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JP2003127741A - 車両用シート構造 - Google Patents

車両用シート構造

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Publication number
JP2003127741A
JP2003127741A JP2001330639A JP2001330639A JP2003127741A JP 2003127741 A JP2003127741 A JP 2003127741A JP 2001330639 A JP2001330639 A JP 2001330639A JP 2001330639 A JP2001330639 A JP 2001330639A JP 2003127741 A JP2003127741 A JP 2003127741A
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JP
Japan
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headrest
support position
lock
seat back
emergency
Prior art date
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Application number
JP2001330639A
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English (en)
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Inventor
Susumu Hatta
進 八田
Hiroyuki Nozaki
博之 埜嵜
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Tachi S Co Ltd
Original Assignee
Tachi S Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Tachi S Co Ltd filed Critical Tachi S Co Ltd
Priority to JP2001330639A priority Critical patent/JP3936166B2/ja
Publication of JP2003127741A publication Critical patent/JP2003127741A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3936166B2 publication Critical patent/JP3936166B2/ja
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60NSEATS SPECIALLY ADAPTED FOR VEHICLES; VEHICLE PASSENGER ACCOMMODATION NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • B60N2/00Seats specially adapted for vehicles; Arrangement or mounting of seats in vehicles
    • B60N2/80Head-rests
    • B60N2/888Head-rests with arrangements for protecting against abnormal g-forces, e.g. by displacement of the head-rest

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  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Aviation & Aerospace Engineering (AREA)
  • Transportation (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Chair Legs, Seat Parts, And Backrests (AREA)
  • Seats For Vehicles (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 構成の複雑化、あるいはヘッドレストの重量
増加等を招くことなく、後突時等における着座者の頭
部、および頚部の保護強化を可能とする。 【構成】 ヘッドレスト12が、シートバック14内に配さ
れた回動支点(ヒンジシャフト)18を介してシートバッ
クに組み付けられるとともに、係合手段50の係合によっ
て、このヘッドレストをその通常支持位置に保持してい
る。そして、後突衝撃の発生に伴うおもり体46の慣性移
動により、ヘッドレスト12を通常支持位置から緊急支持
位置に前転回動させ、ロック手段52の自動的なロック動
作によって、このヘッドレストを緊急支持位置に強制的
に保持するとともに、ロック解除手段66によるロック解
除操作により、緊急支持位置から通常支持位置への、ヘ
ッドレストの復帰を任意に可能としている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、後突時等の衝撃
から着座者頭部を保護可能とするヘッドレストを、シー
トバック上部に備えた車両用シート構造に関する。
【0002】
【従来の技術】たとえば、自動車後退時の衝突、あるい
は自動車後部への追突等の、いわゆる後突衝撃が発生す
ると、着座者の頭部は、その慣性力のもとで急激に後傾
しようとする。このような頭部の急激な後傾はむち打ち
運動と称され、このむち打ち運動は着座者の頚部を損傷
させる虞れを持つため、このむち打ち運動を抑制するこ
とによって頚部の損傷等を未然に防止可能とする構成
が、自動車等のシートにおいて種々提供されている。
【0003】このような、むち打ち運動を抑制可能とす
るシートとしては、たとえば、ヘッドレストを、通常の
支持位置からその前方に強制的に回動、あるいはスライ
ドさせる、いわゆる可動式ヘッドレストを有した構成が
知られている。
【0004】この種の、可動式ヘッドレストを有するシ
ート構造として、たとえば、特開平09-315196号公報等
に開示の構成が例示できる。
【0005】この公知の構成においては、ヘッドレスト
が、ステーの上端に対して前後回動可能、あるいは前後
スライド可能に設けられている。そして、この公知の構
成は、後突衝撃が入力されたとき、ヘッドレストに内蔵
された慣性質量体(おもり体)の慣性移動に伴うヘッド
レストの前方移動(回動、スライド)のもとで、ヘッド
レストと頭部との間の隙間、つまりは頭部の後傾範囲を
瞬時に狭め、これにより高められた支持能力によるむち
打ち運動の抑制により、着座者の頭部、および頚部の保
護強化をはかろうとするものである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、前出の特開
平09-315196号公報に開示された公知の構成おいては、
ヘッドレストが、ステーの上端に対する回動を可能に、
あるいはそれに対するスライドを可能に、それぞれ設け
られている。
【0007】しかしながら、ステーの上端はヘッドレス
ト内部に位置するものであるため、この前者の場合にお
いては、ヘッドレストの内部に、その回動支点が位置す
ることになる。このように、ヘッドレストの回動支点が
その内部に位置すると、ヘッドレストの回動半径は小さ
いものとなりやすく、後方に位置する、その通常の支持
位置においては特に影響のないものの、後突衝撃の発生
時、ヘッドレストがその通常支持位置から前方に回動、
つまりは前傾すると、着座者頭部の当接を前提としたヘ
ッドレストのクッション面は、その前傾のもとで下方に
大きく傾斜されることになる。
【0008】このような、クッション面を下方に大きく
傾斜させたヘッドレストの姿勢においては、着座者の頭
部が自ずとヘッドレストの上端部に当接されることにな
るため、たとえ後突時等にヘッドレストがその前方位置
に傾動(回動)しても、そのヘッドレストによる支持能
力が僅かながらも低下することは避けられない。
【0009】たとえば、ヘッドレストの形状を、前傾姿
勢に適応可能な形状とすれば、後突発生時等におけるこ
のような支持能力の低下は十分に防止可能となる。しか
し、ヘッドレストの形状としては違和感のあるものとな
りやすいため、シートの外観品質の低下を伴うことは避
けられない。また、通常の支持位置における支持能力に
も悪影響を及ぼす可能性も否定できないことから、この
ようなヘッドレストの形状変更は、あらゆる意味から有
効とはいい難い。
【0010】これに対し、後者のように、ヘッドレスト
を前方にスライドさせれば、前傾時のようなクッション
面の傾斜は生じないため、その支持能力は十分に高いま
ま維持できる。しかし、この公知の構成においては、ヘ
ッドレストを、ヘッドレスト内部に位置するステーの上
端に対してスライドさせているため、そのスライド機構
は、当然、ヘッドレストに内蔵されるものとなる。
【0011】つまり、この後者のような、ヘッドレスト
を前方にスライドさせる構成においては、ヘッドレスト
内部におけるその機構部等の大型化を伴いやすく、ヘッ
ドレスト自体の大型化や、そのクッション面の幅狭化等
を招く虞れが否定できない。
【0012】更に、この公知の構成では、ヘッドレスト
の前方回動、あるいは前方スライドのいずれの場合にお
いても、後突等の衝撃を検出する慣性質量体(おもり
体)がヘッドレストに内蔵されている。つまり、この公
知の構成においては、ヘッドレスト自体の重量化が避け
られず、ヘッドレストを支持するステーの剛性強化や、
シートバックに対するこのステーの保持力強化等が必要
となることから、その全体的な構成の複雑化を招くこと
も多分に考えられる。
【0013】この発明は、構成の複雑化、あるいはヘッ
ドレストの重量増加等を招くことなく、後突時等におけ
る着座者の頭部、および頚部の保護強化を可能とした車
両用シート構造の提供を目的としている。
【0014】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
に、この、請求項1に示す発明によれば、ヘッドレスト
が、後方に位置する通常支持位置と、この通常支持位置
より前方に規定された、緊急時の支持位置となる緊急支
持位置との間を前後回動可能に、シートバック内に配さ
れた回動支点を介してシートバックに組み付けられると
ともに、後突衝撃に起因する慣性荷重をその係合力の基
準とした係合手段の係合によって、このヘッドレストを
その通常支持位置に保持している。
【0015】そして、所定の重量を持つおもり体が、回
動支点を挟んだその下方位置で、ヘッドレストと一体的
に回動可能に配置、連結され、係合手段の係合力を越え
る慣性荷重が後突衝撃のもとでこのおもり体に発生した
とき、係合手段の強制解除を伴うこのおもり体の慣性移
動のもとで、ヘッドレストを通常支持位置前方の緊急支
持位置方向に前転回動させ、ヘッドレストが緊急支持位
置に到達したとき、自動的なロック動作の可能なロック
手段のロックのもとで、このヘッドレストを緊急支持位
置に強制的に保持するものとしている。
【0016】更に、ロック解除手段が、このロック手段
に連動可能、かつシートバック外部からの操作を可能に
設けられ、ヘッドレストの緊急支持位置での、このロッ
ク解除手段によるロック手段に対するロック解除操作に
より、緊急支持位置から通常支持位置への、ヘッドレス
トの復帰を任意に可能に、この車両用シート構造は構成
されている。
【0017】また、この発明の請求項2においては、左
右一対のヒンジブラケットを介して、シートバックの骨
格をなすシートバックフレーム上端に回動自在に連結、
支持された、シート左右方向に延びたヒンジシャフトと
して、請求項1における回動支点を具体化している。そ
して、おもり体を、ヒンジシャフトの下方位置でヘッド
レストと一体的に回動可能に、このヒンジシャフトに、
垂下軸を介して一体的に連結、固定することで、ヘッド
レストとの、おもり体の一体的な回動を確保している。
【0018】更に、この発明の請求項3においては、そ
の円弧周面をガイド面とする略扇状のロックプレート
が、ヒンジシャフトとの一体回動を可能に、このヒンジ
シャフトの一端に固定配置されるとともに、ロック爪
が、ロックばねの偏倚力のもとでロックプレートのガイ
ド面に摺接可能に、ヒンジブラケットに可動に配設され
ている。そして、ロック爪との組み合わせのもとで係合
手段となり得る、ロック爪の噛合、係合可能な切欠き状
凹部としてなる係合凹部、およびロック爪との組み合わ
せのもとでロック手段となり得る、同構成のロック凹部
を、このロックプレートの離間位置にそれぞれ形成し、
ロックばねの偏倚力による、各凹部へのロック爪の選択
的な噛合、係合に伴った、ロックプレートの回動規制に
より、ヘッドレストを初期支持位置、および緊急支持位
置の対応箇所にそれぞれ保持可能としている。
【0019】また、この発明の請求項4においては、ロ
ック解除手段が、シートバック外部からの操作を可能
に、ヒンジブラケットでの支持のもとでシートバック上
端に露出配置されたプッシュボタンと、ロック爪の配設
されたヒンジブラケットの内面側に対する外面側に、回
動自在に軸着され、ヒンジブラケットに形成された長孔
状のガイド孔を貫通した連動ピンにより、ロック爪と連
動可能に連結されたサポートプレートと、このサポート
プレートとプッシュボタンとの間を連動可能に連結する
連結ロッドとを具備するものとして形成されている。
【0020】更に、この発明の請求項5によれば、ヒン
ジシャフトに、ステーの挿着可能なステーホルダーを一
体的に支持させ、このステーホルダーをステーの脱着可
能な構成とすることにより、シートバックに対するヘッ
ドレストの脱着を可能としている。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照しながらこの発
明の実施の形態について詳細に説明する。
【0022】図1、図2に示すように、この発明に係る
車両用シート構造10においては、ヘッドレスト12が、シ
ートバック14の上部にステー16を介して装着されるもの
として形成されている。そして、この発明においては、
ヘッドレスト12が、シートバック14の内部に配された回
動支点18によって、その前後方向に回動可能に支持され
ている。
【0023】ヘッドレスト12は、たとえば、ステー16の
上端部回りに配設されたフレーム体(図示しない)を骨
格とし、このフレーム回りに弾性体(パッド体)20を配
置するとともに、これをトリムカバー等の被覆体22で被
覆することによって、着座者の頭部を弾性支持可能に形
成されている。そして、この、下方に延出されたステー
16を、たとえばステーホルダー24に挿着することによっ
て、ヘッドレスト12は、シートバック14の上部に対して
取り付け可能となっている。
【0024】なお、このようなヘッドレスト12の基本構
成は、ステーをその下方に延出させて有する一般的なも
のと何等変わりなく、また、このヘッドレスト自体の構
成はこの発明の趣旨でないため、ここでの詳細な説明は
省略する。
【0025】ここで、図1に加えて図3を見るとわかる
ように、この実施の形態においては、ヘッドレスト12
の、シートバック内に配された回動支点18として、たと
えば、シート左右方向に延びたヒンジシャフトが例示さ
れている。このヒンジシャフト(回動支点)18は、シー
トバック14の骨格をなすシートバックフレームの上端26
に固着された左右一対のヒンジブラケット28-L,28-Rに
よって、回動自在に軸支されている。
【0026】図3に示すように、たとえば、ヒンジブラ
ケット28-L側において、ヒンジシャフト18は、ワッシャ
32付きのピン34を介してこのヒンジブラケット28-Lに連
結、軸支され、また、ヒンジブラケット28-R側において
は、後述するロックプレート36のピン38、およびワッシ
ャ40を介してこのヒンジブラケット28-Rに連結、軸支さ
れている。そして、この実施の形態においては、このヒ
ンジシャフト18をヘッドレスト12の回動支点とすべく、
このヒンジシャフトに、ヘッドレストのステー16の挿着
されるステーホルダー24が連結されている。
【0027】たとえば、左右一対のベースブラケット42
が、ヒンジシャフト18の左右離間位置にそれぞれ固着さ
れるとともに、この各ベースブラケットに、パイプ状の
ガイドブラケット44が更に固着されている。そして、こ
のガイドブラケット44に、ステーホルダー24をその挿着
のもとで固定的に連結、保持させることにより、ヒンジ
シャフト18に対するステーホルダーの連結が可能となっ
ている。
【0028】ここで、このステーホルダー24は、たとえ
ば、ロック手段、およびロック解除手段(いずれも図示
しない)を有した構成であることが好ましい。このよう
な構成のステーホルダー24を使用することにより、シー
トバック14に対するヘッドレスト12の高さ調整、および
その脱着が可能となる。
【0029】なお、ロック手段、およびロック解除手段
を有したステーホルダーの構成自体は公知であり、ま
た、その構成自体はこの発明の趣旨でないため、ここで
の詳細な説明は省略する、上述したように、ヒンジシャ
フト18は、左右のヒンジブラケット28-L,28-R間に回動
自在に軸支されたものにすぎないため、このヒンジシャ
フトに連結、支持されたヘッドレスト12は、このヒンジ
シャフトを中心としてシートバック14の前後方向に回動
されることになる(図1参照)。
【0030】なお、図2に示すように、たとえば、シー
トバック14の上端に、ステーホルダー24に通ずる適当長
のスリット45を設けることにより、ステー16、ひいては
ステーホルダーを伴った、シートバック内のヒンジシャ
フトを中心としたヘッドレスト12の前後回動が、容易、
かつ円滑に保障されることは改めていうまでもない。
【0031】ここで、この発明におけるヘッドレスト12
の回動範囲は、後方に位置する、図1に示す通常支持位
置と、緊急時、つまりは後突衝撃の発生時での支持位置
となる、この通常支持位置より前方に規定された図4の
緊急支持位置との間として規定されている。そして、こ
の発明においては、所定の重量を持つおもり体46が、ヒ
ンジシャフト18を挟んだその下方位置で、ヘッドレスト
12と一体的に回動可能に連結され、後突衝撃の発生時に
おけるこのおもり体の慣性移動により、ヘッドレストを
図1の通常支持位置から図4の緊急支持位置まで前転回
動させるものとなっている。
【0032】自動車後退時の衝突、あるいは自動車後部
への追突等の、いわゆる後突衝撃の発生時においては、
図1(A)に矢印で示す、自動車の後方からの衝撃荷重
Fがシート、つまりはシートバック14に作用する。そし
て、この衝撃荷重Fに抗してその初期位置に残ろうとす
る力がおもり体46に発生するため、この衝撃荷重Fの作
用方向に反する力が慣性力となり、これによるシート後
方(図中右方)へのおもり体の移動が、ここでいうおも
り体の慣性移動ということになる。
【0033】図1(A)、および図3に示すように、お
もり体46は、たとえばシート左右方向に延出された棒状
体として形成され、ヒンジシャフト18へのその一部の固
着によりこのヒンジシャフトから下方に垂下された垂下
軸48を介して、ヒンジシャフトに一体的に連結、固定さ
れている。
【0034】ここで、この発明においては、後突衝撃に
起因する慣性荷重をその係合力の基準とした係合手段50
の係合によって、ヘッドレスト12をその通常支持位置に
保持可能とするとともに、自動的なロック動作の可能な
ロック手段52のロックのもとで、このヘッドレストをそ
の緊急支持位置に強制的に保持可能としている。
【0035】図1、および図3を見るとわかるように、
この実施の形態においては、たとえば、その円弧周面を
ガイド面36aとする略扇状のロックプレート36が、ヒン
ジシャフト18との一体回動を可能に、たとえば回り止め
ボス54を介して、このヒンジシャフトの一端に固定配置
されるとともに、ロック爪56が、ロックばね58の偏倚力
のもとでロックプレートのガイド面に摺接可能に、対応
側のヒンジブラケット、つまりヒンジブラケット28-Rに
可動に配設されている。
【0036】このロック爪56は、たとえば、ヒンジピン
60による軸着により、ヒンジブラケット28-Rの内面側に
回動自在に配設される。そして、このロック爪56に突設
された係止ピン62と、ヒンジブラケット28-Rの外端片と
の間に架設、張設された、たとえば引張コイルばねから
なるロックばね58の偏倚力のもとで、このロック爪は、
ロックプレートガイド面に対する摺接方向に偏倚されて
いる。
【0037】なお、ロック爪の係止ピン62は、後述する
ように、ヒンジブラケット28-Rに形成された長孔状のガ
イド孔64を介して、このヒンジブラケット28-Rの内面側
から外面側に貫通、突出されるため、図1(B)、およ
び図3に示すように、このヒンジブラケット28-Rの外面
側に、ロックばね58は配設される。
【0038】そして、ロック爪56との組み合わせのもと
で係合手段50となり得る、ロック爪の噛合、係合可能な
切欠き状凹部としてなる係合凹部、およびロック爪との
組み合わせのもとでロック手段52となり得る、同構成の
ロック凹部が、このロックプレート36の離間位置にそれ
ぞれ形成されている。
【0039】このロックプレートの係合凹部(係合手
段)50に対するロック爪56の係合力は、上述したよう
に、後突衝撃に起因する慣性荷重をその係合力の基準と
して設定され、この係合力は、たとえば、ロックばね58
の持つ偏倚力、あるいは係合凹部となる切欠き状凹部の
形状等により調整される。たとえば、この係合状態から
のヘッドレスト12の前転回動のみを保障可能とする、い
わゆるラチェットギヤ状に、この係合凹部は形成され
る。
【0040】また、ロック凹部(ロック手段)52として
は、その自動ロック、つまりロック凹部へのロック爪56
の自動的な噛合、係合が要求される。しかしながら、ヘ
ッドレスト12の通常支持位置における係合凹部50との係
合の強制解除されたロック爪56は、ヒンジシャフト18に
伴ったロックプレート36の回動により、そのガイド面36
aに強制的に移動、摺接される。そして、ロックプレー
ト36の更なる回動に伴ったロック凹部52へのロック爪56
の整列により、このロック爪は、ロックばね58の偏倚力
のもとで自動的に噛合、係合されるため、この構成によ
れば、ロック凹部の自動的なロックも確保可能となる。
【0041】たとえば、図1に示す、ヘッドレスト12の
通常支持位置において、自動車の後突が発生すると、そ
の後突衝撃に起因する衝撃荷重Fがシート、ひいてはシ
ートバック14に入力される。すると、この衝撃荷重Fに
反する慣性荷重により、おもり体46が、ヒンジシャフト
18を中心として、このヒンジシャフトと共に図中反時計
方向(後方)に回動しようとする。そして、この慣性荷
重が係合凹部50に対するロック爪56の係合力を越える
と、係合凹部、ロック爪間の係合の強制解除を伴う、ヒ
ンジシャフト18を回動中心としたおもり体46の慣性移動
により、ヘッドレスト12は、図1のその通常支持位置か
ら、その前方(図中左方)の緊急支持位置方向に、ヒン
ジシャフトを回動支点として前転回動される。
【0042】この、後方へのおもり体46の慣性移動に伴
って前転回動したヘッドレスト12が、その緊急支持位置
に到達すると、図4に示すように、ロックばね58の偏倚
力のもとでの、ロック凹部52に対するロック爪56の自動
的な噛合、係合により、ヘッドレストは、その緊急支持
位置に固定的に保持される。
【0043】このように、後突衝撃の発生に伴って、ヘ
ッドレスト12を緊急支持位置に移動させ、更にはその緊
急支持位置に固定的に保持すれば、このヘッドレストに
よって頭部後方の隙間が埋められるため、後突時等にお
ける、着座者上体の後方移動に続く頭部の急激、かつ過
激な後方傾斜が確実に抑止される。そのため、頭部の急
激な後傾に起因するむち打ち運動が確実に抑制でき、後
突時等における頭部および頚部の保護効果の十分な向上
により、着座者のダメージが一層低減される。
【0044】ところで、このように、通常支持位置より
前方の緊急支持位置にヘッドレスト12が保持された場
合、後突時等においてはその支持が有効、かつ適切であ
る反面、それ以後は、この緊急支持位置にあるヘッドレ
ストによって、そのシートへの通常の着座が妨げられ
る。
【0045】そこで、この発明においては、ロック解除
手段66をロック手段、つまりはロック凹部52との組み合
わせのもとでこのロック手段となり得るロック爪56に連
動可能に設けることにより、このロック凹部、ロック爪
間の噛合、係合、つまりはロックを、任意に解除可能と
している。
【0046】図1、および図4に示すように、ロック解
除手段66は、たとえば、その内面側にロック爪56の配さ
れたヒンジブラケット28-Rの外面側において形成されて
いる。
【0047】このロック解除手段66は、まず、押圧操作
の可能なプッシュボタン68を備えている。このプッシュ
ボタン68は、ヒンジブラケット28-Rの上端に固定された
ガーニッシュ70に、昇降可能に配設され、シートバック
外部からの操作を可能に、シートバック14の上端に露出
配置されている(図2参照)。
【0048】また、このロック解除手段66は、ヒンジブ
ラケット28-Rの外面側にヒンジピン72により軸着された
サポートプレート74を備えている。このサポートプレー
ト74は、ヒンジブラケット28-Rの内面側に配設されたロ
ック爪56と、ロック爪の係止ピン62を介して連動可能に
連結されている。そして、このサポートプレート74とプ
ッシュボタン68とを、連結ロッド76を介して連動可能に
連結することによって、プッシュボタンの押圧操作によ
る、ロックばね58の偏倚力に抗したロック爪56の回動を
可能に、このロック解除手段66は構成されている。
【0049】なお、このプッシュボタン68を上方の初期
位置に偏倚、保持させるリターンばねとしては、ロック
爪のロックばね58が兼用できる。
【0050】ロック凹部52へのロック爪56の噛合、係合
により保持されたヘッドレスト12の緊急支持位置におい
て、プッシュボタン68を押圧操作すれば、図5に示すよ
うに、ロック凹部からのロック爪の強制離反により、こ
のロック凹部、ロック爪間のロックは解除される。つま
り、ヒンジシャフト18に対する回動規制がなくなるた
め、ヘッドレスト12をその後方の通常支持位置方向に回
動させ、緊急支持位置からのヘッドレストの退去は容易
に可能となる。そして、ヘッドレスト12を通常支持位置
まで移動させれば、ロックばね58の偏倚力による係合凹
部50、ロック爪56間の係合により、ヘッドレストは初期
の通常支持位置に戻される。
【0051】上記のように、この発明の車両用シート構
造10においては、後突衝撃の発生のもとで、ヘッドレス
ト12を通常支持位置から緊急支持位置に回動可能とする
とともに、緊急支持位置に、ヘッドレストを固定的に保
持可能としている。このように、ヘッドレスト12を緊急
支持位置に固定的に保持すれば、このヘッドレストによ
って頭部後方の隙間が埋められるため、着座者上体の後
方移動に続く頭部の急激、かつ過激な後方傾斜が確実に
抑止される。
【0052】そのため、頭部の急激な後傾に起因するむ
ち打ち運動が確実に抑制でき、後突時等における頭部お
よび頚部の保護効果の十分な向上により、着座者のダメ
ージが一層低減される。
【0053】また、この発明においては、ヘッドレスト
12の回動支点をシートバック14の内部に配設しているた
め、ヘッドレストの回動半径は十分に長く確保できる。
つまり、その前転回動のもとでヘッドレスト12を緊急支
持位置に移動させても、ヘッドレストのクッション面12
aの大きな前傾は確実に抑制できるため、十分なクッシ
ョン性のもとでの緊急支持が、これによれば容易に確保
できる。
【0054】従って、緊急支持位置におけるヘッドレス
ト12でのクッション性が、これによれば十分に高く確保
可能となり、その安全性が、一層向上される。
【0055】そして、通常支持位置でのヘッドレストの
クッション面12aが、緊急支持位置での頭部当接位置と
なり得るため、ヘッドレストの形状をそれに応じた形状
に変更することなく、後突衝撃の発生時における頭部支
持が適切に可能となる。
【0056】従って、ヘッドレスト12、ひいてはシート
自体の外観品質を損ねることなく、頭部に対する保護効
果を確実に高めることが可能となる。
【0057】また、この発明においては、おもり体46
が、シートバック14の内部に配設されている。つまり、
ヘッドレスト12の重量化、および大型化が確実に防止で
きるため、ヘッドレストの安全性が一層高く確保可能と
なる。そして、ヘッドレスト12の重量化が防止できるた
め、ステー16の剛性強化や、シートバック14に対するこ
のステーの保持力強化等の必要がなくなることから、そ
の全体的な構成の簡素化が確実にはかられる。
【0058】更に、この発明においては、ヘッドレスト
12の前後回動により、このヘッドレストを通常支持位置
から緊急支持位置に移動させる構成であるため、通常支
持位置から緊急支持位置へのヘッドレストの移動が迅
速、容易となる。そして、シートバック14の内部に配し
た回動中心によるヘッドレスト12の前後回動であるた
め、ヘッドレストの内部に、その回動のための機構等を
配設する必要も全くない。
【0059】つまり、ヘッドレスト12に何等手を加える
ことなく、緊急支持位置への移動、および保持の可能な
構成が得られるため、ヘッドレストの大型化、あるいは
機構部等の存在に起因するクッション面12aの幅狭化等
の、ヘッドレストへの悪影響は確実に排除可能となる。
従って、この点からも、その安全性をより一層高めるこ
とが可能となる。
【0060】また、この発明においては、ロック解除手
段66が設けれられているため、ヘッドレスト12の緊急支
持位置におけるロック解除操作により、ヘッドレストを
通常支持位置に任意に復帰させることが容易となる。従
って、後突衝撃の発生以後の着座姿勢が、ヘッドレスト
12に妨げられることなく容易に確保できることから、そ
の使用性能も確実に向上される。
【0061】ここで、この発明の実施の形態において
は、ロック爪56と、ロックプレート38に設けた係合凹部
50、およびロック凹部52との組み合わせを、それぞれ係
合手段、およびロック手段として具体化しているが、係
合手段はヘッドレスト12を通常支持位置で保持し、また
ロック手段は、その自動的なロックのもとでヘッドレス
トを緊急支持位置に固定的に保持可能とすれば足りるた
め、これに限定されず、他の構成として、係合手段、お
よびロック手段をそれぞれ形成してもよい。
【0062】しかし、このような構成によれば、係合手
段、およびロック手段の共用化、兼用化が可能となり、
これによって部品点数の削減が可能となるため、構成の
簡素化が確実にはかられる。
【0063】また、係合手段は、ヘッドレスト12を通常
支持位置に保持すれば足りるため、係合凹部50とロック
爪56との組み合わせに限定されず、たとえば、ばね部材
等による付勢のもとで、ヘッドレストをその通常支持位
置に保持可能とする構成としてもよい。
【0064】なお、この場合においては、ヘッドレスト
12を通常支持位置に付勢、保持するばね部材の偏倚力
が、後突衝撃に起因する慣性荷重を基準として設定され
る。
【0065】また、この発明の実施の形態においては、
ヒンジシャフト18をヘッドレスト12の回動支点として具
体化しているが、ヘッドレストを回動可能に支持し、更
にシートバック14の内部に配設されれば足りるため、ヒ
ンジシャフトに限定されず、たとえばヒンジピン等を回
動支点として、ヘッドレストをシートバックに連結、支
持する構成としてもよい。
【0066】更に、この発明の実施の形態においては、
ロック解除手段66をプッシュボタン68、サポートプレー
ト74、および連結ロッド76の組み合わせとして具体化し
ているが、ロック手段となるロック凹部52とロック爪56
との間の係合解除を可能とすれば足りるため、この構成
に限定されず、他の構成等から、ロック解除手段を形成
してもよい。
【0067】しかしながら、この実施の形態に示す構成
として、ロック解除手段66を形成すれば、全体の構成の
複雑化等を伴うことなく、ロック手段に対する適切なロ
ック解除を行うことが可能となる。
【0068】そして、この実施の形態においては、ヘッ
ドレストのステー16をステーホルダー24に対して脱着可
能としているが、ヘッドレスト12がシートバック内のヒ
ンジシャフト18、つまりは回動支点に連結されれば足り
るため、これに限定されず、たとえば、ヒンジシャフ
ト、つまりはシートバック14に対するステーの脱着を不
能に、ヒンジシャフト等に直接的に固定する構成として
もよい。
【0069】このように、ステー16をヒンジシャフト18
等に固定すれば、ヒンジシャフトから下方に延びたステ
ーの延出端を、ヒンジシャフトと一体的な垂下軸として
利用することが可能となるため、おもり体46をステーの
延出端に一体的に固着することにより、部品点数の削減
が十分に可能となる。
【0070】しかしながら、この実施の形態のように、
ヘッドレストのステー16を、ステーホルダー24に対して
脱着可能に挿着する構成とすれば、ヘッドレスト12の高
さ調整が可能となることに加えて、ヘッドレストが脱着
できることによる利点、たとえばシートカバーの取替え
が可能になる等も、容易に確保可能となる。
【0071】従って、緊急支持位置への移動の可能なヘ
ッドレストを備えたシートであっても、通常のシートと
同様の扱いが可能となることから、その汎用性の向上
も、この発明によれば十分に期待できる。
【0072】上述した実施の形態は、この発明を説明す
るためのものであり、この発明を何等限定するものでな
く、この発明の技術範囲内で変形、改造等の施されたも
のも全てこの発明に包含されることはいうまでもない。
【0073】
【発明の効果】上記のように、この発明に係る車両用シ
ート構造によれば、緊急支持位置へのヘッドレストの前
転回動により、頭部後方の隙間が埋められるため、頭部
の急激な後傾に起因するむち打ち運動が確実に抑制され
る。従って、後突時等における頭部および頚部の保護効
果の十分な向上により、着座者のダメージが一層低減さ
れる。
【0074】そして、ヘッドレストの回動支点をシート
バック内に配設しているため、ヘッドレストの回動半径
は十分に長く確保できる。つまり、その前転回動のもと
でヘッドレストを緊急支持位置に移動させても、ヘッド
レストのクッション面の大きな前傾は確実に抑制でき、
十分なクッション性のもとでの緊急支持がこれによって
確保できることから、緊急支持位置におけるヘッドレス
トでのクッション性が、これによれば十分に高く確保可
能となり、その安全性が、一層向上される。
【0075】更に、通常支持位置でのヘッドレストのク
ッション面が、緊急支持位置での頭部当接位置となり得
るため、ヘッドレストの形状をそれに応じた形状に変更
することなく、後突衝撃の発生時における頭部支持が適
切に可能となる。
【0076】従って、ヘッドレスト、ひいてはシート自
体の外観品質を損ねることなく、頭部に対する保護効果
を確実に高めることが可能となる。
【0077】また、おもり体がシートバックの内部に配
設されていることから、ヘッドレストの重量化、および
大型化が確実に防止できる。つまり、ヘッドレストの安
全性が一層高く確保可能となるとともに、ステーの剛性
強化や、シートバックに対するこのステーの保持力強化
等の必要がなくなることから、その全体的な構成の簡素
化が確実にはかられる。
【0078】更に、この発明においては、ヘッドレスト
の前後回動により、このヘッドレストを通常支持位置か
ら緊急支持位置に移動させる構成であるため、通常支持
位置から緊急支持位置へのヘッドレストの移動が迅速、
容易となる。そして、シートバックの内部に配した回動
中心によるヘッドレストの前後回動であるため、ヘッド
レストの内部に、その回動のための機構等を配設する必
要も全くない。
【0079】つまり、ヘッドレストに何等手を加えるこ
となく、緊急支持位置への移動、および保持の可能な構
成が得られるため、ヘッドレストの大型化、あるいは機
構部等の存在に起因するクッション面の幅狭化等の、ヘ
ッドレストへの悪影響は確実に排除可能となる。従っ
て、この点からも、その安全性をより一層高めることが
可能となる。
【0080】また、ロック解除手段を設けているため、
ヘッドレストの緊急支持位置におけるロック解除操作に
より、ヘッドレストを通常支持位置に任意に復帰させる
ことが容易となる。従って、後突衝撃の発生以後の着座
姿勢が、ヘッドレストに妨げられることなく容易に確保
できることから、その使用性能も確実に向上される。
【0081】そして、ロック爪と、ロックプレートに設
けた係合凹部、およびロック凹部との組み合わせを、そ
れぞれ係合手段、およびロック手段とすれば、係合手
段、およびロック手段の共用化、兼用化が可能となり、
これによって部品点数の削減が可能となるため、構成の
簡素化が確実にはかられる。
【0082】また、ロック解除手段をプッシュボタン、
サポートプレート、および連結ロッドの組み合わせとす
れば、全体の構成の複雑化等を伴うことなく、ロック手
段に対する適切なロック解除を行うことが可能となる。
【0083】更に、ヘッドレストのステーをステーホル
ダーに対して脱着可能とすれば、ヘッドレストの高さ調
整が可能となることに加えて、ヘッドレストが脱着でき
ることによる利点、たとえばシートカバーの取替えが可
能になる等も、容易に確保可能となる。従って、緊急支
持位置への移動の可能なヘッドレストを備えたシートで
あっても、通常のシートと同様の扱いが可能となること
から、その汎用性の向上も、この発明によれば十分に期
待できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】ヘッドレストの通常支持位置におけるこの発明
の車両用シート構造を示す、ヒンジブラケットの内側で
の概略側面図、およびその外側での概略側面図である。
【図2】ヘッドレストを有する、車両用シートの概略斜
視図である。
【図3】車両用シート構造の、概略部分分解斜視図であ
る。
【図4】ヘッドレストの緊急支持位置における車両用シ
ート構造を示す、ヒンジブラケットの内側での概略側面
図、およびその外側での概略側面図である。
【図5】ヘッドレストの緊急支持位置でのロック解除操
作時における、車両用シート構造を示す、ヒンジブラケ
ットの内側での概略側面図、およびその外側での概略側
面図である。
【符号の説明】
10 車両用シート構造 12 ヘッドレスト 14 シートバック 18 ヒンジシャフト(回動支点) 36 ロックプレート 46 おもり体 50 係合手段(係合凹部) 52 ロック手段(ロック凹部) 56 ロック爪 58 ロックばね 66 ロック解除手段 68 プッシュボタン 74 サポートプレート 76 連結ロッド
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 3B084 DA06 DB05 DB14 DC01 DD01 JA01 3B087 CD04 DC06 DC08

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ヘッドレストをシートバック上部に備え
    た車両用シートであり、 ヘッドレストが、後方に位置する通常支持位置と;この
    通常支持位置より前方に規定された、緊急時の支持位置
    となる緊急支持位置と;の間を前後回動可能に、シート
    バック内に配された回動支点を介してシートバックに組
    み付けられるとともに、後突衝撃に起因する慣性荷重を
    その係合力の基準とした係合手段の係合によって、この
    ヘッドレストをその通常支持位置に保持し、 所定の重量を持つおもり体が、回動支点を挟んだその下
    方位置で、ヘッドレストと一体的に回動可能に配置、連
    結され、係合手段の係合力を越える慣性荷重が後突衝撃
    のもとでこのおもり体に発生したとき、係合手段の強制
    解除を伴うこのおもり体の慣性移動のもとで、ヘッドレ
    ストを通常支持位置前方の緊急支持位置方向に前転回動
    させ、ヘッドレストが緊急支持位置に到達したとき、自
    動的なロック動作の可能なロック手段のロックのもと
    で、このヘッドレストを緊急支持位置に強制的に保持す
    るとともに、 ロック解除手段が、このロック手段に連動可能、かつシ
    ートバック外部からの操作を可能に設けられ、ヘッドレ
    ストの緊急支持位置での、このロック解除手段によるロ
    ック手段に対するロック解除操作により、緊急支持位置
    から通常支持位置への、ヘッドレストの復帰を任意に可
    能とした車両用シート構造。
  2. 【請求項2】 ヘッドレストをシートバック上部に備え
    た車両用シートであり、 シート左右方向に延びたヒンジシャフトが、左右一対の
    ヒンジブラケットを介して、シートバックの骨格をなす
    シートバックフレーム上端に回動自在に連結、支持さ
    れ、回動支点となるこのヒンジシャフトへのステーの連
    結により、ヘッドレストが、後方に位置する通常支持位
    置と;この通常支持位置より前方に規定された、緊急時
    の支持位置となる緊急支持位置と;の間を前後回動可能
    にシートバックに組み付けられるとともに、後突衝撃に
    起因する慣性荷重をその係合力の基準とした係合手段の
    係合によって、このヘッドレストをその通常支持位置に
    保持し、 所定の重量を持つおもり体が、ヒンジシャフトの下方位
    置でヘッドレストと一体的に回動可能に、このヒンジシ
    ャフトに、垂下軸を介して一体的に連結、固定され、係
    合手段の係合力を越える慣性荷重が後突衝撃のもとでこ
    のおもり体に発生したとき、係合手段の強制解除を伴う
    このおもり体の慣性移動のもとで、ヘッドレストを通常
    支持位置前方の緊急支持位置方向に前転回動させ、ヘッ
    ドレストが緊急支持位置に到達したとき、自動的なロッ
    ク動作の可能なロック手段のロックのもとで、このヘッ
    ドレストを緊急支持位置に強制的に保持するとともに、 ロック解除手段が、このロック手段に連動可能、かつシ
    ートバック外部からの操作を可能に設けられ、ヘッドレ
    ストの緊急支持位置での、このロック解除手段によるロ
    ック手段に対するロック解除操作により、緊急支持位置
    から通常支持位置への、ヘッドレストの復帰を任意に可
    能とした車両用シート構造。
  3. 【請求項3】 その円弧周面をガイド面とする略扇状の
    ロックプレートが、ヒンジシャフトとの一体回動を可能
    に、このヒンジシャフトの一端に固定配置されるととも
    に、ロック爪が、ロックばねの偏倚力のもとでロックプ
    レートのガイド面に摺接可能に、ヒンジブラケットに可
    動に配設され、 ロック爪との組み合わせのもとで係合手段となり得る、
    ロック爪の噛合、係合可能な切欠き状凹部としてなる係
    合凹部、およびロック爪との組み合わせのもとでロック
    手段となり得る、同構成のロック凹部を、このロックプ
    レートの離間位置にそれぞれ形成し、ロックばねの偏倚
    力による、各凹部へのロック爪の選択的な噛合、係合に
    伴った、ロックプレートの回動規制により、ヘッドレス
    トを初期支持位置、および緊急支持位置の対応箇所にそ
    れぞれ保持可能とした請求項2記載の車両用シート構
    造。
  4. 【請求項4】 ロック解除手段が、シートバック外部か
    らの操作を可能に、ヒンジブラケットでの支持のもとで
    シートバック上端に露出配置されたプッシュボタンと;
    ロック爪の配設されたヒンジブラケットの内面側に対す
    る外面側に、回動自在に軸着され、ヒンジブラケットに
    形成された長孔状のガイド孔を貫通した連動ピンによ
    り、ロック爪と連動可能に連結されたサポートプレート
    と;このサポートプレートとプッシュボタンとの間を連
    動可能に連結する連結ロッドと;を具備して形成された
    請求項3記載の車両用シート構造。
  5. 【請求項5】 ヒンジシャフトに、ステーの挿着可能な
    ステーホルダーを一体的に支持させ、このステーホルダ
    ーをステーの脱着可能な構成とすることにより、シート
    バックに対するヘッドレストの脱着を可能とした請求項
    2ないし4のいずれか記載の車両用シート構造。
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