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JP2003247453A - 車載電子制御装置 - Google Patents

車載電子制御装置

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JP2003247453A
JP2003247453A JP2002043850A JP2002043850A JP2003247453A JP 2003247453 A JP2003247453 A JP 2003247453A JP 2002043850 A JP2002043850 A JP 2002043850A JP 2002043850 A JP2002043850 A JP 2002043850A JP 2003247453 A JP2003247453 A JP 2003247453A
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Japan
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circuit
output
constant
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JP2002043850A
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Koji Hashimoto
光司 橋本
Katsuya Nakamoto
勝也 中本
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Mitsubishi Electric Corp
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Mitsubishi Electric Corp
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Publication date
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Priority to US10/212,045 priority patent/US6732044B2/en
Priority to DE10243589A priority patent/DE10243589B4/de
Priority to CN02149977.2A priority patent/CN1231851C/zh
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F02COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
    • F02DCONTROLLING COMBUSTION ENGINES
    • F02D41/00Electrical control of supply of combustible mixture or its constituents
    • F02D41/24Electrical control of supply of combustible mixture or its constituents characterised by the use of digital means
    • F02D41/26Electrical control of supply of combustible mixture or its constituents characterised by the use of digital means using computer, e.g. microprocessor
    • F02D41/266Electrical control of supply of combustible mixture or its constituents characterised by the use of digital means using computer, e.g. microprocessor the computer being backed-up or assisted by another circuit, e.g. analogue
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F02COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
    • F02DCONTROLLING COMBUSTION ENGINES
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  • Combustion & Propulsion (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Combined Controls Of Internal Combustion Engines (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 従来の車載電子制御装置では、CPUが極め
て多くの入出力を取扱うために集積回路素子の規模が大
きくなり、ノイズフィルタのフィルタ定数を確保するた
めにECUが大型化するという問題があった。 【解決手段】 マイクロプロセッサ111を有する中核
集積回路素子110aと、低速デジタル信号が並列に入
力される間接並列入力回路124bを有し、入力された
デジタル信号を中核集積回路素子110aにシリアル出
力する第一の付属集積回路素子120aと、アナログ信
号が並列に入力され、入力されたアナログ信号をデジタ
ル信号に変換する多チャンネルAD変換器154aを有
し、多チャンネルAD変換器154aによって変換され
たデジタル信号を中核集積回路素子110aにシリアル
出力する第二の付属集積回路素子140aを備え、中核
集積回路素子110aは、入力信号に応じた制御信号を
被制御装置に出力する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、自動車用エンジ
ンの燃料供給制御等に用いられるマイクロプロセッサを
内蔵した車載電子制御装置に関し、特に多数の入出力信
号の扱い方を改善して装置の小型化・標準化を図ると共
に装置の安全性を向上させた車載電子制御装置に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】図14は、従来の車載電子制御装置を示
すブロック回路図である。図14において、1は1枚の
プリント基板上に構成されたECU(エンジンコントロ
−ルユニット)、2はECU1の大型のLSI(集積回
路部品)で、このLSI2はCPU(マイクロプロセッ
サ)3、不揮発フラッシュメモリ4、RAMメモリ5、
入力用デ−タセレクタ6、A/D変換器7、出力ラッチ
メモリ8等をデ−タバス30で結合して構成されてい
る。9はECU1に制御電源を供給する電源ユニット、
10は車載バッテリ、11は車載バッテリ10とECU
1を接続する電源線、12は電源スイッチである。EC
U1は、車載バッテリ10から電源線11及び電源スイ
ッチ12を介して給電される電源ユニット9から制御電
源の供給を受けて動作するものであるが、その実行プロ
グラムやエンジン制御用制御定数等は予め不揮発フラッ
シュメモリ4に格納されている。
【0003】13は各種センサスイッチ、14はブリー
ダ抵抗、15は直列抵抗、16は並列コンデンサ、17
は入力抵抗、18は正帰還抵抗、19は比較器であり、
各種センサスイッチ13からの多数のON/OFF入力
信号は、プルアップまたはプルダウン抵抗としてのブリ
−ダ抵抗14から、ノイズフィルタを構成する直列抵抗
15と並列コンデンサ16を経て比較器19に供給され
るが、比較器19には入力抵抗17と正帰還抵抗18が
接続されていて、並列コンデンサ16の両端電圧が比較
器19の負側端子に印加されている基準電圧を超えると
デ−タセレクタ6に論理「H」の信号を供給する。しか
し、並列コンデンサ16の両端電圧が低下する時には、
正帰還抵抗18による入力が加算されるので、基準電圧
よりもさらに低い電圧まで低下したことにより、比較器
19の出力は論理「L」に復帰する。このようにして比
較器19は、ヒステリシス機能を包含したレベル判定用
比較器としての機能を持っており、多数の比較器19の
出力は、デ−タセレクタ6及びデ−タバス30を介して
RAMメモリ5に格納されるようになっている。なお、
デ−タセレクタ6は、例えば16ビットの入力を扱い、
CPU3からチップセレクト信号を受けた時にデ−タバ
ス30に出力するものであるが、入力点数は数十点に及
ぶので、複数のデ−タセレクタが用いられている。20
は各種アナログセンサ、21は直列抵抗、22は並列コ
ンデンサである。
【0004】また、各種アナログセンサ20からの多数
のアナログ信号は、ノイズフィルタを構成する直列抵抗
21と並列コンデンサ22を介して、A/D変換器7に
供給され、CPU3からチップセレクト信号を受取った
A/D変換器7のデジタル出力がデ−タバス30を介し
てRAMメモリ5に格納される。CPU3の制御出力
は、デ−タバス30を介してラッチメモリ8に格納さ
れ、出力トランジスタ23を介して外部負荷を駆動する
ものであるが、多くの制御出力点数に対応するためには
複数のラッチメモリ8が使用され、CPU3によってチ
ップセレクトされたラッチメモリ8に対して制御出力が
格納されるようになっている。なお、24はトランジス
タ23の駆動用ベ−ス抵抗、25はトランジスタ23の
ベ−ス/エミッタ端子間に接続された安定抵抗、26は
外部負荷、27は外部負荷26に対する給電用電源リレ
−である。
【0005】このように構成された従来装置では、CP
U3が極めて多くの入出力を取扱うためにLSI2の規
模が大きくなることや、ノイズフィルタとしての並列コ
ンデンサ16、22は目的とするフィルタ定数を確保す
るために様々の容量のコンデンサを使用する必要があっ
て標準化が困難であると共に、大きなフィルタ定数を確
保するためには大型コンデンサを用いる必要があり、E
CU1が大型化する等の問題点があった。
【0006】LSI2の入出力端子を削減してその小型
化を図る手段としては、特開平7−13912号公報
「入出力処理IC」に示されるように、シリアル通信ブ
ロックを用いて多数の入出力信号を時分割して授受する
方法が提示されている。しかし、この方式では様々な容
量のノイズフィルタが必要であって、装置の標準化に適
さないばかりか、充分なフィルタ定数を確保するために
コンデンサの容量も大きなものが必要となって装置の小
型化にも適さない問題がある。
【0007】一方、ON/OFF入力信号に対するノイ
ズフィルタとしてデジタルフィルタを用い、そのフィル
タ定数をマイクロプロセッサによって制御する概念は公
知である。例えば、特開平5−119811号公報「プ
ログラマブルコントロ−ラ」では、サンプリングされた
外部入力信号の入力論理値が複数回連続して同じ値であ
れば、これを採用して入力イメ−ジメモリに格納すると
共に、サンプリング周期を変更することができるフィル
タ定数変更命令を備えている。この方式では、フィルタ
定数が自由に変更できる特徴があるが、多数の入力信号
を扱う場合にはマイクロプロセッサの負担が大きくな
り、マイクロプロセッサの本来の目的である制御の応答
性が低下する問題がある。その他、ON/OFF信号に
対するデジタルフィルタとしては特開2000−899
74号公報「デ−タ格納制御装置」に見られるように、
ハ−ドウエアとしてのシフトレジスタを設けて、上記と
同様の概念でサンプリング処理するようにしたものもあ
る。
【0008】また、特開平9−83301号公報「スイ
ッチドキャパシタフィルタ」では、多チャンネルのアナ
ログ入力信号に対するノイズフィルタとして、スイッチ
トキャパシタを用いたデジタルフィルタが示されてい
る。この場合でも、多数のアナログ入力信号を扱う場合
にはマイクロプロセッサの負担が大きくなり、マイクロ
プロセッサの本来の目的である制御の応答性が益々低下
する問題がある。その他、特開平8−305681号公
報「マイクロコンピュ−タ」では、抵抗/コンデンサに
よるアナログフィルタの抵抗を多段階切換してフィルタ
定数を変更するようにしたものが示され、特開2000
−68833号公報「ディジタルフィルタ方式」では、
アナログ値をディジタル変換した後に複数の時系列サン
プリングデ−タの相加平均値を現在時刻のデ−タとして
扱う移動平均方式のディジタルフィルタが示されてい
る。
【0009】その他、この発明に関連して、マイクロプ
ロセッサの暴走監視と再起動制御に関連する様々な公知
技術としては、以下に述べるようなものがある。特開平
7−196003号公報「車両安全装置の制御システ
ム」では、マイクロコンピュ−タによって駆動制御され
る車両安全装置の駆動回路にAND回路を設け、マイク
ロコンピュ−タのウォッチドッグパルスが正常である時
に作動許可信号を発生する判別回路の出力と、マイクロ
コンピュ−タの作動指令信号の論理積によって、例えば
エアバッグ等の車両安全装置を駆動することが述べられ
ている。この場合、リセットパルスによってマイクロコ
ンピュ−タが再起動すれば、車両の運転手はマイクロコ
ンピュ−タの一時的な暴走発生を認知できないという問
題がある。
【0010】また、特開平5−81222号公報「2C
PUの動作監視方法」では、メインCPUとサブCPU
の二つのCPUによって構成されたシステムにおいて、
メインCPUが暴走又は故障した場合は、外部に設けた
ウォッチドッグタイマ回路より出力されるリセット信号
によって2CPU共に初期化・再起動し、またサブCP
Uが暴走または故障した場合は、メインCPUがこれを
監視して、メインCPUからサブCPUへリセット信号
を出力してサブCPUを初期化・再起動することが述べ
られている。この場合も、リセットパルスによってマイ
クロコンピュ−タが再起動されれば、車両の運転手は、
マイクロコンピュ−タの一時的な暴走発生を認知できな
いという問題がある。
【0011】一方、特開平8−339308号公報「デ
ジタル処理装置」によれば、マイクロコンピュ−タに対
するウォッチドッグタイマによる異常検出によってマイ
クロコンピュ−タを完全停止させ、これを回復するため
にマイクロコンピュ−タの動作電源の供給を一旦停止し
た後に、再度供給しなければならないように構成するこ
とが述べられている。この場合、車両の運転手は、電源
スイッチを開閉しなければマイクロコンピュ−タを再起
動できないので、マイクロコンピュ−タに異常があった
ことを認識することができる特徴がある。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】(1)従来技術の課題
の説明 上記のような従来技術は、部分的な小型化・標準化技術
であって、これを統合した本格的な小型化・標準化が行
われていないことは既に説明したとおりである。特に、
マイクロプロセッサの入出力回路部分の小型化・標準化
を達成する上で、マイクロプロセッサの本来の制御能力
・応答性の低下が避けられない問題があった。また、マ
イクロプロセッサを含む中核集積回路素子に対して付属
集積回路素子を付加したような場合、ノイズ発生に伴う
マイクロプロセッサの誤動作等に関して十分な安全対策
を講じることが必要である。
【0013】(2)発明の目的の説明 この発明は、入出力点数の変動に対してマイクロプロセ
ッサの標準化を図るために外部に集積回路素子を用いた
ものにおいて、入出力処理の応答性を向上すると共に、
マイクロプロセッサのノイズ誤動作に対する安全性を向
上した車載電子制御装置を得ることを第一の目的にして
いる。また、単に入出力点数の変動に対応するだけでな
く、入力フィルタ部分を改善して装置の小型化と標準化
を達成した車載電子制御装置を得ることを第二の目的に
している。
【0014】
【課題を解決するための手段】この発明に係わる車載電
子制御装置においては、マイクロプロセッサを有する中
核集積回路素子と、この中核集積回路素子とシリアル通
信するように接続され、低速デジタル信号入力用の第一
の付属集積回路素子と、中核集積回路素子とシリアル通
信するように接続され、アナログ信号入力用の第二の付
属集積回路素子とを備え、中核集積回路素子は、被制御
装置との間で信号の入力及び出力を行う直接並列入力回
路及び直接並列出力回路と、それぞれ直並列変換するよ
う構成された第一の親局直並列変換器及び第二の親局直
並列変換器と、被制御装置を制御する制御プログラムが
外部ツールから書き込まれる第一の不揮発メモリと、演
算処理用の第一のRAMメモリとがバス接続されたマイ
クロプロセッサとによって構成され、第一の付属集積回
路素子は、中核集積回路素子の第一の親局直並列変換器
とシリアル通信するように接続され、直並列変換を行う
第一の子局直並列変換器と、低速デジタル信号が並列に
入力される間接並列入力回路とを有し、間接並列入力回
路に入力されたデジタル信号を第一の子局直並列変換器
を介して中核集積回路素子に出力するよう構成され、第
二の付属集積回路素子は、中核集積回路素子の第二の親
局直並列変換器とシリアル通信するように接続され、直
並列変換を行う第二の子局直並列変換器と、アナログ信
号が並列に入力され、入力されたアナログ信号をデジタ
ル信号に変換する多チャンネルAD変換器を有し、多チ
ャンネルAD変換器によって変換されたデジタル信号を
第二の子局直並列変換器を介して中核集積回路素子に出
力するよう構成され、中核集積回路素子は、被制御装置
からの入力信号と第一の付属集積回路素子からの入力信
号と第二の付属集積回路素子からの入力信号とに応じた
制御信号を被制御装置に出力するものである。
【0015】また、第一の付属集積回路素子は、中核集
積回路素子の形成した制御信号を被制御装置に出力する
間接並列出力回路を有するものである。
【0016】また、中核集積回路素子のマイクロプロセ
ッサは、ウオッチドッグ信号を発生するように構成さ
れ、中核集積回路素子は、第一の付属集積回路素子から
入力される入力信号及び第二の付属集積回路素子から入
力される入力信号のタイムアウトチェック及びサムチェ
ックを行う第一の相互監視手段を有すると共に、第一の
付属集積回路素子及び第二の付属集積回路素子の少なく
とも一方は、中核集積回路素子のマイクロプロセッサの
発生するウオッチドッグ信号のパルス幅が所定値を超え
たときにマイクロプロセッサをリセットする第二の相互
監視手段を有するものである。
【0017】さらに、第一の付属集積回路素子及び第二
の付属集積回路素子の少なくとも一方は、ウオッチドッ
グ信号を発生するサブマイクロプロセッサを用いて構成
されると共に、第一の相互監視手段は、サブマイクロプ
ロセッサの発生するウオッチドッグ信号のパルス幅が所
定値を超えたときにサブマイクロプロセッサをリセット
する暴走監視プログラムを有するものである。
【0018】また、第一の付属集積回路素子は、第一の
相互監視手段及び第二の相互監視手段によって検出され
た異常発生を記憶する異常記憶回路と、車載電子制御装
置に電源が投入されたことを検出して異常記憶回路をリ
セットする電源検出回路と、異常記憶回路が異常発生を
記憶しているとき被制御装置の電源回路に接続された負
荷電源リレーを遮断する論理回路とを有するものであ
る。
【0019】また、第一の付属集積回路素子に設けられ
た間接並列入力回路の各入力回路部は、入力インタフェ
ース部と可変フィルタ回路とを有し、入力インタフェー
ス部は、入力スイッチに対する負荷となる低抵抗のブリ
ーダ抵抗に接続された高抵抗の直列抵抗と小容量コンデ
ンサによるノイズフィルタ及びヒステリシス機能を持つ
レベル判定用比較器によって構成されると共に、可変フ
ィルタ回路は、所定の周期でサンプリング記憶された連
続する複数のレベル判定結果の多くが正であるときにセ
ットされ、連続する複数のレベル判定結果の多くが否で
あるときにリセットされる入力確定フリップフロップ回
路と、サンプリング周期及びセットリセットを行う論理
判定点数の少なくとも一方の値がフィルタ定数として格
納された定数設定レジスタによって構成されているもの
である。
【0020】さらにまた、可変フィルタ回路は、レベル
判定用比較器の出力論理レベルに応じてクロック信号を
可逆計数する可逆カウンタによって構成され、可逆カウ
ンタの現在値が、設定値または0になった時に入力確定
フリップフロップがセットまたはリセットされるもので
ある。
【0021】また、第一の付属集積回路素子は、演算処
理用の第二のRAMメモリと、第二の不揮発メモリと、
サブマイクロプロセッサとを有すると共に、間接並列入
力回路の各入力回路部は、入力インタフェース部と可変
フィルタ手段とを有し、入力インタフェース部は、入力
スイッチに対する負荷となる低抵抗のブリーダ抵抗に接
続された高抵抗の直列抵抗と小容量コンデンサによるノ
イズフィルタ及びヒステリシス機能を持つレベル判定用
比較器によって構成され、可変フィルタ手段は、サブマ
イクロプロセッサによって実行される第二の不揮発メモ
リに格納され、所定の周期でサンプリング記憶された連
続する複数のレベル判定結果の多くが正であるときにセ
ットされ、連続する複数のレベル判定結果の多くが否で
あるときにリセットされる入力確定プログラムによって
構成され、第二のRAMメモリにはサンプリング周期及
びセットリセットを行う論理判定点数の少なくとも一方
の値がフィルタ定数として格納されているものである。
【0022】また、第一の付属集積回路素子は、中核集
積回路素子の直接並列入力回路の前段に接続される入力
インタフェース回路と可変閾値回路を有し、インタフェ
ース回路は、入力スイッチに対する負荷となる低抵抗の
ブリーダ抵抗に接続された高抵抗の直列抵抗と小容量コ
ンデンサによるノイズフィルタ及びヒステリシス機能と
持ったレベル判定用比較器によって構成され、可変閾値
回路は、レベル判定用比較器とこのレベル判定用比較器
の判定レベルの設定値が閾値定数として格納された定数
設定レジスタによって構成されているものである。
【0023】加えて、第二の付属集積回路装置に設けら
れた多チャンネルAD変換器の各チャンネル入力回路部
は、入力インタフェース回路と可変フィルタ回路を有
し、入力インタフェース回路は、正負のクリップダイオ
ードと小容量コンデンサを含むノイズフィルタによって
構成されると共に、可変フィルタ回路は、スイッチトキ
ャパシタによる等価抵抗または選択切換抵抗による可変
抵抗に接続されたコンデンサと可変抵抗の抵抗値を決定
するフィルタ定数が格納された定数設定レジスタによっ
て構成されているものである。
【0024】また、第二の付属集積回路素子は、演算処
理用の第二のRAMメモリと、第二の不揮発メモリと、
サブマイクロプロセッサとを有すると共に、多チャンネ
ルAD変換器の各チャンネル入力回路部は、入力インタ
フェース部と可変フィルタ手段とを有し、入力インタフ
ェース部は、正負のクリップダイオードと小容量コンデ
ンサを含むノイズフィルタによって構成され、可変フィ
ルタ手段は、サブマイクロプロセッサによって実行され
る第二の不揮発メモリに格納され、所定の周期でサンプ
リング記憶された連続する複数のデジタル変換値に対す
る平均値を算出する移動平均プログラムによって構成さ
れ、第二のRAMメモリにはサンプリング周期及び移動
平均点数の少なくとも一方の値がフィルタ定数として格
納されているものである。
【0025】また、中核集積回路素子の第一の不揮発メ
モリには、可変フィルタ回路のフィルタ定数及び可変閾
値回路の閾値定数の少なくとも一方を含む制御定数と、
マイクロプロセッサによって実行され、定数設定レジス
タに制御定数を転送する定数転送プログラムとが記憶さ
れているものである。
【0026】さらに、中核集積回路素子の第一の不揮発
メモリには、可変フィルタ回路のフィルタ定数及び可変
閾値回路の閾値定数の少なくとも一方を含む制御定数
と、マイクロプロセッサによって実行され、定数設定レ
ジスタに制御定数を転送する定数転送プログラムとが記
憶されていると共に、第二の不揮発メモリには、定数転
送プログラムによって転送される制御定数を受信する定
数受信プログラムが記憶されているものである。
【0027】また、第一の付属集積回路素子は、第二の
不揮発メモリ及び演算処理用の第二のRAMメモリがバ
ス接続されたサブマイクロプロセッサと、中核集積回路
素子の直接並列入力回路の前段に接続される入力インタ
フェース回路及び監視用並列入力回路とを有すると共
に、入力インタフェース回路は、入力スイッチに対する
負荷となる低抵抗のブリーダ抵抗に接続された高抵抗の
直列抵抗と小容量コンデンサによるノイズフィルタ及び
ヒステリシス機能を持ったレベル判定用比較器によって
構成され、監視並列入力回路は、レベル判定用比較器の
出力をサブマイクロプロセッサに対して選択的にバス接
続するデータセレクタによって構成されているものであ
る。
【0028】また、第二の付属集積回路素子には、複数
の多チャンネルAD変換器が設けられ、同一測定対象に
対して設けられた2重系アナログセンサの一方が複数の
多チャンネルAD変換器の一つに接続されると共に、2
重系アナログセンサの他の一方は、複数の多チャンネル
AD変換器の他の一つに接続されるものである。
【0029】さらにまた、第二の付属集積回路素子は、
一部のアナログ入力信号に対して設けられ、アナログ入
力信号をデジタル信号に変換して出力するデジタル変換
出力回路を有すると共に、第一の付属集積回路素子は、
デジタル変換出力回路の出力に接続された監視用デジタ
ル変換入力回路を有するものである。
【0030】また、中核集積回路素子は、第一の不揮発
メモリに格納された制御プログラムによって被制御装置
を制御する自動制御手段を有すると共に、第一の付属集
積回路素子は、第二の不揮発メモリに格納された制御プ
ログラムによって被制御装置を監視する自動制御監視手
段を有するものである。
【0031】また、第二の付属集積回路素子は、同じ値
を持つ2重系アナログ入力としての第一の目標値及び第
二の目標値入力と、第一の目標値及び第二の目標値にそ
れぞれ対応し、被制御装置の動作を検出した第一の検出
値及び第二の検出値入力と、第二の目標値及び第二の検
出値を出力する監視用出力回路を有し、第一の付属集積
回路素子は、監視用出力回路に接続された監視用入力回
路を有し、中核集積回路素子の自動制御手段は、第二の
付属集積回路素子を介して入力される第一の目標値及び
第一の検出値に応じて被制御装置を制御するよう構成さ
れ、第一の付属集積回路素子の自動制御監視手段は、被
制御装置の有するアクチェータ系の近似伝達関数に対し
て監視用入力回路から得られる第二の目標値を入力した
ときの近似伝達関数の出力と、監視用入力回路から得ら
れる第二の検出値を比較して、比較偏差が所定値を超え
たときに制御エラー出力を発生して異常記憶回路をセッ
トするよう構成されているものである。
【0032】
【発明の実施の形態】実施の形態1. (1)実施の形態1の構成の詳細な説明 以下、この発明の実施の形態1による車載電子制御装置
について図に基づき説明する。図1は、この発明の実施
の形態1による車載電子制御装置を示すブロック回路図
である。図1において、100aは被制御装置を制御す
るECU(車載電子制御装置)であり、中核集積回路素
子110aと第一の付属集積回路素子120aと第二の
付属集積回路素子140aを主要部品とする一枚の電子
基板で構成されている。101aは例えばエンジンの点
火時期や燃料噴射時期を制御するためのクランク角セン
サやオートクルーズ制御用の車速センサ等比較的高頻度
の動作を行い、速やかに信号取込みを行う必要のあるO
N/OFF動作の高速入力信号IN1〜INrが入力さ
れるコネクタ端子である。101bは例えば変速レバー
位置を検出するセレクタスイッチやエアコンスイッチな
ど比較的低頻度の動作を行い、信号取込みの遅れがあま
り問題とならないようなON/OFF動作の低速入力信
号IN1〜INsが入力されるコネクタ端子である。1
02は例えば給気量センサ、気筒圧センサ、給気弁開度
検出用スロットルポジションセンサ、アクセルペダルの
踏込み度検出用アクセルポジションセンサ、水温セン
サ、排気ガスの酸素濃度センサなどのアナログ入力信号
AN1〜ANtが入力されるコネクタ端子である。
【0033】103aは例えばエンジンの点火コイル駆
動出力(ガソリンエンジンの場合)や燃料噴射制御用電
磁弁駆動用出力など比較的高頻度の動作を行い、遅滞な
く駆動出力を発生する必要のあるON/OFF動作の高
速出力OUT1〜OUTmが出力されるコネクタ端子で
ある。103bは例えば変速機用電磁弁駆動出力やエア
コン用電磁クラッチ駆動出力など比較的低頻度の動作を
行い、駆動出力の応答遅れがあまり問題とならないON
/OFF動作の低速出力OUT1〜OUTnが出力され
るコネクタ端子である。104はECU100aに対し
て予め制御プログラムや制御定数等を転送書込みするた
めの外部ツ−ル106が接続される脱着コネクタであ
り、外部ツ−ル106は製品出荷時や保守作業時に使用
され、脱着コネクタ104を介してECU100aに接
続されるものである。105は車載バッテリに接続され
た電源端子であり、図示しない電源スイッチを介して給
電される端子と後述のメモリの動作保持のために直接車
載バッテリから給電されるスリ−プ用端子によって構成
されている。
【0034】107はON/OFF信号用の入力コネク
タ端子101a、101bに接続された数KΩの低抵抗
のブリーダ抵抗であり、このブリーダ抵抗107は、入
力スイッチに対する負荷となるように各入力端子をプル
アップ又はプルダウンして、図示しない入力スイッチが
OFFしている時の入力信号レベルを安定化すると共
に、入力スイッチがONしている時の通電電流を大きく
して接触不良を防止するようになっており、第一の付属
集積回路素子120aの外部のプリント基板上に接続さ
れている。108は中核集積回路素子110aや第一の
付属集積回路素子120aの出力部に設けられたトラン
ジスタ等の出力インタフェース回路、109は電源端子
105から給電され、制御用安定化電圧を発生して各集
積回路素子に給電する電源ユニットである。
【0035】中核集積回路素子110aは、メインCP
U(マイクロプロセッサ)111、第一の不揮発メモリ
112a、演算処理用の第一のRAMメモリ113、直
接並列入力回路である入力用デ−タセレクタ114、直
接並列出力回路である出力用ラッチメモリ115、後述
の第一及び第二の付属集積回路素子120a、140a
との間でシリアル信号の交信を行う第一及び第二の親局
直並列変換器116a、116b、及び外部ツ−ル10
6とシリアル信号の交信を行うSCI(シリアル・コミ
ュニケ−ション・インタフェ−ス)117等によって構
成されており、これらの構成部品は8〜32ビットのデ
−タバス118によってメインCPU111に接続され
ている。なお、第一の不揮発メモリ112aは、例えば
一括書込みの行えるフラッシュメモリであって、外部ツ
−ル106から転送制御プログラムや車両制御用プログ
ラム、車両制御用定数などが、第一のRAMメモリ11
3を経由して転送書込みされるようになっている。
【0036】第一の付属集積回路素子120aは、サブ
CPU(サブマイクロプロセッサ)121a、第二の不
揮発メモリ122、演算処理用の第二のRAMメモリ1
23、監視用並列入力回路である入力用データセレクタ
124a、間接並列入力回路である入力用デ−タセレク
タ124b、監視用デジタル変換入力回路である入力用
データセレクタ124c、間接並列出力回路である出力
用ラッチメモリ125、第一の親局直並列変換器116
aとシリアル接続された第一の子局直並列変換器126
によって構成されており、これらの構成部品は8ビット
のデ−タバス128によってサブCPU121aに接続
されている。なお、第二の不揮発メモリ122は例えば
マスクROM(読出専用メモリ)であって、サブCPU
121aが取扱う入出力制御のプログラムやメインCP
U111との交信用プログラム等が格納されている。
【0037】129はメインCPU111のウォッチド
ッグ信号出力端子とリセット信号入力端子に直接接続さ
れ、ウォッチドッグ信号のパルス幅が所定値を超過した
時にリセット信号パルスを発生して、メインCPU11
1を再起動するウォッチドッグタイマである。なお、入
力用データセレクタ114の各入力端子には、図2で詳
述するノイズフィルタ131、レベル判定用比較器13
2bと定数設定レジスタ134aによって構成された可
変閾値回路132aが接続され、入力用データセレクタ
124bの各入力端子には後述するノイズフィルタ13
1、レベル判定用比較器132bが接続されている。
【0038】第二の付属集積回路素子140aは、図3
で詳述する通信制御回路141a、例えば10ビット・
16チャンネルの多チャンネルAD変換器154a、1
54b、このAD変換器の一部AD変換出力を格納した
デジタル変換出力回路である出力ラッチメモリ145、
第二の親局直並列変換器116bとシリアル接続される
第二の子局直並列変換器146によって構成され、これ
らの構成要素はデータバス148によって互いに接続さ
れている。なお、多チャンネルAD変換器154a、1
54bのアナログ入力回路には、図3で詳述するノイズ
フィルタ151や定数設定レジスタ156aを持った可
変フィルタ回路153aが接続されている。
【0039】また、追って詳述するとおり、多チャンネ
ルAD変換器154aには、一対のアクセルポジション
センサAPS1、APS2の一方と、一対のスロットル
ポジションセンサTPS1、TPS2の一方が入力さ
れ、多チャンネルAD変換器154bには、一対のアク
セルポジションセンサAPS1、APS2の他方と、一
対のスロットルポジションセンサTPS1、TPS2の
他方が入力され、アクセルポジションセンサとスロット
ルポジションセンサに関して2重系回路が構成されるよ
うになっている。さらに、アクセルポジションセンサの
一方とスロットルポジションセンサの一方のAD変換出
力は、出力ラッチメモリ145に格納され、出力ラッチ
メモリ145の出力は、第一の付属集積回路素子120
a内に設けられた監視用デジタル変換入力回路である入
力用データセレクタ124cの入力端子に接続されてい
る。
【0040】図2は、この発明の実施の形態1による車
載電子制御装置のON/OFF入力回路を示す図であ
り、図2(a)は、可変閾値回路、図2(b)は、レベ
ル判定用比較器を示している。図2において、107、
131、132a、132bは図1におけるものと同一
のものである。130は入力スイッチ、134aは定数
設定レジスタ、135は直列抵抗、136は小容量コン
デンサ、137は比較器、138aは入力抵抗、138
bは正帰還抵抗、139a、139bは基準電圧回路で
ある。図2(a)において、入力スイッチ130が接続
された入力端子INrには、低抵抗のブリ−ダ抵抗10
7が設けられ、実用可能な上限値である数百Kオームの
高抵抗の直列抵抗135を介して十数pFの小容量コン
デンサ136に接続されている。ノイズフィルタ131
は、直列抵抗135と小容量コンデンサ136によって
構成され、高周波ノイズを吸収平滑化する。入力抵抗1
38a、正帰還抵抗138b、比較器137によって構
成されたレベル判定用比較器132bは、比較器137
の負側入力に基準電圧回路139aによって所定の基準
電圧Vonが印加されている。
【0041】従って、小容量コンデンサ136の充電電
圧が基準電圧Von以上になると比較器137の出力は
「H」(論理「1」)となるが、一旦比較器137の出
力が「H」になると、正帰還抵抗138bによる入力加
算が生じるために、小容量コンデンサ136の充電電圧
がVoff(<Von)まで低下しなければ比較器13
7の出力は「L」(論理「0」)にはならないようにヒ
ステリシス機能を持っている。これは小容量コンデンサ
136に重畳されたノイズリップルによって、高頻度に
比較器137の出力が反転変化することを防止するため
である。定数設定レジスタ134a内には、基準電圧回
路139aが発生する電圧の分圧比率定数が格納され、
比較器137の反転入力には定数設定レジスタ134a
内の定数に対応した分圧基準電圧が印加される。可変閾
値回路132aは、レベル判定用比較器132bと定数
設定レジスタ134aによって構成される。
【0042】図2(b)においては、上述した図2
(a)のものに比べて、定数設定レジスタ134aを持
たず、基準電圧回路139bも固定の基準電圧を発生す
るようになっていること以外は同じものとなっており、
ON/OFF入力回路に対するノイズフィルタ131と
レベル判定用比較器132bによって構成されている。
【0043】図3は、この発明の実施の形態1による車
載電子制御装置のアナログ可変フィルタ回路を示す図で
ある。図3において、141a、146、151、15
3a、156aは図1におけるものと同一のものであ
り、154は154aと154bを代表したものであ
る。151はアナログ入力信号ANtに対するノイズフ
ィルタであり、このノイズフィルタ151は、正側クリ
ップダイオ−ド300、負側クリップダイオ−ド30
1、直列抵抗302、小容量コンデンサ303によって
構成されている。クリップダイオ−ド300、301
は、アナログ入力信号ANtに過大なノイズが重畳され
た時に、このノイズ電圧を電源の正負回路に環流させ
て、想定されるアナログ信号の最大・最小値を超える電
圧を小容量コンデンサ303に印加しないようにするた
めのものである。また、アナログセンサが相応の内部抵
抗を持っている場合には、直列抵抗302を省略するこ
ともできる。
【0044】310は増幅器、312は切換スイッチ、
313はスイッチトキャパシタ、315はコンデンサ、
316は増幅器、320はマルチプレクサ、321はA
D変換部である。スイッチトキャパシタ313を構成す
るコンデンサC0は、切換スイッチ312によって周期
的に信号側または出力側に切換えられ、その切換周
期Tは周期設定手段である定数設定レジスタ156aに
よって設定された値である。信号側には、小容量コン
デンサ303の両端電圧V1が増幅器310を介して印
加され、出力側にはコンデンサ315が接続され、コ
ンデンサ315の両端電圧V2は増幅器316と入力選
択回路であるマルチプレクサ320を介して、他チャン
ネルAD変換器154のAD変換部321に供給され
る。なお、311a、311bは増幅器310の負帰還
用分圧抵抗、317a、317bは増幅器316の負帰
還用分圧抵抗、322はAD変換部321によってAD
変換された各アナログ信号に対するデジタル変換値を格
納する例えば10ビット・16点のバッファメモリであ
る。
【0045】318は例えば4種類の周波数のクロック
パルスを発生するクロックジェネレータ、314a、3
14b、314c、314dはクロックジェネレータ3
18の各クロック出力端子に設けられたゲート回路とし
ての論理積素子、314は論理積素子314a、314
b、314c、314dの出力に対する論理和素子であ
り、論理積素子314a〜314dには定数設定レジス
タ156aの各桁メモリが接続され、定数設定レジスタ
156aで選択された論理積素子314a〜314dの
どれか一つのクロックパルス出力が、論理和素子314
を介して切換えスイッチ312の切換え周期設定回路に
印加されるようになっている。
【0046】このように構成されたスイッチトキャパシ
タ313において、コンデンサC0に対する充放電抵抗
が充分小さい時には以下のような関係式が成立する。 側でのコンデンサC0の蓄積電荷 Q1=C0×V1 側でのコンデンサC0の蓄積電荷 Q2=C0×V2 T秒間での移動電荷 Q=Q1−Q2=C0×(V1−V2) T秒間での平均電流 I=Q/T=C0×(V1−V2)/T 等価抵抗 R0=(V1−V2)/I=T/C0 従って、このようなスイッチトキャパシタ313は、直
列抵抗R0とコンデンサ315によるフィルタと等価で
あり、直列抵抗R0は切換周期Tに比例して大きな値と
なるものであるが、切換周期Tは定数設定レジスタ15
6aに格納されている。
【0047】323は第二の子局直並列変換器146を
介して、メインCPU111から送信されたコマンド情
報や可変フィルタ定数を格納するバッファメモリと、こ
のバッファメモリの内容をチェックするサムチェック回
路、324はサムチェックが正常であった時にコマンド
情報が入力され、このコマンド情報の内容を識別するデ
コーダ回路、325はデコーダ回路324の出力に応動
し、受信したデータの格納先や送信したいデータの格納
元に相当するメモリを選択するチップセレクト回路、3
26はチップセレクト回路325によって選択され、A
CK・NACK等の返信コマンドが格納されたコマンド
テーブルであり、サムチェック回路323からコマンド
テーブル326までの回路によって通信制御回路141
aが構成されている。
【0048】(2)実施の形態1の動作の詳細な説明 図4は、この発明の実施の形態1による車載電子制御装
置の通信フレーム構成を示す図であり、図4(a)〜図
4(e)の5種類の通信フレーム構成を示している。図
5は、この発明の実施の形態1による車載電子制御装置
のメインCPUの動作を示すフロ−チャ−トである。図
6は、この発明の実施の形態1による車載電子制御装置
のサブCPUの動作を示すフロ−チャ−トである。
【0049】図1のとおり構成された実施の形態1の動
作について、まずシリアル通信のデ−タ伝送フレ−ム構
成を示す図4について説明する。図4(a)は、不揮発
メモリ112aに格納されているON/OFF信号用の
フィルタ定数や閾値定数をメインCPU111、第一の
親局直並列変換器116a、第一の子局直並列変換器1
26及びサブCPU121aを介して、第一の付属集積
回路素子120a内の第二のRAMメモリ113や定数
設定レジスタ134aに送信するための定数送信フレ−
ム構成を示したものであり、上段側はメインCPU11
1側の送信デ−タ、下段は相手側の返信デ−タであって
メインCPU111の受信データとなっている。なお、
各フレーム構成の中の一つのフレームは、8ビットのデ
−タとスタ−トビット、パリティビット、ストップビッ
トを含む合計11ビットのデ−タで構成されている。ま
た、サムデ−タフレ−ムSUMは、一連のフレ−ムの各
ビットの垂直ビット加算値(桁上を行わないバイナリ加
算値)である8ビットのデ−タとスタ−トビット、パリ
ティビット、ストップビットを含む合計11ビットのデ
−タで構成されている。
【0050】図4(a)において、400aは送信開始
フレ−ムSTX(例えば16進数で55)、コマンドフ
レ−ムCOM1(例えば16進数で10)、間接ON/
OFF入力信号INs1〜INsに対応したフィルタ定
数フレ−ムDF1〜DFs、直接ON/OF入力信号I
N1〜INrに対応した閾値定数フレ−ムDC1〜DC
r、送信終了フレ−ムETX(例えば16進数でA
A)、サムデ−タフレ−ムSUMによって構成されたデ
ジタル定数送信案内フレ−ムの構成を示したものであ
る。401は送信開始フレ−ムSTX、正常受信フレ−
ムACK(例えば16進数で81)、送信終了フレ−ム
ETX、サムデ−タフレ−ムSUMによって構成された
正常返信フレ−ムの構成を示したものである。但し、受
信デ−タが異常であった場合には、正常受信フレ−ムA
CKに替わって不正受信フレームNACK(例えば16
進数で82)が返信され、これを受信したメインCPU
111は再度定数の送信を行う等の処置を行うものであ
る。
【0051】図4(b)は、不揮発メモリ112aに格
納されているアナログ信号用のフィルタ定数を、メイン
CPU111、第二の親局直並列変換器116b、第二
の子局直並列変換器146及び通信制御装置141aを
介して、第二の付属集積回路素子140a内の定数設定
レジスタ156aに送信するための定数送信案内フレ−
ムの構成を示したものであり、上段側はメインCPU1
11側の送信データ、下段は相手側の返信デ−タであっ
てメインCPU111の受信データとなっている。図4
(b)において、400bは送信開始フレ−ムSTX、
コマンドフレ−ムCOM1、アナログ入力信号AN1〜
ANtに対応したフィルタ定数フレ−ムAF1〜AF
t、送信終了フレ−ムETX、サムデータフレ−ムSU
Mによって構成されたアナログ定数送信案内フレ−ムの
構成を示したものであり、これに対応した正常返信フレ
ーム401の構成は図4(a)の場合と同じである。
【0052】図4(c)は、第一の付属集積回路素子1
20aに入力された間接入力信号IN1〜INsをサブ
CPU121a、第一の子局直並列変換器126、第一
の親局直並列変換器116a及びメインCPU111を
介して、RAMメモリ113に送信するためのデジタル
入力情報返信案内フレ−ム403aの構成と、入力情報
送信許可フレーム402の構成とを示したものであり、
上段側はメインCPU111側の送信デ−タ、下段は相
手側の返信デ−タであってメインCPU111の受信デ
ータとなっている。図4(c)において、402は送信
開始フレ−ムSTX、コマンドフレ−ムCOM2(例え
ば16進数で20)、送信終了フレ−ムETX、サムデ
−タフレ−ムSUMによって構成された入力情報送信許
可フレームの構成を示したものであり、コマンドフレー
ムCOM2の内容をCOM4(例えば16進数で40)
に変更すると、入力情報送信禁止に変更される。
【0053】403aは送信開始フレ−ムSTX、コマ
ンドフレ−ムCOM3(例えば16進数で30)、間接
ON/OFF入力信号IN1〜INsを8点単位でまと
めたデジタル入力フレ−ムDI1、DI2、DI3、送
信終了フレ−ムETX、サムデ−タフレ−ムSUMによ
って構成されたデジタル入力情報返信案内フレ−ムの構
成を示したものである。なお、入力情報の返信は、コマ
ンドCOM2によって入力情報が送信許可された後は、
コマンドCOM4による入力情報の送信禁止を受取るま
では自発的・定期的に返信を繰り返すようになってい
る。また、デジタル入力フレ−ムの個数は、間接ON/
OFF入力信号の点数に応じて変化するが、現実の用途
では24点/3フレ−ム分あれば充分である。
【0054】図4(d)は、第二の付属集積回路素子1
40aに入力されたアナログ入力信号AN1〜ANt
を、通信制御装置141a、第二の子局直並列変換器1
46、第二の親局直並列変換器116b及びメインCP
U111を介して、RAMメモリ113に送信するため
のアナログ入力情報返信案内フレ−ム403bの構成
と、入力情報送信許可フレーム402の構成とを示した
ものであり、上段側はメインCPU111側の送信デ−
タ、下段は相手側の返信デ−タであってメインCPU1
11の受信データとなっている。図4(d)において、
入力情報送信許可/禁止のフレーム構成402は、図4
(c)の場合と同じである。403bは送信開始フレ−
ムSTX、コマンドフレ−ムCOM3(例えば16進数
で30)、アナログ入力信号AN1〜ANtに対する1
0ビットのデジタル変換値を2バイト単位でまとめたデ
ジタル入力フレ−ムAI1L、AI1H・・・・AIt
L、AItH、送信終了フレ−ムETX、サムデ−タフ
レームSUMによって構成されたアナログ入力情報返信
案内フレ−ムの構成を示したものである。なお、入力情
報の返信はコマンドCOM2によって入力情報が送信許
可された後は、コマンドCOM4による入力情報の送信
禁止を受取るまでは自発的・定期的に返信を繰り返すよ
うになっている。
【0055】図4(e)は、第一のRAMメモリ113
内に格納されている間接出力情報を、メインCPU11
1、第一の親局直並列変換器116a、第一の子局直並
列変換器126及びサブCPU121aを介して、第一
の付属集積回路素子120a内の出力ラッチメモリ12
5に送信するための出力情報送信案内フレ−ム404の
構成を示したものであり、上段側はメインCPU111
側の送信デ−タ、下段は相手側の返信デ−タであって、
メインCPU111の受信データとなっている。図4
(e)において、404は送信開始フレ−ムSTX、出
力情報定期送信案内コマンドフレームCOM5(例えば
16進数で50)、間接出力OUT1〜OUTnを8点
単位でまとめたデジタル出力フレ−ムDO1、DO2、
送信終了フレ−ムETX、サムデ−タフレ−ムSUMに
よって構成された出力情報送信案内フレ−ムの構成を示
したものである。なお、コマンドCOM5に続くデジタ
ル出力フレ−ムの個数は、間接出力OUT1〜OUTn
の点数によって変化するが、実態としては2バイト分あ
れば十分である。また、401は図4(a)や図4
(b)と同様の正常返信フレームの構成となっている。
【0056】次に、図1のメインCPUの動作を図5の
フローチャートにより説明する。500は定期的に活性
化されるメインCPU111の動作開始工程、501は
工程500に続いて作用し、後述の工程512で初期化
完了フラグがセットされたかどうかを判定する工程、5
02は工程501がNOであった時に作用し、第一及び
第二の付属集積回路素子120a、140aに対して全
ての定数設定が完了したかどうかを判定する工程、50
3は工程502がNOであった時に作用し、図4(a)
及び図4(b)における定数送信案内フレーム400
a、400bによって先ず第一の付属集積回路素子12
0aに対してフィルタ定数や閾値定数を送信する工程、
504は工程503に続いて作用し、図4(a)や図4
(b)のフレーム構成401で示された返信応答データ
のサムチェックとタイムアウトチェックを行う工程であ
る。なお、工程504では返信応答があれば直ちに受信
データのサムチェックを行って次工程505へ移行する
が、工程504で所定時間の待機によっても返信が得ら
れない時にはタイムアウト判定した上で次工程505へ
移行するものである。
【0057】505は工程504に続いて作用し、工程
504にサムチェックエラーまたはタイムアウトエラー
が発生しているか否かを判定する工程、506は工程5
05が正常であった時に移行する動作終了工程であり、
この動作終了工程506において動作開始工程500が
再度活性化されることによって、再び制御動作が繰返さ
れるようになっている。動作開始工程500が再度活性
化された時、まだ後述の工程512による初期化フラグ
がセットされておらず、全ての定数設定が完了していな
い時にあっては、工程501、502、503、504
及び505によって、図4(b)のフレーム構成400
bに従って第二の付属集積回路素子140aに対する定
数設定が行われる。
【0058】但し、工程505で異常判定がなされる
と、工程507へ移行し、工程505による異常が初回
異常であるかどうかが判定され、初回異常と判定された
時には工程503へ復帰して再度設定データの送信が行
われる。また、工程507が初回異常でないと判定した
時は、再送に対しても依然として異常が続いていること
になり、この場合には工程508へ移行して通信異常出
力ER1を発生し、動作終了工程506へ移行する。以
上の動作を繰返しながら、工程502が全ての定数設定
動作が完了したと判定すると、工程510へ移行する。
【0059】工程510では、図4(c)及び図4
(d)の入力情報送信許可フレーム402が送信された
かどうかを判定し、まだ送信されていない時には送信許
可手段である工程511へ移行して入力情報送信許可フ
レーム402を送信する。その後、工程504、工程5
05、工程507、工程508等が選択動作するが、そ
の動作は工程503が実行された場合と同様である。但
し、工程507が初回異常判定であって、再送処理を行
う時には点線図のとおり工程511へ移行する。工程5
10で、第一及び第二の付属集積回路素子120a、1
40aに対して入力情報送信許可フレーム402が送信
済みと判定された時には、工程512へ移行して初期化
完了フラグが設定され、続いて動作終了工程506へ移
行する。なお、工程504は返信応答に関する通信監視
手段であり、工程503から工程508によって構成さ
れた工程ブロック509は定数転送手段を構成するもの
である。また、工程508による通信異常出力ER1や
工程512による初期化完了フラグは、電源が再投入さ
れるまで動作保持するようになっている。
【0060】以上の動作によって、全ての定数設定が完
了し、入力情報の送信許可が行われて、初期化完了フラ
グがセットされた後は、動作開始工程500から工程5
01を経由して工程520へ移行する。520は図4
(c)及び図4(d)における入力情報返信案内フレー
ム403a、403bを第一及び第二の親局直並列変換
器116a、116bが受信したかどうかの判定工程、
521は工程520がYESであった時に作用し、受信
データのサムチェックを行う工程、522は工程521
に続いて作用し、受信データに異常があれば工程525
に移行し、受信データが正常であれば工程523に移行
する判定工程、523は受信した間接入力情報を第一の
RAMメモリ113に格納する工程である。
【0061】524は工程520がNOの判定であった
時に作用し、定期データの受信間隔が所定の繰返し周期
T0に相当する時間を超過していないかどうかを判定す
る工程であり、この工程524がタイムアウトであるこ
とを判定すると工程525へ移行し、タイムアウトでな
い場合には工程530へ移行する。525は工程522
や工程524による異常判定が初回であるかどうかを判
定し、初回であれば工程526に移行して初回フラグを
セットし、初回でなければ工程527へ移行して通信異
常出力ER1を発生する。工程526、工程527、工
程523に続いて動作終了工程506へ移行し、再び動
作開始工程500が活性化する。なお、528は工程5
21、工程524によって構成された入力情報の受信に
関する通信監視手段である。
【0062】530は工程524がタイムアウトでない
と判定した時に作用し、間接出力信号の定期送信時期で
あるかどうかを判定する工程、531は工程530がY
ESであった時に作用し、図4(e)における出力情報
送信案内フレーム404によって間接出力データをラッ
チメモリ125へ送信するための工程であり、この工程
531は定期出力送信手段となっている。532は工程
531に続いて作用し、返信応答データのサムチェック
とタイムアウトチェックを行う工程であり、この工程5
32では返信応答があれば直ちに受信データのサムチェ
ックを行って次工程533へ移行するが、工程532で
所定時間の待機によっても返信が得られない時には、タ
イムアウト判定した上で次工程533へ移行するもので
ある。
【0063】533は工程532に続いて作用し、工程
532にサムチェックエラーまたはタイムアウトエラー
が発生しているか否かを判定する工程、506は工程5
33が正常であった時に移行する動作終了工程であり、
この動作終了工程506において動作開始工程500が
再度活性化されることによって、再び制御動作が繰返さ
れるようになっている。一方、工程533で異常判定が
なされると、工程534へ移行し、工程533による異
常が初回異常であるかどうかが判定され、初回異常と判
定された時には工程531へ復帰して再度出力データの
送信が行われる。また、工程534が初回異常でないと
判定した時は、再送に対しても依然として異常が続いて
いることになり、この場合には工程535へ移行して通
信異常出力ER1を発生し、動作終了工程506へ移行
する。なお、工程532は出力送信に対応した返信応答
の通信監視手段となっている。
【0064】540は工程530がNOの判定であった
時に作用し、サブCPU121aが発生したウォッチド
ッグ信号が「H」から「L」に、又は「L」から「H」
に変化したかどうかを判定する工程、541は工程54
0が変化有りであった時に作用し、後述の工程545で
計数加算されたクロック信号の加算結果をウォッチドッ
グ信号のパルス幅として読出す工程、542は工程54
1に続いて作用し、読出加算値が所定値を超過している
かどうかを判定する工程、543は工程542が所定値
超過であって、ウォッチドッグ信号のパルス幅が異常で
あると判定した時に作用し、リセット出力パルスを発生
してサブCPU121aを再起動する工程、544は工
程543に続いて作用したり、工程542がウォッチド
ッグ信号パルス幅正常と判定した時に作用し、工程54
5で加算されているクロックパルスの加算値をリセット
する工程、545は工程540がNOであった時に作用
して、クロック信号を加算する割込みカウンタであり、
この割込みカウンタ545によってウォッチドッグ信号
の「H」パルス幅と「L」パルス幅が計測されるように
なっている。工程544及び工程545に続いて動作終
了工程506へ移行し、所定時間をおいて繰返し動作開
始工程500が活性化される。546は工程540から
工程545によって構成された工程ブロックであり、サ
ブCPU121aの暴走監視手段となっている。
【0065】次に、サブCPUの動作を図6のフロ−チ
ャ−トに基づき説明する。600は定期的に活性化され
るサブCPU121aの動作開始工程、601は工程6
00に続いて作用し、図4(a)の定数送信案内コマン
ドCOM1を受信したかどうかを判定する工程、602
は工程601が受信判定であった時に作用し、図4
(a)のフレーム構成400aによる全受信フレームに
関するサムチェックを行う工程、603は工程602に
続いて作用し、サムチェック結果が正常であったかどう
かを判定する工程、604は工程603が正常判定であ
った時に作用し、図4(a)のフレーム構成401によ
って正常受信ACKを返信する工程、605は工程60
4に続いて作用し、受信したフィルタ定数を第二のRA
Mメモリ123に格納する工程、606は工程605に
続いて作用し、受信した閾値定数を第二のRAMメモリ
123を経由して定数設定レジスタ134a(図1・図
2(a)参照)へ格納する工程、607は工程606に
続く動作終了工程であり、一巡の動作が終了すると所定
時間をおいて繰返して動作開始工程600が活性化され
る。608は工程603が受信データ異常を判定した時
に動作し、図4(a)のフレーム構成401において正
常受信コマンドACKに替わって不正受信コマンドNA
CKを送信する工程であり、この工程608に続いて動
作終了工程607へ移行する。なお、工程601から工
程606、工程608によって構成された工程ブロック
609は、定数受信手段を構成するものである。
【0066】611は工程601がNOであった時に作
用し、図4(e)の出力情報定期送信案内コマンドCO
M5を受信したかどうかを判定する工程、612は工程
611が受信判定であった時に作用し、図4(e)のフ
レーム構成404による全受信フレームに関するサムチ
ェックを行う工程、613は工程612に続いて作用
し、サムチェック結果が正常であったかどうかを判定す
る工程、614は工程613が正常判定であった時に作
用し、図4(e)のフレーム構成401によって正常受
信ACKを返信する工程、615は工程614に続いて
作用し、受信した間接出力情報を第二のRAMメモリ1
23に格納する工程、616は工程615に続いて作用
し、受信した間接出力情報を第二のRAMメモリ123
を経由して出力ラッチメモリ125(図1参照)へ格納
する工程、607は工程616に続く動作終了工程であ
り、一巡の動作が終了すると所定時間をおいて繰返して
動作開始工程600が活性化される。618は工程61
3が受信データ異常を判定した時に動作し、図4(e)
のフレーム構成401において正常受信コマンドACK
に替わって不正受信コマンドNACKを送信する工程で
あり、この工程618に続いて動作終了工程607へ移
行する。
【0067】620は工程611がNOであった時に作
用し、図4(c)の入力情報送信許可コマンドCOM2
を受信したかどうかを判定する工程であり、この工程6
20がNOの判定を行うと動作終了工程607へ移行
し、YESの判定を行った時には工程621へ移行す
る。621はソフトウエアによる可変フィルタとして対
象となる入力番号INsを設定する工程、622は工程
621に続いて作用し、既に設定されたシフト周期Tで
順次サンプリングされた入力番号INsのON/OFF
状態(論理「1」または「0」)について、最新状態を
含むN点のサンプリング値の論理「1」の数を算出する
工程、623は工程622に続いて作用し、工程622
で算出された論理「1」の数が多い時(N点すべてが論
理「1」または例えば90%以上の点数のものが論理
「1」)である時に次工程624へ移行する判定工程、
624は第二のRAMメモリ123内にある入力イメ−
ジメモリ番号IsをONに設定する工程であり、入力イ
メ−ジメモリIsの内容が現時点での確定されたON/
OFF状態を表すものとなっている。
【0068】625は判定工程623が否(論理「1」
が多くない)の時に作用し、入力番号INsのON/O
FF状態(論理「1」または「0」)について、最新状
態を含むN点のサンプリング値の論理「0」の数を算出
する工程、626は工程625に続いて作用し、工程6
25で算出された論理「0」の数が多い時(N点すべて
が論理「0」または例えば90%以上の点数のものが論
理「0」)である時に、次工程627へ移行する判定工
程、627は第二のRAMメモリ123内にある入力イ
メ−ジメモリ番号IsをOFFにリセットする工程であ
り、入力イメ−ジメモリIsの内容が現時点での確定さ
れたON/OFF状態を表している。628は工程62
4または工程627によって入力イメ−ジメモリIsの
内容が更新されるか、または工程623と工程626が
共に否(論理「1」が多くなく、論理「0」も多くない
中途半端な状態であって、入力イメ−ジメモリIsの内
容は変化しない)である時に、対象となる入力番号IN
sを次の番号に更新する工程、629は全ての入力番号
の処理が終わるまでは工程621へ復帰し、全ての入力
番号の処理が完了すると工程630へ移行する完了判定
工程、630は図4(c)のフレーム構成403aによ
って入力情報をメインCPU111へ送信する工程であ
り、この工程630に続いて動作終了工程607へ移行
し、その後は再び開始工程600へ移行する。
【0069】631は工程622から工程627によっ
て構成された工程ブロックであり、この工程ブロックは
1点のON/OFF入力信号に関する可変フィルタ手段
を構成するものである。なお、入力の確定手段となる工
程623及び工程626は、通常は全ての論理が「1」
であるか「0」であるかによって判定すれば良く、この
場合には、工程623はN点の論理積、工程626はN
点の論理和によって簡単に判定が行える。
【0070】以上のようなデジタルフィルタ手段631
によれば、例えば入力接点がチャッタリングしてON/
OFFを小刻みに繰返しながらONに収斂するような場
合、小刻みなON/OFFをサンプリングすることが少
なく、仮にサンプリングしたとしても多数のサンプリン
グ値が継続的にONでなければ入力ONとは確定しない
ことになる。また、例えばエアコンスイッチのような手
動操作スイッチでは、一瞬だけスイッチがONしてもこ
れは無視されるが、その結果としてノイズによる誤動作
も防止されることになるものである。さらに、高周波ノ
イズの重畳により偶然にもサンプリングする都度に虚偽
の入力信号(例えば本来ONであるべきものがノイズに
よってOFFと誤認された入力信号)が継続することを
避けるために、入力インタ−フェ−ス回路としてノイズ
フィルタ131やレベル判定用比較器132bが設けら
れている。
【0071】次に、図4、図5、図6による動作の説明
を踏まえて、図1〜図3に示される実施の形態1による
車載電子制御装置の動作を概括的に説明する。図1にお
いて、車載電子制御装置100a内の中核集積回路素子
110aは、メインCPU111と第一の不揮発メモリ
112aによって制御動作を実行する。制御動作の入力
情報としては、高速入力端子101a、ノイズフィルタ
131、可変閾値回路132a及びデータセレクタ11
4を介してメインCPU111に直接的にバス接続され
たON/OFF動作の直接並列入力と、低速入力端子1
01b、ノイズフィルタ131、レベル判定用比較器1
32b、データセレクタ124b、サブCPU121
a、第一の子局直並列変換器126及び第一の親局直並
列変換器116aを介してメインCPU111に間接的
にバス接続されたON/OFF動作の間接並列入力と、
アナログ入力端子102、ノイズフィルタ151、可変
フィルタ回路153a、多チャンネルAD変換器154
a、154b、第二の子局直並列変換器146及び第二
の親局直並列変換器116bを介してメインCPU11
1に間接的にバス接続されたアナログ信号に対するデジ
タル変換値の3系統のものがある。
【0072】これに対し、制御動作の出力情報として
は、メインCPU111に直接的にバス接続された出力
ラッチメモリ115から出力トランジスタ108を介し
て高速出力端子103aに出力される直接並列出力と、
メインCPU111から第一の親局直並列変換器116
a、第一の子局直並列変換器126、サブCPU121
a、出力ラッチメモリ125及び出力トランジスタ10
8を介して低速出力端子103bに出力される間接並列
出力とがある。メインCPU111の制御プログラムや
各種制御定数等は、予め外部ツール106から第一の不
揮発メモリ112aに格納されているが、車載電子制御
装置100aの実用運転開始時には第一及び第二の親局
直並列変換器116a、116bを介して第一の不揮発
メモリ112aに格納されているフィルタ定数や閾値定
数の転送書込みが行なわれる。第一の付属集積回路素子
120a内の可変閾値回路132aに対する閾値定数
は、定数設定レジスタ134aに転送され、図6の可変
フィルタ手段631で使用される可変フィルタ定数は、
第二のRAMメモリ122に格納される。また、第二の
付属集積回路素子140a内の可変フィルタ回路153
aに対するフィルタ定数は、定数設定レジ156aに転
送される。
【0073】なお、図3における通信制御回路141a
は、第二の子局直並列変換器146、定数設定レジスタ
156a、各アナログ入力に対応したAD変換情報が格
納されたバッファメモリ322などとバス接続されてい
て、送受信データのサムチェックやサムデータの生成、
コマンドの解読結果による各種メモリのチップセレク
ト、返信データのフレーム構築等の機能を持つハードウ
エアで構成されているが、通信制御用の第二のサブCP
Uを設けるようにしても良い。
【0074】第一の付属集積回路素子120a内に設け
られたウォッチドッグタイマ129は、メインCPU1
11が発生するパルス列であるウォッチドッグ信号WD
1のパルス幅を監視し、これが所定値を超過するとメイ
ンCPU111に対してリセット出力パルスRST1を
供給し、メインCPU111を再起動するよう構成され
ている。一方、メインCPU111はサブCPU121
aが発生するパルス列であるウォッチドッグ信号WD2
のパルス幅を監視し、これが所定値を超過するとサブC
PU121aに対してリセット出力パルスRST2を供
給し、サブCPU121aを再起動するよう構成されて
いる。
【0075】その他、サブCPU121aには、第二の
付属集積回路素子140a内のデジタル変換出力回路1
45から第一の付属集積回路素子120a内の監視用デ
ジタル変換入力回路124cを介して、特定のアナログ
入力信号に対するデジタル変換値が取込まれ、後述の監
視制御に使用できるようになっている。また、監視用並
列入力回路124aからサブCPU121aに取込まれ
る高速入力の一部は、例えば入力スイッチ回路の断線・
短絡異常等がないかどうかの診断に使用されるものであ
る。
【0076】実施の形態1によれば、マイクロプロセッ
サを包含した中核集積回路素子と、この中核集積回路素
子に対してシリアル接続された低速デジタル入力用の第
一の付属集積回路素子と、アナログ入力用の第二の付属
集積回路素子とを備えたので、制御対象車種に応じた制
御入出力点数の変動に対して、中核集積回路素子の標準
化ができると共に、アナログ系とデジタル系に分離され
た2重のシリアル通信回線により、通信回線の渋滞を緩
和して入出力情報の授受を高速化することができるもの
であり、高速・高性能・多機能な仕様に対応して膨大な
開発期間・費用を要する中核集積回路素子の開発を容易
化にする効果がある。また、第一の付属集積回路素子
は、間接並列出力回路を備えたので、中核集積回路素子
の制御出力ピン数を削減して、中核集積回路素子の小形
・標準化をさらに徹底することができる効果がある。ま
た、中核集積回路素子及び、第一又は第二の付属集積回
路素子は、相互監視手段を備えたので、集積回路素子が
シリアル通信回路によって分割されたことに伴うノイズ
誤動作に関する可能性の増大に対し、安全性を向上する
ことができる効果がある。
【0077】さらに、第一の付属集積回路素子に設けら
れた並列入力回路の各入力回路部には、ノイズフィルタ
とレベル判定用比較器を設け、ソフトウエアによる可変
フィルタ手段を備えたので、集積回路素子内に格納可能
な小容量コンデンサを用いて十分な平滑機能を持ったフ
ィルタ回路を構成することができ、そのフィルタ定数も
手軽に変更することができて入力回路部の小形・標準化
を行うことができる効果がある。また、第一の付属集積
回路素子は、中核集積回路素子の直接並列入力回路の前
段に接続される入力インタフェース回路と可変閾値回路
を有するので、高速動作の直接並列入力回路に対し、限
られた範囲であっても等価的な可変フィルタが構成さ
れ、そのフィルタ定数も手軽に変更することができて入
力回路部の小形・標準化を行うことができる効果があ
る。
【0078】また、第二の付属集積回路素子に設けられ
た多チャンネルAD変換器の各チャンネル入力回路部
は、ノイズフィルタと可変フィルタ回路とを有するの
で、集積回路素子内に格納可能な小容量コンデンサを用
いて十分な平滑機能を持ったフィルタ回路を構成するこ
とができ、そのフィルタ定数も手軽に変更することがで
きて入力回路部の小形・標準化を行うことができる効果
がある。さらにまた、中核集積回路素子内の第一の不揮
発メモリは、外部ツールから転送書込みされた制御定数
と定数転送プログラムとを有するので、各種車種対応の
制御プログラムや制御定数、フィルタ定数・閾値定数等
を一元管理すると共に、手軽にフィルタ定数や閾値定数
を変更することができる効果がある。
【0079】実施の形態2. (1)実施の形態2の構成の詳細な説明 以下、この実施の形態2について図7を用いて、図1と
の相違点を中心にして説明する。図7は、この発明の実
施の形態2による車載電子制御装置を示すブロック回路
図である。図7において、100bは被制御装置を制御
するECU(車載電子制御装置)であり、中核集積回路
素子110bと第一の付属集積回路素子120bと第二
の付属集積回路素子140bとを主要部品とする一枚の
電子基板で構成されている。
【0080】中核集積回路素子110bは、図1の中核
集積回路素子110aと同様に構成されているが、中核
集積回路素子110b内のメインCPU(マイクロプロ
セッサ)111は、第一の不揮発メモリ112bと協動
するよう構成されている。第一の付属集積回路素子12
0bは、図1の第一の付属集積回路素子120aのサブ
CPU(マイクロプロセッサ)121aに替わってハー
ドウエアで構成された通信制御装置121bが使用さ
れ、第二の不揮発メモリ122、演算処理用の第二のR
AMメモリ123、監視用並列入力回路である入力用デ
ータセレクタ124a、監視用デジタル変換入力回路で
ある入力用データセレクタ124cなどが削除されてい
る。133aは図8で詳述するハードウエアで構成され
た可変フィルタ回路、134bは可変フィルタ回路13
3aに対するフィルタ定数設定用の定数設定レジスタで
ある。
【0081】第二の付属集積回路素子140bは、図1
の第二の付属集積回路素子140aの通信制御回路14
1aに替わってサブCPU141b、第二の不揮発メモ
リ142、第二のRAMメモリ143を有し、ハードウ
エアで構成されていた可変フィルタ回路153aに替わ
って、図9で詳述する可変フィルタ手段917が使用さ
れている。サブCPU141bのウォッチドッグ信号W
D2は、メインCPU111で監視され、ウォッチドッ
グ信号WD2のパルス幅が所定値を超過すると、メイン
CPU111からサブCPU141bに対してリセット
出力パルスTST2が供給され、サブCPU141bを
再起動するようになっている。
【0082】図8は、この発明の実施の形態2による車
載電子制御装置のデジタル可変フィルタ回路を示す図で
ある。図8において、入力スイッチ130に対して低抵
抗のブリ−ダ抵抗107を備えた入力信号INsは、実
用可能な上限値である数百Kオームの高抵抗の直列抵抗
135を介して十数pFの並列小容量コンデンサ136
に接続されている。131は直列抵抗135と小容量コ
ンデンサ136によって構成されたノイズフィルタであ
って高周波ノイズを吸収平滑化するためのものである。
132bは入力抵抗138a、正帰還抵抗138b、比
較器137によって構成されたレベル判定用比較器であ
り、比較器137の反転入力には所定の基準電圧139
b(電圧Von)が印加されている。従って、小容量コ
ンデンサ136の充電電圧が基準電圧Von以上になる
と比較器137の出力は「H」(論理「1」)となる
が、一旦比較器137の出力が「H」になると、正帰還
抵抗138bによる入力加算が生じるために、小容量コ
ンデンサ136の充電電圧がVoff(<Von)まで
低下しなければ、比較器137の出力は「L」(論理
「0」)にはならないようにヒステリシス機能を持って
いる。これは小容量コンデンサ136に重畳されたノイ
ズリップルによって、高頻度に比較器137の出力が反
転変化することを防止するためのものである。
【0083】可変フィルタ回路133aを構成するシフ
トレジスタ800には、比較器137の出力が入力され
ると共に、クロックジェネレ−タ810から周期Tのシ
フト用パルス入力が供給されている。従って、シフトレ
ジスタ800の後段の論理内容は、順次過去の時点にお
ける比較器137の出力論理内容となっている。801
a〜807aはシフトレジスタ800の各出力段におけ
る論理内容と定数設定レジスタ134bの各ビットの論
理内容を論理和する第一の論理ゲ−ト素子、808aは
第一の論理ゲ−ト素子801a〜807aの出力を結合
する論理積素子、809は論理積素子808aの出力に
よってセットされるフリップフロップ素子によって構成
された入力確定フリップフロップ回路である。また、8
01b〜807bはシフトレジスタ800の各出力段に
おける論理内容の反転論理内容と定数設定レジスタ13
4bの各ビットの論理内容を論理和する第二の論理ゲ−
ト素子、808bは第二の論理ゲ−ト素子801b〜8
07bの出力を結合する論理積素子であり、論理積素子
808bの出力によって入力確定フリップフロップ回路
809がリセットされるように構成されている。
【0084】このように構成された可変フィルタ回路1
33aにおいて、シフトレジスタ800の各出力段の内
容が、全て論理「1」であれば、論理積素子808aの
出力によって入力確定フリップフロップ回路809の出
力は論理1にセットされることになる。但し、定数設定
レジスタ134bの一部の内容が論理「1」であれば、
これに対応したシフトレジスタ800の出力段の論理内
容は「0」であっても差し支えない。従って、図8の例
では、シフトレジスタ800の初段1から第5段までの
論理内容が全て「1」であれば、入力確定フリップフロ
ップ回路809の出力は論理「1」にセットされること
になる。
【0085】また、シフトレジスタ800の各出力段の
内容が全て論理「0」であれば、論理積素子808bの
出力によって入力確定フリップフロップ回路809の出
力は論理0にリセットされることになる。但し、定数設
定レジスタ134bの一部の内容が論理「1」であれ
ば、これに対応したシフトレジスタ800の出力段の論
理内容は「1」であっても差し支えない。従って、図8
の例ではシフトレジスタ800の初段1から第5段まで
の論理内容が全て「0」であれば、入力確定フリップフ
ロップ回路809の出力は論理「0」にリセットされる
ことになる。このように、入力確定フリップフロップ回
路809の出力内容を決定するための論理判定点数は定
数設定レジスタ134bの内容によって可変設定される
よう構成されている。なお、上記のとおり、論理判定点
数を可変設定する代わりに、クロックジェネレ−タ81
0のパルス周期を可変設定するようにしても良い。
【0086】(2)実施の形態2の動作の詳細な説明 図9は、この発明の実施の形態2による車載電子制御装
置のサブCPUの動作を示すフロ−チャ−トである。図
9において、900は定期的に活性化されるサブCPU
141aの動作開始工程、901は工程900に続いて
作用し、図4(b)の定数送信案内コマンドCOM1を
受信したかどうかを判定する工程、902は工程901
が受信判定であった時に作用し、図4(b)のフレーム
構成400bによる全受信フレームに関するサムチェッ
クを行う工程、903は工程902に続いて作用し、サ
ムチェック結果が正常であったかどうかを判定する工
程、904は工程903が正常判定であった時に作用
し、図4(b)のフレーム構成401によって正常受信
ACKを返信する工程、905は工程904に続いて作
用し、受信したフィルタ定数を第二のRAMメモリ14
3に格納する工程、907は工程905に続く動作終了
工程であり、一巡の動作が終了すると所定時間をおいて
繰返して動作開始工程900が活性化される。908は
工程903が受信データ異常を判定した時に動作し、図
4(b)のフレーム構成401において、正常受信コマ
ンドACKに替わって不正常受信コマンドNACKを送
信する工程であり、この工程908に続いて動作終了工
程907へ移行する。なお、工程901から工程90
5、工程908によって構成された工程ブロック909
は、定数受信手段を構成するものである。
【0087】910は工程901がNOであった時に作
用し、図4(d)の入力情報送信許可コマンドCOM2
を受信したかどうかを判定する工程であり、この工程9
10がNOの判定を行うと動作終了工程907へ移行
し、YESの判定を行った時には工程911へ移行す
る。911は可変フィルタ演算の対象となる入力番号A
Ntを設定する工程、912は工程911に続いて作用
し、既に設定されたシフト周期Tによって順次サンプリ
ングされた最新のN点のデジタル値の相加平均を算出す
る工程、913は工程912に続いて作用し、工程91
2で算出された相加平均値を現時点のデジタル値として
確定し、第二のRAMメモリ143内の入力データメモ
リIAtに格納する工程、914は工程913に続いて
作用し、次の入力番号を決定する工程、915は工程9
14に続いて作用し、全ての入力に対する処理が完了し
たかどうかを判定する工程であり、処理未完了の時は工
程911へ復帰し、処理完了の時は工程916を経て動
作終了工程907へ移行し、ここから再び開始900へ
移行する。工程916では図4(d)の返信フレーム構
成403bによって第二の子局直並列変換器146から
第二の親局直並列変換器116bを経由して、アナログ
入力信号のデジタル変換値が第一のRAMメモリ113
へ転送される。
【0088】917は工程912と工程913によって
構成された可変フィルタ手段であり、入力デ−タメモリ
IAtの内容はサンプリング毎に更新される移動平均値
となっている。なお、各サンプリング値がノイズによる
異常値を含まないようにするためには、入力インタフェ
−ス回路としてノイズフィルタ151が接続されてい
る。以上のような可変フィルタ手段917や可変フィル
タ回路133aによれば、あたかも抵抗/コンデンサに
よるノイズフィルタでコンデンサの容量を大きくしたも
のと等価な作用となるが、コンデンサの容量を大きくす
ることは集積回路化に不向きであり、被制御車種対応で
コンデンサの容量を変更することも困難となるので、実
施の形態2では、サブCPUのソフトウエアによってア
ナログ回路の可変フィルタ回路を構成しているものであ
る。
【0089】図4(b)、図4(d)、図9による動作
の説明を踏まえて、図7、図8によって実施の形態2の
動作を概括的に説明すると、図7のものではサブCPU
が第一の付属集積回路素子側から第二の付属集積回路素
子側に移動されている。従って、第一の付属集積回路素
子120bは、ハードウエアで構成された通信制御回路
121bが使用され、ON/OFF入力信号に対する可
変フィルタをソフトウエア手段によるものからハードウ
エア回路を用いたものに変更されている。逆に、第二の
付属集積回路素子140bには、サブCPU141bが
使用され、アナログ入力信号に対する可変フィルタをハ
ードウエア回路によるものからソフトウエア手段による
ものに変更されている。また、第一の付属集積回路素子
120bが、サブCPUを持たないことから、監視用並
列入力回路124aや監視用デジタル変換入力回路12
4c等の監視入力も省略されているが、その他の入出力
制御に関しては、図1のものと同様の動作を行うように
なっている。
【0090】実施の形態2によれば、第二の付属集積回
路素子は、第二の不揮発メモリと演算処理用の第二のR
AMメモリがバス接続されたサブマイクロプロセッサを
有すると共に、第二の付属集積回路素子に設けられた多
チャンネルAD変換器の各チャンネル入力回路部に、ノ
イズフィルタを有し、ソフトウエアによる可変フィルタ
手段を設けたので、集積回路素子内に格納可能な小容量
コンデンサを用いて十分な平滑機能を持ったフィルタ回
路をソフトウエアによって構成することができ、そのフ
ィルタ定数も手軽に変更することができて入力回路部の
小形・標準化を行うことができる効果がある。
【0091】実施の形態3.以下、この発明の実施の形
態3による車載電子制御装置のON/OFF信号用の可
変フィルタ回路について図10により説明する。図10
は、この発明の実施の形態3による車載電子制御装置の
デジタル可変フィルタ回路を示す図である。図10にお
いて、ノイズフィルタ131やレベル判定用比較器13
2bの構成や動作は、図8のものと同じである。190
aは比較器137の出力と可逆カウンタ192のカウン
トアップモ−ド入力UP間に接続されたゲ−ト素子、1
91は比較器137の出力からゲ−ト素子190bを介
して可逆カウンタ192のカウントダウンモ−ド入力D
Nに接続された論理反転素子であり、可逆カウンタ19
2は、所定のサンプリング周期TでON/OFFするク
ロック入力端子CLを備えていて、モ−ド入力UPやD
Nに応じてクロック入力を可逆カウントするように構成
されている。
【0092】193aは論理判定点数Nに相当する設定
値が格納された設定値レジスタ、193bは可逆カウン
タ192の現在値が格納された現在値レジスタ、194
aは可逆カウンタ192の現在値が設定値に到達した時
に論理「1」となる出力Qによってゲ−ト素子190a
を閉鎖して、更なるカウントアップが行われないように
する論理反転素子、194bは可逆カウンタ192の現
在値が0になった時に論理「1」となる出力Pによって
ゲ−ト素子190bを閉鎖して、更なるカウントダウン
が行われないようにする論理反転素子、195は可逆カ
ウンタ192の設定値到達出力Qによってセットされ、
現在値が0になった時、論理「1」となる出力Pによっ
てリセットされる入力確定フリップフロップ回路であ
り、入力確定フリップフロップ回路195の出力がデ−
タセレクタ124bの入力端子に接続されている。
【0093】このように構成された可逆カウンタ192
では、サンプリング周期Tで動作するクロック入力CL
の入力パルス数が、設定値レジスタ193aの設定値N
に到達するまで継続的に比較器137の出力が「H」で
あれば、入力確定フリップフロップ回路195がセット
されるが、途中で比較器137の出力が「L」になれば
クロック入力を減算カウントし、再び比較器137の出
力が「H」になった後に加算カウントが行われて、やが
て現在値が設定値に到達すれば、入力確定フリップフロ
ップ回路195がセットされる。同様に、一旦入力確定
フリップフロップ回路195がセットされると、サンプ
リング周期Tで動作するクロック入力CLの入力パルス
によって、現在値がNから0に減少するまで継続的に比
較器137の出力が「L」であれば、入力確定フリップ
フロップ回路195がリセットされるが、途中で比較器
137の出力が「H」になれば、クロック入力を加算カ
ウントし、再び比較器137の出力が「L」になった後
に減算カウントが行われ、やがて現在値が0に達すれば
入力確定フリップフロップ回路195がリセットされ
る。
【0094】実施の形態3によれば、第一の付属集積回
路素子の可変フィルタ回路を可逆カウンタを用いて構成
することができる。
【0095】実施の形態4.以下、この発明の実施の形
態4による車載電子制御装置のアナログ信号用の可変フ
ィルタ回路について図11に基づき説明する。図11
は、この発明の実施の形態4による車載電子制御装置の
アナログ可変フィルタ回路を示す図である。図11にお
いて、151はアナログ入力信号ANtに対するノイズ
フィルタで、このノイズフィルタ151は正側クリップ
ダイオ−ド300、負側クリップダイオ−ド301、直
列抵抗302、並列小容量コンデンサ303によって構
成されている。クリップダイオ−ド300、301は、
アナログ入力信号ANtに過大なノイズが重畳された時
に、このノイズ電圧を電源の正負回路に環流させて、想
定されるアナログ信号の最大・最小値を超える電圧を小
容量コンデンサ303に印加しないようにするためのも
のである。また、ANt端子に接続される図示しないア
ナログセンサが、相応の内部抵抗を持っている場合に
は、直列抵抗302は省略することができる。
【0096】153bは可変フィルタ回路で、可変フィ
ルタ回路153bを構成するコンデンサ354(容量
C)は、定数設定レジスタ156bによって導通制御さ
れるアナログゲ−トスイッチ353a〜353dを介し
て選択切換抵抗352a〜352dから充電されるよう
構成されており、その充電電圧は、小容量コンデンサ3
03の両端電圧V1を増幅器350で増幅した電圧V1
となっている。また、コンデンサ354の両端電圧V2
は、増幅器355を介して出力され、多チャンネルAD
変換器154によってデジタル値に変換される。なお、
351a、351b、356a、356bは、増幅器3
50、355の出力を、増幅器350、355の反転入
力に接続した帰還回路抵抗である。従って、このような
可変フィルタ回路153bは、選択切換抵抗352a〜
352dの内で、アナログゲ−トスイッチ353a〜3
53dがONとなている抵抗の並列合成抵抗R0とコン
デンサCによるRCフィルタと等価であり、並列合成抵
抗R0は定数設定レジスタ156bの内容によって、可
変切換することができるようになっている。
【0097】実施の形態4によれば、第二の付属集積回
路素子のアナログ用の可変フィルタ回路を構成すること
ができる。
【0098】実施の形態5. (1)実施の形態5の構成の詳細な説明 以下、この発明の実施の形態5による車載電子制御装置
について、図12に基づき図1との相違点を中心に説明
する。図12は、この発明の実施の形態5による車載電
子制御装置を示すブロック回路図である。図12におい
て、100cは被制御装置を制御するECU(車載電子
制御装置)であり、中核集積回路素子110cと第一の
付属集積回路素子120cと第二の付属集積回路素子1
40cを主要部品とする一枚の電子基板で構成されてい
るが、図1と比べると、図12は、可変フィルタ回路を
持たず、相互異常監視と異常記憶回路に重点をおいた回
路となっている。101xは例えばエンジンの点火時期
や燃料噴射時期を制御するためのクランク角センサやオ
ートクルーズ制御用の車速センサ等比較的高頻度の動作
を行い、速やかに信号取込みを行う必要のあるON/O
FF動作の高速入力センサ群である。101yは例えば
変速レバー位置を検出するセレクタスイッチやエアコン
スイッチなど比較的低頻度の動作を行い、信号取込みの
遅れがあまり問題とならないようなON/OFF動作の
低速入力センサ群である。
【0099】102xは例えば給気量センサ、気筒圧セ
ンサ、給気弁開度検出用第一スロットルポジションセン
サ、アクセルペダルの踏込み度検出用第一アクセルポジ
ショナなどの第一のアナログ入力センサ群である。10
2yは大気圧センサ、水温センサ、排気ガスの酸素濃度
センサ、給気弁開度検出用第二スロットルポジションセ
ンサ、アクセルペダルの踏込み度検出用第二アクセルポ
ジションセンサなどの第二のアナログ入力センサ群であ
る。第一及び第二のアクセルポジションセンサと、第一
及び第二のスロットルポジションセンサとは、同じ検出
出力を発生する2重系のセンサとなっている。
【0100】103xは例えばエンジンの点火コイル駆
動出力(ガソリンエンジンの時)や燃料噴射制御用電磁
弁駆動用出力、或いは給気用スロットル弁の開閉動作を
行うモータなど比較的高頻度の動作を行い、遅滞なく駆
動出力を発生する必要のあるON/OFF動作の高速電
気負荷群である。103yは例えば変速機用電磁弁駆動
出力やエアコン用電磁クラッチ駆動出力など比較的低頻
度の動作を行い、駆動出力の応答遅れがあまり問題とな
らないON/OFF動作の低速電気負荷群である。10
5xは車載バッテリ、105yは電源スイッチであり、
車載電子制御装置100cは、車載バッテリ105xか
ら電源スイッチ105yを介して給電されたり、スリー
プ電源として電源スイッチ105yを経由しないで直接
給電されるよう構成されている。
【0101】中核集積回路素子110cは、図示しない
第一の不揮発メモリや演算処理用の第一のRAMメモリ
を有するメインCPU(マイクロプロセッサ)111c
を備え、各種入力センサ群101x、101y、102
x、102yからの入力信号に応動して、被制御装置で
ある各種電気負荷群103x、103yの制御を行うよ
う構成されている。メインCPU111cが発生するパ
ルス列であるウォッチドッグ信号WD1は、後述のウォ
ッチドッグタイマ129によって監視され、ウォッチド
ッグ信号WD1のパルス幅が所定値を超過した時にはリ
セット信号出力RST1によってメインCPU111c
を再起動すると共に、後述のサブCPU121cも再起
動される。また、後述のサブCPU121cが発生する
パルス列であるウォッチドッグ信号WD2は、メインC
PU111cによって監視され、ウォッチドッグ信号W
D2のパルス幅が所定値を超過した時にはリセット信号
出力RST2によってサブCPU121cを再起動す
る。さらに、メインCPU111cは、図5の工程50
8、527、535で示すエラー出力の論理和であるエ
ラー出力ER1を発生し、第一及び第二の付属集積回路
素子120c、140cの通信異常を検出する。
【0102】第一の付属集積回路素子120cは、ウォ
ッチドッグタイマ129を内蔵すると共に、図示しない
第二の不揮発メモリや演算処理用の第二のRAMメモリ
を有するサブCPU(マイクロプロセッサ)121cを
備え、低速入力センサ群101yのON/OFF信号を
メインCPU111cに送信したり、メインCPU11
1cからの制御信号出力によって低速電気負荷群103
yを駆動する。また、サブCPU121cは、監視用デ
ジタル変換入力回路である入力用データセレクタ124
cから入力されるアナログ入力信号のデジタル変換値の
一部を監視したり、メインCPU111cと協動して特
定負荷に対する電源リレー駆動出力DRを発生するよう
になっている。
【0103】160はフリップフロップ回路によって構
成された異常記憶回路、161はリセット信号出力RS
T1、RST2とエラー出力ER1との論理和素子であ
り、理和素子161はリセット信号出力RST1、RS
T2或いはエラー出力ERが発生した時に、異常記憶回
路160をセットする。162は電源スイッチ105y
が投入されたことを検出して、異常記憶素子160をリ
セットして初期化するための電源検出回路である。16
3は電源リレー駆動出力DRと負荷電源リレー164a
との間に設けられた論理回路であるゲート素子、164
bは負荷電源リレー164aの出力接点であり、ゲート
素子163には異常記憶回路160のリセット出力が接
続されていると共に、出力接点164bは給気弁開度制
御用モータに対する給電回路を構成する。また、異常記
憶回路160のセット出力端子には、異常警報装置16
5が接続されている。
【0104】第二の付属集積回路素子140cにおい
て、320aは第一のアナログ入力センサ群102xの
中から順次1点のアナログ入力信号を選択する例えば1
6チャンネルのアナログスイッチによって構成された選
択回路、321aは順次変換形16チャンネル10ビッ
ト精度のAD変換器のAD変換部、322aはAD変換
部321aから変換されたデジタル値が順次入力される
10ビット16点のバッファメモリ、320bは第二の
アナログ入力センサ群102yの中から順次1点のアナ
ログ入力信号を選択する例えば16チャンネルのアナロ
グスイッチによって構成された選択回路、321bは順
次変換形16チャンネル10ビット精度のAD変換器の
AD変換部、322bはAD変換部321bから変換さ
れたデジタル値が順次入力される10ビット16点のバ
ッファメモリ、141cは通信制御回路であり、この通
信制御回路141cはバッファメモリ322a、322
bに格納されたアナログ入力信号に対するデジタル変換
値を、第二の子局直並列変換器146及び第二の親局直
並列変換器116bを介して、メインCPU111cに
送信する。ただし、一部のアナログ入力信号に対するA
D変換出力は、デジタル変換出力回路145から第一の
付属集積回路素子120c内の監視用デジタル変換入力
回路124cを介してサブCPU121cにも供給され
る。
【0105】(2)実施の形態5の動作の詳細な説明 このように構成されたものにおいて、車載電子制御装置
100c内の中核集積回路素子110cは、第一及び第
二の付属集積回路素子120c、140cと入出力信号
に関するシリアル通信を行いながら、メインCPU11
1cと図示しない第一の不揮発メモリによって制御動作
を実行する。制御動作の入力情報は、高速入力センサ群
101x、低速入力センサ群101y、第一のアナログ
入力センサ群102x、第二のアナログ入力センサ群1
02yから入力され、制御動作の出力情報は、高速電気
負荷群103x及び低速電気負荷群103yから出力さ
れる。一方、メインCPU111cは、ウォッチドッグ
信号WD2によってサブCPU121cの暴走監視を行
って、異常発生時にリセット信号出力RST2を発生し
てサブCPU121cを再起動すると共に、図5の工程
508、527、535で示されるとおり、第一及び第
二の付属集積回路素子120c、140cの通信異常を
監視して、異常発生時にエラー出力ERを発生するよう
になっている。他方、メインCPU111cを有する中
核集積回路素子110cの外部に設けられたウォッチド
ッグタイマ129は、ウォッチドッグ信号WD1によっ
てメインCPU111cの暴走監視を行って、異常発生
時にリセット信号出力RST1を発生してメインCPU
111cを再起動すると共に、サブCPU121cをも
再起動する。
【0106】ここで、一時的なノイズ誤動作が発生して
リセット信号出力RST1、RST2が発生した場合を
想定すると、メインCPU111c又はサブCPU12
1cは、リセットされて再起動し、再び正常なウォッチ
ドッグ信号WD1、WD2を発生するようになる。従っ
て、車載電子制御装置100cとしては、運転手が気づ
かない内に正常運転状態に回復することになる。しか
し、たとえ一時的な誤動作といえ、リセット信号出力R
ST1、RST2やエラー出力ERが発生すると、異常
記憶回路160がこれを記憶して、異常警報装置165
が動作することになる。この異常動作記憶は、一旦電源
スイッチ105yを切らなければ回復しないので、運転
手はノイズ誤動作が発生したことを認識することがで
き、このような誤動作が頻発すれば危険状態と判断して
保守点検処理を促す情報となる。
【0107】特に、車載電子制御装置100cが、例え
ば安全性に重大な影響を持つ定速走行装置等の便利機能
を有している場合には、ゲート素子である論理回路16
3によって負荷電源リレー164aを遮断して安全を確
保するようになっているが、この負荷電源リレー164
aの遮断は、一時的な誤動作が原因となっている時に
は、電源スイッチ105yを再投入することで回復動作
することになる。
【0108】実施の形態5によれば、電子制御装置は、
負荷電源リレーと異常警報装置とを有すると共に、第一
の付属集積回路素子は、異常記憶回路と電源検出回路と
論理回路とを有するので、一時的なノイズ誤動作によっ
てメインCPU或いはサブCPUが暴走・再起動した時
に、この状態を記憶して危険な電気負荷に対する電源を
遮断したり異常警報を行って運転手に認識確認させると
共に、燃料噴射等のエンジンの回転駆動に必要な基本機
能はそのまま運転継続することができる効果がある。な
お、このような一時的な誤動作に対しては、エンジンを
再起動することによって異常記憶回路もリセットされ、
全体を正常な運転状態に回復することができる。
【0109】また、第二の付属集積回路素子には、複数
の多チャンネルAD変換器が設けられ、多チャンネルA
D変換器の一方には同一測定対象に対して設けられた2
重系アナログセンサの一方が接続され、他方の多チャン
ネルAD変換器には2重系アナログセンサの他方が接続
されているので、2重系センサに対して2重系のAD変
換器を用いて冗長度を向上すると共に、順次変換形多チ
ャンネルAD変換器によるAD変換の動作遅れ時間を短
縮することができる効果がある。
【0110】さらに、第二の付属集積回路素子は、一部
のアナログ入力信号に対するデジタル変換出力回路を有
すると共に、第一の付属集積回路素子は、デジタル変換
出力回路の出力に接続された監視用デジタル変換入力回
路を有するので、一部のアナログ信号に対するデジタル
変換値を第一の付属集積回路素子によって監視し、この
監視に当たって中核集積回路素子を経由しない2重系回
路によって冗長度を向上することができる効果がある。
【0111】実施の形態6. (1)実施の形態6の構成の詳細な説明 以下、この発明の実施の形態6による車載電子制御装置
について図13に基づき説明するが、図13は、図12
にさらなる追加機能を付加したものであり、ここではそ
の付加機能を中心に説明する。図13は、この発明の実
施の形態6による車載電子制御装置を示すブロック回路
図である。図13において、100dは被制御装置を制
御するECU(車載電子制御装置)であり、中核集積回
路素子110dと第一の付属集積回路素子120dと第
二の付属集積回路素子140dを主要部品とする一枚の
電子基板で構成されている。171aは例えばアクセル
ペダルの踏込み度合いを検出する第一のアクセルポジシ
ョンセンサ、171bは第一のアクセルポジションセン
サ171aと対をなす2重系構成の第二のアクセルポジ
ションセンサである。172はエンジンの給気弁173
を開閉駆動するモータ、174aはモータ172で開閉
駆動される給気弁173の開閉度合いを検出する第一の
スロットルポジションセンサ、174bは第一のスロッ
トルポジションセンサ174aと対をなす2重系構成の
第二のスロットルポジションセンサである。第一及び第
二のアクセルポジションセンサ171a、171bは、
第一及び第二の目標値入力であり、第一及び第二のスロ
ットルポジションセンサ174a、174bは、第一及
び第二の検出値入力であり、モータ172は自動制御用
電気負荷に相当しているものである。
【0112】中核集積回路素子110dは、図示しない
第一の不揮発メモリや演算処理用の第一のRAMメモリ
を有するメインCPU(マイクロプロセッサ)を備え、
このマイクロプロセッサによって実行される自動制御手
段180によって、モータ172を駆動制御するよう構
成されている。なお、第一のアクセルポジションセンサ
171aによる第一の目標値入力と、第一のスロットル
ポジションセンサ174aによる第一の検出値入力は、
第二の付属集積回路素子140d内の多チャンネルAD
変換器154aによってデジタル値に変換され、その変
換デジタル値は、第二の子局直並列変換器146によっ
てシリアル信号として送信され、中核集積回路素子11
0d内の第二の親局直並列変換器116bを介してメイ
ンCPUに取込まれ、第一の目標値入力と第一の検出値
入力の偏差値に応動して、自動制御手段180が動作す
るものである。181はエンジン水温やエヤコンの使用
状況、アクセルペダルの踏込み又は復帰速度に応動する
補正値演算手段であり、例えばエンジン水温が低い時に
は同じアクセルペダルの踏込み度合いであっても、給気
弁開度を少し大きい目に補正制御することが行われる。
164bは図12で説明した負荷電源リレー164aの
出力接点であり、異常発生時にモータ172の給電回路
を強制遮断するようになっている。
【0113】第一の付属集積回路素子120dにおい
て、124dはデータセレクタ等の監視用入力回路、1
82はモータ172から第一及び第二のスロットルポジ
ションセンサ174a、174bに至るアクチェータ系
全体の近似伝達関数である。183、184は自動制御
監視手段を構成する比較手段、185は異常判定用許容
偏差値であり、監視用入力回路124dには第二の付属
集積回路素子140dに内蔵された多チャンネルAD変
換器154bに入力された第二の目標値入力である第二
のアクセルポジションセンサ171bや、第二の検出値
入力である第二のスロットルポジションセンサ174b
のアナログ値に対するデジタル変換値が格納されている
監視用出力回路145aが接続されている。比較手段1
83の一方の比較入力として、第二の検出値入力である
第二のスロットルポジションセンサ174bによる給気
弁開度のデジタル値が入力され、比較手段183の他方
の比較入力として、第二の目標値入力である第二のアク
セルポジションセンサ171bによるアクセルペダルの
踏込み度のデジタル値を入力とする近似伝達関数182
の出力が入力される。
【0114】比較手段184の一方の比較入力は、比較
手段183の比較偏差値であり、他方の入力は、許容偏
差値185であって、比較手段183の比較偏差の絶対
値が許容偏差値185を超過した時に、図12でも示し
た異常記憶回路160が異常記憶し、この記憶状態は電
源検出回路162によってリセットされるようになって
いる。なお、近似伝達関数182や許容偏差値185
は、図示しない第二の不揮発メモリに格納され、比較手
段183、184によるデジタル比較は、図示しないサ
ブマイクロプロセッサによって実行されるよう構成され
ている。
【0115】(2)実施の形態6の動作の詳細な説明 以上のとおり構成された実施の形態6の動作を概括説明
すると、中核集積回路素子110d内のメインCPU
は、自動制御手段180を構成し、第二の付属集積回路
素子140dを媒介して入力された第一の目標値入力1
71aと第一の検出値入力174aに応動して自動制御
用電気負荷172を制御している。第一の集積回路素子
120d内のサブCPUは、自動制御監視手段183、
184を構成し、第二の付属集積回路素子140dを媒
介して入力された第二の目標値入力171bと第二の検
出値入力174bに応動して、自動制御用電気負荷17
2の動作を監視し、制御異常出力ER2が発生した時は
異常記憶回路160によってこれを記憶して負荷電源を
遮断するようになっている。なお、監視用出力回路14
5aと監視用入力回路124d間の接続には、第三の直
並列変換器を用いたシリアル接続方式に変更することも
可能であり、この場合には接続ピン数を増やさないで他
のアナログ入力信号についても第一の付属集積回路素子
側で監視することができる。
【0116】実施の形態6によれば、第二の付属集積回
路素子は、同じ値を持つ二重系アナログ入力としての第
一及び第二の目標値入力と、第一及び第二の検出値入力
と、第二の目標値入力と第二の検出値入力に対する監視
用出力回路を有し、第一の付属集積回路素子は、内蔵さ
れたサブマイクロプロセッサによって実行される自動制
御監視手段と監視用出力回路に接続された監視用入力回
路を有するので、サブマイクロプロセッサ(サブCP
U)を用いて中核集積回路素子内のマイクロプロセッサ
(メインCPU)の動作監視を行って安全性の向上を図
ることができる効果がある。
【0117】他の実施の形態.以上で説明した実施の形
態1〜実施の形態6において、中核集積回路素子や第一
及び第二の付属集積回路素子は、構造的には一体化する
ことも可能であり、この場合各集積回路素子の境界線は
シリアル通信によって接続される部分となる。また、実
施の形態1〜実施の形態6では、アナログ出力が取扱わ
れていないが、必要に応じてメ−タ表示用のDA変換器
を間接出力として第二の付属集積回路素子に搭載するこ
ともできる。間接制御出力に関しては、実態としてあま
り多くの制御点数がなく、シリアル通信に依存すること
なく、全てメインCPU側から直接並列出力回路を介し
て直接出力するようにしても良い。また、たとえ低速動
作の入力信号であっても、エンジンの回転を維持するの
に必要な最低限度の入力情報はシリアル通信に依存しな
いようにして、メインCPU側に直接入力しておくと非
常退避運転を行う上で効果的である。
【0118】第一及び第二の付属集積回路素子内には、
何れか一方にサブマイクロプロセッサを包含する場合
と、両方に包含する場合、共に包含しない場合など様々
な組合わせが想定されるが、この発明にとって最も好ま
しい形態としては、相互監視機能を向上させるために第
一の付属集積回路素子側にサブCPUを内蔵し、アナロ
グ技術とデジタル技術を混在させないために第二の付属
集積回路素子側はCPUを含まないハードウエア構成と
することである。また、メインCPU側のデ−タバスに
は、DMAC(ダイレクト・メモリ・アクセス・コント
ロ−ラ)を接続し、メインCPUがデ−タバスを用いて
いない内部演算期間において、直並列変換器と第一のR
AMメモリ間で、入出力情報の授受を直接行うようにす
れば、入出力情報交換時間を短縮することができる。
【0119】また、実施の形態1〜実施の形態6では、
ウォッチドッグ信号の異常や通信異常が一度でも発生す
るとこれを記憶して、異常状態が継続していなくても負
荷電源遮断や警報表示を行うようになっているが、これ
に替わって、これらの一時的な異常が複数回発生した時
と異常状態が継続している時に負荷電源の遮断や警報表
示を行うようにするカウンタ回路を設けても良い。さら
に、実施の形態1〜実施の形態6では、フィルタ定数や
閾値定数は、すべてメインCPU側の第一の不揮発メモ
リに格納されるものとしたが、サブCPUに書込み可能
な第二の不揮発メモリを設けて、外部ツ−ルから入出力
処理用の制御プログラムやフィルタ定数等の書込みを行
うようにしたり、付属集積回路素子側にEEPROM等
の不揮発メモリを設けて予め各種定数を書き込んで置く
ようにすることも可能である。
【0120】
【発明の効果】この発明は、以上説明したように構成さ
れているので、以下に示すような効果を奏する。マイク
ロプロセッサを有する中核集積回路素子と、この中核集
積回路素子とシリアル通信するように接続され、低速デ
ジタル信号入力用の第一の付属集積回路素子と、中核集
積回路素子とシリアル通信するように接続され、アナロ
グ信号入力用の第二の付属集積回路素子とを備え、中核
集積回路素子は、被制御装置との間で信号の入力及び出
力を行う直接並列入力回路及び直接並列出力回路と、そ
れぞれ直並列変換するよう構成された第一の親局直並列
変換器及び第二の親局直並列変換器と、被制御装置を制
御する制御プログラムが外部ツールから書き込まれる第
一の不揮発メモリと、演算処理用の第一のRAMメモリ
とがバス接続されたマイクロプロセッサとによって構成
され、第一の付属集積回路素子は、中核集積回路素子の
第一の親局直並列変換器とシリアル通信するように接続
され、直並列変換を行う第一の子局直並列変換器と、低
速デジタル信号が並列に入力される間接並列入力回路と
を有し、間接並列入力回路に入力されたデジタル信号を
第一の子局直並列変換器を介して中核集積回路素子に出
力するよう構成され、第二の付属集積回路素子は、中核
集積回路素子の第二の親局直並列変換器とシリアル通信
するように接続され、直並列変換を行う第二の子局直並
列変換器と、アナログ信号が並列に入力され、入力され
たアナログ信号をデジタル信号に変換する多チャンネル
AD変換器を有し、多チャンネルAD変換器によって変
換されたデジタル信号を第二の子局直並列変換器を介し
て中核集積回路素子に出力するよう構成され、中核集積
回路素子は、被制御装置からの入力信号と第一の付属集
積回路素子からの入力信号と第二の付属集積回路素子か
らの入力信号とに応じた制御信号を被制御装置に出力す
るので、被制御装置に応じた制御入出力点数の変動に対
して、中核集積回路素子の標準化ができると共に、アナ
ログ系とデジタル系に分離された2重のシリアル通信回
線により、通信回線の渋滞を緩和して入出力情報の授受
を高速化することができ、高速・高性能・多機能化する
ことができる。
【0121】また、第一の付属集積回路素子は、中核集
積回路素子の形成した制御信号を被制御装置に出力する
間接並列出力回路を有するので、中核集積回路素子の制
御出力ピン数を削減して、中核集積回路素子の小形・標
準化をさらに徹底することができる。
【0122】また、中核集積回路素子のマイクロプロセ
ッサは、ウオッチドッグ信号を発生するように構成さ
れ、中核集積回路素子は、第一の付属集積回路素子から
入力される入力信号及び第二の付属集積回路素子から入
力される入力信号のタイムアウトチェック及びサムチェ
ックを行う第一の相互監視手段を有すると共に、第一の
付属集積回路素子及び第二の付属集積回路素子の少なく
とも一方は、中核集積回路素子のマイクロプロセッサの
発生するウオッチドッグ信号のパルス幅が所定値を超え
たときにマイクロプロセッサをリセットする第二の相互
監視手段を有するので、集積回路素子がシリアル通信回
路によって分割されたことに伴うノイズ誤動作に対する
安全性を向上することができる。
【0123】さらに、第一の付属集積回路素子及び第二
の付属集積回路素子の少なくとも一方は、ウオッチドッ
グ信号を発生するサブマイクロプロセッサを用いて構成
されると共に、第一の相互監視手段は、サブマイクロプ
ロセッサの発生するウオッチドッグ信号のパルス幅が所
定値を超えたときにサブマイクロプロセッサをリセット
する暴走監視プログラムを有するので、第一の相互監視
手段によってサブマイクロプロセッサの暴走を監視する
ことができる。
【0124】また、第一の付属集積回路素子は、第一の
相互監視手段及び第二の相互監視手段によって検出され
た異常発生を記憶する異常記憶回路と、車載電子制御装
置に電源が投入されたことを検出して異常記憶回路をリ
セットする電源検出回路と、異常記憶回路が異常発生を
記憶しているとき被制御装置の電源回路に接続された負
荷電源リレーを遮断する論理回路とを有するので、一時
的なノイズ誤動作によってマイクロプロセッサまたはサ
ブマイクロプロセッサの異常発生を記憶すると共に、一
時的なノイズ誤動作によってマイクロプロセッサまたは
サブマイクロプロセッサが暴走・再起動したときに、こ
の状態を記憶して危険な電気負荷に対する電源を遮断し
たり異常警報を行って運転手に認識確認させ、燃料噴射
等のエンジンの回転駆動に必要な基本機能はそのまま運
転継続することができる効果がある。また、このような
一時的な誤動作に対しては、エンジンを再起動すること
によって異常記憶回路もリセットされ、正常な運転状態
に回復することができる。
【0125】また、第一の付属集積回路素子に設けられ
た間接並列入力回路の各入力回路部は、入力インタフェ
ース部と可変フィルタ回路とを有し、入力インタフェー
ス部は、入力スイッチに対する負荷となる低抵抗のブリ
ーダ抵抗に接続された高抵抗の直列抵抗と小容量コンデ
ンサによるノイズフィルタ及びヒステリシス機能を持つ
レベル判定用比較器によって構成されると共に、可変フ
ィルタ回路は、所定の周期でサンプリング記憶された連
続する複数のレベル判定結果の多くが正であるときにセ
ットされ、連続する複数のレベル判定結果の多くが否で
あるときにリセットされる入力確定フリップフロップ回
路と、サンプリング周期及びセットリセットを行う論理
判定点数の少なくとも一方の値がフィルタ定数として格
納された定数設定レジスタによって構成されているの
で、第一の付属集積回路素子内に格納可能な小容量コン
デンサを用いて十分な平滑機能を持ったフィルタ回路を
構成することができ、そのフィルタ定数も手軽に変更す
ることができて入力回路部の小形・標準化を行うことが
できる。
【0126】さらにまた、可変フィルタ回路は、レベル
判定用比較器の出力論理レベルに応じてクロック信号を
可逆計数する可逆カウンタによって構成され、可逆カウ
ンタの現在値が、設定値または0になった時に入力確定
フリップフロップがセットまたはリセットされるので、
入力確定フリップフロップの入力に対する多数決論理判
定が容易になるという効果がある。
【0127】また、第一の付属集積回路素子は、演算処
理用の第二のRAMメモリと、第二の不揮発メモリと、
サブマイクロプロセッサとを有すると共に、間接並列入
力回路の各入力回路部は、入力インタフェース部と可変
フィルタ手段とを有し、入力インタフェース部は、入力
スイッチに対する負荷となる低抵抗のブリーダ抵抗に接
続された高抵抗の直列抵抗と小容量コンデンサによるノ
イズフィルタ及びヒステリシス機能を持つレベル判定用
比較器によって構成され、可変フィルタ手段は、サブマ
イクロプロセッサによって実行される第二の不揮発メモ
リに格納され、所定の周期でサンプリング記憶された連
続する複数のレベル判定結果の多くが正であるときにセ
ットされ、連続する複数のレベル判定結果の多くが否で
あるときにリセットされる入力確定プログラムによって
構成され、第二のRAMメモリにはサンプリング周期及
びセットリセットを行う論理判定点数の少なくとも一方
の値がフィルタ定数として格納されているので、第一の
付属集積回路素子内に格納可能な小容量コンデンサを用
いて十分な平滑機能を持ったフィルタ回路をソフトウエ
アによって構成することができ、そのフィルタ定数も手
軽に変更することができて入力回路部の小形・標準化を
行うことができる。
【0128】また、第一の付属集積回路素子は、中核集
積回路素子の直接並列入力回路の前段に接続される入力
インタフェース回路と可変閾値回路を有し、インタフェ
ース回路は、入力スイッチに対する負荷となる低抵抗の
ブリーダ抵抗に接続された高抵抗の直列抵抗と小容量コ
ンデンサによるノイズフィルタ及びヒステリシス機能と
持ったレベル判定用比較器によって構成され、可変閾値
回路は、レベル判定用比較器とこのレベル判定用比較器
の判定レベルの設定値が閾値定数として格納された定数
設定レジスタによって構成されているので、高速動作の
直接並列入力回路に対し、限られた範囲であっても等価
的な可変フィルタが構成され、そのフィルタ定数も手軽
に変更することができて入力回路部の小形・標準化を行
うことができる。
【0129】加えて、第二の付属集積回路装置に設けら
れた多チャンネルAD変換器の各チャンネル入力回路部
は、入力インタフェース回路と可変フィルタ回路を有
し、入力インタフェース回路は、正負のクリップダイオ
ードと小容量コンデンサを含むノイズフィルタによって
構成されると共に、可変フィルタ回路は、スイッチトキ
ャパシタによる等価抵抗または選択切換抵抗による可変
抵抗に接続されたコンデンサと可変抵抗の抵抗値を決定
するフィルタ定数が格納された定数設定レジスタによっ
て構成されているので、第二の集積回路素子内に格納可
能な小容量コンデンサを用いて十分な平滑機能を持った
フィルタ回路を構成することができ、そのフィルタ定数
も手軽に変更することができて入力回路部の小形・標準
化を行うことができる。
【0130】また、第二の付属集積回路素子は、演算処
理用の第二のRAMメモリと、第二の不揮発メモリと、
サブマイクロプロセッサとを有すると共に、多チャンネ
ルAD変換器の各チャンネル入力回路部は、入力インタ
フェース部と可変フィルタ手段とを有し、入力インタフ
ェース部は、正負のクリップダイオードと小容量コンデ
ンサを含むノイズフィルタによって構成され、可変フィ
ルタ手段は、サブマイクロプロセッサによって実行され
る第二の不揮発メモリに格納され、所定の周期でサンプ
リング記憶された連続する複数のデジタル変換値に対す
る平均値を算出する移動平均プログラムによって構成さ
れ、第二のRAMメモリにはサンプリング周期及び移動
平均点数の少なくとも一方の値がフィルタ定数として格
納されているので、第二の付属集積回路素子内に格納可
能な小容量コンデンサを用いて十分な平滑機能を持った
フィルタ回路をソフトウエアによって構成することがで
き、そのフィルタ定数も手軽に変更することができて入
力回路部の小形・標準化を行うことができる。
【0131】また、中核集積回路素子の第一の不揮発メ
モリには、可変フィルタ回路のフィルタ定数及び可変閾
値回路の閾値定数の少なくとも一方を含む制御定数と、
マイクロプロセッサによって実行され、定数設定レジス
タに制御定数を転送する定数転送プログラムとが記憶さ
れているので、被制御装置に対応したフィルタ定数・閾
値定数の制御定数を一元管理すると共に、手軽に制御定
数を変更することができる。
【0132】さらに、中核集積回路素子の第一の不揮発
メモリには、可変フィルタ回路のフィルタ定数及び可変
閾値回路の閾値定数の少なくとも一方を含む制御定数
と、マイクロプロセッサによって実行され、定数設定レ
ジスタに制御定数を転送する定数転送プログラムとが記
憶されていると共に、第二の不揮発メモリには、定数転
送プログラムによって転送される制御定数を受信する定
数受信プログラムが記憶されているので、被制御装置に
対応したフィルタ定数・閾値定数の制御定数を一元管理
すると共に、手軽に制御定数を変更することができる。
【0133】また、第一の付属集積回路素子は、第二の
不揮発メモリ及び演算処理用の第二のRAMメモリがバ
ス接続されたサブマイクロプロセッサと、中核集積回路
素子の直接並列入力回路の前段に接続される入力インタ
フェース回路及び監視用並列入力回路とを有すると共
に、入力インタフェース回路は、入力スイッチに対する
負荷となる低抵抗のブリーダ抵抗に接続された高抵抗の
直列抵抗と小容量コンデンサによるノイズフィルタ及び
ヒステリシス機能を持ったレベル判定用比較器によって
構成され、監視並列入力回路は、レベル判定用比較器の
出力をサブマイクロプロセッサに対して選択的にバス接
続するデータセレクタによって構成されているので、マ
イクロプロセッサに入力される直接並列入力回路に接続
された各種入力センサの断線・短絡等の異常をサブマイ
クロプロセッサ側で監視することができ、機能分担によ
るマイクロプロセッサの負担軽減を図ることができる。
【0134】また、第二の付属集積回路素子には、複数
の多チャンネルAD変換器が設けられ、同一測定対象に
対して設けられた2重系アナログセンサの一方が複数の
多チャンネルAD変換器の一つに接続されると共に、2
重系アナログセンサの他の一方は、複数の多チャンネル
AD変換器の他の一つに接続されるので、2重系センサ
に対して2重系の多チャンネルAD変換器を用いて冗長
度を向上することができる。
【0135】さらにまた、第二の付属集積回路素子は、
一部のアナログ入力信号に対して設けられ、アナログ入
力信号をデジタル信号に変換して出力するデジタル変換
出力回路を有すると共に、第一の付属集積回路素子は、
デジタル変換出力回路の出力に接続された監視用デジタ
ル変換入力回路を有するので、一部のアナログ信号に対
するデジタル変換値を第一の付属集積回路素子によって
監視し、この監視に当たって中核集積回路素子を経由し
ない2重系回路によって冗長度を向上することができ
る。
【0136】また、中核集積回路素子は、第一の不揮発
メモリに格納された制御プログラムによって被制御装置
を制御する自動制御手段を有すると共に、第一の付属集
積回路素子は、第二の不揮発メモリに格納された制御プ
ログラムによって被制御装置を監視する自動制御監視手
段を有するので、自動制御監視手段によって中核集積回
路素子内の自動制御手段の監視を行って安全性の向上を
図ることができる。
【0137】また、第二の付属集積回路素子は、同じ値
を持つ2重系アナログ入力としての第一の目標値及び第
二の目標値入力と、第一の目標値及び第二の目標値にそ
れぞれ対応し、被制御装置の動作を検出した第一の検出
値及び第二の検出値入力と、第二の目標値及び第二の検
出値を出力する監視用出力回路を有し、第一の付属集積
回路素子は、監視用出力回路に接続された監視用入力回
路を有し、中核集積回路素子の自動制御手段は、第二の
付属集積回路素子を介して入力される第一の目標値及び
第一の検出値に応じて被制御装置を制御するよう構成さ
れ、第一の付属集積回路素子の自動制御監視手段は、被
制御装置の有するアクチェータ系の近似伝達関数に対し
て監視用入力回路から得られる第二の目標値を入力した
ときの近似伝達関数の出力と、監視用入力回路から得ら
れる第二の検出値を比較して、比較偏差が所定値を超え
たときに制御エラー出力を発生して異常記憶回路をセッ
トするよう構成されているので、サブマイクロプロセッ
サを用いて中核集積回路素子内のマイクロプロセッサの
動作監視を行うと共に、異常が発生するとこれを記憶し
て安全性の向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態1による車載電子制御
装置を示すブロック回路図である。
【図2】 この発明の実施の形態1による車載電子制御
装置のON/OFF入力回路を示す図である。
【図3】 この発明の実施の形態1による車載電子制御
装置のアナログ可変フィルタ回路を示す図である。
【図4】 この発明の実施の形態1による車載電子制御
装置の通信フレーム構成を示す図である。
【図5】 この発明の実施の形態1による車載電子制御
装置のメインCPUの動作を示すフロ−チャ−トであ
る。
【図6】 この発明の実施の形態1による車載電子制御
装置のサブCPUの動作を示すフロ−チャ−トである。
【図7】 この発明の実施の形態2による車載電子制御
装置を示すブロック回路図である。
【図8】 この発明の実施の形態2による車載電子制御
装置のデジタル可変フィルタ回路を示す図である。
【図9】 この発明の実施の形態2による車載電子制御
装置のサブCPUの動作を示すフロ−チャ−トである。
【図10】 この発明の実施の形態3による車載電子制
御装置のデジタル可変フィルタ回路を示す図である。
【図11】 この発明の実施の形態4による車載電子制
御装置のアナログ可変フィルタ回路を示す図である。
【図12】 この発明の実施の形態5による車載電子制
御装置を示すブロック回路図である。
【図13】 この発明の実施の形態6による車載電子制
御装置を示すブロック回路図である。
【図14】 従来の車載電子制御装置を示すブロック回
路図である。
【符号の説明】
100a,100b,100c,100d ECU(車
載電子制御装置)、106 外部ツ−ル、107 ブリ
−ダ抵抗、110a,110b,110c,110d
中核集積回路素子、111,111c メインCPU
(マイクロプロセッサ)、112a,112b 第一の
不揮発メモリ、113 第一のRAMメモリ、114
データセレクタ(直接並列入力回路)、115 ラッチ
メモリ(直接並列出力回路)、116a 第一の親局直
並列変換器、116b 第二の親局直並列変換器、12
0a,120b,120c,120d 第一の付属集積
回路素子、121a,121c サブCPU(サブマイ
クロプロセッサ)、122 第二の不揮発メモリ、12
3 第二のRAMメモリ、124a データセレクタ
(監視用並列入力回路)、124b データセレクタ
(間接並列入力回路)、124c 監視用デジタル変換
入力回路、124d 監視用入力回路、125 ラッチメ
モリ(間接並列出力回路)、126 第一の子局直並列
変換器、129 ウォッチドッグタイマ(相互監視手
段)、130 入力スイッチ、131 ノイズフィル
タ、132a 可変閾値回路、132b レベル判定用
比較器、133a,133b 可変フィルタ回路、13
4a,134b 定数設定レジスタ、135 直列抵
抗、136 小容量コンデンサ、140a,140b,
140c,140d 第二の付属集積回路素子、141
b サブマイクロプロセッサ、142 第二の不揮発メ
モリ、143 第二のRAMメモリ、145 デジタル
変換出力回路、145a 監視用出力回路、146 第二
の子局直並列変換器、151 ノイズフィルタ、153
a,153b 可変フィルタ回路、154,154a,
154b 多チャンネルAD変換器、156a,156
b 定数設定レジスタ、160 異常記憶回路、162
電源検出回路、163 論理回路、164a 負荷電
源リレー、165 異常警報装置、171a 第一のアク
セルポジションセンサ、171b 第二のアクセルポジ
ションセンサ、172 スロットル弁開閉駆動用モー
タ、174a 第一のスロットルポジションセンサ、1
74b 第二のスロットルポジションセンサ、180
自動制御手段、182 近似伝達関数、183,184
比較手段(自動制御監視手段)、193a 定数設定
レジスタ、195 入力確定フリップフロップ回路、3
00 クリップダイオ−ド(正側)、301 クリップ
ダイオ−ド(負側)、303 小容量コンデンサ、31
3 スイッチトキャパシタ、315 コンデンサ、35
2a,352b,352c,352d 選択切換抵抗、
354 コンデンサ、504 通信監視手段(通信監視
プログラム)、509 定数転送手段(定数転送プログ
ラム)、528 通信監視手段(通信監視プログラ
ム)、532 通信監視手段(通信監視プログラム)、
546 暴走監視手段(暴走監視プログラム)、609
定数受信手段(定数受信プログラム)、623 入力確
定手段(入力確定プログラム)、626 入力確定手段
(入力確定プログラム)、631 可変フィルタ手段、
809 入力確定フリップフロップ回路、909 定数
受信手段(定数受信プログラム)、917 可変フィル
タ手段(移動平均プログラム)。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 3G084 DA20 DA28 EA01 EA02 EA03 EB01 FA07 FA10 FA20 FA21 FA29

Claims (18)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 マイクロプロセッサを有する中核集積回
    路素子と、この中核集積回路素子とシリアル通信するよ
    うに接続され、低速デジタル信号入力用の第一の付属集
    積回路素子と、上記中核集積回路素子とシリアル通信す
    るように接続され、アナログ信号入力用の第二の付属集
    積回路素子とを備え、上記中核集積回路素子は、被制御
    装置との間で信号の入力及び出力を行う直接並列入力回
    路及び直接並列出力回路と、それぞれ直並列変換するよ
    う構成された第一の親局直並列変換器及び第二の親局直
    並列変換器と、上記被制御装置を制御する制御プログラ
    ムが外部ツールから書き込まれる第一の不揮発メモリ
    と、演算処理用の第一のRAMメモリとがバス接続され
    たマイクロプロセッサとによって構成され、上記第一の
    付属集積回路素子は、上記中核集積回路素子の第一の親
    局直並列変換器とシリアル通信するように接続され、直
    並列変換を行う第一の子局直並列変換器と、低速デジタ
    ル信号が並列に入力される間接並列入力回路とを有し、
    上記間接並列入力回路に入力されたデジタル信号を上記
    第一の子局直並列変換器を介して上記中核集積回路素子
    に出力するよう構成され、上記第二の付属集積回路素子
    は、上記中核集積回路素子の第二の親局直並列変換器と
    シリアル通信するように接続され、直並列変換を行う第
    二の子局直並列変換器と、アナログ信号が並列に入力さ
    れ、上記入力されたアナログ信号をデジタル信号に変換
    する多チャンネルAD変換器を有し、上記多チャンネル
    AD変換器によって変換されたデジタル信号を上記第二
    の子局直並列変換器を介して上記中核集積回路素子に出
    力するよう構成され、上記中核集積回路素子は、被制御
    装置からの入力信号と上記第一の付属集積回路素子から
    の入力信号と上記第二の付属集積回路素子からの入力信
    号とに応じた制御信号を上記被制御装置に出力すること
    を特徴とする車載電子制御装置。
  2. 【請求項2】 請求項1において、第一の付属集積回路
    素子は、中核集積回路素子の形成した制御信号を被制御
    装置に出力する間接並列出力回路を有することを特徴と
    する車載電子制御装置。
  3. 【請求項3】 請求項1または請求項2において、中核
    集積回路素子のマイクロプロセッサは、ウオッチドッグ
    信号を発生するように構成され、上記中核集積回路素子
    は、第一の付属集積回路素子から入力される入力信号及
    び第二の付属集積回路素子から入力される入力信号のタ
    イムアウトチェック及びサムチェックを行う第一の相互
    監視手段を有すると共に、上記第一の付属集積回路素子
    及び上記第二の付属集積回路素子の少なくとも一方は、
    上記中核集積回路素子のマイクロプロセッサの発生する
    ウオッチドッグ信号のパルス幅が所定値を超えたときに
    上記マイクロプロセッサをリセットする第二の相互監視
    手段を有することを特徴とする車載電子制御装置。
  4. 【請求項4】 請求項3において、第一の付属集積回路
    素子及び第二の付属集積回路素子の少なくとも一方は、
    ウオッチドッグ信号を発生するサブマイクロプロセッサ
    を用いて構成されると共に、上記第一の相互監視手段
    は、上記サブマイクロプロセッサの発生するウオッチド
    ッグ信号のパルス幅が所定値を超えたときに上記サブマ
    イクロプロセッサをリセットする暴走監視プログラムを
    有することを特徴とする車載電子制御装置。
  5. 【請求項5】 請求項3または請求項4において、第一
    の付属集積回路素子は、第一の相互監視手段及び第二の
    相互監視手段によって検出された異常発生を記憶する異
    常記憶回路と、車載電子制御装置に電源が投入されたこ
    とを検出して上記異常記憶回路をリセットする電源検出
    回路と、上記異常記憶回路が異常発生を記憶していると
    き被制御装置の電源回路に接続された負荷電源リレーを
    遮断する論理回路とを有することを特徴とする車載電子
    制御装置。
  6. 【請求項6】 請求項1〜請求項5のいずれか一項にお
    いて、第一の付属集積回路素子に設けられた間接並列入
    力回路の各入力回路部は、入力インタフェース部と可変
    フィルタ回路とを有し、上記入力インタフェース部は、
    入力スイッチに対する負荷となる低抵抗のブリーダ抵抗
    に接続された高抵抗の直列抵抗と小容量コンデンサによ
    るノイズフィルタ及びヒステリシス機能を持つレベル判
    定用比較器によって構成されると共に、上記可変フィル
    タ回路は、所定の周期でサンプリング記憶された連続す
    る複数のレベル判定結果の多くが正であるときにセット
    され、連続する複数のレベル判定結果の多くが否である
    ときにリセットされる入力確定フリップフロップ回路
    と、上記サンプリング周期及びセットリセットを行う論
    理判定点数の少なくとも一方の値がフィルタ定数として
    格納された定数設定レジスタによって構成されているこ
    とを特徴とする車載電子制御装置。
  7. 【請求項7】 請求項6において、可変フィルタ回路
    は、上記レベル判定用比較器の出力論理レベルに応じて
    クロック信号を可逆計数する可逆カウンタによって構成
    され、上記可逆カウンタの現在値が、設定値または0に
    なった時に上記入力確定フリップフロップがセットまた
    はリセットされることを特徴とする車載電子制御装置。
  8. 【請求項8】 請求項1〜請求項5のいずれか一項にお
    いて、第一の付属集積回路素子は、演算処理用の第二の
    RAMメモリと、第二の不揮発メモリと、サブマイクロ
    プロセッサとを有すると共に、間接並列入力回路の各入
    力回路部は、入力インタフェース部と可変フィルタ手段
    とを有し、上記入力インタフェース部は、入力スイッチ
    に対する負荷となる低抵抗のブリーダ抵抗に接続された
    高抵抗の直列抵抗と小容量コンデンサによるノイズフィ
    ルタ及びヒステリシス機能を持つレベル判定用比較器に
    よって構成され、上記可変フィルタ手段は、上記サブマ
    イクロプロセッサによって実行される第二の不揮発メモ
    リに格納され、所定の周期でサンプリング記憶された連
    続する複数のレベル判定結果の多くが正であるときにセ
    ットされ、連続する複数のレベル判定結果の多くが否で
    あるときにリセットされる入力確定プログラムによって
    構成され、上記第二のRAMメモリには上記サンプリン
    グ周期及びセットリセットを行う論理判定点数の少なく
    とも一方の値がフィルタ定数として格納されていること
    を特徴とする車載電子制御装置。
  9. 【請求項9】 請求項6〜請求項8のいずれか一項にお
    いて、第一の付属集積回路素子は、中核集積回路素子の
    直接並列入力回路の前段に接続される入力インタフェー
    ス回路と可変閾値回路を有し、上記インタフェース回路
    は、入力スイッチに対する負荷となる低抵抗のブリーダ
    抵抗に接続された高抵抗の直列抵抗と小容量コンデンサ
    によるノイズフィルタ及びヒステリシス機能と持ったレ
    ベル判定用比較器によって構成され、上記可変閾値回路
    は、上記レベル判定用比較器とこのレベル判定用比較器
    の判定レベルの設定値が閾値定数として格納された定数
    設定レジスタによって構成されていることを特徴とする
    車載電子制御装置。
  10. 【請求項10】 請求項1〜請求項5のいずれか一項に
    おいて、第二の付属集積回路装置に設けられた多チャン
    ネルAD変換器の各チャンネル入力回路部は、入力イン
    タフェース回路と可変フィルタ回路を有し、上記入力イ
    ンタフェース回路は、正負のクリップダイオードと小容
    量コンデンサを含むノイズフィルタによって構成される
    と共に、上記可変フィルタ回路は、スイッチトキャパシ
    タによる等価抵抗または選択切換抵抗による可変抵抗に
    接続されたコンデンサと上記可変抵抗の抵抗値を決定す
    るフィルタ定数が格納された定数設定レジスタによって
    構成されていることを特徴とする車載電子制御装置。
  11. 【請求項11】 請求項1〜請求項5のいずれか一項に
    おいて、第二の付属集積回路素子は、演算処理用の第二
    のRAMメモリと、第二の不揮発メモリと、サブマイク
    ロプロセッサとを有すると共に、多チャンネルAD変換
    器の各チャンネル入力回路部は、入力インタフェース部
    と可変フィルタ手段とを有し、上記入力インタフェース
    部は、正負のクリップダイオードと小容量コンデンサを
    含むノイズフィルタによって構成され、上記可変フィル
    タ手段は、上記サブマイクロプロセッサによって実行さ
    れる第二の不揮発メモリに格納され、所定の周期でサン
    プリング記憶された連続する複数のデジタル変換値に対
    する平均値を算出する移動平均プログラムによって構成
    され、上記第二のRAMメモリには上記サンプリング周
    期及び移動平均点数の少なくとも一方の値がフィルタ定
    数として格納されていることを特徴とする車載電子制御
    装置。
  12. 【請求項12】 請求項6または請求項7または請求項
    9または請求項10において、中核集積回路素子の第一
    の不揮発メモリには、可変フィルタ回路のフィルタ定数
    及び可変閾値回路の閾値定数の少なくとも一方を含む制
    御定数と、マイクロプロセッサによって実行され、定数
    設定レジスタに上記制御定数を転送する定数転送プログ
    ラムとが記憶されていることを特徴とする車載電子制御
    装置。
  13. 【請求項13】 請求項8または請求項11において、
    中核集積回路素子の第一の不揮発メモリには、可変フィ
    ルタ回路のフィルタ定数及び可変閾値回路の閾値定数の
    少なくとも一方を含む制御定数と、マイクロプロセッサ
    によって実行され、定数設定レジスタに上記制御定数を
    転送する定数転送プログラムとが記憶されていると共
    に、第二の不揮発メモリには、上記定数転送プログラム
    によって転送される制御定数を受信する定数受信プログ
    ラムが記憶されていることを特徴とする車載電子制御装
    置。
  14. 【請求項14】 請求項1〜請求項5のいずれか一項に
    おいて、第一の付属集積回路素子は、第二の不揮発メモ
    リ及び演算処理用の第二のRAMメモリがバス接続され
    たサブマイクロプロセッサと、中核集積回路素子の直接
    並列入力回路の前段に接続される入力インタフェース回
    路及び監視用並列入力回路とを有すると共に、上記入力
    インタフェース回路は、入力スイッチに対する負荷とな
    る低抵抗のブリーダ抵抗に接続された高抵抗の直列抵抗
    と小容量コンデンサによるノイズフィルタ及びヒステリ
    シス機能を持ったレベル判定用比較器によって構成さ
    れ、上記監視並列入力回路は、上記レベル判定用比較器
    の出力を上記サブマイクロプロセッサに対して選択的に
    バス接続するデータセレクタによって構成されているこ
    とを特徴とする車載電子制御装置。
  15. 【請求項15】 請求項10または請求項11におい
    て、第二の付属集積回路素子には、複数の多チャンネル
    AD変換器が設けられ、同一測定対象に対して設けられ
    た2重系アナログセンサの一方が上記複数の多チャンネ
    ルAD変換器の一つに接続されると共に、上記2重系ア
    ナログセンサの他の一方は、上記複数の多チャンネルA
    D変換器の他の一つに接続されることを特徴とする車載
    電子制御装置。
  16. 【請求項16】 請求項10または請求項11におい
    て、第二の付属集積回路素子は、一部のアナログ入力信
    号に対して設けられ、上記アナログ入力信号をデジタル
    信号に変換して出力するデジタル変換出力回路を有する
    と共に、第一の付属集積回路素子は、上記デジタル変換
    出力回路の出力に接続された監視用デジタル変換入力回
    路を有することを特徴とする車載電子制御装置。
  17. 【請求項17】 請求項5において、中核集積回路素子
    は、第一の不揮発メモリに格納された制御プログラムに
    よって被制御装置を制御する自動制御手段を有すると共
    に、第一の付属集積回路素子は、第二の不揮発メモリに
    格納された制御プログラムによって上記被制御装置を監
    視する自動制御監視手段を有することを特徴とする車載
    電子制御装置。
  18. 【請求項18】 請求項17において、第二の付属集積
    回路素子は、同じ値を持つ2重系アナログ入力としての
    第一の目標値及び第二の目標値入力と、上記第一の目標
    値及び第二の目標値にそれぞれ対応し、被制御装置の動
    作を検出した第一の検出値及び第二の検出値入力と、上
    記第二の目標値及び第二の検出値を出力する監視用出力
    回路を有し、第一の付属集積回路素子は、上記監視用出
    力回路に接続された監視用入力回路を有し、中核集積回
    路素子の自動制御手段は、上記第二の付属集積回路素子
    を介して入力される第一の目標値及び第一の検出値に応
    じて被制御装置を制御するよう構成され、上記第一の付
    属集積回路素子の自動制御監視手段は、上記被制御装置
    の有するアクチェータ系の近似伝達関数に対して上記監
    視用入力回路から得られる第二の目標値を入力したとき
    の上記近似伝達関数の出力と、上記監視用入力回路から
    得られる第二の検出値を比較して、上記比較偏差が所定
    値を超えたときに制御エラー出力を発生して上記異常記
    憶回路をセットするよう構成されていることを特徴とす
    る車載電子制御装置。
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