JP2003218790A - 光送信器および信号発生器 - Google Patents
光送信器および信号発生器Info
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Abstract
作基準となるクロックとデータのタイミングマージンを
最適値に維持できるマルチプレクサを用いた光送信器を
提供する。 【解決手段】マルチプレクサ5内のクロックの経路に遅
延回路20,21a,21bを配置し、かつ分周器31a,31bの動
作クロックのトリガと、D−フリップフロップ14もし
くはマルチプレクサブロック11a〜11cのトリガを反転さ
せることによって、データマージンが、データ伝送速度
に比例するように構成できる。 【効果】データの伝送速度が変化した場合でもマルチプ
レクサは、D−フリップフロップもしくはマルチプレク
サブロックのタイミングマージンを無調整で最適できる
ので、光送信器は動作速度が広く変動しても正常動作可
能となる。
Description
データに変換するマルチプレクサを備えた光送信器およ
び信号発生器に関する。
から、光ファイバ通信などの幹線伝送網においては、伝
送速度の向上が強く望まれている。そのために、光伝送
システムでは、高速動作可能な光送信器および光受信器
が必要である。その一方で、伝送速度の向上に伴なって
データ1周期あたりの時間が減少するために、光送信器
および光受信器を構成する回路が、製造時のプロセス変
動や動作環境の温度変動によるタイミングずれの影響が
大きくなることから、動作マージンが小さくなるという
問題が発生する。マルチプレクサやデマルチプレクサで
は、入力された信号や出力する信号をクロックによって
同期の確保と波形の整形を行う。
フリップフロップ(以下、D−フリップフロップと称
す)を用いて、図2(b)によりクロックとデータの関係
を説明する。
(CLOCK)の立ち上がりを基準に、入力(INPUT)端にデータ
を読みこみ、以降クロックに同期して出力(OUTPUT)端か
ら次段にデータを送る。
が取得するためには、クロックの立ち上がりのタイミン
グがデータが切り替わるタイミングからずれていること
が必要である。図2(b)は動作波形図であり、図2(b)
中に例示したデータData1,Data2は、クロックの立ち
上がりのタイミングにデータの切り替えがある例を示
し、この場合にはD−フリップフロップの出力に誤りが
発生する。最も誤りの少ない例は、データData3であ
り、クロックの立ち上がりに先立つセットアップ期間Ts
etupとその後のホールド期間Tholdにはデータの切替が
ない良好なタイミングで、データを読み込んでいる。
なデータ取り込みタイミングは、データの1周期の中間
にクロックが立ち上がることである。言い換えれば、デ
ータの1周期Tに対してデータマージンTmの最適値は、T
/2である。
々に多重して、1本の高速信号へ変換するマルチプレク
サ動作において、高速信号の同期確立が必要不可欠であ
る。しかし、伝送速度の向上に伴い、前記のようにデー
タの1周期と、製造時のプロセス変動や動作環境の温度
変動によって発生するタイミングずれとの大きさに差が
なくなってきており、このような変動の影響を受けても
確実に動作する設計が困難になってきている。
として、高速な任意パターンの信号発生器が必要となる
が、この信号発生器においても、複数の並列な低速信号
を多重して高速な任意パターンを発生する必要がある。
このため、光受信器同様、マルチプレクサ動作は必須で
ある。しかも、評価装置には汎用性が求められることか
ら、幅広い伝送速度の信号発生をする必要がある。した
がって、プロセス、温度、データ周期の変動、これらに
起因する誤動作を防止する必要がある。
ス変動と温度変動による影響を緩和して、動作の安定性
を向上する従来例としては、例えば特開平9−5566
7号公報に開示されている。図3に、この従来例の回路
ブロック図を示す。この従来例では、第1段が、高速ク
ロックCLKを2つの1/2分周器105と105aによ
り発生した1/4CLKをクロック入力として、並列デー
タ0〜3を直流データに変換する2:1マルチプレクサ
ブロック101,102から構成され、第2段が、高速
クロックCLKを1/2分周器105により発生した1/
2CLKをクロック入力とする2:1マルチプレクサブロ
ック103から構成され、そして最終出力段が高速クロ
ックCLKをクロック入力とするリタイミング用D−フリ
ップフロップ104からなるマルチプレクサで構成し、
上記D−フリップフロップ104のデータ入力側に、制
御回路130と接続された可変遅延回路110を設ける
とともに、そのデータ出力側にこのデータ信号をモニタ
するモニタ手段120を設ける構成としている。
であり、第1段に2個のマルチプレクサブロック10
1,102、第2段に1個のマルチプレクサブロック1
03を有している。また、最終段にはD−フリップロッ
プ104を配置している。このブロック構成で最も動作
速度が速い部分は、最終段のD−フリップフロップであ
る。最適なタイミングでのデータ読み込みが重要である
が、この従来例ではデータの経路に可変遅延回路110
を挿入し、D−フリップフロップ104へ与えられるデ
ータの位相の調整を行うことによって誤動作を防止して
いる。
を理解するために、図4に示すタイミングチャートから
タイミングマージンTmを算出する。まず、高速クロック
入力CLKを1/2分周器105がΔTaの遅延を付加して
分周する、すなわち1/2CLKが発生する。
マルチプレクサ103がΔTdの遅延を付加して直列デー
タSIG1を出力する。さらに、可変遅延回路110は、制
御可能なΔTの遅延を付加して直列データSIG2をD−フ
リップフロップへ出力する。即ち、高速クロック入力CL
Kから可変遅延回路110の出力にデータが出現するま
でにΔTa, ΔTb, ΔTの和の遅延が発生する。
は、高速クロック入力CLKがそのまま入力されるが、直
列データSIG2を取り込むためには、高速クロックCLKを
n周期分先送りさせて、その上で直列データSIG2のデー
タをリタイミングする。
切り替わりからクロックCLKが立ち上がりデータを取得
するまでの時間、すなわちタイミングマージンをTmと置
くと、図4から以下の式(1)が成立する。
ではn=3である。
a=5 psec,ΔTb = 20 psec,Tp=25psec,n=2
とすると、Tm=8 psec である。T=25psecであるの
で、データ1周期Tの中心(12.5psec)からずれた時
間で、D−フリップフロップは、データを取得してい
る。そこで従来技術では、n=3,ΔT=17.5psec
とすることにより、Tm=12.5psec.とすることがで
きる。この値は即ち、T=25ps の半分であり、データ
を理想的なタイミングで取得できる。この効果は、任意
の遅延量ΔTを設定できる可変遅延回路110が導入さ
れているためである。
がある。1つは、可変遅延回路110の遅延量ΔTの設
定が、実際の使用中に自動的にまたは無調整で行われる
のではなく、あらかじめテストパターンを入力し、出力
をモニタした上で、可変遅延回路に接続された制御回路
130を用いて調整することにより初めて得られること
である。プロセスや温度変動のばらつきに対応できるも
のの、その調整は実用上煩雑なことである。もう一つ
は、データの伝送速度の変動に対応できないことであ
る。前記のデータ周期Tp=25psec、すなわち40Gb/s
の伝送速度で最適なタイミングマージンTmが得られてい
た。この状態を、データ周期Tを変数にすると、タイミ
ングマージンTmは以下の式(2)で表される。 Tm=T×3−25psec−20psec−17.5psec … (2) 式(2)を用いて、タイミングマージンTm の伝送速度依
存性を計算すると、図5に示す伝送速度とタイミングマ
ージンの関係が得られる。図5の特性線aは本発明のマ
ルチプレクサの場合、特性線bは従来例のマルチプレク
サの場合であり、両者とも40Gb/sにおいて最適マージ
ンに設定している。なお、点線で示した特性線cはデー
タの1周期Tである。
グマージンTm が0psec からデータの1周期以内の範囲
に入っているのは、設計中心とした40Gb/sを中心に、
32Gb/sから48Gb/sまでであり、これが従来例で使用
可能な伝送速度の範囲Bである。これは、式(2)が、周
期Tに依存する項と固定値の和によって構成されている
ためである。
線aのように完全にデータ周期Tに依存する形であれ
ば、幅広い伝送速度に対応でき、使用可能な伝送速度が
本発明のマルチプレクサの使用可能範囲Aのようにでき
る。なお、本発明のマルチプレクサについては、後述す
る実施の形態において説明する。
先立ち、所定の並列データを入力して出力に現れる直列
データの正誤をモニタ手段によって判断し、直列データ
が正しく出力されるよう制御回路を介して可変遅延量を
調整することが必須となる。このような事前調整が必要
であるほかに、可変遅延回路で実現する最適な遅延量は
一つのデータ伝送速度に対して一意に決まるために、マ
ルチプレクサの入力伝送速度が変化した場合には、再度
可変遅延量の調整が必要となるという問題点があった。
度が変化した場合でも、動作基準となるクロックとデー
タのタイミングマージンを無調整で最適化できるマルチ
プレクサを用いた光送信器および信号発生器を提供する
ことにある。
例を示せば次の通りである。即ち、複数の並列データ信
号とクロックとを入力として前記並列データ信号を直列
データ信号へと多重化するマルチプレクサと、前記直列
データ信号を増幅するドライバと、光信号を発生させる
レーザー発振器と、前記光信号を前記ドライバ出力の変
調信号に従って変調した光変調信号を出力する変調器
と、前記光変調信号を伝達する光ファイバと、を備える
光送信器であって、前記マルチプレクサは、最終出力段
である第n段(nは2以上の自然数)に、遅延バッファ
と、遅延バッファを経由したクロック入力とその前段か
ら入力される1本の直列データを同期させて出力するリ
タイミング用D−フリップフロップを有し、第j段(j
=1, ・・・,n−1:jは自然数)には、第j段に入力
されるクロックを分周する分周器と、分周器によって得
られた分周クロックを入力とするクロックバッファと、
入力される2本の並列データを前記クロックバッファ出
力のクロックを用いて1本の直列データに変換する2
n-j-1個のマルチプレクサブロックを有し、前記第j段
の2n-j-1個の各マルチプレクサブロックは、この各マ
ルチプレクサブロックから出力される1本の直列データ
が、第n−1段のマルチプレクサブロックの出力におい
て1本の直列データになるように接続され、前記第n段
の遅延バッファの遅延量は、第n−1段の分周器のクロ
ック入力から、第n−1段のマルチプレクサブロックに
おける直列データ出力までの遅延量の総和になるように
設定され、かつ、前記第n−1段の分周器の動作基準の
クロックと、前記第n段のD−フリップフロップがデー
タの確定を行うクロックとが、半周期の位相差を持つよ
うに設定され、かつ、第2段から第j段までのうち少な
くとも一つのクロックバッファにおいて、そのクロック
バッファで発生する遅延量は、第j−1段の分周器のク
ロック入力から、第j−1段のマルチプレクサブロック
における直列データ出力までの遅延量の総和になるよう
に設定され、かつ、前記第j−1段の分周器の動作基準
のクロックと、第j段のマルチプレクサブロックが入力
データの確定を行うクロックとが、半周期の位相差を持
つように設定されていることを特徴とするものである。
るマルチプレクサは、従来用いられていなかった遅延バ
ッファの導入と、分周器とD−フリップフロップのクロ
ックタイミングをクロックの半周期ずらす回路構成と
し、これにより、データの伝送速度が変化した場合で
も、最終段のD−フリップフロップでのタイミングマー
ジンを無調整で最適にすることを可能にしたものであ
る。従って、このマルチプレクサを用いた本発明の光送
信器および信号発生器は、動作速度を広く変動させても
正常動作可能となる
について、添付図面を参照しながら詳細に説明する。
実施の形態を示すマルチプレクサを用いた光送信器の回
路ブロック図である。
0〜3を入力とし、直列データ信号を多重化して出力す
るマルチプレクサ5と、その出力信号を増幅して変調器
2に供給するドライバ4と、変調器2に入力させる光信
号s1を生成するレーザー発振器1とから構成され、変調
器出力は光ファイバ3を経て次段へ伝送される。
分かれており、第1段は、4つの並列データ0〜3を2
つの並列データに多重化する2つのマルチプレクサブロ
ック(2:1 MUX)11b,11cと、クロックバッファ2
1bと、高速クロックCLKの入力に対して分周を重ねて
1/4分周クロックを出力する1/2分周器31bとか
ら構成する。
を1つの直列データに多重化する1つのマルチプレクサ
ブロック11aと、クロックバッファ21aと、高速ク
ロック入力を分周する1/2分周器31aとから構成す
る。
データのリタイミングを行うD−フリップフロップ14
と、高速クロックCLKを前記D−フリップフロップに供
給する遅延バッファ20とから構成する。
31aは、高速クロック入力CLKの立ち上がり時にその
出力信号、すなわちクロックバッファ21aの入力信号
を変化させる。D−フリップフロップ14では、遅延バ
ッファ20出力のクロックに対して、その立ち下がり時
に、データを確定して取り込む動作となるように接続さ
れている。また、遅延バッファ20での遅延量ΔTa1
は、高速クロック入力からマルチプレクサブロック11
aがデータ出力するまでの時間、すなわちΔTb0+ΔTb1
+ΔTb2に設定する。
って得られる効果を、図6のタイミングチャートも用い
て説明する。
力されている。1/2分周器31aがΔTb0の遅延を付
加してこれを分周し、1/2CLKを発生する。この分周
クロック(1/2CLK)は、クロックバッファ21aを介
してマルチプレクサブロック11aへと供給されるが、
遅延量ΔTb1が新たに付加される。マルチプレクサブロ
ック11aは、ΔTb2の遅延で、データSGI1を出力す
る。
からΔTb0+ΔTb1+ΔTb2の遅延を経て、D−フリップ
フロップ14への入力信号がマルチプレクサブロック1
1aから出力される。
ク信号CLK1は、遅延バッファ20を経て供給され、高速
クロック入力からΔTa1の遅延が発生すると考える。こ
の時、次の式(3)を満足するように遅延バッファ20の
遅延時間ΔTa1を調整すれば、図6に示すように、デー
タSIG1の切り換わりとクロックCLK1の立ち下りのタイミ
ングがちょうど一致する。 ΔTb0+ΔTb1+ΔTb2=ΔTa1 … (3) この時、クロックCLK1の立ち下りエッジは、データSIG1
の信号期間のちょうど1/2に位置している(図6ではデ
ータB0)。前述のように、D−フリップフロップ14
はクロックCLK1の立ち下りに同期して、データを取り込
むように構成されているので、データとクロック信号の
タイミングマージンTmはT/2となる。このことは、Tを変
化させても、すなわち、伝送速度を変化させても、クロ
ックCLK1の立ち下りエッジは必ずデータSIG1の信号期間
のちょうど1/2に位置することを意味しており、伝送速
度に依らず理想的なタイミングでデータをラッチでき
る。この効果を従来技術と比較して図5に示す。
得られる特性に着目すると、例えば10Gb/s から60G
b/sの伝送速度の範囲Aにおいて、いずれの周期Tの半分
のT/2のタイミングマージンを得ており、40Gb/sの伝
送速度でT/2のタイミングマージンになるように調整し
た従来例の場合が、32Gb/sから48Gb/sまでの動作範
囲Bであるのに対して、本発明のマルチプレクサは広い
伝送速度で、良好なタイミングマージンが得られること
を示している。
マージンTmに着目してきたが、図1に示すマルチプレク
サブロック11aでのタイミングマージンにおいても、
同様な効果を得ることができる。その場合には、クロッ
クバッファ21aの遅延時間を、1/2分周器31bの
遅延時間ΔTc0、クロックバッファ21bの遅延時間ΔT
c1、マルチプレクサブロック11bまたは11cのクロ
ック入力(1/4CLK1)から並列データODDもしくはEVE
Nの出力までの遅延をΔTc2またはΔTc3の和に設定し、
かつ、1/2分周器31bのデータ出力がクロック(1
/2CLK)の立ち上がりであれば、マルチプレクサブロ
ック11aの入力データ確定をクロック(1/2CLK1)
の立下りに、また1/2分周器31bのデータ出力がク
ロック(1/2CLK)の立ち上がりであれば、マルチプ
レクサブロック11aの入力データ確定をクロック(1
/2CLK1)の立上がりに設定することによって、マルチ
プレクサブロック11aでのタイミングマージンTm1をT
/2にすることができる。ここでTとは、ODDもしくはE
VENでのデータ1周期を示す。
クサのいずれの段においても、D−フリップフロップも
くはマルチプレクサブロックにおけるタイミングマージ
ンTmをデータ周期Tに対して最適な値に設定できること
は明らかである。
明を導入するかは必要に応じて任意である。
実施の形態例によれば、光送信器の構成要素の一つであ
るマルチプレクサにおいて、D−フリップフロップもし
くはマルチプレクサブロックのクロック経路に配置する
遅延バッファもしくはクロックバッファの遅延を、その
前段の1/2分周器の遅延とクロックバッファの遅延と
マルチプレクサブロックのクロック入力からデータ出力
まで遅延の和に等しく設定し、前記1/2分周器のクロ
ックトリガと、マルチプレクサブロックのクロックトリ
ガをクロックの半周期ずらすことによって、前記D−フ
リップフロップもしくはマルチプレクサブロックにおい
て、データの1周期をTとすると、そのタイミングマー
ジンをT/2に設定することができる。この効果によっ
て、データの伝送速度に関わらず動作できる光送信器を
実現することが可能となる。
実施の形態を示すマルチプレクサを用いた信号発生器の
回路ブロック図である。図7に示した信号発生器は、生
成する信号の特性を制御する制御回路7と、この制御回
路7からの制御信号によって複数の並列データ0〜3の
信号出力の信号パターンとクロック周波数が制御される
信号発生器6と、並列データ信号0〜3までの4つのデ
ータ信号とクロックとが入力され、並列データ信号を直
列データ信号へと多重化するマルチプレクサ5と、この
マルチプレクサ5の出力を任意のデバイスに印加するた
めの少なくとも1つのコネクタ8を備えている。
分かれており、第1段は、4つの並列データを2つの並
列データに多重化する2つのマルチプレクサブロック1
1bと11cと、クロックバッファ21bと、高速クロ
ックCLKの入力に対して分周を重ね1/4分周クロック
を出力する1/2分周器31bとから構成する。
を1つの直列データに多重化する1つのマルチプレクサ
ブロック11aと、クロックバッファ21aと、高速ク
ロック入力を分周する1/2分周器31aとから構成す
る。
データのリタイミングを行うD−フリップフロップ14
と、高速クロックCLKを前記D−フリップフロップに供
給する遅延バッファ20とから構成する。
31aは、高速クロック入力CLKの立ち上がり時にその
出力信号、すなわちクロックバッファ21aの入力信号
を変化させる。D−フリップフロップ14では、遅延バ
ッファ20出力のクロックに対して、その立ち下がり時
に、データを確定して取り込む動作になるように接続さ
れている。また、遅延バッファ20での遅延量ΔTa1
は、高速クロック入力からマルチプレクサブロック11
aがデータ出力するまでの時間、すなわちΔTb0+ΔTb1
+ΔTb2に設定する。
って得られる効果は、実施例1に記載のマルチプレクサ
5と同じであり、データの伝送速度に関わらず動作可能
なマルチプレクサを有することである。
施の形態の信号発生器によれば、データの伝送速度に関
わらず動作可能な信号発生器を実現することができる。
を3段で構成する場合を示したが、n段で構成しても良
いことは言うまでもない。また、以下で述べる実施の形
態でも同様である。
実施の形態を示す別の光送信器の回路ブロック図であ
る。図8に示した光送信器10は、波長の異なる複数の
レーザー発振器1a,1b,…,1nが、それぞれ単位光送信器9
a,9b,…,9nに組み込まれ、得られた複数の光変調信号s9
a,s9b,…,s9nを光マルチプレクサ50によって多重化し
て出力するものである。
信器9a,9b,…,9nにおける各マルチプレクサ5がまず、
複数の並列データ12を入力として直列データ信号を多
重化して出力し、この出力信号を各ドライバ4により増
幅して各変調器2へ供給し、各レーザー発振器1a,1b,
…,1nからの光信号s1a,s1b,…,s1nを変調した光変調信
号s9a,s9b,…,s9nが各光ファイバ3を介して光マルチプ
レクサ50に入力され、波長多重光変調信号s50を出力
する。ここで、単位光送信器9a,9b,…,9nにおいては、
実施の形態1に記載のマルチプレクサと同じく、データ
の伝送速度に関わらず動作可能なマルチプレクサ5搭載
する。
タの伝送速度に関わらず動作可能な波長多重用光送信器
を実現することができる。
3で述べた本発明の光送信器および信号発生器で用いる
マルチプレクサを構成するマルチプレクサブロック11
a〜11cの構成例を示すブロック図である。
には、2つの並列データ0と並列データ1が、先ず同じ
クロックトリガで動作する2つのD−フリップフロップ
14a,14bそれぞれに入力される。その後は、一方
のD−フリップフロップ14bのみ前記と逆相のクロッ
クトリガで動作するD−フリップフロップ14cを接続
する構成としているために、セレクタ(SEL)15の入力
の2つのデータはクロック半周期ずれることになる。セ
レクタ15は、クロックの立ち上がりと立下りの両方を
トリガにしてデータを多重化することから、セレクタ入
力のEVEN、ODD共に十分なタイミングマージンで
データ選択が可能となる。
〜3で述べた本発明の光送信器および信号発生器で用い
るマルチプレクサを構成しているマルチプレクサブロッ
ク11a〜11cの別の構成例を示すブロック図であ
る。図10においてマルチプレクサブロック11には、
2つの並列データ0と並列データ1が、先ず同じクロッ
クトリガで動作する2つのD−フリップフロップ14
a,14bそれぞれに入力される。その後、ともに前記
と逆相のクロックトリガで動作するD−フリップフロッ
プ14c,14dを接続してマスタースレイブ型のD−
フリップフロップを構成する。
記と正相のクロックトリガで動作するD−フリップフロ
ップ14eを接続する構成としているために、セレクタ
15の入力の2つのデータはクロック半周期ずれること
になる。セレクタ15は、クロックの立ち上がりと立下
りの両方をトリガにしてデータを多重化することから、
セレクタ15の入力のEVEN、ODD共に十分なタイミング
マージンでデータ選択が可能となる。
スタースレイブ型のD−フリップフロップを用いたこと
から、クロックのON/OFFに関わらず、セレクタ入
力に、マルチプレクサブロック11の入力波形が直接現
れることはないため、セレクタ出力波形のノイズを低減
できる利点を有している。
〜3で述べた本発明の光送信器および信号発生器で用い
るマルチプレクサを構成している遅延バッファの構成例
を示すブロック図である。
ロップおよびマルチプレクサブロックでのタイミングマ
ージンのプロセス変動と温度変動の影響を防ぐため、図
1及び図7において、1/2分周器31aの入力端から
クロックバッファ21aを介してマルチプレクサブロッ
ク11aの出力端までの遅延量に相当する遅延を有する
遅延バッファ20設けている。この遅延バッファ20
は、図11に示すように構成すれば良い。すなわち、そ
れぞれの遅延を模擬する、1/2分周器遅延回路16
と、クロックバッファ21と、セレクタ遅延回路18と
の縦続接続により構成する。
において製造時のプロセス変動や動作環境の温度変動に
よって遅延が増減しても、遅延バッファ20も追従して
その遅延を増減することから、無調整でタイミングマー
ジンの最適化を実現できる。
器の一例を、同図(b)にその遅延を模擬する1/2分周
器遅延回路を示す。ここに示した1/2分周器はエミッ
タ−カップルド−ロジック(ECL)で構成されており、
高速動作に適するという特長を持っている。また、これ
までの実施の形態例では、クロック信号や、データ信号
を単相信号とした例を示したが、伝送速度が10Gb/sや
40Gb/sといった超高速光送信器では、図12(a)のよ
うに信号を差動化した回路が用いられることが多い。
プ(D−FF)と、レベルシフト回路LSから構成され
る。D−FFは縦積み回路で構成され、トランジスタQ
d1〜Qd4からなる上段差動対のうちトランジスタQd1,
Qd2には他方のD−FFの出力が接続され、トランジス
タQd3,Qd4にはD−FF自身の出力(図中のOD1P,OD
1N)が接続されている。レベルシフト回路LSは、D−
FFの出力OD2P,OD2Nの電位を次段の分周器のクロック
入力(図示せず、同図(a)のクロックCLKP,CLKNに相
当)に適した電位にシフトする。2つのD−FFのクロ
ック信号及びデータ信号の接続関係は、信号が作動であ
ることを除けばこれまでの実施の形態例と同じである。
D−FF内の結線を同図(b)に示すように変更すればよ
い。すなわち、トランジスタQd3,Qd4のベースを出力
端子から切り離し、トランジスタQd1とQd3、およびト
ランジスタQd2とQd4のベースをそれぞれ接続し、これ
らのベースを直流電位VH,VLに固定する。ここで、直流
電位VH及びVLはデータ信号の高電位及び低電位に設
定する。これにより、入力信号INP,INNから出力信号OU
TP,OUTNまでの遅延時間を、1/2分周器におけるクロ
ック信号CLKP,CLKNから分周器出力1/2CLKP,1/2
CLKNまでの遅延時間にほぼ等しくできる。尚、図12に
おいて、VCCは高電位側電源電圧、VSSは低電位側電源電
圧である。図13(a)に差動ECL回路で構成したセレ
クタの一例を、同図(b)にその遅延を模擬するセレクタ
遅延回路を示す。セレクタSELは縦積み回路で構成さ
れ、トランジスタQd7〜Qd10からなる上段差動対にデ
ータ信号EVENP,EVENN,ODDP,ODDNが印加され、トラン
ジスタQd11とQd10からなる下段差動対にクロック信号
CLKP,CLKNが印加される。データOUTP,OUTNにどちらの
入力信号が出力されるかはクロック信号により切り換え
られる。
クタの結線を同図(b)に示すように変更すればよい。す
なわち、データ入力端子EVENPとODDN、データ入力端子E
VENNとODDPをそれぞれ接続し、直流電位VH,VLに固定す
る。ここで、直流電位VH及びVLは、データ信号の高電位
及び低電位に設定する。これにより、入力信号INP,INN
から出力信号OUTP,OUTNまでの遅延時間を、セレクタに
おけるクロック信号CLKP,CLKNからデータ出力信号OUT
P,OUTNまでの遅延時間にほぼ等しくできる。
で、製造ばらつきによるトランジスタ特性の変動や、動
作環境の変化により、回路の遅延特性が変化しても、デ
ータ信号とクロック信号のタイミング関係を一定に保つ
ことが可能となる。
て説明したが、本発明は上記実施の形態例に限定される
ものではなく、本発明の精神を逸脱しない範囲内におい
て、種々の設計変更をなし得ることは勿論である。例え
ば、実施の形態7では、その要素回路をバイポーラトラ
ンジスタを用いて構成した場合を示したが、これに限る
ものではなく、電界効果トランジスタ、ヘテロ接合バイ
ポーラトランジスタ、高電子移動度トランジスタ、金属
半導体接合電界効果トランジスタに置き換えても同様の
効果が得られる。
られるマルチプレクサの多重度は2以上の任意の自然数
であることはいうまでもない。また、データおよびクロ
ックの伝送形式が、差動方式、単相方式のいずれの場合
も上記の効果が得られることはいうまでもない。さら
に、本発明において、データの伝送速度が変化すれば、
対応するクロック速度も同様に変化することはいうまで
もない。例えば、40Gb/sのデータ伝送速度に対して
は、40GHzの高速クロックが対応する。
つの直列データに多重するマルチプレクサを用いる光送
信器および信号発生器において、マルチプレクサを構成
するD−フリップフロップのクロック経路に配置する遅
延バッファの遅延を、その前段の1/2分周器の遅延と
クロックバッファの遅延とマルチプレクサブロックのク
ロック入力からデータ出力まで遅延の和に等しく設定
し、前記1/2分周器のクロックトリガと、マルチプレ
クサブロックのクロックトリガとの関係を、クロックの
半周期分ずらすことによって、前記D−フリップフロッ
プのタイミングマージンを、最適値のタイミングマージ
ンのT/2に設定することが可能である。この効果によ
って、データの伝送速度に関わらず動作可能な光送信器
と信号発生器を実現することができる。
サを用いた光送信器の回路ブロック図。
図。
す図。
伝送速度とタイミングマージンの関係を示す特性線図。
ルチプレクサのタイミングチャートを示す図。
サを用いた信号発生器の回路ブロック図。
の回路ブロック図。
サを構成するマルチプレクサブロックの構成例を示す回
路ブロック図。
クサを構成するマルチプレクサブロックの別の構成例を
示す回路ブロック図。
クサを構成する遅延バッファの構成例を示すブロック
図。
器とその対応する模擬遅延回路の構成例を示す要部回路
図。
路とその対応する模擬遅延回路の構成例を示す要部回路
図。
…光ファイバ、4…ドライバ、5…マルチプレクサ、6
…パターン発生器、7…制御回路、8…コネクタ、9,
9a,9b,9n…単位光送信器、10…波長多重用光送
信器、11,11a,11b,11c…マルチプレクサブ
ロック、12…マルチプレクサ並列データ入力、14…
D−フリップフロップ(D-FF)、15…セレクタ(SEL)、
16…1/2分周器遅延回路、18…セレクタ遅延回
路、20…遅延バッファ、21,21a,21b…クロッ
クバッファ、31a,31b…1/2分周器、50…光
マルチプレクサ、101,102,103…マルチプレ
クサブロック、104…D−フリップフロップ、10
5,105a…1/2分周器、110…可変遅延回路、
120…モニタ手段、130…制御回路、s1,s1a,s1
b,〜s1n…光信号、s9a,s9b,〜s9n…光変調信号、s50
…波長多重変調信号。
Claims (10)
- 【請求項1】複数の並列データ信号とクロックとを入力
として、前記並列データ信号を直列データ信号へと多重
化するマルチプレクサと、前記直列データ信号を増幅す
るドライバと、光信号を発生させるレーザー発振器と、
前記光信号を前記ドライバの出力の変調信号に従って変
調した光変調信号を出力する変調器と、前記光変調信号
を伝達する光ファイバとを備える光送信器であって、 前記マルチプレクサは、最終出力段である第n段(nは
2以上の自然数)に、遅延バッファと、該遅延バッファ
を経由したクロック入力とその前段から入力される1本
の直列データを同期させて出力するD−フリップフロッ
プとを有し、 第j段(j=1, ・・・,n−1:jは自然数)には、該
第j段に入力されるクロックを分周する分周器と、該分
周器によって得られた分周クロックを入力とするクロッ
クバッファと、入力される2本の並列データを前記クロ
ックバッファの出力クロックを用いて1本の直列データ
に変換する2n-j-1個のマルチプレクサブロックとを有
し、 前記第j段の2n-j-1個の各マルチプレクサブロック
は、この各マルチプレクサブロックから出力される1本
の直列データが、第n−1段のマルチプレクサブロック
の出力において1本の直列データになるように接続さ
れ、 前記第n段の遅延バッファの遅延量は、第n−1段の分
周器のクロック入力から、前記第n−1段のマルチプレ
クサブロックにおける直列データ出力までの遅延量の総
和になるように設定され、かつ、 前記第n−1段の分周器の動作基準のクロックと、前記
第n段のD−フリップフロップがデータの確定を行うク
ロックとが、半周期の位相差を持つように設定されてい
ることを特徴とする光送信器。 - 【請求項2】請求項1記載の光送信器において、 さらに、第2段から第j段までのうち少なくとも1つの
クロックバッファで発生する遅延量が、第j−1段の分
周器のクロック入力から、第j−1段のマルチプレクサ
ブロックにおける直列データ出力までの遅延量の総和に
なるように設定され、かつ、 前記第j−1段の分周器の動作基準のクロックと、第j
段のマルチプレクサブロックが入力データの確定を行う
クロックとが、半周期の位相差を持つように設定されて
いることを特徴とする光送信器。 - 【請求項3】請求項1または請求項2に記載の光送信器
において、 前記第n−1段の分周器はクロック入力の立ち上がりエ
ッジでその出力が変化し、第n段のD−フリップフロッ
プは、クロック入力の立ち下がりエッジでデータの確定
を行うよう設定されていることを特徴とする光送信器。 - 【請求項4】請求項1に記載の光送信器において、 前記第n段の遅延バッファの遅延量が、第n−1段の分
周器におけるクロック入力から分周クロック出力までの
遅延量と、第n−1段のクロックバッファにおける入力
から出力までの遅延量と、第n−1段のマルチプレクサ
ブロックにおけるクロック入力から直列データ出力まで
の遅延量との総和になるように設定されていることを特
徴とする光送信器。 - 【請求項5】請求項4に記載の光送信器において、 さらに、前記第j段のクロックバッファで発生する遅延
量が、第j−1段の分周器におけるクロック入力から分
周クロック出力までの遅延量と、第j−1段のクロック
バッファにおける入力から出力までの遅延量と、第j−
1段のマルチプレクサブロックにおけるクロック入力か
ら直列データ出力までの遅延量との総和になるように設
定されていることを特徴とする光送信器。 - 【請求項6】請求項1〜5のいずれか1項に記載の光送
信器おいて、 前記第n−1段のマルチプレクサブロックには2つの並
列データの1つを選択して出力するセレクタを有し、 前記遅延バッファを、 前記分周器の遅延を模擬する分周器遅延回路と、 n−1段で使用しているクロックバッファと同じ回路構
成と数のクロックバッファと、前記セレクタでの遅延を
模擬するセレクタ遅延回路との縦続接続によって構成す
ることを特徴とする光送信回路。 - 【請求項7】生成する信号の特性を制御する制御回路
と、該制御回路からの制御信号によって複数の並列デー
タ信号出力の信号パターンとクロック周波数とが制御さ
れる信号発生器と、複数の並列データ信号とクロックと
を入力として、前記並列データ信号を直列データ信号へ
と多重化するマルチプレクサと、該マルチプレクサの出
力を所定のデバイスに印加するための少なくとも1つの
コネクタとを備える信号発生器であって、 前記マルチプレクサは、最終出力段である第n段(nは
2以上の自然数)に、遅延バッファと、該遅延バッファ
を経由したクロック入力とその前段から入力される1本
の直列データとを同期させて出力するD−フリップフロ
ップとを有し、第j段(j=1, ・・・,n−1:jは自
然数)には、該第j段に入力されるクロックを分周する
分周器と、該分周器によって得られた分周クロックを入
力とするクロックバッファと、入力される2本の並列デ
ータを前記クロックバッファの出力クロックを用いて1
本の直列データに変換する2n-j-1個のマルチプレクサ
ブロックを有し、 前記第j段の2n-j-1個の各マルチプレクサブロック
は、この各マルチプレクサブロックから出力される1本
の直列データが、第n−1段のマルチプレクサブロック
の出力で1本の直列データになるように接続され、 前記第n段の遅延バッファの遅延量は、第n−1段の分
周器のクロック入力から、前記第n−1段のマルチプレ
クサブロックにおける直列データ出力までの遅延量の総
和になるように設定され、かつ、 前記第n−1段の分周器の動作基準のクロックと、前記
第n段のD−フリップフロップがデータの確定を行うク
ロックとが、半周期の位相差を持つように設定されてい
ることを特徴とする信号発生器。 - 【請求項8】請求項7記載の信号発生器において、 さらに、第2段から第j段までのうち少なくとも1つの
クロックバッファで発生する遅延量が、第j−1段の分
周器のクロック入力から、第j−1段のマルチプレクサ
ブロックにおける直列データ出力までの遅延量の総和に
なるように設定され、かつ、 前記第j−1段の分周器の動作基準のクロックと、第j
段のマルチプレクサブロックが入力データの確定を行う
クロックとが、半周期の位相差を持つように設定されて
いることを特徴とする信号発生器。 - 【請求項9】請求項7または請求項8に記載の信号発生
器において、 前記第n−1段の分周器はクロック入力の立ち上がりエ
ッジでその出力が変化し、第n段のD−フリップフロッ
プは、クロック入力の立ち下がりエッジでデータの確定
を行うよう設定されていることを特徴とする信号発生
器。 - 【請求項10】請求項7に記載の信号発生器において、 前記第n段の遅延バッファの遅延量が、第n−1段の分
周器におけるクロック入力から分周クロック出力までの
遅延量と、第n−1段のクロックバッファにおける入力
から出力までの遅延量と、第n−1段のマルチプレクサ
ブロックにおけるクロック入力から直列データ出力まで
の遅延量との総和になるように設定されていることを特
徴とする信号発生器。
Priority Applications (2)
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