、シ
アン化ビニル系単量体(c)20重量%以下、及び不飽
和カルボン酸アルキルエステル系単量体(d)50〜9
0重量%からなる単量体混合物20〜80重量部をグラ
フト共重合せしめたものが用いられる。
【0009】本発明におけるビニル系共重合体(B)は
ビニル系単量体または単量体混合物を共重合せしめた共
重合体であれば特に制限はないが、好ましくは、芳香族
ビニル系単量体(b)、シアン化ビニル系単量体
(c)、不飽和カルボン酸アルキルエステル系単量体
(d)、及び共重合可能なその他のビニル単量体(e)
から選ばれた単量体の少なくとも1種を共重合せしめた
共重合体である。より好ましくは、耐衝撃性の面から、
芳香族ビニル系単量体(b)10〜40重量%、シアン
化ビニル系単量体(c)20重量%以下、不飽和カルボ
ン酸アルキルエステル系単量体(d)50〜90重量
%、及び共重合可能なその他のビニル系単量体(e)6
0重量%以下である。さらに好ましくは芳香族ビニル系
単量体(b)15〜35重量%、シアン化ビニル系単量
体(c)10重量%以下、及び不飽和カルボン酸アルキ
ルエステル系単量体(d)60〜80重量%、及び共重
合可能なその他のビニル系単量体(e)40重量%以下
である。
【0010】本発明のグラフト共重合体(A)とビニル
系共重合体(B)との混合割合には特に制限はないが、
好ましくはグラフト共重合体(A)10〜60重量部
と、ビニル系共重合体(B)40〜90重量部とが合計
100重量部となる割合である。
【0011】本発明におけるグラフト共重合体(A)に
用いられるゴム質重合体(a)としては、ジエン系ゴ
ム、アクリル系ゴム、エチレン系ゴム等が挙げられる。
それらの具体例としては、ポリブタジエン、ポリ(ブタ
ジエン−スチレン)、ポリ(ブタジエン−アクリロニト
リル)、ポリイソプレン、ポリ(ブタジエン−アクリル
酸ブチル)、ポリ(ブタジエン−メタクリル酸メチ
ル)、ポリ(アクリル酸ブチル−メタクリル酸メチ
ル)、ポリ(ブタジエン−アクリル酸エチル)、エチレ
ン−プロピレンラバー、エチレン−プロピレン−ジエン
ラバー、ポリ(エチレン−イソプレン)、及びポリ(エ
チレン−アクリル酸メチル)等が挙げられる。これらの
ゴム質重合体(a)は、1種または2種以上の混合物で
使用される。これらのゴム質重合体(a)のなかでも、
ポリブタジエン、ポリ(ブタジエン−スチレン)、ポリ
(ブタジエン−アクリロニトリル)、及びエチレン−プ
ロピレンラバーが、耐衝撃性の点で好ましく用いられ
る。
【0012】本発明におけるグラフト共重合体(A)を
構成するゴム質重合体(a)の重量平均粒子径には特に
制限はないが、望ましい衝撃強度及び透明性を確保する
ためには、0.1〜0.5μm、特に0.15〜0.4
μmの範囲であることが好ましい。また、グラフト共重
合体(A)のグラフト率は特に制限はないが、耐衝撃性
の点から、好ましくは、10〜150%、より好ましく
は、20〜100%である。
【0013】本発明におけるグラフト共重合体(A)及
びビニル系共重合体(B)に用いる芳香族ビニル系単量
体(b)の具体例としては、スチレン,α−メチルスチ
レン,オルソメチルスチレン,パラメチルスチレン,パ
ラ−t−ブチルスチレン及びハロゲン化スチレン等が挙
げられ、これらのなかから1種または2種以上を用いる
ことができる。なかでもスチレン,α−メチルスチレン
が好ましく、特に好ましくはスチレンである。
【0014】本発明におけるグラフト共重合体(A)及
びビニル系共重合体(B)に用いるシアン化ビニル系単
量体(c)の具体例としては、アクリロニトリル及びメ
タアクリロニトリル等が挙げられ、これらは1種または
2種以上を用いることができる。なかでもアクリロニト
リルの使用が耐衝撃性の点で好ましい。
【0015】本発明におけるグラフト共重合体(A)及
びビニル系共重合体(B)に用いる不飽和カルボン酸ア
ルキルエステル系単量体(d)としては、炭素数1〜6
のアルキル基または置換アルキル基を持つアクリル酸エ
ステル及び/またはメタクリル酸エステルが好適であ
り、これらの1種または2種以上を用いることができ
る。具体例としては、(メタ)アクリル酸メチル、(メ
タ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸n−プロピ
ル、(メタ)アクリル酸n−ブチル、(メタ)アクリル
酸t−ブチル、(メタ)アクリル酸n−ヘキシル、(メ
タ)アクリル酸シクロヘキシル、(メタ)アクリル酸ク
ロロメチル及び(メタ)アクリル酸2−クロロエチル等
が挙げられるが、なかでもメタクリル酸メチルの使用が
好ましい。
【0016】本発明におけるビニル系共重合体(B)に
用いる共重合可能なその他のビニル系単量体(e)の具
体例としては、N−メチルマレイミド、N−シクロヘキ
シルマレイミド、N−フェニルマレイミド等のマレイミ
ド化合物、マレイン酸等の不飽和ジカルボン酸、無水マ
レイン酸等の不飽和ジカルボン酸無水物及びアクリルア
ミド等の不飽和アミド化合物に代表されるビニル化合物
等を挙げることができ、これらは単独ないし2種以上を
用いることができる。
【0017】本発明におけるビニル系共重合体(B)の
還元粘度(ηsp/c)には特に制限はないが、望ましい
衝撃強度及び溶融粘度(成形性)を確保するためには、
0.1〜0.6dl/g、特に0.3〜0.5dl/g
の範囲が好ましい。
【0018】本発明におけるグラフト共重合体(A)及
びビニル系共重合体(B)の製造方法には特に制限はな
く、塊状重合、溶液重合、懸濁重合、及び乳化重合等の
いずれの方法であってもよい。単量体の仕込方法として
は、初期一括仕込み、単量体の一部または全てを連続仕
込み、あるいは単量体の一部または全てを分割仕込みの
いずれの方法を用いてもよい。
【0019】また、本発明の装飾用樹脂は、適度なHA
ZE値を得る目的で、カーボンブラック、酸化チタン、
酸化亜鉛、アルミナ、鉄黒(Fe34)、チタンブラッ
クからなる群のうち少なくとも1つの顔料(C)を含有
する。
【0020】本顔料(C)の添加量には特に制限はない
が、好ましくはグラフト共重合体(A)とビニル系共重
合体(B)との和を100重量部としたとき、0.00
1〜5重量部、より好ましくは0.002〜4重量部で
ある。この範囲にあれば、装飾用樹脂は適度なHAZE
値を得ることができるので、色調および深みの優れた外
観を呈することができる。
【0021】本発明の装飾用樹脂は、メタリック調の装
飾効果を得るために、金属光沢を有する粒子(D)を含
有する。金属光沢を有する粒子(D)としては特に制限
はなく、金属粉、金属をコーティングした無機および有
機物粒子等が挙げられる。金属光沢を有する粒子(D)
の含有量は、得ようとする外観に合わせて調節すること
が可能であるが、好ましくは、グラフト共重合体(A)
とビニル系共重合体(B)との和を100重量部とした
とき、0.001〜10重量部、より好ましくは、0.
005〜8重量部である。金属光沢を有する粒子(D)
の含有量が0.001重量部以上であれば、装飾効果を
得ることができ外観に優れるので好ましい。また、10
重量部以下であれば、耐衝撃性に劣ることなく、装飾効
果を得ることができるので好ましい。
【0022】また、本発明の装飾用樹脂は厚さ2.5m
mでのHAZE値が15〜80となることが必要であ
る。より好ましくは20〜80である。HAZE値が1
5未満であると、樹脂に配合した金属光沢を有する粒子
(D)が成形品表面付近のみならず、成形品内部までみ
えるため樹脂の(色調ではなく)外観に深みを与えるこ
とができない。また、80を超えると、深みがなくな
る。
【0023】また、本発明の装飾用樹脂の(C)および
(D)の添加量は下式(2)を満たすこと、さらには、
(C)の添加量/(D)の添加量が、0.1〜90、特
に0.2〜85であることが好ましい。かかる好ましい
範囲であると、樹脂の外観に適度な深みと色調を与える
ことができ、また、ラメ調およびメタリック調の外観に
も優れる。
【0024】 0.1≦(C)の含有量/(D)の含有量≦100 ・・・(式2) 本発明の装飾用樹脂は前記顔料(C)以外の着色剤を含
有することもできる。前記顔料(C)以外の着色剤とし
ては、有機染顔料、無機顔料等が挙げられる。具体的に
はモノアゾ系、ジスアゾ系、アントラキノン系、ペリレ
ン系、キナクリドン系、ピロロピロール系、フタロシア
シニン系、アゾ系、ジスアゾ系、アントラキノン系、イ
ソインドリノン系などの有機染顔料、ベンガラ、鉛丹、
銀朱、カドミウムレッド、酸化クロム、ピリジアン、群
青、セルリアンブルー、黄鉛、チタンイエロー、黄色酸
化鉄、カドミウムオレンジ、モリブデートオレンジ等の
無機顔料が挙げられる。
【0025】なお、本発明の装飾用樹脂には、目的を阻
害しない限りにおいて、他の一般的な添加剤、たとえば
滑剤、可塑剤、離型剤、金属石鹸、帯電防止剤、難燃
剤、紫外線吸収剤及び蛍光増白剤等の添加剤を任意に添
加することができる。
【0026】
【実施例】以下、本発明を実施例及び比較例にて詳細に
説明するが、これをもって本発明を制限するものではな
い。なお、実施例及び比較例中、特にことわりのない限
り「部」または「%」で表示したものは、すべて重量比
率を表わしたものである。透明熱可塑性樹脂の特性につ
いて、分析方法を下記する。 (1)重量平均ゴム粒子径 「Rubber Age Vol.88 p.484〜
490(1960)by E.Schmidt, P.
H.Biddison」記載のアルギン酸ナトリウム法
(アルギン酸ナトリウムの濃度によりクリーム化するポ
リブタジエン粒子径が異なることを利用して、クリーム
化した重量割合とアルギン酸ナトリウム濃度の累積重量
分率より累積重量分率50%の粒子径を求める)に準拠
して測定した。 (2)グラフト率 グラフト共重合体の所定量(m)にアセトンを加え、3
時間還流し、この溶液を8800r/min(1000
0G)で40分間遠心分離した後、不溶分を濾取し、こ
の不溶分を60℃で5時間減圧乾燥し、重量(n)を測
定した。グラフト率は、下記式より算出した。ここで、
Lはグラフト共重合体のゴム含有量である。
【0027】グラフト率(%)={[(n)−(m)×
L]/[(m)×L]}×100 (3)還元粘度(ηsp/c) サンプル1gにアセトン200mlを加えて3時間還流
し、この溶液を8800r/min(10000G)で
40分間遠心分離した後、不溶分を濾過する。濾液をロ
ータリーエバポレーターで濃縮し、析出物(アセトン可
溶分)を60℃で5時間減圧乾燥後、0.4g/100
ml(メチルエチルケトン、30℃)に調整し、ウベロ
ーデ粘度計を用いてηsp/cを測定した。 (4)透明性評価方法 東洋精機(株)製直読ヘイズメーターを使用して、積層
シートのヘイズ値[%]を測定した。ヘイズ値が低いほ
ど透明性に優れた樹脂である。 (5)耐衝撃性(Izod衝撃) ASTM D256(12.7mmノッチ付き、23
℃)。 (6)外観 厚さ2.5mmの角板を成形し、目視で評価した。判定
は○:深みがあり外観が良好、×:深みがなく外観が不
良、とした。 [参考例1]グラフト共重合体(A)の製造方法 ポリブタジエン(重量平均粒子径0.2 μm) 50重量部(固形分換算) オレイン酸カリウム 0.5重量部 ブドウ糖 0.5重量部 ピロリン酸ナトリウム 0.5重量部 硫酸第一鉄 0.005重量部 脱イオン水 120重量部 以上の物質を重合容器に仕込み、撹拌しながら65℃に
昇温した。内温が65℃に達した時点を重合開始とし
て、メタクリル酸メチル70部、スチレン25部、アク
リロニトリル5部、t−ドデシルメルカプタン0.3部
からなる混合物50重量部を5時間かけて連続滴下し
た。並行してクメンハイドロパーオキサイド0.25
部、オレイン酸カリウム2.5部及び純水25部からな
る水溶液を、7時間で連続滴下し反応を完結させた。得
られたグラフト共重合体ラテックスを硫酸で凝固し、苛
性ソーダで中和後、洗浄、濾過、乾燥してグラフト共重
合体(A)を得た。(グラフト率は45%、還元粘度η
sp/cは0.27dl/g) [参考例2]ビニル系樹脂(B)の製造方法 容量が20リットルで、バッフル及びファウドラ型撹拌
翼を備えたステンレス製オートクレーブに、メタクリル
酸メチル/アクリルアミド共重合体(特公昭45−24
151号公報記載)0.05部をイオン交換水165部
に溶解した溶液を入れて400rpmで撹拌し、系内を
窒素ガスで置換した。次に下記混合物質を反応系を攪拌
しながら添加し、60℃に昇温して重合を開始した。
【0028】 メタクリル酸メチル 20重量部 スチレン 75重量部 アクリロニトリル 5重量部 t−ドデシルメルカプタン 0.2重量部 2,2’−アゾビスイソブチロニトリル 0.4重量部 脱イオン水 150重量部 すなわち、15分かけて反応温度を65℃まで昇温した
後、50分かけて100℃まで昇温した。以降、通常の
方法に従い、反応系の冷却、ポリマーの分離、洗浄、乾
燥を行ない、ビニル系共重合体(A−3)を得た。この
ビニル系共重合体(B)の還元粘度ηsp/cは0.3
9dl/gであった。 [参考例3]顔料(C) (C−1)カーボンブラックとして三菱化学社製C.B.#8
50を使用した。
【0029】(C−2)平均粒子径1μmの鉄黒を使用
した。
【0030】(C−3)二酸化チタン(製法;硫酸法、
結晶系;ルチル)を使用した。
【0031】(C−4)酸化亜鉛として堺化学工業社製
酸化亜鉛を使用した。
【0032】(C−5)アルミナとして和光純薬社製ア
ルミナを使用した。
【0033】(C−6)チタンブラックとして三菱マテ
リアル社製チタンブラックを使用した。[参考例6]金
属光沢を有する粒子(D) (D−1)メルクジャパン社製Iridion 500を使用し
た。
【0034】(D−2)メルクジャパン社製Iridion 35
5を使用した。 [実施例1〜11、比較例1〜8]参考例記載のグラフ
ト共重合体(A)、ビニル系共重合体(B)、顔料
(C)および金属光沢を有する粒子(D)を表1に記載
の割合で、ヘンシェルミキサーを使用して配合した後、
40mmφ単軸押出機で溶融混練した。このようにして
得られた装飾用樹脂についての評価結果を表2に示し
た。
【0035】
【表1】
【0036】
【表2】 本発明の透明熱可塑性樹脂組成物(実施例1〜11)
は、ラメ調、メタリック調の外観に加え耐衝撃性に優れ
ている。
【0037】一方、比較例1、2の熱可塑性樹脂組成物
はHAZE値が低いため、添加した金属光沢を有する粒
子のほぼ全量が同じように見えてしまい、深みに欠け
る。また、比較例3、4、8の熱可塑性樹脂組成物はH
AZE値が高すぎるため、成形品表面に存在する金属光
沢を有する粒子のみが見えるため、深みに欠ける。比較
例5の熱可塑性樹脂組成物は金属光沢を有する粒子が少
なすぎるため外観に劣り、比較例6,7の熱可塑性樹脂
組成物は金属光沢を有する粒子が多すぎるため耐衝撃性
に劣る。
【0038】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の装飾用樹
脂は、良好な外観を有するラメ調、メタリック調及び耐
衝撃性に優れ、各種成形品用途に広く適用することがで
きる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4F071 AA12X AA15X AA22X AA33X AA34X AA36X AA76 AA77 AA80 AA81 AB03 AB18 AD02 AE09 AE22 AF23 AF31 AF32 AF53 AH19 BC01 BC10 4J002 BC04X BC06X BC07X BG05X BN02W BN06W BN12W BN14W BN15W BN16W DA036 DE106 DE116 DE136 DE146 FB077 FD090 FD096

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ゴム質重合体(a)に対し、ビニル系単
    量体または単量体混合物をグラフト共重合せしめたグラ
    フト共重合体(A)と、少なくとも2種類のビニル系単
    量体を共重合せしめたビニル系共重合体(B)、カーボ
    ンブラック、酸化チタン、酸化亜鉛、アルミナ、鉄黒、
    チタンブラックからなる群のうち少なくとも1つの顔料
    (C)、および金属光沢を有する粒子(D)からなり、
    厚さ2.5mmでのHAZE値が15〜80であること
    を特徴とする装飾用樹脂。
  2. 【請求項2】グラフト共重合体(A)とビニル系重合体
    (B)との和を100重量部としたとき、金属光沢を有
    する粒子(D)の含有量が0.001〜10重量部か
    つ、顔料(C)の含有量が下式(式1)を満たすことを
    特徴とする請求項1に記載の装飾用樹脂。 0.1≦(C)の含有量/(D)の含有量≦100 ・・・(式1)
  3. 【請求項3】グラフト共重合体(A)が、ゴム質重合体
    (a)に対し、芳香族ビニル系単量体(b)、シアン化
    ビニル系単量体(c)、不飽和カルボン酸アルキルエス
    テル系単量体(d)、及び共重合可能なその他のビニル
    単量体(e)から選ばれたビニル系単量体をグラフト共
    重合せしめたグラフト共重合体である請求項1または2
    に記載の装飾用樹脂。
  4. 【請求項4】ビニル系共重合体(B)が、芳香族ビニル
    系単量体(b)、シアン化ビニル系単量体(c)、不飽
    和カルボン酸アルキルエステル系単量体(d)、及び共
    重合可能なその他のビニル単量体(e)から選ばれたビ
    ニル系単量体を共重合せしめた共重合体である請求項1
    〜3のいずれかに記載の装飾用樹脂。
  5. 【請求項5】 グラフト共重合体(A)とビニル系共重
    合体(B)の屈折率差が0.005以下である請求項1
    〜4記載の装飾用樹脂。
  6. 【請求項6】 請求項1〜5の装飾用樹脂を成形してな
    る成形品。
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