JP2003220079A - 咬合分析装置とその分析方法及びリファレンスマーカー - Google Patents
咬合分析装置とその分析方法及びリファレンスマーカーInfo
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Abstract
は、審美性について咬合器上に再現できない問題があ
り、補綴物や義歯を製作するに際して、正中線のずれや
咬合平面の傾きなど、審美性が損なわれるのみならず、
種々のトラブルが生じる原因となっていた。 【解決手段】 下顎運動を再現させる咬合器に取り付け
るもので、前後、左右に回動可能に支持され且つ上下に
移動可能な歯列模型調整板を備える。下顎運動を再現さ
せるフェイス・ボウ・トランスファーに用いるもので、
本体両側に仮想咬合平面記録具を備える。また、フェイ
ス・ボウ・トランスファーにより顎関節と上顎の位置関
係及び仮想咬合平面をフェイス・ボウに記録した後、前
後、左右、上下に調整する歯列模型調整板を備えた咬合
分析装置を取り付けた咬合器に該フェイス・ボウをセッ
トし、その仮想咬合平面の記録を、該咬合分析装置の歯
列模型調整板に再現する。
Description
トランスファーによる歯列模型の咬合器への装着に際
し、口腔内と顔貌の位置関係を忠実に再現するための装
置及びその方法に関するものである。
に製作したり、口腔内の診断、治療計画を立てる場合に
咬合器が用いられている。咬合器は、ヒトの頭蓋の下半
分の動きを機械的に再現するための器械であり、上下顎
歯列模型を生体と同じ位置関係に固定して下顎運動を再
現させることができる。
係で上顎歯列模型を装着する必要があり、フェイス・ボ
ウ・トランスファーを行うことが必要不可欠な作業とな
る。フェイス・ボウ・トランスファーには、ヒンジボウ
とシンプルボウがあり、日常の臨床においてはシンプル
ボウが広く利用されている。シンプルボウは、生体の左
右の顎関節と上顎の歯列、又はろう堤を用いて上顎の顎
堤の位置関係を計測するもので、これを咬合器にセット
することで、該咬合器上に口腔内と同じ位置関係で上顎
の歯列模型をマウントする器具である。
トランスファーにより、顔面に設定した前方基準点と後
方基準点より上顎の立体的な位置関係を咬合器上に再現
することができ、術式も容易となる。
たっては、咬合が最も肝要であるが、審美性も重要な役
割を果たすことが知られている。ところが、従来のシン
プルボウ等を用いたフェイス・ボウ・トランスファーに
おいては、単に上顎歯列模型を咬合器上に口腔内と同じ
位置関係で装着できるように咬合器上に再現するだけで
あり、審美性についての情報はほとんど取得できないの
が実情であった。つまり、大部分の人が瞳孔線と前歯部
が平行となっていない状況に関わらず、従来のフェイス
・ボウ・トランスファーではこれを反映することができ
ない問題がある。このため、咬合器上で製作した補綴物
や義歯は、正中が微妙にずれたり、咬合平面が傾いたり
して審美性が損なわれるのみならず、種々のトラブルが
生じる原因となっていた。
ス・ボウ・トランスファーでは、前述した前方基準点及
び後方基準点により咬合器上に上顎の立体的な位置関係
の再現に際し、正中を合わせることができるものの、上
述した瞳孔線の他、仮想咬合平面を記録して表示するこ
とができず、無歯顎の咬合に必要な情報が充分得られな
い問題が生じていた。仮想咬合平面は、いわゆるカンペ
ル平面と呼ばれるもので、鼻翼下縁と耳珠の上縁とを結
ぶ直線、即ち鼻聴道線で決定される平面であり、総義歯
の咬合平面に利用されている。
基準となる前方基準点の設定には種々の方法が採られて
いる。例えば、右側中切歯或いは側切歯から内眼角に向
かって上方43mmの右側鼻根部に前方基準点を設定し、
外耳道を後方基準点としてシンプルボウ等の装着基準と
している。従来より前方基準点の設定には、これを患者
の顔面にマーキングするため、例えば右側中切歯の切縁
より43mmの位置に前方基準点指示部を設けた定規が利
用されている。ところが、従来の定規では単に43mmの
位置に前方基準点指示部が設けられているに過ぎず、内
眼角に向かう方向が定かでなく大きな誤差が生じる欠点
があった。また、仮想咬合平面をマーキングする際に
も、鼻翼下縁と耳珠の上縁に見当を付け直定規をあてが
って行われていたが、誤差が大きく正確な仮想咬合平面
が得られない問題があった。
題に鑑み鋭意研究の結果、本発明を成し得たものであ
り、その特徴とするところは、物の発明にあっては、下
顎運動を再現させる咬合器に取り付けるものであって、
前後、左右に回動可能に支持され且つ上下に移動可能な
歯列模型調整板を備えたことを特徴とする咬合分析装
置。
ボウ・トランスファーに用いるものであって、本体両側
に仮想咬合平面記録具を備えたこと。下顎運動を再現さ
せるフェイス・ボウ・トランスファーに用いるものであ
って、本体正面にアイポインツチェッカーを備えたこ
と。若しくは、下顎運動を再現させるフェイス・ボウ・
トランスファーに用いるものであって、棒状体を回動可
能に支持した正中線記録具を備えたことを特徴とするフ
ェイス・ボウ。
に際して患者の顔面に前方基準点をマーキングする定規
であって、定規本体は、該前方基準点をマーキングする
前方基準点指示部からさらに延長部を設けたことを特徴
とするリファレンスマーカー。
イポインツチェッカーで記録した瞳孔線を再現させるも
ので、瞳孔線表示部と、該瞳孔線表示部を回動可能に支
持し下顎運動を再現させる咬合器のインサイザルピンに
上下動可能に取り付ける支持部と、によって構成したこ
とを特徴とするアイポインツパラレルチェッカー。
トランスファーにより顎関節と上顎の位置関係及び仮想
咬合平面をフェイス・ボウに記録した後、前後、左右、
上下に調整する歯列模型調整板を備えた咬合分析装置を
取り付けた咬合器に該フェイス・ボウをセットし、該フ
ェイス・ボウの仮想咬合平面の記録を、該咬合分析装置
の歯列模型調整板に再現すること。或いは、フェイス・
ボウ・トランスファーによりフェイス・ボウの正面に設
けたアイポインツチェッカーで瞳孔線を記録した後、咬
合器に該アイポインツチェッカーをセットし、該瞳孔線
の記録を、該咬合器のインサイザルピンに設けたアイポ
インツパラレルチェッカーに再現すること。或いは、フ
ェイス・ボウ・トランスファーによりフェイス・ボウに
備えたもので棒状体を回動可能に支持した正中線記録具
で正中線を記録した後、咬合器に該正中線記録具をセッ
トし、該正中線の記録を上顎歯列模型にマーキングする
ことにある。
板」とは、咬合器に取り付けることによって、患者の仮
想咬合平面を再現するものをいう。本発明に係る咬合分
析装置においては、歯列模型調整板を前後左右に回動可
能に支持し、上下に移動できるようにする。咬合分析装
置は、通常咬合器の下弓に取り付け、歯列模型調整板に
よって上顎歯列模型の構築や診断などを行う際の基準に
するが、逆に、咬合器の上弓に取り付けて下顎歯列模型
の構築や診断を行うことも可能である。
脚に用いられている雲台のように前後左右に動かして固
定する構造でもよいが、前後と左右の動きを独立させた
構造でもよい。上下動については、歯列模型調整板を上
下方向に移動可能に支持する他、咬合分析装置本体若し
くはその一部を上下に移動させる構造としてもよい。ま
た、左右や前後にスライドできるように支持することも
でき、この場合も歯列模型調整板自体の他、咬合分析装
置本体若しくはその一部をスライドさせるようにする。
きを再現するものであるため、左右に分割して個別に前
後に回動させて調整できるようにしておけば、患者の左
右の仮想咬合平面の傾きをより正確に再現することがで
きる。また、鉛直線を軸に回転できるようにしてもよ
く、この場合には歯列模型調整板を患者の正中線に合わ
せることができるなどの利点が生じる。さらに、歯列模
型調整板の前後及び左右の傾きや回転位置などを数値化
できるようにしておけば、咬合分析装置だけで再び再現
したり、他の咬合分析装置で複数の患者のデータを再現
することが可能となる。数値化する手段としては、例え
ば目盛りを設けたり、水準器の設置などによって行う。
歯列模型調整板としては、平坦な板状体で形成する他、
ウィルソンの湾曲に準じた形状にしてもよい。
咬合器としては、いわゆる解剖学的咬合器である。これ
には調節機構により全調節性咬合器、半調節性咬合器、
非調節性咬合器に分類され、関節部の構造によってアル
コン型、コンダイラー型に分けられるが、本発明ではこ
れらの内のいずれのタイプでもよく、限定するものでは
ない。
にマーキングした仮想咬合平面を記録するための装置で
ある。この場合の記録は、患者の顔面の前方基準点と後
方基準点を計測して咬合器上に再現させる、いわゆるフ
ェイス・ボウ・トランスファーによって行う。このた
め、本発明に係るフェイス・ボウでは、フェイス・ボウ
本体の両側に仮想咬合平面記録具を備えた構造としてい
る。フェイス・ボウ・トランスファーによって仮想咬合
平面記録具で記録した仮想咬合平面は、前述した咬合分
析装置の歯列模型調整板に再現させる。
基準点を測定して求めるヒンジボウと、平均的な位置で
定めるシンプルボウに分けられる。本発明では、これら
従来よりフェイス・ボウ・トランスファーに利用されて
いるフェイス・ボウの本体両側に仮想咬合平面記録具を
備えたものであればよい。仮想咬合平面記録具として
は、例えば透明板を設けこれに患者の顔面のマーキング
を書き写す構造や、回動及び上下動可能に記録部材を設
けこれをマーキングに合わせて固定する構造などであ
る。
ス・ボウ本体の正面に取り付けることによって、該フェ
イス・ボウ本体を患者の顔面にセットした状態で該患者
の瞳孔線に合わせて固定する部材をいう。このため、ア
イポインツチェッカーはフェイス・ボウ本体に上下動及
び左右に回動可能に設けられる。一般的にアイポインツ
チェッカーを上下動させて瞳孔線に合わせるように調整
する場合、該アイポインツチェッカーに軸を設け、該軸
を上下動させるようにするが、このような場合にはアイ
ポインツチェッカーが軸まわりに回転しないようにする
のが好ましい。例えば、断面多角形など断面円形以外の
軸を利用したり、断面円形の軸でも平面部や溝などを設
けて対処することができる。
体に設けることによって、患者の矢状面に線分を含ませ
るように移動させて記録する部材をいう。つまり、線分
として棒状体などを回動可能に支持し、点ではなく線と
して記録させるものである。この正中線記録具を設ける
位置は、特に限定するものではないが、フェイス・ボウ
本体に装着するバイトフォークの前方部の中心に回動可
能に設けるのが好ましい。また、ほとんどの人が瞳孔線
と正中線が直交していることから、アイポインツチェッ
カーに設けられた縦軸を利用して、これを正中線記録具
としてもよい。
アイポインツチェッカーによって記録された患者の瞳孔
線を咬合器上に再現させることによって、歯列模型の構
築等に反映させるものである。このアイポインツパラレ
ルチェッカーは、咬合分析装置に設けた歯列模型調整板
に並べて設ける場合と、咬合器のインサイザルピンに設
ける場合がある。前者では、歯列模型調整板の前方部に
瞳孔線表示部を左右に回動可能に設けるが、上下動でき
るようにしてもよい。後者では、咬合器のインサイザル
ピンに上下動可能に取り付ける支持部に瞳孔線表示部を
回動可能に設けるようにする。この場合、インサイザル
ピンも断面多角形にしたり平面部や溝などを設けること
で、支持部が軸まわりに回転しないようにすることがで
きる。
ウ・トランスファーにおいて、フェイス・ボウ本体を装
着する際に使用する定規に設けたもので、患者の前方基
準点をマーキングするために指し示す部分をいう。例え
ば、前方基準点指示部は右側中切歯或いは側切歯にあて
がう部分から43mmの位置に設けられる。本発明に係る
リファレンスマーカーでは、前方基準点指示部からさら
に延長部を設けている。この延長部は例えば内眼角を指
し示すためのものであり、これを設けることにより、右
側中切歯或いは側切歯から43mmの位置をほとんど誤差
なく確実に指示することができる。延長部としては、前
方基準点指示部から約30mm以上の長さがあればよい。
また、前方基準点指示部は、咬合器メーカーによって前
方基準点の設定位置が異なるため、移動できるようにし
てもよい。この場合、目盛りを設けておくのが好まし
い。
い。外耳道挿通部を設けてこれを外耳道に挿通すること
で、外耳道と鼻翼下縁を極めて容易に指し示すことがで
き、患者の顔面への仮想咬合平面のマーキングを簡単確
実に行うことができる。本発明リファレンスマーカーと
しては、患者にマーキングした後、高温で滅菌処理する
のが好ましいため、定規本体や外耳道挿通部は、金属や
耐熱性のプラスチックで形成するのが好ましい。
実施の形態に基づいて詳細に説明する。
の形態の一例を示すもので、前後左右に回動可能に支持
し、上下に移動可能な歯列模型調整板11を備えたもの
である。咬合分析装置1の歯列模型調整板11は、患者
の仮想咬合平面の傾きを再現するもので、図のように該
咬合分析装置1を咬合器Aの下弓に取り付けることによ
り、該咬合器Aの上弓に取り付けた上顎歯列模型12の
構築や診断などを行うものである。
施の形態の一例を示すもので、シンプルボウ本体21の
両側に仮想咬合平面記録具22を設けたものである。こ
の仮想咬合平面記録具22は、上下及び回転可能に支持
した記録部材23を、患者の顔面にマーキングした仮想
咬合平面を表す基準線に合わせて固定して記録する構造
である。尚、本例ではシンプルボウ本体21に透明板2
8を設け、該透明板28に沿って記録部材23を移動さ
せるようにしている。記録された患者の仮想咬合平面の
傾きは、咬合器Aにセットした咬合分析装置1の歯列模
型調整板11に再現させる。
実施するに際し、従来の一般的なフェイス・ボウ・トラ
ンスファーの手順と同様に、図3(a)のように先ず患
者の顔面に前方基準点41をマーキングする。この場
合、患者の仮想咬合平面の傾きを表す基準線42もマー
キングしておく。そして、同図(b)のように本発明に
係るフェイス・ボウ2をセットして、いわゆる上顎三角
を決定した状態で、仮想咬合平面記録具22で患者の顔
面の両側にマーキングした仮想咬合平面の基準線42を
記録する。各情報が記録されたフェイス・ボウ2からト
ランスファーピン24を外して咬合器Aにセットし、バ
イトフォーク25に合わせて上顎歯列模型12を該咬合
器Aに石膏で取り付ける[同図(c)]。
25を外すと共に、上顎歯列模型12を咬合器Aから取
り外し、同図(d)に示すように咬合分析装置1を咬合
器Aの下弓に取り付ける。そして、該咬合器Aにセット
されているトランスファーピン24にフェイス・ボウ2
を再度取り付ける。この状態で、該フェイス・ボウ2の
仮想咬合平面記録具22で記録した仮想咬合平面の傾き
を、咬合分析装置1の歯列模型調整板11を調整して再
現する。この場合、歯列模型調整板11の調整は、記録
部材23で記録した箇所で行いにくいため、記録部材2
3の下辺を目標にして行う。従って、本例では記録部材
23を上辺と下辺が平行な板状体で形成している。つま
り、患者の顔面のマーキングを記録部材23によって記
録した記録を、咬合分析装置1を咬合器Aにセットした
歯列模型調整板11による再現を行い易くするためであ
る。本例では、記録板23の高さを20mmとしている。
仮想咬合平面記録具22として、透明板にマーカーなど
で印記して記録する構造の場合には、例えばノギスなど
を利用して記録線と平行な線を引くことで対応すること
ができる。
を再現した後は、上顎歯列模型12を咬合器Aに再度取
り付け、該歯列模型調整板11を上昇させて、図1のよ
うに該上顎歯列模型12に沿わせて歯列の構築、補綴物
の製作、削る等の診断に供する。歯列模型調整板11の
上昇位置の目安としては、例えば上顎歯列模型12のハ
ムラノッチから7mm下方で、第2大臼歯(最後臼歯)が
歯列模型調整板11と接する位置である。尚、本例では
歯列模型12を咬合器Aから一旦取り外し、歯列模型調
整板11を調整してから再度取り付けているが、歯列模
型12を咬合器Aに取り付けた状態で咬合分析装置1の
セット及び歯列模型調整板11の調整を行うことも可能
である。
2の他の例を示すもので、シンプルボウ本体21の正面
にアイポインツチェッカー26を設けたものである。こ
のアイポインツチェッカー26は、平板261と軸26
2でT字状に形成したもので、該軸262をシンプルボ
ウ本体21のトランスファーピン24に上下動及び回動
可能に設ける。このフェイス・ボウ2は、同図(b)の
ように患者の顔面にシンプルボウ本体21をセットした
段階で、該平板261を患者の瞳孔線に合わせて固定し
て記録する。本例では、平板261が軸262の軸まわ
りに回転しないように、軸262に平面部を設けてい
る。このため、平板261を患者の顔と平行に調整する
ため、該平板261をネジ263で軸262に固定し、
該ネジ263を緩めて調整できるようにしている。
ェッカー26で記録した患者の瞳孔線は、咬合器A上に
再現させる。このため、本発明に係るアイポインツパラ
レルチェッカーA1は、図5のように瞳孔線表示部A1
1と、該瞳孔線表示部A11を回動可能に支持する支持
部A12とによって構成し、該支持部A12を咬合器A
のインサイザルピンA2に上下動可能に設ける構造とし
ている。再現方法は、アイポインツチェッカー26を設
けたトランスファーピン24を咬合器Aにセットし、平
板261の傾きに合わせ瞳孔線表示部A11を調整して
行う。
断面が円形の棒状であることから、図のように一部に平
面部A13を形成し、該支持部A12がインサイザルピ
ンA2周りに回らない構造にするのが好ましい。このよ
うにすれば、該瞳孔線表示部A11が咬合器Aに対して
常に平行に保持され、再現時の誤差を少なくすることが
できる。
現させる手段としては、アイポインツパラレルチェッカ
ーA1をインサイザルピンA2に設ける他、図6(a)
のように咬合分析装置1の歯列模型調整板11にアイポ
インツパラレルチェッカーA1を並べて設けてもよい。
尚、本例示した歯列模型調整板11は、前後に分割した
構造で、後ろ側を義歯の構築に効果的なウィルソンの湾
曲に準じて湾曲させており、左右にスライド可能に設け
ている。アイポインツパラレルチェッカーA1の瞳孔線
再現方法として、アイポインツチェッカー26は平行移
動しても傾きが変わらないため、同図(b)のように上
下逆に付け替え、アイポインツパラレルチェッカーA1
の高さに合わせて行っている。
他の例として、アイポインツチェッカー26で記録した
患者の瞳孔線の再現は、アイポインツパラレルチェッカ
ーA1が咬合器AのインサイザルピンA2に設けられて
いる場合、図3(c)の段階で行う。また、咬合分析装
置1にアイポインツパラレルチェッカーA1が設けられ
ている場合には、図3(d)の咬合器Aに該咬合分析装
置1をセットした段階で行う。
施の形態の他の例を示すもので、歯列模型調整板11を
左右に分割することにより、左右個別に仮想咬合平面に
合わせることができるようにしたものである。これによ
り、特に左右の仮想咬合平面の差が大きい患者に効果的
に対応することが可能となる。本例の咬合分析装置1で
は、歯列模型調整板11を垂直軸を軸として回転可能に
設けており、該歯列模型調整板11を正中線に合わせて
回転させることができる。歯列模型調整板11の回転は
回転調整ネジ14を緩めて行い、正中線に合わせて該回
転調整ネジ14を締め付けて固定する。本例のように歯
列模型調整板11の中央で左右に分割しているため、分
割部を基準にすることで容易に正中線に合わせて調整す
ることができる。また、本例ではスライド調整ネジ15
を緩めることで、歯列模型調整板11を左右にスライド
できるようにしている。
他の例を示すもので、シンプルボウ本体21に装着する
バイトフォーク25の前方部に、正中線記録具として正
中線指示棒27を回動可能に設けたものである。正中線
指示棒27で記録した患者の正中線は、図3(c)の段
階で上顎歯列模型12にマーキングする。マーキングは
線分で行うことで、患者の矢状面を表すことができる。
マーカー3の実施の形態の一例を示すもので、前方基準
点をマーキングするための定規本体34は、前方基準点
指示部31を上顎右側中切歯の切縁指示部32から43
mmの位置に設け、該前方基準点指示部31からさらに延
長部33を延出した構造である。この定規本体34は、
厚み0.5mmのステンレス板で形成したもので、幅15
mm、基部から80mmに切縁指示部32、該切縁指示部3
2から43mmの位置に長さ1mmの前方基準点指示部3
1、該前方基準点指示部31から46mmの延長部33を
設けた全長170mmとしている。
のマーキング方法は、同図(b)のように切縁指示部3
2を患者の上顎右側中切歯の切縁に合わせ、延長部33
を内眼角上に位置させた状態で、前方基準点指示部31
が指し示す箇所にマーキングする。
ーカー3の実施の形態の他の例を示すもので、目盛りを
設けた定規本体34に前方基準点指示部31を移動可能
に設け、種々の咬合器Aに対応できるようにしたもので
ある。
マーカー3の実施の形態のさらに他の例を示すもので、
該定規本体34の基部に該前方基準点指示部31と反対
側の側縁に直交する方向に突出させた外耳道挿通部35
を設けている。この外耳道挿通部35は、仮想咬合平面
をマーキングする際に使用するもので、これを患者の下
耳道に挿通させることで、仮想咬合平面の基準となる外
耳道の位置を保持するものである。本例では、外耳道挿
通部35は径をφ8mmとし、ポリプロピレンで形成して
いる。また、仮想咬合平面は、鼻翼下縁と耳珠の上縁と
を結ぶ直線、即ち鼻聴道線で決定される平面であり、カ
ンペル平面と呼ばれているが、ギジー(Gysi)によ
ると鼻翼下縁と外耳道下縁とを結ぶ平面の方がより咬合
平面と平行であることから、本例では、外耳道挿通部3
5を設ける位置として、定規本体34の側縁に接する箇
所に設けている。このリファレンスマーカー3の使用状
態は、同図(e)のように外耳道挿通部35を患者の外
耳道に挿通して、延長部33が鼻翼下縁を指す位置でマ
ーキングすることによって、仮想咬合平面の傾きを表す
ことができる。
やその分析方法によれば、患者の仮想咬合平面の傾きを
咬合器に簡単確実に再現させることができ、無歯顎や咬
合の再構築の治療を極めて効果的に行うことができる。
また、前歯部を正中矢状面に合わせ瞳孔線と平行にする
ことで、審美性を加味することが可能となる。審美性を
加味することは、顔貌に調和して見映えがよく、違和感
がなくなるなどの美的な面で効果があるのみならず、噛
み合わせも向上するなど義歯や補綴物の構築に有効とな
るなど極めて有益な効果を有するものである。
方基準点指示部よりさらに延長部を設けたことにより、
該前方基準点指示部を指し示す方向を決定することがで
き、前方基準点のマーキングが極めて精度の高いものと
なる。また、定規本体に外耳道挿通部を設けることによ
り、患者の仮想咬合平面の傾きのマーキングをより簡単
確実に行うことが可能となる。
を示す側面図である。
例を示す側面図である。
形態の一例を示すもので、(a)は患者の顔面に前方基
準点と仮想咬合平面の傾きをマーキングした側面図、
(b)は患者の顔面にフェイス・ボウを装着して仮想咬
合平面の傾きを記録する状態を示す側面図、(c)はフ
ェイス・ボウのトランスファーピンを咬合器にセットし
て上顎歯列模型を取り付けた状態を示す側面図、(d)
は咬合器に咬合分析装置とフェイス・ボウをセットして
仮想咬合平面の記録を歯列模型調整板に再現する状態を
示す側面図である。
ので、(a)はアイポインツチェッカーを設けたものを
示す側面図、(b)は(a)の使用状態を示す正面図で
ある。
の実施の形態の一例を示す側面図である。
態の他の例を示す斜視図、(b)は咬合器にセットして
アイポインツパラレルチェッカーで瞳孔線を再現する状
態を示す正面図である。
に他の例を示す斜視図である。
たものを示す斜視図である。
実施の形態の一例を示す平面図、(b)は(a)の使用
状態を示す正面図、(c)は本発明に係るリファレンス
マーカーの実施の形態の他の例を示す平面図、(d)は
本発明に係るリファレンスマーカーの実施の形態のさら
に他の例を示す斜視図、(e)は(d)の使用状態を示
す側面図である。
Claims (15)
- 【請求項1】 下顎運動を再現させる咬合器に取り付け
るものであって、前後、左右に回動可能に支持され且つ
上下に移動可能な歯列模型調整板を備えたことを特徴と
する咬合分析装置。 - 【請求項2】 歯列模型調整板は、左右に分割し、個別
に前後に回動可能に支持したものである請求項1記載の
咬合分析装置。 - 【請求項3】 歯列模型調整板は、回転可能としたもの
である請求項1記載の咬合分析装置。 - 【請求項4】 歯列模型調整板の前方部に、アイポイン
ツパラレルチェッカーを備えたものである請求項1記載
の咬合分析装置。 - 【請求項5】 歯列模型調整板は、ウィルソンの湾曲に
形成したものである請求項1記載の咬合分析装置。 - 【請求項6】 下顎運動を再現させるフェイス・ボウ・
トランスファーに用いるものであって、本体両側に仮想
咬合平面記録具を備えたことを特徴とするフェイス・ボ
ウ。 - 【請求項7】 下顎運動を再現させるフェイス・ボウ・
トランスファーに用いるものであって、本体正面にアイ
ポインツチェッカーを備えたことを特徴とするフェイス
・ボウ。 - 【請求項8】 下顎運動を再現させるフェイス・ボウ・
トランスファーに用いるものであって、棒状体を回動可
能に支持した正中線記録具を備えたことを特徴とするフ
ェイス・ボウ。 - 【請求項9】 フェイス・ボウ・トランスファーに際し
て患者の顔面に前方基準点をマーキングする定規であっ
て、定規本体は、該前方基準点をマーキングする前方基
準点指示部からさらに延長部を設けたことを特徴とする
リファレンスマーカー。 - 【請求項10】 定規本体は、該本体に対しほぼ直交す
る方向に突出した外耳道挿通部を設けたものである請求
項9記載のリファレンスマーカー。 - 【請求項11】 フェイス・ボウの正面に設けたアイポ
インツチェッカーで記録した瞳孔線を再現させるもの
で、瞳孔線表示部と、該瞳孔線表示部を回動可能に支持
し下顎運動を再現させる咬合器のインサイザルピンに上
下動可能に取り付ける支持部と、によって構成したこと
を特徴とするアイポインツパラレルチェッカー。 - 【請求項12】 フェイス・ボウ・トランスファーによ
り顎関節と上顎の位置関係及び仮想咬合平面をフェイス
・ボウに記録した後、前後、左右、上下に調整する歯列
模型調整板を備えた咬合分析装置を取り付けた咬合器に
該フェイス・ボウをセットし、該フェイス・ボウの仮想
咬合平面の記録を、該咬合分析装置の歯列模型調整板に
再現することを特徴とする咬合分析方法。 - 【請求項13】 フェイス・ボウ・トランスファーによ
り瞳孔線を記録し、これを咬合分析装置に備えたアイポ
インツパラレルチェッカーに再現するものである請求項
12記載の咬合分析方法。 - 【請求項14】 フェイス・ボウ・トランスファーによ
りフェイス・ボウの正面に設けたアイポインツチェッカ
ーで瞳孔線を記録した後、咬合器に該アイポインツチェ
ッカーをセットし、該瞳孔線の記録を、該咬合器のイン
サイザルピンに設けたアイポインツパラレルチェッカー
に再現することを特徴とする咬合分析方法。 - 【請求項15】 フェイス・ボウ・トランスファーによ
りフェイス・ボウに備えたもので棒状体を回動可能に支
持した正中線記録具で正中線を記録した後、咬合器に該
正中線記録具をセットし、該正中線の記録を上顎歯列模
型にマーキングすることを特徴とする咬合分析方法。
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